JPH10147852A - WC−Co系溶射材料とその製造法 - Google Patents
WC−Co系溶射材料とその製造法Info
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- JPH10147852A JPH10147852A JP8309518A JP30951896A JPH10147852A JP H10147852 A JPH10147852 A JP H10147852A JP 8309518 A JP8309518 A JP 8309518A JP 30951896 A JP30951896 A JP 30951896A JP H10147852 A JPH10147852 A JP H10147852A
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- spray material
- powder
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶射状態のままで、優れた緻密性、耐摩耗
性、基材との密着性を有するWC−Co系溶射皮膜を得
ることができる手段を見いだすこと。 【解決手段】 WC−Co系粉末に、Pを5〜15wt
%含有するNi−P合金粉末を配合した溶射材料であ
る。この溶射材料は、950〜1050°Cの温度でN
i−P合金の液相が出現する。したがって、溶射材料装
置の焼結時において、WC粒子がCo,Ni,Pよりな
る結合相に固溶し、強固に結合したWC−Co系溶射材
料となり、さらに、プラズマ溶射後でもNi−P合金の
液相が存在し、皮膜の気孔は減少して粒子間の結合を強
化する。そのため、溶射のままで、溶射後の緻密化処理
を行わずとも充分な緻密性を有し、十分な耐摩耗性を有
する皮膜を形成することができる。
性、基材との密着性を有するWC−Co系溶射皮膜を得
ることができる手段を見いだすこと。 【解決手段】 WC−Co系粉末に、Pを5〜15wt
%含有するNi−P合金粉末を配合した溶射材料であ
る。この溶射材料は、950〜1050°Cの温度でN
i−P合金の液相が出現する。したがって、溶射材料装
置の焼結時において、WC粒子がCo,Ni,Pよりな
る結合相に固溶し、強固に結合したWC−Co系溶射材
料となり、さらに、プラズマ溶射後でもNi−P合金の
液相が存在し、皮膜の気孔は減少して粒子間の結合を強
化する。そのため、溶射のままで、溶射後の緻密化処理
を行わずとも充分な緻密性を有し、十分な耐摩耗性を有
する皮膜を形成することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐摩耗性溶射皮
膜を形成するためのWC−Co系溶射材料に関する。
膜を形成するためのWC−Co系溶射材料に関する。
【0002】この発明でWC−Co系とは、基本的に、
硬質粒子を形成するWC粒子と、この硬質粒子間を結合
する結合相を形成するCoからなる合金系を意味し、こ
の基本構成に加えて、硬質粒子であるWC粒子の一部を
他のTiC、TaC、NbCなどの炭化物粒子と置換す
ることができ、結合相を形成するCoの一部をFe、N
iなどの鉄属金属と置換することができる。
硬質粒子を形成するWC粒子と、この硬質粒子間を結合
する結合相を形成するCoからなる合金系を意味し、こ
の基本構成に加えて、硬質粒子であるWC粒子の一部を
他のTiC、TaC、NbCなどの炭化物粒子と置換す
ることができ、結合相を形成するCoの一部をFe、N
iなどの鉄属金属と置換することができる。
【0003】
【従来の技術】従来から、WC−Co系材料を用いてプ
ラズマ溶射によって耐摩耗性皮膜を形成すること自体は
広く知られているが、通常、その溶射皮膜の緻密化のた
めに、溶射後、1000°C以上に加熱して緻密化処理
が行われれいる。ところが、その緻密化処理は余分な工
程を付加することになるので製造効率が低く、また、基
材に対する熱影響が大きく、その適用範囲が限定される
という欠点がある。
ラズマ溶射によって耐摩耗性皮膜を形成すること自体は
広く知られているが、通常、その溶射皮膜の緻密化のた
めに、溶射後、1000°C以上に加熱して緻密化処理
が行われれいる。ところが、その緻密化処理は余分な工
程を付加することになるので製造効率が低く、また、基
材に対する熱影響が大きく、その適用範囲が限定される
という欠点がある。
【0004】また、この出願の発明者は Nippon
Tungsten Review,Vol.15
(1982).において、この緻密化処理を省略するた
めに、溶射皮膜形成面にNi−P合金形成粉末を薄く被
覆して、これを加熱してNi−P合金皮膜を設けた後、
この上に硬質の溶射皮膜を形成することが記載されてい
る。
Tungsten Review,Vol.15
(1982).において、この緻密化処理を省略するた
めに、溶射皮膜形成面にNi−P合金形成粉末を薄く被
覆して、これを加熱してNi−P合金皮膜を設けた後、
この上に硬質の溶射皮膜を形成することが記載されてい
る。
【0005】ところが、その緻密化のためには、結合相
を形成するNi−P合金形成粉末を30重量%程度配合
する必要があり、そのため、溶射皮膜の硬度は高いが靱
性に乏しく、また、複合粉製造時の加熱温度がNi−P
合金の液相温度以下であるため、WCとNi−P合金と
の拡散、固溶が完全ではなく、その溶射皮膜の耐摩耗性
は不十分となる欠点がある。
を形成するNi−P合金形成粉末を30重量%程度配合
する必要があり、そのため、溶射皮膜の硬度は高いが靱
性に乏しく、また、複合粉製造時の加熱温度がNi−P
合金の液相温度以下であるため、WCとNi−P合金と
の拡散、固溶が完全ではなく、その溶射皮膜の耐摩耗性
は不十分となる欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、溶射状態のままで、優れた緻密性、耐摩
耗性、基材との密着性を有するWC−Co系溶射皮膜を
得ることができる手段を見いだすことにある。
とする課題は、溶射状態のままで、優れた緻密性、耐摩
耗性、基材との密着性を有するWC−Co系溶射皮膜を
得ることができる手段を見いだすことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、WC−Co
系粉末に、Pを5〜15wt%含有するNi−P合金粉
末を配合した溶射材料である。
系粉末に、Pを5〜15wt%含有するNi−P合金粉
末を配合した溶射材料である。
【0008】この溶射材料は、950〜1050°Cの
温度でNi−P合金の液相が出現する。したがって、焼
結、粉砕という溶射粉末製造工程時に、WCと結合相が
強固に結合したものとなっており、プラズマ溶射後で
も、溶射皮膜が約900°Cに低下するまでNi−P合
金の液相が存在し、皮膜の気孔は減少して粒子間の結合
を強化する。さらに、このNi−P合金の液相に、基礎
成分であるWCと結合相であるCoが固溶し、WCとC
oとを強固に結合することになる。そのため、溶射のま
まであっても、溶射後の緻密化処理を行わずとも充分な
緻密性を有し、十分な耐摩耗性を有する皮膜を形成する
ことができる。
温度でNi−P合金の液相が出現する。したがって、焼
結、粉砕という溶射粉末製造工程時に、WCと結合相が
強固に結合したものとなっており、プラズマ溶射後で
も、溶射皮膜が約900°Cに低下するまでNi−P合
金の液相が存在し、皮膜の気孔は減少して粒子間の結合
を強化する。さらに、このNi−P合金の液相に、基礎
成分であるWCと結合相であるCoが固溶し、WCとC
oとを強固に結合することになる。そのため、溶射のま
まであっても、溶射後の緻密化処理を行わずとも充分な
緻密性を有し、十分な耐摩耗性を有する皮膜を形成する
ことができる。
【0009】Ni−P合金中のPの含有量が5重量%未
満では液相の形成が少なく、液相へのWCとCoの固溶
量が減少して溶射皮膜の強度が低下し、また、20重量
%以上ではNi−P合金自体の脆性に起因して、溶射皮
膜の強度、耐摩性が低下する。
満では液相の形成が少なく、液相へのWCとCoの固溶
量が減少して溶射皮膜の強度が低下し、また、20重量
%以上ではNi−P合金自体の脆性に起因して、溶射皮
膜の強度、耐摩性が低下する。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の溶射材料を製造するに
当たっては、WC粉末、Co粉末、Ni−P合金粉末を
所定の配合比で、ボールミルで充分に混合し、水素雰囲
気電気炉または真空炉で、900°C以上1050°C
以下の温度で焼結する。この焼結温度は、Ni−P合金
中のPの含有量によっても規定されるが、このPの含有
量であれば、この範囲内の温度で液相が発生し、WC粒
子の一部がこの液相に固溶する。
当たっては、WC粉末、Co粉末、Ni−P合金粉末を
所定の配合比で、ボールミルで充分に混合し、水素雰囲
気電気炉または真空炉で、900°C以上1050°C
以下の温度で焼結する。この焼結温度は、Ni−P合金
中のPの含有量によっても規定されるが、このPの含有
量であれば、この範囲内の温度で液相が発生し、WC粒
子の一部がこの液相に固溶する。
【0011】この発明の溶射材料の粒度は溶射ノズルへ
の移動性の面から、−200から+400メッシュ適当
である。
の移動性の面から、−200から+400メッシュ適当
である。
【0012】
【実施例】表1の実施例1〜5に示す配合組成を有する
WC、Co、Ni−P合金のそれぞれの粉末をボールミ
ルで混合し、カーボンボートに充填し、水素零囲気の電
気炉で表1に記載の温度でそれぞれ2時間焼結した後、
スタンプミルで粉砕し、節別により、−200〜+40
0メッシュのWC−Co−(Ni−P)複合粉末を得
た。この複合粉末を用い、プラズマ溶射を行い、約2m
m厚みの溶射皮膜を得た。
WC、Co、Ni−P合金のそれぞれの粉末をボールミ
ルで混合し、カーボンボートに充填し、水素零囲気の電
気炉で表1に記載の温度でそれぞれ2時間焼結した後、
スタンプミルで粉砕し、節別により、−200〜+40
0メッシュのWC−Co−(Ni−P)複合粉末を得
た。この複合粉末を用い、プラズマ溶射を行い、約2m
m厚みの溶射皮膜を得た。
【0013】各実施例の溶射条件を表2に示す。これよ
って形成した溶射皮膜は後処理を全く行なわないもの
で、その硬さ、アブレシブ摩耗試験(荷重3kgf,摩
擦回数2800回)の結果、また、薄膜密着強度測定装
置(セバスチャンIV型)により皮膜の密着強度を測定
した結果を溶射材料の製造条件も併せて表1に示す。
って形成した溶射皮膜は後処理を全く行なわないもの
で、その硬さ、アブレシブ摩耗試験(荷重3kgf,摩
擦回数2800回)の結果、また、薄膜密着強度測定装
置(セバスチャンIV型)により皮膜の密着強度を測定
した結果を溶射材料の製造条件も併せて表1に示す。
【0014】比較のために、従来の溶射材を用いて溶射
皮膜を形成し、この発明の実施例と同様の試験を行な
い、その結果を表1に示す。比較例1、2は、実施例1
と同じ溶射条件で溶射を行ない、比較例3は実施例5と
同じ溶射条件で溶射を行なった。
皮膜を形成し、この発明の実施例と同様の試験を行な
い、その結果を表1に示す。比較例1、2は、実施例1
と同じ溶射条件で溶射を行ない、比較例3は実施例5と
同じ溶射条件で溶射を行なった。
【0015】この実施例の結果を各比較例と比較する
と、硬さ、耐摩耗性、密着力の何れも満足すべきもので
あった。比較例1のWC−Coに対しては、耐摩耗性と
密着性の点で優れている。比較例2は結合相にNi−P
合金相のみを行い粉末製造のための焼結温度は880°
Cであった。この場合、比較例1と対比して耐摩耗性は
向上しているが、靱性に乏しく、この実施例の場合はい
ずれもが比較例2よりも更に優れている。また、比較例
3の場合は、後処理による熱影響が大きく耐用性に問題
があった。
と、硬さ、耐摩耗性、密着力の何れも満足すべきもので
あった。比較例1のWC−Coに対しては、耐摩耗性と
密着性の点で優れている。比較例2は結合相にNi−P
合金相のみを行い粉末製造のための焼結温度は880°
Cであった。この場合、比較例1と対比して耐摩耗性は
向上しているが、靱性に乏しく、この実施例の場合はい
ずれもが比較例2よりも更に優れている。また、比較例
3の場合は、後処理による熱影響が大きく耐用性に問題
があった。
【0016】
【表1】
【表2】
【0017】
【発明の効果】この発明による溶射材を用いて得られた
溶射皮膜は溶射のままで緻密化処理したWC−Co皮膜
に匹敵する耐摩耗性を有し、基材に対する密着性も良
く、熱処理をしなくてもよいのでコスト的にも有利であ
り、基材の適用範囲が広い。
溶射皮膜は溶射のままで緻密化処理したWC−Co皮膜
に匹敵する耐摩耗性を有し、基材に対する密着性も良
く、熱処理をしなくてもよいのでコスト的にも有利であ
り、基材の適用範囲が広い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 宏樹 福岡市東区香椎駅前1丁目4番14 メゾ ン・ド香椎204号 (72)発明者 中野 修 福岡市博多区美野島1丁目2番8号 日本 タングステン株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 WC−Co系粉末とPを5〜15wt%
含有するNi−P合金粉末を配合した溶射材料。 - 【請求項2】 WCの硬質粒子が、CoとNiとPとか
らなる結合相に一部固溶した複合相を有する請求項1に
記載の溶射材料。 - 【請求項3】 WC−Co系粉末とPを5〜15wt%
含有するNi−P合金粉末との混合粉末を900°C以
上の温度で焼結したのち、この焼結物を−200〜+4
00メッシュに破砕する溶射材料の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8309518A JPH10147852A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | WC−Co系溶射材料とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8309518A JPH10147852A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | WC−Co系溶射材料とその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10147852A true JPH10147852A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=17993978
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8309518A Pending JPH10147852A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | WC−Co系溶射材料とその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10147852A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100652649B1 (ko) | 2004-12-16 | 2006-12-01 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 코발트 막이 형성된 텅스텐 카바이드-코발트계 용사코팅용 분말 제조 방법 |
| WO2011038549A1 (zh) * | 2009-09-30 | 2011-04-07 | 高标国际有限公司 | 加热面及其制备方法 |
| CN105755417A (zh) * | 2016-03-02 | 2016-07-13 | 武汉理工大学 | 一种太阳能选择性吸收涂层的制备方法 |
| CN110004313A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-07-12 | 南京理工大学 | 一种基于放电等离子两步烧结制备硬质合金的方法 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56152960A (en) * | 1980-04-24 | 1981-11-26 | Nippon Tungsten Co Ltd | Tungsten carbide melt-spraying powder and its manufacture |
| JPS60103169A (ja) * | 1983-11-11 | 1985-06-07 | Showa Denko Kk | 溶射用複合粉末 |
| JPH03274252A (ja) * | 1990-03-26 | 1991-12-05 | Teikoku Piston Ring Co Ltd | 耐摩耗性複合溶射材料とその製造方法 |
-
1996
- 1996-11-20 JP JP8309518A patent/JPH10147852A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| WO2011038549A1 (zh) * | 2009-09-30 | 2011-04-07 | 高标国际有限公司 | 加热面及其制备方法 |
| CN102510910A (zh) * | 2009-09-30 | 2012-06-20 | 高标国际有限公司 | 加热面及其制备方法 |
| CN105755417A (zh) * | 2016-03-02 | 2016-07-13 | 武汉理工大学 | 一种太阳能选择性吸收涂层的制备方法 |
| CN110004313A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-07-12 | 南京理工大学 | 一种基于放电等离子两步烧结制备硬质合金的方法 |
| CN110004313B (zh) * | 2019-04-11 | 2020-12-25 | 南京理工大学 | 一种基于放电等离子两步烧结制备硬质合金的方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020913 |