JPH10160906A - 反射防止膜付きレンズ及び反射防止膜の形成方法 - Google Patents

反射防止膜付きレンズ及び反射防止膜の形成方法

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JPH10160906A
JPH10160906A JP8320458A JP32045896A JPH10160906A JP H10160906 A JPH10160906 A JP H10160906A JP 8320458 A JP8320458 A JP 8320458A JP 32045896 A JP32045896 A JP 32045896A JP H10160906 A JPH10160906 A JP H10160906A
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lens
film
antireflection film
light beam
reflection film
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JP8320458A
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Satoshi Kawakita
聡 川北
Yoshio Fukazawa
宣雄 深澤
Minoru Kubo
実 久保
Hiroyuki Ueda
博之 上田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズの中心部と周縁部とにおける表面部に
対する光束入射角の違いによって反射防止膜の効果が低
下することを防止し、レンズ全体の透過率を向上させ
る。 【解決手段】 レンズの中心部領域A1,A2における
反射防止膜の膜厚と周縁部領域B1,B2、C1,C2
における反射防止膜の膜厚とが、レンズ表面部に対する
光束の入射角θに応じて異なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光学ピック
アップ装置の対物レンズとして使用される反射防止膜付
きレンズ及び反射防止膜の形成方法に関する技術分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆる光ディスクの如き光学記
録媒体及びこの光学記録媒体より情報信号の読み出しを
行う光学ピックアップ装置が提案されている。このよう
な光学ピックアップ装置は、上記光学記録媒体の信号記
録面上に光束を集光させるための対物レンズを有して構
成されている。
【0003】この対物レンズの如きレンズは、表面部に
おける光束の反射を抑制して光束の透過率を向上させる
ために、該表面部上に反射防止膜が形成され、反射防止
膜付きレンズとして構成されている。光学ピックアップ
装置の対物レンズの如く単色光束を扱うレンズにおいて
は、透過される光束の波長に適合された反射防止膜が形
成されている。
【0004】この反射防止膜は、レンズを構成する硝材
や合成樹脂材料とは異なる屈折率を有する物質(例えば
フッ化マグネシウム(MgF2)等)を、蒸着やスパッ
タリングの如き薄膜形成技術を用いて、該レンズの表面
上に被着させることにより形成される。このとき、この
反射防止膜の厚さは、透過させる光束の波長に応じて決
定される。すなわち、この反射防止膜においては、この
反射防止膜の表面で反射される光束と、この反射防止膜
とレンズ表面との界面で反射される光束とが、互いに干
渉して打ち消し合う(位相差が180°である)ことに
より反射率が抑制され、その結果、レンズ表面に対する
透過率が向上する。反射防止膜の材料の屈折率をn、膜
厚をdとし、透過させる光束の波長をλとすると、 2nd={m−(1/2)}λ (ただし、mは、自然
数) が成り立つとき、反射防止膜として使用できる膜となっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な反射防止膜付きレンズにおいては、反射防止膜の厚さ
は、レンズ表面に対する光束の入射角(光束の進行方向
とレンズ表面の法線とのなす角度)が0°である条件で
設定され、レンズ表面の全域において一様の厚さとなさ
れている。すなわち、この反射防止膜の形成において
は、レンズ表面の全域について、一様の条件で、蒸着や
スパッタリングによる成膜が行われ、膜厚が管理され
る。
【0006】したがって、レンズ表面が凹面や凸面であ
る場合において、特に、これら凹や凸の曲率が大きい
(曲率半径が小さい)場合においては、レンズの周辺側
においては入射角が0°より外れてしまい、反射防止の
ための条件が満たされなくなる。そのため、このような
反射防止膜付きレンズにおいては、レンズの周辺側にお
いては、反射防止膜の効果が充分に得られず、透過率が
低下してしまう。
【0007】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、開口数を大きくする等のために
表面の曲率が大きくなされたレンズにおいても、レンズ
表面の全域において反射防止膜の効果が充分に得られ、
透過率の向上が図られた反射防止膜付きレンズ及びこの
ような反射防止膜付きレンズを作製するための反射防止
膜の形成方法の提供という課題を解決しようとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る反射防止膜付きレンズは、凸面または
凹面の表面部と、この表面部上に形成された反射防止膜
とを有し、この反射防止膜は、該表面部の中心部におけ
る膜厚と周縁部における膜厚とが該表面部に対する光束
の入射角に応じて異なっていることとしたものである。
【0009】そして、本発明に係る反射防止膜の形成方
法は、凸面または凹面であるレンズ表面部上に反射防止
膜を形成する方法であって、このレンズ表面部の中心部
と周縁部とで該表面部に対する光束の入射角に応じて膜
厚を変えて形成することとしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0011】本発明に係る反射防止膜付きレンズは、図
1に示すように、硝材(ガラス)や透明合成樹脂材料か
らなるレンズ1の表面部(1面)1a上及び裏面部(2
面)1b上に、反射防止膜を形成して構成されたもので
ある。これら表面部1a及び裏面部1bは、球面または
非球面の凸面(または、凹面)として形成されている。
このレンズ1は、物点Xよりの光束が入射され、この光
束を像点Y上に集光させる。
【0012】上記反射防止膜は、レンズ1を構成する材
料とは異なる屈折率を有する物質(例えばフッ化マグネ
シウム(MgF2)等)を、蒸着やスパッタリングの如
き薄膜形成技術を用いて、該レンズの表面上に被着させ
ることにより形成する。この反射防止膜の厚さは、透過
させる光束の波長に応じて決定される。すなわち、この
反射防止膜においては、この反射防止膜の表面で反射さ
れる光束と、この反射防止膜とレンズ表面との界面で反
射される光束とが、互いに干渉して打ち消し合う(位相
差が180°である)ことにより反射率が抑制され、そ
の結果、レンズ表面に対する透過率が向上する。反射防
止膜の材料の屈折率をn、膜厚をdとし、透過させる光
束の波長をλとすると、 2nd={m−(1/2)}λ (ただし、mは、自然
数) が成り立つ。
【0013】そして、この反射防止膜付きレンズにおい
ては、図2に示すように、表面部1aの中心部の領域で
ある入射面第1領域A1に形成された反射防止膜と、こ
の入射面第1領域A1の周囲部の円環状領域である入射
面第2領域B1に形成された反射防止膜と、この入射面
第2領域B1の外縁よりレンズ表面の周縁部に亘る円環
状領域である入射面第3領域C1に形成された反射防止
膜とで、互いに膜厚が異なっている。
【0014】また、裏面部1bについても、図3に示す
ように、この裏面部1bの中心部の領域である出射面第
1領域A2に形成された反射防止膜と、この出射面第1
領域A2の周囲部の円環状領域である出射面第2領域B
2に形成された反射防止膜と、この出射面第2領域B2
の外縁よりレンズ表面の周縁部に亘る円環状領域である
出射面第3領域C2に形成された反射防止膜とで、互い
に膜厚が異なっている。
【0015】これら反射防止膜の領域毎の膜厚の差異
は、その領域におけるレンズ表面に対する光束の図1中
θで示す入射角(出射角)に応じて決定されている。入
射角は、光束の進行方向とレンズ表面の法線とのなす角
度(光束の進行方向の法線とレンズ表面の接面とのなす
角度)であり、光軸上(レンズ中心部)においては0°
で、光軸から離れるほど大きな角度となる。
【0016】例えば、以下の〔表1〕及び〔表2〕に示
すように、入射面第1領域A1での入射角は0°近傍で
あり、入射面第2領域B1での入射角は20°近傍であ
り、入射面第3領域C1での入射角は35°近傍であ
り、出射面第1領域A2での出射角(すなわち、反射防
止膜に対する入射角)は0°近傍であり、出射面第2領
域B2での出射角は5°近傍であり、出射面第3領域C
2での出射角は10°近傍である。
【0017】そして、上記各領域における反射防止膜の
膜厚は、以下の〔表1〕及び〔表2〕に示すように、入
射角の大きい領域ほど、厚くなさている。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】なお、これら〔表1〕及び〔表2〕に示し
た入射角及び膜厚は、レンズの硝材が「BaCD5」、
反射防止膜材料がフッ化マグネシウム(MgF2)で、
レンズ1の開口数(NA)が0.6である場合の条件で
ある。このレンズ1は、いわゆる「デジタル・ビデオ・
ディスク(“DVD”)」用の光学ピックアップ装置の
対物レンズとして使用すべく設計されたレンズである。
【0021】この反射防止膜付きレンズの透過率につい
て、通常の反射防止膜付きレンズの透過率と比較する
と、以下の〔表3〕に示すように、96%から99%へ
の向上が見られる。
【0022】
【表3】
【0023】ここで、通常の反射防止膜とは、表面部
(1面)1aの全面に、上記入射面第1領域A1と同様
の成膜を施し、裏面部(2面)1bの全面に、上記出射
面第1領域A2と同様の成膜を施したものである。
【0024】そして、本発明に係る反射防止膜の形成方
法は、上述のような本発明に係る反射防止膜付きレンズ
の反射防止膜を形成するものである。すなわち、この反
射防止膜の形成方法は、凸面または凹面であるレンズ1
の表面部1aまたは裏面部1b上に反射防止膜を形成す
る方法であって、これらレンズ表面部の中心部と周縁部
とで、該表面部に対する光束の入射角に応じて膜厚を変
えて形成するものである。このように、レンズ表面部上
の領域によって反射防止膜の大きさを変えるには、ま
ず、膜厚の薄い領域についてマスキングを施して膜厚の
厚い領域のみについて成膜し、次いで、マスキングを除
去して膜厚の薄い領域及び膜厚の厚い領域の両方につい
てさらに成膜するようにする。
【0025】例えば、表面部1aについては、入射面第
1領域A1及び入射面第2領域B1にマスキングをして
入射面第3領域C1のみについて第1の成膜を行い、次
に、入射面第2領域B1のマスキングを除去してこの入
射面第2領域B1及び入射面第3領域C1について第2
の成膜を行い、そして、入射面第1領域A1のマスキン
グを除去してレンズ表面全域について第3の成膜を行う
ことにより、3段階の膜厚を有する反射防止膜が形成さ
れる。
【0026】また、裏面部1bについては、出射面第1
領域A2及び出射面第2領域B2にマスキングをして出
射面第3領域C2のみについて第1の成膜を行い、次
に、出射面第2領域B2のマスキングを除去してこの出
射面第2領域B2及び出射面第3領域C2について第2
の成膜を行い、そして、出射面第1領域A2のマスキン
グを除去してレンズ表面全域について第3の成膜を行う
ことにより、3段階の膜厚を有する反射防止膜が形成さ
れる。
【0027】また、本発明に係る反射防止膜付きレンズ
は、図5に示すように、反射防止膜9の膜厚が、光束の
入射角に応じて、すなわち、レンズの中心よりの距離に
応じて、無段階的に変化されて形成されたものとしても
よい。このように、レンズの中心よりの距離に応じて膜
厚が無段階的に変化している反射防止膜は、例えば、図
4に示すように、真空蒸着炉3中において、蒸着物質8
に対してレンズ1の光軸を傾斜させて該レンズ1を支持
し、かつ、このレンズ1を光軸回りに回転させつつ、蒸
着による成膜を行うことにより、形成することができ
る。
【0028】上記真空蒸着炉3においては、基台2上に
抵抗加熱用ボート7が設けられており、この抵抗加熱用
ボート7上に蒸着物質(フッ化マグネシウム)8が載置
されている。基台2上には、支持棒4を介して、回転操
作装置5が配設されている。この回転操作装置5は、レ
ンズ1を保持する保持枠6を蒸着物質8上において支持
するとともに、図4中矢印Aで示すように、この保持枠
6をレンズ1とともに回転操作する。このとき、レンズ
1の回転中心となるこのレンズ1の光軸は、このレンズ
1と蒸着物質8とを結ぶ線に対して傾斜されている。そ
のため、このレンズ1の表面部においては、中心部より
周縁部に亘って、無段階的に厚みの異なる反射防止膜が
形成される。ここで、回転軸の傾斜角度や回転速度は、
成膜したい反射防止膜の形状(膜厚の変化のしかた)及
びレンズ表面の曲率に応じて定める。
【0029】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る反射防止膜
付きレンズは、凸面または凹面の表面部と、この表面部
上に形成された反射防止膜とを有し、この反射防止膜
は、該表面部の中心部における膜厚と周縁部における膜
厚とが該表面部に対する光束の入射角に応じて異なって
いる。したがって、この反射防止膜は、レンズ表面部に
対する光束の入射角に対応して、反射防止の効果を最も
良く発揮する状態に形成されている。
【0030】そして、本発明に係る反射防止膜の形成方
法は、凸面または凹面であるレンズ表面部上に反射防止
膜を形成する方法であって、このレンズ表面部の中心部
と周縁部とで該表面部に対する光束の入射角に応じて膜
厚を変えて形成する。したがって、この反射防止膜の形
成方法においては、レンズ表面部に対する光束の入射角
に対応して反射防止の効果を最も良く発揮する反射防止
膜を形成することができる。
【0031】すなわち、本発明は、開口数を大きくする
等のために表面の曲率が大きくなされたレンズにおいて
も、レンズ表面の全域において反射防止膜の効果が充分
に得られ、透過率の向上が図られた反射防止膜付きレン
ズ及びこのような反射防止膜付きレンズを作製するため
の反射防止膜の形成方法を提供することができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射防止膜付きレンズの形状を示
す縦断面図である。
【図2】上記反射防止膜付きレンズの入射面(1面)の
構成を示す正面図である。
【図3】上記反射防止膜付きレンズの出射面(2面)の
構成を示す背面図である。
【図4】本発明に係る反射防止膜の形成方法を実施する
ための蒸着装置の構成を示す側面図である。
【図5】本発明に係る反射防止膜の形成方法により形成
された反射防止膜の構成の他の例を示す要部拡大縦断面
図である。
【符号の説明】
1 レンズ、1a 入射面(1面)、1b 出射面(2
面)、A1 入射面第1領域、B1 入射面第2領域、
C1 入射面第3領域、A2 出射面第1領域、B2
出射面第2領域、C2 出射面第3領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 博之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凸面または凹面の表面部と、 上記表面部上に形成された反射防止膜とを有し、 上記反射防止膜は、上記表面部の中心部における膜厚と
    周縁部における膜厚とが、該表面部に対する光束の入射
    角に応じて異なっている反射防止膜付きレンズ。
  2. 【請求項2】 凸面または凹面であるレンズ表面部上に
    反射防止膜を形成する方法であって、このレンズ表面部
    の中心部と周縁部とで、該表面部に対する光束の入射角
    に応じて膜厚を変えて形成することとした反射防止膜の
    形成方法。
JP8320458A 1996-11-29 1996-11-29 反射防止膜付きレンズ及び反射防止膜の形成方法 Withdrawn JPH10160906A (ja)

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