JPH10185115A - 産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナ - Google Patents

産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナ

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JPH10185115A
JPH10185115A JP35581796A JP35581796A JPH10185115A JP H10185115 A JPH10185115 A JP H10185115A JP 35581796 A JP35581796 A JP 35581796A JP 35581796 A JP35581796 A JP 35581796A JP H10185115 A JPH10185115 A JP H10185115A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体燃焼用バ−ナの本体を過熱させることな
く産業廃棄物焼却炉内を加熱することができる産業廃棄
物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナを提供することである。 【解決手段】 本発明の産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用
バ−ナは、廃プラスチック分を産業廃棄物焼却炉1内に
噴射し産業廃棄物焼却炉1で燃焼させる産業廃棄物焼却
炉の粉体燃焼用バ−ナにおいて、ほぼ円筒形の本体11
と、本体11内の円筒軸方向に直線的に廃プラスチック
分及び一次空気を混合すると共に噴射する噴射ノズル2
0と、廃プラスチック分に着火するために本体内に設け
られた着火バ−ナ40とを備えて構成されてなる。ま
た、噴射ノズル20は、一次空気に旋回流を与えるため
一次空気供給経路24に着脱可能に設けられた旋回流発
生手段30を備えて構成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業廃棄物である
廃銅線、廃アルミ線などの金属線被覆チップ(ナゲット
屑)を産業廃棄物焼却炉の燃料として用いることのでき
る産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、廃銅線或は廃アルミ線などの金属
線被覆チップは、ポリプロピレン(PP)又はポリエチ
レン(PE)、塩化ビニール(PVC)、被覆繊維
(紙)及び金属(銅又はアルミニウム)から構成されて
いる。PP、PEは、炭素と水素から構成されており、
石油系燃料と同様に熱エネルギを回収することが可能で
ある。
【0003】しかし、金属線被覆チップのPP、PE
は、燃焼すると高温となって焼却炉の炉材を損傷するた
め、普通のスト−カ式焼却炉、ロ−タリ式焼却炉、産業
廃棄物用流動炉には、燃料として使用することはできな
かった。これらを熱分解して燃料として再使用する方法
は、コストの点で問題があり、結局、従来は焼却不適物
として分別収集し埋立て処分するしか方法はなかった。
【0004】ところで、本発明者らは、塩化揮発処理用
のキルンを改造し、助燃バーナ8により高温に保たれた
円筒状の横置き回転炉2の一方から産業廃棄物を炉内に
投入し他の一方から焼却後の残渣を排出させて産業廃棄
物を焼却する図6に示したようなロータリキルン式の産
業廃棄物焼却炉1を開発した(発明の名称「産業廃棄物
の焼却炉及びその焼却炉に用いられる吹込用ノズル」、
出願日平成8年11月8日)。
【0005】この産業廃棄物焼却炉1では、回転炉2内
に一次燃焼室4を形成している。回転炉2の一端側に
は、廃液などの液体状産業廃棄物を噴射する吹込用ノズ
ル3と、汚泥、シュレッダダストなどの固体産業廃棄物
を投入するプッシャ6a付きのシュート6と、そして、
産業廃棄物を燃焼させる助燃バーナ8とが配置されてい
る。なお、図面中、2a,2bは回転炉2の外周面に形
成されたレール及びラック歯車であり、5a,5bはレ
ール2aを支える一対のローラ及びラック歯車2bと噛
み合うピニオン歯車5cを回転駆動するモータである。
3aは、吹込用ノズル3から噴射する液体状産業廃棄物
が綺麗に拡散するように形状付けられたラッパ状噴射口
である。
【0006】各種産業廃棄物は、一次燃焼室4で燃焼し
て焼却灰は回転炉2の他端に設けられた残渣排出口9か
ら排出する。燃焼ガスは、残渣排出口9の上方に設けら
れた排気ダクト9aから図示されていない冷却塔で10
0℃以下に冷却した後、従来周知の排ガス洗浄装置に送
られる。しかしながら、この産業廃棄物焼却炉1は、一
次燃焼室4の加熱は助燃バーナ8から噴射される重油に
頼っているため設備の稼働コストが高いものとなってい
た。
【0007】そこで、設備の稼働コストを押さえるため
燃料にRDF(Re−used Derived Fu
el)やRPF(Recycle Plastic F
uel)を用いて、助燃バーナ8の位置に設けたRDF
又はRPF専用の図5に示されているような粉体燃焼用
バーナ70から産業廃棄物焼却炉1の一次燃焼室4内に
噴射して燃焼させることとした。
【0008】RDFの製造方法は、産業廃棄物中から異
物を除去し可燃分のみとした後、乾燥して水分を除去
し、さらに、腐敗防止用の石灰を添加して10cm程度
の大きさの塊状の固形燃料とする。RDFは、3〜8m
mの粒径でないと粉体燃焼用バーナ70内で燃焼しない
ため、産業廃棄物焼却炉1に隣接して粉砕機80を設置
する必要がある。
【0009】粉体燃焼用バーナ70は、概略的に、円筒
形の本体72と、そして、本体72の一端部に同軸状に
取り付けられた副バーナ部74とを有している。副バー
ナ部74の中心には三次空気を吹き込むファン76の筒
部76aが貫通して通っている。一方、ホッパ78に投
入された固形燃料は、粉砕機80で3〜8mmに細粒化
した後、サイロ82、スクリュウコンベア84を経てフ
ァン86からの一次空気と混合される。この混合体は、
副バーナ部74に設けられた噴射口74aから噴射さ
れ、ファン76の筒部76aの周囲を旋回しながら本体
72に向って移動する。本体72内で、固形燃料は燃焼
し炎となって産業廃棄物焼却炉1の一次燃焼室4内に噴
射される。本体72には、本体72内に滞留する残渣を
吹上げて付着するのを防止すると共に、本体72内での
不完全燃焼を防止するため、二次空気が吹き込まれるよ
うになっている。
【0010】しかし、RDFを製造するのに所定の手間
を掛けているにもかかわらずRDFの発熱量は、3,5
00〜4,500kcal/kgであるため、産業廃棄
物焼却炉1の一次燃焼室4内の温度は900℃程度で、
排ガスがいくつかの点で公害規制値をクリアできなかっ
た。また、粉砕機80を含む設備投資に10億円近くの
コストがかかるため、採算ベースに乗らない欠点があっ
た。
【0011】また、RDFの代わりにRPFを用いた場
合、RPFの発熱量は4,500〜6,500kcal
/kgで一次燃焼室4内は、約1400℃であった。R
PFは、RDFに比較すると高カロリイであるが、原料
の種類によって残渣が大量に出たり塩化水素が発生する
欠点があった。また、構造上、本体72の出口が狭くな
っているため、この位置に残渣が滞留して取れなくなる
欠点があった。
【0012】そのため、本出願人は、前述の産業廃棄物
である金属線被覆チップ(ナゲット屑)を産業廃棄物焼
却炉の燃料として用いることにより重油などの補助燃料
の消費を少なくし、システム全体の経費パーフォーマン
スを改善した金属線被覆チップの処理方法の発明を行い
出願した。(発明の名称「金属線被覆チップの処理方
法」、出願日平成8年12月20日)。
【0013】廃銅線或はアルミ線は、土木建築現場など
で大量に発生する産業廃棄物の一種である。これら廃銅
線或はアルミ線から銅或はアルミをナゲットとして回収
する目的で3〜20mm程度に切断し、金属分をとった
残渣(被覆材)が、いわゆる銅ナゲット屑である。銅ナ
ゲット屑の主成分は、ポリプロピレン又はポリエチレン
などの合成樹脂製のプラスチックである。これらは、他
の産業廃棄物、例えば、バーク(木皮)の4570kc
al/kg、シュレッダーダスト(廃車)の3660〜
5200kcal/kgに比べて高カロリーを有する。
発熱量の9780kcal/kgは、元の石油の発熱量
10000kcal/kgに匹敵する熱量を有してい
る。従って、石油とほぼ同様の加熱源として用いること
ができる。
【0014】しかし、もともと固体であるため完全に燃
焼するためには多少の時間が必要となる。従って、図6
のような塩化揮発処理用キルンを改造転用した産業廃棄
物焼却炉1においては、燃焼時間を十分とる必要がある
ため助燃バーナ8の位置に粉体燃焼用バ−ナ50が設け
られている。
【0015】粉体燃焼用バーナ50は、ほぼ円筒形の本
体52と、そして、本体52に細粒化された廃プラスチ
ック分及び一次空気の混合体を噴射するノズル54とを
有している。ノズル54は、廃プラスチック分と一次空
気との混合体が本体内を旋回しつつ産業廃棄物焼却炉1
側に向って移動するように噴射する。ノズル54は本体
52の周辺部から接線方向に混合体を噴射するように取
り付けられている。ノズル54の対角位置には、二次空
気の噴射口56が本体52の周辺部から二次空気を接線
方向に噴射するように取り付けられている。本体52の
一端には、三次空気を本体52の軸方向に噴射するブロ
ア58が設けられている。ブロア58の中心には、補助
燃料、例えば、液化天然ガスなどの助燃材を本体52の
軸方向に噴射する着火バ−ナ60が設けられている。
【0016】廃プラスチック分及び一次空気の混合体
は、本体52内を旋回しつつ産業廃棄物焼却炉1側に向
って移動するため、着火バ−ナ60によって着火された
廃プラスチックは螺旋状の長い経路を移動した後産業廃
棄物焼却炉1内に噴射される。このため、廃プラスチッ
クが産業廃棄物焼却炉1に到達するまでに、廃プラスチ
ックは熱分解してガス化し炎となって産業廃棄物焼却炉
1内に噴射されることとなる。
【0017】産業廃棄物である金属線被覆チップ(ナゲ
ット屑)を無駄に廃棄するのではなく、産業廃棄物焼却
炉の燃料として有効利用することにより重油などの補助
燃料の消費を少なくし、システム全体の経費パーフォー
マンスを改善することができる効果を有する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、粉体燃焼用バ
−ナ50の本体52内は、廃プラスチックを十分に熱分
解ガス化させて炎にするため1600℃を超える高温と
なる。本体52の内壁はかなりの高温に晒されることと
なる。このため、本体52の内壁はセラミックなどの高
価な耐火材を使用する必要があった。
【0019】ここで、粉体燃焼用バ−ナ50を産業廃棄
物焼却炉1内を加熱するために使用する場合、粉体燃焼
用バ−ナ50は、本体52内で廃プラスチックを完全燃
焼させる必要性に乏しいと考えられる。仮に未燃焼の廃
プラスチックが、産業廃棄物焼却炉1内に入ったとして
も炉内で燃焼してしまえば何等問題ない。本体52内で
廃プラスチックを十分に燃焼させる必要がなければ、高
価な耐熱材も使用する必要はない。
【0020】本発明の目的は、粉体燃焼用バ−ナの本体
を過熱させることなく産業廃棄物焼却炉内を安定して加
熱することができる産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−
ナを提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、廃プラスチック分を産業廃棄物焼却炉内
に噴射し産業廃棄物焼却炉で燃焼させる産業廃棄物焼却
炉の粉体燃焼用バ−ナにおいて、ほぼ円筒形の本体と、
本体内の円筒軸方向に直線的に廃プラスチック分及び一
次空気を混合すると共に噴射する噴射ノズルと、廃プラ
スチック分に着火するために本体内に設けられた着火バ
−ナとを備えて構成されてなる産業廃棄物焼却炉の粉体
燃焼用バ−ナを提供する。
【0022】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナにおいて、噴射
ノズルが、一次空気に旋回流を与えるため一次空気供給
経路に着脱可能に設けられた旋回流発生手段を備えて構
成されてなる。
【0023】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナにおいて、旋回
流発生手段が、リングと、リングの外周に所定の間隔で
螺旋状に設けられた複数の偏向板とを備えて構成されて
なる。
【0024】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3い
ずれか1項に記載の産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−
ナにおいて、本体が、本体を円筒軸方向の所定位置で且
つ円筒軸に垂直な面で着脱可能に分割する連結手段と、
連結手段に間装され本体と同一断面構造を有する所定の
長さの間装部材とを備えて構成されてなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る産業廃棄物焼
却炉の粉体燃焼用バ−ナについて、図示された好ましい
実施形態に基いて説明する。図1は、本発明に係る産業
廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナの一実施形態の断面図
である。図2は、図1の産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用
バ−ナの右側面図である。図3の(a)及び(b)は、
産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナの旋回流発生装置
の正面及び側面図である。
【0026】図1に示されているように、粉体燃焼用バ
−ナ10は、概略的に、本体11と、噴射ノズル20
と、着火バ−ナ40と、旋回流発生装置30とを有して
いる。本体11は、円筒部12aと円筒部の一端に設け
られた側部12bとを有するフレ−ム12を有してい
る。円筒部12aは、側部12bの反対の側をキルン4
の壁面に設けられた噴射口4aに密着させて装着され
る。フレ−ム12の内側に該当する部分には、所定の厚
さに耐火ライニング14が設けられている。フレ−ム1
2aの直径及び耐火ライニング14の厚さは、最終的に
キルン4の噴射口4aと同径になるように決定される。
【0027】ここで、フレ−ム12及び耐火ライニング
14の長手方向中央からキルン4の側であってフレ−ム
12及び耐火ライニング14を貫通して複数の二次空気
孔18を設けると良い。二次空気孔18はフレ−ム12
からキルン4の炉内、すなわち火炎噴射方向に向けて所
定の傾斜角を有している。二次空気孔18を設けること
で廃プラスチックの燃焼を安定させることができる。二
次空気孔18への空気の供給は、二次空気孔18のフレ
−ム12側の開口部を包囲してフレ−ム12に設けられ
たウインドボックス16を介して行われる。ウインドボ
ックス16は内部に空間部16bを有しており二次空気
供給管16aより供給された空気は、空間部16bを通
って二次空気孔18に供給される。
【0028】噴射ノズル20は、概略的に、一次空気供
給管24と、ナゲット屑供給管22とを有している。一
次空気供給管24は、フレ−ム12の円筒部12aの中
心軸上に側部12b及び耐火ライニング14を貫通し且
つ突出させた状態で設けられている。ここで、一次空気
供給管24のフレ−ム12内の先端からフレ−ム12の
外側近傍部分の範囲を冷却するため水冷ジャケット26
を設けると良い。水冷ジャケット26を設けることによ
り、フレ−ム12内の燃焼熱が一次空気供給管24に伝
わるのを防ぐことができる。このため、一次空気供給管
24内で廃プラスチックが溶着するのを防ぐことができ
る。一次空気供給管24には、ナゲット屑供給管22
が、連通して設けられている。噴射ノズル20は、ナゲ
ット屑供給管22からナゲット屑を一次空気供給管24
に供給し一次空気の噴射圧力でフレ−ム12内に噴射す
る。
【0029】着火バ−ナ40は、噴射ノズル20より噴
射された廃プラスチック及び一次空気の混合体に着火し
て燃焼させるために設けられている。着火バ−ナ40
は、図2に示すように噴射ノズル20の周辺部から接線
方向に火炎を噴射するように設けられている。無論、本
実施形態に限定することなく噴射ノズル20の噴射方向
であっても安定して着火できればどの様な取付位置及び
角度であっても良い。
【0030】旋回流発生装置30は、一次空気供給管2
4内を流れる一次空気に旋回流を与えるために設けられ
ている。旋回流発生装置30は、フランジ31と、コマ
32とを有している。フランジ31は、一次空気供給管
24のフランジ24aに取り付けられるための取付孔3
1aを有している。フランジ31の中心にはコマ32を
圧入するための孔31bを有している。孔31bの内径
は一次空気供給管24の内径とほぼ同一である。
【0031】コマ32は、概略的には、リング32a
と、リング32aの周囲に等角度間隔で設けられた複数
の螺旋状の偏向板32bとを有して構成されている。コ
マ32は、フランジ31の取付孔31aに圧入され固定
される。無論、直接、一次空気供給管24内に圧入して
も良いし、他の方法で固定してもよい。圧入後、フラン
ジ31の取付孔31aとコマ32との間には、コマ32
の偏向板32bにより偏向された空間32cが複数形成
される。
【0032】旋回流発生装置30を一次空気供給管24
のフランジ24aに装着して一次空気を供給すると、一
次空気供給管24の内壁に沿って流れる空気は、コマ3
2により形成された空間部32cに入る。空間部32c
に入った一次空気は、偏向板32bによって進行方向を
螺旋状に変えられ反対側から排出される。このため一次
空気供給管24内に一次空気の旋回流が発生する。これ
により、ナゲット屑と一次空気との混合が促進されナゲ
ット屑の燃焼を促進させることができる。
【0033】次に、本発明に係る産業廃棄物焼却炉の粉
体燃焼用バ−ナの使用方法について説明する。まず初め
に、本発明に係る産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナ
10に燃料として使用されるナゲット屑を準備する。ナ
ゲット屑は、土木建築現場などで大量に発生する産業廃
棄物の一種である廃銅線或はアルミ線はから分離され
る。これら廃銅線或はアルミ線から銅或はアルミをナゲ
ットとして回収する目的で3〜20mm程度に切断し、
金属分を回収する。残った残渣(被覆材)が、いわゆる
銅ナゲット屑である。銅ナゲット屑の主成分は、ポリプ
ロピレン又はポリエチレンなどの合成樹脂製のプラスチ
ックであり、ポリプロピレン及びポリエチレンは、それ
ぞれ、比重が0.9及び0.94であるから比重1の水
に入れると比重分離によって銅線或はアルミ線と分離す
ることができる。
【0034】具体的には、適当な長さの銅ナゲット屑を
水槽に入れて撹拌すると、PP、PEなどの廃プラスチ
ック分が金属分から剥がれて水面に浮く。水槽の底に
は、金属と共に被覆繊維(紙)、塩化ビニールが沈殿す
る。この段階で、塩化水素の発生原因である塩化ビニー
ルを、PP、PEから分離することができる。水槽の表
面に浮いたPP、PEなどの廃プラスチック分を掬い取
り、乾燥する。
【0035】乾燥した廃プラスチックは、比重が約0.
25で発熱量は9780kcal/kgにも達する。廃
プラスチックの粒度は、表1に示すように、水槽内にお
ける撹拌により細粒化され、1〜2mm程度のものが主
になっている。
【0036】
【表1】
【0037】次に、かかる廃プラスチックを、本発明に
係る産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナ10を用いて
図6に示す塩化揮発処理用キルンを改造転用した産業廃
棄物焼却炉1の一次燃焼室4に噴射する。粉体燃焼用バ
−ナ10は、助燃バーナ8の位置に配置されるべきもの
である。粉体燃焼用バーナの名称は、1〜2mm程度の
細粒化された廃プラスチックを噴射するという意味で用
いたものであり、粒体燃焼用バーナと見ることもでき
る。
【0038】本発明に係る産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼
用バ−ナ10は、旋回流を与えた一次空気に廃プラスチ
ックのナゲット屑を混入して産業廃棄物焼却炉1の一次
燃焼室4に噴射する。噴射された廃プラスチックは、着
火バ−ナ40によって着火されて燃焼する。廃プラスチ
ックは、燃焼しながら産業廃棄物焼却炉1の一次燃焼室
4の手前でさらに二次空気を供給されるため燃焼が促進
される。
【0039】ここで、本発明に係る産業廃棄物焼却炉の
粉体燃焼用バ−ナ10は、着火された廃プラスチック
が、従来の産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナ50と
異なりバ−ナ本体内を螺旋状の長い経路を移動すること
なく直線的に一次燃焼室4に到達する。このため、廃プ
ラスチックは、本体11内で十分に燃焼が進行しないう
ちに一次燃焼室4に噴射される。そして、本体11で燃
焼しきれなかった廃プラスチックは、一次燃焼室4内で
燃焼することになる。従って、廃プラスチックの燃焼熱
で粉体燃焼用バ−ナ10の本体11が過熱することはな
くなる。
【0040】尚、本体11の長さは、火炎の安定度によ
り調節可能な構造にすると良い。具体的には、図1の本
体11の円筒軸方向A及びBの一点鎖線で示す位置でフ
ランジ等の連結手段を設ける。そして、ABに挟まれた
部分を同じ断面構造を有する長さの異なるものに交換す
る。これにより、本体11の長さを調節することが可能
となる。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る産業廃棄物焼却炉の粉体燃
焼用バ−ナは、着火された廃プラスチックがバ−ナ本体
内に直線的に噴射されて一次燃焼室に到達する。このた
め、廃プラスチックは、本体内で十分に燃焼が進行しな
いうちに一次燃焼室に噴射される。そして、本体で燃焼
しきれなかった廃プラスチックは、一次燃焼室内で燃焼
することになる。従って、廃プラスチックの燃焼熱で粉
体燃焼用バ−ナの本体が過熱することはなくなる。
【0042】また、旋回流発生装置を一次空気供給管に
設けることにより一次空気に旋回流を与えることができ
る。これにより、ナゲット屑と一次空気との混合が促進
されナゲット屑の燃焼を促進させることができる。
【0043】更に、本体の長さを調節することができる
ため炎を安定させて一次燃焼室内を安定して加熱するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用
バ−ナの一実施形態の断面図である。
【図2】 図1の産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナ
の右側面図である。
【図3】 (a)及び(b)は、産業廃棄物焼却炉の粉
体燃焼用バ−ナの旋回流発生装置の正面及び側面図であ
る。
【図4】 従来の産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼バ−ナの
一実施形態の断面図である。
【図5】 従来の典型的な粉体燃焼用バーナの縦断面図
である。
【図6】 塩化揮発処理用キルンを改造転用した産業廃
棄物焼却炉の斜視図である。
【符号の説明】
1 産業廃棄物焼却炉 2 回転炉 3 吹込用ノズル 4 一次燃焼室 6 シュート 8 助燃バーナ 9 残渣排出口 10、50、70 粉体燃焼用バ−ナ 11、52、72 本体 12 フレ−ム 14 耐火ライニング 16 ウインドボックス 18 二次空気孔 20 噴射ノズル 22 ナゲット屑供給管 24 一次空気供給管 26 水冷ジャケット 30 旋回流発生装置 31 フランジ 32 コマ 40、60 着火バ−ナ 54 ノズル 56 噴射口 58 ブロア

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃プラスチック分を産業廃棄物焼却炉内
    に噴射し該産業廃棄物焼却炉で燃焼させる産業廃棄物焼
    却炉の粉体燃焼用バ−ナにおいて、 ほぼ円筒形の本体と、 前記本体内の円筒軸方向に直線的に前記廃プラスチック
    分及び一次空気を混合すると共に噴射する噴射ノズル
    と、 前記廃プラスチック分に着火するために前記本体内に設
    けられた着火バ−ナと、 を備えて構成されてなる産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用
    バ−ナ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の産業廃棄物焼却炉の粉
    体燃焼用バ−ナにおいて、 前記噴射ノズルが、 前記一次空気に旋回流を与えるため一次空気供給経路に
    着脱可能に設けられた旋回流発生手段、 を備えて構成されてなる産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用
    バ−ナ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の産業廃棄物焼却炉の粉
    体燃焼用バ−ナにおいて、 前記旋回流発生手段が、 リングと、 前記リングの外周に所定の間隔で螺旋状に設けられた複
    数の偏向板と、 を備えて構成されてなる産業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用
    バ−ナ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか1項に記載の産業
    廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナにおいて、前記本体
    が、 前記本体を円筒軸方向の所定位置で且つ円筒軸に垂直な
    面で着脱可能に分割する連結手段と、 前記連結手段に間装され前記本体と同一断面構造を有す
    る所定の長さの間装部材と、を備えて構成されてなる産
    業廃棄物焼却炉の粉体燃焼用バ−ナ。
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