JPH10145327A - 干渉キャンセラ - Google Patents

干渉キャンセラ

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JPH10145327A
JPH10145327A JP31014496A JP31014496A JPH10145327A JP H10145327 A JPH10145327 A JP H10145327A JP 31014496 A JP31014496 A JP 31014496A JP 31014496 A JP31014496 A JP 31014496A JP H10145327 A JPH10145327 A JP H10145327A
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Tetsuhiko Miyatani
徹彦 宮谷
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Kokusai Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動局でも利用できるような回路規模の小さ
い干渉キャンセラを提供する。 【解決手段】 拡散符号発生器10に全他ユーザーの拡
散符号系列を記憶させておく。拡散符号発生器10は、
この全拡散符号系列を2グループに分け、各グループの
拡散符号系列を与えられた伝送路のインパルス応答に基
づいた位相量だけ、順次、ずらして多重加算して、2つ
の新拡散符号系列を得て、一方を整合フィルタ部50A
に与え、他方を整合フィルタ部50Bに与えると共に新
拡散符号系列に係る形成条件情報SAをピーク検出再拡
散部60Aに与え、形成条件情報SBをピーク検出再拡
散部60Bに与える。ピーク検出再拡散部60A、60
Bからの再拡散信号QA、QBは位相合わせ加算部11
で位相を合わせた状態で加算されキャンセル用出力Cと
なり減算部3に与えられ、この減算部3で受信信号RS
から他ユーザーへの送信信号がキャンセルされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、直接スペクトル
拡散方式を用いたCDMA通信の受信機で利用される干
渉キャンセラに係り、特に回路の小規模化に好適なもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】直接スペクトル拡散方式を利用したCD
MA通信の基地局で、従来、用いられている多ブランチ
干渉キャンセラの構成をその他の隣接回路部との関係で
示したのが図8である(同図において、点線で囲まれた
部分が多ブランチ干渉キャンセラであり、整合フィルタ
部5Aと再拡散部6A、そして整合フィルタ部5Bと再
拡散部6Bといった具合に、1つの整合フィルタ部と1
つの再拡散部との対がそれぞれ1つのブランチを形成し
ている)。同図で、受信部1は、入力信号をRF帯から
ベースバンドにダウンコンバートして受信信号RSを得
て、これを多ブランチ干渉キャンセラMBに送出する回
路部である。
【0003】上記受信信号RSは、エコーや伝送路での
変動、周波数オフセットがなく、1次変調がBPSK
(Binary Phase Shift Keyin
g)であるとすると、数1で示される。
【数1】 数1でiX (t)はユーザーuX の送信情報(+1又は
−1)を示し、PNX(t)は、ユーザーuX が利用す
る拡散符号系列を示し、nはユーザー数、つまり拡散符
号系列数を示す。従って数1はn人のユーザーが同時に
通信を行なっている場合の受信信号RSとなっている。
【0004】上記のような受信信号RSは、多ブランチ
干渉キャンセラMBの遅延素子2および整合フィルタ
(同図ではMF部と略記しているが、以下の図面でもM
F部と略記する)5A、5B、……、5Mに与えられ
る。そして、整合フィルタ部5A、5B、……、5M
は、いずれも複素入力に対応できる(すなわち実数整合
フィルタを2個備えている)相関取得手段であり、それ
ぞれタップ係数系列として上記拡散符号系列PN2、P
N3、……、PNnが固定的に設定されている(例えば
整合フィルタ部5Aには拡散符号系列PN2、整合フィ
ルタ部5Mには拡散符号系列PNnがタップ係数系列と
して設定されている)。
【0005】従って、例えば整合フィルタ部5Aの出力
XAは、数2で示されるものとなる。
【数2】 この数2において、RXYは拡散符号系列PNXと拡散
符号系列PNYとの相関関数である。このため数2の第
2項中のR22(t)は自己相関関数となり、その他の
項におけるもの(例えばR21(t)やR23(t)な
ど)は相互相関関数となる。自己相関ピーク値に比較し
て相関値は極めて小さいので、上記出力XAのピーク値
を検出すれば、これよりユーザーu2 からの送信情報を
得られる(同時に周波数オフセットや伝送路による位相
変動をも得ることができる)。
【0006】整合フィルタ部5B、……、5Mにおいて
も、上記整合フィルタ部5Aにおけると同様の動作がな
され、それぞれ出力XB、……、XMを出力するがこれ
らのピーク値を検出することにより、ユーザーu3 、…
…、u(n-1) からの送信情報を得られる。再拡散部6
A、6B、……、6Mは、それぞれ上記出力XA、X
B、……、XMを得て、上記ピーク値の検出を実行し、
得られたユーザーからの送信情報をそのユーザーに係る
拡散符号系列で再拡散し再拡散信号を出力する回路であ
り、例えば再拡散部6Aから出力される再拡散信号ZA
は数3で示されるようなものになる。
【数3】 従って上記再拡散部6A、6B、……、6Mからの再拡
散信号ZA、ZB、……、ZMを加算する加算部7の出
力TZは数4で示されるようなものになる。
【数4】 一方、受信部1から遅延素子2に与えられた受信信号R
Sは、上記加算部7からの出力TZと位相を合わせるた
め(すなわち、拡散符号系列間の位相を合わせるた
め)、遅延素子2で一定の遅延を与えられ減算部3に送
出される。そして減算部3ではこの遅延素子2からの送
られてきた受信信号RSより加算部7から送られてきた
出力TZを減ずるが、受信信号RSが数1で表わされ、
出力TZが数4で表わされるので、減算部3の出力は受
信信号RSすなわち数1の第1項だけとなり、他局(ユ
ーザーu2 、u3 、……、un 等の他ユーザー)よりの
干渉がキャンセルされたことになる。なお、この減算部
3の出力は整合フィルタ部4で逆拡散され判定系へ送ら
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】基地局から移動局への
下り回線では、各ユーザーへの各拡散符号系列の相互関
数が最少となる拡散符号位相配置で送信する。従って、
同一セル内の他ユーザーよりの干渉はほとんどないと考
えられていた。しかしマルチパス環境下やフェージィン
グ環境下では、各拡散符号系列間の直交性が保たれず干
渉量が変化する。このような場合の対策として干渉キャ
ンセラの利用が考えられるが、従来の干渉キャンセラ
は、上述のように基地局で利用することを前提とするも
ので、他ユーザー数分のブランチ(整合フィルタと再拡
散部からなるブランチ)を備える回路規模の大きいもの
で、移動局での利用には適していない。本願発明は、上
述のような事情に鑑みてなされたものであり、移動局で
も利用できるような回路規模の小さい干渉キャンセラの
提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、直
接スペクトル拡散方式を用いたCDMA(CodeDi
vision Multiple Access)通信
の受信機で利用される干渉キャンセラを以下のように構
成した。すなわち、上記受信機の受信部において入力信
号をRF(Radio Frequency)帯からベ
ースバンドにダウンコンバートして得られた受信信号を
それぞれ入力し、当該受信信号と後述の拡散符号発生器
からタップ係数系列としてそれぞれに送られてくる拡散
符号系列との間で相関をとるn(ここでnは自然数)個
の整合フィルタ部と、上記n個の各整合フィルタ部に1
対1に対応し、対応する整合フィルタ部の相関出力をそ
れぞれ入力して、当該相関出力より相関ピークを検出
し、その上で後述の拡散符号発生器より送られてきた後
述の形成条件情報に基づき当該相関ピークに対応した再
拡散を実行し、得られた再拡散信号を送出するn個のピ
ーク検出再拡散部と、自局が属するセル内において他局
が利用する可能性がある全ての拡散符号系列をn個のグ
ループに分けて、その上で各グループ毎にそのグループ
に属する拡散符号系列をそれぞれmTc(mは他の回路
部より与えられる伝送路のインパルス応答による定まる
エコーの最大遅延量よりも大きい自然数であり、またT
cはチップ時間)ずつ位相をずらして多重加算して新た
な1個の拡散符号系列を形成することにより、上記グル
ープ数すなわちn個の新たな拡散符号系列を得て、この
n個の新たな拡散符号系列のそれぞれを上記n個の整合
フィルタ部のそれぞれにタップ係数系列として送出する
と共に、上記n個のピーク検出再拡散部に、そのピーク
検出再拡散部と1対1に対応している整合フィルタ部に
送出した上記新たな拡散符号系列に係る形成条件情報を
送出する拡散符号発生器と、上記n個のピーク検出再拡
散部より出力される全ての再拡散信号を入力し、これら
再拡散信号における全ての拡散符号系列の位相を合わせ
た上で当該再拡散信号を加算し、加算結果信号をキャン
セル用出力として送出する位相合わせ加算部と、上記受
信部からの受信信号を入力し、当該受信信号における拡
散符号系列の位相を、上記位相合わせ加算部から送出さ
れるキャンセル用出力における拡散符号系列の位相に合
わせるために、上記受信信号に一定時間の遅延を与えて
これを遅延受信信号として送出する遅延素子と、上記遅
延素子よりの遅延受信信号と上記位相合わせ加算部より
のキャンセル用出力とを入力し、遅延受信信号よりキャ
ンセル用出力を減じて自局受信信号を得て、この自局受
信信号を出力する減算部とを備える構成とした。
【0009】請求項2の発明では、直接スペクトル拡散
方式を用いたCDMA通信の移動局用の受信機で利用さ
れる干渉キャンセラを以下のように構成した。すなわ
ち、上記受信機の受信部において入力信号をRF(Ra
dio Frequency)帯からベースバンドにダ
ウンコンバートして得られた受信信号をそれぞれ入力
し、当該受信信号と後述の拡散符号発生器からタップ係
数系列としてそれぞれに送られてくる拡散符号系列との
間で相関をとるn(ここでnは自然数)個の整合フィル
タ部と、上記n個の各整合フィルタ部に1対1に対応
し、対応する整合フィルタ部の相関出力をそれぞれ入力
して、当該相関出力より相関ピークを検出し、その上で
後述の拡散符号発生器より送られてきた後述の形成条件
情報に基づき当該相関ピークに対応した再拡散を実行
し、得られた再拡散信号を送出するn個のピーク検出再
拡散部と、制御チャネルを介して基地局より送られてき
た情報であって、自局が属するセル内で他局がその時点
に実際に利用している拡散符号系列を特定する情報を得
て、この情報に基づき、上記実際に利用されている拡散
符号系列の全てをn個のグループに分けて、その上で各
グループ毎にそのグループに属する拡散符号系列をそれ
ぞれmTc(mは他の回路部より与えられる伝送路のイ
ンパルス応答による定まるエコーの最大遅延量よりも大
きい自然数であり、またTcはチップ時間)ずつ位相を
ずらして多重加算して新たな1個の拡散符号系列を形成
することにより、上記グループ数すなわちn個の新たな
拡散符号系列を得て、このn個の新たな拡散符号系列の
それぞれを上記n個の整合フィルタ部のそれぞれにタッ
プ係数系列として送出すると共に、上記n個のピーク検
出再拡散部に、そのピーク検出再拡散部と1対1に対応
している整合フィルタ部に送出した上記新たな拡散符号
系列に係る形成条件情報を送出する拡散符号発生器と、
上記n個のピーク検出再拡散部より出力される全ての再
拡散信号を入力し、これら再拡散信号における全ての拡
散符号系列の位相を合わせた上で当該再拡散信号を加算
し、加算結果信号をキャンセル用出力として送出する位
相合わせ加算部と、上記受信部からの受信信号を入力
し、当該受信信号における拡散符号系列の位相を、上記
位相合わせ加算部から送出されるキャンセル用出力にお
ける拡散符号系列の位相に合わせるために、上記受信信
号に一定時間の遅延を与えてこれを遅延受信信号として
送出する遅延素子と、上記遅延素子よりの遅延受信信号
と上記位相合わせ加算部よりのキャンセル用出力とを入
力し、遅延受信信号よりキャンセル用出力を減じて自局
受信信号を得て、この自局受信信号を出力する減算部と
を備える備える構成とした。
【0010】請求項3の発明では、請求項1又は2にお
ける拡散符号発生器を以下のようなものに改良した。す
なわち、拡散符号系列をn個のグループに分けて、その
上で各グループ毎にそのグループに属する拡散符号をそ
れぞれ前記mTcずつずらして多重加算して新たな1個
の拡散符号系列を形成する際の上記mTcずつ位相をず
らす方法として、任意の1つの拡散符号系列に対して、
他の拡散符号系列のほぼ半数の拡散符号系列は位相が進
んだ態様でそれぞれmTcずつずらし、他方、残りの他
のほぼ半数の拡散符号系列は位相が遅れた態様でそれぞ
れmTcずつ位相をずらす方法を採用するものとした。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した本願発明の実
施の形態に基づいて、本願発明を具体的に説明してい
く。先ず、第1の実施の形態(請求項1の発明の実施の
形態)を説明する。図1は、当該実施の形態の構成を、
前記図8(従来例を示す図)と同様に、受信部1および
整合フィルタ部4との関係で示したものである(すなわ
ち同図において点線で囲こまれている部分が干渉キャン
セラKCとなっている)。なお、同図における受信部
1、遅延素子2、減算部3および整合フィルタ部4はそ
れぞれ上記図8における受信部1、遅延素子2、減算部
3および整合フィルタ部4と同一構成および同一機能を
有するものであり、これらの説明は省略する。
【0012】干渉キャンセラKCは、整合フィルタ部5
0Aとピーク検出再拡散部60Aとからなるブランチ
と、整合フィルタ部50Bとピーク検出再拡散部60B
とからなるブランチとの2つのブランチを備えている
(すなわち請求項1の記載における自然数nが2の場合
に相当している)。整合フィルタ部50Aは、タップ係
数系列として、後述の拡散符号発生器10より送られて
くる新拡散符号系列PNAを与えられ、これと受信部1
からの受信信号RSとの間の相関をとり、その結果であ
る相関出力PAを送出する回路である。整合フィルタ部
50Bは、上記整合フィルタ部50Aと概ね同様の構成
機能を有するものであるが、タップ係数系列としては、
拡散符号発生器10より送られてくる新拡散符号系列P
NB(これは、後述のように上記新拡散符号系列PNA
とは違う符号系列となっている)を用い、相関出力PB
を送出する回路である。
【0013】ピーク検出再拡散部60Aは、上記相関出
力PAを取込み、この相関出力PAより、順次、相関ピ
ークを検出し、拡散符号発生器10からの形成条件情報
SAに基づき、検出した相関ピークがどの他ユーザーに
係るものか(すなわちどの他ユーザー拡散符号系列に係
るものか)を判断し、判断結果たる他ユーザー拡散符号
系列でその相関ピークに係る送信情報(+1又は−1)
を再拡散して再拡散信号QAを得て、この再拡散信号Q
Aを送出する回路部である。ピーク検出再拡散部60B
は、上記ピーク検出再拡散部60Aと概ね同様の構成機
能を有するものであるが、上記相関出力PBを取込み、
拡散符号発生器10からの形成条件情報SBに基づき上
記同様の処理を実行し再拡散信号QBを送出する回路部
である。なお、ピーク検出再拡散部60Aおよび60B
は、上記再拡散に利用するために、それぞれ後述の拡散
符号系列PN2、PN3、……、PNfおよび拡散符号
系列PN(f+1)、PN(f+2)、……、PNnを
記憶している。
【0014】拡散符号発生器10は、自局が属するセル
内で他局(すなわち他ユーザー)が利用する可能性があ
る全ての拡散符号系列(すなわち全ての他ユーザー拡散
符号系列)を記憶し、これらと、他回路部(図示せず)
から与えられる伝送路のインパルス応答に基づき、後述
のようにして、2種の新拡散符号系列PNAおよびPN
Bを形成し、新拡散符号系列PNAを整合フィルタ部5
0Aに与え、新拡散符号系列PNBを整合フィルタ部5
0Bに与えると共に、新拡散符号系列PNAに係る形成
条件情報SAをピーク検出再拡散部60Aに与え、新拡
散符号系列PNBに係る形成条件情報SBをピーク検出
再拡散部60Bに与える回路部である。位相合わせ加算
部11は、上記再拡散信号QAおよびQBを入力し、上
記の各他ユーザー拡散符号系列の位相を合わせて(すな
わち他ユーザーの送信情報信号の位相を合わせて)加算
し、その加算結果であるキャンセル出力Cを減算部3に
送出する回路である。
【0015】次に以上のように構成された本実施の形態
の動作について説明する。いま、自局が属するセル内で
は、拡散符号系列として、PN1、PN2、PN3、…
…、PNnのn個が利用され、自局にはPN1が与えら
れているものとする(すなわちPN2、PN3、……、
PNnが他ユーザー拡散符号系列となる)。この場合、
上記拡散符号発生器10は他ユーザー拡散符号系列PN
2、PN3、PN4、……PNnを記憶していることに
なるが、この拡散符号発生器10は前記伝送路のインパ
ルス応答を受けて、それぞれ数5および数6で示される
新拡散符号系列PNAおよび新拡散符号系列PNBを形
成する。
【数5】
【数6】 なお、数5および数6においてmは前述のように伝送路
のインパルス応答により定まるエコーの最大遅延量より
も大きい自然数であり、またTcはチップ時間(すなわ
ち、拡散符号1ビットに与えられた時間)である。結果
としてmTcは、エコーが存在し得る時間よりも大きい
遅延時間を示す。また上記両式におけるfは、拡散符号
発生器10が記憶している他ユーザー拡散符号系列の個
数(n−1)の約1/2に近い自然数である(すなわち
上記他ユーザー拡散符号系列の個数が17個であるとき
は、9前後の自然数となる)。
【0016】すなわち、キャンセルすべき他ユーザーか
らの送信信号で使用されている拡散符号系列(すなわち
他ユーザー拡散符号系列PN2〜PNn)をほぼ等しく
前半部と後半部に2分割して、前半部と後半部のそれぞ
れにおいて当該拡散符号系列を上記mTcずつ位相をず
らして多重加算して2個の新拡散符号系列PNAおよび
PNBを形成するのである。新拡散符号系列PNAの形
成過程を図2を参照して、一層詳細に説明すると次のよ
うになる(新拡散符号系列PNBの形成過程も概ね同様
となる)。
【0017】拡散符号発生器10は、記憶している拡散
符号系列PN2〜PNf5を、図2に示すように(な
お、同図において[1]はその拡散符号系列の第1ビッ
ト目の値を示し、[k]は第kビット目の値を示す。ま
た[ ]内におけるmTcはmTcの時間に対応するビ
ト数を表わす)、順次、mTcずつずらし多重加算す
る。このとき各拡散符号系列の符号長は等しいので、あ
る拡散符号系列の位相をmTcの何倍かだけずらすと、
その拡散符号系列の後方部は、ずらした位相分だけが拡
散符号系列PN2の最終ビットより後にはみ出すことに
なるが(図中、傾線で示される部分)、はみ出した部分
のビットは、順序を変えずに、そのまま先頭部にまわし
て配置する(図中点線で示される部分)。上記配置処理
の後、各拡散符号系列の先頭に配置されている各ビット
は多重加算(単純加算であり、従って加算結果が、例え
ば+2や−3となる場合もある)され、新拡散符号系列
PNAの第1ビット目の値となり、各拡散符号系列の先
頭から2番目に配置されている各ビットは多重加算さ
れ、新拡散符号系列PNAの第2ビット目の値となると
いった具合に、以下同様の処理がなされ新拡散符号系列
PNAの各ビットが形成される。その結果、新拡散符号
系列PNAの各ビットは数7の各式で表わされる。
【数7】 なお、同式において[1]、[2]、……、[k]はそ
れぞれ拡散符号系列の第1、2、……K番目のビットを
表わし、[k−mTc+1]等におけるmTcはmTc
の時間に対応するビット数を表わす。
【0018】拡散符号発生器10は、上記のようにして
形成した新拡散符号系列PNAおよびPNBをそれぞれ
整合フィルタ部50Aおよび50Bにそれぞれのタップ
係数系列として与えると同時にピーク検出再拡散部60
Aおよび60Bにそれぞれ形成条件情報SAおよびSB
を送出する。形成条件情報SAは、新拡散符号系列PN
Aを形成するに当って、拡散符号系列PN2、PN3、
PN4、……、PNfをこの順序で、順次、一定位相m
Tcずつ遅らせて多重加算した旨を示す情報であり、形
成条件情報SBは新拡散符号系列PNBを形成するに当
っては、拡散符号系列PN(f+1)、PN(f+
2)、……、PNnをこの順序で、順次、一定位相mT
cだけ遅らせ多重加算した旨を示す情報である。
【0019】上記のような新拡散符号系列PNAおよび
PNBがタップ係数系列としてそれぞれ与えられる整合
フィルタ部50Aおよび50Bに入力する受信信号RS
は、例えば、いま、伝送路上に当該ユーザーu1 (自局
に係るユーザー)以外にユーザーu2 、u3 、u5 のみ
が存在しているとすると、数8で示されるようなものに
なる(なお、この数8は、前記数1におけるi
4 (t)、i6 (t)、i7 (t)、……、in (t)
を0とすることにより得られる)。
【数8】 この場合、整合フィルタ部50Aから出力される相関出
力PAは、図3に示すようなものとなる(なお、整合フ
ィルタ部50Bよりの相関出力PBには、図3に示すよ
うなピークは表われない。ただし、この場合、数5およ
び6における自然数fを5以上の自然数であると仮定し
ている)。すなわち、相関出力PAにはユーザーu2 、
u3 、u5 にそれぞれ対応するピーク(すなわち拡散符
号系列PN2、PN3、PN5にそれぞれ対応するピー
ク)が、順次、表われることになる。上記新拡散符号系
列PNAおよびPNBを得る際の上記多重加算が線形加
算であるため、これら新拡散符号系列は元の拡散符号の
性質を完全には失わず、このため元の拡散符号の入力に
対し、これら新拡散符号系列で相関を取ると、元の拡散
符号に対応した相関出力、つまり自己相関ピークや相互
相関レベルが得られるのである。
【0020】上記のような相関出力PAを入力するピー
ク検出再拡散部60Aは、先ず、上記各ピークを検出
し、前記形成条件情報SAに基づき、上記各ピークがそ
れぞれ先頭の方から前記送信情報i2 (t)、i
3 (t)、i5 (t)に係るものであり、それらの位相
情報はいずれも+1となっていることを判断する。次い
でピーク検出再拡散部60Aは、得られた上記各位相情
報に対し、それに対応する拡散符号系列(前述のように
再拡散に必要とする拡散符号系列を記憶しており、その
中から選ぶ)を、順次、畳み込み積分(エコーがなけれ
ば単なる複素乗算)をして再拡散を実行する。その結
果、上記のような場合(相関出力PAが図3のようなも
のになる場合)、ピーク検出再拡散部60Aは、数9で
示されるような再拡散信号QAを位相合わせ加算部11
に送出する(数9において*の印は複素乗算演算子であ
る)。
【数9】 位相合わせ加算部11は、上記再拡散信号QAを入力
し、この再拡散信号QAのままでは、前記数8で示され
る送信されてきた受信信号RSと時間差(すなわちmT
c、3mTc等)があるので、数9で表わされる再拡散
信号QA中の各項の拡散符号系列の位相を合わせて加算
して数10で表わされるキャンセル用出力Cを得て、こ
れを出力する。
【数10】 減算部3は、前記従来例における減算部3と同様に、遅
延素子2で前述のような一定の遅延を与えられて送られ
てくる受信信号RS(数8で表わされる)より、位相合
わせ加算部11から送られてくる上記キャンセル用出力
C(数10で表わされる)を減じて所望のi1 (t)P
N1(t)を得て(位相回転が無いので複素乗算は実質
的に実数乗算となる)、これを整合フィルタ部4に送出
する。すなわち、減算部3において他ユーザーからの送
信信号はすべてキャンセルされたことになる。
【0021】なお、上記説明は、相関出力PBには図3
に示すようなピークが表われない場合についてのもので
あったが、相関出力PBにもピークが表われるときに
は、位相合わせ加算部11は、再拡散信号QAおよびQ
Bに含まれる全ての他ユーザー拡散符号系列の位相を合
わせてキャンセル用出力Cを得て、これを減算部3に送
出することになる。
【0022】以上説明してきたように、この実施の形態
では、ブランチ数が2であったが、ブランチ数は1、
2、3、4、5、……と任意の個数とすることができ、
従来例のように他ユーザー数に合せておくという必要性
はなく、ブランチ数を他ユーザー数よりも大幅に小さい
ものにすることにより、干渉キャンセラ全体の回路規模
を従来のものに比較し、大幅に小さいものとすることが
可能となる。
【0023】次に第2の実施の形態(請求項2の発明に
係る実施の形態)について説明する。この実施の形態の
構成は、前述の第1の実施の形態の構成と概ね同様であ
るので前記図1を利用して説明する。この第2の実施の
形態は、拡散符号発生器10の構成および機能の点で前
述の実施の形態と若干異なる。本実施の形態の拡散符号
発生器10は、制御チャネル(一般に直接スペクトル拡
散方式のCDMAでは制御チャネルが設けられており、
基地局から移動局へ制御信号が送られている)を介して
基地局から送られてきたその時点に伝送路上に存在する
他ユーザー(正確には他ユーザー拡散符号系列)につい
ての情報をも他回路部(図示せず)より取込む。そし
て、新拡散符号系列PNA、PNBの形成に際してはこ
の取込んだ情報に基づき、伝送路上に存在する他ユーザ
ー拡散符号系列のみを、前記2分割および多重加算の対
象とする(必然的に、形成条件情報SA、SBも、この
ような新拡散符号系列の形成過程を示すものとなる)。
【0024】本実施の形態は、新拡散符号系列PNAお
よびPNBの形成に際し、上記のように、その時点で必
要とする(キャンセルする必要がある)他ユーザー拡散
符号系列だけを多重加算の対象とするが、これにより、
多重加算の対象が少なくなり、それだけ意図しない拡散
符号(雑意を含む)との相関が発生する可能性が少なく
なり、S/Nが向上する。このため他ユーザー拡散符号
系列の位相の検出を誤り、他ユーザーに係る信号の干渉
をキャンセルできずに残すといった可能性は、一層少な
くなり、高いキャンセル特性が得られる。
【0025】次に第3の実施の形態(請求項3の発明に
係る実施の形態)について説明する。本実施の形態の構
成も図1で示される。ただし拡散符号発生器10の構成
および機能が少々前記のものと異なっており、他ユーザ
ー拡散符号系列を多重加算する場合、全てのユーザー拡
散符号系列を、順次、mTcずつ位相をずらして多重加
算するのではなく、図6に示すように、他ユーザー拡散
符号系列の一部を遅れ位相でmTcずつずらしたら、残
りのその他の他ユーザー拡散符号系列(上記遅れ位相で
ずらした他ユーザー拡散符号系列とほぼ同数個となって
いる)を進み位相でmTcずつ位相をずらして、その上
で多重加算を実行し新拡散符号系列を形成する。(必然
的に形成条件情報SA、SBも上記のような新拡散符号
系列の形成に対応したものとなる)。
【0026】次に、本実施の形態において、拡散符号発
生器10が上記のような新拡散符号系列の形成方法を採
ることによる利点について説明する。なお、以下の説明
においては、拡散符号系列は7チップ(ビット)からな
るとする。図4は、一般的な直接スペクトル拡散方式に
おける整合フィルタの使い方を示すものである。同図に
示すように、整合フィルタの相関タップ係数として送信
側の拡散符号と同一のものを割当ておくため、左から右
へ入力信号が流れてくると、拡散符号系列の各チップが
一致したときに、加算が全て同相となるため、大きな相
関レベルが得られる。つまり、入力信号のシンボル周期
で自己相関関数の鋭いピークが得られることになる。
【0027】ところで、前記第1の実施の形態における
整合フィルタ部50A等での相関タップ係数の与え方は
図5に示すようなものであった(なお、同図では他ユー
ザー送信信号として拡散符号系列PN3で拡散されてい
るものを考え、mTcが3ビットに対応しているとし、
更に簡単化のためタップ係数としては、前記多重加算の
対象としたその他の拡散符号系列等を除いている)。同
図から分かるように、図4と異なり第1シンボル(同図
の情報信号シンボル#1)に係る自己相関ピークの出現
位置がmTcだけすなわち3ビット分だけ右シフトす
る。つまり、受信信号(上記他ユーザー送信信号)の第
2シンボル(同図の情報信号シンボル#2)の一部を使
用しないと、拡散符号系列のパターンが一致しない。以
上は第1シンボルと第2シンボルの送信情報が一致した
場合であるが、一致せず逆相となっている場合は、数1
1に示すように本来は7のレベルのピークが出るべきに
もかかわらず、1のレベルのピークとなってしまう。
【数11】 上記のような著しい不都合が出現したのは、拡散符号系
列の符号長を7ビットとしてシフト量すなわちmTcを
3ビットとし符号長に対するシフト量の割合を大きくし
たことによるが、実際には、上記割合は小さく(拡散符
号系列の符号長が長いため)、上記のような著しい不都
合は出現しない。
【0028】しかし、第1の実施の形態における拡散符
号発生器10では複数の他ユーザー拡散符号系列が、順
次、mTcずつずらされ多重加算されるので、他ユーザ
ー拡散符号系列が多くなると、シフト量がmTc、2m
Tc、3mTc、……とずらされて多重加算されるので
他ユーザー拡散符号系列が多くなると、シフト量がmT
cの数倍以上になり拡散符号系列の符号長に対するシフ
ト量の割合が無視できないほど大きくなる拡散符号系列
(後段で多重加算される拡散符号系列がそれに該当す
る)も存在するようになる。そのような拡散符号系列で
は、上記のような不都合が、ある程度、出現しだす可能
性がある。
【0029】本実施の形態では、上記のような事情を考
慮して、前記多重加算に際して、シフト量が大きくなる
拡散をできる限り少なくするために、前述のように他ユ
ーザー拡散符号系列を進み位相用のグループと遅れ位相
用のグループに2分して、それぞれ各グループで進み又
は遅れ位相でmTcずつずらして多重加算するのであ
る。これにより前述のように隣接シンボルの情報に自己
相関ピークのレベルが左右されるといったケースがほぼ
皆無となるが、これが本実施の形態の利点である。
【0030】次に第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、上り回線(移動局からの基地局への回
線)において、各ユーザーすなわち移動局からの送信信
号(すなわち拡散符号が、同期しているSCDMA(S
ynchronous CDMA)通信、例えばCDM
A Time Division Duplex通信や
CDMA Time Division Multip
le Access通信等の基地局の受信機で利用さ
れ、ある定められた1のユーザーからの送信信号だけを
残し、その他のユーザーからの送信信号をキャンセルす
る干渉キャンセラである(従って、基地局全体では、本
実施の形態に係る干渉キャンセラをユーザー数分だけ備
えておく必要がある)。
【0031】本実施の形態の構成は概ね前記第1の実施
の形態に係る図1で示される。ただし拡散符号発生器1
0の構成機能および拡散符号発生器10に与えられる情
報が、第1の実施の形態の場合と異なっている。本実施
の形態の拡散符号発生器10には、自己のセル内でその
時点に実際に送信を行なっている各他ユーザー(この干
渉キャンセラで抽出する送信信号を送ってくる移動局以
外の移動局)について、当該他ユーザーが使っている拡
散符号系列に係る情報および当該他ユーザーとの間の伝
送路のインパルス応答とを対とした他ユーザー情報が与
えられる(これらは、この基地局の他ユーザー用の干渉
キャンセラより得られる)。このような他ユーザー情報
を与えられた拡散符号発生器10は、この他ユーザー情
報に基づき、その時点に、実際に使われている他ユーザ
ー拡散符号系列だけを新拡散符号系列形成のための多重
加算の対象とする。そして多重加算に際しては、例え
ば、その時点で使われている他ユーザー拡散符号系列が
拡散符号系列PN2、PN3およびPN6だけだったと
すると拡散符号系列PN2からm2 Tcだけ位相を遅ら
して拡散符号系列PN3を配し、この拡散符号系列PN
3よりm3 Tcだけ位相を遅らして新拡散符号系列PN
6を配すといった具合にそれぞれの位相をずらして多重
加算する(ただし、m2 、m3 は、それぞれ上記他ユー
ザー情報として拡散符号系列PN2、PN3と共に送ら
れてきた伝送路のインパルス応答によって定まるエコー
の最大遅延量よりも大きい自然数である)。
【0032】ところで、上記SCDMAでは、各移動局
からの拡散符号送出が同期していても、各移動局の存在
位置が異なるため基地局への到達時間は時変的に異な
る。また伝送路も時変的に異なるため、各他ユーザーの
拡散符号系列は、異なる遅延時間を持ち、かつ時変的に
変動する伝送路のインパルス応答を持つ。
【0033】しかし、本実施の形態では、上記のように
拡散符号発生器10での新拡散符号系列の形成に際し
て、個々の伝送路のインパルス応答に応じた位相を次段
拡散符号系列との間であけているので、整合フィルタ部
50A等が、エコーによるピークを他ユーザーに係るピ
ークと誤って判断してしまうことはない。以上のよう
に、本実施の形態は、整合フィルタ部50A等からなる
ブランチを他ユーザー分だけ設ける必要はなく、そのた
め従来の基地局用の干渉キャンセラよりも大幅に回路規
模を小さくなる。
【0034】次に第5の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は第1の実施の形態を更に改善した
ものである。図7は、本実施の形態の構成を示すもので
ある。この図7に示す構成は、前記図1の構成に、整合
フィルタ部50Cおよびピーク検出再拡散部60Cから
なるブランチと、整合フィルタ部50Dおよびピーク検
出再拡散部60Dからなるブランチとを追加した構成と
なっている。そして、整合フィルタ部50Aおよびピー
ク検出再拡散部60Aからなるブランチと整合フィルタ
部50Bおよびピーク検出再拡散部60Bからなるブラ
ンチとでは、自己のセル内の他ユーザーへの送信信号を
処理し、新たに追加した上記の2つのブランチでは1つ
の隣接セルの基地局からそのセル内のユーザーへ送出さ
れた送信信号を処理する。従って拡散符号発生器10
(請求項5に記載する自己セル用拡散符号発生器と隣接
セル用拡散符号発生器とを一体化したもの)は、自己の
セルのみならず隣接セルで用いられている拡散符号系列
をも記憶し、他回路部(図示せず)より、自己のセルの
基地局との間の伝送路のインパルス応答だけでなく、上
記1つの隣接セルの基地局との間の伝送路のインパルス
応答をも与えられ、前記これら2種のインパルス応答に
より、自己のセル用と隣接セル用の2種の前記位相シフ
ト量(mTc)を求める。そして、自己のセル用の2つ
のブランチへ送出する新拡散符号系列の形成に際して
は、自己のセル用の位相シフト量を用いて自己のセルで
用いられている拡散符号系列を多重加算し、新たに追加
した隣接セル用の2つのブランチへ送出する新拡散符号
系列の形成に際しては、隣接セル用の位相シフト量を用
いて隣接セルで用いられている拡散符号系列を多重加算
する(必然的に形成条件情報SA、SB、SC,SDも
上記のような新拡散符号系列の形成に対応したものとな
る)。
【0035】ところで、移動局が、例えばセル境界付近
に移動したときには、現在接続している基地局だけから
でなく、隣接セルの基地局からも電波を受信する。この
ような場合、伝搬路の違いから、2つの基地局からの到
達電波は、それぞれ異なる電力レベルおよびエコーの遅
延時間を持つことになる。このような場合、拡散符号発
生器10において前記2種の位相シフト量のうち小さい
方(一般に自己のセル用シフト量)だけを用いて新拡散
符号系列を形成し、全ての整合フィルタ部でこれを用い
た場合は他ユーザーに係るピークとエコーによるピーク
との区別ができなくなる場合があり、逆に大きい方のシ
フト量だけを用いて新拡散符号系列を形成し、全ての整
合フィルタ部でこれを用いた場合は、必要以上にシフト
量が大きくなるケースもでてきて、隣接シンボルの情報
にピークレベルが左右されるという問題が発生する(前
記第3の実施の形態のところで説明した問題)。
【0036】しかし、本実施の形態のように拡散符号発
生器10が自己セル用と隣接セル用の2種の位相シフト
量を求め、自己のセル用のブランチに与える新拡散符号
系列の形成には自己のセル用の位相シフト量を用い、他
方、隣接セル用のブランチに与える新拡散符号系列の形
成には隣接セル用の位相シフト量を用いる構成では、上
記のような問題は発生しない。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、回路規模が小
さく、移動局でも利用できる干渉キャンセラの提供を可
能とする。請求項2の発明によれば、回路規模が小さ
く、かつキャンセル特性を一層高めた干渉キャンセラの
提供を可能とする。請求項3の発明によれば、隣接シン
ボルの情報に自己相関レベルが左右されない干渉キャン
セラの提供を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す図である。
【図2】新拡散符号系列の形成方法を説明するための図
である。
【図3】図1中の整合フィルタ部の出力を示す図であ
る。
【図4】第3の実施の形態を説明するための図である。
【図5】第3の実施の形態を説明するための図である。
【図6】第3の実施の形態における新拡散符号系列の形
成方法を説明するための図である。
【図7】第5の実施の形態の構成を示す図である。
【図8】従来例を示す図である。
【符号の説明】
MB 多ブランチ干渉キャンセラ 1 受信部 2 遅延素子 3 減算部 5A 整合フィルタ部 5B 整合フィルタ部 5M 整合フィルタ部 4 整合フィルタ部 6A 再拡散部 6B 再拡散部 6M 再拡散部 7 加算部 RS 受信信号 PN2 拡散符号系列 PN3 拡散符号系列 PNn 拡散符号系列 10 拡散符号発生器 KC 干渉キャンセラ 50A 整合フィルタ部 50B 整合フィルタ部 60A ピーク検出再拡散部 60B ピーク検出再拡散部 11 位相合わせ加算部 PA 相関出力 PB 相関出力 QA 再拡散信号 QB 再拡散信号 PNA 新拡散符号系列 PNB 新拡散符号系列 SA 形成条件情報 SB 形成条件情報 C キャンセル用出力

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直接スペクトル拡散方式を用いたCDM
    A(Code Division Multiple
    Access)通信の受信機で利用される干渉キャンセ
    ラであって、 上記受信機の受信部において入力信号をRF(Radi
    o Frequency)帯からベースバンドにダウン
    コンバートして得られた受信信号をそれぞれ入力し、当
    該受信信号と後述の拡散符号発生器からタップ係数系列
    としてそれぞれに送られてくる拡散符号系列との間で相
    関をとるn(ここでnは自然数)個の整合フィルタ部
    と、 上記n個の各整合フィルタ部に1対1に対応し、対応す
    る整合フィルタ部の相関出力をそれぞれ入力して、当該
    相関出力より相関ピークを検出し、その上で後述の拡散
    符号発生器より送られてきた後述の形成条件情報に基づ
    き当該相関ピークに対応した再拡散を実行し、得られた
    再拡散信号を送出するn個のピーク検出再拡散部と、 自局が属するセル内において他局が利用する可能性があ
    る全ての拡散符号系列をn個のグループに分けて、その
    上で各グループ毎にそのグループに属する拡散符号系列
    をそれぞれmTc(mは他の回路部より与えられる伝送
    路のインパルス応答による定まるエコーの最大遅延量よ
    りも大きい自然数であり、またTcはチップ時間)ずつ
    位相をずらして多重加算して新たな1個の拡散符号系列
    を形成することにより、上記グループ数すなわちn個の
    新たな拡散符号系列を得て、このn個の新たな拡散符号
    系列のそれぞれを上記n個の整合フィルタ部のそれぞれ
    にタップ係数系列として送出すると共に、上記n個のピ
    ーク検出再拡散部に、そのピーク検出再拡散部と1対1
    に対応している整合フィルタ部に送出した上記新たな拡
    散符号系列に係る形成条件情報を送出する拡散符号発生
    器と、 上記n個のピーク検出再拡散部より出力される全ての再
    拡散信号を入力し、これら再拡散信号における全ての拡
    散符号系列の位相を合わせた上で当該再拡散信号を加算
    し、加算結果信号をキャンセル用出力として送出する位
    相合わせ加算部と、 上記受信部からの受信信号を入力し、当該受信信号にお
    ける拡散符号系列の位相を、上記位相合わせ加算部から
    送出されるキャンセル用出力における拡散符号系列の位
    相に合わせるために、上記受信信号に一定時間の遅延を
    与えてこれを遅延受信信号として送出する遅延素子と、 上記遅延素子よりの遅延受信信号と上記位相合わせ加算
    部よりのキャンセル用出力とを入力し、遅延受信信号よ
    りキャンセル用出力を減じて自局受信信号を得て、この
    自局受信信号を出力する減算部とを備えることを特徴と
    する干渉キャンセラ。
  2. 【請求項2】 直接スペクトル拡散方式を用いたCDM
    A通信の移動局用の受信機で利用される干渉キャンセラ
    であって、 上記受信機の受信部において入力信号をRF(Radi
    o Frequency)帯からベースバンドにダウン
    コンバートして得られた受信信号をそれぞれ入力し、当
    該受信信号と後述の拡散符号発生器からタップ係数系列
    としてそれぞれに送られてくる拡散符号系列との間で相
    関をとるn(ここでnは自然数)個の整合フィルタ部
    と、 上記n個の各整合フィルタ部に1対1に対応し、対応す
    る整合フィルタ部の相関出力をそれぞれ入力して、当該
    相関出力より相関ピークを検出し、その上で後述の拡散
    符号発生器より送られてきた後述の形成条件情報に基づ
    き当該相関ピークに対応した再拡散を実行し、得られた
    再拡散信号を送出するn個のピーク検出再拡散部と、 制御チャネルを介して基地局より送られてきた情報であ
    って、自局が属するセル内で他局がその時点に実際に利
    用している拡散符号系列を特定する情報を得て、この情
    報に基づき、上記実際に利用されている拡散符号系列の
    全てをn個のグループに分けて、その上で各グループ毎
    にそのグループに属する拡散符号系列をそれぞれmTc
    (mは他の回路部より与えられる伝送路のインパルス応
    答による定まるエコーの最大遅延量よりも大きい自然数
    であり、またTcはチップ時間)ずつ位相をずらして多
    重加算して新たな1個の拡散符号系列を形成することに
    より、上記グループ数すなわちn個の新たな拡散符号系
    列を得て、このn個の新たな拡散符号系列のそれぞれを
    上記n個の整合フィルタ部のそれぞれにタップ係数系列
    として送出すると共に、上記n個のピーク検出再拡散部
    に、そのピーク検出再拡散部と1対1に対応している整
    合フィルタ部に送出した上記新たな拡散符号系列に係る
    形成条件情報を送出する拡散符号発生器と、 上記n個のピーク検出再拡散部より出力される全ての再
    拡散信号を入力し、これら再拡散信号における全ての拡
    散符号系列の位相を合わせた上で当該再拡散信号を加算
    し、加算結果信号をキャンセル用出力として送出する位
    相合わせ加算部と、 上記受信部からの受信信号を入力し、当該受信信号にお
    ける拡散符号系列の位相を、上記位相合わせ加算部から
    送出されるキャンセル用出力における拡散符号系列の位
    相に合わせるために、上記受信信号に一定時間の遅延を
    与えてこれを遅延受信信号として送出する遅延素子と、 上記遅延素子よりの遅延受信信号と上記位相合わせ加算
    部よりのキャンセル用出力とを入力し、遅延受信信号よ
    りキャンセル用出力を減じて自局受信信号を得て、この
    自局受信信号を出力する減算部とを備えることを特徴と
    する干渉キャンセラ。
  3. 【請求項3】 上記拡散符号発生器は、拡散符号系列を
    n個のグループに分けて、その上で各グループ毎にその
    グループに属する拡散符号をそれぞれ前記mTcずつず
    らして多重加算して新たな1個の拡散符号系列を形成す
    る際の上記mTcずつ位相をずらす方法として、任意の
    1つの拡散符号系列に対して、他の拡散符号系列のほぼ
    半数の拡散符号系列は位相が進んだ態様でそれぞれmT
    cずつずらし、他方、残りの他のほぼ半数の拡散符号系
    列は位相が遅れた態様でそれぞれmTcずつ位相をずら
    す方法を採用していることを特徴とする請求項1又は2
    記載の干渉キャンセラ。
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