JPH10175274A - 防燃性銘木化粧シートおよび防燃性銘木化粧板 - Google Patents

防燃性銘木化粧シートおよび防燃性銘木化粧板

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JPH10175274A
JPH10175274A JP10026583A JP2658398A JPH10175274A JP H10175274 A JPH10175274 A JP H10175274A JP 10026583 A JP10026583 A JP 10026583A JP 2658398 A JP2658398 A JP 2658398A JP H10175274 A JPH10175274 A JP H10175274A
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JP
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resin layer
sheet
adhesive resin
decorative
veneer
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JP10026583A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Mitsumata
寛 三俣
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Hokusan Co Ltd
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Hokusan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】積層体の表面が銘木単板であって一枚のアルミ
ニウム箔等の不燃材が裏打ち材の中に介在する構成の化
粧単板シートについて、高い難燃性を有し、防火材料に
おける準不燃の性能を達成することができるものとす
る。また、かように優れた防燃性能を有する化粧シート
を表面材とする化粧板を提供する。 【解決手段】銘木単板7;接着剤層6;紙または不織布
5;第1の接着性樹脂層4;アルミニウム箔3またはガ
ラス繊維シート;第2の接着性樹脂層2;紙または不織
布1がシート表面より下方へ順に積層し、一体に圧着成
形してなる化粧単板シートであって、第1および第2の
接着性樹脂層はエチレン−アクリル酸共重合体またはア
イオノマーの樹脂層より成り、かつ、難燃剤をこれら樹
脂層の各層にそれぞれ重量比で5〜15%の量配合して
なる。化粧板は、該化粧シートを木質系、無機質系また
は金属系基材の上に貼着して作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧単板シートの
難燃化技術の改良に関し、より詳しくは、銘木単板を表
面層とする積層シートが準不燃性能を満たしうるよう
に、難燃化処理を該積層シートに施す技術に関する。従
って、本発明は、かかる難燃化技術が適用された防燃性
銘木化粧シート、および、該防燃性銘木化粧シートが基
材の上に貼着された防燃性銘木化粧板に関する。
【0002】それゆえ、本発明は、以下に掲げる化粧単
板シートの一般的な用途に利用されうるものである。:
建築内装材例えば壁面材、天井表面材、柱被覆材および
可動間仕切り等の表面材:自動車、船舶の内装製品の表
面材:箪笥等の家具の外面化粧材:什器等の一般木製品
の外面化粧材:並びに電子機器および楽器の外面化粧材
など。
【0003】
【従来の技術】天然木資源、特に銘木資源の枯渇によ
り、今日では、無垢木板に代えて、薄肉の突板を紙、不
織布等の繊維質シートで裏打ちした化粧単板シートが、
上記したような用途において、広く使用されている。而
して、出願人は、改良された化粧単板シートとして、特
開昭 61-47250 号公報に開示される製品、即ち銘木単
板;接着剤;クラフト紙、薄葉紙、含浸加工紙等の紙あ
るいは不織布;ポリエチレン層またはポリプロピレン
層;アルミニウム箔または鉄箔;ポリエチレン層または
ポリプロピレン層;クラフト紙、薄葉紙、含浸加工紙等
の紙あるいは不織布という積層構成を有する銘木化粧単
板シートを開発し、そして、これの製造、販売を行なっ
てきた。この銘木化粧単板シートの特徴は、その表面が
銘木単板であって無垢木板と同様の美的価値を維持する
だけでなく、その裏打ち材の積層体の中に一枚の金属箔
を介在させたことにより、曲げ容易な柔軟さを保有する
一方で、十分高い寸法安定性が得られるようにした点に
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、木材には火
炎により燃焼し易いという性質があり、この点が従来、
木材製品の欠点となっていた。この事情からか、最近、
化粧単板シートそれ自体について、適当な難燃化、不燃
化処理を施すことが要求され始めてきた。しかし、上述
の銘木化粧単板シートは、特別な難燃化処理が施されて
おらず、不燃性能の面で、改良すべき余地が残されてい
た。
【0005】一般に、化粧単板シートの難燃化方法とし
ては、まず、突板を燐酸系の難燃剤の液中に含浸処理し
て、突板自体に難燃性を付与する方法が考えられる。し
かし、この方法によると、突板が含浸処理とこれに続く
熱圧接着によって濃褐色に変色する場合が多く、商品価
値のある程度の低下が避けられないという欠点がある。
また、難燃化のために考えられる別の方法としては、化
粧単板シートの内部層に使用される紙や不織布等を難燃
剤の添加により難燃化処理する方法がある。しかし、紙
や不織布等について燐酸系難燃剤等の添加により自消性
を付与せしめるには、該難燃剤を重量比で約40〜50
%の量添加する必要があり、このため、難燃化された紙
や不織布等は吸湿性が増大し、従って、化粧単板シート
の製造過程において、その紙、不織布等と突板または他
の層材料との接着性が悪くなり、特にホットメルト接着
剤を用いて圧着成形する過程で剥離が起きる等、製造不
良の発生を招くという問題があった。さらに、別の難燃
化方法としては、難燃剤を化粧単板シートの中の樹脂層
に配合するという方法が考えられる。この種の樹脂層は
普通、化粧単板シートそれ自体に可撓性や柔軟性等を付
与するために、あるいは、化粧単板シートを構成する各
要素(紙、アルミニウム箔など)間の接着一体化を図る
ために、積層要素の一つとされるものである。
【0006】本発明者は、上記の方法について、表面層
が銘木単板であって一枚の金属箔が裏打ち材の中に介在
する構成の化粧単板シートを対象として、さらに研究を
進めたところ、難燃剤を化粧単板シート中の樹脂層に単
に添加しただけでは、難燃性は当然に改良されて、より
高まるが、その反面、化粧単板シートの各要素間の接着
力、特にアルミニウム箔と紙または不織布との間の接着
力が低下し、また化粧単板シート中の金属箔について腐
食の発生が起き、さらに化粧単板シート全体の柔軟性、
曲げ適性が悪くなる等、諸性能の問題となる低下がみら
れるという事実を見い出し、従って、難燃性以外の諸性
能も総じて良好なものにする観点より、添加される難燃
剤の配合量には、一定の限界が存在するという結果を得
た。さらに、本発明者は、上記の研究の中で、難燃剤が
配合された化粧単板シートが不燃・準不燃の性能を満た
しうるかどうかは、アルミニウム箔の重量(厚さ)だけ
でなく、難燃剤が添加される樹脂層の重量にも大きく関
係していること、並びに、難燃剤の配合に伴う化粧単板
シートの層間接着力の低下は、難燃剤が添加される樹脂
層の種類に依存することを確認した。また、上記の難燃
剤配合の化粧単板シートにおいて、不燃材としてアルミ
ニウム箔の代わりにガラス繊維不織布等を採用した構成
とすることも可能であると考えられる。
【0007】従って、本発明の目的は、積層体の表面が
銘木単板であって一枚のアルミニウム箔等の不燃材が裏
打ち材の中に介在する構成の化粧単板シートについて、
高い難燃性を有し、防火材料における準不燃の性能を達
成することができるところの防燃性銘木化粧シートを提
供することにある。また、他の側面において、本発明の
目的は、難燃剤の含有による層間接着力の低下、腐食の
発生等の性能の悪化をひき起こさず、準不燃性能の他、
機械的性質(柔軟性、強度など)および耐腐食性等に関
して満足な性能を有し、建築材料として大変優れるとこ
ろの防燃性銘木化粧シートを提供することでもある。さ
らに、別の側面において、本発明の目的は、従来の難燃
化処理を施した化粧単板シートにおける種々の欠点が起
きないところの防燃性銘木化粧シートを提供することで
もある。また、本発明の他の目的は、かかる防燃性銘木
化粧シートを表面材とする化粧板であって、上記と同様
の性能を有する、防燃性銘木化粧板を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、積層体の表面
が銘木単板であって一枚の不燃材(アルミニウム箔また
はガラス繊維シート)が裏打ち材の中に介在する構成の
化粧単板シートについて、不燃材の上下両側の層として
特定の接着性樹脂層を採用し、かつ、一定量の難燃剤を
これら両層の接着性樹脂層にそれぞれ配合することによ
り、準不燃性能を満たす程に難燃性の著しい改良を図
り、併せて、機械的性質等との調和並びに最適化を図っ
たものである。より明確には、本発明は、銘木単板;接
着剤層;紙または不織布;第1の接着性樹脂層;アルミ
ニウム箔またはガラス繊維シート;第2の接着性樹脂
層;紙または不織布がシート表面より下方へ順に積層さ
れ、一体に圧着成形されてなる化粧単板シートであっ
て、前記第1の接着性樹脂層および第2の接着性樹脂層
は、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)およびア
イオノマーからなる群より各々独立に選択された樹脂層
より成り、かつ、難燃剤が該第1の接着性樹脂層および
第2の接着性樹脂層の各層にそれぞれ、重量比で5%な
いし15%の量含有されていることを特徴とする防燃性
銘木化粧シートに関する。また、本発明は、上記の防燃
性銘木化粧シートが、木質系、無機質系または金属系基
材の上に貼着されている防燃性銘木化粧板にも関する。
【0009】本発明者は、上述の研究の中で、銘木単板
(重量40ないし150g/m2 )を表面層とする化粧
単板シートの裏打ち材の中核として重量27ないし82
g/m2 (厚さ10ないし30μm)のアルミニウム箔
または重量10ないし40g/m2 のガラス繊維シート
を使用し、かつ、それら表裏両面に接着性樹脂層(エチ
レン−アクリル酸共重合体(EAA)またはアイオノマ
ーよりなる)をそれぞれ18ないし47g/m2 の重量
(20ないし50μmの厚さ)で積層し、そして、難燃
剤を2層の該接着性樹脂層にそれぞれ、重量比で5%な
いし15%の範囲で添加することにより、得られる防燃
性化粧単板シートは、大変高い難燃性を有し法定の準不
燃の性能を満たすのは勿論のこと、シートの層間接着力
も満足な高水準であり、化粧単板シートとして適度の可
撓性、柔軟性を有し、さらに、難燃剤の含有にも拘ら
ず、腐食の発生が抑制される等、種々の利点に優れたも
のとなり、従って、かかる条件では、それら性能諸々が
最適化されるという事実を見出した。したがって、本発
明の最も好ましい態様は、重量40ないし150g/m
2 の銘木単板;接着剤層;重量20ないし50g/m2
の紙または不織布;重量18ないし47g/m2 の第1
の接着性樹脂層;重量27ないし82g/m2 のアルミ
ニウム箔または重量10ないし40g/m2 のガラス繊
維シート;重量18ないし47g/m2 の第2の接着性
樹脂層;重量20ないし50g/m2 の紙または不織布
がシート表面より下方へ順に積層され、一体に圧着成形
されてなる化粧単板シートであって、前記第1の接着性
樹脂層および第2の接着性樹脂層は各々独立してエチレ
ン−アクリル酸共重合体(EAA)またはアイオノマー
の樹脂層より成り、かつ、難燃剤が該第1および第2の
接着性樹脂層の各層にそれぞれ重量比で5%ないし15
%の量含有されているところの防燃性銘木化粧シート、
並びに、該防燃性銘木化粧シートが木質系、無機質系ま
たは金属系基材の上に貼着されている防燃性銘木化粧板
に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、化粧単板シート
全体をより高く防燃化するために、難燃剤が配合された
二つの接着性樹脂層を不燃材のアルミニウム箔またはガ
ラス繊維シートの両側にそれぞれ介在させた積層物を、
銘木単板の裏打ち材として備えた構成としたことにあ
る。難燃剤は、二つの接着性樹脂層、つまり第1および
第2の接着性樹脂層の双方にそれぞれ、重量比で5%な
いし15%の量含有される。本発明で用いうる難燃剤に
は、三酸化アンチモン、燐酸系、ハロゲン系のものが挙
げられる。本発明の化粧シートおよび化粧板は、かかる
構成により、昭和59年9月29日建設省告示第137
2号に基づく表面試験(加熱試験)において防火材料と
して準不燃の性能を満足することができる。さらに、本
発明では、難燃剤を銘木化粧シート内の接着性樹脂層の
中に配合したので、従来技術で見られた種々の不都合お
よび欠点が生じなくなる。すなわち、化粧シート表面の
銘木単板を難燃化処理する必要が無くなるので、その処
理によって従来生じる場合があった単板の変色という問
題が全く起きなくなる。また、化粧シート内で単板直下
の紙または不織布等を難燃化処理する必要も無くなるの
で、従来その処理によりみられた単板と紙等との間の接
着性不良という問題も生じなくなる。さらに、難燃剤に
は、燐酸系を含め、広範囲のものが適用し得るという利
点もある。
【0011】本発明は、単に、難燃剤の配合によって化
粧単板シートの難燃化を図ったものではない。本発明
は、表面が銘木単板であって一枚の不燃材がその裏打ち
材の中に介在する構成の化粧単板シートを対象として、
その防燃化、具体的には、防火材料における準不燃性能
の達成を図ったものである。一般に、化粧単板シートの
難燃性をより一層高めるには、より多量の難燃剤を化粧
単板シートの積層要素、例えばその中の樹脂層に含有す
ればよいと考えられる。しかし、難燃剤の多量配合は、
化粧単板シートの各要素間の接着力を著しく弱め、ひど
いときには、同シートの各要素が容易に層間剥離しうる
ものにし、積層構造を維持できなくする。また、難燃剤
の多量配合は、化粧単板シート中のアルミニウム箔の腐
食をも促進する。ここで、特に考慮すべきことは、難燃
剤の配合に伴う化粧単板シートの各要素間の接着力の低
下は、難燃剤が添加される樹脂層の種類に依って著しく
異なるという点である。樹脂層がこの種の化粧単板シー
トで従来より慣用されているポリエチレン層またはポリ
プロピレン層である場合、化粧単板シートの各要素間の
接着力は、難燃剤の配合により、急激に低下する。難燃
剤を僅か5重量%配合しただけで、常態での接着力は難
燃剤未配合の場合と比べてほぼ半減し、さらに難燃剤を
配合すると、難燃剤配合の樹脂層と紙・不織布との間で
剥離が起きやすくなる。高温高湿の雰囲気下に放置する
と、その剥離はますます容易になり、場合によっては、
化粧単板シートは、何の力を加えずとも、積層構造それ
自体を維持することができなくなる。従って、難燃剤を
配合する樹脂層としてポリエチレン層あるいはポリプロ
ピレン層を採用したのでは、法定の準不燃性能を達成す
る以前に、化粧単板シートとしての物理的な構成それ自
体を満足に備えることが難しくなる。本発明は、化粧単
板シート中の樹脂層として、エチレン−アクリル酸共重
合体(EAA)およびアイオノマーからなる群より各々
独立に選択された接着性樹脂を適用することにより、上
述の不都合を改善したものである。すなわち、本発明
は、これら特定の接着性樹脂の適用により、準不燃性能
を満たす程の大変高い難燃性を達成できるとともに、化
粧単板シートの層間接着力をも十分高い水準で維持でき
るようにしたものである。
【0012】上記の第1および第2の接着性樹脂層は、
それぞれ、次のような機能を果たすものである。 (a) 接着力が高い故、化粧単板シート中の不燃材と紙・
不織布との接着一体化を可能にする。 (b) 不燃材(アルミニウム箔)を含む積層構造におい
て、外気中の水分は表面層の紙・不織布より浸入し、次
いでアルミニウム箔にまで移行し、よってアルミニウム
箔の腐食が発生する。樹脂層がアルミニウム箔の両側を
被覆するように介在することにより、水分の移行が遮断
され、従ってアルミニウム箔の腐食の発生を防止するこ
とができる。 (c) 樹脂層は柔軟性が高いことから、これを化粧単板シ
ートの積層要素とすることにより、化粧単板シートに適
度の柔軟性を付与して施工時下地の凹凸を吸収するとと
もに、該シート自体に適度の可撓性および曲げ適性(曲
げたとき、単板が割れず、木目が拡張する性質)を付与
し、曲げ加工を容易にする。 (d) さらに、不燃材と一緒になって、突板のあばれ、反
りを抑える。一般に、上記(a) 〜(d) の性能は、接着性
樹脂層への難燃剤の配合により悪化し、特に接着力の低
下並びにアルミニウム箔の腐食発生は顕著になる。本発
明は、接着性樹脂層としてエチレン−アクリル酸共重合
体(EAA)およびアイオノマーからなる群より各々独
立に選択された樹脂層を適用することにより、上記(a)
〜(d) の性能の悪化を極力抑止したものである。なお、
この限定事項は、従来より樹脂層として慣用されるポリ
エチレンまたはポリプロピレン層を使用した化粧単板シ
ートにおいては、上記の性能の悪化が著しいが、上記群
の接着性樹脂層を使用した化粧単板シートにおいては、
その悪化の進行が大変遅いという本発明者による新規な
知見に基づくものである。また、本発明で用いる第1お
よび第2の接着性樹脂層は、同種であっても異種であっ
ても、また各樹脂層は単層であっても複層であってもよ
い。
【0013】不燃材のアルミニウム箔は、化粧単板シー
トに適度の剛性を持たせて突板の寸法変化、あばれ、反
りを抑えるために、また化粧単板シートに高い寸法安定
性を付与するために、積層要素とされるものである。な
お、本発明において、アルミニウム箔とは、アルミニウ
ムの純金属またはその合金の総てを指す。また、ガラス
繊維シートとは、例えばガラス繊維不織布よりなるシー
ト材である。ガラス繊維シートは、適度の強度を化粧単
板シートに与える他、銘木単板のあばれ、反りを抑え、
高い寸法安定性を化粧単板シートに付与せしめるため
に、その積層要素とされた不燃材である。従って、ガラ
ス繊維シートが介在する本発明の銘木化粧シートは、不
燃性に優れるだけでなく、強度、寸法安定性、電気絶縁
性、耐腐食性さらに耐薬品性の面でも良好なものにな
る。本発明で用いうるガラス繊維シートとしては、市販
のガラス繊維不織布、例えばグラスパー GHN−25
(王子製紙株式会社製、坪量25g/m2 )、グラスパ
ー GHN−25GS(王子製紙株式会社製、坪量25
g/m2 )およびグラベスト FBP 025(オリベ
スト株式会社製、坪量25g/m2 )が挙げられる。
【0014】また、考慮すべきことは、上記の接着性樹
脂層を不燃材の両側に各々積層した構成の化粧単板シー
トが、難燃剤を配合したとき、昭和59年9月29日建
設省告示第1372号に基づく表面試験[加熱試験]に
おいて防火材料における準不燃性能を有するものになる
かどうかは、難燃剤が添加される接着性樹脂層の重量
(厚さ)並びに不燃材の重量(厚さ)とも密接に関係し
ている点である。難燃剤が二つの接着性樹脂層にそれぞ
れ配合された上記の化粧単板シートにおいて、接着性樹
脂層の重量をしだいに増加したとき、その重量が約38
g/m2(つまり厚さ約40μm)までは十分満足な難
燃性が確保されるが、それより増大すると、難燃剤の配
合量が相当に増えるにも拘らず、難燃性が低下し始め、
接着性樹脂層の重量が47g/m2 (厚さ50μm)を
越すと、上記の準不燃の性能を確保できなくなる。他
方、接着性樹脂層の重量が約18g/m2 (厚さ約20
μm)であっても、高い難燃性が得られ、上記の準不燃
性能を確保することができるが、それよりも減少する
と、添加される難燃剤の総量が減少して難燃性が低下す
るだけでなく、化粧単板シート全体に十分な柔軟性を付
与できなくなる。かかる観点より、本発明のより好まし
い態様は、第1の接着性樹脂層および第2の接着性樹脂
層の重量がそれぞれ18ないし47g/m2 の範囲内
(厚さ20ないし50μmの範囲内)であるときであ
る。また、不燃材のうち、アルミニウム箔の重量に関し
ては、その重量が27g/m2 (つまり厚さ10μm)
もあれば、アルミニウム箔は上記の準不燃性能を達成で
きる程の高い不燃化作用を発揮することができる。しか
しながら、アルミニウム箔の重量が82g/m2 (厚さ
30μm)を越すと、化粧単板シートは、可撓性が極度
に悪くなり、曲げ加工しにくい剛直なシートとなり、表
面化粧材として不向きな製品となる。そこで、本発明の
より好ましい態様は、アルミニウム箔の重量が27ない
し82g/m2 の範囲内(厚さ10μmないし30μm
の範囲内)であるときである。また、ガラス繊維シート
の重量に関しては、その重量がおよそ10g/m2 もあ
れば、ガラス繊維シートは上記の準不燃性能を達成でき
る程の高い不燃化作用を発揮することができる。しか
し、ガラス繊維シートの重量が40g/m2 を越すと、
化粧単板シートは、可撓性が極度に悪くなり、曲げ加工
しにくい剛直なシートとなり、表面化粧材として不向き
な製品となる。そこで、本発明のより好ましい態様は、
ガラス繊維シートの重量が10ないし40g/m2 の範
囲内であるときである。本発明者は、各々上記の範囲の
厚さを有する、上記の特定の接着性樹脂層および不燃材
(アルミニウム箔)を採用した場合において、化粧単板
シートの各要素間の接着力およびアルミニウム箔の腐食
等が問題とならない条件の下、難燃剤は2つの接着性樹
脂層にそれぞれ15重量%まで配合することができ、か
つ、そのような難燃剤の高配合により、防火材料におけ
る準不燃性能を満たす高い難燃性を達成できることを確
認したのである。而して、上述した本発明のより好まし
い態様は、本発明者によるこの新しい知見に基づき、完
成している。
【0015】本発明において用いる紙または不織布は、
下地の凹凸を緩衝して化粧シートの浮き上がりを防止す
るために、また内側のアルミニウム箔およびガラス繊維
シートの輝きを隠蔽するために、積層要素とされるもの
である。本発明で用いる紙または不織布には、和紙、洋
紙(上質紙、中質紙等)、クラフト紙、薄葉紙または樹
脂含浸紙、並びに、ポリエチレン不織布、ポリエステル
/パルプ不織布等の各種不織布など、すべての繊維質シ
ートが包含される。紙または不織布の坪量は、15〜1
00 g/m2 、好ましくは20〜50 g/m2 である。ま
た、本発明において、銘木単板としては、各種の銘木よ
り、例えば0.05ないし3.0mmの厚さに、好ましく
は0.10ないし0.4mmの厚さに、切削加工された挽
板または突板を適用することができる。銘木単板の木理
は、特に限定されず、柾目、追柾、板目またはこぶ杢な
ど、いずれでもよい。また、銘木単板の樹種も特には、
限定されないが、好ましい樹種の例は、次の通りであ
る。:檜、楢、欅、桜、楡、黒柿、栃、桂、楓、槐、楠
木等:ローズウッド、チーク、マホガニー、コクタン
(黒壇)、シタン(紫檀)、バーズアイメープル、アメ
リカンブラックウォールナット、クラロウォールナッ
ト、ラテヌォールナット、クィンスランドウォールナッ
ト、ゼブラウッド、マンガシロ、ブラジリアンローズ、
カリン(花梨)、バーシモン、シルバーローズ、パル
マ、レッドウッド、パープルウッド、シルキーオーク、
タイワンクス、チェリー、マグノリヤ、黒レオ(ダ
オ)、白レオ、サベリ、ブビンカ、マコレ、マドローナ
ー、ミルトル、メープル、アッシン、インブイヤー等。
接着剤層は、銘木単板と紙または不織布とを接着するた
めに、積層要素とされる。単板と紙または不織布との接
着が比較的容易であるため、本発明において使用される
接着剤の種類は特に限定されないが、例えば、エチレン
酢酸ビニル樹脂(EVA)接着剤、酢酸ビニル−アクリ
ル共重合体接着剤、水性ビニルウレタン系接着剤、また
はアクリル系粘着剤などが有利に利用することができ
る。また、本発明における防燃性銘木化粧板は、上述の
各要素より成る防燃性銘木化粧シートを表面材とし、こ
れを厚肉の基材の上に貼着してなるものであるが、かか
る基材としては、有利には、木質系の基材(例えば、合
板、MDF、パーティクルボードハニカムボード等)、
無機質系の基材(例えば、石膏ボード、軽カル板、石綿
パーライト板等)または金属系の基材(例えば、アルミ
ニウム板、鉄板等)が適用される。
【0016】また、本発明の防燃性銘木化粧シートおよ
び化粧板は、予め難燃剤がそれぞれ添加された2種の接
着性樹脂を用いて、一般的な押出しラミネート法および
熱圧締法に従って、難燃剤が含有された特定の接着性樹
脂層を不燃材の両側に積層した構成の化粧単板シートを
製造(特に量産)することができる。防燃性銘木化粧シ
ートは、難燃剤配合の段階と積層成形の段階との2段階
より製造することができる。前者の段階は、所定量(重
量比で5%ないし15%)の難燃剤を第1の接着性樹脂
および第2の接着性樹脂の双方にそれぞれ添加する段階
である。また、後者の段階には、製造上有利な方法とし
て次の2通りの方法がある。一の方法は、(a) まず、押
出しラミネート法に従い、紙または不織布;第1の接着
性樹脂の層;不燃材(アルミニウム箔、ガラス繊維シー
ト);第2の接着性樹脂の層;紙または不織布よりなる
積層体を成形し、次に、接着剤を該積層体の上側の紙ま
たは不織布の上に塗布し、続いて、銘木単板をその上に
オーバーレイし、そしてこれら全体を熱圧接着するとい
う方法である。また、別の方法は、(b) 一方で、押出し
ラミネート法に従い、第1の接着性樹脂の層;不燃材
(アルミニウム箔、ガラス繊維シート);第2の接着性
樹脂の層;紙または不織布よりなる積層体を成形し、ま
た他方で、貼合わせにより、銘木単板;接着剤層;紙ま
たは不織布よりなる単板裏打ちシートを製造し、そし
て、前記積層体と単板裏打ちシートとを熱圧接着すると
いう方法である。また、本発明の防燃性銘木化粧板は、
さらに、上記の方法に従い製造された防燃性銘木化粧シ
ートを木質系、無機質系または金属系基材の上に貼着す
るという段階を経て製造される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0018】実施例1 この実施例は、防燃性銘木化粧シートに関する。これ
は、図1に示すように、紙または不織布1(坪量30g
/m2 の紙);第2の接着性樹脂層2(重量38g/m
2 、厚さ40μmのアイオノマー層);アルミニウム箔
3(重量41g/m2 、厚さ15μm);第1の接着性
樹脂層4(重量38g/m2 、厚さ40μmのアイオノ
マー層);紙または不織布5(坪量30g/m2 の中質
紙);接着剤層6(酢酸ビニルアクリル共重合体接着
剤);銘木単板7(厚さ0.24mmの楢突板)が最下
層より順に積層され、一体に圧着成形されてなる化粧シ
ートである。そして本実施例では、難燃剤として三酸化
アンチモンおよび臭素系難燃剤が第1の接着性樹脂層4
および第2の接着性樹脂層2の双方に含有されている。
【0019】本実施例の化粧シートは、以下の手順に従
い、製造された。 難燃剤の配合 三酸化アンチモンおよび臭素系難燃剤を各々適量づつ、
アイオノマーの中に添加し、次いで、ロール練り等によ
って、これを均質になるまで十分に混和し、難燃剤の配
合された第1の接着性樹脂層4および第2の接着性樹脂
層2の双方を調製した。 積層成形 mm 一のプロセスとして、図3に示すように、最初に押出し
ラミネート法に従い、坪量30g/m2 の紙1;前記ア
イオノマーよりなる第2の接着性樹脂層2(厚さ40μ
m);厚さ15μmのアルミニウム箔3;前記アイオノ
マーよりなる第1の接着性樹脂層4(厚さ40μm);
坪量30g/m2 の紙5よりなる積層体10を成形し
(図3(A) )、次に酢酸ビニルアクリル共重合体接着剤
6を積層体10表面の紙5の上に適量塗布し(図3(B)
)、続いて厚さ0.24mmの楢突板7をその上にオ
ーバーレイし(図3(C) )、そしてこれら全体を熱圧締
することにより、防燃性銘木化粧シートに仕上げた(図
3(D) )。また、別の積層成形プロセスにより本実施例
の化粧シートを製作した。図4に示すように、まず一方
で、押出しラミネート法に従い、坪量30g/m2 の紙
1;前記アイオノマーよりなる第2の接着性樹脂層2
(厚さ40μm);厚さ15μmのアルミニウム箔3;
前記アイオノマーよりなる第1の接着性樹脂層4(厚さ
40μm)よりなる積層体11を成形し(図4(A) )、
また他方で、貼合わせにより( 110℃× 7kg/cm2× 3分
の条件による熱圧締)、厚さ0.24mmの楢突板7;
酢酸ビニルアクリル共重合体接着剤6;坪量30g/m
2 の紙5よりなる単板裏打ちシート12を製造し(図4
(B) )、そして、積層体11と単板裏打ちシート12と
をホット・コールド連続プレス機の中に入れ、これらを
125℃×7kg/cm2×15分の条件で熱圧締し、続いて同じ
プレス圧を維持したまま、強制冷却により常温に降温す
るまで圧締を続け(図4(C) )、その後、必要により、
サンドペーパー# 240を用いて突板7の表面を研磨し続
いてその表面にポリウレタン樹脂塗料(固形分塗布量 1
0 g/m2 )を塗装することにより、防燃性銘木化粧シー
ト8を作り上げた(図4(C) )。
【0020】実施例2 この実施例は、防燃性銘木化粧板に関する。これは、図
2に示すように、実施例1の防燃性銘木化粧シート8が
木質系基材9(合板、MDF等)の上に貼着されてなる
化粧板である。従って、本実施例では、特徴的なこと
に、表面材たる化粧シートの内部層2、4それぞれに三
酸化アンチモンおよび臭素系難燃剤が配合されている。
この実施例の防燃性銘木化粧板は、図4(D) に示すよう
に、上記のプロセスに従い製造された防燃性銘木化粧シ
ート8を、木質系基材9の上に貼着することにより、作
り上げた。
【0021】実施例3 この実施例は、防燃性銘木化粧シートに関する。これ
は、図5に示すように、紙または不織布1(坪量30g
/m2 の紙);第2の接着性樹脂層2(重量38g/m
2 、厚さ40μmのエチレン−アクリル酸共重合体(E
AA)層);ガラス繊維不織布13(重量25g/m
2 );第1の接着性樹脂層4(重量38g/m2 、厚さ
40μmのエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)
層);紙または不織布5(坪量30g/m2 の中質
紙);接着剤層6(酢酸ビニルアクリル共重合体接着
剤);銘木単板7(厚さ0.24mmの楢突板)が最下
層より順に積層され、一体に圧着成形されてなる化粧シ
ートである。そして本実施例では、難燃剤として三酸化
アンチモンおよび臭素系難燃剤が第1の接着性樹脂層4
および第2の接着性樹脂層2の双方に含有されている。
【0022】而して、実施例1の化粧シートも、実施例
2の化粧板も、そして実施例3の化粧シートも、高い難
燃性を有し、満足な防火性能を発揮するものであった。
このことは、次の試験例の結果からも、確認することが
できる。
【0023】試験例1:化粧シートの表面燃焼試験 実施例1の防燃性銘木化粧シートについて、防火材料の
建設省告示および JISA 1321 に従い、表面燃焼試験を
行なった。試験に供する基材として、法定不燃材料の石
綿パーライト板(10mm厚)および法定準不燃材料の
石膏ボード(9mm厚)を採用し、そして各々その上に
実施例1の化粧シートを貼着して、試験体を作成した。
各基材につき2個の試験体を準備した。なお、化粧シー
トと基材との貼着には、酢酸ビニルエマルジョン接着剤
を塗布量(固形分)40g/m2にて使用した。試験の
結果を次の表に示す。 この表より、化粧シートを不燃基材の上に貼着した試験
体も、またそれを準不燃基材の上に貼着した試験体も、
準不燃の性能を有することがわかる。したがって、実施
例1の化粧シートは、準不燃の性能を発揮する壁装材料
であると認められる。
【0024】試験例2:化粧シートの表面燃焼について
の比較試験 各化粧シートについて、防火材料の建設省告示および J
IS A 1321 に従う表面燃焼試験を以下の通り行ない、そ
の防火性能を比較してみた。 −供試化粧シート 次の積層構成をなす化粧シートA、BおよびCを夫々、
各シートにつき3枚づつ製作し、上記試験に供すること
とした。 化粧シートA; (最上層)突板/接着剤層/紙/無処理の接着性樹脂層
/アルミニウム箔/無処理の接着性樹脂層/紙(最下
層) 化粧シートB; (最上層)突板/接着剤層/紙/難燃剤含有の接着性樹
脂層/アルミニウム箔/無処理の接着性樹脂層/紙(最
下層) 化粧シートC; (最上層)突板/接着剤層/紙/難燃剤含有の接着性樹
脂層/アルミニウム箔/難燃剤含有の接着性樹脂層/紙
(最下層) −化粧シートの積層要素 上記各化粧シートに使用された材料は、次の通りであ
る。 突板:かば材 気乾重量 109g/m2 表面塗装無し 紙 :坪量30g/m2 接着剤層:酢酸ビニル系接着剤 塗布量(固形分) 20g/m2 接着性樹脂層:エチレン−アクリル酸共重合体樹脂(EAA)の接着性フィルム 厚さ40μm 無処理の接着性樹脂層には、難燃剤が添加されて いない。難燃剤含有の接着性樹脂層には、三酸化アンチモンおよ びブロム系難燃剤が合計で重量比で12%含有されている。 アルミニウム箔: 厚さ 15μm −表面燃焼試験 表面燃焼試験のための基材として、法定準不燃材料の石
膏ボード(9mm厚)を採用し、その上に上記の化粧シ
ートA、BおよびCを夫々貼着し、供試シートを各種類
ごとに3個づつ作成した。なお、化粧シートと基材との
貼着には、酢酸ビニルエマルジョン接着剤を塗布量(固
形分)40g/m2 にて使用した。試験の結果を次の表
に示す。 なお、準不燃の性能の規格値は、温度時間面積 tdθ<
100、発煙係数 CA<60、残炎時間=0である。こ
の表より、適量の難燃剤を接着性樹脂層に含有すること
により、化粧シートは、法定準不燃の性能を発揮し、し
かも上下2層の接着性樹脂層に含有すれば、防火性能が
ますます向上することがわかる。
【0025】試験例3:防燃性銘木化粧シートの表面燃
焼試験 各防燃性銘木化粧シートについて、防火材料の建設省告
示および JIS A 1321に従う表面燃焼試験を以下の通り
行ない、その防火性能を比較してみた。 −供試化粧シート 次の積層構成をなす化粧シートC* 、DおよびEを夫
々、各シートにつき3枚づつ製作し、上記試験に供する
こととした。 化粧シートC* ;(最上層)単板/接着剤層/紙/難燃
剤12%含有の接着性樹脂層/アルミニウム箔/難燃剤
12%含有の接着性樹脂層/紙(最下層) 化粧シートD ;(最上層)単板/接着剤層/紙/難燃
剤12%含有の接着性樹脂層 */紙(最下層) 化粧シートE;(最上層)単板/接着剤層/紙/無処理
の接着性樹脂層/アルミニウム箔/ブロム系難燃剤24
%含有の接着性樹脂層/紙(最下層) −化粧シートの積層要素 上記各化粧シートに使用された材料は、次の通りであ
る。 単板:かば材 気乾重量 112g/m2 表面塗装無し 紙 :坪量30g/m2 接着剤層:酢酸ビニル系接着剤 塗布量(固形分) 20g/m2 アルミニウム箔: 厚さ 15μm 難燃剤12%含有の接着性樹脂層:ブロム系難燃剤が重
量比で12%含有されている、40μ厚のEAA樹脂の
接着性フィルム 難燃剤12%含有の接着性樹脂層 *:ブロム系難燃剤が
重量比で12%含有されている、80μ厚のEAA樹脂
の接着性フィルム 無処理の接着性樹脂層:難燃剤が添加されていない、4
0μ厚のEAA樹脂の接着性フィルム 難燃剤24%含有の接着性樹脂層:ブロム系難燃剤が重
量比で24%含有されている、40μ厚のEAA樹脂の
接着性フィルム −表面燃焼試験 表面燃焼試験のための基材として、法定準不燃材料の石
膏ボード(9mm厚)を採用し、その上に上記の化粧シ
ートC* 、DおよびEを夫々貼着し、供試シートを各種
類ごとに3個づつ作成した。なお、化粧シートと基材と
の貼着には、酢酸ビニルエマルジョン接着剤を塗布量
(固形分)40g/m2 にて使用した。試験の結果を次
の表に示す。 なお、準不燃の性能の規格値は、温度時間面積 tdθ<
100、発煙係数 CA<60、残炎時間=0である。こ
の表より、次のことが理解される。防燃性銘木化粧シー
トC* は、難燃剤含有の接着性樹脂層/アルミニウム箔
/難燃剤含有の接着性樹脂層の3層構造を有する化粧シ
ートであり、測定3点いずれについても、準不燃の性能
の規格を満たす。これに対し、防燃性銘木化粧シートD
は、難燃剤含有の接着性樹脂層のみでアルミニウム箔が
介在していない構造を有する化粧シート(化粧シートC
* のような3層構造を形成しておらず、すなわち、接着
性樹脂層の厚さは化粧シートC*における該樹脂層の厚
さの2倍の厚さであって、化粧シートC* よりアルミニ
ウム箔を取り除いた材料構成をなす。)であり、燃焼試
験において石膏ボードの特に表層の紙の燃焼が激しく、
測定3点いずれもtdθ>100であり、準不燃性能の規
格を満たさない。また、防燃性銘木化粧シートEは、無
処理の接着性樹脂層/アルミニウム箔/難燃剤含有の接
着性樹脂層の3層構造を有する化粧シート(化粧シート
* のような3層構造を形成するが、難燃剤は一方の接
着性樹脂層のみに含有され、その含有量は化粧シートC
* における含有量の2倍の量である。)であり、測定3
点のうち2点についてtdθ>100であるので、準不燃
の性能試験について、化粧シートDと同様、不合格とな
る。なお、防燃性銘木化粧シートC* において準不燃の
性能が発揮されるのは、第2の接着性樹脂層(難燃剤含
有されている)およびアルミニウム箔がシート裏側の紙
・不織布および石膏ボードの表面紙への炎の侵入を遅延
させ、かつ、第1の接着性樹脂層(難燃剤含有されてい
る)がシート表側の単板、接着剤層、および紙・不織布
の燃焼を遅延させ、炭化を促進して、断熱層を形成する
という機構によるものと推量される。したがって、接着
性樹脂層/アルミニウム箔/接着性樹脂層という3層の
積層構造を備えかつ難燃剤を双方の接着性樹脂層に各々
含有せしめることにより、アルミニウム箔が接着性樹脂
層の中に介在されていない構造の化粧シートと比較し
て、また、3層の積層構造を有するが難燃剤が一方の接
着性樹脂層のみに含有されている構造の化粧シートと比
較して、防火性能が著しく向上し、よって、本発明の防
燃性銘木化粧シートは、法定準不燃の性能を満足に発揮
することができるものである。
【0026】試験例4:接着性樹脂層および不燃材の重
量による、防燃性銘木化粧シートの防火性能への影響に
ついて 接着性樹脂層の重量が種々異なる各防燃性銘木化粧シー
トについて、また、不燃材(アルミニウム箔、ガラス繊
維シート)の重量が種々異なる各防燃性銘木化粧シート
について、防火材料の建設省告示および JIS A 1321 に
従う表面燃焼試験を以下の通り行ない、その防火性能を
比較してみた。 −供試化粧シート 試験に用いられた防燃性銘木化粧シートは、いずれも次
の積層構成をなす。 (最上層)単板/接着剤層/紙/難燃剤含有の接着性樹
脂層/アルミニウム箔またはガラス繊維シート/難燃剤
含有の接着性樹脂層/紙(最下層) 接着性樹脂層の重量が19、28、38、47、57g
/m2 (つまり厚さが20、30、40、50、60μ
m)である5種類の防燃性銘木化粧シートをそれぞれ、
各種類のシートにつき3枚づつ製作し、上記試験に供す
ることとした。いずれの化粧シートも、重量41g/m
2 (厚さ15μm)のアルミニウム箔を含む。また、ア
ルミニウム箔の重量が0、27、41、54、82g/
2 (つまり厚さが0、10、15、20、30μm)
である5種類の防燃性銘木化粧シートをそれぞれ、各種
類のシートにつき3枚づつ製作し、上記試験に供するこ
ととした。いずれの化粧シートも、重量38g/m2
(厚さ40μm)の接着性樹脂層をアルミニウム箔の両
側に備える。さらに、ガラス繊維シートの重量が0、1
0、20、25、30、40、50g/m2 である7種
類の防燃性銘木化粧シートをそれぞれ、各種類のシート
につき3枚づつ製作し、上記の試験に供することとし
た。いずれの化粧シートも、重量38g/m2 (厚さ4
0μm)の接着性樹脂層をアルミニウム箔の両側に備え
る。 −化粧シートの積層要素 上記の化粧シートに使用された材料は、次の通りであ
る。 単板:かば材 気乾重量 105g/m2 表面塗装無し 紙 :薄葉紙 坪量30g/m2 接着剤層:酢酸ビニル系接着剤 塗布量(固形分) 20g/m2 難燃剤含有の接着性樹脂層: ブロム系難燃剤が重量比で12%含有されているEAA樹脂の接着性フィルム ガラス繊維シート:ガラス繊維不織布 グラスパー GHN−25 (王子製紙株式会社製、坪量25g/m2 ) −表面燃焼試験 表面燃焼試験のための基材として、法定準不燃材料の石
膏ボード(9mm厚)を採用し、その上に上記の防燃性
銘木化粧シートを夫々貼着し、供試体を各種類ごとに3
個づつ作成した。なお、化粧シートと基材との貼着に
は、酢酸ビニルエマルジョン接着剤を塗布量(固形分)
40g/m2 にて使用した。試験の結果を次の二つの表
に示す。 また、図6は、接着性樹脂層の重量が種々異なる各防燃
性銘木化粧シートについての結果を表わすグラフであ
り、図7は、アルミニウム箔の重量が種々異なる各防燃
性銘木化粧シートについての結果を表わすグラフであ
る。これらの表およびグラフより、次のことが理解され
る。試験された防燃性銘木化粧シートは、接着性樹脂層
の重量が約38g/m2 (厚さ約40μm)以下である
とき、ほぼ同程度の高い防火性能を示し、準不燃の基準
に適合するが、その重量が約38g/m2 を越えると、
防火性能は悪化し、準不燃の性能に達しなくなる。ま
た、アルミニウム箔の重量が27g/m2 ないし82g
/m2 (つまり厚さが10μmないし30μm)の範囲
内であるとき、準不燃の基準を満たす大変高い防火性能
を示す。さらに、ガラス繊維シートの重量が10g/m
2 ないし40g/m2 の範囲内であるとき、準不燃の基
準を満たす大変高い防火性能を示す。
【0027】試験例5:接着性樹脂層の接着力と難燃剤
含有量との関係 防燃性銘木化粧シートにおける接着力の低下は、同シー
トの強度、柔軟性を減少し、その可撓性および曲げ適性
を悪化せしめる。曲げ適性が悪いと、曲げたときに単板
の木目が追従して拡張せず、割れが生じ、よって、とり
わけ曲面部への曲げ貼着を困難なものにする。従って、
接着力と難燃剤含有量との関係を知ることは重要であ
り、本試験例はこの関係を調べたものである。 1)供試防燃性銘木化粧シート 構成 最上層より、銘木単板(樺柾目単板、厚さ0.25m
m)/接着剤層(酢酸ビニル系接着剤、塗布量(乾燥
時)20g/m2 )/薄葉紙(坪量30g/m2 )/第
1の接着性樹脂層(重量 約38g/m2 、厚さ40μ
m)/アルミニウム箔(重量41g/m2 、厚さ15μ
m)/第2の接着性樹脂層(重量 約38g/m2 、厚
さ40μm)/薄葉紙(坪量30g/m2 )よりなる積
層構造を有する。第1および第2の接着性樹脂層とし
て、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)より成る
防燃性銘木化粧シート、および、低密度ポリエチレン
(LDPE)より成る防燃性銘木化粧シートの2種類を
作製し、これらを本試験に供することとした。そして、
これら接着性樹脂層には、下記の表に示す量のブロム系
難燃剤が各層に等量づつ配合されている。 製造法 本発明の方法に従い製造したが、その熱圧接着は、次の
手順により行なった。得られた積層体をホットコールド
連続プレス機の中に収め入れ、これを125℃×7 kg/
cm2 ×15分の条件で熱圧締し、続いて、プレス圧力を
同じに維持したまま、強制冷却し、それが常温に降温す
るまで圧締を続ける。 2)接着力の測定 2種類の供試防燃性銘木化粧シートより、打ち抜きも
しくは切断等により、それぞれ15mm幅のストリップ
(ストリップの長さ方向は単板の木目方向と平行であ
る。)を作製し、そしてナイフを用いて、該ストリップ
の先端部において第1の接着性樹脂層とその上層側の紙
との間に裂け目をいれ、そこより強制的にストリップの
約1/2の長さの部位まで引き剥して、180度ピーリ
ング強度測定用の試験体(一端側にて2つの片に分かれ
ている。)を作製した。 −測定1.− 作製された2種類の試験体(各種類に付き3個の試験
体)をそれぞれ、常温の室内に24時間の間静置し、そ
してその後、取り出した各試験体について、一般の試験
規格に従って常態180°ピーリング強度(g/15m
m)を測定した。なお、供試防燃性銘木化粧シートに用
いられた紙それ自体の層内剥離強度(紙間剥離強度)は
平均で、1800g/15mmである。 −測定2.− また、作製された2種類の試験体(各種類に付き3個の
試験体)をそれぞれ、40℃、相対湿度95%の雰囲気
に調整されたチャンバ内に7日間置き、続いて25℃、
相対湿度55%の雰囲気下に3日間放置し、そしてその
後、取り出した各試験体について、測定1.と同様の方
法で常態180°ピーリング強度(g/15mm)を測
定した。 3)結果 上記測定1.および測定2.の結果を以下の表に示す。
この表中、ピーリング強度は、3回の試験における常態
180°ピーリング強度の平均値を表わす。また、図8
は、測定1.の結果を表わすグラフであり、図9は、測
定2.の結果を表わすグラフである。 この表およびグラフより、次のことが理解される。接着
性樹脂層としてLDPE層より成る防燃性銘木化粧シー
トにあっては、接着性樹脂層とこれに隣接する紙との間
の接着力は、難燃剤の添加により急激に低下し、難燃剤
を僅か5重量%配合しただけで、その接着力は難燃剤未
配合の場合と比べてほぼ半減し、さらに難燃剤の配合量
を増加すると、層間接着力は格段に低下し、接着性樹脂
層と紙との間で剥離が起きやすくなる。特に、化粧シー
トを高温高湿の雰囲気下に曝した場合には、その後それ
を常温中湿度の雰囲気下に戻して乾燥させたとしても、
層間接着力の低下は著しく、接着性樹脂層と紙との間で
容易に剥離が生じるようになり、とりわけ難燃剤の配合
量が多いときには、化粧シートは積層構造を維持できな
くなる。これに対して、接着性樹脂層としてEAA樹脂
より成る防燃性銘木化粧シートにあっては、接着性樹脂
層とこれに隣接する紙との間の接着力は、難燃剤の少量
(5重量%ぐらい)添加の場合ではほとんど低下せず、
さらに難燃剤の配合量をより多くしても、層間接着力の
低下の進行はいたって緩やかであり、そして、難燃剤を
20重量%配合したとき、接着力の低下が目立ちはじ
め、接着性樹脂層と紙との間で剥離が起きるようにな
る。従って、接着性樹脂層としては、EAA樹脂層を適
用すべきであり、かつ、その場合において、それへの難
燃剤の配合量は最大で、およそ15%に制限すべきであ
るとの結論が導かれる。
【0028】試験例6:接着性樹脂層の水分遮断性能と
難燃剤含有量との関係 1)EAA樹脂よりなりかつブロム系難燃剤が以下の表に
示す添加量にて配合された種々の接着性樹脂を調製し、
そして、各々の該樹脂を押出しラミネート法に従って、
紙(坪量30g/m3 )とアルミニウム箔(厚さ15μ
m)との間に押し出し、紙/難燃剤含有の接着性樹脂層
/アルミニウム箔の積層体を製造した。 2)試験法 炭酸ナトリウム1%水溶液を含浸させた脱脂綿の塊を上
記の積層体の紙表面に置き、続いて時計皿で脱脂綿の塊
を覆って水分の揮発を抑える。そして、これをその状態
のまま室温にて12時間の間放置した。その後、時計皿
を取り外し、積層体を水で洗浄し、室温で乾燥させた。 3)評価 しかる後、得られた積層体のアルミニウム箔の表面を観
察し、腐食痕の発生の有無により、各積層体の接着性樹
脂層は水分遮断性能が良好であるかそれとも不良である
かを判定することとした。腐食痕の発生有りは水分遮断
の性能が不十分であることを意味し、一方、腐食痕の発
生無しは水分遮断の性能が十分良好であることを意味す
る。結果は以下の表に示す。 この表より、難燃剤の配合量が約20%以上になると、
接着性樹脂層の本来具える水分遮断性能(外部から浸入
した水がさらに内部に浸透するのを妨げ、隣接するアル
ミニウム箔の腐食の発生を防止する性質)が著しく低下
し、アルミニウム箔の腐食の発生が観察されるようにな
ることがわかる。従って、接着性樹脂層への難燃剤の配
合量は最大で、およそ15%に制限すべきであるとの結
論が導かれる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高い難燃性を有し、建設省告示およびJIS A 1321 に従
う表面燃焼試験において準不燃の性能を満足に発揮する
ことができ、防火材料として優れた製品(防燃性銘木化
粧シート、防燃性銘木化粧板)が提供される。その上、
本発明によれば、突板の変色による製品価値の低下や製
造不良の発生など、従来見られた種々の欠点、問題が起
きないだけでなく、難燃剤の含有による接着力の低下、
腐食の発生、可撓性の低減等、諸性能の悪化をもひき起
こさないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の防燃性銘木化粧シートを示
す断面図である。
【図2】本発明の実施例2の防燃性銘木化粧板を示す断
面図である。
【図3】図3(A) ないし図3(D) は、図1の防燃性銘木
化粧シートの製造工程を示す図である。
【図4】図4(A) ないし図4(D) は、図1の防燃性銘木
化粧シート並びに図2の防燃性銘木化粧板の製造工程を
示す図である。
【図5】実施例3の防燃性銘木化粧シートを示す断面図
である。
【図6】図6は、難燃剤含有の接着性樹脂層の重量と温
度時間面積の関係を示すグラフである。
【図7】図7は、アルミニウム箔の重量と温度時間面積
の関係を示すグラフである。
【図8】図8は、室内静置24時間後のピーリング強度
と難燃剤の含有量との関係を示すグラフである。
【図9】図9は、40℃×95%RH中7日間→25℃
×55%RH中3日間後のピーリング強度と難燃剤の含
有量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 紙または不織布 2 第2の接着性樹脂層 3 アルミニウム箔 4 第1の接着性樹脂層 5 紙または不織布 6 接着剤層 7 銘木単板 8 防燃性銘木化粧シート 9 木質系基材 13 ガラス繊維シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 21/10 B32B 21/10 31/30 31/30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銘木単板;接着剤層;紙または不織布;
    第1の接着性樹脂層;アルミニウム箔またはガラス繊維
    シート;第2の接着性樹脂層;紙または不織布がシート
    表面より下方へ順に積層され、一体に圧着成形されてな
    る化粧単板シートであって、前記第1の接着性樹脂層お
    よび第2の接着性樹脂層は、エチレン−アクリル酸共重
    合体およびアイオノマーからなる群より各々独立に選択
    された樹脂層より成り、かつ、難燃剤が該第1の接着性
    樹脂層および第2の接着性樹脂層の各層にそれぞれ、重
    量比で5%ないし15%の量含有されていることを特徴
    とする防燃性銘木化粧シート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の防燃性銘木化粧シート
    が、木質系、無機質系または金属系基材の上に貼着され
    ていることを特徴とする防燃性銘木化粧板。
JP10026583A 1998-01-23 1998-01-23 防燃性銘木化粧シートおよび防燃性銘木化粧板 Pending JPH10175274A (ja)

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