JPH10155942A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
ゴルフクラブヘッドInfo
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- JPH10155942A JPH10155942A JP8324995A JP32499596A JPH10155942A JP H10155942 A JPH10155942 A JP H10155942A JP 8324995 A JP8324995 A JP 8324995A JP 32499596 A JP32499596 A JP 32499596A JP H10155942 A JPH10155942 A JP H10155942A
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- JP
- Japan
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- head
- titanium
- young
- modulus
- weight
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】軽量で比強度の大きいチタン合金の特性を維持
しながら、ヘッドのたわみ易さ (ヤング率) を広い範囲
に調整することができ、従来のチタン合金製のヘッドよ
りも機能面で優れたヘッドを提供する。 【解決手段】少なくとも一部の材料が、晶出したホウ化
チタンもしくは析出したホウ化チタンまたはその両者を
含むチタン合金であることを特徴とするゴルフクラブヘ
ッド。この合金は、0.001 重量%以上で5重量%以下の
ボロン (B) を含有するのが望ましい。さらに10重量%
以下のアルミニウム (Al) 、その他の合金成分を含有し
てもよい。
しながら、ヘッドのたわみ易さ (ヤング率) を広い範囲
に調整することができ、従来のチタン合金製のヘッドよ
りも機能面で優れたヘッドを提供する。 【解決手段】少なくとも一部の材料が、晶出したホウ化
チタンもしくは析出したホウ化チタンまたはその両者を
含むチタン合金であることを特徴とするゴルフクラブヘ
ッド。この合金は、0.001 重量%以上で5重量%以下の
ボロン (B) を含有するのが望ましい。さらに10重量%
以下のアルミニウム (Al) 、その他の合金成分を含有し
てもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い比強度を持つ
チタン合金の特性を生かし、しかも従来のチタン合金製
ヘッドに近い低めのヤング率からステンレス鋼製ヘッド
に近い高いヤング率まで、任意のヤング率を持たせるこ
とができるゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」
と記す)に関する。
チタン合金の特性を生かし、しかも従来のチタン合金製
ヘッドに近い低めのヤング率からステンレス鋼製ヘッド
に近い高いヤング率まで、任意のヤング率を持たせるこ
とができるゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」
と記す)に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブの中、ウッドクラブと呼ば
れるもののヘッドは、従来、木製(パーシモンと呼ばれ
る柿材)であった。しかし、近年、天然のパーシモンの
枯渇から、原料が豊富で工業的に安定して生産すること
が可能な金属製品、即ち、ステンレス鋼、チタン合金、
アルミニウム合金等のヘッドが主流となっている。
れるもののヘッドは、従来、木製(パーシモンと呼ばれ
る柿材)であった。しかし、近年、天然のパーシモンの
枯渇から、原料が豊富で工業的に安定して生産すること
が可能な金属製品、即ち、ステンレス鋼、チタン合金、
アルミニウム合金等のヘッドが主流となっている。
【0003】金属製のヘッドは、ウッドクラブ用では内
部を中空とすることによって重心の位置を任意に変える
ことが可能であるという特徴を持つ。従って、木製のヘ
ッドよりも打球を遠く、かつ正確に飛ばすことができる
という機能面での優れた特性を持つので、その普及が著
しい。また、アイアンクラブのヘッドにおいても、デザ
インの多様化が可能で、キャビティーバック等の様々な
形状のヘッドが実用化されている。
部を中空とすることによって重心の位置を任意に変える
ことが可能であるという特徴を持つ。従って、木製のヘ
ッドよりも打球を遠く、かつ正確に飛ばすことができる
という機能面での優れた特性を持つので、その普及が著
しい。また、アイアンクラブのヘッドにおいても、デザ
インの多様化が可能で、キャビティーバック等の様々な
形状のヘッドが実用化されている。
【0004】上記のような金属製のヘッドは、素材とな
る金属(合金)の種類によってそれぞれ下記のような異
なった特性を示す。
る金属(合金)の種類によってそれぞれ下記のような異
なった特性を示す。
【0005】ステンレス鋼 ヘッド材として最も普及率の高いのは、JIS のSUS 630
であるが、これは比重が約7.8 と大きいため、ヘッドの
体積やシャフトの長さが制限される。また、ヤング率が
200 GPaと高いため、打球時のたわみが小さくボールの
直進性に富む。
であるが、これは比重が約7.8 と大きいため、ヘッドの
体積やシャフトの長さが制限される。また、ヤング率が
200 GPaと高いため、打球時のたわみが小さくボールの
直進性に富む。
【0006】チタン合金 ヘッド材として最も普及率している材料は、6 Al−4 V
−Ti(6%のアルミニウムと4%のバナジウムを含むチ
タン合金)である。これは、比重が 4.4と小さいため、
ヘッド体積を大きくすることができ、重心位置やデザイ
ンの可変性に富む。さらに、ヘッド重量を小さくするこ
とによってシャフトを長くすることができ、慣性モーメ
ントの増大によってボールの飛距離が増す。また、ヤン
グ率が 116 GPaと低いため、打球時のたわみによってボ
ールの軌道に変化を与えるような場合に有利である。
−Ti(6%のアルミニウムと4%のバナジウムを含むチ
タン合金)である。これは、比重が 4.4と小さいため、
ヘッド体積を大きくすることができ、重心位置やデザイ
ンの可変性に富む。さらに、ヘッド重量を小さくするこ
とによってシャフトを長くすることができ、慣性モーメ
ントの増大によってボールの飛距離が増す。また、ヤン
グ率が 116 GPaと低いため、打球時のたわみによってボ
ールの軌道に変化を与えるような場合に有利である。
【0007】最近、のチタン合金を用いたヘッドが、
ビギナー、高齢者、女性などヘッドスピードの遅いゴル
ファーを中心に広く普及しつつある。なお、特開平5-11
1554号公報には、超弾性Ni−Ti合金を用いたヘッドが提
案されているが、その合金は上記チタン合金よりもさら
にヤング率が低く、約80 GPaである。このような合金製
のヘッドでは、木製ウッドに近いフィーリングが得られ
るということであるが、上記のように余りにもヤング率
が低いために、ツアープロのような上級者などのヘッド
スピードの速いゴルファーが満足できる性能は得られな
いという難点がある。
ビギナー、高齢者、女性などヘッドスピードの遅いゴル
ファーを中心に広く普及しつつある。なお、特開平5-11
1554号公報には、超弾性Ni−Ti合金を用いたヘッドが提
案されているが、その合金は上記チタン合金よりもさら
にヤング率が低く、約80 GPaである。このような合金製
のヘッドでは、木製ウッドに近いフィーリングが得られ
るということであるが、上記のように余りにもヤング率
が低いために、ツアープロのような上級者などのヘッド
スピードの速いゴルファーが満足できる性能は得られな
いという難点がある。
【0008】上級者、即ち、ヘッドのたわみに頼ること
なくボールを遠くへ飛ばす技術と力を有するゴルファー
にとっては、ヘッドの剛性が大きい方がヘッドがボール
に当たる角度を固定し、力を直接的に伝達するのに好都
合である。そのようなゴルファーには、ステンレス鋼に
近い、高めのヤング率を持つヘッドが適している。他
方、ビギナー等には、従来のチタン合金のように、ヤン
グ率が低くたわみ易いヘッドが望ましい。即ち、ゴルフ
ァーの技量に応じて、さまざまなヤング率(たわみ易
さ)を持つヘッドを製造することができれば理想的であ
る。
なくボールを遠くへ飛ばす技術と力を有するゴルファー
にとっては、ヘッドの剛性が大きい方がヘッドがボール
に当たる角度を固定し、力を直接的に伝達するのに好都
合である。そのようなゴルファーには、ステンレス鋼に
近い、高めのヤング率を持つヘッドが適している。他
方、ビギナー等には、従来のチタン合金のように、ヤン
グ率が低くたわみ易いヘッドが望ましい。即ち、ゴルフ
ァーの技量に応じて、さまざまなヤング率(たわみ易
さ)を持つヘッドを製造することができれば理想的であ
る。
【0009】しかしながら、これまではそのような要求
に答えることのできるヘッドがなかったために、ステン
レス鋼か、既存のチタン合金のいずれかを選択すること
しかできなかった。
に答えることのできるヘッドがなかったために、ステン
レス鋼か、既存のチタン合金のいずれかを選択すること
しかできなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比強
度 (重量に対する強度の比) をはじめとするチタン合金
の軽量構造材としての優れた特性を維持しながら、特に
ヘッドのたわみ易さを広い範囲に設定することができ、
ゴルファーの技量に応じて最適の機能を持たせることが
できるヘッドを提供することにある。
度 (重量に対する強度の比) をはじめとするチタン合金
の軽量構造材としての優れた特性を維持しながら、特に
ヘッドのたわみ易さを広い範囲に設定することができ、
ゴルファーの技量に応じて最適の機能を持たせることが
できるヘッドを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は『少なくとも一
部の材料が、晶出したホウ化チタンもしくは析出したホ
ウ化チタンまたはその両者を含むチタン合金であること
を特徴とするゴルフクラブヘッド』を要旨とする。
部の材料が、晶出したホウ化チタンもしくは析出したホ
ウ化チタンまたはその両者を含むチタン合金であること
を特徴とするゴルフクラブヘッド』を要旨とする。
【0012】ホウ化チタンは、B(硼素)を含むチタン
合金の溶湯が凝固する時の晶出、または凝固後の冷却の
過程での析出によって合金のマトリックスに微細に分散
する。このような晶出ホウ化チタンまたは析出ホウ化チ
タンの量は、基本的にはBの添加量によって調整するこ
とができる。
合金の溶湯が凝固する時の晶出、または凝固後の冷却の
過程での析出によって合金のマトリックスに微細に分散
する。このような晶出ホウ化チタンまたは析出ホウ化チ
タンの量は、基本的にはBの添加量によって調整するこ
とができる。
【0013】本発明のヘッドの少なくとも一部を構成す
る材料は、チタン合金である。その合金は「晶出したホ
ウ化チタンもしくは析出したホウ化チタンまたはその両
者」(以下、これらをまとめて「晶・析出ホウ化チタ
ン」と記す)を含む。従って、この合金は、晶・析出ホ
ウ化チタンを生成するに足るBを含有しなければならな
い。後述するように、そのBの含有量は、0.001 重量%
以上、5重量%以下であることが望ましい。
る材料は、チタン合金である。その合金は「晶出したホ
ウ化チタンもしくは析出したホウ化チタンまたはその両
者」(以下、これらをまとめて「晶・析出ホウ化チタ
ン」と記す)を含む。従って、この合金は、晶・析出ホ
ウ化チタンを生成するに足るBを含有しなければならな
い。後述するように、そのBの含有量は、0.001 重量%
以上、5重量%以下であることが望ましい。
【0014】B以外の合金成分には、特に制約はない。
純チタンにBだけ添加したものでもよいし、その外に、
例えば10重量%以下のアルミニウム (Al) 、25重量%以
下のバナジウム (V) 、6重量%以下の錫(Sn)、12重
量%以下のクロム(Cr)、16重量%以下のモリブデン
(Mo)、6重量%以下の鉄(Fe)、0.2 重量%以下の酸
素(O)等を含有することができる。さらに少量のZr、
Si、Mn、Nb、Ta、Pd、Co、Ni、Bi、Cを含有してもよ
い。ただし、窒素 (N) および水素 (H)はできるだけ
少ない方が望ましい。これらの合金成分の1種以上を含
む既存のチタン合金にBを添加して晶・析出ホウ化チタ
ンを生成させたものでもよい。
純チタンにBだけ添加したものでもよいし、その外に、
例えば10重量%以下のアルミニウム (Al) 、25重量%以
下のバナジウム (V) 、6重量%以下の錫(Sn)、12重
量%以下のクロム(Cr)、16重量%以下のモリブデン
(Mo)、6重量%以下の鉄(Fe)、0.2 重量%以下の酸
素(O)等を含有することができる。さらに少量のZr、
Si、Mn、Nb、Ta、Pd、Co、Ni、Bi、Cを含有してもよ
い。ただし、窒素 (N) および水素 (H)はできるだけ
少ない方が望ましい。これらの合金成分の1種以上を含
む既存のチタン合金にBを添加して晶・析出ホウ化チタ
ンを生成させたものでもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】図3は、Ti−B二元状態図 (J.L.
Murray, P.K.Liao, and K.E.Spear, 1987)である。図示
のとおり、Bはチタンには殆ど固溶しないので、チタン
に添加されたBは、そのほぼ全量が凝固および冷却時に
ホウ化チタン(TiB)として晶出または析出する。その
晶・析出ホウ化チタンには、チタン合金のヤング率を向
上させる働きがある。ホウ化チタンのヤング率は 500 G
Pa以上でチタンに比べて極めて高く、粒子体積率に比例
した複合則に従いチタン合金のヤング率を向上させる。
Murray, P.K.Liao, and K.E.Spear, 1987)である。図示
のとおり、Bはチタンには殆ど固溶しないので、チタン
に添加されたBは、そのほぼ全量が凝固および冷却時に
ホウ化チタン(TiB)として晶出または析出する。その
晶・析出ホウ化チタンには、チタン合金のヤング率を向
上させる働きがある。ホウ化チタンのヤング率は 500 G
Pa以上でチタンに比べて極めて高く、粒子体積率に比例
した複合則に従いチタン合金のヤング率を向上させる。
【0016】図1にヤング率に及ぼすB含有量の影響を
示す。これは、純チタン (JIS 2 種) に様々な量のBを
添加した鋳造のままの材料における試験結果である。図
示のように、B含有量に比例してヤング率は高くなる。
これは、同図の上の横軸に示すように、TiBの含有量が
増大しているからである。Ti含有量とTiB含有量との関
係は、概ね TiB (重量%) = 5.43 ×B含有量 (重量
%) となる。
示す。これは、純チタン (JIS 2 種) に様々な量のBを
添加した鋳造のままの材料における試験結果である。図
示のように、B含有量に比例してヤング率は高くなる。
これは、同図の上の横軸に示すように、TiBの含有量が
増大しているからである。Ti含有量とTiB含有量との関
係は、概ね TiB (重量%) = 5.43 ×B含有量 (重量
%) となる。
【0017】Bの含有量が5重量%以上になると延性
(靱性)が低下し、鋳造凝固、熱間加工、溶接などで割
れを引き起こす場合もある。従って、B含有量は5重量
%以下とするのが好ましい。また、B含有量が 0.001重
量%未満では、晶・析出ホウ化チタンの量が不十分で、
ヤング率の向上が見込めないから、B含有量は 0.001重
量%以上とするのがよい。さらに望ましいのは、0.01重
量%以上である。
(靱性)が低下し、鋳造凝固、熱間加工、溶接などで割
れを引き起こす場合もある。従って、B含有量は5重量
%以下とするのが好ましい。また、B含有量が 0.001重
量%未満では、晶・析出ホウ化チタンの量が不十分で、
ヤング率の向上が見込めないから、B含有量は 0.001重
量%以上とするのがよい。さらに望ましいのは、0.01重
量%以上である。
【0018】図1からも分かるように、B含有量を変化
させることにより晶・析出ホウ化チタンの分散量を調整
して、所望のヤング率の合金とすることができる。例え
ば、純チタン(ヤング率: 108.5 GPa )にBを添加し、
含有量を5重量%とした場合、ヤング率はステンレス鋼
と同等の約 200 GPaとなり、チタン合金製でありながら
ステンレス鋼と同様にたわみの少ないヘッドとすること
ができる。また、Bの含有量を 1重量%程度に抑えて、
ヤング率が 120 GPa程度で、既存の6Al−4Vチタン合
金製ヘッドに近いたわみ易さのヘッドとすることも可能
である。即ち、従来のステンレス鋼のヘッドのたわみや
すさから従来のチタン合金のヘッドのたわみやすさま
で、ゴルファーの要求に応じて調整することができる。
させることにより晶・析出ホウ化チタンの分散量を調整
して、所望のヤング率の合金とすることができる。例え
ば、純チタン(ヤング率: 108.5 GPa )にBを添加し、
含有量を5重量%とした場合、ヤング率はステンレス鋼
と同等の約 200 GPaとなり、チタン合金製でありながら
ステンレス鋼と同様にたわみの少ないヘッドとすること
ができる。また、Bの含有量を 1重量%程度に抑えて、
ヤング率が 120 GPa程度で、既存の6Al−4Vチタン合
金製ヘッドに近いたわみ易さのヘッドとすることも可能
である。即ち、従来のステンレス鋼のヘッドのたわみや
すさから従来のチタン合金のヘッドのたわみやすさま
で、ゴルファーの要求に応じて調整することができる。
【0019】上記のようなBを含有するチタン合金の比
重は 4.5前後、強度(引張強度)は1000 MPa 強であ
り、チタン合金の利点である高い比強度は依然として維
持されているため、ヘッドの設計にはなんら支障はな
い。
重は 4.5前後、強度(引張強度)は1000 MPa 強であ
り、チタン合金の利点である高い比強度は依然として維
持されているため、ヘッドの設計にはなんら支障はな
い。
【0020】本発明のヘッドでは、Bに加えてさらに先
に述べたような他の合金元素の添加によって、その特性
を変えることもできる。以下、チタン合金の代表的な添
加元素であるAlとVについて説明する。
に述べたような他の合金元素の添加によって、その特性
を変えることもできる。以下、チタン合金の代表的な添
加元素であるAlとVについて説明する。
【0021】1) Al について 図2はヤング率に及ぼすAl含有量とV含有量の影響を示
す図である。この試験は、先のBに関する試験と同じ
く、純チタン(JIS 2種)にAlまたはVを添加した鋳造
ままの材料によるものである。
す図である。この試験は、先のBに関する試験と同じ
く、純チタン(JIS 2種)にAlまたはVを添加した鋳造
ままの材料によるものである。
【0022】Alは、固溶硬化によってヤング率を高める
働きがあり、ヤング率を調整するために添加することが
できるが、その含有量が10重量%超えると延性(靱性)
が低下する。従って、Alの含有量は、10重量%以下に制
限するのが好ましい。強度および延性のバランスを考慮
した場合、Alの含有量は、0.1 重量%以上、8重量%以
下とするのが一層好ましい。
働きがあり、ヤング率を調整するために添加することが
できるが、その含有量が10重量%超えると延性(靱性)
が低下する。従って、Alの含有量は、10重量%以下に制
限するのが好ましい。強度および延性のバランスを考慮
した場合、Alの含有量は、0.1 重量%以上、8重量%以
下とするのが一層好ましい。
【0023】2) Vについて 図2に示したように、Vはヤング率を低下させる元素で
あるが、β相安定化元素であり、熱処理性の向上、熱間
加工性および冷間加工性の向上に寄与する。これらの効
果を生かすべくVを添加した場合でも、それによって低
下したヤング率をBの添加、あるいは更にAlの添加によ
り回復させることができる。ただし、過剰なVの添加
は、BやAlのヤング率向上効果を減殺してしまうので、
添加する場合でもその含有量を25重量%以下とするのが
望ましい。
あるが、β相安定化元素であり、熱処理性の向上、熱間
加工性および冷間加工性の向上に寄与する。これらの効
果を生かすべくVを添加した場合でも、それによって低
下したヤング率をBの添加、あるいは更にAlの添加によ
り回復させることができる。ただし、過剰なVの添加
は、BやAlのヤング率向上効果を減殺してしまうので、
添加する場合でもその含有量を25重量%以下とするのが
望ましい。
【0024】以上に述べた晶・析出ホウ化チタンを含み
ヤング率が調整されたチタン合金は、ヘッド全体の材料
としてもよいし、また、ヘッドの一部、例えばフェイス
部のみに使用してもよい。そうすることにより、多様な
特性を持つヘッド、微妙な要求に対応したヘッドが設計
できる。
ヤング率が調整されたチタン合金は、ヘッド全体の材料
としてもよいし、また、ヘッドの一部、例えばフェイス
部のみに使用してもよい。そうすることにより、多様な
特性を持つヘッド、微妙な要求に対応したヘッドが設計
できる。
【0025】次に、本発明のゴルフクラブヘッドの製造
方法を説明する。
方法を説明する。
【0026】i. 鋳造法によって製造する場合 鋳造法による製造の望ましい一例は次の工程からなるも
のである。
のである。
【0027】ヘッドの金型を作製し、この金型でワッ
クス模型を作る。
クス模型を作る。
【0028】ワックス模型を利用してセラミックス鋳
型を作る。
型を作る。
【0029】ワックスを抜いたセラミックス鋳型を焼
成する。
成する。
【0030】真空中で水冷坩堝を使用して成分調整し
た原料をアーク溶解し、チタン合金の溶湯を準備する。
このとき、ホウ化チタンをマトリックス中に均一に分散
させるには、高融点(3000℃程度)のホウ化チタンをそ
のまま混合するよりも、低融点(2000℃以下)のホウ化
アルミニウムまたはホウ化鉄を溶湯に添加し、凝固およ
び/または冷却時にホウ化チタンを晶出および/または
析出させる方法が望ましい。また、ホウ化チタンが既に
均一分散したインゴットあるいは鍛造材を溶解原料とし
て用いることもできる。
た原料をアーク溶解し、チタン合金の溶湯を準備する。
このとき、ホウ化チタンをマトリックス中に均一に分散
させるには、高融点(3000℃程度)のホウ化チタンをそ
のまま混合するよりも、低融点(2000℃以下)のホウ化
アルミニウムまたはホウ化鉄を溶湯に添加し、凝固およ
び/または冷却時にホウ化チタンを晶出および/または
析出させる方法が望ましい。また、ホウ化チタンが既に
均一分散したインゴットあるいは鍛造材を溶解原料とし
て用いることもできる。
【0031】溶湯をセラミックス鋳型に流し込む。
【0032】以上の工程で鋳造ヘッドができあがる。そ
の後は、研磨、塗装等の後処理を必要に応じて行う。
の後は、研磨、塗装等の後処理を必要に応じて行う。
【0033】ii.鍛造法によって製造する場合 例えば次のような工程を採るのが望ましい。
【0034】成分調整した原料からVAR法によって
ホウ化チタンを分散したチタン合金インゴットを溶製す
る。ホウ化チタンの分散方法については、高融点のホウ
化チタンをVARの電極にそのまま混合するよりも、低
融点のホウ化アルミニウムまたはホウ化鉄を添加し、凝
固および/または冷却時にホウ化チタンを晶出および/
または析出させる方法が、ホウ化チタンをマトリックス
中に均一に分散させるのには好ましい。
ホウ化チタンを分散したチタン合金インゴットを溶製す
る。ホウ化チタンの分散方法については、高融点のホウ
化チタンをVARの電極にそのまま混合するよりも、低
融点のホウ化アルミニウムまたはホウ化鉄を添加し、凝
固および/または冷却時にホウ化チタンを晶出および/
または析出させる方法が、ホウ化チタンをマトリックス
中に均一に分散させるのには好ましい。
【0035】熱間鍛造および熱間圧延により板状に成
形する。
形する。
【0036】熱処理により加工組織を消去する。
【0037】ショットブラスト、酸洗および研削など
により表面の酸化スケールを除去する。
により表面の酸化スケールを除去する。
【0038】機械加工によりヘッドの各部分(フェイ
ス、ソール、クラウンの各部)を作製する。
ス、ソール、クラウンの各部)を作製する。
【0039】溶接によりヘッドを組み立てる。
【0040】以上の工程で鍛造ヘッドができあがる。そ
の後は、研磨、塗装等の後処理を必要に応じて行う。
の後は、研磨、塗装等の後処理を必要に応じて行う。
【0041】冷間鍛造および冷間圧延が可能な合金の場
合は、以上の工程の途中でこれらの加工を施してもよ
い。さらに時効処理による高強度化およびヤング率の調
整が可能な場合は、溶接によりヘッドを組み立てた後に
時効処理工程を付与してもよい。
合は、以上の工程の途中でこれらの加工を施してもよ
い。さらに時効処理による高強度化およびヤング率の調
整が可能な場合は、溶接によりヘッドを組み立てた後に
時効処理工程を付与してもよい。
【0042】前記のように、本発明のヘッドは、晶・析
出ホウ化チタンを含む合金をその全部に使用してもよい
が、その一部のみに使用してもよい。また、ヘッドの各
部分で晶・析出ホウ化チタンの含有量を変えるなどして
ヘッドの全部あるいは一部に使用してもよい。このよう
なヘッドは、部分ごとに鋳造法あるいは鍛造法で作製
し、それぞれの部分を溶接により組み立ててヘッドにす
ればよい。
出ホウ化チタンを含む合金をその全部に使用してもよい
が、その一部のみに使用してもよい。また、ヘッドの各
部分で晶・析出ホウ化チタンの含有量を変えるなどして
ヘッドの全部あるいは一部に使用してもよい。このよう
なヘッドは、部分ごとに鋳造法あるいは鍛造法で作製
し、それぞれの部分を溶接により組み立ててヘッドにす
ればよい。
【0043】なお、本発明のヘッドにはウッドクラブ用
ヘッドだけでなく、アイアンクラブのヘッドも含まれ
る。
ヘッドだけでなく、アイアンクラブのヘッドも含まれ
る。
【0044】
【実施例】スポンジチタン、粒状アルミニウム、粒状バ
ナジウム、粒状ホウ化アルミニウムを原料として、表1
に示す化学組成の合金を真空アーク溶解法で溶製し、ロ
ストワックス精密鋳造法により、晶・析出ホウ化チタン
を含むチタン合金のウッドクラブ用ヘッドに鋳造した。
ナジウム、粒状ホウ化アルミニウムを原料として、表1
に示す化学組成の合金を真空アーク溶解法で溶製し、ロ
ストワックス精密鋳造法により、晶・析出ホウ化チタン
を含むチタン合金のウッドクラブ用ヘッドに鋳造した。
【0045】ヘッドは、フェイス部分の肉厚が3mm、そ
れ以外の部分の肉厚が1.2mm 、体積が約260cc である。
比較として、6Al−4V−Ti合金、SUS 630 ステンレス
鋼を原料とし、同様の方法で同形状のヘッドを鋳造し
た。また各合金についてヘッドと同様の鋳造法で作製し
た試験片を用い、共振法によるヤング率の測定と、引張
試験 (JIS 10号サブサイズ、φ6.25丸棒試験片) による
引張強度と伸びの測定を行った。その結果を表1に併記
する。
れ以外の部分の肉厚が1.2mm 、体積が約260cc である。
比較として、6Al−4V−Ti合金、SUS 630 ステンレス
鋼を原料とし、同様の方法で同形状のヘッドを鋳造し
た。また各合金についてヘッドと同様の鋳造法で作製し
た試験片を用い、共振法によるヤング率の測定と、引張
試験 (JIS 10号サブサイズ、φ6.25丸棒試験片) による
引張強度と伸びの測定を行った。その結果を表1に併記
する。
【0046】
【表1】
【0047】比較例1は、従来のチタン合金製ヘッドで
最も一般的な6Al−4V−Ti合金製のヘッドであり、ヤ
ング率が 116 GPaと低く、たわみ易いヘッドである。比
較例2は、従来のステンレス鋼製ヘッドで最も一般的な
SUS 630 鋼のヘッドであり、ヤング率が 200 GPaと高
く、たわみ難いヘッドである。
最も一般的な6Al−4V−Ti合金製のヘッドであり、ヤ
ング率が 116 GPaと低く、たわみ易いヘッドである。比
較例2は、従来のステンレス鋼製ヘッドで最も一般的な
SUS 630 鋼のヘッドであり、ヤング率が 200 GPaと高
く、たわみ難いヘッドである。
【0048】実施例1から5は、ホウ化チタン分散合金
製のヘッドである。ホウ化チタンの量を調整することに
よりヤング率を約130 GPa から約190 GPa の間の任意の
値とすることができ、ゴルファーの特性に応じ、所望の
たわみ易さのヘッドにできることが明らかである。これ
らの中でも、BとAlの含有量を望ましい範囲にしたチタ
ン合金を用いた例(実施例から)は、延びが8%以
上あり、優れた特性を示している。
製のヘッドである。ホウ化チタンの量を調整することに
よりヤング率を約130 GPa から約190 GPa の間の任意の
値とすることができ、ゴルファーの特性に応じ、所望の
たわみ易さのヘッドにできることが明らかである。これ
らの中でも、BとAlの含有量を望ましい範囲にしたチタ
ン合金を用いた例(実施例から)は、延びが8%以
上あり、優れた特性を示している。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、これまでは困難であっ
たヘッドのヤング率の調整が容易にできる。従って、従
来の金属製ヘッドでは得られなかったヤング率、例えば
110 GPaから 200 GPaの間のヤング率を有するチタン合
金製のヘッドが得られる。即ち、ヘッドに求められる広
範囲の特性への対応が可能となる。
たヘッドのヤング率の調整が容易にできる。従って、従
来の金属製ヘッドでは得られなかったヤング率、例えば
110 GPaから 200 GPaの間のヤング率を有するチタン合
金製のヘッドが得られる。即ち、ヘッドに求められる広
範囲の特性への対応が可能となる。
【図1】チタン合金のヤング率に及ぼすB含有量の影響
を示す図である。
を示す図である。
【図2】チタン合金のヤング率に及ぼすAl含有量とV含
有量の影響を示す図である。
有量の影響を示す図である。
【図3】Ti−B二元状態図である。
Claims (3)
- 【請求項1】少なくとも一部の材料が、晶出したホウ化
チタンもしくは析出したホウ化チタンまたはその両者を
含むチタン合金であることを特徴とするゴルフクラブヘ
ッド。 - 【請求項2】チタン合金が、0.001 〜5重量%のボロン
を含有するチタン合金である請求項1に記載のゴルフク
ラブヘッド。 - 【請求項3】チタン合金が、0.001 〜5重量%のボロン
と10重量%以下のアルミニウムを含有するチタン合金で
ある請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8324995A JPH10155942A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | ゴルフクラブヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8324995A JPH10155942A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | ゴルフクラブヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10155942A true JPH10155942A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18171965
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8324995A Pending JPH10155942A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | ゴルフクラブヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10155942A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1295955A4 (en) * | 2000-05-29 | 2004-05-12 | Sumitomo Metal Ind | TITANIUM ALLOY WITH EXCELLENT DUCTILITY, DURABILITY AND STIFFNESS, AND PRODUCTION METHOD FOR IT |
| JP2008063598A (ja) * | 2006-09-05 | 2008-03-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | チタン溶接接合体 |
| US8241140B2 (en) | 2001-07-05 | 2012-08-14 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf club head |
-
1996
- 1996-12-05 JP JP8324995A patent/JPH10155942A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1295955A4 (en) * | 2000-05-29 | 2004-05-12 | Sumitomo Metal Ind | TITANIUM ALLOY WITH EXCELLENT DUCTILITY, DURABILITY AND STIFFNESS, AND PRODUCTION METHOD FOR IT |
| US8241140B2 (en) | 2001-07-05 | 2012-08-14 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf club head |
| JP2008063598A (ja) * | 2006-09-05 | 2008-03-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | チタン溶接接合体 |
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