JPH10168305A - ポリウレタン複合材料と、その製造方法 - Google Patents

ポリウレタン複合材料と、その製造方法

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JPH10168305A
JPH10168305A JP35272396A JP35272396A JPH10168305A JP H10168305 A JPH10168305 A JP H10168305A JP 35272396 A JP35272396 A JP 35272396A JP 35272396 A JP35272396 A JP 35272396A JP H10168305 A JPH10168305 A JP H10168305A
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Japan
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oligomer
composite material
polyurethane
polyurethane composite
clay mineral
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JP35272396A
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Makoto Kato
誠 加藤
Arimitsu Usuki
有光 臼杵
Akane Okada
茜 岡田
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張強度とガスバリア性の優れたポリウレタ
ン複合材料の提供。 【解決手段】 層状粘土鉱物が水素結合を介してウレタ
ンゴム分子に結合すると共にウレタンゴムマトリクス中
に微細分散したポリウレタン複合材料。層状粘土鉱物を
有機オニウムイオンで有機化させた後、これをポリウレ
タンモノマーとしての性質を有する官能基含有オリゴマ
ーで膨潤させ、次いでこの複合体をイソシアネート化合
物と混合して、前記オリゴマーの官能基とイソシアネー
ト化合物との間でポリウレタン反応を起こさせる、ポリ
ウレタン複合材料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、ポリウレタン複合材料とその製
造方法に関し、更に詳しくは、ポリウレタンのマトリク
ス中に層状粘土鉱物が、前記ポリウレタンの分子と結合
した状態で、結晶層単位で微細に分散したポリウレタン
複合材料と、有機化層状粘土鉱物を所定の条件を充たす
オリゴマーと混合した後にイソシアネート化合物と反応
させることにより前記ポリウレタン複合材料を製造する
方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン材料、例えばウレタンゴム
は、耐薬品性等に優れているが、天然ゴムやブチルゴム
に比較して引張強度やガスバリア性等が見劣りする。そ
の対策として、例えば層状粘土鉱物等の無機フィラーを
単純にポリウレタン材料に添加しても、なじみの悪さの
ためにフィラーが分散し難いし、そのために却って物性
が劣化する恐れもある。
【0003】そこで、ポリウレタン材料中に層状粘土鉱
物を微細に分散させることにより材料特性を向上させる
べく、例えば本件出願人は、特願平8−163941号
の明細書において、「有機化層状粘土鉱物を、該層状粘
土鉱物との間で水素結合を形成し得る水素結合用官能基
を含有するオリゴマーで膨潤させてから、ゴム等のマト
リクスと混練してなる粘土複合ゴム材料」を提案した。
【0004】上記の粘土複合ゴム材料は、層状粘土鉱物
が有機化によりオリゴマーとの親和性を確保されたもと
で、そのオリゴマーで膨潤されて結晶層の間隔が予めあ
る程度拡張され、しかる後ゴム等のマトリクスと混練さ
れるので、層状粘土鉱物がマトリクス中でかなり微細に
分散された優れた複合材料となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリウ
レタン材料等においては、若し層状粘土鉱物をマトリク
ス材料の重合工程においてそのモノマー成分と結合した
状態で混合することができれば、層状粘土鉱物を更に徹
底して微細に均一分散させることができる、と考えら
れ、ガスバリア性の一層の向上を期待できる。
【0006】更に、マトリクス材料の重合完了時におい
て層状粘土鉱物がマトリクスの高分子と直接結合してい
ることになるので、引張強度等の向上においても顕著な
効果を期待できる。
【0007】そこで本発明は、上記のような期待を実現
したポリウレタン複合材料と、その製造方法とを提供す
ることを、その解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)上記の課題を解決するためのポリウレタン
複合材料の構成は、請求項1の記載通りに、「熱硬化性
あるいは熱可塑性のポリウレタンのマトリクス中に、層
状粘土鉱物が前記ポリウレタンの分子の官能基と水素結
合した状態で、微細に均一分散しているポリウレタン複
合材料」である。以下、これを第1発明と言う。
【0009】(第2発明)上記の課題を解決するための
ポリウレタン複合材料の製造方法の構成は、請求項6の
記載通りに、「層状粘土鉱物との間で水素結合を形成し
得る水素結合用官能基と、イソシアネート化合物との間
でウレタン結合を形成し得るウレタン結合用官能基とを
備えたオリゴマーを、層状粘土鉱物の有機オニウムイオ
ン処理により得られる有機化粘土と混合して有機化粘土
膨潤体とし、次いでこれをイソシアネート化合物と混練
して前記オリゴマーと前記イソシアネート化合物とのウ
レタン化反応を起こさせるポリウレタン複合材料の製造
方法」である。以下、これを第2発明と言う。
【0010】
【作用】
(第1発明の作用・効果)第1発明のポリウレタン複合
材料においては、微細に均一分散された層状粘土鉱物の
近傍のマトリクス成分の運動が拘束され、かかる作用は
層状粘土鉱物とポリウレタン分子間の水素結合によって
更に強化されるため、マトリクス成分の力学的性質に大
きな影響を与えて、その引張強度等が顕著に向上する。
【0011】また、層状粘土鉱物はガスの透過を制限す
る効果が大きいので、これがマトリクス中に微細に均一
分散しているために、ポリウレタン複合材料のガスバリ
ア性が大きく改善される。
【0012】(第2発明の作用・効果)層状粘土鉱物
(結晶層間隔は、例えば12Å)が有機化(結晶層間隔
は、例えば16Å〜30Å程度になる。)によりオリゴ
マーとの親和性を確保されたもとで、そのオリゴマーと
混合されると、オリゴマーの水素結合用官能基が層状粘
土鉱物の層間に侵入して水素結合により粘土鉱物結晶層
と結合する。
【0013】その結果、層状粘土鉱物がオリゴマーによ
りその本来の結晶層間隔をある程度拡張され(特に、オ
リゴマーの分子長が有機オニウムイオンの分子長より大
きい場合には、例えば50Å程度)、いわゆる限定膨潤
状態となって有機化粘土膨潤体を形成する。
【0014】この有機化粘土膨潤体をイソシアネート化
合物と混練すると、オリゴマーとイソシアネート化合物
との相溶性の良さから、両者は良好かつ均一に混じり合
う。従って、オリゴマーと結合した層状粘土鉱物も、混
練の剪断力を受けて、良好かつ均一に分散する。この
際、層状粘土鉱物の層間が予め限定膨潤されて層間剥離
を起こし易くなっているため、層状粘土鉱物は基本的に
結晶層単位で微細に分散する。
【0015】従って層状粘土鉱物は、例えば結晶層間隔
が100Å以上で層間隔の上限がない、いわゆる無限膨
潤状態になる。無限膨潤状態における具体的な結晶層間
隔は、ポリウレタン複合材料のマトリクスを形成すべき
オリゴマー及びイソシアネート化合物に対する層状粘土
鉱物の量比によって規定される。
【0016】そして、かかる状態において、例えば温度
制御等の手段によって、オリゴマーのウレタン結合用官
能基と、イソシアネート化合物の官能基(イソシアネー
ト部分)との間でウレタン化反応を起こさせることによ
り、第1発明のポリウレタン複合材料が製造される。
【0017】なお、オリゴマーやイソシアネート化合物
の主体が2官能性のものである場合には、ポリウレタン
のマトリクスが線状高分子主体のものになるため、通常
は熱可塑性のポリウレタン複合材料が得られる。一方、
オリゴマーやイソシアネート化合物の主体が3官能性以
上のものである場合には、ポリウレタンのマトリクスが
架橋高分子主体のものになるため、通常は熱硬化性のポ
リウレタン複合材料が得られる。
【0018】以上のように、第2発明の方法によれば、
第1発明のポリウレタン複合材料を有効に製造すること
ができる。
【0019】
【実施の形態】次に、第1発明および第2発明の実施の
形態について説明する。
【0020】(層状粘土鉱物)層状粘土鉱物の種類は、
限定されるものではないが、陽イオン交換容量が50〜
200ミリ当量/100g程度のオリゴマーとの接触面
積が大きいものが好ましい。陽イオン交換容量が50ミ
リ当量/100g未満であると、層状粘土鉱物の有機化
の際に、有機オニウムイオンの交換を十分に行うことが
できず、結果的にポリウレタン複合材料における層状粘
土鉱物の微細かつ均一な分散が不十分になる可能性があ
る。陽イオン交換容量が200ミリ当量/100gを超
えると、結晶層間の結合力が強すぎて、膨潤が困難とな
り、結果的にやはりポリウレタン複合材料における層状
粘土鉱物の微細かつ均一な分散が不十分になる可能性が
ある。
【0021】上記に該当する好ましい層状粘土鉱物とし
ては、具体的にはモンモリロナイト、サポナイト、ヘク
トライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロ
ナイト等のスメクタイト系のものや、バーミキュライ
ト、ハロイサイト、膨潤性マイカ等が挙げられる。これ
らは、天然のものでも、合成のものでも良い。
【0022】(有機オニウムイオン)有機オニウムイオ
ンの種類も限定されるものではないが、通常は、炭素数
が6以上の炭素鎖を有するアンモニウムイオン、フォス
フォニウムイオン、スルフォニウムイオン等が、特にア
ンモニウムイオンが好ましい。その具体例としては、ヘ
キシルアンモニウムイオン、オクチルアンモニウムイオ
ン、2−エチルヘキシルアンモニウムイオン、ドデシル
(ラウリル)アンモニウムイオン、オクタデシル(ステ
アリル)アンモニウムイオン、ジオクチルジメチルアン
モニウムイオン、トリオクチルアンモニウムイオン、ジ
ステアリルジメチルアンモニウムイオン等が挙げられ
る。
【0023】(有機化粘土)有機化粘土とは、上記の層
状粘土鉱物を、媒体中で上記の有機オニウムイオンに接
触させ、層状粘土鉱物がその結晶層間に本来有している
金属陽イオンを有機オニウムイオンに交換させたものを
言う。このイオン交換の結果、前記のように結晶層間が
若干拡張して後の膨潤が可能な状態となり、かつ層状粘
土鉱物が有機オニウムイオンを介してオリゴマーに対す
る相溶性を獲得する。
【0024】(オリゴマー)オリゴマーは、少なくとも
その大半の分子が、層状粘土鉱物との間で水素結合を形
成し得る水素結合用官能基と、イソシアネート化合物と
の間でウレタン結合を形成し得るウレタン結合用官能基
とを備えている必要がある。水素結合用官能基のみを有
するオリゴマーでは層状粘土鉱物に対して水素結合を形
成するもののイソシアネート化合物と反応しないため
に、また、ウレタン結合用官能基のみを有するオリゴマ
ーではイソシアネート化合物と反応するものの層状粘土
鉱物に対して水素結合を形成しないために、いずれの場
合にも層状粘土鉱物とポリウレタン材料マトリクスとの
結合関係が遮断される。そのために、前記の作用から推
定して、ポリウレタン複合材料の引張強度の向上や、層
状粘土鉱物の分散が不十分となる可能性がある。
【0025】従ってオリゴマーは、原則として、水素結
合用官能基とウレタン結合用官能基とを備えた2官能性
以上のものである。これら2種類の官能基は、その機能
を果たすものである限りにおいて種類が限定されない
が、前者の官能基として水酸基が、後者の官能基として
水酸基、カルボキシル基、アミノ基のいずれか1種類以
上が、それぞれ好ましい。
【0026】従って、少なくとも水酸基については、オ
リゴマー分子中において予め水素結合用官能基又はウレ
タン結合用官能基としての役割が決定している訳ではな
く、層状粘土鉱物と水素結合するか、イソシアネート化
合物と反応するかによって、結果的に役割が決まるもの
である。なお、これらの官能基の全てが層状粘土鉱物あ
るいはイソシアネート化合物と結合するとは限らない。
【0027】オリゴマーにおける前記官能基以外の部分
は、通常のポリウレタン材料の構成モノマーとして用い
られる化学構造を有するものが、好ましく用いられる。
【0028】オリゴマーは、前記した通り、2官能性の
ものである場合と、3官能性以上のものである場合と
で、製造されるポリウレタン複合材料の熱特性を変える
場合がある。オリゴマーには、発明の効果を阻害しない
限りにおいて、水素結合用官能基とウレタン結合用官能
基以外の官能基や側鎖を備えていても良い。
【0029】オリゴマーの分子量は特段に限定されるも
のではないが、有機化粘土膨潤体における結晶層間隔の
確保、後の混練の際のイソシアネート化合物との接触等
を考慮すると、その分子長が前記有機オニウムイオンの
分子長よりも大きいものであることが望ましい。例えば
分子量を1,000〜100,000程度とすること
が、より好ましい。分子量が1,000未満であると、
ポリウレタン複合材料を実用強度にするために多量のイ
ソシアネート化合物を反応させる必要がある。分子量が
100,000を超えると、オリゴマーの粘度が高くな
り、有機化粘土との混合や、後のイソシアネート化合物
との混練が困難になる可能性がある。
【0030】以上の点から、より望ましいオリゴマーの
2,3の例を挙げると、両末端に水酸基を含有するポリ
ブタジエンオリゴマー、両末端に水酸基を含有する水添
ポリブタジエンオリゴマー、両末端に水酸基を含有する
ポリイソプレンオリゴマー、両末端に水酸基を含有する
水添ポリイソプレンオリゴマー、側鎖に水酸基を含有す
るポリイソプレンオリゴマー、水酸基を含有するポリエ
ステルオリゴマー、水酸基を含有するポリエーテルオリ
ゴマー、あるいは上記オリゴマーの水酸基がカルボキシ
ル基やアミノ基に代わったもの、等がある。
【0031】(有機化粘土膨潤体)有機化粘土膨潤体と
は、前記の有機化粘土を、媒体中であるいは溶融状態の
オリゴマーと接触させ、オリゴマーを層状粘土鉱物の結
晶層間に侵入させて、その水素結合用官能基によって層
状粘土鉱物に水素結合させたものを言う。その結果、前
記のように結晶層間が更に拡張して(限定膨潤)、後の
無限膨潤が準備され、かつ層状粘土鉱物がオリゴマーを
介してイソシアネート化合物に対する相溶性を獲得す
る。
【0032】有機化粘土膨潤体におけるオリゴマーと有
機化粘土との量比は、特に限定はないが、例えばオリゴ
マー:有機化粘土=95:5とすることができる。言う
までもなく、有機化粘土があまりに過少であればポリウ
レタンを複合材料とした意味が失われ、あまりに過大で
あればそのマトリクス中での分散が困難になるし、ポリ
ウレタン複合材料の脆化を招きかねない。
【0033】(イソシアネート化合物)イソシアネート
化合物の種類は、ポリウレタン材料のモノマーとして用
い得るものである限りにおいて、限定がない。例えば、
ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シ
クロヘキサン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ートを使用でき、以上のイソシアネート化合物のビュウ
レット型、アダクト型、イソシアヌレート型のポリイソ
シアネートも使用でき、更にこれらのイソシアネート化
合物をアルコールでブロックしたブロックイソシアネー
トも使用できる。
【0034】(混練、ポリウレタン反応、成形)上記の
有機化粘土膨潤体とイソシアネート化合物とを混練する
に当たり、その混練方法あるいは混練手段や混練条件は
必要に応じて適宜設定すれば足りる。両者が十分に混練
されて、層状粘土鉱物も含めて互いに微細に均一分散さ
れた後、例えば重合温度に昇温することにより(単なる
一例として、120°C、60分間)、あるいはその際
に必要に応じて重合促進剤等を添加して、オリゴマーと
イソシアネート化合物とのポリウレタン反応を起こさせ
る。
【0035】製造されるポリウレタン複合材料の熱特性
や、成形部品製造上の都合等に応じて、前記ポリウレタ
ン反応の完了後にプレス成形や押出成形等の成形を行っ
ても良いし、いわゆる反応成形形式により成形しながら
ウレタン化反応を起こさせても良い。可能な場合には成
形後にウレタン化反応を起こさせても良い。
【0036】有機化粘土膨潤体とイソシアネート化合物
との重量比は、基本的には化学量論的に決定すれば良
い。
【0037】(ポリウレタン複合材料)ポリウレタン複
合材料は、前記した構成を有するものである。但し、マ
トリクス中の層状粘土鉱物の一部がポリウレタンの分子
の官能基と水素結合していない場合も、現実にはあり得
る。ポリウレタン複合材料は、層状粘土鉱物を含まない
ポリウレタン材料や、他の種類のプラスチック材料とブ
レンドされた状態で使用されることもある。
【0038】(ポリウレタン複合材料における層状粘土
鉱物の分散)ポリウレタン複合材料における層状粘土鉱
物は微細に均一分散している。ここで、「微細に」と
は、層状粘土鉱物がポリウレタンのマトリクス中に基本
的には結晶層単位で分散していることを言う。但し、一
部の層状粘土鉱物が5層程度以下の結晶単位層の積層体
として残存していることはあり得る。また「均一分散」
とは、マトリクス中における層状粘土鉱物の分散密度が
著しく不均一ではないことを言い、より好ましくは層状
粘土鉱物がポリウレタンのマトリクス中に平均して50
Å以上の層間距離をもって分散していることをいう。
【0039】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
【0040】(実施例1)有機化粘土の調製 まず、層状粘土鉱物としてナトリウム型モンモリロナイ
ト(山形県産、イオン交換容量が120ミリ当量/10
0g)20.0gを80°Cの水2,000mlに分散
させ、一方でステアリルアミン11.0gを塩酸4.1
mlを加えた80°Cの水1,500mlに溶解した。
そして、両方の水溶液を一気に混合して、ステアリルア
ンモニウムイオンで有機化されたモンモリロナイト(有
機化粘土)の沈殿を得た。この有機化粘土を、以下、S
t−Mtと言う。
【0041】前記沈殿を80°Cの水で2回洗浄してか
ら、灼残法によりSt−Mtの無機含量を求めたとこ
ろ、70.1重量%であった。また、X線回折法により
St−Mtにおける単位結晶層の層間距離を測定したと
ころ、21Åであった。
【0042】有機化粘土膨潤体の調製 7gのSt−Mtに対してオリゴマーとしての両末端水
酸基含有の水添ポリブタジエン(三菱化学製ポリテール
H)100gを100°Cで溶融させて混合した。この
混合操作を4時間続けることにより得た有機化粘土膨潤
体について、その単位結晶層の層間距離を測定したとこ
ろ、80Å以上に拡張していた。
【0043】ポリウレタン複合材料の製造 上記の有機化粘土膨潤体の全量をジフェニルメタンジイ
ソシアネート12gと混練し、120°Cで60分間反
応させることにより、ポリウレタン複合材料を得た。X
線回折測定により、この複合材料における層状粘土鉱物
の分散状態を調べたところ、平均的な層間距離が92.
9Åで、微細にかつ均一に分散していることが確認され
た。図1に、このX線回折のスペクトル図を示す。
【0044】ポリウレタン複合材料の評価 本実施例のポリウレタン複合材料について、JIS K
6301に準じた引張試験と、ASTM D1434に
準じたガス透過率測定とを行った。その結果、引張強さ
は196kg/cm2 、窒素ガス透過率(cm3 ・cm/cm2
・sec ・cmHg)は2.7×1011であった。
【0045】(実施例2)本例においては、以下に述べ
た点以外は全て実施例1と同様に行った。
【0046】2gのSt−Mtに、オリゴマーとして水
添ポリブタジエンであるポリテールHA(三菱化学製)
50gを混合した。得られた混合物と、イソシアネート
化合物であるPAPI135(三菱化成ダウ製)50g
とを混練し、100°Cで8時間反応させてポリウレタ
ン複合材料を得た。
【0047】本例の複合材料における層状粘土鉱物の平
均的な層間距離は82Åで、引張強さは50kg/cm
2 であった。本例ではガス透過率測定は行わなかった。
【0048】(実施例3)本例においては、以下に述べ
た点以外は全て実施例1と同様に行った。
【0049】有機オニウムイオンとしてラウリルアンモ
ニウムイオンを用いた。これによる有機化粘土鉱物を、
以下,La−Mtと言う。オリゴマーとしては、ポリイ
ソプレンオリゴマーTH1(クラレ製)を用いた。ま
た、反応助剤として1,4−ブタンジオールも用いた。
【0050】La−Mt中の無機含量は79.1重量
%、単位結晶層の層間距離は17Åであった。かかるL
a−Mt6gに対して、オリゴマーとしてのポリイソプ
レンオリゴマーTH1(クラレ製)の100gを120
°Cで溶融させて5時間混合した。得られた有機化粘土
膨潤体における単位結晶層の層間距離は80Å以上に拡
張していた。
【0051】この有機化粘土膨潤体の全量を、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート22g、及び反応助剤として
の1,4−ブタンジオール5.3gと混練し、120°
Cで60分間反応させることにより、ポリウレタン複合
材料を得た。
【0052】本例の複合材料も、層状粘土鉱物が均一に
分散していることを確認した。引張強さは120kg/
cm2 、窒素ガス透過率(cm3 ・cm/cm2・sec ・cmHg)
は3.5×1011であった。
【0053】(比較例1〜比較例3)比較例1はSt−
Mtを系から除外した点以外は実施例1と同様に、比較
例2はSt−Mtを系から除外した点以外は実施例2と
同様に、比較例3はLa−Mtを系から除外した点以外
は実施例3と同様に、それぞれ行った。
【0054】比較例1では引張強さは103kg/cm
2 で窒素ガス透過率(cm3 ・cm/cm2・sec ・cmHg)は
6.0×1011、比較例2では引張強さは22kg/c
2 、比較例3では引張強さは42kg/cm2 で窒素
ガス透過率(cm3 ・cm/cm2・sec ・cmHg)は10.1×
1011であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の材料のX線回折スペクトル図を示
す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性あるいは熱可塑性のポリウレタ
    ンのマトリクス中に、層状粘土鉱物が前記ポリウレタン
    の分子の官能基と水素結合した状態で、微細に均一分散
    していることを特徴とするポリウレタン複合材料。
  2. 【請求項2】 前記層状粘土鉱物がスメクタイト系のモ
    ンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデラ
    イト、スティブンサイト、ノントロナイト、あるいは、
    バーミキュライト、ハロイサイト、膨潤性マイカのいず
    れか1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載
    のポリウレタン複合材料。
  3. 【請求項3】 前記ポリウレタン分子の官能基が水酸
    基、カルボキシル基、アミノ基のいずれか1種類以上で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    ポリウレタン複合材料。
  4. 【請求項4】 前記層状粘土鉱物がポリウレタンのマト
    リクス中に結晶層単位で分散していることを特徴とする
    請求項1〜請求項3のいずれかに記載のポリウレタン複
    合材料。
  5. 【請求項5】 前記層状粘土鉱物がポリウレタンのマト
    リクス中に平均して50Å以上の層間距離をもって分散
    していることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
    かに記載のポリウレタン複合材料。
  6. 【請求項6】 層状粘土鉱物との間で水素結合を形成し
    得る水素結合用官能基と、イソシアネート化合物との間
    でウレタン結合を形成し得るウレタン結合用官能基とを
    備えたオリゴマーを、層状粘土鉱物の有機オニウムイオ
    ン処理により得られる有機化粘土と混合して有機化粘土
    膨潤体とし、次いでこれをイソシアネート化合物と混練
    して前記オリゴマーと前記イソシアネート化合物とのウ
    レタン化反応を起こさせることを特徴とするポリウレタ
    ン複合材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記水素結合用官能基が水酸基であり、
    ウレタン結合用官能基が水酸基、カルボキシル基、アミ
    ノ基のいずれか1種類以上であることを特徴とする請求
    項6に記載のポリウレタン複合材料の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記オリゴマーの分子長が前記有機オニ
    ウムイオンの分子長よりも大きいことを特徴とする請求
    項6または請求項7のいずれかに記載のポリウレタン複
    合材料の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記オリゴマーが、両末端に水酸基を含
    有するポリブタジエンオリゴマー、両末端に水酸基を含
    有する水添ポリブタジエンオリゴマー、両末端に水酸基
    を含有するポリイソプレンオリゴマー、両末端に水酸基
    を含有する水添ポリイソプレンオリゴマー、側鎖に水酸
    基を含有するポリイソプレンオリゴマー、水酸基を含有
    するポリエステルオリゴマー、水酸基を含有するポリエ
    ーテルオリゴマー、あるいは上記オリゴマーの水酸基が
    カルボキシル基やアミノ基に代わったもの、のいずれか
    1種類以上であることを特徴とする請求項6〜請求項8
    のいずれかに記載のポリウレタン複合材料の製造方法。
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