JPH1016375A - ヘアラインパターンの生成方法および生成装置 - Google Patents

ヘアラインパターンの生成方法および生成装置

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JPH1016375A
JPH1016375A JP8195388A JP19538896A JPH1016375A JP H1016375 A JPH1016375 A JP H1016375A JP 8195388 A JP8195388 A JP 8195388A JP 19538896 A JP19538896 A JP 19538896A JP H1016375 A JPH1016375 A JP H1016375A
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hairline
generating
width
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hairlines
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JP8195388A
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English (en)
Inventor
Naoki Kawai
直樹 河合
Takeshi Oshima
健 大嶋
Toshio Ariyoshi
俊雄 有吉
Futoshi Miki
太 三木
Tetsuo Jinriki
哲夫 神力
Masaru Okamoto
優 岡本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自由度の高いヘアラインパターンを容易に生
成する。 【解決手段】 所定方向にほぼ沿って伸びる多数のヘア
ラインHを平面上に配置してなるヘアラインパターンを
コンピュータによる画像処理で生成する。それぞれ所定
の行幅Gをもった複数の行を定義し、これら複数の行を
所定の行間隔Kをあけて縦方向に隣接配置する。各行ご
とに、その行幅Gに応じた複数のヘアラインHを発生さ
せ、これら複数のヘアラインを所定のライン間隔Sをあ
けて横方向に隣接配置して割り付ける。各ヘアラインH
は、乱数により得られたW画素分の幅をもち、乱数によ
り得られたL画素分の長さをもった細長い矩形図形を定
義し、所定の振幅をもった一次元揺らぎ場を利用して、
この矩形図形を構成する各画素を幅方向に変位させるこ
とにより生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヘアラインパターン
の生成技術に関し、特に、建材用の化粧紙、転写フィル
ムなどにおいて、ソフトウッド系の木目柄表面やアルミ
ニウムなどの金属表面を表現するために用いられるヘア
ラインパターンを生成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧紙や転写フィルムなどの建材では、
ヘアラインパターン(線状図形パターン)を印刷する
か、もしくはエンボス加工することによって、素材独特
の質感を表現する手法が採られている。ヘアラインパタ
ーンは、特定の一方向に沿って伸びる多数の細い線(ヘ
アライン、あるいは万線と呼ばれる)の集合からなるパ
ターンであり、通常、ソフトウッド系の木目柄表面やア
ルミニウムなどの金属表面などに固有の質感を表現する
ために用いられている。利用する建材に応じて、ヘアラ
インパターンを表面に印刷する場合もあれば、ヘアライ
ンパターンを表面層上の凹凸パターンとしてエンボス加
工する場合もある。
【0003】従来は、このようなヘアラインパターン
を、天然木の材面から抽出することにより得ていた。す
なわち、ヘアラインパターンが最も顕著に現れるよう
に、天然木の材面を特殊な照明環境下においた状態で材
面に対する写真撮影を行い、これをデジタル画像データ
として取り込むのが一般的な手法である。通常は、デジ
タル画像データとして取り込んだパターンに対して、コ
ンピュータを利用したレタッチ処理を行い、細かな調整
を施したものを印刷原稿として利用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ヘア
ラインパターンの印刷原稿を用意するために、従来は、
天然木の材面から元になるパターンを抽出していたた
め、必ずしも期待どおりのヘアラインパターンを用意す
ることが困難であり、柄をデザインする上で自由度が制
限されるという問題があった。すなわち、建材柄を創作
するデザイナーの立場からは、ヘアラインの太さ、長
さ、密度などが好みの条件に適合したヘアラインパター
ンを入手したいと望むことになるが、デザイナーの好み
のヘアラインパターンを用意するためには、その好みに
適合した天然木の材面を探さねばならず、現実的には、
好みどおりのヘアラインパターンを得ることは不可能で
ある。このため、実際に存在する天然木から抽出された
ヘアラインパターンに妥協せざるを得なくなり、デザイ
ン上、大きな制約を受けることになる。
【0005】また、実際には、天然木の材面から抽出し
たパターンは、そのまま印刷原稿として利用するには不
適当であり、フィルム上での修正またはコンピュータを
利用したレタッチ処理が不可欠である。このレタッチ処
理の操作には熟練を要し、多大な費用と時間が必要とな
る。また、このレタッチ処理では、元のパターンに対す
る細かな調整を行うことは可能であるが、大幅な柄の変
更や修正は非常に困難である。
【0006】そこで本発明は、自由度の高いヘアライン
パターンを容易に生成することのできるヘアラインパタ
ーンの生成手法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、所定方向にほぼ沿って伸
びる多数のヘアラインを平面上に配置してなるヘアライ
ンパターンを生成する方法において、パターン生成に必
要なパラメータを設定する段階と、それぞれ所定の行幅
Gをもった複数の行を定義し、これら複数の行を所定の
行間隔Kをあけて縦方向に隣接配置することにより割付
領域を定義する段階と、各行ごとに、その行幅Gに応じ
た複数のヘアラインを発生させ、これら複数のヘアライ
ンを所定のライン間隔Sをあけて横方向に隣接配置して
割り付ける段階と、割付領域内に割り付けられた多数の
ヘアラインを示す画像データを出力する段階と、を行う
ようにしたものである。
【0008】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係るヘアラインパターンの生成方法において、
所定のライン幅Wおよびライン長Lを定め、W画素分の
幅をもち、L画素分の長さをもった細長い矩形図形を定
義し、行幅Gより小さな振幅をもった一次元揺らぎ場を
利用して、矩形図形を構成する各画素を幅方向に変位さ
せることにより個々のヘアラインを生成するようにした
ものである。
【0009】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2
の態様に係るヘアラインパターンの生成方法において、
振幅A、位相ωをもった第j次高調波(ただし、1
≦j≦n、kは所定の係数)の和として、 d=Σj=1,n sin k・(θ−ω) なる式で一次元揺らぎ場を示す関数d=f(θ)を定義
し、矩形図形の長さ方向の位置を変数値θに対応させ、
関数d=f(θ)で与えられる関数値dに基づいて、変
数値θに対応した位置の各画素を幅方向に変位させるよ
うにしたものである。
【0010】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第2
の態様に係るヘアラインパターンの生成方法において、
座標軸θ上に自己相似的にスカラー値dを定義した一次
元フラクタル場を用意し、矩形図形の長さ方向の位置を
座標値θに対応させ、一次元フラクタル場に定義された
スカラー値dに基づいて、座標値θに対応した位置の各
画素を幅方向に変位させるようにしたものである。
【0011】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
〜第4の態様に係るヘアラインパターンの生成方法にお
いて、ライン幅Wの分布範囲、ライン長Lの分布範囲、
ライン間隔Sの分布範囲をそれぞれパラメータとして設
定し、各行ごとに、設定した分布範囲内のライン幅Wを
それぞれ乱数を利用して定め、同一の行に所属するヘア
ラインについては同一のライン幅が適用されるように
し、個々のヘアラインに関するライン長Lおよびライン
間隔Sについては、それぞれ乱数を利用して、設定した
分布範囲内の所定値を定めるようにしたものである。
【0012】(6) 本発明の第6の態様は、所定方向に
ほぼ沿って伸びる多数のヘアラインを平面上に配置して
なるヘアラインパターンを生成する装置において、乱数
を発生する乱数発生手段と、乱数を利用して、値Wおよ
びL(ただし、W<<L)を定め、W画素分の幅をも
ち、L画素分の長さをもった細長い矩形図形を定義する
矩形図形定義手段と、乱数を利用して、所定の振幅をも
った一次元揺らぎ場を発生させる揺らぎ場発生手段と、
一次元揺らぎ場に基づいて、矩形図形を構成する各画素
を幅方向に変位させることによりヘアラインを生成する
ヘアライン生成手段と、生成したヘアラインを、乱数を
利用して平面上に割り付ける割付手段と、を設けるよう
にしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。図1は本発明に係るヘアラインパ
ターンの生成方法の基本手順を示す流れ図である。ここ
に示す手順は、すべてコンピュータを利用したデータ処
理として行われることになる。
【0014】まず、ステップS1において、パターン生
成に必要なパラメータの設定を行う。オペレータは、生
成すべきヘアラインパターンの条件を、このステップS
1で設定することになる。続くステップS2では、割付
領域が定義される。この割付領域は、所定方向にほぼ沿
って伸びる多数のヘアラインを配置するための平面上の
閉領域である。後に詳述するように、この閉領域は複数
の行を配列することにより構成され、各行の中に個々の
ヘアラインが割り付けられることになる。ステップS3
におけるヘアラインの割付処理は、1本1本のヘアライ
ンを構成する図形を生成し、ステップS2で定義された
各行の中に、この図形を割り付ける処理である。最後の
ステップS4において、こうして割り付けられた多数の
ヘアラインからなるパターンが、画像データとして出力
される。なお、オペレータがコンピュータに対して実際
に行う処理は、ステップS1におけるパラメータ設定処
理だけであり、ステップS2〜S4の処理は、設定され
たパラメータに基づいて、コンピュータ内で自動的に行
われることになる。
【0015】ステップS1において設定すべきパラメー
タの一例を図2に示す。この例では、まず、生成すべき
ヘアラインパターンの画像サイズが設定される。たとえ
ば、図3に示すように、横が画像幅width 、縦が画像高
さheightで表されるサイズをもった矩形領域内に、多数
のヘアラインHを割り付けることによりヘアラインパタ
ーンを生成する場合を考える。この場合、画像サイズを
示すパラメータとして、画像幅width および画像高さhe
ightなる値が設定される。ここでは、値widthおよびhei
ghtの単位として画素数を用いることにし(たとえば、
横480画素×縦360画素からなるヘアラインパター
ンを生成する場合、画像幅width =480,画像高さhe
ight=360となる)、各画素の位置を、左上隅を原点
としたXY座標系における座標値(x,y)で示すこと
にする。したがって、図3に示す例では、左上隅の画素
の位置Pは、P(1,1)なる座標で表され、右下隅の
画素の位置Qは、Q(width ,height)なる座標で表さ
れる。
【0016】図4は、図3の部分拡大図であり、ヘアラ
インパターンを構成する個々のヘアラインHの形態が詳
細に示されている。1本のヘアラインHは、ほぼ図の横
方向(図3で定義したXY座標系におけるX軸方向)に
沿って伸び、図の縦方向(Y軸方向)に揺らぎをもった
線状図形によって構成されている。1本のヘアラインH
は、所定のライン長L(X軸方向に関する長さ)と所定
のライン幅W(Y軸方向に関する幅)を有しており、こ
の実施形態では、ライン幅Wは同一のヘアラインの各部
では同一に設定してある。ただし、ライン幅Wとライン
長Lは、個々のヘアラインHごとに異なる値を取り、ヘ
アラインパターン全体としては、太いヘアライン、細い
ヘアライン、長いヘアライン、短いヘアライン、がそれ
ぞれ入り乱れて配置されることになる。本発明では、図
4に破線で示したような「行」が定義される。1つの行
は、所定の行幅G(Y軸方向に関する幅)を有し、図の
横方向(X軸方向)に画像幅width だけ伸びた細長い矩
形領域を形成する。このような行が、互いに所定の行間
隔Kだけあけて、図の縦方向(Y軸方向)に隣接配置さ
れる。
【0017】ヘアラインHは、こうして定義された各行
内に割り付けられることになる。各ヘアラインHは、図
の縦方向に揺らぎを有しているが、必ず行幅Gの範囲内
に収まるように割り付けられ、1つの行には、多数のヘ
アラインHが、図の横方向に並んで配置される。このと
き、同一の行内に隣接して配置されるヘアラインHの間
には、所定のライン間隔Sが確保される。このライン間
隔Sも、各ヘアラインHごとにそれぞれ異なる値をとる
ので、広い間隔で隣接配置されるヘアラインもあれば、
狭い間隔で隣接配置されるヘアラインもある。
【0018】図2に示すパラメータにおいて、ライン幅
Wの分布範囲およびライン長Lの分布範囲を示すパラメ
ータは、ヘアラインHのライン幅Wの最大値Wmax と最
小値Wmin およびライン長Lの最大値Lmax と最小値L
min によって定義される。また、ライン間隔Sの分布範
囲を示すパラメータは、ライン間隔Sの最大値Smaxと
最小値Smin によって定義される。行間隔Kは、図4に
示すとおり、各行を配置する上での行と行との間の間隔
を示すパラメータである。この例では、行間隔Kを定数
としているので、すべての行が同じ行間隔Kを保ちなが
ら配置されることになるが、行間隔Kの最大値Kmax と
最小値Kmin を用いて分布範囲を定義し、個々の行間隔
ごとに値を変えるようにしてもかまわない。
【0019】図2に示すパラメータにおける揺らぎ振幅
Aおよび揺らぎ周期Cは、ヘアラインHの縦方向(幅方
向)の揺らぎを決定するためのパラメータである。本実
施形態では、横方向に細長い矩形図形に対して、一次元
揺らぎ場に基づく縦方向の揺らぎを加えることにより、
1本のヘアラインHを生成している。揺らぎ振幅Aおよ
び揺らぎ周期Cは、この一次元揺らぎ場の最大振幅およ
び周期を示すパラメータである。
【0020】このような手法に基づくヘアラインHの生
成方法を、図5〜図7の概念図を参照しながら説明しよ
う。まず、図5に示すように、所定のライン幅Wおよび
ライン長Lをもった横方向に細長い矩形図形Fを用意す
る。続いて、図6に示すような一次元揺らぎ場を用意す
る。ここでは、説明の便宜上、ごく一般的な正弦波関数
を一次元揺らぎ場として用いた例を示す。すなわち、d
=(A/2)sinθなる正弦波関数を用意し、一次元
のθ軸上の各位置に所定の揺らぎ成分d(ただし、A/
2≧d≧−A/2)を定義する。そして、θ軸を矩形図
形Fの横方向に線形対応させ、矩形図形Fを構成する各
点を対応づけられた揺らぎ成分dに基づいて縦方向に変
位させれば、図7に示すようなヘアラインHを得ること
ができる。
【0021】パラメータとして設定した揺らぎ振幅A
は、図6に示す一次元揺らぎ場の振幅を示すものであ
り、揺らぎ周期Cは、この一次元揺らぎ場の周期を示す
ものである。図7を参照すればわかるとおり、こうして
生成された1本のヘアラインHは、ライン幅Wおよびラ
イン長Lを有するいびつな線状図形となり、図形全体の
縦方向の幅(最も上に位置する点と最も下に位置する点
との距離)は、ライン幅Wと揺らぎ振幅Aとの和(W+
A)で与えられる。そこで、行幅GをG=W+Aに設定
しておけば、図4に示すように、生成したヘアラインH
を各行内にピッタリと割り付けることが可能になる。な
お、この例では、揺らぎ振幅Aおよび揺らぎ周期Cをそ
れぞれ定数としているので、すべてのヘアラインが同じ
揺らぎ振幅および揺らぎ周期をもったものになるが、揺
らぎ振幅Aの最大値Amax と最小値Amin を用いて振幅
の分布範囲を定義し、揺らぎ周期Cの最大値Cmax と最
小値Cmin を用いて周期の分布範囲を定義し、各ヘアラ
インがそれぞれ異なった振幅および周期をもった揺らぎ
成分をもつようにしてもかまわない。
【0022】図1の流れ図におけるステップS2の処理
は、上述した基本方針に基づいて、ヘアラインを割り付
けるための領域を定義する処理である。まず、各行ごと
にそれぞれ異なるライン幅Wが定義される。このとき、
たとえば乱数を用いて、ライン幅Wが最大値Wmax 〜最
小値Wmin の範囲に分布するようにする。そして、各行
ごとに定義したライン幅Wに、揺らぎ振幅A(この実施
形態では、全行について同一の値)を加えた値G=W+
Aを、各行についての行幅と定義し、図4に示すよう
に、このような行幅Gをもった複数の行を行間隔K(こ
の実施形態では、全行について同一の値)だけ隔てて縦
方向に隣接配置すれば、割付領域を定義する処理は完了
である。いわば、このステップS2の処理は、図4にお
いて破線で示す各行の位置を定義する処理ということが
できる。
【0023】続くステップS3の処理は、こうして定義
された各行の中に、生成したヘアラインHを実際に割り
付ける処理である。まず、図5に示すような矩形図形F
を発生させる。この矩形図形Fの縦方向の幅であるライ
ン幅Wは、既にステップS2において、各行ごとに定義
されている。そこで、ここでは、ライン長Lを、たとえ
ば乱数を用いて、ライン長Lが最大値Lmax 〜最小値L
min の範囲に分布するように決定し、幅W、長さLをも
った矩形図形Fを生成する。続いて、図6に示すような
揺らぎ振幅Aおよび揺らぎ周期Cをもった一次元揺らぎ
場を用意し、この一次元揺らぎ場を用いて、矩形図形F
の各部を縦方向に変位させれば、図7に示すような1本
のヘアラインHが生成できる。このヘアラインHは、割
付対象となる行の行幅Gに適した寸法を有している。こ
うして発生させたヘアラインHを、各行にそれぞれ割り
付けてゆく。たとえば、左から右へ向かって、複数のヘ
アラインHを順番に割り付けてゆくようにすればよい。
このとき、左右に隣接するヘアライン間には、所定のラ
イン間隔Sが確保されるようにする。ライン間隔Sの決
定は、たとえば乱数を用いて、ライン間隔Sが最大値S
max 〜最小値Sminの範囲に分布するように決定する。
【0024】こうして、すべての行にヘアラインHが割
り付けられたら、ステップS4において、割付領域内に
割り付けられた多数のヘアラインを示す画像データを、
ヘアラインパターンとして出力すればよい。このように
して得られた画像データに基づいて、ヘアラインパター
ンを印刷するための印刷原版を作成したり、エンボス加
工を行うためのエンボス版を作成したりすることにな
る。
【0025】以上のような方法によれば、オペレータ
は、ステップS1におけるパラメータ設定の段階で、個
々のヘアラインの太さや長さ、揺らぎの程度、密度など
を自由に設定でき、必要ならパラメータを変えながら、
所望のヘアラインパターンが得られるまで試行錯誤を繰
り返すことが可能になる。このため、非常に自由度の高
いパターンを容易に得ることができるようになる。特
に、天然木の材面からは得ることができなかった非常に
細いヘアラインからなるパターンや、意匠性に富んだ奇
抜なパターンの作成が可能になる。
【0026】図8は、上述した方法によりヘアラインパ
ターンを生成する装置の基本構成を示すブロック図であ
る。この装置は、乱数発生手段10と、矩形図形定義手
段20と、揺らぎ場発生手段30と、ヘアライン生成手
段40と、割付手段50と、によって構成されている。
実用上は、これらの各手段はコンピュータのハードウエ
アおよびソフトウエアによって実現されるが、ここで
は、便宜上、個々の機能ブロックに分けて説明を行うこ
とにする。
【0027】乱数発生手段10は、他の各手段において
利用される乱数を発生する手段であり、たとえば、0〜
1の間の値をとる一様乱数あるいは正規乱数を発生する
機能を有する。矩形図形定義手段20は、この乱数を利
用して、値WおよびL(ただし、W<<L)を定め、W
画素分の幅をもち、L画素分の長さをもった細長い矩形
図形Fを定義する。図2に示すように、予めライン幅W
の分布範囲を示すパラメータとしてWmax 〜Wmin が定
められ、ライン長Lの分布範囲を示すパラメータとして
Lmax 〜Lmin が定められていた場合は、乱数を用い
て、値WおよびLがこの範囲内の値となるように決定さ
れる。揺らぎ場発生手段30は、乱数を利用して、所定
の振幅をもった一次元揺らぎ場を発生させる機能を有す
る。このような乱数を利用した一次元揺らぎ場の発生方
法としては、たとえば、後述するような中点変位法によ
る一次元フラクタル場の生成方法が知られている。ヘア
ライン生成手段40は、この一次元揺らぎ場に基づい
て、矩形図形Fを構成する各画素を幅方向に変位させる
ことによりヘアラインHを生成する機能を有する。こう
して生成された多数のヘアラインHは、割付手段50に
よって平面上の割付領域内に割り付けられる。個々のヘ
アラインHの位置を決定するために用いるライン間隔S
は、乱数を利用して決定される。こうして、割付処理が
完了したら、割付手段50からヘアラインパターンが画
像データとして出力されることになる。
【0028】
【実施例】続いて、本発明に係るヘアラインパターンの
生成方法のより具体的な処理手順を説明する。
【0029】§1. 割付領域の定義手順 図9は、図1に示すステップS2における割付領域の定
義処理の具体的な手順を示す流れ図である。ここでは、
図2に示すようなパラメータ設定がなされていた場合
に、図3に示すような画像幅および画像高さをもった割
付領域を定義する具体的な処理手順を示すことにする。
まず、ステップS21において、行数パラメータiを初
期値1に設定する。この行数パラメータiは、現在の処
理対象が、何行目であるかを示すパラメータである。た
とえば、i=1の場合は、図4に示す1行目についての
領域を確保する処理を行っていることになる。続くステ
ップS22では、縦方向の座標を示す座標値yが初期値
1に設定される。この座標値の単位は1画素であり、図
3に示すように、座標値y=1は、最も上の画素を示す
ことになり、座標値y=heightは、最も下の画素を示す
ことになる。ここでは、図3に示す割付領域について、
Y軸に沿って上から下へと処理を進めてゆくことになる
が、ステップS22で初期値を与えた座標値yは現在処
理中のY座標位置を示すパラメータとして用いられる。
なお、この流れ図では、変数Aに値aを設定する処理
を、一般的なプログラムの記述方法に従って、「A:=
a」と表現することにする。
【0030】ステップS23では、i行目のライン幅W
(i)が、W(i)=Wmin +RND*(Wmax −Wmi
n )なる式によって決定される。ここで、RNDは、0
<RND<1の任意の乱数である。したがって、i行目
のライン幅W(i)は、Wmin 〜Wmax の範囲内の任意
の値になる。続いて、ステップS24において、y:=
y+W(i)+Aなる演算によりパラメータyが「W
(i)+A」だけ増え、更に、ステップS25におい
て、y:=y+Kなる演算によりパラメータyが「K」
だけ増える。この処理は、図4に示すように、1つの行
の行幅G(G=W+A)および行間隔Kに相当する区間
についての処理が完了したことを示すためのパラメータ
更新処理である。続くステップS26では、y<height
の条件が成立しているか否かが判断される。この判断
は、図3に示す割付領域の下辺まで処理が到達したか否
かの判断であり、到達していなければ、ステップS27
において、行数パラメータiを1だけ更新し、ステップ
S23からの処理が繰り返されることになる。
【0031】このように、ステップS23〜ステップS
27までの処理を一巡することにより、1行分の領域
(行幅G+行間隔K)が確保されることになる。こうし
て、ステップS26において否定的な判断がなされたと
き、すなわち、y≧heightとなったときには、図3に示
す全割付領域にわたって、多数の行が定義されたことに
なる。なお、i行目の行についてのライン幅W(i)は
乱数を用いて定義されているため、その値は各行ごとに
異なり、i行目の行の行幅G(i)は、G(i)=W
(i)+Aで定まる。結局、個々の行幅は各行ごとにラ
ンダムなものとなる。したがって、ステップS26で
は、y=heightになる場合もあるし、y>heightとなる
場合もある。前者の場合は、偶然、画像高さheightの区
間内にピッタリと収まるような複数の行が定義されたこ
とになり、後者の場合は、最終行についての領域(行幅
G+行間隔K)が画像高さheightの区間から若干はみ出
して定義されたことになる。本実施例では、このような
はみ出しが生じた場合には、全手順を再度やり直すよう
にしている。すなわち、ステップS28において、y=
heightとなるまで、ステップS21からの処理が繰り返
して実行される。別言すれば、偶然、画像高さheightの
区間内にピッタリと収まるような複数の行が定義される
まで、同じ処理を繰り返し実行することになる。このよ
うな試行錯誤は、アルゴリズムとしては非効率的である
が、コンピュータを用いた実際の演算時間は非常に短い
ため、実用上は問題はない。
【0032】こうして、最終的に、画像高さheightの区
間内にピッタリと収まるような複数の行が定義された
ら、ステップS29において、そのときの行数パラメー
タiの値を総行数Nとして保存しておく。この総行数N
の値は、後のヘアラインの割付処理において用いられる
ことになる。また、ステップS23において決定した各
行についてのライン幅W(1),W(2),…,W
(N)の値も、後のヘアラインの割付処理において用い
るために保存しておく必要がある。
【0033】§2. ヘアラインの割付手順 図10は、図1に示すステップS3におけるヘアライン
の割付処理の具体的な手順を示す流れ図である。ここで
は、図9に示す手順により、既に、割付領域の定義処理
が完了しているものとして、以下の説明を行うことにす
る。
【0034】まず、ステップS31において、行数パラ
メータi、横方向の座標値パラメータx、縦方向の座標
値パラメータyをそれぞれ初期値1に設定する。ここ
で、行数パラメータiは、ヘアラインの割付処理の対象
となっている行を示すパラメータであり、座標値パラメ
ータx,yは、発生させた1本のヘアラインの外接矩形
の左上隅点を配置する位置座標(x,y)を示すパラメ
ータである。
【0035】続くステップS32では、1本のヘアライ
ンHについてのライン長Lが、L=Lmin +RND*
(Lmax −Lmin )なる式によって決定される。ここ
で、RNDは、0<RND<1の任意の乱数である。し
たがって、ここで決定されるライン長Lは、Lmin 〜L
max の範囲内の任意の値になる。続いて、ステップS3
3において、1本のヘアラインが生成される。具体的な
生成方法は、図5〜図7に示したとおりである。すなわ
ち、ステップS32で決定したライン長Lと、図9に示
す手順によって既に決定されているi行目のライン幅W
(i)とに基づいて、長さL、幅W(i)の矩形図形F
を定義し、この矩形図形Fに対して、一次元揺らぎ場を
利用して縦方向に揺らぎ成分を与えて1本のヘアライン
を生成するのである。次のステップS34では、こうし
て生成した1本のヘアラインを、i行目に配置する処理
を行う。具体的には、図7に示すヘアラインHの外接矩
形の左上隅点Zが、その時点での座標値パラメータx,
yで示される座標位置(x,y)にくるようにして配置
を行えばよい。
【0036】こうして、1本のヘアラインの配置が完了
したら、続くステップS35において、座標値パラメー
タxの値をライン長Lだけ増加させる更新処理が行われ
る。次に、ステップS36では、ライン間隔Sが、S=
Smin +RND*(Smax −Smin )なる式によって決
定される。ここで、RNDは、0<RND<1の任意の
乱数である。したがって、ここで決定されるライン間隔
Sは、Smin 〜Smaxの範囲内の任意の値になる。続い
て、ステップS37において、座標値パラメータxの値
をライン間隔Sだけ増加させる更新処理が行われる。結
局、ステップS35およびS37におけるパラメータx
の更新処理により、xの値は、既に配置した1本のヘア
ラインの長さLと所定のライン間隔Sとの和だけ増加す
ることになり、隣接して割り付けるべき次のヘアライン
の配置位置(x,y)が決定されたことになる。
【0037】ステップS38では、パラメータx>widt
h が判断される。これは、横方向の座標値パラメータx
が、割付領域の画像幅width を越えたか否かを判断する
処理であり、画像幅width を越えるまで、ステップS3
2からの処理が繰り返し実行される。すなわち、i番目
の行内に、複数のヘアラインが次々に配置されてゆくこ
とになる。
【0038】ステップS38において、パラメータx>
width と判断されたら、ステップS39において、縦方
向の座標値パラメータyをW(i)+A+Kだけ増加す
る更新処理が実行されるとともに、行数パラメータiを
1だけ増加する更新処理が実行される。すなわち、i行
目についてヘアラインの配置処理が完了したために、次
のi+1行目についてのヘアライン配置処理を実行する
ための準備がなされたことになる。そして、ステップS
40を経てステップS41へと進み、横方向の座標値パ
ラメータxが初期値1に戻され、ステップS32からの
処理が繰り返し実行される。
【0039】こうして、第1行目,第2行目,…,第N
行目までの処理が完了すると、ステップS40におい
て、i>Nと判断されることになり、この図10に示す
全手順は完了する。この時点では、全N行のすべてにつ
いて、それぞれ複数のヘアラインが割り付けられた状態
になっている。なお、上述の手順を実行すると、画像幅
width の範囲を越えて配置されたヘアラインの一部が、
割付領域の右側からはみ出すことになるが、画像データ
を出力する時点で、このはみ出した部分のデータは無視
するようにすればよい。
【0040】§3. 一次元揺らぎ場を用いた変形手順 図5〜図7に、矩形図形Fを一次元揺らぎ場を用いて変
形することにより、ヘアラインHを得る一般的な概念を
示したが、ここでは、この変形の具体的な手順を述べて
おく。いま、図11に示すような一次元揺らぎ場d=f
(θ)が与えられていたとする。ここでは、dの値が、
0≦d≦1の範囲内に正規化されていたものとしよう。
一方、画像データとしての矩形図形Fは、画素の集合に
よって表現される。ここでは、図12に示すような6画
素分のライン幅Wをもった矩形図形Fに対して、図11
に示す一次元揺らぎ場を用いて変形を行う場合を考え
る。この場合、まず、矩形図形Fの長さ方向(図の横方
向)の位置を、一次元揺らぎ場の軸θに線形対応させ
る。そして、矩形図形Fの幅方向に並んだ一連の画素群
を、dの値に応じて幅方向に変位させるのである。すな
わち、横方向の位置θに位置する画素群については、I
NT(A・f(θ))だけ図の下方に変位させればよ
い。ここで、「INT」は整数部を与える関数であり、
個々の画素の変位量を画素単位(整数)とするためのも
のである。また、係数Aは揺らぎ振幅である。
【0041】ここでは、図12に示す矩形図形Fにおい
て、横方向の位置θm1に位置する画素群と、横方向の
位置θm2に位置する画素群についての具体的な変位方
法を例にとって説明しよう。たとえば、INT(A・f
(θm1))=5、INT(A・f(θm2))=2で
あったとすれば、図13に示すように、位置θm1に位
置する画素群は図の下方に5画素分だけ変位され、位置
θm2に位置する画素群は図の下方に2画素分だけ変位
されることになる。
【0042】このような変位処理をすべての画素につい
て行えば、1本のヘアラインが得られることになり、も
との矩形図形Fの左上隅点Zは、得られたヘアラインの
外接矩形の左上隅点になる。また、画素の変位量の最大
値は揺らぎ振幅Aとなり、得られたヘアラインの外接矩
形の幅(縦方向の長さ)は、行幅G=W+Aに一致する
ことになる。したがって、このような変形処理によって
得られたヘアラインは、行幅Gの行へ配置するのに適合
したものとなる。
【0043】§4. 正弦波関数を用いた一次元揺らぎ
場の生成方法 一次元揺らぎ場として、正弦波関数を用いることができ
ることは既に述べたとおりである。しかしながら、図6
に示すような単純な正弦波関数を一次元揺らぎ場として
用いた場合、得られるヘアラインHは図7に示すような
幾何学的なものになり、自然界の揺らぎ成分をもったヘ
アラインとしてはやや不自然になる。
【0044】より自然な揺らぎをもったヘアラインを生
成するためには、より自然な一次元揺らぎ場を用いるの
が好ましい。そのような揺らぎ場を人為的に生成する手
法のひとつとして、種々の周波数成分をもった正弦波関
数を重畳する方法がある。たとえば、振幅Aj、位相ω
jをもった第j次高調波(ただし、1≦j≦n)の和と
して、 d=Σj=1,n sin k・(θ−ω) なる式で一次元揺らぎ場を示す関数d=f(θ)を定義
すれば、非常に自然な揺らぎを感じさせるヘアラインを
発生させることができる。ここで、係数kは、各高調
波ごとの周波数を定めるパラメータであり、たとえば、
=jに設定すればよい。また、振幅Aおよび位相
ωは乱数用いて任意の値になるように決定するように
し、周波数、振幅、位相がいずれも異なる複数の正弦波
関数の和として関数d=f(θ)を定義できるようにす
るのが好ましい。
【0045】§5. フラクタルを用いた一次元揺らぎ
場の生成方法 自然な一次元揺らぎ場として、座標軸θ上に自己相似的
にスカラー値dを定義した一次元フラクタル場を用いる
ことも可能である。ここでは、中点変位法と呼ばれてい
る一次元フラクタル場の生成方法を一例として挙げてお
く。
【0046】いま、図14に示すように、1本の線上に
所定の距離だけ離して2つの格子点A,B(図では二重
の円で示す)を定義し、これら各格子点A,Bにそれぞ
れスカラー値a,bを定義する。このように定義した2
つの格子点A,Bは、初期段階の格子点であり、スカラ
ー値a,bは、この2つの格子点A,Bに設定されたい
わば初期条件である。
【0047】続いて、図15に示すように、2つの格子
点A,Bの中点に、第1段階の格子点Cを定義する。こ
のとき、この格子点Cに対しても、スカラー値cを定義
することになるが、このスカラー値cはスカラー値a,
bに基づいて、所定の演算によって定義することにな
る。図15は、格子点Cのスカラー値cがまだ定まって
いない状態を示している。なお、ここでは、スカラー値
が未定義の状態の格子点を一重の円で示し、スカラー値
が定義された状態の格子点を二重の円で示すことにす
る。スカラー値cは、次のような演算式 c=(a+b)/2 + T・RND (1) によって計算される。ここで、aおよびbは、格子点A
およびBについて定義されたスカラー値であり、Tはゆ
らぎの最大半振幅値、RNDは、−1≦RND≦+1な
る任意の乱数である。このように、スカラー値cの定義
には、乱数が用いられており、偶然の要素が左右するこ
とになる。ただし、スカラー値cとしては、全くデタラ
メな値が定義されるわけではなく、両隣の格子点A,B
のスカラー値a,bと、最大半振幅値Tと、によって制
限を受けることになる。すなわち、上述の式(1) に示さ
れているように、スカラー値a,bの平均値に、−T〜
+Tの範囲内の任意の値(乱数によって定まる)を加え
た値が、スカラー値cの値となる。したがって、最大半
振幅値Tは、平均値からずれるゆらぎの程度を制限する
パラメータとなる。
【0048】こうして、第1段階の格子点Cについての
スカラー値cが定義できたら、続いて、図16に示すよ
うに、格子点A,Cの中点および格子点C,Bの中点
に、それぞれ第2段階の格子点D,Eを定義する。そし
て、これら格子点D,Eに対して、それぞれスカラー値
d,eを、 d=(a+c)/2 + (1/2)・T・RND (2) e=(c+b)/2 + (1/2)・T・RND (3) なる式によって計算する。ここで、上述したように、T
はゆらぎの最大半振幅値、RNDは、−1≦RND≦+
1なる任意の乱数である。式(2) ,(3) は、式(1) と非
常に似ているが、最大半振幅値Tに(1/2)なる係数
がかかっている点は留意すべきである。
【0049】続いて、第2段階までで定義された5つの
格子点A,D,C,E,Bのそれぞれ中点に、第3段階
の格子点を定義し、これらの格子点にもスカラー値を計
算して定義する。たとえば、格子点A,Dの中点として
定義された格子点F(図示されていない)についてのス
カラー値fは、 f=(a+d)/2 + (1/4)・T・RND (4) なる式によって計算される。この式(4) では、最大半振
幅値Tに(1/4)なる係数がかかっている。
【0050】理解を容易にするために、以上のステップ
を実際の数値を用いて説明してみる。たとえば、図17
に示すように、初期段階の格子点A,Bに対して、それ
ぞれスカラー値「50」,「50」を初期条件として設
定した場合を考える。このような2つの格子点A,Bの
中点として、図18に示すように、第1段階の格子点C
が定義されることになるが、この場合、この格子点Cに
ついて定義されるスカラー値cは、前述の式(1) によ
り、 c=(50+50)/2+T・RND (1) なる演算で与えられる。ここでは、ゆらぎの最大半振幅
値T=5と設定し、上式の演算時には、たまたま乱数R
ND=+0.8になったものとしよう。この場合、演算
により求まるスカラー値c=54となる。
【0051】続いて、格子点A,Cおよび格子点C,B
の中点として、図19に示すように、第2段階の格子点
Dおよび格子点Eが定義されることになるが、この場
合、これらの格子点D,Eについて定義されるスカラー
値d,eは、前述の式(2) ,(3) により、 d=(50+54)/2+(1/2)・T・RND (2) e=(54+50)/2+(1/2)・T・RND (3) なる演算で与えられる。ここで、上各式の演算時に、た
またま乱数RND=−0.4、RND=+0.4になっ
たものとすると、演算により求まるスカラー値d=5
1、e=53となる。結局、第2段階の格子点について
のスカラー値が求まった段階では、図20に示すよう
に、5つの格子点A,D,C,E,Bについて、それぞ
れスカラー値が定義されたことになる。
【0052】同様にして、これらの5つの格子点A,
D,C,E,Bのそれぞれ中点に、第3段階の格子点を
定義し、これらの格子点にもスカラー値を計算して定義
し、更に、第4段階、第5段階、…、と同じ操作を繰り
返し実行してゆく。このような操作を所定の有限回数n
だけ繰り返し行ってゆけば、初期段階の格子点A,Bの
間に多数の格子点が定義され、これら各格子点には所定
のスカラー値が定義されることになる。なお、第n段階
の格子点についてのスカラー値sの計算方法を一般式で
示せば、 s=(α+β)/2+(1/2(n−1) )・T・RND (5) となる。ここで、αおよびβは、その格子点の両隣の格
子点のスカラー値(第(n−1)段階で計算されてい
る)であり、上述したように、Tはゆらぎの最大半振幅
値、RNDは、−1≦RND≦+1なる任意の乱数であ
る。
【0053】このような方法によって、所定のスカラー
値をもった格子点を多数定義すると、これらの格子点の
もつスカラー値の分布は一次元フラクタル場を与えるこ
とになる。上述の具体例では、この一次元フラクタル場
の左端点および右端点に「50」というスカラー値が定
義され、これら両端点の間に定義された多数の格子点に
も、それぞれ特有のスカラー値が定義される。いま、こ
うして求まった一次元フラクタル場の分布方向を横軸に
とり、個々のスカラー値を縦軸にとると、図21に示す
ようなグラフが描かれることになる。このようなグラフ
は、たとえば、自然界の海岸線の形状に似た性質をも
つ。すなわち、個々のスカラー値は、部分的に大きくな
ったり小さくなったりと、様々な分布をとることになる
が、この分布パターンの複雑さは、ミクロ的に見ても、
マクロ的に見ても同じになることが知られている。この
性質をより具体的に説明すれば、図21において、格子
点AB間のグラフの複雑さも、格子点AD間のグラフの
複雑さも、同じであり、また、この格子点ADの間のご
く微小区間を虫めがねで拡大して見た場合も、やはり同
じ複雑さをもっているということである。別言すれば、
個々のスカラー値は自己相似的に個々の格子点に定義さ
れており、自然なゆらぎをもって空間的に増減変化して
いることになる。
【0054】この図21に示すような一次元フラクタル
場の横軸方向にθ、縦軸方向にdをとり、d=f(θ)
を定義すれば、本発明に適用すべき一次元揺らぎ場とし
て利用することが可能である。
【0055】§6. その他の実施例 上述した実施例では、ヘアラインのライン幅W,ライン
長L,ライン間隔Sを決定するために、それぞれの最小
値と最大値をパラメータとして与えて分布範囲を定め、
一様乱数を用いてこの分布範囲内の値を決めていたが、
個々の値の平均値と分散をパラメータとして与え、正規
分布する乱数を発生させて個々の値を決めるようにして
もよい。
【0056】また、上述の実施例では、1本のヘアライ
ンは常に同一のライン幅Wを有していたが、一次元揺ら
ぎ場を利用して、1本のヘアラインの各部でライン幅W
に変動を生じさせるようにしてもよい。この場合、1本
のヘアラインが途中で太くなったり細くなったりするこ
とになる。
【0057】図3に示す割付領域内に形成されたヘアラ
インパターンは、右辺と左辺とにパターンの整合性がな
いため、同一のヘアラインパターンを左右方向に繰り返
し配置した場合、境界部分で不連続性を生じることにな
る。別言すれば、空間的にリピータブルなパターンには
なっていないことになる。そこで、空間的にリピータブ
ルなパターンを生成するために、図10に示す処理に次
のような手順を加えることも可能である。すなわち、ス
テップS40からステップS41を経て、ステップS3
2からの処理へ戻る際に、乱数を用いて任意のx座標値
(1<x<width )を発生させ、i行目の画像を座標値
xの位置で右半分と左半分とに分離し、右半分の画像と
左半分の画像とを入れ替える処理を行うのである。この
ような処理を追加すれば、最終的に得られたヘアライン
パターンは、右辺と左辺とが完全に連続したリピータブ
ルパターンとなる。もちろん、このような処理を行え
ば、各行ごとに、内部の任意の位置に不連続箇所が生じ
ることになるが、この不連続箇所の分布はランダムにな
るため、パターン内部での不連続は目立つことがない。
【0058】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係るヘアラインパ
ターンの生成方法を用いれば、自由度の高いヘアライン
パターンを容易に生成することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヘアラインパターンの生成方法の
基本手順を示す流れ図である。
【図2】図1の流れ図のステップS1において設定すべ
きパラメータの一例を示す図である。
【図3】横が変数値width 、縦が変数値heightで表され
るサイズをもった矩形領域内に、多数のヘアラインHを
割り付けることによりヘアラインパターンを生成した状
態を示す平面図である。
【図4】ヘアラインパターンを構成する個々のヘアライ
ンHの形態を詳細に示すために、図3の一部を拡大して
示した部分拡大図である。
【図5】ヘアラインのもとになる矩形図形Fの一例を示
す図である。
【図6】ヘアラインを生成するために利用される一次元
揺らぎ場の一例を示す図である。
【図7】図5に示す矩形図形Fを図6に示す一次元揺ら
ぎ場に基づいて変形することにより得られたヘアライン
Hを示す図である。
【図8】本発明に係るヘアラインパターンの生成装置の
基本構成を示すブロック図である。
【図9】図1の流れ図のステップS2における割付領域
の定義処理の具体的な手順を示す流れ図である。
【図10】図1の流れ図のステップS3におけるヘアラ
インの割付処理の具体的な手順を示す流れ図である。
【図11】本発明に用いる一次元揺らぎ場d=f(θ)
の一般例を示す図である。
【図12】ライン幅Wをもった矩形図形Fの画素構成を
示す図である。
【図13】図12に示す矩形図形Fに対する画素群の変
位処理を示す図である。
【図14】一次元フラクタル場を生成する手順の準備段
階の状態を示す図である。
【図15】一次元フラクタル場を生成する手順の第1段
階の状態を示す図である。
【図16】一次元フラクタル場を生成する手順の第2段
階の状態を示す図である。
【図17】一次元フラクタル場を生成する具体例の準備
段階の状態を示す図である。
【図18】一次元フラクタル場を生成する具体例の第1
段階の状態を示す図である。
【図19】一次元フラクタル場を生成する具体例の第2
段階の状態を示す図である。
【図20】一次元フラクタル場を生成する具体例の第3
段階の状態を示す図である。
【図21】最終的に得られた一次元フラクタル場の一例
を示すグラフである。
【符号の説明】
10…乱数発生手段 20…矩形図形定義手段 30…揺らぎ場発生手段 40…ヘアライン生成手段 50…割付手段 A…揺らぎ振幅 C…揺らぎ周期 F…矩形図形 G…行幅 H…ヘアライン K…行間隔 L…ライン長 S…ライン間隔 W…ライン幅 Z…矩形の左上端点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 太 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 神力 哲夫 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 岡本 優 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向にほぼ沿って伸びる多数のヘア
    ラインを平面上に配置してなるヘアラインパターンを生
    成する方法であって、 パターン生成に必要なパラメータを設定する段階と、 それぞれ所定の行幅Gをもった複数の行を定義し、これ
    ら複数の行を所定の行間隔Kをあけて縦方向に隣接配置
    することにより割付領域を定義する段階と、 前記各行ごとに、その行幅Gに応じた複数のヘアライン
    を発生させ、これら複数のヘアラインを所定のライン間
    隔Sをあけて横方向に隣接配置して割り付ける段階と、 前記割付領域内に割り付けられた多数のヘアラインを示
    す画像データを出力する段階と、 を有することを特徴とするヘアラインパターンの生成方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の生成方法において、 所定のライン幅Wおよびライン長Lを定め、W画素分の
    幅をもち、L画素分の長さをもった細長い矩形図形を定
    義し、行幅Gより小さな振幅をもった一次元揺らぎ場を
    利用して、前記矩形図形を構成する各画素を幅方向に変
    位させることにより個々のヘアラインを生成することを
    特徴とするヘアラインパターンの生成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の生成方法において、 振幅A、位相ωをもった第j次高調波(ただし、1
    ≦j≦n、kは所定の係数)の和として、 d=Σj=1,n sin k・(θ−ω) なる式で一次元揺らぎ場を示す関数d=f(θ)を定義
    し、 矩形図形の長さ方向の位置を変数値θに対応させ、前記
    関数d=f(θ)で与えられる関数値dに基づいて、変
    数値θに対応した位置の各画素を幅方向に変位させるこ
    とを特徴とするヘアラインパターンの生成方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の生成方法において、 座標軸θ上に自己相似的にスカラー値dを定義した一次
    元フラクタル場を用意し、 矩形図形の長さ方向の位置を座標値θに対応させ、前記
    一次元フラクタル場に定義されたスカラー値dに基づい
    て、座標値θに対応した位置の各画素を幅方向に変位さ
    せることを特徴とするヘアラインパターンの生成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の生成方
    法において、 ライン幅Wの分布範囲、ライン長Lの分布範囲、ライン
    間隔Sの分布範囲をそれぞれパラメータとして設定し、 各行ごとに、設定した分布範囲内のライン幅Wをそれぞ
    れ乱数を利用して定め、同一の行に所属するヘアライン
    については同一のライン幅が適用されるようにし、 個々のヘアラインに関するライン長Lおよびライン間隔
    Sについては、それぞれ乱数を利用して、設定した分布
    範囲内の所定値を定めるようにしたことを特徴とするヘ
    アラインパターンの生成方法。
  6. 【請求項6】 所定方向にほぼ沿って伸びる多数のヘア
    ラインを平面上に配置してなるヘアラインパターンを生
    成する装置であって、 乱数を発生する乱数発生手段と、 前記乱数を利用して、値WおよびL(ただし、W<<
    L)を定め、W画素分の幅をもち、L画素分の長さをも
    った細長い矩形図形を定義する矩形図形定義手段と、 前記乱数を利用して、所定の振幅をもった一次元揺らぎ
    場を発生させる揺らぎ場発生手段と、 前記一次元揺らぎ場に基づいて、前記矩形図形を構成す
    る各画素を幅方向に変位させることによりヘアラインを
    生成するヘアライン生成手段と、 生成したヘアラインを、前記乱数を利用して平面上に割
    り付ける割付手段と、 を備えることを特徴とするヘアラインパターンの生成装
    置。
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