JPH10158738A - 磁束密度の高い低級無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁束密度の高い低級無方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH10158738A
JPH10158738A JP32424396A JP32424396A JPH10158738A JP H10158738 A JPH10158738 A JP H10158738A JP 32424396 A JP32424396 A JP 32424396A JP 32424396 A JP32424396 A JP 32424396A JP H10158738 A JPH10158738 A JP H10158738A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁束密度が高い低級無方向性電磁鋼板の製造
方法を提供する。 【解決手段】 重量%で、Si≦0.30%、Mn≦
0.30%、0.0050<C≦0.10%、N≦0.
010%、S≦0.050%、Al≦0.10%、P≦
0.10%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物
からなるスラブを熱間圧延して熱延板とし、絶縁皮膜を
施すか、あるいは施さずに最終製品とする無方向性電磁
鋼板の製造方法において、仕上熱間圧延時に、最終パス
側から連続した1パス以上のパスにおいて、1パスの圧
下率が5%以上50%以下、かつ鋼板と圧延ロールとの
間の摩擦係数が0.25以下の圧延を施すことを特徴と
する磁束密度の高い低級無方向性電磁鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気機器の鉄心材料と
して用いられる、磁束密度が高い低級無方向性電磁鋼板
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器、特に無方向性電磁鋼板
が使用される回転機の分野においては、磁束密度を高め
て小型化する要請が強まりつつある。このような無方向
性電磁鋼板の用途の中には、自動車のパワーウィンドウ
のモーターの様に、動作時間が短く、鉄損についてはあ
まり良い特性を必要とせず、むしろ小型軽量化への要請
の方が強いものが存在する。この様な用途においては、
鉄心の高磁束密度化により、起動時および動作時のトル
クを上昇させることで、回転機を小型化することが可能
である。さらに、このような用途で使用される無方向性
電磁鋼板に対しては、コストが安いことが強く求められ
るのが特徴である。
【0003】従来技術では、無方向性電磁鋼板の高磁束
密度化のために、冷延前結晶粒径を粗大化して磁束密度
を改善させる方法が行われてきた。この目的のために、
一般的には連続焼鈍あるいは箱焼鈍により熱延板焼鈍を
行い、冷延前結晶粒径を粗大化させ、再結晶集合組織の
改善を図ることで磁束密度を向上することが行われてき
た。しかしながら、この方法では熱延板焼鈍工程を付加
することによりコスト上昇が著しく、前記の様な目的で
使用される需要家においては受け入れられないのが現状
であった。
【0004】そこで、無方向性電磁鋼板の冷延前結晶組
織を安価に粗大化する技術として、仕上熱延後の熱延板
を700℃から1000℃の高温で巻取り、これをコイ
ルの保有熱で焼鈍する自己焼鈍法が特開昭54−764
22号公報に、また特公昭62−61644号公報に
は、熱延終了温度を1000℃以上の高温として無注水
時間を設定し、いわゆるランアウトテーブル上で巻取前
に熱延組織を再結晶・粒成長を図る方法が開示されてい
る。
【0005】また、特開昭58−37121号公報に
は、冷間圧延後の仕上焼鈍を400℃以上再結晶温度以
下で張力をかけて行う低級無方向性電磁鋼板の製造法が
開示されている。
【0006】しかしながらこれらの製法においても、熱
延板製造後、冷間圧延工程を実施することを必要とする
ため、従来の無方向性電磁鋼板製造技術の製造コストと
同等であり、昨今の需要家のコスト低減に対する厳しい
要求には応えうるものではなかった。
【0007】本発明者らはこのような無方向性電磁鋼板
に対する需要家の要請に応える方策を見出すため、熱延
板か、あるいは熱延板にスキンパスを施して最終製品と
するいわゆるホットファイナル製品の開発に的を絞り検
討を行った。無方向性電磁鋼板においては、いわゆる冷
延電磁鋼板の方がホットファイナル製品に比べて磁気特
性が優れることから、市場においては冷延電磁鋼板に切
り替えられてきたのが実情である。しかし発明者等は低
コストなホットファイナル電磁鋼板の特性を改善するこ
とを目的に鋭意検討を行った。
【0008】その結果、以下の点を主眼とする方法によ
り磁束密度の高いホットファイナル無方向性電磁鋼板を
安定して製造しうることを見出し、発明の完成に至っ
た。それは、磁束密度向上の観点から、仕上熱間圧延時
に、少なくとも1パスは一定の圧下率を確保しつつ、か
つそのパスにおける鋼板と圧延ロールとの間の摩擦係数
を低めることが有効であり、このような低摩擦係数の熱
延を安定して実施するために粗圧延後のシートバーを仕
上熱延前に先行するシートバーに接合し、当該シートバ
ーを連続して仕上熱延に供すること等を主要な内容とす
るものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
需要家の低コスト高磁束密度無方向性電磁鋼板への強い
要請に応え、高トルクかつ小型化の可能な高磁束密度低
級無方向性電磁鋼板の安価な製造法を提供するものであ
る。
【0010】
【問題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、以下の通りである。 (1) 重量%で、Si≦0.30%、Mn≦0.30
%、0.0050<C≦0.10%、N ≦0.010
%、S ≦0.050%、Al≦0.10%、P ≦
0.10%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物
からなるスラブを熱間圧延して熱延板とし、絶縁皮膜を
施すか、あるいは施さずに最終製品とする無方向性電磁
鋼板の製造方法において、仕上熱間圧延時に、最終パス
側から連続した1パス以上のパスにおいて、1パスの圧
下率が5%以上50%以下、かつ鋼板と圧延ロールとの
間の摩擦係数が0.25以下の圧延を施すことを特徴と
する磁束密度の高い低級無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0011】(2) 仕上熱間圧延時に用いる潤滑剤と
して、熱延ロール冷却水に体積比で0.5〜20%の油
脂を混入することを特徴とする(1)記載の磁束密度の
高い低級無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0012】(3) 粗圧延後のシートバーを仕上熱延
前に先行するシートバーに接合し、当該シートバーを連
続して仕上熱延に供することを特徴とする(1)又は
(2)記載の磁束密度の高い低級無方向性電磁鋼板の製
造方法。
【0013】(4) 仕上熱延後の鋼板に酸洗を施し、
2%以上20%以下の圧延率のスキンパス圧延を施すこ
とを特徴とする(1)、(2)又は(3)記載の磁束密
度の高い低級無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。まず、成分について説明すると、Siは鋼板の固有
抵抗を増大させ渦流損を低減させ、鉄損値を改善するた
めに添加されるが、本発明の目的とする低級無方向性電
磁鋼板を安価に提供するためには、Si含有量が0.3
0%以下である必要がある。
【0015】Alも、Siと同様に、鋼板の固有抵抗を
増大させ渦電流損を低減させる効果を有するが、本発明
の目的とする低級無方向性電磁鋼板を安価に提供するた
めには、Al含有量が0.10%以下である必要があ
る。
【0016】Mnは、Al、Siと同様に鋼板の固有抵
抗を増大させ渦電流損を低減させる効果を有するが、本
発明は低級無方向性電磁鋼板を安価に提供することに目
的があり、このためには、Mnの含有量は0.30%以
下とする。
【0017】ただし、Mn添加量は仕上げ熱延前の高温
のシートバー接合部の強度確保の点できわめて重要であ
る。なぜなら、低融点の硫化物が結晶粒界に存在するこ
とによるシートバー接合部の熱間脆化を防止するため
に、MnとSとの重量濃度の比であるMn/Sの値を2
0以上とすることが好ましいからである。
【0018】Pは鋼板の硬度を確保し、打ち抜き加工性
の改善を図るため添加する。0.10%を超えると磁束
密度が低下するので0.10%以下の範囲で添加する。
【0019】C含有量が0.10%を超えると鋼板中に
炭化物が析出し著しく鉄損が増大するとともに加工性が
悪化するので0.10%以下に制御することが必要であ
る。また、本発明が目的とする安価な低級無方向性電磁
鋼板を製造するためには、C>0.0050%であれば
よい。C含有量を0.0050%以下にする場合には製
鋼コストが著しく上昇し、製品価格が上昇し好ましくな
いので、C含有量は0.0050%超とする。
【0020】S、Nは熱間圧延工程におけるスラブ加熱
中に一部再固溶し、熱間圧延中にMnS等の硫化物、A
lN等の窒化物を形成する。これらが存在することによ
り熱延組織の粒成長を妨げ加工性が悪化するのでSは
0.050%以下、Nは0.010%以下にする必要が
ある。
【0021】次に本発明のプロセス条件について説明す
る。前記成分からなる鋼スラブは、転炉で溶製され連続
鋳造あるいは造塊−分塊圧延により製造される。鋼スラ
ブは公知の方法にて加熱される。このスラブに熱間圧延
を施し所定の厚みとする。
【0022】仕上熱延時の熱延ロールと鋼板との平均摩
擦係数の成品磁気特性に対する影響を調査するため下記
の様な実験を行った。表1に示す成分の鋼を溶製し仕上
げ熱延を実施した。
【0023】
【表1】
【0024】仕上熱延時に、ロール冷却水中の油脂含有
量を変化させることにより最終スタンドにおける摩擦係
数を変化させた。摩擦係数は実測の先進率より計算し
た。仕上熱延終了温度は865℃で一定とし、最終スタ
ンドの圧下率は20%とし、0.80mm厚に仕上げ、酸
洗してエプスタイン試料を切断し磁気特性を測定した。
【0025】仕上熱延の最終スタンドにおける摩擦係数
と製品磁束密度の関係を図1に示した。摩擦係数が0.
25以下であると磁束密度が上昇することがわかる。以
上の実験から示されるように、仕上熱延の圧延ロールと
鋼板との間の摩擦係数が0.25超では磁束密度向上効
果が得られないので、0.25以下とする。
【0026】仕上熱延中の何れのスタンドにおいて摩擦
係数の低減を行っても磁束密度向上効果がみられるが、
発明者等の検討結果によれば、最終パス付近で摩擦係数
の低減を行った方が磁束密度向上の効果は大きい。した
がって、本発明では低摩擦圧延を、仕上熱間圧延の最終
パス側から連続した1パス以上のパスにおいて行うこと
とした。すなわち、低摩擦圧延を行うのは、最終パスの
みであってもよいし、最終パスを含む連続した2パス以
上であってもよい。もちろん、低摩擦圧延を仕上熱延の
全てのパスで行ってもよい。摩擦係数の下限については
特に設けないが、その値が過度に小さくなると圧延中に
スリップが生じて安定して通板できなくなるので、0.
05以上であることが好ましい。
【0027】また、低摩擦圧延の1パスの圧下率が5%
未満であると、磁束密度向上効果が現れず、50%超の
高圧下を行うと摩擦率の不足による圧延中のスリップが
生じやすくなる。従って、低摩擦圧延の行うパスの圧下
率は5%以上50%以下に規定する。
【0028】本発明のごとく仕上熱間圧延を低摩擦率で
行う場合、仕上熱延機へのシートバーへの噛み込み時
に、シートバーの噛み込み不良の発生や、仕上熱延中に
ロールと鋼板の間にスリップが生じ、圧延ロールの寿命
を著しく縮めるとともに、鋼板表層に深い圧延疵を生じ
せしめる場合がある。この様な低摩擦率の仕上熱間圧延
における問題点を解決し、安定的に操業を行う方法とし
て、粗圧延後のシートバーを、仕上熱間圧延前に先行す
るシートバーに接合し、当該シートバーを連続して仕上
熱間圧延に供することが特に有効である。
【0029】先行シートバーと後行シートバーを接合す
る方法としては、先行シートバーの後端部と、後行シー
トバーの先端部とを突き合わせ、突合わせ部を溶接する
方法、突合せ部に押圧力を加えて圧接する方法、突合せ
部をレーザ溶接する方法、突合せ部を誘導加熱によって
溶接する方法、あるいはこれらの組み合わせ等がある。
【0030】仕上熱延時の鋼板と圧延ロールとの間の摩
擦係数を低減する手段としてロール冷却水に油脂を混入
することが有効である。油脂の量は体積比で0.5%以
上20%以下とする。油脂と冷却水が分離することを防
止するために必要に応じ界面活性剤を加える。ロール冷
却水中の油脂量が0.5%未満では磁束密度向上効果が
得られず、20%超ではその効果が飽和して不経済であ
るので、油脂の量は0.5%以上20%以下とした。
【0031】ここでロール冷却水に混入する油脂として
は、公知の仕上圧延機用熱間圧延油を用いればよい。こ
のような仕上圧延機用熱間圧延油の一例として、例え
ば、キュードール5149、キュードール0B068、
キュードール4B313(いずれも協同油脂(株)商品
名)があげられる。
【0032】本発明では熱延終了温度については特に規
定しないが、加工性を改善する観点から仕上げ熱延の終
了温度は750℃以上であることが好ましい。また、鋼
板の板厚精度を確保する目的から、熱延終了温度はフェ
ライトとオーステナイト相が共存する2相域の温度は避
け、フェライト単相かあるいはオーステナイト単相域で
仕上げることが好ましい。
【0033】以上の方法により得られた熱延板は酸洗を
施さないで使用に供しても良いが、後工程での加工性を
改善するため、酸洗を施して表面の酸化物を除去した方
がより好ましい。さらに、表面に絶縁皮膜を施しても良
い。
【0034】また、酸洗した熱延板に2%以上20%以
下のスキンパス圧延を施し、歪取り焼鈍を施して鉄損特
性を改善して使用しても良い。その際、圧延率が2%未
満では磁気特性改善の効果が無く、20%超ではコスト
アップとなるので圧延率は2%以上20%以下とする。
歪取り焼鈍は焼鈍設備を簡略化する目的から、700℃
から750℃程度の温度で行うのが好ましい。
【0035】
【実施例】次に、本発明の実施例について述べる。 [実施例1]表2に示した成分を有する無方向性電磁鋼
用スラブを通常の方法にて加熱し、粗圧延機により厚み
30mmの粗バーに仕上げ、その後、仕上げ熱延機により
0.8mmに仕上げた。熱延終了温度はフェライト域であ
る860℃とした。圧延中のロール冷却水の油脂混入量
を調節することで摩擦係数を変化させ、最終スタンドの
先進率を実測することにより仕上げ熱延最終パスにおけ
る鋼板とロール間の摩擦係数を求めた。最終パスの圧下
率は25%とした。
【0036】
【表2】
【0037】また、仕上熱間圧延時に鋼板とワークロー
ル間にスリップが生じ鋼板の表面に疵が形成されること
を防止するために、粗圧延後のシートバーを先行するシ
ートバーに溶接し、仕上熱間圧延を連続して行った。シ
ートバーの接合は、後行シートバーの先端部と先行シー
トバーの後端部を突き合わせて圧接するとともに、突合
せ部をレーザ溶接して行った。
【0038】その後、エプスタイン試料に切断し、磁気
特性を測定した。表3に本発明と比較例の磁気測定結果
を示す。このように仕上げ熱延時の最終の摩擦係数を
0.25以下に制御することにより、磁束密度の値が高
い低級無方向性電磁鋼板を得ることが可能である。
【0039】
【表3】
【0040】[実施例2]表4に示した成分を有する無
方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて加熱し、粗圧延
機により厚み30mmの粗バーに仕上げ、その後、仕上げ
熱延機により0.8mmに仕上げた。熱延終了温度はフェ
ライト域である860℃とした。圧延中のロール冷却水
の油脂混入量を調節することで摩擦係数を変化させ、最
終スタンドの先進率を実測することにより仕上げ熱延最
終パスにおける鋼板とロール間の摩擦係数を求めた。最
終パスの圧下率は25%とした。
【0041】
【表4】
【0042】また、仕上熱間圧延時に鋼板とワークロー
ル間にスリップが生じ鋼板の表面に疵が形成されること
を防止するために、粗圧延後のシートバーを先行するシ
ートバーに溶接し、仕上熱間圧延を連続して行った。シ
ートバーの接合は、実施例1と同様の方法によって行っ
た。
【0043】その後、エプスタイン試料に切断し、磁気
特性を測定した。表5に本発明と比較例の磁気測定結果
を示す。このように仕上げ熱延時の最終の摩擦係数を
0.25以下に制御することにより、磁束密度の値が高
い低級無方向性電磁鋼板を得ることが可能である。
【0044】
【表5】
【0045】[実施例3]表6に示した成分を有する無
方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて加熱し、粗圧延
機により厚み30mmの粗バーに仕上げ、その後、仕上げ
熱延機により0.90mmに仕上げた。熱延終了温度はフ
ェライト域である860℃とした。圧延中のロール冷却
水の油脂混入量を調節することで摩擦係数を変化させ、
最終スタンドの先進率を実測することにより仕上げ熱延
最終パスにおける鋼板とロール間の摩擦係数を求めた。
最終パスの圧下率は20%とした。
【0046】
【表6】
【0047】また、仕上熱間圧延時に鋼板とワークロー
ル間にスリップが生じ鋼板の表面に疵が形成されること
を防止するために、粗圧延後のシートバーを先行するシ
ートバーに溶接し、仕上熱間圧延を連続して行った。シ
ートバーの接合は、実施例1と同様の方法によって行っ
た。
【0048】熱延終了後酸洗を施し、スキンパス圧延に
より0.80mmに仕上げた後、750℃2時間の需要家
での歪取り焼鈍相当の焼鈍を行った。その後、エプスタ
イン試料に切断し、磁気特性を測定した。表7に本発明
と比較例の磁気測定結果を示す。このように仕上げ熱延
時の最終スタンドの摩擦係数を0.25以下に制御する
ことにより、磁束密度の値が高い低級無方向性電磁鋼板
を得ることが可能である。
【0049】
【表7】
【0050】[実施例4]表8に示した成分を有する無
方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて加熱し、粗圧延
機により厚み30mmの粗バーに仕上げ、その後、仕上げ
熱延機により0.80mmに仕上げた。熱延終了温度はオ
ーステナイト域である980℃とした。圧延中のロール
冷却水の油脂混入量を調節することで摩擦係数を変化さ
せ、最終スタンドの先進率を実測することにより仕上げ
熱延最終パスにおける鋼板とロール間の摩擦係数を求め
た。最終パスの圧下率は20%とした。
【0051】
【表8】
【0052】また、仕上熱間圧延時に鋼板とワークロー
ル間にスリップが生じ鋼板の表面に疵が形成されること
を防止するために、粗圧延後のシートバーを先行するシ
ートバーに溶接し、仕上熱間圧延を連続して行った。シ
ートバーの接合は、実施例1と同様の方法によって行っ
た。
【0053】熱延終了後酸洗を施し、スキンパス圧延に
より0.65mmに仕上げた後、750℃2時間の需要家
での歪取り焼鈍相当の焼鈍を行った。その後、エプスタ
イン試料に切断し、磁気特性を測定した。表9に本発明
と比較例の磁気測定結果を示す。このように仕上げ熱延
時の最終スタンドの摩擦係数を0.25以下に制御する
ことにより、磁束密度の値が高い低級無方向性電磁鋼板
を得ることが可能である。
【0054】
【表9】
【0055】
【発明の効果】このように本願発明によれば、磁束密度
が高い低級無方向性電磁鋼板を製造することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】仕上熱延時の最終スタンドにおける鋼板とロー
ルの間の摩擦係数と成品磁束密度の関係を示すものであ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 Si≦0.30%、 Mn≦0.30%、 0.0050<C≦0.10%、 N ≦0.010%、 S ≦0.050%、 Al≦0.10%、 P ≦0.10% を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるス
    ラブを熱間圧延して熱延板とし、絶縁皮膜を施すか、あ
    るいは施さずに最終製品とする無方向性電磁鋼板の製造
    方法において、仕上熱間圧延時に、最終パス側から連続
    した1パス以上のパスにおいて、1パスの圧下率が5%
    以上50%以下、かつ鋼板と圧延ロールとの間の摩擦係
    数が0.25以下の圧延を施すことを特徴とする磁束密
    度の高い低級無方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 仕上熱間圧延時に用いる潤滑剤として、
    熱延ロール冷却水に体積比で0.5〜20%の油脂を混
    入することを特徴とする請求項1記載の磁束密度の高い
    低級無方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 粗圧延後のシートバーを仕上熱延前に先
    行するシートバーに接合し、当該シートバーを連続して
    仕上熱延に供することを特徴とする請求項1又は2記載
    の磁束密度の高い低級無方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 仕上熱延後の鋼板に酸洗を施し、2%以
    上20%以下の圧延率のスキンパス圧延を施すことを特
    徴とする請求項1、2又は3記載の磁束密度の高い低級
    無方向性電磁鋼板の製造方法。
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