JPH10145604A - 画像のシャープネス処理方法及びその装置並びにプログラムを記録した記憶媒体 - Google Patents

画像のシャープネス処理方法及びその装置並びにプログラムを記録した記憶媒体

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JPH10145604A
JPH10145604A JP9143929A JP14392997A JPH10145604A JP H10145604 A JPH10145604 A JP H10145604A JP 9143929 A JP9143929 A JP 9143929A JP 14392997 A JP14392997 A JP 14392997A JP H10145604 A JPH10145604 A JP H10145604A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の遠近感や立体感を効果的に表現するこ
とができるシャープネス処理方法及びその装置並びにプ
ログラムを記録した記憶媒体を提供する。 【解決手段】 表示器32に映し出された原画像上で、
原画像の遠近方向に合わせて少なくとも2点PS ,PE
を指示する。2点PS ,PE で決まるベクトルVの両端
にそれぞれ下した垂線で原画像を区画し、近景領域Aは
未処理、遠景領域Bは均一に強いボカシ処理を行い、中
間領域CはベトクルVの方向にボカシの程度を次第に強
くしてゆくことにより、遠近感にあふれた出力画像を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製版工程等におい
て、原画像の輪郭部分の階調変化を強調したり、逆に低
減させたりする画像のシャープネス処理方法及びその装
置並びにプログラムを記録した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】シャープネス処理の原理を図9を参照し
て説明する。まず、原画像の画像信号(原信号)Sが図
9(a)に示すようであるとする。原画像中に注目画素
を順に設定し、各注目画素を中心に例えば5×5画素の
領域内の各画素の平均信号を求める。これが図9(b)
のアンシャープ信号Uである。次に、原信号Sからアン
シャープ信号Uを減算して、図9(c)に示すようなア
ンシャープマスク信号(S−U)を得る。このアンシャ
ープマスク信号(S−U)を原画像Sに加算すると、図
9(d)に示すように輪郭部分が強調された信号が得ら
れる。このとき、アンシャープマスク信号(S−U)に
パラメータkを乗算して、処理の強度を調整する。パラ
メータkの値がk>0であれば、シャープネス強調され
た画像が得られる。一方、パラメータkの値が−1<k
<0であれば、図9(a)と(b)の中間に位置する画
像、すなわちボカシ処理された画像が得られる。従来、
このようなシャープネス処理は原画像の全体に対して均
一な強度で行なわれるのが通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、原画像
の全体に対して均一な強度でシャープネス処理を施すと
次のような問題点が生じる。風景等の遠近のある被写体
をカメラで撮影すると、レンズの焦点があった例えば近
景領域はその輪郭がくっきりとし、遠景領域はボカシの
かかった画像が得られる。このように被写体の遠近に応
じて画像のボカシの程度が変化することにより、遠近感
にあふれた画像が得られることが多い。ところが、遠近
のある被写体を撮影して得られた原画像に対して、その
画像全体に均一にシャープネスを強調すると、近景領域
ばかりでなく遠景領域の輪郭もくっきり現れるので、原
画像の遠近感が損なわれるという問題が生じる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、画像の遠近感や立体感を効果的に表現
することができるシャープネス処理方法及びその装置並
びにプログラムを記録した記憶媒体を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、原画像の輪郭部分の階調
変化を強調したり、逆に低減させたりする画像のシャー
プネス処理方法であって、少なくともシャープネス処理
の強度を次第に変化させるべき方向を、表示画面に映し
出された原画像上で指定する処理方向指定過程と、前記
指定されたシャープネス処理の方向にシャープネス処理
の強度が次第に変化するように、原画像中の各画素のシ
ャープネス処理の強度を求める強度導出過程と、前記求
められた各画素のシャープネス処理の強度に従って原画
像をシャープネス処理する処理過程とを備えたことを特
徴とする。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の方法において、前記処理方向指定過程では、シャープ
ネス処理の強度を次第に変化させるべき方向とともに、
シャープネス処理を施すべき範囲を原画像上で指定す
る。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の方法において、前記処理方向指定過程では、表示画面
に映し出された原画像上で少なくとも任意の2点を指定
することによって、前記2点を結ぶベクトルの方向でシ
ャープネス処理の強度を次第に変化させるべき方向を指
定するとともに、前記ベクトルの両端それぞれで前記ベ
クトルに直交する仮想線で原画像を区画してシャープネ
ス処理を施すべき範囲を指定し、前記強度導出過程で
は、前記両仮想線で挟まれた中間領域から外れた原画像
の一方の端部領域についはシャープネス処理の強度を均
一に強くし、前記中間領域から外れた原画像の他方の端
部領域についはシャープネス処理の強度を均一に弱く
し、かつ、前記中間領域については前記一方の端部領域
のシャープネス処理強度から前記他方の端部領域のシャ
ープネス処理強度にわたって、前記ベクトルの方向にシ
ャープネス処理の強度が次第に変化するように各画素の
シャープネス処理の強度を求める。
【0008】請求項4に記載の発明は、原画像の輪郭部
分の階調変化を強調したり、逆に低減させたりする画像
のシャープネス処理装置であって、原画像の各画素の画
像データを記憶する原画像データ記憶手段と、画像を表
示する画像表示手段と、前記原画像データ記憶手段から
読み出された原画像を前記画像表示手段に映し出し、少
なくともシャープネス処理の強度を次第に変化させるべ
き方向を前記画像表示手段に映し出された原画像上で指
定する処理方向指定手段と、前記指定されたシャープネ
ス処理の方向にシャープネス処理の強度が次第に変化す
るように、原画像中の各画素のシャープネス処理の強度
を求める強度導出手段と、前記求められた各画素のシャ
ープネス処理の強度に従って原画像をシャープネス処理
する処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の装置において、前記処理方向指定手段は、前記画像表
示手段に映し出された原画像上の少なくとも任意の2点
を指定するポインティングデバイスであり、前記強度導
出手段は、前記2点を結ぶベクトルの両端それぞれで前
記ベクトルに直交する仮想線で原画像を区画し、前記両
仮想線で挟まれた中間領域から外れた原画像の一方の端
部領域についはシャープネス処理の強度を均一に強く
し、前記中間領域から外れた原画像の他方の端部領域に
ついてはシャープネス処理の強度を均一に弱くし、か
つ、前記中間領域については前記一方の端部領域のシャ
ープネス処理強度から前記他方の端部領域のシャープネ
ス処理強度にわたって、前記ベクトルの方向にシャープ
ネス処理の強度が次第に変化するように各画素のシャー
プネス処理の強度を求める。
【0010】請求項6に記載の発明は、原画像の輪郭部
分の階調変化を強調したり、逆に低減させたりする画像
のシャープネス処理をコンピュータに実行させるための
プログラムを記録した記憶媒体であって、少なくともシ
ャープネス処理の強度を次第に変化させるべき方向を、
表示画面に映し出された原画像上で指定する処理方向指
定過程と、前記指定されたシャープネス処理の方向にシ
ャープネス処理の強度が次第に変化するように、原画像
中の各画素のシャープネス処理の強度を求める強度導出
過程と、前記求められた各画素のシャープネス処理の強
度に従って原画像をシャープネス処理する処理過程とを
コンピュータに実行させるためのプログラムを記録した
ことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。例えば遠近のある被写体を撮影して得られた原画像
が表示画面に映し出される。この原画像中の遠景と近景
を結ぶ方向(遠近方向)に合うように、シャープネス処
理の強度を次第に変化させるべき方向を原画像上で指定
する。その方向にシャープネス処理の強度が次第に変化
するように、原画像中の各画素のシャープネス処理の強
度を求める。例えば、原画像中の近景から遠景にわたっ
てシャープネスを次第に低減させるようなシャープネス
処理のパラメータが求められる。このような処理条件の
下に原画像にシャープネス処理を施すと、原画像中の近
景の輪郭がくっきりとし、遠景になるに従ってボカシの
かかった画像が得られ、画像の遠近感や立体感が効果的
に表現される。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、シャープ
ネス処理の強度を次第に変化させるべき方向ともに、シ
ャープネス処理を施すべき最も適切な範囲が原画像上で
指定されるので、画像の遠近感や立体感が一層効果的に
表現される。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、シャープ
ネス処理の強度を次第に変化させるべき方向と、シャー
プネス処理を施すべき範囲とが、原画像上の少なくとも
任意の2点を指示することによって指定される。例え
ば、原画像の近景領域中の1点と、遠景領域中の1点を
それぞれ指示する。この2点を結ぶベクトルの方向によ
ってシャープネス処理の強度を次第に変化させるべき方
向が指定される。また、このベクトルの両端それぞれ
で、このベクトルに直交する仮想線で原画像を区画する
ことによって、シャープネス処理を施すべき範囲が指定
される。具体的には、両仮想線で挟まれた中間領域で
は、指定されたベクトルの方向にシャープネス処理の強
度が次第に変化し、中間領域を外れた原画像の一方の端
部領域ではシャープネス処理の強度が均一に強く設定さ
れ、他方の端部領域ではシャープネス処理の強度が均一
に弱く設定される。その結果、原画像中の例えば近景領
域は、均一に輪郭がくっきりとし、中間領域は遠景領域
に向かって次第にボカシの程度が強くなり、遠景領域で
は均一に比較的強いボカシのかかった、遠近感にあふれ
た画像が得られる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、画像表示
手段に映し出された原画像上で、例えば原画像の遠近方
向に合わせて、シャープネス処理の強度を次第に変化さ
せるべき方向が処理方向指定手段によって指定される。
強度導出手段は、指定された方向にシャープネス処理の
強度が次第に変化するように、原画像中の各画素のシャ
ープネス処理強度を求める。各画素のシャープネス処理
強度に基づいて、処理手段が原画像をシャープネス処理
することにより、原画像の遠近方向に合わせてシャープ
ネス処理の強度が変化した画像が得られる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、画像表示
手段に映し出された原画像上で、例えばマウスなどのポ
インティングデバイスを使って、原画像上の例えば近景
領域内の1点と遠景領域内の1点とが指定される。強度
導出手段は、請求項3の発明で説明したと同様の手順
で、2本の仮想線で挟まれた原画像の中間領域ではシャ
ープネス処理の強度が次第に変化するように、また、原
画像の一方の端部領域ではシャープネス処理の強度が均
一に強くなるように、他方の端部領域ではシャープネス
処理の強度を均一に弱くなるように、原画像の各画素の
シャープネス処理の強度を求める。以下、請求項4の発
明装置と同様に、処理手段が原画像にシャープネス処理
を施す。
【0016】請求項6に記載の発明によれば、その記憶
媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ま
せることにより、そのコンピュータが請求項1の発明方
法に対応する画像のシャープネス処理を実行する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、本発明に係る画像のシャー
プネス処理装置の一実施例の概略構成を示したブロック
図である。
【0018】本実施例に係る画像のシャープネス処理装
置はコンピュータシステムで構成されている。原画像に
対してシャープネス処理を実行するCPU10が、バス
ライインBLを介して、RAMで構成された内部メモリ
20に接続されている。この内部メモリ20内には、シ
ャープネス処理を実行する際にプログラムが移植される
プログラムメモリ21、シャープネス処理の種々の条件
を記憶する設定値メモリ22、原画像データが格納され
る原画像メモリ23、シャープネス処理された画像デー
タが格納される出力画像メモリ24などの各領域がそれ
ぞれ設定されている。また、CPU10は入出力インタ
ーフェイス30を介して、外部記憶装置用ドライバ3
1、表示器32、キーボード33、マウス34、および
イメージセッター35に接続されている。
【0019】外部記憶装置用ドライバ31には、原画像
データを記憶した外部記憶装置36やシャープネス処理
のプログラムを記憶した外部記憶装置37が装填され
る。外部記憶装置36,37は、光磁気ディスク、CD
−ROM、フロッピーディスク、磁気テープなどで構成
される。外部記憶装置36から取り込まれた原画像デー
タは原画像メモリ23に、外部記憶装置37から取り込
まれた処理プログラムはプログラムメモリ21に、それ
ぞれ記憶される。
【0020】表示器32には原画像メモリ23に記憶さ
れた原画像が表示されるとともに、シャープネス処理の
種々の条件を設定するための入力画面が表示される。キ
ーボード33およびマウス34は、表示器32に映し出
された原画像上の少なくとも2点を指定したり、シャー
プネス処理の種々の条件を入力設定するために用いられ
る。また、表示器32は、シャープネス処理が行なわれ
て出力画像メモリ24に格納されたシャープネス処理済
の画像を表示して、その効果を確認することにも使われ
る。
【0021】イメージセッター35は、出力画像メモリ
24に格納されたシャープネス処理済みの画像を刷版や
フィルムに高精度に焼き付ける記録用スキャナなどで構
成されている。
【0022】上述した実施例装置における原画像メモリ
23は本発明装置における原画像データ記憶手段に、表
示器32は画像表示手段に、マウス34は処理方向指定
手段の一例としてのポインティングデバイスに、CPU
10は強度導出手段および処理手段に、それぞれ相当す
る。また、外部記憶装置37は、本発明におけるプログ
ラムを記録した記憶媒体に相当する。
【0023】以下、実施例装置の動作を図2のフローチ
ャートを参照して説明する。 ステップS1:外部記憶装置37から処理プログラムを
プログラムメモリ21に移植した後、外部記憶装置36
からシャープネス処理の対象となる原画像のデータを原
画像メモリ23に取り込む。本実施例では、原画像デー
タとして赤(R),緑(G),B(青)の3原色成分を
取り込む。取り込んだ原画像を表示器32に映し出す。
【0024】ステップS2:表示器32にウインドウ表
示された条件設定用画面からシャープネス処理の種別を
選定する。シャープネス処理の種別には、原画像の輪郭
を強調する『シャープネス強調処理』と、輪郭にボカシ
をかける『ボカシ処理(スムージング処理)』とがあ
る。オペレータの意図によって、いずれかの処理を選択
する。
【0025】ステップS3:表示器32に映し出された
原画像上でシャープネス処理の方向・範囲を示すベクト
ルを指示する。以下、図4を参照して具体的に説明す
る。図4は表示器32に映し出された原画像の一例を示
している。この原画像は近景領域A,遠景領域B,およ
びその中間領域Cを含んでいる。いま、オペレータが、
原画像の遠景領域Bにボカシをかけることによって、画
像の遠近感を高めようと意図しているとする。この場
合、オペレータはステップS2で、『ボカシ処理』を選
択する。そして、このステップS3では、マウス34を
使って原画像上の少なくとも2点PS ,PE を指示す
る。点PS は、ボカシをかけたくない近景領域Aと、ボ
カシを徐々にかけてゆきたい中間領域Cとの境目あたり
を、オペレータが適宜に指示する。点PE は、点PS
基準としてボカシの程度を次第に変化させてゆきたい方
向、すなわち原画像の遠近の方向であって、かつ中間領
域Cと遠景領域Bの境目あたりを、オペレータが適宜に
指定する。
【0026】以上のようにして指示された2点PS ,P
E を結ぶベクトルVの方向で、シャープネス処理の強度
を次第に変化させるべき方向を指定する。また、PS
Eの位置によってシャープネス処理を施すべき範囲を
指定する。シャープネス処理を施すべき範囲は次のよう
にして確定するようにプログラムされている。以下、図
5を参照する。ベクトルVの両端それぞれでベクトルV
に直交する仮想線KS,KE をCPU10が処理実行過
程で求め、この仮想線KS ,KE で原画像を区画してシ
ャープネス処理を施すべき範囲を決定する。すなわち、
仮想線KS で区画された原画像の一方の端部領域(近景
領域)Aは、シャープネス処理(この例ではボカシ処
理)が施されず、仮想線KE で区画された原画像の他方
の端部領域(遠景領域)Bは、シャープネス処理(この
例ではボカシ処理)が最も強く施される。そして、仮想
線KS ,KE で挟まれた中間領域Cは、ベクトルVの方
向にシャープネス処理の強度(ボカシの度合い)が次第
に強くなるように各画素のシャープネス処理の強度が決
められる。各画素のシャープネス処理の強度を導出する
過程の詳細は後述する。
【0027】ステップS4:シャープネス処理の際にア
ンシャープマスク信号(図9の(b)参照)を作成する
のに用いるマスクサイズを選定する。本実施例では、3
×3画素のマスクと、5×5画素のマスクと、7×7画
素のマスクとが用意されている。原画像の緻密さを強調
したい場合などでは小サイズのマスクが選択され、その
逆の場合は大サイズのマスクが選択される。
【0028】ステップS5:シャープネス処理の処理特
性を設定する。以下、図6を参照して説明する。図6は
シャープネス処理の処理特性を示した模式図であり、横
軸が図4,図5に示したベクトルV上の位置に対応し、
縦軸は各位置に対応したシャープネス処理の強度であ
る。処理強度Nは規格化されていて、ベクトルVの始点
S では『0』(未処理)、ベクトルVの終点PE では
『1』(最大強度)に設定されている。このステップS
5では、ベクトルVの中間位置にあたる点PM の処理強
度NM をオペレータが適宜に指定する。中間位置の処理
強度が指定されると、その点(PM ,NM )を通る滑ら
かな変換特性(例えば、二次関数など)をCPU10が
自動設定する。
【0029】ステップS6:シャープネス処理強度の最
大値Kを設定する。図6に示した規格化された変換特性
における最大強度『1』における、シャープネス処理の
強度を数値で設定する。したがって、ベクトルV上にお
ける各位置におけるシャープネス処理の強度(パラメー
タ)Fは、図6の変換特性で決まる規格化された処理強
度Nと、このステップS6で指定された処理強度の最大
値Kとの乗算値(F=K・N)で表される。以上のステ
ップS2〜S6で設定された処理条件は、設定値メモリ
22に保存される。
【0030】ステップS7:ステップS6までの処理に
よって指摘されたシャープネス処理の条件に基づいて、
原画像中の各画素のシャープネス処理の強度を算出す
る。以下、このステップS7の処理を図3に示したフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0031】原画像に注目画素を順に設定し、その注目
画素が図5に示した仮想線KS ,K E で区画される領域
A,B,Cのいずれに属するかを判定する(ステップS
1)。その注目画素が図5の領域Aに属するものであ
る場合は、その注目画素に規格化された処理強度Nとし
て『0』を設定する(ステップS72 )。その注目画素
が図5の領域Bに属する場合は、その注目画素に規格化
された処理強度Nとして『1』を設定する(ステップS
3 )。
【0032】一方、その注目画素が図5の領域Cに属す
るものである場合は、その注目画素が図5のベクトルV
上のどの位置に対応するかを求める。具体的に図5に示
すようにC領域に属する点QからベクトルVに下した垂
線の交点Pi の位置を求める(ステップS74 )。指定
された2点PS ,PE の位置および注目画素Qの位置は
それぞれ既知であるので、交点Pi の位置は幾何学的に
簡単に算出することができる。交点Pi の位置が求まる
と、図6に示した処理特性から注目画素Q点の規格化さ
れた処理強度Ni を求める(ステップS75 )。以上の
説明から明らかなように、ベクトルVに直交する垂線上
の各点には同じ強さ処理強度が設定され、始点PS から
終点PE に向かうに従って処理強度が高くなってゆく。
【0033】ステップS8:原画像の各画素の規格化さ
れた処理強度Nを求めると、次に示す各式に基づいて原
画像の各画素をシャープネス処理してゆく。 rij=Rij±K・N(S−U) ……(1) gij=Gij±K・N(S−U) ……(2) bij=Bij±K・N(S−U) ……(3) 上式(1)〜(3)において、rij,gij,bijはシャ
ープネス処理された画素のRGB成分、Rij,Gij,B
ijは原画像の画素のRGB成分、Sは原画像の画素のグ
レー成分である。このグレー成分は、例えば各画素の色
成分の平均値(S=(Rij+Gij+Bij)/3 )で求
められる。Uは原画像のグレー成分Sのアンシャープ信
号であり、ステップS4で設定されたサイズのマスクを
使って求められる。(1)〜(3)式中の『±』は、ス
テップS2で設定されるシャープネス処理の種別に応じ
て決まるもので、『シャープネス強調処理』が選択され
た場合は『+』に、『ボカシ処理』が選択された場合は
『─』に、それぞれ設定される。KはステップS6で設
定された処理強度の最大値、NはステップS7で導出さ
れた原画像の各画素の規格化された処理強度である。
【0034】ステップS9:原画像の各画素がシャープ
ネス処理されると、その画像データは出力画像メモリ2
4に格納され、必要に応じてイメージセッター35に出
力される。この例では『ボカシ処理』が選択されている
ので、図4中の近景領域Aは輪郭がくっきりし、中間領
域CはベクトルVの方向にボカシが次第にかかってゆ
き、遠景領域Bはボカシが強くかかった出力画像が得ら
れる。
【0035】本発明は上述の実施例に限らず次のように
変形実施することもできる。 (1)図7に示すように遠景領域B側に始点PS を、近
景領域A側に終点PE をそれぞれ指定し、シャープネス
処理の種別として『シャープネス強調処理』を選択して
もよい。このようにすれば、遠景領域Bはシャープネス
強調処理が施されず、中間領域CではベクトルVの方向
(始点PE から終点PS に向かう方向)にシャープネス
強調の程度が次第に強くなり、近景領域では強くシャー
プネス強調されるので、上述の実施例と同様に遠近感に
あふれた画像が得られる。
【0036】(2)上述の実施例では原画像上の2点を
指示することによってシャープネス処理の強度を次第に
変化させるべき方向と、シャープネス処理を施す範囲と
を設定したが、3点以上の各点を指示してシャープネス
処理の方向と範囲を設定してもよい。例えば図8に示す
ように、まず『ボカシ処理』を選択して遠景領域側に始
点PS1と終点PE1で決まるベクトルV1 を指示する。続
いて、『シャープネス強調処理』を選択して近景領域側
に始点PS2と終点PE2で決まるベクトルV2 を指示す
る。この場合、まず、一対の指示点PS1,PE1に基づい
て原画像の各画素の第1の処理強度を求める。続いて、
もう一対の指示点PS2,PE2に基づいて原画像の各画素
の第2の処理強度を求める。そして、原画像の各画素に
ついて、前記第1の処理強度と第2の処理強度の平均強
度を求め、これらの平均強度に基づいて原画像をシャー
プネス処理する。その結果、図8の例では、領域Cにつ
いてはシャープネス処理が施されず、領域Bはベクトル
2 の方向に次第にシャープネス強調の度合いが強くな
り、領域Aは均一に強くシャープネス強調される。ま
た、領域DはベクトルV1 の方向に次第にボカシの度合
いが強くなり、領域Eは均一に強くボカシ処理される。
【0037】(3)また、実施例ではシャープネス処理
の方向と範囲とを指定するようにしたが、原画像上で指
示した2点によってシャープネス処理の方向のみを設定
するようにしてもよい。この場合、シャープネス処理の
強度は、指示された2点によって決まるベクトルの方向
に一律に変化してゆくようにすればよい。
【0038】(4)実施例では、原画像のグレー成分を
抽出し、そのグレー成分からアンシャープ信号を求め、
そのアンシャープ信号を使ってRGB成分それぞれにシ
ャープネス処理を施すように構成したが、原画像のRG
B成分それぞれからアンシャープ信号を求めて各色成分
にシャープネス処理を施すようにしてもよい。
【0039】(5)また、本発明はRGB色成分のシャ
ープネス処理に限らず、原画像の黄(Y),マゼンタ
(M),シアン(C),墨(K)の各色成分にシャープ
ネス処理を施す場合にも適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば次の効果を奏する。請求項1に記載の画像のシ
ャープネス処理方法によれば、原画像の遠近方向に合わ
せて、シャープネス処理の強度を次第に変化させること
ができるので、画像の遠近感や立体感を効果的に表現す
ることができる。
【0041】請求項2に記載の画像のシャープネス処理
方法によれば、シャープネス処理を施すべき最も適切な
範囲が原画像上で指定されるので、画像の遠近感や立体
感が一層効果的に表現できる。
【0042】請求項3に記載の画像のシャープネス処理
方法によれば、原画像上の少なくとも2点を指定するこ
とによって、原画像の遠近方向に合わせてシャープネス
処理の強度を変化させるべき方向と、シャープネス処理
の範囲とを指定できるので、遠近感や立体感にあふれた
画像を容易に得ることができる。
【0043】請求項4に記載の画像のシャープネス処理
装置によれば、画像の遠近方向に合わせてシャープネス
処理の強度が次第に変化した、遠近感や立体感にあふれ
た画像を得ることができる。
【0044】請求項5に記載の画像のシャープネス処理
装置によれば、画像表示手段に映し出された原画像上の
少なくとも任意の2点を、マウスのようなポインティン
グデバイスを使って指定することにより、原画像上の所
望の範囲について、画像の遠近方向に合わせてシャープ
ネス処理の強度を次第に変化させることができるので、
遠近感や立体感に富んだ画像を容易に得ることができ
る。
【0045】請求項6に記載のプログラムを記録した記
憶媒体によれば、画像の遠近方向に合わせてシャープネ
ス処理の強度を次第に変化させるシャープネス処理をコ
ンピュータに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャープネス処理装置の一実施例の概略構成を
示すブロック図である。
【図2】実施例装置の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図3】各画素の処理強度算出過程の手順を示すフロー
チャートである。
【図4】原画像上でシャープネス処理の方向および範囲
を指定する様子を示した図である。
【図5】動作説明に供する図である。
【図6】変換特性の模式図である。
【図7】シャープネス処理の方向および範囲を指定する
別の態様を示した図である。
【図8】シャープネス処理の方向および範囲を指定する
別の態様を示した図である。
【図9】従来のシャープネス処理の説明に供する図であ
る。
【符号の説明】
10…CPU 20…内部メモリ 21…プログラムメモリ 22…設定値メモリ 23…原画像メモリ 24…出力画像メモリ 30…入出力インターフェイス 31…ドライバ 32…表示器 34…マウス 35…イメージセッター 36,37…外部記憶装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像の輪郭部分の階調変化を強調した
    り、逆に低減させたりする画像のシャープネス処理方法
    であって、 少なくともシャープネス処理の強度を次第に変化させる
    べき方向を、表示画面に映し出された原画像上で指定す
    る処理方向指定過程と、 前記指定されたシャープネス処理の方向にシャープネス
    処理の強度が次第に変化するように、原画像中の各画素
    のシャープネス処理の強度を求める強度導出過程と、 前記求められた各画素のシャープネス処理の強度に従っ
    て原画像をシャープネス処理する処理過程とを備えたこ
    とを特徴とする画像のシャープネス処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、 前記処理方向指定過程では、シャープネス処理の強度を
    次第に変化させるべき方向とともに、シャープネス処理
    を施すべき範囲を原画像上で指定する画像のシャープネ
    ス処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法において、 前記処理方向指定過程では、表示画面に映し出された原
    画像上で少なくとも任意の2点を指定することによっ
    て、前記2点を結ぶベクトルの方向でシャープネス処理
    の強度を次第に変化させるべき方向を指定するととも
    に、前記ベクトルの両端それぞれで前記ベクトルに直交
    する仮想線で原画像を区画してシャープネス処理を施す
    べき範囲を指定し、 前記強度導出過程では、前記両仮想線で挟まれた中間領
    域から外れた原画像の一方の端部領域についはシャープ
    ネス処理の強度を均一に強くし、前記中間領域から外れ
    た原画像の他方の端部領域についはシャープネス処理の
    強度を均一に弱くし、かつ、前記中間領域については前
    記一方の端部領域のシャープネス処理強度から前記他方
    の端部領域のシャープネス処理強度にわたって、前記ベ
    クトルの方向にシャープネス処理の強度が次第に変化す
    るように各画素のシャープネス処理の強度を求める画像
    のシャープネス処理方法。
  4. 【請求項4】 原画像の輪郭部分の階調変化を強調した
    り、逆に低減させたりする画像のシャープネス処理装置
    であって、 原画像の各画素の画像データを記憶する原画像データ記
    憶手段と、 画像を表示する画像表示手段と、 前記原画像データ記憶手段から読み出された原画像を前
    記画像表示手段に映し出し、少なくともシャープネス処
    理の強度を次第に変化させるべき方向を前記画像表示手
    段に映し出された原画像上で指定する処理方向指定手段
    と、 前記指定されたシャープネス処理の方向にシャープネス
    処理の強度が次第に変化するように、原画像中の各画素
    のシャープネス処理の強度を求める強度導出手段と、 前記求められた各画素のシャープネス処理の強度に従っ
    て原画像をシャープネス処理する処理手段とを備えたこ
    とを特徴とする画像のシャープネス処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の装置において、 前記処理方向指定手段は、前記画像表示手段に映し出さ
    れた原画像上の少なくとも任意の2点を指定するポイン
    ティングデバイスであり、 前記強度導出手段は、前記2点を結ぶベクトルの両端そ
    れぞれで前記ベクトルに直交する仮想線で原画像を区画
    し、前記両仮想線で挟まれた中間領域から外れた原画像
    の一方の端部領域についはシャープネス処理の強度を均
    一に強くし、前記中間領域から外れた原画像の他方の端
    部領域についはシャープネス処理の強度を均一に弱く
    し、かつ、前記中間領域については前記一方の端部領域
    のシャープネス処理強度から前記他方の端部領域のシャ
    ープネス処理強度にわたって、前記ベクトルの方向にシ
    ャープネス処理の強度が次第に変化するように各画素の
    シャープネス処理の強度を求める画像のシャープネス処
    理装置。
  6. 【請求項6】 原画像の輪郭部分の階調変化を強調した
    り、逆に低減させたりする画像のシャープネス処理をコ
    ンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記
    憶媒体であって、 少なくともシャープネス処理の強度を次第に変化させる
    べき方向を、表示画面に映し出された原画像上で指定す
    る処理方向指定過程と、 前記指定されたシャープネス処理の方向にシャープネス
    処理の強度が次第に変化するように、原画像中の各画素
    のシャープネス処理の強度を求める強度導出過程と、 前記求められた各画素のシャープネス処理の強度に従っ
    て原画像をシャープネス処理する処理過程とをコンピュ
    ータに実行させるためのプログラムを記録した記憶媒
    体。
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