JPH10195718A - 炭素繊維およびその製造方法 - Google Patents
炭素繊維およびその製造方法Info
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- JPH10195718A JPH10195718A JP35667196A JP35667196A JPH10195718A JP H10195718 A JPH10195718 A JP H10195718A JP 35667196 A JP35667196 A JP 35667196A JP 35667196 A JP35667196 A JP 35667196A JP H10195718 A JPH10195718 A JP H10195718A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 太デニールの繊維束に集束され、かつ、樹脂
含浸性に優れた炭素繊維を提供する。 【解決手段】 繊度25,000デニール以上の実質的
に撚りのない繊維束に集束された炭素繊維であって、フ
ックドロップ法における繊維交絡値CF値が10〜10
0(1/m)の範囲にあることを特徴とする炭素繊維および
その製造方法。
含浸性に優れた炭素繊維を提供する。 【解決手段】 繊度25,000デニール以上の実質的
に撚りのない繊維束に集束された炭素繊維であって、フ
ックドロップ法における繊維交絡値CF値が10〜10
0(1/m)の範囲にあることを特徴とする炭素繊維および
その製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太デニールの繊維
束に集束された炭素繊維およびその製造方法に関する。
束に集束された炭素繊維およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維の需要は年々増えており、航空
機、スポーツ等のプレミアム用途から建築、土木、エネ
ルギー関係の一般産業用途へ需要が発展している。一般
産業用途、特に大型の構造材料を成形する場合には、例
えば織物、フィラメントワインディング法において必要
とするトータルデニールは100,000デニール程度
と大きい。現状では10,000〜20,000デニー
ル程度の糸条を何本か引き揃えて、成形を行っている。
機、スポーツ等のプレミアム用途から建築、土木、エネ
ルギー関係の一般産業用途へ需要が発展している。一般
産業用途、特に大型の構造材料を成形する場合には、例
えば織物、フィラメントワインディング法において必要
とするトータルデニールは100,000デニール程度
と大きい。現状では10,000〜20,000デニー
ル程度の糸条を何本か引き揃えて、成形を行っている。
【0003】ところがフィラメント糸を引き揃える場
合、フィラメント糸の単位毎に繊維が割れやすく、筋状
の糸割れが発生したり、含浸する樹脂量のむらが発生し
やすく、成形時に欠陥を作りやすい。また、一旦含浸さ
せた樹脂がローラー上でしみ出して目標の繊維含有率の
成形品を得られないという問題がある。
合、フィラメント糸の単位毎に繊維が割れやすく、筋状
の糸割れが発生したり、含浸する樹脂量のむらが発生し
やすく、成形時に欠陥を作りやすい。また、一旦含浸さ
せた樹脂がローラー上でしみ出して目標の繊維含有率の
成形品を得られないという問題がある。
【0004】このような現状に対し、フィラメント数が
多く且つ、樹脂の含浸性に優れた炭素繊維が存在すれ
ば、高次加工設備への仕掛け回数の減少、クリール設備
のコンパクト化などの利点が生じるので、炭素繊維使用
上大きな効果が期待できる。
多く且つ、樹脂の含浸性に優れた炭素繊維が存在すれ
ば、高次加工設備への仕掛け回数の減少、クリール設備
のコンパクト化などの利点が生じるので、炭素繊維使用
上大きな効果が期待できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、上述の如き要望を満たすために、とくに太デニール
の繊維束に集束され、かつ、樹脂含浸性に優れた炭素繊
維を提供することにある。
は、上述の如き要望を満たすために、とくに太デニール
の繊維束に集束され、かつ、樹脂含浸性に優れた炭素繊
維を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の炭素繊維は、繊度25,000デニール以
上の実質的に撚りのない繊維束に集束された炭素繊維で
あって、フックドロップ法における繊維交絡値CF値が
10〜100(1/m)の範囲にあることを特徴とするもの
からなる。
に、本発明の炭素繊維は、繊度25,000デニール以
上の実質的に撚りのない繊維束に集束された炭素繊維で
あって、フックドロップ法における繊維交絡値CF値が
10〜100(1/m)の範囲にあることを特徴とするもの
からなる。
【0007】また、本発明に係る炭素繊維の製造方法
は、アクリロニトリル系重合体を口金より紡出して得た
繊維をガイドにより集束して得られる、フックドロップ
法による繊維交絡値CF値が10〜40(1/m)の範囲に
あるポリアクリロニトリル系繊維の束を、酸化性雰囲気
中200 〜300 ℃で耐炎化した後、不活性雰囲気中500 〜
1500℃で炭化し、繊度25,000デニール以上の炭素
繊維とすることを特徴とする方法からなる。
は、アクリロニトリル系重合体を口金より紡出して得た
繊維をガイドにより集束して得られる、フックドロップ
法による繊維交絡値CF値が10〜40(1/m)の範囲に
あるポリアクリロニトリル系繊維の束を、酸化性雰囲気
中200 〜300 ℃で耐炎化した後、不活性雰囲気中500 〜
1500℃で炭化し、繊度25,000デニール以上の炭素
繊維とすることを特徴とする方法からなる。
【0008】上記製造方法においては、口金の口径aが
100mm 以上であり、かつ、口金の口径a、ガイド上での
繊維の糸幅bおよび口金とガイドとの距離cが次式の関
係にあることが好ましい。 0.02≧tanθ=(a−b)/2c≧0.006
100mm 以上であり、かつ、口金の口径a、ガイド上での
繊維の糸幅bおよび口金とガイドとの距離cが次式の関
係にあることが好ましい。 0.02≧tanθ=(a−b)/2c≧0.006
【0009】上記a、b、cは、図1に示す関係にあ
る。図1において、1は口金、2は引き取りガイド、3
は凝固浴、4はアクリロニトリル系重合体繊維束をそれ
ぞれ示している。
る。図1において、1は口金、2は引き取りガイド、3
は凝固浴、4はアクリロニトリル系重合体繊維束をそれ
ぞれ示している。
【0010】また、上記製造方法においては、ポリアク
リロニトリル系繊維に対して、その巻取前に、糸条に対
し直角方向から0.2 〜2kgf/cm2 の高速流体を吹き付け
るようにすることが好ましい。
リロニトリル系繊維に対して、その巻取前に、糸条に対
し直角方向から0.2 〜2kgf/cm2 の高速流体を吹き付け
るようにすることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態について説明する。本発明に係る炭素繊維は、スト
ランド強度250 〜700kgf/mm2、弾性率15〜60tf/mm2の範
囲にあるものであればいずれを問わない。
形態について説明する。本発明に係る炭素繊維は、スト
ランド強度250 〜700kgf/mm2、弾性率15〜60tf/mm2の範
囲にあるものであればいずれを問わない。
【0012】本発明においては、繊維束に集束される炭
素繊維の集束性をフックドロップ法における交絡値で規
定しているが、この炭素繊維のフックドロップ法による
交絡値は以下の方法で測定する。炭素繊維を上下方向に
並べて200gのおもりをつける。炭素繊維糸条におも
り(10g)のついた鍵針を刺し、落下する距離を50
回測定後、最大のものから大きい順に10個、最小のも
のから小さい順に10個を除いたものの平均値x(cm) を
用い、下記式よりCF値を求める。 CF=100/x(1/m) また、交絡のむらを表す単位として、上記平均値に用い
た数値の標準偏差をその平均値で割ったものをCV値と
した。
素繊維の集束性をフックドロップ法における交絡値で規
定しているが、この炭素繊維のフックドロップ法による
交絡値は以下の方法で測定する。炭素繊維を上下方向に
並べて200gのおもりをつける。炭素繊維糸条におも
り(10g)のついた鍵針を刺し、落下する距離を50
回測定後、最大のものから大きい順に10個、最小のも
のから小さい順に10個を除いたものの平均値x(cm) を
用い、下記式よりCF値を求める。 CF=100/x(1/m) また、交絡のむらを表す単位として、上記平均値に用い
た数値の標準偏差をその平均値で割ったものをCV値と
した。
【0013】このようにして測定した炭素繊維のCF値
は、10より小さいと高次加工時に単糸間の隙間への樹
脂の進入が妨げられ、含浸不良が発生する。一方100
より大きいと、単糸間の干渉が大きくなりフィラメント
ワインディング等拡がり性が要求される高次加工用途に
おいて、不利となる。このように高次加工性に優れる炭
素繊維を得るためのCF値は10〜100(1/m)の範囲
である。さらに望ましくは20〜50(1/m)の範囲であ
る。また、本発明に係る炭素繊維は、繊維束に集束され
てなるため、そのCF値のCV値は通常5〜40%であ
る。
は、10より小さいと高次加工時に単糸間の隙間への樹
脂の進入が妨げられ、含浸不良が発生する。一方100
より大きいと、単糸間の干渉が大きくなりフィラメント
ワインディング等拡がり性が要求される高次加工用途に
おいて、不利となる。このように高次加工性に優れる炭
素繊維を得るためのCF値は10〜100(1/m)の範囲
である。さらに望ましくは20〜50(1/m)の範囲であ
る。また、本発明に係る炭素繊維は、繊維束に集束され
てなるため、そのCF値のCV値は通常5〜40%であ
る。
【0014】上記炭素繊維を得る方法としては、フック
ドロップ法による繊維交絡値CF値が10〜40(1/m)
の範囲にあるポリアクリロニトリル系繊維を前駆体とし
て用い、実質的に無撚状態で酸化性雰囲気中200 〜300
℃で耐炎化し、不活性雰囲気中500 〜1500℃で炭化す
る。
ドロップ法による繊維交絡値CF値が10〜40(1/m)
の範囲にあるポリアクリロニトリル系繊維を前駆体とし
て用い、実質的に無撚状態で酸化性雰囲気中200 〜300
℃で耐炎化し、不活性雰囲気中500 〜1500℃で炭化す
る。
【0015】ここでアクリル系繊維の交絡値は前記方法
と同じ方法で測定するが、捲縮を持っている繊維につい
ては、その捲縮を除去してから測定する。その方法とし
ては、アイロンを120℃に加熱しておき、糸に手で張
力を与えておき、糸の上から15秒程度押さえつける。炭
素繊維と同様にCF値は10(1/m)より小さいと高次加
工時に単糸間の隙間への樹脂の進入が妨げられ、含浸不
良が発生し、40(1/m)より大きいと単糸間の干渉が大
きくなり、フィラメントワインディング等拡がり性が要
求される高次加工用途において、不利となる。高次加工
性に優れる炭素繊維を得るための上記CF値は10〜4
0(1/m)の範囲であればいずれでもよいが、さらに望ま
しくは20〜35(1/m)である。
と同じ方法で測定するが、捲縮を持っている繊維につい
ては、その捲縮を除去してから測定する。その方法とし
ては、アイロンを120℃に加熱しておき、糸に手で張
力を与えておき、糸の上から15秒程度押さえつける。炭
素繊維と同様にCF値は10(1/m)より小さいと高次加
工時に単糸間の隙間への樹脂の進入が妨げられ、含浸不
良が発生し、40(1/m)より大きいと単糸間の干渉が大
きくなり、フィラメントワインディング等拡がり性が要
求される高次加工用途において、不利となる。高次加工
性に優れる炭素繊維を得るための上記CF値は10〜4
0(1/m)の範囲であればいずれでもよいが、さらに望ま
しくは20〜35(1/m)である。
【0016】本発明において、実質的に無撚状態とは、
1m当たりの撚数が1以下であることを言う。また、酸
化性雰囲気とは酸素、塩酸などの雰囲気のいずれを問わ
ないが、安価にかつ簡便に得られる気体としては空気が
望ましい。
1m当たりの撚数が1以下であることを言う。また、酸
化性雰囲気とは酸素、塩酸などの雰囲気のいずれを問わ
ないが、安価にかつ簡便に得られる気体としては空気が
望ましい。
【0017】また、炭化するための不活性雰囲気として
は、窒素、アルゴン、ネオンなどのいずれを問わない
が、比較的安価に得ることができる窒素が望ましい。
は、窒素、アルゴン、ネオンなどのいずれを問わない
が、比較的安価に得ることができる窒素が望ましい。
【0018】上記の交絡をアクリル繊維に付与する方法
としては、アクリル系繊維の紡出部分で交絡を付与する
方法、高圧流体を吹き付ける方法がある。前者は図1に
示すように紡出部、すなわち凝固するに際し、口金の口
径が100mm 以上でかつ、紡糸する口金の口径a、紡出し
たポリマーを引き取るローラー上での糸幅b、口金と引
き取りガイドとの距離cの間に次の関係があることを特
徴とする。 0.02≧tanθ=(a−b)/2c≧0.006 すなわち、tanθが上式の範囲にあると、大きい口金
から小さいガイドへ集められる際に単糸同志が交錯し、
斜行糸となるために交絡が発生するのである。tanθ
が0.006より小さいと単糸それぞれが直進しようと
するため、単糸同志の交絡が少なくなり、逆にtanθ
が0.02よりも大きくなると口金面特に外周部から集
束ガイドへの角度が急になり、糸をいためる。tanθ
としては、0.008〜0.018の範囲がより好まし
く、さらに好ましくは0.010〜0.015の範囲で
ある。
としては、アクリル系繊維の紡出部分で交絡を付与する
方法、高圧流体を吹き付ける方法がある。前者は図1に
示すように紡出部、すなわち凝固するに際し、口金の口
径が100mm 以上でかつ、紡糸する口金の口径a、紡出し
たポリマーを引き取るローラー上での糸幅b、口金と引
き取りガイドとの距離cの間に次の関係があることを特
徴とする。 0.02≧tanθ=(a−b)/2c≧0.006 すなわち、tanθが上式の範囲にあると、大きい口金
から小さいガイドへ集められる際に単糸同志が交錯し、
斜行糸となるために交絡が発生するのである。tanθ
が0.006より小さいと単糸それぞれが直進しようと
するため、単糸同志の交絡が少なくなり、逆にtanθ
が0.02よりも大きくなると口金面特に外周部から集
束ガイドへの角度が急になり、糸をいためる。tanθ
としては、0.008〜0.018の範囲がより好まし
く、さらに好ましくは0.010〜0.015の範囲で
ある。
【0019】紡出された糸は水洗、浴延伸、油剤付与、
乾燥等の工程を経てボビンに巻き取ったり、捲縮を付与
した後、キャンに収納され、焼成工程に供される。
乾燥等の工程を経てボビンに巻き取ったり、捲縮を付与
した後、キャンに収納され、焼成工程に供される。
【0020】ここでポリアクリロニトリル系繊維は、ア
クリロニトリル90重量部以上を成分として共重合した
ポリアクリロニトリル系重合体を口金から紡出すること
により得られる。
クリロニトリル90重量部以上を成分として共重合した
ポリアクリロニトリル系重合体を口金から紡出すること
により得られる。
【0021】アクリル系繊維のフィラメント数、すなわ
ち繊維を紡出する口金ホール数は、いずれを問わない
が、口金の中心と端部で凝固速度のむらが生じ、安定な
紡糸ができなくなるおそれがあるので、300,000
以下が望ましく、多糸条の利点を得るためには30,0
00以上が望ましい。
ち繊維を紡出する口金ホール数は、いずれを問わない
が、口金の中心と端部で凝固速度のむらが生じ、安定な
紡糸ができなくなるおそれがあるので、300,000
以下が望ましく、多糸条の利点を得るためには30,0
00以上が望ましい。
【0022】交絡を付与するもう一つの方法は、耐炎化
工程に供する前、例えばボビン巻取直前や捲縮付与直前
の糸に、糸条に対し直角方向に高圧流体を吹き付けさ
せ、繊維に強制的に交絡を付与する方法である。
工程に供する前、例えばボビン巻取直前や捲縮付与直前
の糸に、糸条に対し直角方向に高圧流体を吹き付けさ
せ、繊維に強制的に交絡を付与する方法である。
【0023】吹き付ける高圧流体としては液体、気体を
問わないが、液体は吹き付け時に油剤の脱落を伴いやす
いので気体が望ましい。さらに気体については、空気、
窒素、酸素、二酸化炭素等など取り扱いやすいものであ
ればいずれを問わないが、安価な空気が望ましい。
問わないが、液体は吹き付け時に油剤の脱落を伴いやす
いので気体が望ましい。さらに気体については、空気、
窒素、酸素、二酸化炭素等など取り扱いやすいものであ
ればいずれを問わないが、安価な空気が望ましい。
【0024】吹き付ける流体の圧力は大きいほど糸に与
える交絡は大きくなるが、交絡値10〜40(1/m)を
得、かつ糸への機械的ダメージを与えないためには0.2
〜2kgf/cm2 の範囲の圧力が望ましい。
える交絡は大きくなるが、交絡値10〜40(1/m)を
得、かつ糸への機械的ダメージを与えないためには0.2
〜2kgf/cm2 の範囲の圧力が望ましい。
【0025】また吹き付ける交絡ノズルの形状、吹き付
け方向はいずれを問わないが、糸に均一な交絡を与える
ために360 度方向より(つまり、全方位から均等に)吹
き付けることが望ましい。
け方向はいずれを問わないが、糸に均一な交絡を与える
ために360 度方向より(つまり、全方位から均等に)吹
き付けることが望ましい。
【0026】このように製造される網目状炭素繊維は、
糸条内部に空隙が存在するので樹脂含浸時にその空隙に
樹脂が浸透しやすい。そのため、FRP成形時にボイド
が発生しにくく、繊維の体積含有率を高くすることがで
き、高強度のFRPを得ることができる。ここで言う繊
維の体積含有率とは次式で表される。 繊維の体積含有率=[繊維基材の重量(g)÷繊維密度(g
/cm3)]÷[FRPの体積(cm3)]
糸条内部に空隙が存在するので樹脂含浸時にその空隙に
樹脂が浸透しやすい。そのため、FRP成形時にボイド
が発生しにくく、繊維の体積含有率を高くすることがで
き、高強度のFRPを得ることができる。ここで言う繊
維の体積含有率とは次式で表される。 繊維の体積含有率=[繊維基材の重量(g)÷繊維密度(g
/cm3)]÷[FRPの体積(cm3)]
【0027】上記の炭素繊維は、繊度25,000デニ
ール以上の太デニールの集束された繊維束として形成さ
れる。10,000〜20,000デニールの炭素繊維
を引き揃えたものは成形加工時にその引き揃え単位毎に
糸が割れ、樹脂の含浸性にムラが生じるが、本発明に係
る炭素繊維は糸が割れることもなく、またその製造方法
から交絡度が一定であるので、樹脂の含浸むらを起こし
にくい。さらに、単糸同志に拘束力を持っているため、
糸のさばけが起こりにくく、高次加工時のローラーへの
単糸巻きつき等が少なくてすみ、安定な操業が可能とな
るという利点もある。
ール以上の太デニールの集束された繊維束として形成さ
れる。10,000〜20,000デニールの炭素繊維
を引き揃えたものは成形加工時にその引き揃え単位毎に
糸が割れ、樹脂の含浸性にムラが生じるが、本発明に係
る炭素繊維は糸が割れることもなく、またその製造方法
から交絡度が一定であるので、樹脂の含浸むらを起こし
にくい。さらに、単糸同志に拘束力を持っているため、
糸のさばけが起こりにくく、高次加工時のローラーへの
単糸巻きつき等が少なくてすみ、安定な操業が可能とな
るという利点もある。
【0028】
実施例1 アクリロニトリル95重量部、アクリル酸メチル4重量
部、イタコン酸1重量部を共重合したポリアクリロニト
リル系重合体のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液
を30℃、60%のDMSO水溶液中にフィラメント数8
4,000の口金より、湿式で紡出した。その際の口金
口径を130mm 、集束ガイド上での糸幅を10mm、口金と集
束ガイドの距離を4,500mm とし、tanθ=0.013
とした。
部、イタコン酸1重量部を共重合したポリアクリロニト
リル系重合体のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液
を30℃、60%のDMSO水溶液中にフィラメント数8
4,000の口金より、湿式で紡出した。その際の口金
口径を130mm 、集束ガイド上での糸幅を10mm、口金と集
束ガイドの距離を4,500mm とし、tanθ=0.013
とした。
【0029】集束した繊維を延伸、水洗、油剤付与工程
等を経て、捲縮付与を実施した。この繊維を前記の捲縮
除去を施した後、フックドロップ法により交絡値を測定
したところ15(1/m)であり、CV値は20%であっ
た。この繊維を熱風循環オーブン中240 ℃で80分耐炎化
処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、目付6.4g
/m(57,600デニール)の炭素繊維を得た。この炭
素繊維におけるフックドロップ法による交絡値を測定し
たところ、30(1/m)であり、ばらつきを示すCV値は
15%であった。エポキシ樹脂ストランド法によるこの
炭素繊維の引張強度は400kgf/mm2、引張弾性率は23tf/m
m2であった。
等を経て、捲縮付与を実施した。この繊維を前記の捲縮
除去を施した後、フックドロップ法により交絡値を測定
したところ15(1/m)であり、CV値は20%であっ
た。この繊維を熱風循環オーブン中240 ℃で80分耐炎化
処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、目付6.4g
/m(57,600デニール)の炭素繊維を得た。この炭
素繊維におけるフックドロップ法による交絡値を測定し
たところ、30(1/m)であり、ばらつきを示すCV値は
15%であった。エポキシ樹脂ストランド法によるこの
炭素繊維の引張強度は400kgf/mm2、引張弾性率は23tf/m
m2であった。
【0030】この炭素繊維を縦糸に、横糸にガラス繊維
糸(日東紡績(株)製ECE225−1/2)を補助糸
として用い、平織組織からなる目付300g/m2 の一方向織
物を作成した。織物作成時の操業性は良好で巻きつき等
による糸切れの発生はなく、収率95%で目的の織物を
得ることができた。ハンドレイアップ法でビニルエステ
ル樹脂を含浸させ、オートクレーブで硬化させた硬化板
を作成したところ、55%という高い繊維体積含有率を
示し、かつ完全に樹脂が含浸され、ボイドのないもので
あった。このようにして得られた硬化板を、JIS−K
7073のCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の引
張試験法に準拠して評価したところ、炭素繊維配向方向
の引張破断強度は170kgf/mm2、弾性率は10,100kgf/mm2
であった。
糸(日東紡績(株)製ECE225−1/2)を補助糸
として用い、平織組織からなる目付300g/m2 の一方向織
物を作成した。織物作成時の操業性は良好で巻きつき等
による糸切れの発生はなく、収率95%で目的の織物を
得ることができた。ハンドレイアップ法でビニルエステ
ル樹脂を含浸させ、オートクレーブで硬化させた硬化板
を作成したところ、55%という高い繊維体積含有率を
示し、かつ完全に樹脂が含浸され、ボイドのないもので
あった。このようにして得られた硬化板を、JIS−K
7073のCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の引
張試験法に準拠して評価したところ、炭素繊維配向方向
の引張破断強度は170kgf/mm2、弾性率は10,100kgf/mm2
であった。
【0031】比較例1 実施例1と同じポリアクリロニトリル系重合体DMSO
溶液をホール数84,000の口金より、湿式で紡出した。そ
の際の口金口径を130mm 、集束ガイド上での糸幅を90m
m、口金と集束ガイドの距離を4,500mm とし、tanθ
=0.004とし、実施例1と同じ方法で延伸、水洗、
油剤付与工程等を経て、捲縮付与を実施し、キャンに梱
包した。
溶液をホール数84,000の口金より、湿式で紡出した。そ
の際の口金口径を130mm 、集束ガイド上での糸幅を90m
m、口金と集束ガイドの距離を4,500mm とし、tanθ
=0.004とし、実施例1と同じ方法で延伸、水洗、
油剤付与工程等を経て、捲縮付与を実施し、キャンに梱
包した。
【0032】この繊維に前記の捲縮除去を施した後、フ
ックドロップ法により交絡値を測定したところ5(1/m)
で、CV値は25%であった。この繊維を熱風循環オー
ブン中240 ℃で80分耐炎化処理したのち、1,400 ℃にて
炭化処理を行い、目付6.4g/m(57,600デニール)
の炭素繊維を得た。この炭素繊維におけるフックドロッ
プ法による交絡値を測定したところ、8(1/m)であり、
CV値は35%であった。エポキシ樹脂ストランド法に
よるこの炭素繊維の引張強度は400kgf/mm2、引張弾性率
は23tf/mm2であった。
ックドロップ法により交絡値を測定したところ5(1/m)
で、CV値は25%であった。この繊維を熱風循環オー
ブン中240 ℃で80分耐炎化処理したのち、1,400 ℃にて
炭化処理を行い、目付6.4g/m(57,600デニール)
の炭素繊維を得た。この炭素繊維におけるフックドロッ
プ法による交絡値を測定したところ、8(1/m)であり、
CV値は35%であった。エポキシ樹脂ストランド法に
よるこの炭素繊維の引張強度は400kgf/mm2、引張弾性率
は23tf/mm2であった。
【0033】この炭素繊維を縦糸として用いた以外は、
実施例1と同様にして、平織組織からなる目付300g/m2
の一方向織物を作成した。織物作成時の操業性は良好で
巻きつき等による糸切れの発生はなく、収率95%で目
的の織物を得ることができたが、ハンドレイアップ法で
ビニルエステル樹脂を含浸させ、オートクレーブで硬化
させた硬化板を作成したところ、糸をローラー上で拡げ
る際に、バーコード状の隙間が開き、繊維の含浸むらが
見受けられた。繊維体積含有率は45%と実施例1に比
べ大きくは低下しなかったものの、ボイドがあちこちに
見られた。このようにして得られた硬化板を、実施例1
と同様に評価したところ、引張破断強度は104kgf/mm2、
弾性率は8,700kgf/mm2であった。
実施例1と同様にして、平織組織からなる目付300g/m2
の一方向織物を作成した。織物作成時の操業性は良好で
巻きつき等による糸切れの発生はなく、収率95%で目
的の織物を得ることができたが、ハンドレイアップ法で
ビニルエステル樹脂を含浸させ、オートクレーブで硬化
させた硬化板を作成したところ、糸をローラー上で拡げ
る際に、バーコード状の隙間が開き、繊維の含浸むらが
見受けられた。繊維体積含有率は45%と実施例1に比
べ大きくは低下しなかったものの、ボイドがあちこちに
見られた。このようにして得られた硬化板を、実施例1
と同様に評価したところ、引張破断強度は104kgf/mm2、
弾性率は8,700kgf/mm2であった。
【0034】比較例2 実施例1と同じポリアクリロニトリル系重合体DMSO
溶液をホール数84,000の口金より、湿式で紡出し
た。その際の口金口径を200mm 、集束ガイド上での糸幅
を10mm、口金と集束ガイドの距離を2,500mm とし、ta
nθ=0.038としたところ、口金面での糸切れによ
り正常な紡糸ができなかった。
溶液をホール数84,000の口金より、湿式で紡出し
た。その際の口金口径を200mm 、集束ガイド上での糸幅
を10mm、口金と集束ガイドの距離を2,500mm とし、ta
nθ=0.038としたところ、口金面での糸切れによ
り正常な紡糸ができなかった。
【0035】比較例3 実施例1と同じポリアクリロニトリル系重合体DMSO
溶液をホール数12,000の口金より、湿式で紡出し
た。その際の口金口径を130mm 、集束ガイド上での糸幅
を10mm、口金と集束ガイドの距離を4,500mm とし、ta
nθ=0.013とした。
溶液をホール数12,000の口金より、湿式で紡出し
た。その際の口金口径を130mm 、集束ガイド上での糸幅
を10mm、口金と集束ガイドの距離を4,500mm とし、ta
nθ=0.013とした。
【0036】集束した繊維を延伸、水洗、油剤付与工程
等を経て、捲縮付与を実施した。この繊維を前記の捲縮
除去を施した後、フックドロップ法により交絡値を測定
したところ、20(1/m)でありCV値は14%であっ
た。この繊維を熱風循環オーブン中240 ℃で80分耐炎化
処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、目付0.8g
/m(7,200デニール)の炭素繊維を得た。この炭素
繊維におけるフックドロップ法による交絡値を測定した
ところ30(1/m)であり、CV値は12%であったが、
実施例1と同じ目付になるように8本引き揃え、再び交
絡度を測定したところ、CF値は10(1/m)、またCV
値は70%と大きくなった。エポキシ樹脂ストランド法
によるこの炭素繊維の引張強度は390kgf/mm2、引張弾性
率は23tf/mm2であった。
等を経て、捲縮付与を実施した。この繊維を前記の捲縮
除去を施した後、フックドロップ法により交絡値を測定
したところ、20(1/m)でありCV値は14%であっ
た。この繊維を熱風循環オーブン中240 ℃で80分耐炎化
処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、目付0.8g
/m(7,200デニール)の炭素繊維を得た。この炭素
繊維におけるフックドロップ法による交絡値を測定した
ところ30(1/m)であり、CV値は12%であったが、
実施例1と同じ目付になるように8本引き揃え、再び交
絡度を測定したところ、CF値は10(1/m)、またCV
値は70%と大きくなった。エポキシ樹脂ストランド法
によるこの炭素繊維の引張強度は390kgf/mm2、引張弾性
率は23tf/mm2であった。
【0037】この炭素繊維を8本引き揃え、縦糸として
用いた以外は、実施例1と同様にして、平織組織からな
る目付300g/m2 の一方向織物を作成した。織物作成時の
操業性は良好で巻きつき等による糸切れの発生はなく、
収率95%で目的の織物を得ることができたが、ハンド
レイアップ法でビニルエステル樹脂を含浸させ、オート
クレーブで硬化させた硬化板を作成したところ、引き揃
え単位(7,200デニール)にできた隙間より樹脂が
流れ、繊維体積含有率は35%と実施例1に比べ低下
し、ボイドが見られた。このようにして得られた硬化板
を、実施例1と同様に評価したところ、引張破断強度は
90kgf/mm2 、弾性率は7,300kgf/mm2であった。
用いた以外は、実施例1と同様にして、平織組織からな
る目付300g/m2 の一方向織物を作成した。織物作成時の
操業性は良好で巻きつき等による糸切れの発生はなく、
収率95%で目的の織物を得ることができたが、ハンド
レイアップ法でビニルエステル樹脂を含浸させ、オート
クレーブで硬化させた硬化板を作成したところ、引き揃
え単位(7,200デニール)にできた隙間より樹脂が
流れ、繊維体積含有率は35%と実施例1に比べ低下
し、ボイドが見られた。このようにして得られた硬化板
を、実施例1と同様に評価したところ、引張破断強度は
90kgf/mm2 、弾性率は7,300kgf/mm2であった。
【0038】実施例2 比較例2の条件の糸に対し、紡糸工程において油剤付与
し、乾燥したのち、高圧空気を吹き出すことができるエ
アーノズルを糸の進行方向と垂直に取り付けた。高圧空
気を吹き付けるための穴径は2mmで、360 度方向に60度
刻みに6ヶ配置した。吹き付ける圧力1kgf/mm2としたと
ころ、得られたアクリル繊維のCF値を測定したとこ
ろ、30(1/m)で、CV値は10%となった。
し、乾燥したのち、高圧空気を吹き出すことができるエ
アーノズルを糸の進行方向と垂直に取り付けた。高圧空
気を吹き付けるための穴径は2mmで、360 度方向に60度
刻みに6ヶ配置した。吹き付ける圧力1kgf/mm2としたと
ころ、得られたアクリル繊維のCF値を測定したとこ
ろ、30(1/m)で、CV値は10%となった。
【0039】この繊維を熱風循環オーブン中240 ℃で80
分耐炎化処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、
目付6.4g/m(57,600デニール)の炭素繊維を得
た。この炭素繊維におけるフックドロップ法による交絡
値を測定したところ、40(1/m)であり、ばらつきを示
すCV値(標準偏差を平均値で割ったもの)は15%で
あった。エポキシ樹脂ストランド法によるこの炭素繊維
の引張強度は370kgf/mm2、引張弾性率は23tf/mm2であっ
た。
分耐炎化処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、
目付6.4g/m(57,600デニール)の炭素繊維を得
た。この炭素繊維におけるフックドロップ法による交絡
値を測定したところ、40(1/m)であり、ばらつきを示
すCV値(標準偏差を平均値で割ったもの)は15%で
あった。エポキシ樹脂ストランド法によるこの炭素繊維
の引張強度は370kgf/mm2、引張弾性率は23tf/mm2であっ
た。
【0040】この炭素繊維を縦糸として用いた以外は、
実施例1と同様にして、平織組織からなる目付300g/m2
の一方向織物を作成した。織物作成時の操業性は良好で
巻きつき等による糸切れの発生はなく、収率95%で目
的の織物を得ることができた。ハンドレイアップ法でビ
ニルエステル樹脂を含浸させ、オートクレーブで硬化さ
せた硬化板を作成したところ、繊維体積含有率は60%
を示し、かつ完全に樹脂が含浸され、ボイドのないもの
であった。このようにして得られた硬化板を、実施例1
と同様にして評価したところ、引張破断強度は160kgf/m
m2、弾性率は9,700kgf/mm2であった。
実施例1と同様にして、平織組織からなる目付300g/m2
の一方向織物を作成した。織物作成時の操業性は良好で
巻きつき等による糸切れの発生はなく、収率95%で目
的の織物を得ることができた。ハンドレイアップ法でビ
ニルエステル樹脂を含浸させ、オートクレーブで硬化さ
せた硬化板を作成したところ、繊維体積含有率は60%
を示し、かつ完全に樹脂が含浸され、ボイドのないもの
であった。このようにして得られた硬化板を、実施例1
と同様にして評価したところ、引張破断強度は160kgf/m
m2、弾性率は9,700kgf/mm2であった。
【0041】比較例4 実施例2と同様にして、吹き付ける圧力0.1kgf/mm2とし
たところ、得られたアクリル繊維のCF値を測定したと
ころ、7(1/m)で、CV値は20%となった。
たところ、得られたアクリル繊維のCF値を測定したと
ころ、7(1/m)で、CV値は20%となった。
【0042】この繊維を熱風循環オーブン中240 ℃で80
分耐炎化処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、
目付6.4g/m(57,600デニール)の炭素繊維を得
た。この炭素繊維におけるフックドロップ法による交絡
値を測定したところ、9(1/m)であり、ばらつきを示す
CV値(標準偏差を平均値で割ったもの)は15%であ
った。エポキシ樹脂ストランド法によるこの炭素繊維の
引張強度は380kgf/mm2、引張弾性率は23tf/mm2であっ
た。
分耐炎化処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、
目付6.4g/m(57,600デニール)の炭素繊維を得
た。この炭素繊維におけるフックドロップ法による交絡
値を測定したところ、9(1/m)であり、ばらつきを示す
CV値(標準偏差を平均値で割ったもの)は15%であ
った。エポキシ樹脂ストランド法によるこの炭素繊維の
引張強度は380kgf/mm2、引張弾性率は23tf/mm2であっ
た。
【0043】この炭素繊維を縦糸として用いた以外は、
実施例1と同様にして、平織組織からなる目付300g/m2
の一方向織物を作成した。織物作成時の操業性は良好で
巻きつき等による糸切れの発生はなく、収率95%で目
的の織物を得ることができ、上記と同様の方法で成形体
を得た。繊維体積含有率は45%を示し、所々にボイド
を確認した。硬化板の引張破断強度は87kgf/mm2 、弾性
率は7,200kgf/mm2であった。
実施例1と同様にして、平織組織からなる目付300g/m2
の一方向織物を作成した。織物作成時の操業性は良好で
巻きつき等による糸切れの発生はなく、収率95%で目
的の織物を得ることができ、上記と同様の方法で成形体
を得た。繊維体積含有率は45%を示し、所々にボイド
を確認した。硬化板の引張破断強度は87kgf/mm2 、弾性
率は7,200kgf/mm2であった。
【0044】比較例5 実施例2と同様にして、吹き付ける圧力2.5kgf/mm2とし
たところ、得られたアクリル繊維のCF値を測定したと
ころ、50(1/m)で、CV値は20%となった。
たところ、得られたアクリル繊維のCF値を測定したと
ころ、50(1/m)で、CV値は20%となった。
【0045】この繊維を熱風循環オーブン中240 ℃で80
分耐炎化処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、
目付6.4g/m(57,600デニール)の炭素繊維を得た
が、特に耐炎化工程糸切れ、ローラーへの単糸の巻付き
が多発し、工程通過率は60%であった。この炭素繊維
におけるフックドロップ法による交絡値を測定したとこ
ろ、110(1/m)であり、ばらつきを示すCV値(標準
偏差を平均値で割ったもの)は45%であった。エポキ
シ樹脂ストランド法によるこの炭素繊維の引張強度は30
5kgf/mm2、引張弾性率は23tf/mm2であった。
分耐炎化処理したのち、1,400 ℃にて炭化処理を行い、
目付6.4g/m(57,600デニール)の炭素繊維を得た
が、特に耐炎化工程糸切れ、ローラーへの単糸の巻付き
が多発し、工程通過率は60%であった。この炭素繊維
におけるフックドロップ法による交絡値を測定したとこ
ろ、110(1/m)であり、ばらつきを示すCV値(標準
偏差を平均値で割ったもの)は45%であった。エポキ
シ樹脂ストランド法によるこの炭素繊維の引張強度は30
5kgf/mm2、引張弾性率は23tf/mm2であった。
【0046】この炭素繊維を縦糸として用いた以外は、
実施例1と同様にして、平織組織からなる目付300g/m2
の一方向織物を作成した。織物作成時の操業性は炭素繊
維製造工程と同様、巻きつき等による糸切れの発生が多
発し工程通過率は50%であった。工程を通過した糸に
ついて、上記と同様の方法で成形体を得た。繊維体積含
有率は50%で、成形した硬化板の引張破断強度は65kg
f/mm2 、弾性は6,000kgf/mm2であった。
実施例1と同様にして、平織組織からなる目付300g/m2
の一方向織物を作成した。織物作成時の操業性は炭素繊
維製造工程と同様、巻きつき等による糸切れの発生が多
発し工程通過率は50%であった。工程を通過した糸に
ついて、上記と同様の方法で成形体を得た。繊維体積含
有率は50%で、成形した硬化板の引張破断強度は65kg
f/mm2 、弾性は6,000kgf/mm2であった。
【0047】以上の実施例1、2および比較例1〜5の
結果を表1にまとめた。
結果を表1にまとめた。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の炭素繊維
およびその製造方法によれば、25,000デニール以
上の繊度でかつフックドロップ法における繊維交絡度C
F値が10〜100(1/m)の範囲にある太デニールの炭
素繊維としたので、優れた樹脂含浸性を確保しつつ太物
の繊維束形態となすことができ、高次加工における作業
性向上、設備のコンパクト化を実現でき、さらには優れ
た性能のFRPを得ることができる。
およびその製造方法によれば、25,000デニール以
上の繊度でかつフックドロップ法における繊維交絡度C
F値が10〜100(1/m)の範囲にある太デニールの炭
素繊維としたので、優れた樹脂含浸性を確保しつつ太物
の繊維束形態となすことができ、高次加工における作業
性向上、設備のコンパクト化を実現でき、さらには優れ
た性能のFRPを得ることができる。
【図1】アクリロニトリル系重合体繊維束紡出部の平面
図である。
図である。
1 口金 2 引き取りガイド 3 凝固浴 4 アクリロニトリル系重合体繊維束
Claims (4)
- 【請求項1】 繊度25,000デニール以上の実質的
に撚りのない繊維束に集束された炭素繊維であって、フ
ックドロップ法における繊維交絡値CF値が10〜10
0(1/m)の範囲にあることを特徴とする炭素繊維。 - 【請求項2】 アクリロニトリル系重合体を口金より紡
出して得た繊維をガイドにより集束して得られる、フッ
クドロップ法による繊維交絡値CF値が10〜40(1/
m)の範囲にあるポリアクリロニトリル系繊維の束を、
酸化性雰囲気中200 〜300 ℃で耐炎化した後、不活性雰
囲気中500 〜1500℃で炭化し、繊度25,000デニー
ル以上の炭素繊維とすることを特徴とする、炭素繊維の
製造方法。 - 【請求項3】 口金の口径aが100mm 以上であり、か
つ、口金の口径a、ガイド上での繊維の糸幅bおよび口
金とガイドとの距離cが次式の関係にあることを特徴と
する、請求項2に記載の炭素繊維の製造方法。 0.02≧tanθ=(a−b)/2c≧0.006 - 【請求項4】 ポリアクリロニトリル系繊維に対して、
糸条に対し直角方向から0.2 〜2kgf/cm2 の高速流体を
吹き付けることを特徴とする、請求項2または3に記載
の炭素繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35667196A JPH10195718A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 炭素繊維およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35667196A JPH10195718A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 炭素繊維およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10195718A true JPH10195718A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=18450207
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35667196A Pending JPH10195718A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 炭素繊維およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10195718A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001003773A1 (fr) * | 1999-07-13 | 2001-01-18 | Shenxu He | Emetteur a ultrasons de haute puissance |
| JP2015067910A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 東レ株式会社 | 炭素繊維およびその製造方法 |
| JP2015117442A (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 三菱レイヨン株式会社 | 補強繊維織物及びその製造方法 |
| JP2016506460A (ja) * | 2013-04-18 | 2016-03-03 | バイエリシエ・モトーレンウエルケ・アクチエンゲゼルシヤフト | 炭素繊維の製造方法 |
| WO2019244830A1 (ja) | 2018-06-18 | 2019-12-26 | 東レ株式会社 | 炭素繊維およびその製造方法 |
| CN113584875A (zh) * | 2021-07-30 | 2021-11-02 | 北京化工大学常州先进材料研究院 | 一种大丝束聚丙烯腈纤维的改性方法 |
-
1996
- 1996-12-27 JP JP35667196A patent/JPH10195718A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001003773A1 (fr) * | 1999-07-13 | 2001-01-18 | Shenxu He | Emetteur a ultrasons de haute puissance |
| JP2016506460A (ja) * | 2013-04-18 | 2016-03-03 | バイエリシエ・モトーレンウエルケ・アクチエンゲゼルシヤフト | 炭素繊維の製造方法 |
| JP2015067910A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 東レ株式会社 | 炭素繊維およびその製造方法 |
| JP2015117442A (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 三菱レイヨン株式会社 | 補強繊維織物及びその製造方法 |
| WO2019244830A1 (ja) | 2018-06-18 | 2019-12-26 | 東レ株式会社 | 炭素繊維およびその製造方法 |
| KR20210019029A (ko) | 2018-06-18 | 2021-02-19 | 도레이 카부시키가이샤 | 탄소 섬유 및 그의 제조 방법 |
| CN113584875A (zh) * | 2021-07-30 | 2021-11-02 | 北京化工大学常州先进材料研究院 | 一种大丝束聚丙烯腈纤维的改性方法 |
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Effective date: 20050112 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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