JPH10168772A - 電線入り繊維ロープ - Google Patents
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Abstract
かもそれでいて電線の機能が損なわれず、通信機能や送
電機能をもつ係留索としてきわめて有効な電線入り繊維
ロープを提供する。 【解決手段】高強力・高弾性率繊維からなる心1の外周
に、複数の電線4を柔軟性のある線状体5と組み合わせ
て螺旋状に巻き付け、さらにその外周に通水性の固定層
6を設け、該固定層6の外周に合成繊維からなる外層7
を設けた。
Description
に関するものである。
手段として電線入り繊維ロープないし電らん入り繊維ロ
ープが従来より知られている。かかる電線入り繊維ロー
プは、ロープが撚り構造の場合には各ストランドの中心
に電線を入れ、ロープが編組構造の場合には中心の空洞
部に電線を入れた構造となっていた。しかしながら、繊
維ロープはワイヤロープに比べて格段に伸びが大きいた
め、ロープに負荷がかかった時にロープに伸びが生ずる
ことによって電線が切れやすく、また、ロープに張力が
作用することによってロープ長手方向と直角の断面にお
ける中心方向への応力(ラジアルフォース)が発生し、こ
れにより電線が半径方向から強力に圧縮されて損傷し、
電線としての機能が低下したりあるいは消失してしまう
という問題があった。このため、従来では電線入り繊維
ロープでは電線機能を低下させないようにロープにかか
る負荷の限界を見極め、ロープ本来の安全率よりも高い
安全率のもとで使用しなければならず、この結果ロープ
としては必要以上に太径で引張り強さの大きなものとな
り、近年の繊維ロープ使用環境に十分対応することが困
難となっていた。
ブイ類の係留索に信号伝達機能を持たせる必要性が迫ら
れている。この場合、ブイ類の係留索として十分な機能
を発揮するするためにはロープは太径で高強力でなけれ
ばならず、ロープの引張り強さを許せる限り十分に利用
できるようにしなければならない。この点に関してアラ
ミド繊維や超高分子量ポリエチレン繊維などで代表され
る高強力・高弾性繊維の出現によりかなり高強力のロー
プとすることが可能である。しかしこのようなロープに
おいて、前記のようにストランドの中心やロープの中心
に電線を入れる構造としたのでは、係留索としての機能
を発揮させると電線の機能が失われ、逆に電線の機能を
活かそうとすると本来の目的である強力特性が発揮され
なくなるという問題が生ずる。
問題点を解消するために研究して創案されたもので、そ
の目的とするところは、ロープ本来の強力特性を発揮す
ることができしかもそれでいて電線の機能が損なわれ
ず、通信機能や送電機能をもつ係留索としてきわめて有
効な電線入り繊維ロープを提供することにある。なお、
本発明において、「電線」とは電力線、信号線の双方を含
む概念である。
本発明は、高強力・高弾性率繊維からなる心の外周に複
数本の電線を配すると共に各電線の間に柔軟性のある線
状体を配し、これらを心の外周に螺旋状に巻き付け、さ
らにその外周に電線と線状体を固定する通水性の固定層
を設け、該固定層の外周に合成繊維からなる外層を設け
た構成としたものである。心の周りに合成繊維からなる
保護層を設け、これの外周に前記電線と線状体を配して
螺旋状に巻き付けてもよく、保護層は好ましくは編組構
造からなっている。 線状体は無負荷の状態で径が電線
の径よりも適度に太いものたとえば電線径に対し10〜
30%程度太いものを使用することが好ましい。本発明
において、「線状体」は巻き付け可能な柔軟性があるも
のであれば限定はなく、合成高分子系、金属系、あるい
はそれらの複合したものなどを使用できる。固定層はヤ
ーン、テープ、帯布などの条体を巻き付けることで構成
される。条体は通水性を有していてもよいし、通水性を
有しないものであってもよい。後者の場合には条体の幅
方向でオーバラップ状にせず各巻き間に隙間をあけるよ
うに巻き付ければよい。表層は好ましくは編組構造から
なっている。
基いて説明する。図1ないし図3は本発明による電線入
り繊維ロープの第1実施例を示している。 1は強力母
体となるべき心であり、電気絶縁性がよくしかも高強
力、高弾性率でかつ伸びの少ない特性の繊維、たとえば
引張り強さが20gf/D以上、伸度が3〜5%、引張
り弾性率500gf/D以上のものが用いられる。この
特性を備えた繊維の例としては、アラミド繊維、超高分
子量ポリエチレン、ポリアリレートなどの高性能繊維が
挙げられる。心1はこうした繊維からなるヤーンを撚り
合わせたストランド10を編組して構成されている。そ
の構造は8打ち、12打ち、16打ち、24打ちなど任
意である。2は前記強力母体としての心1を保護するた
め心1の外周に密着させて設けられている保護層(第4
層)である。該保護層2は心1に用いた繊維よりも伸度
の大きな汎用繊維、たとえばポリエステル、ナイロンな
どから選択された繊維からなるヤーンを撚り合わせたス
トランド20を2×24打ち、3×16打ちなどに編組
している。
(この例では4本)の電線4と柔軟性のある線状体5との
組み合わせからなっている。前記各電線4,4は導体4
0の周りを外被41で被覆されることで構成されてお
り、保護層2の外周に等間隔で配置されている。線状体
5は前記各電線4,4の間に配されている。線状体5は
この例では隣あう電線4,4の間に2本ずつ計8本配さ
れている。そしてそれら電線4と線状体5は保護層2の
外周に螺旋状に巻き付けられている。図3はこの状態を
示している。前記線状体5は適度の弾性(可縮性)と柔軟
性を有するものであればよく、たとえばステンレスの撚
り線、合成高分子系のロッド、あるいは合成繊維の紐状
ないしコード状のものが挙げられる。具体例としてはス
テンレス線の1×19構造のもの、ウレタン樹脂のロッ
ド、ナイロンのコードなどが挙げられる。線状体5の断
面形状は円形、矩形など任意であり、また中実であって
も中空であってもよいが、電線4が後述する固定層や外
層から受ける外力の影響を軽減するため、無負荷状態に
おいて電線4の巻き付け径よりも適度に突出するよう
に、電線4の直径よりも太い径(断面積)を有しているこ
とが好ましい。
合いにもよるが、一般的に電線4の直径に対して約10
〜30%大きい範囲から選定すればよい。電線の直径の
10%を下回る太さでは、固定層や外層からの力が作用
したときに、その力が電線4に直接的に作用してしまう
危険があるため好ましくない。しかし、電線4の直径の
30%を超える太さとした場合には、電線4に対する外
力の影響防止には効果があるものの、電線4が浮いて保
護層2から離間して動きやすくなり、配置の片寄りが生
ずる不都合があるため好ましくない。電線4と線状体5
の固定層2に対する巻き付けピッチは、強力母体として
の心1の伸びに追従し得るよう適宜選定するもので、た
とえば心1と保護層2を合算した径の5〜9倍程度の範
囲が挙げられる。
定するため前記電線配置層3の外周に施された固定層
(第2層)である。この固定層6はロープの内部まで水を
浸透させ、水深の深いところで使用された場合にもロー
プの受ける水圧の影響をできるだけ少なくするようにす
べく通水性を有していることが必要である。前記通水性
は固定層を構成する部材自体に備わっていてもよい。あ
るいは層を構成する部材そのものには通水性がないが、
電線配置層3への取付け具合によって通水性を得てもよ
い。
り、多孔質の条体60が用いられ、これを電線配置層3
の外周に螺旋状に巻き付けている。この多孔質の条体6
0としては、合成繊維の織物または編物、不織布あるい
は孔明け加工により多数の孔を配設した多孔性のテープ
状ないし帯布状が挙げられる。しかし、条体60はこれ
に限らず、たとえば1.5mm〜3mm程度のヤーンま
たはストランドであってもよい。合成繊維や繊維として
は伸びのある程度あるものたとえば、ポリエステル、ナ
イロンなどが挙げられる。このように条体自体が通水性
を有している場合には、条体60は巻回幅方向でオーバ
ーラップしていてもよい。また、前記条体60は電線配
置層3に面する側に粘着層あるいは接着層を有していて
もよい。7は前記固定層6の外周を覆う外層(第1層)で
あり、ポリエステルなど耐摩耗性の良好な合成繊維を編
組したもので、この例では2×24打ちからなっている
が、3×16打ち、2×32打ちなどでもよい。
この実施例においては、固定層6の条体60としてそれ
自体には通水性のないものたとえばたとえばポリエチレ
ン系やビニール系などの合成樹脂テープが用いられてお
り、該条体60は幅方向でラップし合わないように各タ
ーンごとに適度の隙間を設けて螺旋状に巻き付けられて
いる。他の構成は第1実施例と同じであるから、同じ部
位や部分に同符号を付し、説明は省略する。
ない。すなわち、場合によっては、心1の外周の保護層
2を省略し、心1の外周に電線配置層3を直接設けても
よい。また、電線4の配置本数は4本でなく、3本、5
本、6本など任意である。線状体5も必ずしも2本組と
する必要はなく、隣あう電線4,4間に1本ずつ配置し
てもよいし、3本組あるいはそれ以上としてもよい。
を使用し、これを2×8(8打ち)に編組して径15mm
の心とした。この心の外周にポリエステル繊維を2×2
4打ちに編組して保護層(第4層)を作った。この保護層
形成時の径は18mmである。この保護層の外周に径が
4mmの電線を4本等間隔に配置し、各電線の間に無負
荷時の径が5mmのウレタン線状体を2本ずつ引き揃え
て配置し、ピッチ135mmで螺旋状に巻き付けて電線
配置層(第3層)を得た。この段階での径は28mmであ
る。そして、電線配置層の外周に幅70mmのポリエス
テル繊維製の帯布を各ターンがラップするように巻き付
け、径が28,5mmの固定層(第2層)を得しめ、この
固定層の外周にポリエステル繊維により2×24打ちに
編組して外層(第1層)を得た。こうして得られた本発明
の電線入りロープは、径が36mmで、引張り強さ18
tonf、伸度6%の特性を示した。2)このロープの性能
を比較するため、アラミド繊維を2×8(8打ち)に編組
し、その中心に直径4mmの電線を4本入れて径17m
mとし、その外周にポリエステル繊維を2×24打ちに
編組したロープを作り、直径22mm、引張り強さ18
tonf、伸度6%の従来型電線入りロープを得た。
囲1tonf〜5tonfの間で軸線方向の引張りと除荷を繰
り返し、抵抗値の変化を見たものである。この結果を表
1に示す。 B.U曲げ繰り返し引張りによる導体抵抗値の変化 これは試料長6.6mの試料をシーブ径1210mm
(D/d=33.6)のシーブを経由させ、試料の両端
を把持して2.2tonfの荷重にて交互に引張りと除荷
を繰り返し、抵抗値の変化を見たものである。この結果
を表2に示す。
発明品はA.の試験において60000回程度まで引張り
の影響がないが、従来品では電線が損傷されるため、1
000回で抵抗値が上がってしまっている。また、B.の
試験でも、本発明品は50回のU曲げでも抵抗値に変化
はないが、従来品は10回のU曲げで著しく抵抗値が上
がってしまっている。これらから、本発明のように強度
母体として心の周辺に電線を柔軟性のある線状体と交互
に巻き付け、固定層でその配置を固定することによって
高強力でしかも良好な電線機能が得られることがわか
る。
きには、高強力・高弾性率繊維からなる心1の外周に複
数本の電線4を配すると共に各電線4,4の間に柔軟性
のある線状体5を配し、これらを心1の外周に螺旋状に
巻き付け、さらにその外周に電線4と線状体5を固定す
る通水性の固定層6を設け、該固定層6の外周に合成繊
維からなる外層7を設けたので、心1が強力母体となっ
て優れた高強力性能を発揮し、しかも、電線4が心1の
周辺に配されているためロープに外力がかかった時にも
ロープ中心方向の応力の影響を受けにくく、かつ各電線
4は電線間に配置された線状体5によるスペーサ作用に
より外力の負荷を軽減される。しかも、線状体5と電線
4を固定する固定層6は通水性を有しているため、水が
ロープ内部まで浸透し、水深の深い場合にも電線4が水
圧の影響を受けることが少ない。このため、ブイの係留
索などに使用した場合にロープの強力を十分に利用しつ
つしかも電線機能を良好に維持することができるという
すぐれた効果が得られる。
からなる保護層2を有し、これの周りに電線4と線状体
5の巻き付けているため、心1への圧痕等の発生が防止
され強力母体の特性を十分に発揮させることができると
いうすぐれた効果が得られる。 請求項3によれば、線
状体5が無負荷の状態で径が電線4の径よりも10〜3
0%程度太いものからなっているため、外力が作用した
ときにこれを自ら受け止め電線への負荷を的確に軽減す
ることができるというすぐれた効果が得られる。請求項
4によれば、固定層6はヤーン、テープ、帯布などの条
体を巻き付けることで構成されているため、電線4と線
状体5をしっかりと固定することができるとともに、線
状体5が圧縮されてその反力で巻き付け状態が緊張され
るためゆるまないというすぐれた効果が得られる。
状態を示す斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】高強力・高弾性率繊維からなる心1の外周
に複数本の電線4を配すると共に各電線4,4の間に柔
軟性のある線状体5を配し、これらを心1の外周に螺旋
状に巻き付け、さらにその外周に電線4と線状体5を固
定する通水性の固定層6を設け、該固定層6の外周に合
成繊維からなる外層7を設けたことを特徴とする電線入
り繊維ロープ。 - 【請求項2】心1が周りに合成繊維からなる保護層2を
有し、これの外周に電線と線状体を配して螺旋状に巻き
付けているものを含む請求項1に記載の電線入り繊維ロ
ープ。 - 【請求項3】線状体5が無負荷の状態で電線径に対し1
0〜30%程度太い径ないし断面積を有している請求項
1又は請求項2に記載の電線入り繊維ロープ。 - 【請求項4】固定層6がヤーン、テープ、帯布などの条
体60を巻き付けることで構成されている請求項1ない
し請求項3のいずれかに記載の電線入り繊維ロープ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33893396A JP3653362B2 (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 電線入り繊維ロープ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33893396A JP3653362B2 (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 電線入り繊維ロープ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10168772A true JPH10168772A (ja) | 1998-06-23 |
| JP3653362B2 JP3653362B2 (ja) | 2005-05-25 |
Family
ID=18322700
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33893396A Expired - Lifetime JP3653362B2 (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 電線入り繊維ロープ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3653362B2 (ja) |
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-
1996
- 1996-12-04 JP JP33893396A patent/JP3653362B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3653362B2 (ja) | 2005-05-25 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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