JPH10150848A - 植生用繊維構造物 - Google Patents
植生用繊維構造物Info
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- JPH10150848A JPH10150848A JP9262674A JP26267497A JPH10150848A JP H10150848 A JPH10150848 A JP H10150848A JP 9262674 A JP9262674 A JP 9262674A JP 26267497 A JP26267497 A JP 26267497A JP H10150848 A JPH10150848 A JP H10150848A
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- Nonwoven Fabrics (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 良好な保水性と適度な排水性、植物の生育
用の適度な空間を有し、給与水中に含まれる塩分の蓄積
が少なく且つ蓄積した塩分の排除が容易な植生用資材を
提供すること、並びにその植生用資材を用いて植物を水
不足、根腐れ、塩害等を生ずることなく良好に生育させ
得る方法を提供すること。 【解決手段】 単繊維繊度が30デニール以上の有機重
合体繊維を5重量%以上含み、20g/cm2の加圧下
における見掛け密度が0.001〜0.3g/cm3であ
り且つ1.5mm以上の厚さを有する吸水性繊維構造
物、特に吸水性重合体とバインダー用重合体が付着され
且つ単位体積当たりの吸水量が0.02〜10g水/c
m3である前記の繊維構造物よりなる本発明の植生用繊
維構造物によって上記の課題が達成される。
用の適度な空間を有し、給与水中に含まれる塩分の蓄積
が少なく且つ蓄積した塩分の排除が容易な植生用資材を
提供すること、並びにその植生用資材を用いて植物を水
不足、根腐れ、塩害等を生ずることなく良好に生育させ
得る方法を提供すること。 【解決手段】 単繊維繊度が30デニール以上の有機重
合体繊維を5重量%以上含み、20g/cm2の加圧下
における見掛け密度が0.001〜0.3g/cm3であ
り且つ1.5mm以上の厚さを有する吸水性繊維構造
物、特に吸水性重合体とバインダー用重合体が付着され
且つ単位体積当たりの吸水量が0.02〜10g水/c
m3である前記の繊維構造物よりなる本発明の植生用繊
維構造物によって上記の課題が達成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植生用繊維構造物お
よびそれを用いる植物の生育方法に関する。より詳細に
は、本発明は、砂漠などのような降雨量の少ない地域
や、ゴルフ場、サッカー場、野球場、道路の中央分離帯
などのような植物への給水に多大の労力および時間を要
する場所、更には山や宅地などにおける斜面のような雨
水が地面に保有されにくい場所などで植物を生育させる
のに有効に使用し得る植生用繊維構造物、並びにその植
生用繊維構造物を用いて植物を生育させる方法に関す
る。
よびそれを用いる植物の生育方法に関する。より詳細に
は、本発明は、砂漠などのような降雨量の少ない地域
や、ゴルフ場、サッカー場、野球場、道路の中央分離帯
などのような植物への給水に多大の労力および時間を要
する場所、更には山や宅地などにおける斜面のような雨
水が地面に保有されにくい場所などで植物を生育させる
のに有効に使用し得る植生用繊維構造物、並びにその植
生用繊維構造物を用いて植物を生育させる方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】砂漠などのような降雨量が少なく植物の
育たない地域、岩盤などのような土壌が少なく植物が生
育しにく場所、ゴルフ場、サッカー場、野球場、道路の
中央分離帯などのような植物への給水に大変な労力や時
間を要する場所などでは、土壌の保水性の向上、植物へ
の給水の手間や給水量の低減などが求められている。
育たない地域、岩盤などのような土壌が少なく植物が生
育しにく場所、ゴルフ場、サッカー場、野球場、道路の
中央分離帯などのような植物への給水に大変な労力や時
間を要する場所などでは、土壌の保水性の向上、植物へ
の給水の手間や給水量の低減などが求められている。
【0003】土壌の保水性の向上を目的とした従来技術
としては、ネットや織布などの多孔シート状物に吸水性
重合体を固着した緑化シート(特開平2−16216号
公報)、吸水性繊維から構成される織編物メッシュシー
ト(特開平5−247777号公報)、織物組織に吸水
性重合体を設けた吸水性織物(特開平8−218275
号公報)などが知られている。しかしながら、これらの
従来の緑化シートや織編物メッシュシートは、一般にそ
の厚みが1mm以下と薄いために植物の生育に必要な量
の水を保持できなかったり、シートを構成する繊維が細
いために土中での圧力でシートが圧縮変形し、その保水
性、適度な排水性および根の生育に必要な空間が失われ
て、水不足による植物の枯れ、水分過剰による根腐れ、
塩分の蓄積による植物の塩害、根の密生による生育不良
などを生ずる。しかも、これらの従来技術では、植物を
健全に生育させるのに必要な吸水能(吸水量)などの検
討は特になされていない。
としては、ネットや織布などの多孔シート状物に吸水性
重合体を固着した緑化シート(特開平2−16216号
公報)、吸水性繊維から構成される織編物メッシュシー
ト(特開平5−247777号公報)、織物組織に吸水
性重合体を設けた吸水性織物(特開平8−218275
号公報)などが知られている。しかしながら、これらの
従来の緑化シートや織編物メッシュシートは、一般にそ
の厚みが1mm以下と薄いために植物の生育に必要な量
の水を保持できなかったり、シートを構成する繊維が細
いために土中での圧力でシートが圧縮変形し、その保水
性、適度な排水性および根の生育に必要な空間が失われ
て、水不足による植物の枯れ、水分過剰による根腐れ、
塩分の蓄積による植物の塩害、根の密生による生育不良
などを生ずる。しかも、これらの従来技術では、植物を
健全に生育させるのに必要な吸水能(吸水量)などの検
討は特になされていない。
【0004】また、砂漠などの降雨量の極めて少ない地
域では、散水用の水として海水を淡水化して得られる水
が用いられているが、淡水化された水中には未だ若干の
塩分が残存している。そのためそのような環境において
植物を育成する場合は、吸水性材料の吸水能が高いこ
と、水中の残留塩分が吸水性材料に蓄積しにくいこと、
塩分が蓄積した際には吸水性材料から塩分を洗い流せる
ことが必要である。しかしながら、上記した従来の緑化
シートおよび吸水性織物ではそのような考慮が全くなさ
れていない。さらに、緑化の目的に用いられる吸水性材
料では、上記したような良好な吸水能、並びに塩分の蓄
積防止および塩分の洗浄の容易性という特性と併せて、
適度な排水性を有することが水分過剰に伴う根腐れの防
止の点から重要である。また、緑化シートは、植物の根
を良好に生育させることのできる空間を有することも必
要である。しかしながら、上記した従来の緑化シートお
よび吸水性織物では、それらの点について十分に考慮さ
れていない。
域では、散水用の水として海水を淡水化して得られる水
が用いられているが、淡水化された水中には未だ若干の
塩分が残存している。そのためそのような環境において
植物を育成する場合は、吸水性材料の吸水能が高いこ
と、水中の残留塩分が吸水性材料に蓄積しにくいこと、
塩分が蓄積した際には吸水性材料から塩分を洗い流せる
ことが必要である。しかしながら、上記した従来の緑化
シートおよび吸水性織物ではそのような考慮が全くなさ
れていない。さらに、緑化の目的に用いられる吸水性材
料では、上記したような良好な吸水能、並びに塩分の蓄
積防止および塩分の洗浄の容易性という特性と併せて、
適度な排水性を有することが水分過剰に伴う根腐れの防
止の点から重要である。また、緑化シートは、植物の根
を良好に生育させることのできる空間を有することも必
要である。しかしながら、上記した従来の緑化シートお
よび吸水性織物では、それらの点について十分に考慮さ
れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な保水性と共に、適度な排水性および植物の根の生育空
間を有していて、砂漠などのような降雨量の極めて少な
い地域、傾斜地などのような雨が降っても地面に水が保
持されにくい場所、ゴルフ場、サッカー場、野球場、道
路の中央分離帯などのような植物への給水に大変な労力
や時間を要する場所などに用いた際に、土壌中に水を良
好に保有して水不足による植物の枯れを生ずることなく
植物を生育させることができ、しかも水分過剰による根
腐れ、塩分の蓄積による塩害、植物の根の生育阻害など
の問題を生ずることなく、植物を良好に生育させること
のできる植生用材料を提供することである。そして、本
発明は、上記のような植生用材料を用いて植物を生育さ
せる方法を提供することである。
な保水性と共に、適度な排水性および植物の根の生育空
間を有していて、砂漠などのような降雨量の極めて少な
い地域、傾斜地などのような雨が降っても地面に水が保
持されにくい場所、ゴルフ場、サッカー場、野球場、道
路の中央分離帯などのような植物への給水に大変な労力
や時間を要する場所などに用いた際に、土壌中に水を良
好に保有して水不足による植物の枯れを生ずることなく
植物を生育させることができ、しかも水分過剰による根
腐れ、塩分の蓄積による塩害、植物の根の生育阻害など
の問題を生ずることなく、植物を良好に生育させること
のできる植生用材料を提供することである。そして、本
発明は、上記のような植生用材料を用いて植物を生育さ
せる方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らは種々検討を重ねてきた。その結果、植生用
材料を、単繊維繊度が30デニール以上の有機重合体繊
維を所定以上の割合で含み、20g/cm2の加圧下に
おける見掛け密度が0.001〜0.3g/cm3であ
り且つその厚さが1.5mm以上である吸水性の繊維構
造物から形成すると、特に前記の繊維構造物を吸水性重
合体を付与した特定の吸水能のものに調整すると、その
植生用繊維構造物は適度な剛性を有していて土壌中に敷
設しても土壌の重さで完全に潰れずに、繊維構造物内に
適度な空隙および/または繊維構造形態を土壌中で保つ
ことができ、それによって良好な保水性および適度な排
水性を有し、且つ植物への給水が良好に行われて、水不
足による植物の枯れ、水分過剰による根腐れ、塩分の蓄
積による植物の塩害などが発生しなくなって、植物が良
好に生育することを見出して本発明を完成した。
本発明者らは種々検討を重ねてきた。その結果、植生用
材料を、単繊維繊度が30デニール以上の有機重合体繊
維を所定以上の割合で含み、20g/cm2の加圧下に
おける見掛け密度が0.001〜0.3g/cm3であ
り且つその厚さが1.5mm以上である吸水性の繊維構
造物から形成すると、特に前記の繊維構造物を吸水性重
合体を付与した特定の吸水能のものに調整すると、その
植生用繊維構造物は適度な剛性を有していて土壌中に敷
設しても土壌の重さで完全に潰れずに、繊維構造物内に
適度な空隙および/または繊維構造形態を土壌中で保つ
ことができ、それによって良好な保水性および適度な排
水性を有し、且つ植物への給水が良好に行われて、水不
足による植物の枯れ、水分過剰による根腐れ、塩分の蓄
積による植物の塩害などが発生しなくなって、植物が良
好に生育することを見出して本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、単繊維繊度が30デ
ニール以上の有機重合体繊維を5重量%以上含み、20
g/cm2の加圧下における見掛け密度が0.001〜
0.3g/cm3であり且つ1.5mm以上の厚さを有
する、吸水性の繊維構造物よりなることを特徴とする植
生用繊維構造物である。特に好ましくは、本発明は、単
繊維繊度が30デニール以上の有機重合体繊維を5重量
%以上含み、20g/cm2の加圧下における見掛け密
度が0.001〜0.3g/cm3で、1.5mm以上
の厚さを有する植生用繊維構造物であって、該繊維構造
物を構成する繊維には、吸水性重合体とバインダー用重
合体とが付着され、該繊維構造物の単位体積当たりの吸
水量が、0.02〜10g水/cm3であることを特徴
とする植生用繊維構造物である。そして、本発明は、前
記の植生用繊維構造物を用いて植物を生育させる方法で
ある。
ニール以上の有機重合体繊維を5重量%以上含み、20
g/cm2の加圧下における見掛け密度が0.001〜
0.3g/cm3であり且つ1.5mm以上の厚さを有
する、吸水性の繊維構造物よりなることを特徴とする植
生用繊維構造物である。特に好ましくは、本発明は、単
繊維繊度が30デニール以上の有機重合体繊維を5重量
%以上含み、20g/cm2の加圧下における見掛け密
度が0.001〜0.3g/cm3で、1.5mm以上
の厚さを有する植生用繊維構造物であって、該繊維構造
物を構成する繊維には、吸水性重合体とバインダー用重
合体とが付着され、該繊維構造物の単位体積当たりの吸
水量が、0.02〜10g水/cm3であることを特徴
とする植生用繊維構造物である。そして、本発明は、前
記の植生用繊維構造物を用いて植物を生育させる方法で
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。まず、本発明の植生用繊維構造物は、植生用繊維
構造物を構成する繊維の全重量に基づいて、単繊維繊度
が30デニール以上の有機重合体繊維(以下これを「太
繊度有機重合体繊維」ということがある)を5重量%以
上の割合で含んでいることが必要であり、20重量%以
上の割合で含んでいるのが好ましく、50〜100重量
%の割合で含んでいるのが更に好ましい。植生用繊維構
造物において、単繊維繊度が30デニール以上の有機重
合体繊維の含有割合が5重量%未満であると、植生用繊
維構造物を土壌中に敷設したときに土圧によって植生用
繊維構造物が圧縮変形してしまい、その保水性、適度な
排水性および根の生育に必要な空間が失われて、水不足
による植物の枯れ、水分過剰による根腐れ、繊維構造物
中への塩分の蓄積による植物の塩害、根の密生による生
育不良などを生ずる。
する。まず、本発明の植生用繊維構造物は、植生用繊維
構造物を構成する繊維の全重量に基づいて、単繊維繊度
が30デニール以上の有機重合体繊維(以下これを「太
繊度有機重合体繊維」ということがある)を5重量%以
上の割合で含んでいることが必要であり、20重量%以
上の割合で含んでいるのが好ましく、50〜100重量
%の割合で含んでいるのが更に好ましい。植生用繊維構
造物において、単繊維繊度が30デニール以上の有機重
合体繊維の含有割合が5重量%未満であると、植生用繊
維構造物を土壌中に敷設したときに土圧によって植生用
繊維構造物が圧縮変形してしまい、その保水性、適度な
排水性および根の生育に必要な空間が失われて、水不足
による植物の枯れ、水分過剰による根腐れ、繊維構造物
中への塩分の蓄積による植物の塩害、根の密生による生
育不良などを生ずる。
【0009】本発明の植生用繊維構造物に用いる太繊度
有機重合体繊維の単繊維繊度は30デニール以上である
限りは特に制限されないが、単繊維繊度が50デニール
以上、より好ましくは100デニール以上の太繊度有機
重合体繊維を5重量%以上の割合で含んでいるのが好ま
しく、それによって、植生用繊維構造物に一層高い耐圧
縮性を付与でき、土壌中に敷設したときの土圧による潰
れをより少なくすることができる。有機重合体繊維の種
類などに応じて異なるが、一般に、太繊度有機重合体繊
維の単繊維繊度が太くなるほど、また太繊度有機重合体
繊維の含有量が多くなるほど、植生用繊維構造物の剛性
が増して、土圧による潰れが一層少なくなる。太繊度有
機重合体繊維の単繊維繊度の上限値は特に制限されない
が、有機重合体繊維の太さが大きすぎると、不織布や編
地などの繊維構造物を製造しにくくなるので、その単繊
維繊度が300デニール以下であるのが好ましい。ま
た、本発明の植生用繊維構造物に含まれる単繊維繊度が
30デニール以上の太繊度有機重合体繊維は、1種類で
あっても又は2種以上であってもよい。さらに、本発明
の植生用繊維構造物を構成する太繊度有機重合体繊維以
外の繊維の種類およびその単繊維繊度は格別限定される
ものではないが、繊度の小さい繊維の含有率が高くなる
と繊維構造物内での繊維間空隙が小さくなり、適度な排
水性が阻害されたり、根が密生して植物の健全な成長が
阻害されやすいので、太繊度有機重合体繊維の含有率が
50%を下回るような場合には、他の繊維として単繊維
繊度が15デニール以上、特に20デニール以上の繊維
を使用することが好ましい。
有機重合体繊維の単繊維繊度は30デニール以上である
限りは特に制限されないが、単繊維繊度が50デニール
以上、より好ましくは100デニール以上の太繊度有機
重合体繊維を5重量%以上の割合で含んでいるのが好ま
しく、それによって、植生用繊維構造物に一層高い耐圧
縮性を付与でき、土壌中に敷設したときの土圧による潰
れをより少なくすることができる。有機重合体繊維の種
類などに応じて異なるが、一般に、太繊度有機重合体繊
維の単繊維繊度が太くなるほど、また太繊度有機重合体
繊維の含有量が多くなるほど、植生用繊維構造物の剛性
が増して、土圧による潰れが一層少なくなる。太繊度有
機重合体繊維の単繊維繊度の上限値は特に制限されない
が、有機重合体繊維の太さが大きすぎると、不織布や編
地などの繊維構造物を製造しにくくなるので、その単繊
維繊度が300デニール以下であるのが好ましい。ま
た、本発明の植生用繊維構造物に含まれる単繊維繊度が
30デニール以上の太繊度有機重合体繊維は、1種類で
あっても又は2種以上であってもよい。さらに、本発明
の植生用繊維構造物を構成する太繊度有機重合体繊維以
外の繊維の種類およびその単繊維繊度は格別限定される
ものではないが、繊度の小さい繊維の含有率が高くなる
と繊維構造物内での繊維間空隙が小さくなり、適度な排
水性が阻害されたり、根が密生して植物の健全な成長が
阻害されやすいので、太繊度有機重合体繊維の含有率が
50%を下回るような場合には、他の繊維として単繊維
繊度が15デニール以上、特に20デニール以上の繊維
を使用することが好ましい。
【0010】さらに、本発明の植生用繊維構造物は、2
0g/cm2の加圧下における見掛け密度が0.001
〜0.3g/cm3であることが必要である。この見掛
け密度が0.001g/cm3未満であると、植物の生
育に必要な充分な保水能を確保できなくなる。一方、見
掛け密度が0.3g/cm3を超えると、植生用繊維構
造物の保水能が過剰になって植物の根腐れが生じたり、
また植物の根の生育に必要な空間が確保されずに密生し
過ぎて、植物の健全な生育が阻害される。本発明の植生
用繊維構造物では、保水能、適度な排水性、根の健全な
生育、塩害の防止などの点から、20g/cm2の加圧
下における見掛け密度が0.002〜0.2g/cm3
であるのがより好ましい。ここで、本発明でいう「20
g/cm2の加圧下における植生用繊維構造物の見掛け
密度」とは、植生用繊維構造物をその上部(すなわち土
壌中に敷設したときに土を載せる上面)方向から20g
/cm2の圧力をかけて圧縮したときの植生用繊維構造
物の見掛けの単位体積(cm3)当たりの重量(g)を
いい、その詳細については以下の実施例の項に記載する
とおりである。
0g/cm2の加圧下における見掛け密度が0.001
〜0.3g/cm3であることが必要である。この見掛
け密度が0.001g/cm3未満であると、植物の生
育に必要な充分な保水能を確保できなくなる。一方、見
掛け密度が0.3g/cm3を超えると、植生用繊維構
造物の保水能が過剰になって植物の根腐れが生じたり、
また植物の根の生育に必要な空間が確保されずに密生し
過ぎて、植物の健全な生育が阻害される。本発明の植生
用繊維構造物では、保水能、適度な排水性、根の健全な
生育、塩害の防止などの点から、20g/cm2の加圧
下における見掛け密度が0.002〜0.2g/cm3
であるのがより好ましい。ここで、本発明でいう「20
g/cm2の加圧下における植生用繊維構造物の見掛け
密度」とは、植生用繊維構造物をその上部(すなわち土
壌中に敷設したときに土を載せる上面)方向から20g
/cm2の圧力をかけて圧縮したときの植生用繊維構造
物の見掛けの単位体積(cm3)当たりの重量(g)を
いい、その詳細については以下の実施例の項に記載する
とおりである。
【0011】20g/cm2の加圧下における見掛け密
度が0.001〜0.3g/cm3である本発明の植生
用繊維構造物は、例えば深さ10cmの土壌中に敷設
(埋設)して使用したときに、土壌中で上記した0.0
01〜0.3g/cm3と同じ程度の見掛け密度または
それに近い見掛け密度を保持することができ、それによ
って良好な保水性と適度な排水性が維持され、更には塩
分の蓄積防止および蓄積した塩分の排出並びに根の生育
に必要な空間の維持が良好になされて、植物を健全に生
育させることができる。
度が0.001〜0.3g/cm3である本発明の植生
用繊維構造物は、例えば深さ10cmの土壌中に敷設
(埋設)して使用したときに、土壌中で上記した0.0
01〜0.3g/cm3と同じ程度の見掛け密度または
それに近い見掛け密度を保持することができ、それによ
って良好な保水性と適度な排水性が維持され、更には塩
分の蓄積防止および蓄積した塩分の排出並びに根の生育
に必要な空間の維持が良好になされて、植物を健全に生
育させることができる。
【0012】そして、本発明の植生用繊維構造物は20
g/cm2の加圧下において厚さが1.5mm以上であ
ることが必要であり、2mm以上であることが好まし
い。植生用繊維構造物の厚さが1.5mm未満であると
植生用繊維構造物に充分な保水能を付与することができ
なくなる。しかも、厚さが1.5mm未満であると、植
生用繊維構造物が立体構造(三次元構造)というよりは
むしろ平面構造(二次元構造)に近いものとなるため
に、植生用繊維構造物と植物の根との接触が一つの面方
向のみとなり(すなわち植物の根が植生用繊維構造物と
面方向および深さ方向の両方で接することがなくな
り)、根への給水が充分に行われなくなる。かかる点
で、本発明の植生用繊維構造物は、その厚さが一般に1
mm以下である特開平8−218275号公報に記載の
吸水性織物や特開平2−16216号公報に記載されて
いる緑化シートに比べて、植物の生育促進の点で優れた
効果を奏することができる。前記加圧下における本発明
の植生用繊維構造物の厚さの上限値は、植生用繊維構造
物を敷設する場所や環境、植生する植物の種類などに応
じて調節することができるが、本発明の植生用繊維構造
物はその厚さが50mm以下であるのが好ましく、25
mm以下であるのがより好ましく、15mm以下である
のが更に好ましい。また、本発明の植生用繊維構造物
は、無加圧下において、その厚さが2.0mm以上であ
ることが好ましく、より好ましくは2.5mm以上であ
る。
g/cm2の加圧下において厚さが1.5mm以上であ
ることが必要であり、2mm以上であることが好まし
い。植生用繊維構造物の厚さが1.5mm未満であると
植生用繊維構造物に充分な保水能を付与することができ
なくなる。しかも、厚さが1.5mm未満であると、植
生用繊維構造物が立体構造(三次元構造)というよりは
むしろ平面構造(二次元構造)に近いものとなるため
に、植生用繊維構造物と植物の根との接触が一つの面方
向のみとなり(すなわち植物の根が植生用繊維構造物と
面方向および深さ方向の両方で接することがなくな
り)、根への給水が充分に行われなくなる。かかる点
で、本発明の植生用繊維構造物は、その厚さが一般に1
mm以下である特開平8−218275号公報に記載の
吸水性織物や特開平2−16216号公報に記載されて
いる緑化シートに比べて、植物の生育促進の点で優れた
効果を奏することができる。前記加圧下における本発明
の植生用繊維構造物の厚さの上限値は、植生用繊維構造
物を敷設する場所や環境、植生する植物の種類などに応
じて調節することができるが、本発明の植生用繊維構造
物はその厚さが50mm以下であるのが好ましく、25
mm以下であるのがより好ましく、15mm以下である
のが更に好ましい。また、本発明の植生用繊維構造物
は、無加圧下において、その厚さが2.0mm以上であ
ることが好ましく、より好ましくは2.5mm以上であ
る。
【0013】さらに、本発明の植生用繊維構造物は、所
定の吸水性を有していることが必要である。植生用繊維
構造物を吸水性にするための形態としては、植生用繊維
構造物が単繊維繊度30デニール以上の有機重合体繊維
を5重量%以上の割合で含み、吸水性付与後の植生用繊
維構造物の見掛け密度が上記した20g/cm2の加圧
下において0.001〜0.3g/cm3の値を保つこ
とができ、しかも2mm以上の厚さを保つことができる
ような吸水性の付与形態が好ましく採用される。
定の吸水性を有していることが必要である。植生用繊維
構造物を吸水性にするための形態としては、植生用繊維
構造物が単繊維繊度30デニール以上の有機重合体繊維
を5重量%以上の割合で含み、吸水性付与後の植生用繊
維構造物の見掛け密度が上記した20g/cm2の加圧
下において0.001〜0.3g/cm3の値を保つこ
とができ、しかも2mm以上の厚さを保つことができる
ような吸水性の付与形態が好ましく採用される。
【0014】繊維構造物を吸水性にする形態の代表例と
しては、(i) 繊維構造物を構成する有機重合体繊維に
吸水性重合体を付着させたもの;(ii) 繊維構造物を構
成する有機重合体繊維の少なくとも一部が吸水性の有機
重合体繊維からなっているもの;を挙げることができる
が、本発明では、繊維構造物を構成する有機重合体繊維
に吸水性重合体を付着させた上記(i)の繊維構造物
が、繊維構造物の見掛け密度や厚さを上記した値に良好
に保つことができることから、好ましく採用される。そ
の場合に、繊維構造物を構成する有機重合体繊維に、吸
水性重合体をバインダー用重合体と共に付着させること
が特に好ましい。
しては、(i) 繊維構造物を構成する有機重合体繊維に
吸水性重合体を付着させたもの;(ii) 繊維構造物を構
成する有機重合体繊維の少なくとも一部が吸水性の有機
重合体繊維からなっているもの;を挙げることができる
が、本発明では、繊維構造物を構成する有機重合体繊維
に吸水性重合体を付着させた上記(i)の繊維構造物
が、繊維構造物の見掛け密度や厚さを上記した値に良好
に保つことができることから、好ましく採用される。そ
の場合に、繊維構造物を構成する有機重合体繊維に、吸
水性重合体をバインダー用重合体と共に付着させること
が特に好ましい。
【0015】吸水性重合体およびバインダー用重合体を
付着させてなる上記した本発明の繊維構造物において
は、吸水性重合体とバインダー用重合体を水や有機溶媒
に溶解または分散させてそれを繊維構造物に噴霧する方
法;前記の溶液または分散液中に繊維構造物を浸漬させ
る方法;前記の溶液または分散液を用い、予め有機重合
体繊維の表面に吸水性重合体とバインダー用重合体を付
着後、その有機重合体繊維を用いて植生用繊維構造物を
製造する方法;などを採用して、有機重合体繊維に吸水
性重合体およびバインダー用重合体が付着した植生用繊
維構造物を得ることができるが、有機重合体繊維に吸水
性重合体を付与した後に繊維構造物とする場合は、構造
物の製造過程において繊維表面に付着している吸水性重
合体が脱落することがあるので、好ましくは、繊維構造
物を製造してから吸水性重合体およびバインダー用重合
体を付着させることが望ましい。
付着させてなる上記した本発明の繊維構造物において
は、吸水性重合体とバインダー用重合体を水や有機溶媒
に溶解または分散させてそれを繊維構造物に噴霧する方
法;前記の溶液または分散液中に繊維構造物を浸漬させ
る方法;前記の溶液または分散液を用い、予め有機重合
体繊維の表面に吸水性重合体とバインダー用重合体を付
着後、その有機重合体繊維を用いて植生用繊維構造物を
製造する方法;などを採用して、有機重合体繊維に吸水
性重合体およびバインダー用重合体が付着した植生用繊
維構造物を得ることができるが、有機重合体繊維に吸水
性重合体を付与した後に繊維構造物とする場合は、構造
物の製造過程において繊維表面に付着している吸水性重
合体が脱落することがあるので、好ましくは、繊維構造
物を製造してから吸水性重合体およびバインダー用重合
体を付着させることが望ましい。
【0016】有機重合体繊維への吸水性重合体の付着を
一層強固なものにするために、また有機重合体繊維に付
着させた吸水性重合体が水に溶け出すのを防止するため
に、必要に応じて、放射線架橋、加熱架橋、化学架橋な
どの架橋処理を行ってもよい。
一層強固なものにするために、また有機重合体繊維に付
着させた吸水性重合体が水に溶け出すのを防止するため
に、必要に応じて、放射線架橋、加熱架橋、化学架橋な
どの架橋処理を行ってもよい。
【0017】植生用繊維構造物を構成する有機重合体繊
維としては、単繊維繊度が30デニール以上の有機重合
体繊維を5重量%以上の割合で含む有機重合体繊維のい
ずれも使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレンテレフタレート、ポリトリメチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポ
リエステル繊維;ナイロン6、ナイロン66などのポリ
アミド繊維;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフィン繊維;アクリル系繊維;ポリビニルアルコー
ル系繊維;塩化ビニル系重合体繊維;塩化ビニリデン系
重合体繊維;ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨ
ン、キュプラレーヨン、溶剤紡糸レーヨンなどのセルロ
ース系繊維;ポリスルホン系繊維などを挙げることがで
き、これらの有機重合体繊維は単独で用いてもまたは2
種以上を用いてもよい。特に、本発明の植生用繊維構造
物では、繊維構造物を構成する単繊維繊度が30デニー
ル以上の有機重合体繊維として、吸水膨化しないもの又
は吸水膨化の程度が小さいもの(疎水性繊維)を使用す
ることが好ましく、その場合には、植生用繊維構造物を
地中に長期間放置しても、植生用繊維構造物の変形や崩
壊が生じにくくなって、繊維構造物中に適度な空隙を長
期にわたって良好に保つことができる。また、前記した
有機重合体繊維はその断面形状が円形であってもまたは
異形断面であってもよい。
維としては、単繊維繊度が30デニール以上の有機重合
体繊維を5重量%以上の割合で含む有機重合体繊維のい
ずれも使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレンテレフタレート、ポリトリメチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポ
リエステル繊維;ナイロン6、ナイロン66などのポリ
アミド繊維;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフィン繊維;アクリル系繊維;ポリビニルアルコー
ル系繊維;塩化ビニル系重合体繊維;塩化ビニリデン系
重合体繊維;ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨ
ン、キュプラレーヨン、溶剤紡糸レーヨンなどのセルロ
ース系繊維;ポリスルホン系繊維などを挙げることがで
き、これらの有機重合体繊維は単独で用いてもまたは2
種以上を用いてもよい。特に、本発明の植生用繊維構造
物では、繊維構造物を構成する単繊維繊度が30デニー
ル以上の有機重合体繊維として、吸水膨化しないもの又
は吸水膨化の程度が小さいもの(疎水性繊維)を使用す
ることが好ましく、その場合には、植生用繊維構造物を
地中に長期間放置しても、植生用繊維構造物の変形や崩
壊が生じにくくなって、繊維構造物中に適度な空隙を長
期にわたって良好に保つことができる。また、前記した
有機重合体繊維はその断面形状が円形であってもまたは
異形断面であってもよい。
【0018】また、本発明で使用される吸水性重合体と
しては、有機重合体繊維に付着させる前の吸水能が、乾
燥自重の100〜1000倍であるもの好ましく用いら
れる。そのような吸水性重合体としては、例えば、ポリ
アクリル酸系重合体、ポリビニルアルコール系重合体、
イソブチレン−無水マレイン酸系共重合体、ポリエチレ
ンオキサイド系重合体、ポリビニルピロリドン系重合
体、エチルセルロース系重合体、ポリアクリルアミド、
ポリスチレンスルホン酸系重合体などを挙げることがで
き、これらの吸水性重合体の1種または2種以上を用い
ることができる。
しては、有機重合体繊維に付着させる前の吸水能が、乾
燥自重の100〜1000倍であるもの好ましく用いら
れる。そのような吸水性重合体としては、例えば、ポリ
アクリル酸系重合体、ポリビニルアルコール系重合体、
イソブチレン−無水マレイン酸系共重合体、ポリエチレ
ンオキサイド系重合体、ポリビニルピロリドン系重合
体、エチルセルロース系重合体、ポリアクリルアミド、
ポリスチレンスルホン酸系重合体などを挙げることがで
き、これらの吸水性重合体の1種または2種以上を用い
ることができる。
【0019】そして、本発明の植生用繊維構造物におい
ては、有機重合体繊維に付着させた後の吸水性重合体
は、バインダー用重合体と共存することによって、下記
の数式(1)を満たすようにその吸水能(Q1)が見か
け上低減されていることが好ましく、それによって繊維
構造物に良好な保水性と適度な排水性を付与して、植物
を良好に生育させることができる。
ては、有機重合体繊維に付着させた後の吸水性重合体
は、バインダー用重合体と共存することによって、下記
の数式(1)を満たすようにその吸水能(Q1)が見か
け上低減されていることが好ましく、それによって繊維
構造物に良好な保水性と適度な排水性を付与して、植物
を良好に生育させることができる。
【0020】
【数2】 0.01Q0≦Q1≦0.5Q0 (1) [式中、Q0=有機重合体繊維に付着させる前の吸水性
重合体が本来有する吸水能(重量倍)、Q1=有機重合
体繊維に付着させた後の吸水性重合体の見掛けの吸水能
(重量倍)を示す。]
重合体が本来有する吸水能(重量倍)、Q1=有機重合
体繊維に付着させた後の吸水性重合体の見掛けの吸水能
(重量倍)を示す。]
【0021】但し、上記の数式(1)におけるQ0およ
びQ1は、次の数式(2)および(3)から求められ
る。
びQ1は、次の数式(2)および(3)から求められ
る。
【0022】
【数3】 Q0(重量倍)=Wp1/Wp0 (2) [式中、Wp0=吸水性重合体の乾燥重量(g)、Wp1
=吸水性重合体を25℃の水中に1時間浸漬した後に取
り出して網上に5分間放置して余分の水を落としたとき
の重量(g)を示す。]
=吸水性重合体を25℃の水中に1時間浸漬した後に取
り出して網上に5分間放置して余分の水を落としたとき
の重量(g)を示す。]
【0023】
【数4】 Q1(重量倍)=(Wa−We0)/(We1−We0) (3) [式中、We0=吸水性重合体およびバインダー用重合
体を付着させる前の繊維構造物の重量(g)、We1=
吸水性重合体およびバインダー用重合体が付着してなる
繊維構造物の乾燥重量(g)、Wa=吸水性重合体よび
バインダー用重合体が付着してなる繊維構造物を温度2
5℃の水中に1時間浸漬した後に取り出して網上に5分
間放置して余分の水を落としたときの繊維構造物の重量
(g)を示す。]
体を付着させる前の繊維構造物の重量(g)、We1=
吸水性重合体およびバインダー用重合体が付着してなる
繊維構造物の乾燥重量(g)、Wa=吸水性重合体よび
バインダー用重合体が付着してなる繊維構造物を温度2
5℃の水中に1時間浸漬した後に取り出して網上に5分
間放置して余分の水を落としたときの繊維構造物の重量
(g)を示す。]
【0024】有機重合体繊維に付着させた後の吸水性重
合体の上記した吸水能(Q1)が、0.01Q0よりも小
さいと植生用繊維構造物の保水性が不足して植物が水不
足により枯れ易くなる場合がある。一方、上記の吸水能
(Q1)が0.5Q0よりも大きいと、植生用繊維構造物
の吸水能が植物の根の吸水能よりも高くなり過ぎて植物
の根から逆に水分が取られ易くなり、植物が健全に生育
しにくくなる。 本発明の植生用繊維構造物は、砂漠などの極めて苛酷な
気象条件のもとで使用されるため、有機重合体繊維に付
着させる吸水性重合体としては、それ自体で高度な吸水
性能を有する重合体が選択使用されるが、このような高
度な吸水能を有する重合体は、直接植物の根に触れると
根が保有する水分を逆に奪い取る場合があり、高度な吸
水能が裏目に出ることがある。そのため本発明の繊維構
造物において、該吸水性重合体はバインダー用重合体と
共存することにより、バインダー用重合体が吸水性重合
体を一部カバーするようにしてその吸水能が適度に制御
されている。このような状態の本発明の植生用繊維構造
物では、有機重合体繊維に吸水性重合体を付着させた状
態で、吸水性重合体が最終的にその自重の5〜100倍
の吸水能を有しているのが植物の健全な生育の点から好
ましく、10〜50倍の吸水能を有しているのがより好
ましい。
合体の上記した吸水能(Q1)が、0.01Q0よりも小
さいと植生用繊維構造物の保水性が不足して植物が水不
足により枯れ易くなる場合がある。一方、上記の吸水能
(Q1)が0.5Q0よりも大きいと、植生用繊維構造物
の吸水能が植物の根の吸水能よりも高くなり過ぎて植物
の根から逆に水分が取られ易くなり、植物が健全に生育
しにくくなる。 本発明の植生用繊維構造物は、砂漠などの極めて苛酷な
気象条件のもとで使用されるため、有機重合体繊維に付
着させる吸水性重合体としては、それ自体で高度な吸水
性能を有する重合体が選択使用されるが、このような高
度な吸水能を有する重合体は、直接植物の根に触れると
根が保有する水分を逆に奪い取る場合があり、高度な吸
水能が裏目に出ることがある。そのため本発明の繊維構
造物において、該吸水性重合体はバインダー用重合体と
共存することにより、バインダー用重合体が吸水性重合
体を一部カバーするようにしてその吸水能が適度に制御
されている。このような状態の本発明の植生用繊維構造
物では、有機重合体繊維に吸水性重合体を付着させた状
態で、吸水性重合体が最終的にその自重の5〜100倍
の吸水能を有しているのが植物の健全な生育の点から好
ましく、10〜50倍の吸水能を有しているのがより好
ましい。
【0025】また、本発明で使用されるバインダー用重
合体としては、吸水性重合体の本来の高度な吸水能を適
度にコントロールすることができ、有機重合体繊維に吸
水性重合体を良好に付着させ得る重合体であればいずれ
も使用可能であり、有機重合体繊維の種類、吸水性重合
体の種類などに応じて適宜選択することができ、例えば
ウレタン系重合体、アクリル系重合体、ポリエステル系
樹脂などを挙げることができる。そして、吸水性重合体
が上記の数式(1)を満足するようにして有機重合体繊
維に付着されているようにするには、吸水性重合体:バ
インダー用重合体=1:3〜10:1の重量比で両重合
体を用いて吸水性重合体を有機重合体繊維に付着させる
のが好ましい。また、この繊維構造物における吸水性重
合体とバインダー用重合体の付着状態は、例えば一方の
重合体のみを着色して光学顕微鏡などで拡大観察するこ
とによって確認することができる。
合体としては、吸水性重合体の本来の高度な吸水能を適
度にコントロールすることができ、有機重合体繊維に吸
水性重合体を良好に付着させ得る重合体であればいずれ
も使用可能であり、有機重合体繊維の種類、吸水性重合
体の種類などに応じて適宜選択することができ、例えば
ウレタン系重合体、アクリル系重合体、ポリエステル系
樹脂などを挙げることができる。そして、吸水性重合体
が上記の数式(1)を満足するようにして有機重合体繊
維に付着されているようにするには、吸水性重合体:バ
インダー用重合体=1:3〜10:1の重量比で両重合
体を用いて吸水性重合体を有機重合体繊維に付着させる
のが好ましい。また、この繊維構造物における吸水性重
合体とバインダー用重合体の付着状態は、例えば一方の
重合体のみを着色して光学顕微鏡などで拡大観察するこ
とによって確認することができる。
【0026】本発明の植生用繊維構造物の吸水能は、そ
の1cm3当たり0.02〜10g水であるようにする
ことが特に好ましい。植生用繊維構造物の吸水能を前記
した範囲にしておくと、植物への給水不足による枯れ、
水過剰による根腐れなどの問題を生じにくくなって植物
を健全に生育させることができる。ここで、植生用繊維
構造物の吸水能は、下記の数式(4)により求められる。
の1cm3当たり0.02〜10g水であるようにする
ことが特に好ましい。植生用繊維構造物の吸水能を前記
した範囲にしておくと、植物への給水不足による枯れ、
水過剰による根腐れなどの問題を生じにくくなって植物
を健全に生育させることができる。ここで、植生用繊維
構造物の吸水能は、下記の数式(4)により求められる。
【0027】
【数5】 植生用繊維構造物の吸水能(g/cm3)=(Waq−Wdr)/V (4) [式中、V=20g/cm2の圧力をかけて圧縮したと
きの植生用繊維構造物の見掛けの体積(cm3)、Wdr
=体積V(cm3)の植生用繊維構造物の乾燥重量
(g)、Waq=体積V(cm3)の植生用繊維構造物を
温度25℃の水中に1時間浸漬した後に取り出して網上
に5分間放置して余分の水を落としたときの重量(g)
を示す。]
きの植生用繊維構造物の見掛けの体積(cm3)、Wdr
=体積V(cm3)の植生用繊維構造物の乾燥重量
(g)、Waq=体積V(cm3)の植生用繊維構造物を
温度25℃の水中に1時間浸漬した後に取り出して網上
に5分間放置して余分の水を落としたときの重量(g)
を示す。]
【0028】本発明の植生用繊維構造物は不織布または
編地であるか、またはそれらの2つ以上が複合した形態
であるのが好ましく、不織布の形態であるのがコスト面
などの点からより好ましい。また、本発明は織物を排除
するものではないが、一般的な織物として厚さ2mm以
上の植生用繊維構造物とするのは困難である。そして、
不織布および/または編地からなる本発明の植生用繊維
構造物において、その組織全体を目の粗い構造とする
か、または植生用繊維構造物の一方の表面からもう一方
の表面にまで貫通する孔(植生用繊維構造物の厚さ方向
に貫通する孔)を多数有する構造にしておくと、植生用
繊維構造物に良好な保水性と共に適度な排水性を付与す
ることができ、しかも植物の根を良好に成長させ得る空
隙部が植生用繊維構造物中に存在するようになって、水
不足による枯れや水分過剰による根腐れが防止され、根
が過度に密生することなく良好に成長して、植物を健全
に生育させることができる。
編地であるか、またはそれらの2つ以上が複合した形態
であるのが好ましく、不織布の形態であるのがコスト面
などの点からより好ましい。また、本発明は織物を排除
するものではないが、一般的な織物として厚さ2mm以
上の植生用繊維構造物とするのは困難である。そして、
不織布および/または編地からなる本発明の植生用繊維
構造物において、その組織全体を目の粗い構造とする
か、または植生用繊維構造物の一方の表面からもう一方
の表面にまで貫通する孔(植生用繊維構造物の厚さ方向
に貫通する孔)を多数有する構造にしておくと、植生用
繊維構造物に良好な保水性と共に適度な排水性を付与す
ることができ、しかも植物の根を良好に成長させ得る空
隙部が植生用繊維構造物中に存在するようになって、水
不足による枯れや水分過剰による根腐れが防止され、根
が過度に密生することなく良好に成長して、植物を健全
に生育させることができる。
【0029】特に、植生用繊維構造物を不織布製とする
場合には、(a) 図1に例示するように不織布全体を
目の粗い不織構造にして(図1は不織布1を一方の表面
からみた図である)、不織布1中に、不織布の一方の表
面からみたときに開口面積が0.5〜50mm2程度で
ある貫通孔(不織布の厚さ方向に貫通している不定形の
繊維間空隙)2が多数存在する構造にしたり;(b)
図2に例示するように不織布1を目の詰んだ不織構造の
ものとして(図2は不織布を一方の表面からみた図であ
る)、開口面積0.5〜750mm2程度の貫通孔3を
不織布の製造後または製造時に不織布の厚さ方向(上下
方向)に多数穿設した構造にすると;植生用繊維構造物
に良好な保水性を保ちつつ適度な排水性を持たせること
ができ、しかも植物の根の成長を促す空隙部や空間部を
植生用繊維構造物中に存在させることができる。また、
場合によっては、(c) 上記(a)のような目の粗い不
織布からなる植生用繊維構造物に上記(b)と同様に、貫
通孔3を更に穿設した構造としてもよい。
場合には、(a) 図1に例示するように不織布全体を
目の粗い不織構造にして(図1は不織布1を一方の表面
からみた図である)、不織布1中に、不織布の一方の表
面からみたときに開口面積が0.5〜50mm2程度で
ある貫通孔(不織布の厚さ方向に貫通している不定形の
繊維間空隙)2が多数存在する構造にしたり;(b)
図2に例示するように不織布1を目の詰んだ不織構造の
ものとして(図2は不織布を一方の表面からみた図であ
る)、開口面積0.5〜750mm2程度の貫通孔3を
不織布の製造後または製造時に不織布の厚さ方向(上下
方向)に多数穿設した構造にすると;植生用繊維構造物
に良好な保水性を保ちつつ適度な排水性を持たせること
ができ、しかも植物の根の成長を促す空隙部や空間部を
植生用繊維構造物中に存在させることができる。また、
場合によっては、(c) 上記(a)のような目の粗い不
織布からなる植生用繊維構造物に上記(b)と同様に、貫
通孔3を更に穿設した構造としてもよい。
【0030】そして、上記(b)および(c)の植生用
繊維構造物においては、貫通孔3を約2〜100mm程
度の間隔で不織布全体に亙って規則的および/または不
規則に設けるのが好ましく、また貫通孔3の形状は円
形、方形、三角形、多角形、またはその他の任意の形状
とすることができる。また、上記(a)〜(c)のいず
れの場合にも、不織布の一方の表面からみて、その貫通
孔2または3の開口部の占める合計面積が、不織布の該
一方の表面の面積の約8〜90%程度になるようにする
のが好ましい。
繊維構造物においては、貫通孔3を約2〜100mm程
度の間隔で不織布全体に亙って規則的および/または不
規則に設けるのが好ましく、また貫通孔3の形状は円
形、方形、三角形、多角形、またはその他の任意の形状
とすることができる。また、上記(a)〜(c)のいず
れの場合にも、不織布の一方の表面からみて、その貫通
孔2または3の開口部の占める合計面積が、不織布の該
一方の表面の面積の約8〜90%程度になるようにする
のが好ましい。
【0031】また、不織布製の植生用繊維構造物では、
図3に示すように、一本の繊維Aが他の繊維Bと交差す
る点をX1とし、該点X1に隣接している繊維Aが更に別
の繊維Cと交差する点をX2とし、該点X1および/また
はX2と隣接する繊維Bと繊維Cとが交差する点をX3と
し、以下同様にして各繊維の交差する点を求めたとき
に、点X1と点X2との間の直線距離X1−X2、点X2と
点X3との間の直線距離X2−X3、点X3と点X1との間
の直線距離X3−X1、・・・・・の平均値(以下「平均
繊維交叉間距離」という)が0.2〜4mm程度である
ような不織布を用いると、良好な保水性、適度な排水
性、根の成長用の空隙部を付与することができる。
図3に示すように、一本の繊維Aが他の繊維Bと交差す
る点をX1とし、該点X1に隣接している繊維Aが更に別
の繊維Cと交差する点をX2とし、該点X1および/また
はX2と隣接する繊維Bと繊維Cとが交差する点をX3と
し、以下同様にして各繊維の交差する点を求めたとき
に、点X1と点X2との間の直線距離X1−X2、点X2と
点X3との間の直線距離X2−X3、点X3と点X1との間
の直線距離X3−X1、・・・・・の平均値(以下「平均
繊維交叉間距離」という)が0.2〜4mm程度である
ような不織布を用いると、良好な保水性、適度な排水
性、根の成長用の空隙部を付与することができる。
【0032】また、本発明の植生用繊維構造物を編地か
ら形成する場合には、例えば図4に示すように、ダブル
ラッシェルのような編地構造にすると、繊維構造物(編
地)4の厚さ方向(上下方向)に多数の貫通孔5を有し
且つ該貫通孔5を包囲する周囲壁部6が単繊維同士の集
束によって形成され、その周囲壁部6の単繊維間に微小
な空隙を有する構造となり、植生用繊維構造物に良好な
保水性を付与すると共に適度な排水性をも付与し、且つ
植物の根の成長を促す空間部が存在することになって、
植物を良好に生育させることができる。 その場合に、1個の貫通孔5の開口面積を10〜750
mm2程度とし、また繊維構造物(編地)4の一方の表
面でみたときに貫通孔5の占める合計面積が、繊維構造
物(編地)4の該一方の表面の面積の約8〜90%程度
になるようにするのが好ましい。また、貫通孔5の形状
は方形、菱形、多角形(例えば六角形など)、またはそ
の他の任意の形状とすることができる。さらに、一つの
貫通孔5を包囲する周囲壁部6の高さhは、約2〜10
mm程度であるのが、編地の製造の容易性、保水性、適
度な排水性の付与、施工や運搬の容易性などの点から好
ましい。
ら形成する場合には、例えば図4に示すように、ダブル
ラッシェルのような編地構造にすると、繊維構造物(編
地)4の厚さ方向(上下方向)に多数の貫通孔5を有し
且つ該貫通孔5を包囲する周囲壁部6が単繊維同士の集
束によって形成され、その周囲壁部6の単繊維間に微小
な空隙を有する構造となり、植生用繊維構造物に良好な
保水性を付与すると共に適度な排水性をも付与し、且つ
植物の根の成長を促す空間部が存在することになって、
植物を良好に生育させることができる。 その場合に、1個の貫通孔5の開口面積を10〜750
mm2程度とし、また繊維構造物(編地)4の一方の表
面でみたときに貫通孔5の占める合計面積が、繊維構造
物(編地)4の該一方の表面の面積の約8〜90%程度
になるようにするのが好ましい。また、貫通孔5の形状
は方形、菱形、多角形(例えば六角形など)、またはそ
の他の任意の形状とすることができる。さらに、一つの
貫通孔5を包囲する周囲壁部6の高さhは、約2〜10
mm程度であるのが、編地の製造の容易性、保水性、適
度な排水性の付与、施工や運搬の容易性などの点から好
ましい。
【0033】また、本発明の植生用繊維構造物は、上記
したような不織布および編地の1つからなる単層構造で
あっても、または2つ以上からなる積層構造であっても
よい。複数を積層して形成する場合は、同じもの同士を
積層しても、または異なったものを積層してもよい。さ
らに、本発明の植生用繊維構造物は、必要に応じて、植
生用繊維構造物に強度や剛性の向上のために、および/
または上記した20g/cm2の加圧下における見掛け
密度0.001〜0.3g/cm3という特性を良好に
維持または付与するために、他の材料と積層してもよ
い。
したような不織布および編地の1つからなる単層構造で
あっても、または2つ以上からなる積層構造であっても
よい。複数を積層して形成する場合は、同じもの同士を
積層しても、または異なったものを積層してもよい。さ
らに、本発明の植生用繊維構造物は、必要に応じて、植
生用繊維構造物に強度や剛性の向上のために、および/
または上記した20g/cm2の加圧下における見掛け
密度0.001〜0.3g/cm3という特性を良好に
維持または付与するために、他の材料と積層してもよ
い。
【0034】本発明の植生用繊維構造物を植生に用いる
に当たっては、それを使用する地域、場所、環境などは
適宜選択でき、特に砂漠、ゴルフ場、サッカー場、野球
場、道路の中央分離帯、造成地、斜面などのような場所
や地域に好ましく用いられる。しかしながら、本発明の
植生用繊維構造物を使用する場所は前記に限られず、例
えば、庭、公園、畑、果樹園、花壇、川岸などのような
植物を生育させる他の環境や場所でも使用することがで
き、場合によっては鉢植えの植物に対しても使用するこ
とができる。また、その際に生育させる植物の種類も特
に制限されず、例えば芝草、野菜類、麦などの穀類用植
物、花類、樹木、鑑賞用植物、地盤滑落防止用植物など
の生育に使用することができる。
に当たっては、それを使用する地域、場所、環境などは
適宜選択でき、特に砂漠、ゴルフ場、サッカー場、野球
場、道路の中央分離帯、造成地、斜面などのような場所
や地域に好ましく用いられる。しかしながら、本発明の
植生用繊維構造物を使用する場所は前記に限られず、例
えば、庭、公園、畑、果樹園、花壇、川岸などのような
植物を生育させる他の環境や場所でも使用することがで
き、場合によっては鉢植えの植物に対しても使用するこ
とができる。また、その際に生育させる植物の種類も特
に制限されず、例えば芝草、野菜類、麦などの穀類用植
物、花類、樹木、鑑賞用植物、地盤滑落防止用植物など
の生育に使用することができる。
【0035】本発明の植生用繊維構造物を用いて植物を
生育させるに当たっては、植生用繊維構造物を土壌中約
3〜20cm程度の深さ、好ましくは5〜15cm程度
の深さに埋設して植生を行うか、或いは本発明の植生用
繊維構造物を敷設した上に約3〜20cm程度の高さ、
好ましくは5〜15cm程度の高さに盛り土を行って植
物を生育させるのが好ましい。そしてその場合には、植
生用繊維構造物が土の重みで圧縮される程度が極めて小
さいために、植生用繊維構造物の見掛け密度を上記した
0.001〜0.3g/cm3の範囲またはそれに近い値
に維持でき、しかも植生用繊維構造物の厚さを2mm以
上またはそれに近い厚さに維持することができて、植生
用繊維構造物に良好な保水性および適度な排水性を保持
させ、且つ繊維構造物への塩分の蓄積防止および蓄積し
た塩分の植生用繊維構造物からの排除を円滑に行うこと
ができ、その上、根の生育に好適な空間(空隙)を植生
用繊維構造物中に保つことができるので、植物を順調に
生育させることができる。その際の植物の播種方法、移
植方法、植物への給水方法などは植物の種類や環境など
に応じて適宜行えばよい。
生育させるに当たっては、植生用繊維構造物を土壌中約
3〜20cm程度の深さ、好ましくは5〜15cm程度
の深さに埋設して植生を行うか、或いは本発明の植生用
繊維構造物を敷設した上に約3〜20cm程度の高さ、
好ましくは5〜15cm程度の高さに盛り土を行って植
物を生育させるのが好ましい。そしてその場合には、植
生用繊維構造物が土の重みで圧縮される程度が極めて小
さいために、植生用繊維構造物の見掛け密度を上記した
0.001〜0.3g/cm3の範囲またはそれに近い値
に維持でき、しかも植生用繊維構造物の厚さを2mm以
上またはそれに近い厚さに維持することができて、植生
用繊維構造物に良好な保水性および適度な排水性を保持
させ、且つ繊維構造物への塩分の蓄積防止および蓄積し
た塩分の植生用繊維構造物からの排除を円滑に行うこと
ができ、その上、根の生育に好適な空間(空隙)を植生
用繊維構造物中に保つことができるので、植物を順調に
生育させることができる。その際の植物の播種方法、移
植方法、植物への給水方法などは植物の種類や環境など
に応じて適宜行えばよい。
【0036】
【実施例】以下に実施例などにより本発明について具体
的に説明するが、本発明はそれにより何ら制限されな
い。以下の例において、植生用繊維構造物を構成する有
機重合体繊維に付着させる前および付着させた後の吸水
性重合体の吸水能、並びに植生用繊維構造物の単位体積
当たりの吸水能は上記した方法で測定した。また、植生
用繊維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け
密度、植生用繊維構造物における貫通孔の開口面積、不
織布製の植生用繊維構造物における平均繊維交叉間距
離、および編地製植生用繊維構造物における貫通孔を包
囲する周囲壁部の高さは次のようにして測定した。
的に説明するが、本発明はそれにより何ら制限されな
い。以下の例において、植生用繊維構造物を構成する有
機重合体繊維に付着させる前および付着させた後の吸水
性重合体の吸水能、並びに植生用繊維構造物の単位体積
当たりの吸水能は上記した方法で測定した。また、植生
用繊維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け
密度、植生用繊維構造物における貫通孔の開口面積、不
織布製の植生用繊維構造物における平均繊維交叉間距
離、および編地製植生用繊維構造物における貫通孔を包
囲する周囲壁部の高さは次のようにして測定した。
【0037】[植生用繊維構造物の20g/cm2の加
圧下における見掛け密度] (1) 植生用繊維構造物を切断して50cm×50c
mの正方形の試験片をつくり、その重量(W)(g)を
測定する。 (2) 次に、上記の試験片の上に透明なプラスチック
板を載せて、プラスチック板の上から20g/cm2の
圧力(プラスチック板の重さも含む)で圧縮して、その
ときの試験片の厚さd(cm)を測定して、下記の数式
から、植生用繊維構造物の20g/cm2の加圧下にお
ける見掛け密度を求める。
圧下における見掛け密度] (1) 植生用繊維構造物を切断して50cm×50c
mの正方形の試験片をつくり、その重量(W)(g)を
測定する。 (2) 次に、上記の試験片の上に透明なプラスチック
板を載せて、プラスチック板の上から20g/cm2の
圧力(プラスチック板の重さも含む)で圧縮して、その
ときの試験片の厚さd(cm)を測定して、下記の数式
から、植生用繊維構造物の20g/cm2の加圧下にお
ける見掛け密度を求める。
【0038】
【数6】植生用繊維構造物の20g/cm2の加圧下に
おける見掛け密度(g/cm3)=W/(50×50×
d)
おける見掛け密度(g/cm3)=W/(50×50×
d)
【0039】[植生用繊維構造物における貫通孔の開口
面積]穿設した貫通孔や編地のような大きな貫通孔を有
する植生用繊維構造物においては、物差し(ノギス)を
用いて貫通孔の開口部の一辺の長さまたは直径を測定し
て貫通孔の開口面積を求める。また、不織布製の植生用
繊維構造物においてその不織組織自体によって貫通孔が
形成されているものについては、植生用繊維構造物の表
面を走査型電子顕微鏡で50倍に拡大して写真を撮影
し、その拡大写真から貫通孔の開口部の一辺の長さ又は
直径を測定して、植生用繊維構造物における貫通孔の開
口面積を求める。
面積]穿設した貫通孔や編地のような大きな貫通孔を有
する植生用繊維構造物においては、物差し(ノギス)を
用いて貫通孔の開口部の一辺の長さまたは直径を測定し
て貫通孔の開口面積を求める。また、不織布製の植生用
繊維構造物においてその不織組織自体によって貫通孔が
形成されているものについては、植生用繊維構造物の表
面を走査型電子顕微鏡で50倍に拡大して写真を撮影
し、その拡大写真から貫通孔の開口部の一辺の長さ又は
直径を測定して、植生用繊維構造物における貫通孔の開
口面積を求める。
【0040】[不織布製の植生用繊維構造物における繊
維交叉間距離]不織布製の植生用繊維構造物の表面を走
査型電子顕微鏡で50倍に拡大して写真を撮影し、その
拡大写真から各々の繊維交叉間距離を測定してその平均
値を採った。
維交叉間距離]不織布製の植生用繊維構造物の表面を走
査型電子顕微鏡で50倍に拡大して写真を撮影し、その
拡大写真から各々の繊維交叉間距離を測定してその平均
値を採った。
【0041】[編地製の植生用繊維構造物における貫通
孔を包囲する周囲壁部の高さ]物差し(ノギス)を用い
てその実際の周囲壁部分の高さを測定した。
孔を包囲する周囲壁部の高さ]物差し(ノギス)を用い
てその実際の周囲壁部分の高さを測定した。
【0042】《実施例1》 (1) 単繊維繊度100デニール(直径100μ
m)、繊維長70mmのポリエステル繊維を用いて、ニ
ードルパンチング法により常法にしたがって不織布を形
成した後、不織布の強度アップのためにアクリル樹脂
(大日本インキ化学工業株式会社製「ディクナールE−
7500」)を繊維重量に対して5重量%の割合で付着
させて、目付け130g/m2のアクリル樹脂処理不織
布を製造した。 (2) ポリアクリル酸ナトリウム(吸水性重合体)
(日本触媒化学工業株式会社製「アクリホープHG−
1」;吸水能Q0=乾燥重量の140倍)40重量部、
ウレタン重合体(バインダー用重合体)(大日本インキ
化学工業株式会社製「クリスボン3314」;固形分2
0重量%)100重量部およびイソプロピルアルコール
300重量部を混合して吸水性重合体液を調製し、この
吸水性重合体液中に上記(1)で製造したアクリル樹脂
処理不織布を浸漬した後、取り出して絞り圧2kg・f
/cm2で絞って余分の吸水性重合体液を除去し、12
0℃で乾燥して、目付けが300g/m2(吸水性重合
体及びバインダー用重合体の合計付着量170g/
m2)の不織布製の吸水性植生用繊維構造物を製造し
た。この植生用繊維構造物の厚さは4.2mmであっ
た。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密
度を上記した方法で測定したところ0.081g/cm
3であり、また20g/cm2の加圧下における植生用繊
維構造物の厚さは3.7mmであった。また、この植生
用繊維構造物の吸水能は1.4g水/cm 3であった。
さらに、繊維に付着後の吸水性重合体の吸水能Q1を上
記した方法で求めたところ、0.05Q0であり、そし
てその不織組織に基づく貫通孔の開口面積は約0.8〜
6.3mm2の範囲であり、更に平均繊維交叉間距離は
1.2mmであった。
m)、繊維長70mmのポリエステル繊維を用いて、ニ
ードルパンチング法により常法にしたがって不織布を形
成した後、不織布の強度アップのためにアクリル樹脂
(大日本インキ化学工業株式会社製「ディクナールE−
7500」)を繊維重量に対して5重量%の割合で付着
させて、目付け130g/m2のアクリル樹脂処理不織
布を製造した。 (2) ポリアクリル酸ナトリウム(吸水性重合体)
(日本触媒化学工業株式会社製「アクリホープHG−
1」;吸水能Q0=乾燥重量の140倍)40重量部、
ウレタン重合体(バインダー用重合体)(大日本インキ
化学工業株式会社製「クリスボン3314」;固形分2
0重量%)100重量部およびイソプロピルアルコール
300重量部を混合して吸水性重合体液を調製し、この
吸水性重合体液中に上記(1)で製造したアクリル樹脂
処理不織布を浸漬した後、取り出して絞り圧2kg・f
/cm2で絞って余分の吸水性重合体液を除去し、12
0℃で乾燥して、目付けが300g/m2(吸水性重合
体及びバインダー用重合体の合計付着量170g/
m2)の不織布製の吸水性植生用繊維構造物を製造し
た。この植生用繊維構造物の厚さは4.2mmであっ
た。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密
度を上記した方法で測定したところ0.081g/cm
3であり、また20g/cm2の加圧下における植生用繊
維構造物の厚さは3.7mmであった。また、この植生
用繊維構造物の吸水能は1.4g水/cm 3であった。
さらに、繊維に付着後の吸水性重合体の吸水能Q1を上
記した方法で求めたところ、0.05Q0であり、そし
てその不織組織に基づく貫通孔の開口面積は約0.8〜
6.3mm2の範囲であり、更に平均繊維交叉間距離は
1.2mmであった。
【0043】《実施例2》 (1) 単繊維繊度100デニール(直径100μm)
で繊維長64mmのポリエステル繊維70重量部と、単
繊維繊度20デニール(直径45μm)で繊維長64m
mのポリエステル繊維30重量部を混綿したのち、ニー
ドルパンチング法により常法にしたがって不織布を形成
した。次いで、不織布の強度アップのために実施例1で
用いたのと同じアクリル樹脂を繊維重量に対して5重量
%の割合で付着させて、目付け150g/m2のアクリ
ル樹脂処理不織布を製造した。 (2) ポリアクリル酸樹脂(吸水性重合体)(三洋化
成株式会社製「サンウエットIM−1000」;吸水能
Q0=乾燥重量の約286倍)50重量部およびウレタ
ン重合体(バインダー用重合体)(大日本インキ化学工
業株式会社製「クリスボン3314」;固形分20重量
%)250重量部を混合して吸水性重合体液を調製し、
この吸水性重合体液を上記(1)で製造したアクリル樹
脂処理不織布にスプレー法で噴霧して付着させた後、1
20℃で乾燥して、目付けが300g/m2(吸水性重
合体及びバインダー用重合体の合計付着量150g/m
2)の不織布製の吸水性植生用繊維構造物を製造した。
この植生用繊維構造物の厚さは3.0mmであった。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物に、パンチを用いて直径10mmの貫通孔
(穴)(開口面積=約79mm2)を25個/100c
m2の割合で穿設し(貫通孔の合計開口面積比率=20
%、隣り合う貫通孔間の最短距離=5mm)、植生用繊
維構造物を製造した。 (4) 上記(3)で得られた植生用繊維構造物の20
g/cm2の加圧下における見掛け密度を上記した方法
で測定したところ0.12g/cm3であり、また20
g/cm2の加圧下における植生用繊維構造物の厚さは
2.5mmであった。また、この植生用繊維構造物の吸
水能は2.0g水/cm3であり、さらに繊維に付着後
の吸水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたとこ
ろ0.08Q0であり、更に平均繊維交叉間距離は0.
3mmであった。
で繊維長64mmのポリエステル繊維70重量部と、単
繊維繊度20デニール(直径45μm)で繊維長64m
mのポリエステル繊維30重量部を混綿したのち、ニー
ドルパンチング法により常法にしたがって不織布を形成
した。次いで、不織布の強度アップのために実施例1で
用いたのと同じアクリル樹脂を繊維重量に対して5重量
%の割合で付着させて、目付け150g/m2のアクリ
ル樹脂処理不織布を製造した。 (2) ポリアクリル酸樹脂(吸水性重合体)(三洋化
成株式会社製「サンウエットIM−1000」;吸水能
Q0=乾燥重量の約286倍)50重量部およびウレタ
ン重合体(バインダー用重合体)(大日本インキ化学工
業株式会社製「クリスボン3314」;固形分20重量
%)250重量部を混合して吸水性重合体液を調製し、
この吸水性重合体液を上記(1)で製造したアクリル樹
脂処理不織布にスプレー法で噴霧して付着させた後、1
20℃で乾燥して、目付けが300g/m2(吸水性重
合体及びバインダー用重合体の合計付着量150g/m
2)の不織布製の吸水性植生用繊維構造物を製造した。
この植生用繊維構造物の厚さは3.0mmであった。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物に、パンチを用いて直径10mmの貫通孔
(穴)(開口面積=約79mm2)を25個/100c
m2の割合で穿設し(貫通孔の合計開口面積比率=20
%、隣り合う貫通孔間の最短距離=5mm)、植生用繊
維構造物を製造した。 (4) 上記(3)で得られた植生用繊維構造物の20
g/cm2の加圧下における見掛け密度を上記した方法
で測定したところ0.12g/cm3であり、また20
g/cm2の加圧下における植生用繊維構造物の厚さは
2.5mmであった。また、この植生用繊維構造物の吸
水能は2.0g水/cm3であり、さらに繊維に付着後
の吸水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたとこ
ろ0.08Q0であり、更に平均繊維交叉間距離は0.
3mmであった。
【0044】《実施例3》 (1) 単繊維繊度35デニール(直径60μm)で繊
維長64mmのポリエステル繊維50重量部と、単繊維
繊度25デニール(直径51μm)で繊維長64mmの
ポリエステル繊維50重量部を混綿したのち、ニードル
パンチング法により常法にしたがって不織布を形成し
た。次いで、不織布の強度アップのために実施例1で用
いたのと同じアクリル樹脂を繊維重量に対して3重量%
の割合で付着させて、目付け100g/m2のアクリル
樹脂処理不織布を製造した。 (2) 次いで、実施例2で使用した吸水性重合体液を
上記(1)で製造したアクリル樹脂処理不織布にスプレ
ー法で噴霧して付着させた後、120℃で乾燥して、目
付けが150g/m2(吸水性重合体及びバインダー用
重合体の合計付着量50g/m2)の不織布製の吸水性
植生用繊維構造物を製造した。この植生用繊維構造物の
厚さは8mmであった。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物に、パンチを用いて直径8mmの貫通孔
(穴)(開口面積=約51mm2)を25個/100c
m2の割合で穿設し(貫通孔の合計開口面積比率=1
2.5%、隣り合う貫通孔間の最短距離=10mm)、
植生用繊維構造物を製造した。 (4) 上記(3)で得られた植生用繊維構造物の20
g/cm2の加圧下における見掛け密度を上記した方法
で測定したところ0.03g/cm3であり、また20
g/cm2の加圧下における植生用繊維構造物の厚さは
5mmであった。また、この植生用繊維構造物の吸水能
は0.5g水/cm3であり、さらに繊維に付着後の吸
水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたところ
0.35Q0であり、更に平均繊維交叉間距離は3.5
mmであった。
維長64mmのポリエステル繊維50重量部と、単繊維
繊度25デニール(直径51μm)で繊維長64mmの
ポリエステル繊維50重量部を混綿したのち、ニードル
パンチング法により常法にしたがって不織布を形成し
た。次いで、不織布の強度アップのために実施例1で用
いたのと同じアクリル樹脂を繊維重量に対して3重量%
の割合で付着させて、目付け100g/m2のアクリル
樹脂処理不織布を製造した。 (2) 次いで、実施例2で使用した吸水性重合体液を
上記(1)で製造したアクリル樹脂処理不織布にスプレ
ー法で噴霧して付着させた後、120℃で乾燥して、目
付けが150g/m2(吸水性重合体及びバインダー用
重合体の合計付着量50g/m2)の不織布製の吸水性
植生用繊維構造物を製造した。この植生用繊維構造物の
厚さは8mmであった。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物に、パンチを用いて直径8mmの貫通孔
(穴)(開口面積=約51mm2)を25個/100c
m2の割合で穿設し(貫通孔の合計開口面積比率=1
2.5%、隣り合う貫通孔間の最短距離=10mm)、
植生用繊維構造物を製造した。 (4) 上記(3)で得られた植生用繊維構造物の20
g/cm2の加圧下における見掛け密度を上記した方法
で測定したところ0.03g/cm3であり、また20
g/cm2の加圧下における植生用繊維構造物の厚さは
5mmであった。また、この植生用繊維構造物の吸水能
は0.5g水/cm3であり、さらに繊維に付着後の吸
水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたところ
0.35Q0であり、更に平均繊維交叉間距離は3.5
mmであった。
【0045】《実施例4》 (1) 単繊維繊度200デニール(直径143μm)
で繊維長64mmのポリエステル繊維20重量部と、単
繊維繊度25デニール(直径51μm)で繊維長64m
mのポリエステル繊維80重量部を混綿したのち、ニー
ドルパンチング法により常法にしたがって不織布を形成
した。次いで、不織布の強度アップのために実施例1で
用いたのと同じアクリル樹脂を繊維重量に対して5重量
%の割合で付着させて、目付け200g/m2のアクリ
ル樹脂処理不織布を製造した。 (2) 次いで、実施例2で使用した吸水性重合体液を
上記(1)で製造したアクリル樹脂処理不織布にスプレ
ー法で噴霧して付着させた後、120℃で乾燥して、目
付けが600g/m2(吸水性重合体及びバインダー用
重合体の合計付着量400g/m2)の不織布製の吸水
性植生用繊維構造物を製造した。この植生用繊維構造物
の厚さは2.5mmであった。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物に、パンチを用いて直径15mmの貫通孔
(穴)(開口面積=約177mm2)を16個/100
cm2の割合で穿設し(貫通孔の合計開口面積比率=2
8%、隣り合う貫通孔間の最短距離=8mm)、植生用
繊維構造物を製造した。 (4) 上記(3)で得られた植生用繊維構造物の20
g/cm2の加圧下における見掛け密度を上記した方法
で測定したところ0.3g/cm3であり、また20g
/cm2の加圧下における植生用繊維構造物の厚さは2
mmであった。また、この植生用繊維構造物の吸水能は
0.49g水/cm3であり、さらに繊維に付着後の吸
水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたところ
0.017Q0であり、更に平均繊維交叉間距離は0.
2mmであった。
で繊維長64mmのポリエステル繊維20重量部と、単
繊維繊度25デニール(直径51μm)で繊維長64m
mのポリエステル繊維80重量部を混綿したのち、ニー
ドルパンチング法により常法にしたがって不織布を形成
した。次いで、不織布の強度アップのために実施例1で
用いたのと同じアクリル樹脂を繊維重量に対して5重量
%の割合で付着させて、目付け200g/m2のアクリ
ル樹脂処理不織布を製造した。 (2) 次いで、実施例2で使用した吸水性重合体液を
上記(1)で製造したアクリル樹脂処理不織布にスプレ
ー法で噴霧して付着させた後、120℃で乾燥して、目
付けが600g/m2(吸水性重合体及びバインダー用
重合体の合計付着量400g/m2)の不織布製の吸水
性植生用繊維構造物を製造した。この植生用繊維構造物
の厚さは2.5mmであった。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物に、パンチを用いて直径15mmの貫通孔
(穴)(開口面積=約177mm2)を16個/100
cm2の割合で穿設し(貫通孔の合計開口面積比率=2
8%、隣り合う貫通孔間の最短距離=8mm)、植生用
繊維構造物を製造した。 (4) 上記(3)で得られた植生用繊維構造物の20
g/cm2の加圧下における見掛け密度を上記した方法
で測定したところ0.3g/cm3であり、また20g
/cm2の加圧下における植生用繊維構造物の厚さは2
mmであった。また、この植生用繊維構造物の吸水能は
0.49g水/cm3であり、さらに繊維に付着後の吸
水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたところ
0.017Q0であり、更に平均繊維交叉間距離は0.
2mmであった。
【0046】《実施例5》 (1) 単繊維繊度200デニール(直径143μm)
のポリエステルフィラメント糸を用いて、ダブルラッセ
ル法によって図4に示す編地構造を有する目付けが19
0g/m2の編地を製造した。 (2) ビニルアルコール−アクリル酸ナトリウム共重
合体(吸水性重合体)(住友化学工業株式会社製「イゲ
タゲルP」;吸水能Q0=乾燥重量の約367倍)10
0重量部およびウレタン重合体(バインダー用重合体)
(大日本インキ化学工業株式会社製「クリスボン630
6B」;固形分30重量%)100重量部を混合して吸
水性重合体液を調製し、この吸水性重合体液中に上記
(1)で製造した編地を浸漬した後、取り出して絞り圧
1.2kg・f/cm2で絞って余分の吸水性重合体液
を除去し、120℃で乾燥して、目付けが300g/m
2(吸水性重合体及びバインダー用重合体の合計付着量
110g/m2)の編地製の吸水性植生用繊維構造物を
製造した。この植生用繊維構造物の厚さは5.3mmで
あった。 (3) 上記(2)で得られた編地製の吸水性植生用繊
維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密度
を上記した方法で測定したところ0.065g/cm3で
あり、また20g/cm2の加圧下における植生用繊維
構造物の厚さは4.6mmであった。また、この植生用
繊維構造物の吸水能は1.0g水/cm3であった。さ
らに、この植生用繊維構造物の編構造により形成された
方形の貫通孔の開口面積は64mm2であり、そして繊
維に付着後の吸水性重合体の吸水能Q1を上記した方法
で求めたところ0.07Q0であり、貫通孔を包囲する
周囲壁部の高さは5.3mmであった。
のポリエステルフィラメント糸を用いて、ダブルラッセ
ル法によって図4に示す編地構造を有する目付けが19
0g/m2の編地を製造した。 (2) ビニルアルコール−アクリル酸ナトリウム共重
合体(吸水性重合体)(住友化学工業株式会社製「イゲ
タゲルP」;吸水能Q0=乾燥重量の約367倍)10
0重量部およびウレタン重合体(バインダー用重合体)
(大日本インキ化学工業株式会社製「クリスボン630
6B」;固形分30重量%)100重量部を混合して吸
水性重合体液を調製し、この吸水性重合体液中に上記
(1)で製造した編地を浸漬した後、取り出して絞り圧
1.2kg・f/cm2で絞って余分の吸水性重合体液
を除去し、120℃で乾燥して、目付けが300g/m
2(吸水性重合体及びバインダー用重合体の合計付着量
110g/m2)の編地製の吸水性植生用繊維構造物を
製造した。この植生用繊維構造物の厚さは5.3mmで
あった。 (3) 上記(2)で得られた編地製の吸水性植生用繊
維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密度
を上記した方法で測定したところ0.065g/cm3で
あり、また20g/cm2の加圧下における植生用繊維
構造物の厚さは4.6mmであった。また、この植生用
繊維構造物の吸水能は1.0g水/cm3であった。さ
らに、この植生用繊維構造物の編構造により形成された
方形の貫通孔の開口面積は64mm2であり、そして繊
維に付着後の吸水性重合体の吸水能Q1を上記した方法
で求めたところ0.07Q0であり、貫通孔を包囲する
周囲壁部の高さは5.3mmであった。
【0047】《実施例6》 (1) 単繊維繊度200デニール(直径143μm)
のポリエステルフィラメント糸を用いて、ダブルラッセ
ル法によって図4に示す編地構造を有する目付けが21
5g/m2の編地を製造した。 (2) ビニルアルコール−アクリル酸ナトリウム共重
合体(吸水性重合体)(住友化学工業株式会社製「イゲ
タゲルP」;吸水能Q0=乾燥重量の約367倍)10
0重量部およびウレタン重合体(バインダー用重合体)
(大日本インキ化学工業株式会社製「クリスボン630
6B」;固形分30重量%)800重量部を混合して吸
水性重合体液を調製し、この吸水性重合体液中に上記
(1)で製造した編地を浸漬した後、取り出して絞り圧
1.2kg・f/cm2で絞って余分の吸水性重合体液
を除去し、120℃で乾燥して、目付けが300g/m
2(吸水性重合体及びバインダー用重合体の合計付着量
85g/m2)の編地製の吸水性植生用繊維構造物を製
造した。この植生用繊維構造物の厚さは5.3mmであ
った。 (3) 上記(2)で得られた編地製の吸水性植生用繊
維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密度
を上記した方法で測定したところ0.065g/cm3で
あり、また20g/cm2の加圧下における植生用繊維
構造物の厚さは4.6mmであった。また、この植生用
繊維構造物の吸水能は0.04g水/cm3であった。
さらに、この植生用繊維構造物の編構造により形成され
た方形の貫通孔の開口面積は64mm2であり、そして
繊維に付着後の吸水性重合体の吸水能Q1を上記した方
法で求めたところ0.02Q0であり、貫通孔を包囲す
る周囲壁部の高さは5.3mmであった。
のポリエステルフィラメント糸を用いて、ダブルラッセ
ル法によって図4に示す編地構造を有する目付けが21
5g/m2の編地を製造した。 (2) ビニルアルコール−アクリル酸ナトリウム共重
合体(吸水性重合体)(住友化学工業株式会社製「イゲ
タゲルP」;吸水能Q0=乾燥重量の約367倍)10
0重量部およびウレタン重合体(バインダー用重合体)
(大日本インキ化学工業株式会社製「クリスボン630
6B」;固形分30重量%)800重量部を混合して吸
水性重合体液を調製し、この吸水性重合体液中に上記
(1)で製造した編地を浸漬した後、取り出して絞り圧
1.2kg・f/cm2で絞って余分の吸水性重合体液
を除去し、120℃で乾燥して、目付けが300g/m
2(吸水性重合体及びバインダー用重合体の合計付着量
85g/m2)の編地製の吸水性植生用繊維構造物を製
造した。この植生用繊維構造物の厚さは5.3mmであ
った。 (3) 上記(2)で得られた編地製の吸水性植生用繊
維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密度
を上記した方法で測定したところ0.065g/cm3で
あり、また20g/cm2の加圧下における植生用繊維
構造物の厚さは4.6mmであった。また、この植生用
繊維構造物の吸水能は0.04g水/cm3であった。
さらに、この植生用繊維構造物の編構造により形成され
た方形の貫通孔の開口面積は64mm2であり、そして
繊維に付着後の吸水性重合体の吸水能Q1を上記した方
法で求めたところ0.02Q0であり、貫通孔を包囲す
る周囲壁部の高さは5.3mmであった。
【0048】《実施例7》 (1) 単繊維繊度200デニール(直径143μm)
のポリエステルフィラメント糸を用いて、ダブルラッセ
ル法によって図4に示す編地構造を有する目付けが12
0g/m2の編地を製造した。 (2) ポリアクリル酸樹脂(吸水性重合体)(荒川化
学工業株式会社製「アラソープG」;吸水能Q0=乾燥
重量の約650倍)200重量部およびウレタン重合体
(バインダー用重合体)(大日本インキ化学工業株式会
社製「クリスボン6306B」;固形分30重量%)1
00重量部を混合して吸水性重合体液を調製し、この吸
水性重合体液中に上記(1)で製造した編地を浸漬した
後、取り出して絞り圧1.2kg・f/cm2で絞って
余分の吸水性重合体液を除去し、120℃で乾燥して、
目付けが300g/m2(吸水性重合体及びバインダー
用重合体の合計付着量180g/m2)の編地製の吸水
性植生用繊維構造物を製造した。この植生用繊維構造物
の厚さは5.3mmであった。 (3) 上記(2)で得られた編地製の吸水性植生用繊
維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密度
を上記した方法で測定したところ0.2g/cm3であ
り、また20g/cm2の加圧下における植生用繊維構
造物の厚さは4.6mmであった。また、この植生用繊
維構造物の吸水能は8.3g水/cm3であった。さら
に、この植生用繊維構造物の編構造により形成された方
形の貫通孔の開口面積は64mm2であり、そして繊維
に付着後の吸水性重合体の吸水能Q1を上記した方法で
求めたところ0.37Q0であり、貫通孔を包囲する周
囲壁部の高さは5.3mmであった。
のポリエステルフィラメント糸を用いて、ダブルラッセ
ル法によって図4に示す編地構造を有する目付けが12
0g/m2の編地を製造した。 (2) ポリアクリル酸樹脂(吸水性重合体)(荒川化
学工業株式会社製「アラソープG」;吸水能Q0=乾燥
重量の約650倍)200重量部およびウレタン重合体
(バインダー用重合体)(大日本インキ化学工業株式会
社製「クリスボン6306B」;固形分30重量%)1
00重量部を混合して吸水性重合体液を調製し、この吸
水性重合体液中に上記(1)で製造した編地を浸漬した
後、取り出して絞り圧1.2kg・f/cm2で絞って
余分の吸水性重合体液を除去し、120℃で乾燥して、
目付けが300g/m2(吸水性重合体及びバインダー
用重合体の合計付着量180g/m2)の編地製の吸水
性植生用繊維構造物を製造した。この植生用繊維構造物
の厚さは5.3mmであった。 (3) 上記(2)で得られた編地製の吸水性植生用繊
維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密度
を上記した方法で測定したところ0.2g/cm3であ
り、また20g/cm2の加圧下における植生用繊維構
造物の厚さは4.6mmであった。また、この植生用繊
維構造物の吸水能は8.3g水/cm3であった。さら
に、この植生用繊維構造物の編構造により形成された方
形の貫通孔の開口面積は64mm2であり、そして繊維
に付着後の吸水性重合体の吸水能Q1を上記した方法で
求めたところ0.37Q0であり、貫通孔を包囲する周
囲壁部の高さは5.3mmであった。
【0049】《比較例1》 (1) 単繊維繊度20デニール(直径45μm)のポ
リエステル繊維を用いて、ニードルパンチング法により
常法にしたがって不織布を形成した後、不織布の強度ア
ップのためにアクリル樹脂(大日本インキ化学工業株式
会社製「ディクナールE−8290」)を繊維重量に対
して5重量%の割合で付着させて、目付け480g/m
2のアクリル樹脂処理不織布を製造した。 (2) 実施例2の(2)で使用したのと同じ吸水性重
合体液を、上記(1)で製造したアクリル樹脂処理不織
布にスプレー法で噴霧して付着させた後、120℃で乾
燥して、目付けが630g/m2(吸水性重合体及びバ
インダー用重合体の合計付着量150g/m2)の不織
布製の吸水性植生用繊維構造物を製造した。この植生用
繊維構造物の厚さは1.6mmであった。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密
度を上記した方法で測定したところ0.45g/cm3
であり、また20g/cm2の加圧下における植生用繊
維構造物の厚さは1.4mmであった。さらに、この植
生用繊維構造物の吸水能は4.3g水/cm3であっ
た。また、この植生用繊維構造物では繊維に付着後の吸
水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたところ、
0.09Q0であり、そしてその不織組織に基づく貫通
孔の開口面積は約0.0004〜0.01mm2の範囲
であり、更に平均繊維交叉間距離は0.06mmであっ
た。
リエステル繊維を用いて、ニードルパンチング法により
常法にしたがって不織布を形成した後、不織布の強度ア
ップのためにアクリル樹脂(大日本インキ化学工業株式
会社製「ディクナールE−8290」)を繊維重量に対
して5重量%の割合で付着させて、目付け480g/m
2のアクリル樹脂処理不織布を製造した。 (2) 実施例2の(2)で使用したのと同じ吸水性重
合体液を、上記(1)で製造したアクリル樹脂処理不織
布にスプレー法で噴霧して付着させた後、120℃で乾
燥して、目付けが630g/m2(吸水性重合体及びバ
インダー用重合体の合計付着量150g/m2)の不織
布製の吸水性植生用繊維構造物を製造した。この植生用
繊維構造物の厚さは1.6mmであった。 (3) 上記(2)で得られた不織布製の吸水性植生用
繊維構造物の20g/cm2の加圧下における見掛け密
度を上記した方法で測定したところ0.45g/cm3
であり、また20g/cm2の加圧下における植生用繊
維構造物の厚さは1.4mmであった。さらに、この植
生用繊維構造物の吸水能は4.3g水/cm3であっ
た。また、この植生用繊維構造物では繊維に付着後の吸
水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたところ、
0.09Q0であり、そしてその不織組織に基づく貫通
孔の開口面積は約0.0004〜0.01mm2の範囲
であり、更に平均繊維交叉間距離は0.06mmであっ
た。
【0050】《比較例2》 (1) 実施例5で用いたのと同じ単繊維繊度200デ
ニール(直径143μm)のポリエステルフィラメント
糸を用いて、常法により目付けが100g/m2の平織
地を製造した。 (2) 実施例5の(2)で用いたのと同じ吸水性重合
体液中に上記(1)で製造した織地を浸漬した後、取り
出して絞り圧2kg・f/cm2で絞って余分の吸水性
重合体液を除去し、120℃で乾燥して、目付けが15
0g/m2(吸水性重合体及びバインダー用重合体の合
計付着量50g/m2)の織地製の吸水性植生用繊維構
造物を製造した。この植生用繊維構造物の厚さは0.7
mmであった。 (3) 上記(2)で得られた織地製の吸水性植生用繊
維構造物の50cm×50cm寸法の試験片を5枚重ね
て(1枚の織地の厚さが薄いために重ねて試験した)2
0g/cm2の加圧下における見掛け密度を上記した方
法で測定したところ0.21g/cm3であった。ま
た、この植生用繊維構造物の吸水能は8.5g水/cm
3であり、そして生用繊維構造物における繊維に付着後
の吸水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたとこ
ろ0.42Q0であった。
ニール(直径143μm)のポリエステルフィラメント
糸を用いて、常法により目付けが100g/m2の平織
地を製造した。 (2) 実施例5の(2)で用いたのと同じ吸水性重合
体液中に上記(1)で製造した織地を浸漬した後、取り
出して絞り圧2kg・f/cm2で絞って余分の吸水性
重合体液を除去し、120℃で乾燥して、目付けが15
0g/m2(吸水性重合体及びバインダー用重合体の合
計付着量50g/m2)の織地製の吸水性植生用繊維構
造物を製造した。この植生用繊維構造物の厚さは0.7
mmであった。 (3) 上記(2)で得られた織地製の吸水性植生用繊
維構造物の50cm×50cm寸法の試験片を5枚重ね
て(1枚の織地の厚さが薄いために重ねて試験した)2
0g/cm2の加圧下における見掛け密度を上記した方
法で測定したところ0.21g/cm3であった。ま
た、この植生用繊維構造物の吸水能は8.5g水/cm
3であり、そして生用繊維構造物における繊維に付着後
の吸水性樹脂の吸水能Q1を上記した方法で求めたとこ
ろ0.42Q0であった。
【0051】《比較例3》吸水膨化する改質アクリル系
繊維(吸水性繊維)と木綿を、改質アクリル系繊維:木
綿の混率が7.5:1となるように混用して製造した2
000デニール相当の糸を使用して、下記の表3に示す
特性を有する目付75g/m2のメッシュシートを編成
した。
繊維(吸水性繊維)と木綿を、改質アクリル系繊維:木
綿の混率が7.5:1となるように混用して製造した2
000デニール相当の糸を使用して、下記の表3に示す
特性を有する目付75g/m2のメッシュシートを編成
した。
【0052】《芝草およびウォーターメロンの生育試
験》 (1) 上記の実施例および比較例で得られた植生用繊
維構造物のそれぞれを100cm×100cmの寸法に
裁断して、それを深さ30cmの土の上に敷設し、さら
にその植生用繊維構造物の上に10cmの厚さで土をか
ぶせてから、芝草の種を30g/m2の割合でほぼ均等
に播いた試料をそれぞれ準備した。また、前記と同様に
敷設した植生用繊維構造物の上にウォーターメロンの種
を1m2当たり4粒、夫々が50cm間隔となるように
播いて育成状態の評価試料とした。さらに、参考のため
に植生用繊維構造物を何ら用いずに同様の試料を準備し
た。 (2) 上記(1)で準備した試料を温度45℃、湿度
10%の試験室に入れて、発芽するまでは1回につき1
0リットル/m2の割合で8時間ごとに1日3回給水
し、発芽後は1日につき1回の割合で1日(1回)につき
20リットル/m2の割合で給水して、その生育状況を
下記の表1に示す評価基準にしたがって評価したとこ
ろ、下記の表2および表3に示すとおりの結果であっ
た。また、この試験では給水用の水として、海水を淡水
化した水を用いる場合を想定して、食塩を3000pp
mの割合で溶解した水を使用した。
験》 (1) 上記の実施例および比較例で得られた植生用繊
維構造物のそれぞれを100cm×100cmの寸法に
裁断して、それを深さ30cmの土の上に敷設し、さら
にその植生用繊維構造物の上に10cmの厚さで土をか
ぶせてから、芝草の種を30g/m2の割合でほぼ均等
に播いた試料をそれぞれ準備した。また、前記と同様に
敷設した植生用繊維構造物の上にウォーターメロンの種
を1m2当たり4粒、夫々が50cm間隔となるように
播いて育成状態の評価試料とした。さらに、参考のため
に植生用繊維構造物を何ら用いずに同様の試料を準備し
た。 (2) 上記(1)で準備した試料を温度45℃、湿度
10%の試験室に入れて、発芽するまでは1回につき1
0リットル/m2の割合で8時間ごとに1日3回給水
し、発芽後は1日につき1回の割合で1日(1回)につき
20リットル/m2の割合で給水して、その生育状況を
下記の表1に示す評価基準にしたがって評価したとこ
ろ、下記の表2および表3に示すとおりの結果であっ
た。また、この試験では給水用の水として、海水を淡水
化した水を用いる場合を想定して、食塩を3000pp
mの割合で溶解した水を使用した。
【0053】
【表1】 [芝草又はウォーターメロンの生育状況の評価基準] レベル: 生 育 状 況 1 :青々としていて萎れや枯れが全くなく、極めて良好な生育状況である。 2 :多少元気がないが、ほぼ青々としており、ほぼ良好な生育状況である。 3 :枯れは生じていないが少々萎れがあり、元気がなく、やや不良な生育 状況である。 4 :枯れが生じており、生育状況が不良である 5 :大半がやや黄味がかっていて萎れており、かなり不良な生育状況であ る。 6 :殆どが黄色く枯れており、生育していない。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】上記の表2の結果から、単繊維繊度30デ
ニール以上の有機重合体繊維を5重量%以上の割合で含
み、20g/cm2の加圧下における見掛け密度が0.
001〜0.3g/cm3であり、且つ厚さが2mm以
上である吸水性繊維構造物、特に吸水性重合体およびバ
インダー用重合体を付与して吸水性を持たせてなる吸水
性繊維構造物よりなる実施例1〜7の本発明の植生用繊
維構造物を用いた場合には、芝草およびウォーターメロ
ンを良好に生育させ得ることがわかる。一方、上記の表
3における比較例1〜3および参考例の結果から、単繊
維繊度が20デニールの有機重合体繊維を用いて得られ
た繊維構造物、20g/cm2の加圧下における見掛け
密度が0.3g/cm3を超えたり、厚さが2mm未満
である繊維構造物、吸水膨化する繊維を用いて形成した
繊維構造物を植生用繊維構造物として用いた場合、およ
び植生用繊維構造物を用いない場合(参考例)には、い
ずれも、芝草およびウォーターメロンを良好に生育しな
いことがわかる。
ニール以上の有機重合体繊維を5重量%以上の割合で含
み、20g/cm2の加圧下における見掛け密度が0.
001〜0.3g/cm3であり、且つ厚さが2mm以
上である吸水性繊維構造物、特に吸水性重合体およびバ
インダー用重合体を付与して吸水性を持たせてなる吸水
性繊維構造物よりなる実施例1〜7の本発明の植生用繊
維構造物を用いた場合には、芝草およびウォーターメロ
ンを良好に生育させ得ることがわかる。一方、上記の表
3における比較例1〜3および参考例の結果から、単繊
維繊度が20デニールの有機重合体繊維を用いて得られ
た繊維構造物、20g/cm2の加圧下における見掛け
密度が0.3g/cm3を超えたり、厚さが2mm未満
である繊維構造物、吸水膨化する繊維を用いて形成した
繊維構造物を植生用繊維構造物として用いた場合、およ
び植生用繊維構造物を用いない場合(参考例)には、い
ずれも、芝草およびウォーターメロンを良好に生育しな
いことがわかる。
【0057】
【発明の効果】本発明の植生用繊維構造物は、良好な保
水性と共に、適度な排水性および植物の根が順調に生育
し得る適度な空間を有しており、しかも植物に給与され
る水中に含まれる塩分などの有害物質が蓄積しにくく、
また該有害物質が蓄積した際には通常より多めの水を施
すことによって簡単に除去することができるので、本発
明の植生用繊維構造物を用いて植生を行った場合には、
水不足による植物の枯れ、水分過剰による根腐れ、根の
過剰密生による植物の生育不全や枯れ、塩害などを生ず
ることなく、植物を良好に生育させることができる。そ
のため、本発明の植生用繊維構造物は前記した優れた特
性を活かして、砂漠などのような降雨量の極めて少ない
地域、傾斜地などのような雨が降っても地面に水が保持
されにくい場所、ゴルフ場、サッカー場、野球場、道路
の中央分離帯などのような植物への給水に大変な労力や
時間を要する場所をはじめとして、種々の場所や地域に
おいて植物の生育用に極めて有効に使用することができ
る。
水性と共に、適度な排水性および植物の根が順調に生育
し得る適度な空間を有しており、しかも植物に給与され
る水中に含まれる塩分などの有害物質が蓄積しにくく、
また該有害物質が蓄積した際には通常より多めの水を施
すことによって簡単に除去することができるので、本発
明の植生用繊維構造物を用いて植生を行った場合には、
水不足による植物の枯れ、水分過剰による根腐れ、根の
過剰密生による植物の生育不全や枯れ、塩害などを生ず
ることなく、植物を良好に生育させることができる。そ
のため、本発明の植生用繊維構造物は前記した優れた特
性を活かして、砂漠などのような降雨量の極めて少ない
地域、傾斜地などのような雨が降っても地面に水が保持
されにくい場所、ゴルフ場、サッカー場、野球場、道路
の中央分離帯などのような植物への給水に大変な労力や
時間を要する場所をはじめとして、種々の場所や地域に
おいて植物の生育用に極めて有効に使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の植生用繊維構造物に用い得る不織布の
一例を一方の表面から見た図である。
一例を一方の表面から見た図である。
【図2】本発明の植生用繊維構造物に用い得る不織布の
別の例を一方の表面から見た図である。
別の例を一方の表面から見た図である。
【図3】不織布製の植生用繊維構造物における繊維交叉
間距離の求め方を示す図である。
間距離の求め方を示す図である。
【図4】本発明の植生用繊維構造物に用い得る編地の一
例を示す図である。
例を示す図である。
1 不織布 2 貫通孔(不織布の厚さ方向に貫通している空隙) 3 貫通孔(穿設した孔) 4 ダブルラッシェル編地(繊維構造物) 5 貫通孔 6 貫通孔の周囲壁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 恭永 福井県鯖江市神中町2−7−40 ウラセ株 式会社内 (72)発明者 平松 憲二 大阪府大阪市北区梅田1丁目12番39号 株 式会社クラレ内
Claims (7)
- 【請求項1】 単繊維繊度が30デニール以上の有機重
合体繊維を5重量%以上含み、20g/cm2の加圧下
における見掛け密度が0.001〜0.3g/cm3で
あり且つ1.5mm以上の厚さを有する、吸水性の繊維
構造物よりなることを特徴とする植生用繊維構造物。 - 【請求項2】 単繊維繊度が30デニール以上の有機重
合体繊維を5重量%以上含み、20g/cm2の加圧下
における見掛け密度が0.001〜0.3g/cm3で
1.5mm以上の厚さを有する植生用繊維構造物であっ
て、該繊維構造物を構成する繊維には、吸水性重合体と
バインダー用重合体とが付着され、該繊維構造物の単位
体積当たりの吸水量が、0.02〜10g水/cm3で
あることを特徴とする植生用繊維構造物。 - 【請求項3】 繊維構造物が不織布形態である請求項1
または2に記載の植生用繊維構造物。 - 【請求項4】 吸水性重合体:バインダー用重合体の重
量比が、1:3〜10:1である請求項2または3に記
載の植生用繊維構造物。 - 【請求項5】 吸水性重合体が、乾燥自重に対して10
0〜1000倍の吸水能(Q0)を有しており、かつ繊
維に付着された後の該吸水性重合体は、バインダー用重
合体と共存することにより下記の数式(1)を満たすよ
うにその吸水能(Q1)が見かけ上低減されている請求
項2〜4のいずれか1項に記載の植生用繊維構造物。 【数1】 0.01Q0≦Q1≦0.5Q0 (1) [式中、Q0=有機重合体繊維に付着させる前の吸水性
重合体の吸水能(重量倍)、Q1=有機重合体繊維に付
着させた後の吸水性重合体の見掛けの吸水能(重量倍)
を示す。] - 【請求項6】 植生用繊維構造物の厚さ方向に貫通す
る、開口面積が0.5〜750mm2である開口部を有し
ている請求項1〜5のいずれか1項に記載の植生用繊維
構造物。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の植
生用繊維構造物を用いて植物を生育させる方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9262674A JPH10150848A (ja) | 1996-09-27 | 1997-09-10 | 植生用繊維構造物 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27525496 | 1996-09-27 | ||
| JP8-275254 | 1996-09-27 | ||
| JP9262674A JPH10150848A (ja) | 1996-09-27 | 1997-09-10 | 植生用繊維構造物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10150848A true JPH10150848A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=26545645
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9262674A Pending JPH10150848A (ja) | 1996-09-27 | 1997-09-10 | 植生用繊維構造物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10150848A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006246886A (ja) * | 2005-02-10 | 2006-09-21 | Daikichi Suematsu | コケ植生体及び緑化構造物並びに緑化擁壁 |
| JP2017000098A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 日本植生株式会社 | 植栽方法 |
| CN112922085A (zh) * | 2021-03-18 | 2021-06-08 | 江苏欣昌建设工程有限公司 | 一种分流制的雨水分流、调蓄及处理系统 |
-
1997
- 1997-09-10 JP JP9262674A patent/JPH10150848A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006246886A (ja) * | 2005-02-10 | 2006-09-21 | Daikichi Suematsu | コケ植生体及び緑化構造物並びに緑化擁壁 |
| JP2017000098A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 日本植生株式会社 | 植栽方法 |
| CN112922085A (zh) * | 2021-03-18 | 2021-06-08 | 江苏欣昌建设工程有限公司 | 一种分流制的雨水分流、调蓄及处理系统 |
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