JPH10147790A - 内燃機関用潤滑油組成物 - Google Patents

内燃機関用潤滑油組成物

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JPH10147790A
JPH10147790A JP12021897A JP12021897A JPH10147790A JP H10147790 A JPH10147790 A JP H10147790A JP 12021897 A JP12021897 A JP 12021897A JP 12021897 A JP12021897 A JP 12021897A JP H10147790 A JPH10147790 A JP H10147790A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関のピストン周辺部に生成するデポジッ
トの抑制に優れるとともに、各摺動部における耐摩耗性
に優れ、低温特性、蒸発特性にも優れ、しかもコスト面
で有利な内燃機関用潤滑油組成物を提供する。 【解決手段】100℃における動粘度が3.0〜12.0
mm2/sであり、重質油の配合割合が潤滑油基油基準で5
重量%以上である基油に、組成物全量基準で、(A)数
平均分子量(Mn)600〜3,200、重量平均分子量
(Mw)900〜3,500及びMw/Mn比が1.1〜1.
4のホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物及び/
又はホウ素含有コハク酸イミド化合物を、窒素の量とし
て0.02〜0.15重量%となるよう配合し、かつ、
(B)塩基価100mgKOH/g以上の過塩基性金属フェ
ネート1.0〜5.0重量%を配合し、過塩基性金属フェ
ネート由来の塩基価が5〜17mgKOH/gであることを
特徴とする内燃機関用潤滑油組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用潤滑油
組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、内燃機関
のピストンリング溝などに生成するデポジットの抑制及
び耐摩耗性などに優れ、特にディーゼルエンジン油やガ
ソリンエンジン油などとして好適な内燃機関用潤滑油組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関においては、主としてピ
ストンリングとシリンダライナ、クランク軸や連接棒
(コネクティングロッド)の軸受、カムとバルブリフタ
を含む動弁機構など、各種摺動部分の潤滑のほか、エン
ジン内の冷却や燃焼生成物の清浄分散、さらには錆や腐
食を防止するなどの目的で、潤滑油が用いられている。
このように、内燃機関用潤滑油には多様な性能が要求さ
れ、しかも近年、内燃機関の高性能化、高出力化、運転
条件の過酷化などに伴い、高度な性能が要求されてきて
いる。したがって、内燃機関用潤滑油には、このような
要求性能を満たすために、例えば、摩耗防止剤、金属清
浄剤、無灰分散剤、酸化防止剤などの種々の添加剤が配
合されている。これまで、内燃機関用潤滑油、特にディ
ーゼルエンジン用潤滑油には、清浄分散剤として、金属
清浄剤と無灰分散剤とが併用されている。金属清浄剤と
しては、一般にアルカリ金属やアルカリ土類金属のフェ
ネート、スルフォネート、サリシレート、ホスフォネー
ト及びこれらの過塩基化物などが使用されている。一
方、無灰分散剤としては、一般にポリアルケニル又はポ
リアルキルコハク酸イミド、ポリアルケニル又はポリア
ルキルコハク酸アミド、ポリアルケニル又はポリアルキ
ルベンジルアミン及びこれらのホウ素処理物などが使用
されている。ところで、近年、自動車の高速化に伴い高
性能エンジンが要求されるようになり、特にディーゼル
エンジンにおいては、そのピストン周辺部はもとより各
摺動部は、従来のディーゼルエンジンに比べてかなり高
温となっている。したがって、ピストン周辺部に対して
は使用される潤滑油の清浄性の向上(デポジットの抑
制)と各摺動部に対しても高温での耐摩耗性の向上が必
要である。従来、ディーゼルエンジン用潤滑油として
は、例えば、鉱油や合成油にカルシウムフェネート、マ
グネシウムスルフォネート及びアルケニルコハク酸イミ
ドを添加した組成である固形不純物凝集性ディーゼルエ
ンジン油(特公平3−29839号公報)、基油に無灰
分散剤、硫化アルキルフェノール及び有機硫黄化合物を
含有させたヘビーデューティーディーゼル潤滑油(特開
平1−163294号公報)などが提案されている。し
かしながら、これらの添加剤の組み合せでは、それぞれ
の所望の目的は達成されているものの、前記したような
ピストン周辺部における清浄性及び各摺動部における高
温での耐摩耗性を十分満足させることができないという
課題がある。さらに、最近、エンジン清浄性及び耐デポ
ジット性を発現させることのできる低灰分のディーゼル
エンジン用潤滑油組成物が提案されている(特開平7−
102273号公報)。この潤滑油組成物は、ホウ素系
無灰分散剤5〜20重量%、及び塩基価(過塩素酸法)
が0〜200mgKOH/gのスルフォネート類、フェネー
ト類及びサリチレート類の中から選ばれた少なくとも1
種の金属清浄剤0.01〜30重量%を含有するもので
あって、組成物中の硫酸灰分量が1.0重量%以下で、
かつホウ素含有量が0.1重量%以上のものである。し
かしながら、この潤滑油組成物においては、ホウ素系無
灰分散剤の含有量が多すぎるため窒素量が増え、シール
ゴム、低温粘度特性などに悪影響を及ぼすとともに、コ
スト面でも不利である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、内燃機関のピストンリング溝などのピス
トン周辺部に生成するデポジットの抑制に優れるととも
に、各摺動部における耐摩耗性に優れ、かつシールゴム
などに対する悪影響も少なく、低温特性、蒸発特性も優
れ、しかもコスト面で有利であって、特にディーゼルエ
ンジン油やガソリンエンジン油などとして好適な内燃機
関用潤滑油組成物を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する内燃機関用潤滑油組成物を開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、特定の範囲の粘度を有する基
油に対し、特定の分子量及び分子量分布を有するホウ素
を含有しないコハク酸イミド系化合物及び/又はホウ素
含有コハク酸イミド系化合物を、窒素の量が所定の低い
範囲になるように配合し、かつ過塩基性金属フェネート
を、所定の割合で配合してなる特定の塩基価を有する組
成物が、その目的に適合しうることを見いだし、この知
見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、 (1)100℃における動粘度が3.0〜12.0mm2/s
であり、重質油の配合割合が潤滑油基油基準で5重量%
以上である基油に、組成物全量基準で、(A)数平均分
子量(Mn)600〜3,200、重量平均分子量(M
w)900〜3,500及びMw/Mn比が1.1〜1.4の
ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物及び/又は
ホウ素含有コハク酸イミド化合物を、窒素の量として
0.02〜0.15重量%となるよう配合し、かつ、
(B)塩基価100mgKOH/g以上の過塩基性金属フェ
ネート1.0〜5.0重量%を配合し、過塩基性金属フェ
ネート由来の塩基価が5〜17mgKOH/gであることを
特徴とする内燃機関用潤滑油組成物、を提供するもので
ある。さらに、本発明の好ましい態様として、 (2)(A)成分がホウ素含有コハク酸イミド系化合物で
あり、組成物全体の中でホウ素含有コハク酸イミド系化
合物由来のホウ素量が0.005〜0.1重量%である第
(1)項記載の内燃機関用潤滑油組成物、及び、 (3)さらに塩基価50mgKOH/g以下の中性金属スル
フォネートを0.5〜3.0重量%配合した第(1)項又は
第(2)項記載の内燃機関用潤滑油組成物、を挙げること
ができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の潤滑油組成物において
は、基油として、100℃における動粘度が3.0〜1
2.0mm2/sの範囲にあるものを用いることが必要であ
る。この動粘度が上記範囲を逸脱するものでは、耐デポ
ジット性及び耐摩耗性に優れる潤滑油組成物が得られに
くく、本発明の目的が達せられない。本発明の潤滑油組
成物に用いられる基油としては、特に限定されるもので
はなく、鉱油系基油、合成系基油のいずれか、または、
これらの混合系基油を挙げることができる。鉱油系基油
としては、例えば、パラフィン系、中間基系またはナフ
テン系原油の常圧蒸溜残渣の減圧蒸溜により得られる潤
滑油留分を溶剤精製、水素化分解、水素化処理、水素化
精製、接触脱蝋、溶剤脱蝋、白土処理等の精製工程によ
り処理して得られる鉱油、減圧蒸溜残渣を溶剤脱瀝に供
したのち、脱瀝油を上記の精製工程により処理して得ら
れる鉱油、または、ワックス分の異性化により得られる
鉱油等またはこれらの混合油を用いることができる。上
記の溶剤精製においては、フェノール、フルフラール、
N−メチル−ピロリドン等の芳香族抽出溶剤が用いら
れ、また、溶剤脱蝋の溶剤としては、液化プロパン、M
EK/トルエン等が用いられる。一方、合成系基油とし
ては、例えば、ポリα−オレフィンオリゴマー、ポリブ
テン、アルキルベンゼン、トリメチロールプロパンエス
テル、ペンタエリスリトールエステル等のポリオールエ
ステル、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシ
アルキレングリコールエステル、ポリオキシアルキレン
グリコールエーテル、二塩基酸エステル、リン酸エステ
ル、シリコーン油等を挙げることができる。これらの基
油はそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組合せ
て用いることもできる。本発明では基油を100℃にお
ける動粘度により、以下のごとく分類する。すなわち、
100℃における動粘度が2.0mm2/s〜4.5mm2/s
未満である基を軽質油、4.5mm2/s〜11.0mm2/s
未満である基油を中質油、11.0mm2/s〜2,500.
0mm2/sである基油を重質油とする。本発明の潤滑油
組成物においては、重質油の配合割合は潤滑油基油基準
で5重量%以上であり、より好ましくは10重量%以上
であり、さらに好ましくは16重量%以上である。
【0006】本発明の潤滑油組成物においては、(A)成
分としてホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物及
び/又はホウ素含有コハク酸イミド系化合物が用いられ
る。ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物として
は、例えば、一般式[1]
【化1】 で表されるモノポリアルケニル若しくはポリアルキルコ
ハク酸イミド、又は、一般式[2]
【化2】 で表されるビスポリアルケニル若しくはポリアルキルコ
ハク酸イミドなどが挙げられる。また、ホウ素含有コハ
ク酸イミド系化合物としては、例えば、一般式[1]で
表されるモノポリアルケニル若しくはポリアルキルコハ
ク酸イミドをホウ素化合物で処理したもの、又は、一般
式[2]で表されるビスポリアルケニル若しくはポリア
ルキルコハク酸イミドをホウ素化合物で処理したものな
どが挙げられる。一般式[1]及び[2]において、R
1、R3及びR4は、それぞれ炭素数2〜8程度のα−オ
レフィンのオリゴマー残基又はその水素化物であって、
3及びR4はたがいに同一でも異なっていてもよい。ま
た、R2、R5及びR6は、それぞれ炭素数2〜4のアル
キレン基であり、R5及びR6はたがいに同一でも異なっ
ていてもよい。mは1〜10の整数、nは0〜10の整
数である。
【0007】本発明においては、(A)成分のホウ素を含
有しないコハク酸イミド系化合物として、一般式[1]
で表されるモノ型の化合物を用いてもよいし、一般式
[2]で表されるビス型の化合物を用いてもよく、また
これらの混合物を用いてもよい。また、(A)成分のホウ
素含有コハク酸イミド系化合物として、一般式[1]で
表されるモノ型のホウ素処理物を用いてもよいし、一般
式[2]で表されるビス型のホウ素処理物を用いてもよ
く、またこれらの混合物を用いてもよい。また、本発明
においては、この(A)成分のホウ素を含有しないコハク
酸イミド系化合物及びホウ素含有コハク酸イミド系化合
物は、数平均分子量(Mn)が600〜3,200、重量
平均分子量(Mw)が900〜3,500の範囲にあり、
かつMw/Mn比が1.1〜1.4の範囲にあることが必要
である。このMn、Mw及びMw/Mn比が上記範囲を逸脱
するものでは、耐デポジット性及び耐摩耗性に優れる潤
滑油組成物が得られにくく、本発明の目的が達せられな
い。特に、ホウ素含有コハク酸イミド系化合物のビス型
で高分子量(Mwが約1,500〜3,500、特に2,5
00〜3,300)のものが、デポジット量の抑制効果
の観点から好ましい。一般式[1]及び[2]で表され
るポリアルケニル又はポリアルキルコハク酸イミドは、
通常ポリオレフィンと無水マレイン酸との反応で得られ
るポリアルケニルコハク酸無水物又はその水素化物であ
るポリアルキルコハク酸無水物を、ポリアルキレンポリ
アミンと反応させることによって製造することができ
る。前記のポリアルケニル又はポリアルキルコハク酸イ
ミドのモノ体及びビス体は、ポリアルケニル又はポリア
ルキルコハク酸無水物とポリアルキレンポリアミンとの
反応比率を変えることにより製造することができる。
【0008】ポリアルケニル又はポリアルキルコハク酸
イミドの製造において、原料として用いられるポリオレ
フィンとしては、炭素数2〜8程度のα−オレフィンを
重合して得られたものの中から、最終製品のホウ素を含
有しないコハク酸イミド系化合物及びホウ素含有コハク
酸イミド系化合物の数平均分子量(Mn)、重量平均分
子量(Mw)及びMw/Mn比が前記範囲になるように、
適宜選ばれ使用される。また、ポリオレフィンを形成す
るα−オレフィンは1種用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。ポリオレフィンとしては、特
にポリブテンが好適である。一方、ポリアルキレンポリ
アミンとしては、例えば、ポリエチレンポリアミン、ポ
リプロピレンポリアミン、ポリブチレンポリアミンなど
が挙げられるが、これらの中でポリエチレンポリアミン
が好適である。また、ポリアルケニル又はポリアルキル
コハク酸イミドのホウ素処理物は、常法により製造する
ことができる。このホウ素処理物中のホウ素の含有量
は、通常0.1〜5重量%の範囲であり、好ましい含有
量は0.1〜2重量%の範囲である。なお、ホウ素を含
有しないコハク酸イミド系化合物及びホウ素含有コハク
酸イミド系化合物数平均分子量(Mn)及び重量平均分
子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー法(GPC法)により測定し、ポリスチレン換算の
値として求めることができる。
【0009】また、ホウ素含有コハク酸イミド系化合物
とホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物は混合し
て用いてもよい。その混合割合は、ホウ素含有コハク酸
イミド系化合物が25重量%以上で、ホウ素を含有しな
いコハク酸イミド系化合物が75重量%以下であること
が好ましい。ホウ素含有コハク酸イミド系化合物の混合
割合が25重量%未満ではスラッジの分散性が不十分と
なる場合があり、また、耐摩耗性に悪影響を与える場合
があり、本発明の目的が十分に達せられない場合があ
る。本発明の潤滑油組成物においては、組成物全量に基
づき、(A)成分を、窒素の量として0.02〜0.15重
量%であるよう含有することが必要で、好ましくは0.
05〜0.13重量%である。この窒素の含有量が0.0
2重量%未満であると、スラッジの分散性が不十分で本
発明の目的が達せられないし、0.15重量%を超える
とその量の割には効果の向上がみられず、むしろシール
ゴムなどに悪影響を及ぼすおそれが生じると共に低温粘
度が悪化し、また経済的にも不利となる。
【0010】次に、本発明の潤滑油組成物においては、
(B)成分である塩基価が100mgKOH/g以上の過塩基性
金属フェネートが用いられる。過塩基性金属フェネート
の塩基価が100mgKOH/g未満であると、耐デポジット
性及び酸化防止作用に優れる潤滑油組成物が得られず、
本発明の目的が達せられない。効果の点から、この過塩
基性金属フェネートの好ましい塩基価は100〜450
mgKOH/gの範囲であり、特に120〜350mgKOH/gの
範囲が好適である。このような過塩基性金属フェネート
としては、塩基価が上記範囲にあればよく、特に制限さ
れず、従来公知のものを用いることができる。例えば、
アルキルフェノールやアルキルフェノール硫化物のアル
カリ土類金属塩、及び、このものをアルカリ土類金属水
酸化物又は酸化物と二酸化炭素とにより、さらに過塩基
化したものなどが好適である。ここで、アルカリ土類金
属塩としては、例えば、カルシウム塩、マグネシウム
塩、バリウム塩などが挙げられ、特にカルシウム塩が好
適である。本発明においては、(B)成分の過塩基性金属
フェネートは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せて用いてもよく、またその含有量は、組成物全量に基
づき、1.0〜5.0重量%の範囲で選ばれる。この含有
量が1.0重量%未満であると、耐デポジット性及び酸
化防止作用に優れる潤滑油組成物が得られず、本発明の
目的が達せられないし、5.0重量%を超えると、その
量の割には効果の向上がみられず、むしろ耐デポジット
性が低下するとともに、灰分が増加し、燃焼室内に堆積
して、燃焼性に悪影響を及ぼす。
【0011】本発明の潤滑油組成物においては、所望に
より、耐デポジット性をさらに向上させるために、上記
(B)成分と共に、塩基価50mgKOH/g以下の中性金属ス
ルフォネートを配合してもよい。この中性金属スルフォ
ネートは、耐デポジット性を向上させ、加えて、さび止
め性を更に向上させる。この中性金属スルフォネートの
塩基価が50mgKOH/gを超えるものでは、中性金属スル
フォネートを配合した効果が十分に発揮されない。中性
金属スルフォネートとしては、塩基価が上記範囲にある
ものが好ましく、特に制限されず、従来公知のものを用
いることができる。例えば、アルキル置換された芳香族
化合物スルホン化物のカルシウム塩、マグネシウム塩、
バリウム塩などが挙げられるが、これらの中で、特にカ
ルシウム塩が好適である。本発明においては、中性金属
スルフォネートは1種用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて用いてもよく、またその含有量は、組成物全量
に基づき、0.5〜3.0重量%の範囲であることが好ま
しい。中性金属スルフォネートの配合量が0.5重量%
未満では、中性金属スルフォネートを配合した効果が十
分に発揮されず、3.0重量%を超えるとその量の割に
は効果の向上がみられず、むしろ耐デポジット性が低下
するとともに、灰分が多くなり、燃焼室内に堆積して燃
焼性に悪影響を与える。このようにして調製された本発
明の潤滑油組成物は、過塩基性金属フェネート由来の塩
基価が5〜17mgKOH/gの範囲にあることが必要であ
る。特に8〜13mgKOH/gの範囲にあることが、デポ
ジット抑制の観点から好ましい。この塩基価が上記範囲
を逸脱すると耐デポジット性及び酸化防止作用が低下
し、本発明の目的が達せられない。なお、本発明におい
て、過塩基性金属フェネート及び中性金属スルフォネー
トの塩基価は、いずれも塩酸法(JIS K 2501に
準拠)により測定することができる。
【0012】本発明の潤滑油組成物において、潤滑油基
油中の重質油の配合割合が5重量%以上であり、(A)成
分としてホウ素含有コハク酸イミド系化合物を配合した
場合には、重質油配合割合が5〜25重量%であり、中
質油配合割合が10〜40重量%であり、軽質油配合割
合が35〜74重量%であることが特に好ましい。重質
油、中質油及び軽質油のそれぞれが、上記の割合に配合
されていると、潤滑油組成物は、耐デポジット性及び耐
摩耗性に加えて、低温粘度及び蒸発特性においても特に
優れたものとなる。本発明の潤滑油組成物において、
(A)成分がホウ素含有コハク酸イミド系化合物である場
合には、組成物全体の中でホウ素含有コハク酸イミド系
化合物由来のホウ素量が0.005〜0.1重量%である
ことが好ましい。ホウ素含有コハク酸イミド系化合物由
来のホウ素量が0.005重量%以上であると、スラッ
ジの分散効果が十分に発揮される。ホウ素含有コハク酸
イミド系化合物由来のホウ素量が0.1重量%を超える
と、その量の割には効果の向上がみられず、シールゴム
や低温粘度特性などに悪影響を及ぼす。
【0013】本発明の潤滑油組成物には、本発明の目的
が損なわれない範囲で、所望により、従来内燃機関用潤
滑油に慣用されている他の添加成分、例えば、摩耗防止
剤、摩擦調整剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点
降下剤、防錆剤、腐食防止剤、消泡剤などを適宜添加す
ることができる。摩耗防止剤としては、例えば、ジチオ
リン酸金属塩(Zn、Pb、Sb、Moなど)、ジチオ
カルバミン酸金属塩(Znなど)、硫黄化合物、リン酸
エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルのアミン
塩、亜リン酸エステルのアミン塩などを挙げることがで
き、これらは、通常、0.05〜5重量%の割合で使用
される。中でもジチオリン酸亜鉛が好ましく、下記一般
式[3]で表される。
【化3】 上記一般式[3]において、R7、R8は水素原子又は炭
素数1〜26の炭化水素基であり、炭化水素基として
は、炭素数1〜26の第1級(プライマリー)又は第2
級(セカンダリー)アルキル基;炭素数2〜26のアル
ケニル基;炭素数3〜26のシクロアルキル基;炭素数
3〜26のアリール基、アルキルアリール基又はアリー
ルアルキル基;又はエステル結合、エーテル結合、ヒド
ロキシル基又はカルボキシル基を含む炭化水素基であ
る。好ましくは炭素数2〜12のアルキル基、炭素数8
〜18のシクロアルキル基、炭素数8〜18のアルキル
アリール基であり、各々、互いに同一であっても異なっ
てもよい。また、第1級ジチオリン酸亜鉛と第2級ジチ
オリン酸亜鉛の混合物が好ましく、その配合割合は、2
0:80〜80:20(重量比)であることが好まし
い。組成物全体の中でジチオリン酸亜鉛由来のリン量が
0.05〜0.20重量%であることが好ましい。組成物
全体の中でジチオリン酸亜鉛由来のリン量が0.05重
量%未満であると、高温かつ低速回転の運転条件で満足
できる摩耗防止性が得られ難くなるおそれがある。組成
物全体の中でジチオリン酸亜鉛由来のリン量が0.20
重量%を超えると、その量の割には耐摩耗性効果の向上
が認められない。
【0014】摩擦調整剤としては、例えば、モリブデン
系、アミン系、リン酸エステル系などがあり、これらは
通常0.05〜5重量%の割合で使用される。酸化防止
剤としては、例えば、アルキル化ジフェニルアミン、フ
ェニル−α−ナフチルアミン、アルキル化−α−ナフチ
ルアミンなどのアミン系酸化防止剤、2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、4,4'−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4'−ビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4'−ビス(2
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチ
レンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(2−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−チオビ
ス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)などのフェ
ノール系酸化防止剤などが挙げられる。これらは、通常
0.05〜2重量%の割合で使用される。粘度指数向上
剤としては、例えば、ポリメタクリレート系、オレフィ
ンコポリマー系(ポリイソブチレン系、エチレン−プロ
ピレン共重合体系、スチレン−ブタジエン水添共重合体
系)などが挙げられる。特に、分散型のオレフィンコポ
リマー(エチレン−プロピレン共重合体)で油中のポリ
マー量が0.1〜1重量%のものがデポジット量抑制効
果の観点から好ましい。流動点降下剤としては、例え
ば、ポリメタクリレートなどが、防錆剤としては、例え
ば、アルケニルコハク酸やその部分エステルなどが、腐
食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、ベン
ゾイミダゾール、チアジアゾールなどが、消泡剤として
は、例えば、ジメチルポリシロキサン、ポリアクリレー
トなどが挙げられ、これらは適宜添加することができ
る。
【0015】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、デポジット生成量、低温
粘度及び蒸発損失は、次に示す方法に従って求めた。 1.デポジット生成量 ディーゼルエンジン内における潤滑油の使用状態を模擬
し、供試油に市販カーボンブラック6重量%を混合した
ものを、1.0g/hrの速度でマイクロシリンジ先端よ
り加熱アルミニウム製パネル上に滴下する。油は斜傾し
たパネル上で炭化してデポジットを生成する。パネル斜
傾角:8度、パネル温度:310℃の条件で3時間試験
後、生成したデポジット中に残存する油分を石油エーテ
ルにて抽出し、試験前後のパネル重量差により、デポジ
ット生成量を求める。図1に、デポジット生成量評価装
置の概略図を示す。 2.低温粘度 JIS K 2010「コールド・クラッキング・シミュ
レーターを用いた−40℃から0℃のエンジン油の見掛
け粘度試験方法」に準拠して、−20℃において測定し
た。 3.蒸発損失 JPI−5S−41−93「エンジン油蒸発性試験方
法」に準拠して測定した。また、基油及び添加剤とし
て、以下に示すものを用いた。 (1)基油 BO−1;溶剤精製鉱油基油100N(100℃動粘
度:4.4mm2/s)86重量%と溶剤精製鉱油基油65
0N(100℃動粘度:13.3mm2/s)14重量%と
の混合物、100℃動粘度:5.1mm2/s BO−2;溶剤精製鉱油基油100N(100℃動粘
度:4.4mm2/s)80重量%と溶剤精製鉱油基油65
0N(100℃動粘度:13.3mm2/s)20重量%と
の混合物、100℃動粘度:5.3mm2/s BO−3;溶剤精製鉱油基油150N(100℃動粘
度:4.7mm2/s)84重量%と溶剤精製鉱油基油65
0N(100℃動粘度:13.3mm2/s)16重量%と
の混合物、100℃動粘度:5.4mm2/s BO−4;水素化分解鉱油基油100N(100℃動粘
度:4.1mm2/s)86重量%と水素化分解鉱油基油6
50N(100℃動粘度:13.0mm2/s)14重量%
との混合物、100℃動粘度:5.0mm2/s BO−5;溶剤精製鉱油基油150N(100℃動粘
度:4.7mm2/s)80重量%と溶剤精製鉱油基油65
0N(100℃動粘度:13.3mm2/s)20重量%と
の混合物、100℃動粘度:5.6mm2/s BO−6;溶剤精製鉱油基油150N(100℃動粘
度:4.7mm2/s)75重量%と溶剤精製鉱油基油65
0N(100℃動粘度:13.3mm2/s)25重量%と
の混合物、100℃動粘度:5.9mm2/s BO−7;溶剤精製鉱油基油100N(100℃動粘
度:4.4mm2/s)68重量%と溶剤精製鉱油基油15
0N(100℃動粘度:4.7mm2/s)16重量%と溶
剤精製鉱油基油650N(100℃動粘度:13.3mm2
/s)16重量%との混合物、100℃動粘度:5.2m
m2/s BO−8;溶剤精製鉱油基油100N(100℃動粘
度:4.4mm2/s)64重量%と溶剤精製鉱油基油15
0N(100℃動粘度:4.7mm2/s)16重量%と溶
剤精製鉱油基油650N(100℃動粘度:13.3mm2
/s)20重量%との混合物、100℃動粘度:5.4m
m2/s BO−9;溶剤精製鉱油基油100N(100℃動粘
度:4.4mm2/s)63重量%と溶剤精製鉱油基油15
0N(100℃動粘度:4.7mm2/s)12重量%と溶
剤精製鉱油基油650N(100℃動粘度:13.3mm2
/s)25重量%との混合物、100℃動粘度:5.6m
m2/s BO−10;溶剤精製鉱油基油650N(100℃動粘
度:13.3mm2/s)25重量%とワックス異性化油
(100℃動粘度:4.5mm2/s)75重量%との混合
物、100℃動粘度:5.6mm2/s BO−11;溶剤精製鉱油基油100N(100℃動粘
度:4.4mm2/s)90重量%と溶剤精製鉱油基油65
0N(100℃動粘度:13.3mm2/s)10重量%と
の混合物、100℃動粘度:4.7mm2/s BO−12;水素化分解鉱油基油100N(100℃動
粘度:4.1mm2/s)95重量%とエチレンプロピレン
コポリマー(100℃動粘度:600mm2/s)5重量
%との混合物、100℃動粘度:4.8mm2/s BO−13;溶剤精製鉱油基油150N(100℃動粘
度:4.7mm2/s)96重量%と溶剤精製鉱油基油65
0N(100℃動粘度:13.3mm2/s)4重量%との
混合物、100℃動粘度:4.7mm2/s (2)コハク酸イミド系化合物 A−1;ホウ素0.2重量%含有コハク酸イミド系化合
物、Mn:2,380、Mw:2,990、Mw/Mn:1.
26 A−2;ホウ素0.3重量%含有コハク酸イミド系化合
物、Mn:3,050、Mw:3,300、Mw/Mn:1.
08 A−3;ホウ素0.1重量%含有コハク酸イミド系化合
物、Mn:2,310、Mw:4,670、Mw/Mn:2.
02 A−4;ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物、
Mn:1,480、Mw:1,820、Mw/Mn:1.23 A−5;ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物、
Mn:1,750、Mw:2,100、Mw/Mn:1.20 A−6;ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物、
Mn:2,650、Mw:2,800、Mw/Mn:1.06 A−7;ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物、
Mn:3,030、Mw:5,290、Mw/Mn:1.75 A−8;ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物、
Mn:920、Mw:1,100、Mw/Mn:1.20 (3)金属フェネート、金属スルフォネート B−1;カルシウムフェネート、塩基価:280mgKOH
/g B−2;カルシウムスルフォネート、塩基価:20mgKO
H/g B−3;カルシウムスルフォネート、塩基価:300mg
KOH/g B−4;カルシウムフェネート、塩基価:50mgKOH/
g 実施例1 溶剤精製鉱油基油100N(100℃における動粘度:
4.4mm2/s)86重量%と溶剤精製鉱油基油650N
(100℃における動粘度:13.3mm2/s)14重量
%との混合物で、100℃における動粘度が5.1mm2
sである潤滑油基油(BO−1)に、無灰分散剤として
ホウ素0.2重量%を含有し、Mn:2,380、Mw:
2,990、Mw/Mn:1.26であるコハク酸イミド系
化合物(A−1)を6.0重量%、金属清浄剤として塩
基価が280mgKOH/gであるカルシウムフェネート
(B−1)を3.6重量%配合し、さらに摩耗防止剤と
して炭素数4〜8の第1級ジアルキルジチオリン酸亜鉛
と炭素数3〜6の第2級ジアルキルジチオリン酸亜鉛の
50:50(重量比)混合物を1.2重量%、酸化防止
剤としてジフェニルアミンを0.5重量%、粘度指数向
上剤としてエチレン−プロピレン共重合体を5.0重量
%(油中ポリマー量0.5重量%)、流動点降下剤とし
てポリメタクリレートを0.2重量%及び消泡剤として
ジメチルポリシロキサンを0.01重量%配合して、内
燃機関用潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物の
金属清浄剤由来の塩基価は10.0mgKOH/gであり、窒
素含有量は0.06重量%であり、ホウ素含有量は0.0
1重量%であり、リン含有量は0.12重量%であった。
この内燃機関用潤滑油組成物のデポジット生成量は12
1mgであり、低温粘度は2,800mp・sであった。 実施例2〜12、21〜24 実施例1と同様にして、第1表に示す種類の基油を用
い、第1表に示す種類と量のホウ素含有コハク酸イミド
系化合物、ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物
及び過塩基性金属フェネート、中性金属スルフォネート
を配合し、かつ摩耗防止剤として炭素数4〜8の第1級
ジアルキルジチオリン酸亜鉛と炭素数3〜6の第2級ジ
アルキルジチオリン亜鉛の50:50(重量比)混合物
を1.2重量%、酸化防止剤としてジフェニルアミンを
0.5重量%、粘度指数向上剤としてエチレン−プロピ
レン共重合体を5.0重量%(油中ポリマー量0.5重量
%)、流動点降下剤としてポリメタクリレートを0.2
重量%及び消泡剤としてジメチルポリシロキサンを0.
01重量%配合して、14種類の内燃機関用潤滑油組成
物を調製した。これらの潤滑油組成物の各添加剤由来の
塩基価(金属清浄剤由来)、窒素含有量、ホウ素含有
量、リン含有量、デポジット生成量及び低温粘度を求め
た。その結果を第1表に示す。 実施例13 溶剤精製鉱油基油150N(100℃動粘度:4.7mm2
/s)84重量%と溶剤精製鉱油基油650N(100
℃動粘度:13.3mm2/s)16重量%との混合物で、
100℃動粘度が5.4mm2/sである潤滑油基油(BO
−3)に、無灰分散剤として、Mn:1,750、Mw:
2,100、Mw/Mn:1.20であるホウ素を含有しな
いコハク酸イミド系化合物(A−5)を10.0重量
%、金属清浄剤として塩基価が280mgKOH/gである
カルシウムフェネート(B−1)を3.6重量%配合
し、さらに摩耗防止剤として炭素数4〜8の第1級ジア
ルキルジチオリン酸亜鉛と炭素数3〜6の第2級ジアル
キルジチオリン酸亜鉛の50:50(重量比)混合物を
1.2重量%、酸化防止剤としてジフェニルアミンを0.
5重量%、粘度指数向上剤としてエチレン−プロピレン
共重合体を5.0重量%(油中ポリマー量0.5重量
%)、流動点降下剤としてポリメタクリレートを0.2
重量%及び消泡剤としてジメチルポリシロキサンを0.
01重量%配合して、内燃機関用潤滑油組成物を調製し
た。この潤滑油組成物の金属清浄剤由来の塩基価は1
0.0mgKOH/gであり、窒素含有量は0.1重量%であ
った。この内燃機関用潤滑油組成物のデポジット生成量
は、90mgであり、低温粘度は3,800mp・s、蒸発損
失(NOACK)は14.1mass%であった。 実施例14〜20 実施例13と同様にして、第1表に示す種類の基油を用
い、第1表に示す種類と量のホウ素含有コハク酸イミド
系化合物、ホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物
及び過塩基性金属フェネート、中性金属スルフォネート
を配合し、かつ摩耗防止剤として炭素数4〜8の第1級
ジアルキルジチオリン酸亜鉛と炭素数3〜6の第2級ジ
アルキルジチオリン酸亜鉛の50:50(重量比)混合
物を1.2重量%、酸化防止剤としてジフェニルアミン
を0.5重量%、粘度指数向上剤としてエチレン−プロ
ピレン共重合体を5.0重量%(油中ポリマー量0.5重
量%)、流動点降下剤としてポリメタクリレートを0.
2重量%及び消泡剤としてジメチルポリシロキサンを
0.01重量%配合して、7種類の内燃機関用潤滑油組
成物を調製した。これらの潤滑油組成物の各添加剤由来
の塩基価(金属清浄剤由来)、窒素含有量、ホウ素含有
量、リン含有量、デポジット生成量、低温粘度及び蒸発
損失を求めた。その結果を第1表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】[注] 1)過塩基性金属フェネート、中性金属スルフォネート
由来の塩基価 2)ホウ素含有コハク酸イミド系化合物、ホウ素を含有
しないコハク酸イミド系化合物由来の窒素含有量 3)ホウ素含有コハク酸イミド系化合物由来のホウ素含
有量 比較例1〜19 実施例1と同様にして、第2表に示す種類の基油を用
い、第2表に示す種類と量のホウ素含有コハク酸イミ
ド、ホウ素を含有しないコハク酸イミド及び過塩基性金
属フェネート、中性金属スルフォネートを配合し、さら
に摩耗防止剤として炭素数4〜8の第1級ジアルキルジ
チオリン酸亜鉛と炭素数3〜6の第2級ジアルキルジチ
オリン酸亜鉛の50:50(重量比)混合物を1.2重
量%、酸化防止剤としてジフェニルアミンを0.5重量
%、粘度指数向上剤としてエチレン−プロピレン共重合
体を5.0重量%、流動点降下剤としてポリメタクリレ
ートを0.2重量%及び消泡剤としてジメチルポリシロ
キサンを0.01重量%配合して、22種類の内燃機関
用潤滑油組成物を調製した。これらの潤滑油組成物の各
添加剤由来の塩基価(金属清浄剤由来)、窒素含有量、
ホウ素含有量及びデポジット生成量を求めた。その結果
を第2表に示す。
【0021】
【表5】
【0022】
【表6】
【0023】
【表7】
【0024】
【表8】
【0025】[注] 1)金属フェネート、金属スルフォネート由来の塩基価 2)ホウ素含有コハク酸イミド系化合物、ホウ素を含有
しないコハク酸イミド系化合物由来の窒素含有量 3)ホウ素含有コハク酸イミド系化合物由来のホウ素含
有量 第1表の結果から、本発明の内燃機関用潤滑油組成物
は、いずれもデポジット生成量が約30〜150mg程度
で少なく、特に実施例13〜20については低温粘度及
び蒸発損失にも優れていることが分かる。これに対し、
第2表に見られるように、ホウ素含有コハク酸イミド系
化合物由来の窒素含有量が少なすぎる比較例1及びMw
/Mnが小さく、窒素含有量が多すぎる比較例2の潤滑
油組成物は、デポジット生成量が多い。ホウ素含有コハ
ク酸イミド系化合物のMwが大きすぎる比較例3、Mn、
Mw及びMw/Mnが大きすぎる比較例4の潤滑油組成物
は、デポジット生成量が多い。組成物の塩基価が小さす
ぎる比較例5及び組成物の塩基価が大きすぎる比較例6
の潤滑油組成物は、デポジット生成量が多い。過塩基性
金属フェネートの代わりに金属スルフォネートを配合し
た比較例7及び比較例8の潤滑油組成物は、デポジット
生成量が多い。重質油(基油)が16重量%以上の場
合、ホウ素含有コハク酸イミド系化合物由来の窒素含有
量が少なすぎる比較例9の潤滑油組成物は、デポジット
生成量が多い。金属フェネートの塩基価が小さすぎる比
較例10の潤滑油組成物は、デポジット生成量が多い。
コハク酸イミド系化合物のMn、Mw及びMw/Mnが大き
すぎる比較例11〜15の潤滑油組成物は、デポジット
生成量が多い。コハク酸イミド系化合物のMw/Mnが小
さすぎる比較例16の潤滑油組成物は、デポジット生成
量が多い。コハク酸イミド系化合物のMn、Mw及びMw
/Mnが大きすぎる比較例17及び比較例18の潤滑油
組成物は、デポジット生成量が多い。重質油の配合割合
が少ない比較例19の潤滑油組成物は、デポジット生成
量が多い。
【0026】
【発明の効果】本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、内
燃機関のピストンリング溝などのピストン周辺部に生成
するデポジットの抑制に優れるとともに、各摺動部にお
ける耐摩耗性に優れ、低温粘度が低く、蒸発損失にも優
れ、ホウ素含有コハク酸イミド、ホウ素を含有しないコ
ハク酸イミド由来の窒素含有量が少ないので、シールゴ
ムなどへの悪影響が少なく、しかもコスト面で有利であ
り、特にディーゼルエンジン油やガソリンエンジン油な
どとして、好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、デポジット生成量評価装置の概略図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 20:02 20:04 30:04 30:06 40:25 (72)発明者 山本 克巳 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 谷中 貢 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 植田 文雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100℃における動粘度が3.0〜12.0
    mm2/sであり、重質油の配合割合が潤滑油基油基準で5
    重量%以上である基油に、組成物全量基準で、(A)数
    平均分子量(Mn)600〜3,200、重量平均分子量
    (Mw)900〜3,500及びMw/Mn比が1.1〜1.
    4のホウ素を含有しないコハク酸イミド系化合物及び/
    又はホウ素含有コハク酸イミド化合物を、窒素の量とし
    て0.02〜0.15重量%となるよう配合し、かつ、
    (B)塩基価100mgKOH/g以上の過塩基性金属フェ
    ネート1.0〜5.0重量%を配合し、過塩基性金属フェ
    ネート由来の塩基価が5〜17mgKOH/gであることを
    特徴とする内燃機関用潤滑油組成物。
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