JPH1019552A - 形状センサーロール - Google Patents
形状センサーロールInfo
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- JPH1019552A JPH1019552A JP17211996A JP17211996A JPH1019552A JP H1019552 A JPH1019552 A JP H1019552A JP 17211996 A JP17211996 A JP 17211996A JP 17211996 A JP17211996 A JP 17211996A JP H1019552 A JPH1019552 A JP H1019552A
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- sleeve
- rolled material
- core shaft
- shape sensor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 形状センサーロール10の芯軸20を被覆し、圧
延材の荷重を受けると撓みを生ずるように前記芯軸に焼
嵌めして使用されるスリーブ12に関して、その製造工程
中、曲がり矯正作業を省略化または簡素化できるスリー
ブを提供する。 【解決手段】 スリーブ12は、ハイス系金属の粉末を熱
間静水圧プレスにより焼結して形成され、スリーブ12の
全体が焼なまし処理された後、スリーブの外面側のみが
高周波誘導加熱により焼入れ硬化される。スリーブの外
面側の表面硬度はHs65〜90、内面側の表面硬度は
Hs55〜65である。
延材の荷重を受けると撓みを生ずるように前記芯軸に焼
嵌めして使用されるスリーブ12に関して、その製造工程
中、曲がり矯正作業を省略化または簡素化できるスリー
ブを提供する。 【解決手段】 スリーブ12は、ハイス系金属の粉末を熱
間静水圧プレスにより焼結して形成され、スリーブ12の
全体が焼なまし処理された後、スリーブの外面側のみが
高周波誘導加熱により焼入れ硬化される。スリーブの外
面側の表面硬度はHs65〜90、内面側の表面硬度は
Hs55〜65である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延ライン、特に
熱間圧延ラインの圧延機入側又は出側の少なくとも一方
側に配置され、圧延される圧延材の形状を検出する形状
センサーロールに関するものである。
熱間圧延ラインの圧延機入側又は出側の少なくとも一方
側に配置され、圧延される圧延材の形状を検出する形状
センサーロールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延ライン中で熱間圧延機にて圧延
される圧延材の形状を均一なものとすることは、製品品
質を確保する上で重要である。この場合、圧延材を走行
中にその形状変化を目視で判定することはできないた
め、走行中の圧延材の形状は、形状検出装置によって検
査される。
される圧延材の形状を均一なものとすることは、製品品
質を確保する上で重要である。この場合、圧延材を走行
中にその形状変化を目視で判定することはできないた
め、走行中の圧延材の形状は、形状検出装置によって検
査される。
【0003】この形状検出装置は、図5に示す如く、ラ
イン方向に並ぶ仕上げ圧延スタンド(32)(32)間に配備さ
れたルーパーロールに、圧延材(30)の幅方向各部の張力
を検出するようにした検出器を組み込んで形状センサー
ロール(10)としたもので、圧延材(30)の幅方向の張力分
布を計測することにより圧延材の形状が検出される。
イン方向に並ぶ仕上げ圧延スタンド(32)(32)間に配備さ
れたルーパーロールに、圧延材(30)の幅方向各部の張力
を検出するようにした検出器を組み込んで形状センサー
ロール(10)としたもので、圧延材(30)の幅方向の張力分
布を計測することにより圧延材の形状が検出される。
【0004】従来、この形状センサーロールとして、実
公平3−11691号公報に示される如く、中空分割ロ
ール法を採用したものがある。これは、図6及び図7に
示すように、中空の固定軸(40)の外周に、軸線方向に分
割配置した複数のロータ(42)を嵌装し、且つ前記固定軸
(40)の周壁部に、中空部から固定軸(40)とロータ(42)と
の間の隙間へ圧縮空気を供給するノズル(44)を、固定軸
(40)の軸線方向及び周方向に所定間隔で位置するように
穿設し、更に、前記固定軸(40)の周壁部上下位置に、検
出管(46)と連通させた空気圧測定用の検出口(48)を設
け、ロータ(42)が固定軸に対して変位したとき生じる空
気の圧力差を、上下の検出口(48)から検出管(46)を通し
て検出し、検出した空気の圧力差を空電変換器(50)で変
換して、図示しない演算装置で圧延材(30)の幅方向張力
分布を求めるようにしている。
公平3−11691号公報に示される如く、中空分割ロ
ール法を採用したものがある。これは、図6及び図7に
示すように、中空の固定軸(40)の外周に、軸線方向に分
割配置した複数のロータ(42)を嵌装し、且つ前記固定軸
(40)の周壁部に、中空部から固定軸(40)とロータ(42)と
の間の隙間へ圧縮空気を供給するノズル(44)を、固定軸
(40)の軸線方向及び周方向に所定間隔で位置するように
穿設し、更に、前記固定軸(40)の周壁部上下位置に、検
出管(46)と連通させた空気圧測定用の検出口(48)を設
け、ロータ(42)が固定軸に対して変位したとき生じる空
気の圧力差を、上下の検出口(48)から検出管(46)を通し
て検出し、検出した空気の圧力差を空電変換器(50)で変
換して、図示しない演算装置で圧延材(30)の幅方向張力
分布を求めるようにしている。
【0005】また、実公平3−11692号公報に示さ
れる如く、固定軸に代えて回転自在とした軸を用い、該
軸の外周面部に、各ロータに対応させてセンサーを埋設
し、各センサーで検出した値に基づいて圧延材の幅方向
の張力分布を計測できるようにしたものもある。
れる如く、固定軸に代えて回転自在とした軸を用い、該
軸の外周面部に、各ロータに対応させてセンサーを埋設
し、各センサーで検出した値に基づいて圧延材の幅方向
の張力分布を計測できるようにしたものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
形状センサーロールの場合、いずれも、ロール表面部の
ロータが軸方向多分割構造としてあるため、圧延材の張
力が高くなると、ロータの分割部分により圧延材に傷を
つける虞れがある。
形状センサーロールの場合、いずれも、ロール表面部の
ロータが軸方向多分割構造としてあるため、圧延材の張
力が高くなると、ロータの分割部分により圧延材に傷を
つける虞れがある。
【0007】このため、出願人は多分割構造のロータに
代えて、軸方向一体構造のスリーブを用いることを検討
した。この軸方向一体構造のスリーブ(12)を用いた形状
センサーロール(10)は、図2及び図4に示すように、芯
軸(20)の外周の一部に軸心と平行な切欠き部(22)を形成
し、その切欠き部(22)に、芯軸の軸方向に所定の間隔を
あけて、検知部(28)が切欠き部(22)の表面から僅かに臨
出するようにセンサー(26)を配備し、該芯軸(20)の外周
にスリーブ(12)を嵌装し、スリーブ(12)と芯軸(20)の切
欠き部(22)との間で空隙(24)が形成されるようにしたも
のである。スリーブ(12)は、圧延材(30)の荷重を受ける
と空隙(24)の中へ撓むため、そのスリーブの撓み変形量
をセンサー(26)で検出し、圧延材の幅方向の張力分布を
検出することができる。
代えて、軸方向一体構造のスリーブを用いることを検討
した。この軸方向一体構造のスリーブ(12)を用いた形状
センサーロール(10)は、図2及び図4に示すように、芯
軸(20)の外周の一部に軸心と平行な切欠き部(22)を形成
し、その切欠き部(22)に、芯軸の軸方向に所定の間隔を
あけて、検知部(28)が切欠き部(22)の表面から僅かに臨
出するようにセンサー(26)を配備し、該芯軸(20)の外周
にスリーブ(12)を嵌装し、スリーブ(12)と芯軸(20)の切
欠き部(22)との間で空隙(24)が形成されるようにしたも
のである。スリーブ(12)は、圧延材(30)の荷重を受ける
と空隙(24)の中へ撓むため、そのスリーブの撓み変形量
をセンサー(26)で検出し、圧延材の幅方向の張力分布を
検出することができる。
【0008】スリーブは、例えば、外径約190mm、
長さ約2000mmのような中空管体であるが、センサ
ーで所望の感度を得るには、肉厚を薄肉(通常は約10m
m以下)に形成し、適当な撓み変形を生ずるようにせねば
ならない。この薄肉のスリーブを鋳造により作製する
と、鋳造品特有のポロシティの存在により、スリーブを
焼嵌めにより芯軸に嵌装する際、ポロシティを起点とし
て割れをが生し易くなる問題があった。
長さ約2000mmのような中空管体であるが、センサ
ーで所望の感度を得るには、肉厚を薄肉(通常は約10m
m以下)に形成し、適当な撓み変形を生ずるようにせねば
ならない。この薄肉のスリーブを鋳造により作製する
と、鋳造品特有のポロシティの存在により、スリーブを
焼嵌めにより芯軸に嵌装する際、ポロシティを起点とし
て割れをが生し易くなる問題があった。
【0009】また、熱間圧延ラインで使用する形状セン
サーロールの場合、スリーブは、高温の圧延材と接触す
るために、耐熱性、耐摩耗性、耐食性、高強度等を具備
する材質で形成せねばならない。ところが、スリーブの
芯軸への嵌装を焼嵌めにより行なうと、スリーブには、
焼嵌め後に大きな残留応力が残るため、スリーブの内面
側はすぐれた靱性を具備することが望ましい。
サーロールの場合、スリーブは、高温の圧延材と接触す
るために、耐熱性、耐摩耗性、耐食性、高強度等を具備
する材質で形成せねばならない。ところが、スリーブの
芯軸への嵌装を焼嵌めにより行なうと、スリーブには、
焼嵌め後に大きな残留応力が残るため、スリーブの内面
側はすぐれた靱性を具備することが望ましい。
【0010】そこで、出願人は、図4に示すように、内
層(14)を靱性にすぐれるSCM440鋼のパイプとし、
内層(14)の外側に、耐熱性、耐摩耗性等にすぐれるハイ
ス系金属の粉末をHIP(熱間静水圧プレス)により外層
(18)として被覆施工した2層構造のスリーブ(12)を提案
した(特願平6−337425)。ところが、スリーブの
製造において、HIP焼結後の冷却時、また、焼入れ熱
処理の冷却時に、スリーブの位置による冷却速度差によ
り曲がり変形が起こるが、そのまま切削加工又は研削加
工を施すと、2層構造のスリーブでは外層と内層の厚さ
にバラツキが生じ、圧延荷重に対するスリーブの撓み量
に変動をきたし、センサーの測定精度に悪影響を及ぼす
虞れがある。このため、切削又は研削加工前に真円に近
い状態にまで曲がり矯正作業を行なう必要があり、その
作業に多大の工数がかかる。
層(14)を靱性にすぐれるSCM440鋼のパイプとし、
内層(14)の外側に、耐熱性、耐摩耗性等にすぐれるハイ
ス系金属の粉末をHIP(熱間静水圧プレス)により外層
(18)として被覆施工した2層構造のスリーブ(12)を提案
した(特願平6−337425)。ところが、スリーブの
製造において、HIP焼結後の冷却時、また、焼入れ熱
処理の冷却時に、スリーブの位置による冷却速度差によ
り曲がり変形が起こるが、そのまま切削加工又は研削加
工を施すと、2層構造のスリーブでは外層と内層の厚さ
にバラツキが生じ、圧延荷重に対するスリーブの撓み量
に変動をきたし、センサーの測定精度に悪影響を及ぼす
虞れがある。このため、切削又は研削加工前に真円に近
い状態にまで曲がり矯正作業を行なう必要があり、その
作業に多大の工数がかかる。
【0011】本発明の目的は、形状センサーロールに焼
嵌めされるスリーブであって、製造工程中、曲がり矯正
作業を省略化または簡素化できるスリーブを提供するこ
とにある。
嵌めされるスリーブであって、製造工程中、曲がり矯正
作業を省略化または簡素化できるスリーブを提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、スリーブを単一材料から形成し、熱処理
を工夫することにより、スリーブの外面側に高耐摩耗
性、内面側に高靱性を具備させるようにしたものであ
る。スリーブは、ハイス系金属の粉末を熱間静水圧プレ
スにより焼結して円筒体に形成し、スリーブの全体を焼
なまし処理した後、スリーブの外面側のみを周波数1〜
10kHzの誘導加熱により焼入れ硬化したものであ
る。
に、本発明は、スリーブを単一材料から形成し、熱処理
を工夫することにより、スリーブの外面側に高耐摩耗
性、内面側に高靱性を具備させるようにしたものであ
る。スリーブは、ハイス系金属の粉末を熱間静水圧プレ
スにより焼結して円筒体に形成し、スリーブの全体を焼
なまし処理した後、スリーブの外面側のみを周波数1〜
10kHzの誘導加熱により焼入れ硬化したものであ
る。
【0013】スリーブの外面側の表面硬度はHs65〜
90とし、Hs70〜85が望ましい。また、内面側の
表面硬度はHs55〜65とし、Hs55〜60が望ま
しい。
90とし、Hs70〜85が望ましい。また、内面側の
表面硬度はHs55〜65とし、Hs55〜60が望ま
しい。
【0014】ハイス系金属粉末は急冷凝固法により調製
されたものが好ましい。その理由は、結晶粒が微細化さ
れているためであり、急冷凝固法として、アトマイズ
法、メルトスピニング法、メルトエキストラクション法
等を挙げることができる。
されたものが好ましい。その理由は、結晶粒が微細化さ
れているためであり、急冷凝固法として、アトマイズ
法、メルトスピニング法、メルトエキストラクション法
等を挙げることができる。
【0015】
【作用】このスリーブは、HIPにより形成しているか
ら非常に緻密であり、鋳造品のようなポロシティは存在
しない。スリーブは、単一材料で形成されているにも拘
わらず、内面側は硬度が低く靱性にすぐれており、スリ
ーブの芯軸への焼嵌めの際に割れ等を発生することな
く、芯軸に一体に取り付けることができ、スリーブの薄
型化に十分対応することができる。また、スリーブの外
面側は硬度が高く耐摩耗性にすぐれており、形状ロール
センサーとしての長寿命化を図ることができる。
ら非常に緻密であり、鋳造品のようなポロシティは存在
しない。スリーブは、単一材料で形成されているにも拘
わらず、内面側は硬度が低く靱性にすぐれており、スリ
ーブの芯軸への焼嵌めの際に割れ等を発生することな
く、芯軸に一体に取り付けることができ、スリーブの薄
型化に十分対応することができる。また、スリーブの外
面側は硬度が高く耐摩耗性にすぐれており、形状ロール
センサーとしての長寿命化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の形状センサーロールの実
施例を図1及び図2に示す。形状センサーロール(10)
は、中空状の芯軸(20)が、両軸端部で軸受(図示せず)に
より回転自在に支持されている。芯軸(20)は、外周の一
部に、軸方向と平行な平坦面を有する切欠き部(22)が形
成されている。切欠き部(22)には、所定間隔毎に孔が開
設されており、各孔にはセンサー(26)が埋設されてい
る。センサーとして、ロードセルを挙げることができ
る。センサー(26)は、検知部(28)を平坦面から僅かに臨
出させており、該検知部に力が作用すると、その力に応
じて検出値を出力し、検出器に送信することができる。
センサーにロードセルを用いた場合、力に応じた電圧が
発生し、検出器にて測定される。
施例を図1及び図2に示す。形状センサーロール(10)
は、中空状の芯軸(20)が、両軸端部で軸受(図示せず)に
より回転自在に支持されている。芯軸(20)は、外周の一
部に、軸方向と平行な平坦面を有する切欠き部(22)が形
成されている。切欠き部(22)には、所定間隔毎に孔が開
設されており、各孔にはセンサー(26)が埋設されてい
る。センサーとして、ロードセルを挙げることができ
る。センサー(26)は、検知部(28)を平坦面から僅かに臨
出させており、該検知部に力が作用すると、その力に応
じて検出値を出力し、検出器に送信することができる。
センサーにロードセルを用いた場合、力に応じた電圧が
発生し、検出器にて測定される。
【0017】スリーブ(12)は、中空薄肉の円筒体であ
り、内径が芯軸の外径よりも僅かに小さく、芯軸(20)に
焼嵌めされて一体となり、形状センサーロール(10)を構
成する。なお、図示の芯軸は中空状であるが、センサー
用の配線を通す孔があれば、中実にすることもできる。
り、内径が芯軸の外径よりも僅かに小さく、芯軸(20)に
焼嵌めされて一体となり、形状センサーロール(10)を構
成する。なお、図示の芯軸は中空状であるが、センサー
用の配線を通す孔があれば、中実にすることもできる。
【0018】スリーブ(12)は、ハイス系金属粉末を熱間
静水圧プレス(HIP)することにより焼結され形成され
る。HIP処理は、典型的には、温度1000〜120
0℃、ガス圧1000〜1200kgf/cm2、時間
2〜3hrの条件で行なわれる。スリーブを構成するハ
イス系金属として、たとえば、重量%にて、C:1.0
〜2.4%、Si:0.6%以下、Mn:0.6%以下、
Cr:0.5〜20%、2Mo+W:1.5〜45%、
V、Ti、Nb、Taのうち一種以上を総計で0.5〜
12%を含むと共に、必要に応じてNi:3.0%以下
を含有し、残部実質的にFeからなるものを挙げること
ができる。その他に、C:1.4〜2.4%、Si:0.
2〜1.5%、Mn:0.2〜1.0%、Cr:10〜1
8%、Mo:0.5〜1.0%、V:6%以下、残部実質
的にFeからなるものを挙げることができる。
静水圧プレス(HIP)することにより焼結され形成され
る。HIP処理は、典型的には、温度1000〜120
0℃、ガス圧1000〜1200kgf/cm2、時間
2〜3hrの条件で行なわれる。スリーブを構成するハ
イス系金属として、たとえば、重量%にて、C:1.0
〜2.4%、Si:0.6%以下、Mn:0.6%以下、
Cr:0.5〜20%、2Mo+W:1.5〜45%、
V、Ti、Nb、Taのうち一種以上を総計で0.5〜
12%を含むと共に、必要に応じてNi:3.0%以下
を含有し、残部実質的にFeからなるものを挙げること
ができる。その他に、C:1.4〜2.4%、Si:0.
2〜1.5%、Mn:0.2〜1.0%、Cr:10〜1
8%、Mo:0.5〜1.0%、V:6%以下、残部実質
的にFeからなるものを挙げることができる。
【0019】HIPにより作製されたスリーブは、焼な
まし処理、切削加工、焼入れ・焼戻しの熱処理、切削
(研削)加工を経て、内径寸法が、ロールの芯軸に焼嵌め
できるように、芯軸の外径よりも僅かに小さくなるよう
に仕上げられるが、前述したように、HIP焼結後の冷
却時と、焼入れの冷却時に、スリーブの位置での冷却速
度差により曲がり変形を生ずる。しかし、本発明のスリ
ーブは単一材料から構成されており、2層構造のスリー
ブのように外層と内層の厚さのバラツキを考慮する必要
はないので、切削代又は研削代が設計範囲内にある限
り、多少の曲がり変形があっても、曲がり矯正作業を行
なうことなく、直ちに切削加工又は研削加工を行なうこ
とができる。曲がり変形が切削代又は研削代の設計範囲
を超えるほど大きい場合は、曲がり矯正作業を実施する
が、その場合でも、2層スリーブのように真円に近い状
態にまで矯正する必要はないから、その作業は極く簡単
に行なえる。
まし処理、切削加工、焼入れ・焼戻しの熱処理、切削
(研削)加工を経て、内径寸法が、ロールの芯軸に焼嵌め
できるように、芯軸の外径よりも僅かに小さくなるよう
に仕上げられるが、前述したように、HIP焼結後の冷
却時と、焼入れの冷却時に、スリーブの位置での冷却速
度差により曲がり変形を生ずる。しかし、本発明のスリ
ーブは単一材料から構成されており、2層構造のスリー
ブのように外層と内層の厚さのバラツキを考慮する必要
はないので、切削代又は研削代が設計範囲内にある限
り、多少の曲がり変形があっても、曲がり矯正作業を行
なうことなく、直ちに切削加工又は研削加工を行なうこ
とができる。曲がり変形が切削代又は研削代の設計範囲
を超えるほど大きい場合は、曲がり矯正作業を実施する
が、その場合でも、2層スリーブのように真円に近い状
態にまで矯正する必要はないから、その作業は極く簡単
に行なえる。
【0020】
【実施例】スリーブの作製 ハイス系金属(重量%にて、C1.3%、Si0.3%、
Mn0.3%、Cr4.0%、Mo5.0%、V4.0%、
W6.0%、Fe残部)のアトマイズ粉末をHIP装置の
中でHIPし、厚さ15mmのスリーブを焼結形成し
た。HIP条件は、1100℃の温度、1100kgf
/cm2の圧力で3時間である。得られたスリーブは、
焼なまし処理(850℃×2時間)の後、1180℃、周
波数10kHzで高周波誘導加熱により焼入れし、52
0℃で10時間加熱保持して放冷する焼戻し処理を3回
実施した。
Mn0.3%、Cr4.0%、Mo5.0%、V4.0%、
W6.0%、Fe残部)のアトマイズ粉末をHIP装置の
中でHIPし、厚さ15mmのスリーブを焼結形成し
た。HIP条件は、1100℃の温度、1100kgf
/cm2の圧力で3時間である。得られたスリーブは、
焼なまし処理(850℃×2時間)の後、1180℃、周
波数10kHzで高周波誘導加熱により焼入れし、52
0℃で10時間加熱保持して放冷する焼戻し処理を3回
実施した。
【0021】硬度測定 供試スリーブの半径方向の硬度分布を測定した。なお、
スリーブは、焼戻し後に機械加工を行ない、厚さ9mm
の寸法に仕上げられており、硬度測定は、仕上げ後のス
リーブについて実施した。図3はその測定結果を示して
おり、外面の硬度はHs70であり、圧延材と接触した
ときにすぐれた耐摩耗性を発揮する。また、硬度は内面
に向かって略比例的に低くなり、内面での硬度はHs5
8となっている。このようにスリーブの径方向に硬度勾
配が形成されることにより、スリーブ全体として強度と
靭性が付与される。
スリーブは、焼戻し後に機械加工を行ない、厚さ9mm
の寸法に仕上げられており、硬度測定は、仕上げ後のス
リーブについて実施した。図3はその測定結果を示して
おり、外面の硬度はHs70であり、圧延材と接触した
ときにすぐれた耐摩耗性を発揮する。また、硬度は内面
に向かって略比例的に低くなり、内面での硬度はHs5
8となっている。このようにスリーブの径方向に硬度勾
配が形成されることにより、スリーブ全体として強度と
靭性が付与される。
【0022】機械的性質の測定 本発明のスリーブは、薄肉の長尺管体であるため、引張
強さ、伸び等の機械的性質を直接求めることが困難であ
る。このため、直径60mm、長さ60mmのカプセル
にハイス系金属の粉末を充填し、これをHIPして焼結
体を作製し、得られた焼結体に適当な熱処理を実施し
て、スリーブの外面側と内面側と同程度の硬度を有する
試験片を作製した。供試No.1は、焼入れ・焼戻しを行
なったもので、硬度がHs76であり、スリーブの外面
側(硬度Hs65〜90)に対応する試験片である。供試
No.2は、焼なましを行なったもので、硬度がHs57
であり、スリーブの内面側(硬度Hs55〜65)に対応
する試験片である。供試No.3は、HIPしたままの試
験片であり、焼なましも、焼入れ・焼戻しもしておら
ず、硬度はHs64である。これら3種類の試験片につ
いて、引張強さ、伸び及び絞りの機械的性質の測定を行
なった。その結果を表1に示す。
強さ、伸び等の機械的性質を直接求めることが困難であ
る。このため、直径60mm、長さ60mmのカプセル
にハイス系金属の粉末を充填し、これをHIPして焼結
体を作製し、得られた焼結体に適当な熱処理を実施し
て、スリーブの外面側と内面側と同程度の硬度を有する
試験片を作製した。供試No.1は、焼入れ・焼戻しを行
なったもので、硬度がHs76であり、スリーブの外面
側(硬度Hs65〜90)に対応する試験片である。供試
No.2は、焼なましを行なったもので、硬度がHs57
であり、スリーブの内面側(硬度Hs55〜65)に対応
する試験片である。供試No.3は、HIPしたままの試
験片であり、焼なましも、焼入れ・焼戻しもしておら
ず、硬度はHs64である。これら3種類の試験片につ
いて、引張強さ、伸び及び絞りの機械的性質の測定を行
なった。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1を参照すると、スリーブの外面側に相
当するNo.1の試験片は引張強さが大きく、スリーブの
内面側に相当するNo.2の試験片は、伸び、絞りが大き
く、本発明のスリーブは、強度及び靱性の点で良好であ
ることが推察される。なお、No.2とNo.3を比較する
と、No.2は焼なまし処理により硬度が低下して伸びと
絞りが向上しており、No.3と比べて靱性が改善される
ことがわかる。これは、焼なまし処理によって残留応力
が軽減され、また組織が均質化されるためと思われる。
当するNo.1の試験片は引張強さが大きく、スリーブの
内面側に相当するNo.2の試験片は、伸び、絞りが大き
く、本発明のスリーブは、強度及び靱性の点で良好であ
ることが推察される。なお、No.2とNo.3を比較する
と、No.2は焼なまし処理により硬度が低下して伸びと
絞りが向上しており、No.3と比べて靱性が改善される
ことがわかる。これは、焼なまし処理によって残留応力
が軽減され、また組織が均質化されるためと思われる。
【0025】
【発明の効果】本発明の形状センサーロールにあって
は、スリーブはHIPにより形成されているから非常に
緻密である。また単一材料で形成されているにも拘わら
ず、径方向に硬度勾配が形成され、外面側は耐摩耗性、
内面側は靱性にすぐれており、スリーブの芯軸への焼嵌
めの際に割れ等を発生することなく、芯軸に一体に取り
付けることができ、スリーブの薄型化に十分対応でき
る。従って、本発明の形状センサーロールは、熱間圧延
ラインにおいて圧延材の形状検出用として高い信頼性を
長期に亘って得ることができる。
は、スリーブはHIPにより形成されているから非常に
緻密である。また単一材料で形成されているにも拘わら
ず、径方向に硬度勾配が形成され、外面側は耐摩耗性、
内面側は靱性にすぐれており、スリーブの芯軸への焼嵌
めの際に割れ等を発生することなく、芯軸に一体に取り
付けることができ、スリーブの薄型化に十分対応でき
る。従って、本発明の形状センサーロールは、熱間圧延
ラインにおいて圧延材の形状検出用として高い信頼性を
長期に亘って得ることができる。
【図1】本発明の形状センサーロールの断面図である。
【図2】形状センサーロールの斜視図である。
【図3】スリーブの層厚と硬度との関係を示すグラフで
ある。
ある。
【図4】2層構造のスリーブを具えた形状センサーロー
ルの断面図である。
ルの断面図である。
【図5】圧延スタンドの概略図である。
【図6】従来の形状センサーロールの斜視図である。
【図7】従来の形状センサーロールの断面図である。
(10) 形状センサーロール (12) スリーブ (20) 芯軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 肇 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 藤田 秀雄 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 片山 善雄 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内
Claims (3)
- 【請求項1】 外周の一部に軸心と平行な切欠き部(22)
を有する芯軸(20)と、該切欠き部に軸方向に所定の間隔
をあけて配備されたセンサー(26)と、前記芯軸に焼嵌め
された円筒状のスリーブ(12)を具え、スリーブ(12)と芯
軸(20)の切欠き部(22)との間には空隙(24)が形成され、
スリーブ(12)が圧延材(30)の荷重を受けたときに生ずる
撓みをセンサー(26)で測定することにより、圧延材(30)
の形状を検出するようにした形状センサーロールであっ
て、スリーブ(12)は、ハイス系金属の粉末を熱間静水圧
プレスにより焼結して形成され、スリーブ(12)の全体が
焼なまし処理された後、スリーブの外面側のみが高周波
誘導加熱により焼入れ硬化されている形状センサーロー
ル。 - 【請求項2】 スリーブ(12)は、外面側での表面硬度が
Hs65〜90であり、内面側の表面硬度がHs55〜
65である請求項1に記載の形状センサーロール。 - 【請求項3】 ハイス系金属の粉末は、急冷凝固法によ
り調製された粉末である請求項1又は請求項2に記載の
形状センサーロール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17211996A JP3243182B2 (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 形状センサーロール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17211996A JP3243182B2 (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 形状センサーロール |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1019552A true JPH1019552A (ja) | 1998-01-23 |
| JP3243182B2 JP3243182B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=15935915
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17211996A Expired - Fee Related JP3243182B2 (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 形状センサーロール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3243182B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102506798A (zh) * | 2011-10-25 | 2012-06-20 | 马鞍山方圆回转支承股份有限公司 | 便携式回转支承滚道淬火深度无损检测装置 |
| CN104673978A (zh) * | 2015-02-13 | 2015-06-03 | 中钢集团邢台机械轧辊有限公司 | 一种用于小预留量工件的退火方法 |
| CN113250777A (zh) * | 2020-02-07 | 2021-08-13 | 米巴烧结奥地利有限公司 | 制造凸轮轴调节器的方法、凸轮轴调节器、转子、定子和控制阀 |
-
1996
- 1996-07-02 JP JP17211996A patent/JP3243182B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102506798A (zh) * | 2011-10-25 | 2012-06-20 | 马鞍山方圆回转支承股份有限公司 | 便携式回转支承滚道淬火深度无损检测装置 |
| CN104673978A (zh) * | 2015-02-13 | 2015-06-03 | 中钢集团邢台机械轧辊有限公司 | 一种用于小预留量工件的退火方法 |
| CN113250777A (zh) * | 2020-02-07 | 2021-08-13 | 米巴烧结奥地利有限公司 | 制造凸轮轴调节器的方法、凸轮轴调节器、转子、定子和控制阀 |
| US11872630B2 (en) | 2020-02-07 | 2024-01-16 | Miba Sinter Austria Gmbh | Method for producing a camshaft adjuster |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3243182B2 (ja) | 2002-01-07 |
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