JPH10167470A - 非接触保持方法とその装置 - Google Patents

非接触保持方法とその装置

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JPH10167470A
JPH10167470A JP32202896A JP32202896A JPH10167470A JP H10167470 A JPH10167470 A JP H10167470A JP 32202896 A JP32202896 A JP 32202896A JP 32202896 A JP32202896 A JP 32202896A JP H10167470 A JPH10167470 A JP H10167470A
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Kiyoyuki Horii
清之 堀井
Yoshiichi Ishii
芳一 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルヌーイ効果によるチャック力を安定化
し、初期噴流による擾乱を少なくし、さらに、作業環境
の悪化を抑える。 【解決手段】 アームの先端にチャックヘッドに、流体
吸引口としてのコアンダスパイラルノズルの負圧吸引部
と、流体噴出口としてのコアンダノズルとを配置し、コ
アンダノズルよりコアンダ効果によって流体を噴出させ
てコアンダスパイラルノズルに移流して吸引する際に生
じるベルヌーイ効果によりチャック力を発生させ、被保
持体を非接触で保持・移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、非接触保持方法
とその装置に関するものである。さらに詳しくは、この
発明は、半導体ウエハ等の各種の被保持体を、その表面
の損傷等を抑えて安定に保持し、しかも作業環境の悪化
も抑えることのできる、新しい非接触保持の方法とその
ための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、高性能な半導体ウ
エハの製造工程では、流体のベルヌーイ効果を利用し
て、半導体ウエハを非接触の状態で保持し、これを所定
の位置まで移動する方法が知られている。そして、この
ような非接触での保持・移動の方法では、保持する半導
体ウエハ等をいかに安定に保持して移動可能とするかが
重要となっており、この点についての数多くの工夫がこ
れまでにも提案されている。
【0003】たとえば、特開平6−37003号記載の
装置では、被保持体に向かって供給される気体に対して
負圧を利用して被保持体を保持する吸着保持機能と、回
転保持手段の始動加速時および停止減速時に作動して被
保持体を保持する補助保持機能とを設けて保持を安定さ
せている。また、特開平2−303047号記載のウエ
ハチャック方法とその装置では、ウエハ裏面に清浄な窒
素ガスなどを吹き付けて、裏面に付着の水分を除去する
とともに、ウエハをベルヌーイ効果によってプレート面
に吸い寄せ、ウエハを支持片にチャックする。
【0004】特開昭54−56356号記載のダイシン
グ装置や、特開昭62−247531号記載の洗浄方法
などにおいても、同様に、被処理体をベルヌーイ効果に
よってプレート面に吸い寄せ、被保持体を支持体にチャ
ックするようにしている。しかしながら、このような従
来のベルヌーイ効果を用いた非接触保持と移動の方法に
ついては、依然として、多くの問題が指摘されている。
【0005】たとえば、ア)ベルヌーイ効果による被保
持体のチャック力が不安定であり、結果として被保持体
の表面にきず、むらなどが生じやすい。イ)ノズルから
吸引・排出した初期噴流の擾乱により、被保持体の擾乱
が避けられず、結果として被保持体の表面にきず、むら
が生じやすい。ウ)ノズルから噴出した流体が作業ルー
ムに流れ作業環境が悪化する等の欠点が挙げられてい
る。
【0006】さらに詳しくは、ア)チャック力の不安定
さの問題に関しては、ベルヌーイ効果においては、一般
的に動圧と静圧との和は一定であるという法則があり、
被保持体を保持・移動するときに一般的な流体の流れで
は、流体の動圧が微小な時間に対して変動しているの
で、その結果、流体の静圧も微小な時間に対して変動し
てしまうという点が指摘される。ベルヌーイ効果にもと
づく静圧が脈動してしまうため、その乱れた流体流れを
用いて吸引・保持しても、そのチャック力が時間に対し
て一定でなく、被保持体の保持・移動が不安定となって
しまう。
【0007】また、イ)初期噴流による擾乱の点につい
ては、一般的にノズル先端と被処理体との距離が、ある
臨界距離以下になって初めてベルヌーイの効果が発生す
ることから、どうしてもその臨界距離に達するまでは被
保持体は流体の動圧を受けて擾乱を起こしてしまう。さ
らに、被保持体が半導体ウエハの場合、用いる流体は窒
素ガスが一般的であって、この窒素ガスは回収していな
いために作業環境が悪化してしまう。このような作業環
境の悪化を防止するために、作業ルーム内に回収装置を
備える場合もあるが、この回収装置は大型で、コストが
多大になるだけではなく、流体回収装置の作る気流の乱
れ、振動などが半導体ウエハの製造に悪影響を及ぼすこ
とになる。
【0008】そこで、この発明は、以上のとおりの従来
技術の問題点を解消し、チャック力が安定し、初期噴流
による擾乱が少なく、しかも作業環境の悪化が抑えられ
る、半導体ウエハ等の被保持体の非接触での保持・移動
を可能とする、新しい方法とそのための装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、被保持体表面に対して流体の負
圧吸引部を対向させたコアンダスパイラルノズル部と、
被保持体表面に対してコアンダフロー流体を吐出するコ
アンダノズル部とを、いずれか一方のノズル部を中心と
して他方のノズル部を同一円となる位置で複数を相互に
略等間隔で、もしくは単一で環状として配置し、コアン
ダノズル部より噴出された流体はコアンダスパイラルノ
ズル負圧吸引部へ移流させ、この流れで生じるベルヌー
イ効果による吸引力で被保持体を非接触で保持すること
を特徴とする非接触保持方法を提供する。
【0010】さらに、この発明においては、支持体表面
にコアンダスパイラルノズル部と、コアンダスパイラル
部とを、いずれか一方のノズル部を中心として他方のノ
ズル部を同一円となる位置で複数を相互に略等間隔で、
もしくは単一で環状として配置した非接触保持装置であ
って、コアンダスパイラルノズル部は、被保持体表面に
対して流体の負圧吸引部が対向され、また、コアンダノ
ズル部は、コアンダフロー噴出部が対向され、コアンダ
ノズル部からの噴出流体はコアンダスパイラルノズル部
負圧吸引部へ移流され、この流れで生じるベルヌーイ効
果による吸引力で被保持体が非接触で支持体表面に保持
されることを特徴とする非接触保持装置と、この装置に
おいて、支持体には移動手段が配設されており、被保持
体は非接触で支持体表面に保持された状態で移動手段に
よって移動されることを特徴とする非接触保持装置をも
提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】すなわち、この発明では、ベルヌ
ーイ効果による被保持体のチャック力を安定させるため
に、軸速度の変動が非常に少ないコアンダスパイラルフ
ローの負圧吸引力を用い、しかも、初期噴流の擾乱に起
因する被保持体の擾乱を防止するために、吐出ノズル先
端部分は滑らかな曲面としてコアンダ効果が発生するよ
うにして、その結果、コアンダ吐出ノズルからの吐出流
体は薄膜流を形成し、被保持体は流体の動圧を受けるこ
とを非常に少なくして安定して保持される。しかも作業
環境を改善するために、コアンダスパイラルノズルによ
って吐出した流体を回収して作業ルーム以外の場所に排
出することも可能としている。
【0012】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発
明の実施の形態について説明する。
【0013】
【実施例】図1〜図3は、この発明の非接触保持装置の
一例を示したものである。たとえばまず、図1に例示し
たように、アーム(1)の先端には、チャックヘッド
(2)を取り付け、そのチャックヘッド(2)には、流
体吸引口とこれを中心として同心円となる位置に相互に
略等間隔の120°の位置に配置した三つの流体噴出口
を設けている。
【0014】図2に示したように、図1のチャックヘッ
ド(2)による半導体ウエハ等の保持については、<a
>上記の流体噴出口から流体を噴出させ、流体吸引口か
ら流体を吸引し、ベルヌーイ効果によるチャック力を発
生させ、<b>被保持体(3)をチャックヘッド(2)
に対して非接触で保持する。そして、<c>アーム
(1)を移動し、ベルヌーイ効果によるチャック力を、
流体の噴出および吸引の停止によって解除し、被保持体
(3)をチャックヘッド(2)より離す。
【0015】図3は、上記チャックヘッド(2)におけ
る流体噴出口と流体吸引口の断面構造を例示したもので
ある。流体吸引口は、コアンダスパイラルノズル部を、
流体噴出口は、コアンダノズル部を構成している。流体
吸引口を構成するコアンダスパイラルノズル部は、被保
持体の表面に対向して負圧吸引部を配置し、この負圧吸
引部は滑らかな曲面としている。
【0016】一方、流体噴出口を構成するコアンダノズ
ル部は、噴出口として滑らかなコアンダ曲面を有してい
る。この滑らかな曲面はコアンダ効果(Coanda
Effect)を生じるものである。コアンダスパイラ
ルノズル部から流体を吸引するとき、コアンダスパイラ
ルノズルの流体吸引口が滑らかな曲面になっていること
から、吸引された流体はその曲面に沿って流入する。こ
のとき、ベルヌーイ効果によりチャック力が生じる。
【0017】そして、コアンダノズル部の流体噴出口が
滑らかな曲面になっていることから、噴出される流体は
その曲面に沿って流出し、その一部は、コアンダスパイ
ラルノズル部の流体吸引口から吸引され、ベルヌーイ効
果によるチャック力が継続して発生することになる。な
お、この発明において規定するところの「コアンダスパ
イラルノズル」は、この発明の発明者がすでに提案し、
広く認知されている特異な流体の運動としてのコアンダ
スパイラルフローを生成することのできるものを意味し
ている。この場合のコアンダスパイラルフローは、流体
の流れる軸方向流とその周囲との速度差、および密度差
が大きく、管軸の流れが速く外側の流れが遅い、いわゆ
るスティーパな速度分布を示すという特徴がある。しか
も、たとえば乱れ度が通常の乱流の0.2に対して0.
09と半分以下の値を示し、通常の乱流とは異なる状態
を形成するという特徴を有してもいる。また、軸方向ベ
クトルと半径方向ベクトルとの合成によって特有のスパ
イラル流を形成するという特徴がある。
【0018】さらに具体的に例示すると、図1に例示し
た装置においては、チャックヘッド(2)の外径をたと
えば120〜150mm程度とし、図4に示したよう
に、ノズル噴出口の内径(D)を3〜5mm程度に、ま
た、その曲率半径(R)は、内径(D)の0.5程度ま
での大きさを目安とする。このRが大きすぎると、たと
えば0.5Dを超えると、前記の乱れ度が0.15程度
にまでなるので好ましくない。
【0019】コアンダスパイラルノズル部については、
たとえば図5に示したように、スパイラル流体の流路
(11)と、流体吸引口(12)との間に環状のコアン
ダスリット(13)と、その近傍の傾斜面(14)、圧
縮流体の分配室(15)、さらに圧縮流体供給路(1
6)とを有する構造を一つの典型例として示すことがで
きる。
【0020】圧縮流体供給路(16)から分配室(1
5)および環状コアンダスリット(13)を介してコア
ンダスパイラルノズル内に供給した圧縮流体は、たとえ
ば角度5〜70°程度の傾斜面(14)に沿って流路
(11)の方向に流れる。この流れは、傾斜面において
コアンダ効果による流れとしてあり、そしてその流れの
過程で、スパイラルフローを形成する。そして同時に、
流体吸引口(12)に強い負圧吸引力を生じる。その結
果この負圧吸引力によって半導体ウエハなどの被処理体
(7)が吸引される。
【0021】そして、このコアンダスパイラルノズルに
おいては、流体吸引口(12)の内壁曲面をノズル内部
から外部に向かって滑らかな曲面で拡大する形状にする
ことで、この滑らかな曲面によって、安定した吸引力が
提供される。この曲面はコアンダ曲面、スプライン曲
面、ベジェ曲面などの滑らかな曲面であればよい。
【0022】一方、コアンダノズル部に関しては、たと
えば図3にも例示したように、流体の噴出流路から噴出
口に向かって、ノズル内壁が滑らかに拡大するコアンダ
曲面を有するものとする。このノズルにおいて生成され
るコアンダフローは、初期噴流の擾乱に起因する被処理
体の擾乱を防止する。つまり、ノズル先端部分を滑らか
な曲面とし、この曲面においてコアンダ効果を発生させ
ることで、噴出流体はノズル出口においてノズルの半径
方向に流出し、薄膜流を形成する。このため、被保持体
は流体の動圧を受けることが非常に少なく安定して保持
される。
【0023】チャックヘッド内部の流体吸引口と流体噴
出口の位置については、図1および図3に例示したよう
に、流体吸引口を中心として、その周囲に同心円状に流
体噴出口を備えてもよいし、またその逆に、流体噴出口
を中心として、その周囲に流体吸引口を備えてもよい。
また、その個数は、被保持体にかかる力がバランスがと
れていればよい。
【0024】図6のように、中心の噴出口(17)に対
して単一で環状の吸引口(18)を設けてもよいし、こ
の関係を逆にしてもよい。なお、流体としては、空気、
窒素、アルゴン等の各種のものとしてよい。実際に図1
および図3に示した装置を用いて、半導体ウエハの非接
触保持を行うと、コアンダノズルからは圧力5kg/c
2 、流速20m/sの窒素の流体流を薄膜状に流し、
コアンダスパイラルノズルに吸引させた場合には、被保
持体に対しては2kg/cm2 の吸引力が生じ、非常に
安定して、半導体ウエハを保持・移動することができ
た。
【0025】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、ベルヌーイ効果によるチャック力が非常に安定
し、初期噴流による被保持体の擾乱が非常に少なく、非
接触での保持が可能となる。さらに、流体の流れによる
作業環境の悪化を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の装置を例示した斜視図である。
【図2】この発明の方法を例示した概略図である。
【図3】図1に対応するチャックヘッド部を例示した断
面図である。
【図4】噴出ノズル部を示した模式断面図である。
【図5】コアンダスパイラルノズルの構造を例示した断
面図である。
【図6】別の例としてのチャックヘッド部を示した斜視
図である。
【符号の説明】
1 アーム 2 チャックヘッド 3 被保持体 11 流体流路 12 流体吸引口 13 コアンダスリット 14 傾斜面 15 分配室 16 圧縮流体供給路 17 噴出口 18 吸引口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被保持体表面に対して流体の負圧吸引部
    を対向させたコアンダスパイラルノズル部と、被保持体
    表面に対してコアンダフロー流体を噴出するコアンダノ
    ズル部とを、いずれか一方のノズル部を中心として他方
    のノズル部を同一円となる位置で複数を相互に略等間隔
    で、もしくは単一で環状として配置し、コアンダノズル
    部より噴出された流体はコアンダスパイラルノズル負圧
    吸引部へ移流させ、この流れで生じるベルヌーイ効果に
    よる吸引力で被保持体を非接触で保持することを特徴と
    する非接触保持方法。
  2. 【請求項2】 支持体表面にコアンダスパイラルノズル
    部と、コアンダノズル部とを、いずれか一方のノズル部
    を中心として他方のノズル部を同一円となる位置で複数
    を相互に略等間隔で、もしくは単一で環状として配置し
    た非接触保持装置であって、コアンダスパイラルノズル
    部は、被保持体表面に対して流体の負圧吸引部が対向さ
    れ、また、コアンダノズル部では、コアンダフロー噴出
    部が対向され、コアンダノズル部からの噴出流体はコア
    ンダスパイラルノズル部負圧吸引部へ移流され、この流
    れで生じるベルヌーイ効果による吸引力で被保持体が非
    接触で支持体表面に保持されることを特徴とする非接触
    保持装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の装置において、支持体には移
    動手段が配設されており、被保持体は非接触で支持体表
    面に保持された状態で移動手段によって移動されること
    を特徴とする非接触保持装置。
JP32202896A 1996-12-02 1996-12-02 非接触保持方法とその装置 Pending JPH10167470A (ja)

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