JPH10148103A5 - - Google Patents
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- JPH10148103A5 JPH10148103A5 JP1997299685A JP29968597A JPH10148103A5 JP H10148103 A5 JPH10148103 A5 JP H10148103A5 JP 1997299685 A JP1997299685 A JP 1997299685A JP 29968597 A JP29968597 A JP 29968597A JP H10148103 A5 JPH10148103 A5 JP H10148103A5
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 静翼を冷却する方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静翼を冷却する方法において、
(a)前縁及び後縁を有する中空エアフォイルと、前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた高圧室と、前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた標準圧室と、前記高圧室及び前記標準圧室の後方でかつ前記後縁の前方にして、前記中空エアフォイル内に設けられた供給室と、前記高圧室と前記供給室との間に延びて、各々第1の断面積を有している複数の第1の入口穴と、前記標準圧室と前記供給室との間に延びて、各々第2の断面積を有している複数の第2の入口穴と、前記高圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第3の断面積を有している複数の第1の出口穴と、前記標準圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第4の断面積を有している複数の第2の出口穴とを包含する静翼を用意する段階と、
(b)前記静翼に直面し、大きさ及び前記静翼に関しての位置を有するガス流れ圧力勾配を決定する段階と、
(c)前記高圧室の圧力(PH )が前記供給室の所定圧力(PSUP )の下で前記標準圧室の圧力(PST )よりも大きくなるように前記第1及び第2の入口及び出口穴を施す段階と、
(d)前記高圧室を前記ガス流れ圧力勾配の圧力スパイクと向かい合うように前記前縁に沿って位置決めする段階と、
を包含することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記静翼が一対の標準圧室を包含し、前記高圧室がこれらの標準圧室間に位置決めされている方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記静翼が複数の高圧室を包含している方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、前記静翼が複数の標準圧室を包含し、その少なくともひとつの標準圧室が前記高圧室間に位置決めされている方法。
【請求項5】
請求項3記載の方法において、前記第1の入口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも大きい方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、前記第1の出口穴の各々を出るガス流量が、前記供給室の所定圧力の下で、前記第2の出口穴の各々を出るガス流量と実質的に等しい方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法において、前記第1の出口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも小さい方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、前記第1の入口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも大きい方法。
【請求項9】
請求項8記載の方法において、前記第1の出口穴の各々を出るガス流量が、前記供給室の所定圧力の下で、前記第2の出口穴の各々を出るガス流量と実質的に等しい方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記第1の出口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも小さい方法。
【請求項11】
静翼において、
前縁及び後縁を有する中空エアフォイルと、
前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた高圧室と、
前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた標準圧室と、
前記高圧室及び前記標準圧室の後方でかつ前記後縁の前方にして、前記中空エアフォイル内に設けられた供給室と、
前記高圧室と前記供給室との間に延びて、各々第1の断面積を有している複数の第1の入口穴と、
前記標準圧室と前記供給室との間に延びて、各々第2の断面積を有している複数の第2の入口穴と、
前記高圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第3の断面積を有している複数の第1の出口穴と、
前記標準圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第4の断面積を有している複数の第2の出口穴と、
を包含し、前記高圧室のガス圧力が前記供給室の所定のガス圧力の下で前記標準圧室のガス圧力よりも大きくなるように前記第1及び第2の入口穴並びに前記第1及び第2の出口穴の各断面積が決められていることを特徴とする静翼。
【請求項12】
請求項11記載の静翼において、一対の標準圧室を包含し、前記高圧室がこれらの標準圧室間に位置決めされている静翼。
【請求項13】
請求項12記載の静翼において、更に、複数の高圧室を包含している静翼。
【請求項14】
請求項13記載の静翼において、前記第1の入口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも大きい静翼。
【請求項15】
請求項14記載の静翼において、前記第1の出口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも小さい静翼。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、一般にはガスタービンエンジンの静翼に関し、より詳細には、静翼を冷却する方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
ガスタービンエンジンにおいて、静翼組立体はロータ組立体に入る又はロータ組立体を出る流体流れを指向するのに用いられる。各静翼組立体は、典型的に、内側プラットホームと外側プラットホームとの間を半径方向に延びる複数の静翼を包含する。そして、これらの静翼を通過する中心ガス流れの温度のために、静翼内を冷却することが必要とされる。冷却、特にフィルム冷却は非常に多くの種類の静翼材料の使用を許容すると共に、静翼の寿命を長くせしめる。
【0003】
“冷却空気”は、典型的に、中心ガスよりも低い温度及び高い圧力で静翼の内部空洞内に導入され、ここで冷却空気は熱エネルギを吸収する。冷却空気は、その後、静翼の壁の複数の穴を通して静翼を出て、熱エネルギを静翼から運び去る。フイルム冷却が用いられている例においては、静翼の壁を横切る圧力差及び静翼を出る冷却空気の流量は重要であり、これは特にフイルム冷却が始まる前縁に沿って重要である。歴史的には、(フイルム冷却を用いる静翼のための)内部翼構造は、最初に、前縁に沿う任意の箇所での最小許容圧力差(内部対外部圧力)を定め、それから、最小許容圧力差が前縁の全体に沿って存在するように内部翼構造を前縁の全体に沿って定めることにより、形成されている。しかし、この方法は、静翼の前縁に沿う中心ガス流れの圧力勾配がひとつ又はそれ以上の小さい領域であって、かつ前縁に沿う残りの領域の圧力勾配よりもかなり高い圧力の領域(すなわち、“圧力スパイク”)を有するという問題を有している。これは、特に、ロータ組立体の後方に設けられている静翼に言えるものであり、これらの場所では動翼と静翼との間の相対的運動が中心ガス流れの形に著しく影響を及ぼすものである。そして、このような圧力スパイクに適応させるために最小許容圧力を高めることは、過剰の量の冷却空気を消費するものである。当業者であれば、冷却の目的ために必要とされる空気の量を最小にすることは明白な利益であることを認識されよう。
【0004】
したがって、以上述べたことから、静翼の前縁に隣接する中心ガス流れの高圧力スパイクに適応さしめる方法が要望されている。
【0005】
【発明の開示】
本発明は、このような要望に応じてなされたものである。したがって、本発明の目的は、静翼を冷却する方法であって、静翼の前縁の外側の中心ガス流れの高圧力スパイクに適応できる方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、静翼を冷却する方法であって、静翼の有効寿命を延ばす方法を提供することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、静翼を冷却する方法であって、静翼の外側まわりのフイルム冷却を改善せしめる方法を提供することにある。
【0008】
以上述べた目的を達成するために、本発明によれば、次に述べるような静翼を冷却する方法が提供される。
【0009】
すなわち、本発明による静翼を冷却する方法は、
(a)前縁及び後縁を有する中空エアフォイルと、前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた高圧室と、前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた標準圧室と、前記高圧室及び前記標準圧室の後方でかつ前記後縁の前方にして、前記中空エアフォイル内に設けられた供給室と、前記高圧室と前記供給室との間に延びて、各々第1の断面積を有している複数の第1の入口穴と、前記標準圧室と前記供給室との間に延びて、各々第2の断面積を有している複数の第2の入口穴と、前記高圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第3の断面積を有している複数の第1の出口穴と、前記標準圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第4の断面積を有している複数の第2の出口穴とを包含する静翼を用意する段階と、
(b)前記静翼に直面し、大きさ及び前記静翼に関しての位置を有するガス流れ圧力勾配を決定する段階と、
(c)前記高圧室の圧力(PH )が前記供給室の所定圧力(PSUP )の下で前記標準圧室の圧力(PST )よりも大きくなるように前記第1及び第2の入口及び出口穴を施す段階と、
(d)前記高圧室を前記ガス流れ圧力勾配の圧力スパイクと向かい合うように前記前縁に沿って位置決めする段階と、
を包含することを特徴とする。
【0010】
以上述べた本発明のひとつの利点は、静翼の前縁に隣接する中心ガス流れの高圧力スパイクに適応できる方法が提供されることである。
【0011】
本発明の他の利点は、冷却空気の使用を最小にする方法が提供されることである。すなわち、本発明によれば、静翼の前縁の冷却を静翼に直面する圧力勾配に合わせることができる。その結果として、より高い圧力の冷却空気を静翼外部の熱いガスの高圧領域に向かい合うようにして前縁に沿って供給することができる。
【0012】
本発明の更に他の利点は、静翼の有効寿命を長くすることができることである。すなわち、本発明によれば、静翼外部の熱いガスの高圧領域に向かい合うにして前縁に沿う高い内部圧力が与えられる。その結果として、熱いガスの好ましくない流入及びこれにより生じる損傷が除去され、これにより静翼の有効寿命を長くする。
【0013】
本発明の更に他の利点は、静翼の前縁を横切る圧力差を非常に正確に制御し、静翼の外側まわりのフイルム冷却を最適にすることができる方法が提供されることである。
【0014】
本発明の以上述べた目的、特徴及び利点は添付図面を参照して述べる下記の本発明の最良の形態の実施例についての詳細な説明から一層明らかになるであろう。
【0015】
【発明を実施するための最良の形態】
図1〜図3を参照するに、タービン静翼10は、外側プラットホーム12と、内側プラットホーム14と、これらの内外側プラットホーム間に延びている中空エアフォイル16とを包含する。そして、中空エアフォイル16は前縁18と、後縁20とを包含する。中空エアフォイル16は、更に、高圧室22と、標準圧室24と、供給室26とを包含する。高圧室22及び標準圧室24は、前縁18に隣接して、中空エアフォイル16内に設けられている。供給室26は、高圧室22及び標準圧室24の後方であってかつ後縁20の前方に設けられている。図1〜図3に示される実施例においては、更に、中空エアフォイル16は供給室26と後縁20との間に設けられた蛇行室28を包含する。そして、第1の通路30が供給室26から外側プラットホーム12を通って外側プラットホーム12の外側に延びている。同様に、第2の通路32が蛇行室28から外側プラットホーム12を通って外側プラットホーム12の外側に延びている。
【0016】
また、複数の第1の入口穴34が供給室26と高圧室22との間に延びていると共に、複数の第1の出口穴36が高圧室22とエアフォイル16の外側との間に延びている。同様に、複数の第2の入口穴38が供給室26と標準圧室24との間に延びていると共に、複数の第2の出口穴40が標準圧室24とエアフォイル16の外側との間に延びている。
【0017】
ガスタービンエンジンの作動において、熱い中心ガス流れは非対称の態様で静翼10のエアフォイル16に作用する。これは、特にロータ組立体(図示せず)の後方に設けられている静翼10に言えるものである。非対称の中心ガス流れは、前縁18に沿う中心ガス流れの圧力を表す圧力勾配42として図式で示される。図1は、静翼10の外側プラットホーム12に隣接して位置する単一の圧力スパイク(すなわち、高圧領域)44を包含する圧力勾配42の例を示す。図2は、静翼10の半径方向中間点に隣接して位置する単一の圧力スパイク44を包含する圧力勾配42の例を示す。図3は、一対の圧力スパイク44を包含する圧力勾配42の例を示す。当業者であれば、静翼10はその上流側の流れ状態に依存して無数の異なる圧力勾配にさらされることを認識されよう。そして、以上述べた静翼10において、冷却空気46が、中心ガス流れよりも低い温度及び中心ガス流れよりも高い圧力で、静翼10内に外側プラットホーム12の通路30、32を通して向けられる。
【0018】
静翼10に向かい合う圧力勾配42は、その大きさ及び静翼10に関しての位置が求められる。すなわち、圧力勾配42の大きさを知りさえすれば、高圧室22の入口穴34及び出口穴36は、供給室26の所定圧力(PSUP )の下で、高圧室22に隣接する静翼外側の中心ガス圧力(PCORE SPIKE )を越えるような高圧室22の圧力(PH )を生じさせるように施される。同様に、標準圧室24の入口穴38及び出口穴40は、供給室26の所定圧力(PSUP )の下で、標準圧室24に隣接する静翼外側の中心ガス圧力(PCORE AVG )を越えるような標準圧室24の圧力(PST )を生じさせるように施される。相対的な関係で言えば、供給室26の圧力は高圧室22の圧力よりも大きく、この高圧室22の圧力は標準圧室24の圧力よりも大きい(PSUP >PH >P ST )。
【0019】
多くの場合においては、高圧室22と標準圧室24との間の差圧は、第1の入口穴34の直径を第2の入口穴38の直径よりも大きくすることにより生じせしめることができ、すなわち供給室26と高圧室22との間の圧力降下は供給室26と標準圧室24との間の圧力降下よりも小さく存在する。他の場合において、すなわち製造制約により穴の直径が制限される場合には、第1の入口穴34及び第2の入口穴38の数を、直径を変える代わりに、又は直径を変えることに加えて、同様な効果を得るために変えることができる。また、第1の出口穴36及び第2の出口穴40も、高圧室22及び標準圧室24の圧力を生じさせるように同様な方法で施すことができる。実際上、本発明の好適な実施例によれば、一穴を基準にして、第1の出口穴36を出る流量は第2の出口穴40を出る流量に等しい。前縁18を均一に横切る流量は、第1の出口穴36の直径を第2の出口穴40の直径よりも小さく作ることにより、成し遂げられる。
【0020】
また、静翼10に関しての圧力勾配42の位置を知りさえすれば、高圧室22は圧力スパイク44に向かい合うように静翼10の前縁18の内側に位置決めされる。例えば、図1において、静翼10は外側プラットホーム12に隣接する圧力スパイク44に向かい合うように位置決めした単一の高圧室22を包含する 図2は、静翼10の半径方向中間点に隣接する圧力スパイク44に向かい合うように位置決めした単一の高圧室22を示す。図3は、一対の圧力スパイク44の各々に向かい合うように位置決めした2つの高圧室22を示す。そして、これら3つのすべての実施例において、ひとつ又はそれ以上の標準圧室24は前縁18の高圧室以外の残りの部分に沿って延びている。
【0021】
以上本発明をその実施例に関して図示し許述してきたけれども、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、その形態及び許部においてさまざまな変更ができることは当業者にとって理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1実施例を示す静翼の断面図あって、静翼の前縁に直面する圧力勾配を一緒に示すと共に、該圧力勾配が静翼の外側プラットホーム10に隣接する単一の圧力スパイクを包含している例を示す。
【図2】
本発明の第2の実施例を示す静翼の断面図であって、静翼の前縁に直面する圧力勾配を一緒に示すと共に、該圧力勾配が静翼の半径方向中間点に隣接する単一の圧力スパイクを包含している例を示す。
【図3】
本発明の第3実施例を示す静翼の断面図であって、静翼の前縁に直面する圧力勾配を一緒に示すと共に、該圧力勾配が一対の圧力スパイクを包含している例を示す。
【符号の説明】
10 静翼
12 外側プラットホーム
14 内側プラットホーム
16 中空エアファイル
18 前縁
20 後縁
22 高圧室
24 標準圧室
26 供給室
28 蛇行室
30 第1の通路
32 第2の通路
34 第1の入口穴
36 第1の出口穴
38 第2の入口穴
40 第2の出口穴
42 圧力勾配
44 圧力スパイク
46 冷却空気
【発明の名称】 静翼を冷却する方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静翼を冷却する方法において、
(a)前縁及び後縁を有する中空エアフォイルと、前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた高圧室と、前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた標準圧室と、前記高圧室及び前記標準圧室の後方でかつ前記後縁の前方にして、前記中空エアフォイル内に設けられた供給室と、前記高圧室と前記供給室との間に延びて、各々第1の断面積を有している複数の第1の入口穴と、前記標準圧室と前記供給室との間に延びて、各々第2の断面積を有している複数の第2の入口穴と、前記高圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第3の断面積を有している複数の第1の出口穴と、前記標準圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第4の断面積を有している複数の第2の出口穴とを包含する静翼を用意する段階と、
(b)前記静翼に直面し、大きさ及び前記静翼に関しての位置を有するガス流れ圧力勾配を決定する段階と、
(c)前記高圧室の圧力(PH )が前記供給室の所定圧力(PSUP )の下で前記標準圧室の圧力(PST )よりも大きくなるように前記第1及び第2の入口及び出口穴を施す段階と、
(d)前記高圧室を前記ガス流れ圧力勾配の圧力スパイクと向かい合うように前記前縁に沿って位置決めする段階と、
を包含することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記静翼が一対の標準圧室を包含し、前記高圧室がこれらの標準圧室間に位置決めされている方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記静翼が複数の高圧室を包含している方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、前記静翼が複数の標準圧室を包含し、その少なくともひとつの標準圧室が前記高圧室間に位置決めされている方法。
【請求項5】
請求項3記載の方法において、前記第1の入口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも大きい方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、前記第1の出口穴の各々を出るガス流量が、前記供給室の所定圧力の下で、前記第2の出口穴の各々を出るガス流量と実質的に等しい方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法において、前記第1の出口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも小さい方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、前記第1の入口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも大きい方法。
【請求項9】
請求項8記載の方法において、前記第1の出口穴の各々を出るガス流量が、前記供給室の所定圧力の下で、前記第2の出口穴の各々を出るガス流量と実質的に等しい方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記第1の出口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも小さい方法。
【請求項11】
静翼において、
前縁及び後縁を有する中空エアフォイルと、
前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた高圧室と、
前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた標準圧室と、
前記高圧室及び前記標準圧室の後方でかつ前記後縁の前方にして、前記中空エアフォイル内に設けられた供給室と、
前記高圧室と前記供給室との間に延びて、各々第1の断面積を有している複数の第1の入口穴と、
前記標準圧室と前記供給室との間に延びて、各々第2の断面積を有している複数の第2の入口穴と、
前記高圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第3の断面積を有している複数の第1の出口穴と、
前記標準圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第4の断面積を有している複数の第2の出口穴と、
を包含し、前記高圧室のガス圧力が前記供給室の所定のガス圧力の下で前記標準圧室のガス圧力よりも大きくなるように前記第1及び第2の入口穴並びに前記第1及び第2の出口穴の各断面積が決められていることを特徴とする静翼。
【請求項12】
請求項11記載の静翼において、一対の標準圧室を包含し、前記高圧室がこれらの標準圧室間に位置決めされている静翼。
【請求項13】
請求項12記載の静翼において、更に、複数の高圧室を包含している静翼。
【請求項14】
請求項13記載の静翼において、前記第1の入口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも大きい静翼。
【請求項15】
請求項14記載の静翼において、前記第1の出口穴の断面積が前記第2の入口穴の断面積よりも小さい静翼。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、一般にはガスタービンエンジンの静翼に関し、より詳細には、静翼を冷却する方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
ガスタービンエンジンにおいて、静翼組立体はロータ組立体に入る又はロータ組立体を出る流体流れを指向するのに用いられる。各静翼組立体は、典型的に、内側プラットホームと外側プラットホームとの間を半径方向に延びる複数の静翼を包含する。そして、これらの静翼を通過する中心ガス流れの温度のために、静翼内を冷却することが必要とされる。冷却、特にフィルム冷却は非常に多くの種類の静翼材料の使用を許容すると共に、静翼の寿命を長くせしめる。
【0003】
“冷却空気”は、典型的に、中心ガスよりも低い温度及び高い圧力で静翼の内部空洞内に導入され、ここで冷却空気は熱エネルギを吸収する。冷却空気は、その後、静翼の壁の複数の穴を通して静翼を出て、熱エネルギを静翼から運び去る。フイルム冷却が用いられている例においては、静翼の壁を横切る圧力差及び静翼を出る冷却空気の流量は重要であり、これは特にフイルム冷却が始まる前縁に沿って重要である。歴史的には、(フイルム冷却を用いる静翼のための)内部翼構造は、最初に、前縁に沿う任意の箇所での最小許容圧力差(内部対外部圧力)を定め、それから、最小許容圧力差が前縁の全体に沿って存在するように内部翼構造を前縁の全体に沿って定めることにより、形成されている。しかし、この方法は、静翼の前縁に沿う中心ガス流れの圧力勾配がひとつ又はそれ以上の小さい領域であって、かつ前縁に沿う残りの領域の圧力勾配よりもかなり高い圧力の領域(すなわち、“圧力スパイク”)を有するという問題を有している。これは、特に、ロータ組立体の後方に設けられている静翼に言えるものであり、これらの場所では動翼と静翼との間の相対的運動が中心ガス流れの形に著しく影響を及ぼすものである。そして、このような圧力スパイクに適応させるために最小許容圧力を高めることは、過剰の量の冷却空気を消費するものである。当業者であれば、冷却の目的ために必要とされる空気の量を最小にすることは明白な利益であることを認識されよう。
【0004】
したがって、以上述べたことから、静翼の前縁に隣接する中心ガス流れの高圧力スパイクに適応さしめる方法が要望されている。
【0005】
【発明の開示】
本発明は、このような要望に応じてなされたものである。したがって、本発明の目的は、静翼を冷却する方法であって、静翼の前縁の外側の中心ガス流れの高圧力スパイクに適応できる方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、静翼を冷却する方法であって、静翼の有効寿命を延ばす方法を提供することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、静翼を冷却する方法であって、静翼の外側まわりのフイルム冷却を改善せしめる方法を提供することにある。
【0008】
以上述べた目的を達成するために、本発明によれば、次に述べるような静翼を冷却する方法が提供される。
【0009】
すなわち、本発明による静翼を冷却する方法は、
(a)前縁及び後縁を有する中空エアフォイルと、前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた高圧室と、前記前縁に隣接して、前記中空エアフォイル内に設けられた標準圧室と、前記高圧室及び前記標準圧室の後方でかつ前記後縁の前方にして、前記中空エアフォイル内に設けられた供給室と、前記高圧室と前記供給室との間に延びて、各々第1の断面積を有している複数の第1の入口穴と、前記標準圧室と前記供給室との間に延びて、各々第2の断面積を有している複数の第2の入口穴と、前記高圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第3の断面積を有している複数の第1の出口穴と、前記標準圧室から前記中空エアフォイルの外側に延びて、各々第4の断面積を有している複数の第2の出口穴とを包含する静翼を用意する段階と、
(b)前記静翼に直面し、大きさ及び前記静翼に関しての位置を有するガス流れ圧力勾配を決定する段階と、
(c)前記高圧室の圧力(PH )が前記供給室の所定圧力(PSUP )の下で前記標準圧室の圧力(PST )よりも大きくなるように前記第1及び第2の入口及び出口穴を施す段階と、
(d)前記高圧室を前記ガス流れ圧力勾配の圧力スパイクと向かい合うように前記前縁に沿って位置決めする段階と、
を包含することを特徴とする。
【0010】
以上述べた本発明のひとつの利点は、静翼の前縁に隣接する中心ガス流れの高圧力スパイクに適応できる方法が提供されることである。
【0011】
本発明の他の利点は、冷却空気の使用を最小にする方法が提供されることである。すなわち、本発明によれば、静翼の前縁の冷却を静翼に直面する圧力勾配に合わせることができる。その結果として、より高い圧力の冷却空気を静翼外部の熱いガスの高圧領域に向かい合うようにして前縁に沿って供給することができる。
【0012】
本発明の更に他の利点は、静翼の有効寿命を長くすることができることである。すなわち、本発明によれば、静翼外部の熱いガスの高圧領域に向かい合うにして前縁に沿う高い内部圧力が与えられる。その結果として、熱いガスの好ましくない流入及びこれにより生じる損傷が除去され、これにより静翼の有効寿命を長くする。
【0013】
本発明の更に他の利点は、静翼の前縁を横切る圧力差を非常に正確に制御し、静翼の外側まわりのフイルム冷却を最適にすることができる方法が提供されることである。
【0014】
本発明の以上述べた目的、特徴及び利点は添付図面を参照して述べる下記の本発明の最良の形態の実施例についての詳細な説明から一層明らかになるであろう。
【0015】
【発明を実施するための最良の形態】
図1〜図3を参照するに、タービン静翼10は、外側プラットホーム12と、内側プラットホーム14と、これらの内外側プラットホーム間に延びている中空エアフォイル16とを包含する。そして、中空エアフォイル16は前縁18と、後縁20とを包含する。中空エアフォイル16は、更に、高圧室22と、標準圧室24と、供給室26とを包含する。高圧室22及び標準圧室24は、前縁18に隣接して、中空エアフォイル16内に設けられている。供給室26は、高圧室22及び標準圧室24の後方であってかつ後縁20の前方に設けられている。図1〜図3に示される実施例においては、更に、中空エアフォイル16は供給室26と後縁20との間に設けられた蛇行室28を包含する。そして、第1の通路30が供給室26から外側プラットホーム12を通って外側プラットホーム12の外側に延びている。同様に、第2の通路32が蛇行室28から外側プラットホーム12を通って外側プラットホーム12の外側に延びている。
【0016】
また、複数の第1の入口穴34が供給室26と高圧室22との間に延びていると共に、複数の第1の出口穴36が高圧室22とエアフォイル16の外側との間に延びている。同様に、複数の第2の入口穴38が供給室26と標準圧室24との間に延びていると共に、複数の第2の出口穴40が標準圧室24とエアフォイル16の外側との間に延びている。
【0017】
ガスタービンエンジンの作動において、熱い中心ガス流れは非対称の態様で静翼10のエアフォイル16に作用する。これは、特にロータ組立体(図示せず)の後方に設けられている静翼10に言えるものである。非対称の中心ガス流れは、前縁18に沿う中心ガス流れの圧力を表す圧力勾配42として図式で示される。図1は、静翼10の外側プラットホーム12に隣接して位置する単一の圧力スパイク(すなわち、高圧領域)44を包含する圧力勾配42の例を示す。図2は、静翼10の半径方向中間点に隣接して位置する単一の圧力スパイク44を包含する圧力勾配42の例を示す。図3は、一対の圧力スパイク44を包含する圧力勾配42の例を示す。当業者であれば、静翼10はその上流側の流れ状態に依存して無数の異なる圧力勾配にさらされることを認識されよう。そして、以上述べた静翼10において、冷却空気46が、中心ガス流れよりも低い温度及び中心ガス流れよりも高い圧力で、静翼10内に外側プラットホーム12の通路30、32を通して向けられる。
【0018】
静翼10に向かい合う圧力勾配42は、その大きさ及び静翼10に関しての位置が求められる。すなわち、圧力勾配42の大きさを知りさえすれば、高圧室22の入口穴34及び出口穴36は、供給室26の所定圧力(PSUP )の下で、高圧室22に隣接する静翼外側の中心ガス圧力(PCORE SPIKE )を越えるような高圧室22の圧力(PH )を生じさせるように施される。同様に、標準圧室24の入口穴38及び出口穴40は、供給室26の所定圧力(PSUP )の下で、標準圧室24に隣接する静翼外側の中心ガス圧力(PCORE AVG )を越えるような標準圧室24の圧力(PST )を生じさせるように施される。相対的な関係で言えば、供給室26の圧力は高圧室22の圧力よりも大きく、この高圧室22の圧力は標準圧室24の圧力よりも大きい(PSUP >PH >P ST )。
【0019】
多くの場合においては、高圧室22と標準圧室24との間の差圧は、第1の入口穴34の直径を第2の入口穴38の直径よりも大きくすることにより生じせしめることができ、すなわち供給室26と高圧室22との間の圧力降下は供給室26と標準圧室24との間の圧力降下よりも小さく存在する。他の場合において、すなわち製造制約により穴の直径が制限される場合には、第1の入口穴34及び第2の入口穴38の数を、直径を変える代わりに、又は直径を変えることに加えて、同様な効果を得るために変えることができる。また、第1の出口穴36及び第2の出口穴40も、高圧室22及び標準圧室24の圧力を生じさせるように同様な方法で施すことができる。実際上、本発明の好適な実施例によれば、一穴を基準にして、第1の出口穴36を出る流量は第2の出口穴40を出る流量に等しい。前縁18を均一に横切る流量は、第1の出口穴36の直径を第2の出口穴40の直径よりも小さく作ることにより、成し遂げられる。
【0020】
また、静翼10に関しての圧力勾配42の位置を知りさえすれば、高圧室22は圧力スパイク44に向かい合うように静翼10の前縁18の内側に位置決めされる。例えば、図1において、静翼10は外側プラットホーム12に隣接する圧力スパイク44に向かい合うように位置決めした単一の高圧室22を包含する 図2は、静翼10の半径方向中間点に隣接する圧力スパイク44に向かい合うように位置決めした単一の高圧室22を示す。図3は、一対の圧力スパイク44の各々に向かい合うように位置決めした2つの高圧室22を示す。そして、これら3つのすべての実施例において、ひとつ又はそれ以上の標準圧室24は前縁18の高圧室以外の残りの部分に沿って延びている。
【0021】
以上本発明をその実施例に関して図示し許述してきたけれども、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、その形態及び許部においてさまざまな変更ができることは当業者にとって理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1実施例を示す静翼の断面図あって、静翼の前縁に直面する圧力勾配を一緒に示すと共に、該圧力勾配が静翼の外側プラットホーム10に隣接する単一の圧力スパイクを包含している例を示す。
【図2】
本発明の第2の実施例を示す静翼の断面図であって、静翼の前縁に直面する圧力勾配を一緒に示すと共に、該圧力勾配が静翼の半径方向中間点に隣接する単一の圧力スパイクを包含している例を示す。
【図3】
本発明の第3実施例を示す静翼の断面図であって、静翼の前縁に直面する圧力勾配を一緒に示すと共に、該圧力勾配が一対の圧力スパイクを包含している例を示す。
【符号の説明】
10 静翼
12 外側プラットホーム
14 内側プラットホーム
16 中空エアファイル
18 前縁
20 後縁
22 高圧室
24 標準圧室
26 供給室
28 蛇行室
30 第1の通路
32 第2の通路
34 第1の入口穴
36 第1の出口穴
38 第2の入口穴
40 第2の出口穴
42 圧力勾配
44 圧力スパイク
46 冷却空気
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