JPH1014507A - 乾燥こんにゃくの製造方法 - Google Patents

乾燥こんにゃくの製造方法

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JPH1014507A
JPH1014507A JP8173888A JP17388896A JPH1014507A JP H1014507 A JPH1014507 A JP H1014507A JP 8173888 A JP8173888 A JP 8173888A JP 17388896 A JP17388896 A JP 17388896A JP H1014507 A JPH1014507 A JP H1014507A
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隆志 松本
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孝之 加賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥こんにゃくの製造において、製造時間の
短縮と工程の簡素化を図り、また、原材料特に糖類の歩
留りを高くして製造コストを低減する。 【解決手段】 乾燥こんにゃくの製造において、原材料
に糖類を含有させたものを用い、それを通電加熱によっ
て凝固させた後、中和処理等を施して、温風等により乾
燥処理を行なう。通電加熱処理時に、凝固処理と乾燥こ
んにゃくの製造に不可欠な水分と糖類との置換処理が同
時進行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通電加熱による乾
燥こんにゃくの製造方法に関する。更に詳しくは、糖類
を含有させた原材料を通電加熱により直接凝固させるこ
とにより得られたこんにゃくを乾燥させることを特徴す
る乾燥こんにゃくの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】こんにゃくは、一般に、こんにゃく粉に
水を加えて膨潤させ混練したものを熱水中で加熱凝固さ
せることにより作られる。その性質上、経時変化によっ
て離水し弾力性を失いスポンジ状になって食味を損なう
ことから、保存及び流通にはアルカリ性のまま水分が多
く含まれた状態下におくことが必要とされ、保存、流通
の面での困難さに加え、料理への適用範囲も制限を受け
ていた。
【0003】近年にいたり、水分を多く含んだこんにゃ
くを室温で放置して溶出水分を除去した後、加熱乾燥し
て乾燥こんにゃくあるいは乾燥糸こんにゃく(乾燥しら
たき)等を得ることが提案されている(特開平4−82
57号公報参照)。これによれば、こんにゃく粉に水を
加えて良く攪拌して放置した後、ブドウ糖、ショ糖、麦
芽糖、乳糖、果糖等の水易溶性である糖類を加えて混合
し、これを加熱凝固したものを乾燥して乾燥こんにゃく
を得るというものであり、このようにして得られた乾燥
こんにゃくに、水を加えて放置すると、元の弾力性のあ
るこんにゃくの食感が得られる。この方法では、原材料
に糖類を加えることにより、こんにゃく内部の水と糖類
との置換が行なわれ、この糖類がコンニャクマンナン分
子同志が結合するのを防止することから、再度水を加え
て放置し、糖類と水との置換が行なわれたときに、弾力
性のあるこんにゃくが再現される。
【0004】また、他の乾燥こんにゃくの製造方法とし
て、通常の方法で製造されたこんにゃくを液糖に浸漬し
てこんにゃく中の水分を液糖に置換した後、乾燥処理を
行い、乾燥こんにゃくを得る方法、さらには、混練した
こんにゃく原材料を混練機から糸状に吐出させ、それを
熱水中で加熱処理した後、所定の長さにカットし、それ
を液糖に浸漬して、糸状こんにゃく中の水分を液糖に置
換した後、乾燥処理を行い、乾燥糸こんにゃく(乾燥し
らたき)を得ることも行なわれている。
【0005】一方、混練したこんにゃく原材料を温水加
熱(湯浴)によりゲル化してこんにゃくを製造する従来
の方法では、熱水中で約1時間加熱処理することが必要
であり、長い製造時間を必要とすることから、混練した
こんにゃく原材料を通電加熱により直接処理することに
よって短い処理時間でこんにゃくが得られたことが報告
されている(「通電加熱によるこんにゃくの加工」吉野
功:平成7年群馬県工業試験場研究報告、154〜15
9頁)。この報告によれば、通常の湯浴加熱に比べて、
通電加熱は温度上昇が早くまた食塩を添加することによ
り、さらに上昇速度が増したこと、通電加熱を用いても
通常のこんにゃくに比較して物性的には問題ないこんに
ゃくが製造できたこと、が報告されている。しかし、得
られたこんにゃくから乾燥こんにゃくを製造することは
検討されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した乾燥こんにゃ
くや乾燥玉こんにゃくあるいは乾燥糸こんにゃくの製造
方法では、いずれの場合も長い処理時間が必要な温水加
熱を行なっている。また、原材料段階で糖類を添加する
場合には、温水加熱の段階で糖類の流出が起こるので、
当初に必要以上の糖類を添加する必要があり、糖類の歩
留りが悪い。さらに、糖類の添加工程と加熱工程は分離
しており、複雑な工程管理を必要とする。また、こんに
ゃくあるいは糸こんにゃくの製造後に液糖浸漬を行なう
方法も、乾燥こんにゃくに必要とされる以上の糖類を含
有した液糖を用意する必要があり、やはり、糖類の歩留
りは悪い。それにより、製造コストが高騰する。
【0007】原材料を通電加熱により凝固させるこんに
ゃくの製造方法は、短時間でのこんにゃくの製造は可能
となるが、乾燥こんにゃくあるいは乾燥糸こんにゃくを
製造する場合に、通電加熱による処理で製造されたこん
にゃくを液糖浸漬してこんにゃく中の水分を液糖に置換
する処理が必要であり、処理工程上のメリットは伴わな
い。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、処理工程が簡素化できて生産性を向上できる
乾燥こんにゃく(なお、本発明で「乾燥こんにゃく」と
いうときは、矩形状の乾燥こんにゃく、乾燥玉こんにゃ
く、短冊状の乾燥こんにゃく、乾燥糸こんにゃく等、こ
んにゃく原材料から作られる乾燥製品のすべてを含むも
のとして用いている)の製造方法を開示することにあ
り、さらに他の目的は、乾燥こんにゃくの製造に必要と
される糖類の無駄をなくして原料費のコストダウンをも
たらす、乾燥こんにゃくの製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題は、乾燥こんにゃくの製造時に、原材料を通電加熱
によって凝固させ、得られた製品を乾燥処理することに
より解決される。好ましくは、原材料に糖類を含有させ
たものを用い、それを通電加熱によって凝固させるよう
にする。用いる原材料は、こんにゃく製造に常用されて
いる原材料であってよく、こんにゃく粉、澱粉、水等で
あり、好ましくは、糖類、アルカリ類が添加される。
【0010】こんにゃく粉の種類に特に制限はなく、こ
んにゃく製造に常用されているこんにゃく製粉を任意に
用いうる。こんにゃく粉の原料となるこんにゃく芋の種
類にも制限はなく、日本産のこんにゃく(Amorphophall
us konjac) のみならず、東南アジアのムカゴこんにゃ
く等、各種のこんにゃく芋が使用できる。
【0011】澱粉もこんにゃく製造に常用されているも
のを任意に使用でき、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米澱
粉、とうもろこし澱粉のみならず、その他自然作物から
抽出された澱粉及びその加工澱粉、等であってよいが、
こんにゃくの食感がよいことから、タピオカ澱粉又は馬
鈴薯澱粉が最適である。
【0012】糖類もこんにゃく製造に常用されているも
のを任意に使用でき、果糖液糖、果糖ぶどう糖、液糖水
飴、還元水飴、糖アルコール、麦芽糖、乳糖、果糖、ぶ
どう糖、ショ糖、その他の液糖、粉末糖又はその混合物
であってよい。こんにゃくの食感と味がよいという理由
から果糖液糖又は果糖ぶどう糖が最適である。アルカリ
類もこんにゃく製造に常用されているものを任意に使用
でき、灰汁、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムが好ま
しくは用いられる。
【0013】本発明によって着色こんにゃくや味付けこ
んにゃくを製造する場合には、海草、唐辛子粉、青のり
等を添加して使用すればよい。本発明において、糖類
は、好ましくは、こんにゃく粉と澱粉と水とを混ぜ合わ
せる段階で添加され、糖類の添加後に攪拌して膨潤させ
る。膨潤した原材料に対して所定のpHになるようにア
ルカリが添加され、混練後、通電加熱処理が施される。
【0014】各材料の添加量は、乾燥前の重量比で、こ
んにゃく粉1.5〜3.5重量%(好ましくは、1.8
〜3.0重量%)、澱粉2.0〜8.0重量%(好まし
くは、4.0〜6.0重量%)、糖類2.0〜25.0
重量%(好ましくは、5.0〜15.0重量%)であ
る。また、アルカリは所定のpHになるまでの量が添加
されるが、攪拌した原材料のpHは10.0〜11.0
(好ましくは、10.5〜10.9程度)であり、pH
が10.0以下だとこんにゃくがうまくゲル化せず、1
1.0以上だと黄変が現れる。
【0015】アルカリ処理が施された原材料は通電加熱
により加熱処理されて凝固する。図1は通電加熱のため
の装置の一例を示す概略図であり、加熱凝固用の水槽1
の対向した側壁部分に電極板2、2が配置され、該電極
板2、2には、シグナルジェネレータ3により周波数と
電圧が制御され、アンプ4により増幅された電圧が印加
される。また、水槽1内の温度は温度センサー5により
計測され、シグナルジェネレータ3にフィードバックさ
れて、温度が制御される。電極2の材料は、アルミやチ
タン、金、白金が用いられるが、通電加熱による腐食を
考慮して、好ましくは、金、白金、チタンが用いられ
る。
【0016】前記アルカリ処理され混練された原材料
は、電極2、2に直接接するようにして水槽1内に投入
される。こんにゃく原材料は均質なゲル状物であり、p
H調整剤としてアルカリが添加されアルカリ塩を持つこ
とから、導電性を有しており、かつ、原材料自体が抵抗
を有することから、印加される交流電流により自己発熱
していわゆるジュール熱により直接加熱される。原材料
に食塩を添加して通電性を高めることにより、さらに凝
固時間を短縮することもできる。
【0017】図2は、通常の方法で混練された50mm
角のこんにゃく原材料を温水(90℃)中で加熱する場
合と、前記した通電加熱方式により加熱する場合での、
加熱時間と温度との関係を示す図であり、通電加熱方式
の場合には、中心部、外側部ともに短時間で昇温するこ
とがわかる。
【0018】凝固したこんにゃくを水槽から取り出し、
必要な場合には、糸状あるいは短冊状にカットした後、
従来通りの中和処理を施し、熱風乾燥等による乾燥処理
を行なう。乾燥後の水分含量は製品の種類や使用目的に
応じて任意であるが、保存性及び難破壊性の双方の観点
から、5〜15重量%程度が最適である。乾燥処理方法
は任意であり、マイクロ波加熱乾燥処理のような方法で
あってもよい。
【0019】本発明の方法によれば、通電加熱を用いる
ことから、原材料が凝固するまでの時間を大幅に短縮
(通常、30秒〜1分程度)することができる。また、
通電加熱によって、加熱凝固時に水と非接触での加熱処
理が可能となり、原材料段階で必要量の糖類(液糖)の
混練が可能となることから、糖類の歩留りが高くなり、
原料費のコストダウンがもたらされる。さらに、液糖浸
漬によってこんにゃく中の水分を糖類に置換する処理が
不要となり、実質的に、加熱による凝固処理と該置換処
理とが同じ工程で行なわれることから、生産工程も大幅
に改善される。
【0020】次に、本発明者が行なった実験に基づい
て、通電加熱時での電圧、周波数、電極板の間隔、通電
間隔、等の好ましい条件、及び、好ましい糖類濃度条件
について説明する。実験には、図1に示した形態の通電
加熱装置を使用した。原材料としては、こんにゃく粉は
市販の製粉、澱粉はタピオカ澱粉、糖はブリックス(B
rix)50の果糖ぶどう糖液糖、アルカリは1.0重
量%の石灰水を用い、アルカリ添加後の試料のpHは1
0.6に調整し、凝固した試料は糸状にカットした。ま
た、乾燥後の試料の水分含量は15重量%に調整し、戻
しは沸騰した湯で5分間処理した。
【0021】電圧の検討 電極への印加電圧(周波数60Hz)を変化させて、試
料の凝固時間を測定した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示すように、電圧に反比例して凝固
時間が短縮した。また、凝固したゲルの物性自体に差は
ほとんどなかった。そこで、実際の作業性を考える、電
圧は25〜350V(好ましくは、50〜300V)の
範囲で行なうのが有効であると判断される。350Vを
越えると、凝固速度が速くなりすぎ、作業の連続性がな
くなり、かえって作業性が低下する。
【0024】周波数の検討 電圧は200Vとし、周波数を変化させ凝固時間の変化
をみたが、凝固時間に有意な変化はなかった。しかし凝
固後のゲルの物性に違いが見られた。表2にその結果を
示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2の結果から、周波数としては100H
z〜20kHz(好ましくは、2kHz〜15kHz)
の範囲で行なうのが好ましいと判断される。
【0027】電極板の間隔の検討 そこで、電圧200V、周波数10kHzに固定して、
水槽における電極板の間隔とゲルの加熱ムラ及びゲルの
状態との関係について検討した。なお、加熱ムラは、電
極板間における中央部と電極板に近接する部分での温度
差を測定し、温度差が10℃までを「やや加熱ムラあ
り」とし、それ以上を「加熱ムラあり」とした。その結
果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】表3から、電極板の間隔が60mmを越え
るとゲル内に加熱ムラが生じ好ましくなく、10〜50
mm程度が適当と判断される。しかし、前記のように凝
固時間が10秒程度と短いと操作性が悪くなることか
ら、好ましくは電極板の間隔は20〜40mm程度であ
る。
【0030】通電間隔の検討 そこで、電圧200V、周波数10kHz、電極板間隔
50mmとし、ゲル温度が90℃になるまでの加熱を、
連続通電及び間欠的通電で行い、それぞれの凝固時間及
び凝固後のゲルの状態について検討した。その結果を表
4に示す。
【0031】
【表4】
【0032】表4の結果から、連続通電の場合には、加
熱ムラがやや生じかつ70℃程度から膨張が見られた
が、通電とOFFとを間欠的に反復することにより、凝
固に要する時間は同じでありながら、凝固後のゲル状態
が良好である場合があることが分かった。この例では
「2秒通電→2秒OFF の繰返し」の場合に、加熱ムラも
なくかつ膨張もないゲルが得られており、好ましい通電
態様であるといえる。
【0033】糖濃度の検討 次に、添加する糖濃度(重量%)が異なった原材料を上
記のようにして通電加熱により凝固させた試料と、該凝
固した試料を熱風乾燥により水分含量を15重量%まで
乾燥させた後、24時間放置し、沸騰した湯で5分間戻
した処理した試料とのゲルの特性を比較した。その結果
を表5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】表5から、糖濃度が1重量%以下では戻し
後のゲルが脆くなり不適であり、27重量%以上では凝
固しないかあるいは戻し後のゲルが柔らかく糖が遊離し
ており不適であることがわかる。従って、糖濃度は、好
ましくは2〜25重量%、さらに好ましくは5〜15重
量%である。
【0036】食塩濃度の検討 次に、食塩濃度と凝固時間の関係について検討した。電
圧は200V、周波数は10kHzで行なった。その結
果を表6に示す。
【0037】
【表6】
【0038】表6に示すように、食塩の添加量が0.0
2重量%以上では食塩濃度に反比例して凝固時間が短縮
した。ゲルの状態を観察したところ、0.02〜0.1
重量%の範囲では凝固したゲルの物性にほとんど差がな
かったが、0.20重量%以上となると、膨張が激しく
かつ黄色に変色し、好ましいこんにゃくが得られなかっ
た。従って、もし食塩を添加する場合には、0.02〜
0.1重量%の範囲があることが好ましい。
【0039】上記の実験を他の原材料条件(すなわち、
タピオカ澱粉の代わりに馬鈴薯澱粉を用い、アルカリ添
加後の試料のpHを10.8に調整)について行なった
が、ほぼ同様な結果が得られた。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 〔実施例1〕こんにゃく粉40g、馬鈴薯澱粉80gを
水1580gに添加、攪拌し、2時間膨潤させた。
【0041】膨潤後、ブリックス(Brix)50の果
糖液糖200gを添加し、ホバートミキサーで混練し
た。完全に混練した後に、1.0重量%の石灰水100
gをホバートミキサーで素早く混練し、pH10.6を
確認した後、100gづつ通電加熱用の水槽(40mm
×50mm×50mm(深さ))に入れた。なお、電極
板はチタンであり、サイズは50mm×50mmで、電
極板の間隔は40mmとした。
【0042】水槽に入れた試料を70℃まで通電し、7
0℃に到達した時点で、2秒通電、2秒OFFを繰り返
し、90℃に達温するまで処理した。合計1分間の通電
処理で板状のこんにゃくを得た。但し、通電条件は電圧
200V、周波数10kHzとした。
【0043】水槽の下部に3mm×30mmの網状にな
った格子を取り付け、エアシリンダーにより水槽の上か
ら圧力をかけ、断面が3mm×30mmで長さが50m
mの短冊状のこんにゃくを得た。得られた短冊状こんに
ゃくを2重量%のクエン酸水溶液に5分間浸漬し中和し
た後、90℃で1時間熱風乾燥することにより、乾燥短
冊状こんにゃくを得た。この乾燥こんにゃくは、お湯で
5分間、あるいは水で30分間戻すことにより、生の短
冊状こんにゃくと同様の味、食感が得られた。
【0044】〔実施例2〕こんにゃく粉60g、米澱粉
120gを水1300gに添加、攪拌し、2時間膨潤さ
せた。膨潤後、ショ糖400gを添加し、カントミキサ
ーで混練した。完全に混練した後に、1.0重量%の石
灰水120gをカントミキサーにて混練し、pH10.
8を確認した後、300gづつ通電加熱用の水槽(30
mm×50mm×200mm(深さ))に入れた。な
お、電極板はチタンであり、サイズは50mm×200
mmで、電極板の間隔は30mmとした。
【0045】水槽に入れた試料を90℃に逹温するまで
約30秒間処理して板状のこんにゃくを得た。但し、通
電条件は電圧200V、周波数5kHzとした。水槽の
下部に3mm×3mmの網状になった格子を取り付け、
エアシリンダーにより水槽の上から圧力をかけ、断面が
3mm×3mmで長さが200mmの糸こんにゃくを得
た。得られた糸こんにゃくを2重量%のクエン酸水溶液
に5分間浸漬し中和した後、90℃で1時間熱風乾燥す
ることにより、乾燥糸こんにゃくを得た。この乾燥糸こ
んにゃくは、お湯で5分間、あるいは水で30分間戻す
ことにより、生の糸こんにゃくと同様の味、食感が得ら
れた。
【0046】〔実施例3〕こんにゃく粉0.6kg、タ
ピオカ澱粉1.8kg、食塩15gを水23.1kgに
添加、攪拌し、2時間膨潤させた。膨潤後、果糖3kg
を添加し、小型こんにゃく製造機で混練した。完全に混
練した後に、0.5重量%の炭酸カルシウム3kgを同
こんにゃく製造機にて混練し、pH10.9を確認した
後、300gづつ通電加熱用の水槽(30mm×50m
m×200mm(深さ))に入れた。なお、電極板はチ
タンであり、サイズは50mm×200mmで、電極板
の間隔は30mmとした。
【0047】水槽に入れた試料を90℃に逹温するまで
約30秒間処理し、板状のこんにゃくを得た。但し、通
電条件は電圧200V、周波数15kHzとした。得ら
れた板状こんにゃくを2重量%のクエン酸水溶液に5分
間浸漬し中和した後、90℃で2時間熱風乾燥すること
により、乾燥板状こんにゃくを得た。この乾燥板状こん
にゃくは、お湯で5分間、あるいは水で30分間戻すこ
とにより、生のこんにゃくと同様の味、食感が得られ
た。
【0048】図3は、上記の乾燥こんにゃくの製造方法
を工業的に実施するための装置の一例を示している。こ
の装置では、先に図1を用いて説明した加熱凝固用の水
槽1に相当する加熱凝固手段10が回転する円盤20上
に同心円状に配置され、該回転円盤20の間欠回転によ
り連続的に移動する加熱凝固手段10の中に、先ず、供
給管30から前記のように調製されたこんにゃく原材料
が供給される。原材料が供給された加熱凝固手段10
は、回転円盤20の間欠回転により通電区域に移行し、
図1にアンプ4として示した形態の適宜の通電手段40
から連続的にあるいは間欠的に給電されて、通電加熱処
理が進行する。
【0049】通電加熱処理により加熱凝固したこんにゃ
く原材料は、さらに回転円盤20が間欠的に回転するこ
とにより、押出し手段(図示されない)の下方位置に送
り込まれ、そこにおいて、押し出し手段が作動して凝固
物は加熱凝固手段10からから下方に押し出され、複数
に分割されて通路50を通過し、搬出手段C上に配置さ
れた収容トレイ60内に落下収容される。
【0050】空となった加熱凝固手段10は、回転円盤
20の間欠回転によりさらに移動し、その回転軌跡上に
配置される洗浄水供給管80からの洗浄水により洗浄を
受けた後、最初の原材料供給装置位置に達し、以下、同
様な処理が繰り返される。
【0051】前記搬出手段Cの下流には、搬送されるこ
んにゃくを乾燥させるためのこんにゃく乾燥装置(ここ
では図示されない)が配置され、そこにおいて、前記し
たようにして成形こんにゃくは乾燥こんにゃくとされ
る。このような装置を用いて本発明による乾燥こんにゃ
くの製造方法を実施することにより、短い時間で連続的
に乾燥こんにゃくを製造することが可能となる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、こんにゃく原材料の凝
固に通電加熱を用いることから、凝固するまでの時間を
大幅に短縮することかできる。また、通電加熱によっ
て、凝固時に水と非接触の状態での加熱処理が可能とな
り、原材料段階での必要量の糖類の混練が可能となり、
原料費のコストダウンがもたらされる。さらに、従来法
のように液糖浸漬によってこんにゃく中の水分を糖類に
置換する処理が不要となり、加熱による原材料の凝固処
理と水分と糖類との置換処理とを同じ工程で行なうこと
ができることから、生産工程も大幅に改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いられる通電加熱のための装
置を説明する図。
【図2】通電加熱と温水加熱によるこんにゃく原材料の
加熱時間と昇温との関係を示すグラフ。
【図3】本発明による乾燥こんにゃくの製造方法を実施
する装置の一例を示す図。
【符号の説明】
1…通電加熱用水槽、2…電極、3…シグナルジェネレ
ーター、4…アンプ、5…温度センサー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥こんにゃくの製造時に、原材料を通
    電加熱によって凝固させ、それを乾燥させることを特徴
    とする乾燥こんにゃくの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の乾燥こんにゃくの製造方
    法において、原材料に糖類を含有させたものを用い、そ
    れを通電加熱によって凝固させることを特徴とする乾燥
    こんにゃくの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の乾燥こんにゃくの製造方
    法において、原材料の糖類の濃度が約2.0重量%〜2
    5重量%であることを特徴とする乾燥こんにゃくの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の乾燥こんにゃくの
    製造方法において、通電加熱を間欠的に行なうことを特
    徴とする乾燥こんにゃくの製造方法。
  5. 【請求項5】 乾燥こんにゃくが、乾燥糸こんにゃく、
    乾燥玉こんにゃく、乾燥短冊状こんにゃく、又は、乾燥
    板状こんにゃくであることを特徴とする請求項1ないし
    4いずれか記載の乾燥こんにゃくの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれかの製造方法に
    より製造された乾燥こんにゃく製品。
JP17388896A 1996-07-03 1996-07-03 乾燥こんにゃくの製造方法 Expired - Fee Related JP3616201B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010200610A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Toshiko Shimizu こんにゃく粉の製造方法と食品
US11528917B2 (en) * 2018-01-04 2022-12-20 Fritz Kortschack Method for treating a food product by means of non-conventional resistive heating

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