JPH10169956A - 含油スラッジの処理方法と装置 - Google Patents

含油スラッジの処理方法と装置

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JPH10169956A
JPH10169956A JP32994996A JP32994996A JPH10169956A JP H10169956 A JPH10169956 A JP H10169956A JP 32994996 A JP32994996 A JP 32994996A JP 32994996 A JP32994996 A JP 32994996A JP H10169956 A JPH10169956 A JP H10169956A
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oil
sludge
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rotary kiln
oxygen concentration
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JP32994996A
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Hideto Ishino
英人 石野
Kazumi Yusa
一巳 遊佐
Junji Kariya
順二 狩谷
Shigetomi Noshita
滋富 野下
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KASHIMA SENKO KK
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Business Service East Nippon Co Ltd
Original Assignee
KASHIMA SENKO KK
Sumitomo Metal Industries Ltd
Sumikin Management Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含油スラッジを処理して鉄分を有効資源とし
て回収できる技術の開発。 【解決手段】 並流式回転キルン型燃焼炉を使用して、
炉内酸素濃度0.5 〜15体積%、かつ含油スラッジ投入口
の炉内の内壁面温度を400 ℃以上の条件下で、油分を燃
焼させ、この油分が除去されたスラッジを非酸化性雰囲
気で冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業生産に際して
不可避的に発生する、油分、水分等を含有するスラッジ
類(以下、含油スラッジという)の乾燥、脱油処理方法
と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、鉄鋼業においては鋼材の製造中
に鋼材の冷却に用いる直接冷却水などの処理設備より多
量のミルスケール、そしてそれを含んだスラッジ類が発
生する。このようなスラッジ類は、鋼材より発生する酸
化鉄が主体であり、油分を含まないスラッジ類について
は、製銑、製鋼工程等において再利用される有用な資源
となる。
【0003】しかしながら圧延工程で用いられる圧延油
や圧延機などの製造用機械に用いられる潤滑油が冷却水
に混入するため、発生するスラッジ類も多くの場合、数
%の油分を含有する。これらの含油スラッジは、焼結工
場原料として用いた際、油分が揮発するため、電気集塵
機やバグフィルターにおいて目詰まりや火災などの事故
の原因となる。
【0004】また転炉製鋼原料として用いた際には、粒
度が細かく粉塵としての飛散が多くなるため、別途ブリ
ケット化あるいはペレット化することが必要となり、コ
ストがかさむこと、また油分を含有するため転炉に装入
時に発煙が発生する、あるいは注銑時に蒸気爆発するな
どの問題が起こる恐れがある。
【0005】以上のようなことから、含油スラッジにつ
いては再利用が進まず、従来廃棄物として埋め立て処理
されていた。しかし埋め立て地などの最終処分場の確保
が困難になってきたこと、また埋め立て処理自体が社会
的な問題となってきたことなどから含油スラッジの処理
に関し、改善が求められており、これまでにもいくつか
の方法が提案されている。
【0006】特公昭52−49680 号公報においては、内
部にスクリューコンベアーを有する竪型反応炉内で加熱
し、油分を揮発させる方法が提案されている。しかしな
がらこの方法では、反応炉内に可動部分を有するため、
設備の保全に手間がかかること、油分を揮発させるた
め、排ガス処理設備として油分回収装置が必要となるた
め設備が大がかりとなること等の問題を有する。
【0007】特開昭58−177110号公報においては、燃
焼および加圧濾過を利用した含油スラッジの処理方法が
開示されている。しかしこの方法においては、濾過材を
用いるため、微細な粒度のスラッジ類を処理する場合、
濾過材の目詰まりを起こす問題を有する。なお、上記公
報開示の発明は、濾過材の目詰まりを起こした可燃物を
燃焼させて濾過材の機能を回復させることを提案してい
る。
【0008】特開昭49−79964 号公報および特公昭
54−40082 号公報などにおいては、含油スラッジをアル
カリ溶液などを用いて洗浄する方法が提案されている
が、これら湿式処理を行った場合、処理後の洗浄水の処
理が大規模になり、処理量の増大にともない広大な敷設
面積を必要とするなどの問題を有している。
【0009】特開昭54−28484 号公報においては、含
油スラッジに廃油などの油分調整物質を添加したのち並
流式ロータリーキルンによって油分を蒸発そして燃焼す
る方法が提案されている。
【0010】特開平8−121736号公報においては、含
油スラッジに高圧流体を吹き付けるなどして、1〜10mm
の小塊状にして分散させ高温のロータリーキルン内で焼
却する方法が提案されている。しかしながら本方法では
スラッジを1〜10mmに分散させるために投入設備として
高圧流体を吹き付ける設備が必要なことや、また含有水
分の少ない粘土状のスラッジの場合には分散させるのが
困難であることなどの問題点を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、含油スラッ
ジを再利用する場合、油分の揮発による集塵機トラブル
や火災の問題を解決し、かつ製鉄原料として利用できる
という資源リサイクルを実現するとの観点から、安価に
かつ簡便な設備で処理する必要がある。しかしながら、
前述の従来の処理方法では設備の大型化、設備の複雑
化、設備メンテナンスの煩雑化により初期設備投資、運
転費が増大してしまうという問題がある。したがって、
安価な油分除去方法として燃焼による油分の除去が望ま
しい。
【0012】一方、油分を除去したスラッジを製鉄の各
工程で再利用する場合、酸化が進んでいると後の工程で
還元剤の必要量の増加、あるいは燃料の増加を招くた
め、スラッジの主成分である鉄分の酸化度はできる限り
小さい方が望ましい。
【0013】しかしながら、油分を燃焼により除去する
場合、被処理物であるスラッジは高温とせざるを得ず、
また、油分を燃焼させるためには酸素を供給せざるを得
ないため、高温での酸素との接触によってスラッジの酸
化が進み、再利用材としての価値の低下が避けられな
い。
【0014】このような観点から考えて、従来より提案
されている燃焼法、例えば、特開昭54−28484 号公報の
方法は、油分の調整が必要なばかりでなく、通常16〜21
体積%というように炉内に酸素が十分あることによっ
て、処理後のスラッジは、完全に酸化してしまう問題を
有していることが判明した。
【0015】そこで本発明は、含油スラッジ中の油分の
燃焼を利用した安価な燃焼による脱油処理で、かつ再利
用材としての価値の低下である被処理材の酸化を避け、
出発スラッジのFeO/Fe2O3 比の減少率を50%以下に抑え
ることが可能な含油スラッジの処理方法と装置を提案す
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述のような従来技術の
問題に鑑み、本発明では、さまざまな材料の乾燥などで
使用されている回転キルン型燃焼炉を用い、この燃焼炉
の原料である含油スラッジの投入口近傍の内壁温度を40
0 ℃以上好ましくは470 ℃以上に保持し、かつ炉内酸素
濃度を0.5 〜15体積%に調整するのであり、かかる手段
により、含油スラッジの含有する油分を速やかに燃焼さ
せて含油スラッジの含有油分を完全に除去し、かつ排気
ガスへの未燃焼油分の混入を防げることができることが
判明した。
【0017】ただし、燃焼炉内壁温度については、含油
スラッジ中の油分の燃焼除去の観点からは、高温度であ
るほど望ましいものの、処理費用の増加や設備の寿命低
下を防止する観点から、一般には1300℃以下とする。
【0018】また、上記方法で処理したスラッジを、同
一回転キルン内あるいは大気下で冷却するのではなく、
別途設けた冷却槽において非酸化条件下で冷却すること
により、被処理スラッジの主成分である鉄分の酸化を効
果的に防止することができることが判明した。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかる方法を実
施するための装置の概略説明図である。図中、原料ホッ
パー1より供給された原料としての含油スラッジは、原
料投入シュート2より原料の含油スラッジの投入口5を
経て好ましくは並流式の回転キルン型燃焼炉の代表例で
あるロータリーキルン3に供給される。本発明によれ
ば、キルン内の酸素濃度を0.5 〜15体積%に調整し、か
つ含油スラッジを投入する領域でのキルンの内壁面温度
を400 ℃以上に保持する。ここに、内壁面温度とは、少
なくとも原料としての含油スラッジの投入口の近傍のキ
ルン内壁の温度を言う。かかる内壁面温度は、バーナ4
の燃焼量によって調節することができる。なお、「並流
式」とは「向流式」に対する用語であって、原料投入側
から排出側に向かって炉内雰囲気ガスが流れていること
を云う。そのため並流式燃焼炉には、上流のバーナ側か
ら下流側に向かうにつれて酸素が消費され、下流に向か
って低下する一定の酸素濃度の勾配がみられる特徴があ
る。
【0020】したがって、炉内に投入された含油スラッ
ジ中の水分は速やかに蒸発し、また含油スラッジ中の油
分は速やかに揮発、着火する。含油スラッジ中の水分お
よび油分の揮発に要する熱量は、バーナ4の火炎からの
輻射熱あるいは燃焼ガスの対流によって補償される。符
号6は酸素あるいは空気などの炉内酸素濃度調節用のガ
スを炉内に供給できるガスノズルである。
【0021】含油スラッジの燃焼は、炉内雰囲気の酸素
濃度を0.5 〜15体積%に制限することにより、油分だけ
が完全燃焼され、鉄分の燃焼、つまり酸化は可及的少に
制限される。このようにして油分が燃焼された後のスラ
ッジは排ガスフード7の領域でガスと分離されてロータ
リクーラ8内に投入される。
【0022】ロータリクーラ8内は不活性ガス、例えば
窒素ガス雰囲気にあり、酸化を防止しながらスラッジを
冷却する。ロータリーキルン3とロータリクーラ8と
は、一方が酸化性雰囲気、他方が非酸化条件となるが、
例えばロータリキルン3を並流式とすれば、排出側では
ほとんど酸素は消費され、実質上、非酸化性雰囲気とな
っている。したがって、その接続部分の構成は、特に問
題はなく、例えば排ガスフード7を設け、単に外部から
気密にするだけでよい。
【0023】ロータリクーラ8内にあってスラッジは非
酸化性雰囲気下で回転によって攪拌され、冷却されなが
ら、図示例の場合には下方に設けた排出口から排出さ
れ、成品として回収される。水冷却を採用する場合はこ
の冷却槽は水槽とすればよい。
【0024】図2は、ロータリキルン3内の酸素濃度調
整機構を説明するもので、すでに説明したように、燃料
配管10および空気配管12に接続されたバーナ4はその空
燃比を適宜調整しながら炉内を加熱するが、炉内酸素濃
度はその空燃比および炉内酸素濃度調節用のガスノズル
6の開度をそれぞれ調整することで調整される。炉内の
雰囲気の酸素濃度は測定プローブ14によって常に監視さ
れており、その観測データは演算装置18に送られ、酸素
濃度0.5 〜15体積%の目標値との比較によってそのズレ
が所定範囲を超えた場合には制御信号を送って吹込み空
気制御弁20を制御して、目標値に酸素濃度を調整する。
通常、バーナ4の空燃比は一定としているからである。
【0025】ここに、炉内の酸素濃度は一般には雰囲気
全体の平均値を云うが、具体的には下流の部分の測定値
である。次に、本発明における処理操作について具体的
に説明する。
【0026】図3は、含油スラッジをロータリキルン3
内に投入したときのスラッジ堆積層9の様子と温度測定
点を説明するもので、本発明によれば、すでに述べたよ
うに、少なくとも測温点Aにおける耐火物表面温度が、
400 ℃以上、好ましくは470℃以上となるようバーナ4
の燃焼量を調節することによって、投入された含油スラ
ッジ中の水分は速やかに蒸発し、また含油スラッジ中の
油分は速やかに揮発、着火する。含油スラッジ中の水分
および油分の揮発に要する熱量は、バーナ4の火炎から
の輻射熱あるいは燃焼ガスの対流によって補償される。
【0027】着火した含油スラッジは、ロータリーキル
ン3の回転により炉内で攪拌されることによって十分に
高温ガスとの接触面積を確保され、消火することなく炉
内で燃焼を完了する。この際、ロータリーキルン3の回
転数によって炉内での含油スラッジ堆積層9の厚みが調
節可能であり、堆積層の厚みによって接触面積が調節で
きる。したがって、含油スラッジの供給量にしたがって
ロータリーキルン3の回転数を制御することにより、炉
内での油分の良好な燃焼状態が確保できる。
【0028】また、油分が十分燃焼するため油分燃焼に
よる熱供給がなされ、ロータリーキルン3の全長にわた
って高温の状態が確保できる。したがってバーナ4の燃
焼量は、材料が供給される測温点Aの部分の熱を補償す
るのみで十分な脱油が可能で、燃料の低減がはかれる。
【0029】含油スラッジ処理中には、油分をロータリ
ーキルン3内で完全に燃焼させるため、必要によりガス
ノズル6より空気あるいは酸素を吹き込む。この際、ロ
ータリーキルン3内の酸素測定プローブ10より検出する
酸素濃度が0.5 〜15体積%好ましくは5〜10体積%とな
るようガスノズル6からの酸素あるいは空気供給量を制
御することによって、スラッジ中の油分が不完全燃焼、
あるいは未燃のまま揮発することなく燃焼する。
【0030】炉内酸素濃度が0.5 体積%に満たない場合
には、含油スラッジ中油分の燃焼に必要な酸素が十分供
給されないため、不完全燃焼し、処理後スラッジの油分
残留や排ガス煙道への油分の付着を引き起こす。一方、
スラッジ表面での油分燃焼によって酸素が十分消費され
るため、スラッジ堆積層9の内部は酸化性雰囲気となる
ことなく鉄分の過度の酸化が回避できる。しかしなが
ら、雰囲気中酸素濃度が15体積%超では、スラッジへの
酸素供給が過剰となるため、スラッジ表面における燃焼
で消費しきれない酸素によりスラッジの酸化が過度に進
行するので好ましくない。また、酸素あるいは空気の供
給により燃焼温度の低下も大きくなり、燃料消費量の増
加をまねくため好ましくない。なお、ガスノズル6より
供給する酸素あるいは空気は、ロータリーキルン3内の
温度降下を低減するために予熱しておくことが望まし
い。また、予熱には排ガス顕熱などの廃熱を利用すると
なお経済的である。
【0031】上記処理によって油分除去されたスラッジ
は、ロータリーキルン3の後段に設置された窒素ガスな
ど不活性ガス雰囲気のロータリークーラ8に導入し、冷
却することによって高温での酸素との接触を避けること
によって、酸化の進行を防止できる。また、排出したス
ラッジを速やかに水中に浸漬させ、急冷することによっ
ても同様の効果が得られる。
【0032】これら処理に供する含油スラッジは、通
常、水処理設備の水槽底部等に堆積しており、50重量%
以上の水分を含有している。しかしながら、水分が30%
を越える含油スラッジは半液体状でありロータリーキル
ン内に投入した際急激に水分が蒸発し投入口近傍のキル
ン炉壁内に付着、固結する恐れがある。そこであらかじ
め風乾処理等によってスラッジ含有水分量を30重量%以
下に低下させることによってキルン内での固結を防止
し、速やかにかつトラブルなく連続的に脱油が可能とな
る。次に実施例によって本発明の作用効果についてさら
に具体的に説明する。
【0033】
【実施例】製鉄所の圧延工場で使用した直接冷却水を処
理する水処理設備より発生した、表1に示す成分の含油
スラッジ(FeO/Fe2O3比:0.88) を図1および図2に示す
設備にて処理を行った。表1に示す通り、原料としての
含油スラッジは鋼材より発生した酸化鉄が主体であり、
圧延工程で使用した圧延油または圧延機に用いた潤滑油
由来の油分をおおよそ15重量%以下含有している。ま
た、通常、50%以上の水分を含有した状態で発生してい
る。
【0034】本例では、ロータリーキルンによって処理
する前処理として、一度水処理設備内で風乾することに
よってスラッジ含有水分を10重量%まで低減してから、
処理に供した。
【0035】ロータリーキルンは、含油スラッジの投入
開始前にあらかじめそれぞれの設定値に昇熱しておい
た。処理開始後の測定点A、B、Cおよびそれらの測定
点における温度変化は、それぞれ図4に示す通りであっ
た。
【0036】含油スラッジの投入開始と共に測定点Aで
のロータリーキルン温度は低下し、逆に測定点Bおよび
Cの温度は、含油スラッジ中の油分の燃焼熱によって上
昇する。しかしながら、処理が進行するにしたがってロ
ータリーキルン全長にわたって温度が平滑化し、ほゞ2
時間経過後は定常状態となる。
【0037】本発明例1では、ロータリーキルン内の酸
素濃度が10体積%となるように調節し処理を行った。ス
ラッジ燃焼用の酸素は、バーナ4の空気比を調節するこ
とで与えられる過剰空気に加えてガスノズル6より炉内
雰囲気が所定酸素濃度となるよう調節した。また炉内の
酸素濃度は、図2に示すように、炉内に設置した酸素濃
度センサ、つまり炉内酸素濃度測定プローブ14にて検出
した炉内酸素濃度によって、空気供給系統のバーナ燃焼
用空気配管12およびガスノズル6に設置した電磁弁であ
る吹込み空気制御弁20を調節して空気または酸素富化し
た空気の流量を制御し、任意の設定値となるようにし
た。結果は表2に比較例のそれとともにまとめて示す。
なお、表中、COG 供給量とあるのはバーナ4の燃料の消
費量を表わす。
【0038】上記条件での処理後スラッジ油分は、表2
に示す通り検出限界以下であり、原料である含油スラッ
ジ中の油分は完全に除去された。さらに本発明例1で
は、処理スラッジを水中に浸漬して速やかに冷却したた
め表2に示す通り酸化の進行は進んでいない。本発明例
2は、本発明例1と同様の条件で処理し、冷却は窒素ガ
スにて空気を置換した非酸化性雰囲気のロータリークー
ラ内で冷却したものである。表2に示すとおり、本発明
例1とほぼ同様の結果が得られた。
【0039】次に、本発明例3および4において酸素濃
度を変化させて処理を行った。処理後の冷却方法につい
ては、前記本発明例1と同様に水中に浸漬した。酸素濃
度を15体積%に調節した本発明例3においてはややスラ
ッジの酸化が進む傾向が見られ、酸素濃度を1体積%に
調節した本発明例4においては、酸素不足によって燃え
残ったわずかな油分が検出された。しかしながらこれら
条件での処理スラッジは、再利用材として使用する際に
問題のないものであった。
【0040】本発明例5において、スラッジの風乾処理
をせず、含有水分50重量%の状態で処理した。本発明例
では、スラッジ含有水分が多く炉内内壁面温度が低下す
るため、本発明例1と比較してCOG 供給量を多くする必
要があった。しかしながら処理後スラッジおよび排ガス
ダストから油分は検出されなかった。以下、比較例につ
いて説明する。
【0041】比較例1として、スラッジ供給開始時の測
定点Aにおけるロータリーキルン温度を350 ℃に調節
し、他の条件は本発明例1と同様で処理を行った。この
場合、ロータリーキルン温度の不足により、スラッジ油
分の着火が遅れたため油分が完全に燃焼せず、排気ガス
の着色が見られた。また、処理後のスラッジおよび排ガ
ス集塵ダスト中からは多くの油分が検出された。したが
って本条件で処理したスラッジの再利用は不可能であっ
た。
【0042】比較例2および3として、ロータリーキル
ン内の酸素濃度をそれぞれ0.2 体積%および25体積%に
調節し、他の条件は本発明例1と同様として処理を行っ
た。比較例2においては、ロータリーキルン内の酸素不
足による不完全燃焼により、処理後スラッジに油分の残
留が見られた。また、揮発油分の揮発による煙道への油
分の付着および集塵ダスト中に油分が検出され、比較例
1と同様再利用は不可能であった。
【0043】比較例3においては、処理時の燃焼状態は
良好であったものの、酸素過剰によるロータリーキルン
内でスラッジの酸化が進行し、再利用材として著しく評
価が低下した成品であった。
【0044】比較例4では、条件は本発明例2と同様で
処理して冷却方法を、窒素による雰囲気の置換をしな
い、つまり酸化性雰囲気中で冷却した。その結果、表2
に示す通り酸化が進行したスラッジが得られた。これは
比較例3と同様に再利用材として著しく評価が低下した
成品であった。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明により含油スラッジを処理するこ
とによって、従来処理困難であった含油スラッジ中の油
分をJIS-K-0120に示されたn−ヘキサン抽出によって分
析したところ、検出限界以下まで低減させることがで
き、また含有鉄分の過度の酸化を防止できるため、スラ
ッジ中のFeO/Fe2O3 の比率を0.5 以上に高めることがで
き、燃焼前の比率にほゞ近いものが得られ、処理後スラ
ッジを有用な製鉄原料などとして再利用可能とすること
によって、排出する産業廃棄物を減量する効果、および
副産物の利用を促進する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる含油スラッジ処理設備の概略説
明図である。
【図2】図1の装置における炉内酸素濃度制御機構の概
念説明図である。
【図3】本発明にかかる含油スラッジ処理設備の温度測
定点の説明図である。
【図4】含油スラッジ燃焼中のロータリーキルンの内壁
温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】 1:原料ホッパ、 2:原料投入シュート、 3:ロ
ータリーキルン、4:バーナ、 5:原料投入
口、 6:ガスノズル、7:排ガスフード、
8:ロータリークーラ、 9:スラッジ堆積層、10:酸
素測定プローブ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/50 ZAB F23G 5/50 ZABH ZABN (72)発明者 石野 英人 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 遊佐 一巳 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 狩谷 順二 茨城県鹿嶋市光3番地 鹿島選鉱株式会社 内 (72)発明者 野下 滋富 茨城県鹿嶋市光3番地 住金マネジメント 株式会社技術開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並流式回転キルン型燃焼炉を使用した含
    油スラッジの処理方法であって、該燃焼炉の炉内の酸素
    濃度を0.5 〜15%とし、かつ含油スラッジの投入口の炉
    内の内壁面温度を400 ℃以上とした条件下で油分を燃焼
    除去し、次いで、油分を除去されたスラッジを非酸化条
    件下で冷却することを特徴とする含油スラッジの処理方
    法。
  2. 【請求項2】 水処理設備より発生した含油スラッジを
    予備乾燥し、水分を30重量%以下まで乾燥した含油スラ
    ッジを用いる請求項1記載の含油スラッジの処理方法。
  3. 【請求項3】 含油スラッジの油分を燃焼除去する並流
    式回転キルン型燃焼炉と、該燃焼炉から排出された燃焼
    済みスラッジを冷却する冷却槽とから構成され、前記並
    流式回転キルン型燃焼炉には燃焼バーナと炉内酸素濃度
    制御機構とが設けられており、かつ前記冷却槽には槽内
    を非酸化条件下に保持する手段が設けられていることを
    特徴とする含油スラッジの処理装置。
JP32994996A 1996-12-10 1996-12-10 含油スラッジの処理方法と装置 Withdrawn JPH10169956A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007116598A1 (ja) * 2006-04-07 2007-10-18 Abe, Yumi 廃棄物の低温熱処理方法及び装置
JP4754767B2 (ja) * 2000-06-14 2011-08-24 シーメンス・ファオアーイー・メタルズ・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー・ウント・コ 炭化水素を含有する廃棄物の処理方法及び装置
CN106380051A (zh) * 2016-11-17 2017-02-08 成都鑫泽机械有限公司 油泥处理装置及油泥处理方法
CN107381995A (zh) * 2017-09-19 2017-11-24 来江 一种含油泥砂危险废弃物处理系统

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