JPH10176211A - 金属精錬時のダスト逸散抑制方法及び装置 - Google Patents
金属精錬時のダスト逸散抑制方法及び装置Info
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- JPH10176211A JPH10176211A JP33840696A JP33840696A JPH10176211A JP H10176211 A JPH10176211 A JP H10176211A JP 33840696 A JP33840696 A JP 33840696A JP 33840696 A JP33840696 A JP 33840696A JP H10176211 A JPH10176211 A JP H10176211A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、「上吹きランスの構造変更や多量ス
ラグ操業を行なわずとも、精錬容器内で発生したダスト
を系外に逸散させない」ことが可能な溶融金属精錬時の
ダスト逸散抑制方法及び装置を提案することを目的とし
ている。 【解決手段】酸素を吹き付け及び/又は吹込み可能な転
炉型精錬容器内に保持した溶融金属に、炭材を投入して
該炭材を酸素で燃焼しつつ、該溶融金属を精錬するに際
し、炉内発生ガスの上向き流れを撹拌するよう、上記該
溶融金属より上方の該容器内に、非酸化性ガスを別途吹
込む。
ラグ操業を行なわずとも、精錬容器内で発生したダスト
を系外に逸散させない」ことが可能な溶融金属精錬時の
ダスト逸散抑制方法及び装置を提案することを目的とし
ている。 【解決手段】酸素を吹き付け及び/又は吹込み可能な転
炉型精錬容器内に保持した溶融金属に、炭材を投入して
該炭材を酸素で燃焼しつつ、該溶融金属を精錬するに際
し、炉内発生ガスの上向き流れを撹拌するよう、上記該
溶融金属より上方の該容器内に、非酸化性ガスを別途吹
込む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属精錬時のダス
ト逸散抑制方法及び装置に関し、特に、鉄、クロム、マ
ンガン、ニッケル鉱石の溶融還元を転炉型精錬容器で行
う際に、発生するダストの逸散を抑制する技術である。
ト逸散抑制方法及び装置に関し、特に、鉄、クロム、マ
ンガン、ニッケル鉱石の溶融還元を転炉型精錬容器で行
う際に、発生するダストの逸散を抑制する技術である。
【0002】
【従来の技術】上底吹き転炉内に保持した溶銑あるいは
溶鋼に、直接クロム鉱石と炭材を投入して所謂溶融還元
を行うには、通常、多量、且つ高速の酸素ガスが炉内に
供給される。この酸素ガスは、炉内で、溶融金属中や溶
融金属上に存在する炭素と反応して高熱を発生し、該溶
融金属の温度を上昇させたり、還元反応熱(吸熱)を補
償したりする。そして、この酸素ガスは、上吹きラン
ス、あるいは転炉の側壁に設けた横吹羽口を介して供給
されるのが一般的である。例えば、特公昭62−505
44号公報は、溶融還元炉での熱供給手段を開示してお
り、この場合は、上吹きランスから酸素供給を行ってい
る。
溶鋼に、直接クロム鉱石と炭材を投入して所謂溶融還元
を行うには、通常、多量、且つ高速の酸素ガスが炉内に
供給される。この酸素ガスは、炉内で、溶融金属中や溶
融金属上に存在する炭素と反応して高熱を発生し、該溶
融金属の温度を上昇させたり、還元反応熱(吸熱)を補
償したりする。そして、この酸素ガスは、上吹きラン
ス、あるいは転炉の側壁に設けた横吹羽口を介して供給
されるのが一般的である。例えば、特公昭62−505
44号公報は、溶融還元炉での熱供給手段を開示してお
り、この場合は、上吹きランスから酸素供給を行ってい
る。
【0003】ところで、溶融還元精錬を、高生産性を保
ちながら、効率良く且つ経済的に行うには、上記したご
とく、酸素供給速度を大きくする必要がある。つまり、
溶融金属1ton当り、150〜400Nm3 /時間程
度の酸素供給が、一般に行なわれる。その結果、この大
流量で且つ高速の酸素供給に起因したかなりの量のダス
トが、上記精錬容器から逸散することになる。
ちながら、効率良く且つ経済的に行うには、上記したご
とく、酸素供給速度を大きくする必要がある。つまり、
溶融金属1ton当り、150〜400Nm3 /時間程
度の酸素供給が、一般に行なわれる。その結果、この大
流量で且つ高速の酸素供給に起因したかなりの量のダス
トが、上記精錬容器から逸散することになる。
【0004】このダストは、溶融金属自体の微細粒子で
あったり、炉内に投入された炭材の粒子であったりす
る。しかし、いずれにしても、操業上の種々の観点か
ら、本来、炉内に留まるべきものであり、炉外への逸散
は極力少量であることが好ましい。つまり、この炉外へ
の逸散が無視できない量になると、溶湯の歩留りが低下
したり、ダスト処理のコストが大きくなったりする。そ
こで、ダスト逸散の抑制手段として、従来より、以下の
ような方法が提案されてきた。
あったり、炉内に投入された炭材の粒子であったりす
る。しかし、いずれにしても、操業上の種々の観点か
ら、本来、炉内に留まるべきものであり、炉外への逸散
は極力少量であることが好ましい。つまり、この炉外へ
の逸散が無視できない量になると、溶湯の歩留りが低下
したり、ダスト処理のコストが大きくなったりする。そ
こで、ダスト逸散の抑制手段として、従来より、以下の
ような方法が提案されてきた。
【0005】まず、ダスト発生が、上吹き酸素供給が激
しすぎると大きくなることから、酸素供給ランスのノズ
ル形状やノズル数を工夫して酸素流速を低下させる方法
(ソフトブロー化)が採られた。また、例えば、特開平
1−215949号公報は、「酸素と溶湯との反応で発
生してしまったダストを、溶湯面上に存在するスラグ量
を多くしたり、あるいはスラグ厚みを大きくしてスラグ
中に補足し、炉外に排出させない方法」を開示した。さ
らに、「材料とプロセス」(日本鉄鋼協会出版、vo
l.7、No.1)の254頁には、「炉外に逸散され
てしまったダストを、排ガス処理システム内のサイクロ
ンで完全に捕集し、再び炉内に戻す技術が開示されてい
る
しすぎると大きくなることから、酸素供給ランスのノズ
ル形状やノズル数を工夫して酸素流速を低下させる方法
(ソフトブロー化)が採られた。また、例えば、特開平
1−215949号公報は、「酸素と溶湯との反応で発
生してしまったダストを、溶湯面上に存在するスラグ量
を多くしたり、あるいはスラグ厚みを大きくしてスラグ
中に補足し、炉外に排出させない方法」を開示した。さ
らに、「材料とプロセス」(日本鉄鋼協会出版、vo
l.7、No.1)の254頁には、「炉外に逸散され
てしまったダストを、排ガス処理システム内のサイクロ
ンで完全に捕集し、再び炉内に戻す技術が開示されてい
る
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上述
べた従来のダスト逸散抑制方法には、以下のような欠点
があった。まず、酸素供給ランスのノズル形状や数を工
夫して、酸素流速を低下させる方法(ソフトブロー化)
には、「一般に、酸素供給用上吹きランスは、寸法上の
制約や構造上の制約があって、必ずしも自由にノズル形
状や数を変更できない」という問題がある。例え、採り
得る範囲でノズルの改良をしたとしても、酸素ジェット
の流速低減(ソフトブロー化)には限度があり、ダスト
発生速度を顕著に低減することはできない。
べた従来のダスト逸散抑制方法には、以下のような欠点
があった。まず、酸素供給ランスのノズル形状や数を工
夫して、酸素流速を低下させる方法(ソフトブロー化)
には、「一般に、酸素供給用上吹きランスは、寸法上の
制約や構造上の制約があって、必ずしも自由にノズル形
状や数を変更できない」という問題がある。例え、採り
得る範囲でノズルの改良をしたとしても、酸素ジェット
の流速低減(ソフトブロー化)には限度があり、ダスト
発生速度を顕著に低減することはできない。
【0007】次に、溶湯面上のスラグ量を多くしたり、
スラグ厚みを大きくしてダストをスラグ中に補足し、炉
外に排出させない方法には、「多量のスラグ生成、保持
ばかりでなく、余分なスラグ構成用の副原料(CaO、
MgO、SiO2 など)を添加するため、余分な熱補償
をする」必要がある。また、スラグ量を多くするには、
スラグ中に散在する溶湯のエマルジョン粒子も無視でき
ない量になり、溶鋼の歩留りが低下する等の不利な点が
ある。さらに、多量のスラグを保持できるように、精錬
容器の大型化、あるいは、それに伴う設備費や耐火物費
用の増大もある。 加えて、排ガス処理システム内にサ
イクロンを設置し、微細なダストを完全捕集し、そのダ
ストを再び炉内に戻す方法は、設備投資が嵩み、経済的
な対策ではなかった。また、サイクロンで捕集したダス
トをそのまま炉内に戻すと、再度飛散する恐れがあるの
で、該ダストを塊状化したり、キャリアガスと共に吹き
込む必要があり、運転コストや設備が過大となる欠点も
あった。さらに、捕集できるダストの粒径は、サイクロ
ンによって下限が異なり、微小粒径のダストまで捕集し
ようとすると、それだけ大きなサイクロンを設置しなけ
ればならない。
スラグ厚みを大きくしてダストをスラグ中に補足し、炉
外に排出させない方法には、「多量のスラグ生成、保持
ばかりでなく、余分なスラグ構成用の副原料(CaO、
MgO、SiO2 など)を添加するため、余分な熱補償
をする」必要がある。また、スラグ量を多くするには、
スラグ中に散在する溶湯のエマルジョン粒子も無視でき
ない量になり、溶鋼の歩留りが低下する等の不利な点が
ある。さらに、多量のスラグを保持できるように、精錬
容器の大型化、あるいは、それに伴う設備費や耐火物費
用の増大もある。 加えて、排ガス処理システム内にサ
イクロンを設置し、微細なダストを完全捕集し、そのダ
ストを再び炉内に戻す方法は、設備投資が嵩み、経済的
な対策ではなかった。また、サイクロンで捕集したダス
トをそのまま炉内に戻すと、再度飛散する恐れがあるの
で、該ダストを塊状化したり、キャリアガスと共に吹き
込む必要があり、運転コストや設備が過大となる欠点も
あった。さらに、捕集できるダストの粒径は、サイクロ
ンによって下限が異なり、微小粒径のダストまで捕集し
ようとすると、それだけ大きなサイクロンを設置しなけ
ればならない。
【0008】本発明は、かかる事情に鑑み、「上吹きラ
ンスの構造変更や多量スラグ操業を行なわずとも、精錬
容器内で発生したダストを系外に逸散させない」ことが
可能な溶融金属精錬時のダスト逸散抑制方法及び装置を
提案することを目的としている。
ンスの構造変更や多量スラグ操業を行なわずとも、精錬
容器内で発生したダストを系外に逸散させない」ことが
可能な溶融金属精錬時のダスト逸散抑制方法及び装置を
提案することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、溶融金属精錬時における容器内のガス流れ
及びダストの挙動に関して鋭意研究を行い、以下の知見
を得た。一般に、精錬容器の溶融金属、あるいはスラグ
面より上方の空間では、図7に示すように上吹きランス
の極近傍を除き、ガスは垂直上向きに流れる。炉内に上
吹きで供給された酸素ガスは、溶融金属面上やそれが含
有する炭素と反応し、COやCO2 ガスを発生するが、
これらの容器外への排出は、所謂「炉口」部分を通過す
ることに限られるからである。したがって、炉内で発生
したダストも、これらのガス流れに乗り、互いに、粒子
同士が接触する機会が少ない状態で、鉛直上向きの速度
成分をもって容器外に逸散する。
成するため、溶融金属精錬時における容器内のガス流れ
及びダストの挙動に関して鋭意研究を行い、以下の知見
を得た。一般に、精錬容器の溶融金属、あるいはスラグ
面より上方の空間では、図7に示すように上吹きランス
の極近傍を除き、ガスは垂直上向きに流れる。炉内に上
吹きで供給された酸素ガスは、溶融金属面上やそれが含
有する炭素と反応し、COやCO2 ガスを発生するが、
これらの容器外への排出は、所謂「炉口」部分を通過す
ることに限られるからである。したがって、炉内で発生
したダストも、これらのガス流れに乗り、互いに、粒子
同士が接触する機会が少ない状態で、鉛直上向きの速度
成分をもって容器外に逸散する。
【0010】そこで、発明者は、ダスト微粒子に炉内で
互いに接触する機会を作り、粒子を凝集・肥大化して、
粒子1個当りの重量を大きくすれば、溶融金属あるいは
スラグ上に沈降するダストが増え、炉外への逸散が抑制
されると着想した。そして、ダスト相互の接触機会を増
加させることに鋭意努力し、本発明を完成させたのであ
る。
互いに接触する機会を作り、粒子を凝集・肥大化して、
粒子1個当りの重量を大きくすれば、溶融金属あるいは
スラグ上に沈降するダストが増え、炉外への逸散が抑制
されると着想した。そして、ダスト相互の接触機会を増
加させることに鋭意努力し、本発明を完成させたのであ
る。
【0011】すなわち、第一の本発明は、酸素を吹き付
け及び/又は吹込み可能な転炉型精錬容器内に保持した
溶融金属に、炭材を投入して該炭材を酸素で燃焼しつ
つ、該溶融金属を精錬するに際し、炉内発生ガスの上向
き流れを撹拌するよう、上記溶融金属表面より上方の該
容器内に、非酸化性ガスを別途吹き込むことを特徴とす
る金属精錬時のダスト逸散抑制方法である。
け及び/又は吹込み可能な転炉型精錬容器内に保持した
溶融金属に、炭材を投入して該炭材を酸素で燃焼しつ
つ、該溶融金属を精錬するに際し、炉内発生ガスの上向
き流れを撹拌するよう、上記溶融金属表面より上方の該
容器内に、非酸化性ガスを別途吹き込むことを特徴とす
る金属精錬時のダスト逸散抑制方法である。
【0012】また、第2の本発明は、上記第1の本発明
で別途吹込む非酸化性ガスを、炉体側壁に設けたガス吹
き込み口から炉内に吹き込むことを特徴とする金属精錬
時のダスト逸散抑制方法である。さらに、第3の本発明
は、上記非酸化性ガスを、炉体内に炉軸心回りの旋回流
を形成するように吹き込むことを特徴とする金属精錬時
のダスト逸散抑制方法。
で別途吹込む非酸化性ガスを、炉体側壁に設けたガス吹
き込み口から炉内に吹き込むことを特徴とする金属精錬
時のダスト逸散抑制方法である。さらに、第3の本発明
は、上記非酸化性ガスを、炉体内に炉軸心回りの旋回流
を形成するように吹き込むことを特徴とする金属精錬時
のダスト逸散抑制方法。
【0013】加えて、第4あるいは第5の本発明は、上
記溶融金属の精錬が、金属酸化物の溶融還元であること
を特徴とする金属精錬時のダスト逸散抑制方法であり、
あるいは、上記非酸化性ガスが、窒素ガス、希ガス、C
Oガス、CO2 ガス、H2 ガス及び精錬工程で回収され
る排ガスからなる群より選ばれる1種、または2種以上
のガスであることを特徴とするダスト逸散抑制方法であ
る。
記溶融金属の精錬が、金属酸化物の溶融還元であること
を特徴とする金属精錬時のダスト逸散抑制方法であり、
あるいは、上記非酸化性ガスが、窒素ガス、希ガス、C
Oガス、CO2 ガス、H2 ガス及び精錬工程で回収され
る排ガスからなる群より選ばれる1種、または2種以上
のガスであることを特徴とするダスト逸散抑制方法であ
る。
【0014】さらに加えて、第6の本発明は、転炉型精
錬容器の側壁で、且つ炉内に保持された溶融金属表面よ
り上方に、1つ以上の非酸化性ガス吹き込み口を設けた
ことを特徴とする金属精錬時のダスト逸散抑制装置であ
る。本発明では、金属精錬時に容器内で発生するダスト
を、上記のような方法や装置を用いるように処理するの
で、該ダストの容器外への逸散が抑制されるようにな
る。その結果、従来の操業で起きていたダスト逸散に起
因する種々の問題が解消される。つまり、溶湯の歩留り
の低下やダストの処理コストの低減等が可能となる。
錬容器の側壁で、且つ炉内に保持された溶融金属表面よ
り上方に、1つ以上の非酸化性ガス吹き込み口を設けた
ことを特徴とする金属精錬時のダスト逸散抑制装置であ
る。本発明では、金属精錬時に容器内で発生するダスト
を、上記のような方法や装置を用いるように処理するの
で、該ダストの容器外への逸散が抑制されるようにな
る。その結果、従来の操業で起きていたダスト逸散に起
因する種々の問題が解消される。つまり、溶湯の歩留り
の低下やダストの処理コストの低減等が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明で言う「非酸化性ガスを別
途吹き込んで炉内発生ガスの上向き流れを撹乱する」と
は、図1〜図6に図示するように、炉壁に設けた非酸化
性ガス吹き込み口又は炉内に吹錬用酸素ランスとは別途
に設けた非酸化性ガス吹き込みランス等の手段によっ
て、排ガスの一様な上向き流れを乱すことを意味する。
途吹き込んで炉内発生ガスの上向き流れを撹乱する」と
は、図1〜図6に図示するように、炉壁に設けた非酸化
性ガス吹き込み口又は炉内に吹錬用酸素ランスとは別途
に設けた非酸化性ガス吹き込みランス等の手段によっ
て、排ガスの一様な上向き流れを乱すことを意味する。
【0016】そして、本発明の対象となる金属精錬プロ
セスは、上述したような鉄、クロム、マンガン、ニッケ
ル等の鉱石の溶融還元精錬が代表的であり、この他、通
常の転炉による製鋼や非鉄金属の精錬であっても良い。
したがって、本発明の実施に使用する精錬容器は、上吹
き転炉、上底吹き転炉、底吹き転炉、あるいは、これら
を溶融還元炉として用いる場合を含むものである。
セスは、上述したような鉄、クロム、マンガン、ニッケ
ル等の鉱石の溶融還元精錬が代表的であり、この他、通
常の転炉による製鋼や非鉄金属の精錬であっても良い。
したがって、本発明の実施に使用する精錬容器は、上吹
き転炉、上底吹き転炉、底吹き転炉、あるいは、これら
を溶融還元炉として用いる場合を含むものである。
【0017】また、炉内発生ガスの上向流れを撹乱する
には、気体の吹込みを利用するが、気体としては、非酸
化性で高温の溶融金属精錬又は精錬に使用できるもので
あれば、経済性を考慮して何でも選択することができ
る。例えば、比較的安価な窒素ガスが好適である。さら
に、窒素ガスよりは高価であるが、希ガス、COガス、
CO2 ガス、H2 ガス及び精錬で発生した排ガスを回収
したガスから選択したり、これらのガスを2種以上混合
したものが使用できる。特に、精錬で回収した排ガスだ
けを再び炉内に吹込むようにすれば、別途ガスを準備す
る必要がなく、経済的である。なお、非酸化性ガスにC
O2 ガスを加えたのは、上記COガスとの二次燃焼を生
じないガス種であれば良いからである。
には、気体の吹込みを利用するが、気体としては、非酸
化性で高温の溶融金属精錬又は精錬に使用できるもので
あれば、経済性を考慮して何でも選択することができ
る。例えば、比較的安価な窒素ガスが好適である。さら
に、窒素ガスよりは高価であるが、希ガス、COガス、
CO2 ガス、H2 ガス及び精錬で発生した排ガスを回収
したガスから選択したり、これらのガスを2種以上混合
したものが使用できる。特に、精錬で回収した排ガスだ
けを再び炉内に吹込むようにすれば、別途ガスを準備す
る必要がなく、経済的である。なお、非酸化性ガスにC
O2 ガスを加えたのは、上記COガスとの二次燃焼を生
じないガス種であれば良いからである。
【0018】金属精錬で発生するダストとしては、精錬
反応に伴い発生するガスや、該ガスそれ自体のもつ運動
エネルギーによって飛沫となって排ガス中に混入された
溶融金属やスラグの微粒子、炉内に投入されたまま、あ
るいは熱崩壊した金属酸化物、不活性ガス、炭材等の原
料粉、精練反応時の高熱によって蒸発して排ガス中に混
入する溶融金属の微粒子である。
反応に伴い発生するガスや、該ガスそれ自体のもつ運動
エネルギーによって飛沫となって排ガス中に混入された
溶融金属やスラグの微粒子、炉内に投入されたまま、あ
るいは熱崩壊した金属酸化物、不活性ガス、炭材等の原
料粉、精練反応時の高熱によって蒸発して排ガス中に混
入する溶融金属の微粒子である。
【0019】これらの中で、とりわけ、原料が熱崩壊し
て微細化したものと溶融金属の蒸発によって発生したダ
ストが、特に粒径が微細で捕集が困難なものである。ま
た、炉内発生ガスの流れを撹乱するための吹込みガスと
して、酸化性ガスを用いると、炉内発生ガスの主体であ
るCOガスを二次燃焼させて炉内が高温となる。その結
果、原料の熱崩壊と溶融金属の蒸発を一層助長し、ダス
ト逸散の抑制にはかえって逆効果である。さらに、上記
二次燃焼による高温雰囲気は、炉壁耐火物に対する熱負
荷を増大し、特に、撹乱用ガスを炉壁に設けた吹き込み
口から供給する場合には、この吹き込み口周囲の耐火物
を著しく溶損する。以上の理由から、本発明では炉内発
生ガス流れの撹乱用のガスとして非酸化性ガスを使用す
るのである。
て微細化したものと溶融金属の蒸発によって発生したダ
ストが、特に粒径が微細で捕集が困難なものである。ま
た、炉内発生ガスの流れを撹乱するための吹込みガスと
して、酸化性ガスを用いると、炉内発生ガスの主体であ
るCOガスを二次燃焼させて炉内が高温となる。その結
果、原料の熱崩壊と溶融金属の蒸発を一層助長し、ダス
ト逸散の抑制にはかえって逆効果である。さらに、上記
二次燃焼による高温雰囲気は、炉壁耐火物に対する熱負
荷を増大し、特に、撹乱用ガスを炉壁に設けた吹き込み
口から供給する場合には、この吹き込み口周囲の耐火物
を著しく溶損する。以上の理由から、本発明では炉内発
生ガス流れの撹乱用のガスとして非酸化性ガスを使用す
るのである。
【0020】加えて、この非酸化性ガスの容器内へ具体
的に吹込む手段としては、溶融金属4より上方の内壁
に、吹込口6を設置する。この吹込口6には、金属パイ
プの単管、あるいは同心多重管からなる羽口が使用で
き、上吹きランスと同様な構造の水冷銅製の単孔、ある
いは複孔のノズルを使用できる。さらに加えて、図4に
示すように、炉口から補助ランス9を用いて吹き込むこ
ともできる。しかし、いずれの吹込み手段でも、炉内発
生ガスの一様な上向き流れを効果的に撹乱するいは、こ
の上向き流れに対し横方向あるいは斜め方向に非酸化性
ガスを噴射するのが良い。すなわち、精錬炉の縦断面で
見た場合には、図1〜図3に示すように、噴射するのが
好ましい。また、精錬炉の水平断面で見た場合には、図
4に示すように、単純に容器の軸心を通る直径方向に噴
射しても良い。さらに、図5、図6に示すように、軸心
と非交差な方向で、かつ上下方向及び/又は水平方向に
ずらした向きで吹き込むと、より一層複雑な横方向流れ
や旋回流を発生させることができ、本発明の効果が一層
増長される。
的に吹込む手段としては、溶融金属4より上方の内壁
に、吹込口6を設置する。この吹込口6には、金属パイ
プの単管、あるいは同心多重管からなる羽口が使用で
き、上吹きランスと同様な構造の水冷銅製の単孔、ある
いは複孔のノズルを使用できる。さらに加えて、図4に
示すように、炉口から補助ランス9を用いて吹き込むこ
ともできる。しかし、いずれの吹込み手段でも、炉内発
生ガスの一様な上向き流れを効果的に撹乱するいは、こ
の上向き流れに対し横方向あるいは斜め方向に非酸化性
ガスを噴射するのが良い。すなわち、精錬炉の縦断面で
見た場合には、図1〜図3に示すように、噴射するのが
好ましい。また、精錬炉の水平断面で見た場合には、図
4に示すように、単純に容器の軸心を通る直径方向に噴
射しても良い。さらに、図5、図6に示すように、軸心
と非交差な方向で、かつ上下方向及び/又は水平方向に
ずらした向きで吹き込むと、より一層複雑な横方向流れ
や旋回流を発生させることができ、本発明の効果が一層
増長される。
【0021】
【実施例】本発明を、100ton容量の上底吹き転炉
1で、クロム鉱石の溶融還元精錬を行なう場合(4ヒー
ト)に適用した。その実施状況の縦断面を図1に示す。
その際、非酸化性ガスの吹込みを行わない従来技術によ
るクロム鉱石の溶融還元精錬も2ヒート行ない、比較例
1とした。また、非酸化性ガスの吹込みを行わない上吹
きランスのノズル数を増加し、所謂ソフトブローにした
溶融還元精錬も2ヒート実施し、比較例2とした。
1で、クロム鉱石の溶融還元精錬を行なう場合(4ヒー
ト)に適用した。その実施状況の縦断面を図1に示す。
その際、非酸化性ガスの吹込みを行わない従来技術によ
るクロム鉱石の溶融還元精錬も2ヒート行ない、比較例
1とした。また、非酸化性ガスの吹込みを行わない上吹
きランスのノズル数を増加し、所謂ソフトブローにした
溶融還元精錬も2ヒート実施し、比較例2とした。
【0022】操業は、いずれの場合も、上底吹き転炉1
内に保持した溶銑に、クロム鉱石を600kg/mi
n、コークスを900kg/minの速度で上方から添
加し、炉底羽口5から30Nm3 /minの窒素ガス
を、上吹きランス3から350Nm3 /minの酸素ガ
スを供給することで行った。本発明に係るダスト逸散抑
制方法の実施では、上記条件に加え、炉壁に設置した内
径φ12mmの4本の単管羽口6から、合計30Nm3
/minの窒素ガスを炉内に噴射した。
内に保持した溶銑に、クロム鉱石を600kg/mi
n、コークスを900kg/minの速度で上方から添
加し、炉底羽口5から30Nm3 /minの窒素ガス
を、上吹きランス3から350Nm3 /minの酸素ガ
スを供給することで行った。本発明に係るダスト逸散抑
制方法の実施では、上記条件に加え、炉壁に設置した内
径φ12mmの4本の単管羽口6から、合計30Nm3
/minの窒素ガスを炉内に噴射した。
【0023】上記3通りの溶融還元精錬の操業中には、
全期間にわたって排ガスの一部を吸引し続け、ダスト・
フィルタ(図示せず)にダストを吸着させた。そして、
各操業の終了後に、このフィルタを回収し、吸着したダ
スト量を測定し、溶融還元精錬1チャージ分の総ダスト
発生量を、吸引排ガス量及び総排ガス量から推算した。
その値を単位時間あたりのダスト発生速度に換算し、表
1に3通り分を一括して示す。
全期間にわたって排ガスの一部を吸引し続け、ダスト・
フィルタ(図示せず)にダストを吸着させた。そして、
各操業の終了後に、このフィルタを回収し、吸着したダ
スト量を測定し、溶融還元精錬1チャージ分の総ダスト
発生量を、吸引排ガス量及び総排ガス量から推算した。
その値を単位時間あたりのダスト発生速度に換算し、表
1に3通り分を一括して示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1により、本発明に係るダスト逸散抑制
方法を採用した溶融還元精錬の場合、平均ダスト発生速
度は、比較例1の0.38倍、比較例2の0.45倍と
精錬容器外への逸散が少ないことが確認できた。なお、
スラグ量を増加して、ダスト発生の抑制を示す従来の方
法も実験したが、スラグ増量のために、余分な操業コス
トが加わるだけでなく、スラグ生成のための精錬時間が
延び、この期間にもダストが発生していた。従って、比
較例1や2よりも、ダスト発生の総量は大きくなった。
また、操業中に多量のスラグが炉口から溢れ出して、操
業を中断しなければならないトラブルも発生し、安定し
た操業ができなかった。
方法を採用した溶融還元精錬の場合、平均ダスト発生速
度は、比較例1の0.38倍、比較例2の0.45倍と
精錬容器外への逸散が少ないことが確認できた。なお、
スラグ量を増加して、ダスト発生の抑制を示す従来の方
法も実験したが、スラグ増量のために、余分な操業コス
トが加わるだけでなく、スラグ生成のための精錬時間が
延び、この期間にもダストが発生していた。従って、比
較例1や2よりも、ダスト発生の総量は大きくなった。
また、操業中に多量のスラグが炉口から溢れ出して、操
業を中断しなければならないトラブルも発生し、安定し
た操業ができなかった。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、金属
精錬時に発生するダストが、精錬容器の外へ逸散する量
を低減することができた。その結果、従来の操業で起き
ていたダスト逸散に起因する「溶湯の歩留り低下」や
「ダスト処理のコスト低減」等の問題が解消された。
精錬時に発生するダストが、精錬容器の外へ逸散する量
を低減することができた。その結果、従来の操業で起き
ていたダスト逸散に起因する「溶湯の歩留り低下」や
「ダスト処理のコスト低減」等の問題が解消された。
【0027】なお、本発明は、簡便で、且つ設備費も非
常に小さいので、既存の転炉や溶融還元炉等、精錬容器
への適用が無理なくできる。
常に小さいので、既存の転炉や溶融還元炉等、精錬容器
への適用が無理なくできる。
【図1】本発明に係るダスト逸散抑制方法を、溶融還元
精錬で実施している状況を示す縦断面図である。
精錬で実施している状況を示す縦断面図である。
【図2】本発明に係るダスト逸散抑制方法を、溶融還元
精錬で実施している別の状況を示す縦断面図である。
精錬で実施している別の状況を示す縦断面図である。
【図3】本発明に係るダスト逸散抑制方法を、溶融還元
精錬で実施している上記とは別の状況を示す縦断面図で
ある。
精錬で実施している上記とは別の状況を示す縦断面図で
ある。
【図4】本発明に係るダスト逸散抑制方法の実施中に、
精錬容器の空間内に生じた気体の流れを示す平面図であ
る。
精錬容器の空間内に生じた気体の流れを示す平面図であ
る。
【図5】本発明に係るダスト逸散抑制方法の実施中に、
精錬容器の空間内に生じた気体の流れを示す別の平面図
である。
精錬容器の空間内に生じた気体の流れを示す別の平面図
である。
【図6】本発明に係るダスト逸散抑制方法の実施中に、
精錬容器の空間内に生じた気体の流れを示す上記とは別
の平面図である。
精錬容器の空間内に生じた気体の流れを示す上記とは別
の平面図である。
【図7】転炉精錬における一般的な排ガスの流れを示す
縦断面図である。
縦断面図である。
1 精錬容器(転炉型精錬容器) 2 上吹きランス 3 スラグ 4 溶融金属(溶湯) 5 底部羽口 6 炉壁羽口 7 鉛直方向へのガス流れ 8 撹乱されたガス流れ 9 補助ランス
Claims (6)
- 【請求項1】 酸素を吹き付け及び/又は吹込み可能な
転炉型精錬容器内に保持した溶融金属に、炭材を投入し
て該炭材を酸素で燃焼しつつ、該溶融金属を精錬するに
際し、 炉内発生ガスの上向き流れを撹拌するよう、上記溶融金
属表面より上方の該容器内に、非酸化性ガスを別途吹き
込むことを特徴とする金属精錬時のダスト逸散抑制方
法。 - 【請求項2】 上記非酸化性ガスを、炉体側壁に設けた
ガス吹き込み口から炉内に吹き込むことを特徴とする請
求項1記載の金属精錬時のダスト逸散抑制方法。 - 【請求項3】 上記非酸化性ガスを、炉体内に炉軸心回
りの旋回流を形成するように吹き込むことを特徴とする
請求項1又は2記載の金属精錬時のダスト逸散抑制方
法。 - 【請求項4】 上記溶融金属の精錬が、金属酸化物の溶
融還元であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記
載の金属精錬時のダスト逸散抑制方法。 - 【請求項5】 上記非酸化性ガスが、窒素ガス、希ガ
ス、COガス、CO2ガス、H2 ガス及び精錬工程で回
収される排ガスからなる群より選ばれた1種、または2
種以上のガスであることを特徴とする請求項4記載の金
属精錬時のダスト逸散抑制方法。 - 【請求項6】 転炉型精錬容器の側壁で、且つ炉内に保
持された溶融金属表面より上方に、1つ以上の非酸化性
ガス吹き込み口を設けたことを特徴とする金属精錬時の
ダスト逸散抑制装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33840696A JPH10176211A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 金属精錬時のダスト逸散抑制方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33840696A JPH10176211A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 金属精錬時のダスト逸散抑制方法及び装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10176211A true JPH10176211A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18317870
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33840696A Withdrawn JPH10176211A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 金属精錬時のダスト逸散抑制方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10176211A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002079069A (ja) * | 2000-09-07 | 2002-03-19 | Hokkaido Technology Licence Office Co Ltd | 攪拌装置および融雪装置 |
| KR100627468B1 (ko) * | 2000-05-18 | 2006-09-22 | 주식회사 포스코 | 용강의 저취 교반방법 |
-
1996
- 1996-12-18 JP JP33840696A patent/JPH10176211A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100627468B1 (ko) * | 2000-05-18 | 2006-09-22 | 주식회사 포스코 | 용강의 저취 교반방법 |
| JP2002079069A (ja) * | 2000-09-07 | 2002-03-19 | Hokkaido Technology Licence Office Co Ltd | 攪拌装置および融雪装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040302 |