JPH10149198A - ノイズ削減装置 - Google Patents
ノイズ削減装置Info
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- JPH10149198A JPH10149198A JP8310324A JP31032496A JPH10149198A JP H10149198 A JPH10149198 A JP H10149198A JP 8310324 A JP8310324 A JP 8310324A JP 31032496 A JP31032496 A JP 31032496A JP H10149198 A JPH10149198 A JP H10149198A
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Abstract
構成する、入力音声からノイズ成分を除去するノイズ削
減装置において、ノイズスペクトル推定が可能で、異音
感を低減し、音質の劣化を抑えることを目的とする。 【解決手段】 ノイズ推定部24は、ノイズスペクトル
を推定してそれをノイズスペクトル格納部25に格納
し、ノイズ削減/スペクトル補償部18は、ノイズスペ
クトルを入力スペクトルから減じて且つ減じすぎた周波
数のスペクトルを補償し、スペクトル安定化部19は、
補償後のスペクトルを安定化処理し且つ複素スペクトル
の位相を調整するように構成することにより、音声区間
内でも音声区間外でもノイズスペクトル推定を行うこと
が可能で、音質の劣化を抑えることのできる優れたノイ
ズ削減装置が得られる。
Description
話やマルチメディア通信等に必要な音声符号化・復号化
装置(音声コーデック)や、音声入出力装置を構成する
ために、入力された音声から背景ノイズ成分を除去する
ノイズ削減装置に関するものである。
では、加入者の増加に対処するために低ビットレートの
音声の圧縮符号化法が求められており、各研究機関にお
いて研究開発が進んでいる。日本国内においては、モト
ローラ社の開発したVSELP(11.2kbps)、
NTT移動通信網株式会社の開発したPSI−CELP
(5.6kbps)がディジタル携帯電話用の標準符号
化方式として採用され、同方式を搭載したディジタル携
帯電話が国内において既に発売されている。また国際的
には、ITU−Tの標準化では16kbps(LD−C
ELP)、8kbps(CS−ACELP)が標準化さ
れ、現在製品開発の段階にある。
de Exited LinearPredictio
n: M.R.Schroeder ”High Quality Speech at Low Bi
tRates”Proc.ICASSP'85 pp.937-940に記載)という方
式を改良したものである。これは、音声を音源情報と声
道情報とに分離し、音源情報については、符号帳に格納
された複数の音源サンプルのインデクスによって符号化
し、声道情報については、LPC(線形予測係数)を符
号化するとともに、音源情報符号化の際には、声道情報
を加味して入力音声と比較を行なうという方法(A−b
−S:Analysis by Synthesis)
を採用していることに特徴がある。
音声信号を伝送することができるようになったが、それ
と共に大きな問題点が明らかになった。それは、音声の
発声モデルに基づいて情報圧縮を行っているために、音
声信号以外の音響信号に対応できないという点である。
そのため、音声信号中に背景ノイズや機器ノイズが含ま
れていると、効率の良い符号化が出来ず、合成時(復号
化時)に異音を生じる結果となっていた。
音声信号からノイズを削減する手法が検討されてきた。
上記標準化方式のPSI−CELPでは、符号化を行う
前にノイズキヤンセラによってノイズを削減するという
処理を行っている。上記ノイズキャンセラは、カルマン
フィルタを基本として開発されており、音声の有無を検
出して、適応的に制御を行うことによりノイズを低減さ
せている。このノイズキャンセラによって、ある程度の
背景ノイズを削減することができる。しかし、ノイズレ
ベルの高いノイズや、音声中のノイズ等に対しては余り
良い性能が得られていなかった。
ペクトルサブトラクション法が挙げられる。(S.F.Boll
"Suppression of Acoustic Noise in Speech Using Sp
ectral Subtraction", IEEE Trans.ASSP.,Vol.27,No.2,
pp113-120,1979に記載)。これは、入力音声信号に対し
て離散フーリエ変換を行ってスペクトルに変換した後、
ノイズをスペクトル上で減ずる方法であり、主に音声認
識装置の入力部等に応用されている。
した一例について、図2を用いて説明する。すなわち、
ノイズスペクトルの推定は次の手順で行われる。まず、
音声を含んでいないノイズのみの信号31を入力し、A
/D変換部32においてディジタル信号に変換する。次
に、フーリエ変換部33において、一定時間長の入力信
号列(フレームと呼ぶ)に対して離散フーリエ変換を行
い、ノイズのスペクトルを求める。そして、ノイズ分析
部34において、複数のフレームに対して求めたノイズ
のスペクトルからノイズの平均的スペクトルを求め、こ
れをノイズスペクトル格納部35に格納する。そして、
ノイズの削減は以下の手順で行われる。
D変換部37においてディジタル信号に変換する。次
に、上記と同様にしてフーリエ変換部38で離散フーリ
エ変換を行い、ノイズを含んだ音声のスペクトルを求め
る。そして、ノイズ削減部39において、ノイズスペク
トル格納部35に格納されたノイズスペクトルを、音声
のスペクトルから減ずる。その結果得られたスペクトル
に対して、逆フーリエ変換部40において逆フーリエ変
換を行い、出力信号41を得る。
ルとしては、振幅スペクトル(複素数の複素平面上での
ノルム、実数部と虚数部を2乗して加算し、平方根をと
ることによって求められる。)を用いるのが一般的であ
る。また、振幅スペクトルで減じた場合、逆フーリエ変
換を行う時の位相成分としては、入力信号の位相成分を
そのまま用いるという方法が挙げられる。
ラクション法は、より強力なノイズ低減方法であるが、
ノイズ推定が困難であるために、これまでのリアルタイ
ムの音声処理装置に用いられた例は少なかった。
ン法をリアルタイムの音声処理装置に応用するために
は、次の様な課題を有していた。 <1>音声がどのタイミングでデータ中に存在するかが
明らかでないために、ノイズスペクトル推定が困難。 <2>ノイズレベルが高い時にスペクトルが大きく歪
み、音質の劣化を生ずる。 <3>無音区間(音声の無いノイズのみの区間)におい
て異音感を生ずる。
で、異音感を低減し、音質の劣化を抑えるノイズ削減装
置の提供を目的とする。
に本発明は、ノイズ推定部が、フーリエ変換部により得
られる入力スペクトルとノイズスペクトル格納部に格納
されているノイズスペクトルとを比較することによって
ノイズのスペクトルを推定し、得られたノイズスペクト
ルをノイズスペクトル格納部に格納し、ノイズ削減/ス
ペクトル補償部が、ノイズ削減係数調節部により得られ
る係数に基づいてノイズスペクトル格納部に格納されて
いるノイズスペクトルを、フーリエ変換部により得られ
る入力スペクトルから減じ、得られたスペクトルを調べ
て減じすぎた周波数のスペクトルを補償し、スペクトル
安定化部が、ノイズ削減/スペクトル補償部により得ら
れたスペクトルを安定化処理するとともに、フーリエ変
換部により得られた複素スペクトルの位相のうちノイズ
削減/スペクトル補償部において補償された周波数の位
相を調整するように構成したものである。
もノイズスペクトル推定を行うことが可能で、音質の劣
化を抑えることのできる優れたノイズ削減装置が得られ
る。
は、入力音声信号をディジタル信号に変換するA/D変
換部と、削減量を決定する係数を調節するノイズ削減係
数調節部と、前記A/D変換部により得られる一定時間
長(1フレーム)のディジタル信号に対して線形予測分
析(LPC分析)を行うLPC分析部と、前記A/D変
換部により得られる一定時間長のディジタル信号に対し
て離散フーリエ変換を行い入力スペクトルと複素スペク
トルを得るフーリエ変換部と、推定されたノイズのスペ
クトルを格納するノイズスペクトル格納部と、前記フー
リエ変換部により得られる入力スペクトルと前記ノイズ
スペクトル格納部に格納されているノイズスペクトルと
を比較することによってノイズのスペクトルを推定し、
得られたノイズスペクトルを前記ノイズスペクトル格納
部に格納するノイズ推定部と、前記ノイズ削減係数調節
部により得られる係数に基づいて前記ノイズスペクトル
格納部に格納されているノイズスペクトルを前記フーリ
エ変換部により得られる入力スペクトルから減じ、更
に、得られるスペクトルを調べ、減じすぎた周波数のス
ペクトルを補償するノイズ削減/スペクトル補償部と、
前記ノイズ削減/スペクトル補償部により得られたスペ
クトルを安定化処理するとともに、前記フーリエ変換部
により得られた複素スペクトルの位相のうち前記ノイズ
削減/スペクトル補償部において補償された周波数の位
相を調整するスペクトル安定化部と、前記スペクトル安
定化部において安定化処理されたスペクトルと調整され
た位相スペクトルとに基づいて逆フーリエ変換を行う逆
フーリエ変換部と、前記逆フーリエ変換部により得られ
た信号に対してスペクトル強調を行うスペクトル強調部
と、前記スペクトル強調部により得られた信号を前のフ
レームの信号と整合させる波形整合部とを備えることを
特徴としたノイズ削減装置であり、音声区間中でも音声
区間外でもノイズスペクトル推定を行うことができると
ともに、入力のスペクトル包絡の特徴を線形予測係数で
強調することができるという作用を有する。
であるかどうかの判定を行ない、ノイズであると判定し
た場合には、フーリエ変換部により得られる入力スペク
トルを各周波数毎に補償用ノイズスペクトルと大小比較
し、補償用ノイズスペクトルより小さい場合にその周波
数の補償用ノイズスペクトルを入力スペクトルとするこ
とによって補償用ノイズスペクトルを推定し、またそれ
とは別に、入力スペクトルを一定割合で加算していくこ
とによって平均ノイズスペクトルを推定し、さらに、補
償用ノイズスペクトルと平均ノイズスペクトルとをノイ
ズスペクトル格納部に格納するノイズ推定部を備えるこ
とを特徴とする請求項1記載のノイズ削減装置であり、
ノイズのスペクトルを平均と最低の2つの方向から推定
することにより、より的確な削減処理を行うことができ
るという作用を有する。
調節部にて得られたノイズ削減係数をノイズスペクトル
格納部に格納された平均ノイズスペクトルに乗じて、フ
ーリエ変換部にて得られた入力スペクトルから減じ、負
のスペクトル値になってしまった周波数に対してはノイ
ズスペクトル格納部に格納された補償用ノイズスペクト
ルにより補償するノイズ削減/スペクトル補償部を備え
ることを特徴とする請求項2記載のノイズ削減装置であ
り、ノイズの平均スペクトルを削減に用いることによ
り、より大きくノイズスペクトルを削減することができ
るとともに、補償用スペクトルを別に推定したことによ
り、より的確な補償を行うことができるという作用を有
する。
ペクトル補償部にてノイズ削減とスペクトル補償をなさ
れたスペクトルの全域パワーと聴感的に重要な一部の帯
域のパワー(中域パワー)とを調べ、入力された信号が
無音区間(音声のないノイズのみの信号)かどうかを識
別し、無音区間と判断した場合には、全域パワーと中域
パワーに対して安定化処理とパワー低減処理を行なうス
ペクトル安定化部を備えることを特徴とする請求項1記
載のノイズ削減装置であり、音声の含まれていないノイ
ズのみの区間のスペクトルをスムージングすることがで
きるとともに、同区間のスペクトルがノイズ削減のため
に極端なスペクトル変動を起こすことを防ぐという作用
を有する。
で得られた複素スペクトルに対して、ノイズ削減/スペ
クトル補償部でスペクトル補償を受けたかどうかの情報
を基に、乱数による位相回転を行なうスペクトル安定化
部を備えることを特徴とする請求項1記載のノイズ削減
装置であり、補償された周波数成分の位相にランダム性
を持たせ、削減できずに残ったノイズを、聴感的に異音
感の少ないノイズに変換させることができるという作用
を有する。
強調に用いる重み係数のセットを複数用意し、ノイズ削
減時には、入力された信号の状態に応じて重み付け係数
のセットを選択し、選択された重み付け係数を用いてス
ペクトル強調を行なうスペクトル強調部を備えることを
特徴とする請求項1記載のノイズ削減装置であり、音声
区間においては、聴感的により適当な重み付けができ、
無音区間や無声子音区間においては、聴感重み付けによ
る異音感を押さえることができるという作用を有する。
を用いて説明する。 (実施の形態)図1は、本実施の形態におけるノイズ削
減装置の主要部の機能ブロック図である。図1におい
て、11は入力信号、12はA/D変換部、13はノイ
ズ削減係数格納部、14はノイズ削減係数調整部、15
は入力波形設定部、16は入力波形設定部、17はフー
リエ変換部、18はノイズ削減/スペクトル補償部、1
9はスペクトル安定部、20は逆フーリエ変換部、21
はスペクトル強調部、22は波形整合部、23は出力信
号、24はノイズ推定部、25はノイズスペクトル格納
部、26は前スペクトル格納部、27は乱数位相格納
部、28は前波形格納部、29は最大パワー格納部であ
る。
1)に、固定パラメータの名称と設定例を示す。
整するための位相データを格納しておく。これらは、ス
ペクトル安定化部19において、位相を回転させるため
に用いられる。位相データが8種類の場合の例を(表
2)に示す。
ウンター(乱数位相カウンター)も、乱数位相格納部2
7に格納しておく。この値は、予め0に初期化して格納
しておく。
る。すなわち、ノイズ削減係数格納部13、ノイズスペ
クトル格納部25、前スペクトル格納部26、前波形格
納部28、最大パワー格納部29をクリアする。以下
に、各格納部の説明と設定例を述べる。
係数を格納するエリアであり、初期値として20.0を
格納しておく。ノイズスペクトル格納部25は、平均ノ
イズパワーと、平均ノイズスペクトルと、1位候補の補
償用ノイズスペクトルと2位候補の補償用ノイズスペク
トルとそれぞれの周波数のスペクトル値が、何フレーム
前に変化したかを示すフレーム数(持続数)を、各周波
数毎に格納するエリアであり、平均ノイズパワーに十分
大きな値、平均ノイズスペクトルに指定最小パワー、補
償用ノイズスペクトルと持続数としてそれぞれに充分大
きな数を初期値として格納しておく。
パワー、以前のフレームのパワー(全域、中域)(前フ
レームパワー)、以前のフレームの平滑化パワー(全
域、中域)(前フレーム平滑化パワー)、及びノイズ連
続数を格納するエリアであり、補償用ノイズパワーとし
て十分大きな値を、前フレームパワー、全フレーム平滑
化パワーとしていずれも0.0を、またノイズ連続数と
してノイズ基準連続数を格納しておく。
るための、前のフレームの出力信号の、最後の先読みデ
ータ長分のデータを格納するエリアであり、初期値とし
て全てに0を格納しておく。スペクトル強調部21は、
ARMA及び高域強調フィルタリングを行なうが、その
ためのそれぞれのフィルターの状態をいずれも0にクリ
アしておく。最大パワー格納部29は、入力された信号
のパワーの最大を格納するエリアであり、最大パワーと
して0を格納しておく。
1を用いてブロック毎に説明する。まず、音声を含むア
ナログ入力信号11をA/D変換部12でA/D変換
し、1フレーム長+先読みデータ長(上記設定例では、
160+80=240ポイント)の分だけ入力する。ノ
イズ削減係数調節部14は、ノイズ削減係数格納部13
に格納されたノイズ削減係数と指定ノイズ削減係数とノ
イズ削減係数学習係数と補償パワー上昇係数とを基に、
(数1)により、ノイズ削減係数並びに補償係数を算出
する。そして、得られたノイズ削減係数をノイズ削減係
数格納部13に格納するとともに、A/D変換部12で
得られた入力信号を、入力波形設定部15へ送り、さら
に補償係数とノイズ削減係数を、ノイズ推定部24とノ
イズ削減/スペクトル補償部18へ送る。
合を示した係数、指定ノイズ削減係数は予め指定された
固定削減係数、ノイズ削減係数学習係数はノイズ削減係
数の指定ノイズ削減係数に近づける割合を示した係数、
補償係数はスペクトル補償における補償パワーを調節す
る係数、補償パワー上昇係数は補償係数を調節する係数
である。
換部12からの入力信号を、FFT(高速フーリエ変
換)することができるように、2の指数乗の長さを持つ
メモリ配列に、後ろ詰めで書込む。前の部分は0を詰め
ておく。前述の設定例では、256の長さの配列に0〜
15まで0を書込み、16〜255まで入力信号を書込
む。この配列は、8次のFFTの際に実数部として用い
られる。また、虚数部として、実数部と同じ長さの配列
を用意し、全てに0を書込んでおく。
定部15で設定した実数部エリアに対してハミング窓を
掛け、窓掛け後の波形に対して自己相関分析を行って自
己相関係数を求め、自己相関法に基づくLPC分析を行
い、線形予測係数を得る。さらに、得られた線形予測係
数をスペクトル強調部21に送る。
5で得られる実数部、虚数部のメモリ配列を用いて、F
FTによる離散フーリエ変換を行う。得られた複素スペ
クトルの実数部と虚数部の絶対値の和を計算することに
よって、入力信号の疑似振幅スペクトル(以下、入力ス
ペクトル)を求める。また、各周波数の入力スペクトル
値の総和(以下、入力パワー)を求め、ノイズ推定部2
4へ送る。また、複素スペクトルそのものを、スペクト
ル安定部19へ送る。
明する。ノイズ推定部24は、フーリエ変換部17で得
られた入力パワーと最大パワー格納部29に格納された
最大パワーの値とを比較し、最大パワーの方が小さい場
合は、最大パワー値を入力パワー値として、その値を最
大パワー格納部29に格納する。そして、以下の3つう
ち少なくとも一つに該当する場合はノイズ推定を行い、
全て満たさない場合はノイズ推定は行わない。 (1)入力パワーが、最大パワーに無音検出係数を乗じ
た値よりも小さい。 (2)ノイズ削減係数が、指定ノイズ削減係数に0.2
を加えたものより大きい。 (3)入力パワーが、ノイズスペクトル格納部25から
得られる平均ノイズパワーに1.6を乗じたものより小
さい。
推定アルゴリズムを述べる。まず、ノイズスペクトル格
納部25に格納されている1位候補、2位候補の全ての
周波数の持続数を更新する(1を加算する)。そして、
1位候補の各周波数の持続数を調べ、予め設定したノイ
ズスペクトル基準持続数より大きい場合は、2位候補の
補償用スペクトルと持続数を1位候補とし、2位候補の
補償用スペクトルを3位候補の補償用スペクトルとし持
続数を0とする。ただし、この2位候補の補償用スペク
トルの入れ替えにおいては、3位候補を格納せず、2位
候補を若干大きくしたもので代用することによって、メ
モリを節約することができる。本実施の形態では、2位
候補の補償用スペクトルを1.4倍したものを代用する
こととする。
用ノイズスペクトルと入力スペクトルとの比較を行う。
まず、各周波数の入力スペクトルを1位候補の補償用ノ
イズスペクトルと比較し、もし入力スペクトルの方が小
さい場合は、1位候補の補償用ノイズスペクトルと持続
数を2位候補とし、入力スペクトルを1位候補の補償用
スペクトルとし1位候補の持続数は0とする。前記の条
件以外の場合は、入力スペクトルと2位候補の補償用ノ
イズスペクトルとの比較を行い、もし入力スペクトルの
方が小さい場合は、入力スペクトルを2位候補の補償用
スペクトルとし2位候補の持続数は0とする。そして、
得られた1、2位候補の補償用スペクトルと持続数を補
償用ノイズスペクトル格納部25に格納する。また、同
時に、平均ノイズスペクトルも、次の(数2)にしたが
って更新する。
求めた平均のノイズスペクトルであり、(数2)におけ
る係数gは、平均ノイズスペクトルの学習の早さを調節
する係数である。すなわち、入力パワーがノイズパワー
と比較して小さい場合は、ノイズのみの区間である可能
性が高いとして学習速度を上げ、そうでない場合は、音
声区間中である可能性があるとして学習速度を下げる効
果を持つ係数である。
の値の総和を求め、これを平均ノイズパワーとする。補
償用ノイズスペクトル、平均ノイズスペクトル、平均ノ
イズパワーは、ノイズスペクトル格納部25に格納す
る。
の周波数のノイズスペクトルを複数の周波数の入力スペ
クトルと対応させれば、ノイズスペクトル格納部25を
構成するためのRAM容量を節約することができる。例
として、本実施の形態の256ポイントのFFTを用い
る場合に、1つの周波数のノイズスペクトルを4つの周
波数の入力スペクトルから推定するときの、ノイズスペ
クトル格納部25のRAM容量を示す。(疑似)振幅ス
ペクトルが周波数軸上で左右対称であることを考慮する
と、全ての周波数で推定する場合は128個の周波数の
スペクトルと持続数を格納するので、128(周波数)
×2(スペクトルと持続数)×3(補償用の1、2位候
補、平均)で計768WのRAM容量が必要になる。
クトルを4つの周波数の入力スペクトルと対応させる場
合は、32(周波数)×2(スペクトルと持続数)×3
(補償用の1、2位候補、平均)で計192WのRAM
容量でよいことになる。この場合、ノイズスペクトルの
周波数解像度は低下することになるが、上記1対4の場
合は、殆ど性能の劣化がないことを実験により確認して
いる。また、この工夫は、1つの周波数のスペクトルで
ノイズスペクトルを推定するものではないから、定常音
(サイン波、母音等)が長時間続いた場合に、そのスペ
クトルをノイズスペクトルと誤推定することを防ぐ効果
もある。
における処理について説明する。入力スペクトルから、
ノイズスペクトル格納部25に格納されている平均ノイ
ズスペクトルにノイズ削減係数調節部14で得られたノ
イズ削減係数を乗じたものを引く(以後、差スペクト
ル)。上記ノイズ推定部24の説明において示したノイ
ズスペクトル格納部25のRAM容量の節約を行った場
合は、入力スペクトルに対応する周波数の平均ノイズス
ペクトルにノイズ削減係数を乗じたものを引く。そし
て、差スペクトルが負になった場合には、ノイズスペク
トル格納部25に格納された補償用ノイズスペクトルの
1位候補に、ノイズ削減係数調整部14で求めた補償係
数を乗じたものを代入することにより補償する。これ
を、全ての周波数について行う。また、差スペクトルを
補償した周波数が分るように、周波数毎にフラグデータ
を作成する。例えば、各周波数毎に1つのエリアがあ
り、補償しない時は0、補償したときは1を代入する。
このフラグデータは、差スペクトルと共に、スペクトル
安定化部19へ送られる。また、フラグデータの値を調
べることによって補償した総数(補償数)を求め、これ
もスペクトル安定部19へ送る。
について説明する。なお、この処理は、主に音声の含ま
れていない区間の異音感低減のために機能する。
から得られた各周波数の差スペクトルの和を計算し、現
フレームパワーを求める。現フレームパワーは全域と中
域の2種類を求める。全域は全ての周波数(全域と呼
ぶ、本実施の形態では0〜128まで)について求め、
中域は聴感的に重要な中ごろの帯域(中域と呼ぶ、本実
施の形態では16〜79まで)について求める。
納された補償用ノイズスペクトルの1位候補についての
和を求め、これを現フレームノイズパワー(全域、中
域)とする。ここで、ノイズ削減/スペクトル補償部1
8から得られた補償数の値を調べ、十分大きい場合、且
つ、以下の3条件のうち少なくとも1つ満たす場合に、
現フレームがノイズのみの区間と判断して、スペクトル
の安定化処理を行う。 (1)入力パワーが、最大パワーに無音検出係数を乗じ
た値よりも小さい。 (2)現フレームパワー(中域)が、現フレームノイズ
パワー(中域)に5.0を乗じた値より小さい。 (3)入力パワーが、ノイズ基準パワーよりも小さい。
トル格納部26に格納されたノイズ連続数が正の時に1
を減じ、また現フレームノイズパワー(全域、中域)を
前フレームパワー(全域、中域)とし、それぞれを前ス
ペクトル格納部26に格納して、位相拡散処理に進む。
明する。この処理の目的は、無音区間(音声の無いノイ
ズのみの区間)のスペクトルの安定化とパワー低減を実
現することである。処理は2種類あり、ノイズ連続数が
ノイズ基準連続数より小さい場合は(処理1)を、以上
の場合は(処理2)を行なう。2つの処理を以下に示
す。 (処理1)前スペクトル格納部26に格納されたノイズ
連続数に1を加算し、また現フレームノイズパワー(全
域、中域)を前フレームパワー(全域、中域)とし、そ
れぞれを前スペクトル格納部26に格納して、位相調整
処理へ進む。 (処理2)前スペクトル格納部26に格納された前フレ
ームパワー、前フレーム平滑化パワー、更に固定係数で
ある無音パワー減少係数を参照し、(数3)にしたがっ
てそれぞれを変更する。
映させる。そのために、中域に乗ずる係数(以後、係数
1)と全域に乗ずる係数(以後、係数2)の2つの係数
を算出する。まず、以下の(数4)に示す式で係数1を
算出する。
める手段は多少複雑になる。手順を以下に示す。 (1)前フレーム平滑化パワー(全域)が前フレームパ
ワー(中域)より小さい場合、または、現フレームノイ
ズパワー(全域)が現フレームノイズパワー(中域)よ
りも小さい場合は(2)へ。それ以外の場合は(3)
へ。 (2)係数2は0.0とし、前フレームパワー(全域)
を前フレームパワー(中域)として、(6)へ。 (3)現フレームノイズパワー(全域)が現フレームノ
イズパワー(中域)と等しい場合は(4)へ。異なる場
合は(5)へ。 (4)係数2を1.0とし、(6)へ。 (5)以下の(数5)により係数2を求め、(6)へ。
も上限を1.0に、下限を無音パワー減少係数にクリッ
ピングする。そして、中域の周波数(本例では16〜7
9)の差スペクトルに係数1を乗じて得られた値を差ス
ペクトルとし、さらに、その差スペクトルの全域から中
域を除いた周波数(本例では0〜15、80〜128)
の差スペクトルに係数2を乗じて得られた値を差スペク
トルとする。それに伴い、前フレームパワー(全域、中
域)を以下の(数6)によって変換する。
て前スペクトル格納部26に格納し、(処理2)を終わ
る。
けるスペクトルの安定化が行われる。
従来のスペクトルサブトラクションでは、位相は原則と
して変更しないが、本実施の形態では、その周波数のス
ペクトルが削減時に補償された場合に、位相をランダム
に変更する処理を行なう。この処理により、残ったノイ
ズのランダム性が強くなるので、聴感的に悪印象を与え
にくくなるという効果が得られる。
数位相カウンターを得る。そして、全ての周波数のフラ
グデータ(補償の有無を示したデータ)を参照して、補
償している場合は、以下の(数7)により、フーリエ変
換部17で得られた複素スペクトルの位相を回転させ
る。
タをペアで使用している。したがって、上記処理を1回
行なう毎に、乱数位相カウンターを2ずつ増加させ、上
限(本実施の形態では16)になった場合は0とする。
なお、乱数位相カウンターは乱数位相格納部27へ格納
し、得られた複素スペクトルは、逆フーリエ変換部20
へ送る。また、差スペクトルの総和を求め(以下、差ス
ペクトルパワー)、これをスペクトル強調部21へ送
る。
定部19で得られた差スペクトルの振幅と複素スペクト
ルの位相とに基づき、新たな複素スペクトルを構成し、
FFTを用いて逆フーリエ変換を行う。(得られた信号
を第1次出力信号と呼ぶ。)そして、得られた第1次出
力信号をスペクトル強調部21へ送る。
について説明する。まず、ノイズスペクトル格納部25
に格納さされた平均ノイズパワーと、スペクトル安定部
19で得られた差スペクトルパワーと、定数であるノイ
ズ基準パワーを参照して、MA強調係数とAR強調係数
を選択する。選択は、以下の2つの条件を評価すること
により行う。 (条件1)差スペクトルパワーがノイズスペクトル格納
部25に格納された平均ノイズパワーに0.6を乗じた
値よりも大きく、且つ、平均ノイズパワーがノイズ基準
パワーよりも大きい。 (条件2)差スペクトルパワーが平均ノイズパワーより
大きい。
区間」とし、MA強調係数をMA強調係数1ー1とし、
AR強調係数をAR強調係数1ー1とし、高域強調係数
を高域強調係数1とする。また、(条件1)を満たさ
ず、(条件2)を満たす場合は、これを「無声子音区
間」とし、MA強調係数をMA強調係数1ー0とし、A
R強調係数をAR強調係数1ー0とし、高域強調係数を
0とする。また、(条件1)を満たさず、(条件2)を
満たさない場合はこれを「無音区間、ノイズのみの区
間」とし、MA強調係数をMA強調係数0とし、AR強
調係数をAR強調係数0とし、高域強調係数を高域強調
係数0とする。
形予測係数と、上記MA強調係数、AR強調係数を用い
て、以下の(数8)の式に基づき、極強調フィルターの
MA係数とAR係数とを算出する。
られた第1次出力信号に対して、上記MA係数とAR係
数とを用いて極強調フィルターを掛ける。このフィルタ
ーの伝達関数を、以下の(数9)に示す。
域強調係数を用いて、高域強調フィルターを掛ける。こ
のフィルターの伝達関数を、以下の(数10)に示す。
力信号と呼ぶ。なお、フィルターの状態は、スペクトル
強調部21の内部に保存される。
トル強調部21で得られた第2次出力信号と、前波形格
納部28に格納された信号とを、三角窓によって重ね合
せて出力信号を得る。更に、この出力信号の最後の先読
みデータ長分のデータを、前波形格納部28に格納す
る。このときの整合方法を、以下の(数11)に示す。
は先読みデータ長+フレーム長分のデータが出力される
が、このうち信号として扱うことができるのは、データ
の始端からフレーム長の長さの区間のみということであ
る。なぜなら、後ろの先読みデータ長のデータは、次の
出力信号を出力するときに書き換えられるからである。
ただし、出力信号の全区間内では連続性は補償されるの
で、LPC分析やフィルター分析等の周波数分析には使
用することができる。
中でも音声区間外でもノイズスペクトル推定を行うこと
ができ、音声がどのタイミングでデータ中に存在するか
が明らかでない場合でもノイズスペクトルを推定するこ
とができる。また、入力のスペクトル包絡の特徴を線形
予測係数で強調することができ、ノイズレベルが高い場
合でも音質の劣化を防ぐことが出来る。
2つの方向から推定でき、より的確な削減処理を行うこ
とができる。
いることによって、より大きくノイズスペクトルを削減
することができ、さらに、補償用スペクトルを別に推定
したことにより、より的確な補償を行うことができる。
の区間のスペクトルをスムージングすることができ、同
区間のスペクトルが、ノイズ削減のために極端なスペク
トル変動による異音感を防ぐことができる。
ンダム性を持たせることができ、削減できずに残ったノ
イズを、聴感的に異音感の少ないノイズに変換させるこ
とができる。
適当な重み付けができるようになり、無音区間や無声子
音区間においては、聴感重み付けによる異音感を抑える
ことができる。
主要部の機能ブロック図
ズ削減装置の機能ブロック図
Claims (6)
- 【請求項1】 入力音声信号をディジタル信号に変換す
るA/D変換部と、削減量を決定する係数を調節するノ
イズ削減係数調節部と、前記A/D変換部により得られ
る一定時間長のディジタル信号に対して線形予測分析を
行うLPC分析部と、前記A/D変換部により得られる
一定時間長のディジタル信号に対して離散フーリエ変換
を行い入力スペクトルと複素スペクトルを得るフーリエ
変換部と、推定されたノイズのスペクトルを格納するノ
イズスペクトル格納部と、前記フーリエ変換部により得
られる入力スペクトルと前記ノイズスペクトル格納部に
格納されているノイズスペクトルとを比較することによ
ってノイズのスペクトルを推定し、得られたノイズスペ
クトルを前記ノイズスペクトル格納部に格納するノイズ
推定部と、前記ノイズ削減係数調節部により得られる係
数に基づいて前記ノイズスペクトル格納部に格納されて
いるノイズスペクトルを前記フーリエ変換部により得ら
れる入力スペクトルから減じ、更に、得られるスペクト
ルを調べ、減じすぎた周波数のスペクトルを補償するノ
イズ削減/スペクトル補償部と、前記ノイズ削減/スペ
クトル補償部により得られたスペクトルを安定化処理す
るとともに、前記フーリエ変換部により得られた複素ス
ペクトルの位相のうち前記ノイズ削減/スペクトル補償
部において補償された周波数の位相を調整するスペクト
ル安定化部と、前記スペクトル安定化部において安定化
処理されたスペクトルと調整された位相スペクトルとに
基づいて逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部と、前
記逆フーリエ変換部により得られた信号に対してスペク
トル強調を行うスペクトル強調部と、前記スペクトル強
調部により得られた信号を前のフレームの信号と整合さ
せる波形整合部とを備えることを特徴としたノイズ削減
装置。 - 【請求項2】 予めノイズ区間であるかどうかの判定を
行ない、ノイズであると判定した場合には、フーリエ変
換部により得られる入力スペクトルを各周波数毎に補償
用ノイズスペクトルと大小比較し、補償用ノイズスペク
トルより小さい場合にその周波数の補償用ノイズスペク
トルを入力スペクトルとすることによって補償用ノイズ
スペクトルを推定し、またそれとは別に、入力スペクト
ルを一定割合で加算していくことによって平均ノイズス
ペクトルを推定し、さらに、補償用ノイズスペクトルと
平均ノイズスペクトルとをノイズスペクトル格納部に格
納するノイズ推定部を備えることを特徴とする請求項1
記載のノイズ削減装置。 - 【請求項3】 ノイズ削減係数調節部にて得られたノイ
ズ削減係数をノイズスペクトル格納部に格納された平均
ノイズスペクトルに乗じて、フーリエ変換部にて得られ
た入力スペクトルから減じ、負のスペクトル値になって
しまった周波数に対してはノイズスペクトル格納部に格
納された補償用ノイズスペクトルにより補償するノイズ
削減/スペクトル補償部を備えることを特徴とする請求
項2記載のノイズ削減装置。 - 【請求項4】 ノイズ削減/スペクトル補償部にてノイ
ズ削減とスペクトル補償をなされたスペクトルの全域パ
ワーと聴感的に重要な一部の帯域のパワーとを調べ、入
力された信号が無音区間かどうかを識別し、無音区間と
判断した場合には、全域パワーと中域パワーに対して安
定化処理とパワー低減処理とを行なうスペクトル安定化
部を備えることを特徴とする請求項1記載のノイズ削減
装置。 - 【請求項5】 フーリエ変換部で得られた複素スペクト
ルに対して、ノイズ削減/スペクトル補償部でスペクト
ル補償を受けたかどうかの情報を基に、乱数による位相
回転を行なうスペクトル安定化部を備えることを特徴と
する請求項1記載のノイズ削減装置。 - 【請求項6】 予めスペクトル強調に用いる重み係数の
セットを複数用意し、ノイズ削減時には、入力された信
号の状態に応じて重み付け係数のセットを選択し、選択
された重み付け係数を用いてスペクトル強調を行なうス
ペクトル強調部を備えることを特徴とする請求項1記載
のノイズ削減装置。
Priority Applications (101)
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