JPH101786A - 耐食性と潤滑性に優れた亜鉛系めっき鋼板 - Google Patents

耐食性と潤滑性に優れた亜鉛系めっき鋼板

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JPH101786A
JPH101786A JP17305096A JP17305096A JPH101786A JP H101786 A JPH101786 A JP H101786A JP 17305096 A JP17305096 A JP 17305096A JP 17305096 A JP17305096 A JP 17305096A JP H101786 A JPH101786 A JP H101786A
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JP
Japan
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steel sheet
chemical conversion
compound
corrosion resistance
thiol
Prior art date
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Pending
Application number
JP17305096A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Matsuzaki
晃 松崎
Yoichiro Yamanaka
洋一郎 山中
Masaru Sagiyama
勝 鷺山
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐食性と潤滑特性を兼ね備えた亜鉛系
めっき鋼板を提供する。 【構成】 亜鉛系めっき鋼板の表面に、ケイ酸エステル
とアルミニウムの無機塩とを、ケイ酸エステル中のSi
及びアルミニウムの無機塩中のAl換算でのAl/(A
l+Si)のモル比で0.10〜0.75の範囲で含有
する溶液を塗布し、加熱乾燥させて形成された化成処理
皮膜を有し、その上層に、チオール化合物と前記化成処
理皮膜の一部との反応生成物であるメルカプチド化合物
からなる皮膜、またはチオール化合物及び該チオール化
合物と前記化成処理皮膜の一部との反応生成物であるメ
ルカプチド化合物からなる皮膜を有する亜鉛系めっき鋼
板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は耐食性と潤滑性に
優れた亜鉛系めっき鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛系めっき鋼板は、めっき皮膜の犠牲
防食能により地鉄の腐食を大きく抑制することができる
ため、従来から各種用途の素材鋼板として広く用いられ
ている。しかし、亜鉛系めっき鋼板はその腐食過程にお
いて白色の亜鉛錆が発生し、外観品質が大きく低下する
という難点がある。そこで、この白錆を抑制するために
クロム酸、重クロム酸またはその塩類を主体としたクロ
メート処理を施して使用するのが通例である。しかし、
このクロメート処理は優れた耐食性が得られ、しかも比
較的簡単に行うことができる経済的な処理方法である反
面、6価クロムを使用するためクロメート処理工場の管
理や廃水処理に多大の設備と費用が必要となるという問
題がある。
【0003】このようなことから、クロメート処理を施
すことなく亜鉛系めっき鋼板の白錆発生を防止するため
の方法が数多く提案されており、その中に例えば次のよ
うな方法がある。 (1) モリブデンやタングステン等のポリ金属の酸化物を
被覆する方法(特開昭57−5875号公報等) (2) フィチン酸を主成分とする処理液を用いる方法(特
公昭48−43406号公報) (3) タンニン酸を用いる方法(特公昭51−2902号
公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)の方
法は、モリブデン、タングステン等のポリ金属の酸化物
の腐食に対する安定領域がクロムのそれよりも狭いた
め、クロメート皮膜並の耐食性を得ることは不可能であ
る。また、上記(2)や(3)の方法も耐食性がクロメート皮
膜に較べてかなり劣る上、処理によってめっき面が着色
し外観が劣ったものとなる、処理液コストが高い等の問
題がある。したがって、クロメート処理の代替となり得
るような亜鉛系めっき鋼板の白錆防止方法は未だ開発さ
れていないのが現状である。
【0005】一方、クロメート処理した亜鉛系めっき鋼
板は潤滑性が劣るため、従来ではプレス加工する際に防
錆潤滑油が使用されてきたが、防錆潤滑油を使用した場
合、加工後の脱脂工程においてクロムを含有する脱脂液
が排出されるため、この脱脂液の脱クロム処理が不可欠
になる。このため、プレス加工後に塗布した油が自然乾
燥する速乾油の使用が一般的になっているが、最近では
プレス加工用素材に対してより一層高度なプレス成形性
が要求されており、従来の速乾油ではこのような要求に
十分に対応することが困難な状況となりつつある。した
がって本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点
を解決し、クロメート処理亜鉛系めっき鋼板に匹敵する
優れた耐食性を有するとともに、高度の潤滑特性をも兼
ね備えた亜鉛系めっき鋼板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の構成は以下の通りである。 (1) 亜鉛系めっき鋼板の表面に、ケイ酸エステルとアル
ミニウムの無機塩とを、ケイ酸エステル中のSi及びア
ルミニウムの無機塩中のAl換算でのAl/(Al+S
i)のモル比で0.10〜0.75の範囲で含有する溶
液を塗布し、加熱乾燥させて形成された化成処理皮膜を
有し、その上層に、チオール化合物と前記化成処理皮膜
の一部との反応生成物であるメルカプチド化合物からな
る皮膜、またはチオール化合物及び該チオール化合物と
前記化成処理皮膜の一部との反応生成物であるメルカプ
チド化合物からなる皮膜を有することを特徴とする耐食
性と潤滑性に優れた亜鉛系めっき鋼板。
【0007】(2) 上記(1)の亜鉛系めっき鋼板におい
て、メルカプチド化合物が、炭素数8以上の直鎖アルキ
ル基の末端または両端にチオール基を有するアルキルチ
オール化合物と化成処理皮膜の一部との反応生成物であ
ることを特徴とする耐食性と潤滑性に優れた亜鉛系めっ
き鋼板。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、亜鉛系めっき鋼
板の表面に、耐食性向上のために特定のAl−Si系化
成処理皮膜を形成し、その上層に、チオール化合物と上
記Al−Si系化成処理皮膜の一部との反応生成物であ
るメルカプチド化合物を含有する皮膜(潤滑層)を形成
したことにある。本発明の対象となる亜鉛系めっき鋼板
としては、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、
合金化溶融亜鉛めっき鋼板、Zn−Al系合金めっき鋼
板、Al−Zn系合金めっき鋼板等を挙げることができ
る。
【0009】前記Al−Si系化成処理皮膜はケイ酸エ
ステルとアルミニウムの無機塩を混合した溶液を塗布
し、加熱乾燥させることにより形成させる。この化成処
理皮膜による耐食性改善のメカニズムは必ずしも明らか
ではないが、ケイ酸エステルの加水分解・縮合過程にお
いて、シロキサン結合形成により白錆抑制能が得られ、
さらに無機塩中のアルミニウムにより皮膜の緻密化が増
し、耐食性が向上するものと考えられる。ケイ酸エステ
ルとしては、
【化1】 で示される化合物を使用することができ、例えば、メチ
ルシリケート、エチルシリケート、n−ブチルシリケー
ト等が挙げられる。アルミニウムの無機塩としては、例
えば、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アル
ミニウム等が挙げられる。
【0010】ケイ酸エステルとアルミニウムの無機塩の
混合比は、ケイ酸エステル中のSi及びアルミニウムの
無機塩中のAl換算でのAl/(Al+Si)のモル比
で0.10〜0.75とする。この混合比(モル比)の
下限は耐食性の観点だけからすれば0.025まで許容
できるが、混合比(モル比)が0.10未満ではチオー
ル化合物と化成処理皮膜中のAlまたはAl酸化物との
反応生成物であるメルカプチド化合物が十分に生成でき
ないため、潤滑性が著しく低下する。一方、混合比(モ
ル比)が0.75を超えると白錆抑制に効果があるシロ
キサン結合が十分に形成されず、優れた耐食性が得られ
ない。以上の理由から、ケイ酸エステルとアルミニウム
の無機塩の混合比はAl/(Al+Si)のモル比で
0.10〜0.75とする必要がある。
【0011】また、上記化成処理皮膜を形成するための
溶液には、皮膜欠陥部での耐食性向上を目的としてN
i、CoまたはMgの無機塩の1種または2種以上を添
加することもできる。Ni、Co、Mgの無機塩として
は、硝酸塩、硫酸塩、塩化物等が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。上記溶液に用いる溶媒に特
別な制約はなく、例えば、メタノール、エタノール、ブ
タノール、プロパノール、メチルセルソルブ、エチルセ
ルソルブ、ブチルセルソルブ、エチレングリコール、ジ
ホルムアルデヒドメタキシエタノール等のようにケイ酸
エステルとアルミニウムの無機塩を溶解可能なものを使
用でき、また、1,4−ジオキサンのような非極性溶媒
でもアルコール等の極性溶媒と組み合わせることにより
使用することができる。また、水もアルコール等の組み
合わせにより使用することができる。
【0012】上記溶液を塗布する方法にも特別な制約は
なく、例えば、ロールコーター法、浸漬法、スプレー法
等を適用することができる。上記Al−Si系化成処理
皮膜の付着量は特に限定しないが、Al+Si換算の付
着量が50mg/m2未満では耐食性が著しく低下し、
一方、300mg/m2を超えて付着させても付着量に
見合う耐食性向上効果が得られず、却って生産性や経済
性を損うことになる。上記溶液の塗布後、加熱乾燥させ
ることによりAl−Si系化成処理皮膜を形成する。こ
の際の加熱温度に特別な制約はないが、過度の高温下で
乾燥させると皮膜にクラックが生じ、耐食性が低下する
傾向があるため、加熱温度は200℃未満とすることが
好ましい。
【0013】上記Al−Si系化成処理皮膜の上層に
は、メルカプチド化合物を含有する皮膜(潤滑層)が形
成される。チオール化合物を含む溶液を上記Al−Si
系化成処理皮膜面に塗布した場合、チオール化合物はA
l−Si系化成処理皮膜のAlまたはAl酸化物と反応
してメルカプチド化合物を形成し、Al−Si系化成処
理皮膜面はメルカプチド化合物により被覆された状態に
なる。本発明者はこのようなメルカプチド化合物をAl
−Si系化成処理皮膜表面に共存させることにより、極
めて優れた潤滑特性が得られることを見い出した。
【0014】皮膜中のメルカプチド化合物の含有量(A
l−Si系化成処理皮膜表面に対するチオールの吸着
量)は微量であるため、これを定量的に限定することは
困難であるが、例えば、X線電子分光装置(XPS)等
の分析手段を用いてC、S、O及びAlの状態を調べる
ことによりチオール吸着の有無を確認することができ、
このような手段でチオール吸着が確認できる程度の含有
量があれば、所望の潤滑性が得られる。本発明では皮膜
中に未反応のチオール化合物が存在することを妨げず、
このような未反応のチオール化合物が存在しても、上記
メルカプチド化合物が生成されていれば所望の潤滑性が
得られる。上記の皮膜を形成するための方法としては、
エーテル、アルコールまたは水等で溶解・稀釈したチオ
ール化合物をAl−Si系化成処理皮膜表面に塗布する
方法が一般的である。Al−Si系化成処理皮膜表面に
塗布する際のチオール化合物の付着量は特に限定しない
が、過剰に付着させても潤滑性改善効果には限界があ
る。
【0015】また、メルカプチド化合物を形成するため
に用いるチオール化合物の種類や化学構造等は特に限定
しないが、特に好適なチオール化合物として、アルキル
基が炭素数8以上の直鎖となっており、その末端または
両端にチオール基を有するアルキルチオール化合物を挙
げることができる。このうちアルキル基の末端にチオー
ル基を有するアルキルチオール化合物としては、例えば
1−オクタデカンチオール、1−ヘキサデカンチオー
ル、1−ドデカンチオール、1−オクタチオール等のア
ルキルチオール類を挙げることができ、また、アルキル
基の両端にチオール基を有するアルキルチオール化合物
としては、n−デカンジチオール(C1020(S
H)2)等を挙げることができる。これらのチオール化
合物には特に優れた潤滑性改善効果がある。
【0016】なお、チオールの酸性度が過剰に高くなる
とAl−Si系化成処理皮膜表面をエッチングする作用
が大きくなるため好ましくない。一般的にチオールの酸
性度はアルキル基の大きさにより影響を受け、アルキル
基が大きくなるほど酸性度が小さくなる。また、チオー
ルは一級>二級>三級の順で酸性度が小さくなるため、
チオールの構造を選択する上で有効な目安となる。した
がって、素材に応じてチオールの構造を選択することが
好ましい。
【0017】
【実施例】電気亜鉛めっき鋼板(片面当りのめっき付着
量20g/m2)を素材めっき鋼板とし、その表面に表
1に示す組成のケイ酸エチルとアルミニウムの無機塩を
溶解させたエタノール溶液をロールコーターによって塗
布し、熱風乾燥炉により加熱温度100℃で加熱処理を
施し、Al−Si系化成処理皮膜を形成した。この皮膜
の付着量は処理液の稀釈率で調整し、いずれもSi及び
Al換算の合計量で100mg/m2とした。次いで、
上記Al−Si系化成処理皮膜の上層に以下の4種類の
方法で潤滑層を形成し、供試材を作成した。各供給材に
ついて潤滑性(摩擦係数)と耐食性を測定、評価した。
その結果を表1に示す。
【0018】[潤滑層] (本発明条件);ブチルセルソルブ中に1−オクタデ
カンチオール:5ミリモルを加えた溶液中にAl−Si
系化成処理皮膜を形成させた亜鉛めっき鋼板を浸漬し、
乾燥した。 (本発明条件);ブチルセルソルブ中に1−ドデカン
チオール:5ミリモルを加えた溶液中にAl−Si系化
成処理皮膜を形成させた亜鉛めっき鋼板を浸漬し、乾燥
した。 (本発明条件);1,3,5−トリアジン−2,4,
6−トリチオール:5ミリモルを加えた水溶液中にAl
−Si系化成処理皮膜を形成させた亜鉛めっき鋼板を浸
漬し、乾燥した。 (比較条件);市販の速乾油G6211(日本工作油
製)をAl−Si系化成処理皮膜を形成させた亜鉛めっ
き鋼板に塗布した。
【0019】潤滑性は、測定サンプルをSKD11で作
製した治具の間に挾み、押さえ荷重W=0.8kgf/
mm2(引き抜き速度:200mm/min)で平面摺
動試験を行った際の引き抜き荷重Pを測定し、これを動
摩擦係数(=P/(W×2))に換算し、潤滑性の評価
とした。耐食性は、速乾油を塗布した比較例の速乾油が
自然乾燥した後の耐食性と比較するため、上記各供試材
とも作製してから7日間エージングを行ってから塩水噴
霧試験(JIS Z 2371)を実施し、白錆発生面積率が10
%未満に抑制されている試験時間により評価した。
【0020】表1によれば、本発明例である実施例3〜
実施例7、実施例9〜12はいずれも優れた耐食性と潤
滑性を示している。これに対してAl−Si系化成処理
皮膜のAl/(Al+Si)のモル比が0.10未満で
ある実施例1、実施例2は耐食性、潤滑性がともに著し
く劣り、また、Al/(Al+Si)のモル比が0.1
0〜0.75であっても本発明の上層皮膜の代りに速乾
油を塗布した実施例8、実施例13は潤滑性が著しく劣
っている。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上述べた本発明の亜鉛系めっき鋼板
は、クロメート処理を施さなくても優れた耐食性を有
し、しかも従来の速乾油の潤滑性能を超える高度の潤滑
性を有している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼板の表面に、ケイ酸エス
    テルとアルミニウムの無機塩とを、ケイ酸エステル中の
    Si及びアルミニウムの無機塩中のAl換算でのAl/
    (Al+Si)のモル比で0.10〜0.75の範囲で
    含有する溶液を塗布し、加熱乾燥させて形成された化成
    処理皮膜を有し、その上層に、チオール化合物と前記化
    成処理皮膜の一部との反応生成物であるメルカプチド化
    合物からなる皮膜、またはチオール化合物及び該チオー
    ル化合物と前記化成処理皮膜の一部との反応生成物であ
    るメルカプチド化合物からなる皮膜を有することを特徴
    とする耐食性と潤滑性に優れた亜鉛系めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 メルカプチド化合物が、炭素数8以上の
    直鎖アルキル基の末端または両端にチオール基を有する
    アルキルチオール化合物と化成処理皮膜の一部との反応
    生成物であることを特徴とする請求項1に記載の耐食性
    と潤滑性に優れた亜鉛系めっき鋼板。
JP17305096A 1996-06-12 1996-06-12 耐食性と潤滑性に優れた亜鉛系めっき鋼板 Pending JPH101786A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1568800A1 (en) * 2004-02-25 2005-08-31 Posco Method of protecting metals from corrosion using thiol compounds
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