JPH10149751A - Ptc素子を用いた限流機能を有する回路遮断器 - Google Patents

Ptc素子を用いた限流機能を有する回路遮断器

Info

Publication number
JPH10149751A
JPH10149751A JP30967196A JP30967196A JPH10149751A JP H10149751 A JPH10149751 A JP H10149751A JP 30967196 A JP30967196 A JP 30967196A JP 30967196 A JP30967196 A JP 30967196A JP H10149751 A JPH10149751 A JP H10149751A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ptc element
arc
movable contact
ptc
fixed contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30967196A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ohashi
隆 大橋
Shuichiro Motoyama
修一郎 本山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP30967196A priority Critical patent/JPH10149751A/ja
Publication of JPH10149751A publication Critical patent/JPH10149751A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Arc-Extinguishing Devices That Are Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正の抵抗温度係数を有するPTC素子を消弧
装置として用いて、小型で即応性に優れた限流機能を有
する回路遮断器を得る。 【解決手段】 回路遮断器100は、その一端が交流
電源側に接続され、その他端に固定接点116を備えた
固定接触子110と、その一端が負荷側に接続され、そ
の他端に可動接点122を備えた可動接触子120と、
固定接点116と可動接点122が開離する際に生じた
アークを消弧する消弧装置130から構成している。消
弧装置130はPTC素子を略馬蹄形状に形成した複数
枚のPTC素子板131,132,133,134,1
35,136と、これらの各PTC素子板131〜13
6を交互にその前部で電気的に接続する連結体137,
138と、その後部で電気的に接続する導電体139,
140,141と、連結体137,138の後部に充填
される絶縁体142,143とから構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送配電系統等の電
路に流れる短絡電流のような過電流から送配電系統ある
いは送配電系統等の電路に配設した電力機器を保護する
ための回路遮断器に係わり、特にPTC素子を用いた限
流機能を有する回路遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、送配電系統に流れる短絡電流のよ
うな過電流から送配電系統あるいは送配電系統等の電路
に配設した電力機器を保護するために、短絡事故等によ
り電路に流れる電流が過電流になると、常時は付勢され
て接触する可動接点と固定接点との間に電磁力が作用し
て、可動接点が固定接点より開離してアークを発生さ
せ、このアークを消弧グリッド側へ駆動してアーク電圧
を高めて限流動作させる回路遮断器が、例えば、特開平
3−102724号公報において提案されている。
【0003】図7は上記特開平3−102724号公報
において提案された回路遮断器の構成を示している。図
7において、固定導体24の一端に固着された固定接点
26を備えるとともにこの固定接点26を有する導体部
24bは端子28と接続導体27とを結ぶ導体部24a
に対してほぼ直角に立てられている。接続導体27は図
示しない回路遮断器の端子3に重ねられて固定できるよ
うになっている。可動接触子31の一端には固定接点2
6に相対する可動接点32を備えており、可動接触子3
1の他端にはシャント33が固着されて端子28に接続
されている。可動接触子31の下部には可動接触子31
を軸支するピン36が貫挿されており、このピン36に
圧接ばね40が装着されて、可動接触子31を固定導体
24側へ付勢している。これらの両接点26,32の上
部にはアークを消弧する消弧グリッド47が配設されて
いる。
【0004】このように構成された回路遮断器に短絡事
故などにより過電流が流れると、可動接点32と固定接
点26との間もしくは可動接触子31と固定導体24と
の間に働く電磁反発力が圧接ばね40の付勢力に抗して
反発し、可動接点32と固定接点26とが開離し、両接
点32,26間にアークAが発生する。このとき、固定
導体24の底面導体部24aに流れる電流I1とアーク
Aとは互いに異方向電流のため、アークAは消弧グリッ
ド47側に駆動される。このように、アークAを消弧グ
リッド47側へ駆動させると、アーク長は長くなり、ま
た、消弧グリッド47によりアークAは冷却されるので
アーク電圧も高くなる。この結果、得られた高いアーク
電圧は電路において高抵抗を挿入したのと同じ効果とな
り、過電流は制限されて抑制、即ち、限流される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た回路遮断器においては、両接点32,26間に発生し
たアークAを消弧グリッド47側に駆動してアーク長を
長くするとともに、消弧グリッド47によりアークを冷
却してアーク電圧を高くするため、消弧グリッド47を
大きく形成しなければならく、消弧グリッド47が大型
になって、この種の回路遮断器が大型になるという問題
が生じる。また、絶縁耐力を早期に回復させるためにS
6ガスを用いると、アークの移動速度が遅くなり、限
流動作の即応性が低下するという問題も生じる。
【0006】そこで、本発明は上記した問題点を解決す
るために、温度が上昇することにより抵抗値が増大する
正の抵抗温度係数を有する素子(PTC(Positive Tem
perature Coefficient)サーミスタ、以下PTC素子と
いう)を消弧グリッドの代わりに用いて、小型で即応性
に優れた限流機能を有する回路遮断器を得ることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電路に異常な
過電流が流れることにより、同電路に配設した開閉器の
可動接触子が固定接触子より開離される際に同可動接触
子の可動接点と同固定接触子の固定接点との間に発生す
るアークを所定の温度になると急激にその抵抗値が増大
する正の抵抗温度係数を有するPTC素子を備えた消弧
装置に駆動して電路に流れる過電流を抑制して遮断する
PTC素子を用いた異常電流抑制流装置であって、上記
課題を解決するために、請求項1に記載の発明において
は、上述の消弧装置にその一端部を導電体により接続し
た少なくとも一対PTC素子を配設するとともに、同一
対のPTC素子の他端部を上述の固定接触子の固定接点
と可動接触子の可動接点の近傍に向けて配設し、電路に
異常な過電流が流れると可動接触子の可動接点と固定接
触子の固定接点との接触面における電磁反発力により両
接点を開離させ、この開離に伴い発生するアークを少な
くとも一対のPTC素子の他端部間に駆動させて電路に
流れる異常な過電流を抑制して遮断するようにしてい
る。
【0008】このように構成することにより、短絡等の
事故により定格電流以上の異常な過電流が電路に流れる
と、可動接触子は固定接触子より開離し、この開離に伴
い発生するアークを少なくとも一対のPTC素子間に駆
動して駆動させる。一対のPTC素子間にアークが駆動
されると、駆動された部位のPTC素子の温度が上昇し
て、その抵抗値が急激に増大し、電路に流れる過電流が
所定値まで抑制(限流)されるようになる。
【0009】請求項2に記載の発明においては、上述の
消弧装置は一対のPTC素子の複数組を備え、同一対の
PTC素子の一方と別の一対のPTC素子の他方の上述
した他端部間をPTC素子で連結する連結部を備えると
ともに、同連結部間に配設される一方のPTC素子と他
方のPTC素子の間に絶縁体を充填したことにある。こ
のようにPTC素子を連結することにより、各PTC素
子は直列に接続されることとなるので、PTC素子自体
の抵抗増加に加えてアーク長が長くなることにより一層
限流効果が向上し、電路に流れる過電流が所定値まで短
時間で抑制(限流)されるようになる。また、隣接する
組のPTC素子間には絶縁体が充填されているので、隣
接する組のPTC素子間にアークが生じることが防止で
きるようになる。
【0010】請求項3に記載の発明においては、上述の
固定接触子は、その一端が電源側に接続される基底部
と、同基底部より垂直に立ち上がる立ち上がり部と、同
立ち上がり部より水平に屈曲する上辺部と、同上辺部よ
り立ち上がり部に平行に立ち下がる立ち下がり部と、同
立ち下がり部より水平に屈曲してその先端部に固定接点
を設けた底辺部とから構成してなり、上述の可動接触子
は、回動可能に組み付けられるアーム部と、同アーム部
の先端部に配設されて可動接点に接触する可動接点とか
ら構成してなり、固定接触子の立ち上がり部と立ち下が
り部に流れる電流の方向が異方向になるとともに、立ち
下がり部に流れる電流の方向と可動接点と固定接点とが
開離することにより発生するアーク電流の方向が異方向
になることにより発生する電磁反発力により、可動接点
と固定接点とが開離することにより発生するアークをP
TC素子の他端部間に駆動するようにしたことにある。
【0011】このように固定接触子と可動接触子とを構
成することにより、PTC素子間に駆動されたアークは
固定接触子の立ち上がり部と立ち下がり部に流れる電流
の方向が異方向になることにより生じる電磁力(ローレ
ンツ力)と、立ち下がり部に流れる電流の方向とアーク
電流の方向が異方向になることにより生じる電磁力(ロ
ーレンツ力)により、PTC素子間の内部の方向の力
(フレミングの左手の法則)が生じ、アークはPTC素
子間の内部の方向に移動するようになる。
【0012】アークがPTC素子間の内部の方向に移動
するに伴い、PTC素子の温度上昇も逐次内部の方向に
移動するようになり、やがてはPTC素子全体が温度上
昇してその抵抗値を急激に増大させる。その結果、アー
ク電流の経路が長くなって消弧装置全体の抵抗値が最大
におおきくなるため、電路に流れる過電流は大幅に抑制
(限流)されるようになるとともに、やがては遮断され
るようになる。
【0013】請求項4に記載の発明においては、上述の
PTC素子として常温抵抗率が小さくかつ常温抵抗率に
対する抵抗上昇が2〜3桁であるV23−Cr23セラ
ミックスを用いるようにしている。このV23−Cr2
3セラミックスは常温抵抗率が小さいため、PTC素
子間に駆動されたアークの駆動速度が高速になるととも
に、常温抵抗率に対する抵抗上昇が2〜3桁であるの
で、この素子に短絡電流が流れる異常時には、急激にそ
の抵抗値が増大するようになって、短絡電流を抑制(限
流)することができるようになる。
【0014】
【発明の効果】請求項1に記載の発明においては、可動
接触子の可動接点と固定接触子の固定接点との間に発生
したアークを一対のPTC素子間に駆動させるだけで過
電流が抑制(限流)されるので、この種の回路遮断器の
遮断容量が増加するとともに信頼性が向上する。また、
PTC素子が温度上昇することによりその抵抗値が増大
するようになるので、この種の回路遮断器を小型に構成
することが可能となる。
【0015】請求項2に記載の発明においては、一対の
PTC素子の一方と別の一対のPTC素子の他方の他端
部間をPTC素子で連結することにより各PTC素子は
直列に接続されるようになるので、PTC素子自体の抵
抗増加に加えてアーク長が長くなることにより、短時間
で電路に流れる過電流が所定値まで抑制(限流)される
ようになり、限流動作の即応性が向上し、即応性に優れ
遮断容量が増加した回路遮断器を提供することが可能と
なる。
【0016】請求項3に記載の発明においては、PTC
素子間に駆動されたアークはPTC素子間の内部の方向
に移動するようになるので、PTC素子の温度上昇も逐
次内部の方向に移動するようになり、やがてはPTC素
子全体が温度上昇してその抵抗値を急激に増大させる。
そのため、電路に流れる過電流は確実に抑制(限流)さ
れるようになり、この種の回路遮断器の信頼性が一層向
上する。
【0017】請求項4に記載の発明においては、常温抵
抗率が小さいV23−Cr23セラミックスを用いる
と、PTC素子間に駆動されたアークの駆動速度は低抵
抗のPTC素子間を高速で内部の方向に移動することが
可能となる。また、V23−Cr23セラミックスは常
温抵抗率に対する抵抗上昇率が2〜3桁であるので、ア
ークが流れることにより温度上昇したV23−Cr23
セラミックスの抵抗値は大幅に上昇するため、確実な限
流効果を得ることが可能となって、この種の回路遮断器
の遮断容量が一層増加するとともに信頼性が一層向上す
る。また、BaTiO3系セラミックスと比較して常温
での抵抗が小さいため、断面積を小さくすることが可能
となり、小型のPTC素子を使用することができて、こ
の種の回路遮断器の一層の小型化が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、図に基づいて本発明のP
TC素子を用いた限流機能を有する回路遮断器の一実施
の形態を説明する。図1は本発明のPTC素子を用いた
限流機能を有する回路遮断器を送配電系統の電路に直列
に接続して、この電路に流れる過電流を制限(限流)す
るとともに遮断する場合の一例を示す図である。図1に
示すように、この限流機能を有する回路遮断器100は
交流電源200と負荷300からなる電路Lの交流電源
200と負荷300との間に直列に接続している。
【0019】図2はPTC素子を用いた限流機能を有す
る回路遮断器100の一例を示す概略斜視図であり、図
3はその側面図を示し、図4はその上面図を示し、図5
はその要部拡大図を示す。図2〜図5において、この回
路遮断器100は、その一端が交流電源200側に接続
され、その他端に固定接点116を備えた固定接触子1
10と、その一端が負荷300側に接続され、その他端
に可動接点122を備えた可動接触子120と、固定接
点116と可動接点122が開離する際に生じたアーク
を消弧する消弧装置130から構成している。
【0020】固定接触子110は、その一端が交流電源
200側に接続される基底部111と、この基底部11
1の他端より相対向して垂直に立ち上がる一対の立ち上
がり部112,112と、立ち上がり部112,112
より相対向して水平に屈曲する一対の上辺部113,1
13と、この上辺部113,113より立ち上がり部1
12,112に平行に相対向して立ち下がる一対の立ち
下がり部114,114と、立ち下がり部114,11
4より水平に屈曲する底辺部115と、底辺部115の
先端部に設けられた固定接点116とから構成される。
なお、立ち上がり部112,112と、上辺部113,
113と、立ち下がり部114,114とのそれぞれ相
対向する内面にはそれぞれ絶縁体117,117が被着
されている。
【0021】可動接触子120は、回動可能に組み付け
られるアーム部121と、このアーム部121の先端部
に設けらて固定接触子110に設けられた固定接点11
6に接触する可動接点122と、その一端が負荷側30
0に接続される図示しない基底部に回動自在に支持され
る回動支点123とから構成される。
【0022】消弧装置130は、温度が上昇することに
より抵抗値が増大する正の抵抗温度係数を有する素子
(PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミ
スタ、以下、PTC素子という)を略馬蹄形状に形成し
た複数枚のPTC素子板131,132,133,13
4,135,136と、これらの各PTC素子板131
〜136を交互にその前部で電気的に接続するPTC素
子よりなる連結体137,138と、各PTC素子板1
31〜136を交互にその後部で電気的に接続する銅、
アルミニウム、ステンレス等の金属よりなる導電体13
9,140,141と、連結体137,138の後部の
各PTC素子板132,133間および134,135
間を電気的に絶縁する絶縁体142,143とから構成
される。
【0023】ここで、PTC素子板131〜136およ
びPTC素子よりなる連結体137,138としては、
その比抵抗が急激に増大する温度(一般的には相転移温
度という)が80℃〜200℃程度のもので、常温での
抵抗値が小さくかつ相転移温度になると急激に抵抗値が
増大するものを用いることが好ましい。そこで、PTC
素子板131〜136およびPTC素子よりなる連結体
137,138としては、一般的には、チタン酸バリウ
ム(BaTiO3)系セラミックスを用いることが知ら
れているが、表1に示すように、V23系セラミックス
はBaTiO3系セラミックスより、常温抵抗率、抵抗
上昇、機械的強度等の点でPTC素子として優れた特性
を有することが明らかとなったので、本発明においては
PTC素子板131〜136およびPTC素子よりなる
連結体137,138として、V23系セラミックス、
特にV23−Cr23セラミックスを用いる。
【0024】
【表1】
【0025】このV23−Cr23系セラミックスから
なるPTC素子板131〜136およびPTC素子より
なる連結体137,138は、図6の温度−比抵抗特性
に示すように、130℃程度で相転移するPTC素子が
得られる。
【0026】なお、V23系セラミックスとして上記の
23−Cr23セラミックスの他、Al23を固溶し
たV23系セラミックスを用いてもよい。また、チタン
酸鉛(PbTiO3)セラミックス、チタン酸ビスマス
(BiTiO3)セラミックスあるいはこれらの固溶体
を用いてもよい。
【0027】また、PTC素子板131〜136および
PTC素子よりなる連結体137,138としては、ポ
リエチレン−カーボン系複合材料あるいはポリオレフィ
ン−カーボン系複合材料等からなる合成樹脂により形成
することも可能である。
【0028】ついで、上述のように構成した本実施形態
のPTC素子板131〜136およびPTC素子よりな
る連結体137,138を用いた限流機能を有する回路
遮断器の動作を説明する。まず、固定接触部110の基
底部111の端部を交流電源200側に接続するととも
に、可動接触子120の図示しない基底部の端部を負荷
300側に接続する。この状態において、図示しない機
構部を操作して、可動接触子120の回動支点123を
回転中心として可動接触子120のアーム部121を下
降回動させると、図2(あるいは図3の実線)に示すよ
うに、可動接点122が固定接点116に接触した状態
となる。このとき、可動接点122は固定接点116に
所定の押圧力で押さえ付けられるようになされる。これ
により、電力が交流電源200より負荷300に供給さ
れるようになる。
【0029】ここで、この回路遮断器100より負荷3
00側のX地点で短絡事故が起こり、電路Lに過大な短
絡電流が流れると、この短絡電流を前記図示しない機構
部内の電流検出部が検出して機構部を動作させる。する
と、可動接触子120が可動接点122を開離方向に回
動することにより、図3の2点鎖線で示すように、可動
接点122が固定接点116から開離することとなる。
しかしながら、通常、短絡電流のような大電流が流れる
と、固定接触子110の底辺部115に流れる電流の方
向と可動接触子120のアーム部121に流れる電流の
方向とが異方向となるため、可動接点122と固定接点
116の接触面における電磁反発力が非常に強くなっ
て、可動接点122に加わる押圧力に打ち勝つために、
可動接触子120は上述した機構部の動作を待たずに接
点の開離方向に回動する。
【0030】したがって、回路遮断器100より負荷3
00側のX地点で短絡事故が起こり、電路Lに過大な短
絡電流が流れると、可動接点122と固定接点116と
の接触面における電磁反発力により、図3の2点鎖線で
示すように、可動接点122と固定接点116とが開離
してこれらの両接点122,116間にアークが発生す
る。ここで、可動接点122と固定接点116との間に
アークが発生すると、固定接触子110の立ち下がり部
114に流れる電流の方向とアーク電流の方向とが異方
向となるため、立ち下がり部114とアークの間に電磁
反発力(ローレンツ力)を生じる。
【0031】この結果、可動接点122と固定接点11
6との間に発生したアークはフレミングの左手の法則に
基づく力を受けて消弧装置130の方向に駆動され、可
動接点122とPTC素子板131の先端部との間、P
TC素子板131の先端部とPTC素子板132の先端
部との間(図5のアークA1参照)、PTC素子板13
3の先端部とPTC素子板134の先端部との間(図5
のアークB1参照)、PTC素子板135の先端部とP
TC素子板136の先端部との間(図5のアークC1
照)およびPTC素子板136の先端部と固定接点11
6との間に駆動される。これにより、アーク電流は、固
定接点116→PTC素子板136の先端部→アークC
1→接続体138→アークB1→接続体137→アークA
1→PTC素子板131の先端部→可動接点122の経
路で流れるようになる。
【0032】この場合、立ち下がり部114とアークの
間の電磁反発力(ローレンツ力)により、フレミングの
左手の法則に基づく力を受けて各アークA1、B1および
1は逐次交流電源200側(PTC素子板131,1
32間の内部、PTC素子板133,134間の内部、
PTC素子135,136間の内部、即ち、図5におい
ては右側)の方向に駆動されるようになる。この場合、
各PTC素子板131,132,133,134,13
5,136の常温での抵抗率は上述の表1に示すように
小さいため、各アークA1、B1およびC1の移動速度は
高速となる。その結果、アークA1はA2,A3・・・に
移動し、アークB1はB2,B3・・・に移動し、アーク
1はC2,C3・・・に移動する。このように、各アー
クA1、B1およびC1が移動することにより、そのアー
ク電流の経路は逐次長くなり、最終的には各アーク
1、B1およびC1は各導電体139,140および1
41に到達してそのアーク電流の経路は最大値となる。
【0033】各PTC素子板131,132,133,
134,135および136にアーク電流が流れること
により、アーク電流が流れた部分にジュール熱が発生
し、アーク電流が流れた部分の各PTC素子板131,
132,133,134,135および136は温度が
上昇して、その温度が130℃を超すと、各PTC素子
板131,132,133,134,135および13
6は上述の表1に示すように、常温抵抗率に対する抵抗
上昇が2〜3桁であるので、急激にその比抵抗が増大
し、その抵抗値が急激に増大して即応的に限流動作を行
う。
【0034】そして、アークの移動とともに各PTC素
子板131,132,133,134,135および1
36の温度上昇の範囲が増大するようになるので、その
抵抗値も益々増大してアーク電圧が一層高くなる。そし
て、各アークA1、B1およびC1が各導電体139,1
40および141に到達することにより、それらの抵抗
値も最大値となりアーク電圧も最大値となる。そのた
め、各PTC素子板131,132,133,134,
135および136の温度上昇が抑制されて、各PTC
素子板131,132,133,134,135および
136は負の抵抗温度係数(NTC(Negative Tempera
ture Coefficient))領域に至るまでに温度上昇するこ
とがなくなり、短絡電流により各PTC素子板131,
132,133,134,135および136が破壊さ
れることがなくなる。
【0035】上述したように、本実施の形態において
は、PTC素子板131,132の間、133,134
の間および135,136の間に駆動されたアーク
1、B1およびC1がそれらの内部の方向(図5におい
ては右側)に移動するに伴い、各PTC素子板131,
132,133,134,135,136の温度上昇も
逐次その内部の方向に移動するようになり、やがてはP
TC素子板131,132,133,134,135,
136の全体が温度上昇してその抵抗値を急激に増大さ
せる。その結果、アーク電流の経路が長くなって消弧装
置130全体の抵抗値が最大に大きくなるため、電路L
に流れる短絡電流は大幅に抑制(限流)されるようにな
るとともに、やがては回路遮断器が動作して短絡電流は
遮断されるようになる。そのため、電路Lに流れる短絡
電流は確実に抑制(限流)されるようになるので、この
種の回路遮断器100の遮断容量が増大するとともにそ
の信頼性が一層向上する。
【0036】また、PTC素子板131と132の後部
は導電体139で接続され、PTC素子板132と13
3の前部は連結体137で接続され、PTC素子板13
3と134の後部は導電体140で接続され、PTC素
子板134と135の前部は連結体137で接続され、
PTC素子板135と136の後部は導電体141で接
続されているため、各PTC素子板131,132,1
33,134,135,136および連結体137,1
38は直列に接続されることとなって、各PTC素子板
131,132,133,134,135,136およ
び連結体137,138自体の抵抗増加に加えてアーク
長が長くなることにより、短時間で電路Lに流れる短絡
電流が所定値まで抑制(限流)されるようになり、限流
動作の即応性が向上し、即応性に優れた回路遮断器10
0を提供することが可能となる。
【0037】なお、上述の実施の形態においては、略馬
蹄形状に形成した各PTC素子板131,132,13
3,134,135,136を導電体139,140,
141および連結体137,138を介して積層して消
弧装置130とする例について説明したが、本発明の回
路遮断器は上述した消弧装置130に限定されるもので
はなく、種々の構造の消弧装置を適用できる。例えば、
PTC素子を円筒状に形成し、この円筒の内面にアーク
を駆動させるようにしたり、あるいはPTC素子板を渦
巻状に形成して、この渦巻の内面にアークを駆動させる
等の構造としても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のPTC素子を用いた限流機能を有す
る回路遮断器を送配電系統の電路に直接接続する一例を
示す図である。
【図2】 本発明のPTC素子を用いた限流機能を有す
る回路遮断器の一例を示す概略斜視図である。
【図3】 図2の側面図である。
【図4】 図2の上面図である。
【図5】 図2の要部拡大側面図である。
【図6】 本発明に用いるPTC素子板の温度−比抵抗
特性を示す図である。
【図7】 従来例の回路遮断器の一例を示す図である。
【符号の説明】
100…回路遮断器、110…固定接触子、111…基
底部、112…立ち上がり部、113…上辺部、114
…立ち下がり部、115…底辺部、116…固定接点、
117…絶縁体、120…可動接触子、121…アーム
部、122…可動接点、123…回動支点、130…消
弧装置、131,132,133,134,135,1
36…PTC素子板、137,138…連結体、13
9,140,141…導電体、142,143…絶縁
体、200…交流電源、300…負荷

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電路に異常な過電流が流れることによ
    り、同電路に配設した可動接触子が固定接触子より開離
    される際に同可動接触子の可動接点と同固定接触子の固
    定接点との間に発生するアークを所定の温度になると急
    激にその抵抗値が増大する正の抵抗温度係数を有するP
    TC素子を備えた消弧装置に駆動して前記電路に流れる
    過電流を抑制して遮断するPTC素子を用いた限流機能
    を有する回路遮断器であって、 前記消弧装置にその一端部を導電体により接続した少な
    くとも一対のPTC素子を配設するとともに、同一対の
    PTC素子の他端部を前記固定接触子の固定接点と前記
    可動接触子の可動接点の近傍に向けて配設し、 前記電路に異常な過電流が流れると前記可動接触子の可
    動接点と前記固定接触子の固定接点との接触面における
    電磁反発力により両接点を開離させ、この開離に伴い発
    生するアークを前記少なくとも一対のPTC素子の前記
    他端部間に駆動させて前記電路に流れる異常な過電流を
    抑制して遮断するようにしたことを特徴とするPTC素
    子を用いた限流機能を有する回路遮断器。
  2. 【請求項2】 前記消弧装置は前記一対のPTC素子の
    複数組を備え、同一対のPTC素子の一方と別の一対の
    PTC素子の他方の前記他端部間をPTC素子で連結す
    る連結部を備えるとともに、同連結部間に配設される前
    記一方のPTC素子と前記他方のPTC素子の間に絶縁
    体を充填したことを特徴とする請求項1に記載のPTC
    素子を用いた限流機能を有する回路遮断器。
  3. 【請求項3】 前記固定接触子は、その一端が電源側に
    接続される基底部と、同基底部より垂直に立ち上がる立
    ち上がり部と、同立ち上がり部より水平に屈曲する上辺
    部と、同上辺部より前記立ち上がり部に平行に立ち下が
    る立ち下がり部と、同立ち下がり部より水平に屈曲して
    その先端部に前記固定接点を設けた底辺部とから構成し
    てなり、 前記可動接触子は、回動可能に組み付けられるアーム部
    と、同アーム部の先端部に配設されて前記可動接点に接
    触する可動接点とから構成してなり、 前記立ち上がり部と前記立ち下がり部に流れる電流の方
    向が異方向になるとともに、前記立ち下がり部に流れる
    電流の方向と前記可動接点と前記固定接点とが開離する
    ことにより発生するアーク電流の方向が異方向になるこ
    とにより発生する電磁反発力により、前記可動接点と前
    記固定接点とが開離することにより発生するアークを前
    記PTC素子の前記他端部間に駆動するようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載のPTC素子を用いた限流
    機能を有する回路遮断器。
  4. 【請求項4】 前記PTC素子は常温抵抗率が小さくか
    つ常温抵抗率に対する抵抗上昇率が2〜3桁であるV2
    3−Cr23セラミックスであることを特徴とする請
    求項1から請求項3のいずれかに記載のPTC素子を用
    いた限流機能を有する回路遮断器。
JP30967196A 1996-11-20 1996-11-20 Ptc素子を用いた限流機能を有する回路遮断器 Pending JPH10149751A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30967196A JPH10149751A (ja) 1996-11-20 1996-11-20 Ptc素子を用いた限流機能を有する回路遮断器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30967196A JPH10149751A (ja) 1996-11-20 1996-11-20 Ptc素子を用いた限流機能を有する回路遮断器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10149751A true JPH10149751A (ja) 1998-06-02

Family

ID=17995879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30967196A Pending JPH10149751A (ja) 1996-11-20 1996-11-20 Ptc素子を用いた限流機能を有する回路遮断器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10149751A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112530735A (zh) * 2020-12-18 2021-03-19 西安高压电器研究院有限责任公司 一种双回路触头结构及真空灭弧室

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112530735A (zh) * 2020-12-18 2021-03-19 西安高压电器研究院有限责任公司 一种双回路触头结构及真空灭弧室

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5877467A (en) Circuit breaker current limiting arc runner
EP2287878B1 (en) Circuit protection device
EP0363746B1 (en) Overcurrent protection device for electrical networks and apparatuses
JPH1125838A (ja) コンパクトな限流遮断器
JP5752354B2 (ja) 回路保護デバイス
JP2001515652A (ja) 改良されたアーク遮断性能を持つ遮断器
US7220933B2 (en) Arc quenching device for circuit breakers
JP2014533423A (ja) 大電流用反復型ヒューズ
US5428195A (en) Current limiter unit for molded case circuit breakers
JP2004529469A (ja) 接続可能な電流制限器を有する開閉装置の作動方法および付属装置
US5268661A (en) Current throttle technique
US4598187A (en) Current limiting circuit breaker
JPH10149751A (ja) Ptc素子を用いた限流機能を有する回路遮断器
JPH10326554A (ja) Ptc素子を備えた限流器及び/又は遮断器
CA1130435A (en) Protector circuit for solenoid operator
CN119208079B (zh) 可自恢复的三端保险器
JP2001504983A (ja) Ptc(正温度係数抵抗率)要素及び消弧能力を備えた電流制限回路遮断器
JP3797629B2 (ja) 限流型遮断器
JP4368039B2 (ja) 自己発熱素子を有する温度ヒューズとこの温度ヒューズを内蔵するパック電池
JPH10270216A (ja) 限流器および配線用遮断器
Chen A method to achieve arcless interruptions in low current power circuits
JPS58133731A (ja) 開閉器
JPS62160618A (ja) 限流遮断器
JPS6261231A (ja) 回路しや断器
CA1096427A (en) High thermal and electrical conductivity ternimal for electrothermally operated switch including weldable cladding