JPH10165177A - 細菌着床具およびその製造法 - Google Patents

細菌着床具およびその製造法

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JPH10165177A
JPH10165177A JP8359466A JP35946696A JPH10165177A JP H10165177 A JPH10165177 A JP H10165177A JP 8359466 A JP8359466 A JP 8359466A JP 35946696 A JP35946696 A JP 35946696A JP H10165177 A JPH10165177 A JP H10165177A
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biodegradable polymer
tube
bacteria
bacterial
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Susumu Maruyama
進 丸山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 魚毒性は低いが蓄積されると魚を飼育する上
で弊害となる硝酸塩を除去あるいは硝酸塩の蓄積防止
し、魚類の生活環境を改善し魚類の長期飼育および飼育
者の飼育作業の簡便化と経費の削減をする、脱窒細菌の
着床具を提供する。他、廃水処理設備等の脱窒素行程に
おける、管理作業の削減、危険物の排除、脱窒槽の設置
所要面積の問題等、さらに従来の嫌気槽とした脱窒素行
程を省くプロセスの設計が可能となり得る。 【解決手段】 本発明における細菌着床具は、脱窒素を
必要とする飼育水や廃水が容易に流通しないよう、また
気体が容易に排気できるように形成された細孔2を2個
以上設けている硬質、軟質を問わない合成樹脂膜3内
に、生分解性高分子体1を包覆うように収容したことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水生動植物飼育、
特に観賞魚飼育における飼育水中に含有する飼育水汚染
物質である、窒素酸化物の硝酸塩、亜硝酸塩を、生分解
高分子を基質あるいは水素供与体とし成育、増殖する通
性嫌気性微生物である脱窒細菌によって低減、除去し、
および蓄積防止に係るものであり、詳しくは、通性嫌気
性微生物であり、従属(有機)栄養細菌である脱窒細菌
の脱窒作用を効率よく発揮させる、脱窒細菌の棲息環境
の確保と維持を目的とした細菌着床具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から観賞魚飼育水中の硝酸塩や、亜
硝酸塩の低減、除去および蓄積防止は、通性嫌気性微生
物であり、従属(有機)栄養細菌である、脱窒細菌の基
質として球形の複雑形状とした生分解型樹脂(商品名、
デニボール (有)野辺商会)が生分解高分子単体とし
て硝酸塩の除去用に市販されている。なお市販されてい
る球形で複雑形状とした生分解高分子単体(商品名、デ
ニボール (有)野辺商会)は拡散反射法による分析
(日本電子(株)製FT−IRJIR3510)の結
果、エステル結合を含む合成樹脂である確認を得た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】観賞魚飼育水の最終汚
染物質としては、硝化作用で生成された窒素酸化物の硝
酸塩であり、硝酸塩の飼育水に含有する事によっておこ
る弊害は魚毒性は低いが蓄積されると共に魚を飼育する
上で硝酸塩に敏感な魚にストレスを与えてしまうこと
や、硝酸塩に敏感なサンゴ類等の無脊椎類全般の体調に
悪影響を及ぼす。さらに硝酸塩が蓄積されるとコケ等藻
類の異常発生が起こり観賞としての美観が損なわれ、緑
藻の後に表れるラン藻類には魚毒物質を生産する有害な
コケも発生すると言われている。この現象は海洋におけ
る赤潮的状況が水槽内でも起こりえることであり、この
ため硝酸塩の低減、除去が必要である。この硝酸塩の水
中の含有量の低減、除去は重労働である頻繁な飼育水の
水替えによって行われている。
【0004】現在、市販されている脱窒細菌の基質とな
る複雑な球形状の生分解高分子単体は、使用説明書で使
用説明の記載もされ、飼育水中に溶存する酸素のきわめ
て少ない、あるいは無い状態での使用を訴えているが、
生分解高分子単体のみの使用方策または使用場所が確立
されておらず、使用者各人の工夫にまかされている状況
のため、使用場所等の確保を間違えれば基質となる生分
解高分子単体の使用が無意味となり、有効に利用できな
い可能性が大きく、また飼育水の汚染を助長してしまう
こととなる。市販されている生分解高分子単体を利用す
る専用容器が別に市販されているが、この専用容器を使
用しても、この専用容器の構造が単に生分解高分子単体
を収容する空間が多孔板で仕切られ、飼育水が生分解高
分子単体に万遍なく接触するようになっているだけであ
り、飼育水の流量を少量に調節するだけなので、飼育水
中に溶存する酸素のきわめて少ない、あるいは無い状態
の飼育水を維持し確保させることは困難である。観賞魚
飼育者は硝酸塩の除去は必要と認識しているが上記理由
のため普及しにくい状況にある。
【0005】生物濾過における濾過槽形式、方式では、
いかに早く有機物を分解させるか、さらに硝化作用によ
る、魚毒であるアンモニアと亜硝酸塩を比較的有害な硝
酸塩に効率よく変成させるかに重点が置かれており、硝
酸塩に変成させる必要のため飼育水中に空気を送り、飼
育水中に酸素を十分に溶け込ませる曝気が行われる。こ
のことが魚等の水生動物の飼育法として一般に飼育指導
されている。
【0006】自然界においては脱窒作用によって硝酸塩
を順次還元し、窒素ガスあるいは亜酸化窒素ガスとして
大気放出する能力をもつ反硝化微生物である脱窒細菌が
存在し、この脱窒細菌の脱窒作用が行われる棲息環境は
基質となる有機物の存在と飼育水中に溶存する酸素のき
わめて少ない、あるいは無い状態で有効に発揮され、窒
素酸化物の構成酸素を脱窒細菌が呼吸に利用し、すなわ
ち窒素酸化物を還元し、このため硝酸塩の低減、除去が
行われる。
【0007】一度硝化作用によって硝酸塩に変成した窒
素酸化物を、逆に脱窒作用で大気放出させるということ
は、飼育水中の溶存酸素の問題や、基質あるいは水素供
与体として有機物を脱窒細菌に与えなければならないと
いう硝化作用と逆な矛盾点がある。
【0008】飼育水の溶存酸素のきわめて少なくする場
所を作り出すことは、現状の一般的な観賞用とした家庭
の魚飼育水槽の生物濾過形式、方式の濾過槽では難し
く、意識的に嫌気領域を造ったり、濾過槽が日時経過に
伴い濾過材がヘドロで詰まって部分的な嫌気領域ができ
てしまった場合は、絶対嫌気性微生物の棲息環境にもな
り得るため、硫酸還元菌等が繁殖し猛毒物質である硫化
水素が生成し飼育中の生物を全滅させてしまう可能性
や、同化型還元作用によって硝酸塩が亜硝酸塩に、さら
にアンモニアまで還元されて、やはり飼育中の生物を全
滅させてしまう可能性もあり恐い。一般観賞的飼育者で
はこれらの知識が乏しく理解しにくいため硝酸塩の低
減、除去効果を発揮する脱窒細菌の棲息環境である、溶
存酸素量のきわめて少ない飼育水を確保することの難し
い問題を抱えている。
【0009】本発明は魚類等水生生物飼育における脱窒
細菌の棲息環境の確保と脱窒作用効果を考え、溶存酸素
量の少ない飼育水の確保と維持、使用方策や使用場所の
問題点を解決し、さらに重労働である水替え作業と海水
性動植物飼育の場合の人工海水費等の軽減、削減を目的
とし、また脱窒素を必要とする廃水処理設備等、水処理
設備一般の脱窒素行程においては、従来から使用される
微生物固定化担体に代わる物として、細菌着床具を使用
し、従来から脱窒細菌の基質として一般的なメタノール
等、危険物であり毒物の使用を排除し、また取扱い作業
を削減することを可能とし、さらに従来の廃水処理設備
等の脱窒行程における脱窒槽の広大な設置所要面積の問
題を解消し、より効果的な窒素酸化物の低減、除去、ま
たは硝酸塩の蓄積防止の確立をはかった細菌着床具を提
供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における細菌着床具は、脱窒素を必要とする
飼育水や廃水が容易に流通しないよう、また気体が容易
に排気できるように形成された細孔2を2個以上設けて
いる硬質、軟質を問わない合成樹脂膜3内に、生分解性
高分子体1を包覆うように収容したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】生分解性高分子体1は、従属(有
機)栄養細菌の生育、増殖する上での基質あるいは水素
供与体となる。そして水中の溶存酸素の極めて少ない状
況において窒素酸化物である亜硝酸塩、および硝酸塩の
存在化で、窒素酸化物の構成酸素を呼吸に利用し、窒素
酸化物を還元除去する通性嫌気性微生物である脱窒細菌
が生分解性高分子上に群がり着床する。
【0012】脱窒細菌を利用し、窒素酸化物である硝酸
塩、亜硝酸塩の低減、除去を行わせるためには、窒素酸
化物が含有する飼育水(以後、原飼育水とする)や廃水
(以後、原廃水とする)中の溶存酸素の少ない、あるい
は無い状態の原飼育水や原廃水の確保が必要である。
【0013】以下、本発明の細菌着床具を観賞魚飼育水
に限定して説明すれば、生分解性高分子体1に脱窒素を
必要とし溶存酸素を含む原飼育水が容易に接触しないよ
うに包覆い、あるいはコーティングしている合成樹脂膜
3と、さらに脱窒素を必要とする原飼育水が容易に流通
しないように合成樹脂膜3の周面に2個以上設けた細孔
2のため細菌着床具を流入出する飼育水の通水が阻害さ
れ、流入出量が制限され、飼育水は浸流入出状態での飼
育水交換となる。このため細菌着床具内の飼育水が入れ
替わる喚水の時間が長くなり、細菌着床具内の飼育水は
一時、経時的な止水的淀み状態に置かれる。止水的淀み
状態に置かれた飼育水は、種々の好気性微生物によって
原飼育水中の溶存酸素が消費され、溶存酸素量が極めて
少ない状態となり、好気性微生物は死滅し、その後、通
性嫌気性微生物である脱窒細菌の棲息環境ができる。
【0014】細菌着床具内に、生分解性高分子体1の体
表面は、好気性微生物の棲息環境となるが生分解性高分
子体1の体表面下、大部分の生分解性高分子体1の体内
部は溶存酸素量が極めて少ない状態となり通性嫌気性微
生物である脱窒細菌の棲息環境となり、脱窒細菌が生分
解性高分子体1上に着床することになる。この結果、原
飼育水中の窒素酸化物である硝酸塩、亜硝酸塩は、生分
解性高分子上に着床した通性嫌気性微生物である脱窒細
菌の脱窒作用によって還元消費されるに従い低減、除去
される。低減、除去された飼育水と原飼育水が細菌着床
具内から少量づつ連続的に浸流入出し喚水されることと
なる。
【0015】本発明の細菌着床具に浸流入する飼育水
は、完全に溶存酸素が無い飼育水ではないため絶対嫌気
性微生物であり、特に海水生物飼育における硫酸塩を還
元し、猛毒である硫化水素を生成する硫酸還元菌は細菌
着床具内に着床しにくい。
【0016】合成樹脂膜3の材料は、熱可塑性樹脂や熱
硬化性樹脂、ゴム等があるが、熱可塑性樹脂が適してお
り硬質、軟質を問わない。合成樹脂膜3の材料物性や諸
性質は、力学的には程度問題としての強さを必要とする
が、劣化や脆化のしやすい性状の方が適し、熱的には脆
化や軟化温度の低く、各種の劣化に対する耐久性、特に
耐候性、耐水性、耐湿性、耐熱性、耐寒性、耐光性、耐
紫外線性等は、低い方がよい。また水酸基やカルボキシ
ル基等の構成基を含む親水性や吸水性のある樹脂がよ
い。微生物類の生育、繁殖を阻害する可能性のあるとい
われる、合成樹脂に添加する可塑剤や滑剤等の添加剤の
溶出のない、また添加剤を含まない合成樹脂が最適であ
る。他、合成樹脂膜3の材料として生分解性合成樹脂で
もかまわない、しかしこの場合、生分解性高分子体1よ
り難分解性の生分解性合成樹脂とする。
【0017】合成樹脂膜3の膜厚は、種々の熱可塑性樹
脂の引っ張り強さや衝撃強さ等の力学的機械的特質を考
慮し30μm〜5mmの厚みとする。合成樹脂膜3とし
て合成繊維の織布やフェルト、また微細孔をもつ不織布
や空胞が隣接空胞と小孔で通じている連続気泡樹脂シー
トの利用も考えられる。
【0018】合成樹脂膜3は不用な微生物の棲息を防ぐ
ため、たとえば光合成細菌の繁殖を防ぐために遮光性の
ある合成樹脂膜3や有色とした合成樹脂膜3とする。た
だし遮光性がある場所での細菌着床具の使用は透明とし
た合成樹脂膜3でもかまわない。
【0019】合成樹脂膜3の材料に、水酸化カルシウム
や炭酸カルシウム、または酸化マグネシウム、水酸化マ
グネシウム等の粉末を、合成樹脂膜3が容易に破損しな
い強度に任意重量配合し、無機・有機複合型合成樹脂、
あるいは無機・有機複合型生分解合成樹脂として合成樹
脂膜3に形成すれば、飼育生物に悪影響がある硝化反応
の進行に伴う酸性化の酸の中和作用を付加することがで
きる上に、脱窒細菌の脱窒素活性がPH9付近で最高と
言われておりこれに近づけることができる。特にイソブ
チレン−無水マレイン酸共重合樹脂は無機物質に対し優
れた分散性能があるといわれている。
【0020】合成樹脂膜3の周面に設ける、細孔2は2
個以上であり、孔径は毛管引力が作用せず水分保持力が
低く、透水性のよい6μm以上2mmとする。
【0021】合成樹脂膜3内に収容される生分解性高分
子体1とする生分解性高分子としては、微生物によって
分解され、微生物資化される完全分解性高分子や生物崩
壊性高分子があり、完全分解性高分子としては、微生物
によって生産されるポリヒドロキシ酪酸およびその誘導
体やプルラン、天然物系高分子のキチン、キトサン、で
んぷん、セルロース、カンテン等、およびその混合体や
複合体、そして低分子量の生分解性合成樹脂のポリ酪酸
等の脂肪族ポリエステル系高分子であり、他、脂肪族ポ
リウレタン等のウレタン結合共重合体、ポリエチレング
リコール等のエーテル結合共重合体であり、生物崩壊性
高分子としては完全分解性高分子を任意重量割合で含む
合成樹脂であり、また高分子量生分解性合成樹脂のポリ
酪酸等の脂肪族ポリエステル系高分子であり、他、脂肪
族ポリウレタン等のウレタン結合共重合体、ポリエチレ
ングリコール等のエーテル結合共重合体がある。脱窒素
という目的上、生分解性高分子体1の構成原子に窒素原
子を含まない生分解性高分子が好ましい。
【0022】脱窒素効果速度を考えた場合の生分解性高
分子体1は、海水の脱窒素として海水中で生分解性が良
いポリブチレン・サクシネート・アジペート(PBSU
・AD)、また淡水の脱窒素として淡水中で生分解性が
良いポリエチレン・サクシネート(PESU)、また海
水、淡水双方には、ポリヒドコキシ・ブチレート・バリ
レート(PHB/V)(高分子1996年3月号45巻
143ページ)の素材が好適である。
【0023】ポリヒドロキシブチレートは多くの微生物
の体内栄養物質であり、なお酸素のない環境でより生物
分解性が高いため通性嫌気性微生物である脱窒細菌着床
の生分解高分子体2の素材のひとつとして、最好適であ
る。
【0024】細菌着床具の生分解性高分子体1は、完全
分解性高分子や生物崩壊性高分子であり、態状としては
固体や液体、またはゲル状を含み、固体状の完全分解性
高分子や生物崩壊性高分子は、空胞が隣接空胞と小孔で
通じている連続気泡の多孔をもつ連続多孔樹脂を粒状体
や粉末状体さらに紐状体に整形したり、完全分解性高分
子や生物崩壊性高分子をそのまま粒状体や粉末状体さら
に長繊維の紡糸状体や紐状体として、または粒状体や粉
末状体さらに長繊維の紡糸状体を圧縮固化や接着固化さ
せ球体、卵状体、正方体、長方体、正四面体、筒状体、
ラセン状体等の形状としたり、さらに固体、液体、また
はゲル状の混合や複合体として合成樹脂膜3に収容す
る。固体の生分解性高分子体1を連続多孔樹脂とした場
合は、毛管引力が作用せず水分保持力が低く、透水性の
よい6μm以上の孔隙とする。
【0025】生分解性高分子体1に着床する脱窒細菌等
の微生物は、生育や繁殖のために生物学的に活性な酸
素、ビタミン、ホルモン等の化合物の成分であり、細胞
内の代謝過程にとって微量元素(ミネラル)が必要と言
われている。このため生体の必須元素を珪酸塩類や酸化
物類として含む麦飯石等の石英斑岩や花崗岩等の火成岩
粒体や粉体を生分解性高分子体1に混配合することも考
えられる。
【0026】本発明の細菌着床具は汚染水中のアンモニ
ア除去にも効果があることが実験によって確認(特願平
8−279842、細菌着床具)でき、またアンモニア
が亜硝酸型硝化作用のみを受け、その後脱窒素作用で亜
硝酸塩の還元除去も確認された。アンモニアが亜硝酸塩
に酸化変成され、その後亜硝酸塩からの酸化変成される
べき硝酸塩のテスト試薬による反応がなかったものであ
り、亜硝酸塩から直接、脱窒素作用によって亜酸化窒素
ガスあるいは窒素ガスとなり大気放出されたものと思わ
れ、アンモニアが亜硝酸型硝化作用により亜硝酸塩に酸
化変成すると同時進行的に脱窒素作用によって亜硝酸塩
が亜酸化窒素ガスあるいは窒素ガスとなり大気放出され
たものと判断する。
【0027】本発明の細菌着床具は、水中に溶存酸素が
存在しても、通性嫌気性微生物である脱窒細菌が着床し
得る環境の確保と保持ができ、脱窒細菌の脱窒作用によ
る窒素酸化物の除去が可能のため、水生動植物飼育愛好
家の飼育水用途に限定するものでなく、硝酸塩、亜硝酸
塩の窒素酸化物除去具として脱窒素を必要とする水族館
等大規模な水槽設備や通常脱窒素を伴う廃水処理設備、
さらに分離接触曝気方式、嫌気濾床接触曝気方式等の合
併浄化槽と水処理設備でも利用が可能である。
【0028】本発明の細菌着床具は、生分解性高分子体
1を、2個以上の細孔2を設けてある合成樹脂膜3によ
って包覆い、あるいはコーティングよって形成されるも
のであり、この様態は海苔巻き寿司や電線ケーブルのよ
うな、ご飯や銅線を海苔や合成樹脂によって被覆した状
態にし、端を潰し切断した後、両端の被覆物各端を密着
させた状態や、米やセメントの袋詰め状態、また飴やチ
ョコレート、ガム等の味覚と違った他の味覚品で包覆っ
た状態である。これを製造する手段としては、
【0029】製造する手段1として図6を参考に説明す
れば、多数の細孔2を設けてある熱可塑性合成繊維であ
るフィルムやシート状または織布やフェルト、また微細
孔をもつ不織布や空胞が隣接空胞と小孔で通じている連
続気泡樹脂シート等を熱器具溶接、高周波溶接、超音波
溶接、あるいは接着剤によって管状や筒状に溶接や接着
しつつ、この溶接や接着の行程で、管状や筒状になった
合成樹脂膜製管4内に粒状体や粉末状体さらに液状体や
ゲル状体の生分解性高分子体1を充填収容する。その後
生分解性高分子体1が充填収容された合成樹脂膜製管4
の両端の合成樹脂膜3各端を熱器具溶接、高周波溶接、
超音波溶接等で密着させ溶断し細菌着床具を完成させ
る。
【0030】製造する手段2として図5を参考に説明す
れば、連続多孔樹脂を製造するため、プロパン、ブタン
やペンタン等の炭化水素系発泡剤やアゾジカルボンアミ
ド、クエン酸ソーダ、重曹、炭酸アンモニウム、重炭酸
アンモニウム等の化学発泡剤を混配合させた熱可塑性合
成樹脂の融液を押出し成形機等の適応加工によって管状
や筒状に加工しつつ、この加工行程で加工された管状や
筒状内に粒状体や粉末状体さらに液状体やゲル状体の生
分解性高分子体1を充填収容する。その後生分解性高分
子体1が充填収容された合成樹脂膜製管4の両端の合成
樹脂膜3各端を熱器具溶接、高周波溶接、超音波溶接等
で密着させ溶断し細菌着床具を完成させる。
【0031】製造する手段3として、連続多孔樹脂を製
造するためプロパン、ブタンやペンタン等の炭化水素系
発泡剤やアゾジカルボンアミド、クエン酸ソーダ、重
曹、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム等の化学発
泡剤を混配合させた熱可塑性合成樹脂の融液や溶剤に溶
かした溶解液中に、必要とする紡糸状体や紐状体または
球体、卵状体、正方体、長方体、正四面体、筒状体、ラ
セン板状体等の形状に整形された生分解性高分子体1を
数秒〜数分没しつけ込み、あるいは数回没しつけ込み、
その後冷却、あるいは乾燥させ細菌着床具を完成させ
る。
【0032】製造する手段4として、紡糸状体や紐状体
または球体、卵状体、正方体、長方体、正四面体、筒状
体、ラセン状体等の形状に整形された生分解性高分子体
1を、熱可塑性合成樹脂の融液や溶剤に溶かした溶解液
中に数秒〜数分没しつけ込み、あるいは数回没しつけ込
み、その後冷却、あるいは乾燥させ、熱可塑性合成樹脂
を生分解性高分子体1に塗布された状態で、周表面に炭
酸ガスレーザや剣板等の針状鋭具を具備する板具や回転
具で2個以上の細孔を設けて細菌着床具を完成させる。
【0033】製造する手段5として、紡状糸体や紐状体
または球体、卵状体、正方体、長方体、正四面体、筒状
体、ラセン状体等の形状に整形された生分解性高分子体
1に熱可塑性合成樹脂の融液や溶剤に溶かした溶解液を
噴霧器によって塗布し、その後冷却、あるいは乾燥させ
周面に炭酸ガスレーザや剣板等の針状鋭具を具備する板
具や回転具で2個以上の細孔を設けて細菌着床具を完成
させる。
【0034】他の細菌着床具を製造する手段として、米
の袋詰めやセメントの袋詰め等の袋詰め、海苔巻き寿司
製造、電線被覆成形における電線ケーブル製造、異なる
味覚を含包した飴製造装置システム等を利用し、このよ
うな装置システムを利用し細菌着床具の製造を行う方法
も考えられる。
【0035】生分解性高分子体1を合成樹脂膜3で包覆
われた、あるいはコーティングされた細菌着床具の断面
形状は10mm〜20mmの内径とする、あるいは近似
内径とする合成樹脂製円筒体や多角筒体、さらに10m
m〜20mmの内径とする円周の卵型や小判型とする。
他、製造する手段の1,2で製造される細菌着床具にお
いて、両端を熱融着で連結し、ドーナツ型としたり、三
角形としたドーナツ変形型などが考えられる。
【0036】
【発明の効果】魚類等を飼育する上で、飼育水中に脱窒
作用を行う必要以上の溶存酸素が存在しても、脱窒素を
行うことが可能となり、魚毒性は低いが蓄積されると魚
類を飼育する上で弊害となる硝酸塩を還元処理すること
ができる。硝酸塩を還元処理することによって除去し魚
類等や水生および海水性生物の長期飼育を可能とさせ水
槽の頻繁な清掃作業や水槽飼育水の頻繁な水替作業の低
減等飼育および作業の簡便化がはかれる。また海水性動
植物飼育においては、人工海水費の削減がはかれる。
【0037】本発明の細菌着床具は、常に細菌着床具に
溶存酸素が存在した飼育水や廃水が接触するため、硫酸
還元菌やメタン生成菌等の絶対嫌気性微生物の繁殖が抑
えられる。特に海水飼育水の場合は、硫酸還元菌によっ
て硫酸塩が還元され猛毒である硫化水素の発生が少な
く、仮に発生しても、細菌着床具から浸流出した硫化水
素は、溶存酸素が存在する飼育水に触れ、また溶存酸素
が存在する周辺に存在する硫黄酸化細菌によって硫酸塩
に還元され無害化する。
【0038】従属(有機)栄養細菌の一種と思われる亜
硝酸硝化菌による亜硝酸型硝化と脱窒細菌による亜硝酸
塩の脱窒素作用の同時進行が確認(特願平8−2798
42、細菌着床具)されているので、魚類等が飼育では
濾過槽を小さくしたり、廃水処理設備等では硝化行程へ
供給すべき酸素量を少なくでき、経済的に有利であると
ともに硝化行程の硝化槽内での脱窒素もでき、装置の縮
小化することが可能となる。また本発明の細菌着床具を
使用し脱窒素活性汚泥処理等プロセスを設計する場合、
従来の脱窒素行程を省いたプロセスの設計が可能となり
得る。
【0039】本発明の細菌着床具は、利用される目的に
よって形状、大きさ、長さが自由に成形可能であり、脱
窒素を必要とする廃水処理設備等にも利用可能であるの
で、従来から使用される脱窒細菌の基質として一般的な
メタノール等、危険物であり毒物の使用を排除し、また
取扱い作業を削減することが可能とし、さらに従来の廃
水処理設備等の脱窒素行程における脱窒槽の広大な設置
所要面積の問題を解消できる。
【0040】本発明の固体状生分解高分子をもちいた細
菌着床具を使用しアンモニア除去、および脱窒素作用の
効果期間は、生分解高分子体2の素材や重量によって、
少なくても1ヶ月から1年以上と任意にすることが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細菌着床具部分断面斜視図
【図2】本発明の細菌着床具断面斜視図
【図3】本発明の細菌着床具例1斜視図
【図4】本発明の細菌着床具例2部分断面斜視図
【図5】本発明の細菌着床具製造模式図1
【図6】本発明の細菌着床具製造模式図2
【図7】本発明の合成樹脂の融液や溶解液中に、紡糸状
体や紐状体の生分解性高分子体1を没しつけ込みコーテ
ィングする、細菌着床具製造模式図3
【図8】本発明の細菌着床具例3斜視図
【図9】本発明の細菌着床具例4部分断面斜視図
【図10】本発明の細菌着床具例5部分断面斜視図
【図11】本発明の細菌着床具例6部分断面斜視図
【図12】本発明の細菌着床具例7部分断面斜視図
【符号の説明】
1 生分解性高分子体 2 細孔 3 合成樹脂膜 4 合成樹脂膜製管 5 パイプ押出し成形機 6 合成樹脂導入 7 生分解性高分子導入 8 冷却部 9 生分解性高分子充填管 10溶接、溶断 11細菌着床具 12溶接、接着 13合成樹脂液槽 14被覆生分解性高分子体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性高分子体(1)を、2個以上の
    細孔(2)を設けてある合成樹脂膜(3)で包覆い、あ
    るいはコーティング形成される細菌着床具。
  2. 【請求項2】 2個以上の細孔(2)を設けている合成
    樹脂膜(3)製の管(4)内に生分解性高分子体(1)
    を収容し、管(4)を溶断し管端を密着させたことによ
    って製造される請求項1記載の細菌着床具。
  3. 【請求項3】 生分解性高分子体(1)を、連続気泡樹
    脂を製造する手段をもつ合成樹脂融液や溶解液に没しつ
    け込み、その後冷却や乾燥させて製造される請求項1記
    載の細菌着床具。
  4. 【請求項4】 合成樹脂融液や溶解液を塗布する手段で
    もって、生分解性高分子体(1)に塗布し、周面に2個
    以上の孔を設け、製造される請求項1記載の細菌着床
    具。
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