JPH10159185A - アンカー金具 - Google Patents

アンカー金具

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JPH10159185A
JPH10159185A JP9251723A JP25172397A JPH10159185A JP H10159185 A JPH10159185 A JP H10159185A JP 9251723 A JP9251723 A JP 9251723A JP 25172397 A JP25172397 A JP 25172397A JP H10159185 A JPH10159185 A JP H10159185A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンカーソケットの打撃による建材の破損や
打撃音等を防止すると共に、部品点数を削減し、かつア
ンカーボルトの回転操作力の省力化を図る。 【解決手段】 コンクリート孔1内に圧入固定されるア
ンカーソケット2と、該アンカーソケット2の一端部5
開口から螺入するアンカーボルト3とを備えている。ア
ンカーソケットの他端部6にスリット13を形成する一
方、アンカーボルトの軸部15の先端部15aに、他端
部6の内周面6bに圧入して該他端部6を拡開させるヘ
ッド16を一体に設ける。軸部15とヘッド16との境
界部19に、軸部15の締付トルクとヘッド16の他端
部内周面6bに対する摺動摩擦トルクとのトルク差で生
じる所定以上の捩りトルクによって境界部19を切断す
る切断用溝20を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に壁体等に穿
設された固定用孔に挿入したアンカーソケットの端部
を、それに捩込まれたアンカーボルトで拡開させるアン
カー金具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の後施工アンカー金具につ
いては数多く提供されており、例えば、実開昭62−1
8413号公報記載のアンカー金具は、スリーブの一端
部に縦割り溝を形成して、これに断面台形のプラグを挿
入して食わえ込ませ、スリーブを専用工具で孔内に打ち
込むとプラグが孔底で停止してスリーブの一端部を拡開
するから、スリーブは孔内で支持され、そこでスリーブ
にボルトを捩込めば、ボルトはスリーブに支持されると
いうものがある。これと同じようなものに、特開平6−
330525号、特開平6−116953号公報記載の
アンカー金具がある。
【0003】また、特開昭59−147110号公報記
載の打込アンカー金具では、スリーブの一端部に縦割り
溝を形成するとともに、内面に所定長さの円錐状のテー
パー部を形成し、そのスリーブ内に挿入された押し広げ
部材を孔底部に向けて打ち込むと、テーパー部が拡開す
るというものがある。これと同じようなものに、実開平
5−94333号公報記載のアンカー金具がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のアンカー金具にあっては、スリーブの一端部を拡開
させるために、該スリーブや押し広げ部材を孔に打ち込
むようになっている。したがって、このアンカー金具を
利用して例えば壁体に絵画を吊支するための金具若しく
は家具転倒防止用金具を取り付ける際のような場合に
は、壁体やそれから離間して設けられた化粧壁等が損傷
破壊したり、また壁紙等が剥離してしまうおそれがあ
る。また、打ち込み時の振動衝撃が激しく隣室者等に迷
惑がかかる。
【0005】さらに、打撃によるスリーブ等の拡開は壁
体に穿設する孔の深さを正確にしておかなければなら
ず、深すぎると、期待する所要引き抜き強度が得られな
い。また、その強度の確認は困難であるとともに、壁体
からの突出長さに不揃いが生じて見映えが悪化するとい
う欠点がある。
【0006】また、スリーブを壁体に打ち込むときは、
スリーブをねじ込む頭部を備えた打込棒からなる専用工
具を必要とし、それがなければスリーブの裾を拡開する
ことはできない不便があった。
【0007】さらに、これまでに提供された殆どのアン
カー金具は、少なくとも3点以上の部品点数が必要にな
り、したがって多くの部品点数によりコストの高騰が余
儀なくされるばかりか製造作業能率の低下を招いてい
る。
【0008】また、壁体又は天井に多数のアンカー金具
を取り付けた後、それぞれのスリーブの裾が拡開したか
否かを確実に点検できる格別の手段がなく、したがっ
て、スリーブの裾の拡開が不十分で完全に壁体又は天井
に支持されていない場合は、スリーブに螺合させたボル
トに荷重をかけると、スリーブが孔から容易に抜け落ち
る危険があった。
【0009】そこで、本発明は、スリーブ等を拡開させ
るために強打することなくして強固に支持でき、しか
も、部品点数の少ないアンカー金具を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
建材の固定用孔内に挿通固定され、両端が開口形成され
た筒状のアンカーソケットと、該アンカーソケットの一
端部内に形成された雌ねじ部を介して該一端部内に螺入
するアンカーボルトとを備え、前記アンカーソケットの
他端部の周壁に、軸方向に沿った縦割り溝を形成する一
方、前記アンカーボルトの軸部の先端に、前記アンカー
ソケットの他端部内に圧入して該他端部を拡開させるヘ
ッドを設けると共に、該ヘッドと前記軸部の先端との境
界部に、アンカーボルトの締付トルクとアンカーソケッ
ト他端部の内周面に対する前記ヘッドの摩擦トルクとの
トルク差で生じる所定以上の捩りトルクによって前記境
界部を切断する切断用溝を形成したことを特徴としてい
る。
【0011】請求項2記載の発明は、建材の固定用孔内
に挿通固定され、両端が開口形成された筒状のアンカー
ソケットと、該アンカーソケットの一端部内に形成され
た雌ねじ部を介して該一端部内に螺入するアンカーボル
トとを備え、前記アンカーソケットの他端部の周壁に、
軸方向に沿った縦割り溝を形成する一方、前記アンカー
ボルトの軸部の先端に、前記アンカーソケットの他端部
内に圧入して該他端部を拡開させるヘッドを設けると共
に、該ヘッドと前記軸部先端との境界部に切断用溝を形
成し、かつ前記ヘッドの先端部に、アンカーソケットの
他端部側開口縁に係止する係止手段を設け、該ヘッドの
先端部を他端部開口縁に係止させた状態で、前記アンカ
ーボルトの逆回転トルクにより前記切断用溝を介して境
界部を切断したことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明は、前記アンカーソケ
ットの他端部の先端側外周にフランジ状のリブを設ける
と共に、該リブの外径を前記建材の固定用孔の内径より
も大きく設定したことを特徴としている。
【0013】請求項4記載の発明は、前記アンカーソケ
ットの他端部の内周面を、先端側が漸次縮径するテーパ
状に形成したことを特徴としている。
【0014】請求項5記載の発明は、前記アンカーソケ
ット他端部の縦割り溝を、該アンカーソケットのほぼ中
央部まで延設したことを特徴としている。
【0015】請求項6記載の発明は、前記アンカーソケ
ットの一端部内周面に形成される雌ねじ部を、一端部開
口側に形成すると共に、該雌ねじ部の形成端からアンカ
ーソケットのほぼ中央部までの内周面に雌ねじ部の谷部
径よりも若干大径な筒状のガイド溝を形成する一方、前
記アンカーボルトのヘッドの境界部側に位置する基部外
周面に、ガイド溝内を摺動するとともに径方向の所定の
圧縮トルクによって潰れ可能なフランジ部を設けたこと
を特徴としている請求項7記載の発明は、前記フランジ
部が、外周面に前記雌ねじ部に螺合する雄ねじを有して
いると共に、前記ヘッド長手方向の長さが径方向の所定
の圧縮トルクによって潰れ可能な長さに設定されている
ことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明に係るアンカ
ー金具の第1実施形態を示し、このアンカー金具は、建
材であるコンクリートの天井壁Cのコンクリート孔1内
に挿通固定される筒状のアンカーソケット2と、このア
ンカーソケット2の一端部開口から内部に螺入するアン
カーボルト3とを備えている。前記コンクリート孔1
は、天井壁Cに下側からドリルで予め穿設されている。
【0017】前記アンカーソケット2は、図1及び図2
A,Bに示すように、両端に開口4a,4bが形成され
た所定の長さを有する筒状本体4を有しており、この筒
状本体4の一端部5の外周面5aに捩り状の複数のリブ
8がほぼ軸方向に沿って形成されていると共に、該一端
部5の内周面に筒状本体4の中央部7の内周面まで渡っ
た雌ねじ部9が形成されている。また、一端部5の開口
4a付近の周壁は、外周面が図中下方に向かって大径な
テーパ状に形成されていると共に、その最大径の下端面
5bが環状に形成されている。
【0018】一方、筒状本体4の他端部6は、外周面6
aの外径が中央部7の外周面7aから開口4b側の先端
縁に亘って漸次縮径状に形成されていると共に、内周面
6bも同じく中央部7の内周面から開口4aの孔縁4c
まで漸次縮径テーパ状に形成されている。また、他端部
外周面6aには、ほぼ中央位置に捩り状リブ8と同方向
の螺旋状のリブ10が一体に形成されていると共に、先
端位置に2重の環状リブ11,12が一体に形成されて
いる。
【0019】さらに、他端部6の周壁には、該他端部6
を拡径あるいは縮径方向へ変形を許容する十文字の4つ
の縦割り溝であるスリット13が形成されており、この
スリット13は、その長さが他端部6の先端縁からほぼ
中央部7付近まで延設されている。
【0020】また、前記一端部5の捩り状のリブ8は、
横断面ほぼ三角形状に形成されている一方、他端部6の
螺旋状リブ10と環状リブ11,12は、図中下端縁側
が切り欠れた横断面ほぼ台形状に形成されて爪状になっ
ている。さらに、先端の環状リブ12は、その外径がコ
ンクリート孔1の内径および下側の環状リブ11や螺旋
状リブ10の外径よりも大きく設定されている。
【0021】前記アンカーボルト3は、図1及び図3
A,Bに示すように、六角形の頭部14と、該頭部14
の一端面14a中央に一体に有する軸部15と、該軸部
15の先端に一体に有するヘッド16とを備えている。
【0022】前記頭部14は、一端面14aの外周側に
アンカーソケット2に捩込んだ際に後述するアングル材
21の下面との押圧力で潰れて圧着する小径突部14b
が複数設けられている。
【0023】前記軸部15は、アンカーソケット2内に
完全に捩込まれる所定長さを有し、先端部15aを除く
外周面全体に前記アンカーソケット2の雌ねじ部9と螺
合する雄ねじ部17が形成されている。
【0024】前記ヘッド16は、軸部15の先端部15
aとほぼ同径の軸状に形成され、その軸方向の長さは軸
部15の長さと合わせてアンカーソケット2に挿通され
た際に先端部16aが他端部開口4bから突出する程度
の長さに設定されていると共に、外周面16bはねじ等
が形成されずにフラット面になっている。また、ヘッド
16の先端部16aは、外周面16bが先端縁側に向か
って漸次縮径状のテーパ面に形成されていると共に、軸
方向の中央位置には挿入された際にアンカーソケット2
の他端部開口縁4cに係止してアンカーソケット2内部
への捩りを規制する係止手段たる環状の係止爪18が一
体に形成されている。
【0025】そして、前記軸部15の先端部15aとヘ
ッド16との境界部19には、環状の切断用溝20が形
成されている。この切断用溝20は、ヘッド16をアン
カーソケット2の内部に挿入して軸部16と一端部5の
雌雄ねじ部9,17を介してアンカーボルト3を締め付
けていった際に、該アンカーボルト3の締付トルクと他
端部6の内周面6bに対するヘッド16の外周面16b
との摺動摩擦トルクとのトルク差によって境界部19に
生じる所定以上の捩りトルクによって切断し得る深さに
設定されている。
【0026】以下、本実施形態の作用を図4〜図10に
基づいて説明する。すなわち、まず図4,図5に示すよ
うに、アンカーソケット2を他端部6からコンクリート
孔1内に一端部5を下方からハンマー等で軽く叩きなが
ら挿入して位置決めを行う。その後、さらに一端部5を
ハンマー等で叩いてコンクリート孔1内に押し込むと、
アンカーソケット2は捩り状リブ8及び螺旋状リブ10
の案内作用で旋回しながら圧入されると共に、他端部6
の大径な環状リブ12にコンクリート孔1の内周面1a
に内方への押圧力が加わって、該他端部6は図5に示す
ように複数のスリット13を介して内方へ縮径変形しな
がら押し込まれる。特に、先端側は環状リブ12によっ
てその縮径変形量が大きくなるので、逆にその拡径方向
の大きな反力が発生してコンクリート孔1の内周面1a
に比較的強い力でアンカーソケット2全体を強固に保持
することが可能になる。また、前記各捩り状リブ8及び
螺旋状リブ10がコンクリート孔1の内周面1aに食い
込んで摩擦抵抗が大きくなるため、アンカーソケット2
のさらに強固かつ確実な仮止めが可能になる。したがっ
て、特に上向き作業においてアンカーソケット2を手で
保持する必要がなくなり、以後の作業が極めて容易にな
る。
【0027】また、アンカーソケット2が、図6に示す
ように最後まで圧入されると、前記環状リブ12による
拡径方向の反力により強固な仮止め状態が維持されると
共に、一端部5の開口4a付近の最大径の下端面5bが
コンクリート孔1の開口縁1bに圧着してストッパーと
して機能するため、アンカーソケット2の打ち込み過ぎ
を防止できる。また、コンクリート孔1の開口縁1bを
水密に閉塞して、シール機能を発揮して該コンクリート
孔1からの水の落下を防止できると共に、見映えも向上
できる。
【0028】さらに、捩り状リブ8を横断面ほぼ三角形
状に形成したことにより、コンクリート孔1の内周面1
aに対する切込み性が良好になり、また螺旋状リブ11
と環状リブ11,12を爪状としたため、圧入後におけ
る内周面1aに対する強い係止力が得られ、前述の仮止
め力をさらに助長できる。
【0029】次に、前記アンカーボルト3を、予め強固
に仮止めされた前記アンカーソケット2内に捩込むわけ
であるが、まず、ヘッド16の先端部16aを一端部5
の開口4aから内部に挿入しつつ軸部15の雄ねじ部1
7を一端部5内周面の雌ねじ部9に螺合させ、その後、
頭部14をスパナ等の工具で旋回させて捩込んでいく。
すると、図7に示すように軸部15と同期回転している
ヘッド16の外周面16bがアンカーソケット2の縮径
状態にある他端部6内周面6bに徐々に強く圧接する。
そして、アンカーボルト3のヘッド16の旋回によるア
ンカーソケット2の他端部内周面6bとの摺動摩擦トル
クとアンカーボルト3の締付回転トルクとのトルク差に
よって境界部19に所定以上の捩りトルクが発生する
と、該境界部19が切断用溝20によって捩じ切られ
る。つまり、アンカーボルト3の捩込み途中で軸部15
とヘッド16が分断されるのである。
【0030】その後、アンカーボルト3をさらに捩込ん
でいくと、ヘッド16は、軸部15の押圧力により以後
回転せずに、そのまま直線状態で他端部6内を押し進
む。そして、先端部16aが、図8に示すように他端部
6開口4bから突出すると同時に、一旦拡開された大径
な環状リブ12の縮径方向の強い反力によって係止爪1
8が開口4bの孔縁4cに強固に係止する。この時点で
は、ヘッド16によって他端部6がスリット13を介し
て拡径方向へ押し開けられるため、各環状リブ11,1
2及び環状リブ10がコンクリート孔1の内周面1aに
さらに強く食い込み、アンカーソケット2を内周面1a
に強固に保持させることが可能になる。
【0031】次に、図9に示すように、アンカーボルト
3を逆に回転させてアンカーソケット2内から抜き取る
と、軸部15と分断されたヘッド16は係止爪18の係
止力によって他端部6内に残留すると共に、環状リブ1
1,12による他端部6の縮径方向の強い反力が作用し
てもアンカーソケット2内からの抜け出しが確実に防止
される。
【0032】続いて、図10に示すようにアンカーボル
ト3に所定のアングル材21を装着して再びアンカーソ
ケット2に捩込めば、アンカーソケット2を介して該ア
ングル材21を天井壁C等に強固かつ確実に取り付ける
ことが可能になる。
【0033】このように、本実施例によれば、従来のよ
うにアンカーソケットの先端部を拡開させるために、打
撃を加える必要が全くなくなるため、打撃力による壁体
の破損や損壊の発生を防止できると共に、打撃音の発生
も防止できる。
【0034】また、アンカーソケット2とアンカーボル
ト3との2部品で構成できるので、部品点数の削減が図
れ、製造作業の向上とコストの低廉化が図れる。
【0035】しかも、アンカーボルト3の軸部15とヘ
ッド16とを押し込み途中の捩りトルクによって分断し
て、その後、ヘッド16を回転させることなく直線状に
押進させることが可能になるため、該ヘッド16の外周
面16bと他端部6の内周面6bとの摺動摩擦抵抗が十
分に小さくなる。この結果、アンカーボルト3の締付操
作力の省力化が図れ、アンカーソケット2等の全体の取
付作業が容易になり、該取付作業能率の大巾な向上が図
れる。
【0036】さらに、他端部6の環状リブ12の外径を
コンクリート孔1の内径よりも大きく設定したため、コ
ンクリート孔1内に押し込んだ際における他端部6の拡
径方向の反力が大きくなる。この結果、アンカーソケッ
ト2のコンクリート孔1の内周面1aに対する強固かつ
確実な仮止め状態が得られる。したがって、その後のア
ンカーボルト3の捩込み作業等が行い易くなると共に、
安全性が向上する。
【0037】また、他端部6の内周部6bをテーパ状に
形成したことにより、前記環状リブ12の大径化と相俟
ってヘッド16の押し込みに伴う他端部6の拡径方向の
反力がさらに大きくなって、アンカーソケット2のコン
クリート孔1の内周面1aに対するさらに強固な保持力
が得られる。
【0038】さらにまた、アンカーソケット2の複数の
スリット13をほぼ中央部7付近まで延設したため、前
述のようにアンカーソケット2内にアンカーボルト3を
捩込むと、ヘッド16の押し込み力によってアンカーソ
ケット2の他端部6の他に、中央部7もスリット13を
介して拡径方向へ変形してコンクリート孔1の内周面1
aに各外周面6a,7aと下端面5bがそれぞれ圧接す
る。したがって、コンクリート孔1内に完全に埋没した
アンカーソケット2は、他端部6と中央部7と一端部5
がコンクリート孔1の内周面1aに夫々圧接して、3点
圧接状態が得られるため、引き抜き方向と水平方向の外
力に対する対抗力が大きくなり、アンカーソケット2の
保持力が一層高くなる。
【0039】したがって、他端部6と一端部5との2点
圧接の場合に生じ易いアンカーソケット2の揺動による
他端部6側のコンクリート孔1の内周面1aの破損等が
確実に防止でき、かかる破損による孔1の大径化による
アンカーソケット2の不用意な抜けを防止できる。
【0040】また、捩り状リブ8がコンクリート孔1の
内周面1aに食い込んでアンカーソケット2に回転方向
に対しても強固な保持力を付与するため、アンカーソケ
ット2内にアンカーボルト3を捩込んだ際における該ア
ンカーソケット2の連れ回りを確実に規制することがで
きる。このため、アンカーボルト3の捩込み作業が容易
にになる。
【0041】しかも、前述のようにアンカーソケット2
の引き抜き方向および水平方向の外力に対抗する力が大
きくなるため、同一建材に取り付けられた各アンカー金
具の取付強度が均一かつ一定になる。したがって、アン
カー金具による取付の信頼性が向上する。
【0042】図11A,Bは、本発明に供されるアンカ
ーボルト3の他例を示し、ヘッド16の先端部16aの
係止爪を廃止したものである。切断用溝20等の他の構
成は先の実施例と同様である。
【0043】したがって、アンカーボルト3の捩込み終
了後に直進したヘッド16はアンカーソケット2の他端
部6開口4bから突出するものの、係止爪による開口縁
に係止しないが、大径な環状リブ12によって強い縮径
方向の変形力によって外周面16bに開口4bの孔縁が
食い込むため、比較的強い係止力が得られ、ヘッド16
の不用意な抜け出しを防止できる。
【0044】しかも、係止爪を廃止したことによって、
製造作業性が良好となると共に、コストの点でも有利に
なる。
【0045】図12及び図13は本発明の第2実施形態
を示し、主としてアンカーソケット2の内部にガイド溝
22を形成する一方、アンカーボルト3の外周面にフラ
ンジ部23を形成したものである。
【0046】具体的に説明すれば、アンカーソケット2
は、図12A,Bに示すように、筒状本体4の他端部6
の外周面6aの外径がほぼ均一径に設定されていると共
に、内周面6bの内径も同じく均一径に設定されてい
る。また、外周面6aに形成されている螺旋状リブ10
が第1実施形態のものよりも巻回数が多く形成されてい
ると共に、先端には二重ではなく、一重の大径な環状リ
ブ12が一体に設けられている。
【0047】さらに、他端部6の周壁に長手方向に形成
された縦割り十文字状の4つのスリット13は、中央部
7から他端部6の先端縁まで拡開テーパ状に形成され
て、他端部6先端側の縮径変形量が大きくなるように形
成されている。
【0048】また、筒状本体4の一端部5の内周面に
は、開口4a端縁から一端部5の約1/3程度の長さに
亘って雌ねじ部9が形成されていると共に、該内周面の
雌ねじ部9の端縁から中央部7付近まで筒状のガイド溝
22が形成されている。
【0049】このガイド溝22は、内周面22aが平坦
状に形成され、その均一な内径が前記雌ねじ部9の谷部
の内径より若干大きく設定されている。
【0050】さらに、前記ガイド溝22の他端部6側に
は、段差径状の環状ストッパ24が形成されている。
【0051】一方、アンカーボルト3は、図13に示す
ように基本的には第1実施形態のものと同様であり、頭
部14と外周面に雄ねじ部17が形成された軸部15及
びヘッド16とを備え、軸部15の先端部とヘッド16
との境界部19に切断用溝20が形成されている。
【0052】そして、この切断用溝20近傍のヘッド1
6外周面にフランジ部23が形成されている。このフラ
ンジ部23は、ほぼ円環状を呈し、外周面に前記軸部1
5外周の雄ねじ部17と同径の雄ねじ23aが形成され
ていると共に、そのヘッド16長手方向の長さLが雄ね
じ23aの約2山分の長さに設定されている。したがっ
て、このフランジ部23は、前記ガイド溝22内を摺動
自在に移動可能になっていると共に、約2山分の短い長
さLであるためが径方向の所定の圧縮トルクによって雄
ねじ23aのねじ山が潰れ可能になっている。
【0053】したがって、この実施形態の作用も基本的
には第1実施形態と同様であるが、特徴的な点は図14
などに示すように、天井壁Cを形成するコンクリート組
成物に混練分散される砂利の一部C1がコンクリート孔
1の一部に露呈してしまった場合におけるアンカーソケ
ット2に対するアンカーボルト3の挿入作用にある。つ
まり、コンクリート孔1をドリルで穿設した際に、図1
4に示すようにコンクリート孔1の内周面に比較的大き
な砂利C1が掛かって該孔1内に露呈してしまった場合
が問題となるのである。
【0054】具体的に説明すると、アンカーソケット2
を図15に示すようにコンクリート孔1内にハンマー等
で叩きながら押し込んでいくと、他端部6が複数のスリ
ット13を介して縮径変形しながら押し込まれて他端部
6自体は直線状に挿入され、環状リブ12や螺旋状リブ
10,捩り状リブ8が内周面1aに食い込んで強固に保
持される。次に、図15及び図16に示すように、まず
アンカーボルト3のヘッド16をアンカーソケット2の
開口4aから内部に挿入しつつ軸部15の雄ねじ部17
を雌ねじ部9に螺合させ、その後、頭部14をスパナ等
の工具で旋回させて全体を捩じ込んでいくと、フランジ
部23はガイド溝22内に入った時点から雄ねじ23a
がガイド溝22の内周面22aに摺接案内され、これに
よってヘッド16が他端部6内を旋回しながら直線状に
押し進む。
【0055】そして、ヘッド16の旋回による摺動摩擦
トルクとアンカーボルト3の締付回転トルクとのトルク
差によって境界部19に所定以上の捩りトルクが発生す
ると、切断用溝20から捩じ切られて、アンカーボルト
3の捩じ込み途中で軸部15とヘッド16が分断される
ことは第1実施形態と同様である。その後、アンカーボ
ルト3をさらに捩じ込んでいくと、ヘッド16は軸部1
5の押圧力により以後回転せずに振り防止部23がガイ
ド溝22の内周面22aに案内されながらそのまま直線
状態で他端部6の内端面6bに摺接しながら押し進む。
【0056】さらに、ヘッド16の先端部16aが他端
部6内を押し進むと、図17に示すように該先端部16
aによって他端部6を拡開方向へ押し広げる力が作用す
るため、環状リブ12は砂利C1が当たっている部位1
2aでは該砂利C1によって拡開変形が規制されて、そ
の反対側の部位12b側のみが拡開変形してしまう。こ
のため、他端部6の上端部が反対側部位12b方向へ傾
斜変形して、アンカボルト3の軸心X1と他端部6の軸
心X2が径方向へずれる。したがって、このときヘッド
16は、他端部6の一方側部位12a側の内周面から局
部的に大きな曲げ方向の反力を受けることになる。つま
り、この時点では、他端部6の中央部6c付近がコンク
リート孔1の内周面1aに圧接しているので、この圧接
位置(中央部6c付近)がヘッド16の支点となって、
フランジ部23にヘッド16曲げ方向と反対側の一端部
23bに曲げモーメントが発生し、ヘッド16全体が砂
利C1と反対方向へ図示のように逆く字形状に折曲す
る。同時に、フランジ部23の一端部23bがガイド溝
22の内端面22aに圧接して所定トルクの圧縮力が作
用する。このため、該一端部23b側の雄ねじ23a山
が潰れてヘッド16全体を折曲方向へ傾斜させる。これ
によって、ヘッド16の直進方向の作用点と折曲した他
端部6の軸心X2とがほぼ合致した形になり、ヘッド1
6に対する環状リブ12の前記一方側部位12aからの
反力が緩和される。換言すれば、フランジ部23の潰れ
作用によってヘッド16を他端部6の折曲形状に沿って
傾斜させることにより、他端部6の内周面6bから受け
る偏荷重が緩和されるのである。
【0057】このため、ヘッド16は、他端部6の内周
面6bとの摺動摩擦抵抗の上昇が抑制され、この結果、
たとえ砂利C1などに起因して押進中においてヘッド1
6に曲げ力が発生しても、アンカーボルト3の旋回トル
クを小さくすることが可能になる。したがって、軸部1
5との分断に伴うヘッド16の直線移動による摺動抵抗
の低減化と相俟ってアンカーボルト3の締付操作力の省
力化が図れる。
【0058】また、アンカーボルト3を前記の時点から
さらに捩じ込んでいくと、ヘッド先端部16aが図17
に示すように他端部6の開口4bから所定長さだけ突出
すると、フランジ部23が環状ストッパ24に突き当た
ってヘッド16のそれ以上の進出が規制されると同時
に、一旦拡開された大径な環状リブ12の縮径方向の強
い反力によって係止爪18が開口4bの孔縁4cに強固
に係止すると共に、環状リブ12等がコンクリート孔1
の内周面1aにさらに強く食い込んで、アンカーソケッ
ト2を内周面1aに強固に保持させる。
【0059】次に、図18に示すようにアンカーボルト
3を逆転させて抜き取り、改めて該アンカーボルト3に
よりアングル材21を装着固定することは第1実施形態
と同様である。
【0060】また、他の作用効果も第1実施形態と同様
である。
【0061】本発明は、前記各実施形態の構成に限定さ
れるものではなく、切断用溝20は円環状でなく間欠的
であってもよく、また、その深さはアンカーボルト3の
進出量に応じて自由な位置で切断できる深さに設定でき
る。つまり、製造加工後における軸部15とヘッド16
との一体性を確保しつつアンカーソケット2の押し込み
時に途中で分断させることができる深さに設定すればよ
い。
【0062】また、螺旋状のリブ11を複数の円環状リ
ブとすることも可能であり、さらに、捩り状リブ8の横
断面形状は、三角形ばかりか円錐形、多角形等としても
よく、要するに建材にアンカーソケット2が打ち込まれ
るのに支障を来さない範囲でコンクリート孔1との結合
性を高める形状であればよいのである。
【0063】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、アンカーボルトの捩込みによるヘッドの押圧力
でアンカーソケットの他端部を拡開させ、軸部とヘッド
とを切断して該ヘッドをアンカーソケット内に残すよう
にしたため、従来のような専用工具を必要としないこと
は勿論のこと、打撃による建材の破損や損壊を防止でき
ると共に、打撃音の発生も防止できる。
【0064】また前述のように、打撃により拡開させる
のではないため、アンカーソケットを挿入すべき建材の
固定用孔の深さを精度良く施工する必要性がなくなるの
で、固定用孔の深さに無関係でアンカーソケットまたは
アンカーボルトの突出長さを揃えることができる。
【0065】さらに、部品点数の削減が図れ、製造加工
作業性の向上とコストの低廉化が図れる。
【0066】しかも、請求項1記載の発明によれば、ア
ンカーボルトの捩込み途中で軸部からヘッドを捩じ切る
ようにしたため、その後、ヘッドを回転ではなく直線状
に押し込むことが可能になる。これにより、アンカーソ
ケット他端部とヘッドとの摺動摩擦抵抗が回転の場合に
比較して十分に小さくなる。この結果、アンカーボルト
の締付操作力の省力化が図れ、アンカーソケットの取付
作業が容易になり、該取付作業能率の向上が図れる。
【0067】請求項3の発明によれば、リブの外径を固
定用孔の内径よりも大きくしたので、固定用孔にアンカ
ーソケットを押し込んだ際における他端部の拡径方向の
反力が大きくなる。この結果、アンカーソケットの固定
用孔に対する強固かつ確実な仮止め状態が得られる。
【0068】請求項4の発明によれば、他端部の内周面
をテーパ状に形成したため、前記リブの大径化と相俟っ
て他端部の拡径方向の反力がさらに大きくなり、アンカ
ーソケットのさらに強固な保持力が得られる。
【0069】さらに、請求項5の発明によれば、固定用
孔に対するアンカーソケットの一端部と他端部及び中央
部の3点で強い圧接力が得られるため、引き抜き方向と
水平方向の外力に対する対抗力が大きくなり、アンカー
ソケットの保持力が一層高くなる。特に、アンカーソケ
ットのほぼ中央部の強い圧接力によって該中央部付近の
金属疲労が防止される。
【0070】また、請求項6の発明によれば、コンクリ
ート孔に露呈した砂利などに起因して、ヘッドの押進時
にアンカーソケットの他端部からのヘッドへの曲げ方向
の偏荷重が発生しても、フランジ部の潰れによってヘッ
ドを他端部の折曲方向へ傾斜させることができるため、
該ヘッド外周面と他端部内周面との摺動摩擦抵抗の上昇
が抑制される。この結果、アンカーボルトの締付操作力
の増加が抑えられて省力化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンカー金具の第1実施形態を示す縦
断面図。
【図2】Aは本実施形態に供されるアンカーソケットの
正面図、Bは同アンカーソケットの縦断面図。
【図3】同実施形態に供されるアンカーボルトの正面
図、Bは同アンカーボルトの縦断面図。
【図4】本実施形態の作用説明図。
【図5】本実施形態の作用説明図。
【図6】本実施形態の作用説明図。
【図7】本実施形態の作用説明図。
【図8】本実施形態の作用説明図。
【図9】本実施形態の作用説明図。
【図10】本実施形態の作用説明図。
【図11】Aは、アンカーボルトの他例を示す正面図、
Bは同アンカーボルトの縦断面図。
【図12】Aは本発明の第2実施形態に供されるアンカ
ーソケットの正面図、Bは同アンカーソケットの縦断面
図。
【図13】第2実施形態に供されるアンカーボルトの正
面図。
【図14】本実施形態の作用説明図。
【図15】本実施形態の作用説明図。
【図16】本実施形態の作用説明図。
【図17】本実施形態の作用説明図。
【図18】本実施形態の作用説明図。
【符号の説明】
1…コンクリート孔(固定用孔) 2…アンカーソケット 3…アンカーボルト 4…筒状本体 4a,4b…開口 5…一端部 6…他端部 6a…外周面 6b…内周面 7…中央部 9…雌ねじ部 12…環状リブ 13…スリット(縦割り溝) 15…軸部 16…ヘッド 17…雄ねじ部 18…係止爪 19…境界部 20…切断用溝 22…ガイド溝 22a…内周面 23…フランジ部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建材の固定用孔内に挿通固定され、両端
    が開口形成された筒状のアンカーソケットと、該アンカ
    ーソケットの一端部内に形成された雌ねじ部を介して該
    一端部内に螺入するアンカーボルトとを備え、前記アン
    カーソケットの他端部の周壁に、軸方向に沿った縦割り
    溝を形成する一方、前記アンカーボルトの軸部の先端
    に、前記アンカーソケットの他端部内に圧入して該他端
    部を拡開させるヘッドを設けると共に、該ヘッドと前記
    軸部の先端との境界部に、アンカーボルトの締付トルク
    とアンカーソケット他端部の内周面に対する前記ヘッド
    の摩擦トルクとのトルク差で生じる所定以上の捩りトル
    クによって前記境界部を切断する切断用溝を形成したこ
    とを特徴とするアンカー金具。
  2. 【請求項2】 建材の固定用孔内に挿通固定され、両端
    が開口形成された筒状のアンカーソケットと、該アンカ
    ーソケットの一端部内に形成された雌ねじ部を介して該
    一端部内に螺入するアンカーボルトとを備え、前記アン
    カーソケットの他端部の周壁に、軸方向に沿った縦割り
    溝を形成する一方、前記アンカーボルトの軸部の先端
    に、前記アンカーソケットの他端部内に圧入して該他端
    部を拡開させるヘッドを設けると共に、該ヘッドと前記
    軸部先端との境界部に切断用溝を形成し、かつ前記ヘッ
    ドの先端部に、アンカーソケットの他端部側開口縁に係
    止する係止手段を設け、該ヘッドの先端部を他端部開口
    縁に係止させた状態で前記アンカーボルトの逆回転トル
    クにより前記切断用溝を介して境界部を切断したことを
    特徴とするアンカー金具。
  3. 【請求項3】 前記アンカーソケットの他端部の先端側
    外周にフランジ状のリブを設けると共に、該リブの外径
    を前記建材の固定用孔の内径よりも大きく設定したこと
    を特徴とする請求項1または2記載のアンカー金具。
  4. 【請求項4】 前記アンカーソケットの他端部の内周面
    を、先端側が漸次縮径するテーパ状に形成したことを特
    徴とする請求項1,2または3記載のアンカー金具。
  5. 【請求項5】 前記アンカーソケット他端部の縦割り溝
    を、該アンカーソケットのほぼ中央部まで延設したこと
    を特徴とする請求項1,2,3または4記載のアンカー
    金具。
  6. 【請求項6】 前記アンカーソケットの一端部内周面に
    形成される雌ねじ部を、一端部開口側に形成すると共
    に、該雌ねじ部の形成端からアンカーソケットのほぼ中
    央部までの内周面に雌ねじ部の谷部径よりも若干大径な
    筒状のガイド溝を形成する一方、前記アンカーボルトの
    ヘッドの境界部側に位置する基部外周面に、ガイド溝内
    を摺動するとともに径方向の所定の圧縮トルクによって
    潰れ可能なフランジ部を設けたことを特徴とする請求項
    1,2,3または5記載のアンカー金具。
  7. 【請求項7】 前記フランジ部は、外周面に前記雌ねじ
    部に螺合する雄ねじを有していると共に、前記ヘッド長
    手方向の長さが径方向の所定の圧縮トルクによって潰れ
    可能な長さに設定されていることを特徴とする請求項6
    記載のアンカー金具。
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