JPH10185440A - アルミニウム材の低温窒化方法及び低温アルミニウム窒化炉 - Google Patents
アルミニウム材の低温窒化方法及び低温アルミニウム窒化炉Info
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- JPH10185440A JPH10185440A JP34547596A JP34547596A JPH10185440A JP H10185440 A JPH10185440 A JP H10185440A JP 34547596 A JP34547596 A JP 34547596A JP 34547596 A JP34547596 A JP 34547596A JP H10185440 A JPH10185440 A JP H10185440A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】良質な窒化層形成が可能な低温ガス利用窒化層
形成方法と、それを実施するための低温アルミニウム窒
化炉とを提供する。 【解決手段】金属粉末と樹脂バインダを主体とした窒化
助剤が塗布されているアルミニウム材を炉内に収容し、
炉内に窒素ガスを主成分とする窒化用ガスを導入して炉
内を大気圧を超える正圧に保持し、前記アルミニウム材
を400〜600℃に加熱することにより、前記アルミ
ニウム材の表面部に窒化層を形成するアルミニウム材の
低温窒化方法において、炉内の酸素ガス分圧を2.0P
a以下に保持することにより、窒化層の形成の生産性を
向上することができる。 また、上記酸素ガス分圧の実
現のために、マッフル炉を採用し、その内部の頂部に吹
き付けるように窒素ガスの導入をなすことにより、酸素
ガスの滞留や吸着を低減して速やかに窒化層の形成段階
に到達することができる。
形成方法と、それを実施するための低温アルミニウム窒
化炉とを提供する。 【解決手段】金属粉末と樹脂バインダを主体とした窒化
助剤が塗布されているアルミニウム材を炉内に収容し、
炉内に窒素ガスを主成分とする窒化用ガスを導入して炉
内を大気圧を超える正圧に保持し、前記アルミニウム材
を400〜600℃に加熱することにより、前記アルミ
ニウム材の表面部に窒化層を形成するアルミニウム材の
低温窒化方法において、炉内の酸素ガス分圧を2.0P
a以下に保持することにより、窒化層の形成の生産性を
向上することができる。 また、上記酸素ガス分圧の実
現のために、マッフル炉を採用し、その内部の頂部に吹
き付けるように窒素ガスの導入をなすことにより、酸素
ガスの滞留や吸着を低減して速やかに窒化層の形成段階
に到達することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム材の
窒化炉に関する。
窒化炉に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム材の表面部に窒化層を形成
する従来技術として、プラズマ化したりイオン化した窒
素ガスを用いる方法が従来より知られているが、このよ
うな窒化層形成方法では高真空雰囲気が必要となるの
で、その実施に当たっては生産性等において解決困難な
問題がある。
する従来技術として、プラズマ化したりイオン化した窒
素ガスを用いる方法が従来より知られているが、このよ
うな窒化層形成方法では高真空雰囲気が必要となるの
で、その実施に当たっては生産性等において解決困難な
問題がある。
【0003】そこで本出願人は、アルミニウム合金粉末
及び樹脂バインダを主体とする窒化処理用助剤をアルミ
ニウム材に塗布し、アルミニウム材の融点以下の低温の
雰囲気温度下でほぼ窒素ガスからなる雰囲気ガスを用い
ることにより、アルミニウム材の表面部(内側)に窒化
層を形成する方法を先に開発した(特開平7ー1663
21号)。
及び樹脂バインダを主体とする窒化処理用助剤をアルミ
ニウム材に塗布し、アルミニウム材の融点以下の低温の
雰囲気温度下でほぼ窒素ガスからなる雰囲気ガスを用い
ることにより、アルミニウム材の表面部(内側)に窒化
層を形成する方法を先に開発した(特開平7ー1663
21号)。
【0004】このアルミニウム材窒化法(以下、低温ガ
ス利用窒化層形成方法ともいう)では、詳細な作用機序
は不明であるものの、まず窒化処理用助剤中のアルミニ
ウム合金粉末が窒化され、引き続いてアルミニウム材の
表面からその内部に窒化層が形成される。
ス利用窒化層形成方法ともいう)では、詳細な作用機序
は不明であるものの、まず窒化処理用助剤中のアルミニ
ウム合金粉末が窒化され、引き続いてアルミニウム材の
表面からその内部に窒化層が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら本発明者
らによる引き続きの研究により、上記低温ガス利用窒化
層形成方法を用いて実証炉試験を行ったところ、実験室
レベルでは良好な形成速度で窒化層が形成されるもの
の、炉による大規模な実証段階レベルになると、窒化層
の組織異常、純度低下及び形成速度の低下などの問題が
生じることが判明し、本発明者らの解析によればその原
因が以下の要因に起因することがわかった。
らによる引き続きの研究により、上記低温ガス利用窒化
層形成方法を用いて実証炉試験を行ったところ、実験室
レベルでは良好な形成速度で窒化層が形成されるもの
の、炉による大規模な実証段階レベルになると、窒化層
の組織異常、純度低下及び形成速度の低下などの問題が
生じることが判明し、本発明者らの解析によればその原
因が以下の要因に起因することがわかった。
【0006】上記した低温ガス利用窒化層形成方法を用
いたアルミニウム材への窒化層形成では窒化反応に供さ
れる窒化用ガスの温度が低く、かつ、プラズマ化やイオ
ン化などの処理もなされていないので、すなわち窒化用
ガスの反応活性が低く、一方、アルミニウムは高温下で
極めて易酸化性であるため、炉内の酸素ガス、水分、一
酸化炭素ガス、炭酸ガス等のガス除去が不十分である
と、これらのガスに汚染されて窒化層の組織異常及び純
度低下が生じ、所要の膜強度が得られなかったり、更に
は膜形成が遅れる。
いたアルミニウム材への窒化層形成では窒化反応に供さ
れる窒化用ガスの温度が低く、かつ、プラズマ化やイオ
ン化などの処理もなされていないので、すなわち窒化用
ガスの反応活性が低く、一方、アルミニウムは高温下で
極めて易酸化性であるため、炉内の酸素ガス、水分、一
酸化炭素ガス、炭酸ガス等のガス除去が不十分である
と、これらのガスに汚染されて窒化層の組織異常及び純
度低下が生じ、所要の膜強度が得られなかったり、更に
は膜形成が遅れる。
【0007】すなわち、上記低温ガス利用窒化層形成方
法を実際に炉により実用化するには、従来、この種の炉
(例えば鋼材窒化用の窒化炉)などに比べて格段に炉内
の不純ガス分圧を低減しなければならず、従来の鋼材窒
化用の窒化炉の採用は全く問題外であった。本発明は、
以上の知見に基づいてなされたものであり、窒化層形成
速度の格段の向上が可能な低温ガス利用窒化層形成方
法、それを実現する量産容易な低温アルミニウム窒化炉
を提供することを、その目的としている。
法を実際に炉により実用化するには、従来、この種の炉
(例えば鋼材窒化用の窒化炉)などに比べて格段に炉内
の不純ガス分圧を低減しなければならず、従来の鋼材窒
化用の窒化炉の採用は全く問題外であった。本発明は、
以上の知見に基づいてなされたものであり、窒化層形成
速度の格段の向上が可能な低温ガス利用窒化層形成方
法、それを実現する量産容易な低温アルミニウム窒化炉
を提供することを、その目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の方法によ
れば、金属粉末と樹脂バインダを主体とした窒化助剤が
塗布されているアルミニウム材を炉内に収容し、前記炉
内に窒素ガスを主成分とする窒化用ガスを導入して前記
炉内を大気圧を超える正圧に保持し、前記アルミニウム
材を400〜600℃に加熱することにより、前記アル
ミニウム材の表面部に窒化層を形成するアルミニウム材
の低温窒化方法において、昇温途中の少なくとも300
℃を超える所定温度から反応終了までの高温段階を、導
入窒素ガス流量及びガスの排出面積を調節することによ
り、炉内の酸素ガス分圧を2.0Pa以下に保持し、か
つ、炉内圧力を0.5〜20mmH2Oの正圧に保持す
る。これにより、良好な窒化層を能率よく形成する事が
できる。以下、詳しく説明する。アルミニウム材をした
直後は、装入材やトレーから付着ガスが発生する。従っ
て、この段階では、ガス排出口面積を拡大するなどして
ガス排出口の部位における流体抵抗を低減してできるだ
け多量の洗浄ガスにてこれらの付着ガスの排出を行うこ
とが好ましい。昇温段階の少なくとも300℃を超える
所定温度から反応終了までの期間における炉内の窒化用
ガス以外の有害ガスは窒化層組織の異常やその純度の低
下を招いてしまう。この有害ガスには、酸素ガス、水素
ガス、水蒸気、一酸化炭素ガス、窒素酸化物等がある。
特に、200〜400℃の間では、窒化助剤中のバイン
ダ(結着剤)としての樹脂や溶剤から生じるガスが、こ
の有害ガスの有力成分をなす。そこで、本発明では、炉
内清浄度として酸素ガス分圧を2.0Pa以下(好まし
くは、0.2〜2.0Pa)に保持し、かつ、炉内圧力
を0.5〜20mmH2Oの正圧に保持する。このように
すれば低温加熱炉による窒化処理における有害ガスに起
因する窒化層組織の異常やその純度の低下、更には窒化
層厚さのばらつきなどの不具合を低減することができ
る。炉内圧力が0.5mmH2O未満の場合にはガス排出
口からの外部空気の流入の可能性が高くなり、20mm
H2Oを超えると、炉内におけるガスの流速が大きくなっ
て炉の内部のガス流の状態が層流状態からずれ、その結
果、炉内各部に乱流や渦流ができるなどして排出すべき
ガス成分が滞流して排出されにくくなったり、窒化助剤
が被窒化材から剥離し易くなったりしてしまう。
れば、金属粉末と樹脂バインダを主体とした窒化助剤が
塗布されているアルミニウム材を炉内に収容し、前記炉
内に窒素ガスを主成分とする窒化用ガスを導入して前記
炉内を大気圧を超える正圧に保持し、前記アルミニウム
材を400〜600℃に加熱することにより、前記アル
ミニウム材の表面部に窒化層を形成するアルミニウム材
の低温窒化方法において、昇温途中の少なくとも300
℃を超える所定温度から反応終了までの高温段階を、導
入窒素ガス流量及びガスの排出面積を調節することによ
り、炉内の酸素ガス分圧を2.0Pa以下に保持し、か
つ、炉内圧力を0.5〜20mmH2Oの正圧に保持す
る。これにより、良好な窒化層を能率よく形成する事が
できる。以下、詳しく説明する。アルミニウム材をした
直後は、装入材やトレーから付着ガスが発生する。従っ
て、この段階では、ガス排出口面積を拡大するなどして
ガス排出口の部位における流体抵抗を低減してできるだ
け多量の洗浄ガスにてこれらの付着ガスの排出を行うこ
とが好ましい。昇温段階の少なくとも300℃を超える
所定温度から反応終了までの期間における炉内の窒化用
ガス以外の有害ガスは窒化層組織の異常やその純度の低
下を招いてしまう。この有害ガスには、酸素ガス、水素
ガス、水蒸気、一酸化炭素ガス、窒素酸化物等がある。
特に、200〜400℃の間では、窒化助剤中のバイン
ダ(結着剤)としての樹脂や溶剤から生じるガスが、こ
の有害ガスの有力成分をなす。そこで、本発明では、炉
内清浄度として酸素ガス分圧を2.0Pa以下(好まし
くは、0.2〜2.0Pa)に保持し、かつ、炉内圧力
を0.5〜20mmH2Oの正圧に保持する。このように
すれば低温加熱炉による窒化処理における有害ガスに起
因する窒化層組織の異常やその純度の低下、更には窒化
層厚さのばらつきなどの不具合を低減することができ
る。炉内圧力が0.5mmH2O未満の場合にはガス排出
口からの外部空気の流入の可能性が高くなり、20mm
H2Oを超えると、炉内におけるガスの流速が大きくなっ
て炉の内部のガス流の状態が層流状態からずれ、その結
果、炉内各部に乱流や渦流ができるなどして排出すべき
ガス成分が滞流して排出されにくくなったり、窒化助剤
が被窒化材から剥離し易くなったりしてしまう。
【0009】酸素ガス分圧はそれに付随する上記各種有
害ガス成分の増大を意味するので、炉内の清浄度の目安
となる。酸素ガス分圧が2.0Paを超える炉内清浄度
では、上記した不具合が増大する。このことは、酸素ガ
スが窒素ガスよりも格段にアルムニウムと反応し易いと
いう事実からも理解される。更に、酸素ガス分圧は他の
有害ガスの分圧と深い相関を持つので、炉内清浄度を露
点計で推定してもよい。この場合、酸素ガス分圧が2.
0Paを露点ー60℃に相当するとすることが好適であ
る。また、発明の実施に際しては露点ー65℃以下にま
で炉内を清浄化する事が一層好ましい。一方、酸素ガス
分圧が、0.2Pa未満とすると、高価な高純度窒化ガ
スを多量に消費してしまう他、炉内流速の増大により窒
化助剤が急速な乾燥のためかアルミニウム材から剥離す
る傾向が助長されて窒化層形成効率が低下するという不
具合が生じた。特に420℃から反応終了までの窒化層
形成が主に行われる高温期間中は、被窒化材の窒化のた
めに窒化助剤が被窒化材に密着した状態を維持すること
がきわめて重要である。ところが、炉内ガス流量が大き
いほど、窒化助剤の上記剥離が大きくなってしまう。従
って、420℃から反応終了までの窒化期間において
は、炉内へ導入する窒化用ガスの流量は、炉内圧を上記
した0.5mmH2Oの正圧以上を確保して外部からの空
気の侵入を阻止しつつ、できる限り低減することが好ま
しい。このようにすれば、被窒化材からの窒化助剤の剥
離を十分に低減することができるので、窒化用ガス流量
の増大に伴う窒化層形成速度の低下を阻止する事ができ
る。以下、請求項1及び2にかかる上記説明を以下に整
理する。窒化助剤を用いることにより窒化反応性を向上
した窒化助剤使用方式の低温窒化方法では、アルミニウ
ム材の融点未満の低温度にて効率よく窒化層を形成する
事が可能となる。しかし、上記アルミニウム材の低温窒
化方法の実施に際しては、実際には下記の条件を実現す
ることが重要である。
害ガス成分の増大を意味するので、炉内の清浄度の目安
となる。酸素ガス分圧が2.0Paを超える炉内清浄度
では、上記した不具合が増大する。このことは、酸素ガ
スが窒素ガスよりも格段にアルムニウムと反応し易いと
いう事実からも理解される。更に、酸素ガス分圧は他の
有害ガスの分圧と深い相関を持つので、炉内清浄度を露
点計で推定してもよい。この場合、酸素ガス分圧が2.
0Paを露点ー60℃に相当するとすることが好適であ
る。また、発明の実施に際しては露点ー65℃以下にま
で炉内を清浄化する事が一層好ましい。一方、酸素ガス
分圧が、0.2Pa未満とすると、高価な高純度窒化ガ
スを多量に消費してしまう他、炉内流速の増大により窒
化助剤が急速な乾燥のためかアルミニウム材から剥離す
る傾向が助長されて窒化層形成効率が低下するという不
具合が生じた。特に420℃から反応終了までの窒化層
形成が主に行われる高温期間中は、被窒化材の窒化のた
めに窒化助剤が被窒化材に密着した状態を維持すること
がきわめて重要である。ところが、炉内ガス流量が大き
いほど、窒化助剤の上記剥離が大きくなってしまう。従
って、420℃から反応終了までの窒化期間において
は、炉内へ導入する窒化用ガスの流量は、炉内圧を上記
した0.5mmH2Oの正圧以上を確保して外部からの空
気の侵入を阻止しつつ、できる限り低減することが好ま
しい。このようにすれば、被窒化材からの窒化助剤の剥
離を十分に低減することができるので、窒化用ガス流量
の増大に伴う窒化層形成速度の低下を阻止する事ができ
る。以下、請求項1及び2にかかる上記説明を以下に整
理する。窒化助剤を用いることにより窒化反応性を向上
した窒化助剤使用方式の低温窒化方法では、アルミニウ
ム材の融点未満の低温度にて効率よく窒化層を形成する
事が可能となる。しかし、上記アルミニウム材の低温窒
化方法の実施に際しては、実際には下記の条件を実現す
ることが重要である。
【0010】窒化層形成がなされる上記高温段階(少な
くとも420℃以上、好ましくは300℃以上〜反応終
了まで)において、アルミニウム材への良質の窒化層形
成に有害な酸素ガス分圧で代表される有害ガスのレベル
を2.0Pa以下、好ましくは0.2〜2.0Paに保
持し、炉内の有害ガス濃度を従来の鋼材窒化炉のそれに
比べて格段に低く保持する。
くとも420℃以上、好ましくは300℃以上〜反応終
了まで)において、アルミニウム材への良質の窒化層形
成に有害な酸素ガス分圧で代表される有害ガスのレベル
を2.0Pa以下、好ましくは0.2〜2.0Paに保
持し、炉内の有害ガス濃度を従来の鋼材窒化炉のそれに
比べて格段に低く保持する。
【0011】窒化層形成がなされる上記高温段階(少な
くとも420℃以上、好ましくは300℃以上〜反応終
了まで)において、炉内圧力を0.5mmH2O以上の正
圧に保持し、アルミニウム材への良質の窒化層形成に有
害な外部からの空気の侵入を抑止しする。窒化層形成が
なされる上記高温段階(少なくとも420℃以上、好ま
しくは300℃以上〜反応終了まで)において、炉内圧
力を20mmH2O以下の正圧に保持する。これにより、
このような高圧における窒化用ガス流の乱れに起因し
て、アルミニウム材への良質の窒化層形成が妨害される
のを阻止する。なお、炉のガス排出口を厳しく閉じ、そ
の漏れを減らせば、炉内へ導入する窒化用ガス流量を低
減しつつ炉内圧力を高めることはできる。しかし、この
場合には、炉内の炉壁やアルミニウム材に付着していた
付着ガス、炉内に滞留している残存ガス、窒化助剤から
発生する発生ガスの排出不良が生じ、良質な窒化層形成
が阻害されてしまう。請求項2記載の方法によれば、ア
ルミニウム材の温度が180〜300℃内の所定の温
度、好ましくは200℃付近までは、高温段階の窒化用
ガスの流量より多量の洗浄ガスを炉内に導入し、かつ、
ガス排出経路の流体抵抗も高温段階におけるそれよりも
減少させる。このようにすれば、効率よく、炉の生産性
を向上することができる。
くとも420℃以上、好ましくは300℃以上〜反応終
了まで)において、炉内圧力を0.5mmH2O以上の正
圧に保持し、アルミニウム材への良質の窒化層形成に有
害な外部からの空気の侵入を抑止しする。窒化層形成が
なされる上記高温段階(少なくとも420℃以上、好ま
しくは300℃以上〜反応終了まで)において、炉内圧
力を20mmH2O以下の正圧に保持する。これにより、
このような高圧における窒化用ガス流の乱れに起因し
て、アルミニウム材への良質の窒化層形成が妨害される
のを阻止する。なお、炉のガス排出口を厳しく閉じ、そ
の漏れを減らせば、炉内へ導入する窒化用ガス流量を低
減しつつ炉内圧力を高めることはできる。しかし、この
場合には、炉内の炉壁やアルミニウム材に付着していた
付着ガス、炉内に滞留している残存ガス、窒化助剤から
発生する発生ガスの排出不良が生じ、良質な窒化層形成
が阻害されてしまう。請求項2記載の方法によれば、ア
ルミニウム材の温度が180〜300℃内の所定の温
度、好ましくは200℃付近までは、高温段階の窒化用
ガスの流量より多量の洗浄ガスを炉内に導入し、かつ、
ガス排出経路の流体抵抗も高温段階におけるそれよりも
減少させる。このようにすれば、効率よく、炉の生産性
を向上することができる。
【0012】請求項3記載の炉構造によれば、上記低温
ガス利用窒化層形成方法によりアルミニウム材の表面部
に窒化層を形成するために、炉体内にマッフルを設けた
二重炉体構造を採用する。このようにすれば、炉体内面
が複雑な形状で酸素吸着能が大きく、また酸素ガスが滞
留する部位があったとしても、通常は内面平滑で酸素ガ
スの吸着も少ないマッフルがアルミニウム材を囲包し、
マッフル内がそのマッフル外より正圧に保持されるの
で、炉体内面に吸着された酸素ガスや炉体の隅部などに
滞留する酸素ガスなどがアルミニウム材に作用してその
窒化層形成反応を阻害することがない。
ガス利用窒化層形成方法によりアルミニウム材の表面部
に窒化層を形成するために、炉体内にマッフルを設けた
二重炉体構造を採用する。このようにすれば、炉体内面
が複雑な形状で酸素吸着能が大きく、また酸素ガスが滞
留する部位があったとしても、通常は内面平滑で酸素ガ
スの吸着も少ないマッフルがアルミニウム材を囲包し、
マッフル内がそのマッフル外より正圧に保持されるの
で、炉体内面に吸着された酸素ガスや炉体の隅部などに
滞留する酸素ガスなどがアルミニウム材に作用してその
窒化層形成反応を阻害することがない。
【0013】更に、本請求項記載の炉構造では、ガス導
入口は、アルミニウム材を挟んでガス排出口と反対側の
端部に形成され、かつ、ガス導入口は窒化用ガスのマッ
フル内の平均流速よりも優速にてマッフルのガス導入口
側の内面に到達するように構成されている。更に具体的
に言えば、ガス導入口から吹き出された窒化用ガスはマ
ッフルの上流側の内端面に射突するかこの内端面に沿っ
て高速で流れる。このようにすれば、マッフルのガス導
入口側(上流側)の内端面からガス排出口へ向けて均一
な流れをマッフル内に形成することができ、アルミニウ
ム材はこの流れに包まれることができる。また、この方
法によれば、アルミニウム材の上流側にアルミニウム材
出入用開口などの酸素ガス侵入が懸念される開口を設け
る必要がなく、マッフル内のアルミニウム材より最上流
側に酸素ガスが侵入することがなく、それらがアルミニ
ウム材に影響することがない。なお、アルミニウム材出
入用開口などはどうしても必要であるが、それがマッフ
ル内の下流側に設けることによりそこから酸素ガスが侵
入しようとしても、窒化用ガスの流れがそれを阻害す
る。更に、ガス導入口からのガスの吹き付けにより、ア
ルミニウム材の上流側のマッフルの内端面に酸素ガスが
吸着し続けたり滞留したりすることがなく、それらが窒
化層形成中に下流のアルミニウム材の部位に流れ込んで
窒化層形成を邪魔することがない。すなわち、アルミニ
ウム材の上流に位置するマッフルのガス導入口側の内端
面近傍における酸素ガスの吸着や滞留を、この内端面に
向けてガス導入口から窒化用ガスを吹き付けることによ
り高速に除去することにより速やかにマッフル内の酸素
ガス分圧を許容範囲まで低下させることができる。結
局、本請求項記載の炉構造の採用により、上記した低温
ガス利用窒化層形成方法が要求する低酸素ガス分圧を実
用炉段階で実現することができる。
入口は、アルミニウム材を挟んでガス排出口と反対側の
端部に形成され、かつ、ガス導入口は窒化用ガスのマッ
フル内の平均流速よりも優速にてマッフルのガス導入口
側の内面に到達するように構成されている。更に具体的
に言えば、ガス導入口から吹き出された窒化用ガスはマ
ッフルの上流側の内端面に射突するかこの内端面に沿っ
て高速で流れる。このようにすれば、マッフルのガス導
入口側(上流側)の内端面からガス排出口へ向けて均一
な流れをマッフル内に形成することができ、アルミニウ
ム材はこの流れに包まれることができる。また、この方
法によれば、アルミニウム材の上流側にアルミニウム材
出入用開口などの酸素ガス侵入が懸念される開口を設け
る必要がなく、マッフル内のアルミニウム材より最上流
側に酸素ガスが侵入することがなく、それらがアルミニ
ウム材に影響することがない。なお、アルミニウム材出
入用開口などはどうしても必要であるが、それがマッフ
ル内の下流側に設けることによりそこから酸素ガスが侵
入しようとしても、窒化用ガスの流れがそれを阻害す
る。更に、ガス導入口からのガスの吹き付けにより、ア
ルミニウム材の上流側のマッフルの内端面に酸素ガスが
吸着し続けたり滞留したりすることがなく、それらが窒
化層形成中に下流のアルミニウム材の部位に流れ込んで
窒化層形成を邪魔することがない。すなわち、アルミニ
ウム材の上流に位置するマッフルのガス導入口側の内端
面近傍における酸素ガスの吸着や滞留を、この内端面に
向けてガス導入口から窒化用ガスを吹き付けることによ
り高速に除去することにより速やかにマッフル内の酸素
ガス分圧を許容範囲まで低下させることができる。結
局、本請求項記載の炉構造の採用により、上記した低温
ガス利用窒化層形成方法が要求する低酸素ガス分圧を実
用炉段階で実現することができる。
【0014】請求項4記載の炉構造によれば、ガス導入
口から吹き出されてマッフルの上流側の内端面に到達し
たガス流は、この内端面に沿って層流をなしてガス排出
口側へ反転して流れるようにされるので、この内端面近
傍での酸素ガスの吸着や滞留を良好に阻止することがで
きる。請求項5記載の炉構造によれば、マッフル内へア
ルミニウム材の窒化処理前にこのアルミニウム材を洗浄
する洗浄ガスを導入する。洗浄ガスとしては、窒素ガス
などの不活性ガスに水素などの還元性ガスを混合したも
のが好適であるが、単に窒化処理用の低酸素ガス分圧の
窒化用ガスより高酸素ガス分圧の安価な不活性ガスであ
ってもよい。。
口から吹き出されてマッフルの上流側の内端面に到達し
たガス流は、この内端面に沿って層流をなしてガス排出
口側へ反転して流れるようにされるので、この内端面近
傍での酸素ガスの吸着や滞留を良好に阻止することがで
きる。請求項5記載の炉構造によれば、マッフル内へア
ルミニウム材の窒化処理前にこのアルミニウム材を洗浄
する洗浄ガスを導入する。洗浄ガスとしては、窒素ガス
などの不活性ガスに水素などの還元性ガスを混合したも
のが好適であるが、単に窒化処理用の低酸素ガス分圧の
窒化用ガスより高酸素ガス分圧の安価な不活性ガスであ
ってもよい。。
【0015】このようにすれば、アルミニウム材の窒化
処理前に単に高価、高純度の上記窒化用ガスを導入する
のに比べて費用を低減できる他、還元性ガスにより滞留
乃至吸着酸素ガスを除去する効果が生じる。請求項6ま
たは7記載の炉構造では、ガス排出口は、幅が0.1〜
1.0mmに設定されたスリットや、10段以上のフィ
ンを互いに隣接して交互に配設されたラビリンス構造と
いった特別の構造を採用している。このようにすれば、
加熱炉に従来、一般的に採用されている丸管状のガス排
出口に比べてガス排出口における圧力損失を格段に増大
することができる。更に、上記した従来の丸管状のガス
排出口では管内においてガスの対流が生じて外部から炉
内へ空気が逆流する傾向を生ずるが、上記したスリット
やラビリンス構造をガス排出口に付設する事により、こ
れらの問題を抑止して、本発明の加熱炉に必要な高精度
の炉内ガス雰囲気の制御を簡素な構造で実現することが
できる。請求項8記載の炉構造では、マッフルの開口部
とそれを遮蔽する遮蔽部との間の隙間をガス排出口とし
て用い、この遮蔽部を駆動して遮蔽部とマッフルとの間
の隙間を調節し、それによりガス排出口の流体抵抗を調
節し、炉内圧力を上記範囲に制御する。このようにすれ
ば、もともと隙間が生じるマッフルの開口部とそれを遮
蔽する遮蔽部との間の隙間を調節可能なガス排出口とす
るので、この隙間からのガスの漏れを制御する事がで
き、遮蔽部の閉鎖具合により炉内からのガスの漏れがば
らついても容易にそれに対処する事ができる。また、遮
蔽部自体がその開閉のためにマッフルに対してもともと
可動構造となっているので、その調節移動機構の付与は
簡単となる。また、開口総延長と開口隙間幅との積によ
り開口断面積が構成されるとするとき、この開口総延長
を長く取れるので、開口隙間幅を従来の単独のガス排出
口より格段に狭くすることができ、このためガスを層流
化してその逆流を抑止することが一層容易となり、好都
合である。なお、この遮蔽部とマッフルの開口との間の
隙間に上記したスリットを配設する場合には、隙間がテ
ーパー形状となるように構成すれば遮蔽部の移動制御に
より容易にこの隙間の流体抵抗を良好に制御できる。更
に、この遮蔽部とマッフルの開口との間の隙間に上記し
たラビリンス構造を配設する場合には、遮蔽部の移動制
御により容易にラビリンス構造のフィン段数が変更でき
るので、この隙間の流体抵抗を良好に制御できる。請求
項9記載の炉構造では、マッフルの開口部を開閉可能に
遮蔽する遮蔽部に近接して炉内圧力制御のための開口面
積可変のガス排出経路を更に設ける。特に、この別設さ
れた独立のガス排出口は、200ないし300℃以下の
低温ガスを効率よく排出する際に好適である。
処理前に単に高価、高純度の上記窒化用ガスを導入する
のに比べて費用を低減できる他、還元性ガスにより滞留
乃至吸着酸素ガスを除去する効果が生じる。請求項6ま
たは7記載の炉構造では、ガス排出口は、幅が0.1〜
1.0mmに設定されたスリットや、10段以上のフィ
ンを互いに隣接して交互に配設されたラビリンス構造と
いった特別の構造を採用している。このようにすれば、
加熱炉に従来、一般的に採用されている丸管状のガス排
出口に比べてガス排出口における圧力損失を格段に増大
することができる。更に、上記した従来の丸管状のガス
排出口では管内においてガスの対流が生じて外部から炉
内へ空気が逆流する傾向を生ずるが、上記したスリット
やラビリンス構造をガス排出口に付設する事により、こ
れらの問題を抑止して、本発明の加熱炉に必要な高精度
の炉内ガス雰囲気の制御を簡素な構造で実現することが
できる。請求項8記載の炉構造では、マッフルの開口部
とそれを遮蔽する遮蔽部との間の隙間をガス排出口とし
て用い、この遮蔽部を駆動して遮蔽部とマッフルとの間
の隙間を調節し、それによりガス排出口の流体抵抗を調
節し、炉内圧力を上記範囲に制御する。このようにすれ
ば、もともと隙間が生じるマッフルの開口部とそれを遮
蔽する遮蔽部との間の隙間を調節可能なガス排出口とす
るので、この隙間からのガスの漏れを制御する事がで
き、遮蔽部の閉鎖具合により炉内からのガスの漏れがば
らついても容易にそれに対処する事ができる。また、遮
蔽部自体がその開閉のためにマッフルに対してもともと
可動構造となっているので、その調節移動機構の付与は
簡単となる。また、開口総延長と開口隙間幅との積によ
り開口断面積が構成されるとするとき、この開口総延長
を長く取れるので、開口隙間幅を従来の単独のガス排出
口より格段に狭くすることができ、このためガスを層流
化してその逆流を抑止することが一層容易となり、好都
合である。なお、この遮蔽部とマッフルの開口との間の
隙間に上記したスリットを配設する場合には、隙間がテ
ーパー形状となるように構成すれば遮蔽部の移動制御に
より容易にこの隙間の流体抵抗を良好に制御できる。更
に、この遮蔽部とマッフルの開口との間の隙間に上記し
たラビリンス構造を配設する場合には、遮蔽部の移動制
御により容易にラビリンス構造のフィン段数が変更でき
るので、この隙間の流体抵抗を良好に制御できる。請求
項9記載の炉構造では、マッフルの開口部を開閉可能に
遮蔽する遮蔽部に近接して炉内圧力制御のための開口面
積可変のガス排出経路を更に設ける。特に、この別設さ
れた独立のガス排出口は、200ないし300℃以下の
低温ガスを効率よく排出する際に好適である。
【0016】請求項10記載の炉構造によれば、マッフ
ルは、扉部で互いに遮断可能な装入室(前室)、窒化
室、搬出室(後室)を順番に有し、各室それぞれにガス
導入口及びガス排出口を設けたので、窒化層形成を行う
窒化室内の酸素ガス分圧を一層低減することができる。
請求項11記載の炉構造によれば、上記低温ガス利用窒
化層形成方法によりアルミニウム材の表面部に窒化層を
形成する炉体内にアルミニウム材よりも高温の黒鉛部材
を配設するので、この高温の黒鉛部材がアルミニウム材
よりも優先的に酸素をゲッタし、アルミニウム材近傍の
酸素ガス分圧を一層低減することができる。請求項12
記載の炉構造によれば、アルミニウム材加熱のための加
熱手段がこの黒鉛部材を兼ねる。このようにすれば、構
造の簡素化を実現することができる。請求項13記載の
炉構造によれば、黒鉛部材を兼ねる加熱手段がアルミニ
ウム材より上流側に配設されるので、アルミニウム材近
傍での酸素ガス分圧低減に一層効果的である。
ルは、扉部で互いに遮断可能な装入室(前室)、窒化
室、搬出室(後室)を順番に有し、各室それぞれにガス
導入口及びガス排出口を設けたので、窒化層形成を行う
窒化室内の酸素ガス分圧を一層低減することができる。
請求項11記載の炉構造によれば、上記低温ガス利用窒
化層形成方法によりアルミニウム材の表面部に窒化層を
形成する炉体内にアルミニウム材よりも高温の黒鉛部材
を配設するので、この高温の黒鉛部材がアルミニウム材
よりも優先的に酸素をゲッタし、アルミニウム材近傍の
酸素ガス分圧を一層低減することができる。請求項12
記載の炉構造によれば、アルミニウム材加熱のための加
熱手段がこの黒鉛部材を兼ねる。このようにすれば、構
造の簡素化を実現することができる。請求項13記載の
炉構造によれば、黒鉛部材を兼ねる加熱手段がアルミニ
ウム材より上流側に配設されるので、アルミニウム材近
傍での酸素ガス分圧低減に一層効果的である。
【0017】請求項14記載の炉構造によれば、炉体と
マッフルとの間の空間は、窒素ガスを主成分とするガス
によりマッフル内圧と大気圧との中間圧に維持される。
このようにすれば、マッフル内は大気から二重に遮断さ
れるので、酸素ガス分圧を一層低減することができる。
マッフルとの間の空間は、窒素ガスを主成分とするガス
によりマッフル内圧と大気圧との中間圧に維持される。
このようにすれば、マッフル内は大気から二重に遮断さ
れるので、酸素ガス分圧を一層低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】アルミニウム材の温度は、直接測
定される他、雰囲気ガス温度や、マッフル温度などで代
用することができる。アルミニウム材に塗布する窒化助
剤に用いる金属粉末としては、平均粒径が3〜200程
度のアルミニウム粉末が好適である他、扁平なアルミ箔
なども採用することができる。樹脂バインダとしては、
ポリブテン、ポリビニルブチラール、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース、ポリエチレンオキサイドなどを
採用することができる。窒化層形成時に、アルミニウム
材特にその表面部は400〜600℃、好ましくは、4
50〜600℃に加熱される。400℃以下では窒化層
形成速度が低下し、600℃を超えるとアルミニウム材
の溶融や変形の可能性が生じる。
定される他、雰囲気ガス温度や、マッフル温度などで代
用することができる。アルミニウム材に塗布する窒化助
剤に用いる金属粉末としては、平均粒径が3〜200程
度のアルミニウム粉末が好適である他、扁平なアルミ箔
なども採用することができる。樹脂バインダとしては、
ポリブテン、ポリビニルブチラール、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース、ポリエチレンオキサイドなどを
採用することができる。窒化層形成時に、アルミニウム
材特にその表面部は400〜600℃、好ましくは、4
50〜600℃に加熱される。400℃以下では窒化層
形成速度が低下し、600℃を超えるとアルミニウム材
の溶融や変形の可能性が生じる。
【0019】マッフルはステンレス鋼や耐熱鋼などの素
材を用いて形成されることができる。窒化用ガスの組成
は99.995以上(露点≦マイナス65℃)の窒素ガ
スとすることができる。窒化用ガス中の酸素ガス分圧は
1.0Pa以下とされる。洗浄ガスには、窒素ガスと水
素ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスとの混合ガス
を採用することができる。窒化層形成前にマッフル内に
導入されるこの洗浄ガスは450℃までの温度範囲で使
用することが好ましい。この温度を超えると、洗浄ガス
中の酸素ガスがアルミニウム材と反応する場合が生じ
る。アルミニウム材の昇温中、特に100〜420℃付
近では、窒化助剤に含まれる樹脂や溶剤からガスが発生
するので、洗浄ガスはこれら随伴ガスを良好に排出する
ために、100〜420℃付近でこの排出に必要な流量
及び時間を確保することが好ましい。
材を用いて形成されることができる。窒化用ガスの組成
は99.995以上(露点≦マイナス65℃)の窒素ガ
スとすることができる。窒化用ガス中の酸素ガス分圧は
1.0Pa以下とされる。洗浄ガスには、窒素ガスと水
素ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスとの混合ガス
を採用することができる。窒化層形成前にマッフル内に
導入されるこの洗浄ガスは450℃までの温度範囲で使
用することが好ましい。この温度を超えると、洗浄ガス
中の酸素ガスがアルミニウム材と反応する場合が生じ
る。アルミニウム材の昇温中、特に100〜420℃付
近では、窒化助剤に含まれる樹脂や溶剤からガスが発生
するので、洗浄ガスはこれら随伴ガスを良好に排出する
ために、100〜420℃付近でこの排出に必要な流量
及び時間を確保することが好ましい。
【0020】マッフル内面はできるだけ平滑とすること
が酸素ガスの滞留、吸着抑止の点で好ましい。マッフル
内に導入される窒化用ガスは予熱することが窒化活性の
向上のために好ましい。ガス導入口から吹き出された窒
化用ガスの流速はマッフルの上流側内端面近傍で10c
m/secとすることが好ましい。窒化用ガスがマッフ
ルの上流側内端面に沿って層流状態で流れるようにガス
導入口の位置及び吹き出し方向を設定することにより、
窒化用ガス流は上流側内端面を持続的に嘗めるように接
触し、酸素ガスの吸着乃至滞留を阻止することができ
る。
が酸素ガスの滞留、吸着抑止の点で好ましい。マッフル
内に導入される窒化用ガスは予熱することが窒化活性の
向上のために好ましい。ガス導入口から吹き出された窒
化用ガスの流速はマッフルの上流側内端面近傍で10c
m/secとすることが好ましい。窒化用ガスがマッフ
ルの上流側内端面に沿って層流状態で流れるようにガス
導入口の位置及び吹き出し方向を設定することにより、
窒化用ガス流は上流側内端面を持続的に嘗めるように接
触し、酸素ガスの吸着乃至滞留を阻止することができ
る。
【0021】黒鉛部材を兼ねる加熱手段としてはいわゆ
るグラファイトヒーターを採用することができる。窒化
用ガスをアルミニウム材の上流側でこの黒鉛部材を兼ね
る加熱手段に吹き付けることにより、アルミニウム材に
接触する前に窒化用ガス中の酸素ガスを一層低減するこ
とができる。
るグラファイトヒーターを採用することができる。窒化
用ガスをアルミニウム材の上流側でこの黒鉛部材を兼ね
る加熱手段に吹き付けることにより、アルミニウム材に
接触する前に窒化用ガス中の酸素ガスを一層低減するこ
とができる。
【0022】
【実施例】次に、実施例により更に説明する。 (実施例1)本発明の低温アルミニウム窒化炉の一例を
図1の模式断面図を参照して説明する。
図1の模式断面図を参照して説明する。
【0023】1は、一端が開口された横置き円筒形状の
加熱炉(本発明でいう炉体)であり、耐熱材料で形成さ
れた炉壁内周面には電熱ヒータ(以下、単にヒータとも
いう)10が設けられている。2は、同じく基端が開口
された横置き円筒形状のマッフルであり、加熱炉1内に
加熱炉1の内面から所定間隔離れて収容されている。マ
ッフル2は耐熱金属板で形成され、その頂部はドーム状
に形成されている。
加熱炉(本発明でいう炉体)であり、耐熱材料で形成さ
れた炉壁内周面には電熱ヒータ(以下、単にヒータとも
いう)10が設けられている。2は、同じく基端が開口
された横置き円筒形状のマッフルであり、加熱炉1内に
加熱炉1の内面から所定間隔離れて収容されている。マ
ッフル2は耐熱金属板で形成され、その頂部はドーム状
に形成されている。
【0024】3は、窒素ガス(本発明でいう窒化用ガ
ス)をマッフル2内に導入するガス導入管である。ガス
導入管3はマッフル2の開口近傍の周壁からマッフル2
内に嵌挿され、マッフル2の周壁に沿ってマッフル2の
ドーム状の頂部の周縁部近傍まで延設されている。ガス
導入管3の先端は本発明でいうガス導入口を構成してい
る。
ス)をマッフル2内に導入するガス導入管である。ガス
導入管3はマッフル2の開口近傍の周壁からマッフル2
内に嵌挿され、マッフル2の周壁に沿ってマッフル2の
ドーム状の頂部の周縁部近傍まで延設されている。ガス
導入管3の先端は本発明でいうガス導入口を構成してい
る。
【0025】4は、窒素ガスをマッフル2内から外部に
排出するガス排出管であり、ガス排出管4は減圧弁40
及び露点計41を介して大気に連通している。ガス流量
は、減圧弁40で制御され、不要の場合は閉じられてい
る。5は、マッフル2の開口を遮蔽する扉部(本発明で
いう遮蔽部)であり、扉部5はガイド6の案内により軸
方向に変位してマッフル2の開口を開閉する。また、扉
部5とマッフル2との間のリング状の隙間Dは相対的に
若干のテーパーを有するスリット、またはどちらか一方
にラビリンス構造を有しており、扉部5を変位させるこ
とにより、隙間Dの流体抵抗を調節できるようになって
おり、マッフル2内へのガス導入量に応じて隙間Dを調
節することにより、マッフル2内を常に適当な正圧範囲
(ここでは10mmH2O)に維持している。隙間Dは本
発明でいうガス排出口を構成している。
排出するガス排出管であり、ガス排出管4は減圧弁40
及び露点計41を介して大気に連通している。ガス流量
は、減圧弁40で制御され、不要の場合は閉じられてい
る。5は、マッフル2の開口を遮蔽する扉部(本発明で
いう遮蔽部)であり、扉部5はガイド6の案内により軸
方向に変位してマッフル2の開口を開閉する。また、扉
部5とマッフル2との間のリング状の隙間Dは相対的に
若干のテーパーを有するスリット、またはどちらか一方
にラビリンス構造を有しており、扉部5を変位させるこ
とにより、隙間Dの流体抵抗を調節できるようになって
おり、マッフル2内へのガス導入量に応じて隙間Dを調
節することにより、マッフル2内を常に適当な正圧範囲
(ここでは10mmH2O)に維持している。隙間Dは本
発明でいうガス排出口を構成している。
【0026】7は、洗浄ガスをマッフル2内に導入する
洗浄ガス導入口であり、マッフル2の開口近傍の周壁に
形成されている。また、必要に応じて、ガス排出口とし
ても用いられる。なお、ヒーター10への通電電力は、
図示しないコントローラによりなされる。アルミニウム
材であるワークWの温度は、その近傍に配設された温度
センサにより検出され、この検出温度に基づいて、マッ
フル2の温度の時間変化が所定のカーブとなるように、
コントローラがヒーター10への通電電力を制御する。
洗浄ガス導入口であり、マッフル2の開口近傍の周壁に
形成されている。また、必要に応じて、ガス排出口とし
ても用いられる。なお、ヒーター10への通電電力は、
図示しないコントローラによりなされる。アルミニウム
材であるワークWの温度は、その近傍に配設された温度
センサにより検出され、この検出温度に基づいて、マッ
フル2の温度の時間変化が所定のカーブとなるように、
コントローラがヒーター10への通電電力を制御する。
【0027】以下、この炉による窒化処理動作を説明す
る。 (アルミニウム材の準備)まず、アルミニウム粉末を含
む窒化助剤が窒化層を形成すべき表面に塗布、乾燥され
たアルミニウム材を準備する。用いた窒化助剤の組成を
以下に示す。 (窒化助剤の組成)金属粉末としてマグネシウムを47
wt%含有する150メッシュ以下の合金粉末40重量
部、樹脂バインダーとしてポリブテン樹脂(出光石油株
式会社製)8重量部、溶剤としてIPソルベント(出光
石油株式会社製)52重量部のものを用いた。 (アルミニウム材の装入)次に、扉部5を後退させて、
試料であるアルミニウム材をマッフル2内に装入し、更
に扉部5を前進させて、隙間Dを広めに調節した。 (マッフル2の昇温、ガス交換、洗浄)次に、ヒーター
10に通電するとともに、洗浄ガス導入口7から、純窒
素ガスまたは5wt%の水素ガスを含む窒素ガスを装入
ワークの量及び汚染状況に応じて5〜15リットル/分
の流量にて供給する。材料装入から200℃付近まで
は、装入材やトレーから発生するガス類を掃気する目的
でガス排出口は最大に開口する。200〜420℃の間
では、主として窒化助剤中のバインダー樹脂や溶剤から
発生する有害なガス類を掃気するために、導入ガスとし
ては窒素ガスのみとし、発生する有害ガス量を露点計な
どでモニタし、炉内圧力を0.5〜20mmH2Oに保持
しつつ、炉内露点がマイナス60℃以下となるガス流量
で掃気を行う。 (反応直前温度から反応終了まで)420℃付近から反
応終了までは、窒化助剤が被窒化材に密着していること
が重要であるので、その剥離防止のために、導入窒素ガ
スは、炉内圧力を0.5mmH2O以上を保ちながら最小
流量に制御する。特に、得られる窒化層の純度(及びそ
れにより決定される窒化層の特性)に多大な影響を与え
る300℃以上においては、導入ガス量及びガス排出口
の流体抵抗を調節することにより、炉内酸素ガス分圧を
2.0Pa以下に維持する。反応温度は、被窒化材の材
質、窒化助剤の種類、希望する窒化層の深さに応じて種
々選択される。たとえば、被窒化材をJIS;AC8Aの鋳造材
とし、前記窒化助剤を用いた場合、480〜510℃の
温度範囲に2〜8時間保持することにより、窒化層深さ
100〜300μmを確保することができる。 (取り出し工程)次に、ヒーター10への通電を停止
し、窒素ガスを流入させながら、扉部5を開いてアルミ
ニウム材を取り出す。アルミニウム材の材質により異な
るが、通常はT6処理(アルミニウムの溶体化処理)を
兼ねるので、取り出し後、40〜80℃の水中にそれを
浸けて焼入れを行う。扉部5は、ボルトなどで締結され
ていないので、ミル規格で規定されている430℃以上
での焼入れがスムーズに行うことができる。 (実施例2)本発明の低温ガス利用窒化層形成方法を実
現する他の低温アルミニウム窒化炉の他例を図2を参照
して説明する。ただし、理解を容易とするために共通機
能をもつ構成要素にはなるべく共通の符号を付すものと
する。
る。 (アルミニウム材の準備)まず、アルミニウム粉末を含
む窒化助剤が窒化層を形成すべき表面に塗布、乾燥され
たアルミニウム材を準備する。用いた窒化助剤の組成を
以下に示す。 (窒化助剤の組成)金属粉末としてマグネシウムを47
wt%含有する150メッシュ以下の合金粉末40重量
部、樹脂バインダーとしてポリブテン樹脂(出光石油株
式会社製)8重量部、溶剤としてIPソルベント(出光
石油株式会社製)52重量部のものを用いた。 (アルミニウム材の装入)次に、扉部5を後退させて、
試料であるアルミニウム材をマッフル2内に装入し、更
に扉部5を前進させて、隙間Dを広めに調節した。 (マッフル2の昇温、ガス交換、洗浄)次に、ヒーター
10に通電するとともに、洗浄ガス導入口7から、純窒
素ガスまたは5wt%の水素ガスを含む窒素ガスを装入
ワークの量及び汚染状況に応じて5〜15リットル/分
の流量にて供給する。材料装入から200℃付近まで
は、装入材やトレーから発生するガス類を掃気する目的
でガス排出口は最大に開口する。200〜420℃の間
では、主として窒化助剤中のバインダー樹脂や溶剤から
発生する有害なガス類を掃気するために、導入ガスとし
ては窒素ガスのみとし、発生する有害ガス量を露点計な
どでモニタし、炉内圧力を0.5〜20mmH2Oに保持
しつつ、炉内露点がマイナス60℃以下となるガス流量
で掃気を行う。 (反応直前温度から反応終了まで)420℃付近から反
応終了までは、窒化助剤が被窒化材に密着していること
が重要であるので、その剥離防止のために、導入窒素ガ
スは、炉内圧力を0.5mmH2O以上を保ちながら最小
流量に制御する。特に、得られる窒化層の純度(及びそ
れにより決定される窒化層の特性)に多大な影響を与え
る300℃以上においては、導入ガス量及びガス排出口
の流体抵抗を調節することにより、炉内酸素ガス分圧を
2.0Pa以下に維持する。反応温度は、被窒化材の材
質、窒化助剤の種類、希望する窒化層の深さに応じて種
々選択される。たとえば、被窒化材をJIS;AC8Aの鋳造材
とし、前記窒化助剤を用いた場合、480〜510℃の
温度範囲に2〜8時間保持することにより、窒化層深さ
100〜300μmを確保することができる。 (取り出し工程)次に、ヒーター10への通電を停止
し、窒素ガスを流入させながら、扉部5を開いてアルミ
ニウム材を取り出す。アルミニウム材の材質により異な
るが、通常はT6処理(アルミニウムの溶体化処理)を
兼ねるので、取り出し後、40〜80℃の水中にそれを
浸けて焼入れを行う。扉部5は、ボルトなどで締結され
ていないので、ミル規格で規定されている430℃以上
での焼入れがスムーズに行うことができる。 (実施例2)本発明の低温ガス利用窒化層形成方法を実
現する他の低温アルミニウム窒化炉の他例を図2を参照
して説明する。ただし、理解を容易とするために共通機
能をもつ構成要素にはなるべく共通の符号を付すものと
する。
【0028】この実施例の窒化炉は図1に示す実施例1
の窒化炉と基本構造自体は同じであり、加熱炉1及びマ
ッフル2が角箱形状に形成されている点、扉部の構造と
マッフル2からのガス排出系統が異なるのみであるの
で、それらだけを説明するものとする。 (扉部)扉部8は、加熱炉1の横側の角形開口を開閉す
る外側扉部81と、その内側に配設されてマッフル2の
角形開口を開閉する内側扉部82とを有し、外側扉部8
1の中央部には内側扉部82を横方向に変位させるため
のハンドル操作装置83が配設されている。このハンド
ル操作装置83のハンドル84を回転させるとこのハン
ドル84が螺着された棒体85が横方向に変位する。ま
た、外部からモーターまたはシリンダーにて駆動する構
造としてもよいことはもちろんである。棒体85の先端
部は内側扉部82に固定されている。この結果、内側扉
部82はハンドル84の回動に応じて横方向に変位し、
隙間Dの流体抵抗が調節される。
の窒化炉と基本構造自体は同じであり、加熱炉1及びマ
ッフル2が角箱形状に形成されている点、扉部の構造と
マッフル2からのガス排出系統が異なるのみであるの
で、それらだけを説明するものとする。 (扉部)扉部8は、加熱炉1の横側の角形開口を開閉す
る外側扉部81と、その内側に配設されてマッフル2の
角形開口を開閉する内側扉部82とを有し、外側扉部8
1の中央部には内側扉部82を横方向に変位させるため
のハンドル操作装置83が配設されている。このハンド
ル操作装置83のハンドル84を回転させるとこのハン
ドル84が螺着された棒体85が横方向に変位する。ま
た、外部からモーターまたはシリンダーにて駆動する構
造としてもよいことはもちろんである。棒体85の先端
部は内側扉部82に固定されている。この結果、内側扉
部82はハンドル84の回動に応じて横方向に変位し、
隙間Dの流体抵抗が調節される。
【0029】(ガス排出系統)マッフル2と内側扉部8
2との間に形成され、マッフル2と加熱炉1との間の空
間とマッフル2内の空間とを連通する隙間Dにはラビリ
ンスシール構造体86が設けられている。このラビリン
スシール構造体86では、ガスは、狭小な隙間から広い
隙間に移動する際、急激に膨張し、その圧力が低下する
ので、外部から侵入した不純ガスがそれ以上、内部に入
ることがない。また、蓋を引き出すことにより、シール
部分のフィンの段数が減少し、それによりガス流量を増
大することができる。試験によれば、炉内温度が500
℃、炉内圧力が15mmH2Oの正圧という条件におい
て、内側蓋部82を引き出して有効なフィン段数を16
段から4段に変更することにより、図1の丸蓋(蓋径1
00mm、マッフル径105.5mm、隙間面積0.7
9cm2)の場合では10.8リットル/分から5.4リ
ットル/分までガス排出流量すなわちガス流入流量を調
節する事ができた。一方、図2の角蓋(隙間幅0.2m
m、サイズ90cm・60cm、隙間面積6.0cm
2)の場合では同一条件にて82.1リットル/分から
41.0リットル/分までそれを調節する事ができた。
従って、図2においてプロセス制御装置400によりマ
スフローメータ300をモニタしつつ導入ガス流量を制
御する場合、操業中にガス流量を調整する際には差圧計
87の変化分だけ内側扉部82を引き出したり、送り込
んだりして有効なフィン段数を調節し、炉内圧力を所望
値に保持しつつガス流量を調節することができる。
2との間に形成され、マッフル2と加熱炉1との間の空
間とマッフル2内の空間とを連通する隙間Dにはラビリ
ンスシール構造体86が設けられている。このラビリン
スシール構造体86では、ガスは、狭小な隙間から広い
隙間に移動する際、急激に膨張し、その圧力が低下する
ので、外部から侵入した不純ガスがそれ以上、内部に入
ることがない。また、蓋を引き出すことにより、シール
部分のフィンの段数が減少し、それによりガス流量を増
大することができる。試験によれば、炉内温度が500
℃、炉内圧力が15mmH2Oの正圧という条件におい
て、内側蓋部82を引き出して有効なフィン段数を16
段から4段に変更することにより、図1の丸蓋(蓋径1
00mm、マッフル径105.5mm、隙間面積0.7
9cm2)の場合では10.8リットル/分から5.4リ
ットル/分までガス排出流量すなわちガス流入流量を調
節する事ができた。一方、図2の角蓋(隙間幅0.2m
m、サイズ90cm・60cm、隙間面積6.0cm
2)の場合では同一条件にて82.1リットル/分から
41.0リットル/分までそれを調節する事ができた。
従って、図2においてプロセス制御装置400によりマ
スフローメータ300をモニタしつつ導入ガス流量を制
御する場合、操業中にガス流量を調整する際には差圧計
87の変化分だけ内側扉部82を引き出したり、送り込
んだりして有効なフィン段数を調節し、炉内圧力を所望
値に保持しつつガス流量を調節することができる。
【0030】更に、マッフル2と加熱炉1との間の空間
は、外側扉部81と加熱炉1との間の隙間などを通じて
外部に連通している。更に、マッフル2の内外の圧力差
が差圧計87により計測される。 (動作)この装置における圧力制御動作を説明すると、
マッフル2内へは設定された流量の窒素ガスが導入さ
れ、差圧計87にて差圧が所定範囲(ここでは0.5〜
30mmH2O)となるように、内側扉部82の位置が
調整される。
は、外側扉部81と加熱炉1との間の隙間などを通じて
外部に連通している。更に、マッフル2の内外の圧力差
が差圧計87により計測される。 (動作)この装置における圧力制御動作を説明すると、
マッフル2内へは設定された流量の窒素ガスが導入さ
れ、差圧計87にて差圧が所定範囲(ここでは0.5〜
30mmH2O)となるように、内側扉部82の位置が
調整される。
【0031】(実施例3)本発明の低温ガス利用窒化層
形成方法を実現する他の低温アルミニウム窒化炉の他例
を図3を参照して説明する。ただし、理解を容易とする
ために共通機能をもつ構成要素にはなるべく共通の符号
を付すものとする。この実施例の窒化炉は図1に示す実
施例1の窒化炉と基本構造自体は同じであり、加熱炉1
を釣鐘(ベル)形としたものである。以下、その構造及
び動作をまとめて説明する。
形成方法を実現する他の低温アルミニウム窒化炉の他例
を図3を参照して説明する。ただし、理解を容易とする
ために共通機能をもつ構成要素にはなるべく共通の符号
を付すものとする。この実施例の窒化炉は図1に示す実
施例1の窒化炉と基本構造自体は同じであり、加熱炉1
を釣鐘(ベル)形としたものである。以下、その構造及
び動作をまとめて説明する。
【0032】垂直軸90を中心にターンテーブル91が
回動可能となっており、このターンテーブル91上には
周方向一定間隔で複数(ここでは2つ)の置台92がセ
ットされている。また、マッフル2の底部を受承する輪
板形状の台座93が置台92の外側に置台92と同心配
置で配設されている。台座93はスプリング94により
ターンテーブル91に弾性支持されている。
回動可能となっており、このターンテーブル91上には
周方向一定間隔で複数(ここでは2つ)の置台92がセ
ットされている。また、マッフル2の底部を受承する輪
板形状の台座93が置台92の外側に置台92と同心配
置で配設されている。台座93はスプリング94により
ターンテーブル91に弾性支持されている。
【0033】図中、右側の置台92にアルミニウム材で
あるワークWをセットした後、その上方からベル形のマ
ッフル2を吊り下げる。吊り下げられたマッフル2の基
端部は台座93上に着座する。図に示すようにマッフル
2にはガス導入管3や洗浄ガス導入管7がセットされて
いる。次に、ターンテーブル91を半回転し、その上方
からベル形の加熱炉1を吊り下げる。吊り下げられた加
熱炉1の基端部はマッフル2の基端部上に着座する。加
熱炉1にはヒーター10が配設されている。
あるワークWをセットした後、その上方からベル形のマ
ッフル2を吊り下げる。吊り下げられたマッフル2の基
端部は台座93上に着座する。図に示すようにマッフル
2にはガス導入管3や洗浄ガス導入管7がセットされて
いる。次に、ターンテーブル91を半回転し、その上方
からベル形の加熱炉1を吊り下げる。吊り下げられた加
熱炉1の基端部はマッフル2の基端部上に着座する。加
熱炉1にはヒーター10が配設されている。
【0034】ガス導入管3や洗浄ガス導入管7やヒータ
ー10を用いてマッフル2内部の洗浄、脱ガス、窒素ガ
スパージを行うとともに、スプリング94を受承するタ
ーンテーブル91側のスプリング受け座96の高さを実
施例2のハンドル操作装置83のような装置で調整する
ことにより、輪板状の台座93と置台92との間の隙間
Dを調節し、マッフル2の内外の差圧を調整する。マッ
フル2内に吹き出された導入ガスはこの隙間Dからマッ
フル2の外かつ加熱炉1の内に漏れ、更にそこから各隙
間を通じて外部に漏れる。
ー10を用いてマッフル2内部の洗浄、脱ガス、窒素ガ
スパージを行うとともに、スプリング94を受承するタ
ーンテーブル91側のスプリング受け座96の高さを実
施例2のハンドル操作装置83のような装置で調整する
ことにより、輪板状の台座93と置台92との間の隙間
Dを調節し、マッフル2の内外の差圧を調整する。マッ
フル2内に吹き出された導入ガスはこの隙間Dからマッ
フル2の外かつ加熱炉1の内に漏れ、更にそこから各隙
間を通じて外部に漏れる。
【0035】窒化処理後、加熱炉1を吊り上げ、ターン
テーブル91を半回転し、マッフル2を吊り上げた後、
ワークが搬出される。 (実施例4)本発明の低温ガス利用窒化層形成方法を実
現する他の低温アルミニウム窒化炉の他例を図4を参照
して説明する。図4(a)はワーク搬送方向の断面図を
示し、図4(b)はそのA−A線矢視半断面図である。
ただし、理解を容易とするために共通機能をもつ構成要
素にはなるべく共通の符号を付すものとする。
テーブル91を半回転し、マッフル2を吊り上げた後、
ワークが搬出される。 (実施例4)本発明の低温ガス利用窒化層形成方法を実
現する他の低温アルミニウム窒化炉の他例を図4を参照
して説明する。図4(a)はワーク搬送方向の断面図を
示し、図4(b)はそのA−A線矢視半断面図である。
ただし、理解を容易とするために共通機能をもつ構成要
素にはなるべく共通の符号を付すものとする。
【0036】この実施例の窒化炉は図2に示す実施例2
の窒化炉と基本構造自体は同じであり、加熱炉1内を多
室化した点が異なっている。以下、その構造及び動作を
まとめて説明する。加熱炉1の左側部には装入扉100
が設けられ、右側部には取り出し扉101が設けられて
いる。加熱炉1の内面にヒーター10が配設され、その
内側にマッフル2が設けられていること他の実施例と同
じである。マッフル2の左側部の開口は下方へ抜き出し
可能なシャッター102により遮蔽されており、マッフ
ル2の右側部の開口も下方へ抜き出し可能なシャッター
103により遮蔽されている。更に、マッフル2内には
シャッター102、103と対面してシャッター10
4、105が設けられており、シャッター104、10
5はマッフル2内を左側の前室、中央の窒化室、右側の
後室に区画している。シャッター104、105もま
た、下方へ抜き出し可能とされている。
の窒化炉と基本構造自体は同じであり、加熱炉1内を多
室化した点が異なっている。以下、その構造及び動作を
まとめて説明する。加熱炉1の左側部には装入扉100
が設けられ、右側部には取り出し扉101が設けられて
いる。加熱炉1の内面にヒーター10が配設され、その
内側にマッフル2が設けられていること他の実施例と同
じである。マッフル2の左側部の開口は下方へ抜き出し
可能なシャッター102により遮蔽されており、マッフ
ル2の右側部の開口も下方へ抜き出し可能なシャッター
103により遮蔽されている。更に、マッフル2内には
シャッター102、103と対面してシャッター10
4、105が設けられており、シャッター104、10
5はマッフル2内を左側の前室、中央の窒化室、右側の
後室に区画している。シャッター104、105もま
た、下方へ抜き出し可能とされている。
【0037】上記各室にはそれぞれ、ガス導入管3から
窒素ガスが導入される。また、マッフル2の天井部から
シャッター102〜105の頂部に向けてシール用の窒
素ガス流が供給され、このシール用の窒素ガス流は各室
間の分離及び各室とマッフル2のとの分離を図り、各室
の気密化を行う。各ガス導入管3から各室に導入された
窒素ガスはシャッター102〜105とマッフル2との
間の隙間からマッフル2の外かつ加熱炉1の内に排出さ
れ、更に加熱炉1と両扉100、101との間の隙間か
ら外部に漏出する。
窒素ガスが導入される。また、マッフル2の天井部から
シャッター102〜105の頂部に向けてシール用の窒
素ガス流が供給され、このシール用の窒素ガス流は各室
間の分離及び各室とマッフル2のとの分離を図り、各室
の気密化を行う。各ガス導入管3から各室に導入された
窒素ガスはシャッター102〜105とマッフル2との
間の隙間からマッフル2の外かつ加熱炉1の内に排出さ
れ、更に加熱炉1と両扉100、101との間の隙間か
ら外部に漏出する。
【0038】本実施例では更に、前室及び後室のガスが
減圧弁106、107を通じて排気ブロワ(図示せず)
により外部に排出されており、この排出分だけ前室の圧
力P1及び後室の圧力P2は中央の窒化室P2の圧力に
より低下されている。このようにすることにより、前室
及び後室から窒化室への酸素ガスの侵入が阻止されてい
る。
減圧弁106、107を通じて排気ブロワ(図示せず)
により外部に排出されており、この排出分だけ前室の圧
力P1及び後室の圧力P2は中央の窒化室P2の圧力に
より低下されている。このようにすることにより、前室
及び後室から窒化室への酸素ガスの侵入が阻止されてい
る。
【0039】工程を説明すれば、装入扉100及びシャ
ッター102を開いて外部から前室にワークを搬入し、
シャッター102を閉じて窒素ガスの吹き出し及びヒー
ター10への通電を行って脱ガス、脱酸とワークの予熱
を行う。一定時間後、シャッター104を開いてワーク
を前室から窒化室に移送し、窒化を行う。一定時間後、
シャッター105を開き、ワークWを後室に移送してシ
ャッター105を閉じ、その後、取り出し扉101を開
いてワークWを取り出す。なお、本実施例では、窒化室
の圧力P1は前室及び後室の圧力P2、P3より3mm
H2O以上高くなるように設定した。
ッター102を開いて外部から前室にワークを搬入し、
シャッター102を閉じて窒素ガスの吹き出し及びヒー
ター10への通電を行って脱ガス、脱酸とワークの予熱
を行う。一定時間後、シャッター104を開いてワーク
を前室から窒化室に移送し、窒化を行う。一定時間後、
シャッター105を開き、ワークWを後室に移送してシ
ャッター105を閉じ、その後、取り出し扉101を開
いてワークWを取り出す。なお、本実施例では、窒化室
の圧力P1は前室及び後室の圧力P2、P3より3mm
H2O以上高くなるように設定した。
【0040】(実施例5)本発明の低温ガス利用窒化層
形成方法を実現する他の低温アルミニウム窒化炉の他例
を図5を参照して説明する。この実施例の窒化炉は図1
に示す実施例1の窒化炉と基本構造自体は同じであり、
ワーク出入構造及びマッフル2の内部構造に修正を加え
たものである。
形成方法を実現する他の低温アルミニウム窒化炉の他例
を図5を参照して説明する。この実施例の窒化炉は図1
に示す実施例1の窒化炉と基本構造自体は同じであり、
ワーク出入構造及びマッフル2の内部構造に修正を加え
たものである。
【0041】更に詳しく説明すれば、この窒化炉は縦型
構造であり、マッフル2は加熱炉1の内面に僅かな間隙
を挟んで対面するように加熱炉1内に収容されている。
扉部201は油圧により昇降するロッド202の上端プ
レート203に設置されており、ロッド202の上昇に
より扉部201が加熱炉1及びマッフル2の開口を遮蔽
する。ロッド202の上端プレート203には扉部20
1を囲んで、輪板形状の邪魔板204が扉部201と同
心配置で配設されている。邪魔板204はスプリング2
05により上端プレート203に弾性支持されている。
扉部201の上端には置台206が固定されている。
構造であり、マッフル2は加熱炉1の内面に僅かな間隙
を挟んで対面するように加熱炉1内に収容されている。
扉部201は油圧により昇降するロッド202の上端プ
レート203に設置されており、ロッド202の上昇に
より扉部201が加熱炉1及びマッフル2の開口を遮蔽
する。ロッド202の上端プレート203には扉部20
1を囲んで、輪板形状の邪魔板204が扉部201と同
心配置で配設されている。邪魔板204はスプリング2
05により上端プレート203に弾性支持されている。
扉部201の上端には置台206が固定されている。
【0042】次に、マッフル2の内部構成を説明する。
マッフル2の内部には両端開口の円筒形の隔壁筒210
が立設されている。隔壁筒210の下端は、マッフル2
の底面に固定され、隔壁筒210の上端はマッフル2の
天井面より僅かに離れて配設されている。隔壁筒210
の外側に位置して黒鉛ヒータ10が垂直に配設されてい
る。黒鉛ヒータ10の表面には黒鉛材が露出している。
すなわち、隔壁筒210は、マッフル2内の空間を、内
側の窒化室と外側のガス加熱室に分離している。ガス導
入管3はマッフル2の周壁底部に開口されており、この
ガス導入管3からマッフル2内へ導入された窒素ガスは
黒鉛ヒータ10により加熱されつつ上昇して隔壁筒21
0の上端側の隙間(本発明でいうガス導入口)D2から
窒化室に入り、扉部201と邪魔板204との間の隙間
Dから外部に排出される。
マッフル2の内部には両端開口の円筒形の隔壁筒210
が立設されている。隔壁筒210の下端は、マッフル2
の底面に固定され、隔壁筒210の上端はマッフル2の
天井面より僅かに離れて配設されている。隔壁筒210
の外側に位置して黒鉛ヒータ10が垂直に配設されてい
る。黒鉛ヒータ10の表面には黒鉛材が露出している。
すなわち、隔壁筒210は、マッフル2内の空間を、内
側の窒化室と外側のガス加熱室に分離している。ガス導
入管3はマッフル2の周壁底部に開口されており、この
ガス導入管3からマッフル2内へ導入された窒素ガスは
黒鉛ヒータ10により加熱されつつ上昇して隔壁筒21
0の上端側の隙間(本発明でいうガス導入口)D2から
窒化室に入り、扉部201と邪魔板204との間の隙間
Dから外部に排出される。
【0043】以下、工程を説明する。置台206にワー
クWを載置した後、ロッド202を上昇させてマッフル
2内に装入するとともに扉部201でマッフル2の開口
を遮蔽する。次に、ガス導入口からマッフル2内へ窒素
ガスを導入し、黒鉛ヒータ10を加熱することによりマ
ッフル2内を昇温するとともに、その内部のガス置換を
行う。邪魔板204は加熱炉1の下面に接し、扉部20
1と邪魔板204との間の隙間Dはロッド202の昇降
により調節され、マッフル2内は所定の正圧に保持され
る。
クWを載置した後、ロッド202を上昇させてマッフル
2内に装入するとともに扉部201でマッフル2の開口
を遮蔽する。次に、ガス導入口からマッフル2内へ窒素
ガスを導入し、黒鉛ヒータ10を加熱することによりマ
ッフル2内を昇温するとともに、その内部のガス置換を
行う。邪魔板204は加熱炉1の下面に接し、扉部20
1と邪魔板204との間の隙間Dはロッド202の昇降
により調節され、マッフル2内は所定の正圧に保持され
る。
【0044】ワークWに窒化層を形成した後、マッフル
2内への窒素ガスの導入と黒鉛ヒータ10への通電とを
遮断し、ロッド202を下降させてワークWを取り出
す。本実施例では、ヒータとしてマッフル2内のワーク
Wより上流側に黒鉛ヒータ10を配設しているので、マ
ッフル2内に導入された窒素ガスに含まれる微量の酸素
ガスは、高温(700℃以上)の黒鉛ヒータ10に接触
して二酸化炭素に変換されるので、ワークW近傍におけ
る酸素ガス分圧を一層低減することができる。また、隔
壁筒210は、ワークWの温度のばらつきを低減すると
ともに、窒素ガス流の経路を反対に形成し、マッフル2
の小型化を図る。
2内への窒素ガスの導入と黒鉛ヒータ10への通電とを
遮断し、ロッド202を下降させてワークWを取り出
す。本実施例では、ヒータとしてマッフル2内のワーク
Wより上流側に黒鉛ヒータ10を配設しているので、マ
ッフル2内に導入された窒素ガスに含まれる微量の酸素
ガスは、高温(700℃以上)の黒鉛ヒータ10に接触
して二酸化炭素に変換されるので、ワークW近傍におけ
る酸素ガス分圧を一層低減することができる。また、隔
壁筒210は、ワークWの温度のばらつきを低減すると
ともに、窒素ガス流の経路を反対に形成し、マッフル2
の小型化を図る。
【0045】(変形実施例)上記実施例では、窒素ガス
流の酸素ガス分圧低減効果を奏する黒鉛ヒータ10をマ
ッフル2内に配設したが、窒素ガス流にワークWよりも
先に接触する位置であれば、加熱炉1内のどの位置に配
設してもよいことは明白である。
流の酸素ガス分圧低減効果を奏する黒鉛ヒータ10をマ
ッフル2内に配設したが、窒素ガス流にワークWよりも
先に接触する位置であれば、加熱炉1内のどの位置に配
設してもよいことは明白である。
【図1】本発明の低温ガス利用窒化層形成方法を実施す
る実施例1の低温アルミニウム窒化炉の断面図である。
る実施例1の低温アルミニウム窒化炉の断面図である。
【図2】本発明の低温ガス利用窒化層形成方法を実施す
る実施例2の低温アルミニウム窒化炉の断面図である。
る実施例2の低温アルミニウム窒化炉の断面図である。
【図3】本発明の低温ガス利用窒化層形成方法を実施す
る実施例3の低温アルミニウム窒化炉の断面図である。
る実施例3の低温アルミニウム窒化炉の断面図である。
【図4】(a)は本発明の低温ガス利用窒化層形成方法
を実施する実施例4の低温アルミニウム窒化炉の断面図
であり、(b)はそのA−A線矢視半断面図である。
を実施する実施例4の低温アルミニウム窒化炉の断面図
であり、(b)はそのA−A線矢視半断面図である。
【図5】本発明の低温ガス利用窒化層形成方法を実施す
る実施例5の低温アルミニウム窒化炉の断面図である。
る実施例5の低温アルミニウム窒化炉の断面図である。
1は加熱炉(炉体)、2はマッフル、3はガス導入筒、
4はガス排出管、Dは隙間、10はヒーター(加熱手
段)。
4はガス排出管、Dは隙間、10はヒーター(加熱手
段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 泰弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松永 博文 大阪府茨木市学園南町16番24号 日本特殊 機械株式会社内
Claims (14)
- 【請求項1】金属粉末と樹脂バインダを主体とした窒化
助剤が塗布されているアルミニウム材を炉内に収容し、
前記炉内に窒素ガスを主成分とする窒化用ガスを導入し
て前記炉内を大気圧を超える正圧に保持し、前記アルミ
ニウム材を400〜600℃に加熱することにより、前
記アルミニウム材の表面部に窒化層を形成するアルミニ
ウム材の低温窒化方法において、 前記窒化用ガスの流量及び炉のガス排出経路の流体抵抗
を調節することにより、昇温段階の300℃を超える所
定温度から反応終了までの高温段階を、前記炉内の酸素
ガス分圧を2.0Pa以下に保持し、かつ、炉内圧力を
0.5〜20mmH2Oえの正圧に保持することを特徴と
するアルミニウム材の低温窒化方法。 - 【請求項2】請求項1記載のアルミニウム材の低温窒化
方法において、 前記アルミニウム材の温度が180〜300℃内の所定
の温度に達するまでの昇温期間からなる低温段階に炉内
洗浄用の導入ガスを前記炉内へ導入して前記炉内の掃気
を実施するとともに、前記高温段階の前記窒化用ガスの
流量は前記低温段階の前記流量より絞った値に制限さ
れ、かつ、前記ガス排出経路の流体抵抗は前記高温段階
において前記低温段階より増大されることを特徴とする
アルミニウム材の低温窒化方法。 - 【請求項3】金属粉末と樹脂バインダを主体とした窒化
助剤が塗布されているアルミニウム材を出入する遮蔽可
能な開口部を有する炉体と、 前記アルミニウム材を出入する遮蔽可能な開口部を有す
るとともに前記炉体内に前記炉体内面から所定間隙を隔
てて収容されたマッフルと、 前記開口部を持たない前記マッフルの一端部側に配設さ
れるとともに窒素ガスを主成分とする窒化用ガスを前記
マッフル内へ導入して前記マッフル内を大気圧より正圧
に保持するガス導入口と、 前記アルミニウム材を挟んで前記ガス導入口と反対側に
位置する前記マッフルの他端部から前記窒化用ガスを排
出する前記ガス排出口と、 前記アルミニウム材を400〜600℃に加熱する加熱
手段とを備え、 前記ガス導入口は、前記窒化用ガスの前記マッフル内の
平均流速を超える速度で前記マッフルの前記一端部側の
マッフル内面に到達するように前記窒化用ガスを前記マ
ッフルの前記一端部側のマッフル内面に向けて吹き出す
ことを特徴とする低温アルミニウム窒化炉。 - 【請求項4】請求項3記載の低温アルミニウム窒化炉に
おいて、 前記ガス導入口から吹き出されて前記マッフルの前記一
端部側のマッフル内面に到達した前記窒化用ガスは、前
記マッフルの前記一端部側のマッフル内面に沿って層流
をなして前記ガス排出口側へ反転して流れることを特徴
とする低温アルミニウム窒化炉。 - 【請求項5】請求項3又は4記載の低温アルミニウム窒
化炉において、 前記マッフル内へ前記アルミニウム材を洗浄する洗浄ガ
スを導入する洗浄ガス導入口を有することを特徴とする
低温アルミニウム窒化炉。 - 【請求項6】請求項3乃至5記載の低温アルミニウム窒
化炉において、 前記ガス排出口は、幅が0.1〜1.0mmに設定され
たスリットを有することを特徴とする 低温アルミニウ
ム窒化炉。 - 【請求項7】請求項3乃至5記載の低温アルミニウム窒
化炉において、 前記ガス排出口は、10段以上のフィンが互いに隣接し
て配設されたラビリンス構造を有することを特徴とする
低温アルミニウム窒化炉。 - 【請求項8】請求項3乃至5記載の低温アルミニウム窒
化炉において、 前記マッフルの開口部を開閉可能に遮蔽する遮蔽部と、
前記ガス排出口としての前記遮蔽部と前記マッフルとの
間の隙間を前記遮蔽部を駆動することにより調節して炉
内圧力を前記範囲内に調節する圧力調節機構とを備える
ことを特徴とする低温アルミニウム窒化炉。 - 【請求項9】請求項6乃至8記載のガス排出口に加え
て、前記マッフルの開口部を開閉可能に遮蔽する遮蔽部
に近接して炉内圧力制御のための開口面積可変のガス排
出経路を備えることを特徴とする低温アルミニウム窒化
炉。 - 【請求項10】請求項3乃至9記載の低温アルミニウム
窒化炉において、 前記マッフルは、扉部で互いに遮断可能な装入室、窒化
室、搬出室を順番に有し、前記各室はそれぞれ前記ガス
導入口及びガス排出口を有することを特徴とする低温ア
ルミニウム窒化炉。 - 【請求項11】金属粉末と樹脂バインダを主体とした窒
化助剤が塗布されているアルミニウム材を出入する遮蔽
可能な開口部を有する炉体と、 前記アルミニウム材を出入する遮蔽可能な開口部を有す
るとともに前記炉体内に前記炉体内面から所定間隙を隔
てて収容されたマッフルと、 前記開口部を持たない前記マッフルの一端部側に配設さ
れるとともに窒素ガスを主成分とする窒化用ガスを前記
マッフル内へ導入して前記マッフル内を大気圧より正圧
に保持するガス導入口と、 前記アルミニウム材を挟んで前記ガス導入口と反対側に
位置する前記マッフルの他端部から前記窒化用ガスを排
出する前記ガス排出口と、 前記アルミニウム材を400〜600℃に加熱する加熱
手段とを備え、 加熱された前記アルミニウム材よりも高温の黒鉛部材を
前記マッフル内に配設することを特徴とする低温アルミ
ニウム窒化炉。 - 【請求項12】請求項11記載の低温アルミニウム窒化
炉において、 前記加熱手段は前記黒鉛部材を兼ねることを特徴とする
低温アルミニウム窒化炉。 - 【請求項13】請求項11記載の低温アルミニウム窒化
炉において、 前記黒鉛部材を兼ねる前記加熱手段は前記炉内の前記ア
ルミニウム材より上流側に配設されることを特徴とする
低温アルミニウム窒化炉。 - 【請求項14】請求項3乃至13記載の低温アルミニウ
ム窒化炉において、 前記炉体と前記マッフルとの間の空間は、窒素ガスを主
成分とするガスにより前記マッフル内の圧力と大気圧と
の間の中間圧力に保持されることを特徴とする低温アル
ミニウム窒化炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34547596A JPH10185440A (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | アルミニウム材の低温窒化方法及び低温アルミニウム窒化炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34547596A JPH10185440A (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | アルミニウム材の低温窒化方法及び低温アルミニウム窒化炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10185440A true JPH10185440A (ja) | 1998-07-14 |
Family
ID=18376850
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34547596A Pending JPH10185440A (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | アルミニウム材の低温窒化方法及び低温アルミニウム窒化炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10185440A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1996
- 1996-12-25 JP JP34547596A patent/JPH10185440A/ja active Pending
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