JPH10156436A - 長尺部材の変形矯正方法 - Google Patents

長尺部材の変形矯正方法

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JPH10156436A
JPH10156436A JP31072296A JP31072296A JPH10156436A JP H10156436 A JPH10156436 A JP H10156436A JP 31072296 A JP31072296 A JP 31072296A JP 31072296 A JP31072296 A JP 31072296A JP H10156436 A JPH10156436 A JP H10156436A
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滋 沖田
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秀樹 國分
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明年 前田
Tomoyoshi Kawasaki
友義 川▲さき▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的単純な手段で、十分な矯正力を短時間に
安定して処理できる矯正方法を提供することを課題とし
ている。 【解決手段】硬化熱処理をした鋼製の長尺部材2に対
し、両端部をクランプ装置3,4で把持させ長手方向に
引張応力を加えた状態で、高周波誘導加熱用のコイル部
1aを長手方向に移動させることで焼戻し処理を行うこ
とにより、当該焼戻し処理と同時に変形矯正を実施す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、硬化熱処理を行
った棒状や柱状部材、例えばリニアガイドのレールやボ
ールねじのねじ軸等の比較的長尺である精密機械部品の
ような鋼製の長尺部材に生じている変形を矯正する、熱
処理による矯正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】長尺状の鋼に硬化熱処理を行ない、その
後に旋削や研削加工等を行なって精密な寸法に仕上げら
れる棒状や柱状の高強度な精密機械部品については、そ
の硬化熱処理によって長手方向の反り・曲がりやねじれ
等の変形が発生する。
【0003】この反り等の変形の従来の変形矯正方法と
しては、例えば特開平1−278915号公報等に記載
されているように、硬化熱処理及び焼戻し処理を実施し
た長尺部材に対し、反り、曲がり、及びねじれ等の生じ
た長手方向の変形箇所を数個の支持を持ったロールによ
って常温で且つ個々に冷間加工を行なうことで、塑性変
形させて矯正を行っている。
【0004】例えば、上記矯正を必要とする長尺部材で
あるリニアガイド用レールの製造工程おいては、従来、
次のようにして行われる。即ち、冷間引抜きや切削等に
より荒加工をした後に、素材に応じ高周波焼入れ・浸炭
焼入れ等によって硬化熱処理を行う。その後、焼戻しを
実施した後に、上述のような方法で冷間加工によって長
手方向の曲がり矯正を行い、続いて研削等の仕上加工を
実施して所望の精度の製品とする。
【0005】この製造工程は、ボールねじのねじ軸等の
他の長尺部材の精密機械部品であっても同様である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような変形矯正方法は、熱処理後の材料性質を変化させ
ない目的で常温で矯正を行っているが、この従来方法で
は、長尺部材の弾性変形量と塑性変形量の比率を経験的
に求め、個々の変形箇所に対して矯正力を加えるため、
実際には全体の変形矯正効果のばらつきが大きい。その
ため、荒矯正、中間矯正、仕上矯正と段階的に矯正を行
う必要があり、変形矯正処理にかかる工数はかなり大き
なものとなってしまう。
【0007】しかも、製品一つ一つによって、各工程の
矯正時間が大幅に異なり、同じ製品でも3倍以上の矯正
時間がかかる場合がある。特に、荒矯正時に矯正効果が
不十分であったものについては、冷間加工により製品が
加工硬化するため、次の矯正を行うための加圧力の見極
めが難しくなり、この結果、結果的に矯正工程に膨大な
時間がかかり、生産性が著しく低下する。
【0008】このように、全体的に矯正時間が長いうえ
に、製品一つ一つの矯正時間に大きなばらつきがある。
この結果、生産性が低く、また連続工程での処理に不向
きとなっている。また、このような、冷間加工による変
形矯正を自動で行なう装置もあるが、長い矯正時間及び
矯正時間のばらつき発生は解消されない。
【0009】さらに、変形量の大きな品物は、矯正のた
めの繰り返し加圧による割れが発生するおそれもある。
また、冷間で変形方向と逆方向に塑性変形が起こるまで
加圧し続けるため、膨大な加圧力が必要となり、装置が
大掛かりになってしまう等の問題点もある。
【0010】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、比較的単純な手段で、十分な矯正力を短
時間に安定して処理できる矯正方法を提供することを課
題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の長尺部材の変形矯正方法は、硬化熱処理を
した鋼製の長尺部材に生じている変形を矯正する方法で
あって、上記長尺部材を、長手方向に引張応力を加えた
状態で焼戻し処理を行うことにより矯正することを特徴
としている。
【0012】本発明者らは、高強度な鋼に対し引張応力
を加えた状態で焼戻しを行うと、鋼の塑性変形による矯
正効果が高くなることを発見した。これに基づき、本発
明によれば、硬化熱処理されて硬く高強度な鋼を、その
組織が焼戻しする過程、あるいは残留オーステナイトが
焼戻しで変態する過程で現れる塑性を利用することで、
小さな加工応力で容易に長尺部材に生じている変形を矯
正するものである。
【0013】即ち、引張応力を加えた状態にすること
で、部材の反り・曲がりやねじれを直線状となるように
弾性変形させ、その状態で焼戻し処理を行うことで塑性
変形して、長尺部材の真直度が向上すると共に焼戻し効
果が生じる。
【0014】この方法では、冷間で変形方向と逆方向に
塑性変形が起こるまで繰り返し加圧し続ける独立した工
程が不要となり、焼戻し工程時に安定した矯正効果が得
られる。また、従来法に比べ棒状や柱状の製品を矯正す
るために負荷する加圧力が低くいので、装置も比較的単
純化が可能となり、生産性が大幅に向上する。
【0015】このとき、上記焼戻し処理は、高周波誘導
加熱によって加熱手段を構成し、その加熱手段を、対象
とする長尺部材に対して該長尺部材の長手方向に沿って
相対移動させることで実施するとよい。
【0016】このように、加熱手段として高周波誘導加
熱を採用することで、連続的に且つ短時間で焼戻し処理
ができる。即ち、高周波誘導加熱を利用した加熱手段
を、相対的に、長尺部材の長手方向に沿って移動させる
ことで、連続的且つ短時間で焼戻し処理が行われ、矯正
効果及び焼戻し効果が同時に得られる。しかも、この方
法では、一回の工程で安定した矯正効果が得られる。
【0017】ここで、棒状や柱状部材からなる高強度な
精密機械部品の硬化熱処理方法としては、高周波焼入れ
処理を行なう場合が多く、その後、連続して高周波焼戻
しを行う場合がほとんどである。そして、本矯正法を適
用すると焼戻し処理と変形矯正が同時に得られ、しか
も、硬化熱処理工程とのライン化が可能であり、連続処
理対応に好適である。また、本方法に基づく装置は、長
尺部材の寸法許容差が広く装置の汎用性が十分広くな
る。
【0018】また、焼戻し処理時の長尺部材の表面最高
温度は、200〜500℃、好ましくは250〜500
℃に設定すると良い。200℃未満に設定すると、焼戻
しによる塑性変形が不安定となり、矯正効果が小さいた
めであり、好ましくは250℃以上としたのは、250
℃以上で焼戻しによる塑性変形が安定するためである。
また、500℃を越えると、長尺部材の表面硬度が不足
してHRC58(Hv658)未満となるためである
(表1参照)。
【0019】また、長尺部材に加える引張応力は、10
〜40MPa、好ましくは30〜40MPaに設定する
と良いが、わずかな引張応力でも大きな矯正効果がある
ので、目標とする真直度に応じ、10MPa未満でも適
宜選択できる。
【0020】ここで、10MPaで0MPa(引張応力
がない状態での焼戻し)の場合の半分以下に矯正でき
る。また、30MPa以上で矯正効果が安定するためで
あり、また、40MPa以上では、効果がほぼ飽和する
ためである(図4参照)。もっとも、引張応力の上限値
は長尺部材の素材の硬度を越えると長手方向に伸びてし
まうので、長尺部材の素材の硬度以下に抑える方が良
い。
【0021】また、本発明の長尺部材の変形矯正方法に
使用される装置は、例えば、長尺部材の両端を把持する
把持手段と、長尺部材の把持された両端部の間に引張荷
重を負荷する負荷手段と、長尺部材の把持された両端部
の間の部分を所定温度に加熱し焼戻しを行う焼戻し手段
と、を備えることで実現される。このとき、上述のよう
に高周波誘導加熱により加熱手段を構成し、この加熱手
段を長尺部材に沿って相対移動させる移動機構とによっ
て焼戻し手段を構成するとよい。
【0022】また、上述のように、加熱手段として高周
波誘導加熱方式を採用すると、前工程である硬化熱処理
及び後工程である仕上成形工程との連続化(ライン化)
が可能となるので、転動部品からなる長尺部材は、荒加
工→硬化熱処理→上記変形矯正→仕上圧延との各工程を
連続的に行うことで製造できる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
について図面を参照しつつ説明する。この第1の実施形
態は、長尺部材に対し加熱手段側を移動させて焼戻し処
理を行う方式のものである。
【0024】まず、本発明に使用される変形矯正装置の
構成について説明すると、図1(b)に示す概略図のよ
うに、焼戻し手段と、把持手段と、負荷手段とを備え、
上記焼戻し手段は、加熱手段と、移動機構とから構成さ
れる。
【0025】加熱手段は、高周波誘導加熱用の高周波誘
導加熱コイル装置1であって、図示しない公知の移動機
構によって長尺部材2の長手方向に平行移動するように
なっている。その高周波誘導加熱コイル装置1のコイル
部1aは、対象とする長尺部材2のサイズや焼戻し条件
によって、交換可能となっている。なお、上記移動機構
とは、例えば、長尺部材2に沿って平行に伸びる案内部
と、その案内部に規制されて上記高周波誘導加熱コイル
装置1のコイル部1aを当該案内部材に沿って移動する
駆動部とから構成される。
【0026】また、把持手段は、長尺部材2の両端部2
a,2bをそれぞれ固定する一対のクランプ装置3,4
から構成される。各クランプ装置3,4は、長尺部材2
の端部を把持するチャック3a,4aと、そのチャック
3a,4aを支持すると共に長尺部材2を軸方向に通過
させる通過穴3c,4cが開設されたクランプ装置本体
3b,4bとから構成される。
【0027】ここで、各クランプ装置3,4には、長尺
部材2を把持した後に引張力Pが負荷されるので、確実
に把持するため、各チャック3a,4aが長尺部材2の
端部2a,2bを相当量噛み込む様な構造になってい
て、同時に、相当量の長尺部材2の端部2a,2bを噛
み込み把持・固定するだけで長尺部材2の曲がり変形を
ある程度修正可能となっている。チャック力P′は機械
的締め込みでも良いし、更に大型品では油圧等を用いて
負荷してもよい。
【0028】一方のクランプ装置本体3bは固定されて
いるが、他方のクランプ装置本体4bは、当該一方のク
ランプ装置本体3bに対し長尺部材2の長手方向に移動
可能となっている。
【0029】また、上記一対のクランプ装置本体3b,
4bは、図2に示す概略平面図のように、負荷手段5を
構成する一対の駆動ねじ5aによって連結され、当該一
対の駆動ねじ5aは、駆動モータ5bを駆動することで
同期をとって正逆回転することで、固定側のクランプ装
置3に対し可動側のクランプ装置4を進退させ、もっ
て、一対のクランプ装置3,4によって把持された長尺
部材2に所定の引張力が長手方向に付与されるようにな
っている。該負荷手段5は、コントローラ6からの信号
に基づき駆動する。なお、負荷手段5は、上記構成に限
定されず、油圧シリンダ装置等の駆動装置によって構成
してもよい。
【0030】また、簡易な真直度測定機7を備える(図
1(b)参照)。真直度測定機7は、クランプ装置3,
4で把持された長尺部材2の長手方向に沿った真直度を
測定する機械であって、当該長手方向に沿って配列し上
方に付勢された複数の測定子7aを長尺部材2の下面に
当接し、その各測定子7aの上下変位量や圧力等によっ
て長尺部材2の真直度を測定し、これによって、その真
直度に応じた真直度信号をコントローラ6に供給可能と
なっている。なお、この真直度測定機7は、矯正前、引
張応力の付与時、及び矯正終了後の真直度を簡易的に測
定する際に使用され、測定結果によって矯正温度や引張
応力の設定及び矯正効果の確認が迅速に判定できる。な
お、長尺部材がボールねじのねじ軸等のねじ部品の場合
には、溝基準で真直度を測定するとよい。
【0031】コントローラ6は、図示しない応力センサ
からの信号に基づき、長尺部材2に付与されている引張
応力が所定の応力となるように負荷手段5の駆動ねじ5
aを回転駆動すると共に、真直度測定機7からの真直度
の信号に基づき上記付与する引張応力を補正する。
【0032】次に、上記装置を使用した長尺部材2の変
形矯正方法について、上記図1を参照しつつ説明する。
硬化熱処理を施し変形した長尺部材2を、図1(a)に
示すように、可動側のクランプ装置4の通過穴4cに通
し、その先端部2aを、固定側のクランプ装置3のチャ
ック3aで把持・固定すると共に、可動側のクランプ装
置4によって長尺部材2の後端部2bを把持する。
【0033】ここで、上記取付け時には、例えば、不図
示のローディング装置により図1(a)右方から通過穴
4cを通し、まず先端部2a及びコイル部1aの幅の和
に相当する長さより長くチャック4aから左側に突出さ
せた状態で仮にチャックをクランプさせて上記長尺部材
2の先端部2aを固定側のクランプ装置3側に案内する
ように、一旦,可動側のクランプ装置4を固定側に近づ
け長尺部材2の先端部2aがクランプ3aにより固定さ
れたのちにクランプ4aを解除し、当該可動側のクラン
プ装置4を後退させて長尺部材2の後端部2bをクラン
プ4aにより把持するようにするとよい。
【0034】このように、一対のクランプ装置3,4に
よって、長手部材2の両端部2a,2bが同軸に把持さ
れることで、長尺部材2に生じている大きな反りは解消
される。
【0035】次に、負荷手段5を駆動し、図1(b)に
示すように、可動側のクランプ装置4を固定側のクラン
プ装置3から離れる方向に移動させることで、長尺部材
2に適当な引張力Pを付与する。
【0036】このとき、真直度測定機7により長尺部材
2の真直度を測定し、その真直度に基づき、所定範囲の
所望の真直度となるように、負荷手段5によって長尺部
材2に付与する引張力Pを微調整する。
【0037】この状態は、クランプ装置3,4の把持力
と引張力によって、長尺部材2の曲がりを弾性変形させ
た状態であり、把持を開放すれば元の変形状態に戻る。
次に、図1(c)に示すように、移動式の高周波加熱コ
イル装置1のコイル部1aに電流を印加させた状態で、
長尺部材2の長手方向に沿って一端部2a側から他端部
2b側に移動させることで、相対的にコイル部1a内に
長尺部材2を一回だけ通過させ、目的に応じた温度で連
続的に焼戻し矯正処理を行う。
【0038】このとき、加熱温度は高いほど矯正効果が
向上する。そして、焼戻しの進行に伴い、弾性変形状態
が、組織変化によって自然に塑性変形状態に移り変わ
り、矯正効果が得られる。
【0039】次に、上記変形矯正が終了したら、固定側
のクランプ装置3の通過穴3cから次の工程である仕上
成形工程に長尺部材2を搬出する。ここで、上記処理の
みでは、長尺部材2の端部である把持されている部分2
a,2b及びその近辺は加熱量が少なく、焼戻し不足に
なってしまうおそれがある。
【0040】これを回避する必要がある場合には、図1
(d)の左側に示すように、上記焼戻し矯正処理が終了
し長尺部材2を固定側の通過穴3cを通して搬出する途
中で、長尺部材2の後端部2b側の部分(可動側のクラ
ンプ装置4で把持していた部分及びその近傍)を残し
て、一旦固定側のクランプ装置3で把持させ、その後端
部2b側を高周波加熱コイル装置1で加熱して焼戻しを
行う。また、図1(d)の右側に示すように、長手部材
の先端部2a側は、上記矯正処理を行うために、可動側
のクランプ装置4の通過穴4cを通した際に、当該先端
部2a側部分だけが可動側のクランプ装置4から突出し
た状態で一旦把持させて、その先端部2aを高周波加熱
コイル装置1で加熱して焼戻しを行ってから、上述の矯
正処理を行う。
【0041】この際、加熱する境目部分は上述の矯正時
の加熱部分とオーバラップするようにする。但し、レー
ルの端の方は熱処理不要な場合もあり、その場合には、
この工程は必要ない。例えば、ボールねじのねじ軸の場
合には、通常ねじ軸両端部には追加工を行う必要がある
ため端部の硬化処理を必要としない。
【0042】なお、上記移動式の高周波加熱コイル装置
1に、コイル部1aと共に動く矯正ロール(次に述べる
長尺部材移動式のもの(図3中11の部品))をコイル
部1aと共に移動するように組合せ、引張と曲げ矯正用
の加圧を組み合わせるようにしてもよい。この場合に
は、加工部は焼戻し温度に加熱されているので曲げ荷重
が小さくて済む。さらに、この組合せにより変形率をさ
らに向上できる。つまり、矯正ロールには大きな負荷を
加えることなく、より高精度の矯正が可能となる。
【0043】また、長尺部材2の断面に対して長さが著
しく長く、両端部を把持して引張しても自重で撓んでし
まう場合には、可動側のクランプ装置4で長尺部材2の
途中を一旦把持させて、当該区画について一旦,上記矯
正処理を行った後に、当該長尺部材2を途中まで送っ
て、残りの部分の矯正処理を行う等、長手方向を複数の
区画に分けて順番に処理するようにすればよい。
【0044】次に、第2の実施の形態について図面を参
照しつつ説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様
な部材には、同一の符号を付して説明する。この第2実
施形態は、加熱の際に長尺部材2側を移動させる方式で
ある。
【0045】この変形矯正装置の構成について説明する
と、図3に示すように、焼戻し手段と、把持手段と、負
荷手段とを備える。加熱手段は、高周波誘導加熱用の高
周波誘導加熱コイル装置1であるが、第1実施形態とは
異なり固定式のものである。コイル部1aは長尺部材2
のサイズや焼戻し条件によって、交換可能となってい
る。
【0046】また、把持手段は、長尺部材2の両端部を
それぞれ固定する一対のクランプ装置3,4から構成さ
れる。各クランプ装置3,4は、長尺部材2の端部を把
持するチャック3a,4aと、そのチャック3a,4a
を支持すると共に長尺部材2を軸方向に通過させる通過
穴3c,4cが開設されたクランプ装置本体3b,4b
とから構成されている。
【0047】ここで、各クランプ装置3,4には、長尺
部材2を把持した後に引張力Pが負荷されるので、確実
に把持するため、各チャック3a,4aが長尺部材2の
端部を相当量噛み込む様な構造になっていて、同時に、
長尺部材2の相当量の端部2a,2b部分を噛み込み把
持・固定するだけで長尺部材2の曲がり変形をある程度
修正可能となっている。チャック力は機械的締め込みで
も良いし、更に大型品では油圧等を用いて負荷してもよ
い。
【0048】一方のクランプ装置本体3bは設置台10
に固定されているが、他方のクランプ装置本体4bは、
その設置台10上を長尺部材2の長手方向に移動可能と
なっている。
【0049】また、上記一対のクランプ装置本体3b,
4bは、第1実施形態と同様に、負荷手段を構成する一
対の駆動ねじによって連結され、当該一対の駆動ねじ
は、駆動モータを駆動することで同期をとって正逆回転
し、固定側のクランプ装置3,4に対し可動側のクラン
プ装置4が進退し、もって、一対のクランプ装置3,4
によって把持された長尺部材2に引張力が付与されるよ
うになっている。負荷手段は、上記構成に限定されず、
油圧シリンダ装置等の駆動装置によって構成してもよ
い。
【0050】また、設置台10も長尺部材2の長手方向
に移動可能となっていて、当該設置台10を移動させる
ことで、一対のクランプ装置3,4に把持された長尺部
材2が加熱手段に対し長手方向へ移動可能となってい
る。
【0051】また、上記高周波誘導加熱コイル装置1の
コイル部1aの両側には、それぞれ矯正ロール11が設
置されている。各矯正ロール11は、支持部先端に回転
可能に支持された円筒状のロールを備える。そして、長
尺部材2を上下から油圧シリンダ12aを介して挟み込
んで所定の圧力を付与する上下矯正用ロール11aと、
これと同じ構成で長尺部材2を左右から油圧シリンダ
(不図示)を介して挟み込んで所定の圧力を付与する左
右矯正用ロール11bと、から構成されて、長尺部材2
断面に対して上下左右から圧力を掛けて曲げ矯正する構
造になっている。
【0052】次に、本装置を使用した変形矯正方法を説
明する。前工程で硬化熱処理を施し変形した長尺部材2
を、上記第1実施形態と同様に、移動側のクランプの通
過穴4cから挿入して、一対のクランプ装置3,4でそ
の長尺部材2の両端部2a,2bを把持し、負荷手段5
によって長尺部材2に所望の引張力Pを付与する。
【0053】このように、一対のクランプ装置3,4に
よって、その両端部が同軸に把持されることで、長尺部
材2に生じている大きな反りは解消される。また、引張
力Pを付与した状態は、クランプ装置3,4の把持力と
引張力によって、長尺部材2の曲がりを弾性変形させた
状態であり、把持を開放すれば元の変形状態に戻る。
【0054】この状態では、高周波誘導加熱コイル装置
1のコイル部1a側が固定側のクランプ装置3,4いず
れかの側に位置するように設定する。次に、高周波誘導
加熱コイル装置1を作動させて加熱状態にすると共に、
その両側にある各矯正ロール11で長尺部材2を左右上
下から曲げ矯正用の加圧をしながら、設置台10を長尺
部材2の長手方向に移動させ、長尺部材2をコイル部1
aに対し所定速度で移動させる。
【0055】これによって、長尺部材2は、長手方向に
沿って引張された状態で該長手方向に連続的に焼戻し処
理が行われると共に、加熱された部分が矯正ロール11
で加圧されて矯正される。即ち、設置台10が移動する
ことで、焼戻しと矯正とが同時に行われる。
【0056】また、矯正ロール11で加熱した部分を加
圧矯正するので、この矯正ロール11の加圧力は常温時
で行うよりも小さくて済む。これは、装置の小型化に繋
がる。
【0057】また、本発明では、適当な引張応力を掛け
ながら行うことが特徴で、これによって真直度が著しく
向上する。また特に、長尺部材2が断面積に対して長さ
が著しく長く、両側から引張しても自重でたわんでしま
うような場合は、第1実施形態のコイル移動式では自重
によるたわみを直すのに莫大な引張荷重が必要となった
り、複数の区画に分割して処理を行う必要があるが、本
実施の形態の処理方式では、そのような欠点がなく、長
尺部材2が所定以上の長さを有する場合には、長尺部材
2を移動する本実施形態の方法が有効である。
【0058】ただし、コイル移動式と同様に、把持され
た部分2a,2b及びその近傍については、必要に応じ
て、先端部2aは最初に、後端部2bは最後に、引張応
力が掛からない状態で焼戻しを行う。
【0059】ここで、本発明の変形矯正方法は、例え
ば、焼入れ硬化させる部品に関する、例えば軸受鋼や工
具鋼やばね鋼を焼入れ処理した部品や、炭素鋼やそれに
準ずるものを高周波焼入れした部品、また肌焼き鋼や中
炭素鋼に浸炭又は浸炭窒化処理した部品でも効果があ
る。つまり、硬化熱処理後の硬化部分がマルテンサイト
組織と一部残留オーステナイトとなる高強度部品の変形
矯正には、焼戻しする過程で現れる塑性を利用する本発
明による矯正法が有効となる。そして、これにより、矯
正に要する負荷は小さくて済み、装置の小型化が可能で
ある。
【0060】また、本発明の矯正方法を採用すること
で、棒状や柱状部材を精密に仕上げる部品に関して、加
工コストが高い、硬化熱処理後の旋削や研削加工を大幅
に省力化することができる。
【0061】また、上記実施の形態では、加熱手段とし
て高周波誘導加熱方式を利用しているが、熱風加熱方式
等の他の加熱方式を採用してもよい。但し、高周波誘導
加熱方式の方が短時間で且つ安定して加熱することがで
きる。
【0062】
【実施例】以下に、この発明の実施例を説明する。上記
第1の実施の形態で説明した構成と同様な装置を使用し
た、第1実施例の長尺部材2の変形矯正試験及びその結
果について説明する。
【0063】ここで、試験条件は次の通りである。 ・試験片形状 :リニアガイド用のレールであって、断
面積約360mm2 、長さ3000mmの柱状部材 ・材 質 :S58C ・硬化熱処理 :高周波焼入れ ・矯正焼戻し条件(高周波焼戻し、コイル移動式) 周波数:10kHz コイル通過速度:8〜12mm/sec なお、高周波焼入で被加熱部品を移動して焼入れる移動
焼入方式では、一般的な移動速度は8〜12mm/se
cであり、本発明の実施例では焼入工程との連続性(ラ
イン化)を考慮して、焼戻し時の移動速度も8〜12m
m/secと設定している。
【0064】上記試験片を用いて、引張応力と表面の最
高温度を変化させた場合の矯正率を調査した結果を表1
に示す。ここで、下記表中の引張応力とは、下記(1)
式に基づき、柱状のレールに付与する引張荷重をレール
の断面積で割った値である。
【0065】 引張応力(MPa)=引張荷重(N)/断面積(mm2 )・・・(1) また、下記表中の変形率とは、下記(2)式のように、
柱状のレールの真直度を測定し、真直度をレールの長さ
で割った値を%で表し、レールを30本測定して求めた
平均値を変形率(%)とした。
【0066】
【0067】
【表1】
【0068】この表1から分かるように、焼戻し矯正時
の最高温度が350℃の場合であって、引張応力が付与
された状態で焼戻し処理が行われれば、実施例NO. 1〜
12のように、高い矯正効果が得られ変形率が低くな
る。
【0069】特に、引張応力が30MPa以上になると
矯正率が更に低下し0.05%以下となっている。一
方、焼戻し矯正時の温度が350℃の場合でも引張応力
を施さない場合には、実施例NO. 21のように、矯正効
果がないことが分かる。
【0070】また、引張応力を40MPa負荷した状態
で焼戻し且つ矯正時の最高温度が200〜500℃に設
定した場合には、実施例NO. 13〜20に示されるよう
に、高い矯正効果が得られ、特に250℃以上になると
矯正率が更に高くなり、変形率は0.05%以下となる
ことが分かる。
【0071】一方、焼戻し矯正時の最高温度が200℃
未満の場合には、実施例NO. 22、23に示すように、
良好な矯正効果が得られず、また、焼戻し矯正時の最高
温度が500℃を越える場合には、実施例NO. 24に示
すように、高強度鋼として必要な硬さが得られなくな
る。
【0072】ここで、リニアガイド用レールやボールね
じのねじ軸のような転動部材ではHRC58(Hv:6
58)以上が必要である。また、本発明の基づく矯正方
法は、捧状や柱状部材を精密に仕上げる部品に関して、
加工コストが高い、硬化熱処理後の旋削や研削加工を大
幅に省力化できるものであるが、この仕上加工コスト
は、変形率ではなく、部品そのものの曲がり量つまり、
真直度そのものが大きく影響する。そして、従来、一般
的な直線の研削加工では真直度が3mmを越えると加工
コストが大きくなるため、矯正を繰り返し行なってい
た。
【0073】従って、例えば、上記リニアガイドのレー
ルの一例を挙げると、これらの部品の長さが3000m
m程度であれば、変形率が0.1%以下であれば、矯正
効果が高いと評価し、更に長尺部材が長くなった場合を
考慮すると変形率が0.05%以下になることを望まし
いと考えられる。
【0074】そして、上記試験条件で、矯正焼戻し処理
時の最高到達温度を350℃に設定して、引張応力と変
形率との関係について調査したところ、図4に示すよう
な結果を得た。なお、上記表1中のNO. 1〜12,21
に基づくものである。
【0075】この図4から分かるように、従来のよう
に、引張荷重がゼロの場合は矯正効果がほとんど見られ
ないが、若干引張応力を加えると急激に変形率が小さく
なることが分かる。
【0076】また、30MPa以上の引張応力で引張力
0の従来の場合に比べて変形率が0.05%以下にな
る。従って、引張応力は、30MPa以上がより好まし
い。また、40MPaを越えると矯正効果がほぼ飽和す
るので、好ましくは40MPa以下とするのがよい事が
分かる。荷重は低く設定できれば、その方が望ましいか
らである。
【0077】また、矯正する試験片の断面積にもよるが
必要以上に引張荷重を上げると、設備の規模やコストの
問題があり、また試験片そのものが塑性変形して、延び
てしまう場合がある。従って引張応力の上限は試験片が
大きく延ばされたりされない範囲内とする。具体的に
は、常温において鋼の弾性限界(kg/mm2 )が表面硬さ
Hv値の1/6となること、及び実際の矯正が250〜
500℃の高温で行われるため、弾性限界が低下するこ
とを考慮し、kgf /mm2 単位で常温での表面硬さ(H
v)の約10分の1が上限となる。
【0078】従って、単位MPaでは、試験片の表面硬
さ(Hv)と同じ程度の応力(MPa)となる。即ち、 上限引張応力(MPa)=(常温、焼入れ後の)試験片
の表面硬さ(Hv) とするのが望ましい。
【0079】また、本発明に基づく上記矯正方法を採用
すると、従来の独立した変形橋正工程を省略されて、生
産性が上がり、連続処理も可能になる。このために、上
記実施例では焼戻し工程で変形矯正を同時に行なうが、
焼戻し工程は通常の熱風加熱方式でも原理上は可能であ
る。しかしながら、生産性や連続性を考慮して短時間で
焼戻し処理が可能であり、引張応力下で部分的な矯正が
可能な高周波誘導加熱による焼戻しがより好ましいと考
えられる。
【0080】次に、上記第1の実施の形態で説明した構
成と同様な装置を使用した、第2実施例の長尺部材の変
形矯正試験及びその結果について説明する。ここで、試
験条件は次の通りである。
【0081】 ・試験片形状 :リニアガイド用のレール部材であっ
て、断面積約360mm2 、長さ3000mmの柱状部
材 ・矯正焼戻し条件(高周波焼戻し、コイル移動式) 周波数:10kHz コイル通過速度: 8 〜12mm/sec 表面最高温度:350℃ 上記試験片を用いて、引張応力を変化させた場合の矯正
率を調査した結果を表2に示す。
【0082】また、各試験片の鋼種や前処理である硬化
熱処理の方式については、下記表2中に記載した通りで
ある。
【0083】
【表2】
【0084】この表2から分かるように、引張応力が適
量である30MPa以上施した場合には、実施例NO. 2
5〜45に示すように、いずれの鋼種であっても、ま
た、どの硬化熱処理であっても高い矯正効果が得られ変
形率が低くなっている。
【0085】一方、引張応力を施さない場合は、実施例
NO. 46〜51に示すように、どの鋼種も、また、どの
硬化熱処理であっても矯正効果がないことが分かる。次
に、本発明の変形矯正効果は、焼戻しの最高到達温度に
大きく影響する。つまり、表面の最高到達温度は高周波
の周波数や高周波の電圧、電流、高周波コイルと部品と
の距離及び高周波コイルの移動速度によって決まってく
る。
【0086】これについて、上記試験条件で部材表面の
最高温度と変形率との関係を調査したところ、図5に示
すような結果が得られた。ここで、最高到達温度は、部
品の表面を放射温度計で測定した値とする。また、部材
に負荷する引張応力は40MPaで、部材の材質はS5
8Cである。なお、この調査は、上記表1でのNO. 13
〜20,22〜24に基づく。
【0087】この図5から分かるように、表面最高温度
が200℃未満の場合は焼戻しによる塑性が不足し矯正
効果が低下している。従って、表面最高温度は200℃
以上が必要であるが、250℃以上で変形率が0.05
%以下になり矯正効果が安定して得られるので、250
℃以上が望ましい。また、500℃を越えても変形率は
良好であるが、高強度な部品として必要な表面硬さが不
足する場合がでてくる。したがって、表面最高温度は5
00℃以下とするのが望ましい。ここで、上記高強度な
部品として必要な表面硬さとは、リニアガイド用のレー
ル、ボールねじのねじ軸のような転動部品では、HRC
58以上が必要である。
【0088】なお、上述のように加熱手段として例えば
熱風加熱方式としてもよいが、この場合、例えば、90
〜120分の長時間の同一温度で焼戻しを行う。従っ
て、硬さ低下防止を考慮すると高周波加熱方式に比べ表
面最高温度を低く設定する。具体的には、矯正効果との
兼ね合いを考え140〜350℃とする。
【0089】以上の試験結果から分かるように、適当な
引張応力を負荷した状態で所定以上の温度で焼戻しを行
うと、真直度が著しく向上すると同時に焼戻し処理が行
われて長尺部材として要求される所望の硬度を得ること
ができる。
【0090】しかも、本装置では、矯正する曲がり変形
の程度にさほど関係なく、同一時間の処理及び一回の処
理で矯正できるために前工程の硬化熱処理及び後工程の
仕上加工とを連続した工程とすることができる。
【0091】つまり、リニアガイドレールの製造工程に
おいては、下記手順でライン化して適用することができ
るようになる。次に、リニアガイド用レールの製造工程
に適用した例を示す。
【0092】荒成形(冷間引抜きや切削等)→硬化熱処
理(高周波焼入れ等)→本発明に基づく変形矯正焼戻し
→仕上加工(基準面、及び転動溝研削) また、ボールねじのねじ軸の製造工程に適用した例を示
す。
【0093】荒成形(外径,ねじ溝の切削や転造)→硬
化熱処理(浸炭焼入れ等)→本発明に基づく変形矯正焼
戻し →仕上加工(端部追加工,及び外周面や転動溝の
研削)
【0094】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明は、
硬化熱処理時に変形した棒状や柱状の長尺部材を引張応
力を与えた状態で焼戻し処理を行うことで、曲がりや捩
じれの変形矯正効果及び焼戻し処理の効果が同時に得る
ことができるという効果がある。
【0095】本発明では従来不安定であった棒状や柱状
の長尺部材の変形矯正が、焼戻し処理時に安定した矯正
効果が得られ、独立した変形矯正処理が不要となるの
で、短時間に処理され、連続処理が可能で生産性を向上
させることができるという効果がある。
【0096】さらに、硬化熱処理工程とのライン化が可
能であり、ライン化した場合には、寸法精度が良好な熱
処理を完了した棒状や柱状の長尺部材を次工程である旋
削又は研削工程等の仕上加工工程に供給することで次工
程の効率が大幅に向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る変形矯正装
置、及び処理手順を示す図であり、(a)は長尺部材の
取付け時を、(b)は長尺部材を取付けて引張力を負荷
した状態を、(c)は加熱処理をした状態を、(d)は
後処理及び前処理を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る変形矯正装置
を示す概略平面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る変形矯正装置
を示す概略構成図である。
【図4】引張応力と変形率との関係を示す図である。
【図5】焼戻し時の最高温度と変形率との関係を示す図
である。
【符号の説明】
1 高周波誘導加熱コイル装置 1a コイル部 2 長尺部材 2a 先端部 2b 後端部 3,4 クランプ装置 3a,4a チャック 5 負荷手段 10 設置台 11 矯正ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 明年 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 (72)発明者 川▲さき▼ 友義 埼玉県羽生市大沼1−1 日本精工株式会 社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化熱処理をした鋼製の長尺部材に生じ
    ている変形を矯正する方法であって、 上記長尺部材を、長手方向に引張応力を加えた状態で焼
    戻し処理を行うことにより矯正することを特徴とする長
    尺部材の変形矯正方法。
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