JPH10155497A - 改良した発酵法によるカロテノイド生産 - Google Patents

改良した発酵法によるカロテノイド生産

Info

Publication number
JPH10155497A
JPH10155497A JP9348653A JP34865397A JPH10155497A JP H10155497 A JPH10155497 A JP H10155497A JP 9348653 A JP9348653 A JP 9348653A JP 34865397 A JP34865397 A JP 34865397A JP H10155497 A JPH10155497 A JP H10155497A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna sequence
gene
flavobacterium
plasmid
sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP9348653A
Other languages
English (en)
Inventor
Pasamonte Louis
パサモンテ ルイ
Toshigankov Julij
トシガンコブ ユリ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JPH10155497A publication Critical patent/JPH10155497A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P23/00Preparation of compounds containing a cyclohexene ring having an unsaturated side chain containing at least ten carbon atoms bound by conjugated double bonds, e.g. carotenes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
    • C12N15/52Genes encoding for enzymes or proenzymes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、カロテノイドを生産させるよりよ
い方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明により、発酵法を改良することに
よって、カロテノイド、すなわちカンタキサンチン、ア
ドニキサンチン、アスタキサンチン、ゼアキサンチンを
調製する方法が提供された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良した発酵法に
よるカロテノイド生産に関する。
【0002】
【従来の技術】600種類以上の異なるカロテノイド
が、細菌、酵母、菌類、および植物のカロテン生成能を
有する生物より報告されている。現在それらの内わずか
2種、βカロテンおよびアスタキサンチンのみが微生物
において商業的に産生され、食品および食物産業で用い
られている。βカロテンは藻類より得られ、アスタキサ
ンチンは古典的突然変異によって作製されたパフィア
(Pfaffia)株で産生される。しかしながら、パフィア
における発酵は、発酵サイクルが長く藻類からの回収が
困難であるという欠点がある。従って、例えばより高い
濃度および/または発酵時間の短縮のために操作できる
ような、よりよい工業的応用性を有する生産システムを
開発することが望まれる。エルヴィニア・ヘルビコラ(E
rwinia herbicola)およびエルヴィニア・ウレドヴォラ
(Erwinia uredovora)由来の生合成遺伝子を用いた2
つのシステムが、それぞれ国際公開公報第91/103078号
および欧州特許第393 690号に既に記載されている。更
に、海洋性細菌であるアグロバクテリウム・オーランテ
ィアカム(Agurobacterium aurantiacum)、アルカリゲ
ネス(Alcaligenes) PC-1株 (crtW) [Misawa、199
5, Biochem.Biophys. Res. Com. 209, 867〜876][Mis
awa、1995, J. Bacteriology 177,6575〜6584]およ
び、緑藻菌ヘマトコッカス・プルヴィアリス(Haematoco
ccus pluvialis)(bkt)[Lotan、1995, FEBS Letters
364, 125〜128][Kajiwara、1995, Plant Mol.Biol.
29, 343〜352]からの3個のβカロテンケトラーゼ(β
カロテンβ-4-オキシゲナーゼ)遺伝子がクローン化さ
れている。E. herbicolaまたはE. uredovoraのカロテン
生成遺伝子(crtE、crtB、crtYおよびcrtI)[Hundle、
1994, MGG245, 406〜416]、および補足遺伝子であるA.
auranticaum [Misawa, 1995]のcrtW遺伝子またはH.
pluvialis [Lotan, 1995][Kajiwara, 1995]のbkt遺
伝子のいずれかを有する大腸菌は、βカロテンから中間
体としてエチネノン(β,β-カロテン-4-オン)を経て
変換されたカンタキサンチン(β,β-カロテン-4,4'-ジ
オン)を生成する。上記の遺伝子(crtWまたはbkt)を
導入した大腸菌細胞は上記のカロテノイド生合成遺伝子
のほかにE. uredovora [Kajiwara, 1995][Misawa, 1
995]のcrtZ遺伝子を有するので、上記の大腸菌の場合
アスタキサンチン(3,3'-ジヒドロキシ-β,β-カロテン
-4,4'-ジオン)が蓄積する。bkt遺伝子で得た上記の結
果は、同じ実験系を用いながら、E. heribicolaのカロ
テノイド生合成遺伝子を有し、ゼアキサンチン(β,β
カロテン-3,3'-ジオール)を合成する大腸菌宿主にH.pl
uvialis bkt遺伝子を導入したところアスタキサンチン
生成が観察されなかったという、他の観察記録[Lotan,
1995]と対照的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発酵法を改
良することにより、カロテノイドを生産させるよりよい
方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】工業的応用の為のより一
層最適化した発酵システムが依然として必要とされてい
るため、本発明の目的は、第一段階として下記のDNA配
列を含むDNA分子で形質転換された細胞を適当な培養条
件で培養し、または、a)からe)の項目に明記したDNA
配列を有するベクターで形質転換された細胞、およびこ
れらの細胞もしくは培地からカンタキサンチンを当技術
分野に既知の方法により単離することにより、カンタキ
サンチンを調製する方法を提供することである: a)フラボバクテリウム(Flavobacterium)sp. R1534の
GGPP合成酵素をコードするDNA配列(crtE)または実質
的に相同なDNA配列; b)フラボバクテリウムsp. R1534のプレフィトエン合成
酵素をコードするDNA配列(crtB)または実質的に相同
なDNA配列; c)フラボバクテリウムsp.R1534のフィトエンデサチュ
ラーゼをコードするDNA配列(crtI)または実質的に相
同なDNA配列; d)フラボバクテリウムsp.R1534のリコペンシクラーゼ
をコードするDNA配列(crtY)または実質的に相同なDNA
配列; e)微生物 E-396(FERM BP-4283)のβカロテン-β4-オ
キシゲナーゼをコードするDNA配列(crtWE396)または
実質的に相同なDNA配列。
【0005】さらに、第二に、本発明の目的はアドノキ
サンチンとアスタキサンチンの混合物または単体として
アドニキサンチンもしくはアスタキサンチンを、a)か
らe)に明記したDNAに加えて下記のDNA配列により特徴
づけられる上述の方法により、ならびに、アドニキサン
チンとアスタキサンチンとの所望の混合物または単体と
してのアドニキサンチンもしくはアスタキサンチンを培
地中の細胞から単離し、所望の混合物またはカロテノイ
ド単体を、共存しうる他のカロテノイドから当技術分野
で既知の方法により分離することにより、調製する方法
を提供することである: f)微生物 E-396(FERM BP-4283)のβカロテンヒドロ
キシラーゼをコードするDNA配列(crtZE396)または実
質的に相同なDNA配列;およびe)に明記したDNA配列ま
たは下記の塩基配列: g)アルカリゲネス(Alkcaligenes) PC-1株のβ-カロ
テンβ4-オキシゲナーゼをコードするDNA配列(crtW)
または実質的に相同なDNA配列。
【0006】さらに、本発明の目的は、e)に明記したD
NA配列を第2の例のf)に明記したDNA配列に置き換え、
第1の例で請求される方法により、および細胞または培
地からゼアキサンチンを単離し、共存しうる他のカロテ
ノイドからゼアキサンチンを当技術分野で既知の方法に
より分離することにより、ゼアキサンチンを調製する方
法を提供することである。
【0007】さらに、本発明の目的は、下記の異種DNA
配列を有するDNA分子で形質転換された細胞を適当な培
養条件で培養することにより、ならびに細胞または培地
からアドニキサンチンを単離し、共存しうる他のカロテ
ノイドから当技術分野で既知の方法により分離すること
により、アドニキサンチンを生産する方法を提供するこ
とである: a)微生物 E-396(FERM BP-4283)のGGPP合成酵素をコ
ードするDNA配列(crtEE396)または実質的に相同なDNA
配列; b)微生物 E-396(FERM BP-4283)のプレフィトエン合
成酵素をコードするDNA配列(crtBE396)または実質的
に相同なDNA配列; c)微生物 E-396(FERM BP-4283)のフィトエンデサチ
ュラーゼをコードするDNA配列(crtIE396)または実質
的に相同なDNA配列; d)微生物 E-396(FERM BP-4283)のリコペンシクラー
ゼをコードするDNA配列(crtYE396)または実質的に相
同なDNA配列; e)微生物 E-396(FERM BP-4283)のβカロテンヒドロ
キシラーゼをコードするDNA配列(crtZE396)または実
質的に相同なDNA配列;および f)微生物 E-396(FERM BP-4283)のβ-カロテンβ4-オ
キシゲナーゼをコードするDNA配列(crtWE396)または
実質的に相同なDNA配列。
【0008】さらに、本発明の目的は、形質転換された
宿主細胞が大腸菌、バチルスまたはフラボバクター(Fl
avobacter)のような前核生物である場合に既述したよ
うに特徴づけられる方法、および形質転換された宿主細
胞が酵母または菌類のような真核生物である場合に既述
したように特徴づけられる方法を提供することである。
【0009】さらに、本発明の目的は、下記の配列から
なる群より選択される一つまたは複数のDNA配列を有す
るDNA分子を提供することである: a)フラボバクテリウムsp.R1534のGGPP合成酵素をコー
ドするDNA配列(crtE)または実質的に相同なDNA配列; b)フラボバクテリウムsp.R1534のプレフィトエン合成
酵素をコードするDNA配列(crtB)または実質的に相同
なDNA配列; c)フラボバクテリウムsp.R1534のフィトエンデサチュ
ラーゼをコードするDNA配列(crtI)または実質的に相
同なDNA配列; d)フラボバクテリウムsp.R1534のリコペンシクラーゼ
をコードするDNA配列(crtY)または実質的に相同なDNA
配列;および e)フラボバクテリウムsp.R1534のβ-カロテンヒドロキ
シラーゼをコードするDNA配列(crtZ)または実質的に
相同なDNA配列。
【0010】本発明の目的は、好ましくは発現ベクター
の形で、この様なDNA配列を有するベクターを提供する
ことである。さらに、本発明の目的は、この様なDNA配
列またはベクターで形質転換された細胞を、好ましくは
前核細胞として、より好ましくは大腸菌またはバチルス
株として、提供することである。形質転換された真核細
胞を、好ましくは酵母細胞または菌類細胞として、提供
することもまた本発明の目的である。最後に、本発明は
また、所望のカロテノイドまたはカロテノイドの混合物
を、適切な培養条件で細胞を培養し、所望のカロテノイ
ドまたはカロテノイド混合物を細胞または培地から単離
し、一種類のカロテノイドのみを所望の場合は、共存し
うる他のカロテノイドから当技術分野で既知の方法で分
離することにより、調製する方法に関し、また該方法の
後、食品または飼料にカロテノイドまたはカロテノイド
混合物を添加したことを特徴とする食品または飼料用組
成物を調製する方法にも関する。
【0011】さらに、下記のDNA配列を有するDNA分子は
本発明の目的である: a)フラボバクテリウムsp. R1534のGGPP合成酵素をコー
ドするDNA配列(crtE)または実質的に相同なDNA配列; b)フラボバクテリウムsp.R1534のプレフィトエン合成
酵素をコードするDNA配列(crtB)または実質的に相同
なDNA配列;および c)フラボバクテリウムsp.R1534のフィトエンデサチュ
ラーゼをコードするDNA配列(crtI)または実質的に相
同なDNA配列。
【0012】本発明の目的はまた、この様なDNA配列を
有するベクターを、好ましくは発現ベクターの形で、提
供することである。さらに、本発明の目的は、このよう
なDNA配列またはベクターで形質転換された細胞を、好
ましくは前核細胞として、より好ましくは大腸菌または
バチルス株として提供することである。形質転換された
真核細胞を、好ましくは酵母細胞または菌類細胞とし
て、提供することもまた本発明の目的である。最後に、
本発明はまた、所望のカロテノイドまたはカロテノイド
の混合物を、適切な培養条件で細胞を培養し、所望のカ
ロテノイドまたはカロテノイド混合物を細胞または培地
から単離し、一種類のカロテノイドのみを所望の場合
は、共存しうる他のカロテノイドより当技術分野で既知
の方法を用いて分離することにより調製する方法、好ま
しくはリコペンの調製方法に関し、また食品または飼料
に添加されるカロテノイド、好ましくはリコペンまたは
カロテノイド混合物、好ましくはリコペンを含む混合物
に影響を及ぼす、食品または飼料の組成を調製する方法
にも関する。
【0013】さらに、以下のDNA配列を含むDNA分子もま
た、本発明の目的である: a)フラボバクテリウムsp.R1534のGGPP合成酵素をコー
ドするDNA配列(crtE)または実質的に相同なDNA配列; b)フラボバクテリウムsp.R1534のプレフィトエン合成
酵素をコードするDNA配列(crtB)または実質的に相同
なDNA配列; c)フラボバクテリウムsp.R1534のフィトエンデサチュ
ラーゼをコードするDNA配列(crtI)または実質的に相
同なDNA配列:および d)フラボバクテリウムsp.R1534のリコペンシクラーゼ
をコードするDNA配列(crtY)または実質的に相同なDNA
配列。
【0014】本発明の目的はまた、この様なDNA配列を
有するベクターを、好ましくは発現ベクターの形で、提
供することである。さらに、本発明の目的はこのような
DNA配列またはベクターで形質転換された細胞を、好ま
しくは前核細胞として、より好ましくは大腸菌またはバ
チルス株として提供することである。形質転換された真
核細胞を、好ましくは酵母細胞または菌類細胞として、
提供することもまた本発明の目的である。最後に、本発
明はまた、所望のカロテノイドまたはカロテノイドの混
合物を、適切な培養条件で細胞を培養し、所望のカロテ
ノイドまたはカロテノイド混合物を細胞または培地から
単離し、一種類のカロテノイドのみを所望の場合は、共
存しうる他のカロテノイドから当技術分野で既知の方法
を用いて分離することにより調製する方法、好ましくは
βカロテンの調製の方法に関し、また食品または飼料に
添加されるカロテノイド、好ましくはβ-カロテンまた
はカロテノイド混合物、好ましくはβカロテンを含む混
合物に影響を及ぼす食品または飼料の組成を調製する方
法にも関する。
【0015】さらに、a)からd)の配列を含む上記のDN
A配列で形質転換された細胞または該配列を含むベクタ
ー、およびアルカリゲネス(Alicaligenes) PC-1株の
β-カロテンβ4-オキシゲナーゼをコードする第2のDN
A配列(crtW)または実質的に相同なDNA配列、またはア
ルカリゲネス(Alicaligenes) PC-1株のβ-カロテンβ
4-オキシゲナーゼをコードするDNA配列(crtW)を含む
第二のベクターまたは実質的に相同なDNA配列、ならび
に所望のカロテノイドまたはカロテノイド混合物を、適
切な培養条件で細胞を培養し、所望のカロテノイドまた
はカロテノイド混合物を細胞または培地から単離し、一
種類のカロテノイドのみを所望の場合は、共存しうる他
のカロテノイドから当技術分野で既知の方法を用いて分
離することにより調製する方法、好ましくはエチネノン
を調製するための該方法、ならびに食品または飼料に添
加されるカロテノイド、好ましくはエチネノンまたはカ
ロテノイド混合物、好ましくはエチネノンを含む混合物
に影響を及ぼす食品または飼料の組成を調製するための
方法も本発明に関する。
【0016】さらに、本発明の目的は、上記のa)から
d)の塩基配列を有するDNA配列、およびアルカリゲネス
(Alicaligenes) PC-1株のβ-カロテンβ4-オキシゲ
ナーゼをコードするDNA配列(crtW)または実質的に相
同なDNA配列、およびこれらのDNA配列を有するベクター
を、好ましくは発現ベクターの形で提供することであ
る。更に、本発明の目的はこのようなDNA配列またはベ
クターで形質転換された細胞を、好ましくは前核細胞と
して、より好ましくは大腸菌またはバチルス株の形で提
供することである。形質転換された真核細胞を、好まし
くは酵母細胞または菌類細胞として、提供することもま
た本発明の目的である。最後に、本発明はまた、所望の
カロテノイドまたはカロテノイドの混合物を、適切な培
養条件で細胞を培養し、所望のカロテノイドまたはカロ
テノイド混合物を細胞または培地から単離し、一種類の
カロテノイドのみを所望の場合は、共存しうる他のカロ
テノイドから当技術分野で既知の方法を用いて分離する
ことにより調製する方法、特にエチネノンまたはカンタ
キサンチンの調製の方法に関し、またカロテノイド、好
ましくはエチネノンまたはカロテノイド混合物、とりわ
けエチネノンまたはカンタキサンチンを含む混合物を添
加した食品または飼料の組成を調製するプロセスにも関
する。
【0017】さらに、下記のDNA配列を含むDNA分子もま
た、本発明の目的である: a)フラボバクテリウムsp.R1534のGGPP合成酵素をコー
ドするDNA配列(crtE)または実質的に相同なDNA配列; b)フラボバクテリウムsp.R1534のプレフィトエン合成
酵素をコードするDNA配列(crtB)または実質的に相同
なDNA配列; c)フラボバクテリウムsp.R1534のフィトエンデサチュ
ラーゼをコードするDNA配列(crtI)または実質的に相
同なDNA配列; d)フラボバクテリウムsp.R1534のリコペンシクラーゼ
をコードするDNA配列(crtY)または実質的に相同なDNA
配列;および e)フラボバクテリウムsp.R1534のβ-カロテンヒドロキ
シラーゼをコードするDNA配列(crtZ)または実質的に
相同なDNA配列。
【0018】本発明の目的はまたこの様なDNA配列を有
するベクターを、好ましくは発現ベクターの形で、提供
することである。さらに、本発明の目的はこのようなDN
A配列またはベクターで形質転換された細胞を、好まし
くは前核細胞として、より好ましくは大腸菌またはバチ
ルス株の形で提供することである。形質転換された真核
細胞を、好ましくは酵母細胞または菌類細胞として、提
供することもまた本発明の目的である。最後に、本発明
はまた、所望のカロテノイドまたはカロテノイドの混合
物を、適切な培養条件で細胞を培養し、所望のカロテノ
イドまたはカロテノイド混合物を培地中の細胞から単離
し、一種類のカロテノイドのみを所望の場合は、共存し
うる他のカロテノイドから当技術分野で基地の方法によ
り分離することにより、調製する方法、好ましくはゼア
キサンチンの調製方法に関し、またカロテノイド、好ま
しくはゼアキサンチンまたはカロテノイド混合物、好ま
しくはゼアキサンチンを含む混合物を添加した食品また
は飼料の組成を調製する方法に関する。
【0019】さらに、本発明の目的は、上記のa)から
e)の塩基配列を有するDNA分子、および実質的に相同な
DNA配列のアルカリゲネス(Alicaligenes)PC-1株のβ-
カロテンβ4-オキシゲナーゼをコードするDNA配列(crt
W)、ならびにこれらのDNA配列を有するベクターを、好
ましくは発現ベクターの形で提供することである。更
に、本発明の目的はこのようなDNA配列またはベクター
で形質転換された細胞を、好ましくは前核細胞として、
より好ましくは大腸菌またはバチルス株の形で提供する
ことである。形質転換された真核細胞を、好ましくは酵
母細胞または菌類細胞として提供することもまた本発明
の目的である。最後に、本発明はまた、所望のカロテノ
イドまたはカロテノイドの混合物を、適切な培養条件で
細胞を培養し、所望のカロテノイドまたはカロテノイド
混合物を培地中の細胞から単離し、一種類のカロテノイ
ドのみを所望の場合は、共存しうる他のカロテノイドか
ら当技術分野で既知の方法により分離することにより、
調製する方法、好ましくはゼアキサンチン、アドニキサ
ンチンまたはアスタキサンチンの調製の方法に関し、ま
たカロテノイド、好ましくはゼアキサンチン、アドニキ
サンチンまたはアスタキサンチンまたはカロテノイド混
合物、好ましくはゼアキサンチン、アドニキサンチンま
たはアスタキサンチンを含む混合物、を添加した食品ま
たは飼料の組成を調製する方法に関する。
【0020】さらに本発明の目的はまた、a)からe)に
記載した配列を含む上記のDNA配列またはこのDNA配列を
含むベクター、およびアルカリゲネスのPC-1株のβ-カ
ロテンβ4-オキシゲナーゼをコードする第二のDNA配列
(crtW)もしくは実質的に相同なDNA配列、またはアル
カリゲネスのPC-1株のβ-カロテンβ4-オキシゲナーゼ
をコードするDNA配列(crt W)もしくは実質的に相同な
DNA配列を有する第二のベクター、で形質転換された細
胞を提供することであり、本発明はまた、所望のカロテ
ノイドまたはカロテノイドの混合物を、適切な培養条件
で細胞を培養し、所望のカロテノイドまたはカロテノイ
ド混合物を細胞または培地から単離し、一種類のカロテ
ノイドのみを所望の場合は、共存しうる他のカロテノイ
ドから当技術分野で既知の方法により分離することによ
り、調製する方法、好ましくはゼアキサンチンまたはア
ドニキサンチンの調製の方法に関し、またカロテノイ
ド、好ましくはゼアキサンチンまたはアドニキサンチン
またはカロテノイド混合物、好ましくはゼアキサンチン
またはアドニキサンチンを含む混合物を添加した食品ま
たは飼料の組成を調製する方法に関する。
【0021】さらに、本発明の目的は上記に詳細に記述
したDNA配列およびベクターを提供することであり、前
に詳述した方法の後、この方法で調製したカロテノイド
を食品または飼料に添加し、食品または飼料の組成を調
製する方法に関する。
【0022】
【発明の実施の形態】これに関連して、「DNA配列が実
質的に相同である」という語句は、crt EをコードするD
NA配列に関しては、フラボバクテリウムsp.1534のcrtE
のアミノ酸配列と比較して、アミノ酸配列が45%以
上、好ましくは60%以上、より好ましくは75%以
上、最も好ましくは90%以上同一であり、フラボバク
テリウムsp.1534のcrtEによりコードされた酵素と同じ
種類の酵素活性を示すポリペプチドのアミノ酸をコード
するDNA配列であることを意味する。crtB の場合も同様
で、この表現はアミノ酸配列が60%以上、好ましくは
70%以上、より好ましくは80%以上、最も好ましく
は90%以上同一であることを意味し;crtIの場合は、
アミノ酸配列が70%以上、好ましくは80%以上、最
も好ましくは90%以上同一であることを意味し、crtY
の場合は、アミノ酸配列が55%以上、好ましくは70
%以上、より好ましくは80%以上、最も好ましくは9
0%以上同一であることを意味する。
【0023】「実質的に相同なDNA配列」とは、crtW
E396をコードするDNA配列に関しては、微生物 E-396(F
ERM BP-4283)のcrtWのアミノ酸配列と比較して、アミ
ノ酸配列が60%以上、好ましくは75%以上、最も好
ましくは90%以上同一であり、微生物 E-396のcrtWに
コードされる酵素と同じ種類の酵素活性を示すポリペプ
チドのアミノ酸をコードするDNA配列を意味する。同様
に、crtZE396の場合、この表現は、アミノ酸配列が75
%以上、好ましくは80%以上、最も好ましくは90%
以上同一と言うことを意味し;crtEE396、crtBE396、cr
tIE396、crtYE396、およびcrtZE396の場合は、アミノ酸
配列が80%以上、好ましくは90%以上、最も好まし
くは95%以上同一であることを意味する。
【0024】ゲノムDNA、cDNAまたは合成DNAの形のDNA
配列は、当技術分野で知られているようにして(例え
ば、Sambrookら、「分子クローニング(Molecular cloni
ng)」、Cold Spring Harbor Laboratory Press 1989参
照)、または例えば実施例1、2もしくは7に詳述した
ようにして調製できる。本発明に関連しては、本発明に
おけるカロテノイド生産過程に用いられ、crt遺伝子産
物をコードするDNA配列はすべて、既知の方法または実
施例7でcrtWについて具体的に記述したものと同様の方
法によって、合成DNAとして調製できるということに留
意されたい。
【0025】このようなゲノムDNAからの本発明に係るD
NA配列のクローニングは例えば、周知のポリメラーゼ連
鎖反応(PCR)を用いて達成される。この方法の原理は
例えば「PCRプロトコール:方法および適用の手引き(PC
R Protocols: A guide to Methods and Applications),
Academic Press, Inc. (1990)」に概略されている。
PCRは異なるDNA配列の混合物の中から、決められた長さ
および配列を有する特定のDNAを、インビトロで多量に
作製する方法である。そのため、PCRは、標的配列の対
立鎖とハイブリダイズする、この配列に特異的な2種の
オリゴヌクレオチドプライマーに隣接する特定のDNA断
片を酵素的に増幅することに基づく。2種のプライマー
は、3’末端が互いの方向に配列される。鋳型の熱変成
と、プライマーの相補的塩基配列へのアニーリング、お
よびアニーリングしたプライマーのDNAポリメラーゼに
よる伸長の繰り返しサイクルによって、PCRプライマー
間の区分が増幅される。各プライマーの伸長産物は他方
のプライマーの鋳型として用いられるので、本質的に
は、前回のサイクルで生じたDNA断片量の2倍量が各サ
イクルで生じることになる。好熱菌サーマス・アクエテ
ィカス(Thermus aquaticus)から単離した、耐熱性のTaq
DNAポリメラーゼを用いることで、ポリメラーゼの変性
を避けるために、熱変成の工程ごとに酵素を加える必要
性がなくなった。この進歩によって、様々な簡単な温度
サイクリング装置によって、PCRを自動化することが可
能となった。さらに、プライマーのアニーリングおよび
伸長に高温を用いることにより、増幅反応の特異性が増
加した。特異性が増すことによって、非標的断片と酵
素、およびプライマーとの競合が最小限に抑えられ、全
体として増幅される産物の収量が増加する。このように
して、対象となる特定の塩基配列が、高度に増幅され、
例えばアガロースゲルでの分離といった当技術分野で既
知の方法により非特異的塩基配列から容易に分離でき、
例えば「HoltenおよびGraham、Nucleic Acid Res. 19,
1156 (1991)」、「Kovalicら、Nucleic Acid Res. 1
9,4560 (1991)」、「Marchukら、Nucl. Acid Res.19,
1154 (1991)」または「Meadら、Bio/Technology, 9,
657〜663 (1991)」に記載のベクターを用いた既知の
方法によりクローン化できる。
【0026】PCR法に用いるオリゴヌクレオチドプライ
マーは、当技術分野で知られているようにして、例えば
「Sambrookら、s.a.」に記載された方法により調製する
ことができる。
【0027】増幅したDNA配列を用いて、当技術分野で
既知の方法(Sambrookら、s.a.)により、または実施例
1および2に詳述した方法により、DNAライブラリーか
らスクリーニングすることができる。
【0028】一度、本発明に係る完全なDNA配列が得ら
れると、これを指針として他の種から実質的に相同なDN
A配列をクローニングするための新しいPCRプライマーを
決定することができる。さらに、完全な配列および相同
なDNA配列を、例えば「Sambrookら、s.a.」に記載され
ている当技術分野で既知の方法によりベクターに組み込
み、適当な宿主においてコードされたポリペプチドを発
現または過剰発現させることができる。しかしながら、
当業者はDNA配列のみを用い、本発明に係る適当な宿主
系を形質転換させ、コードされたポリペプチドを過剰発
現させることができる。適当な宿主系とは、例えば、大
腸菌、枯草菌(Bacillus subtilis)のようなバチル
ス、またはフラボバクター系統の細菌である。大腸菌と
して用いられるのは、M15[Villarejoら、J. Bacterio
l. 120, 466〜474(1974)においてDZ291と記載]、HB
101[寄託番号33694]のような大腸菌K12株、または大
腸菌SG13009[Gottesmanら、J. Bacteriol. 148, 265〜
273 (1981)]である。適当なフラボバクター株は当業
者に既知の、いずれの培養株コレクションからも入手す
ることができ、雑誌「Industrial Property」(January
1994, 29〜40)に列挙されており、同様に、アメリカ
ンタイプカルチャーコレクション(American TypeCultur
e collection)(ATCC)またはセントラルブリューフォ
アシメルカルチャーズ(Centralbureau vor Schimmelkul
tures)(CBS)では、フラボバクテリウムsp.R 1534 ATC
C 21588(未知の細菌として分類)またはCBS 519.67で
あり、全てのフラボバクター株はCBS 517.67からCBS 52
1.67までに、およびCBS 523.67からCBS 525.67までに、
特にR 1533はCBS 523.67またはATCC 21081(未知の細菌
として分類)(米国特許第3,841,967号も参照)として
記載されている。さらに、フラボバクター株は国際公開
公報第91/03571号にも記載されている。適当な真核生物
宿主の系としては例えば、アルベルギルス・ニガー(Asp
ergillus niger)[ATCC 9142]などのアスペルギルスの
ような菌類、または例えば、サッカロマイセス・セレビ
ジエ(Saccharomyces cerevisiae)などのサッカロマイセ
スのような酵母、またはパストリス(pastoris)のような
ピヒア(Pichia)であり、これらはATCCより得ることがで
きる。
【0029】大腸菌での発現に用いられる適当なベクタ
ーは例えば、「Sambrookら[s.a.]」、「Fiersら、Pro
cd. 8th Int. Biotechnology Symposium [Soc. Franc.
deMicrobiol.,Paris (Durandら編), 680〜697 (198
8)」、または「Bujradら、Methods in Enzymology、Wu
およびGrossmann編、Academic Press, Inc. Vol. 155,
416〜433(1987)」、および「Stuberら、Immunologica
l Methods、LefkovitsおよびPernis編、Academic Pres
s, Inc., Vol. IV, 121〜152 (1990)」に記載されて
いる。バチルスでの発現に用いられるベクターは、当業
者に既知であり次の文献に記載されている:Yansuraお
よびHenner、欧州特許第405 370号、欧州特許第635 572
号、Procd. Nat. acad. Sci. USA 81, 439 (1984), M
ethods Enzym. 185, 199〜228 (1990)、または欧州特
許第207 459号。菌類での発現に用いられるベクター
は、当業者に既知であり、欧州特許第420 358号に記載
されており、酵母については欧州特許第183 070号、欧
州特許第183 071号、欧州特許第248 227号、欧州特許第
263 311号に記載されている。フラボバクターでの発現
に用いられるベクターは当業者に既知であり、本実施例
または例えば「Plasmid Technology (J. Grinstedおよ
びP.M. Bennett編), Academic Press (1990)」に記
載されている。
【0030】ひとたびこのようなDNA配列が、適当な培
地を用いて適当な宿主細胞中で発現すると、カロテノイ
ドは培地に分泌された場合は培地から、または宿主生物
のいずれかから分離することができ、また、他のカロテ
ノイドが存在し、それらから分画する必要がある場合、
当業者に既知の方法により、ある特定のカロテノイドが
得られる(例えば、Carotinoids Vol IA: Isolation an
d Analysis, G. Britton, S. Liaaen-Jensen, H, Pfand
er, 1995, Birkhauser Verlag, Basel.参照)。
【0031】本発明のカロテノイドは食品または飼料の
調製過程で使われる。当業者はそのような工程を熟知し
ている。このような食品または飼料の化合物は、添加物
またはこのような目的に一般的に用いられ、当技術分野
で既知の成分をさらに含む。
【0032】これまで、本発明を一般的に述べてきた
が、以下の図および実施例は、本発明の詳細を例示する
ためのものであり、本発明はそれにより何ら制限されな
い。
【0033】
【実施例】
実施例1 用いた材料および一般的方法 細菌株およびプラスミド:フラボバクテリウムsp.R1534
WT(ATCC 21588)がクローン化した遺伝子のDNA源であ
る。フラボバクテリウムsp.R1534 WT DNAの部分的ゲノ
ムライブラリーをpBluescriptII+(KS)または(SK)ベ
クター(Stratagene, La Jolla, USA)に構築し、大腸
菌XL-1 blue(Stratagene)またはJM109を形質転換し
た。
【0034】培地及び培養条件:形質転換された大腸菌
は、選択のために100mg/mlのアンピシリンを加えたルリ
ア培地(LB)中で37℃で培養した。フラボバクテリウ
ムsp.R1534 WTは1%グルコース、1%トリプトン(Dif
co Laboratories)、1%イーストエキストラクト(Dif
co)、0.5% MgSO4・7H2Oおよび3% NaClを含む培地
で、27℃で培養した。
【0035】コロニー スクリーニング:大腸菌形質転
換体のスクリーニングは基本的にZone等[Zoneら、BioT
echniques 7, 696〜698 (1989)]の方法に従い、PCR
方法によって行なった。プライマーとして下記のものを
用いた: プライマー#7: 5'-CCTGGATGACGTGCTGGAATATTCC-3' プライマー#8: 5'-CAAGGCCCAGATCGCAGGCG-3'。
【0036】ゲノムDNA:フラボバクテリウムsp.R1534
を一晩培養した培養液50 mlを、10,000gで10分遠心し
た。沈殿物を簡単に10 mlの溶菌緩衝液(50 mM EDTA、
0.1 MNaCl、pH 7.5)で洗い、10 mgリゾチームを加えた
4 mlの同緩衝液に懸濁し、37℃15分インキュベート
した。0.3 mlのN-ラウロイルザルコシン(N-Lauroylsar
cosine)(20%)を加え、37℃でのインキュベーション
をさらに15分続け、DNAをフェノール、フェノール/
クロロフォルム、およびクロロフォルムで抽出した。DN
Aは0.3 M酢酸ナトリウム(pH 5.2)の存在下で、室温で
20分エタノール沈殿し、10,000gで15分間遠心分離
した。沈殿物は70% エタノールで洗い、乾燥させ、1 m
lのTE(10 mM Tris、1 mM EDTA、pH 8.0)に懸濁させ
た。
【0037】サザンブロット解析およびクローニング実
験に用いたゲノムDNAは全て、コロジウムバッグ(collo
dium bags)(Sartorius, Germany)を用いて、48時
間H2Oに対して透析し、0.3 M酢酸ナトリウムの存在下で
エタノール沈殿させ、H2Oに再懸濁させた。
【0038】プローブの標識:DNAプローブは(a-32P)
dGTP(Amersham)を用い、[Sambrookら、s.a.]に従い
ランダムプライマー法で標識した。
【0039】ミニライブラリーのスクリーニングに用い
たプローブ:プローブ46Fは、プライマー#7および#
8を用い、フラボバクテリウムsp.R1534ゲノムDNAを鋳
型としたPCRにより得られた119 bpの断片である。この
プローブは他種(例えば、E.uredovora、E. herbicol
a)由来のフィトエン合成酵素遺伝子と高い相同性を有
するので、フラボバクテリウムsp.R1534のフィトエン合
成酵素遺伝子(crtB)の断片であると考えられる。プロ
ーブAはクローン85の挿入配列の右方末端由来の184 bp
のBstXI-PstI断片である。プローブBはクローン85の挿
入配列の左方末端由来の397 bpのXhoI-NotI断片であ
る。プローブCはクローン85の挿入配列の右方末端由来
の536 bpのBglII-PstI断片である。プローブDはクロー
ン59の挿入配列由来の376bpのKpnI-BstYI断片である。
各プローブの局在部位は図6に示す。
【0040】オリゴヌクレオチド合成:PCR反応または
配列解析に用いたオリゴヌクレオチドはアプライド・バ
イオシステムズ(Applied Biosystems)392 DNA合成装
置で合成した。
【0041】サザンブロット解析:ハイブリダイゼーシ
ョン実験のために、フラボバクテリウムsp.R1534ゲノム
DNA(3 mg)は適当な制限酵素で消化し、0.75%アガロ
ースゲルで電気泳動した。Zeta Probeブロッティング膜
(BIO-RAD)への転写は記載[Southern, E.M., J. Mol.
Biol. 98, 503 (1975)]に従って行った。プレハイブ
リダイゼーションおよびハイブリダイゼーションは65℃
で7% SDS、1% BSA(fraction V; Boehringer)、0.5
M Na2HPO4、pH 7.2中で行なった。ハイブリダイゼーシ
ョンの後、膜は、室温にて2xSSC、1% SDSで5分間ずつ
2回洗浄し、65℃にて0.1% SSC、0.1% SDSで15分
ずつ2回、洗浄した。
【0042】DNA配列解析:塩基配列決定はジデオキシ
チェーンターミネーション法(Sangerら、Proc. Natl.A
cad. Sci. USA 74, 5463〜5467 (1977))によって、
シーケナーゼキット(United States Biochimical)を
用いて行なった。両鎖の塩基配列は完全に決定され、配
列はジェネティクス・コンピューター社(Genetic Comp
uter, Inc.)のGCG塩基配列解析ソフトウェアパッケー
ジ(version 8.0)を用いて解析した[Devereuxら、Nuc
leic Acids. Res. 12, 387〜395 (1984)]。
【0043】カロテノイドの分析:異なるプラスミド構
築体を有する大腸菌XL-1またはJM109細胞(200〜400 m
l)を文中に示す時間、通常24〜60時間、37℃で220 rpm
の振とうフラスコ中で、100 mg/mlのアンピシリンを加
えたLB培地で培養した。
【0044】微生物中に存在するカロテノイドは、等量
のアセトンで、回転ホモジナイザー(Polytron, Kinema
tica AG, CH-Luzern)を用いて抽出した。ホモジネート
を、半融ガラスフィルターを通し、丸底フラスコに吸引
濾過した。濾過物は50℃で回転式エバポレーターを用
い、水流ポンプで吸引しながら、乾燥させた。ゼアキサ
ンチン検出のために、残さをn-ヘキサン/アセトン(8
6:14)に溶かし、文献[Weber, S., in Analytical Met
hods for Vitamins and Carotinoids in Feed, Keller,
H.E., Editor, 83〜85(1988)]に従い、順相HPLC解
析した。βカロテンおよびリコペン検出のために、蒸発
抽出物をn-ヘキサン/アセトン(99:1)に溶かし、文献
[Hengartnerら、Helv. Chim. Acta 75, 1848〜1865
(1992)]に従い、HPLCで解析した。
【0045】実施例2 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド生合成遺伝子
のクローニング カロテノイド生合成経路の遺伝子を有するDNA断片を同
定し、分離するために、本発明者らはDNA断片46F(「方
法」参照)をプローブとし、図2で示した幾つかの制限
酵素で消化した、フラボバクテリウムsp.R1534の染色体
DNAを含むサザンブロットを検出した。プローブとハイ
ブリダイズした2.4 kb XhoI/PstI断片が、出発点として
最も適当な断片であると考えられた。ゲノムフラボバク
テリウムsp.R1534のDNAをXhoI/PstIで消化し、1%アガ
ロースゲルで分離した。共に泳動させたDNAマーカーに
より、約2.4 kbの領域をゲルから切り出し、DNAを抽出
した。フラボバクテリウムsp.R1534DNAゲノムのXhoI/Ps
tIミニ・ライブラリーを、pBluescriptIISK(+)のXhoI
-PstI部位に構築した。次に100個の大腸菌XLI形質転換
体を、119 bp断片(46F)を得るために用いたのと同じ
プライマーである、プライマー#7およびプライマー#
8によるPCRでスクリーニングした。クローン85と名付
けられた一個の陽性形質転換体が同定された。この挿入
配列の配列を決定したところ、エルウィニア種の、herb
icolaおよびuredovaraのフィトエン合成酵素(crtB)と
だけでなく、フィトエン・デサチュラーゼ(crtI)とも
相同であった。クローン85の左末端および右末端のゲノ
ム配列決定はプローブAおよびプローブBを用い、同じ方
法で行なった。フラボバクテリウムsp.R1534ゲノムDNA
を、ClaIおよびHindIIIで二重消化し、プローブAおよび
プローブBを用いサザン解析を行なった。プローブAを用
い、約1.8 kbのClaI/HindIII断片を同定し(図3A)、
分離し、pBluescriptIIKS(+)のClaI/HindIII部位にサ
ブクローニングした。大腸菌XL1形質転換体のプローブA
およびプローブBによるスクリーニングにより、6個の
陽性クローンを得た。これらの陽性クローンの内の一
つ、クローン43-3の挿入配列の塩基配列が決定され、上
述の、両エルウィニア種のcrtI遺伝子のN末端およびcrt
Y遺伝子のC末端と相同であることが示された。プローブ
Bによって、約9.2 kbのClaI/HindIII断片が検出され
(図3B)、分離され、pBluescriptIIKS(+)にサブク
ローニングされた。
【0046】形質転換体のスクリーニングの結果、陽性
クローン、クローン51が得られた。挿入配列の5'末およ
び3'末の配列決定により、HindIII部位に近い領域のみ
が上記エルウィニア種のカロテノイド生合成遺伝子(例
えばcrtB遺伝子およびcrtE遺伝子)と相同であった。Cl
aI部位周辺の領域はカロテノイド生合成経路の既知の遺
伝子との相同性を示さなかった。この結果をもとに、さ
らに、塩基配列決定と構築作業を進めるために、クロー
ン51の4.2 kb BamHI/HindIII断片をpBluescriptIIKS
(+)の各制限酵素部位にサブクローニングし、クロー
ン2を得た。このクローンの挿入配列の配列決定により
エルウィニア種のcrtB遺伝子およびcrtE遺伝子に相同な
遺伝子の存在が確認された。これらの遺伝子はHindIII
部位から1.8 kb以内に位置していた。この断片の残り2.
4 kbは、カロテノイド生合成経路の既知の遺伝子と相同
でなかった。
【0047】さらに、幾つかの制限酵素で消化したフラ
ボバクテリウムsp.R1534ゲノムDNAにプローブCをハイブ
リダイズさせることにより、ClaI部位の下流のゲノム配
列を決定した(図4参照)。
【0048】サザン解析で同定された2.8 kb SalI/Hind
III断片を分離し、pBleuscriptIIKS(+)のHindIII/Xho
I部位にサブクローニングした。プローブAで大腸菌XL1
形質転換体をスクリーニングし、クローン59と名付けら
れた1つの陽性クローンを得た。このクローンの挿入配
列により、クローン43-3の塩基配列が確認され、またそ
れは、他の既知のリコペンシクラーゼをコードするcrtY
遺伝子のN末端の配列と相同なさらに別の配列に含まれ
ていた。見失ったと推定されるcrtZ遺伝子を得るため
に、フラボバクテリウムsp.R1534のSau3AI部分消化によ
るライブラリーをpBluescriptIIKS(+)のBamHI部位に
構築した。クローン6aと命名された形質転換体は4.9 kb
の挿入配列を有していた。この挿入配列の配列決定によ
り、crtB、crtIおよびcrtYをコードする既知の塩基配列
の他に、見失っていたcrtZ遺伝子が得られた。クローン
7aはR1534のBclI/SphI断片(図5)を有するミニライブ
ラリーから分離され、プローブDでスクリーニングされ
た。クローン7gの挿入配列の大きさは約3 kbであった。
【0049】フラボバクテリウムsp.R1534ゲノムの約14
kbにわたる、上記6種類の独立したクローンの挿入配
列は、図6に要約されている。
【0050】決定されたBamHI部位(番号1)から8625
bpの塩基配列を、図7〜21に示す。
【0051】クローン化されたR1534塩基配列の推定さ
れる蛋白質コーディング領域 GCGパッケージのコドンプリファレンスプログラム(Cod
onPreference program)は所定のコドン使用頻度表をも
とに、コドン使用の類似性から蛋白質コード領域を識別
するプログラムであるが、このプログラムによるコンピ
ューター解析の結果、下記の8個の推定蛋白質をコード
するオープンリーディングフレーム(ORF)が明らかと
なった:41382 Da以上のポリペプチドをコードする1か
ら1165までの部分的ORF(ORF-5);40081 Daのポリペプ
チドをコードする1180から2352までのORF(ORF-1);31
331 Daのポリペプチドをコードする2521から3405までの
ORF(crtE);32615 Daのポリペプチドをコードする431
6から3408までのORF(crtB);54411 Daのポリペプチド
をコードする5797から4316までのORF(crtI);42368 D
aのポリペプチドをコードする6942から5797までのORF
(crtY);19282 Daのポリペプチドをコードする7448か
ら6942までのORF(crtZ);および19368 Daのポリペプ
チドをコードする8315から7770までのORF(ORF-16)。O
RF-1およびcrtEは他のものと転写方向が逆である(図
6)。crtI、crtY、crtZのORFの翻訳開始部位はシャイ
ン・ダルガーノ(S/D)[ShineおよびDalgarno、Proc.
Natl. Acad. Sci. USA 71. 1342〜1346 (1974)]コン
センサス配列AGG--6-9N--ATGに相同な配列が適切に配置
されていること(図24)と、E.ヘルビコラ(herbicol
a)およびE.ウレドヴォラ(uredovora)の各酵素のN末端配
列との相同性によって明確に決定された。ORF crtBの翻
訳は3個の近接したコドンATG(4316)、ATG(4241)、
ATG(4211)から開始される可能性がある。第1のコド
ンは3個の内で最も適切な配列を有するわけではない
が、E.ヘルビコラ(herbicola)およびE.ウレドヴォラ(ur
edonovora)のcrtB蛋白質のN末端と最も高い相同性を有
するため、最も可能性の高い翻訳開始部位である。ORF
crtEの翻訳は150 bp以内ある下記の5個の開始コドンよ
り開始可能である:ATG(2389)、ATG(2446)、ATG(2
473)、ATG(2497)、およびATG(2521)である。ATG
(2521)がcrtEの翻訳開始部位である可能性が最も高
い。なぜなら、このATG開始コドンの前には、既述の5
個の開始部位のうちで最も適切なコンセンサスS/D配列
が存在し、コードされた蛋白質の推定アミノ酸配列のN
末端は、E.ヘルビコラ(herbicola)およびE.ウレドヴォ
ラ(uredovora)のcrtE酵素と最も高い相同性を有する。
【0052】crt翻訳開始部位の特徴および遺伝子産物 5個のカロテノイド生合成遺伝子の翻訳開始部位を下記
に示す。また、リボソーム結合部位と推定される部位を
下線で示した。crtZ、crtY、crtIおよびcrtB遺伝子は非
常に緊密にグループ化されているので、前方の遺伝子の
TGA停止コドンは、後方の遺伝子のATGと重複している。
5個の内3個の遺伝子(crtI、crtYおよびcrtZ)のみが
最適なS/D共通配列と相同性を示す。四角で囲まれたTGA
配列は前方の遺伝子の停止コドンであることを示す。 フラボバクテリウムsp.R1534の個々のcrt遺伝子のアミ
ノ酸配列 他の種の既知のカロテノイド生合成遺伝子に相同性を有
するフラボバクテリウムsp.R1534の5つのORFは全て、
およそ5.2 kbの配列の中にクラスターを形成している
(図7〜21)。
【0053】GGPD合成酵素(crtE) 295個のアミノ酸(aa)から成りゲラニルゲラニルピロ
燐酸合成酵素(crtE遺伝子産物)のアミノ酸配列を図2
2に示す。この酵素はファルネシルピロ燐酸およびイソ
ペンテニルピロ燐酸を1'-4で縮合する。
【0054】フィトエン合成酵素(crtB) この酵素は2段階の酵素反応を触媒する。第1段階で
は、この酵素は2分子のゲラニルゲラニルピロ燐酸(C2
0)を頭部と頭部で縮合し、C40カロテノイドであるプレ
フィトエンを生成する。次に、プレフィトエンのシクロ
プロピル環を再構成しフィトエンを生成する。フラボバ
クテリウムsp.R1534のcrtB遺伝子によりコードされる30
3aaを図23に示す。
【0055】フィトエンデサチュラーゼ(crtI) 図24に示される、494 aaからなるフラボバクテリウム
sp.R1534のフィトエンデサチュラーゼは、E. herbicola
およびE. uredonovoraのcrtI酵素と同じく、4段階のデ
サチュレーションを触媒し、無色のカロテノイドである
フィトエンを赤色のリコペンへと変換する。
【0056】リコペンシクラーゼ(crtY) フラボバクテリウムsp.R1534のcrtY遺伝子産物は、リコ
ペンの両側にb-イオノン環を導入しβカロテンを生成す
る。フラボバクテリウムsp.R1534のリコペンシクラーゼ
は382 aaを含む(図25)。
【0057】βカロテンヒドロキシラーゼ(crtZ) crtZ遺伝子産物は、169aaからなり(図26)、βカロ
テンを水酸化してキサントフィル・ゼアキサンチンを生
成する。
【0058】ORF(orf-1、orf-5およびorf-16)の推定
酵素活性 orf-1はaaレベルで、他の生物(例えば、Candida tropi
calis、ヒト、ラット)のアセトアセチル-CoAチアラー
ゼと40%以上同一である。この遺伝子は従って恐ら
く、2分子のアセチル-CoAを縮合しアセトアセチル-CoA
とする、アセトアセチル-CoAチアラーゼ(アセチル-CoA
アセチルトランスフェラーゼ)である可能性が極めて高
い。アセトアセチル-CoAが、第3のアセチル-CoAとHMG-
Co合成酵素によって縮合され、β-ヒドロキシ-β-メチ
ルグルタリル-CoA(HMG-CoA)が生成する。この化合物
はメバロン酸経路の一部であり、この経路で、ステロー
ルの他に多様な細胞機能を有する多種類のイソプレノイ
ドが生成される。細菌および植物では、イソプレノイド
経路はカロテノイド、成長調節因子(例えば、植物のジ
ベレリンやアブシシン酸)の様な特定の産物およびフィ
トアレキシン(Riouら、Gene 148, 293〜297 (199
4))の様な二次代謝物を合成する。
【0059】orf-5は、異なるストレプトマイセス(例
えば、S. violaceoruber、S. cinnamonesis)由来のポ
リケチド合成酵素のアミノ酸配列と約30%という低い
相同性を有する。これらの抗生物質合成酵素(ポリケチ
ド合成酵素)は二つのグループに分類できる。I型ポリ
ケチド合成酵素は大きな多機能性蛋白質であり、II型ポ
リケチド合成酵素は、ポリケチド合成(Bibbら、Gene 1
42, 31〜39 (1994))の副反応にかかわる、幾つかの
異なる蛋白質を含む、マルチ蛋白質複合体である。
【0060】orf-16によりコードされる推定蛋白質は、
Anabaena cylindricaの可溶性ヒドロゲナーゼサブユニ
ットと、アミノ酸レベルで42%の相同性を有する。
【0061】ORF(crtE、crtB、crtI、crtYおよびcrt
Z)のカロテノイド生合成経路の酵素活性への機能的な
同定 異なるORFの遺伝子産物の生化学的同定は、フラボバク
テリウムsp.遺伝子クラスターの欠失変異体で形質転換
され、したがって、crt遺伝子を全ては発現していない
(図27)大腸菌宿主株におけるカロテノイドび蓄積を
解析することにより得られた。
【0062】3種類の異なるプラスミド、pLyco、p59-2
およびpZea4を構築した。プラスミド59-2は、クローン5
9のHindIII/BamHI部位にクローン2のHindIII/BamHI断片
をサブクローニングすることにより得られた。p59-2
は、crtE、crtB、crtIおよびcrtY遺伝子のORFをもち、
βカロテンの生成をもたらす。pLycoは、p59-2プラスミ
ドよりcrtY遺伝子のN末端側約半分をコードするkpnI/kp
nI断片を欠失することにより得られた。短縮されたcrtY
遺伝子を有する、pLycoで形質転換された大腸菌は、β
カロテンの前駆体であるリコペンを生産すると予想され
る。pZea4はcrtE、crtR、crtIおよびcrtY遺伝子の大部
分を有するp59-2のAscI/SpeI断片と、完全なcrtY遺伝子
およびcrtZ遺伝子を有するクローン6aのAscI/XbaI断片
とを連結させることにより構築したものである。pZae4
[全塩基配列は図42〜53参照;ヌクレオチド1から
683はpBluescriptIIKS(+)由来、ヌクレオチド684
から8961はフラボバクテリウムR1534 WTのゲノム由来、
ヌクレオチド8962から11233はpBluescriptIIKS(+)由
来]はしたがって、ゼアキサンチン生合成経路の5つの
ORFを全て有する。プラスミドpZea4は1995年5月2
5日、DSM(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen u
nd Zellkulturen GmbH)(ドイツ)に受託番号DSM10012
で登録された。従って、このプラスミドで形質転換され
た大腸菌はゼアキサンチンを産生するはずである。生成
したカロテノイドの検出のために、形質転換体を振とう
フラスコ中で48時間培養し、「方法」に記載の方法でカ
ロテノイド分析を行った。図27に上記の異なるプラス
ミド挿入配列と細胞内に検出された主なカロテノイドを
まとめて表にした。
【0063】予期したように、pLycoを有する大腸菌は
リコペンを産生し、p59-2を有する大腸菌はβカロテン
(全-E、9-Z、13-Z)を産生し、pZea4構築物を有する細
胞はゼアキサンチンを産生した。このことから、フラボ
バクテリウムsp.R1534の、ゼアキサンチンまたはその前
駆体(フィトエン、リコペン、およびβカロテン)の合
成に必要な全ての遺伝子がクローン化されたことが確認
された。
【0064】実施例3 カロテノイド合成酵素の発現に用いた材料および方法 細菌株およびプラスミド:ベクターpBluescriptIIKS
(+)または(-)(Stratagene, La Jolla, USA)およ
びpUC18(VieiraおよびMessing, Gene 19, 259〜268
(1982); Norranderら、Gene 26, 101〜106 (198
3)]をXL-1 blue(stratagene)、TG1またはJM109の様
な、異なる大腸菌におけるクローニングに用いた。枯草
菌の形質転換の場合には、すべて1012株を用いた。プラ
スミドpHP13[Haimaら、Mol. Gen. Genet. 209, 335〜3
42 (1987)]およびp602/22[LeGrice, S.F.J. Gene E
xpression Technology, Goeddel, D. V., Editor, 201
〜214 (1990)]は枯草菌および大腸菌で複製できるグ
ラム(+)/(-)シャトルベクターである。p205プラス
ミドはpUC18のSmaI部位にクローン化されたvegIプロモ
ーターを有する。プラスミドpXI12は枯草菌の遺伝子を
構成性発現するための組み込み型のベクター[Haiker
ら、7th Int. Symposium on the Genetics of Industri
alMicroorganisms, June 26-July 1, 1994, Mongreal,
Quebec, Canada (1994)]である。プラスミドpBEST50
1[Itayaら、Nucleic Acid Res., 17, 4410 (1989)]
はS.アウレウス(S. aureus)[McKenzieら、Plasmid 1
5, 93〜103 (1986); McKenzieら、Plasmid 17, 83〜8
4 (1987)]のプラスミドpUB110[GenBankエントリー:
M19465]に由来するネオマイシン耐性遺伝子カセット
を有する。このネオマイシン遺伝子は、枯草菌のゲノム
の中に単一コピー存在するとき選択マーカーとして働く
ことが示されている。プラスミドpC194(ATCC 37034)
(GenBankエントリー:L08860)は、S.アウレウス[Hori
nouchiおよびWeisblaum, J. Bacteriol. 150, 815〜825
(1982)]に由来し、クロラムフェニコールアセチル
トランスフェラーゼ遺伝子を有する。
【0065】培地および培養条件:大腸菌は、選択のた
めに100 mg/mlアンピシリン(Amp)を加えた、ルリア培
地(LB)で37℃で培養した。枯草菌細胞は、エリスロマ
イシン(1 mg/ml)、ネオマイシン(5〜180 mg/ml)ま
たはクロラムフェニコール(10〜80 mg/ml)を添加した
VY培地で、培養した。
【0066】形質転換:大腸菌形質転換は、BIO-RAD(H
ercules, CA, USA)のジーンパルサー(Gene-pulser)
装置を用いて、(200 W、250 mFD、2.5 V)の条件で電
気穿孔を行なった。B. subtillis形質転換は基本的に文
献[Cutting and Vander Hornin Molecular Biological
Methods to Bacillus, Harwood, C. R. and Cutting,
S.M., Editor, John Wiley & Sons: Chichester, Engla
nd. 61〜74(1990)]に記載の標準的な方法2.8に従っ
た。
【0067】コロニースクリーニング:細菌コロニース
クリーニングは[Zoneら、s.a.]に記載された方法で行
なった。
【0068】オリゴヌクレオチド合成:PCR反応または
配列決定に用いたオリゴヌクレオチドはアプライド・バ
イオシステムズ(Applied Biosystems)392 DNA合成装
置で合成した。
【0069】PCR反応:PCR反応はUlTma DNAポリメラー
ゼ(Perkin Elmer Cetus)またはPfuベント(Vent)ポ
リメラーゼ(New England Biolabs)のいずれかを用い
製品説明書に従い行った。典型的な50 mlのPCR反応の組
成は下記のとおり:100ngの鋳型DNA、10 pMの各プライ
マー、4種類のdNTP(最終濃度 300mM)、MgCl2 (UlTma
ポリメラーゼの場合、最終濃度 2 mM)、1 x UlTma反応
緩衝液または1 x Pfu反応緩衝液(業者より供給)。DNA
ポリメラーゼ以外の全ての反応成分は95℃、2分イン
キュベート後、(下記の)各セクションに述べたサイク
ルのインキュベーションを行った。全ての反応におい
て、第一回目のサイクルの72℃伸長反応段階でポリメ
ラーゼを加える、ホットスタートを行った。PCR反応終
了時に一部を1%アガロースゲルで解析後、フェノール
/クロロフォルムで一回抽出を行った。水相中の増幅断
片を、1/10の3M 酢酸ナトリウム溶液および2倍量のエタ
ノールで沈殿させた。5分間12000rpmで遠心分離し、沈
殿物を充分量のH2O、通常40mlに再懸濁させ、指定した
制限酵素で消化した。消化後、混合物は1%低融点アガ
ロースで分離した。予想された分子量のPCR産物を、断
片が400 bp以上のときは、アガロースから切り出しガラ
スビーズ法(GENECLEAN KIT, Bio 101, VistaCA, USA)
で精製し、400 bpより短いときは、ゲルから直接遠心分
離により(Hee ryら、TIBS 6 (6), 173 (1990))取り出した。
【0070】遺伝子増幅および部位指定突然変異に用い
るオリゴマー 異なるプラスミドを構築するための全てのPCR反応を以
下に述べる。用いた全てのプライマーは図28にまとめ
た。
【0071】プライマー#100および#101は、SpeI制限
酵素部位およびこの遺伝子の転写開始部位の上流にある
人工的リボソーム結合部位を有する全crtE遺伝子を増幅
するために用いた。増幅断片の3’末端に、その後のク
ローニング工程を容易にするため、ArvIIおよびSmaI部
位という、2つの特徴的な制限酵素部位を導入した。PC
R反応はUlTmaポリメラーゼを用い、次の増幅条件で行っ
た:95℃、1分/60℃、45秒/72℃、1分を5サイクル、
次に95℃、1分/72℃、1分を20サイクル。プラスミドpB
IIKS(+)-クローン2を鋳型DNAとして用いた。最終PCR
産物をSpeIおよびSmaIで消化し、GENECLEAN KITを用い
て抽出した。断片のサイズは約910bpであった。
【0072】プライマー#104および#105は、crtZ遺伝
子の翻訳開始部位から、コード配列上のSmaI部位までの
配列を増幅するためのPCR反応に用いた。crtZ遺伝子の
5'末端に、EcoRI、合成RBSoyo、およびNdeI部位を導入
した。PCR条件は上記と同じであった。プラスミドpBIIK
S(+)-クローン6aを鋳型DNAとして用いた。最終PCR産
物をEcoRIおよびSalIで消化し、約480bp断片をGENECLEA
N KITを用いて抽出した。
【0073】プライマーMUT1およびMUT5は、全crtY遺伝
子を増幅するために用いた。5'末端に、SalI部位を有す
るcrtZ遺伝子の最後の23ヌクレオチドが存在し、人工RB
Sに続いて、crtYの翻訳開始部位がある。作られた人工R
BSにはPmlI制限酵素部位がある。増幅断片の3'末端はcr
tI遺伝子の22ヌクレオチドがあり、続いて、新しく作ら
れた人工RBSがあり、この中にはMunI制限酵素部位があ
る。PCR反応に用いる条件は上記と同様であり、以下の
サイクリングを用いた:95℃、45秒/60℃、45秒/72
℃、75秒を5サイクル、次に95℃、45秒/66℃、45秒/7
2℃、75秒を22サイクル。プラスミドpXI12-ZYIB-EINV4
をPfuベントポリメラーゼの鋳型に用いた。1225 bpのPC
R産物は平滑末端化され、pUC18のSmaI部位にシュア・ク
ローン・キット(Sure-Clone Kit)(ファルマシア(Ph
armacia))によって、説明書に従い、クローン化され
た。
【0074】プライマーMUT2およびMUT6は、crtI全遺伝
子を増幅するために用いた。5'末端に、crtY遺伝子の最
後の23ヌクレオチドが存在し、人工RBSが続き、crtI遺
伝子の翻訳開始部位が続く。新しく作成されたRBS部位
にはMunI制限酵素部位がある。増幅断片の3'末端には、
crtB遺伝子の上流に、BamHI制限酵素部位を含む人工RBS
が存在する。PCR反応の条件は基本的に既述の方法と同
じである:95℃、30秒/60℃、30秒/72℃、75秒を5サ
イクル、次に95℃、30秒/66℃、30秒/72℃、75秒を25
サイクル。プラスミドpXI12-ZYIB-EINV4をPfuベントポ
リメラーゼの鋳型に用いた。その後のクローニング工程
のため、1541 bpのPCR産物をMunIおよびBamHIで消化し
た。
【0075】プライマーMUT3およびCAR17は、crtB遺伝
子のN末端を増幅するために用いた。5'末端には、crtI
遺伝子の最後の28ヌクレオチドが存在し、それに続いて
人工RBS、crtB遺伝子の翻訳開始部位が存在する。この
新らに作成されたRBSには、BanHI制限酵素部位が含まれ
る。PCR-Fと名付けられた増幅断片はcrtBのN末端にHind
III制限酵素部位も有する。PCR反応の条件は既述の方法
と同じである:95℃、30秒/58℃、30秒/72℃、20秒を
5サイクル、次に95℃、30秒/60℃、30秒/72℃、20秒
を25サイクル。プラスミドpXI12-ZYIB-EINV4をPfuベン
トポリメラーゼの鋳型に用いた。約160 bpのPCR産物をB
amHIおよびHindIIIで消化した。
【0076】クロラムフェニコール耐性遺伝子(cat)
の増幅に用いたオリゴマー プライマーCAT3およびCAT4は、S. aureusで見い出され
たRプラスミドであるpC194(ATCC 37034)[Horinouchi
およびWeisblum, s.a ]のクロラムフェニコール耐性遺
伝子を増幅するために用いた。PCR反応の条件は既述の
方法と同じである:95℃、60秒/50℃、60秒/72℃、2
分を5サイクル、次に95℃、60秒/60℃、60秒/72℃、2
分を20サイクル。プラスミドpC198をPfuベントポリメラ
ーゼの鋳型として用いた。約1050 bpのPCR産物はEcoRI
とAatIIで消化した。
【0077】リンカーを作成するために用いたオリゴマ
ー:各リンカーは、2種の対応するプライマー90 ngを
エッペンドルフチューブに加えることにより得られた。
その混合物をスピードバック中で乾燥し、沈殿物を1 x
連結反応緩衝液(Boehringer, Mannheim, Germany)に
再懸濁した。その溶液を50℃で3分間インキュベート
し、室温まで冷却し、プライマーを適切にハイブリダイ
ズさせた。このリンカーは、適当な部位へと容易に連結
することができる。リンカーを作るに用いた全てのオリ
ゴマーを図29に示す。
【0078】プライマーCS1およびCS2は、制限酵素部位
HindIII、AflII、ScaI、XbaI、PmeIおよびEcoRIを有す
るリンカーを作製するのに用いた。
【0079】プライマーMUT7およびMUT8は、制限酵素部
位SalI、AvrII、PmlI、MluI、MunI、BamHI、SphIおよび
HindIIIを有するリンカーを作製するのに用いた。
【0080】プライマーMUT9およびMUT10は、crtYの上
流に人工のRBSを導入するために用いた。
【0081】プライマーMUT11およびMUT12は、crtEの上
流に人工のRBSを導入するために用いた。
【0082】RNAの単離:既述の方法[MaesおよびMesse
ns, Nucleic Acids Res. 20 (16), 4374 (1992)]
により、対数増殖期の枯草菌より全RNAを調製した。
【0083】ノーザンブロット解析:ハイブリダイゼー
ション実験のために、30 mgの枯草菌 RNAを、1 x MOPS
および0.66 ホルムアルデヒドで調製された1%アガロ
ースゲルで電気泳動した。ゼータ・プローブ(Zeta-Pro
be)ブロッティング膜(BIORAD)への転写、UV架橋形
成、プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼ
ーションは他に述べた方法[Farrell, J.R.E., RNA Met
hodologies. A laboratory Guide for isolation and c
haracterization. San Diego, USA: Academic Press
(1993)]で行った。洗浄の条件は以下のとおり:65℃
で、2xSSPE/0.1% SDS中で2分間を2回、次に0.1% SS
PE/0.1% SDSで20分間を1回。ノーザンブロットはホス
フォールイメージャー(Phosphorimager)(Molecular
Dynamics)またはコダック(Kodak)のX線フィルムによ
るオートラジオグラフィーによって解析した。
【0084】ゲノムDNAの単離:枯草菌ゲノムDNAは一晩
培養した25 mlの培養液より、[13]の2.6に記載された
標準的な方法で分離した。
【0085】サザンブロット解析:ハイブリダイゼーシ
ョン実験の為に枯草菌ゲノムDNA 3mgを適当な制限酵素
で消化し0.75%アガロースゲルで電気泳動した。ゼータ
・プローブ(Zeta-Probe)ブロッティング膜(BIO-RA
D)への転写は既述[Southern,E.M., s.a.]の様に行な
った。プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイ
ゼーションは7% SDS、1% BSA(Fraction V; Boehring
er)、0.5 M Na2HPO4、pH 7.2中65℃で行なった。ハイ
ブリダイゼーションの後、膜は、2 x SSC、1%SDSで5分
間2回室温で洗浄し、0.1 X SSC、0.1% SDSで15分間2回
65℃で洗浄した。サザンブロットは、ホスフォールイメ
ージャー(Phosphorimager)(Molecular Dynamics)ま
たはコダック(Kodak)のX線フィルムによるオートラジ
オグラフィーによって解析した。
【0086】DNA配列決定:配列決定はシーケナーゼキ
ットバージョン1.0(United StatesBiochemical)を用
いて、ジデオキシチェーンターミネーション法[Sanger
ら、s.a.]を用いて行った。配列解析には、ジェネティ
クス・コンピューター社(Genetics Computer, Inc.)
の GCG配列決定ソフトウェアパッケージ(バージョン8.
0)を用いた[Devereuxら、s.a.]。
【0087】枯草菌における遺伝子増幅:枯草菌形質転
換体の中でのSFCOのコピー数を増幅するために、1.5%
グルコース、および増幅可能な構造(結果と考察参照)
に存在する抗生物質耐性遺伝子によって、0.02 mg/mlの
クロラムフェニコールまたはネオマイシンを加えた、15
mlのVY培地に単一コロニーを接種した。翌日、1.5%グ
ルコース、cat耐性突然変異体の場合60、80、120および
150 mg/mlのクロラムフェニコール、ネオマイシン耐性
突然変異体の場合160 mg/ml、180 mg/mlのネオマイシン
を加えた13 mlのVY培地に、この培養液750 mlを接種し
た。培養は一晩行ない、翌日、50 mlを異なる希釈率
(1:20、1:400、1:8000、1:160000)で適切な抗生物質
濃度のVY-寒天プレートに蒔いた。大きな単一コロニー
を、コピー数および産生されたカロテノイド量を測定す
るためにさらに解析した。
【0088】カロテノイドの分析:大腸菌または枯草菌
形質転換体(200〜400 ml)を文中に示した時間、通常2
4から72時間、抗生物質を加えた、夫々、LB培地またはV
Y培地で、37℃、220 rpmで振とう培養した。微生物によ
り産生されたロテノイドは適量のアセトンで、回転ホモ
ジナイザー(Polytron, Kinematica AG, CH-Luzern)を
用いて抽出した。ホモジネートを、半融ガラスフィルタ
ーを通し、丸底フラスコに吸引濾過した。濾過物は水流
ポンプを用いて、50℃で回転エバポレーターを用いて、
蒸発乾固させた。ゼアキサンチン検出のために、残渣を
n-ヘキサン/アセトン(86:14)に溶かし記載[Weber,
G., s.a.]に従い、順相HPLCで解析した。βカロテンお
よびリコペンの検出のために、蒸発抽出物をn-ヘキサン
/アセトン(99:1)に溶かし記載[Hengartnerら、s.
a.]に従いHPLCで分析した。
【0089】実施例4 大腸菌におけるカロテノイド産生 フラボバクテリウムsp.遺伝子クラスターに欠失を有す
るプラスミドで形質転換され、従って、crt遺伝子産物
のいくつかを欠く、大腸菌宿主細胞のカロテノイド蓄積
を分析することにより、フラボバクテリウムsp.のカロ
テノイド生合成クラスターの、オープンリーディングフ
レーム(ORF)が異なる遺伝子産物が生化学的に同定さ
れた。大腸菌における同様の機能解析が文献[Misawa
ら、s.a.;Perryら、J. Bacteriol., 168, 607〜612 (1
986);Hundleら、Molecular and General Genetics 254
(4), 406〜416(1994)]に記載されている。3種のゲ
ノム単離物、pBIIKS(+)-クローン2、pBIIKS(+)-ク
ローン59およびpBIIKS(+)-クローン6aから、3種の異
なるプラスミドpLyco、pBIIKS(+)-クローン59-2およ
びpZea4を構築した(図30参照)。
【0090】プラスミドpBIIKS(+)-クローン59-2は、
pBIIKS(+)-クローン2のHindIII/BamHI断片をpBIIKS
(+)-クローン59のHindIII/BamHI部位にサブクローニ
ングして得た。得られたプラスミドpBIIKS(+)-クロー
ン59-2はcrtE、crtB、crtIおよびcrtY遺伝子の完全なOR
Fを有し、βカロテンを産生するはずである。pLycoはプ
ラスミドpBIIKS(+)-クローン59-2から、crtY遺伝子の
N末端側約半分をコードする、KpnI/KpnI断片を欠失して
得たものである。pLycoで形質転換され、従って、短縮
された非機能性のcrtY遺伝子を有する大腸菌細胞は、β
カロテンの前駆体であるリコペンを産生する。pZea4
は、crtE、crtB、crtI、およびcrtZの大部分を有するpB
IIKS(+)-クローン59-2のAscI-SpeI断片と、crtZ遺伝
子および上記の短縮crtY遺伝子を完全にする配列を有す
る、クローン6aのAscI/XbaI断片とを連結することによ
り構築したものである。従って、pZea4はゼアキサンチ
ン生合成経路の5個全てのORFを有する。このプラスミ
ドで形質転換された大腸菌はゼアキサンチンを産生する
はずである。産生されたカロテノイドを検出するため
に、形質転換体を43時間振とうフラスコで培養し、「方
法」に記載の方法でカロテノイド分析を行った。図30
に上記プラスミドの構築を要約した。
【0091】予想されたとおり、pLycoを有する大腸菌
細胞はリコペンを産生し、pBIIKS(+)-クローン59-2を
有する細胞はβカロテン(全-E,9-Z,13-Z)を産生し、
またpZea4構築体を有する細胞はゼアキサンチンを産生
した。このことから、本発明者らがゼアキサンチンまた
はその前駆体(フィトエン、リコペンおよびβカロテ
ン)の合成に必要なフラボバクテリウムsp.R1534の全て
の必要な遺伝子をクローン化したことが確認された。得
られた産生量を表1に示す。
【0092】
【表1】 表1:振とうフラスコ中で43時間培養後、プラスミドpL
yco, pBIIKS(+)-クローン59-2およびpZea4を有する大
腸菌形質転換体のカロテノイド含量。示した数値は全乾
燥細胞重量(200 ml)中の%を表わす。ND=検出不能 実施例5 枯草菌におけるカロテノイド産生 枯草菌においてカロテノイドを産生させるため、本発明
者らはまず、flavobacteriumのカロテノイド生合成遺伝
子を、p602/20[LeGrice, S.F.J., s.a.]の誘導体であ
る、グラム(+)/(-)シャトルベクターp602/22にクロ
ーン化した。最終的構築物p602-CARVEG-Eの組み立て
は、pZea4(del654-3028)のPvuII-AvrII断片と、プラ
スミドpBIIKS(+)-クローン6aのAvrII-EcoRI断片を、
ベクターp602/22のEcoRI部位およびScaI部位に連結した
3重連結体ではじまる。プラスミドpZea4(del654-302
8)はpZea4をSacIおよびEspIで消化して得たものであ
る。突起末端および後退末端を、クレノウ酵素により平
滑末端にし、再連結させた。構築物pZea4(del654-302
8)はcrtE遺伝子の上流域にある、カロテノイド生合成
に不要な配列の大部分を欠いている。プラスミドp602-C
ARは約6.7 kbのFlavobactriumR1534のゲノムDNAを持
ち、5個全てのカロテノイド遺伝子(約4.9 kb)のほか
に、crtZ翻訳開始部位の上流にある1.2 kbのゲノムDN
A、およびcrtE転写開始部位の上流の200 bpを有する。c
rtZ、crtY、crtI、crtB遺伝子は、lacオペレーター構成
子と融合し、枯草菌において機能性[LeGrice, S.F.,
s.a.]である、調節可能な大腸菌バクテリオファージT5
プロモーターの誘導体である、PN25/0プロモーターの下
流にクローン化した。p602CAR構築体において、PN25/0
プロモーターとcrtZの転写開始部位との間には1200 bp
以上の距離があり、最適でないため、後に改良する。p6
02CAR構築の概略を図31に示す。枯草菌において、crt
E遺伝子の転写を可能にする為に、この遺伝子の上流にv
egIプロモーター[Moranら、Mol. Gen. Genet. 186, 33
9〜346 (1982); LeGriceら、Mol.Gen. Genet. 204,22
9〜236 (1986)]を導入し、p602-CARVEG-Eが構築され
た。vegプロモーター複合体[LeGriceら、s.a.]に由来
するvegIプロモーターは大腸菌でも機能性であることが
報告された[Moranら、s.a.]。この新しい構築物を得
るために、プラスミドp602CARをSalIおよびHindIIIで消
化し、crtEの全遺伝子およびcrtBコード配列の大部分を
有する断片を、プラスミドp205のXhoI部位およびHindII
I部位にサブクローニングした。結果としてできるプラ
スミドp205CARはPvegIプロモーターのすぐ下流にcrtE遺
伝子を有する。フラボバクテリウムsp.のカロテノイド
遺伝子クラスターを再構成するために、次の3個の部
分:p205CARのPmeI/HindIII断片、p602CARのHincII/Xba
I断片およびEcoRI/HindIII断片を単離し、pBluescriptI
IKS(+)のEcoRI部位およびXbaI部位に連結し、pBIIKS
(+)-CARVEG-Eを構築した。このプラスミドのEcoRI Xb
aI断片の分離と、p602/22のEcoRI部位およびXbaI部位へ
の連結によって、p602CARと類似しているがPvegIプロモ
ーターで駆動されるcrtE遺伝子を有するプラスミドが生
成する。p602CARVEG-Eプラスミドを得るためのすべての
構築段階の概略を図32に示した。このプラスミドで形
質転換された大腸菌TG1細胞はゼアキサンチンを合成し
た。これに対して、同構築体で形質転換された枯草菌 1
012株は、カロテノイドを全く産生しなかった。幾つか
のゼアキサンチン陰性枯草菌形質転換体を分析すると、
常に、形質転換されたプラスミドに重大な欠失があっ
た。この不安定性は、構築物のサイズが大きい為である
と考えられる。
【0093】枯草菌における安定な構築物を得るため
に、[Haimaら、s.a.]により構築されたグラム(+)/
(-)シャトルベクターpHP13にカロテノイド遺伝子をク
ローニングした。安定性の問題は、1)カロテノイド遺
伝子を有するクローン化挿入配列の大きさを小さくする
こと、および2)crtE遺伝子の方向を逆にし、以前の構
築体のように、5個全ての遺伝子の表現の為に2個でな
く、1個のプロモーターを必要としたこと、により排除
できると考える。さらに、合成したFlavobacteriumのカ
ロテノイドオペロン(SFCO)を有するプラスミドで形質
転換された細胞がカロテノイドを産生し得るか否かで、
このようなモデュール式の方法が可能か否か明らかとな
る。図33に、最終構築体pHP13-2PNZYIB-EINVを得るた
めの、全ての構築段階および中間プラスミドをまとめ
た。要約すると:次の構築体を可能にする為に、シャト
ルベクターpHP13のHindIII部位およびEcoRI部位の間
に、プライマーCS1およびCS2を用いて作製した合成リン
カーを導入しベクターpHP13-2を作成した。中間構築体
のpHP13-2CARVEG-Eは、pHP13-2のAflII部位およびXbaI
部位に、p602CARVEG-EのAflII-XbaI断片をサブクローニ
ングして構築した。次の段階は、crtE遺伝子の逆位であ
り、最初のcrtE遺伝子を含むXbaI-AvrII断片を切り取
り、これをプラスミドpBIIKS(+)-PCRRBScrtEのXbaI-A
vrII断片と置き換えた。結果としてできるプラスミドは
pHP13-2CARZYIB-EINVと名付けられ、機能的SFCOを有す
る、第1構築体である。上述の中間構築体pBIIKS(+)-
PCRRBScrtEは、プライマー#100および#101を用いたPC
R産物をSpeIおよびSmaIで消化し、pBluescriptIIKS
(+)のSpeI部位およびSmaI部位に連結して得られた。
プロモーターPN25/0近傍にcrtZ転写開始部位を得るため
に、(5個のカロテノイド遺伝子のうち4個を有する)
pHP13-2CARZYIB-EINVのBamHI-SalI断片と、PN25/0プロ
モーターを有する同じプラスミドのBamHI-EcoRI断片
と、合成RBSのあとに続くcrtZ遺伝子の大部分を有す
る、pBIIKS(+)-PCRRBScrtZのEcoRI-SalI断片とを3重
連結させた。上述のプラスミドpBIIKS(+)-PCRRBScrtZ
は、プライマー#104および#105で増幅されたPCR産物
をEcoRIおよびSalIで消化し、pBluescriptIISK(+)のE
coRI部位およびSalI部位に連結して得られた。結果とし
て得られたベクターpHP13-2PN25ZYIB-EINVにおいて、SF
COは、構築体に機能性のlacリプレッサーが欠けている
ため[PeschkeおよびBeuk, J.Mol.Biol. 186, 547〜555
(1985)]、構成的に発現する、バクテリオファージT
5プロモーターPN25/0で駆動される。この構築体で形質
転換された大腸菌TG1細胞はゼアキサンチンを産生す
る。しかしながら、このプラスミドを枯草菌へと形質転
換した場合、カロテノイド産生は検出されなかった。こ
れらの形質転換体のプラスミドの解析により、重大な欠
失が明らかとなった。このことから、上述のプラスミド
で観察されたのと同様に、不安定性の問題が示された。
【0094】実施例6 染色体組み込み構築 既述の構築体に不安定性が見られたので、フラボバクテ
リウムsp.のカロテノイド生合成遺伝子を、組み込み/
発現ベクターpXI12を用いて、枯草菌のゲノムに組み込
むことを決定をした。このベクターは枯草菌ゲノムのレ
バン-サッカラーゼ遺伝子(sacB)に組み込んだ後、全
オペロンを構成的に発現させ得る。構成的発現はvegIプ
ロモーターで駆動され、中程度での発現となる。合成フ
ラボバクテリウムカロテノイドオペロン(SFCO)を有す
るプラスミドpXI12-ZYIB-EINV4は下記のように構築し
た:pBIISK(+)-PCRRBScrtZのNdeI-HincII断片は、pXI
12のNdeIとSmaI部位にクローニングし、生じたプラスミ
ドをpXI12-PCRcrtZと命名した。次の段階で、pHP13-2PN
25ZYIB-EINVのBstEII-PmeI断片は、pXI12-PCRcrtZ(図
34〜37参照)のBstEII-PmeI断片と連結した。生じ
た構築体pXI12-ZYIB-EINV4で形質転換された枯草菌は、
キャンベル(Campbell)型反応または相互組換えのいずれ
かによって、このCAR遺伝子を組み込むことができる。
一つの形質転換体BS1012::ZYIB-EINV4では、カロテノイ
ド生合成遺伝子が、相互組換えによって、レバン-サッ
カラーゼ遺伝子に組み込まれており、更に解析した(図
38および39)。この株はカロテノイドを合成できな
いが、ノーザンブロットによるRNA解析によって、プロ
ーブAとハイブリダイゼーションすると、5.4 kbおよび
4.2kbの特定のポリシストロニックなmRNAの存在が確認
された(図38および39、パネルB参照)。長いほう
のmRNAは予期したメッセージサイズであるが、短いほう
のmRNAの開始点は不明であった。同じノーザンブロット
をプローブBでのみハイブリダイズすると、長いmRNA断
片が検出され、crtB遺伝子の末端で、転写の未成熟終結
を示していた。フラボバクテリウムsp. R1534ゲノムの
最初のオペロン構造において、crtE遺伝子およびcrtB遺
伝子はお互いに向かい合っているので、この位置に終結
シグナルがあることは理にかなっている。この配置にお
いて、crtE遺伝子のmRNA転写を阻害し得る、アンチセン
スRNAの合成を避けるために、crtBの5'末端に転写終結
シグナルがあることは理にかなっている。この領域は野
性型の場合とかなり異なっていたため、このターミネー
ターを構成する塩基配列は改変されて、「漏出(leak
y)」ターミネーターとなっていると思われる。カロテノ
イド経路の色々なcrt酵素に対する抗血清を用いたウェ
スタンブロッティング解析の結果、リボソーム結合部位
のカロテノイド合成の欠如に起因している可能性が示さ
れた。導入した5個の遺伝子のうち、crtZの産物、βカ
ロテンヒドロキシラーゼのみが検出できた。この遺伝子
だけが、枯草菌で機能的であることが知られているpXI1
2ベクターから由来するRBS部位に続いている。mRNAのシ
ャイン-ダルガルノ塩基配列[Shine and Dalgarnon s.
a.]と、リボソームに適切な開始部位を選択させる16S
rRNAとの間の塩基対合相互作用は、グラム陰性菌(大腸
菌)よりグラム陽性菌(枯草菌)での方が安定であるこ
とが報告されている[McLaughlinら、J. Biol. Chem. 2
56, 11283〜11291 (1981)]。非常に安定な複合体を
得るため、本発明者らは、crtY、crtI、crtBおよびcrtE
遺伝子の各々に先行するグラム陰性フラボバクテリウム
sp.のRBS部位を、枯草菌16S rRNAの3'末端と相補的にな
るように設計し、合成RBSに置き換えた(表2参照)。
この交換によって、枯草菌において色々なカロテノイド
遺伝子の効果的な翻訳開始が行われるはずである。4個
全ての改変した部位を有するpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2C
を構築するために用いた方法は、図34〜37に概略を
示している。pBluescriptIIKS(+)におけるさらなるク
ローニング段階を容易にする為に、このベクターのSalI
部位をHindIII部位との間にに、プライマーMUT7およびM
UT8を用いて得たリンカーを使って、追加的な制限酵素
部位を組み込んだ。その結果、新しく構築されたpBIIKS
(+)-LINKER78は、下記の組み込まれた制限酵素部位を
有していた:AvrII、PmlI、MulI、MunI、BamHIおよびSp
hIである。異なるカロテノイド遺伝子の上流に合成RBS
を作製する一般的な方法は、PCRに基づく突然変異の組
み合わせによる:すなわち、改変したRBS部位を有する
決められたプライマーを用いて、またはこの様な配列を
有する合成リンカーを用いて、遺伝子を再構築した。cr
tIおよびcrtB遺伝子に先立つRBSの再構成は、適切な改
変したRBS部位を有するプライマーMUT2およびMUT6を用
いて、crtI遺伝子を増幅することにより達成された。得
られたPCR-I断片は、MunIおよびBamHIで消化し、pBIIKS
(+)-LINKER78のMunI部位とBamHI部位とに連結され
る。その結果、得られる中間構築体を、pBIIKS(+)-LI
NKER78PCRIと名付けた。crtB遺伝子に先立つRBSの再構
成は、crtBの上流の改変したRBS部位を有するプライマ
ーMUT3と、プライマーCAR17とから得られる小さなPCR断
片を用いて行った。増幅したPCR-F断片は、BamHIとHind
IIIとで消化し、pBIIKS(+)-LINKER78のBamHI部位とHi
ndIII部位にサブクローニングし、その結果pBIIKS(+)
-LINKER78PCRFが構築された。PCR-I断片をpBIIKS(+)-
LINKER78PCRIからBamHIおよびSapIを用いて切り出し、p
BIIKS(+)-LINKER78PCRFのBamHIおよびSapI部位に連結
した。その結果得られたpBIIKS(+)-LINKER78PCRFIはP
CR-F断片と融合したPCR-I断片を有する。この構築体をS
alIおよびPmlIで切断し、プライマーMUT9およびMUT10を
アニール化することにより得られる合成リンカーを挿入
した。この後者の段階は、後に説明するが、上記の構築
体において最初のフラボバクテリウムRBSの置換を容易
にするために行った。その結果得られたプラスミドはpB
IIKS(+)-LINKER78PCRFIAと名付けた。crtYおよびcrtI
遺伝子に先立つ合成RBSの組み立てはプライマーMUT1とM
UT5を用いたPCRにて行った。増幅断片PCR-Gは、pUC18の
SmaI部位にクローニングする前に平滑端にされ、構築体
pUC18-PCR-Gが出来た。次の段階はPCR-AとPCR-I断片と
の間に、PCR-G断片をクローニングすることであった。
この目的のために、PCR-GをpUC18-PCR-Gから、MunIおよ
びPmlIで消化し、pBIIKS(+)-LINKER78PCRFIAのMunIお
よびPmlI部位と連結することにより単離した。この構築
体は、お互いに隣接して組み立てられた、4個全ての断
片、PCR-F、PCR-I、PCR-GおよびPCR-Aを持ち、4個の人
工RBS部位のうち3個(crtY、crtIおよびcrtB)を有す
る。crtY、crtIおよびcrtBに先立つフラボバクテリウム
RBSを合成RBSに置き換えるために、プラスミドpXI12-ZY
IB-EINV4のHindIII-SalI断片を、プラスミドpBIIKS
(+)-LINKER78PCRFIGAのHindIII-SalI断片で置き換え
た。次に、出来上がったプラスミドpXI12-ZYIB-EINV4MU
TRBSCで大腸菌TG1細胞および枯草菌1012を形質転換させ
た。これらの細胞で、ゼアキサンチンが産生されたこと
から、PCRで増幅した遺伝子が機能的であることが確認
された。得られたb.subtilis株をBS1012::SFCO1と名付
けた。交換しなければならない最後のフラボバクテリウ
ムRBSはcrtE遺伝子に先立つRBSである。これは、プライ
マーMUT11およびMUT12を用いて得たリンカーを用いて行
われた。野性型RBSはpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBSからNdeI
およびSpeIで除かれ、上記のリンカーが挿入された。構
築体pXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2Cにおいて、全てのフラボ
バクテリウムRBSは共通配列AAAGGAGG-7-8N-ATG(表2参
照)の合成RBSで置き換えられた。この構築体で形質転
換された大腸菌TG1細胞によって、この最後のRBS置換は
ゼアキサンチン産生能を阻害しないことが示された。
【0095】
【表2】 表2:構築体pXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2C、pXI12-ZYIB-E
INV4MUTRBS2CCATおよびpXI12-ZYIB-EINV4 MUTRBS2CNEO
の合成リボソーム結合部位の塩基配列。枯草菌の16SrRN
Aの3'末端に相補的な、個々のカロテノイド遺伝子に先
立つ、シャイン-ダルガルノ塩基配列。大腸菌の16SrRNA
3'末端も比較のため示す。下線を施したAUGは上記遺伝
子の翻訳開始部位を示す。
【0096】新しく導入した合成RBSを含む全ての領域
は塩基配列決定により確認した。枯草菌細胞はプラスミ
ドpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2によって、形質転換し、相
互組換えによって、染色体のレバン-サッカラーゼ遺伝
子に組み込まれたSFCOを有する1個の形質転換体が選択
された。この株はBS1012::SFCO2と命名した。この株か
らのカロテノイド産生の分析によって、産生されたゼア
キサンチンの量は、枯草菌を形質転換させるのに用いた
プラスミドで形質転換された大腸菌細胞で産生されたゼ
アキサンチン量の約40%であることが示された。同様の
結果が、BS1012::SFCO1株を対応する大腸菌と比較し、
得られた(30%)。大腸菌細胞は18倍多いカロテノイド
遺伝子を持っているが、カロテノイド産生は2〜3倍高い
だけである。より劇的な差異が、約200コピーのpZea
4構築体を有する大腸菌細胞と、18コピーのプラスミドp
XI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2Cを有する大腸菌との間で観察
された。前者の形質転換体は、後者の48倍以上のゼアキ
サンチンを産生した。この差異は両形質転換体の間にあ
る、約11倍以上のカロテノイド生合成遺伝子数だけでは
説明がつかない。この生成量の差異は、新しく構築した
SFCOでは、野生型のフラボバクテリウムオペロンの重複
遺伝子が合成RBSの導入によって分離され、能率が最適
でなくなったことに起因すると考えられる。これによ
り、再構成された合成オペロンの翻訳効率は低くなると
考えられる(例えば、野生型オペロンには存在すると考
えられる、翻訳カップリング効果が排除されるため)。
【0097】カロテノイド産生を増加させる目的で、二
つの新しい構築体、pXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2CNEOおよ
びpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2CCATを作製した:これら
は、染色体のレバン-サッカラーゼ部位にSFCOを組み込
むと、[Janniereら、Gene 40, 47〜55 (1985)]に記
載されたように増幅可能な構造を有する株が得られる。
プラスミドpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2CNEOは1995年5月25
日、DSM-Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und
Zellkulturen GmbH (Germany)に寄託番号DSM 10013と
して寄託された。このような増幅可能な構造は、耐性マ
ーカー(例えばクロラムフェニコール、ネオマイシン、
テトラサイクリン)と連結して、染色体当たり20〜50コ
ピーに増幅させることができる。増幅可能な構造はSFCO
と、耐性遺伝子と、(図40に示す)sac-B3'遺伝子の
直列反復に隣接したpXI12配列とを含む。抗生物質の濃
度を上げて、耐性細胞を選択することによって、上昇し
たSFCOコピー数を有する新しい株が得られた。プラスミ
ドpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2CNEOを構築するために、プ
ラスミドpBEST501よりPstIとSmaIによってネオマイシン
耐性遺伝子を分離し、pUC18ベクターのPstIおよびEcoO1
091部位にサブクローニングした。出来上がった構築体
はpUC18-Neoと名付けた。最終構築体を作るために、プ
ラスミドpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2CのPmeI-AatII断片を
ネオマイシン耐性遺伝子を有するpUC18-NeoのSmaI-AatI
I断片で置き換えた。プラスミドpXI12-ZYIB-EINV4MUTRB
S2CCATは下記のようにして得た:pC194のクロラムフェ
ニコール耐性遺伝子はプライマー対cat3およびcat4を用
いて、PCRで分離した。この断片をEcoRIとAatIIとで消
化しpUC18のEcoRIおよびAatII部位にサブクローニング
した。出来たプラスミドはpUC18-CATと名付けた。最終
的ベクターはpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2CのPmeI-AatII断
片を、クロラムフェニコール耐性遺伝子を有するpUC18-
CATのEcoRI-AatII断片で置換して得られた。図41は上
記構築体を得るいくつかの段階を示す。両プラスミドは
枯草菌1012株に形質転換され、キャンベル(Campbell)
型組み込みで得た形質転換体を選択した。BS1012::SFCO
NEO1およびBS1012::SFCOCAT1の2株をさらなる増幅の為
に選んだ。両株の個々のコロニーは、「方法」で述べた
ように、異なる濃度の抗生物質の存在下で増殖させるこ
とによって、増幅した。cat遺伝子を有する株ではクロ
ラムフェニコール濃度は60、80、120、および150 mg/ml
であった。ネオ遺伝子を有する株では、ネオマイシン濃
度は160および180 mg/mlであった。両株において、SFCO
の僅かな増幅を有する株だけが得られた。BS1012::SFCO
NEO1株から生まれた娘株において、高濃度のネオマイシ
ンへの耐性は染色体当たりのSFCO数の増加と、これらの
細胞からの高レベルのカロテノイド産性と相関してい
た。BS1012::SFCOCAT1株からの娘株からは異なる結果を
得た。これらの株においては、クロラムフェニコール15
0 mg/mlまでの増加で、予期したように、染色体当たり
高コピー数のSFCOが得られた。
【0098】実施例7 プラスミドを有するCrtWの構築とカロテノイド産生への
応用 ポリメラーゼ連鎖反応に基づく遺伝子合成:アルカリゲ
ネスPC-1株のβ-カロテンβ4-オキシゲナーゼをコード
する人工crtW遺伝子の塩基配列は[Misawa、1995]に概
説されているアミノ酸配列を、GCGウイスコンシン配列
解析パッケージ(GCG Wisconsin Sequence Analysis Pa
ckage)、バージョン8.0(Genetics Computer Group, M
adison, WI,USA)および大腸菌のコドン頻度参考表(Ba
ch Translate Programより供給)を用いて、逆翻訳によ
り得た。726ヌクレオチドを含む合成遺伝子は、基本的
に[Ye、1992]に述べられた方法に従って構築した。合
成に必要な12オリゴヌクレオチド(crtW1〜crtW12)の
塩基配列を図54に示す。要約すると、長オリゴヌクレ
オチドは、オリゴヌクレオチドの伸長のためのプライマ
ーとして機能する15〜20塩基の短い重複を有するように
設計した。4サイクル後に数コピーの全長の遺伝子が得
られるはずなので、これを、2個の末端のオリゴヌクレ
オチドcrtW15とcrtW26とで増幅した。これらの短いオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列は、前方向プライマーcrtW15
に対しては(5'-TATATCTAGAcatatgTCCGGTCGTAAA CCGG-
3')、また逆方向プライマーcrtW26に対しては(5'-TAT
AgaattccacgtgTCAAGCACGACCACCGGTTTTAC G-3')であ
り、ここで、DNA鋳型と適合する配列には下線を付して
いる。小文字は組み込んだ制限酵素部位を表し(前方向
プライマーではNdeI、逆方向プライマーではEcoRIおよ
びPmlIを示す)、これは後にpALTER-Ex2発現ベクターに
クローニングする時用いられる。
【0099】ポリメラーゼ連鎖反応。12個全ての長オ
リゴヌクレオチド(crtW1〜crtW12;各7 nM)と両末端プ
ライマー(crtW15とcrtW26;各0.1 mM)を混ぜ、エクス
パンド(Expand:登録商標)ハイフィデリティ ポリメラ
ーゼ(High Fidelity polymerase)(Boehringer、Mann
heim)(3.5 ユニット)、dNTP(各100 mM)を含むPCR
反応混合物に加える。30サイクルのPCR反応は、以下の
プロフィールで行った:94℃、1分、50℃、2分、72℃、
3分。PCR反応物は1% アガロースゲルで分離し、約700
bpのバンドを切り出し、ガラスビーズ法(Geneclean Ki
t, Bio101, Vista, CA, USA)によって精製した。この
断片は、次に、シュア・クローン・キット(Sure-Clone
Kit)(ファルマシア, Uppsala, Sweden))を用い
て、プラスミドpUC18のSmaI部位にクローニングした。
出来上がったcrtW合成遺伝子の塩基配列は、シークエン
スキット、バージョン1.0(United States Biochemica
l, Cleaveland, OH, USA)を用いて、配列決定し、確認
した。この方法によって構築したcrtW遺伝子は、次に、
部位特異的突然変異誘発法によって修正し、最小限のエ
ラーを含むことが示された。
【0100】プラスミドの構築。プラスミドpBIIKS
(+)-CARVEG-E(実施例5も参照)(図55)は、枯草
菌 vegプロモーター[LeGrice, 1986#806]の部位Iを
有する、修正したpBluescriptIIKS(+)ベクター(Star
atagene、La Jolla, USA)にクローニングした、グラム
(-)細菌フラボバクテリウムsp. R1534 WT株(ATCC 21
588)[Pasamontes, 1995 #732]のカロテノイド生合
成遺伝子(crtE、crtB、crtY、crtIおよびcrtZ)を有す
る。この構成的なプロモーターは、大腸菌中で機能的で
あることが示されている。プラスミドpBIIKS(+)-CARV
EG-Eを有する大腸菌TG1株の形質転換体はゼアキサンチ
ンを合成する。プラスミドpALTER-Ex2-crtWは、合成crt
W遺伝子のNdeI-EcoRI制限断片をプラスミドpALTER-Ex2
(Promega、Madison, WI)の対応する部位にクローニン
グして構築した。プラスミドpALTER-Ex2はp15a複製開始
点を有する低コピー数のプラスミドであり、この為、同
じ宿主のColE1ベクターと共存する。プラスミドpBIIKS-
crtEBIYZW(図55)は、pALTER-Ex2-crtWのHindIII-Pm
lI断片を、HindIIIと、他で述べた[Sambrook、1989#5
05]に記載のようにクレノウ酵素によりMluI部位を埋め
込んで得た平滑末端との間にクローニングして得た。cr
tZ遺伝子の不活化は285 bp NsiI-NsiI断片を欠失させる
ことにより行い、末端をクレノウ酵素で埋め、連結し、
プラスミドpBIIKS-crtEBIY[DZ]Wを得た。非機能的なc
rtWおよびcrtZ遺伝子を有するプラスミドpBIIKS-crtEBI
Y[DZW]はpBIIKS-crtEBIY[DZ]WをNdeIおよびHpaIで
消化し、末端をクレノウ酵素で埋め、プラスミドを自己
連結させて得た。このプラスミドで形質転換された大腸
菌はβカロテンが蓄積したために、黄〜橙色を示した。
プラスミドpBIIKS-crtEBIYZ[DW]は上に概説したよう
にプラスミドpBIIKS-crtEBIYZWのNdeI-HpaI断片を欠失
させることにより得られるcrtW短縮遺伝子を有する。プ
ラスミドpALTER-Ex2-crTEBIY[DZW]とpALTER-Ex2-crtE
BIYZ[DW]は各々、pBIIKS-crtEBIY[DZW]とpBIIKS-cr
tEBIYZ[DW]からBamHI-XbaI断片を分離し、pALTER-Ex2
のBamHIとXbaI部位にクローニングして得た。プラスミ
ドpBIIKS-crtWはpBIIKS-crtEBIYZWをNsiIとSacIで消化
し、DNA突出部をクレノウ酵素で平滑にした後に、自己
連結させて得た。図56にこの論文で用いた全てのプラ
スミドの関係する挿入部位をまとめた。
【0101】カロテノイド分析。様々なプラスミド構築
体を有する大腸菌TG-1形質転換体は、抗生物質(アンピ
シリン100 mg/ml、テトラサイクリン12.5 mg/ml)を添
加したルリアブロス(Luria-Broth)培地中で37℃、2
0時間、振とうフラスコを用い、220 rpmで培養した。
カロテノイドは、細胞からアセトンで抽出した。アセト
ンは減圧下で取り除き、残さをトルエンに再溶解させ
た。有色の溶液を、ヒューレット-パッカードシリーズ1
050インスツルメント(Hewlett-Packard series1050 in
strument)の高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)分
析にかけた。カロテノイドはシリカカラム、ヌクレオシ
ルSi-100、200 x 4 mm、3 mで分離した。用いた溶媒系
には2種の溶媒が含まれていた:ヘキサン(A)とへキ
サン/THF、1:1(B)。15分間の13から50%の線形勾
配溶出を適用した。流速は、5 ml/分であった。フォト
ダイオードアレイ検知器をもちい、450 nmでピークを検
出した。個々のカロテノイド色素は吸収スペクトルと、
参考試料として、化学合成により調製し、NMR、MS、お
よびUV-スペクトルで特性を調べた、化学的に純粋なカ
ロテノイドの典型的な保持時間を比較して、同定した。
フラボバクテリウムsp.R1534株のカロテノイド生合成遺
伝子のほかに、アルカリゲネスPC-1株[Misawa、1995#
670]のβカロテンケトラーゼをコードするcrtW遺伝子
も、プラスミドpBIIKS-crtEBIYZWで形質転換された大腸
菌細胞から抽出した色素のHPLC分析を行い、化学的に純
粋な参考試料の保持時間、吸収スペクトルから、4個の
主要なピークが次のように同定された:b-クリプトキサ
ンチン、アスタキサンチン、アドニキサンチンおよびゼ
アキサンチン。pBIIKS-crtEBIYZWを有する大腸菌形質転
換体に蓄積した色素の相対量(面積パーセント)を表3
に示す[「CRX」:クリプトキサンチン;「ASX」:アスタ
キサンチン;「ADX」:アドニキサンチン;「ZXN」:ゼア
キサンチン;「ECM」:エチネノン;「MECH」:3-ヒドロ
キシエチネノン;「CXN」:カンタキサンチン]。同定し
た全てのカロテノイドのピークの総和は100%と定義し
た。表3に示した数字は各形質転換体の独立した4回の
培養の結果の平均値である。既に述べた結果と反対に、
同一遺伝子であるが、2つのプラスミド、pBIIKS-crtEB
IYZ[DW]およびpALTER-Ex2-crtWを有する大腸菌形質転
換体では、アドニキサンチンが激減し、アスタキサンチ
ン色素は完全に欠如しており(表3)、それに対し、ゼ
アキサンチンの相対量(%)は増加していることが示さ
れた。エチネノン、ヒドロキシエチネノン、およびカン
タキサンチンのレベルは、同じプラスミド(pBIIKS-crt
EBIYZDW)に全てのcrt遺伝子を有する形質転換体と比較
して変わらなかった。プラスミドpBSIIKS-crtEBIYZ[D
W]はフラボバクテリウムsp. R1534株の機能的crtE、cr
tB、crtY、crtI、crtZ遺伝子と、非機能的なcrtW短縮遺
伝子とを有する高コピー数のプラスミドであるが、それ
に対し、機能的なcrtW遺伝子は低コピープラスミドpALT
ER-Ex2-crtWに位置している。crtZ遺伝子との比較で、c
rtW遺伝子の過剰発現の効果を解析するために、大腸菌
細胞を、高コピープラスミドpBIIKS-crtW上にcrtWを有
するプラスミドpBIIKS-crtWとFlavpbacterium crt遺伝
子をコードする低コピー構築体pALTER-Ex2-crtEBIYZ[D
W]で共形質転換した。この形質転換体の色素分析をHPL
Cで行ったところ、βカロテン、クリプトキサンチン、
アスタキサンチン、アドニキサンチン、ゼアキサンチ
ン、3-ヒドロキシエチネノンおよび少量のエチネノン
とカンタキサンチンとが観測された(表3)。
【0102】crtW遺伝子を低コピー数プラスミドpALTER
-Ex2-crtW上に持ち、crtE、crtB、crtYおよびcrtI遺伝
子を高コピー数プラスミドpBIIKS-crtEBIY[DZW]に有
する形質転換体は小量のカンタキサンチン(6%)しか
発現しないが、高レベルのエチノネノン(94%)を発
現し、これに対し、crtW遺伝子を高コピープラスミドpB
IIKS-crtW上に、他のcrt遺伝子を低コピー構築体pALTER
-Ex2-crtEBIY[DZW]に有する細胞はエチネノンとカン
タキサンチンをそれぞれ78.6%および21.4%有し
ていた(表3)。
【0103】
【表3】 実施例8 グラム陰性細菌E-396のcrtWおよびcrtZ遺伝子を用いた
選択的なカロテノイド生産 本項において、本発明者らは多くのカロテノイド産生細
菌[Yokoyamaら、Biosci. Biotechnol. Biochem. 58:18
42〜1844 (1994)]におけるように複雑な種類のカロ
テノイドではなく、1種類(カンタキサンチン)または
主要な2種のカロテノイド(アスタキサンチン、アドニ
キサンチン)そして小量のアドニルビンを蓄積する大腸
菌形質転換体および表3にある大腸菌の幾つかについて
述べる。1種類のみのカロテノイドを産生する株を構築
することは、カロテノイドの産生のための生物工学的方
法を成功させる主要な段階である。中間体の量を減少さ
せることにより達成される、個々のカロテノイドの蓄積
の増加は、フラボバクテリウムR1534のcrtZおよび/ま
たは合成crtW遺伝子(実施例5参照)をアスタキサンチ
ンを産生するグラム陰性細菌E-396(FERM BP-4283)[T
subokuraら、欧州特許出願第0 635 576 A1号]に由来す
る相同遺伝子で置き換えることで得られる。両遺伝子、
crtWE396およびcrtZE396を分離し、以下で概説するよう
に新しいプラスミド構築に用いた。
【0104】ポリメラーゼ連鎖反応によるE-396株のcrt
W遺伝子の推定的断片の分離:agrobacterium aurantiac
um, Alcaligenes PC-1(国際公開公報第95/18220号)
[Misawaら、J.Bacteriol. 177, 6575〜6584 (195
5)]およびHaematococcus pluvialis [Kajiwaraら、P
lant Mol. Biol. 29, 343〜352 (1995)[Lotanら、FE
BS leters, 364,125〜128 (1995)]crtW等の酵素の蛋
白質配列の比較に基づき、IおよびIIと名付けた2つの
領域;即ち、高アミノ酸保存領域で約140アミノ酸離れ
て位置する領域が同定され、以下に示す縮重PCRプライ
マーを設計するのに用いた。N末端ペプチドHDAMHGI(領
域l)を用いて、2つの17マーの縮重プライマー配列cr
tW100およびcrtW101を設計した: crtW100: 5'-CA(C/T)GA(C/T)GC(A/C)ATGCA(C/
T)GG-3'。
【0105】crtW101: 5'-CA(C/T)GA(C/T)GC(G/
T)ATGCA(C/T)GG-3'。
【0106】領域IIに対応する、C末端ペプチドH(W/
H)EHH(R/L)は2つの17マーのアンチセンス配列を有す
る縮重プライマーcrtW105とcrtW106の設計に用いられ
た: crtW105: 5'-AG(G/A)TG(G/A)TG(T/C)TC(G/A)TG
(G/A)TG-3' crtW106: 5'-AG(G/A)TG(G/A)TG(T/C)TCCCA(G/
A)TG-3' ポリメラーゼ連鎖反応:ジェンアンプキット(GeneAmp
Kit)(Perkin elmerCetus)を用いて、製品の説明書に
従い、PCRを行った。縮重プライマーの組み合わせ(crt
W100/crtW105、crtW100/crtW106、crtW101/crtW105また
はcrtW101/crtW106)を用い、最終プライマー濃度各50
pM、細菌E-396ゲノムDNA(200 ng)および2.5 UのTaqポ
リメラーゼを混合し、幾つかのPCR反応を行った。以下
のプロフィールで、全体で35サイクルのPCR反応を行っ
た:95℃、30秒;55℃、30秒;72℃、30秒。crtW100/cr
tW105およびcrtW101/crtW105のプライマーの組み合わせ
によるPCR反応により、予測したゲノムサイズである約5
00 bpのPCR増幅産物が得られた。プライマーcrtW101とc
rtW105とを用いたPCR反応で得た500 bp断片(JAPクロー
ン8)は1.5% アガロースゲルより切り出し、ジェンク
リーンキット(GENECLEAN Kit)により精製し、シュア
クローンキット(Sure-Clone Kit)を用い、製品の説明
書に従い、pUC18のSmaI部位にクローニングした。その
結果得られたプラスミドをpUC18-JAPクローン8と名付
け、挿入物の塩基配列決定を行った。決定された配列
を、1995年にMisawaら(国際公開公報第95/18220号)に
より発行されたAgrobacterium aurantiacum (GenBank
登録番号 D58420)のcrtW遺伝子と比較し、ヌクレオチ
ドレベルで96%一致した、従って、両生物体は密接な関
係を有する。
【0107】E-396株のcrtクラスターの分離:E-396のD
NAゲノムを幾つかの制限酵素の組み合わせで、一晩消化
し、アガロース電気泳動により分離し、ニトロセルロー
ス膜にサザンブロッティングした。ブロットは既述のJA
Pクローン8をBssHIIおよびMluIで消化して得た32P標識
した334 bp断片でハイブリダイズした。このプローブに
ハイブリダイズした、約9.9 kb EcoRI/BamHI断片は、完
全なcrtクラスターを有する可能性のある長さを有する
ので、クローニングに最適の物と同定した。この断片を
分離し、pBluescriptIIKSのEcoRIおよびBamHI部位にク
ローニングし、pJAPCL544(図58)を得た。PCR断片JA
Pクローン8の塩基配列に基づき、この断片の右手および
左手のより多くの配列情報を得るために、2つのプライ
マーを合成した。図59および60に細菌E-396のcrtW
E396(ヌクレオチド40〜768)およびcrtZE3 96(ヌクレ
オチド765〜1253)遺伝子を有する得られた塩基配列を
示す。crtWE39 6の塩基配列は図61に示し、またコード
されるアミノ酸配列は図62に示す。crtZE396の塩基配
列は図63に示し、対応するアミノ酸配列は図64に示
す。E-396のcrtWE396遺伝子とA. aurantiacumnのcrtW遺
伝子の比較により、塩基レベルで97%の同一性が見ら
れ、アミノ酸レベルで99%の同一性が見られた。crtZ遺
伝子の場合は、それぞれ98%及び99%であった。
【0108】プラスミドの構築:E-396で隣り合ってい
る、crtWE396およびcrtZE396遺伝子はプライマーcrtW10
7およびcrtW108と、Boehringer Mannheimのエクスパン
ド(Expand:登録商標)ハイフィデリティPCRシステム
を業者の指示に従って用い、PCRにて分離した。次のク
ローニング段階(次項参照)を可能にするために、プラ
イマーcrt107(5'-ATCATATGAGCGCACATGCCCTGCCCAAGGC-
3')はcrtWE396遺伝子のATG開始コドンにかかる人工Nde
I部位(下線配列)を持ち、また逆プライマーcrtW108
(5'-ATCTCGAGTCACGTGCGCTCCTGCGCCTCGGCC-3')はcrtZ
E396遺伝子のTGA停止コドンの丁度下流のXhoI部位(下
線配列)を有する。PCR反応混合物の最終濃度は10 p
Mの各プライマー、2.5 mgのE-396細菌のゲノムDNA、3.5
UのTaqDNA/PwoDNA ポリメラーゼ混合物である。全35サ
イクルで次のプロフィールを用いた:95℃、1分;60
℃、1分;72℃、1分30秒。約1250 bpのPCR産物を1%ア
ガロースゲルより分離し、ジェンクリーンで精製し、シ
ュアークロンキットを用いてpUC18のSmaI部位に連結し
た。得られた構築体はpUC18-E396crtWZPCR(図65)と
名付けた。両遺伝子の機能性は下記の様に調べた。crtW
E396およびcrtZE396をプラスミドpUC18-E396crtWZPCRか
らNdeI/XhoIで分離し、プラスミドpBIIKS-crtEBIYZWのN
deI/SalI部位にクローニングし、プラスミドpBIIKS-crt
EBIY[E396WZ]を得た(図66)。このプラスミドで形
質転換された大腸菌TG1細胞はアスタキサンチン、アド
ニキサンチン、アドニルビンを産生するが、ゼアキサン
チンを産生しなかった。
【0109】プラスミドpBIIKS-crtEBIY[E396W]DZ
は、短縮された、非機能的なcrtZ遺伝子を有する。図6
7にこのプラスミド構築を概説する。既述の方法で、PC
R反応はプライマーcrtW113/crtW114および鋳型として、
200 ngのpUC18-JAPクローン8を用い、下記のプロフィー
ルで20サイクル行なった:95℃、45秒;62℃、20秒;72
℃、20秒。
【0110】 プライマー crtW113(5'-ATATACATATGGTGTCCCCCTTGGTG
CGGGTGC-3') プライマー crtW114(5'-TATGGATCCGACGCGTTCCCGGACCG
CCACAATGC-3') その結果得られる159 bp断片をBamHI/NdeIで消化し、pB
IISK(+)-PCRRBScrtZの対応する部位にクローニングす
ることにより、構築体pBIISK(+)-PCRRBScrt-2ができ
る。FlavobacteriumのcrtE、crtB、crtI、crtY遺伝子
と、E-396のcrtWE3 96と、Flavobacteriumの短縮された
非機能的なcrtZ遺伝子を有する最終プラスミドはpBIISK
(+)-PCRRBScrt-2のMluI/NruI断片(280 bp)を分離
し、プラスミドpBIIKS-crtEBIY[E396WZ]のMluI/NruI
部位にクローニングされた。このプラスミドで形質転換
された大腸菌細胞は100% カンタキサンチンを産生した
(表4;「CRX」:クリプトキサンチン;「ASX」:アスタ
キサンチン;「ADX」:アドニキサンチン;「ZXN」:ゼア
キサンチン;「ECH」:エチネノン;「HEXH」:3-ヒドロ
キシエチネノン;「CXN」:カンタキサンチン;「BCA」:
βカロテン;「ADR」:アドニルビン;細胞が産生した、
全てのカロテノイドに対する個々のカロテノイドの割合
を%で示す。)
【0111】
【表4】 表4に示す様に、pBIIKScrtEBIYZW(実施例7参照)を
有する大腸菌形質転換体の結果はこれらの形質転換体の
カロテノイド産生の上で、crtWE396およびcrtZE3 96が劇
的な効果をもたらすことがわかる。
【0112】実施例9 グラム陰性細菌E-396の残りのcrt遺伝子のクローニング pJAPCL544を有するTG1大腸菌形質転換体は検出可能量の
カロテノイドを産生しなかった(未開示)。塩基配列決
定およびプラスミドpJAPCL5443'の挿入物の側(BamHI部
位)のフラボバクテリウムR1534のcrtクラスターとの比
較によって、crtE遺伝子のC末端の部分だけが存在して
いることがわかった。この結果は上記形質転換体がカロ
テノイド産生を欠くことを説明する。この遺伝子の欠失
したN末端を分離するために、E-396のゲノムDNAを異な
る組み合わせで6個の制限酵素で消化し:EcoRI、BamH
I、PstI、SacI、SphIおよびXbaI、サザンブロット法で
ニトロセルロース膜に移し、この膜をpJAPCL544(図5
8)の挿入体の3'末端から得た463 bpのPstI-BamHI断片
32P標識しプローブとして用い、ハイブリダイズさ
せ、約1300 bpのPstI-PstI断片に注目した。この断片を
分離し、pBSIIKS(+)のPstI部位にクローニングし、プ
ラスミドpBSIIKS-#1296を得た。この挿入体の塩基配列
は図68および69に示す(小文字は新しく得た配列を
示す。大文字はプラスミドpJAPCL544の挿入体の3'末端
に、同様に、存在した配列を示す。)従って、完全なcr
tE遺伝子は882 bpの長さを持ち(図70)、294アミノ
酸を有するGGPP合成酵素をコードする(図71)このcr
tE酵素はErwinia hericolaのcrtEアミノ酸配列と38%一
致しており、フラボバクテリウムR1534 WTのものと66%
一致した。
【0113】プラスミドの構築:E-396の完全crtクラス
ターを有するプラスミドを得るために、crtW、crtZ、cr
tY、crtI、およびcrtB遺伝子をコードする4.7 kb MluI/
BamHI断片をpJAPCL544から分離し、pUC18-E396crtWZPCR
(実施例8)のMluI/BamHI部位にクローニングした。新
しい構築体はpE396CARcrtW-B(図72)と名付けられ、
crtE遺伝子のN末端を欠く。次に、crtE遺伝子の失われ
たC末端部分は、pBIIKS-#1296のPstI上記断片を、pE396
CARcrtW-BのPstI部位に連結させ導入した。得られたプ
ラスミドはpE396CARcrtW-Eと名付けた(図72)。上記
プラスミドを有する大腸菌形質転換体のカロテノイド分
布は:アドノキサンチン(65%)、アスタキサンチン
(8%)、ゼアキサンチン(3%)であった。%は細胞
内の全カロテノイドに対する割合である。
【0114】実施例10 フラボバクテリウムR1534におけるアスタキサンチンと
アドニキサンチン産生 細菌において、フラボバクテリウムは3R,3R'ゼアキサン
チンを産生するための発酵段階を進める上で最上の資源
でありうる。古典的突然変異誘発で得られたフラボバク
テリウムsp. R1534の変異体は過去20年間、殆ど成功
しなかったが、大規模な発酵法によるゼアキサンチン産
生を進めるために関心があった。実施例2で述べたよう
に、この生物体のカロテノイド生合成遺伝子のクローニ
ングは古典的突然変異誘発による方法を、より合理的方
法で置き換えた:即ち、関係する遺伝子のコピー数を増
幅したり、発現を脱制御させたり、カロテノイド生合成
経路のボトルネックを取り除く分子的な手段である。さ
らに、付加的な異種の遺伝子(例えばcrtW)を導入で、
通常この細菌では産生しないカロテノイド(アスタキサ
ンチン、アドニルビン、アドニキサンチン、カンタキサ
ンチン、エチネノン)を産生する。アスタキサンチン、
アドニキサンチンを産生する組換えフラボバクテリウム
R1534株の構築を以下に概説する。
【0115】フラボバクテリウムへの遺伝子移入 接合的可動によるプラスミド移動:接合的な交差の為
に、本発明者らは(8.9kb)広い宿主範囲を有する小さ
なプラスミドRSF1010(IncQ不和合性群)[Guerryら、
J. Bacteriol. 163, 619〜630 (1985)]の誘導体であ
る、pRSF1010-Amprを構築し、供与株[Prieferら、J. B
acteriol. 163, 324〜330 (1985)]として大腸菌S17-
1を用いた。一般的に、もし、IncQ群のプラスミド(R
1、R751)によって、移動機能が与えられるなら、いず
れのIncQプラスミド(RSF1010、R300B、R1162)もリフ
ァンピシン耐性フラボバクテリウムの中に移入させるこ
とができる。
【0116】リファンピシン耐性(Rifr)フラボバクテ
リウムR1534細胞は100 mgリファンピシン/mlの選択で得
られる。1個の耐性コロニーを拾い、保存用培養ができ
る。接合プロトコールは下記の通りである: 1日目: −フラボバクテリウムR1534 Rifrの3 ml培養をフラボバ
クター培地(F培地)で30℃、24時間、生育させる。
【0117】−可動プラスミドを有する大腸菌供与株3
mlをLB培地で37℃でO/N培養する(pRSF1010-Amprを有す
る大腸菌S17-1またはR751とpRSF1010-Amprを有する大腸
菌TG-1)。
【0118】2日目: −フラボバクテリウムR1534 Rifrの1 mlをペレットに
し、1 mlの新しいF培地に懸濁する。
【0119】−大腸菌(上記)の1 mlをペレットにし、
1 mlのLB培地に懸濁する。
【0120】−供与株および受容株を1:1および1:10の
比でエッペンドルフチューブ中で混合し、行った寒天プ
レート上のニトロセルロース膜の上にF培地を30 ml加
え、30℃でO/Nインキュベートする。
【0121】3日目: −接合性の混合物をF培地で洗い出し、トランス接合の
選択と供与細胞の増殖阻害のために、100 mg/mlリファ
ンピシンおよび100 mg/mlアンピシリンを含むF培地にプ
レートする。
【0122】6〜8日目:−盛り上がってきたコロニー
をもう一度解析する前に100 mg/mlリファンピシンと100
mg/mlアンピシリンを含むF培地にプレートする。
【0123】電気窄孔法のよるプラスミド移動 電気窄孔法のプロトコールは下記のとおりである: 1.フラボバクテリウムsp. R1534のO/N培養液を500 ml
のF培地に加え、OD600=0.8〜0.1まで30℃でインキュ
ベートする。 2.4000g、4℃、10分遠心で集菌する。 3.量の氷冷却脱イオン水で(2回)細胞を洗浄する。 4.細菌沈殿物を1 ml氷冷却脱イオン水に懸濁する。 5.0.1mgのプラスミドと電気穿孔するために50 mlの細
胞を取る。 6.電場強度を15〜25 KV/cmとし、1〜3 ms電気穿孔す
る。 7.電気穿孔後、1 ml細胞は直ちにのF培地に希釈し、2
時間、30℃、180rpmでインキュベートし、各々の抗生物
質を含むF培地プレートに蒔く。
【0124】プラスミド構築:プラスミドpRSF101-Ampr
はpBR322のAmpr遺伝子をRSF1010のEcoRI/NotI部位にク
ローニングして得た。Ampr遺伝子はpBR322に由来する遺
伝子で、図73に示すプライマーAmpR1とAmpR2を用いて
PCRで分離した。
【0125】AmpR1: 5'-TATATCGGCCGACTAGTAAGCTTCAAAA
AGGATCTTCACCTAG-3' 下線を施した配列は、次の段階の構築の為に導入したEa
gI、ApeIおよびHindIII制限酵素部位である。
【0126】AmpR2: 5'-ATATGAATTCAATAATATTGAAAAAGGA
AG-3' 下線を施した部位はRSF1010へのクローニングを可能に
するために導入したEcoRI制限酵素部位である(図7
3)。
【0127】PCR反応液の組成は:10 pMの各プライマー
(AmpR1/AmpR2)、0.5 mgプラスミドpBR322および3.5U
TaqDNA/PwoDNAポリメラーゼの混合物である。全35サイ
クルのPCR反応のプロフィールは:95℃、45秒;59℃、4
5秒;72℃、1分である。約950 bpのPCR産物は1度フェ
ノール/クロロフォルムで抽出し、0.3 M 酢酸ナトリウ
ム、2容のエタノールで沈殿させた。沈殿物をH2Oに溶か
し、EcoRI/EagIでO/N消化した。消化物を電気泳動で分
離し、1% アガロースゲルから断片を分離し、ジェンク
リーンで精製し、RSF1010のEcoRI/NotI部位に連結し
た。得られたプラスミドをpRSF1010-Amprと名付けた
(図73)。
【0128】プラスミドRSF1010-Ampr-crtIはpBIIKS-cr
tEBIY[E396WZ]のHindIII/NotI断片を分離し、RSF1010
-AmprのHindIII/EagI部位にクローニングして得た(図
74)。得られたプラスミドRSF1010-Ampr-crtIはcrtW
E396、crtXE396、crtY遺伝子、および(非機能的)crtI
遺伝子のN末端を有する。フラボバクテリウムR1534の完
全なcrt遺伝子クラスター、crtWE396、crtZE396、crt
Y、crtI、crtBおよびcrtE遺伝子を有するプラスミドRSF
1010-Ampr-crt2はpBIIKS-crtEBIY[E396WZ]の大きなHi
ndIII/XbaI断片を分離し、RSF1010-AmprのSpeI/HindIII
部位にクローニングして得た(図74)。
【0129】プラスミドRSF1010-Ampr、Rsf1010-Ampr-c
rt1、またはRSF1010-Ampr-crt2は供与株として大腸菌S1
7-1を用い、上記概説の接合で得られる。
【0130】2つのフラボバクテリウム形質転換体のカ
ロテノイド産生の比較。個々の形質転換体を昼夜培養の
後、最終開始濃度がOD600=0.4になるように、20 mlの新
しいF培地に懸濁した。細胞は48時間培養後に集菌し、
実施例7に概説したようにカロテノイド分析を行なっ
た。表5に3つの対照細胞と、形質転換体の結果を示
す:対照細胞、フラボバクテリウム[R1534 WT][R153
4 WT RifR](リファンピシン耐性)および、[R1534 W
T Rifr RSF1010-Ampr](RSF1010-Ampr 「プラスミドを
有する);形質換細胞、[R1534 WT RSF1010-Ampr-crt
1]および[R1534WT RSF1010-Ampr-crtZ]である。フラ
ボバクテリウム形質転換体はアスタキサンチンおよびア
ドニキサンチンを合成できたが、ゼアキサンチン合成は
できなかった。最も興味ある点は[R1534 WT RSF1010-A
mpr-crt2]フラボバクテリウム形質転換体で、これはR1
534 WTより4倍多いカロテノイドを産生する。全カロテ
ノイド産生の増加は、これらの細胞の中にある、カロテ
ノイド生合成クラスターの数の増加によると考えられる
(即ち、細胞中のプラスミドのコピー数の増加)。
【0131】
【表5】
【0132】
【発明の効果】本発明により、改良した発酵法を用いて
カロテノイドを生産させる方法が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フラボバクテリウムsp.R1534のカロテノイド
形成の生合成経路を図示したものであり、本発明に係る
DNA配列にコードされる酵素活性を説明するものであ
る。
【図2】 各レーンの上部に示した制限酵素で消化し、
プローブ46Fでハイブリダイズしたフラボバクテリウムs
p.R1534ゲノムDNAのサザンブロットの結果を示す図であ
る。矢印は、分離した2.4 kb XhoI/PstI断片を示す。
【図3】 ClaI単独またはClaIとHindIIIとで2重消化
したフラボバクテリウムsp.R1534ゲノムDNAのサザンブ
ロットの結果を示す図である。パネルAおよびBで示すブ
ロットは各々、プローブAまたはBでハイブリダイズした
ものである(実施例を参照)。1.8kbおよび9.2kbのClaI
/HindIII断片の両方を示す。
【図4】 各レーンの上部に示した制限酵素で消化し、
プローブCでハイブリダイズしたフラボバクテリウムsp.
R1534ゲノムDNAのサザンブロットの結果を示す図であ
る。矢印は、分離した2.8 kb SalI/HindIII断片を示
す。
【図5】 各レーンの上部に示した制限酵素で消化し、
プローブDでハイブリダイズしたフラボバクテリウムsp.
R1534ゲノムDNAのサザンブロットの結果を示す図であ
る。矢印は、約3 kbの分離したBclI/SphI断片を示す。
【図6】 得られたゲノムクローンを基に推定したフラ
ボバクテリウムsp.R1534のカロテノイド生合成クラスタ
ー構成の物理的地図を示す図である。スクリーニングで
用いたプローブの位置は各クローンの上に横棒で示す。
【図7】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド生
合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌクレ
オチド1〜600)を示す。塩基配列は示した第1ヌク
レオチドより番号付けする(図6のBamHI部位参照)。O
RF'の推定アミノ酸配列(orf-5)は一文字アミノ酸コー
ドで示されている。矢印(→)は転写の方向を示す。
【図8】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド生
合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌクレ
オチド601〜1200)を示す。ORF'の推定アミノ酸
配列(orf-1)は一文字アミノ酸コードで示されてい
る。矢印(→)は転写の方向;星印は停止コドンを示
す。
【図9】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド生
合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌクレ
オチド1201〜1800)を示す。ORF'の推定アミノ
酸配列(orf-1)が一文字アミノ酸コードで示されてい
る。
【図10】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド1801〜2400)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(orf-1)が一文字アミノ酸コードで示されて
いる。星印は停止コドンを示す。
【図11】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド2401〜3000)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtE)が一文字アミノ酸コードで示されてい
る。矢印(→)は転写の方向を示す。
【図12】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド3001〜3600)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtEおよびcrtB)が一文字アミノ酸コードで
示されている。星印は停止コドンを示す。
【図13】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド3601〜4200)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtB)が一文字アミノ酸コードで示されてい
る。
【図14】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド4201〜4800)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtBおよびcrtI)が一文字アミノ酸コードで
示されている。矢印(→)は転写の方向;星印は停止コ
ドンを示す。
【図15】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド4801〜5400)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtI)が一文字アミノ酸コードで示されてい
る。
【図16】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド5401〜6000)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtIおよびcrtY)が一文字アミノ酸コードで
示されている。矢印(→)は転写の方向;星印は停止コ
ドンを示す。
【図17】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド6001〜6600)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtY)が一文字アミノ酸コードで示されてい
る。
【図18】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド6601〜7200)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtYおよびcrtZ)が一文字アミノ酸コードで
示されている。矢印(→)は転写の方向;星印は停止コ
ドンを示す。
【図19】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド7201〜7800)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(crtZおよびorf-16)が一文字アミノ酸コード
で示されている。矢印(→)は転写の方向;星印は停止
コドンを示す。
【図20】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド7801〜8400)を示す。ORF'の推定アミ
ノ酸配列(orf-16)が一文字アミノ酸コードで示されて
いる。矢印(→)は転写の方向を示す。
【図21】 フラボバクテリウムsp.R1534カロテノイド
生合成クラスターの塩基配列およびその隣接領域(ヌク
レオチド8401〜8625)を示す。
【図22】 分子量31331 Daを有するフラボバクテリウ
ムsp.R1534のGGPP合成酵素の蛋白質配列(crtE)を示
す。
【図23】 分子量32615 Daを有するフラボバクテリウ
ムsp.R1534のプレフィトエン合成酵素の蛋白質配列(cr
tB)を示す。
【図24】 分子量54411 Daを有するフラボバクテリウ
ムsp.R1534のフィトエンデサテュラーゼの蛋白質配列
(crtI)を示す。
【図25】 分子量42368 Daを有するフラボバクテリウ
ムsp.R1534のリコペン シクラーゼの蛋白質配列(crt
Y)を示す。
【図26】 分子量19282 Daを有するフラボバクテリウ
ムsp.R1534のβ-カロテンヒドロキシラーゼの蛋白質配
列(crtZ)を示す。
【図27】 フラボバクテリウムsp.R1534のカロテノイ
ド生合成遺伝子クラスターの欠失を有する組換えプラス
ミドを示す。
【図28】 PCR反応に用いるプライマーを示す。下線
つきの配列は図示した制限酵素の認識部位である。小文
字のヌクレオチドは突然変異で作製した。囲みは枯草菌
に認識される人工的なリボソーム結合部位(RBS)を示
す。太字の小文字は以下に続く遺伝子の翻訳開始部位
(ATG)をつくる本来のアデニンの位置を示す(原形の
オペロンを参照)。本来のフラボバクターカロテノイド
生合成遺伝子の全てのATGは、再構築された転写開始部
位を干渉しないよう破壊された。矢印はフラボバクテリ
ウムsp.R1534 WTカロテノイド遺伝子の開始部位および
終止部位を示す。
【図29】 異なる構築に用いるリンカーを示す。下線
つきの配列は図示した制限酵素の認識部位である。小文
字は合成プライマーで導入されたヌクレオチドを示す。
囲みは枯草菌に認識される人工RBSを示す。矢印はフラ
ボバクテリウムカロテノイド遺伝子の開始部位および停
止部位を示す。
【図30】 プラスミドpBIIKS(+)-clone59-2、pLyco
およびpZea4の構築の方法を示す図である。
【図31】 プラスミドp602CARの構築の方法を示す図
である。
【図32】 プラスミドpBIIKS(+)-CARVEG-Eおよびp6
02CARVEG-Eの構築の方法を示す図である。
【図33】 プラスミドpHP13-2CARZYIB-EINVおよびpHP
13-2PN25ZYIB-EINVの構築の方法を示す図である。
【図34】 プラスミドpXI12-ZYIB-EINVMUTRBS2Cを構
築するための方法の一部を示し、図34から図37まで
が一つの方法を示す。
【図35】 プラスミドpXI12-ZYIB-EINVMUTRBS2Cを構
築するための方法の一部を示す。
【図36】 プラスミドpXI12-ZYIB-EINVMUTRBS2Cを構
築するための方法の一部を示す。
【図37】 プラスミドpXI12-ZYIB-EINVMUTRBS2Cを構
築するための方法の一部を示す。
【図38】 枯草菌のレバンーシュクラーゼ遺伝子への
プラスミドpXI12-ZYIB-EINV4の相互組み込みの模式図を
示す。
【図39】 枯草菌のBS1012::ZYIB-EINV4株のノーザン
ブロット解析の結果を示す図であり、パネルBは、プロ
ーブA(CAR51とCAR76で得たPCR断片でcrtZの3’末端と
crtYの5’末端にハイブリダイズする)で得たノーザン
ブロット、パネルCは、プローブB(プラスミドpBIIKS
(+)-crtE/2から分離したBamHI-XhoI断片でcrtE遺伝子
の5’部分にハイブリダイズする)で得たノーザンブロ
ットの結果を示す。
【図40】 形質転換された枯草菌株:BS1012::SFCO、
BS102::SFCOCATIおよびBA1012::SFCONEO1の組み込み部
位の模式図を示す図である。合成フラボバクテリアカロ
テノイドオペロン(SFCO)は、増幅可能な構造を有する
これらの株でのみ増幅される。プローブAは組み込まれ
たSFCOのコピー数を決定するのに用いた。エリスロマイ
シン耐性遺伝子(ermAM)、クロラムフェニコール耐性
遺伝子(cat)、ネオマイシン耐性遺伝子(neo)、枯草
菌のcryT遺伝子のターミネーター(cryT)、レバン-シ
ュクラーゼ遺伝子(sac-B5'およびsac-B3')、pXI12プ
ラスミド塩基配列(pXI12)、vegプロモーター複合体の
部位Iから始まるプロモーター(Pveg1)。
【図41】 プラスミドpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2CNEO
およびpXI12-ZYIB-EINV4MUTRBS2CCATの構築の方法を示
す図である。
【図42】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド1〜960までを示す。
【図43】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド961〜1980までを示す。
【図44】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド1981〜3000までを示す。
【図45】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド3001〜4020までを示す。
【図46】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド4021〜5040までを示す。
【図47】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド5041〜6060までを示す。
【図48】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド6061〜7020までを示す。
【図49】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド7021〜7980までを示す。
【図50】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド7981〜9000までを示す。
【図51】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド9001〜9960までを示す。
【図52】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド9961〜10980までを示す。
【図53】 プラスミドpZea4の完全塩基配列のヌクレ
オチド10981〜11233までを示す。
【図54】 アルカリゲネス PC-1の合成crtW遺伝子を
示す。翻訳された蛋白質配列は、上述の二本鎖DNA配列
を示す。PCR合成に用いた12オリゴヌクレオチド(crtW1
〜crtW12)は、下線を施してある。
【図55】 プラスミドpBIIKS-crtEBIYZWの構築の方法
を示す図である。合成crtW遺伝子を有するpALTER-Ex2-c
rtWのHindIII-Pm1I断片を、HindIIIとMluI(ブラント)
末端との間にクローニングした。PvegIおよびPtacは2
種のオペロンの転写に使われるプロモーターである。こ
のプラスミドのColE1複製開始点はpALTER-Ex2構築物に
存在するp15A開始点と共用できる。
【図56】 実施例7で構築した全てのプラスミドの関
連する挿入物を示す。壊した遺伝子は//で示す。制限
酵素部位S=SacI、X=Xbal、H=HindIII、N=NsiI、Hp=Hpa
I、Nd=Ndel。
【図57】 本発明の製法によるβカロテンから得た反
応生成物(カロテノイド)を示す。
【図58】 プラスミドpJAPCL544を示す。
【図59】 細菌E-396のcrtWE396(ヌクレオチド40〜7
68)およびcrtZE396(ヌクレオチド765〜1253)遺伝子
を有する塩基配列のヌクレオチド1〜840までを示
す。
【図60】 細菌E-396のcrtWE396(ヌクレオチド40〜7
68)およびcrtZE396(ヌクレオチド765〜1253)遺伝子
を有する塩基配列のヌクレオチド841〜1261まで
を示す。
【図61】 crtWE396の塩基配列を示す。
【図62】 crtWE396の塩基配列にコードされるアミノ
酸配列を示す。
【図63】 crtZE396の塩基配列を示す。
【図64】 crtZE396の塩基配列に対応するアミノ酸配
列を示す。
【図65】 pUC18-E396crtWZPCR構築体を示す。
【図66】 プラスミドpBIIKS-crtEBIY[E396WZ]の構
築の方法を示す。
【図67】 短縮された、非機能的なcrtZ遺伝子を有す
る、プラスミドpBIIKS-crtEBIY[E396W]DZの構築の方
法を示す。
【図68】 プラスミドpBSIIKS-#1296の塩基配列のヌ
クレオチド1〜1020までを示す。小文字は新しく得
た配列を示す。大文字はプラスミドpJAPCL544の挿入体
の3'末端に、同様に、存在した配列を示す。
【図69】 プラスミドpBSIIKS-#1296の塩基配列のヌ
クレオチド1021〜1253までを示す。小文字は新
しく得た配列を示す。大文字はプラスミドpJAPCL544の
挿入体の3'末端に、同様に、存在した配列を示す。
【図70】 完全なcrtE遺伝子の配列を示す。
【図71】 GGPP合成酵素をコードする294アミノ酸の
アミノ酸配列を示す。
【図72】 pE396CARcrtW-BおよびpE396CARcrtW-Eの構
築の方法を示す。
【図73】 プラスミドpRSF101-Amprの構築の方法を示
す。
【図74】 プラスミドpBIIKS-crtEBIY[E396WZ]およ
びプラスミドpRSF1010-Amprと、それから得られるプラ
スミドRSF1010-Ampr-crtIおよびSF1010-Ampr-crt2とを
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 23/00 C12P 23/00 //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:20) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:05) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:125) (C12N 9/02 C12R 1:19) (C12N 9/02 C12R 1:125) (C12N 9/14 C12R 1:19) (C12N 9/14 C12R 1:125) (C12N 9/88 C12R 1:19) (C12N 9/88 C12R 1:125)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下のDNA配列を含むDNA配列で形質転換
    された細胞、またはa)からe)に記載のDNA配列を有す
    るベクターで形質転換された細胞を、適当な培養条件で
    培養し、当技術分野で既知の方法により該細胞または培
    地からカンタキサンチンを分離することにより、カンタ
    キサンチンを調製する方法: a) フラボバクテリウム(Flavobacterium)sp. R1534
    のGGPP合成酵素をコードするDNA配列(crtE)または実
    質的に相同なDNA配列; b) フラボバクテリウムsp. R1534のプレフィトエン合
    成酵素をコードするDNA配列(crtB)または実質的に相
    同なDNA配列; c) フラボバクテリウムsp. R1534のフィトエンデサチ
    ュラーゼをコードするDNA配列(crtI)または実質的に
    相同なDNA配列; d) フラボバクテリウムsp. R1534のリコペンシクラー
    ゼをコードするDNA配列(crtY)または実質的に相同なD
    NA配列; e) 微生物E-396(FERM BP-4283)のβ-カロテンβ4-オ
    キシゲナーゼをコードするDNA配列(crtWE396)または
    実質的に相同なDNA配列。
  2. 【請求項2】 請求項1のa)からe)に記載のDNA配列
    に加えて、以下のDNA配列: f)微生物E-396(FERM BP-4283)のβ-カロテンヒドロ
    キシラーゼをコードするDNA配列[crtZE396]または実
    質的に相同なDNA配列;がさらに存在し、 請求項1のe)に記載のDNA配列が、請求項1に記載の配
    列であるかまたは以下の配列: g) アルカリゲネスPC-1株のβ-カロテンβ4-オキシゲ
    ナーゼをコードするDNA配列(crtW)もしくは実質的に
    相同なDNA配列;であることを特徴とする請求項1記載
    の方法と、当技術分野で既知の方法により、培地中の該
    細胞からアドニキサンチンとアスタキサンチンとの混合
    物、アドニキサンチン単独、またはアスタキサンチン単
    独を単離し、存在しうる他のカロテノイドから所望の混
    合物もしくはカロテノイド単独を分離することとによっ
    て、アドニキサンチンとアスタキサンチンとの混合物、
    アドニキサンチン単独、またはアスタキサンチン単独を
    調製する方法。
  3. 【請求項3】 請求項1のe)に記載のDNA配列が請求項
    2のf)に記載の配列と置換されていることを特徴とす
    る請求項1記載の方法と、当技術分野で既知の方法によ
    り、ゼアキサンチンを細胞または培地から単離し、存在
    しうる他のカロテノイドからゼアキサンチンを分離する
    こととにより、ゼアキサンチンを調製する方法。
  4. 【請求項4】 以下の異種DNA配列を含むDNA配列で形質
    転換された細胞を適当な培養条件で培養し、当技術分野
    で既知の方法により、アドニキサンチンを細胞または培
    地から単離し、存在しうる他のカロテノイドからアドニ
    キサンチンを分離することにより、アドニキサンチンを
    生産する方法: a) 微生物 E-396 (FERM BP-4283)のGGPT合成酵素を
    コードするDNA配列[crtEE396]または実質的に相同なD
    NA配列; b) 微生物 E-396 (FERM BP-4283)のプレフィトエン
    合成酵素をコードするDNA配列[crtBE396]または実質
    的に相同なDNA配列; c) 微生物 E-396 (FERM BP-4283)のフィトエンデサ
    チュラーゼをコードするDNA配列[crtIE396]または実
    質的に相同なDNA配列; d)微生物 E-396 (FERM BP-4283)のリコペンシクラー
    ゼをコードするDNA配列[crtYE396]または実質的に相
    同なDNA配列; e)微生物 E-396 (FERM BP-4283)のβ-カロテンヒド
    ロキシラーゼをコードするDNA配列[crtZE396]または
    実質的に相同なDNA配列; f)微生物 E-396 (FERM BP-4283)のβ-カロテンβ4オ
    キシゲナーゼをコードするDNA配列[crtWE396]または
    実質的に相同なDNA配列。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか一項に記載の
    方法の後に、カロテノイドまたはカロテノイド混合物が
    食品または飼料に添加されることを特徴とする、食品ま
    たは飼料用組成物を調製する方法。
  6. 【請求項6】 形質転換された宿主細胞が、大腸菌、バ
    チルス(Bacillus)またはフラボバクター(Flavobacte
    r)のような原核宿主細胞であることを特徴とする、請
    求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 形質転換された宿主細胞が、酵母または
    菌類の細胞のような真核宿主細胞であることを特徴とす
    る、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
JP9348653A 1996-12-02 1997-12-02 改良した発酵法によるカロテノイド生産 Ceased JPH10155497A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP96810839.9 1996-12-02
EP96810839 1996-12-02

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10155497A true JPH10155497A (ja) 1998-06-16

Family

ID=8225762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9348653A Ceased JPH10155497A (ja) 1996-12-02 1997-12-02 改良した発酵法によるカロテノイド生産

Country Status (11)

Country Link
US (3) US6291204B1 (ja)
EP (1) EP0872554B1 (ja)
JP (1) JPH10155497A (ja)
CN (1) CN1325648C (ja)
AT (1) ATE242812T1 (ja)
BR (1) BR9705676A (ja)
DE (1) DE69722766T2 (ja)
DK (1) DK0872554T3 (ja)
ES (1) ES2200110T3 (ja)
ID (1) ID17683A (ja)
IN (1) IN190903B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280297A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Tosoh Corp ゲラニルゲラニル2リン酸合成酵素及びその遺伝子等
WO2007049416A1 (ja) * 2005-10-28 2007-05-03 Tosoh Corporation カロテノイド合成微生物の作製方法およびカロテノイドの製造方法
JP2007143519A (ja) * 2005-10-28 2007-06-14 Tosoh Corp カロテノイド合成微生物の作製方法およびカロテノイドの製造方法
JP2010284173A (ja) * 1999-07-27 2010-12-24 Food Industry Research & Development Inst 代謝制御の工学設計

Families Citing this family (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19909637A1 (de) * 1999-03-05 2000-09-07 Peter Beyer Verfahren zur Verbesserung des agronomischen Wertes und der ernährungsphysiologischen Eigenschaften von Pflanzen
FR2792335A1 (fr) * 1999-04-19 2000-10-20 Thallia Pharmaceuticals Cyanobacteries sur-exprimant un gene implique dans la voie de biosynthese des carotenoides
US20050005310A1 (en) * 1999-07-12 2005-01-06 Genentech, Inc. Expression vectors and methods
US6660507B2 (en) 2000-09-01 2003-12-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Genes involved in isoprenoid compound production
US6818424B2 (en) * 2000-09-01 2004-11-16 E. I. Du Pont De Nemours And Company Production of cyclic terpenoids
KR100704072B1 (ko) 2001-06-06 2007-04-05 디에스엠 아이피 어셋츠 비.브이. 개선된 이소프레노이드 제조 방법
JP2003304875A (ja) * 2002-04-15 2003-10-28 Nippon Oil Corp カンタキサンチンの製造方法
CN1788091A (zh) * 2002-09-27 2006-06-14 Dsmip资产公司 通过法夫酵母生产角黄素
JP2006500055A (ja) * 2002-09-27 2006-01-05 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. ファフィア属によるゼアキサンチンの製造方法
US7091031B2 (en) * 2004-08-16 2006-08-15 E. I. Du Pont De Nemours And Company Carotenoid hydroxylase enzymes
US7074604B1 (en) 2004-12-29 2006-07-11 E. I. Du Pont De Nemours And Company Bioproduction of astaxanthin using mutant carotenoid ketolase and carotenoid hydroxylase genes
GB0501365D0 (en) * 2005-01-21 2005-03-02 Promar As Compositions
CN101218352B (zh) 2005-03-18 2013-09-04 米克罗比亚公司 产油酵母和真菌中类胡萝卜素的产生
CN100387726C (zh) * 2005-03-28 2008-05-14 浙江省农业科学院 一种β-胡萝卜素的生产方法
DE102005049072A1 (de) * 2005-10-13 2007-04-19 Peter und Traudl Engelhorn-Stiftung zur Förderung der Biotechnologie und Gentechnik Astaxanthinbiosynthese in Eukaryoten
US7393671B2 (en) * 2006-03-30 2008-07-01 E.I. Du Pont De Nemours And Company Mutant carotenoid ketolases
US7422873B2 (en) * 2006-03-31 2008-09-09 E.I. Du Pont De Nemours And Company Mutant carotenoid ketolase
US8691555B2 (en) 2006-09-28 2014-04-08 Dsm Ip Assests B.V. Production of carotenoids in oleaginous yeast and fungi
US7629823B2 (en) * 2006-10-04 2009-12-08 Power Integrations, Inc. Method and apparatus for pulse width modulation
KR100832584B1 (ko) * 2007-04-05 2008-05-27 에스케이에너지 주식회사 라이코펜의 생합성에 관여하는 유전자, 그 유전자를포함하는 재조합 벡터, 및 그 재조합 벡터로 형질전환된미생물
KR101441613B1 (ko) 2007-05-04 2014-09-26 아미코젠주식회사 재조합 대장균을 이용한 라이코펜 생산 방법
JP4969370B2 (ja) * 2007-08-29 2012-07-04 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 カロテノイドの製造方法
TW200934872A (en) * 2008-02-05 2009-08-16 Echem Hightech Co Ltd A strain of genetically reengineered escherichia coli for biosynthesis of high yield carotenoids after mutation screening
US8313659B2 (en) * 2009-07-10 2012-11-20 Seagate Technology Llc Fabrication of multi-dimensional microstructures
CA2843549A1 (en) * 2011-08-08 2013-02-14 Shriram RAGHAVAN Methods and materials for recombinant production of saffron compounds
CN106801028B (zh) * 2017-01-17 2019-12-31 中山大学 产高含量玉米黄素或虾青素工程菌及其应用
US11560583B2 (en) 2017-06-01 2023-01-24 Knipbio, Inc. Heterologous carotenoid production in microorganisms
CN108148763A (zh) * 2018-03-08 2018-06-12 青岛旭能生物工程有限责任公司 一种通过流加方法提高摇瓶发酵纤细裸藻产量的方法
US12447202B2 (en) 2018-05-17 2025-10-21 Lumen Bioscience, Inc. Arthrospira platensis oral vaccine delivery platform
WO2020018586A1 (en) 2018-07-16 2020-01-23 Lumen Bioscience, Inc. Thermostable phycobiliproteins produced in spirulina
CN109609519A (zh) * 2018-10-31 2019-04-12 昆明理工大学 一种基因RKcrtYB及其应用
CN109536518A (zh) * 2018-10-31 2019-03-29 昆明理工大学 一种八氢番茄红素脱氢酶基因RKcrtI及其应用
WO2021003456A1 (en) 2019-07-03 2021-01-07 Lumen Bioscience, Inc. Arthrospira platensis non-parenteral therapeutic delivery platform

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0393690B1 (en) 1989-04-21 1995-03-29 Kirin Beer Kabushiki Kaisha DNA sequences useful for the synthesis of carotenoids
WO1991013078A1 (en) * 1990-03-02 1991-09-05 Amoco Corporation Biosynthesis of carotenoids in genetically engineered hosts
US5607839A (en) 1993-07-22 1997-03-04 Nippon Oil Company, Ltd. Bacteria belonging to new genus process for production of carotenoids using same
DE69433969T2 (de) * 1993-12-27 2005-08-11 Kirin Beer K.K. Dna - kette zur synthese von xanthophyll und prozess zur herstellung von xanthophyll
ES2216027T3 (es) * 1995-06-09 2004-10-16 Dsm Ip Assets B.V. Produccion de carotenoides fermentativos.

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010284173A (ja) * 1999-07-27 2010-12-24 Food Industry Research & Development Inst 代謝制御の工学設計
JP2006280297A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Tosoh Corp ゲラニルゲラニル2リン酸合成酵素及びその遺伝子等
WO2007049416A1 (ja) * 2005-10-28 2007-05-03 Tosoh Corporation カロテノイド合成微生物の作製方法およびカロテノイドの製造方法
JP2007143519A (ja) * 2005-10-28 2007-06-14 Tosoh Corp カロテノイド合成微生物の作製方法およびカロテノイドの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
IN190903B (ja) 2003-08-30
US20040058410A1 (en) 2004-03-25
DE69722766D1 (de) 2003-07-17
EP0872554A3 (en) 2000-06-07
ID17683A (id) 1998-01-22
ES2200110T3 (es) 2004-03-01
DK0872554T3 (da) 2003-08-25
US6677134B2 (en) 2004-01-13
US20030022273A1 (en) 2003-01-30
DE69722766T2 (de) 2004-04-22
BR9705676A (pt) 1999-05-25
US6291204B1 (en) 2001-09-18
CN1184159A (zh) 1998-06-10
EP0872554B1 (en) 2003-06-11
ATE242812T1 (de) 2003-06-15
CN1325648C (zh) 2007-07-11
US7063956B2 (en) 2006-06-20
EP0872554A2 (en) 1998-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10155497A (ja) 改良した発酵法によるカロテノイド生産
EP0747483B1 (en) Fermentative carotenoid production
EP1778843B1 (en) Production of isoprenoids
US5429939A (en) DNA sequences useful for the synthesis of carotenoids
US20030219798A1 (en) Isoprenoid production
CN101466834B (zh) 制备类胡萝卜素合成性微生物的方法和生产类胡萝卜素的方法
EP0471056A4 (ja)
EP0769551B1 (en) Dna strand useful in increasing carotenoid yield
EP1780281B1 (en) Method of producing astaxanthin or metabolic product thereof by using carotenoid ketolase and carotenoid hydroxylase genes
US20090226986A1 (en) Production of Coenzyme Q-10
JP4469053B2 (ja) アスタキサンチンシンターゼ
JP3403381B2 (ja) カロチノイドの生成増大方法
JP2007143519A (ja) カロテノイド合成微生物の作製方法およびカロテノイドの製造方法
JP2006280297A (ja) ゲラニルゲラニル2リン酸合成酵素及びその遺伝子等

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041006

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20041201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050316

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061201

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20061201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080408

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080411

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080502

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080605

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080605

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090512

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20090929