JPH10197764A - 光データバスおよび信号処理装置 - Google Patents

光データバスおよび信号処理装置

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JPH10197764A
JPH10197764A JP9003930A JP393097A JPH10197764A JP H10197764 A JPH10197764 A JP H10197764A JP 9003930 A JP9003930 A JP 9003930A JP 393097 A JP393097 A JP 393097A JP H10197764 A JPH10197764 A JP H10197764A
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light
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Tsutomu Hamada
勉 浜田
Junji Okada
純二 岡田
Masanori Hirota
匡紀 広田
Takekazu Shiotani
剛和 塩谷
Kazuhiro Sakasai
一宏 逆井
Masao Funada
雅夫 舟田
Takashi Ozawa
隆 小澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】システムの構築時や改造時における回路基板と
の位置合わせが容易で、かつ、光の利用効率が高い光デ
ータバス、およびその光データバスを用いてデータの送
受を含む信号処理を行う信号処理装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】光データバス1の表面に信号光が入射され
る信号光入射部5を有するとともに、信号光入射部5か
ら入射した信号光3の進路上の、光伝送層11の裏面1
1bに接する位置に、信号光入射部5から入射した信号
光3を光伝送層11内に向けて拡散する光拡散体2を備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号光の伝播を担
うシート状の光データバス、およびその光データバスを
用いたデータの送受を含む信号処理を行う信号処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】超大規模集積回路(VLSI)の開発に
より、データ処理システムで使用する回路基板(ドータ
ーボード)の回路機能が大幅に増大してきている。回路
機能が増大するにつれて各回路基板に対する信号接続数
が増大するため、各回路基板(ドーターボード)間をバ
ス構造で接続するデータバスボード(マザーボード)に
は多数の接続コネクタと接続線を必要とする並列アーキ
テクチャが採用されてきている。接続線の多層化と微細
化により並列化を進めることにより並列バスの動作速度
の向上が計られてきたが、接続配線間容量や接続配線抵
抗に起因する信号遅延により、システムの処理速度が並
列バスの動作速度によって制限されることもある。ま
た、並列バス接続配線の高密度化による電磁ノイズ(E
MI:Electromagnetic Interf
erence)の問題もシステムの処理速度向上に対し
ては大きな制約となる。
【0003】このような問題を解決し並列バスの動作速
度の向上を計るために、光インターコネクションと呼ば
れる、システム内光接続技術を用いることが検討されて
いる。光インターコネクション技術の概要は、『内田禎
二、第9回 回路実装学術講演大会 15C01,p
p.201〜202』や『H.Tomimuro et
al.,“Packaging Technology
for Optical Interconnect
s”,IEEE Tokyo No.33 pp.81
〜86,1994』、『和田修、エレクトロニクス19
93年4月号、pp.52〜55』に記載されているよ
うに、システムの構成内容により様々な形態が提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来提案された様々な
形態の光インターコネクション技術のうち、特開平2−
41042号公報には、高速、高感度の発光/受光デバ
イスを用いた光データ伝送方式をデータバスに適用した
例が開示されており、そこには、各回路基板の表裏両面
に発光/受光デバイスを配置し、システムフレームに組
み込まれた隣接する回路基板上の発光/受光デバイス間
を空間的に光で結合した、各回路基板相互間のループ伝
送用の直列光データバスが提案されている。この方式で
は、ある1枚の回路基板から送られた信号光が隣接する
回路基板で光/電気変換され、さらにその回路基板でも
う一度電気/光変換されて、次に隣接する回路基板に信
号光を送るというように、各回路基板が順次直列に配列
され各回路基板上で光電気変換、電気/光変換を繰り返
しながらシステムフレームに組み込まれたすべての回路
基板間に伝達される。このため、信号伝達速度は各回路
基板上に配置された受光/発光デバイスの光/電気変換
速度および電気/光変換速度に依存すると同時にその制
約を受ける。また、各回路基板相互間のデータ伝送に
は、各回路基板上に配置された受光/発光デバイスによ
る、自由空間を介在させた光結合を用いているため、隣
接する回路基板表裏両面に配置されている発光/受光デ
バイスの光学的位置合わせが行なわれすべての回路基板
が光学的に結合していることが必要となる。さらに、各
回路基板が自由空間を介して結合されているため、隣接
する光データ伝送路間の干渉(クロストーク)が発生し
データの伝送不良が予想される。また、システムフレー
ム内の環境、例えば埃などにより信号光が散乱してデー
タの伝送不良が発生することも予想される。さらに、各
回路基板が直列に配置されているため、いずれかのボー
ドが取りはずされた場合にはそこで接続が途切れてしま
い、それを補うための余分な回路基板が必要となる。す
なわち、回路基板を自由に抜き差しすることができず、
回路基板の数が固定されてしまうという問題がある。
【0005】これらのほかに、自由空間を利用した回路
基板相互間のデータ伝送技術として、特開昭61−19
6210号公報には、平行な2面を有する、光源に対置
されたプレートを具備し、プレート表面に配置された回
折格子、反射素子により構成された光路を介して回路基
板間を光学的に結合する方式が開示されている。この方
式では、1点から発せられた光を固定された1点にしか
伝送することができず電気バスのように全ての回路ボー
ド間を網羅的に接続することができない。また、複雑な
光学系が必要となり、位置合わせなども難しいため、光
学素子の位置ずれに起因して隣接する光データ伝送路間
の干渉(クロストーク)が発生しデータの伝送不良が予
想される。回路基板間の接続情報はプレート表面に配置
された回折格子、反射素子により決定されるため、回路
基板を自由に抜き差しすることができず拡張性が低い、
という様々な問題がある。
【0006】これらの問題を解決する手段として、シー
ト状の光データバスの光伝送層内に、入射した信号光を
拡散する光拡散部を設け、光拡散部で拡散した信号光を
光伝送層内の全ての方向に伝播させるようにした光デー
タバス方式が考えられる。この光データバスには、精密
な光学的位置合わせを必要とせずに、受発光部を有する
複数の回路基板を簡易な取付け方法で確実に光結合させ
ることが可能である。また、この方式では、光データバ
スに取り付ける回路基板の数や取付け位置を自由に変更
することができるので、拡張性に富んだ自由度の高いシ
ステムを構築することができる。また、空間を介して光
伝送する方式と異なり、光伝送層を介して光伝送する方
式であるため、空中の埃などによる環境上の問題も起き
にくい。さらに、回路基板を光データバスに取り付ける
際の光学的位置合わせを必要としないため温度変化など
にも強いという長所を備えている。
【0007】しかし、上記の方式では、光伝送層内に設
けた光拡散部が、信号光を全ての方向に拡散するため、
光伝送層の外部に抜け出てしまう信号光が多く、受光部
に到達する信号光が少なく、光の利用効率が低いという
問題がある。本発明は、上記事情に鑑み、システムの構
築時や改造時における回路基板との位置合わせが容易
で、かつ、光の利用効率が高い光データバス、およびそ
の光データバスを用いてデータの送受を含む信号処理を
行う信号処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光データバスは、相対的に屈折率の大きい光伝送層
と、相対的に屈折率の小さい、光伝送層を挟むクラッド
層とを備えた、信号光の伝播を担うシート状の光データ
バスであって、光データバスの表面に、信号光が入射さ
れる信号光入射部を有するとともに、上記信号光入射部
から入射した信号光の進路上の、上記光伝送層の表面な
いし裏面に接する位置に、上記信号光入射部から入射し
た信号光を上記光伝送層内に向けて拡散する光拡散体を
備えたことを特徴とする。
【0009】ここで、上記光拡散体が、上記光伝送層の
裏面に接する位置に形成されたものであって、光拡散体
の、光拡散体への信号光入射側の表面に対する裏面に、
光拡散体を透過してきた信号光を反射する反射層を備え
たものであってもよい。また、上記目的を達成する本発
明の信号処理装置は、基体、信号光を出射する信号光出
射端および信号光出射端から出射される信号光に担持さ
せる信号を生成する回路と、信号光を入射する信号光入
射端および信号光入射端から入射した信号光が担持する
信号に基づく信号処理を行なう回路とのうちの少なくと
も一方が搭載された複数枚の回路基板、上記基体に固定
された、相対的に屈折率の大きい光伝送層と、相対的に
屈折率の小さい、光伝送層を挟むクラッド層とを備えた
光データバスであって、光データバスの表面に、信号光
が入射される信号光入射部を有するとともに、上記信号
光入射部から入射した信号光の進路上の、上記光伝送層
の表面ないし裏面に接する位置に、上記信号光入射部か
ら入射した信号光を上記光伝送層内に向けて拡散する光
拡散体を備えた、信号光の伝播を担うシート状の光デー
タバス、および上記回路基板を、回路基板に搭載された
信号光出射端ないし信号光入射端が上記信号光入力部お
よび上記信号光出力部において上記光データバスと結合
される状態に、上記基体上に固定する複数の基板固定部
を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の光データバスの第1の実施
形態を示す斜視図(図1(a))およびそのA−A’方
向に見た断面図(図1(b))である。図1(a)およ
び図1(b)に示すように、この光データバス1は、光
伝送層11、および光伝送層11を挟むクラッド層12
を備えたシート状の光データバスである。光伝送層11
は信号光の伝播を担う層であり、本実施形態では光透過
率の高い一層当たり厚さ0.5mmのPMMA(ポリメ
チルメタクリレート)が用いられる。クラッド層12
は、光伝送層11内の信号光が光伝送層11外に洩れる
のを防ぐためのものであり、光伝送層11よりも低い屈
折率を有する材料で形成される。本実施形態では、光伝
送層11にPMMAを用いているため、クラッド層12
には含フッ素ポリマが用いられる。
【0011】光データバス1の表面には信号光3を入射
する信号光入射部5があり、信号光入射部5から入射し
た信号光3の進路上の、光伝送層11の裏面11bに接
する位置に、信号光入射部5から入射した信号光3を光
伝送層11内に向けて拡散する光拡散体2が備えられて
いる。なお、本実施形態では、光拡散体2は、信号光入
射部5から入射した信号光3の進路上の光伝送層11の
裏面11bに接する位置に備えられているが、光拡散体
2の位置は、光伝送層11の裏面11bに接する位置に
限定されるものではなく、光伝送層11の表面11aに
接する位置に設けてもよい。その場合の光拡散体は、信
号光を拡散するとともに入射した信号光を透過するもの
として形成される。
【0012】図1(a)および図1(b)に示すよう
に、光データバス1の上方に配置された発光素子13か
ら信号光3が発せられ、光データバス1の信号光入射部
5に入射されると、信号光3はクラッド層12および光
伝送層11を透過し、光伝送層11の裏面11bに接す
る位置に設けられた光拡散体2に入射する。信号光3は
光拡散体2で拡散し、その後、光伝送層11の表面11
aおよび裏面11bにより反射し内部散乱光4として光
伝送層11内を伝播し、光伝送層11の端縁に設けられ
た信号光出射部(図示せず)に到達する。
【0013】このように構成された光データバス1にお
いて、光伝送層11の表面および裏面にクラッド層が形
成されているか否かにより光データバス1内を伝播する
信号光の挙動が変化する。図2は、図1に示した光デー
タバス1内部を伝播する信号光の挙動を説明する図であ
る。
【0014】図2(a)に示すように、光伝送層11の
表裏両面ともにクラッド層が形成されていない光データ
バスの場合は、光データバスの光伝送層11の裏面11
bに備えられた光拡散体2で拡散した信号光のうち、光
伝送層11と空気との界面において全反射の条件を満た
す信号光2aは界面で全反射し内部散乱光4として光伝
送層11内を伝播するが、全反射の条件を満たさない信
号光2bは光伝送層11外に抜け出ていく。
【0015】次に、図2(b)に示すように、光伝送層
11の表裏両面にクラッド層12a,12bが形成され
クラッド層12bの外側に光拡散体2が形成されている
光データバスの場合は、光拡散体2で拡散しクラッド層
12bに入射角θで入射した信号光2bは、クラッド層
12bと光伝送層11との界面で屈折して光伝送層11
に入射するため、次に光伝送層11とクラッド層12a
との界面では信号光2bは光伝送層11内には反射され
ず全て反対側のクラッド層12aに同じ角度θで抜け出
てしまう。一部の信号光2cはクラッド層12aと空気
との界面で全反射するが、光伝送層11内の伝播には寄
与しない。このようにクラッド層12bを形成し、その
クラッド層12bの上に光拡散体2を形成したのでは信
号光は光伝送層11内を伝播しない。
【0016】これに対して、図2(c)に示すように、
光伝送層11の裏面11bに接する位置に光拡散体2を
備えた本実施形態の光データバスの場合は、光拡散体2
で拡散した信号光のうち、光伝送層11とクラッド層1
2aの界面において全反射条件を満たす信号光2aが光
伝送層11とクラッド層12aの界面で全反射し内部散
乱光4として光伝送層11内を伝播していく。また、こ
の場合は、光伝送層11の表裏面に形成したクラッド層
12a,12bはクラッド層本来の、信号光を光伝送層
11内に閉じこめる機能を有効に発揮する。
【0017】図2(c)の実施形態では、光伝送層11
の裏面11bに接する位置に光拡散体2を備えた例を示
したが、本発明の光データバスは、光伝送層11の表面
11bに接する位置に光拡散体2を備えた構成としても
よい。その場合は、光拡散体2は信号光を透過するとと
もに信号光を拡散する。また、図1に示した光データバ
ス1において、光伝送層11の裏面11bに接する位置
に形成された光拡散体2の、光拡散体2への信号光入射
側の表面に対する裏面に、光拡散体2を透過してきた信
号光を反射する反射層を備えたものとして光データバス
1を構成してもよい。このようにすることにより、光デ
ータバスの光の利用効率を向上させることができる。反
射層の形成方法については後述する。
【0018】なお、上記実施形態では、光伝送層11と
してPMMAを用いているが、PMMAの代わりに、ポ
リスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)など
の、同様な光学特性を有するプラスチック材料を用いる
ことも可能である。光伝送層としてポリスチレン(P
S)、ポリカーボネート(PC)を用いた場合でも、ク
ラッド層にはパーフルオロ溶媒に溶解した非晶質フッ素
樹脂材を用いることが可能である。また、上記非晶質フ
ッ素樹脂材に代わって、溶液状態の非晶質系のフッ素ゴ
ムや結晶性のフッ素ポリマーを用いてクラッド層を形成
してもよい。
【0019】なお、本実施形態では、光データバス1は
単層構造として示されているが、実際の信号処理装置に
用いられる光データバスは、図1に示すような光データ
バス1を複数枚積層したバスとして用いられる。図3
は、図1に示した光データバスを複数枚積層した状態を
示す図である。図3には、1枚の光伝送層11と、光伝
送層11を挟むクラッド層12とからなる複数枚の光デ
ータバス1が光吸収層15を介して積層された様子が示
されている。なお、光吸収層15は複数枚の光データバ
ス1相互間の信号光の干渉を防止するためのものであ
る。
【0020】次に、本発明の光データバスを用いて構成
した信号処理装置の実施形態について説明する。図4
は、本発明の信号処理装置の一実施形態を示す概要構成
図である。図4に示すように、この信号処理装置20に
は、本発明にいう基体の一例である支持基板21、支持
基板21に固定された、光伝送層22と、光伝送層22
を挟むクラッド層23とを備えた、信号光の伝播を担う
シート状の光データバス24、複数枚の回路基板27、
回路基板27を支持基板21上に固定する複数の基板固
定部29が備えられている。光データバス24として
は、前述の、図1を参照して説明した本発明の光データ
バスを複数枚積層したものが用いられ、これら複数枚の
光データバス24が複数枚の回路基板27と光学的かつ
機械的に結合されて信号処理装置20が構成される。
【0021】支持基板21上に備えられた複数の基板固
定部29は、回路基板27に搭載された信号光入出射端
28が信号光入出射部25において光データバス24と
結合される状態に、回路基板27を支持基板21上に固
定する。基板固定部29による回路基板27の固定機構
は着脱自在に構成されている。なお、この実施形態にお
ける回路基板27側の信号光入出射端28は、本発明に
いう信号光入射端および信号光出射端のいずれか一方あ
るいは双方に相当するものであり、また、光データバス
24側の信号光入出射部25は、本発明にいう信号光入
射部および信号光出射部のいずれか一方あるいは双方に
相当するものである。
【0022】支持基板21上には、電源ラインや電気信
号伝送用の電気的配線21aが設けられており、それら
の電気的配線21aは、複数の基板固定部29を経由し
て、各基板固定部29に装着される回路基板27上の回
路26と電気的に接続される。各回路基板27には、信
号光を出射する発光素子と信号光を入射する受光素子と
のペアからなる複数の信号光入出射端28、および信号
光入出射端28から出射される信号光に担持させる信号
を生成する回路26と、信号光入出射端28から入射し
た信号光が担持する信号に基づく信号処理を行なう回路
26とのうちの少なくとも一方が搭載されている。
【0023】この回路基板27を基板固定部29に装着
すると、各信号光入出力端28は、光データバス24の
信号光入出射部25の各光伝送層22と対向した位置に
配置され、ある信号光入出力端28中の発光素子から出
射された信号光は、光データバス24の光伝送層22に
入射し、その光伝送層22内で散乱されるとともに、他
の回路基板27の信号光入出力端28と対向する位置に
ある信号光入出射部25に伝送され、その信号光入出射
部25に光学的に結合された信号光入出力端28中の受
光素子で受光される。
【0024】このように光データバス24として、光拡
散体(図1参照)を備えた本発明の光データバスを用い
ることにより、システムの構築時や改造時における光デ
ータバスと回路基板との位置合わせが容易な信号処理装
置を得ることができる。次に、上記のようなシート状の
光データバスを製造する方法について説明する。
【0025】図5は、図1に示した光データバスの製造
工程を示す模式図である。先ず、予め型を用意しその型
をPMMAの溶融温度に加熱しておき、十分に加熱され
溶融状態にあるPMMAをその型に流し込むことにより
厚み0.5mmのシート状の光伝送層31(図5
(a))を得る。次に、クラッド層用として、PMMA
より低屈折率材料である、パーフルオロ溶媒に溶解した
非晶質フッ素樹脂材を上記のシート状の光伝送層31の
表面および裏面に塗布、または印刷することにより10
μm厚のクラッド層32を形成する(図5(b))。次
に、パターニングを行う準備としてフォトレジストによ
り2μm厚のマスク33を全面に形成し、所望のパター
ンを得るための露光を行いマスク33の所望個所(光拡
散体を形成すべき個所)に1mm角の大きさの開孔33
aを形成する(図5(c))。次に、この開孔33a部
分のクラッド層32を除去するため、CF4 などからな
るガス系を用いてプラズマエッチングを行う(図5
(d))。この時、開孔33a部分のクラッド層32を
完全に除去しようとすると、開孔33a部分の光伝送層
31もダメージを受けることがあるが、この部分には最
終的に、光を散乱させる光拡散体が形成されるので若干
のダメージが生じても問題はない。次に、蒸着法により
酸化マグネシウムなどからなる拡散材料を、開孔33a
がある側の面全面に着膜させて5μm厚の光拡散層34
aを形成し、さらに、その面全面に、蒸着法によりアル
ミニウムなどからなる5μm厚の反射膜35aを形成す
る(図5(e))。次に、剥離溶液によって光拡散層3
4a、反射膜35a、およびマスク33を剥離しリフト
オフを行うことにより所望の光拡散体34および反射層
35を得ることができる(図5(f))。
【0026】なお、上記の説明において、開孔33a、
すなわち光拡散体34の大きさは1mm角としている
が、直径1mmの円形状でもよい。また、光伝送層の厚
みを0.5mm、クラッド層の厚みを10μm、光拡散
層の厚みを5μm、反射膜の厚みを5μmとしたが、そ
れら各部の光学特性を損なわない範囲であれば上記の寸
法より厚くても薄くても差し支えない。
【0027】次に、上記のシート状の光データバスの他
の製造方法について説明する。図6は、図1に示した実
施形態の光データバスの他の製造工程を示す模式図であ
る。図6(a)に示すように、先ず、図5におけると同
様にして、シート状の光伝送層41を得る(図6
(a))。次に、光伝送層41上の光拡散体を形成すべ
き個所に、蒸着法により酸化マグネシウムなどからなる
拡散材料で光拡散体44を形成し、次いでアルミニウム
などからなる反射層45を形成する(図6(b))。こ
の場合は、蒸着時にマスクなどを用い予め信号光入射部
に対応した部分にのみ光拡散層44が形成されるように
する。次に、印刷法などにより光伝送層41の両面にク
ラッド層42を形成することにより光データバス40が
得られる(図6(c))。光拡散体44の厚さは5μm
であり、反射層45の厚さも5μmである。クラッド層
42は低屈折材料であるパーフルオロ溶媒に溶解した非
晶質フッ素樹脂材を光伝送層41の両面に塗布するかあ
るいは印刷するかして形成する。クラッド層42の厚さ
は10μmである。
【0028】次に、光拡散体および反射層を光データバ
ス上に形成する簡便な方法について説明する。図7は、
光データバス上に光拡散体および反射層を簡便に形成す
るための貼付部材の断面図である。図7に示すように、
この部材は透明性接着剤層51、光拡散体52、基材5
3、および反射層54よりなるシール様の貼付部材であ
り、光データバス上の所望個所に貼付することにより、
光データバス上に光拡散体および反射層を簡便に形成す
るためのものである。透明性接着剤層51はこの貼付部
材を光データバスに接着させるための、2液硬化型アク
リル系粘着剤からなる20μmの層であり、光拡散体5
2はアクリル樹脂にシリカ系顔料を混入した拡散材料か
らなる10μmの層であり、基材53はポリエステルフ
ィルムなどからなる50μmの層であり、反射層54は
アルミニウムなどを蒸着法で形成した反射膜である。こ
のような貼付部材を光データバス上の所望個所に貼付し
た後、印刷法などにより、パーフルオロ溶媒に溶解した
非晶質フッ素樹脂材をこの貼付部材の上に印刷してクラ
ッド層を形成することにより、本発明の光データバスを
簡便に形成することができる。なお、透明性接着剤層5
1の屈折率は光伝送層に用いるPMMAの屈折率1.4
9よりも小さい1.46程度とする。これはクラッド層
として形成するパーフルオロ溶媒に溶解した非晶質フッ
素樹脂材の屈折率1.34よりも大きい。透明性接着剤
層51の屈折率が光伝送層の屈折率に近い値となってい
るので、光拡散体52で拡散されたほとんどの信号光が
光伝送層に入射される。また、透明性接着剤層51の厚
みは20μmと十分に薄いため、透明性接着剤層51と
光伝送層との界面で反射された光は再び光拡散体52で
散乱されることになるので、この部分での信号光の損失
はない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光データ
バスによれば、光データバスの表面に信号光が入射され
る信号光入射部を有するとともに、信号光入射部から入
射した信号光の進路上の、光伝送層の表面ないし裏面に
接する位置に、信号光入射部から入射した信号光を光伝
送層内に向けて拡散する光拡散体を備えたことにより、
光の利用効率を向上させることができる。
【0030】また、本発明の信号処理装置によれば、上
記の光データバスが用いられるため、光の利用効率が高
く高速の信号処理を低消費電力で行うことができる。ま
た、光データバスの表面に信号光入射部を有することに
より、システムの構築時や改造時における光データバス
と回路基板との位置合わせが容易な信号処理装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光データバスの第1の実施形態を示す
斜視図およびそのA−A’方向に見た断面図である。
【図2】図1に示した光データバス1内部を伝播する信
号光の挙動を説明する図である。
【図3】図1に示した光データバスを複数枚積層した状
態を示す図である。
【図4】本発明の信号処理装置の一実施形態を示す概要
構成図である。
【図5】図1に示した光データバスの製造工程を示す模
式図である。
【図6】図1に示した実施形態の光データバスの他の製
造工程を示す模式図である。
【図7】光データバス上に光拡散体および反射層を簡便
に形成するための貼付部材の断面図である。
【符号の説明】
1 光データバス 2 光拡散体 2a,2b,2c 信号光 3 信号光 4 内部散乱光 5 信号光入射部 11 光伝送層 11a 表面 11b 裏面 12,12a,12b クラッド層 13 発光素子 14 受光素子 15 光吸収層 20 信号処理装置 21 支持基板 21a 電気的配線 22 光伝送層 23 クラッド層 24 光データバス 25 信号光入出射部 26 回路 27 回路基板 28 信号光入出射端 29 基板固定部 31 光伝送層 32 クラッド層 33 マスク 33a 開孔 34 光拡散体 34a 光拡散層 35 反射層 35a 反射膜 40 光データバス 41 光伝送層 42 クラッド層 44 光拡散体 45 反射層 51 透明性接着剤層 52 光拡散体 53 基材 54 反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩谷 剛和 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 逆井 一宏 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 舟田 雅夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小澤 隆 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に屈折率の大きい光伝送層と、相
    対的に屈折率の小さい、該光伝送層を挟むクラッド層と
    を備えた、信号光の伝播を担うシート状の光データバス
    であって、 該光データバスの表面に、信号光が入射される信号光入
    射部を有するとともに、 前記信号光入射部から入射した信号光の進路上の、前記
    光伝送層の表面ないし裏面に接する位置に、前記信号光
    入射部から入射した信号光を前記光伝送層内に向けて拡
    散する光拡散体を備えたことを特徴とする光データバ
    ス。
  2. 【請求項2】 前記光拡散体が、前記光伝送層の裏面に
    接する位置に形成されたものであって、該光拡散体の、
    該光拡散体への信号光入射側の表面に対する裏面に、該
    光拡散体を透過してきた信号光を反射する反射層を備え
    たことを特徴とする請求項1記載の光データバス。
  3. 【請求項3】 基体、 信号光を出射する信号光出射端および該信号光出射端か
    ら出射される信号光に担持させる信号を生成する回路
    と、信号光を入射する信号光入射端および該信号光入射
    端から入射した信号光が担持する信号に基づく信号処理
    を行なう回路とのうちの少なくとも一方が搭載された複
    数枚の回路基板、 前記基体に固定された、相対的に屈折率の大きい光伝送
    層と、相対的に屈折率の小さい、該光伝送層を挟むクラ
    ッド層とを備えた光データバスであって、該光データバ
    スの表面に、信号光が入射される信号光入射部を有する
    とともに、前記信号光入射部から入射した信号光の進路
    上の、前記光伝送層の表面ないし裏面に接する位置に、
    前記信号光入射部から入射した信号光を前記光伝送層内
    に向けて拡散する光拡散体を備えた、信号光の伝播を担
    うシート状の光データバス、および前記回路基板を、該
    回路基板に搭載された信号光出射端ないし信号光入射端
    が前記信号光入力部および前記信号光出力部において前
    記光データバスと結合される状態に、前記基体上に固定
    する複数の基板固定部を備えたことを特徴とする信号処
    理装置。
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WO2008149734A1 (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Sony Corporation 光導波路、信号処理装置及び信号処理基板
US8346034B2 (en) 2007-05-31 2013-01-01 Sony Corporation Optical selector switch and signal-processing apparatus

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