JPH10155827A - 発熱体 - Google Patents

発熱体

Info

Publication number
JPH10155827A
JPH10155827A JP33276196A JP33276196A JPH10155827A JP H10155827 A JPH10155827 A JP H10155827A JP 33276196 A JP33276196 A JP 33276196A JP 33276196 A JP33276196 A JP 33276196A JP H10155827 A JPH10155827 A JP H10155827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
heat
heating element
cream
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33276196A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Usui
昭男 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MOTOCHI KENKYUSHO KK
Original Assignee
MOTOCHI KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MOTOCHI KENKYUSHO KK filed Critical MOTOCHI KENKYUSHO KK
Priority to JP33276196A priority Critical patent/JPH10155827A/ja
Publication of JPH10155827A publication Critical patent/JPH10155827A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】発熱組成物をインキ状ないしクリーム状とする
ことにより、発熱体製造時の粉塵の発生を防止し、又、
発熱組成物の発熱反応を抑制して、製造時の発熱反応に
よるロス、発熱組成物の品質低下及び発熱組成物の凝固
を防止する。 【解決手段】インキ状ないしクリーム状の発熱組成物2
がシート状包材10内に積層、封入されており、このイ
ンキ状ないしクリーム状の発熱組成物の片面又は両面に
はパルプ粉状体P、或いはパルプ粉状体と、遠赤外線を
放射するセラミックス粉、遠赤外線を放射するセラミッ
クス繊維、金属粉、炭素成分をコーティングしてなる鉄
粉又は吸水剤から選ばれた少なくとも1種の混合物が積
層されてなり、且つシート状包材の少なくとも一部が通
気性を有するものであり、しかもインキ状ないしクリー
ム状の発熱組成物の水分の一部をパルプ粉状体などの吸
水体に吸収させてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発熱組成物をインキ状
ないしクリーム状に形成し、このインキ状ないしクリー
ム状の発熱組成物を包材に高速で転写することによって
超薄型の発熱体を製造できる上、発熱組成物を包材内に
均等な厚さに分布させることができるのであり、又、前
記発熱組成物の一部又は全部を包材内に固定してその移
動を防止し、更に、前記インキ状ないしクリーム状の発
熱組成物の水分の一部をパルプ粉状体などの吸水体に吸
収させるようにしたものであり、しかも、パルプ粉状
体、或いはその混合物はパターン化が至極容易であり、
又、このパルプ粉状体、或いはその混合物は水分の吸収
性が良好で、しかも水分の吸収量が高く、更に、水分を
吸収した後も、発熱体が柔軟で弾力性があり、ソフト感
が有るなど、感触が至極優れる結果、使用感が著しく優
れる発熱体及びこの発熱体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆる、使い捨て型かいろとし
て、通気性又は非通気性を有するフィルム状ないしシー
ト状の基材と、通気性を有するフィルム状ないしシート
状の被覆材とからなる偏平な包材内に発熱組成物を封入
した発熱体が広く利用されている。
【0003】この発熱体の製造方法としては、一般に、
基材の所定領域に発熱組成物を投下した後、通気性を有
する被覆材を被せ、更にこの後、基材と被覆材の周縁部
とを全周にわたってヒートシール、ホットメルト系接着
剤などによって封着する方法が採用されている。
【0004】そして、このようにして製造された発熱体
は使用時までの発熱反応を阻止するために、非通気性の
外袋内に密封され、保存されたり、流通に供される。
【0005】従来の発熱組成物としては、発熱反応に必
須である金属粉及び水の他に発熱を促進するための黒
鉛、カーボン又は活性炭などの炭素成分、金属粉の表面
の酸化膜を破壊し発熱反応を連続的に発生させる金属の
塩化物更に木粉などの保水剤などを配合した粉末状のも
のが用いられている。
【0006】この粉末状の発熱組成物を投下する方法と
しては、基材を間欠的に移動させ、基材の停止中に粉末
状の発熱組成物を投下する方法と、基材を一定速度で移
動させると共に、粉末状の発熱組成物を投下する投下口
を基材と同速度で移動させながら基材上に粉末状の発熱
組成物を投下する方法とがあるが、製造の高速化を図る
上では後者の方が優れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、発熱組
成物が粉末状に形成されている場合、粉末状の発熱組成
物は、発熱反応、つまり酸化反応が発生し易い最適の状
態で配合されており、しかも粉末状で多孔質体であるか
ら、表面積が広く、空気との接触が極めて良好である
上、空気と接触すると直ちに酸化反応が生じるのであ
る。
【0008】従って、発熱組成物を適正な配合比で配合
している間、又、発熱組成物を製造し、これを基材上に
投下し被覆材で被覆して発熱体を製造するまでの間、更
に、得られた発熱体を非通気性の包材内に封入するまで
の間に空気との酸化反応、つまり発熱反応が起こり、発
熱組成物の発熱反応によるロスが生じると共に発熱組成
物の品質が低下する上、発熱反応によって生成した生成
物が凝固して種々の弊害が発生する。具体的には、例え
ば、凝固物除去による歩留りの低下や取り扱いの困難
性、製造装置のメンテナンスの煩雑性、製造装置の稼働
時間ないし作業者の就業時間に対する制約、凝固物処理
の困難性などの弊害を招来する。
【0009】又、発熱組成物が粉末状であると、前述の
ように、軽量、薄型の発熱体を製造し、得られた発熱体
を非通気性の外袋内に密封するまでの間に空気との酸化
反応が発生し、発熱体の品質が低下し、その信頼性が低
くなるなどの致命的な欠陥が発生する。
【0010】このような発熱組成物の酸化反応を防ぐた
めに、混合装置を気密性とし、しかも混合装置内の空気
を窒素置換してから発熱組成物の成分が均一に混合され
るが、これでは混合装置が複雑で高価になるだけでな
く、発熱組成物や発熱体が高価になるなどの問題があ
る。
【0011】現在、一般的な製造方法としては、包材で
ポケットを作りながら発熱組成物をシュートで投下した
後、シールをしながら次のポケットを作る方法を連続的
に行っている。しかし、発熱組成物には、水分の添加に
よって湿潤性が与えられており、しかも粉末状で、流動
性に乏しいものであるから、速度に大きな限界が生じた
り、発熱組成物の充填性に欠ける上、発熱組成物の充填
量がばらついたり、発熱組成物が包材内で偏る結果、信
頼性に欠けるなどの問題がある。
【0012】又、発熱組成物は粉末状であるが水分によ
って湿潤性が与えられており、流動性が乏しく、袋体の
中に均一な厚さで充填分布させることが著しく困難であ
る。
【0013】このため、充填包装後にローラなどによっ
て発熱組成物の分布をある程度、均等化させているが、
この方法では袋材の送り元方向に発熱組成物の分布が偏
る傾向があり、袋材の送り先方向の発熱組成物の分布量
を増やすためには、発熱体を厚くし、例えば使用時に手
で振ることにより分布量の片寄りを無くすことが必要に
なる。
【0014】発熱体全体が分厚くなると、触感がゴワゴ
ワして風合いが悪い上、柔軟性が低下して体表面の複雑
な凹凸や曲率が小さい曲面になじみ難くなり、又、伸長
性又は伸縮性が低下して身体の動作に伴って変形した
り、移動したりする体表面への追従性が悪く、突っ張り
感や違和感が生じるなどの問題がある。
【0015】特に、従来の使い捨て型カイロは、発熱組
成物を粉末充填しているため発熱体内部で発熱組成物が
移動により厚みが一定せず、身体に固定して使用する場
合、発熱温度分布が一定しないため同じところに固定し
て使用すると低温やけどの原因となる。
【0016】近年、多孔質膜による発熱時の減圧を利用
し発熱組成物の片寄りを防止した製品が普及してきた
が、製造工程、輸送段階、使用段階において完全に片寄
り防止は出来ていないのが現状である。
【0017】又、使用前、外袋(保存袋)内に収納され
た状態では、発熱体内部は減圧状態にならず輸送段階で
は発熱組成物が発熱体内で移動することができるのであ
り、又、安全性を維持するためには厚みの均一性を保ち
発熱時の温度分布を一定にすることが重要で、発熱組成
物が片寄ったものは不良品として流通段階で返品にされ
たり、消費者からの交換に応じているのが現状であり、
この結果、輸送段階で発熱組成物の厚みの均一性を確保
することが極めて重要である。
【0018】そこで、最近では、以下に述べる発熱体或
いは発熱体の製造方法が提案されている。即ち、 シ
ート状発熱体として、多数の空隙を有するシート状の支
持体に、被酸化性金属粉を主成分とし、空気と接触して
発熱する発熱組成物を保持せしめてなるシート状発熱体
において、支持体として吸水能が50ml/g以上の高
吸水性繊維が混紡されてなる不織布を用いることが提案
されている(特開平7−59809号公報)。
【0019】この場合、シート状の支持体として、吸水
性繊維を含む不織布が用いられており、この支持体上に
被酸化性金属粉を主成分とする混合粉末を均一に広げ、
次いでバイブレータで振動をかけて支持体内部に混合粉
末を保持させた後、水或いは塩化ナトリウムの水溶液を
散布するものであるが、これでは繊維の絡みや繊維の部
分的な接合によって混合粉末が内部に入り難く、発熱組
成物を保持し得る空隙が少ない結果、発熱組成物の保持
量に限界が生じ、所要の発熱特性が得られなかったり、
温度ムラや温度のバラツキの原因となる上、支持体によ
って発熱組成物の保持量に大きなバラツキが生じ、品質
の安定したシート状発熱体を得難いなどの問題がある。
【0020】又、 シート状発熱体の製造方法とし
て、多数の空隙を有する不織布aの下面に不織布bを接
着剤を用いて重ね合わせ、該不織布aの上面に発熱組成
物粉体を散布して空隙に保持させ、次いで該不織布aの
上面に不織布cを重ね合わせ、型圧縮機で加熱圧縮した
のち、水または無機電解質水溶液を含浸させることが提
案されている(特開平8−112303号公報)。
【0021】この方法としては、多数の空隙を有する不
織布aの下面に不織布bを接着剤を用いて重ね合わせ、
該不織布aの上面に発熱組成物粉体を散布して空隙に保
持させるようにしたものであり、従って、前記の場合
と同様の問題が有るうえ、接着剤層によって発熱組成物
と空気との接触が悪くなる結果、温度ムラや温度のバラ
ツキが一層大となり、信頼性に欠けるのである。
【0022】更に、 シート状発熱体として、多数の
空隙を有するシート状の支持体に、被酸化性金属粉を主
成分とし、空気と接触して発熱する発熱組成物を保持せ
しめてなるシート状発熱体において、支持体として、加
熱することにより膨張し空隙率が増加する不織布を用い
たものが提案されている(特公平8−173471号公
報)。
【0023】このシート状発熱体においては、支持体と
して、加熱することにより膨張し空隙率が増加する不織
布を用いたものであるが、この不織布は、溶融温度の異
なる2種類以上の成分から形成された複合繊維を含んだ
ものであり、繊維の絡みや繊維の部分的な接合によって
加熱しても然程膨張するものではないのであり、従っ
て、繊維の絡みや繊維の部分的な接合によって粉体混合
物が内部に入り難く、発熱組成物を保持し得る空隙が少
ない結果、発熱組成物の保持量に限界が生じ、所要の発
熱特性が得られなかったり、温度ムラや温度のバラツキ
の原因となる上、支持体によって発熱組成物の保持量に
大きなバラツキが生じ、品質の安定したシート状発熱体
を得難いなどの問題がある。
【0024】又、このシート状発熱体においては、発熱
体の製造時に不織布を加熱膨張させた状態で発熱組成物
を分解保持させるものであるが、これでは発熱組成物が
熱劣化し、品質が低下し、この点からも信頼性が欠ける
などの問題が有る。
【0025】そこで、本発明者は、前記技術的課題を解
決するために、発熱組成物の発熱反応を抑制して、製造
時の発熱反応による発熱組成物のロス、発熱組成物の品
質低下及び発熱組成物の凝固に伴う種々の弊害を防止
し、高速で超薄形の発熱体を製造でき、しかも発熱組成
物を包材内に均等に分布、固定させることによって当該
発熱組成物の移動、片寄りを防止する上、発熱組成物の
過剰な発熱反応を極力避ける発熱体につき鋭意検討を重
ねて来た。
【0026】その結果、使い捨てカイロ等の発熱原理
は、金属粉が酸化される時の発熱を利用するものであ
り、この酸化反応、つまり発熱反応は、特に水分量が、
その速度に大きく影響することが判明した。つまり、こ
の種、発熱組成物の発熱反応は、酸素の供給量だけでな
く、水分量がその反応速度に大きく影響することが判明
した。
【0027】即ち、この酸化反応を促進するためには、
適度な湿り気が有ることが重要であり、水分が多すぎて
も少なすぎても、当該発熱反応は著しく抑制される。こ
の適度の湿り気がある状態が、水分と、金属粉への空気
(酸素)の供給のバランスがとれ酸化反応、つまり発熱
反応の速度が最大になる。
【0028】水分が少過ぎると、空気は十分であるが反
応に必要な水分が不足し、一方、水分が多過ぎると、こ
の水分が金属粉の表面を覆うバリヤー層となって金属粉
への空気の供給量が減少するため反応は著しく遅くな
る。
【0029】そこで、本発明者は、発熱組成物を粘稠化
させてインキ状ないしクリーム状に形成すると、スクリ
ーン印刷やコーティング等によって、フィルムないしシ
ートの上に積層が至極容易で、且つ高速で超薄型の発熱
体を製造できるのであり、又、発熱組成物を袋材に均等
に分布させることができる上、インキ状ないしクリーム
状の発熱組成物はその中の余剰水分、或いは遊離水ない
し水分を含むゲル(以下、含水ゲルという。)中の水分
が空気遮断層(以下、バリヤー層という。)となって、
金属粉などの発熱物質の反応を著しく抑制し、空気中で
安定になるとの知見を得た。
【0030】又、本発明者は、包材内にインキ状ないし
クリーム状の発熱組成物がそのままの状態で存在する
と、前記バリヤー層によって空気と接触しても所要の発
熱反応は発生しないとの知見も得た。
【0031】更に、本発明者は、所要の温度が得られる
発熱体とするには、インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物中の余剰水分、或いは遊離水ないし含水ゲル中の水
分の一部を吸収させて発熱物質のバリヤー層を除去する
必要があり、バリヤー層を除去させると、多孔質の発熱
組成物になって空気との接触が良好になる結果、優れた
発熱特性が得られるとの知見も得た。そこで、この発熱
物質のバリヤー層を除去するための最適素材について鋭
意検討を重ねた。
【0032】その結果、インキ状ないしクリーム状の発
熱組成物を用いた発熱体において、発熱物質のバリヤー
層を除去するにあたり、パルプシート等のパルプを削っ
たり、掻き毟ったりしながら粉状にして得たパルプ粉状
体、或いはその混合物は、定量フィーダーから落下させ
ながら当該パルプ粉状体等を通気性のフィルムないしシ
ートを介して吸引すると、その吸引箇所のみにパルプ粉
状体等が吸着、積層される結果、パターン化が至極容易
であり、又、このパルプ粉状体等は水分の吸収性が良好
で、しかも水分の吸収量が高いのであり、更に、水分を
吸収した後も、発熱体が柔軟で弾力性があり、ソフト感
が有るなど、感触が至極優れる結果、使用感が著しく優
れる等、極めて良好な結果が得られるとの知見を得た。
【0033】このように構成すると、通気性のフィルム
ないしシートを熱接着性或いは熱融着性の素材で形成
し、この片面或いは両面に、熱接着性或いは熱融着性の
発泡フィルム・シート、多孔質フィルム・シート、不織
布或いは織布を積層し、熱接着すると、両者が強固に接
合する結果、層間剥離がなく、信頼性が著しく向上す
る。
【0034】即ち、吸水剤をコーティングした吸水性の
フィルムないしシートは、一般にコストが高いうえ、熱
接着力が低く、これに不織布や織布等を積層し、熱接着
した場合、その接着力が低くなって層間剥離が生じるこ
とがある。ところが、パルプ粉状体等を用いることによ
ってパターン化が至極容易で熱接着箇所のみパルプ粉状
体を除くことができる結果、当該熱接着箇所の接着力を
著しく向上できるのである。
【0035】従って、通気性のフィルムないしシート
(被覆材)を熱接着性或いは熱融着性の素材で形成し、こ
の被覆材の所定領域にパルプ粉状体等を積層し、このパ
ルプ粉状体等の積層箇所のみにインキ状ないしクリーム
状の発熱組成物が重なるように、熱接着性或いは熱融着
性の素材で形成した基材に発熱組成物を積層し、次い
で、インキ状ないしクリーム状の発熱組成物の外周囲部
において、表裏のフィルムないしシートつまり基材と被
覆材を熱接着するのが最も望ましい。
【0036】この場合、特に、前記フィルムないしシー
トにおける少なくともインキ状ないしクリーム状の発熱
組成物の積層側に、熱接着性或いは熱融着性の不織布或
いは織布を接合し、この不織布或いは織布の所定領域に
インキ状ないしクリーム状の発熱組成物を積層し、この
発熱組成物の積層箇所のみにパルプ粉状体等を積層する
と、インキ状ないしクリーム状の発熱組成物と共にパル
プ粉状体、或いはその混合物が一層固定され易くなる結
果、その移動、偏りが防止されるとの知見も得た。
【0037】本発明は、前記技術的知見に基づき完成さ
れたものであって、発熱組成物をインキ状ないしクリー
ム状とすることにより、発熱体製造時の粉塵の発生を防
止し、又、発熱組成物の発熱反応を抑制して、製造時の
発熱反応によるロス、発熱組成物の品質低下及び発熱組
成物の凝固を防止するのであり、またスクリーン印刷や
コーティングなどの印刷、転写法を採用しているから、
発熱組成物の均等な分布を可能にし、しかも発熱組成物
の厚さや分布の精度が高く製品の品質の向上を図る上、
ソフト感の有る薄型の発熱体を高速で簡便に製造できる
のであり、更に、発熱組成物の移動、片寄りを防止する
のであり、加えて、発熱体の薄型化によって発熱組成物
の過剰な発熱反応を極力避け、安全で発熱特性の優れた
発熱体及びこの発熱体の製造方法を提供することを目的
とする。
【0038】又、本発明は、前記技術的知見に基づき完
成されたものであって、特に、インキ状ないしクリーム
状の発熱組成物の水分の一部をパルプ粉状体などの吸水
体に吸収させるようにしたものであり、しかも、パルプ
粉状体はパターン化が至極容易であり、又、このパルプ
粉状体などの吸水体は水分の吸収性が良好で、しかも水
分の吸収量が高く、更に、水分を吸収した後も、発熱体
が柔軟で弾力性があり、ソフト感が有るなど、感触が至
極優れる結果、使用感が著しく優れた発熱体及びこの発
熱体の製造方法を提供することを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明に係る発熱体は、
前記の目的を達成するため、インキ状ないしクリーム状
の発熱組成物がシート状包材内に積層、封入されてお
り、このインキ状ないしクリーム状の発熱組成物の片面
又は両面にはパルプ粉状体、或いはパルプ粉状体と、遠
赤外線を放射するセラミックス粉、遠赤外線を放射する
繊維、金属粉、炭素成分をコーティングしてなる鉄粉又
は吸水剤から選ばれた少なくとも1種の混合物が積層さ
れてなり、且つ前記シート状包材の少なくとも一部が通
気性を有するものであり、しかも前記インキ状ないしク
リーム状の発熱組成物の水分の一部を前記パルプ粉状体
などの吸水体に吸収させてなることを特徴とする。
【0040】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明においては、まず、発熱組成物として、従来のよう
に粉末状の発熱組成物を用いるものではなく、インキ状
ないしクリーム状に粘稠化させた発熱組成物を用いる点
に1つの特徴を有するものである。
【0041】そして、このインキ状ないしクリーム状の
発熱組成物としては、空気中の酸素と反応して発熱反応
を起こす成分からなり、しかも外力を加えると流動する
性質を有するものであれば特に限定されるものではな
い。
【0042】具体的には、例えば空気との接触によって
発熱反応を起こす発熱物質と、水分や吸水性ポリマー及
び/又は増粘剤と、他の成分との配合割合を調整するこ
とによって得られる。
【0043】本発明で用いられる発熱組成物は、インキ
状ないしクリーム状に形成されているから、以下に述べ
る種々のメリットが発生するのである。
【0044】即ち、発熱組成物は、インキ状ないしクリ
ーム状に形成されているから、例えば厚塗印刷、グラビ
ア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、吹き付けな
どの公知の印刷技術を用いて印刷したり、ヘッドコータ
ー、ローラー、アプリケーター等により塗工やコーティ
ングによって、至極容易に転写、積層できる上、高速で
超薄型の発熱体を製造できるのであり、しかも発熱組成
物を袋材に均等に分布させることができる。
【0045】又、発熱組成物がインキ状ないしクリーム
状に形成されていると、従来のように粉末状で多孔質で
ある発熱組成物に比較して、表面積が著しく小さくな
り、空気との接触が至極制限されて空気との酸化反応が
著しく抑制される。
【0046】更に、インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物においては、過剰水分、或いは遊離水ないし含水ゲ
ルが、金属粉などの発熱物質を包んでバリヤー層として
の機能を発揮するから、この点からも空気中で至極安定
する。
【0047】この場合において、発熱組成物中に水分が
過剰に配合されていると、つまりインキ状の発熱組成物
のように水分が過剰に配合されていると、この過剰水分
がバリヤー層としての機能を発現し、一層、空気との発
熱反応(酸化反応)が抑制され、一層安定性が向上する
ものである。
【0048】一方、インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物は必ずしも水分が過剰に配合されている必要はな
く、クリーム状の発熱組成物のように比較的水分が少な
くても良く、この場合には遊離水ないし含水ゲルが発熱
物質を包んでバリヤー層としての機能を発揮するから空
気中で安定するのである。
【0049】従って、発熱組成物を配合している間、及
びインキ状ないしクリーム状の発熱組成物を製造し、こ
のインキ状ないしクリーム状の発熱組成物をフィルム状
ないしシート状の基材上における所定領域に積層した
後、パルプ粉状体、或いはその混合物を積層した被覆材
で被覆して発熱体を製造するまでの間に空気との酸化反
応、つまり発熱反応が殆ど発生することがなく、発熱組
成物の発熱反応に伴うロスや発熱組成物の品質低下が阻
止される上、発熱組成物の凝固が防止される。このた
め、歩留りや取扱性が向上し、製造装置のメンテナンス
が容易で、しかも製造装置の稼働時間ないし作業者の就
業時間に対する制約が無くなるのである。
【0050】又、発熱組成物がインキ状ないしクリーム
状であると、前述のように、発熱体を製造し、得られた
発熱体を非通気性の外袋内に密封するまでの間に空気と
の酸化反応が殆ど無く、従って、発熱体の品質が安定
し、その信頼性が高くなるなどの利点が発生するのであ
る。
【0051】更に、インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物は空気中で安定しているから、混合装置を気密性に
する必要が無く、しかも混合装置内の空気を窒素置換す
る必要もないので、簡便な混合装置で良く、従って、発
熱組成物や発熱体が廉価に製造できるのである。
【0052】そして、インキ状ないしクリーム状の発熱
組成物においては、過剰水分、或いは遊離水ないし含水
ゲル中の水分の一部を、後述するパルプ粉状体などに吸
収させると、バリヤー層が喪失し、発熱組成物が多孔質
になって、空気との接触が良好で、発熱反応が円滑に行
われるのであり、発熱特性が良好になるのである。
【0053】又、前述のように、インキ状ないしクリー
ム状の発熱組成物を用いると、スクリーン印刷やコーテ
ィング等による転写、積層が至極容易で、且つ高速で超
薄型の発熱体を製造できるのであり、発熱体が薄いと、
発熱組成物内の蓄熱による過剰な発熱反応が阻止され、
安全性が向上するのであり、しかも発熱組成物を袋材に
均等に分布させることができる上、使用中や取扱中に発
熱組成物の移動、偏りが阻止されるのである。
【0054】更に、インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物を、発泡フィルム・シート、紙類、不織布、織布又
は多孔質フィルム・シートの上に転写、積層すると、こ
の発熱組成物は、インキ状ないしクリーム状であるか
ら、浸透・投錨性が高く、パルプ粉状体、或いはその混
合物と共に、これらのフィルムないしシートの細孔に食
い込み、その移動、偏りが一層阻止されるのである。
【0055】本発明で用いられる発熱組成物としては、
インキ状ないしクリーム状であって、所要の温度特性が
得られるものであれば特に限定されるものではなく、具
体的には、例えば発熱反応に必須である発熱物質と、吸
水性ポリマー及び/又は増粘剤と、発熱を促進するため
の黒鉛、カーボン或いは活性炭などの炭素成分及び/又
は金属の塩化物と水を必須成分とし、更に、無機系或い
は有機系の保水剤、pH調整剤、分散性を高める界面活
性剤又は消泡剤から選ばれた少なくとも1種が配合さ
れ、全体としてインキ状ないしクリーム状に形成された
ものでる。
【0056】インキ状ないしクリーム状の発熱組成物に
おいて、その配合割合としては、用いられる吸水性ポリ
マーや増粘剤の種類、発熱物質更に炭素成分の種類、金
属の塩化物の種類等によっても異なるが、一般に、発熱
物質100重量部に対し、吸水性ポリマー0.1〜10
重量部及び/又は増粘剤0.1〜10重量部と、炭素成
分1.5〜20重量部及び/又は金属の塩化物1〜15
重量部の範囲とし、更に発熱物質100重量部に対し、
無機系或いは有機系の保水剤0.5〜10重量部、pH
調整剤0.1〜5重量部、分散性を高める界面活性剤
0.1〜5重量部及び消泡剤0.1〜5重量部から選ば
れた少なくとも1種が配合されたものが好ましく、特
に、この混合物には水を加えて、全体としてインキ状な
いしクリーム状に形成される。この場合において、金属
の塩化物の所定量を水に溶解ないし分散し、これを吸水
性ポリマー及び/又は増粘剤と炭素成分及び/又は金属
の塩化物からなる混合物に加えて、全体としてインキ状
ないしクリーム状に形成しても良いのである。
【0057】この場合、このように固形成分のみを均一
に混合した後、水或いは金属の塩化物の水溶液ないし分
散液を配合するのに代えて、前記固形成分に適量の水を
加え、つまり全成分を混合機或いは混練機に投入し、こ
れらの成分を均一に混合してインキ状ないしクリーム状
の発熱組成物を得ても良いのである。
【0058】これらの成分の混合装置としては、水分が
過剰な場合、特にインキ状の発熱組成物の場合には均一
に混合できる装置であれば特に限定されるものではない
が、水分が比較的少ないクリーム状の発熱組成物の場合
には、ニーダーやミキサー等の混練装置が発熱組成物を
クリーム状に形成し易く、しかも発熱物質の表面を遊離
水や含水ゲルが覆い易いので望ましい。
【0059】そして、本発明において、インキ状ないし
クリーム状の発熱組成物とは発熱組成物がインキ状ない
しクリーム状の粘稠体であって、スクリーン印刷等の印
刷によって転写できるものを意味し、このような発熱組
成物であれば特に限定されるものではない。
【0060】この吸水性ポリマーとしては、市販のもの
を用いればよく、例えば株式会社クラレ社製のKIゲル
201−K、KIゲル201−F2、三洋化成工業株式
会社製のサンフレッシュST−500MPSなどがその
例として挙げられる。
【0061】これら市販の吸水性ポリマーのうち、特
に、株式会社クラレ社製の商品名KIゲル201K、K
Iゲル201−KF2などが塩化物水溶液の吸収量が高
く、しかも安定しているので一層好ましい。
【0062】本発明において、増粘剤としては、主とし
て、水や金属の塩化物水溶液を吸収し、稠度を増大させ
るか、チキソトロピー性を付与する物質が挙げられるの
であり、ベントナイト、活性白土、ステアリン酸塩、ポ
リアクリル酸ソーダ等のポリアクリル酸塩、ゼラチン、
ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、アラビアゴム、トラガカントゴム、
ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、ア
ルギン酸ソーダ等のアルギン酸塩、ペクチン、カルボキ
シビニルボリマー、デキストリン、α化澱粉、加工用澱
粉などの澱粉系吸水剤、カラギーナン、寒天などの多糖
類系増粘剤、CMC、酢酸エチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、メチルセルロース又はヒドロキシ
プロピルセルロースなどのセルロース誘導体系増粘剤、
水溶性セルロースエーテル、N−ビニルアセトアミド等
から選ばれた1種又は2種以上の混合物が挙げられるの
であり、更に、これらを界面活性剤で処理したり、これ
らと界面活性剤を組み合せて親水性を向上しても良いの
である。これらの増粘剤は、主として、水や金属の塩化
物水溶液を吸収し、稠度を増大させるか、チキソトロピ
ー性を付与する機能を有するものである。
【0063】前記水溶性セルロースエーテルとしては、
例えばメチルセルロース(信越化学工業株式会社製、商
品名:メトローズSM4000など、第1工業製薬製:
セスカMCなど)、ヒドロキシメチルセルロース(CM
C)(第1工業製薬製、商品名:セロゲンEP)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース(信越化学工業株式会社
製、商品名:メトローズ60SM−4000,90SH
−4000など)等が挙げられる。
【0064】この水溶性セルロースエーテルの水溶液を
加熱すると、例えば所定温度(増粘開始温度)までは粘
度が低下するが、更にこの温度以上に加熱すると、吸着
水分を放出して粘度が高まってゲル化し(以下、この現
象を熱ゲル化現象と呼ぶ。)、この遊離水分がバリヤー
層となって発熱反応を減少させ、一方、このゲルを冷却
すると、水分を吸着して元の状態に戻るという性質を有
している。
【0065】水溶性セルロースエーテルの増粘開始温度
は、エーテル化剤の種類、置換率、セルロース分子量、
溶液として添加する場合にはその濃度、他の添加物を添
加した場合にはその添加剤の種類や添加量(濃度)等の
他、昇温速度や冷却速度の影響を受ける。従って、増粘
剤として水溶性セルロースエーテルを用いる場合には、
エーテル化剤の種類、置換率、セルロース分子量、溶液
の濃度、他の添加物の種類や添加量(濃度)などを適宜
選択したり、発熱体組成物の組成、使用量などを適宜選
択して昇温速度や冷却速度を制御することにより、最高
発熱温度を適宜、決定できるのである。
【0066】前記クリーム状の発熱組成物N−ビニルア
セトアミドとしては、N−ビニルアセトアミドをラジカ
ル重合させて得られるものであり、水に可溶性の直鎖構
造のものと、水に不溶性の架橋構造を有するものとがあ
り、この不溶性のクリーム状の発熱組成物N−ビニルア
セトアミドには、その架橋密度の差により、ゲル化剤と
して作用するミクロゲルが挙げられるのであり、具体的
には、例えばN−ビニルアセトアミドーアクリル酸ナト
リウム共重合体(昭和電工株式会社製 商品名GE−1
67)、N−ビニルアセトアミドホモポリマー(昭和電
工株式会社製商品名GE−191)又はN−ビニルアセ
トアミド架橋体(ミクロゲル)(昭和電工株式会社製
商品名GX−205)などから選ばれた1種又は2種以
上の混合物が挙げられるのであり、更に、これらを界面
活性剤で処理したり、これらと界面活性剤を組み合せて
親水性を向上させても良いのである。これらの増粘剤
は、主として、水や金属の塩化物水溶液を吸収し、稠度
を増大させるか、チキソトロピー性を付与する機能を有
するものである。
【0067】本発明で用いられる発熱物質としては、有
機物を用いることも可能であるが、反応に伴って異臭が
発生しない金属粉、特に、鉄粉、亜鉛粉、アルミニウム
粉又はマグネシウム粉或いはこれらの2種以上の金属か
らなる合金の粉末、更に、これらのうちの2種以上を混
合した混合金属粉などが用いられるが、特に、これらの
金属粉の中では、安全性、取扱性、コスト、保存性及び
安定性などの観点を総合して最も優れている鉄粉を用い
ることが望ましい。
【0068】炭素成分としてはカーボンブラック、黒鉛
又は活性炭などがその例として挙げられるのであり、金
属の塩化物としては塩化ナトリウム、塩化カリウムなど
のアルカリ金属の塩化物、塩化カルシウム、塩化マグネ
シウムなどのアルカリ土金属の塩化物などをその例とし
て挙げることができる。
【0069】前記無機系或いは有機系の保水剤として
は、水を保水し、発熱組成物中の水分が不足し、発熱反
応が鈍化すると水を放出するだけでなく、発熱組成物中
の空隙率を向上させて空気と発熱組成物との接触を良好
にするものである。
【0070】具体的には、例えばパーライト、クリスト
バライト、バーミキュライト、シリカ系多孔質物質、ケ
イ酸カルシウム等のケイ酸塩、木炭、活性白土、ケイ
石、ケイソウ土、アルミナ等の礬土、マイカ粉やクレー
等の礬土ケイ酸質、タルク等の苦土ケイ酸質、シリカ粉
又は木粉等が挙げられる。
【0071】又、前記pH調整剤や界面活性剤更に消泡
剤としてはポリリン酸ナトリウム等の通常のpH調整剤
の他、この分野で用いられるものが挙げられる。
【0072】本発明で用いられるインキ状ないしクリー
ム状の発熱組成物においては、水分の一部を後述するパ
ルプ粉状体などの吸水体に吸収させ、これによって、発
熱物質のバリヤー層を除去すると共に発熱組成物を多孔
質にして、空気との接触が良好になるように形成され
る。
【0073】そして、本発明においては、前述のインキ
状ないしクリーム状の発熱組成物を少なくとも一部が通
気性を有するシート状包材内に積層、封入されており、
このインキ状ないしクリーム状の発熱組成物の片面又は
両面にはパルプ粉状体、或いはパルプ粉状体と、遠赤外
線を放射するセラミックス粉、遠赤外線を放射する繊
維、金属粉、炭素成分をコーティングしてなる鉄粉又は
吸水剤から選ばれた少なくとも1種の混合物(以下、パ
ルプ粉状体、或いはその混合物と略称する。)が積層され
てなり、しかも前記インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物の水分の一部をパルプ粉状体などの吸水体に吸収さ
せてなる点、に特徴を有する。
【0074】ところで、本発明において、パルプ粉状体
などの吸水体とは、パルプ粉状体、或いはパルプ粉状体
と、遠赤外線を放射するセラミックス粉、遠赤外線を放
射する繊維、金属粉、炭素成分をコーティングしてなる
鉄粉又は吸水剤から選ばれた少なくとも1種の混合物か
らなるものの他、更に吸水性の基材及び/又は被覆材、
或いは吸水性が付与された基材及び/又は被覆材などを
いう。
【0075】又、基材及び/又は被覆材に吸水層又は吸
水材が積層ないし当てがわれている場合、パルプ粉状体
などの吸水体には、これらとパルプ粉状体の組み合わせ
も含む。
【0076】ところで、パルプ粉状体とは、粉末状、粒
子状或いは微細繊維状のパルプをいう。パルプシート等
のパルプの粉砕方法としては特に限定されるものではな
いが、具体的には、例えば特開昭56ー89839号公
報、特開昭58ー8175公報、特開平4ー18085
1号公報及び特開平8ー24697号公報に記載されて
いる方法が挙げられる。
【0077】本発明において、遠赤外線を放射するセラ
ミックス粉とは粒径が50μm以下であって遠赤外線を
放射するセラミックスの粉末であれば特に限定されるも
のではないのであり、又、遠赤外線を放射する繊維とは
遠赤外線を放射する繊維であれば特に限定されるもので
はないが、具体的には、例えば遠赤外線を放射するセラ
ミックスの繊維や有機系繊維の表面を遠赤外線を放射す
る素材(例えば塗料)で処理した繊維が挙げられるのであ
り、一般に、アスペクト比(長さ/太さの値)が1.5〜
2000の範囲で、しかも長さが50μm〜15mmの
ものをいう。
【0078】前記吸水剤としては、前述の吸水性ポリマ
ー及び/又は増粘剤が挙げられるのであり、また前記パ
ルプ粉状体と前記吸水剤との混合方法としては特に限定
されるものではないが、両者を混合機で混合したり、パ
ルプ粉状体を落下させながら、前記吸水剤を吹き付け、
このパルプ粉状体と吸水剤とを混合したものも好適に用
いられ、本発明においてはこの混合物もパルプ粉状体な
どの吸水体に含まれる。
【0079】又、パルプ粉状と吸水剤との他の混合方法
としては、空気吹込み口を備えたジェット式噴射ノズル
を用い、空気の噴射によって吸水剤を吹き付けてパルプ
粉状体と吸水剤とを混合するなどの方法が挙げられる。
この際、空気の圧力としては0.1〜10Kg/cm2
の範囲とし、また、吸水剤の配合割合としては任意に決
定すれば良いが、パルプ粉状体と吸水剤の全体の50重
量%以下、特に30重量%以下とするのが、柔軟性、弾
力性、ソフト感及び感触が良好で、使用感が優れる等の
理由より、望ましい。
【0080】前記炭素成分でコーティングした鉄粉は、
鉄粉100重量部に対し、炭素成分0.1〜10重量部
をコーティングしてなるものである。
【0081】この場合において、炭素成分で鉄粉をコー
ティングする方法としては、押圧型の混合機、例えばホ
ソカワミクロン社製 AM−15Fを用い、一般に、鉄
粉100重量部に対し、炭素成分0.1〜10重量部の
割合とし、回転数500〜1500rpmで、しかも1
0〜80分混練して得られる。
【0082】そして、前記パルプ粉状体と鉄粉との配合
割合は、吸水量や柔軟性更にソフト感等の使用感などの
観点から、パルプ粉状体100重量部に対し、鉄粉が1
〜100重量部の範囲、好ましくは5〜50重量部の範
囲、特に好ましくは7.5〜30重量部の範囲とするの
が望ましいのであり、又、この配合割合と同様に、前記
パルプ粉状体と炭素成分をコーティングしてなる鉄粉を
配合すれば良いのである。
【0083】又、前記パルプ粉状体(A)、鉄粉(B)及び
炭素成分をコーティングしてなる鉄粉(C)の配合割合
は、(A)100重量部に対し、(B)と(C)の合計量が1
〜100重量部の範囲、好ましくは5〜50重量部の範
囲、特に好ましくは7.5〜30重量部の範囲とするの
が望ましいのであり、この場合において、(B)と(C)の
配合割合は任意の割合で配合すれば良いのである。
【0084】又、本発明においては、基材と被覆材の間
にインキ状ないしクリーム状の発熱組成物を介装するに
あたり、基材及び/又は被覆材の内面におけるインキ状
ないしクリーム状の発熱組成物の積層領域に、予め、パ
ルプ粉状体などの吸水体を吸引、固定し、これによっ
て、インキ状ないしクリーム状の発熱組成物の片面或い
は両面に前記吸水体を接当させ、この発熱組成物から水
分の一部を当該吸水体に吸収させて、発熱物質のバリヤ
ー層を除去すると共に発熱組成物を多孔質にして、空気
との接触が良好になるように形成される。
【0085】この場合において、基材及び/又は被覆材
の内面へのパルプ粉状体などの吸水体の積層量は、吸水
量や柔軟性更にソフト感等の使用感などの観点から、一
般に2〜250g/m2の範囲、好ましくは5〜200
g/m2の範囲、特に好ましくは7.5〜150g/m2
の範囲とするのが望ましい。
【0086】つまり、インキ状ないしクリーム状の発熱
組成物をそのままシート状包材内に封入しただけではバ
リヤー層の存在によって所要の発熱特性が得られず、所
要の発熱特性が得られる発熱体とするには、インキ状な
いしクリーム状の発熱組成物中の遊離水及び/又は余剰
水分更に含水ゲル中の水分の一部を吸収させて発熱物質
のバリヤー層を除去する必要があり、このバリヤー層を
除去させるには、以下に述べる理由により、特に、パル
プ粉状体或いはパルプ粉状体を主とする吸水体に吸収さ
せるのが望ましいのである。
【0087】即ち、インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物を用いた発熱体において、発熱物質のバリヤー層を
除去するにあたり、用いられるパルプ粉状体は、ロール
状のパルプシート、古新聞紙などの再生パルプ等を粉砕
しながら成形して得たものであり、定量フィダーから落
下させながら当該パルプ粉状体を積層すべき形状のスク
リーン上に通気性のフィルムないしシートを介して吸引
すると、その吸引箇所のみにパルプ粉状体が吸着、積層
される結果、パターン化が至極容易であり、低コストで
かさばらず、吸水量の高い吸水性層が得られる。更に、
水分を吸収した後も、発熱体が柔軟で弾力性があり、ソ
フト感が有るなど、感触が至極優れる結果、下着の内側
に貼って使用する場合、使用感が著しく優れる、低温や
けどが防止できる等、極めて良好な結果が得られるので
ある。
【0088】更に、この場合において、通気性のフィル
ムないしシートを熱接着性或いは熱融着性の素材で形成
し、この片面或いは両面に、熱接着性或いは熱融着性の
発泡フィルム・シート、多孔質フィルム・シート、不織
布や織布を積層し、熱接着すると、両者が強固に接合す
る結果、層間剥離がなく、信頼性が著しく向上する。
【0089】即ち、吸水性のフィルムないしシートは、
一般にコストが高いうえ、熱接着力が低く、その接着力
が低くなって層間剥離が生じることがある。ところが、
パルプ粉状体、或いはその混合物を用いることによって
パターン化が至極容易で、熱接着箇所は、パルプ粉状
体、或いはその混合物を除くことができる結果、当該熱
接着箇所の接着力が著しく向上でき、シール部が完全密
封出来るので温度制御も向上する。つまりインキ状ない
しクリーム状の発熱組成物の外周囲部において、基材と
被覆材とが全周或いは部分的に熱接着若しくは熱融着に
よって封着されることにより、当該封着部の剥離が確実
に防止されるのである。
【0090】従って、通気性のフィルムないしシートを
熱接着性或いは熱融着性の素材で形成し、この通気性の
フィルムないしシート、つまり基材の所定領域にパルプ
粉状体、或いはその混合物を積層し、このパルプ粉状
体、或いはその混合物の積層箇所のみにインキ状ないし
クリーム状の発熱組成物を積層し、次いで、その上から
熱接着性或いは熱融着性の素材で形成したフィルムない
しシート、つまり被覆材を被せ、前記インキ状ないしク
リーム状の発熱組成物の外周囲部において、表裏のフィ
ルムないしシート、つまり基材と被覆材を熱接着するの
が最も望ましい。
【0091】ところで、本発明においては、前述のよう
に、パターン化できるのはパルプ粉状体の場合だけでな
く、パルプ粉状体と、その混合物も容易に行えるのであ
り、又、パルプ粉状体を通して熱が伝達されるから、低
温やけどが一層防止され易いのであり、パルプ粉状体が
多量の水分を吸収するので包材が必ずしも吸水性を有す
る必要がないのである。
【0092】本発明においては、シート状包材が、フィ
ルム状ないしシート状の基材とフィルム状ないしシート
状の被覆材とからなり、この基材と被覆材のうち少なく
とも一方或いは一部が、通気性を有する。
【0093】そして、本発明においては、予め、前記の
基材及び/又は被覆材におけるインキ状ないしクリーム
状の発熱組成物の積層領域にパルプ粉状体、或いはその
混合物を形成しているので、当該基材及び被覆材は吸水
性を有しない合成樹脂やゴムなどの高分子材料で形成さ
れたものを用いることができる。
【0094】この場合、基材及び被覆材としては、通気
性或いは非通気性のフィルム状ないしシート状のもので
あれば特に限定されるものではないが、具体的には、例
えば通気性或いは非通気性の高分子材料製のフィルムな
いしシート、発泡フィルム・シート、多孔質フィルム・
シート、不織布又は織布等が挙げられる。
【0095】一方、基材及び被覆材が熱接着性若しくは
熱融着性を有するときには、前記インキ状ないしクリー
ム状の発熱組成物の外周囲部において、基材と被覆材と
が全周或いは部分的に熱接着によって封着されることに
より、当該封着部の剥離が確実に防止される上、熱接着
箇所の密封性が完全になり、熱接着箇所からの空気及び
水分の出入りが完全になくなり、通気性フィルムないし
シートのみによる温度コントロールが一層確実にでき、
且つ水分の放出が防止出来るので、持続時間の向上を図
ることが出来る。
【0096】前記基材及び被覆材においては、単層のフ
ィルム状ないしシート状のものでもよく、或いは複数層
のフィルム状ないしシート状のものでも良いが、水や発
熱組成物中の成分が透過しないように構造を配慮する必
要がある。
【0097】基材や被覆材が複数層のフィルム状ないし
シート状のもので形成されたものとしては、例えば高分
子材料で形成された通気性或いは非通気性のフィルムな
いしシートの片面又は両面に、発泡フィルム・シート、
多孔質フィルム・シート、不織布又は織布を積層したも
のが挙げられる。
【0098】又、本発明においては、前述のとおり、基
材及び/又は被覆材においては、吸水性のパルプ粉状
体、或いはその混合物が積層されているので吸水性を有
する必要はないが、所望により、基材及び/又は被覆材
を吸水性を有するフィルム状ないしシート状の吸水材で
形成しても良く、この場合、この吸水材としては、吸水
性を有するフィルム状ないしシート状のものであれば特
に限定されるものではない。
【0099】この吸水材としては、通気性或いは非通気
性のものであって、その素材自体が吸水性を有するか否
かを問わず、吸水性が付与され、結果として吸水性を有
するものであれば特に限定されるものではない。
【0100】この吸水材の具体例としては、例えば吸水
性を有する発泡フィルム・シート(吸水性発泡ポリウレ
タン等の発泡体)、ティシュペーパーやタオル用紙など
の家庭用薄葉紙等の紙更にダンボール紙やダンボール中
芯等の厚紙(以下、紙類という。)、吸水性を有する繊維
で形成された不織布や織布、或いは吸水性を有する繊維
を含む不織布や織布、又は吸水性であって無孔或いは多
孔質のフィルム・シートの他、素材そのものが吸水性を
有するか否かを問わず、発泡フィルム・シート、不織
布、織布又は多孔質フィルム・シートに、吸水剤を含
有、含浸、練り込み、転写又は担持させて吸水性を付与
ないし増大させたものが挙げられる。
【0101】又、基材及び/又は被覆材におけるインキ
状ないしクリーム状の発熱組成物の積層領域にパルプ粉
状体、或いはその混合物を積層し、次いで、このパルプ
粉状体、或いはその混合物の積層箇所のみに前記吸水材
を切断したものを当てがい、これによって、この切断さ
れた吸水材が、インキ状ないしクリーム状の発熱組成物
の片面又は両面に接当するようにしても良く、或いはこ
れに代えて、パルプ粉状体などの吸水体と前記吸水材を
入れ換えても良いのである。
【0102】そして、本発明においては、発熱組成物が
袋体内で移動することが防止されるから、発熱組成物が
偏って発熱温度がばらついたり異常に高い温度に発熱す
ることを阻止できる。
【0103】前述のように、本発明で用いられる基材及
び/又は被覆材は、空気との接触により発熱する発熱組
成物を熱源としている結果、基材と被覆材で形成された
包材の少なくとも一方或いは一部が通気性を有するもの
であることを要するが、この基材及び/又は被覆材とし
ては、単一層のものと、厚み方向に複数層を積層したも
のとが含まれる。
【0104】この場合において、積層とはヒートセッ
ト、接着、粘着、ラミネーションなどによって層どうし
が全面的に或いは部分的に接合されていたり、或いは各
層が単に重ね合わされ、例えば周縁部や中央部などの局
部で層どうしがヒートシール、ホットメルト系接着剤或
は粘着剤などで接合されていることをいう。
【0105】本発明で用いられる発熱組成物は、インキ
状ないしクリーム状に形成されているので、発熱組成物
を高速の印刷やコーティング等によって積層できるので
あり、基材上に転写、印刷、離型処理した版の深いグラ
ビア印刷、吹き付け又はコーティング等によって積層す
ることによって、例えば、基材の送り速度が毎分160
〜200m/分程度という高速で、少なくとも1箇所の
所定領域に例えば0.02〜1.5mm程度の薄い膜厚
に、しかも、厚みを均一にして積層させることが可能に
なる。
【0106】この場合、インキ状ないしクリーム状の発
熱組成物を基材上における少なくとも1箇所の所定領域
に高精度に且つ均一に積層して、しかも、全体にわたっ
て均一に膜厚を薄くして積層させることができる結果、
全体として0.5mm〜5mm程度の低温やけどに対し
安全性の高い感触の良い発熱体を製造することが出来
る。
【0107】又、本発明においては、基材上における所
定領域に、パルプ粉状体、或いはその混合物を積層し、
この上にインキ状ないしクリーム状の発熱組成物を積層
し、更にこのインキ状ないしクリーム状の発熱組成物を
被覆材で被覆するたあたり、フィルム状ないしシート状
の吸水材をインキ状ないしクリーム状の発熱組成物の積
層形状に切断したもの、特に吸取紙やティシュペーパー
などの家庭用薄葉紙等、吸水性の高いフィルム又はシー
トをインキ状ないしクリーム状の発熱組成物の積層形状
に切断したものを用い、これを前記インキ状ないしクリ
ーム状の発熱組成物の片面に載置したり、或いはこれで
インキ状ないしクリーム状の発熱組成物の両面を挟み、
次いで、被覆材で封着しても良いのである。
【0108】前記基材及び被覆材は引っ張り強度などの
必要な機械的強度を有することが必要であり、しかも、
体表面へのなじみ性を高めるために、全体として柔軟で
あることが好ましい。
【0109】即ち、本発明においては、人体における湾
曲部や伸縮部更に屈伸部に一層好適に適用され、しかも
この伸縮部更に屈伸部に一層追従し易くするために、基
材及び被覆材が、つまり発熱体の包材が、伸長性のフィ
ルム或いはシート、特に、伸縮性のフィルム或いはシー
トで形成されたものが望ましい。
【0110】即ち、シート状包材が伸長性の素材、特に
伸縮性の素材で形成されたものが、至極伸縮し易く、肘
や膝等の関節部更に肩や腕等の人体における湾曲部や伸
縮部更に屈伸部に一層追従して優れた密着性を有し、し
かも使用中に突っ張り感や違和感がないので、一層使用
感が良好である上、使用中の剥離が確実に防止されるの
で、一層優れた温熱効果を発現させるので最も望まし
い。
【0111】この場合、本発明においては、パルプ粉状
体、或いはその混合物を用いているので、伸長性、伸縮
性の優れた発熱体が容易に得られるのである。
【0112】又、前記の基材及び被覆材の厚さとして
は、用途によって大きく異なり、特に限定されるもので
はない。具体的には、足用の場合、10〜5000μ
m、人体に直接張り付けて使用する場合、10〜500
μm程度、特に12〜250μmとすることが更に好ま
しく、一般には、10〜2500μm、特に、12〜1
000μmとするのが望ましい。
【0113】基材及び被覆材の膜厚が10μm未満の場
合には、必要な機械的強度を得られなくなる上、膜厚を
均一にすることが困難になる虞れがあるので好ましくな
い。
【0114】一方、基材の膜厚が5000μmを超える
場合にはスポンジ等の発泡体であっても柔軟性が低下し
て体表面へのなじみ性が著しく低下すると共に、体表面
の変形や移動に対する追従性が低下する上、ごわごわし
て風合が悪くなり、又、発熱体全体の厚さが厚くなるの
で好ましくない。
【0115】従って、特に基材の厚さを10〜2500
μmの範囲、特に12〜1000μmの範囲とすれば、
所要の機械的強度が得られると共に、所要の柔軟性が得
られるので望ましい。
【0116】前記高分子材料としては、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポ
リスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合けん化物又は
エチレン−酢酸ビニル共重合体、更に天然ゴム或いは合
成ゴムなどが挙げられる。
【0117】積層型の基材や被覆材を構成する場合には
その少なくとも一部が通気性を有するフィルム又はシー
トで構成することができる。この通気性を有するフィル
ム又はシートとしては、発泡又は非発泡のフィルム又は
シート、紙類、不織布、織布又は多孔質フィルム・シー
ト、布などが用いられ、布としては、織布、編布、不織
布などを用いることができる。
【0118】前記非発泡の高分子材料からなるフィルム
又はシートに通気性を与える方法としては、フィルム又
はシートを形成する時に延伸させて通気孔を形成する方
法、更にこのフィルム又はシートから特定成分を抽出し
て通気孔を形成する方法の他、フィルムに形成した後に
パンチングや細針などによる穿孔により機械的に通気孔
を形成する方法等が挙げられるのであり、これによっ
て、多孔質のフィルム又はシートが得られる。
【0119】又、高分子材料からなる発泡させたフィル
ム又はシートは、発泡により表裏両面に開かれた独立気
泡又は連続気泡が形成され、又、発泡後にフィルム又は
シートを圧迫してその内部に形成された独立気泡又は連
続気泡を破裂させて表裏両面に連通させことにより通気
性が与えられたものと、発泡によっても、通気性を有し
ない気密性のものとが挙げられる。
【0120】本発明においては、包材において、その側
方或いは基材と被覆材のうち少なくとも一方又は一部が
通気性を有することが必要である。
【0121】基材と被覆材のうち少なくとも一方或いは
一部が通気性を有する場合において、その通気性は、発
熱組成物の反応速度ないし発熱温度の制御に大きな影響
を与えるので、効果的な温熱効果を得ると共に、低温火
傷を防止して安全性を確保するために、通気性を管理す
ることが好ましい。又、この通気性を高精度に管理する
ためには透湿度でフィルム又はシートの通気性を管理す
ることが好ましく、具体的には、透湿度がリッシー法
(Lyssy法 L80−4000H型)で50〜10,
000g/m2 ・24hrの範囲内にすべきであり、特
に200〜6,000g/m2 ・24hrの範囲内にす
ることが好ましい。
【0122】又、基材及び/又は被覆材が複数層の通気
性フィルムからなる場合には、全体としての透湿度をリ
ッシー法(Lyssy法)で50〜10,000g/m2
・24hrの範囲にすることが好ましい。
【0123】この透湿度が、50g/m2 ・24hr未
満では発熱量が少なくなり、十分な温熱効果が得られな
いので好ましくなく、一方、10,000g/m2 ・2
4hrを超えると発熱温度が高くなって安全性に問題が
生じたり、発熱時間が短くなる虞れが生じるので好まし
くない。従って、通気性フィルムの透湿度を100〜
6,000g/m2 ・24hrの範囲にすることによっ
て、安全で十分な温熱効果を長時間にわたって得られる
ので、特に好ましい。
【0124】ところで、リッシー法(Lyssy法)とは
世界各国の工業規格に準拠した方法であり、例えばJI
S Z0208では、温度40℃、相対湿度差90%R
Hに保つように定められているので、本装置では、10
0%相対湿度の状態にある下部チャンバーと、高感度の
湿度センサーを設置した上部チャンバーの境界面に測定
サンプルが挿入され、湿度センサーのある上部チャンバ
ーの相対湿度を10%RH(100%−90%)に保つ
ようにし、これを中心にして、約±1%の幅(△RH)
即ち約9%から約11%に湿度が増加するのに必要な時
間(数秒)を測定し、予め透過度既知の標準サンプルを
用いて同じ条件で行ったキャリブレーションの結果と比
較することにより透過度を求める方式である。
【0125】本発明においては、気密性の外袋材に封入
するまでの任意の時点で、基材又は被覆材において、そ
のいずれか一方の露出面の少なくとも一部に粘着剤層が
形成されているのが好ましく、この場合、そのいずれか
他方が通気性を有するものが、直接に体表面や着衣に該
発熱体を貼着、固定できるので望ましい。
【0126】この粘着剤層としては外皮に粘着可能な層
であれば特に限定されるものではなく、具体的には、例
えば湿布剤又は粘着剤で形成された層が挙げられる。
【0127】前記粘着剤層としては、溶剤型粘着剤、エ
マルジョン型粘着剤又はホットメルト型粘着剤で形成さ
れた層が挙げられる。
【0128】この粘着剤層の厚さとしては特に限定され
るものではないが、5〜1000μm、特に、10〜5
00μm、更に好ましくは15〜250μmとするのが
好ましく、粘着剤層の厚さが、5μm未満になると所要
の粘着力が得られない場合があり、一方、1000μm
を超えると嵩張って使用感が悪くなるだけでなく、経済
性が悪くなるので好ましくない。
【0129】本発明で用いられるホットメルト型高分子
物質としては、具体的には、例えばA−B−A型ブロッ
ク共重合体、飽和ポリエステル系高分子物質、ポリアミ
ド系高分子物質、アクリル系高分子物質、ウレタン系高
分子物質、ポリオレフィン系高分子物質又はポリオレフ
ィン系共重合体或いはこれらの変性体、若しくはこれら
の2種以上の混合物が挙げられる。
【0130】この変性体とは、ホットメルト型高分子物
質の成分の一部を他の成分に置き換えてホットメルト型
高分子物質の性質、例えばホットメルト型高分子物質の
粘着性の改善や安定性等を変えたものをいう。
【0131】本発明においては、基材及び/又は被覆材
の露出面における粘着剤層が、湿布剤を含有する湿布
層、或いは経皮吸収性薬物を含有又は担持している薬物
含有層であるものが、温熱効果に加えて、湿布効果や薬
物による治療ないし薬理効果が得られるので望ましい。
【0132】本発明においては、粘着剤層に経皮吸収性
の薬物を配合することにより、局所治療効果を向上させ
たり、全身治療効果を向上させたり、温熱効果によって
循環が活発になった血液などに薬物を吸収させて一層効
果的に生体内の各部に薬物を循環させることができるの
で、各部位の投与効果を一層高める上で至極好ましい。
【0133】前記経皮吸収性薬物としては、経皮吸収性
のものであれば特に限定されるものではないが、具体的
には、例えば皮膚刺激剤、鎮痛消炎剤、中枢神経作用剤
(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤)、利尿
剤、血圧降下剤、冠血管拡張剤、鎮咳去痰剤、抗ヒスタ
ミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホルモン剤、局
所麻酔剤等が挙げられる。これら薬物は、一種又は必要
に応じて二種以上配合されて用いられる。
【0134】この薬物の含有量としては薬効を期待でき
る範囲であれば特に限定されるものではないが、薬理効
果や経済性更に粘着力等の観点より、経皮吸収性の薬物
の含有量が粘着剤100重量部に対し、0.01〜25
重量部の範囲、特に0.5〜15重量部の範囲で適宜決
定される。
【0135】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0136】本発明の第1実施例に係る発熱体1は、図
1の断面模式図に示すように、縦130mm、横95m
mの長方形の偏平な袋体(包材)10内に、パルプ粉状
体、或いはその混合物、この場合、パルプ粉状体Pを介
在させてインキ状ないしクリーム状の発熱組成物2を封
入、積層したものであり、前記袋体10は、この場合、
非通気性の基材3と、通気性を有する被覆材4とからな
り、しかも、前記基材3の露出面には厚さ100μmの
粘着剤層5が形成されている。尚、7は粘着剤層5の露
出面を被覆する剥離紙である。
【0137】前記基材3としては、十分な柔軟性が得ら
れるように、厚さ40μmのポリエチレン製フィルム3
bの片面に厚さ40g/m2(厚さ約340μm)のポリ
エチレン・ポリプロピレン熱接着性不織布(ES繊維)3
aを積層したものを用いた。
【0138】又、前記被覆材4は機械的強度を高めると
共に十分な柔軟性が得られるようにするため、例えば厚
さ100μmのポリエチレン製多孔質フィルム4aの片
面に厚さ150μmのポリプロピレン製不織布4bを積
層したものを用いている。なお、この被覆材4の透湿度
は透湿量がリッシー法で450g/m2 ・24hrとな
るように調整してある。
【0139】ところで、後述のインキ状ないしクリーム
状の発熱組成物2を、基材3におけるポリエチレン・ポ
リプロピレン熱接着性不織布3a上面に積層し、一方、
前記基材3におけるインキ状ないしクリーム状の発熱組
成物2の積層領域に対応する箇所に、パルプ粉状体Pを
以下の方法で積層した後、このパルプ粉状体P上のみに
前記インキ状ないしクリーム状の発熱組成物2を積層す
るよう、つまり被覆材4におけるポリエチレン製多孔質
フィルム4bとインキ状ないしクリーム状の発熱組成物
2との間にパルプ粉状体Pを介在させて積層してなる。
【0140】即ち、基材3におけるポリエチレン・ポリ
プロピレン熱接着性不織布(ES繊維)3a上にインキ状
ないしクリーム状の発熱組成物2を積層する一方、ロー
ルパルプを粉砕し、この粉砕されたパルプ粉状体Pを定
量フィダーで落下させながら通気性の被覆材4における
ポリプロピレン製不織布4b上面の所定領域にパルプ粉
状体Pを吸引又は散布して積層し、前記発熱組成物2と
パルプ粉状体Pを重ね、この発熱組成物2の外周囲部S
において、被覆材4及び基材3を熱接着してなる。
【0141】更に、前記粘着剤層5は下着又は外皮に貼
着するためのものであり、この粘着剤層5はスチレンー
イソプレンースチレンブロック共重合体系の粘着剤で形
成されている。
【0142】前記インキ状ないしクリーム状の発熱組成
物2は、以下の方法で製造したものである。即ち、有効
成分である鉄粉(同和鉄粉社製 DKP)100重量部に
対し、炭素成分としての活性炭(ノリット社製 SA−
1)14重量部、金属の塩化物として食塩(塩化ナトリウ
ム)5重量部、増粘剤としてCMC(第1工業製薬社製
商品名セロゲンEP)1重量部、保水剤としてクラレ社
製の商品名 KIゲル(201K)1重量部とベントナイ
ト(200)2重量部及びpH調整剤としてトリポリリン
酸ナトリウム0.2重量部を混合し、更に前記鉄粉10
0重量部に対し水46重量部を加えてクリーム状に調製
したものである。
【0143】つまり、活性炭、増粘剤、保水剤、PH調
整剤、食塩及び鉄粉の順で、しかも前記配合割合でミキ
サー(特殊機化工業株式会社製 T.K.ハイビスミッ
クス2P−100型 容量 100リットル)に投入
し、5分間撹拌した後、更に撹拌しながら水を投入し、
15分間混練を行う。
【0144】その後、ブレード、容器内の付着物を清掃
し、再度、20分間混練を行い、粘度測定及び比重測定
を行い、水分調整を行う。水分量は、鉄粉(同和鉄粉社
製 DKP)100重量部に対し、46重量部であった。
尚、ブレードの回転数はスタートから終了まで10rp
mで行った。
【0145】この発熱組成物2はインキ状ないしクリー
ム状で表面積が著しく小さく、空気との接触面積が制限
される上、遊離水ないし含水ゲルが鉄粉と空気との接触
を抑制することによって、単位時間当たりの酸化反応量
が著しく制限される結果、当該発熱組成物3の上からフ
イルム状或いはシート状の被覆材4が積層され、発熱体
1が得られるまでの間の酸化反応が殆ど阻止されるので
ある。
【0146】このように発熱組成物2がインキ状ないし
クリーム状の粘稠体に形成されているから、スクリーン
印刷によって、基材3上面に積層することが可能にな
り、積層領域の制御を高精度に行えると共に、膜厚を非
常に薄く、しかも均一に制御できるようになり、しか
も、被覆材4におけるパルプ粉状体Pとインキ状ないし
クリーム状の発熱組成物2との結合力によって、当該発
熱組成物2が袋体10内で移動することが防止されるよ
うになる。又、このようにインキ状ないしクリーム状の
発熱組成物2の膜厚を薄くすることにより、発熱体1を
超薄形にできる。
【0147】この実施例では、幅140mmのロールフ
ィルム状の被覆材4を毎分180mの速度で水平に送り
ながら、そのポリプロピレン製不織布4b上面の所定領
域にパルプ粉状体Pを落下させながら吸引、積層(坪量
35g/m2)し、更にこのパルプ粉状体Pが基材3上の
インキ状ないしクリーム状の発熱組成物2と接触するよ
うに、当該被覆材4を被せ、引き続いてその印刷領域の
外周囲部Sをヒートシールによって封着し、幅方向のヒ
ートシール領域の中央で次々に裁断することにより、各
発熱体1の周囲のシール幅が7mmで、しかも超薄形の
発熱体1を製造した。
【0148】なお、裁断されるた各発熱体1は、引き続
いて包装工程に送り込まれ、図示しない気密性を有する
外袋内に封入される。
【0149】インキ状ないしクリーム状の発熱組成物2
は基材3上面にスクリーン印刷された後、その上から被
覆材4を被せ、この被覆材4におけるパルプ粉状体Pに
発熱組成物2の水分の一部が徐々に吸収される。しかし
ながら、インキ状ないしクリーム状の発熱組成物2がパ
ルプ粉状体P上にスクリーン印刷されてから外袋に封入
されるまでの時間は極短時間であり、この間に発熱反応
が可能になる程度に、インキ状ないしクリーム状の発熱
組成物2の水分が被覆材4上におけるパルプ粉状体Pに
吸収されることは殆どないから、発熱反応が殆ど発生し
ないのである。
【0150】従って、製造工程におけるインキ状ないし
クリーム状の発熱組成物2の発熱が起こる恐れは殆どな
く、発熱反応によるロスや、発熱組成物の品質低下が生
じる恐れは全くない。又、インキ状ないしクリーム状の
発熱組成物2の配合から基材3へのスクリーン印刷まで
の工程においてインキ状ないしクリーム状の発熱組成物
が凝固する恐れも殆どなくなり、凝固による歩留り低
下、操業の中断、操業時間に対する制約、製造装置の洗
浄の困難性及び危険性、製造装置の洗浄の頻繁性、凝固
物処理の困難性などの種々の弊害を防止できる。
【0151】又、外袋に封入した後、24時間経過して
から外袋を破って人の体表面に粘着させ、通常の使用を
したところ、1〜2分程度で発熱温度が約38℃まで昇
温し、以後38〜41℃で8.5時間以上にわたって発
熱した。この使用中、発熱組成物2は全く袋体10内で
移動することはなく、全面にわたって平均した発熱が認
められた。
【0152】本発明の第2実施例に係る発熱体1は、図
2の断面模式図に示すように、縦130mm、横95m
mの長方形の偏平な袋体(包材)10内に、パルプ粉状
体Pを介在させて、インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物2を封入、積層したものであり、前記袋体10は、
非通気性の基材3と、通気性を有する被覆材4とからな
る。
【0153】この場合、前記基材3におけるポリエチレ
ン・ポリプロピレン熱接着性不織布(ES繊維)3a上に
は、パルプ粉状体Pを介在させて、インキ状ないしクリ
ーム状の発熱組成物2が封入、積層され、しかもこの基
材3の露出面には厚さ100μmのスチレンーイソプレ
ンースチレンブロック共重合体系の粘着剤層5が形成さ
れている。尚、7は粘着剤層5を被覆する剥離紙であ
る。
【0154】前記の基材3、被覆材4、パルプ粉状体
P、前記インキ状ないしクリーム状の発熱組成物2及び
粘着剤層5としては前記第1実施例と同様のものを用い
た。この場合、パルプ粉状体Pの坪量を35g/m2
した。
【0155】そして、基材3の所定領域にパルプ粉状体
Pを積層し、このパルプ粉状体P上のみにインキ状ない
しクリーム状の発熱組成物2をスクリーン印刷で積層
し、その後、インキ状ないしクリーム状の発熱組成物2
の上面から被覆材4を被せて外周囲部Sをヒートシール
によって封着することにより、各発熱体1の周囲のシー
ル幅が7mmで、しかも超薄形の本発明に係る発熱体1
を製造した。
【0156】要するに、この第2実施例においては、被
覆材4上にパルプ粉状体Pを積層するのに代えて、基材
3上にパルプ粉状体Pを積層し、このパルプ粉状体Pに
インキ状ないしクリーム状の発熱組成物2の水分の一部
が吸収されることを除けば、この発熱体1の他の構成
は、前記第1実施例の場合と同様であり、従って、それ
らの作用ないし効果も前記第1実施例と同様であるの
で、重複を避けるためこれらの説明は省略する。
【0157】又、外袋に封入した後、24時間経過して
から外袋を破って人の体表面に粘着させ、通常の使用を
したところ、1〜2分程度で発熱温度が約38℃まで昇
温し、以後38〜41℃で8時間以上にわたって発熱し
た。この使用中、インキ状ないしクリーム状の発熱組成
物2は全く袋体10内で移動することはなく、全面にわ
たって平均した発熱が認められた。
【0158】本発明の第3実施例に係る発熱体1は、図
3の断面模式図に示すように、インキ状ないしクリーム
状の発熱組成物2を両面からパルプ粉状体Pで挟むよう
に、積層した点を除けば、実施例1の場合と同様に構成
されている。
【0159】つまり、この発熱体1は、基材3における
ポリエチレン・ポリプロピレン熱接着性不織布(ES繊
維)3a上面に、実施例1で用いたものと同様のインキ
状ないしクリーム状の発熱組成物2を積層するにあた
り、予め、前記基材3におけるインキ状ないしクリーム
状の発熱組成物2の積層領域に、パルプ粉状体Pをその
坪量が20g/m2となるように積層した後、このパル
プ粉状体P上に、インキ状ないしクリーム状の発熱組成
物2を積層し、次いで、実施例1と同様に、その上から
被覆材4を被せ、引き続いてその印刷領域の外周囲部S
をヒートシールによって封着し、幅方向のヒートシール
領域の中央で次々に裁断することにより、各発熱体1の
周囲のシール幅が7mmで、しかも超薄形の発熱体1を
製造した。この場合、被覆材4に積層したパルプ粉状体
Pはその坪量が20g/m2となるように調整した。
【0160】要するに、この本発明発熱体1及びその製
造方法やその他の構成は、前記第1実施例のそれらと同
様であり、従って、それらの作用ないし効果は実施例1
と同様であるので、重複を避けるためこれらの説明は省
略する。
【0161】又、外袋に封入した後、24時間経過して
から外袋を破って人の体表面に粘着させ、通常の使用を
したところ、1〜2分程度で発熱温度が約38℃まで昇
温し、以後38〜41℃で8時間以上にわたって発熱し
た。この使用中、発熱組成物2は全く袋体1内で移動す
ることはなく、全面にわたって平均した発熱が認められ
た。
【0162】前記本発明に係る発熱体の適用に際し、こ
の発熱体が超薄型に形成されているので、全体として柔
軟になる結果、肩への感触が柔和になったり、肩の湾曲
部に容易に沿って変形したり、肩の動きに非常に良く追
従して変形したり、適用部位に対する密着性が良好であ
り、又、本発明発熱体が使用中に適用部位から剥がれる
ことがなく、優れた採暖効果が得られ、効果的に肩部を
温めることが認められた。
【0163】更に、この使用に際し、発熱組成物2の移
動がなく、本発明に係る発熱体の発熱温度分布が均一
で、低温火傷もなく、安全性が高くなる。
【0164】そして、特に、本発明に係る発熱体におい
ては、パルプ粉状体、或いはその混合物を用いている
が、パルプ粉状体は水分の吸収性が良好で、しかも水分
の吸収量が高いのであり、更に、水分を吸収した後も、
発熱体が柔軟で弾力性があり、ソフト感が有るなど、感
触が至極優れる結果、使用感が著しく優れるのである。
【0165】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、インキ状ないしクリーム状の発熱組成物がシート状
包材内に積層、封入されており、このインキ状ないしク
リーム状の発熱組成物の片面又は両面にはパルプ粉状
体、或いはパルプ粉状体と、遠赤外線を放射するセラミ
ックス粉、遠赤外線を放射する繊維、鉄粉、炭素成分を
コーティングしてなる鉄粉又は吸水剤から選ばれた少な
くとも1種の混合物が積層されてなり、且つ前記シート
状包材の少なくとも一部が通気性を有するものであり、
しかも前記インキ状ないしクリーム状の発熱組成物の水
分の一部を前記パルプ粉状体などの吸水体に吸収させて
なることを特徴とする。
【0166】即ち、本発明においては、 インキ状な
いしクリーム状の発熱組成物を用いる点、 インキ状
ないしクリーム状の発熱組成物中の過剰水分、或いは遊
離水ないし含水ゲル中の水分の一部、をパルプ粉状体な
どの吸水体に吸収させてバリヤー層を除去する点、に最
も大きな特徴を有し、このような構成を有する結果、以
下に述べる格別顕著な効果を奏するのである。
【0167】まず、本発明においては、発熱組成物とし
て、インキ状ないしクリーム状に粘稠化されたものを用
いているから、このインキ状ないしクリーム状の発熱組
成物を、印刷やコーティングなどによって、基材上面の
所定領域、或いは基材上面における所定領域に積層され
たパルプ粉状体、或いはその混合物上に積層させること
ができるのであり、又、インキ状ないしクリーム状の発
熱組成物を、積層領域を高精度に制御し、しかも非常に
薄い膜厚で、且つ均一にパルプ粉状体、或いはその混合
物上に積層できる結果、高速で超薄形の本発明発熱体を
製造できる効果が得られる。
【0168】また、本発明においては、インキ状ないし
クリーム状の発熱組成物が用いられているから、当該発
熱組成物中の過剰水分或いは遊離水ないし含水ゲルがバ
リヤー層となって、当該発熱体の製造時において、イン
キ状ないしクリーム状の発熱組成物の発熱反応が殆ど無
く、製造時の発熱反応によるロス、当該発熱組成物の品
質低下や凝固が防止される。
【0169】一方、本発明に係る発熱体は、その製造後
使用されるまでの間に、パルプ粉状体などの吸水体が、
インキ状ないしクリーム状の発熱組成物中の過剰水分、
或いは遊離水ないし含水ゲル中の水分の一部、を吸収す
る結果、バリヤー層が喪失して、使用時には前記発熱組
成物中の水分の配合率が発熱反応に適した状態になり、
多孔質で、空気との接触が良好になって、使用時に所望
の発熱温度を得ることができる等、品質がしごく高く、
信頼性が著しく高い効果を有する。
【0170】しかも、前述したように、インキ状ないし
クリーム状の発熱組成物は、印刷やコーティングによっ
て、基材上面における所定領域に積層されたパルプ粉状
体、或いはその混合物上に積層され、しかもインキ状な
いしクリーム状の発熱組成物は粘着性が有るから、当該
発熱組成物がパルプ粉状体などの吸水体などに接着、固
定されるのであり、従って、この発熱組成物の袋体内で
の移動が確実に防止される結果、発熱組成物の温度のバ
ラツキを無くしたり、袋体内で発熱組成物が片寄って高
温箇所が発生することを確実に防止して、低温火傷の発
生を確実に防止するので、安全性が著しく高められる効
果も得られる。
【0171】ところで、本発明発熱体においては、前述
のように、インキ状ないしクリーム状の発熱組成物をそ
のままシート状包材内に封入しただけではバリヤー層の
存在によって所要の発熱特性が得られず、所要の発熱特
性が得られる発熱体とするには、インキ状ないしクリー
ム状の発熱組成物中の過剰水分、或いは遊離水ないし含
水ゲル中の水分の一部、を吸収させて発熱物質のバリヤ
ー層を除去する必要がある。
【0172】そして、本発明に係る発熱体においては、
バリヤー層の除去を、特にパルプ粉状体などの吸水体に
吸収させることにより実現できる結果、以下に述べる格
別顕著な効果を奏するのである。
【0173】即ち、インキ状ないしクリーム状の発熱組
成物を用いた発熱体において、発熱物質のバリヤー層を
除去するにあたり、パルプ粉状体、或いはその混合物
は、通気性のフィルムないしシートを介して吸引、或い
はスクリーンを敷設して散布すると、その所定箇所のみ
にパルプ粉状体、或いはその混合物が積層される結果、
パターン化が至極容易であり、又、このパルプ粉状体、
或いはその混合物は水分の吸収性が良好で、しかも水分
の吸収量が高いのであり、更に、水分を吸収した後も、
発熱体が柔軟で弾力性があり、ソフト感が有るなど、感
触が至極優れる結果、使用感が著しく優れる等、極めて
良好な効果が得られるのである。
【0174】勿論、本発明においては、インキ状ないし
クリーム状に粘稠化させた発熱組成物を用いているか
ら、印刷やコーティング等によって、当該発熱組成物を
超薄型で、しかも均一に積層できるのであり、その結
果、発熱体が超薄型で、柔軟性が高く、肩等の湾曲部や
屈曲部への追従性が極めて良好であり、使用感が優れる
が、前述のように、パルプ粉状体、或いはその混合物を
用いることによって、一層快適に使用できる効果を有す
るのである。
【0175】本発明においては、特に、前記フィルムな
いしシートにおける少なくともインキ状ないしクリーム
状の発熱組成物の積層側に、熱接着性或いは熱融着性の
発泡フィルム・シート、多孔質フィルム・シート、不織
布或いは織布を接合し、この発泡フィルム・シート、多
孔質フィルム・シート、不織布或いは織布の所定領域に
パルプ粉状体、或いはその混合物を積層し、このパルプ
粉状体、或いはその混合物の積層箇所のみにインキ状な
いしクリーム状の発熱組成物を積層すると、前記発泡フ
ィルム・シート、多孔質フィルム・シート、不織布或い
は織布に、パルプ粉状体、或いはその混合物と共にイン
キ状ないしクリーム状の発熱組成物が一層固定され易く
なる結果、その移動、偏りが防止されるのである。
【0176】本発明に係る発熱体において、基材及び被
覆材が伸長性、特に伸縮性を有すると、適用部位の複雑
な凸凹形状に発熱体を訓染ませるのが一層容易になる
上、使用者の動作による凸凹形状の変化に対する追従性
が高められ、発熱体の剥離ないし適用部位からの浮き上
がりが確実に防止され、生体との密着性が良好になる結
果、優れた採暖効果や血行促進効果が得られるのであ
る。
【0177】本発明に係る発熱体においては、発熱反応
の進行に伴い発熱組成物から蒸散した水分を、水分を保
持しているパルプ粉状体などの吸水体からの放水により
補充でき、長時間にわたって所要の発熱温度を保持でき
るようになる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係る発熱体の断
面模式図である。
【図2】図2は、本発明の第2実施例に係る発熱体の断
面模式図である。
【図3】図3は、本発明の第3実施例に係る発熱体の断
面模式図である。
【符号の説明】
1 発熱体 2 インキ状ないしクリーム状の発熱組成物 3 基材 3a ポリエチレン・ポリプロピレン熱接着性不織布
(ES繊維) 3b ポリエチレン製フィルム 4 被覆材 4a ポリプロピレン製不織布 4b ポリエチレン製多孔質フィルム 5 粘着剤層 7 剥離紙 10 包材(袋体) P パルプ粉状体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキ状ないしクリーム状の発熱組成物
    がシート状包材内に積層、封入されており、このインキ
    状ないしクリーム状の発熱組成物の片面又は両面にはパ
    ルプ粉状体、或いはパルプ粉状体と、遠赤外線を放射す
    るセラミックス粉、遠赤外線を放射する繊維、金属粉、
    炭素成分をコーティングしてなる鉄粉又は吸水剤から選
    ばれた少なくとも1種の混合物が積層されてなり、且つ
    前記シート状包材の少なくとも一部が通気性を有するも
    のであり、しかも前記インキ状ないしクリーム状の発熱
    組成物の水分の一部を前記パルプ粉状体などの吸水体に
    吸収させてなることを特徴とする発熱体。
  2. 【請求項2】 シート状包材が、フィルム状ないしシー
    ト状の基材とフィルム状ないしシート状の被覆材とから
    なり、この基材と被覆材のうち少なくとも一方或いは一
    部が、通気性を有する請求項1に記載の発熱体。
  3. 【請求項3】 インキ状ないしクリーム状の発熱組成物
    の外周囲部において、基材と被覆材とが全周或いは部分
    的に粘着又は熱接着若しくは熱融着によって封着されて
    いる請求項1又は2に記載の発熱体。
  4. 【請求項4】 基材及び/又は被覆材が吸水性を有する
    フィルム状ないしシート状の吸水材で形成されている請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載の発熱体。
  5. 【請求項5】 基材及び/又は被覆材における少なくと
    もインキ状ないしクリーム状の発熱組成物との接触箇所
    には吸水層が積層されている請求項1ないし4のいずれ
    か1項に記載の発熱体。
  6. 【請求項6】 吸水層がフィルム状ないしシート状の吸
    水材で形成されている請求項5に記載の発熱体。
  7. 【請求項7】 吸水材が、吸水性を有する発泡フィルム
    ・シート、紙類、不織布、織布又は多孔質フィルム・シ
    ートである請求項4ないし6のいずれか1項に記載の発
    熱体。
  8. 【請求項8】 基材及び被覆材が伸長性の素材で形成さ
    れている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の発熱
    体。
  9. 【請求項9】 包材において、その側方、或いは基材と
    被覆材のうち少なくとも一方又は一部が通気性を有する
    ものである請求項1ないし8のいずれか1項に記載の発
    熱体。
  10. 【請求項10】 基材又は被覆材において、そのいずれ
    か一方の露出面の少なくとも一部に粘着剤層が積層され
    ている請求項1ないし9のいずれか1項に記載の発熱
    体。
JP33276196A 1996-11-27 1996-11-27 発熱体 Pending JPH10155827A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33276196A JPH10155827A (ja) 1996-11-27 1996-11-27 発熱体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33276196A JPH10155827A (ja) 1996-11-27 1996-11-27 発熱体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10155827A true JPH10155827A (ja) 1998-06-16

Family

ID=18258556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33276196A Pending JPH10155827A (ja) 1996-11-27 1996-11-27 発熱体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10155827A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000038557A (ja) * 1998-07-23 2000-02-08 Ferikku Kk 粘着性シート、又はこれを用いた医療用テープ・シート或いは発熱体並びに外用材
JP2002011035A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Hakugen:Kk 静電気障害防止カイロ
JP2012020119A (ja) * 2010-06-18 2012-02-02 Kao Corp 発熱具
US8394134B2 (en) 2007-02-16 2013-03-12 Kao Corporation Heat generating device
KR200466005Y1 (ko) * 2011-04-05 2013-03-25 강경숙 음이온 원적외선 방사 전기 찜질기
US9709260B2 (en) 2010-06-18 2017-07-18 Kao Corporation Heat generating device

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000038557A (ja) * 1998-07-23 2000-02-08 Ferikku Kk 粘着性シート、又はこれを用いた医療用テープ・シート或いは発熱体並びに外用材
JP2002011035A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Hakugen:Kk 静電気障害防止カイロ
US8394134B2 (en) 2007-02-16 2013-03-12 Kao Corporation Heat generating device
JP2012020119A (ja) * 2010-06-18 2012-02-02 Kao Corp 発熱具
US9709260B2 (en) 2010-06-18 2017-07-18 Kao Corporation Heat generating device
KR200466005Y1 (ko) * 2011-04-05 2013-03-25 강경숙 음이온 원적외선 방사 전기 찜질기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3344686B2 (ja) インキ状ないしクリーム状の発熱組成物及びこれを用いた発熱体並びにこの発熱体の製造方法
KR0173549B1 (ko) 잉크상태 내지 크림상태의 발열조성물 및 이를 이용한 발열체 및 이 발열체의 제조방법
CA2202296C (en) Method of manufacturing a foot warming exothermic device and the foot warming exothermic device
US6264681B1 (en) Foot warming exothermic device
US20040178384A1 (en) Heat-generating composition, heater made using heat-generating composition, and process for producing the same
US6102937A (en) Disposable thermal neck wrap
US8261734B2 (en) Heat generating body, heat insulating method using the same and packaging material for die molding heat generation
JP4970646B2 (ja) 発熱体の製造方法
US20040015220A1 (en) Sheet-shaped heating element and method for preparing the same
TW200414897A (en) Exothermic composition and exothermic element
JP2003129041A (ja) 発熱組成物及びこれを用いた発熱体並びにこの発熱体の製造方法
WO2006006655A1 (ja) 発熱パッド及びその使用方法
US20080202490A1 (en) Heat Generating Body and Process For Producing Heat Generating Body
JPWO2006006662A1 (ja) 発熱体
JP2004149476A (ja) 発熱体
JPH10155827A (ja) 発熱体
JPH10263002A (ja) 発熱体
JPH08336554A (ja) 発熱体及びこれを用いる貼付剤
JPH11206801A (ja) 発熱体用包材及びこれを用いた発熱体
JP2000000260A (ja) 発熱体
JP2002336290A (ja) 流動性発熱組成物及びこれを用いた発熱体
JP2007319359A (ja) 発熱体
JPH10216167A (ja) 発熱体
JP2001087302A (ja) 発熱体及びその製造方法
JP7332839B2 (ja) 温熱具