JPH10151453A - 紫外線照射水処理装置及び紫外線ランプ並びにその製造方法 - Google Patents

紫外線照射水処理装置及び紫外線ランプ並びにその製造方法

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JPH10151453A
JPH10151453A JP8325856A JP32585696A JPH10151453A JP H10151453 A JPH10151453 A JP H10151453A JP 8325856 A JP8325856 A JP 8325856A JP 32585696 A JP32585696 A JP 32585696A JP H10151453 A JPH10151453 A JP H10151453A
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ultraviolet
ultraviolet lamp
coating
treatment apparatus
lamp
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JP8325856A
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Osamu Miki
理 三木
Nobuyuki Kanemori
伸幸 兼森
Shingo Katayama
真吾 片山
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線殺菌の長所及び光触媒細菌の長所を結
合し、かつ両者の欠点をなくした光触媒−紫外線細菌を
行うことができる紫外線照射水処理装置を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 紫外線ランプにより紫外線を照射して水
中の汚濁物、菌類を酸化および/または殺菌する紫外線
照射水処理装置において、紫外線ランプの表面に光触媒
活性を有する物質の被膜を設け、その被膜の厚さを0.
2〜3.0μmとし、かつ、50nm〜1μmの多孔性
の被膜したことを特徴とする紫外線照射水処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水の殺菌および水
中汚濁物の浄化を行うための水処理の技術分野に関する
もので、特に、光触媒と紫外線照射を利用して水中の汚
濁物、菌類を酸化および/または殺菌する紫外線照射水
処理装置、紫外線照射ランプおよびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】現在においては、水が種々の産業や家庭
用に幅広く利用されていて、例えば、上水道、食品工業
水、洗浄用水、プール、風呂、クーリングタワー水、魚
類飼育用水等に使用されており、それに伴って使用され
た排水の下水も増加している。
【0003】そして、これらの上下水等の水中には細
菌、ウイルス、藻類等が存在しているため、これらを消
毒により殺菌及び/又は酸化して無害化することが行わ
れてきた。
【0004】水の消毒は、塩素により塩素殺菌すること
が一般に行われているが、塩素消毒には塩素臭やトリハ
ロメタンなどの有機塩化物の塩素殺菌副生成物の問題、
或いは塩素殺菌した下水処理水を河川に放流すると、水
中に残留する塩素、有機塩化物等が河川に生息する魚介
類に悪影響を及ぼすという環境への影響が懸念されてき
ている。
【0005】そこで、塩素殺菌に変わる殺菌方法とし
て、クロラミン、二酸化塩素、臭素またはオゾン等の化
学的消毒剤を使用する殺菌方法が実用化されるようにな
ってきた。
【0006】しかし、化学的消毒剤を使用しない消毒方
法が望まれて、紫外線による消毒方法が実施されるよう
になってきている。化学的消毒剤を使用しない紫外線消
毒の長所は処理時間が短く、かつ装置が比較的単純であ
り、残留物質が存在しないので副生成物が生成しにくく
水質に変化を与えないことである。そのため塩素消毒の
様に水中に塩素の残留がないので処理水を直接河川に放
流しても河川に生息する魚介類に何ら影響を与えない。
また、紫外線殺菌は全ての生物が持つているDNAをタ
ーゲットにしていることから、大腸菌、一般細菌をはじ
め、カビ、酵母、ウイルス等に有効で紫外線照射量が設
計値以上になっても化学的消毒剤とは異なり過剰注入の
問題も生じなく、運転管理が容易なことである。
【0007】紫外線殺菌の原理は、紫外線が100〜3
80nm(ナノメータ)の波長を持つ光の一種であり、
この中でも253.7nmの波長が細菌、ウイルス、藻
類等のDNA(デオキシリボ核酸)に最も吸収され易
く、吸収された紫外線が生命維持と遺伝情報の伝達に必
要なDNAに障害を与え、再生を妨害し死滅させると考
えられている。
【0008】しかしながら、紫外線殺菌を有効に活用す
るためには、種々の検討課題が存在している。例えば、
水中に紫外線吸収物質や汚濁物が存在すると紫外線の照
射効率が悪くなり、病原微生物等に紫外線が届かなくな
る欠点があること。紫外線損傷を与えた病原微生物等に
310〜490nmの可視光線や近紫外光線が照射され
ると、病原微生物等は光回復酵素の作用による光回復能
力によりその損傷が回復するという欠点があること。即
ち、この光回復現象はよく知られていて、紫外線殺菌に
よる消毒後の放流水は太陽光にさらされると一部の菌が
光回復することが考えられる。また、紫外線ランプを保
護している石英管の汚水接触面に形成される汚れによっ
て紫外線照射が妨げられる欠点がある。即ち、汚れとし
てはマグネシュウムやカルシュウムが主となる無機係の
ものと、油を主因とする有機系のものとがある。
【0009】これらの種々の課題を解決することにより
紫外線殺菌は効果的に使用することができるようになる
ものと考えられる。
【0010】一方、近年、光触媒により汚れや悪臭が防
止でき、そして殺菌を行うことができることについての
研究結果が「化学工業」1995年12月号(p9〜1
3及びp50〜54)に報告されている。この報告文中
には、代表的な光触媒である酸化チタンに光を照射する
と、触媒表面に極めて大きな酸化力を有するヒドロキシ
ラジカル(OH・)とスーパーオキサイドイオン
(O2-)が生成し、他の方法では分解しにくい有機塩素
化合物等が酸化分解されること、また酵母、大腸菌、緑
藻等の懸濁液に光触媒である酸化チタン粉末を投入し光
照射すると殺菌、殺藻できることが記述されている。
【0011】図1は光触媒による反応を模式的に示した
図である。光触媒による殺菌の原理は、図1に示すよう
に、二酸化チタン(TiO2)粒子1に紫外線(hv)
が照射されると、二酸化チタンの電子構造中で励起電子
(e−)とこの抜け穴である正孔(h+)が生じる。電
子(e-)は触媒表面に存在する酸素(O2)と反応し、
スーパーオキサイドイオン(O2-)を生成する。一方正
孔(h+)は水と反応してヒドロキシラジカル(OH
・)を生成する。ヒドロキシラジカル(OH・)は、強
い酸化力を有していて細菌2の細胞膜の酵素や補酵素を
攻撃し破壊して細菌を死滅させると考えられている。
【0012】図2は光触媒である酸化チタン粒子を懸濁
させて大腸菌を殺菌した試験結果を示す図である。純水
中に大腸菌数を105個/mlに調整した大腸菌液をビ
ーカに入れ、これに酸化チタン粒子を懸濁させて、波長
360nm付近の紫外線を多く含有する蛍光灯の光りを
照射すると、図2に示すように、約60分で生菌数は殆
ど無くなり、殺菌がおこなわれている。しかし、光りを
照射しないと生菌数の減少は少ないことが分かる。
【0013】光触媒を利用して殺菌処理する場合の問題
点は、殺菌効率の低いことである。即ち、光触媒に入射
した光りエネルギーは、通常数%以下しか殺菌に必要な
化学的エネルギーに変換されず、残りは熱になってしま
うのである。しかも、光触媒である酸化チタンを水中で
使用するために、流動床で適用しようとすると、微粒子
の光触媒の回収や分離が非常に困難であるという問題が
ある。このため水の消毒に光触媒を利用することは、実
用化が困難である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は紫外
線殺菌の長所および光触媒殺菌の長所を結合し、かつ両
者の欠点を無くした光触媒−紫外線殺菌を行うことがで
きる紫外線照射水処理装置と、その紫外線照射水処理装
置に使用する紫外線ランプおよび紫外線ランプの製造方
法を提供することを課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、紫外線照射
水処理装置の紫外線ランプの表面を光触媒活性を有する
物質からなる紫外線透過性被膜で被覆すると紫外線と光
触媒による殺菌効果の両方を利用することができるこ
と、そのため、各種菌を殺菌するのに必要な紫外線照射
時間を短縮でき、かつ、光回復の現象を防止できるこ
と、および、紫外線ランプの表面を光触媒活性を有する
物質からなる紫外線透過性被膜で被覆する方法として、
有機溶媒に溶解した金属アルコキシドの加水分解を利用
することによって透明被膜の被覆が効果的に形成できる
ことを知見して本発明を完成した。
【0016】本発明の要旨は、以下のとおりである。
【0017】(1)紫外線ランプにより紫外線を照射し
て水中の汚濁物、菌類等を酸化および/または殺菌する
紫外線照射水処理装置において、紫外線ランプの表面に
光触媒活性を有する物質からなる紫外線透過性被膜を設
けたことを特徴とする紫外線照射水処理装置。
【0018】(2)紫外線ランプの表面に被膜の厚さが
0.2〜3.0μmである光触媒活性を有する物質の被
膜を設けたことを特徴とする紫外線ランプ。
【0019】(3)紫外線ランプの表面に設けた被膜
が、50nm〜1μmの多孔性の被膜であることを特徴
とする上記(2)記載の紫外線ランプ。
【0020】(4)光触媒活性を有する物質がアナター
ゼ型チタニアであることを特徴とする上記(2)又は
(3)記載の紫外線ランプ。
【0021】(5)紫外線ランプの表面に二酸化ケイ素
の被膜を介して光触媒活性のある物質の被膜を設けたこ
とを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の紫
外線ランプ。
【0022】(6)上記(2)、(3)、(4)または
(5)記載の紫外線ランプを設置したことを特徴とする
上記(1)記載の紫外線照射水処理装置。
【0023】(7)有機溶媒に溶解した金属アルコキシ
ドに、これを加水分解する前あるいは後に、有機溶媒に
可溶な有機高分子および有機溶媒に不溶で0.1〜1.
0μmの粒度を持つ有機高分子を添加して作成した溶液
を、紫外線ランプのガラス表面に塗布し、加熱処理し
て、紫外線ランプの表面に光触媒活性を有する物質から
なる紫外線透過性被膜を形成することを特徴とする紫外
線ランプの製造方法。
【0024】(8)金属アルコキシドがチタンアルコキ
シドであって、加熱処理を300〜700℃で行うこと
を特徴とする上記(7)記載の紫外線ランプの製造方
法。
【0025】本発明の解決手段について更に詳細に説明
する。
【0026】本発明で使用する光触媒活性を有する物質
としては、酸化チタン等の半導体材料が使用でき、特
に、酸化チタンの内でアナターゼ型チタニアは光活性が
高く、殺菌効果も高いので好ましいが、他の半導体材料
も使用することができる。例えば、酸化チタンに匹敵す
る光活性を有する物質としては、チタン酸ストロンチュ
ウム(SrTiO3)やニオブ酸カリウム(K4Nb
17)等がある。
【0027】本発明では紫外線ランプの表面に被膜厚さ
が0.2〜3.0μmの光触媒活性を有する物質からな
る紫外線透過性被膜を設けているが、被膜の厚さが0.
2μm未満となると光触媒効果が低く実用的でない。一
方、被膜を厚くしようとすると、厚い被膜はコーティン
グを何回も繰り返して重ね塗りしないと作製できないの
で実用的でなく、また厚くなり過ぎると紫外線の透過度
が低下して紫外線殺菌の作用が十分に発揮できなくなっ
てしまうので好ましくない。そのために、被膜の厚さの
上限を3.0μmとした。
【0028】また、紫外線ランプの表面に形成された光
触媒の被覆は、殺菌処理する処理水と接触させねばなら
ず、接触効率を向上させるためには被膜層は多孔性被膜
とすることが好ましい。また、殺菌処理のためには、処
理水中に存在している細菌等を光触媒と直接に接触させ
ることが必要で、その接触効率向上のためには、処理水
中に存在している細菌、ウイルス等が侵入できる大きさ
の孔を持った多孔性被膜とすることが大切である。細
菌、ウイルスの大きさは通常1μm以下の範囲であるか
ら、それに対応して本発明では50nm〜1μmの多孔
性被膜とした。
【0029】また、紫外線ランプのガラスの上に二酸化
ケイ素(SiO2)の被膜を形成し、その上に酸化チタ
ン等の被膜を形成すると高い光触媒活性を得ることがで
きるので、光触媒活性のある物質の被膜の下地に二酸化
ケイ素の被膜を設けることが好ましい。
【0030】紫外線ランプの表面に光触媒活性を有する
物質からなる紫外線透過性被膜を形成するためには、有
機溶媒に溶解した金属アルコキシド、例えば、チタンア
ルコキシドに、これを加水分解する前あるいは後に、有
機溶媒に可溶な有機高分子および有機溶媒に不溶で0.
1〜1.0μmの粒径を持つ有機高分子を添加した溶液
を紫外線ランプ基材に塗布して加熱処理し、チタンアル
コキシドの場合は300〜700℃で加熱処理して、光
触媒活性を有する物質を被覆する。可溶性有機高分子は
小さい孔、不溶性有機高分子は大きい孔を作るために添
加する。
【0031】金属アルコキシドを溶解する有機溶媒とし
ては、金属アルコキシドが可溶であれば特定されない
が、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノー
ル、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のアル
コール、エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン等を
用いることができる。
【0032】金属アルコキシドのアルコキシ基として
は、特に限定しないが、例えば、メトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基、プロポキシ基、メトキシエトキシ基、
エトキシエトキシ基などを用いることかできる。また、
金属アルコキシドは、その反応性を制御するために、β
−ジケトン、β−ケトエステル、アルカノールアミン、
アルキルアルカノールアミン、有機酸等で化学改質して
使用することができる。
【0033】また、加水分解において、添加する水は有
機溶媒で希釈して添加しても良い。
【0034】添加する有機高分子としでは、特に限定し
ないが、セルロース系高分子、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、塩化ビニ
ル、アクリル系高分子、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル類等が挙げられる。
有機溶媒に可溶な有機高分子を添加すると、加熱処理に
よって消滅し、50mmから0.1μmの孔ができる。
【0035】さらに、有機溶媒に不溶で0.1〜1.0
μmの粒径を持つ有機高分子を添加すると、この粒子が
被膜中に存在し、加熱処理により消滅し、その部分が孔
となって、0.1〜1μmの多孔性被膜を容易に得るこ
とができる。粒子の大きさが、0.1〜1.0μmの粒
径の範囲を外れると0.1〜1μmの多孔性被膜が得ら
れない。これらの2種類の性質を持った有機高分子を用
いることにより、50mm〜0.1μmと0.1〜1.
0μmの孔群を作ることができ、結果として50nm〜
1μmの多孔性被覆を作ることができる。
【0036】また、チタンアルコキシドを用いた場合の
加熱処理を300〜700℃で行うことにより、形成さ
れる被膜は光活性の高いアナターゼ型チタニアの透明被
膜となる。加熱処理温度が300〜700℃の範囲を外
れると、酸化チタンの被膜は、ルチル型チタニア被膜或
はブルッカイト型チタニア被膜となり好ましくない。
【0037】本発明における溶液の塗布方法は、スプレ
ーコート法、ディップコート法、ロールコート法、スピ
ンコート法、刷毛ぬり法等で行うことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に基づい
て説明する。
【0039】図3は、光触媒−紫外線ランプとして使用
する光触媒活性を有する物質をコーティングした水銀ラ
ンプの構造を示す図である。
【0040】図4は、図3に示す紫外線ランプをシリン
ダーに取り付けた光触媒−紫外線照射水処理装置の外観
を示す図である。
【0041】図5は、水路壁面に図3に示す紫外線ラン
プを取り付けた光触媒−紫外線照射水処理装置を示す図
である。
【0042】図3に示すように、紫外線を放射する水銀
ランプは、アルゴン、ネオン等の希ガスと水銀2を封入
した長尺の石英ガラス管3からなっていて、石英ガラス
管3の両端部にフィラメント4が配設され、そして、石
英ガラス管の表面には光触媒活性を有する物質としてア
ナターゼ型チタニアをコーティング5した構造となって
いる。電源6より安定器7を通じて水銀ランプのフィラ
メント4に通電すると、ランプが点灯し、その結果とし
て、紫外線8が放射される。アナターゼ型チタニアのコ
ーティング被膜は、0.2〜3.0μmの膜厚で50n
m〜1μmの多孔性からなる紫外線透過性被膜として形
成されている。
【0043】水銀ランプは、点灯時のランプ管内の蒸気
圧によつて低圧ランプと中圧ランプに分けられるが、殺
菌に有効な253.7nmの波長の紫外線を非常に効率
よく放射できるのは低圧ランプであり、中圧ランプは2
53.7nm以外の波長の紫外線をも放射するので低圧
ランプよりも効率が低い。
【0044】水を消毒する場合には、図4および図5に
示す紫外線照射水処理装置を適用する。図4に示すよう
に、シリンダー9内に複数の図3に示す紫外線ランプ1
0を並列に取り付けて紫外線照射水処理装置は構成され
ている。紫外線照射水処理装置の処理水の給水口11か
ら処理水をシリンダー9内に給水し、紫外線ランプ10
に沿って通水して排水口12から排水する。シリンダー
内の処理水は、紫外線ランプの紫外線の照射を受けると
共に、紫外線ランプの表面に形成されている光触媒活性
のあるアナターゼ型チタニア被膜と接触する。その結
果、水中に存在する大腸菌などの細菌類、緑藻等は酸化
および/または殺菌されて消毒されることとなる。な
お、紫外線照射水処理装置の外皮をシリンダーとした
が、シリンダーに限らず処理水を通水あるいは溜めるこ
とができるものであれば箱型等の任意の形状であっもよ
い。
【0045】図5に示す紫外線照射水処理装置では、水
路13の壁面に複数の紫外線ランプ10が設けてあるの
で、水路13を流れる処理水は、図4と同様に紫外線お
よび光触媒によって消毒されることとなる。
【0046】従来の紫外線法と本発明の紫外線照射水処
理装置を使用する光触媒−紫外線法との大腸菌殺菌効果
の比較実験を下水処理場の活性汚泥処理水を対象として
行った。
【0047】処理水中には2×104個/mlの大腸菌
数が存在していたが、これに従来の紫外線ランプと本発
明のアナターゼ型チタニア被膜をコーティングした紫外
線ランプとの2種類の紫外線ランプを用いて、紫外線の
照射強度を変化させて処理水に照射し、大腸菌の生存残
存率を測定した。その結果を図6に示す。図6に示すよ
うに、本発明に係わる光触媒−紫外線法によれば、同一
照射強度(mW・S/cm2)では光触媒−紫外線法の
方が大幅に殺菌効果が高いことが分かる。このことは、
本発明装置を使用する光触媒−紫外線法は、従来法に比
較して大腸菌を殺菌するに必要な紫外線照射量を30〜
40%削減できることを意味している。
【0048】更に、本発明のアナターゼ型チタニア被膜
をコーティングした紫外線ランプを用いて処理水を殺菌
処理した場合の光回復の影響を実験により調査した。
【0049】実験条件としては、99%の大腸菌の殺菌
処理をするために、従来の紫外線法では7.0mW・S
/cm2の紫外線照射を行い、本発明に係わる光触媒−
紫外線法ではエアレーションを行いながら4.5mW・
S/cm2の紫外線照射を行った。この殺菌処理を行っ
た処理水に可視光線を180分照射し、その間の光回復
の影響を殺菌率を調査することにより行った。その結果
を図7に示す。図7に示すように、従来法では光回復現
象が生じたが(図中の○)、本発明装置を使用した方法
では光回復現象は見られなかった(図中の●)。このよ
うに、従来の紫外線法では防止することが困難であった
光回復現象を、本発明の紫外線照射水処理装置を使用す
れば効果的に防止することができ殺菌処理の効率が著し
く向上することとなる。
【0050】また、光触媒活性のある物質であるアナタ
ーゼ型チタニア等の酸化チタンに紫外線を照射すると、
その表面は非常に強い親水性になり、油類は付着しにく
くなる。しかも、油類が付着しても、水流により容易に
除去されることとなる。このことは、本発明の光触媒活
性のある物質の被膜を形成してある紫外線ランプは、水
の紫外線殺菌処理中に処理水中に存在する微生物、汚濁
物、油等が主因となって起きる汚染に対してセルフクリ
ーニング効果を有していることとなる。そのため、従来
の紫外線ランプに比較して、本発明の紫外線ランプで
は、水処理中の紫外線ランプの汚染に基づく紫外線照射
量の低下を効果的に防止することができる。
【0051】
【実施例】本発明の紫外線ランプの製造方法の実施例を
説明する。
【0052】
【実施例1】アセチルアセトンで化学改質したチタンイ
ソプロポキシドをエトキシエタノールに0.1モル/L
の濃度で溶解し、さらにエトキシエタノールで50重量
%に希釈した水をアルコキシ基に対して等モル添加し加
水分解した。ついで、この溶液にポリエチレングリコー
ルを添加して溶解し、さらにポリウレタン粉末を分散し
た。作製した溶液を紫外線ランプのガラス表面に塗布
し、500℃で加熱処理を行い光触媒活性のあるチタニ
アコーティング被膜を形成した。被膜はアナターゼ型チ
タニアの透明被膜となっていた。
【0053】
【実施例2】エタノールアミンで化学改質したチタンエ
トキシドをエタノールに0.5モル/Lの濃度で溶解
し、エチルセルロースを添加、溶解した。前記溶液にエ
トキシエタノールで50重量%に希釈した水をアルコキ
シ基に対して2モル添加して加水分解を行い、さらにア
クリル樹脂粉末を分散して塗布溶液を作成した。作成し
た溶液を紫外線ランプのガラス表面に塗布し、500℃
で加熱処理を行い光触媒活性のあるチタニアコーティン
グ被膜を形成した。被膜はアナターゼ型チタニアの透明
被膜となっていた。
【0054】
【発明の効果】本発明の装置は、紫外線ランプの表面に
光触媒活性のある物質からなる紫外線透過性被覆を施し
てあるため、消毒すべき処理水中に存在する汚濁物、菌
類等の酸化及び/又は殺菌を、光触媒と紫外線との両者
の併用により行うことができる。そのため、従来の紫外
線法よりも紫外線照射量を減少させて殺菌することが可
能となり、また、紫外線法の欠点であった光回復現象を
も防止することができる。更に、殺菌消毒中に紫外線ラ
ンプの表面が汚染しにくいので、紫外線透過効率を低下
させることなく殺菌消毒を行うことができる。
【0055】しかも、本発明では、光触媒の微粒子を処
理水中に添加して使用するものではないから、非常に困
難な作業となる光触媒微粒子の回収、分離作業が不要と
なる。また、光触媒単独では、殺菌効率の低さから水の
消毒に適用することは実用的でなかったが、本発明によ
れば光触媒の殺菌現象等を十分に発揮させることがで
き、紫外線単独では殺菌できなかった菌をも殺菌するこ
とができる。そして、本発明では光触媒の被膜を多孔性
被膜としているので、処理水との接触効率がよく、高い
殺菌効率が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光触媒による反応を模式的に示した図であ
る。
【図2】 光触媒である酸化チタン粉を懸濁させて大腸
菌を殺菌した試験結果を示す図である。
【図3】 光触媒−紫外線ランプとして使用する光触媒
活性を有する物質をコーティングした水銀ランプの構造
を示す図である。
【図4】 紫外線ランプをシリンダーに取り付けた光触
媒−紫外線照射水処理装置の外観を示す図である。
【図5】 水路壁面に図3に示す紫外線ランプを取り付
けた光触媒−紫外線照射水処理装置を示す図である。
【図6】 従来の紫外線法と本発明の紫外線照射水処理
装置を使用する光触媒−紫外線法との大腸菌殺菌効果の
比較を示す図である。
【図7】 紫外線ランプを用いて処理水を殺菌処理した
場合の光回復の影響を示す図である。
【符号の説明】
1 酸化チタン粒子 2 細菌 3 石英ガラス管 4 フィラメント 5 光触媒コーティング被膜 6 電源 7 安定器 8 紫外線 9 シリンダー 10 紫外線ランプ 11 給水口 12 排水口 13 水路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線ランプにより紫外線を照射して水
    中の汚濁物、菌類等を酸化および/または殺菌する紫外
    線照射水処理装置において、紫外線ランプの表面に光触
    媒活性を有する物質からなる紫外線透過性被膜を設けた
    ことを特徴とする紫外線照射水処理装置。
  2. 【請求項2】 紫外線ランプの表面に厚さが0.2〜
    3.0μmである光触媒活性を有する物質の被膜を設け
    たことを特徴とする紫外線ランプ。
  3. 【請求項3】 紫外線ランプの表面に設けた被膜が、5
    0nm〜1μmの多孔性の被膜であることを特徴とする
    請求項2記載の紫外線ランプ。
  4. 【請求項4】 光触媒活性を有する物質がアナターゼ型
    チタニアであることを特徴とする請求項2又は請求項3
    記載の紫外線ランプ。
  5. 【請求項5】 紫外線ランプの表面に二酸化ケイ素の被
    膜を介して光触媒活性のある物質の被膜を設けたことを
    特徴とする請求項2ないし4の内のいずれかに記載の紫
    外線ランプ。
  6. 【請求項6】 請求項2、3、4または請求項5記載の
    紫外線ランプを設置したことを特徴とする請求項1記載
    の紫外線照射水処理装置。
  7. 【請求項7】 有機溶媒に溶解した金属アルコキシド
    に、これを加水分解する前あるいは後に、有機溶媒に可
    溶な有機高分子および有機溶媒に不溶で0.1〜1.0
    μmの粒度を持つ有機高分子を添加して作製した溶液
    を、紫外線ランプのガラス表面に塗布し、加熱処理し
    て、紫外線ランプの表面に光触媒活性を有する物質から
    なる紫外線透過性被膜を形成することを特徴とする紫外
    線ランプの製造方法。
  8. 【請求項8】 金属アルコキシドがチタンアルコキシド
    であって、加熱処理を300〜700℃で行うことを特
    徴とする請求項7記載の紫外線ランプの製造方法。
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