JPH10170582A - プリント配線板の検査治具及びそれを用いた検査装置 - Google Patents

プリント配線板の検査治具及びそれを用いた検査装置

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JPH10170582A
JPH10170582A JP8329796A JP32979696A JPH10170582A JP H10170582 A JPH10170582 A JP H10170582A JP 8329796 A JP8329796 A JP 8329796A JP 32979696 A JP32979696 A JP 32979696A JP H10170582 A JPH10170582 A JP H10170582A
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美久 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高配線密度のプリント配線板の検
査の高信頼性を図る。 【解決手段】 第一絶縁基板29Aの透孔38Aとプリ
ント配線板21の被検査点とを重ねた状態で第二絶縁基
板27Aがプリント配線板側に押されると、両絶縁基板
とが互いに接近し、第一絶縁基板の各透孔38A内にお
ける各プローブ34Aの先端が被検査点に接近し、バネ
部材33Aが縮み、各プローブ先端が被検査点に接触し
てからは、各プローブ34Aが第二絶縁基板とプリント
配線板との間で撓むに連れて各被検査点に押圧力を与
え、第一及び第二絶縁基板29A,27A間が所定の最
小間隙になると、リング部材33Aが接触して両基板の
接近を停止させ、各プローブが被検査点に与える押圧力
の増加を停止させて押圧力を適切化し、検査可能な状態
を形成するプリント配線板の検査治具及びそれを用いた
検査装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
検査治具及びそれを用いた検査装置に係わり、特に高い
配線密度を有するプリント配線板の検査に適するプリン
ト配線板の検査治具及びそれを用いた検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子機器を製造する際には、抵
抗、コンデンサ、ダイオード及びCPUなどの各部品を
搭載可能であって、任意の配線パターンを有するプリン
ト配線板が広く用いられている。
【0003】この種のプリント配線板では、各部品が所
定の位置に搭載され、所定の電子回路が構成される。こ
こで、プリント配線板の配線パターンに異常があると、
回路が正常に動作せず、電子機器を不良品にしてしま
う。
【0004】従って、通常、各部品の搭載前に、各部品
の特性が検査されると共に、プリント配線板の配線パタ
ーンについても導通及び絶縁の適否が検査されている。
この種のプリント配線板の検査装置は、例えば特開昭5
9−119279号公報に開示されている。
【0005】図11は係るプリント配線板の検査装置の
構成を示す模式図である。この検査装置は、絶縁性の端
子保持板1における、検査すべきプリント基板2のスル
ーホール部3に対応した位置において、プローブ(検査
用端子)4を各々進退自在に挿通して設けると共にその
先端部5が端子保持板1の表面より相当の距離突出され
た状態となるよう、プローブ4の各々にスプリング6が
設けられている。
【0006】また、各プローブ4をコンピュータを有す
る測定器7に接続し、端子保持板1をプリント基板2に
重ねて押圧することにより、スプリング6の適切な圧力
で各プローブ4をスルーホール部3に当接せしめて電気
的に接続させ、この状態でスルーホール部3の相互間の
導通状態の有無を調べるようにしている。
【0007】しかしながら、最近の電子機器は、携帯電
話や電子手帳に代表されるように、微細な配線パターン
のプリント配線板が用いられる傾向にある。よって、図
11に示す検査装置では、大型のプローブ4を用いるた
め、微細な配線パターンを検査する際に、隣接するプロ
ーブ4同士が接触して検査できないという問題がある。
【0008】さらに、プローブ4から測定器7までの配
線を行なう際に、プローブ4と配線との接続部が必然的
に太い構造になり、この接続部にて、隣接するプローブ
4同士が接触するために、検査ができない問題もある。
【0009】この問題を解決する観点から、プローブに
代えて、位置変換基板と異方導電性部材を用いることに
より、高精度の検査を可能とし、且つ、位置変換基板と
被検査プリント配線板との間の電気的な接続の信頼性を
確保する検査装置が特開平3−183974号公報に開
示されている。
【0010】図12は係る検査装置の構成を示す模式図
である。この検査装置は、多数の検査電極10を備えた
検査ヘッド11、仲介ピンシステム12、位置変換基板
(オフグリッドアダプタ)13、プリント回路基板14
及び裏面アダプタ15を備えている。
【0011】仲介ピンシステム12は、一方の異方導電
性シート12aと、仲介ピン12bと、他方の異方導電
性シート12cとからなり、プリント配線板14の被検
査面に対して垂直方向の寸法の誤差を吸収する機能と、
仲介ピン12b自身によって異方導電性シート12a,
12cの内部における電流の横方向への広がりを防止し
て検査電極11と被検査部との間の一対一対応を維持す
る機能とを有している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うな検査装置は、異方導電性シート12a,12cの絶
縁方向(横方向)の信頼性に限界があるため、高い配線
密度のプリント配線板の検査に限界があるという問題が
ある。例えば250μm以下の間隔の検査ポイントに対
応するには、信頼性が不十分である。
【0013】また、プリント配線板14と異方導電性シ
ート12a,12c、異方導電性シート12a,12c
と位置変換基板13、位置変換基板13と検査機までの
配線等、接触のポイントが多く、検査に誤差が入り易
く、検査の信頼性が低いという問題がある。
【0014】さらに、高い配線密度のプリント配線板を
検査する場合、密集した被検査点を位置変換するため、
位置変換基板13の多層化を要し、検査コストを上昇さ
せてしまう。
【0015】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、高い配線密度のプリント配線板の検査を高い信頼性
で実現し得るプリント配線板の検査治具及びそれを用い
た検査装置を提供することを目的とする。また、本発明
の第2の目的は、検査コストの上昇を阻止でき、低廉に
実現し得るプリント配線板の検査治具及びそれを用いた
検査装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、プリント配線板の配線パターンに関し、導通異常及
び/又は絶縁異常の有無を検査するためのプリント配線
板の検査治具において、前記プリント配線板に接触する
接触面を有し、予め前記配線パターンの複数の被検査点
に個別に対応させて複数の第一貫通孔が形成された第一
基板と、前記各第一貫通孔よりも細い径を有し、先端が
前記接触面とは反対側の面から前記各第一貫通孔に遊挿
される複数の導電性線材と、前記第一基板における接触
面とは反対側の面に対向配置され、前記導電性線材を個
別に挿通させるための複数の第二貫通孔を有し、前記各
第二貫通孔に挿通される各導電性線材が固着される第二
基板と、前記第一基板と前記第二基板とが互いに接近す
るとき、前記両基板を互いに離間させるように少なくと
も前記第一基板を付勢する弾性部材と、前記第一基板と
前記第二基板とが互いに接近するとき、前記両基板間の
最小間隙を決定するように少なくとも前記第一基板に接
触する間隙決定機構と、前記各導電性線材における基端
から前記第二基板までの間の一部を前記各第二貫通孔相
互間の間隔よりも広い間隔で個別に保持する線材受容治
具とを備えたプリント配線板の検査治具である。
【0017】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応するプリント配線板の検査治具において、前記
第二基板としては、前記各導電性線材を固着するための
熱可塑性接着剤が塗布されたプリント配線板の検査治具
である。
【0018】さらに、請求項3に対応する発明は、請求
項1に対応するプリント配線板の検査治具において、前
記第一基板及び/又は前記第二基板としては、部分的に
補強部材が接合されてなるプリント配線板の検査治具で
ある。
【0019】また、請求項4に対応する発明は、請求項
1に対応する検査治具を用いたプリント配線板の検査装
置において、前記第一基板と前記第二基板との間の距離
が前記最小間隙であるとき、前記各導電性線材のうちの
複数の導電性線材に選択的に通電し、前記通電した各導
電性線材の間の通電状態を測定する通電状態測定手段
と、前記通電状態測定手段による測定結果と所定の検査
基準値とに基づいて、異常の有無を判定する異常判定手
段と、前記異常判定手段による判定結果を出力する判定
結果出力手段とを備えたプリント配線板の検査装置であ
る。
【0020】さらに、請求項5に対応する発明は、請求
項4に対応するプリント配線板の検査装置において、前
記第二基板としては、前記各導電性線材を固着するため
の熱可塑性接着剤が塗布されたプリント配線板の検査装
置である。
【0021】また、請求項6に対応する発明は、請求項
4に対応するプリント配線板の検査装置において、前記
第一基板及び/又は前記第二基板としては、部分的に補
強部材が接合されてなるプリント配線板の検査装置であ
る。 (補足説明)次に、以上のような本発明について補足的
に説明する。
【0022】第一基板は、第一貫通孔内で導電性線材が
可動状態にあるため、導電性線材の先端を確実に案内す
る観点から、ある程度の厚みと剛性を有することが望ま
しい。また、第一基板は、高精度に第一貫通孔を形成す
る観点から、高度な孔加工性を有することが要求され、
さらに、伸縮等を生じにくい高度な寸法安定性が要求さ
れる。
【0023】またさらに、第一基板は、検査時に、プリ
ント配線板に接触し、プリント配線板に反り等がある場
合の矯正機能をもつため、高い平坦性が要求される。第
一基板の材料としては、ポリエーテル・エーテル・ケト
ン、ポリフィニレン・サルファイド、ポリイミド等のエ
ンジニアリングプラスチックやセラミック、サファイア
ガラス等が適用可能である。
【0024】なお、第一基板は材料の厚さに比例して高
精度の孔あけ加工が困難となる。そのため、孔あけ加工
をする近傍だけ彫り込むことにより薄く加工したり、あ
るいは第一基板は補強部材を接合してなるものとしても
よい。すなわち、第一基板は、剛性を多少犠牲にして
も、高精度な孔あけが可能な材料と厚みのもので基板本
体を形成し、補強部材で剛性を補強するという構成とし
てもよく、この場合、剛性と、高精度孔あけという両方
の要求を満足できる。
【0025】補強部材としては、枠状のもの、第一基板
の基板本体より大径の貫通孔が形成された基板等が例示
可能である。なお、以上の第一基板に関する補足説明は
第二基板にも適用される。
【0026】導電性線材は、被検査点の数に相当する本
数が用いられる。導電性線材の材質は適度な剛性を有す
ることが望ましく、また、検査誤差を低減させる観点か
ら、高い電気伝導度を有することが好ましい。具体的に
は、例えば高速度鋼が好適である。
【0027】また、隣接する導電性線材が互いに接触す
る可能性があるため、両端以外の部分にテフロンコート
等の絶縁処理を施すことが好ましい。本発明では導電性
線材の先端がプリント配線板に接触し、導電性線材が撓
んで復元しようとする力により、導電性線材とプリント
配線板との間に適切な押圧力を得るので、導電性線材の
剛性が非常に重要である。剛性が低いと、押圧力が不十
分となり、検査の際に接触抵抗値を増大させてしまう。
剛性が高いと、押圧力が過度となり、プリント配線板の
被検査点の表面を傷つかせることになる。
【0028】第二基板は、第一基板に対向配置したと
き、第一基板における第一貫通孔に略同一となる位置に
第二貫通孔を有していればよい。理由は、第一基板の位
置と大きな位置の相違があると、第一基板と第二基板と
の間で、導電性線材が傾き、第一貫通孔と第二貫通孔と
の各々の側壁に導電性線材が強く押しつけられるからで
ある。すなわち、押圧された際に導電性線材が円滑に移
動せず、プリント配線板への押圧力が不適切となる問題
を回避するためである。
【0029】貫通孔の形成位置が、第一基板と第二基板
とで大きく異なると、上述のような問題があるが、プロ
ーブの動作に支障ない程度であれば、第一貫通孔と第二
貫通孔とで互いに形成位置を異ならせることは好まし
い。導電性線材は、高密度で配置されており、検査時に
は撓むが、撓む方向が不定であると、隣接する導電性線
材同士が接触する場合があり、動作に支障を生じる。
【0030】よって、各導電性線材の撓む方向を揃える
場合、第一及び第二基板間で孔位置を異ならせることが
有効である。例えば第一基板、第二基板の略同一位置に
孔を形成し、第一基板をその中心を軸として若干回転さ
せた状態、あるいは第一基板全体をずらした状態、とい
った状態にすることが挙げられる。孔位置を異ならせる
量は、導電性線材の撓み量によって異なるが、大きくと
も2mm程度である。
【0031】第二基板は、各導電性線材の撓みに対する
復元力で変形しない強度が要求される。詳しくは、プリ
ント配線板は、導電性線材の撓みに対する復元力に対応
して導電性線材先端から押圧力が加えられる。一方、こ
の押圧力は第二基板における導電性線材の固着部にも加
わる。具体的にはこの押圧力は、導電性線材の一本当り
で1〜10g程度であるが、数千本の導電性線材がある
ため、1〜10gの数千倍となって第二基板に加わる。
よって、第二基板はこの押圧力を受けても変形しない強
度を要する。
【0032】弾性部材は、所望のストロークを容易に得
られ、繰り返しの検査にも耐えることが可能な点から、
バネが好ましい。間隙決定機構は、押圧した際の第一基
板と第二基板との最小間隙を決定する機能を有し、例え
ば、片端を自由端とした棒状部材や、棒状部材に通した
リング部材等が使用可能である。両基板間の最小間隙
は、導電性線材が第二基板に固着されるために、導電性
線材がプリント配線板を押す圧力を実質的に決定するの
で、重要である。間隙決定機構は、両基板間の最小間隙
を確実に決定すると共に、検査期間中、最小間隙を一定
とする必要がある。
【0033】線材受容治具は、導電性線材の間隔を第二
基板に固着された間隔よりも拡大して保持し、検査装置
への配線を容易化するための治具である。例えば、各第
二貫通孔よりも広い間隔の各接続端子を有するコネク
タ、あるいは各第二貫通孔よりも広い間隔の各貫通孔を
有する基板が適用可能となっている。
【0034】各導電性線材間の間隔の拡大により、検査
装置への配線の際に、他の導電性線材との短絡を阻止し
ている。また、各導電性線材間の間隔を十分に拡大可能
なため、各導電性線材と線材受容治具との間の接続に関
し、クリップ状の受容治具で挟持したり、受容治具でか
しめたり、はんだづけをしたり、という如き、種々の方
法が選択可能となる。
【0035】また、電気的に高信頼性をもつ接続方法が
選択可能なため、電気的に確実に接続可能である。同様
にして、線材受容治具と検査装置へのケーブルとの間の
接続も高い信頼性を得られる。
【0036】なお、各導電性線材は第二基板に固定され
るので、第二基板と線材受容治具との間で各導電性線材
相互の間隔を広げても、第一基板と第二基板との間の導
電性線材の状態には影響しない。
【0037】通電測定手段は、導電性線材に電気的に接
続され、各導電性線材間の抵抗値(電流値又は電圧(降
下)値等でもよい)を測定可能なように、二本の導電性
線材を選択するスイッチング手段を有する。このスイッ
チングを順次行ない、各プローブ間の抵抗値を測定す
る。
【0038】異常判定手段は、予め導通/絶縁を判定す
るための基準抵抗値が設定され、基準抵抗値と通電測定
手段による抵抗の測定値とを比較し、導通又は絶縁を判
定する。この場合、ある一つの抵抗値を記憶させてお
き、その抵抗値以上の測定値では「絶縁」、その抵抗値
を越えない測定値では「導通」とする判定方法がある。
しかしながら、プリント配線板の検査では、本来要求さ
れるプリント配線板の性能を確実に満足するか否かを確
認するために、次の方法が広く用いられる。
【0039】すなわち、本来、プリント配線板の各被検
査点間は、導通状態又は絶縁状態に二値化されるため、
導通状態のときに例えばXΩ以下、絶縁状態のときに例
えばYΩ以上、というように全く異なる抵抗値を有して
いる。
【0040】このため、このXΩ、YΩという数値を予
め異常判定手段に記憶させ、測定結果がXΩとYΩとの
間にある場合にも不良と判定する方式が用いられる。こ
れにより、測定結果がXΩとYΩとの間にあるとき、導
通が不十分である導通不良状態か、絶縁が不十分である
絶縁不良状態として異常を検出できる。
【0041】さらに、導通/絶縁を示す判定結果が正当
か否かを設計時の接続情報を用いて判定し、二重に異常
の有無が検査される。続いて、熱可塑性接着剤の利点を
説明する。
【0042】本発明は第二基板に導電性線材を固定する
ので、検査の繰り返しに起因して導電性線材の先端に曲
がりや摩耗が生じ、接触抵抗を上昇させる可能性があ
る。この場合、導電性線材の先端のカット又は適正な位
置への矯正といった修理をすればよい。ここで、予め第
二基板への導電性線材の固着に熱可塑性接着剤を用いる
ことにより、修理の際に、固着部に熱を加えるだけで容
易に導電性線材を開放できる利点を有する。
【0043】なお、熱可塑性接着剤は、熱の印加により
融解可能であるが、融解時における他への悪影響を阻止
する観点から、第二基板及び導電性線材(又は導電性線
材の被覆材料)の融点よりも低い融点を有することが好
ましい。また、周囲温度よりも高い融点を有することは
言うまでもない。具体的には熱可塑性接着剤は、融点が
約100℃〜120℃程度の範囲内にあるものが市販さ
れている。例えばホットメルト用の接着剤やEVA系の
接着剤が使用可能である。 (作用)従って、請求項1に対応する発明は以上のよう
な手段を講じたことにより、第一基板の第一貫通孔とプ
リント配線板の被検査点とを重ねるように第一基板がプ
リント配線板に接触した状態で第二基板がプリント配線
板側に押されると、第一基板と第二基板とが互いに接近
し、第一基板の各第一貫通孔内における各導電性線材の
先端がプリント配線板の被検査点に接近し、弾性部材が
縮み、各導電性線材の先端がプリント配線板の被検査点
に接触してからは、各導電性線材が第二基板とプリント
配線板との間で撓むに連れてプリント配線板の各被検査
点に押圧力を与えていき、両基板間が所定の最小間隙に
なると、間隙決定機構が両基板の少なくとも一方に接触
して両基板の接近を停止させ、各導電性線材が被検査点
に与える押圧力の増加を停止させて押圧力を適切化し、
検査可能な状態を形成するので、所望の各導電性線材間
に線材受容治具を介して通電することにより、高い配線
密度のプリント配線板の検査を高い信頼性で実現させる
ことができ、また、検査コストの上昇を阻止でき、低廉
に実現させることができる。
【0044】また、請求項2に対応する発明は、熱可塑
性接着剤により、各導電性線材を第二基板に固着したの
で、請求項1に対応する作用に加え、熱を与えることに
より、各導電性線材を容易に第二基板から開放できるの
で、各導電性線材が傷んだとしても、容易にかつ低コス
トで修理することができる。
【0045】さらに、請求項3に対応する発明は、第一
基板及び/又は第二基板としては部分的に補強部材が接
合されてなるので、請求項1に対応する作用に加え、補
強部材で基板本体の剛性を補強する構成にすることによ
り、基板本体をより高精度な孔あけ加工が可能な材料及
び厚さで形成でき、もって、より高密度な配線パターン
をもつプリント配線板を検査することができる。
【0046】また、請求項4に対応する発明は、請求項
1に対応する検査治具を用い、通電状態測定手段が、第
一基板と第二基板との間の距離が最小間隙であるとき、
各導電性線材のうちの複数の導電性線材に選択的に通電
し、通電した各導電性線材の間の通電状態を測定し、異
常判定手段が、通電状態測定手段による測定結果と所定
の検査基準値とに基づいて、異常の有無を判定し、判定
結果出力手段が、異常判定手段による判定結果を出力す
るので、請求項1に対応する作用に加え、異常検出した
ときの迅速な対応を期待することができる。
【0047】さらに、請求項5に対応する発明は、熱可
塑性接着剤により、各導電性線材を第二基板に固着した
ので、請求項4及び請求項2の双方に対応する作用を同
時に奏することができる。
【0048】さらに、請求項6に対応する発明は、第一
基板及び/又は第二基板としては部分的に補強部材が接
合されてなるので、請求項4及び請求項3の双方に対応
する作用を同時に奏することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
に係る検査治具の構成を示す模式図であり、図2はこの
検査治具の構成を示す外観図である。この検査治具は、
上下方向に沿って互いに対向配置された2つの検査ヘッ
ド20A,20Bからなり、両検査ヘッド20A,20
Bにて上下方向からプリント配線板21を挟むことによ
り、プリント配線板21の配線パターンを検査可能とす
る構成である。
【0050】なお、各検査ヘッド20A,20Bは互い
に同一構成であるため、下方の検査ヘッドにAの添字を
付すと共に、上方の検査ヘッドにBの添字を付し、両検
査ヘッド20A,20Bの構成を下方の検査ヘッド20
Aに代表させて説明する。
【0051】図2に示すように、この検査ヘッド20A
は、八角形状の底板22A、4つのスタンド板23A、
複数の導電性線材24A、コネクタ25A、第二補強部
材26A、第二絶縁基板27A、第一補強部材28A、
第一絶縁基板29A、外周側シャフト30A、内周側シ
ャフト31A、リング部材32A、バネ部材33Aを備
えている。
【0052】底板22Aは、4つの長辺と4つの短辺と
からなる八角形状を有し、長辺と短辺とを交互に有する
ように形成されている。各スタンド板23Aは、夫々上
部及び下部の幅に比べて中央部に狭い幅を有するよう
に、90度回転させた略H字形状に形成され、夫々底板
22A上にその長辺に沿って立設されている。なお、ス
タンド板23Aには、各導電性線材24Aの夫々の導電
性線材24Aの基端を個別に固定する線材受容治具とし
てのコネクタ25Aが取付けられている。
【0053】また、各導電性線材24Aは、例えば長さ
約20cmでかつ0.1mm径の高速度鋼が用いられ、
酸化防止の観点からニッケルめっきを下地めっきとして
ロジウムめっきが施されている。さらに各導電性線材2
4Aは、両端の約5mmづつ以外はテフロンで被覆され
ている。また、本実施の形態では導電性線材24Aを5
本とし、第一及び第二絶縁基板29A,27Aの透孔も
夫々5つとしているが、実際には数千本の導電性線材2
4Aが使用されると共に、数千個の透孔が形成される。
【0054】またさらに、導電性線材24Aは、検査の
ためのプローブ機能と、プローブ領域からコネクタ25
Aまでの間で電気信号を伝送するためのワイヤ機能とが
連続的に一本化されている。プローブ機能は、導電性線
材24Aのうち、先端(第一絶縁基板29A内)と第二
絶縁基板27Aとの間の領域に相当し、ワイヤ機能は、
導電性線材24Aのうち、第二絶縁基板27Aとコネク
タ25Aとの間の領域に相当する。よって、以下の明細
書中では、導電性線材24Aのうち、先端から第二絶縁
基板27Aまでの間をプローブ34Aとも称する。
【0055】コネクタ25Aは、スタンド板23Aを貫
通するようにスタンド板23Aに取付けられ、内面側で
は、例えば各導電性線材24Aの基端が1.27mmの
間隔にてハンダづけで固定されている。また、コネクタ
25Aの外面側は、内面側に固定された各導電性線材2
4Aに電気的に導通し、かつ検査装置へのケーブルを着
脱自在に保持する通常の多ピン部を有している。
【0056】第二補強部材26Aは、4つの長辺からな
る四角形の枠形状を有し、各長辺の下部が夫々スタンド
板23Aの上部に取付けられている。また、第二補強部
材26Aの材料としては、軽量、高強度、加工の容易性
及び低費用等の観点から、例えばアルミニウムが好まし
い。
【0057】第二絶縁基板27Aは、2.5mm厚の樹
脂基板が四角形状に形成され、中央部に導電性線材24
Aを通して熱可塑性接着剤35Aで固定するための0.
15mm径の5つの透孔36Aが形成されてなり、第二
補強部材26A上に固着されている。
【0058】また、これら第二絶縁基板27A及び第二
補強部材26Aは、四隅に対角線に沿って夫々2つずつ
透孔37Aが形成されている。一方、第一補強部材28
Aは、同様にアルミニウム製で四角形の枠形状を有し、
上部に第一絶縁基板29Aが固着されている。
【0059】第一絶縁基板29Aは、2.5mm厚の樹
脂基板が四角形状に形成され、中央部に導電性線材24
Aにおけるプローブ34Aの先端を出入自在に案内する
0.11mm径の5つの透孔38Aが形成されている。
すなわち、各導電性線材24Aは、第二絶縁基板27A
には熱可塑性接着剤35Aで固定されるが、第一絶縁基
板29Aには固定されない。
【0060】また、第一補強部材28Aの四隅の下部に
は対角線に沿って夫々2本のシャフト30A,31Aが
立設されている。各シャフト30A,31Aの下端は、
前述した第二絶縁基板27A及び第二補強部材26Aの
四隅にある各透孔37Aに上部から遊挿されている。
【0061】ここで、外周側シャフト30Aは、第二絶
縁基板27Aと第一補強部材28Aとの間の最小の間隙
を決定するため、各透孔37Aよりも大径でかつ高さを
最小の間隙に一致させてなるステンレス製のリング部材
32Aが通され、さらにリング部材32Aの外側には、
第二絶縁基板27Aと第一補強部材28Aとを離間させ
るようにバネ部材33Aが通されている。なお、リング
部材32Aは、最小間隙を微調整可能とする観点から、
複数のリングを用いて構成することが好ましい。また、
複数のリングを用いる場合、各リングの高さは、例えば
粗調整用や微調整用などの機能に従い、互いに異なって
もよい。
【0062】また、内周側シャフト31Aは、このバネ
部材33Aによる離間の限界点を設けるため、内周側の
透孔37Aに遊挿された後、透孔37Aから突出した下
端部に透孔37Aよりも大径の頭部39Aが取付けられ
ている。なお、離間の限界点は、第二絶縁基板27Aと
第一補強部材28Aとの間の最大の間隙に対応してい
る。
【0063】また、第二絶縁基板27Aと第一絶縁基板
29Aとの間は、最大の間隙と最小の間隙との差(スト
ロークギャップ)が1mmになるように調整されてい
る。すなわち、第一補強部材28Aの下部とリング部材
32Aの上部との距離が1mmとなるように、リング部
材32Aの高さが調整されている。また、プローブ34
A先端は、非検査時(最大間隙時)に第一絶縁基板29
Aの表面と略同一平面となっており、検査時(最小間隙
時)にはプリント配線板21に接して約1mm分だけ撓
むと共に、この撓み量に対応してプリント配線板21を
付勢することになる。但し、これらストロークギャップ
やプローブ34A,34B等に関する数値は一例であ
り、種々変形可能なことは言うまでもない。
【0064】以上のような検査治具は、図3に示すよう
に、コネクタ25Aに接続されたケーブル40を介して
検査装置に接続されている。この検査装置は、平圧部4
1、切替器42、電源S、検流計G、入力部43、動作
制御部44、メモリ45、比較判定部46及び出力表示
部47を備えている。
【0065】平圧部41は、上側にプレス板48、下側
に定盤49を備え、プレス板48又は定盤が油圧もしく
は空気圧シリンダの作動ロッドに取付けられて、油圧も
しくは空気圧により、相対的に上下方向に移動して、互
いに押圧動作するものである。なお、上側のプレス板4
8には検査ヘッド20Bが取付けられ、下側の定盤49
には検査ヘッド20Aが取付けられており、平圧部41
の押圧動作により、検査ヘッド20A上のプリント配線
板21を両検査ヘッド20A,20Bにて挟み込む構成
となっている。
【0066】切替器42は、例えばマルチプレクサが適
用可能であり、動作制御部44の制御に従って入力端子
と出力端子との接続を切替可能なものであって、検査治
具のコネクタ25A,25Bに接続されたケーブル40
内の配線が個別に10個の出力端子に接続されている。
また切替器42は、2個の入力端子の一方が電源Sの正
極端子及び検流計Gの正極端子に接続され、他方の入力
端子が電源Sの負極端子及び検流計Gの負極端子に接続
されている。
【0067】入力部43は、操作者の入力操作により、
動作制御部44を制御する機能を有し、例えば、制御信
号入力用スイッチ、ダイヤル、ボタンなど、又はキーボ
ード及びこれらの組合せが使用可能となっている。
【0068】動作制御部44は、入力部43の制御によ
り、電源Sのオン/オフを制御する機能と、メモリ45
内の接続情報に基づいて、切替器42内の接続状態を制
御すると共に、比較判定部46の比較判定の開始を制御
する機能と、比較判定部46から受ける判定信号を出力
表示部47に与える機能とをもっている。
【0069】メモリ45は、比較判定部46及び動作制
御部44から読出/書込可能であり、プリント配線板2
1の設計時の配線パターンにおける各ランド間の導通又
は絶縁を示す接続情報と、測定結果に関して導通又は絶
縁の別を判定するための検査基準値とが記憶されてい
る。なお、検査基準値としては、例えば電流値、抵抗値
又は電圧降下量が使用可能である。但し、ここでは検査
基準値として、導通判定抵抗値Rlo及び絶縁判定抵抗値
Rhiを用いる。
【0070】比較判定部46は、検流計Gにより測定さ
れた測定値と、メモリ45内の検査基準値とを比較して
異常の有無を判定するものである。具体的には比較判定
部46は、動作制御部44の制御により、メモリ45内
の検査基準値を参照して、測定値の示す状態を導通/絶
縁、導通不良/絶縁不良のいずれかに判定する機能と、
この判定結果及びメモリ45内の接続情報に基づいて、
異常の有無を示す判定信号を動作制御部44を介して出
力表示部47に与える機能をもっている。
【0071】出力表示部47は、比較判定部46から動
作制御部45を介して与えられる判定信号に基づいて、
異常の有無を出力/表示するためのものであり、例え
ば、ブザー並びにランプなどの警報機器、CRTディス
プレイなどの画像表示機器又はプリンタ等が使用可能と
なっている。
【0072】次に、以上のように構成された検査装置の
動作を説明する。なお、説明の便宜上、符号A,Bを並
列に記載するが、符号Aの要素は他の符号Aの要素に対
して作用し、符号Bの要素は他の符号Bの要素に対して
作用することは言うまでもない。 (検査対象の設置)いま、下方の検査ヘッド20Aにお
いては、検査対象のプリント配線板21が下側の配線パ
ターン内の各ランドと各透孔38Aとを重ねるように第
一絶縁基板29A上に戴置される。ここで、両検査ヘッ
ド20A,20Bは、第二絶縁基板27A,27Bと第
一補強部材28A,28Bとの間隙が最大値となってお
り、各プローブ34A,34Bの先端は、図4に示すよ
うに、第一絶縁基板29A,29Bの各透孔38A,3
8B内にて第一絶縁基板29A,29B表面と略同一平
面になっている。また、各リング部材32A,32B
は、上方の第一補強部材28Aや第二絶縁基板27Bか
ら1mm離れている。
【0073】続いて、平圧部41の押圧動作により、図
5に示すように、上方の検査ヘッド20Bは下降して第
一絶縁基板29Bがプリント配線板21上に接触する。
ここで、前述同様に検査ヘッド20Bの各透孔38Bと
プリント配線板21の上側の各ランドとは互いに重な
る。
【0074】さらに検査ヘッド20Bが下降すると、プ
リント配線板21に反りや歪み等がある場合には反り等
が平坦に矯正され、両検査ヘッド20A,20B間にプ
リント配線板21が密着して挟まれる。
【0075】またさらに、検査ヘッド20Bが下降する
と、両検査ヘッド20A,20Bの各バネ部材33A,
33Bが縮むに連れて、第一補強部材28A,28Bと
第二絶縁基板27A,27Bとの間隙が小さくなると共
に、各プローブ34A,34B先端が第一絶縁基板29
A,29B表面に徐々に近づく。各バネ部材33A,3
3Bが若干縮むと、図6に示すように、各プローブ34
A,34B先端が第一絶縁基板29A,29B表面に到
達してプリント配線板21の各ランドに接触する。
【0076】このため、さらに検査ヘッド20Bが下降
すると、図7に示すように、プローブ34A,34B
は、第二絶縁基板27A,27Bとプリント配線板21
との間で撓んでいき、撓み量に対応してプリント配線板
21を付勢する。すなわち、各プローブ34A先端がプ
リント配線板21の各ランドに押圧的に接触する。
【0077】またさらに、検査ヘッド20Bの下降が進
んで、図8に示すように、各バネ部材33A,33Bの
縮みが各リング部材32A,32Bにより阻止される
と、第二絶縁基板27A,27Bと第一補強部材28
A,28Bとの間隙が最小値となり、平圧部41の押圧
動作が終了する。これにより、プリント配線板21は検
査可能な状態となる。
【0078】なお、この検査可能な状態は、各バネ部材
33A,33Bが1mm縮んだときに相当する。また、
プローブ34A,34B先端が各ランドに接触した後の
約1mm分はプローブ34A,34Bの撓み量又は押圧
力に対応している。すなわち、検査は同一の押圧条件で
実行される。 (検査)入力部43は、操作者の入力操作により、動作
制御部44を制御する。
【0079】動作制御部44は、入力部43の制御によ
り、電源Sをオンさせ、メモリ45内の接続情報に基づ
いて、切替器42における入力端子と出力端子との接続
状態を制御することにより、各プローブ34A,34B
を介して所定の各ランド間に電圧を印加させる。しかる
後、動作制御部44は比較判定部46に比較判定を開始
させる。
【0080】比較判定部46は、メモリ45の検査基準
値を参照して、検流計Gの測定値の示す状態を導通/絶
縁、導通不良/絶縁不良のいずれかに判定する。例えば
検流計Gにより測定された電流値から抵抗値R1を求
め、その抵抗値R1と、メモリ45内の導通判定抵抗値
Rlo、絶縁判定抵抗値Rhiとを比較する。
【0081】ここでR1≦Rloのとき、現在測定中の各
ランド間を導通状態と判定する。Rlo<R1<Rhiのと
き、各ランド間を導通不良状態又は絶縁不良状態と判定
する。
【0082】Rhi≦R1のとき、各ランド間を絶縁状態
と判定する。また、比較判定部46は、この判定結果及
びメモリ45内の接続情報に基づいて、異常の有無を示
す判定信号を作成し、この判定信号を動作制御部44を
介して出力表示部47に送出する。
【0083】具体的には、この判定結果と、メモリ45
内の設計時の接続情報とが一致するとき、異常無を示す
判定信号が送出される。一方、判定結果と、メモリ45
内の設計時の接続情報とが不一致であるとき、異常有を
示す判定信号が送出される。なお、判定信号には、導通
不良状態や絶縁状態等の如き、異常の程度を示す情報を
付加してもよい。
【0084】出力表示部47は、この判定信号に基づい
て、異常の有無を出力/表示する。上述したように第1
の実施の形態によれば、第一絶縁基板29A,29Bの
透孔38A,38Bとプリント配線板21の被検査点と
を重ねるように第一絶縁基板29A,29Bがプリント
配線板21に接触した状態で第二絶縁基板27A,27
Bがプリント配線板21側に押されると、第一絶縁基板
29A,29Bと第二絶縁基板27A,27Bとが互い
に接近し、第一絶縁基板29A,29Bの各透孔38
A,38B内における各プローブ34A,34Bの先端
がプリント配線板21の被検査点に接近し、バネ部材3
3A,33Bが縮み、各プローブ34A,34Bの先端
がプリント配線板21の被検査点に接触してからは、各
プローブ34A,34Bが第二絶縁基板27A,27B
とプリント配線板21との間で撓むに連れてプリント配
線板21の各被検査点に押圧力を与えていき、第一及び
第二絶縁基板29A,27A間と29B,27B間が所
定の最小間隙になると、リング部材33A,33Bが接
触して両基板29A,27Aの接近と両基板の29B,
27Bの接近を停止させ、各プローブ34A,34Bが
被検査点に与える押圧力の増加を停止させて押圧力を適
切化し、検査可能な状態を形成するので、所望の各導電
性線材24A,24B間にコネクタ25A,25Bを介
して通電することにより、高い配線密度のプリント配線
板の検査を高い信頼性で実現させることができる。
【0085】また、プローブ機能とワイヤ機能(配線)
とを連続的に一本化させてなる導電性線材24A,24
Bを用いた構成としたことにより、プローブ34A,3
4Bとワイヤとの接続スペースを特に設ける必要がない
ため、高密度な配線パターンにも容易に対応でき、例え
ば従来不十分な信頼性であった250μm以下の間隔の
被検査点であっても、高い信頼性で検査することができ
る。
【0086】また、従来とは異なり位置変換基板を用い
ないため、検査コストの上昇を阻止でき、低廉に実現さ
せることができる。また、プローブ34A,34Bから
検査装置まで接続点が少なく、例えばプローブ領域とワ
イヤ領域とは1本の導電性線材24A,24Bにて連続
的に実現されており、導電性線材24A,24Bとコネ
クタ25A,25B、及びコネクタ25A,25Bと検
査装置へのケーブル40との接続は夫々高い確実性を有
するため、従来とは異なり検査に誤差が入りにくく、検
査の信頼性を向上させることができる。
【0087】さらに、熱可塑性接着剤35A,35Bに
より、各導電性線材24A,24Bを第二絶縁基板27
A,27Bに固着したので、熱を与えることにより、所
望の導電性線材24A,24Bを容易に第二絶縁基板2
7A,27Bから開放できるため、各導電性線材24
A,24Bが傷んだとしても、容易にかつ低コストで修
理することができる。
【0088】また、底板22A,22Bが八角形状であ
るので、各シャフト30A,31A,30B,31Bを
抜き易く、もって、リング部材32A,32Bの交換等
による最小間隙の値の変更が容易となっている。
【0089】また、第一絶縁基板29A,29B及び第
二絶縁基板27A,27Bは枠状の補強部材26A,2
8A,26B,28Bが接合されているので、仮に補強
部材26A,28A,26B,28B無しで本発明を実
施する場合に比べ、補強部材26A,28A,26B,
28Bで絶縁基板29A,29B及び第二絶縁基板27
A,27B本体の剛性を補強することにより、絶縁基板
をより高精度な孔あけ加工が可能な材料及び厚さで形成
できるので、もって、より高密度な配線パターンをもつ
プリント配線板を検査することができる。
【0090】実際の検査の際には、第一補強部材28
A,28Bと第二絶縁基板27A,27Bとの間の距離
が最小間隙であるとき、動作制御部44が、各導電性線
材24A,24Bのうちの2本に選択的に通電し、比較
判定部46が、通電した各導電性線材24A,24Bの
間の通電状態を測定し、この測定結果と所定の検査基準
値とに基づいて、異常の有無を判定し、判定結果を出力
表示部47に送出するので、異常検出したときの迅速な
対応を期待することができる。 (第2の実施の形態)次に、本発明の第2の実施の形態
に係る検査装置について説明する。
【0091】図9はこの検査装置における検査治具の構
成を示す模式図であり、図10はこの検査治具の構成を
示す外観図であって、図1乃至図3に対応する部分には
同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異
なる部分についてのみ述べる。
【0092】すなわち、本実施の形態は、第1の実施形
態の変形構成であり、線材受容治具を変えたものであっ
て、具体的には図9及び図10に示すように、コネクタ
25A,25B、スタンド板23A,23B及び底板2
2A,22Bに代えて、第二補強部材26A,26Bの
内周側の四隅に立設された4本の支柱51A,51B、
及びこれら各支柱51A,51Bの先端部に四隅が固着
された四角形状の樹脂基板52A,52Bを備えてい
る。
【0093】ここで、樹脂基板52A,52Bは、線材
受容治具として機能し、各導電性線材24A,24Bを
通すための透孔53A,53Bが形成されている。樹脂
基板52A,52Bの材質としては、第一及び第二絶縁
基板29A,27A,29B,27Bと同様のものが使
用可能となっている。
【0094】また、各導電性線材24A,24Bは、樹
脂基板52A,52Bを貫通した後、一部の被覆が除去
される。この被覆の除去部分は、検査装置に至るケーブ
ル40内の配線に個別にはんだづけされる。
【0095】以上のような構成としても、第1の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。 (他の実施の形態)なお、上記第1の実施の形態では、
2つの検査ヘッド20A,20Bを用い、プリント配線
板21を上下から挟んで検査する場合について説明した
が、これに限らず、片面しか被検査点のないプリント配
線板を検査対象とし、1つの検査ヘッドのみを用いてプ
リント配線板の配線パターンを検査する構成としても、
本発明を同様に実施して同様の効果を得ることができ
る。
【0096】また、上記第1の実施の形態では、第二補
強部材26A,26Bと第二絶縁基板27A,27Bと
の位置関係において、第二補強部材26A,26Bの方
がスタンド板23A,23B側に位置する場合を説明し
たが、これに限らず、第二補強部材26A,26Bと第
二絶縁基板27A,27Bとの位置関係を逆にし、第二
絶縁基板27A,27Bの方がスタンド板23A,23
B側に位置する構成としても、本発明を同様に実施して
同様の効果を得ることができる。
【0097】また、上記第1の実施の形態では、スタン
ド板23A,23Bの形状を略H字状に規定した場合を
説明したが、これに限らず、コネクタ25A,25Bを
取付可能であれば任意の形状に変更しても、本発明を同
様に実施して同様の効果を得ることができる。同様に、
底板22A,22B、第一絶縁基板29A,29B、第
一補強部材28A,28B、第二絶縁基板27A,27
B又は第二補強部材26A,26Bのいずれであって
も、任意の形状に変更できると共に、形状を変更しても
本発明を同様に実施して同様の効果を得ることができ
る。
【0098】さらに詳しくは、スタンド板23A,23
B及び底板22A,22Bは、検査ヘッドの設置環境に
よっては、省略してもよい。例えば、第二補強部材26
A,26Bを保持する手段(スタンド板23A,23B
及び底板22A,22B)やコネクタ25A,25Bを
保持する手段(スタンド板23A,23B)は、少なく
とも上下方向に移動可能なアーム又は作業台に代用させ
てもよい。
【0099】さらに、上記第1の実施の形態では、略円
形状のリング部材32A,32Bを外周側シャフト30
A,30Bに通す場合を説明したが、これに限らず、リ
ング部材32A,32Bを略C字形状に形成し、シャフ
ト30A,30Bの外周側から着脱自在にした構成とし
ても、本発明を同様に実施して同様の効果を得ることが
できる。
【0100】同様に変形例としては、第二絶縁基板27
A,27B近傍で、シャフト30A,30B(又は31
A,31B)を軸方向とは直交する方向に貫通する孔を
設け、この孔にシャフト30A,30B(又は31A,
31B)の径よりも長いピンを差込むことにより、第一
絶縁基板29A,29Bと第二絶縁基板27A,27B
との間の最小間隙を決定する構成としても、本発明を同
様に実施して同様の効果を得ることができる。この場
合、孔にピンを差し込む構成に代えて、爪部材を設けて
もよい。また、シャフト30A,30B(又は31A,
31B)の径を、第二絶縁基板27A,27B及び第二
補強部材26A,26Bの箇所と所望の可動範囲分だけ
細くし、第二絶縁基板27A,27B及び第二補強部材
26A,26Bの可動範囲を決定する構成としてもよ
い。
【0101】また、上記第1の実施の形態では、外周側
シャフト30A,30Bにリング部材32A,32Bと
バネ部材33A,33Bとを設ける場合を説明したが、
これに限らず、内周側シャフト31A,31Bにリング
部材32A,32B及び/又はバネ部材33A,33B
を設けた構成としても、本発明を同様に実施して同様の
効果を得るのは言うまでもない。
【0102】また、上記第1の実施の形態では、バネ部
材33A,33Bを第一補強部材28A,28Bと第二
絶縁基板27A,27Bとの間に介在させ、第一補強部
材28A,28B(第一絶縁基板29A,29B)及び
第二絶縁基板27A,27Bの双方を付勢する場合につ
いて説明したが、これに限らず、バネ部材33A,33
Bを(第二絶縁基板27A,27B及び第二補強部材2
6A,26Bには接触させずに)第一補強部材28A,
28Bと底板22A,22Bとの間に介在させ、第一及
び第二絶縁基板のうち、第一絶縁基板29A,29B
(第一補強部材28A,28B)のみを付勢する構成と
しても、本発明を同様に実施して同様の効果を得ること
ができる。
【0103】同様に、上記第1の実施の形態では、リン
グ部材32A,32Bを第一補強部材28A,28Bと
第二絶縁基板27A,27Bとの間に介在させ、第一補
強部材28A,28B(第一絶縁基板29A,29B)
及び第二絶縁基板27A,27Bの双方に接触して最小
間隙を決定する場合について説明したが、これに限ら
ず、リング部材(間隙決定機構;つっかえ棒などでもよ
い)32A,32Bを(第二絶縁基板27A,27B及
び第二補強部材26A,26Bには接触させずに)第一
補強部材28A,28Bと底板22A,22Bとの間に
介在させ、第一及び第二絶縁基板のうち、第一絶縁基板
29A,29B(第一補強部材28A,28B)のみに
接触して最小間隙を決定する構成としても、本発明を同
様に実施して同様の効果を得ることができる。
【0104】また、上記第1の実施の形態では、導電性
線材24A,24Bの固定に熱可塑性接着剤35A,3
5Bを用いたが、これに限らず、熱可塑性接着剤35
A,35Bに代えて、熱可塑性をもたない接着剤あるい
は止め具等を用いて導電性線材24A,24Bを固定す
る構成としても、本発明を同様に実施して同様の効果を
得ることができる。
【0105】また、上記第1の実施の形態では、各第一
及び第二補強部材28A,28B及び26A,26Bを
用いたが、これに限らず、第一補強部材28A,28B
及び/又は第二補強部材28A,28Bを省略した構成
としても、適宜、材料や寸法等を変更する設計変更の範
囲で各検査ヘッド20A,20Bを改変することによ
り、本発明を同様に実施して同様の効果を得ることがで
きる。
【0106】また、上記第1の実施の形態では、プリン
ト配線板21の位置合わせ方式については述べなかった
が、これに限らず、プリント配線板21の映像を観察す
るため、例えば第一絶縁基板29Bの対角線上に2つの
透孔を形成し、2つのファイバカメラ(又は2つの光フ
ァイバスコープ)における各イメージファイバの先端を
第一絶縁基板の当該各透孔に入れて固着し、各イメージ
ファイバから得られる映像に基づいてプリント配線板を
位置合せする構成としても、本発明を同様に実施して同
様の効果を得ることができる。
【0107】さらにまた、この種の位置合せ方式の変形
構成としては、例えば、第一絶縁基板29Bに透孔を形
成し、この透孔内に棒状の光学アクリル先端を入れて光
学アクリルを第一絶縁基板29B又は他の補強部材等に
固定し、この光学アクリルから得られる映像に基づいて
プリント配線板を位置合わせする構成が適用可能であ
る。なお、光学アクリルは、光学プラスチック又は光学
ガラス等としてもよいのは言うまでもない。その他、本
発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施で
きる。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、第一基板の第一貫通孔とプリント配線板の被検査
点とを重ねるように第一基板がプリント配線板に接触し
た状態で第二基板がプリント配線板側に押されると、第
一基板と第二基板とが互いに接近し、第一基板の各第一
貫通孔内における各導電性線材の先端がプリント配線板
の被検査点に接近し、弾性部材が縮み、各導電性線材の
先端がプリント配線板の被検査点に接触してからは、各
導電性線材が第二基板とプリント配線板との間で撓むに
連れてプリント配線板の各被検査点に押圧力を与えてい
き、両基板間が所定の最小間隙になると、間隙決定機構
が両基板の少なくとも一方に接触して両基板の接近を停
止させ、各導電性線材が被検査点に与える押圧力の増加
を停止させて押圧力を適切化し、検査可能な状態を形成
するので、所望の各導電性線材間に線材受容治具を介し
て通電することにより、高い配線密度のプリント配線板
の検査を高い信頼性で実現させることができ、また、検
査コストの上昇を阻止でき、低廉に実現できるプリント
配線板の検査治具を提供できる。
【0109】また、請求項2の発明によれば、熱可塑性
接着剤により、各導電性線材を第二基板に固着したの
で、請求項1の効果に加え、熱を与えることにより、各
導電性線材を容易に第二基板から開放できるので、各導
電性線材が傷んだとしても、容易にかつ低コストで修理
できるプリント配線板の検査治具を提供できる。
【0110】さらに、請求項3の発明によれば、第一基
板及び/又は第二基板としては部分的に補強部材が接合
されてなるので、請求項1の効果に加え、補強部材で基
板本体の剛性を補強することにより、基板本体をより高
精度な孔あけ加工が可能な材料及び厚さで形成でき、も
って、より高密度な配線パターンをもつプリント配線板
を検査できるプリント配線板の検査治具を提供できる。
【0111】また、請求項4の発明によれば、請求項1
の検査治具を用い、通電状態測定手段が、第一基板と第
二基板との間の距離が最小間隙であるとき、各導電性線
材のうちの複数の導電性線材に選択的に通電し、通電し
た各導電性線材の間の通電状態を測定し、異常判定手段
が、通電状態測定手段による測定結果と所定の検査基準
値とに基づいて、異常の有無を判定し、判定結果出力手
段が、異常判定手段による判定結果を出力するので、請
求項1の効果に加え、異常検出したときの迅速な対応を
期待できるプリント配線板の検査装置を提供できる。
【0112】さらに、請求項5の発明によれば、熱可塑
性接着剤により、各導電性線材を第二基板に固着したの
で、請求項4及び請求項2の双方の効果を同時に奏する
プリント配線板の検査装置を提供できる。
【0113】さらに、請求項6の発明によれば、第一基
板及び/又は第二基板としては部分的に補強部材が接合
されてなるので、請求項4及び請求項3の双方の効果を
同時に奏するプリント配線板の検査装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る検査治具の構
成を示す模式図
【図2】同実施の形態における検査治具の構成を示す外
観図
【図3】同実施の形態における検査治具を用いた検査装
置の構成を示す模式図
【図4】同実施の形態における動作を説明するための模
式図
【図5】同実施の形態における動作を説明するための模
式図
【図6】同実施の形態における動作を説明するための模
式図
【図7】同実施の形態における動作を説明するための模
式図
【図8】同実施の形態における動作を説明するための模
式図
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る検査治具の構
成を示す模式図
【図10】同実施の形態における検査治具の構成を示す
外観図
【図11】従来のプリント配線板の検査装置の構成を示
す模式図
【図12】従来のプリント配線板の検査装置の構成を示
す模式図
【符号の説明】
20A,20B…検査ヘッド 21…プリント配線板 22A,22B…底板 23A,23B…スタンド板 24A,24B…導電性線材 25A,25B…コネクタ 26A,26B…第二補強部材 27A,27B…第二絶縁基板 28A,28B…第一補強部材 29A,29B…第一絶縁基板 30A,30B…外周側シャフト 31A,31B…内周側シャフト 32A,32B…リング部材 33A,33B…バネ部材 34A,34B…プローブ 35A,35B…熱可塑性接着剤 36A〜38A,36B〜38B,53A,53B…透
孔 39A,39B…頭部 40…ケーブル 41…平圧部 42…切替器 43…入力部 44…動作制御部 45…メモリ 46…比較判定部 47…出力表示部 51A,51B…支柱 52A,52B…樹脂基板 S…電源 G…検流計

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線板の配線パターンに関し、
    導通異常及び/又は絶縁異常の有無を検査するためのプ
    リント配線板の検査治具において、 前記プリント配線板に接触する接触面を有し、予め前記
    配線パターンの複数の被検査点に個別に対応させて複数
    の第一貫通孔が形成された第一基板と、 前記各第一貫通孔よりも細い径を有し、先端が前記接触
    面とは反対側の面から前記各第一貫通孔に遊挿される複
    数の導電性線材と、 前記第一基板における接触面とは反対側の面に対向配置
    され、前記導電性線材を個別に挿通させるための複数の
    第二貫通孔を有し、前記各第二貫通孔に挿通される各導
    電性線材が固着される第二基板と、 前記第一基板と前記第二基板とが互いに接近するとき、
    前記両基板を互いに離間させるように少なくとも前記第
    一基板を付勢する弾性部材と、 前記第一基板と前記第二基板とが互いに接近するとき、
    前記両基板間の最小間隙を決定するように少なくとも前
    記第一基板に接触する間隙決定機構と、 前記各導電性線材における基端から前記第二基板までの
    間の一部を前記各第二貫通孔相互間の間隔よりも広い間
    隔で個別に保持する線材受容治具とを備えたことを特徴
    とするプリント配線板の検査治具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプリント配線板の検査
    治具において、 前記第二基板は、前記各導電性線材を固着するための熱
    可塑性接着剤が塗布されたことを特徴とするプリント配
    線板の検査治具。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のプリント配線板の検査
    治具において、 前記第一基板及び/又は前記第二基板は、部分的に補強
    部材が接合されてなることを特徴とするプリント配線板
    の検査治具。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の検査治具を用いたプリ
    ント配線板の検査装置において、 前記第一基板と前記第二基板との間の距離が前記最小間
    隙であるとき、前記各導電性線材のうちの複数の導電性
    線材に選択的に通電し、前記通電した各導電性線材の間
    の通電状態を測定する通電状態測定手段と、 前記通電状態測定手段による測定結果と所定の検査基準
    値とに基づいて、異常の有無を判定する異常判定手段
    と、 前記異常判定手段による判定結果を出力する判定結果出
    力手段とを備えたことを特徴とするプリント配線板の検
    査装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のプリント配線板の検査
    装置において、 前記第二基板は、前記各導電性線材を固着するための熱
    可塑性接着剤が塗布されたことを特徴とするプリント配
    線板の検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のプリント配線板の検査
    装置において、 前記第一基板及び/又は前記第二基板は、部分的に補強
    部材が接合されてなることを特徴とするプリント配線板
    の検査装置。
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