JPH10189003A - 燃料電池用電極及びその製造方法 - Google Patents

燃料電池用電極及びその製造方法

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JPH10189003A
JPH10189003A JP8358188A JP35818896A JPH10189003A JP H10189003 A JPH10189003 A JP H10189003A JP 8358188 A JP8358188 A JP 8358188A JP 35818896 A JP35818896 A JP 35818896A JP H10189003 A JPH10189003 A JP H10189003A
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fuel cell
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electrolyte
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】触媒粒子、電解質及び撥水化剤を含む燃料電池
用電極において、触媒を覆う電解質の被覆率が向上させ
て触媒の利用率を高くし、これを用いた電池の性能を大
幅に改善する。 【解決手段】担体粒子に活性金属を担持してなる触媒粒
子、電解質及び撥水化剤を含む触媒層を有する燃料電池
用電極であって、触媒粒子を酸化剤により前処理してな
ることを特徴とする燃料電池用電極及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用電極及
びその製造方法に関し、より詳しくは担体粒子に活性金
属を担持してなる触媒粒子、電解質及び撥水化剤を含む
電極中の触媒粒子を前処理し、電解質によるコーティン
グ性をさらに改善してなる燃料電池用電極及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池、例えば固体高分子型燃料電池
は、イオン伝導体すなわち電解質が固体で且つ高分子で
ある点に特徴を有するものであるが、その固体高分子電
解質膜としては、具体的にはイオン交換樹脂膜等の膜が
使用され、この高分子電解質膜を挟んで負極及び正極の
両電極を配置し、例えば負極側に水素を、また正極側に
は酸素又は空気を供給することにより電気化学反応を起
こさせ、電気を発生させるものである。
【0003】その固体高分子電解質に接する負極及び正
極の両電極としては、その電極中に反応を促進させるた
めの触媒粒子が添加される形式のものが開発されてきて
いるが、このように電極中に触媒を添加、使用する形式
の電極の製造法についても、これまで種々のものが提案
されてきており、その一つの系統として、その触媒粒子
にさらにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を混
合する形式のものが知られている。
【0004】例えば、米国特許3297484号明細書
では、白金ブラック、パラジウムブラック等の触媒粒
子、或いはこれらを炭素粒子に担持させた触媒粒子をポ
リテトラフルオロエチレンと混合した混練物を電極シー
トとし、これを高分子電解質としてのイオン交換樹脂膜
に熱圧着する方法が、また、米国特許3432355号
明細書では、その混練物を、別途ポリテトラフルオロエ
チレンのフィルム上にスラリーとして塗布して電極シー
トとし、これを高分子電解質としてのイオン交換樹脂膜
に熱圧着する方法が提案されている。
【0005】また、「電気化学」53、No.10(1
985)、812〜817頁では、反応サイトを三次元
化し、作用面積を上げる試みが紹介され、固体高分子電
解質としてパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜の一
種であるNAFION膜を使用し、このNAFION膜
の片面に無電解メッキ法により白金電極を接合して水素
極すなわちアノード側電極とする一方、この電極の対極
を構成する酸素極すなわちカソード側電極については、
概略、以下の工程により製作されている。
【0006】まず、酸素極用の電極触媒粉末として、白
金ブラック粉末又は10%の白金を担持したカーボン粉
末(以下、「白金担持カーボン粉末」という)を用い、
これにアンバーライトIRー120B(Tー3)〔スチ
レンージビニルベンゼンスルホン酸樹脂、Na型、粒径
30μmの粉末、Organo社製、商品名)又はNA
FION(パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂、H
型、脂肪族アルコールと水との混合溶媒中5%溶液、A
ldrich Chemical社製、商品名)を種々
の混合比で混合する。
【0007】次いで、上記各混合物に対して、ポリテト
ラフルオロエチレンを、水懸濁液状で、白金ブラック粉
末の場合は固形分重量割合で30%、白金担持カーボン
粉末の場合には同じく60%、添加し混練した後、この
混練物を圧延してシート状とし、真空乾燥後、この酸素
極シートを固体高分子電解質としてのNAFION膜に
対して温度100℃、圧力210kg/cm2 でホット
プレスする。
【0008】これによれば、電極反応サイトの三次元化
が図れ、これによって分極特性を著しく向上させること
ができ、このイオン交換樹脂の混入による効果は、特に
白金担持カーボンを電極触媒とした場合に大きい旨指摘
されている。そして、ここでは白金ブラック粉末又は白
金担持カーボン粉末からなる触媒粒子が、これに混入さ
れた高分子電解質によりコーティングされ、また上記
「白金ブラック粉末の場合は固形物重量割合で30%、
白金担持カーボン粉末の場合には同じく60%」の割合
で添加されたポリテトラフルオロエチレンが結着剤に相
当している。
【0009】以上の技術では、その電極シートは、米国
特許3432355号明細書の場合を除き、何れもその
電極材料の混練物を圧延等によりシート化することによ
り作製されているが、この電極シートの作製すなわちシ
ート化の態様としては、その基材として別途多孔性のペ
ーパー又はシートを用い、これに触媒粒子等の触媒層形
成成分を担持させる形式で行う手法も行われている。
【0010】この場合には、そのペーパー又はシートと
して、例えば所定の気孔率及び厚さを有するカーボンペ
ーパーを用い、これに対してポリテトラフルオロエチレ
ン系のディスパージョンを含浸させた後、熱処理をし、
この撥水化カーボンペーパー上に、触媒粒子等の電極構
成成分を付着、担持させるものであるが、その一例とし
て特公平4ー162365号公報がある。
【0011】この公報の技術は、電極シートを構成する
触媒層用微粉末として、白金触媒担持のカーボンブラッ
クと触媒無担持のカーボンブラックとの混合物を用いる
点に特徴を有するものであるが、そのシート化用として
撥水化カーボンペーパーが使用され、触媒粒子を含む微
粉末の混合物は、この撥水化カーボンペーパー上へ散布
され、加熱下、プレスをすることによって付着されてお
り、また、ここでもこれら触媒粒子はイオン交換樹脂で
被覆され、ポリテトラフルオロエチレンで処理されてい
る。
【0012】本発明者は、返ってポリテトラフルオロエ
チレンを用いることなく、製造工程を簡略化し、その電
池性能上も優れた固体高分子型燃料電池用電極を製造す
る方法を別途開発し、先に特許出願をしているが(特願
平4ー358058号、特願平4ー358059号)、
この場合にも、基材シートとしてそのような撥水化カー
ボンペーパーを使用する点では変わりはない。
【0013】上記技術では、溶媒中、触媒粒子としての
白金担持カーボンブラックと固体高分子電解質(イオン
交換樹脂)とをスラリーとし、これを撥水化カーボンペ
ーパー上に膜状に塗布するか又は濾過形式で堆積、付着
させるものであるが、その後の研究成果によると、その
スラリー中にポリテトラフルオロエチレンをも添加、使
用することも可能であり、これによりさらに有効な効果
が得られている。
【0014】このように、撥水化カーボンペーパー使用
の有無を問わず、触媒粒子及びこれに混入された高分子
電解質からなる電極では、これを組み込んだ燃料電池
中、その触媒粒子が電解質及びガス相と共存しており、
この三相界面をより多く確保することにより、電池の性
能を向上させることができる。またこれにポリテトラフ
ルオロエチレンを添加した場合には、これが結着剤とし
てだけではなく、ガス相を確保する効果もある反面、非
導電性である面も持っている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のような電極で
は、触媒層の構成原料は基本的に触媒粒子、電解質及び
撥水化剤の3つである。このうち電解質は触媒粒子をコ
ーティングして電極反応点を増加させるために混合され
る。しかしそれらの従来技術においては、電解質が触媒
粒子に十分コーティングできず、触媒の利用率が向上し
ない欠点があった。本発明においては、触媒粒子を酸化
剤により前処理することにより、電極の特性を向上さ
せ、利用効率を高めて、これを組み込んだ燃料電池の性
能を格段に向上させ得ることを見い出し、本発明に到達
するに至ったものである。
【0016】すなわち、本発明は、触媒粒子、高分子電
解質及び撥水化剤を用いる形式の燃料電池用電極におい
て、触媒粒子を前処理することにより、この工程を経て
得られる電極の特性を向上させ、これを組み込んだ電池
の性能を格段に向上させてなる燃料電池用電極及びそれ
製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、触媒粒子、電
解質及び撥水化剤を含む触媒層を有する燃料電池用電極
であって、触媒粒子を酸化剤により前処理してなること
を特徴とする燃料電池用電極を提供し、また、本発明
は、触媒粒子、電解質及び撥水化剤を含む触媒層からな
る燃料電池用電極の製造方法において、触媒粒子を酸化
剤により前処理することを特徴とする燃料電池用電極の
製造方法を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】燃料電池にはりん酸型、アルカリ
型、固体高分子型等各種あるが、本発明はそれらの何れ
の燃料電池用としても適用される。本発明の電極は触媒
粒子、電解質及び撥水化剤を含むが、この触媒粒子とし
ては、燃料電池電極用触媒として使用し得るものであれ
ば特に限定はなく、その例としては白金ブラック粉末、
白金合金粉末、白金又はパラジウム担持のカーボンブラ
ック粉末、パラジウムブラック粉末等を挙げることがで
きる。
【0019】本発明では、この触媒粒子を酸化剤により
前処理することにより、次の工程である電解質によるコ
ーティングを十分に行うことができ、延いて電極特性、
電池性能を改善するものである。この前処理用の酸化剤
としては、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、塩素、
一酸化二窒素、過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリ
ウムから選ばれた少なくとも1種以上を用いるが、これ
らは好ましくは溶液として使用するが、過酸化水素の場
合には、必要に応じて不活性ガスと混合して、ガス状で
適用しても差し支えない。
【0020】次に、電解質としては、スチレンージビニ
ルベンゼンスルホン酸樹脂、パーフルオロカーボンスル
ホン酸系の樹脂その他各種イオン交換樹脂が使用される
が、パーフルオロカーボンスルホン酸系の樹脂を用いる
のが好ましく、この点、特に電解質膜としてパーフルオ
ロカーボンスルホン酸系の樹脂膜を用いる場合には同系
統のパーフルオロカーボンスルホン酸系の樹脂を用いる
のが好ましい。
【0021】また、本発明で使用する撥水化剤としては
特に限定はないが、ポリテトラフルオロエチレン系のポ
リマーであるのが好ましい。ここでポリテトラフルオロ
エチレン系のポリマーとは、ポリテトラフルオロエチレ
ンのほか、テトラフルオロエチレンーヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体等の共重合体、その他その誘導体をも
含む意味である。
【0022】また、本発明における触媒粒子、電解質及
び撥水化剤を含む混合物は触媒層としてシート化される
が、そのシート化の態様としては、例えば触媒粒子、
電解質及び撥水化剤を含む混合物を混練物とし、これを
圧延等によりシート化する、その混合物をアルコール
等の溶媒を用いて溶液とし、これを多孔性の基材面上に
膜状に塗工する、、の態様と類似するが、各触媒粒
子を含む懸濁液又は粘性懸濁液をスクリーン印刷等の印
刷法により担持させる、その混合物をアルコール等の
溶媒を用いて溶液とし、これを多孔性の基材面上に濾過
法により堆積、担持させる等の各種態様により実施する
ことができる。本発明によればこれらの何れの態様を採
る場合にもその電極特性等上優れた効果を得ることがで
きる。
【0023】このうち〜の態様を採る場合、その多
孔性の基材は電極中でガス拡散層となるもので、この材
料としては各種材質からなる多孔性のペーパー又はシー
ト(本明細書中、両者を含めて適宜「シート」と指称し
ている)、或いはこれらを適宜撥水化して使用すること
ができるが、好ましくはカーボンペーパーや撥水化カー
ボンペーパーを用いることができる。このうち特にその
優れた特性から撥水化カーボンペーパーを用いるのが有
効である。
【0024】上記撥水化カーボンペーパーは、所定の気
孔率及び厚さを有するカーボンペーパーを用い、これに
対してポリテトラフルオロエチレン系ポリマーのディス
パージョンを含浸させた後、熱処理をして撥水化したも
のである。ここでポリテトラフルオロエチレン系ポリマ
ーとはポリテトラフルオロエチレンのほか、テトラフル
オロエチレンーヘキサフルオロプロピレン共重合体等の
共重合体、その他その誘導体をも含む意味である。
【0025】本発明者は、本発明と相前後して、高分子
電解質膜とガス拡散電極を接合してなる燃料電池におい
て、高分子電解質膜にガス拡散電極を接合するに当た
り、該ガス拡散電極を水素処理した後、高分子電解質膜
に圧着することにより、触媒におけるカーボン担体の撥
水性を向上させ、フラッディング現象が起こらない、優
れた燃料電池を得る技術を開発しているが、本発明にお
いて、この技術をも併わせて実施すれば、両者の利点を
併わせた効果が得られる。
【0026】また、触媒粒子、高分子電解質及びポリテ
トラフルオロエチレン系撥水化剤の混合物を用いる形式
の固体高分子型燃料電池用電極の製造過程で、この電極
の表面層の全面を固体高分子電解質でコーティングする
工程を付加することより、その電極の特性を向上させ、
これを用いた電池の性能を大幅に改善する技術を先に開
発しているが(特開平7ー130372号)、本発明
は、例えばそのような電極製造過程において、それら電
極を構成する触媒粒子の前処理に適用することができ
る。
【0027】ここで、本発明における触媒粒子を前処理
する構成を含む電池作製の一態様を述べると、下記
(1)〜(7)のとおりである。(1)白金等を担持し
た触媒を酸化剤溶液に入れて酸化処理する。(2)触媒
粒子を濾過し、蒸留水等の高純度水で洗浄する。(3)
処理した触媒粒子を室温で乾燥した後、粉砕機で十分細
かく粉砕する。(4)得られた触媒粒子と電解質を混合
し、減圧加熱して電解質をコーティングする。(5)得
られた試料と撥水化剤の混合液を撥水化カーボンペーパ
ー上に散布し、溶媒濾過法により触媒層を形成する。
(6)得られた電極を水素気流中で熱処理する。(7)
こうして作製した2枚の電極の間に電解質膜を挟み、プ
レスして電池を得る。
【0028】図1は、上記(5)の工程において、加圧
濾過法を適用する場合の態様例を示す図である(特開平
8ー148154号)。図1中1は中空筒状体であり、
これは図示のとおり竪型に配置される。2は上板、3は
下板、4、5はそれぞれ上方及び下方のパッキン、6は
触媒層が堆積されるシート(ガス拡散板)である。この
うちパッキン4及び5は、中空筒状体の上下縁部の形状
に合わせた形状に構成され、例えば中空筒状体が円筒状
である場合には、その上下縁部に対応して円環状に構成
される。
【0029】上板2は、濾過する溶液を導入する管(バ
ルブ付)7、過剰圧時に空気を放出する管(バルブ付)
8を備え、容器内内圧を上昇させるコンプレッサー10
からの圧縮空気を導入する管9が連結される。11は下
板3の中央部に設けられた溶媒排出口、12は下板3に
一体に取付けられた脚部である。ガス拡散板6は、中空
円筒体1の下部開口縁部とパッキン5の間に挟持され、
これをフィルターとしてその上面に溶液中の溶質すなわ
ち触媒粒子が堆積されることになる。
【0030】下板3は、好ましくは図中点線で示すとお
りロート状に構成され、これにより濾過後の溶媒がスム
ーズに流れるようになっている。下板の上面をこのよう
にロート状に構成することにより、中空筒状体1等の他
の構成とも相まち、濾過後の溶媒が溶媒排出口に向かっ
てスムーズに流れ、また仮りに堆積物の厚みに分布が生
じても厚い部分は流れが悪くなり、堆積速度が落ちるた
め全体として均一な層とすることができる。その傾斜は
このような効果を得る上で必要な限度で適宜設定され
る。
【0031】その概略、以上の装置を操作するに際して
は、組立作業後、中空円筒体1に触媒粒子を含む溶液を
その収容容器から導管7を介して供給し、コンプレッサ
ー10により圧縮空気を導入して中空円筒体1内を加圧
状態として操作する。この場合、その加圧の程度は装置
の規模、触媒粒子を含む溶液の流動性、ガス拡散板6自
体の強度等の性質、下板上面のロート状傾斜の程度等如
何により適宜選定できるが、例えば中空円筒体の直径が
30cm、高さ5cm程度の場合には0.1kg/cm
2 G(ゲー圧)以下で十分である。
【0032】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明がこの実施例に限定されないことは
勿論である。まず、カーボンブラック粒子に対して白
金ブラックを50重量%担持した触媒粒子2gを過酸化
水素水中に1分間入れた。次いで、該触媒粒子を濾過
し、蒸留水で洗浄した。洗浄処理した触媒粒子を室温
で乾燥した後、粉砕機で十分細かく粉砕した。こうし
て得られた触媒2gにNAFION(パーフルオロカー
ボンスルホン酸系の電解質樹脂、Du Pont社製、
商品名)1.5gのアルコール溶液を加え、均一に混合
し、減圧加熱して電解質をコーティングした。
【0033】、で得られた試料とポリテトラフルオ
ロエチレンディスパージョンの混合液を撥水化カーボン
ペーパー上に散布し、図1に示すような溶媒の濾過法に
より触媒層を形成した。、で得られた電極を水素気
流中、温度200℃で熱処理した。こうして作製した
2枚の電極の間に、固体高分子電解質膜(NAFION
膜)を挟み、温度140℃、圧力100kgf/cm2
の加圧下、60秒間プレスして作製し、これを実施例供
試電池とした。
【0034】ここで、上記撥水化カーボンペーパーとし
ては以下のとおりにして作製したものを用いた。気孔率
80%、厚さ0.4mmのカーボンペーパーにネオフロ
ン(登録商標、ダイキン工業社製、テトラフルオロエチ
レンーヘキサフルオロプロピレン共重合体)のディスパ
ージョンを含浸させた後、熱処理を行い、ネオフロンで
撥水化したカーボンペーパーを得た。この場合、その量
的割合は、ネオフロンがその全体量中20重量%占める
よう調製した。
【0035】一方、比較例として、以上〜の工程の
うちの工程及びこれに関連するの工程を実施しない
で、すなわち触媒粒子を過酸化水素水で処理せず、これ
に関連する触媒粒子の濾過、洗浄をせずに、その他の工
程についてはすべて上記実施例の場合と同一にして電極
シートを作製した。こうして得られた2枚の電極シート
間に固体高分子電解質膜を挟み、同様にプレスして比較
例供試電池とした。
【0036】次に、上記の実施例供試電池及び比較例供
試電池を燃料電池としてセットし、電池としての性能変
化を測定した。本測定では、燃料として水素を使用し、
これをアノード側に供給する一方、カソード側には酸素
を供給した。この両ガスの供給圧力はともに2atmと
し、水素は温度95℃で、酸素については50℃で加湿
し、また電池の温度を80℃に保って操作して測定し
た。
【0037】図2は、以上で各供試電池について測定し
た電流密度とセル電圧との関係を示したものである。図
示のとおり、実施例供試電池において得られるセル電圧
は高く、電流密度が増加しても僅かずつ低下するだけで
あり、比較例に比べて相当に優れていることが分かる。
このように、本発明によれば、電解質により触媒粒子を
十分コーティングでき、その電極の特性を向上させるこ
とができる。またこれを用いた電池の性能を大幅に改善
することができる。
【0038】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、触媒粒
子、高分子電解質及び撥水化剤を含む燃料電池用電極に
おいて、触媒粒子を過酸化水素水等の酸化剤で前処理す
ることにより、触媒を覆う電解質の被覆率を向上させて
触媒の利用率を高くし、その電極特性を向上させること
ができる。またこれを用いた電池の性能を大幅に改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極作製工程で好ましく用いられる電
極作製装置の一態様を示す図。
【図2】実施例及び比較例で製作した各供試電池につい
て測定した電流密度とセル電圧との関係を示す図。
【符号の説明】
1 中空筒状体 2 上板 3 下板 4、5 パッキン 6 触媒層が堆積されるガス拡散板 7 濾過する溶液を導入する管(バルブ付) 8 過剰圧時に空気を放出する管(バルブ付) 9 圧縮空気導入管 10 コンプレッサー 11 溶媒排出口 12 脚部

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】担体粒子に活性金属を担持してなる触媒粒
    子、電解質及び撥水化剤を含む触媒層を有する燃料電池
    用電極であって、触媒粒子を酸化剤により前処理してな
    ることを特徴とする燃料電池用電極。
  2. 【請求項2】上記前処理用の酸化剤が過酸化水素、次亜
    塩素酸ナトリウム、塩素、一酸化二窒素、過マンガン酸
    カリウム、重クロム酸カリウムから選ばれた少なくとも
    1種以上の酸化剤である請求項1記載の燃料電池用電
    極。
  3. 【請求項3】上記担体粒子がカーボン粒子である請求項
    1記載の燃料電池用電極。
  4. 【請求項4】上記担体粒子に担持される活性金属が、白
    金、白金を含む合金又はパラジウムである請求項1乃至
    請求項3の何れかに記載の燃料電池用電極。
  5. 【請求項5】上記担体粒子に担持される活性金属が、白
    金、白金を含む合金及びパラジウムから選ばれた複数種
    の金属である請求項1乃至請求項3の何れかに記載の燃
    料電池用電極。
  6. 【請求項6】上記電解質がパーフルオロカーボンスルホ
    ン酸系の樹脂である請求項1乃至請求項5の何れかに記
    載の燃料電池用電極。
  7. 【請求項7】上記触媒層が拡散層としてのカーボンペー
    パー又は撥水化カーボンペーパー上に形成された触媒層
    である請求項1乃至請求項6の何れかに記載の燃料電池
    用電極。
  8. 【請求項8】上記撥水化カーボンペーパーの撥水化剤が
    ポリテトラフルオロエチレン系のポリマーである請求項
    7記載の燃料電池用電極。
  9. 【請求項9】上記燃料電池用電極が固体高分子型燃料電
    池用の電極である請求項1乃至請求項8の何れかに記載
    の燃料電池用電極。
  10. 【請求項10】担体粒子に活性金属を担持してなる触媒
    粒子、電解質及び撥水化剤を含む触媒層からなる燃料電
    池用電極の製造方法において、触媒粒子を酸化剤により
    前処理することを特徴とする燃料電池用電極の製造方
    法。
  11. 【請求項11】上記前処理用の酸化剤が過酸化水素、次
    亜塩素酸ナトリウム、塩素、一酸化二窒素、過マンガン
    酸カリウム、重クロム酸カリウムから選ばれた少なくと
    も1種以上の酸化剤である請求項10記載の燃料電池用
    電極の製造方法。
  12. 【請求項12】上記担体粒子がカーボン粒子である請求
    項10記載の燃料電池用電極の製造方法。
  13. 【請求項13】上記担体粒子に担持される活性金属が白
    金、白金を含む合金又はパラジウムである請求項10乃
    至請求項12の何れかに記載の燃料電池用電極の製造方
    法。
  14. 【請求項14】上記担体粒子に担持される活性金属が白
    金、白金を含む合金及びパラジウムから選ばれた複数種
    の金属である請求項10乃至請求項12の何れかに記載
    の燃料電池用電極の製造方法。
  15. 【請求項15】上記電解質がパーフルオロカーボンスル
    ホン酸系の樹脂である請求項10乃至請求項14の何れ
    かに記載の燃料電池用電極の製造方法。
  16. 【請求項16】上記触媒層が拡散層としてのカーボンペ
    ーパー又は撥水化カーボンペーパー上に形成された触媒
    層である請求項10乃至請求項15の何れかに記載の燃
    料電池用電極の製造方法。
  17. 【請求項17】上記撥水化カーボンペーパーの撥水化剤
    がポリテトラフルオロエチレン系のポリマーである請求
    項16記載の燃料電池用電極の製造方法。
  18. 【請求項18】上記燃料電池用電極の製造方法が固体高
    分子型燃料電池用の電極の製造方法である請求項10乃
    至請求項17の何れかに記載の燃料電池用電極の製造方
    法。
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