JPH10158193A - 鼻炎治療用組成物 - Google Patents

鼻炎治療用組成物

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JPH10158193A
JPH10158193A JP8320484A JP32048496A JPH10158193A JP H10158193 A JPH10158193 A JP H10158193A JP 8320484 A JP8320484 A JP 8320484A JP 32048496 A JP32048496 A JP 32048496A JP H10158193 A JPH10158193 A JP H10158193A
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JP
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composition
drug
inflammatory
mequitazine
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Application number
JP8320484A
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English (en)
Inventor
Makoto Kawaguchi
誠 川口
Noriko Takagi
典子 高木
Tomohiko Ishihara
智彦 石原
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NIPPON RIMEFU KK
Rohto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
NIPPON RIMEFU KK
Rohto Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鼻汁、鼻閉、くしゃみ等の鼻炎症状を緩和
し、眠気、頭重感等の副作用のより軽減された鼻炎治療
用組成物の提供。 【解決手段】 フェノチアジン系抗ヒスタミン薬、消炎
酵素薬および抗炎症薬を含有することを特徴とする鼻炎
治療用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鼻炎症状治療用組
成物に関する。詳しくはフェノチアジン系抗ヒスタミン
薬と、消炎酵素薬及び抗炎症薬を含有する鼻炎治療用組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アトピー性疾患の話題が新聞やテ
レビなどでもよく報じられている。アトピーに基づく疾
患には、杉などの植物に由来する花粉や、埃、ダニなど
の様々な要因(以下、アレルゲンという)により引き起
こされる、具体的には例えばアレルギー性鼻炎や花粉症
などが挙げられる。これらのアトピー性疾患の具体的症
状としては、水性鼻汁、鼻閉、くしゃみの3主徴があ
る。これら3主徴の発現は、通常アレルゲン吸入後数分
以内に鼻腔の痒みが生じ、つづいてくしゃみ発作が起こ
り、さらには多量の鼻汁流出や鼻閉をみる。また、鼻閉
は持続性で数時間も続き、さらにこの鼻閉によって鼻呼
吸が困難となったり、ひどくなると頭重感を伴うことも
ある。これらの鼻炎症状は、長期間にわたり患者に著し
い不快感を与えるだけでなく、その症状は患者の日常生
活に多大な支障をもたらしている。さらに、患者の中に
は鼻をかむ頻度が多いことに起因して、鼻粘膜が炎症を
起こしたり鼻の血管が切れて鼻出血するなどの症状を併
発する患者もしばしば見られる。またわが国ではアレル
ギー性の鼻炎症状のみならず、ほぼ毎年のようにインフ
ルエンザ(流行性感冒)が流行し、その時の諸症状のひ
とつとして鼻炎症状を訴える患者も多数見られる。これ
らの事情から、現在鼻炎症状を緩和する配合剤が多数市
販されている。
【0003】前記鼻炎症状を改善させることを目的とす
る、市販の一般用内服配合剤(以下、「鼻炎用内服薬」
という)の必須成分として抗ヒスタミン薬がある。抗ヒ
スタミン薬は、通常その抗ヒスタミン作用によって目の
痒み、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉などを緩和する目的で
配合される。また抗ヒスタミン薬には多種類あるが、概
してその中枢神経への作用、即ち鎮静作用、眠気、倦怠
感などの副作用を有するものが多く、自動車の運転手な
どの持続的注意を必要とする職業の患者にはより催眠作
用の少ない製剤を選んで投与する必要があった。
【0004】ところで、最近は眠気などの副作用が比較
的少ない非鎮静性抗ヒスタミン薬として、メキタジンが
知られている。しかし、このメキタジンは副作用は弱い
ものの、抗ヒスタミン作用が従来のものに比べて緩和で
あるという欠点があった。そこでこの様な欠点を補うた
めに、血管収縮作用を有する塩酸フェニルプロパノール
アミン(以下、PPAという)を併せて配合する鼻炎治
療用組成物(特開平7−188002号公報(同公報の
実施例1〜3参照)記載)や、鼻汁分泌抑制作用を有す
る抗コリン剤のベラドンナ(総)アルカロイド(以下、
BAという)、ダツラエキス、ロートコンなどのトロパ
ンアルカロイドまたはヨウ化イソプロパミドとメキタジ
ンを、併せて配合する鼻炎治療用組成物(特開平7−1
88040号公報(同公報の実施例1及び2参照)、特
開平8−208483号公報(同公報の実施例1から1
1参照))、及びPPAとBAを併せて配合する製剤
(特開平7−53355号(同公報の参考例3及び4参
照))が報告されている。これらの配合においては、P
PA及び/またはBAの作用またはそれらの相互作用に
より抗ヒスタミン作用の弱さを補うものと考えられる。
【0005】しかしながら本発明者らの実験では、上述
した従来の配合では、1個の製剤として患者に服用させ
たときに、期待したほどには顕著な鼻炎改善効果が得ら
れなかった。例えば、従来のメキタジンと血管収縮薬と
の配合では、血管収縮作用を増強し鼻炎症状、特に鼻閉
症状が改善されることが開示されている。しかし鼻閉症
状は、鼻粘膜局所での炎症によって起こり時に頭重を伴
うものであって、この様な血管収縮作用のみでは炎症の
改善効果も不十分であり、ましてや頭重の改善には至ら
ない。鼻汁分泌抑制作用の増強による鼻炎症状の改善効
果を期待して、抗コリン剤が配合されうる。しかしなが
ら、メキタジンの医療用薬品としての治験(耳鼻咽喉科
展望Vol.27 No.Suppl 5 PAGE.579-586 1984 )には、メ
キタジン1回量3mg、1日2回服用の場合、60%の
患者は口渇を訴えていることが報告されており、分泌抑
制作用を有する抗コリン剤を配合すると、メキタジン自
身による口渇と相まって患者にとって非常に不快な感じ
をもたらすものと考えられる。この様な副作用を軽減す
る配合比が開示されている(特開平8−208483号
公報)が、この配合比の範囲でメキタジン製剤を調製し
ヒトに投与したところ、口渇副作用の改善についてはま
だ十分でなく、更に改善の余地があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の強力な抗ヒスタミン作用を有する抗ヒスタミン薬を含
む鼻炎用内服薬で問題となっていた眠気などの副作用を
軽減せしめるとともに、鼻くしゃみ、鼻汁、痒み、鼻閉
などの鼻炎症状に対する総合的な緩和効果の高い、また
強力な鼻炎改善効果によって頭重症状をも改善し、患者
を不快感から解放する鼻炎治療用組成物を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記事情に
鑑み、鼻炎に対する総合的な緩和効果がより優れた組合
せを求め鋭意研究を重ねた結果、メキタジンなどのフェ
ノチアジン系抗ヒスタミン薬とともに、消炎酵素薬及び
抗炎症薬を配合することにより、鼻炎に対する総合的な
効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。本発明の鼻炎治療用組成物(以下、「本発明の組成
物」ともいう)は、メキタジンなどのフェノチアジン系
抗ヒスタミン薬の抗ヒスタミン作用、消炎酵素薬の消炎
作用と粘液溶解作用、そして抗炎症薬の抗炎症作用が著
しく相互に増強された鼻炎治療用組成物である。即ち、
消炎酵素薬と抗炎症薬がメキタジンの抗ヒスタミン作用
を増強し、加えて消炎酵素薬と抗炎症薬の組合せ自体が
相互にそれぞれの作用を高めあい、その結果、抗炎症薬
の抗炎症作用に基づく粘膜修復効果及び消炎酵素薬の消
炎作用、粘液溶解作用に基づく鼻汁排出促進効果が各々
増強され、これにより鼻閉や鼻汁分泌が強く抑制され総
合的に鼻炎症状を改善することとなる。また先に述べた
ように、鼻閉や鼻汁分泌がひどくなると頭重を伴うが、
そのような患者に対しても、本発明の組成物を服用させ
ることにより、鼻閉あるいは鼻汁分泌を抑制し、鼻炎症
状を改善するとともに頭重をも取り去り、鼻炎症状の改
善と相まって患者を不快感から解放する。さらに本発明
の組成物において、より好ましくは中枢興奮薬が配合さ
れる。頭重抑制効果を増強するとともに、フェノチアジ
ン系抗ヒスタミン薬の、例えばメキタジンを用いる場合
は、副作用が比較的弱い上、さらに中枢興奮薬の覚醒効
果により、より眠気などの副作用が減じられ、副作用の
極めて少ない鼻炎治療用組成物となる。
【0008】即ち本発明は以下の通りである。 (1)フェノチアジン系抗ヒスタミン薬と、消炎酵素薬
及び抗炎症薬を含有することを特徴とする鼻炎治療用組
成物。 (2)フェノチアジン系抗ヒスタミン薬がプロメタジ
ン、アリメマジン、イソチペンジルまたはそれらの塩類
から選ばれる、就中、メキタジンまたメチレンジサリチ
ル酸プロメタジンである上記(1)記載の鼻炎治療用組
成物。 (3)消炎酵素薬がリゾチーム、ブロメライン、トリプ
シン、α−キモトリプシン、セミアルカリプロティナー
ゼ(セアプローゼS-AP)、プロテナーゼ、セラチオペプ
チダーゼ(セラペプターゼ)、ストレプトキナーゼ、ス
トレプトドルナーゼ、ブロムヘキシンまたはそれらの塩
類から選ばれる、就中、リゾチーム、ブロメラインまた
はそれらの塩類から選ばれる上記(1)または(2)記
載の鼻炎治療用組成物。 (4)中枢興奮薬を含有する上記(1)〜(3)のいず
れかに記載の鼻炎治療用組成物。 (5)中枢興奮薬の配合量が1日量にして12mgから
300mgである上記(4)記載の鼻炎治療用組成物。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を詳細に説明
する。本発明の組成物の必須成分には、フェノチアジン
系抗ヒスタミン薬、消炎酵素薬、抗炎症薬がある。本発
明の組成物に配合されるフェノチアジン系抗ヒスタミン
薬は、その名の通りフェノチアジン骨格を有する。具体
的に挙げれば、例えばプロメタジン、アリメマジン、イ
ソチペンジル、メキタジンなどがあり、通常はこれらの
塩を配合する。例えばプロメタジンは、塩酸プロメタジ
ンやメチレンジサリチル酸プロメタジンを、イソチペン
ジルは塩酸イソチペンジルを、アリメマジンは酒石酸ア
リメマジンを配合する。従って、本発明で使用するフェ
ノチアジン系抗ヒスタミン薬は、プロメタジン、アリメ
マジン、イソチペンジル、メキタジンだけでなくこれら
の塩類も含む。なお、上に示した塩酸塩や酒石酸塩など
は、本発明の組成物に配合するものの例示に過ぎず、こ
れらの例示のみに限定されるものではない。また、前記
フェノチアジン系抗ヒスタミン薬のうち、本発明の組成
物に配合するのに最も好ましいものは、メキタジンとメ
チレンジサリチル酸プロメタジンである。メキタジン
は、下記式(I)で示す構造を有する代表的なフェノチ
アジン系抗ヒスタミン薬で、眠気の副作用が特に少な
い。本発明の組成物に配合するメキタジンとしては、公
知の手法を用いて化学的に合成し精製されたものの他、
市販のものを用いてもよい。
【0010】
【化1】
【0011】また、メチレンジサリチル酸プロメタジン
は配合変化が起こり難く高い安定性を示す上、患者に経
口投与した際に苦味がほとんどないので服用時における
不快感が極めて少ない利点がある。さらに、メチレンジ
サリチル酸プロメタジンは流通上入手しやすので安定供
給の観点からも好ましい。
【0012】本発明の組成物において配合される消炎酵
素薬は消炎作用、浮腫抑制作用、粘液分解作用を有し、
炎症局所における起炎性ペプチドや膿汁、そして浸出物
を分解したり、その排出を促進する。該消炎酵素薬は、
鼻粘液を溶解する効能があるものであれば特に限定され
ないが、具体的に例示すれば、リゾチーム、ブロメライ
ン、トリプシン、α−キモトリプシン、セミアルカリプ
ロティナーゼ(セアプローゼS-AP)、プロテナーゼ、セ
ラチオペプチダーゼ(セラペプターゼ)、ストレプトキ
ナーゼ、ストレプトドルナーゼ、ブロムヘキシンなどを
挙げることができる。特に好ましい例として、他の配合
成分との組み合わせによる総合的な鼻炎治療効果が顕著
なリゾチーム、ブロメラインなどが挙げられる。また、
これらの消炎酵素薬の化学的形態は、通常用いられるも
のであればいかなる形態でもよく、例えばリゾチームの
場合は一般に塩化物(塩化リゾチーム)、ブロムヘキシ
ンの場合は塩酸塩(塩酸ブロムヘキシン)の形態で用い
られる。また、前記塩化リゾチームなど、日本薬局方
(以下、「日局」という)に収載されているものにあっ
ては、市販の塩化リゾチームを使用する場合は日局の規
格に適合するもの(以下、「日局適合品」という)を用
いることが好ましいことは言うまでもないが、これに限
定されるものではない。当該消炎酵素薬は、フェノチア
ジン系抗ヒスタミン薬と併用することにより、その相互
作用によってフェノチアジン系抗ヒスタミン薬の抗ヒス
タミン作用(ヒスタミンの血管透過性亢進作用の抑制)
が増強される。好適にはより相互増強作用が顕著な塩化
リゾチームとメキタジンの組合せが選択される。また消
炎酵素薬は、さらに本発明の組成物におけるもう1つの
必須成分である抗炎症薬との組合せによっても相互に作
用を増強させる。
【0013】本発明における抗炎症薬は、抗炎症作用を
有し鼻粘膜を修復する作用を有する。このような抗炎症
薬には、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウ
ム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチ
ン酸ジアンモニウムなどのグリチルリチン酸及びその塩
類の他、カンゾウなどを例示することができる。なお、
カンゾウは植物の根でありいわゆる生薬であるが、その
奏効成分はグリチルリチン酸であるので、グリチルリチ
ン酸及びその塩類と同様の薬理効果が得られるものであ
る。また、配合する場合の形態は特に限定されないが、
カンゾウ末(粉末)やカンゾウエキスが好ましい。ま
た、これら抗炎症薬の中で、日局に掲載されているもの
については、市販のものを使用する場合は日局適合品が
望ましいが、これに限定されないことは言うまでもな
い。また、これらの列挙した抗炎症薬は、フェノチアジ
ン系抗ヒスタミン薬や消炎酵素薬と併用すると相互増強
作用が見られる。まず、抗炎症薬とフェノチアジン系抗
ヒスタミン薬との併用では、フェノチアジン系抗ヒスタ
ミン薬の抗ヒスタミン作用が増強される。なお、上に列
挙した抗炎症薬は、何れもグリチルリチン酸を主成分と
するものであるので、どれを選択してもよいが、併用す
るフェノチアジン系抗ヒスタミン薬としては、比較的顕
著な作用増強が見込まれるメキタジンを選択するのが好
ましい。
【0014】以上述べたように、本発明の組成物におい
て、必須成分としてフェノチアジン系抗ヒスタミン薬
(特にメキタジン)、消炎酵素薬(特に塩化リゾチー
ム)及び抗炎症薬とを配合することにより、フェノチア
ジン系抗ヒスタミン薬の抗ヒスタミン作用(ヒスタミン
の血管透過性亢進作用の抑制)が、消炎酵素薬の有する
消炎作用及び抗炎症薬の有する抗炎症作用が各々増強さ
れる。これにより鼻汁や鼻閉症状が改善されることとな
り、さらには頭重をも取り去るという今までの鼻炎用内
服薬では得られない効果をもたらす。従って、鼻炎症状
に対する効果がより増強されるとともに、鼻炎症状を総
合的に改善する効果を得ることができる。さらに本発明
の組成物には、眠気などの副作用の軽減性をさらに強
め、かつ鼻炎症状に伴う頭重感に対する抑制効果を増強
するために、中枢興奮薬を含めることが好ましい。本発
明で使用されうる中枢興奮薬としては、安息香酸ナトリ
ウムカフェイン、カフェイン、無水カフェインなどが例
示される。
【0015】本発明の組成物には、必要に応じて抗コリ
ン薬や交感神経刺激薬を配合することができる。例えば
抗コリン薬はその抗コリン作用に基づく粘液分泌抑制
(鼻汁の改善効果)などを期待して配合される。配合さ
れうる抗コリン薬としては、ダツラエキス、ベラドンナ
(総)アルカロイド、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプ
ロパミド、ロートエキスなどが例示される。また本発明
の組成物に配合できる交感神経刺激薬は、その血管収縮
作用により鼻閉症状を緩和し、本発明の組成物が有する
鼻炎症状に対する総合的な緩和効果をさらに高める目的
で配合される。具体的に配合されうる交感神経刺激薬
は、フェニルプロパノールアミン、フェニレフリン、d
l−メチルエフェドリン、l−メチルエフェドリン、メ
トキシフェナミンなどが例示される。また、これらの交
感神経刺激薬の化学的形態は、通常用いられるものであ
ればいかなる形態でもよいが、通常塩酸塩を配合する。
また、これらの交感神経刺激薬は通常、1種若しくは2
種以上の成分を配合することができる。
【0016】次に、上述した本発明の組成物に配合しう
る各成分の配合割合について述べる。本発明の組成物を
構成する各成分の配合割合は、通常フェノチアジン系抗
ヒスタミン薬を基準にして決定する。フェノチアジン系
抗ヒスタミン薬に対する各薬剤の配合割合は、選択する
抗ヒスタミン薬の種類によって異なるが、例えばメキタ
ジンを用いる場合は以下の通りである。なお、各成分の
配合比は、メキタジン1重量部に対する各成分の配合重
量部について述べるものとし、また消炎酵素薬の1つで
あるブロメラインについてはメキタジン1mgに対応す
る配合単位数とする。さらに、塩化リゾチームについて
はメキタジン1mgに対応する配合力価数とする。ま
ず、消炎酵素薬として例えばブロメラインを用いる場合
は通常0.8〜400,000単位、好ましくは4,0
00〜40,000単位、更に好ましくは6,000〜
40,000単位が、塩化リゾチームを用いる場合は通
常0.6〜300mg(力価)、好ましくは3〜30m
g(力価)、さらに好ましくは4.5〜30mg(力
価)が配合される。抗炎症薬も用いる薬剤によって異な
るが、通常0.6〜667重量部、好ましくは3〜67
重量部、さらに好ましくは5〜67重量部であり、例え
ばグリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グ
リチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸ジ
アンモニウムなどのグリチルリチン酸及びその塩類の場
合は、グリチルリチン酸に換算して通常0.6〜667
重量部、好ましくは6.6〜67重量部、さらに好まし
くは10〜67重量部である。また抗炎症薬としてカン
ゾウを選択する場合は、カンゾウエキスに換算して通常
17〜17,000重量部、好ましくは170〜1,7
00重量部、さらに好ましくは250〜1,700重量
部である。中枢興奮薬を含める場合は、例えばいわゆる
カフェイン類であれば、通常無水カフェインとして2〜
1,000重量部、好ましくは10〜100重量部、さ
らに好ましくは15〜100重量部が配合される。
【0017】また抗コリン薬を含める場合は、例えばロ
ートエキスまたはベラドンナエキスであれば通常0.4
〜200重量部、好ましくは2〜20重量部、さらに好
ましくは3〜20重量部、ベラドンナアルカロイドまた
はダツラエキスであれば通常0.004〜2重量部、好
ましくは0.02〜0.2重量部、さらに好ましくは
0.03〜0.2重量部である。また、交感神経刺激薬
を含める場合も用いる薬剤によって異なるが、例えば塩
酸フェニルプロパノールアミンであれば通常0.6〜3
34重量部、好ましくは3.3〜33.4重量部、さら
に好ましくは5〜33.4重量部、塩酸フェニレフリン
であれば0.2〜100重量部、好ましくは1〜10重
量部、さらに好ましくは1.5〜10重量部、dl−塩
酸メチルエフェドリンまたはl−塩酸メチルエフェドリ
ンであれば通常0.7〜367重量部、好ましくは3.
6〜36.7重量部、さらに好ましくは5.5〜36.
7重量部、塩酸メトキシフェナミンであれば1〜500
重量部、好ましくは5〜50重量部、さらに好ましくは
7.5〜50重量部配合される。
【0018】また、本発明の組成物には鼻炎症状の起因
や症状及びその程度などの要因により、トラニラストや
クロモグリク酸ナトリウムあるいはアンレキサノクスな
どの抗アレルギー薬や、ケイガイ、サイシン、ビャク
シ、ショウキョウなどの生薬類を配合することができ
る。さらに本発明の組成物を、風邪症候群の諸症状緩和
製剤(いわゆる風邪薬)に応用する場合は、風邪薬に通
常配合されている成分を添加してもよい。従って、本発
明の組成物には、例えば各種ビタミン類や、コデイン、
ジヒドロコデイン、ノスカピンなどの鎮咳薬、エテンザ
ミド、アセトアミノフェン、アセチルサリチル酸などの
解熱鎮痛薬、酸化マグネシウム、ケイ酸塩類、水酸化ア
ルミニウムゲルなどの制酸成分を配合してもよい。これ
らの成分を含有する本発明の組成物は、他の通常の風邪
薬に比して鼻炎症状の治療効果が特に優れている。この
ように本発明の組成物は、併存する他の主薬との間で相
互的に好ましくない比較的重大な作用を及ぼさない限
り、種々の製剤に鼻炎治療またはその他の目的で添加す
ることができ、しかも眠気などの副作用が軽減された製
剤となる。
【0019】本発明の組成物は、経口投与形態として錠
剤、被覆錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、液
剤、シロップ剤などの製剤とすることができる。本発明
の組成物には、主薬たる本発明の必須構成成分の他、必
要に応じて賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、コーティ
ング剤、矯味剤、矯臭剤、着色剤、保存剤、分散剤、溶
剤などの添加剤を加えてもよい。許容される添加剤とし
て具体的に例示すれば、賦形剤で好適な例としては、乳
糖、白糖、ブドウ糖及びマンニトールなどの糖類、バレ
イショデンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプ
ンなどのデンプン類、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウムなどの無機塩
類、結晶セルロースなどが挙げられる。好適な結合剤と
しては、デンプンのり液、アラビアゴム、ゼラチン、ア
ルギン酸ナトリウム、メチルセルロース(MC)、エチ
ルセルロース(EC)、ポリビニルピロリドン(PV
P)、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシプ
ロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)などが挙げられる。また滑沢剤で好適な
ものとしては、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水
素添加植物油、マクロゴール、シリコーン油などが挙げ
られる。好適な崩壊剤としては、デンプン、寒天、ゼラ
チン末、結晶セルロース、CMC・Na、CMC・C
a、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アルギン酸
ナトリウムなどが挙げられる。好適なコーティング剤と
しては、糖衣の場合として白糖、HPC、セラックなど
が、また膠衣の場合としてゼラチン、グリセリン、ソル
ビトールなどが、またフィルムコーティングの場合とし
て、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPM
C)、EC、HPC、PVPなどが挙げられる。さらに
腸溶性コーティングの場合として、ヒドロキシプロピル
メチルセルローステレフタレート(HPMCP)、セル
ロースアセテートフタレート(CAP)などが挙げられ
る。また好適な矯味剤としては、乳糖、白糖、ブドウ
糖、マンニトール、D−ソルビトール(液)及びD−ソ
ルビット(液)などが、好適な矯臭剤としては芳香性精
油類が挙げられる。また好適な着色剤としては、水溶性
食用色素、レーキ色素などが、好適な保存剤としては、
安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸、
エステル、逆性セッケン、デヒドロ酢酸、ホウ酸、クロ
ロブタノール、ベンジルアルコールなどが挙げられる。
また好適な分散剤としては、例えばポリソルベート8
0、グリセリン脂肪酸エステル、サラシミツロウが挙げ
られ、さらに溶剤としては中鎖脂肪酸トリグリセリドが
好適に用いられる。また好適な安定化剤としては、アス
コルビン酸、トコフェロール、チオ硫酸ナトリウムなど
の抗酸化剤及びエデト酸ナトリウムなどのキレート剤が
挙げられる。なお本発明の組成物に加えることができる
添加剤は、前記列挙したものに限定されず、製剤学上利
用可能なものであれば特に限定されない。
【0020】本発明の組成物の1日投与量は、投与する
患者の年齢、体重及び病状などにより適宜増減すること
ができるが、組成物中の各成分の好適な範囲を具体的に
例示すれば、まず必須成分のフェノチアジン系抗ヒスタ
ミン薬は、その代表的医薬であるメキタジンであれば
0.3〜6mg、好ましくは3〜6mgが投与され得
る。次に別の必須成分の消炎酵素薬は、リゾチーム(塩
化リゾチームとして)であれば、3.6〜90mg(力
価)、好ましくは18〜90mg(力価)、ブロメライ
ンであれば48,000〜120,000単位、好まし
くは24,000〜120,000単位が投与され得
る。またもう一つの必須成分の抗炎症薬はグリチルリチ
ン酸であれば4〜200mg、好ましくは40〜200
mg、カンゾウエキスであれば0.1〜5g、好ましく
は1〜5g、カンゾウ粉末であれば0.03〜1.5
g、好ましくは0.3〜1.5gである。中枢興奮薬を
含める場合は、カフェイン類(カフェインとして)であ
れば12〜300mg、好ましくは60〜300mg、
より好ましくは100〜300mg、さらに好ましくは
150〜300mgが投与され得る。
【0021】次に、配合可能な非必須成分として交感神
経刺激薬を配合する場合は、メチルエフェドリン(l,
dl−塩酸メチルエフェドリンとして)であれば4.4
〜110mg、好ましくは22〜110mg、フェニル
プロパノールアミン(塩酸フェニルプロパノールアミン
として)であれば4〜100mg、好ましくは20〜1
00mg、フェニレフリン(塩酸フェニレフリンとし
て)は1.2〜30mg、好ましくは6〜30mg、メ
トキシフェナミン(塩酸メトキシフェナミンとして)で
あれば6〜150mg、好ましくは30〜150mgが
それぞれ配合され得る。なお、交感神経刺激薬を2種以
上配合する場合は、それぞれの配合比に応じて適宜配合
量を調節する。また、同じく配合可能な非必須成分とし
て抗コリン薬を配合する場合は、まずロートエキスの場
合2.4〜60mg、好ましくは12〜60mg、ベラ
ドンナエキスであれば2.4〜60mg、好ましくは1
2〜60mg、ベラドンナアルカロイドであれば0.0
24〜0.6mg、好ましくは0.12〜0.6mg、
ダツラエキスであれば0.024〜0.6mg、好まし
くは0.12〜0.6mgがそれぞれ配合され得る。
【0022】本発明の組成物は、その必須構成成分及び
配合可能な非必須成分や各種添加剤とともに、様々な剤
形に製剤化することができる。なお、その剤形について
は、特に限定されないが、例えば素錠、各種コーティン
グ錠、チュアブル錠、発泡錠などを含むいわゆる錠剤の
他、軟カプセル剤、硬カプセル剤、散剤、顆粒剤、細粒
剤などの内服用固形製剤、さらにはエリキシル剤、リモ
ナーデ剤、ドリンク剤、シロップ剤を含むいわゆる内容
液剤や、その他ドライシロップ剤などの剤形とすること
ができる。これら各種剤形の薬剤(組成物)を製造する
には、これら各種製剤の一般的な製造方法、即ち常法に
従って、先に述べたような通常用いられる一般的な添加
剤を随時添加することにより、比較的容易に製造するこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明をより詳細に説明するため、実
施例及び実験例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に
よってなんら限定されるものではない。 実施例1 軟カプセル剤 下記表1の成分配合で示される軟カプセル剤を約1
0,000カプセル試作した。
【0024】
【表1】
【0025】中鎖脂肪酸トリグリセリド(日本油脂製、
商品名:パナセート810)1,182.0g、サラシ
ミツロウ(野田ワックス製、商品名:晒ミツロウ)6
7.0g、ポリソルベート80(日光ケミカルズ製、商
品名:ニッコールTO−10M)167.0g、グリセ
リン脂肪酸エステル(理研ビタミン製、ポエムS−10
0)67.0gを常法に従い70℃に加温しつつ攪拌
し、混合溶解した。なお、攪拌にはパドルミキサー約3
0rpm(槙野産業製)を用いた〔掻取ミキサー(約3
0rpm)若しくはウルトラミキサー(約1,000r
pm)を用いてもよい〕。次に、得られた溶解物をパド
ルミキサー(掻取ミキサー:約30rpmでもよい)を
用い約30rpmで攪拌しつつ25℃まで冷却した。次
に、冷却後の溶解混合物にメキタジン13.0g、塩化
リゾチーム290.0g(力価)、グリチルリチン酸ジ
カリウム154.0g、dl−塩酸メチルエフェドリン
200.0g、無水カフェイン330.0gを加えて常
法に従い、パドルミキサー(掻取ミキサーでもよい)を
用い、約30rpm、室温の条件下で1回目の攪拌練合
を20〜40分間均一に混合されるまで行った。続い
て、得られた練合混合物にロートエキス120.0gを
加え入れ、上述した1回目の攪拌練合と同一の条件で2
回目の攪拌練合を行った。次に、得られた練合混合物を
気密容器に入れ、常法に従ってこの気密容器中の空気
を、当該容器内の気圧がおよそ720mmHg程度にな
るまで吸引して当該練合混合物の脱泡を行い、脱泡後、
常法に従って260mgずつゼラチン皮膜充填し、4オ
バールの軟カプセル9,900カプセルを得た。
【0026】実施例2 軟カプセル剤 グリチルリチン酸ジカリウム154.0gに代えてグリ
チルリチン酸100.0g、無水カフェイン330.0
gに代えて安息香酸ナトリウムカフェイン333.3
g、dl−塩酸メチルエフェドリン200.0gに代え
て塩酸フェニルプロパノールアミン181.0g、中鎖
脂肪酸トリグリセリドの重量を1,182.0gに代え
て1,239gとした以外は、実施例1と同様にして、
下記表2の成分配合で示される軟カプセル剤を約1
0,000カプセル試作した結果、軟カプセル剤9,
800カプセルを得た。
【0027】
【表2】
【0028】実施例3 軟カプセル剤 グリチルリチン酸ジカリウム154.0gに代えてグリ
チルリチン酸ジアンモニウム176.0g、無水カフェ
イン330.0gに代えてカフェイン330.0g、d
l−塩酸メチルエフェドリン200.0gに代えて塩酸
フェニレフリン145.3g、中鎖脂肪酸トリグリセリ
ドの重量を1,182.0gに代えて1,200.0g
とした以外は、実施例1と同様にして、下記表3の配合
で示される軟カプセル剤を約10,000カプセル試
作した結果、軟カプセル剤9,850カプセルを得
た。
【0029】
【表3】
【0030】実施例4 軟カプセル剤 dl−塩酸メチルエフェドリン200.0gを100.
0gにするとともに、塩酸フェニルプロパノールアミン
166.6gを新たに加え、さらにグリチルリチン酸ジ
カリウム154.0gに代えてグリチルリチン酸ジアン
モニウム176.0g、無水カフェイン330.0gに
代えてカフェイン330.0g、中鎖脂肪酸トリグリセ
リドの重量を1,182.0gに代えて1,080gと
した以外は、実施例1と同様にして、下記表4の成分配
合で示される軟カプセル剤を約10,000カプセル
試作した結果、軟カプセル剤9,750カプセルを得
た。
【0031】
【表4】
【0032】実施例5 軟カプセル剤 メキタジン13.0gに代えてメチレンジサリチル酸プ
ロメタジン133.0g、塩化リゾチーム290g(力
価)に代えてブロメライン330.0g(165×10
6 単位)、ロートエキス120.0gに代えてベラドン
ナ(総)アルカロイド2.0g、dl−塩酸メチルエフ
ェドリン200.0gに代えて塩酸メトキシフェナミン
500.0g、中鎖脂肪酸トリグリセリドの重量を1,
182.0gに代えて836.0gとした以外は、実施
例1と同様にして、下記表5の成分配合で示される軟カ
プセル剤を約10,000カプセル試作した結果、軟
カプセル剤9,740カプセルを得た。
【0033】
【表5】
【0034】実施例6 軟カプセル剤 メキタジン13.0gに代えて酒石酸アリメマジン1
7.0g、塩化リゾチーム290.0g(力価)に代え
てブロメライン495.0g(247.5×10 6
位)、ロートエキス120.0gに代えてダツラエキス
40.0g、dl−塩酸メチルエフェドリン200.0
gに代えて塩酸メトキシフェナミン500.0g、中鎖
脂肪酸トリグリセリドの重量を1,182.0gに代え
て753.3gとした以外は、実施例1と同様にして、
下記表6の成分配合で示される軟カプセル剤を約1
0,000カプセル試作した結果、軟カプセル剤9,
880カプセルを得た。
【0035】
【表6】
【0036】実施例7 軟カプセル剤 無水カフェインの重量を330.0gに代えて500.
0g、ポリソルベート80の重量を167.0gに代え
て66.0g、グリセリン脂肪酸エステルの重量を6
7.0gに代えて23.1g、サラシミツロウの重量を
67.0gに代えて23.1g、中鎖脂肪酸トリグリセ
リドの重量を1,182gに代えて990.0gとした
以外は、実施例1と同様にして調製し、240mgずつ
充填し、下記表7の成分配合で示される軟カプセル剤
を約10,000カプセル試作した結果、軟カプセル剤
9,900カプセルを得た。
【0037】
【表7】
【0038】実施例8 錠剤 下記表8の配合の錠剤を、常法に従って、各成分を混
合、練合、打錠、乾燥して、1個190mgの錠剤約1
0,000錠の試作を行い、錠剤9,100錠(メキタ
ジン:1錠中約1.3mg)を得た。
【0039】
【表8】
【0040】実施例9 錠剤 下記表9の配合の錠剤を、常法に従って、各成分を混
合、練合、打錠、乾燥して、1個190mgの錠剤約1
0,000錠の試作を行い、錠剤9,100錠(塩酸プ
ロメタジン:1錠中約4.0mg)を得た。
【0041】
【表9】
【0042】実施例10 シロップ剤 精製水約400Lを攪拌釜に投入し、50rpmで85
〜95℃になるまで加温した後、該加温精製水中に保存
剤のパラオキシ安息香酸メチル(和光純薬製)300g
とパラオキシ安息香酸プロピル(相生化工製)150g
を加え、これを50rpmで85〜95℃の条件で混合
しつつ溶解した。次に、前記攪拌釜中の混合物に白糖
(日局13:三井製糖製)300kgを加え、前記と同
一の条件で白糖が溶解するまで攪拌した。次に白糖添加
後の攪拌釜中の混合物に、矯味剤の70%のD−ソルビ
トール液(東和化成工業製)250kgを加え、前記と
同一条件でよく混ぜ、混合物1を調製した。次に、混合
物1を50rpmで攪拌しつつ40℃以下となるまで冷
却した。また別に下記表10に示す本発明の組成物2k
gを精製水約10Lとともに攪拌タンクに投入してこれ
を攪拌しつつ溶解し、主薬組成物溶解液を調製した。
【0043】
【表10】
【0044】次に、前記D−ソルビトール液添加後冷却
しておいた混合物1を主薬組成物溶解液と合わせ、これ
を50rpmかつ40℃以下の条件で30分間攪拌し、
混合物2を調製した。また別に、精製水約20Lとクエ
ン酸ナトリウム(関東化学製)10kgとクエン酸(関
東化学製)15kgとをホーロータンク内に投入し、こ
れを室温かつ手動で攪拌しながら溶解混合し矯味剤溶解
液を調製した。次に混合物2と矯味剤溶解液を合わせ、
これを50rpmで20分間攪拌してこれを混合物3と
した。次に混合物3に香料としてdl−カンフル(高砂
香料工業製)2kgを加え、これを50rpmで20分
間攪拌し混合物4を得た。次に混合物4に全量1,00
0Lとなるまで精製水を加え、容量調節した後これを5
0rpmで30分間攪拌し、混合物5を調製した。最後
に、混合物5をカートリッジ式で濾過面積約1,000
cm2 のメンブランフィルターで、2〜3kg/cm2
の圧力で500〜1,000L/時間の速度で濾過し、
約1,000Lのシロップ剤を調製した。
【0045】実施例11 シロップ剤 メキタジン23.8gに代えて塩酸プロメタジン71.
4g、ロートエキス214.2gに代えてヨウ化イソプ
ロパミド26.6gとした以外は、実施例10と同様の
成分を同量使用し、かつ同様の方法によりロットサイズ
約1,000Lの下記表11に示す本発明の組成物を含
むシロップ剤を調製した。
【0046】
【表11】
【0047】実験例1 メキタジン(フェノチアジン系
抗ヒスタミン薬)、グリチルリチン酸(抗炎症薬)及び
塩化リゾチーム(消炎酵素薬)の併用効果に関する評価
実験 実験手順及び被験薬の投与量 体重がおよそ200〜250gのSD系雄性ラットを1
群8匹とし、これらラット群に被験薬を経口投与した。
投与直後から1時間経過した時点で、当該ラット群の各
々を刈毛し背部皮内に0.2%ヒスタミン0.05ml
を注射し、さらにその直後に1匹あたり0.5%エバン
スブルー1mlを尾静脈から投与した。次に、ヒスタミ
ン注射後1時間経過してから当該ラット群をエーテル麻
酔によって殺し、殺したラット群の背部から皮膚組織片
を剥離し、さらに剥離した皮膚組織片の青染部位を方眼
紙の上にトレースして、その青染部位の面積を測定し
た。エバンスブルーは、アルブミンと強く結合する性質
を有する色素で、結果として血管透過性が亢進された部
分が青く染まる。本実験における被験薬は、メキタジン
(5mg/kg)、塩化リゾチーム(100mg(力
価)/kg)、グリチルリチン酸(100mg/kg)
を用い、併用投与の場合は各被験薬単独投与時の投与量
で用いた。ラットの皮膚におけるヒスタミンによる血管
透過性亢進作用へのメキタジン、塩化リゾチーム、グリ
チルリチン酸の影響及び各被験薬の併用による影響を表
すグラフを図1に示し、同じく表を下記表12に示す。
【0048】
【表12】
【0049】実験結果 図1のグラフ及び表12からも明らかなように、各被験
薬の単独投与では、メキタジンのみがヒスタミンの血管
透過性亢進作用に対する抑制効果を示し、塩化リゾチー
ムとグリチルリチン酸は、ともに多少の抑制傾向を示し
たものの、コントロールに対して有意に抑制したと言え
るほどの抑制効果は見られなかった。一方、メキタジン
と、塩化リゾチームまたはグリチルリチン酸のどちらか
一方の併用、もしくは前記3種薬物全ての併用において
は、メキタジン単独投与の場合に比べて血管透過性亢進
作用に対する抑制効果について、有意差が認められた。
特に、前記3種の薬物即ちメキタジン、塩化リゾチーム
及びグリチルリチン酸の全ての併用において最も強い抑
制効果が見られた。従って、この実験によりフェノチア
ジン系抗ヒスタミン薬であるメキタジンの抗ヒスタミン
作用は、消炎酵素薬であるリゾチーム及び/または抗炎
症薬であるグリチルリチン酸と併用することによって増
強することが確認され、これら3種の薬物を併用するこ
とは鼻炎の治療に関し極めて有用であることがわかっ
た。
【0050】実験例2 グリチルリチン酸(抗炎症薬)
と塩化リゾチーム(消炎酵素薬)の併用効果に関する評
価実験 実験例1から、メキタジンに、リゾチーム及びグリチル
リチン酸をともに配合することにより、従来見られなか
った強い抗ヒスタミン作用を有する製剤が得られること
が明らかとなった。そこでさらにグリチルリチン酸と塩
化リゾチームの併用効果即ち抗炎症薬と消炎酵素薬の併
用効果について調べた。 1)肉芽の増殖反応におけるグリチルリチン酸と塩化リ
ゾチームの併用効果 炎症反応発現の一形態である肉芽の増殖反応の抑制効果
を指標に、グリチルリチン酸と塩化リゾチームの併用効
果、即ち併用することにより各薬物の単独使用時の抗炎
症効果を相互に増強するか否かについて調べた。 実験手順及び被験薬の投与量 体重がおよそ150〜180gのSD系雄性ラットを1
群8匹とし、軽いエーテル麻酔下に背部正中線に沿って
皮膚を小切開し、右側肩胛部の皮下に秤量滅菌済みのペ
ーパーディスク(直径8mm、厚さ1.5mm、重量2
7〜33mg)を挿入して切開部を縫合した。次に、被
験薬(グリチルリチン酸、塩化リゾチーム、両者の併
用)を手術終了直後から起算して1日1回7日間経口投
与した。経口投与終了時から起算して24時間後に、ラ
ット群全てをエーテル麻酔死させ、ペーパーディスクと
ともに増殖した肉芽組織を摘出し、摘出した肉芽組織を
50℃で24時間乾燥した後これを秤量し、当該肉芽組
織の重量を求めた。なお、各被験薬の投与量は、単独投
与では、塩化リゾチームは100mg(力価)/kg/
日及びグリチルリチン酸は100mg/kg/日とし、
併用投与でもそれぞれの単独投与時と同量を投与した。
ラットの肉芽増殖反応における塩化リゾチーム、グリチ
ルリチン酸及び各薬物の併用の影響を表13に、そして
その結果を模式的に表したグラフを図2に示す。
【0051】
【表13】
【0052】実験結果 図2のグラフ及び上に示した表13からも明らかなよう
に、塩化リゾチーム及びグリチルリチン酸の単独投与群
のコントロール群に対する抑制率は、それぞれ21.7
%及び14.1%でコントロールに対する有意差は認め
られなかったが、併用投与群の抑制率は、29.0%で
コントロールに対する有意差が認められた。
【0053】2)粘液溶解作用におけるグリチルリチン
酸(抗炎症薬)と塩化リゾチーム(消炎酵素薬)の併用
効果 リゾチームの作用である鼻汁症状改善効果をもたらす粘
液溶解作用におけるグリチルリチン酸と塩化リゾチーム
の併用効果について調べた。 実験手順及び被験薬の濃度 急性鼻炎またはアレルギー性鼻炎の患者5名から鼻汁を
採取し、採取した患者それぞれの鼻汁を、各4本の試験
管に0.3mlずつ分注した。また、被験薬(塩化リゾ
チームとグリチルリチン酸のそれぞれ単独物及び両者の
併用物)の生理的食塩水(以下、「生食」と略記する)
溶液3種と、生食だけのコントロールを用意した。な
お、調製した被験薬の生食溶液の濃度は、各単独物が1
%となるように、また併用物の溶液も、生食中の被験薬
が各々1%となるように調製した。次に、分注した試験
管の中に、被験薬液3種及びコントロールの1種ずつを
各3.0ml加えこれを反応液とし、これら反応液を3
7℃でインキュベーションした。そしてインキュベーシ
ョン開始後1,3,6,12及び24時間目に試験管を
振盪した後の反応液の均一化の状態を肉眼で観察した。
また鼻汁の溶解に関する判断は、反応液がほぼ均一状態
となった時点をもって鼻汁の完全溶解とした。塩化リゾ
チームとグリチルリチン酸のそれぞれ単独物及び両者の
併用物を添加した時の各計測時点での鼻汁の溶解作用の
程度を表14に示す。
【0054】
【表14】
【0055】実験結果 表14からも明らかなように、対照の生食処理例(コン
トロール)及びグリチルリチン酸の単独処理例では、全
べての例(5例)が、インキュベート開始から24時間
を経ても反応液の均一化はほとんど認めず、このことか
らグリチルリチン酸単独では、粘液溶解作用を認めない
ことを確認した。一方塩化リゾチームの単独処理例で
は、経時的に反応液の均一化を認め、インキュベート開
始から3時間、6時間及び12時間後までに均一化した
ものを5例中3例、また24時間後までに均一化したも
のを1例認めた。なお残りの1例は、24時間後まで
に、ある程度溶解したものの完全溶解までには至らなか
った。また、グリチルリチン酸と塩化リゾチームの併用
処理例では、インキュベート開始から3時間及び6時間
までに均一化したものを5例中3例で認め、さらに残り
全てが12時間後までに均一化を認め、完全溶解した。
この実験結果により、グリチルリチン酸と塩化リゾチー
ムの併用即ち抗炎症薬と消炎酵素薬の併用によって、消
炎酵素薬たる塩化リゾチームの粘液溶解作用が増強され
ることを確認した。
【0056】実験例3 頭重除去効果に関する評価実験 実験例1及び2から、メキタジン(フェノチアジン系抗
ヒスタミン薬)とともに、リゾチーム(消炎酵素薬)と
グリチルリチン酸(抗炎症薬)の併用により、鼻炎症状
を顕著に改善することがわかった。そこで、本発明の組
成物の頭重抑制効果と、この効果がカフェイン類(中枢
興奮薬)を配合することによりさらに増強することを官
能試験により調べた。 実験手順及び被験薬の投与量 1日量として、メキタジン4mg、塩化リゾチーム90
mg(力価)、グリチルリチン酸46mg、無水カフェ
インをそれぞれ表15に示す量で配合し、本発明の組成
物である被験薬1、2、3、4または5を調製した。ま
た、比較対照として、メキタジンと塩化リゾチームのみ
の配合例及びメキタジンとグリチルリチン酸のみの配合
例を調製し、それぞれ比較例1,2とした。次に、これ
らの被験薬と比較例1、2を、成人男女5人の鼻炎患者
に経口投与して官能試験を行った。 実験結果 表15に示す結果からも明らかなように、メキタジンに
塩化リゾチーム及びグリチルリチン酸を配合した被験薬
1は、メキタジンに、塩化リゾチームまたはグリチルリ
チン酸の何れか一方のみを配合した比較例1、2の何れ
と比較しても、頭重感を強力に改善することを確認し
た。また、このような頭重除去効果は、カフェインの量
を60〜300mgの範囲で配合することにより、被験
薬1に比べてさらに増強することが明らかとなった。ま
た、消炎酵素薬としてリゾチームに代えてブロメライ
ン、抗炎症薬としてグリチルリチン酸に代えて、グリチ
ルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニ
ウム、グリチルリチン酸ジアンモニウムなどのグリチル
リチン酸塩類を配合した場合にも、前記の被験薬1と同
様に優れた頭重除去効果を認めた。また、中枢興奮薬と
して無水カフェインに代えて、カフェイン、安息香酸ナ
トリウムカフェインを配合した場合にも、前記の被験薬
3、4または5と同様に60〜300mgの配合量の範
囲で頭重除去効果の増強を確認した。
【0057】
【表15】
【0058】実験例4 眠気軽減効果に関する評価実験 実験例1、2及び3から、メキタジン(フェノチアジン
系抗ヒスタミン薬)とともに、リゾチーム(消炎酵素
薬)とグリチルリチン酸(抗炎症薬)の併用により、鼻
炎症状を頭重を含めて総合的に改善することがわかっ
た。そこで本実験では、実験例3の被験薬2、3、4ま
たは5のように、本発明の組成物にカフェイン類(中枢
興奮薬)を配合した場合、眠気の副作用をより軽減する
効果について、官能試験により調べた。 実験手順及び被験薬の投与量 1日量として、メキタジン4mg、塩化リゾチーム90
mg(力価)、グリチルリチン酸46mg、無水カフェ
インをそれぞれ表16に示す量で配合し、本発明の組成
物である被験薬6、7、8、9または10を調製した。
また、メキタジン、塩化リゾチーム及びグリチルリチン
酸のみを配合した被験薬は、実験例3の被験薬1を流用
した。また、比較対照は、抗ヒスタミン薬を、フェノチ
アジン系のメキタジンに代えてマレイン酸クロルフェニ
ラミン12mgとし、これに無水カフェイン150mg
を配合した組成物を、比較例3として調製した。これら
の被験薬と比較例3を、成人男女5人の鼻炎患者に経口
投与して官能試験を行った。 実験結果 表16に示す結果からも明らかなように、メキタジンを
配合した被験薬1及び被験薬6、7、8、9または10
は、従来の抗ヒスタミン薬のマレイン酸クロルフェニラ
ミンを配合した比較例3に比較して眠気の副作用が軽減
され、さらに無水カフェインを併用している被験薬6、
7、8、9または10は、その眠気の軽減効果をさらに
増強することがわかった。またその軽減効果は、無水カ
フェインの配合量を12〜300mgの範囲とした被験
薬6、7、8、9または10の場合に顕著となり、配合
量を100〜300mgとした被験薬8、9または10
の場合により顕著となることが明らかとなった。さら
に、この効果は配合量を150〜300mgとした被験
薬9または10の場合に最も顕著となる。また、中枢興
奮薬として無水カフェインに代えて、カフェインまたは
安息香酸ナトリウムカフェインを配合した場合にも、前
記の被験薬6、7、8、9または10と同様に12〜3
00mgの範囲で該効果が顕著となり、被験薬8、9ま
たは10と同様に100〜300mgの範囲でより顕著
となり、被験薬9または10と同様に150〜300m
gの範囲で最も顕著となることを確認した。
【0059】
【表16】
【0060】
【発明の効果】本発明の鼻炎治療用組成物において、フ
ェノチアジン系抗ヒスタミン薬、消炎酵素薬及び抗炎症
薬を併せて配合することにより、フェノチアジン系抗ヒ
スタミン薬の抗ヒスタミン作用、消炎酵素薬の消炎作用
にかかる粘液溶解作用ならびに抗炎症薬の抗炎症作用が
各々増強する。従って、本発明の組成物を1つの製剤と
して鼻炎患者に投与すると、前記配合成分の組合せによ
る効果増強により、当該患者の鼻炎症状を眠気の副作用
を伴うことなく総合的かつ顕著に改善する。また、フェ
ノチアジン系抗ヒスタミン薬としてメキタジンと、消炎
酵素薬(塩化リゾチームなど)と、さらに本発明で用い
る抗炎症薬(グリチルリチン酸及びその塩類など)との
組み合せが鼻炎症状に対する改善効果が最も強いので、
この組合せを選択するのが最も好ましい。また、本発明
の鼻炎治療用組成物において、フェノチアジン系抗ヒス
タミン薬、消炎酵素薬及び抗炎症薬の他にカフェイン類
などの中枢興奮薬を配合すると、前述した前記3種の配
合成分による相互増強効果に加えて、眠気などの副作用
をさらに軽減し、かつ鼻炎症状に伴う頭重感に対する抑
制効果を増強する。従って、中枢興奮薬を含む本発明に
かかる組成物を鼻炎患者に投与すると、その鼻炎患者に
対する眠気などの副作用を強く抑制するとともに頭重を
も抑制し、鼻炎患者の不快感を非常に少なくする。ま
た、前記中枢興奮薬の配合量を1日量にして12mgか
ら300mgとすると、前記中枢興奮薬の配合による効
果が顕著に表れるのでかかる範囲で配合するのが好まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラットの皮膚におけるヒスタミンによる血管透
過性亢進作用に対するメキタジン、塩化リゾチーム、グ
リチルリチン酸の影響を示す棒グラフである。
【図2】抗炎症薬であるグリチルリチン酸と消炎酵素薬
である塩化リゾチームの併用効果を、炎症反応発現の一
形態である肉芽の増殖反応の抑制効果を指標として表し
た棒グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/48 ABM A61K 37/547 ABM

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノチアジン系抗ヒスタミン薬と、消
    炎酵素薬及び抗炎症薬を含有することを特徴とする鼻炎
    治療用組成物。
  2. 【請求項2】 フェノチアジン系抗ヒスタミン薬がメキ
    タジン、プロメタジン、アリメマジン、イソチペンジル
    またはそれらの塩類から選ばれる請求項1記載の鼻炎治
    療用組成物。
  3. 【請求項3】 フェノチアジン系抗ヒスタミン薬がメキ
    タジンまたはメチレンジサリチル酸プロメタジンである
    請求項2記載の鼻炎治療用組成物。
  4. 【請求項4】 消炎酵素薬がリゾチーム、ブロメライ
    ン、トリプシン、α−キモトリプシン、セミアルカリプ
    ロティナーゼ(セアプローゼS-AP)、プロテナーゼ、セ
    ラチオペプチダーゼ(セラペプターゼ)、ストレプトキ
    ナーゼ、ストレプトドルナーゼ、ブロムヘキシンまたは
    それらの塩類から選ばれる請求項1〜3のいずれかに記
    載の鼻炎治療用組成物。
  5. 【請求項5】 消炎酵素薬がリゾチーム、ブロメライン
    またはそれらの塩類から選ばれる請求項4記載の鼻炎治
    療用組成物。
  6. 【請求項6】 中枢興奮薬を含有する請求項1〜5のい
    ずれかに記載の鼻炎治療用組成物。
  7. 【請求項7】 中枢興奮薬の配合量が1日量にして12
    mgから300mgである請求項6記載の鼻炎治療用組
    成物。
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