JPH10168090A - アポトーシス誘導剤 - Google Patents

アポトーシス誘導剤

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JPH10168090A
JPH10168090A JP33050896A JP33050896A JPH10168090A JP H10168090 A JPH10168090 A JP H10168090A JP 33050896 A JP33050896 A JP 33050896A JP 33050896 A JP33050896 A JP 33050896A JP H10168090 A JPH10168090 A JP H10168090A
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JP
Japan
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apoptosis
cells
disease
isoprenoid
present
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JP33050896A
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English (en)
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Mieko Oshima
美恵子 大島
Etsuko Yasugi
悦子 八杉
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Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アポトーシス誘導剤、より詳しくは悪性腫
瘍、白血病、増殖性皮膚疾患、慢性関節リウマチ、自己
免疫疾患、HIV感染、肝炎、腎疾患等の治療・改善剤を
提供する。 【解決手段】 下記一般式で表されるイソプレノイド誘
導体を有効成分とするアポトーシス誘導剤またはその薬
理学的に許容される塩 【化1】 (式中、nは5〜10の整数を意味する。)で表される
悪性腫瘍、白血病、増殖性皮膚疾患、慢性関節リウマ
チ、自己免疫疾患、HIV感染、肝炎、腎疾患等の治療
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アポトーシス誘導剤、
より詳しくは悪性腫瘍、白血病、増殖性皮膚疾患、慢性
関節リウマチ、自己免疫疾患、HIV感染、肝炎、腎疾患
等の治療・改善剤に関する。
【0002】
【発明の背景】アポトーシスは積極的な細胞死の一形態
で、ネクローシスと対比される。アポトーシスでは細胞
の活性化に伴い、複雑な生化学反応が起こり、種々のタ
ンパクやDNAの分解酵素が産生され、これが自身の細胞
に作用して細胞死をもたらす。アポトーシスは正常な発
生・分化に不可欠な生理的細胞死であり、正常な生体組
織の細胞回転などにおいて個々の細胞に起こっている。
そのため、アポトーシスが過剰に抑制されると多くの機
能障害の原因となってくる。
【0003】具体的にこれらアポトーシス抑制に起因す
る障害としては、悪性腫瘍性、白血病、増殖性皮膚疾
患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、HIV感染、肝
炎、腎疾患等を挙げることができるが、いずれもまだ有
効な治療剤がないのが現状であり、臨床上有用性の高い
治療・改善薬が求められていた。また、正常な生体機能
に不可欠なものであっても、アポトーシスの過剰発現は
神経変性疾患をはじめとする様々な疾患の原因となる。
具体的にこれらアポトーシスの過剰発現に起因する障害
としては、アルツハイマー病治療剤、パーキンソン病、
ダウン症候群、糖尿病性神経障害、神経変性疾患、糖尿
病、放射線被曝障害、制癌剤による消化管障害等の疾患
があげられるが、アポトーシスの発現機構は未だに明ら
かになっておらず、いずれもまだ有効な治療剤がないの
が現状であり、臨床を反映した適当な評価系もなかっ
た。
【0004】
【従来技術】例えば、WO-96/11686号公報には、レチノ
イド様活性を有しアポトーシス誘導能も有する、新規ア
セチレン側鎖を有する複素環化合物が開示されている。
また、WO-96/17626号公報には、アポトーシスの改善に
使用する水溶性ユビキノン製剤にかかる発明が開示され
ている。
【0005】
【本発明が解決しようとする問題点】しかし、レチノイ
ド作用を有する物質は、一般に過剰症を引き起こしやす
い問題点があり、肝障害あるいは腎障害等の副作用発現
頻度も高かった。また、ユビキノンに関しても、まだ臨
床でのアポトーシス誘導効果が確認されておらず、有用
性は不明であった。
【0006】従って、実際には各種疾患の治療・改善に
有用な効果を有し、かつ安全性にも優れたアポトーシス
誘導剤はないのが現状であり、新規な医薬品の開発が強
く望まれていた。また、アポトーシスの過剰な発現がそ
の発症に関与すると考えられるアルツハイマー病治療
剤、パーキンソン病、ダウン症候群、糖尿病性神経障
害、神経変性疾患、糖尿病、放射線被曝障害、制癌剤に
よる消化管障害等の疾患において、生体内で起こってい
る反応を反映した適当なモデル系もないのが現状であ
る。生体由来のドリコールリン酸によるアポトーシスが
これらの疾患の成立に関与している可能性もあり、ドリ
コールリン酸あるいはこれと同じ機序でアポトーシスを
起こす物質によるアポトーシスを抑制する物質は、これ
らの疾患の極めて有効な治療法となりうる。しかし、ド
リコールリン酸は水溶性が低いため、アポトーシスの評
価系を構築することは極めて困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アポトー
シスの機序研究に永年取り組み、またアポトーシス誘導
作用に基づく臨床上有用な治療・改善薬についても探索
してきた。その結果、意外にも天然物に非常に類似し
た、下記一般式で表されるイソプレノイド誘導体または
その薬理学的に許容される塩が、極めて優れたアポトー
シス誘導効果を有し、水溶性も高いことから、各種細胞
増殖性疾患治療剤あるいは各種細胞変性疾患治療剤の評
価系の主たる構成要素として所期の目的を達成できるこ
とを見い出し本発明を完成した。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、nは5〜10整数を意味する。)
【0010】従って本発明の目的は、従来臨床上有効な
薬剤のなかったアポトーシス誘導剤、より具体的には、
アポトーシス誘導剤、より詳しくは悪性腫瘍、白血病、
増殖性皮膚疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、HI
V感染、肝炎、腎疾患等に対する臨床上の有用性が高
く、かつ安全性に優れた、新規な治療・改善剤を提供す
ると同時に、従来適当な評価系のなかったアルツハイマ
ー病治療剤、パーキンソン病、ダウン症候群、糖尿病性
神経障害、神経変性疾患、糖尿病、放射線被曝障害、制
癌剤による消化管障害等の疾患治療剤の臨床を反映した
評価系を構築することにある。
【0011】なお、Biochemical and Biophysical Rese
arch Communications, 216(3),848-853,1995. あるいは
同誌, 224(1),87-91,1996. には、天然のイソプレノイ
ドであるドリコールリン酸が、アポトーシス誘導能を有
することが記載されている。しかし、ドリコールリン酸
は分子量が極めて大きいため、経口投与しても通常は吸
収されず、臨床では無効である可能性が高い。また、Jo
urnal of Biochemistry, 117(1),11-13, 1995.およびBi
ochemical and Biophysical Research Communications,
225(3), 869-879, 1996.には、類似のイソプレノイド
で炭素数20、4つの二重結合を有するゲラニルゲラニオ
ールなどがアポトーシス誘導能を有すること、あるいは
Biochemical and BiophysicalResearch Communication
s, 219(1), 100-104, 1995.にはゲラニルゲラニオール
のカルボン酸誘導体のジデヒドロ体である4,5-ジデヒド
ロゲラニルゲラニル酸がアポトーシス誘導能を有するこ
とが記載されている。
【0012】しかし、本発明者らは、ゲラニルゲラニオ
ールのリン酸エステルであるゲラニルゲラニオールリン
酸あるいは鎖長がより短いファルネソールリン酸はアポ
トーシス誘導能を有しておらず、n=6〜10のα飽和の
イソプレノイドのリン酸エステルが極めて優れた効果を
有していることも見出した。
【0013】本発明にかかるイソプレノイド誘導体とし
て、より具体的には例えば以下の化合物を挙げることが
できるが、本発明は、これらに限定されない。 (1) リン酸 (6E,10E,14E,18E,22E,26E)-3,7,11,15,19,2
3,27-ヘプタメチルオクタコサ-6,10,14,18,22,26-ヘキ
サエニル・二アンモニウム(以下、HMOP) (2) リン酸 (6E,10E,14E,18E,22E,26E,30E,34E,38E)-3,
7,11,15,19,23,27,31,35,39-デカメチルテトラコンタ-
6,10,14,18,22,26,30,34,38-ノナエニル・二アンモニウ
ム(以下、DMTP)
【0014】ここで、本発明にかかるイソプレノイド誘
導体は、試薬、医薬中間体あるいは工業原料などとして
販売されている天然イソプレノイドから短工程で合成可
能である。
【0015】また、本発明にかかるイソプレノイド誘導
体は、分子内に二重結合を有し、幾何異性体が存在する
が、本発明においては限定されず、いずれか単一の幾何
異性体であってもよいし、2種類以上の混合物であって
もよい。しかし薬理活性の観点からは、 all trans 体
(E体)がより好ましいが、本発明はこれに限定されな
い。また水和物であってもよい。さらに、本発明にかか
るイソプレノイド誘導体は遊離体(フリー体)であって
も、またはその薬理学的に許容される塩であってもよ
い。塩を形成する場合は、具体的にはアルカリ金属の付
加塩、アルカリ土類金属の付加塩、アンモニウム塩、ア
ミンの付加塩等を挙げることができるが、アンモニウム
塩がより好ましい。
【0016】なお本発明にかかるイソプレノイド誘導体
は、LD50値は実験的に測定できない程高く、安全性の極
めて高い化合物である。
【0017】次に本発明化合物の投与剤型としては、例
えば散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、被覆錠剤、カプセル
剤などの経口製剤、軟膏、貼付剤等の外用剤、坐剤およ
び注射用製剤等が挙げられる。製剤化の際には、通常の
製剤担体を用いて常法により製造することができる。
【0018】すなわち経口製剤を製造するにあたって
は、イソプレノイド誘導体と賦形剤、さらに必要に応じ
て酸化防止剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味
矯臭剤などを加えた後、常法により散剤、細粒剤、顆粒
剤、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤等とする。
【0019】賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスタ
ーチ、白糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビット、結
晶セルロース、二酸化ケイ素などが、結合剤としては、
例えばポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、メ
チルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、ト
ラガント、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ポリプロピレングリコール・ポリ
オキシエチレン・ブロックポリマー、メグルミンなど
が、崩壊剤としては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、
結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン、カ
ルボキシメチルセルロース・カルシウム等が、滑沢剤と
しては、例えばタルク、ポリエチレングリコール、シリ
カ、硬化植物油等が、着色剤としては医薬品に添加する
ことが許可されているものが、矯味矯臭剤としては、コ
コア末、ハッカ脳、芳香散、ハッカ油、竜脳、桂皮末等
が用いられる。これらの錠剤・顆粒剤には糖衣、その他
必要により適宜コーティングすることはもちろん差支え
ない。
【0020】また注射用製剤を製造する際には、イソプ
レノイド誘導体にpH調整剤、溶解剤、等張化剤などと、
必要に応じて溶解補助剤、安定化剤、酸化防止剤などを
加えて、常法により製剤化する。
【0021】外用剤を製造する際の方法は限定されず、
常法により製造することができる。すなわち製剤化にあ
たり使用する基剤原料としては、医薬品、医薬部外品、
化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能
である。
【0022】使用する基剤原料として具体的には、例え
ば動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、高級ア
ルコール類、脂肪酸類、シリコン油、界面活性剤類、ア
ルコール類、多価アルコール類、水溶性高分子類、粘土
鉱物類、精製水などの原料が挙げられ、さらに必要に応
じ、pH調整剤、酸化防止剤、キレート剤、防腐防黴剤、
着色料、香料などを添加することができるが、本発明に
かかる外用剤の基剤原料はこれらに限定されない。また
必要に応じて血流促進剤、殺菌剤、消炎剤、細胞賦活
剤、ビタミン類、アミノ酸、保湿剤、角質溶解剤等の成
分を配合することもできる。なお上記基剤原料の添加量
は、通常外用剤の製造にあたり設定される濃度になる量
である。
【0023】本発明におけるイソプレノイド誘導体の臨
床投与量は、症状、重症度、年齢、合併症などによって
異なり限定されず、また塩の種類・投与経路などによっ
ても異なるが、通常成人1日あたり10mg〜2000mgであ
り、好ましくは30mg〜1500mgであり、さらに好ましくは
50mg〜1000mgであり、これを経口、静脈内、筋肉内、経
直腸または経皮投与する。
【0024】次に、本発明にかかるイソプレノイド誘導
体の代表例について、その製造例を以下に掲げる。しか
し本発明にかかるイソプレノイド誘導体が、これらに限
定されないことはいうまでもない。
【0025】製造例1 リン酸 (6E,10E,14E,18E,22E,2
6E)-3,7,11,15,19,23,27-ヘプタメチルオクタコサ-6,1
0,14,18,22,26-ヘキサエニル・二アンモニウム(HMOP)の
合成
【0026】
【化3】
【0027】オキシ塩化リン 4.7mlをテトラヒドロフラ
ン 50mlに溶解した。ここに、内温-29℃〜-31℃で、(6
E,10E,14E,18E,22E,26E)-3,7,11,15,19,23,27-ヘプタメ
チルオクタコサ-6,10,14,18,22,26-ヘキサエン-1-オー
ル 5gおよびトリエチルアミン13.9mlのテトラヒドロフ
ラン 50ml溶液を30分間で滴下した。反応液を-40℃まで
冷却し、3N-酢酸ナトリウム水溶液 100mlを加え、続い
て40℃の水浴中で25分間置いた。氷冷下、ジエチルエー
テルおよび1N-塩酸 150mlを加え、分液した。水層から
さらにジエチルエーテルで抽出した。エーテル層を合わ
せ、水洗、乾燥後、減圧濃縮して油状残渣 5.9gを得
た。これをHPLCを用い下記の条件にて精製し、無色油状
の標題化合物 3.5gを得た。
【0028】HPLC条件: 固定相; YMC RI-355-30, I-30, 120A, AQ ODS 移動相; メタノール/水/酢酸アンモニウム系 検出器; UV
【0029】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 0.90(3
H,d,J=6.4Hz)、1.10-1.76(5H,m)、1.59(21H,s)、1.88-2.12
(22H,m)、3.80-3.95(2H,m)、5.05-5.15(6H,m)、7.41(8H,br
-s). MASS(FAB); 577(MH+).
【0030】製造例2 リン酸 (6E,10E,14E,18E,22E,2
6E,30E,34E,38E)-3,7,11,15,19,23,27,31,35,39-デカメ
チルテトラコンタ-6,10,14,18,22,26,30,34,38-ノナエ
ニル・二アンモニウム(DMTP)の合成
【0031】
【化4】
【0032】オキシ塩化リン 1.1g(7.1mmol)のテトラヒ
ドロフラン 10ml溶液に、外温-30〜-40℃で(6E,10E,14
E,18E,22E,26E,30E,34E,38E)-3,7,11,15,19,23,27,31,3
5,39-デカメチルテトラコンタ-6,10,14,18,22,26,30,3
4,38-ノナエン-1-オール 1.0g、トリエチルアミン 1.4g
(14.3mM)のテトラヒドロフラン 10ml溶液を滴下した。1
5分後、3N-酢酸ナトリウム水溶液を加え、40℃の水浴中
に置いた。次いで、氷冷下ジエチルエーテルを加え、1N
-塩酸で酸性とした。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮
し、メタノールから結晶化して、標題化合物の白色粗結
結晶 860mgを得た。この粗結晶を製造例1と同様にして
HPLCで精製し、メタノールから結晶化して、標題化合物
の白色結晶 490mgを得た。
【0033】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 0.90(3
H,d,J=6.59Hz)、1.16(1H,m)、1.36(1H,m)、1.41(1H,m)、1.5
5(1H,m)、1.59(24H,s)、1.67(3H,s)、1.70(1H,m)、1.99-2.0
7(34H,m)、3.89(2H,m)、5.11(9H,m). MASS(FAB-); 780(MH-).
【0034】
【発明の効果】最後に、本発明化合物の白血病治療・改
善剤としての有用性を示すため、以下に効果例として薬
理実験例を掲げるが、本発明化合物あるいは用途がこれ
らに限定されないことは言うまでもない。
【0035】
【薬理効果例】
1.方法 (1) 細胞および培養条件 試験には、ヒト単芽球性白血病細胞U937を用いた。培地
は、10%-ウシ胎児血清(以下、10%-FCS)を含むRPMI1640
を用いて、37℃、5%CO2 条件下で生育させた。また、ア
ポトーシス実験時には、血清濃度を0.5%とした。
【0036】(2) 被験(評価対象)化合物の添加条件 以下の化合物/溶媒について、それぞれ 0.75, 1.5, 3.
0, 6.0, 12.0,24.0μM 濃度となるように0.5%-FCSを含
むRPMI1640で溶液を調製した。 コントロール 溶媒1;エタノール 溶媒2;[エタノール:ドデカン(98:2, V/V)] ファルネソールリン酸(Farnesyl phosphate)/エタ
ノール ゲラニルゲラニオールリン酸(Geranylgeranyl phosp
hate)/エタノール HMOP/[エタノール:ドデカン(98:2, V/V)] DMTP/[エタノール:ドデカン(98:2, V/V)] ドリコールリン酸/[エタノール:ドデカン(98:2, V/
V)] 200μlの0.5%-FCSを含むRPMI1640に浮遊させた5×105個
の細胞を24穴プレートにまき、次いで上記の被験化合物
溶液を含む培地を200μl加えた。軽く振盪した後、37
℃、5%CO2条件下で一定時間作用させた。
【0037】(3)アポトーシスの確認 細胞におけるアポトーシスはアポトーシスの定義に従
い。、細胞から抽出したDNAの断片化と細胞の形態的な
観察におけるクロマチンの凝縮と核の断片化で確認し
た。
【0038】(4) DNAの単離 細胞を遠心分離して回収し、10mM-トリス塩酸緩衝液(pH
7.4)、10mM-EDTA、0.5%-TritonX-100 を含む細胞融解緩
衝液 100μlを加えて、4℃で20分間静置した。次に、1
4,000×G(4℃、20分)で遠心後、上清に RNaseA 40μgを
加えて 37℃で20分間反応させ、さらに proteinase K 4
0μgを添加して 37℃で30分間放置した。次に、この溶
液に5M-NaCl 20μlと 2-propanol 120μlを加えて-20℃
で一晩放置し、断片化したDNAを沈殿させた。遠心(14,0
00×G, 4℃、15分)後、得られたDNAをTE緩衝液 10μlに
溶解し、アガロースゲル電気泳動の試料とした。
【0039】(5) アガロース電気泳動 断片化したDNAを 1.7% Nusieve 3:1 アガロースゲル中
で、電気泳動した。臭化エチジウムで染色し、UV光下で
可視化し、写真撮影した。
【0040】(6) 形態学的観察 細胞をメタノール固定後、ギムザ染色、あるいはグルタ
ルアルデヒド固定後 DAPI(4,6-diamidino-2-phenylindo
le)染色を行った。それぞれを光学顕微鏡あるいは蛍光
顕微鏡で観察した。アポトーシスを起こした細胞の百分
率は、ギムザ染色後、約1000個の細胞のうちアポトーシ
スを起こした細胞を計測して表し、3回の実験の平均値
で示した。
【0041】2. 結果 以下に、HMOP及びDMTPによるDNAの断片化について示
した。上に記述したように、U937細胞に6μMドリコール
リン酸を4時間作用させるとアガロースゲル上でDNAの断
片化が観察され、ドリコールリン酸がU937細胞にアポト
ーシスを誘導することが文献的に知られている。鎖長の
異なるイソプレノイドおよびそれらの各種誘導体(最終
濃度6μM)によるアポトーシスの誘導能をU937細胞に4
時間作用させたときのDNAの断片化で調べた(図1参
照)。
【0042】HMOP、DMTPにより、ドリコールリン酸と同
様のDNAの断片化が観察された。これに対し、イソプレ
ノイドのα末端がアルコールであるHMOO、DMTOではDNA
の断片化は観察されなかった。一方、ファルネソールリ
ン酸やゲラニルゲラニオールリン酸ではDNAの断片化
が見られず、それらのアルコール体でも同様だった。以
下にドリコールリン酸とHMOPの濃度変化によるDNA断片
化に対する影響について示した。ドリコールリン酸とHM
OPの濃度を0.375μMから12μMに変化させてU937細胞に
作用させ、DNA断片化に対する効果を調べた(図2参
照)。
【0043】ドリコールリン酸とHMOPのそれぞれを最終
濃度12μMから2倍希釈して濃度をふり4時間作用させる
と、HMOPは1.5μM以上でDNAの断片化が観察された。一
方、ドリコールリン酸では3μM以上でDNAの断片化が観
察され、これらの化合物が用量依存的にU937細胞にアポ
トーシスを誘導することが明らかになった。
【0044】以下にHMOPとDMTPを作用させたU937細胞の
形態変化について示した。HMOPによりDNA断片化を起こ
したU937細胞の形態学的変化をギムザ染色、或るいは核
を染めるDAPI染色により観察した(図3、4、5、6参
照)。
【0045】ギムザ染色観察では、未処理の細胞に対し
てHMOPを作用させた細胞は4時間後に細胞の縮小、核の
凝縮、核の断片化が見られた。さらに、DAPI染色でも同
様にHMOPによりクロマチン凝縮、核の断片化が観察され
た。また、DMTPをU937細胞に作用させた場合も同様の結
果が得られた。これらはいずれも典型的なアポトーシス
細胞である。これに対し、溶媒であるエタノール:ドデ
カン(98:2)(0.8%)のみを加えた細胞では、未処理
の細胞と同様の形態であった。以下に、U937細胞におけ
るアポトーシスを起こした細胞の割合の経時変化およ
び、U937細胞におけるアポトーシスを起こした細胞の割
合の用量依存性を、平均±標準偏差で示した。なお、表
中、カッコ内の数値は標準偏差(SD)を意味する。
【0046】(1) U937細胞におけるアポトーシスを起こ
した細胞の割合の経時変化 溶媒1;エタノール、溶媒2;エタノール:ト゛テ゛カン。、、、、 は前記と同様の被験化合物を意味する。
【0047】(2) U937細胞におけるアポトーシスを起こ
した細胞の割合の用量依存性
【0048】上記結果から明らかなように、本発明にか
かる HMOP および DMTP は、 ドリコールリン酸
と同様に優れたアポトーシス誘導作用を有することが明
らかである。一方、鎖長の短い ファルネソールリン
酸(Farnesyl phosphate)あるいはゲラニルゲラニオー
ルリン酸は、誘導作用を示さなかった。
【0049】以上の薬理実験結果から、本発明にかかる
イソプレノイド誘導体は、極めて優れたアポトーシス誘
導能を有し、各種疾患に有効であることが明らかであ
る。また本発明にかかるイソプレノイド誘導体の安全性
の高さも併せて考えると、本発明は、臨床上極めて優れ
た有用性が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イソプレノイドおよびそれらの各種誘導体
(最終濃度6μM)によるアポトーシスの誘導能をU937細
胞に4時間作用させたときのDNAの断片化を示す図であ
る。
【図2】 ドリコールリン酸とHMOPの濃度を0.375μMか
ら12μMに変化させてU937細胞に作用させ、DNA断片化に
対する効果を示した図である。
【図3】 HMOPによりDNA断片化を起こしたU937細胞の
形態学的変化を、ギムザ染色により観察した図である。
【図4】 U937細胞をギムザ染色により観察した図であ
る(図3の対照)。
【図5】 HMOPによりDNA断片化を起こしたU937細胞の
形態学的変化を、核を染めるDAPI染色により観察した図
である。
【図6】 U937細胞を核を染めるDAPI染色により観察し
た図である(図5の対照)。
【図7】 U937細胞におけるアポトーシスを起こした細
胞の割合の経時変化を示した図である。(平均±標準偏
差で示す)
【図8】 U937細胞におけるアポトーシスを起こした細
胞の割合の用量依存性を示した図である。(平均±標準
偏差で示す)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 イソプレノイドおよびそれらの各種誘導体
(最終濃度6μM)によるアポトーシスの誘導能を、U937
細胞に4時間作用させたときのDNAの断片化を示した図面
に代わる写真(電気泳動パターン)である。
【図2】 ドリコールリン酸とHMOPの濃度を0.375μMか
ら12μMに変化させてU937細胞に作用させ、DNA断片化に
対する効果を示した図面に代わる写真(電気泳動パター
ン)である。
【図3】 HMOPによりDNA断片化を起こしたU937細胞の
形態学的変化を、ギムザ染色により観察した図面に代わ
る写真(顕微鏡写真)である。
【図4】 U937細胞をギムザ染色により観察した図面に
代わる写真(顕微鏡写真)である(図3の対照)。
【図5】 HMOPによりDNA断片化を起こしたU937細胞の
形態学的変化を、核を染めるDAPI染色により観察した
面に代わる写真(顕微鏡写真)である。
【図6】 U937細胞を核を染めるDAPI染色により観察し
図面に代わる写真(顕微鏡写真)である(図5の対
照)。
【図7】 U937細胞におけるアポトーシスを起こした細
胞の割合の経時変化を示した図である。(平均±標準偏
差で示す)
【図8】 U937細胞におけるアポトーシスを起こした細
胞の割合の用量依存性を示した図である。(平均±標準
偏差で示す)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/66 ADS A61K 31/66 ADS ADU ADU ADV ADV ADY ADY AGZ AGZ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で表されるイソプレノイド誘
    導体を有効成分とするアポトーシス誘導剤またはその薬
    理学的に許容される塩。 【化1】 (式中、nは5〜10の整数を意味する。)
  2. 【請求項2】 イソプレノイド誘導体がリン酸 (6E,10
    E,14E,18E,22E,26E)-3,7,11,15,19,23,27-ヘプタメチル
    オクタコサ-6,10,14,18,22,26-ヘキサエニル・二アンモ
    ニウムまたはリン酸 (6E,10E,14E,18E,22E,26E,30E,34
    E,38E)-3,7,11,15,19,23,27,31,35,39-デカメチルテト
    ラコンタ-6,10,14,18,22,26,30,34,38-ノナエニル・二
    アンモニウムである請求項1記載のアポトーシス誘導
    剤。
  3. 【請求項3】 悪性腫瘍、白血病、増殖性皮膚疾患、慢
    性関節リウマチ、自己免疫疾患、HIV感染、肝炎、腎疾
    患の治療剤である請求項1ないし2記載のアポトーシス
    誘導剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007104790A1 (en) * 2006-03-15 2007-09-20 Biovitrum Ab (Publ) Autoimmune conditions and nadph oxidase defects
US7943338B2 (en) 2002-05-13 2011-05-17 Arexis Ab Autoimmune conditions and NADPH oxidase defects

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US7943338B2 (en) 2002-05-13 2011-05-17 Arexis Ab Autoimmune conditions and NADPH oxidase defects
WO2007104790A1 (en) * 2006-03-15 2007-09-20 Biovitrum Ab (Publ) Autoimmune conditions and nadph oxidase defects

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