JPH10194876A - 半導体用治具の製造方法 - Google Patents

半導体用治具の製造方法

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JPH10194876A
JPH10194876A JP35049296A JP35049296A JPH10194876A JP H10194876 A JPH10194876 A JP H10194876A JP 35049296 A JP35049296 A JP 35049296A JP 35049296 A JP35049296 A JP 35049296A JP H10194876 A JPH10194876 A JP H10194876A
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silicon
jig
molded body
semiconductor
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JP35049296A
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Kazuhiro Minagawa
和弘 皆川
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • C04B41/53After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone involving the removal of at least part of the materials of the treated article, e.g. etching, drying of hardened concrete
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化ケイ素と金属シリコンとの複合材料また
は金属シリコン等からなる半導体用治具について、半導
体装置の製造プロセスでシリコンウェハを汚染すること
のない治具を製造する。 【解決手段】 半導体用治具に必要な形状を有し炭化ケ
イ素とシリコンとの複合材料または金属シリコン等から
なる成型体をフッ化水素酸またはフッ化水素酸と塩酸の
混合物で洗浄する。洗浄された成型体を酸化雰囲気下で
熱処理することにより表面に0.1〜5μmの酸化膜を
形成する。酸化膜を有する成型体を機械加工した後、フ
ッ化水素酸またはフッ化水素酸と塩酸の混合物で洗浄し
酸化膜を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体用治具の製
造方法に関し、特に、半導体装置の製造においてシリコ
ンウェハの熱拡散処理等に使用されるプロセスチュー
ブ、ウェハボート等に有用であって、たとえば炭化ケイ
素および金属シリコンの複合材料や金属シリコン等から
形成される治具を製造するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1100℃以上の高耐熱性を要求
される半導体用治具として、金属シリコンと炭化ケイ素
からなる複合体(以降、「炭化ケイ素質複合材料」と称
する)から形成されたものが開発されてきた。しかしな
がら、開発当初、半導体装置の製造に要求される高純度
な炭化ケイ素質複合材料を得ることは困難であった。そ
こで、シリコンウェハ等に対する汚染を軽減させる方法
として、炭化ケイ素質複合材料で作られた基材の表面
に、炭化ケイ素等の膜を形成する方法が提案されていた
(特開昭63−56700号公報)。
【0003】一方、最近の材料技術および高純度化技術
の進歩により、金属シリコンからなる治具や、石英ガラ
ス並みの高純度材料が開発され、その用途の展開が進ん
でいる(特開平6−211574号公報)。しかし、こ
れらの材料は、炭化ケイ素膜を付与した炭化ケイ素質複
合材料や石英ガラスと比べると、洗浄が困難という問題
があった。
【0004】近年の半導体装置の高集積化および微細化
に伴い、パーティクルや金属不純物等によるマイクロコ
ンタミネーションが製品の歩留りや信頼性に大きな影響
を及ぼすようになってきた。このため、超LSI工程に
おいて清浄化の重要性が一段と高まってきている。しか
し、シリコンウェハの洗浄技術に関しては注目されてい
るものの、治具、特にウェハを熱処理するための高純度
耐熱材料からなる治具については、コンタミネーション
の影響が大きいにも拘らず、未だ関心が低い(SEMI
テクノロジーシンポジウム1993年予稿集 Semicond
uctor Equipment and Materials International 199
3年12月p450〜453)。
【0005】従来、半導体熱処理用に用いられてきた石
英ガラス製治具は、フッ酸等の洗浄液に対して均一に溶
解し、また、その表面は非常に滑らかであるため、洗浄
が比較的容易であるものの、耐熱性などの問題があっ
た。
【0006】これに対し、石英よりも耐熱性が高くかつ
強度の高い炭化ケイ素質複合材料について、石英ガラス
並みの高純度材料が開発されてきており、その用途展開
が進んでいる。炭化ケイ素質複合材料は、炭化ケイ素か
らなる成型体に金属シリコンを含浸させて形成した複合
材料であるため、その表面には金属シリコンが露出して
いる。このような複合材料を清浄化するため、ハロゲン
化水素ガス、強酸等でその表面を処理すれば、金属シリ
コンが浸食されるため、治具の表面に孔が生成し、汚染
の原因となったり、寿命が低下するなどの問題が生じ
る。同様の問題は、金属シリコンで形成された治具でも
生じる。すなわち、金属シリコン治具をハロゲン化ガス
や強酸で処理した場合、金属シリコンそのものが浸食さ
れる。浸食は必ずしも均一には行なわれず、ポリシリコ
ンの粒界が先に浸食されて表面粗さが増大することとな
る。表面が荒れることによって、洗浄の際に不純物の残
留が多くなり、汚染の原因となる。また、治具を形成す
る金属シリコンそのものが溶出していくため、洗浄の度
に治具が小さくなっていき、寸法の狂いが生じるように
なる。
【0007】これに対し、かかる欠点を改善するため、
表面に緻密な炭化ケイ素膜またはシリカ膜を蒸着せしめ
て不純物の拡散を抑え、表面ボイドを埋める方法が提案
されている(特開昭57−58771号公報、特開昭6
4−61376号公報、特開昭64−14914号公
報)。しかし、このような方法では、その表面の炭化ケ
イ素膜またはシリカ膜にピンホールが発生したり、膜の
密着強度が低く、機械的および熱的衝撃により亀裂が生
じる等の問題があった。また、CVD膜の付加はコスト
アップの要因となっている。
【0008】一方、多孔質炭化ケイ素成型体をハロゲン
含有ガスあるいは強酸で純化処理した後、二次焼成とし
てシリコン含浸を行ない清浄な半導体用治具を製造する
方法(特開昭55−158622号公報)、ならびに多
孔質炭化ケイ素成型体をハロゲンガスの雰囲気中におい
て1600℃〜2000℃の温度で純化処理を行なった
後、二次焼成としてシリコン含浸を行ない半導体用治具
を得る方法(特開昭60−138913号公報)も開示
されている。しかしながら、これらの技術は、シリコン
含浸の前に清浄化処理を行なうため、シリコン含浸後さ
らに加工する工程で表面に付着した不純物を除去するた
めの手段を何ら提供するものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、半導
体装置の製造プロセス、特に熱処理工程の際にシリコン
ウェハを汚染することのない使用により適した半導体用
治具を製造することのできる方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも表
層部に金属シリコンを含有するかまたは少なくとも表層
部が金属シリコンからなる半導体用治具の製造方法であ
って、以下の工程を備えることを特徴とする。
【0011】(a) 半導体用治具に必要な形状を有し
かつ少なくとも表層部に金属シリコンを含有するかまた
は少なくとも表層部が金属シリコンからなる材料からな
る成型体をフッ化水素酸またはフッ化水素酸と塩酸の混
合物で洗浄する工程。
【0012】(b) 洗浄された成型体を酸化雰囲気下
で熱処理することにより成型体の表面に0.1μm〜5
μmの厚みの酸化膜を形成する工程。
【0013】(c) 酸化膜を有する成型体を機械加工
する工程。 (d) 機械加工された成型体をフッ化水素酸またはフ
ッ化水素酸と塩酸の混合物で洗浄する工程。
【0014】本発明において、酸化膜を形成するための
熱処理は、たとえば1000℃〜1300℃の温度で行
なうことが好ましい。
【0015】また本発明において、上述した(d)工程
の後、機械加工された成型体を酸化雰囲気下でさらに熱
処理することにより成型体の表面に新たな酸化膜を形成
してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明によって製造される半導体
用治具には、たとえば、シリコンウェハの熱処理等に使
用されるプロセスチューブ、ウェハボート等がある。本
発明は、これらの半導体用治具の中で、少なくとも表層
部に金属シリコンを含有するかまたは少なくとも表層部
が金属シリコンからなるものを製造するために適用され
る。たとえば、本発明によって製造される治具には、炭
化ケイ素および金属シリコンからなる複合材料または金
属シリコンから形成されるもの等がある。該複合材料か
ら形成される治具には、たとえば、多孔性の炭化ケイ素
焼結体からなる成型体に金属シリコンを含浸せしめる工
程の後、得られた成型体に必要な機械加工を施して製造
されるものがある。また金属シリコンから形成される治
具は、金属シリコンの成型体を機械加工することによっ
て得ることができる。
【0017】従来の方法によれば、成型および焼成等の
工程を経て得られる治具用成型体には、切断、溝切り等
の機械加工が施され、所定の形状および構造を有する治
具が得られる。このとき、表面に露出した活性な金属シ
リコンに、研削液、砥石、固定具および環境からの不純
物が付着する。不純物として、樹脂、油等の有機物およ
びNa、K、Al、Fe、Ni、Cr、Cu等の金属不
純物がある。このうち、有機系不純物は溶剤あるいはア
ルカリ系洗浄液等で比較的容易に除去できた。一方、金
属不純物については酸洗浄が有効であるはずであった。
しかし、本発明者は、Cuのようなイオン化傾向がシリ
コンよりも小さい元素はSi表面で還元され、イオンで
なく金属として付着し、そのようなCuを酸で除去しよ
うとすると酸化力の強い酸(HF−HNO3 、HF−H
2 2 )が必要であり、金属シリコンあるいは炭化ケイ
素質複合材料の表面のSiを浸食するという問題に気付
いた。そこで本発明者は、以下に詳述するように、必要
な機械加工を施す前に治具用成型体上に酸化膜を積極的
に形成し、酸化膜で保護された治具用成型体を機械加工
すれば、その後の酸洗浄によりより清浄な治具が得られ
ることを見出し本発明を完成させるに至った。
【0018】本発明では、酸化膜の積極的な形成および
機械加工に先立って、半導体用治具に必要な形状を有す
る成型体を酸で洗浄する。この成型体は、半導体用治具
の半製品ということもでき、通常の方法によって調製さ
れるものである。たとえば、金属シリコンからなる治具
の場合、ポリ−Si−CVD等により成型体が調製され
る。炭化ケイ素および金属シリコンからなる炭化ケイ素
質複合材料の治具の場合、たとえば、炭化ケイ素粒から
の成型体の形成工程、焼結工程および金属シリコン含浸
工程を経て治具に必要な形状を有する成型体が調製され
る。本発明は、この成型体の調製工程を含む半導体用治
具の製造プロセスの一環として適用することができる
し、また、別の場所で既に調製された成型体に対して、
これを処理して清浄な半導体用治具を得る方法としても
適用することができる。この成型体はハンドリング時等
においてその表面に不純物が付着している。酸洗浄で
は、後の酸化膜形成工程で用いられる炉をそのような不
純物で汚染しないように、治具用成型体を清浄にする。
また、炭化ケイ素質複合材料からなる治具用成型体の製
造において、シリコン含浸工程は、治具として必要な形
状を有する多孔性炭化ケイ素焼結体(本体)を多孔性の
炭化ケイ素焼結体からなる台座に取付けてカーボンるつ
ぼに収容した状態で行なう。シリコン融点以上の加熱に
より融液となったシリコンは、毛細管現象により台座を
伝わって本体の気孔に含浸される。シリコンは気孔を埋
めるために必要な量よりも余分にカーボンるつぼ内に収
容されるため、冷却後るつぼ内にシリコンが残留し、こ
の残留シリコンによって台座はるつぼに固着される。そ
こで、台座を介してるつぼに固着された治具本体を機械
的手段によって切り離す必要がある。また、シリコン含
浸工程の後得られた成型体の表面に存在する余剰のシリ
コンをサンドブラスト、研削などの機械的手段によって
除去することが望ましい場合もある。このような機械的
な切り離しや余剰シリコンの除去工程等において不純物
が発生する。このような不純物も、酸洗浄によって除去
する。酸洗浄においては、表層のシリコンを溶出させな
い必要がある。したがって、洗浄のための酸として、H
FまたはHF−HClが用いられる。これらの水溶液、
すなわちHF水溶液(フッ化水素酸)またはHF−HC
l水溶液(フッ化水素酸と塩酸の混合物)が洗浄のため
の酸液として用いられる。フッ化水素酸およびフッ化水
素酸と塩酸の混合物の濃度は、適宜設定することができ
る。HFを含む酸を用いれば、金属シリコンまたは炭化
ケイ素質複合材料の表面に形成されている不純物を含ん
だ自然酸化膜を除去することができる。しかしながら、
HFを含む酸のうち、HF−HNO3 、HF−H2 2
等の酸化力の強い酸は、治具材料に含まれる金属シリコ
ンを溶解させるため好ましくない。酸洗浄を行なった治
具用成型体は、超純水によりリンス処理し、不純物の付
着する恐れのないクリーン度の高い環境下で十分乾燥す
ることが好ましい。
【0019】次に、酸洗浄を行なった治具用成型体を、
半導体拡散炉、酸化炉等の熱処理炉にセットし、酸化雰
囲気中で熱処理し、表面に0.1μm〜5μmの酸化膜
を付与する。拡散炉または酸化炉は治具用成型体を汚染
しない純度レベルの高いものが使用される。たとえば、
金属シリコンまたは炭化ケイ素質複合材料からなる治具
用成型体を、酸化雰囲気中で熱処理することにより、表
面に酸化膜(SiO2)が形成される。酸化雰囲気とし
ては、酸素からなる雰囲気(酸素雰囲気)の他、酸素お
よび不活性ガス(希ガス)からなる雰囲気等を使用する
ことができる。酸化膜の成長速度は、形成される酸化膜
中の酸素の拡散速度に依存し、治具材料の金属シリコン
と炭化ケイ素相の比率に依存せず、熱処理温度および酸
化雰囲気に対して一定であるため、金属シリコンと炭化
ケイ素の複合材料にあっても均一な厚みの酸化膜が形成
される。
【0020】酸化膜を形成するための熱処理は、100
0℃以上1300℃以下で行なうことが好ましい。10
00℃未満では酸化膜の成長速度が小さく長時間の処理
を必要とし、1300℃を超える温度では酸化速度が速
すぎるため制御が困難になる。また1300℃を超える
温度において高温および高純度処理が可能な拡散炉等の
熱処理炉を準備することは困難となってくる。処理時間
は、熱処理温度および雰囲気によっても異なるが、0.
5時間以上200時間以下が好ましい。0.5時間未満
では1200℃の熱処理でも酸化膜厚が0.1μmに到
達しにくくなる一方、処理効率の点を考えると200時
間以下が望ましい。また処理時間が長すぎると、酸化膜
が厚くなりすぎて、後の酸洗浄により酸化膜を除去した
ときに治具の寸法が公差の範囲から外れる恐れがある。
より好ましい熱処理温度は1100℃〜1250℃であ
り、より好ましい熱処理時間は2時間〜60時間であ
る。
【0021】本発明では、この表層に形成した酸化膜に
より、加工工程における不純物の付着を防止する。酸化
膜は、シリコンからなる表面またはシリコンを含む表面
への不純物の付着を阻止するバリアとして機能すること
ができる。形成する酸化膜の厚みは0.1μm〜5μm
の範囲が適当である。酸化膜の厚みが0.1μm未満で
は不純物に対するバリア効果が薄く、また5μmを超え
る酸化膜を付与することは、高温で長時間の熱処理を必
要とする上、基材との膨張差による表面酸化膜の剥離が
生じるため好ましくない。また上述したように酸化膜が
厚くなりすぎると、後の酸洗浄によって酸化膜を除去し
たときに治具の寸法が公差の範囲から外れる恐れが出て
くる。より好ましい酸化膜の厚みは0.2μm〜2μm
である。
【0022】次に、酸化膜を有する治具用成型体には、
機械加工が施される。機械加工として、たとえば切断、
溝切り、平面研磨等がある。機械加工には、研削加工、
研磨加工、切削加工等を用いることができる。切断、溝
切り等では、治具用成型体において必要な箇所に部分的
な機械加工が施される。機械加工により治具として必要
な形状、構造等がさらに付与される。機械加工に際し、
治具の表層部には研削液、砥石および環境からの不純物
が付着する。これらの不純物として、樹脂、油等の有機
物およびNa、K、Al、Fe、Ni、Cr、Cu等の
金属不純物がある。これらのうち、イオン化傾向がSi
よりも低いCuのような元素は、酸化膜が形成されてお
らずSiの表面が露出している場合、Si表面で還元さ
れイオンとしてではなく金属としてその表面に付着す
る。したがって、治具の表面に酸化膜を付与していない
場合には、その除去が困難となる。しかしながら、本発
明では、機械加工される治具用成型体の表面を酸化膜で
保護することにより、そのような金属元素の付着を阻止
することができる。また、酸化膜で覆われた部分を機械
加工することにより新たに表面が形成されて金属シリコ
ンが露出してくるが、機械加工されていないその周辺部
は酸化膜で覆われている。したがって、酸化膜を形成せ
ずに治具の表面全体に不純物が付着する従来の場合に比
べて、露出した金属シリコンの表面に付着する不純物の
量は少なくなる。また、加工された表面は治具の他の表
面に比べればより平滑であるため、不純物の除去は比較
的容易である。
【0023】機械加工が完了した後、さらに洗浄が行な
われる。この洗浄は最終的な洗浄とすることができ、洗
浄の後、最終製品としての半導体用治具を提供すること
ができる。洗浄工程では、機械加工において生じた不純
物を除去する。樹脂、油等の有機系不純物は、有機溶剤
またはアルカリ系洗浄液等で比較的容易に除去できる。
機械加工によって新たに生成した表面に付着した金属不
純物および予め付与した酸化膜の表面に付着した金属不
純物等は、酸洗浄により除去する。酸洗浄には、HF水
溶液(フッ化水素酸)またはHF−HCl水溶液(フッ
化水素酸および塩酸の混合物)を用いる。これらの酸に
より、形成された酸化膜を除去することができ、酸化膜
の除去とともに表面に付着する金属不純物等を容易に除
去することができる。加工工程で発生した研削屑などの
微細なパーティクルは治具表面の凹凸の中に付着するよ
うになるが、予め付与した酸化膜を酸で除去することで
容易に除去が可能となる。酸化膜を除去するため、HF
を含む酸を用いるが、HF−HNO3 およびHF−H2
2 は治具材料に含まれる金属シリコンを溶解させるた
め好ましくない。酸洗浄の後得られる治具は、超純水よ
るリンス処理を行ない、不純物の付着する恐れのないク
リーン度の高い環境下で十分乾燥することが好ましい。
【0024】本発明では、酸洗浄の後、酸化膜の除去さ
れた治具にさらに酸化膜を付与することがより好まし
い。酸化膜は上述したと同様に、治具を半導体拡散炉あ
るいは酸化炉等の熱処理炉にセットし、酸化雰囲気中で
熱処理することにより形成することができる。熱処理
は、上述と同様の条件下で行なうことができる。形成さ
れる酸化膜の厚みは0.1μm〜5μmの範囲が好まし
いが、これに限定されるものでない。酸洗浄後の治具は
表面に活性の高い金属シリコンが露出しているため、不
純物が付着しやすい。そこで、このように再度酸化膜を
表面に形成することで、不純物の付着をより効果的に防
止することができる。
【0025】以上の工程により、少なくとも表層部に金
属シリコンを含有するかまたは少なくとも表層部が金属
シリコンからなる半導体用治具について、シリコンウェ
ハを汚染することのない高純度なレベルのものを製造す
ることができる。以下、本発明を実施例によりより具体
的に説明する。
【0026】
【実施例】
実施例1 Fe、Ni、Crの含有量が0.1ppm未満、Cuの
含有量が0.2ppm未満、Alの含有量が1ppm未
満の炭化ケイ素質複合材料(多孔質炭化ケイ素焼結体か
らなる成型体に金属シリコンを含浸せしめてガス不透過
性を付与したもの)で形成された6インチ用ウェハボー
ト成型体を、まず10重量%の半導体グレードのHF水
溶液中に浸漬し、60分間洗浄した。次に、酸洗浄を行
なったウェハボートを超純水中に浸漬し60分間洗浄す
る工程を3回行なった。超純水は工程ごとに交換した。
純水洗浄したウェハボート成型体をクリーンブース中で
十分乾燥した。次に、乾燥したウェハボート成型体を拡
散炉にセットし、1200℃の温度において酸素雰囲気
中で20時間熱処理を行ない、表面に約1.1μmの厚
みの酸化膜を付与した。この熱処理においては、拡散炉
中に流すガスを酸素のみとして、反応管内はほぼ酸素1
00%となった。
【0027】酸化膜を形成したウェハボート成型体を、
ボート溝加工機を用いて機械加工した。150mmφの
レジンボンドダイヤモンド砥石で、3,000rpmの
設定においてウェハボート成型体に溝切り加工を施し
た。ウェハボート成型体において、シリコンウェハを載
置すべき部分に幅2.5mm、深さ7mmで四角形状の
溝をピッチ4.76mmで形成した。溝切りが完了した
後、アルカリ系洗浄液による洗浄を行ない、次いで10
重量%の半導体グレードHF水溶液中に60分間浸漬す
る酸洗浄を行なった。酸洗浄を行なったウェハボートを
純水中に浸漬して60分間洗浄する工程を3回行なっ
た。超純水は工程ごとに交換した。さらに、上記と同じ
条件で10重量%HF水溶液による洗浄および超純水に
よる洗浄を繰返した。クリーンブース中で十分乾燥した
後、ウェハボート製品を得た。
【0028】得られたウェハボート製品の純度につい
て、次のような試験を行なった。得られたウェハボート
製品上に6インチシリコンウェハを載置し、拡散炉中に
おいて酸素雰囲気下で1200℃、2時間の熱処理を行
なった。熱処理したウェハについて、ウェハライフタイ
ムをレオ技研製TA−330Aにおいてレーザ電流値を
20Aとして測定した。半導体中に再結合中心となる深
い準位を形成する不純物(遷移金属等)が多数存在する
と、ライフタイムは減少するため、ライフタイムを測定
することによりウェハの汚染度の評価を比較的簡単に行
なうことができる。ウェハライフタイムが大きければ、
ウェハボートからウェハへの汚染度の度合が小さく、し
たがってウェハボートの純度がより高いことを意味す
る。
【0029】以上のように行なった洗浄条件、熱処理条
件、形成した酸化膜の厚み、ウェハボート製品上での熱
処理されたシリコンウェハのライフタイム測定値をまと
めて表1に示す。
【0030】実施例2 酸洗浄で用いる酸として10重量%HF水溶液と10重
量%HCl水溶液(いずれも半導体グレード)を体積比
1:1で混合した混酸を用いた以外は、実施例1と同一
の条件で6インチウェハボートを製造した。洗浄条件、
熱処理条件、形成した酸化膜の厚みおよびシリコンウェ
ハのライフタイム測定値を表1に示す。
【0031】実施例3 酸化膜を形成するための熱処理条件を1000℃、50
時間とした以外は、実施例1と同一の条件で6インチウ
ェハボートを製造した。洗浄条件、熱処理条件、形成し
た酸化膜の厚みおよび測定したシリコンウェハのライフ
タイム値を表1に示す。
【0032】実施例4 酸化膜形成のための熱処理を1300℃、20時間行な
った以外は、実施例1と同一の条件で6インチウェハボ
ートを製造した。洗浄条件、熱処理条件、形成した酸化
膜の厚みおよび測定したシリコンウェハのライフタイム
値を表1に示す。
【0033】実施例5 実施例1と同様にしてウェハボート製品を得た後、得ら
れた製品を拡散炉にセットし、酸素雰囲気下で1200
℃、20時間熱処理した。これにより、約0.9μmの
厚みの酸化膜が形成された。このようにして酸化膜を付
与したウェハボートを最終製品とし、実施例1と同様に
して試験を行ないシリコンウェハのライフタイム値を測
定した。洗浄条件、熱処理条件、形成した酸化膜の厚
み、および測定したシリコンウェハのライフタイム値を
表1に示す。
【0034】実施例6 実施例2と同様にしてウェハボート製品を得た後、得ら
れた製品を拡散炉にセットし、1200℃、20時間の
熱処理を酸素雰囲気下で行なった。熱処理により、ウェ
ハボートの表面に約1.0μmの酸化膜が形成された。
得られた最終製品について実施例1と同様に試験を行な
い、シリコンウェハのライフタイム値を測定した。洗浄
条件、熱処理条件、形成した酸化膜の厚み、および測定
したシリコンウェハのライフタイム値を表1に示す。
【0035】実施例7 実施例3と同様にしてウェハボート製品を得た後、得ら
れた製品を拡散炉にセットし、1000℃、50時間、
酸素雰囲気下で熱処理を行なった。熱処理により、約
0.8μmの厚みの酸化膜が形成されたウェハボートを
最終製品とし、実施例1と同様に試験を行なった。洗浄
条件、熱処理条件、形成した酸化膜の厚みおよび測定し
たシリコンウェハのライフタイム値を表1に示す。
【0036】実施例8 実施例4と同様にしてウェハボート製品を製造した後、
これを拡散炉にセットし、1300℃、20時間、酸素
雰囲気下において熱処理を行なった。熱処理により約
2.1μmの厚みの酸化膜を形成したウェハボートを最
終製品とし、これについて実施例1と同様に試験を行な
った。洗浄条件、熱処理条件、酸化膜の厚みおよび測定
したシリコンウェハのライフタイム値を表1に示す。
【0037】比較例1 10重量%HF水溶液と10重量%HNO3 水溶液(い
ずれも半導体グレード)を体積比1:1で混合した混酸
を酸洗浄に用いた以外は、実施例1と同一の条件で6イ
ンチウェハボートを作製した。洗浄条件、熱処理条件、
形成した酸化膜の厚みおよび測定したシリコンウェハの
ライフタイム値を表1に示す。
【0038】比較例2 10重量%HF水溶液と10重量%H2 2 水溶液(い
ずれも半導体グレード)を体積比1:1で混合した混酸
を酸洗浄に用いた以外は、実施例1と同一の条件で6イ
ンチウェハボートを作製した。洗浄条件、熱処理条件、
形成した酸化膜の厚みおよび測定したシリコンウェハの
ライフタイム値を表1に示す。
【0039】比較例3 酸化膜を形成するための熱処理条件を800℃、100
時間とした以外は、実施例1と同一の条件で6インチウ
ェハボートを製造した。洗浄条件、熱処理条件、形成し
た酸化膜の厚みおよびシリコンウェハのライフタイム測
定値を表1に示す。
【0040】比較例4 酸化膜形成のための熱処理温度を1350℃とした以外
は実施例1と同一の条件で6インチウェハボートを作製
した。洗浄条件、熱処理条件、形成した酸化膜の厚みお
よびシリコンウェハのライフタイム測定値を表1に示
す。
【0041】比較例5 酸化膜形成のための熱処理時間を0.3時間とした以外
は実施例1と同一の条件で6インチウェハボートを作製
した。洗浄条件、熱処理条件、形成した酸化膜の厚みお
よび測定したシリコンウェハのライフタイム値を表1に
示す。
【0042】比較例6 酸化膜形成のための熱処理時間を250時間とした以外
は実施例1と同一の条件で6インチウェハボートを作製
した。洗浄条件、熱処理条件、形成した酸化膜の厚みお
よび測定したシリコンウェハのライフタイム値を表1に
示す。
【0043】従来例1 Fe、Ni、Crの含有量が0.1ppm未満、Cuの
含有量が0.2ppm未満、Alの含有量が1ppm未
満の炭化ケイ素質複合材料(多孔質の炭化ケイ素焼結体
からなる成型体に金属シリコンを含浸せしめてガス不透
過性を付与したもの)で形成された6インチ用ウェハボ
ート成型体を実施例1と同様にして機械加工し、溝を形
成した。次に、溝切りを行なったウェハボートをアルカ
リ系洗浄液により洗浄した後、10重量%の半導体グレ
ードHF水溶液中に浸漬し、60分間洗浄した。次に、
酸洗浄を行なったウェハボートを超純水中に浸漬し60
分間洗浄する工程を3回行なった。超純水は、工程ごと
に交換した。さらに、上記と同一の条件で、10%HF
洗浄および超純水洗浄を繰返した。クリーンブース中で
十分乾燥した後、ウェハボート製品を得た。得られたウ
ェハボートについて、実施例1と同様に試験を行なっ
た。洗浄条件、および測定したシリコンウェハのライフ
タイム値を表1に示す。
【0044】従来例2 10重量%HF水溶液と10重量%HCl水溶液(いず
れも半導体グレード)を体積比1:1で混合した混酸を
酸洗浄に用いた以外は、従来例1と同一の条件で6イン
チウェハボートを作製した。洗浄条件、および測定した
シリコンウェハのライフタイム値を表1に示す。
【0045】表1から明らかなように、実施例1〜8で
は、従来例と比較してウェハライフタイム値が顕著に大
きく、ウェハボート製品がより清浄になっていることが
わかる。一方、比較例1および2では、製品表面のSi
が溶出し、表面の平坦さが損なわれた。比較例3および
5では、十分な厚みの酸化膜が得られなかったために、
より清浄なウェハボート製品を得ることができなかっ
た。比較例4では、酸素熱処理の温度が高かったため
に、炉寿命の低下が認められた。比較例6では、従来よ
り清浄なウェハボート製品が得られたものの、より厚い
酸化膜を形成し除去したために、ウェハボート溝部の寸
法に誤差が生じ、製品として適切なものが得られなかっ
た。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、より清
浄な半導体用治具を製造することができる。本発明によ
り得られた清浄度の高い治具は、半導体装置の製造歩留
りおよび信頼性向上に寄与するところが大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表層部に金属シリコンを含有
    するかまたは少なくとも表層部が金属シリコンからなる
    材料からなる半導体用治具の製造方法であって、 前記半導体用治具に必要な形状を有しかつ前記材料から
    なる成型体をフッ化水素酸またはフッ化水素酸と塩酸の
    混合物で洗浄する工程と、 前記洗浄された前記成型体を酸化雰囲気下で熱処理する
    ことにより前記成型体の表面に0.1μm〜5μmの厚
    みの酸化膜を形成する工程と、 前記酸化膜を有する前記成型体を機械加工する工程と、 前記機械加工された前記成型体をフッ化水素酸またはフ
    ッ化水素酸と塩酸の混合物で洗浄する工程とを備えるこ
    とを特徴とする、半導体用治具の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記酸化膜を形成する工程は、1000
    ℃〜1300℃の温度で行なわれることを特徴とする、
    請求項1に記載の半導体用治具の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記機械加工された前記成型体をフッ化
    水素酸またはフッ化水素酸と塩酸の混合物で洗浄する工
    程の後、前記成型体を酸化雰囲気下で熱処理することに
    より前記成型体の表面に酸化膜を形成する工程をさらに
    備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の半
    導体用治具の製造方法。
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