JPH10157983A - クレーンの旋回減速制御装置およびその制御方法 - Google Patents

クレーンの旋回減速制御装置およびその制御方法

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JPH10157983A
JPH10157983A JP33272896A JP33272896A JPH10157983A JP H10157983 A JPH10157983 A JP H10157983A JP 33272896 A JP33272896 A JP 33272896A JP 33272896 A JP33272896 A JP 33272896A JP H10157983 A JPH10157983 A JP H10157983A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 旋回体を安全領域内の所定の旋回位置に自動
的に荷振れがなく停止させ、所望の位置からズレて停止
したときに短時間で安全に移動できる。 【解決手段】 フックの作業半径検出手段24と、旋回
体の旋回角検出手段25と、旋回体の旋回角速度検出手
段26と、アウトリガ張出量検出手段27と、アウトリ
ガの張出し量より安定限界域を演算し設定する手段31
と、ロープ長検出手段28と、ロープの長さに応じた吊
り荷の振れの周期を演算する手段32と、吊り荷の振れ
周期に基づき、減速終了時に荷の振れを残さずに旋回体
を一定加速度で制動させるための所要時間を演算する手
段34と、旋回体を一定加速度で制動する手段42とを
有し、クレーンの限界域を越える手前で旋回体を制動す
るとともに、吊り荷を振らさずに旋回を減速し停止させ
るクレーンの旋回減速制御装置であって、旋回体を停止
させる直前に一定の微速速度で旋回する定常微速旋回域
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレーンの旋回減
速制御装置およびその制御方法に係わり、特に、クレー
ン車両の旋回体を安全領域内の所定の旋回位置に自動的
に荷振れがなく停止させるときの旋回減速制御装置およ
びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、クレーン車両では転倒防止等の
ため、吊り荷重、アウトリガ装置の張り出し、およびブ
ームの旋回半径に応じて転倒しないように所定の限界作
業領域内で停止するように安全領域が設定されている。
また、所定の位置で停止するときに、吊り荷が振れてい
ることなく停止することが求められている。このため、
安全領域の範囲内で確実に停止し、かつ、このとき荷振
れがなく停止する提案が、特公平8−5623号公報で
なされている。同公報によれば、荷振れを残さずにブー
ムを限界作業領域内で停止させるのに必要な角度が算出
され、この必要角度を残り角度が下回らない間に制動が
開始されることにより、荷振れを残すことなくブームが
限界作業領域内で安全に停止できる。このとき、吊り荷
が荷振れがなく、かつ、ブームと吊り荷がともに所定の
角速度で旋回している状態からブームを所定の計算式に
したがって等角加速度で制動した場合、ブームの角加速
度および吊り荷の角加速度との間には、図5に示すごと
く所定の関係にある。すなわち、制動を開始してから時
間t=nTでブームが完全停止するように等角加速度停
止制御を行った場合、ブームの角加速度は直線的に減少
するのに対して、吊り荷の角加速度は制動開始直後と停
止直後と停止直前では緩やかに、中間領域では急激に減
少する。吊り荷の角速度は、完全停止時までに1周期の
n倍分の振動をしており、制動を開始してから時間t=
T/2を経過した時点でブームの角速度と等しくなる。
しかも、この時点で吊り荷の角加速度はブームの角加速
度の2倍となる。また、実際には旋回制動開始時に吊り
荷が触れている場合があり、このような振れがあると、
制動中の吊り荷の角加速度はブームの角加速度の2倍を
越えることになることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、減速開始して停止するまで一定角速度で減速制
御するものであり、以下の問題点がある。 (1)減速制御は減速開始時に荷振れが無く、かつ、等
速度であることを前提に停止時の残存荷振れを無くする
ように制御しているが、実際のクレーン作業において、
必ずしもその前提の条件を満たしていない。よって、ク
レーンのオペレータは停止寸前に荷振れの修正操作を行
おうとするが、従来技術では制御指令速度以下(図5の
角速度以下)のマニアル介入しかゆるしておらず、停止
寸前の荷振れ修正のための操作(追い合わせ操作)がや
りづらいという問題がある。 (2)停止寸前の外乱や制御弁の精度により旋回体が停
止点直前で停止した場合、所望の停止位置に移行するた
め、オペレータが再起動を開始しても、吊り荷の周期に
よってきめられた時間の制御パターンによって旋回速度
が制限されてしまい停止位置までの旋回時間が大幅に増
えてしまう問題がある。 (3)従来技術では、(1)の制動角速度で制動停止さ
せるための所要角度を算出して、減速停止制御を行う
が、旋回体の傾斜や、荷物の重量、ブームの慣性負荷等
の旋回体の旋回負荷により停止位置がバラツキ易く、停
止位置を本来の停止位置よりも余裕をもって決めざるを
得ない。したがって、所望の停止位置で停止できずにそ
の前で停止することが多くなり、(2)項の吊り荷の周
期によってきめられた時間の制御パターンによって旋回
速度が制限されてしまい所望の停止位置に移行するまで
の旋回時間が大幅に増えてしまう問題が発生する。
【0004】本発明は上記の問題点に着目してなされた
もので、クレーンの旋回減速制御装置およびその制御方
法に係わり、特に、クレーン車両の旋回体を安全領域内
の所定の旋回位置に自動的に荷振れがなく停止させると
ともに、所望の位置からズレて停止したときにオペレー
タの操作により短時間で安全に移動できる旋回減速制御
装置およびその制御方法を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的達成のため、
本発明に係るクレーンの旋回減速制御装置の発明におい
ては、旋回体に伸縮・揺動自在のブームの長さ、ブーム
の揺動角度、およびブームに装着されたフックの吊り荷
の重量等を検出して、フックの作業半径を検出する作業
半径検出手段と、走行体に対する旋回体の旋回角度を検
出する旋回角検出手段と、旋回体の旋回角速度を検出す
る旋回角速度検出手段と、アウトリガの張出し量をアウ
トリガ張出量検出手段と、アウトリガの張出し量に応じ
たクレーンの安定限界域を演算し設定する限界域設定手
段と、クレーンのシーブから吊り荷までのロープの長さ
を検出するロープ長検出手段と、ロープの長さに応じた
吊り荷の振れの周期を演算する吊荷周期算出手段と、吊
り荷の振れ周期に基づき、減速終了時に荷の振れを残さ
ずに旋回体を一定加速度で制動させるための所要時間を
演算する減速所要時間算出手段と、および、旋回体を一
定加速度で制動する旋回体制動手段とを有し、クレーン
の限界域を越える手前で旋回体を制動するとともに、吊
り荷を振らさずに旋回を減速し停止させるクレーンの旋
回減速制御装置であって、旋回体を停止させる直前に一
定の微速速度で旋回する定常微速旋回域を設けたことを
特徴とする。上記構成により、旋回体は限界位置で停止
する直前に定常微速旋回域の間を一定の微速速度で旋回
するため、この間で旋回停止位置および吊り荷の振れの
調整が可能となり、限界位置で確実に停止できるととも
に、旋回停止位置で吊り荷の振れを無くすことができ
る。また、一定の微速速度で旋回している定常微速旋回
域の間にオペレータは残存荷振れの修正もできる。ま
た、減速パターンが実際のオペレータの減速操作パター
ンに近いため、制御中のオペレータに違和感を与えるこ
とが少なく操作がし易い。
【0006】また、定常微速旋回域の一定の微速速度の
開始は、荷の振れを残さずに制動させるための所要時間
後であることを特徴とする。上記構成により、旋回体が
定常微速旋回域に入るときには、荷の振れがほとんどな
い状態になるとともに、定常微速旋回域でさらにオペレ
ータにより荷の振れの調整が行えるため停止時には荷の
振れがなくなる。また、荷の振れがほとんどない状態で
定常微速旋回域に入るため、オペレータの定常微速旋回
域での吊り荷の振れの調整が容易となる。
【0007】また、減速所要時間内に荷の振れを残さず
に制動させる旋回体制動手段と、停止位置で旋回体を停
止させる旋回体停止手段とからなることを特徴とする。
上記構成により、旋回体の制動手段と停止手段とを区別
し、かつ、旋回体制動手段と旋回体停止手段は別の停止
装置により作動するため停止位置で確実に停止するとと
もに、制動手段の故障時においても停止できるため安全
性が向上する。
【0008】また、定常微速旋回域および速度を作業半
径に応じて変更することを特徴とする。上記構成によ
り、定常微速旋回域の微速速度の速さ、あるいは、旋回
角度の大きさを作業半径に応じて変更するため、オペレ
ータの実際の操作の減速操作パターンに近く設定でき、
操作がし易くなる。また、停止点付近の微速速度の速さ
を大きくすることにより、所望の停止位置からズレたと
きの補正の時間を短くできる。
【0009】また、定常微速旋回域および定常微速旋回
域から停止位置までに警告音を発生し、かつ、定常微速
旋回域と定常微速旋回域から停止位置とで音圧、音色を
区別する警告音発生手段を設けることを特徴とする。上
記構成により、定常微速旋回域および定常微速旋回域か
ら停止位置のそれぞれの間で警報ブザー等の警告音が発
生手段から発っせられるため、減速制御パターンの認識
が容易になる。また、定常微速旋回域に達すると警報ブ
ザー等の警告音が鳴りだすため減速の停止が容易に判別
できるとともに、荷振れの調整の開始を容易に判別でき
る。
【0010】本発明に係るクレーンの旋回減速制御装置
の制御方法の発明においては、ブームの長さとブームの
揺動角度に応じたブームおよび吊り荷の重量から求めた
フックの作業半径、走行体に対する旋回体の旋回角度、
旋回体の旋回角速度、およびアウトリガの張出し量のそ
れぞれを検出してクレーンの旋回危険域を演算するとと
もに、クレーンのシーブから吊り荷までのロープの長さ
を検出し、その長さから吊り荷の振れの周期、および吊
り荷の振れ周期に基づき減速終了後に荷の振れを残さず
旋回体を一定加速度で制動させるための所要時間を演算
し、クレーンの旋回危険域を越える手前で旋回体を制動
するとともに、吊り荷を振らさずに旋回を減速し停止さ
せるクレーンの旋回減速制御装置の制御方法であって、
旋回体を一定加速度で制動させた後、停止させる直前に
一定の微速速度で旋回し、その後に停止することを特徴
とする。上記方法により、旋回体は、一定の加速度で制
動させるとともに、振れが少なくなった旋回位置で一定
の微速速度で旋回するため、この間で旋回停止位置およ
び吊り荷の振れの調整が可能となり、限界位置で確実に
停止できるとともに、旋回停止位置で吊り荷の振れを無
くすことができる。また、一定の微速速度で旋回してい
る定常微速旋回域の間にオペレータが操作することによ
り残存荷振れの修正もできる。また、減速パターンが実
際のオペレータの減速操作パターンに近いため、制御中
のオペレータに違和感を与えることが少なく操作がし易
い。また、旋回位置が少しズレたときに、一定の微速速
度で補正できるため、補正時間が短くできるとともに、
荷振れを起こすこともない。
【0011】
【実施例】以下に、本発明に係るクレーンの旋回減速制
御装置およびその制御方法の実施例について、図面を参
照して詳述する。図3はクレーン車両1の側面図、図4
は平面図であり、下部走行体2には旋回自在に旋回体3
が取着され、旋回体3にはブームシリンダ4により揺動
自在で、かつ、伸縮自在な多段ブーム5(以下、ブーム
5という)が取着されている。ブーム5の先端部にはシ
ーブ6が回転自在に取着され、図示しないウインチから
のロープ7を導出している。ロープ7の先端にはフック
8が取着され、荷物9を吊っている。また、下部走行体
2にはアウトリガ11が配設され、アウトリガ11は作
業時には車体の外方に張り出され、吊り荷時の車体の安
定を図っている。
【0012】クレーン車両1には、図1に示すような、
クレーンの旋回減速制御装置20が配設されている。ブ
ーム長検出センサ21は伸縮自在なブーム5の長さ(L
a)を検出する。ブーム揺動角度検出センサ22は旋回
体3に対するブーム揺動角度(θa)を検出する。ブー
ム圧力センサ23はブームシリンダ4に作用する圧力
(Pa)を測定し、その測定結果より、荷物9とブーム
5の重量の加算値を検出する。このブーム長検出センサ
21、ブーム揺動角度検出センサ22、および、ブーム
圧力センサ23より旋回中心(Oa)からのフック8の
作業半径(R)を検出する作業半径検出手段24が構成
されている。旋回角検出センサ25は下部走行体2に対
する旋回体3、すなわち、ブーム5の旋回角度(γn)
を検出する。旋回角速度検出センサ26は旋回体3の旋
回角速度ωを検出する。アウトリガ張出量検出センサ2
7(以下、張出量検出センサ27という)はアウトリガ
11の張出し量(Sa)を検出する。ロープ長検出セン
サ28はクレーンのシーブ6から荷物9までのロープ7
の長さ(Ma)を検出する。
【0013】上記のいずれものセンサはコントローラ等
の制御部30に接続されている。また、制御部30に
は、旋回体3を停止する旋回体停止装置41、旋回体3
を制動する旋回体制動装置42、および、警報音を出力
する警報出力装置43が接続されている。旋回体停止装
置41は、図示しない油圧モータからの出力を停止する
ブレーキ装置あるいは油圧モータへの圧油を停止する閉
止弁等により、また、旋回体制動装置42は、図示しな
い油圧モータへの圧油を給排する操作弁あるいはカウン
タバランス弁等により構成されている。また、警報出力
装置43は音を発するブザー等により構成されている。
【0014】次に、作動について、図2、図3を用いて
説明する。オペレータは作業を開始する前に作業現場に
合わせてアウトリガ11を張り出す。この張出し量Sa
は張出量検出センサ27で検出され、検出された信号は
制御部30に送信される。制御部30の限界域設定手段
31はアウトリガ11の張出し量Saに応じて、車両が
転倒する等の危険領域である限界領域Acを演算して設
定する。この限界域設定手段31は限界領域Acの両端
部の旋回角度θcを停止位置として設定するとともに、
許容作業半径Raを制御部30の記憶装置より呼び出し
設定する。許容作業半径Raは作業半径検出手段24に
より求められる。すなわち、許容作業半径Rは、アウト
リガ11の張出し量Saに応じて、ブーム長検出センサ
21からの長さL、ブーム揺動角度検出センサ21から
のブーム角度θ、および、ブーム圧力センサ23からの
圧力Pの相関関係より求め、制御部30の記憶装置に記
憶されている。
【0015】次に、オペレータが荷物9を吊り上げ旋回
体3を旋回させる際の動作について説明する。先ず、オ
ペレータは荷物9の位置に旋回体3を旋回させるととも
に、荷物9の大きさ、および、重量に合わせてブーム5
の長さLaとブーム5の揺動のブーム角度θaを適宜調
整してフック8を荷物9の位置に合わせる。フック8に
荷物9を掛けたら、図示しないウインチからロープ7を
繰り出し、フック8で荷物9を吊るとともに、所定の高
さまで吊り上げる。このとき、ブーム長検出センサ21
は伸長したブーム5の長さLaを、ブーム揺動角度検出
センサ21はブーム揺動角度(θa)を、また、ブーム
圧力センサ23はブームシリンダ4に作用する圧力(P
a)を測定し制御部30に送信する。また、ロープ長検
出センサ28はウインチからロープ7を繰り出した量を
制御部30に送信する。
【0016】制御部30の吊荷周期算出手段32は、ロ
ープ7の繰り出した量とブーム5の長さの差とにより、
シーブ6から荷物9までのロープ7の長さ(Ma)を算
出する。また、吊荷周期算出手段32は、ロープの長さ
Maに応じた吊っている荷物9の振れの周期Taを演算
する。
【0017】定常微速旋回速度算出手段33は、吊荷周
期算出手段32からの振れの周期Taと、ブーム長検出
センサ21からのブーム5の長さLaと、および、旋回
角速度検出センサ26からの旋回中の旋回角速度ωo と
を受けて、定常微速旋回速度ωx と、定常微速旋回時間
t2 と、及び微速終了から停止までの時間t3 とを求め
るとともに、その合計時間ta(ta=t2 +t3 )を
求める。この定常微速旋回速度ωx は、旋回体3、ブー
ム5、ロープ7、および、荷物9の振子運動の動特性に
より求めるとともに、ブーム5が停止位置γdから外れ
た場合でも速やかに補正できる速さに設定する。
【0018】減速所要時間算出手段34は、旋回角速度
検出センサ26からの旋回中の旋回角速度ωo と、吊荷
周期算出手段32からの振れの周期Taとを受けて、減
速制御時間t1 を求めるとともに、その合計時間tb
(tb=t1 +t2 +t3 )を演算する。この減速制御
時間t1 は、振れの周期Taの倍数により求める。(詳
細は、本出願人が提案した特開平7−76490号公報
による。)これにより、図2に示す時間tに対する目標
旋回角速度ωのパターンを形成する。
【0019】減速角度算出手段35は、上記で求めた図
2のパターンに従ったときの必要な旋回角度を数1で求
め、図2、図4に示す減速開始位置γaから停止位置γ
dまでの所要の旋回角度θra-rd を決定する。
【数1】 θra-rd =Σ∫ω dt
【0020】次に、図2、図4に示す減速から停止まで
について説明する。先ず、減速開始から減速終了までに
ついて説明する。図2、図4において、減速開始位置γ
aは停止位置γdに大して所要の旋回角度θra-rd だけ
手前の角度に旋回体3が到達した位置で、旋回中の旋回
体3の一定の旋回角速度ωo からの減速の開始位置であ
る。減速の開始位置までの旋回体3の一定の旋回角速度
ωoは、オペレータの所望の旋回角速度であり、この所
望の旋回角速度は図示しない旋回体3を旋回させる操作
レバーの操作量により決定される。減速終了位置γbは
旋回体3が一定加速度ωctで減速しているのが終了する
位置である。
【0021】この減速開始位置γaから減速終了位置γ
bまでの旋回減速領域θeは前記のように振れの周期T
aの倍数で求められ、この旋回減速領域θeでの減速
は、旋回角速度制御演算手段36からの信号により、減
速制御時間t1 後の旋回体3の旋回角速度が図2のパタ
ーンの定常微速旋回速度ωx となるように旋回体制動装
置42が作動して旋回体3を一定加速度ωctで制動す
る。すなわち、旋回角速度制御演算手段36は、旋回角
検出センサ25からのブーム5の旋回角度γの信号を受
けて、旋回角度γが限界領域Acの旋回角度θc、ある
いは、減速角度算出手段35からの所要の旋回角度θ
ra-rd に達したか、否かを検出しつつ、旋回角速度検出
センサ26からの旋回中の旋回角速度ωを受けて、図2
のパターンの一定加速度ωctで減速するように、旋回体
制動装置42に指令を出力している。具体的には、図示
しない旋回モータへの流量を制御する流量制御弁に対し
て、旋回角速度制御演算手段36が指令を出力し、油圧
モータへの供給量を流量制御弁により減少して行う。
【0022】次に、減速終了から定常微速旋回速度ωx
を経て停止までについて説明する。減速終了位置γbを
越えた位置より旋回体3は微速の一定速度の定常旋回速
度ωx に入る。この定常微速旋回速度ωx は停止位置γ
dの直前の定常微速旋回終了位置γcまで行われる。こ
の減速終了位置γbから定常微速旋回終了位置γcまで
の定常微速旋回領域θgは、減速終了位置γbを越えた
ときに、荷物9に振れが残ってもオペレータの操作によ
り荷振れを吸収できる範囲、あるいは、図2に示すよう
に旋回体3が減速終了位置γbの直前の位置θiに停止
した場合に旋回体3を再起動して、一点鎖線(Ya)で
示すように速やかに停止位置γdに旋回できる範囲によ
り設定する。
【0023】また、定常微速旋回速度ωx は、定常微速
旋回速度算出手段33により、旋回体3、ブーム5、ロ
ープ7、および、荷物9の振子運動の動特性により求
め、旋回体3を停止した際に吊り荷に振れを残さない範
囲に設定される。上記設定に基づき、旋回角速度制御演
算手段36は、旋回減速領域θeでの減速に加えて、定
常微速旋回速度算出手段33からの定常微速旋回速度ω
x の信号と、減速所要時間算出手段34からの合計時間
tbを受けて、図2のパターンの定常微速旋回速度ωx
を経て、停止位置γdで停止するように、旋回体制動装
置42に指令を出力している。しかし、このときに外乱
等により旋回体3の停止が、図2に示すように減速終了
位置γbの直前の位置θiに停止した場合でも、定常微
速旋回速度ωx を早くすることにより、オペレータは従
来よりも速やかに停止位置γdまで旋回できる。
【0024】また、定常微速旋回終了位置γcを過ぎる
と、旋回停止演算手段37は旋回体停止装置41に信号
を出力して旋回体3を停止位置γdで確実に停止する。
すなわち、旋回停止演算手段37は、旋回角検出センサ
25からのブーム5の旋回角度γの信号を受けて、旋回
角度γが限界領域Acの旋回角度θc、あるいは、減速
角度算出手段35からの所要の旋回角度θra-rd に達し
たか、否かを検出しつつ、所要の旋回角度θra-rd に達
した場合に、旋回体停止装置41に信号を出力して旋回
体3を停止する。具体的には、旋回停止演算手段37
は、図示しない旋回モータに付設してある図示しない閉
止弁あるいはブレーキ装置に指令を出力し、図示しない
旋回モータの回転を停止する。
【0025】なお、上記において、警報出力装置43は
ブーム5が減速終了位置γbに達すると間欠の警報音の
発生を始め、定常微速旋回終了位置γcに達すると連続
の警報音の発生を始める。したがって、オペレータは、
間欠の警報音を聞くことにより、定常微速旋回に入った
こと、および、連続の警報音の聞くことにより間もなく
停止することを判別でき、操作性が向上する。
【0026】上記のごとく、設定されている制御部30
は、フック8で荷物9を所定の高さまで吊り上げたと
き、作業半径Rnを求めるとともに、許容作業半径Ra
と比較する。この求めた作業半径Rnが許容作業半径R
aよりも小さい場合には、限界領域Acが無く、全旋回
範囲が可能となる。この場合には、オペレータは、全旋
回範囲のどの位置にも荷物を下ろすことができる。作業
半径Rnが許容作業半径Raよりも大きい場合には、こ
の制御により荷物9を振ることなく限界領域Acの手前
で停止できる。すなわち、オペレータは減速開始位置γ
aの近傍で旋回体3を旋回するための図示しない旋回用
操作レバーを限界領域Acの回転方向に操作する。これ
にともない、制御部30は旋回体3を制動する旋回体制
動装置42に指令を出力し、旋回体3を一定加速度ωct
で減速する。
【0027】この減速は、減速終了位置γbまで制御部
30の指令により行われる。旋回角検出センサ25から
の信号により旋回体3が振れの周期Taの倍数にある減
速終了位置γbに達すると、制御部30は図示しない旋
回モータを制御する流量制御弁に指令を出力し、旋回体
3を定常微速旋回速度ωx にする。このとき、荷物9の
振れは殆どなくなる。もし、定常微速旋回速度ωx に入
っても、荷物9の振れがあると、オペレータは、図示し
ない旋回用操作レバーを操作して、荷物9の振れがなく
なるように操作しながら、旋回体停止装置41により旋
回体3を停止位置γdで停止する。したがって、停止位
置γdでは荷物9に荷振れがなく安全に停止することが
できる。
【0028】また、この求めた作業半径Rnが許容作業
半径Raよりも小さい場合にも、ブーム5の伏せと、伸
ばしとを同時操作中の場合では限界領域Acが存在す
る。図4において、ブーム5が安全領域(Ra以下)の
位置Baにあり、旋回減速制御時間tr 後にブーム5が
ブーム伏せにより旋回減速領域θe(Ra以上)の位置
Bbへ矢印方向に侵入する場合には、旋回体3を一定加
速度ωctで減速する。この減速は、減速終了位置γbま
で制御部30の指令により行われる。旋回角検出センサ
25からの信号により旋回体3が振れの周期Taの倍数
にある減速終了位置γbに達すると、制御部30は図示
しない旋回モータを制御する流量制御弁に指令を出力
し、旋回体3を定常微速旋回速度ωx にする。
【0029】このとき、作業半径Rnが許容作業半径R
aよりも大きい場合には、制御部30は旋回体停止装置
41に信号を出力して旋回体3を停止位置γdで停止す
る。もし、作業半径Rnが許容作業半径Raよりも小さ
い場合には、限界領域Acの許容作業半径Raに到達し
てブーム5が停止した後でも、定常微速旋回速度ωxを
維持して停止する。このため、許容作業半径Ra上では
旋回ができる。したがって、本発明では、ブームの伏
せ、ブームの伸ばし時にも危険域に接近する場合に減速
制御が作動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーンの旋回減速制御装置のブロッ
ク図である。
【図2】本発明のクレーンの旋回角度と旋回速度との関
係を説明する図である。
【図3】クレーンの作業姿勢を示す側面図である。
【図4】クレーンの作業姿勢を示す平面図である。
【図5】吊り荷の角速度およびブームの角速度の変化の
特性を示す図である。
【符号の説明】
1…クレーン車両、2…下部走行体、3…旋回体、4…
ブームシリンダ、5…ブーム、6…シーブ、7…ロー
プ、8…フック、9…荷物、11…アウトリガ、21…
ブーム長検出センサ、22…ブーム揺動角度検出セン
サ、23…ブーム圧力センサ、24…作業半径検出手
段、26…旋回角速度検出センサ、27…アウトリガ張
出量検出センサ、28…ロープ長検出センサ、30…制
御部、41…旋回体停止装置、42…旋回体制動装置、
43…警報出力装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回体に伸縮・揺動自在のブームの長
    さ、ブームの揺動角度、およびブームに装着されたフッ
    クの吊り荷の重量等を検出して、フックの作業半径を検
    出する作業半径検出手段と、走行体に対する旋回体の旋
    回角度を検出する旋回角検出手段と、旋回体の旋回角速
    度を検出する旋回角速度検出手段と、アウトリガの張出
    し量をアウトリガ張出量検出手段と、アウトリガの張出
    し量に応じたクレーンの安定限界域を演算し設定する限
    界域設定手段と、クレーンのシーブから吊り荷までのロ
    ープの長さを検出するロープ長検出手段と、ロープの長
    さに応じた吊り荷の振れの周期を演算する吊荷周期算出
    手段と、吊り荷の振れ周期に基づき、減速終了時に荷の
    振れを残さずに旋回体を一定加速度で制動させるための
    所要時間を演算する減速所要時間算出手段と、および、
    旋回体を一定加速度で制動する旋回体制動手段とを有
    し、クレーンの限界域を越える手前で旋回体を制動する
    とともに、吊り荷を振らさずに旋回を減速し停止させる
    クレーンの旋回減速制御装置であって、 旋回体を停止させる直前に一定の微速速度で旋回する定
    常微速旋回域を設けたことを特徴とするクレーンの旋回
    減速制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクレーンの旋回減速制御
    装置において、定常微速旋回域の一定の微速速度の開始
    は、荷の振れを残さずに制動させるための所要時間後で
    あることを特徴とするクレーンの旋回減速制御装置。
  3. 【請求項3】 減速所要時間内に荷の振れを残さずに制
    動させる旋回体制動手段と、停止位置で旋回体を停止さ
    せる旋回体停止手段とからなることを特徴とする請求項
    1あるいは請求項2記載のクレーンの旋回減速制御装
    置。
  4. 【請求項4】 定常微速旋回域および速度を作業半径に
    応じて変更することを特徴とする請求項1、請求項2あ
    るいは請求項3記載のクレーンの旋回減速制御装置。
  5. 【請求項5】 定常微速旋回域および定常微速旋回域か
    ら停止位置までに警告音を発生し、かつ、定常微速旋回
    域と定常微速旋回域から停止位置とで音圧、音色を区別
    する警告音発生手段を設けることを特徴とする請求項1
    から請求項4のいずれかの記載のクレーンの旋回減速制
    御装置。
  6. 【請求項6】 ブームの長さとブームの揺動角度に応じ
    たブームおよび吊り荷の重量から求めたフックの作業半
    径、走行体に対する旋回体の旋回角度、旋回体の旋回角
    速度、およびアウトリガの張出し量のそれぞれを検出し
    てクレーンの旋回危険域を演算するとともに、クレーン
    のシーブから吊り荷までのロープの長さを検出し、その
    長さから吊り荷の振れの周期、および吊り荷の振れ周期
    に基づき減速終了後に荷の振れを残さず旋回体を一定加
    速度で制動させるための所要時間を演算し、クレーンの
    旋回危険域を越える手前で旋回体を制動するとともに、
    吊り荷を振らさずに旋回を減速し停止させるクレーンの
    旋回減速制御装置の制御方法であって、旋回体を一定加
    速度で制動させた後、停止させる直前に一定の微速速度
    で旋回し、その後に停止することを特徴とするクレーン
    の旋回減速制御装置の制御方法。
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