JPH10197772A - レンズ鏡筒とその製造方法 - Google Patents

レンズ鏡筒とその製造方法

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JPH10197772A
JPH10197772A JP9001811A JP181197A JPH10197772A JP H10197772 A JPH10197772 A JP H10197772A JP 9001811 A JP9001811 A JP 9001811A JP 181197 A JP181197 A JP 181197A JP H10197772 A JPH10197772 A JP H10197772A
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JP
Japan
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lens
optical axis
holding member
diameter portion
projection
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JP9001811A
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English (en)
Inventor
Yuji Inohara
祐治 猪原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ保持部材にレンズが傾いて取り付けら
れるのを防止し、光学性能に影響を与えることなく作業
性良くレンズを容易にレンズ保持部材に取り付けること
ができるレンズ鏡筒とその製造方法を提供する。 【解決手段】 突起部4kは、嵌め込まれたレンズ小径
部L1bを案内しながら、レンズL1の中心と撮影光学
系全体の光軸Iとを一致させる。突起部4kは、胴付け
面L1cと垂直面4pとの接触面積が極小になるように
案内する。その結果、レンズ大径部L1aが突起部4j
に圧入すると、この突起部4jの先端部とレンズ大径部
L1aとの間には、均等な力が加わる。したがって、レ
ンズ大径部L1aは、レンズL1の中心と撮影光学系全
体の光軸Iとが一致した状態を維持しつつ、突起部4j
と締りばめし、レンズL1は、光軸Iに対して傾くこと
なくレンズ保持部材4に組み込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影光学系を構成
するレンズをレンズ保持部材により保持するレンズ鏡筒
とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平4−204408号公報には、合
成樹脂製の薄肉円筒状のレンズ保持部材と、このレンズ
保持部材の内周部に当角度で3ヶ所以上形成され、その
先端でレンズの外周部を締りばめする突起部とを備える
レンズ保持構造が開示されている。このレンズ保持構造
は、レンズの外周部を突起部により締りばめ保持してお
り、レンズ保持部材とレンズとの間の寸法ばらつき又は
温度若しくは湿度などの環境変化に起因する寸法変化に
より、レンズが偏心又は変形するのを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平4−20440
8号公報に開示されたレンズ保持構造を利用したレンズ
鏡筒としては、図6に示すような構造のレンズ鏡筒が一
般的に考えられる。図6は、レンズ鏡筒のレンズ保持部
材にレンズを取り付けた状態を比較例として示す断面図
である。レンズL101は、撮影光学系の一部を構成す
るメニスカスレンズである。このレンズL101の外周
部には、光軸Iと平行に形成されたレンズ大径部L10
1a及びレンズ小径部L101bと、レンズ大径部L1
01aとレンズ小径部L101bとの段部に形成され、
光軸Iと垂直な胴付け面L101cとが設けられてい
る。
【0004】レンズ保持部材104は、レンズL101
を保持するための筒状の枠部材である。レンズ保持部材
104の内周部には、被写体側(図中左側)から順に、
レンズL101を押さえる図示しない押さえ環を取り付
けるためのフィルタねじ部104cと、フィルタねじ部
104cと大径部104aとの段部に形成され、光軸I
と垂直な垂直面104pと、レンズL101のレンズ大
径部L101aを締りばめにより保持する大径部104
aと、大径部104aと小径部104bとの段部に形成
され、光軸Iと垂直な垂直面104iと、レンズL10
1のレンズ小径部L101bと間隔を開けて、光軸Iと
平行に形成された小径部104bとが形成されている。
また、レンズ保持部材104の外周部には、図示しない
回転筒3に形成された雌ヘリコイドねじ部と噛み合う雄
ヘリコイドねじ部104hが形成されている。大径部1
04aの内周部には、その円周方向に沿って等間隔に図
示しない突起部が少なくとも3ヶ所形成されており、こ
の突起部の先端と接する仮想円の中心は、撮影光学系全
体の光軸Iと一致している。
【0005】つぎに、このレンズ鏡筒のレンズ保持部材
にレンズを取り付ける方法を説明する。図7は、図6の
レンズ鏡筒のレンズ保持部材にレンズを取り付ける方法
を示す断面図である。レンズL101のレンズ面R10
1が吸盤工具により吸着され、レンズ保持部材104の
被写体側からこのレンズL101が挿入される。レンズ
L101のレンズ小径部L101bとレンズ保持部材1
04の小径部104bとの間には、間隙部が形成されて
いる。このために、レンズL101の胴付き面L101
cは、レンズ保持部材104の垂直面104pと直接接
触し、レンズ大径部L101aは、この大径部104a
に締りばめにて挿入する。
【0006】つぎに、このレンズ鏡筒の問題点について
説明する。図7に示すように、大径部104aの突起部
の先端と接する仮想円の中心に対して、図中二点鎖線に
示すように、レンズL101の中心(光軸)がずれた状
態で挿入されると、レンズ保持部材104の垂直面10
4pの端部に、胴付き面L101cの上側端部のみが当
接する。この状態において、レンズ大径部L101aが
大径部104aに圧入され、締りばめされると、レンズ
L101は、図7に示すように、撮影光学系全体の光軸
Iに対してθだけ傾いた状態で保持されてしまう可能性
がある。特に、レンズ保持部材104が合成樹脂モール
ドにより成形されているときには、胴付き面L101c
の端部が大径部104aの光軸I方向に沿った端面を削
り取ってしまう可能性がある。その結果、胴付き面L1
01cと垂直面104iとの間に削りかすが溜まり、レ
ンズL101は、傾いた状態で保持されてしまう可能性
がある。このようなレンズL101の倒れは、光学性能
に影響を与え、場合によっては、光学性能の劣化の原因
となる可能性がある。
【0007】本発明の課題は、レンズ保持部材にレンズ
が傾いて取り付けられるのを防止し、光学性能に影響を
与えることなく作業性良くレンズを容易にレンズ保持部
材に取り付けることができるレンズ鏡筒とその製造方法
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項1の発明は、撮影光学系(L1,L2)の
少なくとも一部を構成するレンズ(L1)と、前記レン
ズを保持するレンズ保持部材(4)とを備えるレンズ鏡
筒において、前記レンズ保持部材の内周部には、前記撮
影光学系の光軸(I)と前記レンズの光軸とが一致する
ように、前記レンズの外周部(L1a)と締りばめする
締りばめ部(4a)と、前記レンズ保持部材に前記レン
ズを取り付けるときに、このレンズを前記締りばめ部に
案内する案内部(4b)とが形成されていることを特徴
とする。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載のレン
ズ鏡筒において、前記レンズの外周部には、前記締りば
め部と嵌め合う第1の外周部(L1a)と、前記案内部
により案内される第2の外周部(L1b)とが形成され
ていることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項2に記載のレン
ズ鏡筒において、前記案内部及び前記第2の外周部の光
軸方向の長さ(β)は、前記締りばめ部及び前記第1の
外周部の光軸方向の長さ(α)よりも大きいことを特徴
とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
までのいずれか1項に記載のレンズ鏡筒において、前記
締りばめ部は、前記レンズ保持枠の内周部に少なくとも
3ヶ所形成された突起部(4j)であり、前記突起部と
接する仮想円の中心が前記撮影光学系の光軸であること
を特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1から請求項4
までのいずれか1項に記載のレンズ鏡筒において、前記
レンズ及び/又はレンズ保持部材は、合成樹脂であるこ
とを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、図面を参照して、本発明の第1
実施形態について、さらに詳しく説明する。図1は、本
発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の断面図である。
図2は、図1のII−II線で切断した状態を示す部分
断面図であり、(A)は、II−IIA線で切断した状
態を示す部分断面図であり、(B)は、II−IIB線
で切断した状態を示す部分断面図である。
【0014】本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒
は、固定筒2と、この固定筒2の先端部に回転自在に設
けられた回転筒3と、この回転筒3の内周部に移動自在
に設けられたレンズ保持部材4と、このレンズ保持部材
4に保持されたレンズL1,L2などからなる。
【0015】固定筒2には、その被写体側とは反対側の
端面に、後述するレンズ鏡筒側マウント部材1が取り付
けられている。固定筒2の内周部には、後述する直進キ
ー部材9を取り付けるための壁面2aと、後述するカッ
プリングギヤ7の軸端部7bを回転自在に支持する軸受
部2cとが形成されている。また、固定筒2の内周部に
は、後述する回転筒3が光軸I方向に移動し、固定筒2
から抜け出るのを防止するための抜け止めリング8が取
り付けられている。
【0016】レンズ鏡筒側マウント部材1は、図示しな
いカメラボディ側のマウント部と着脱自在に係合し、カ
メラボディにレンズ鏡筒を着脱自在に取り付けるための
部材である。レンズ鏡筒側マウント部材1には、後述す
るカップリンギギア7の軸端部7cを回転自在に支持す
る軸受部1aが形成されている。
【0017】直進キー部材9は、後述するレンズ保持部
材4が光軸I回りに回転するのを規制し、光軸I方向に
直進移動するように案内するための部材である。直進キ
ー部材9は、ビス10により壁面2aに取り付けられ、
固定筒2の内周部から突出した取付部分9aと、この取
付部分9aから光軸I方向に垂直に折り曲げられ、レン
ズ保持部材4の直進溝4gと係合する光軸I方向に延び
た係合部分9aとからなる。なお、直進キー部材9は、
図1において図示するのを省略するが、同一構造の部材
が合計2個設けられている。
【0018】カップリングギヤ7は、図示しないカメラ
ボディ側AFカプラと係合自在のレンズ側AFカプラに
より、カメラボディ側からの回転力を回転筒3に伝達す
るためのギアである。カップリングギア7は、ギヤ部7
aを備えており、軸端部7b,7cをそれぞれ回転自在
に支持する軸受部2c,1aにより挟まれるように保持
されている。
【0019】回転筒3は、図示しない結像面に被写体の
像を結ぶ焦点調整をするときに操作し、回転により操作
力を与える部材である。回転筒3の外周部には、固定筒
2の先端部から突出し、手動による合焦操作時に撮影者
により回転操作される操作部3dと、固定筒2の内周部
2bと回転自在に接触する摺動面3bと、レンズ鏡筒側
固定マウント部材1側の周方向の一部の範囲に形成さ
れ、カップリングギヤ7のギヤ部7aと噛み合うギヤ3
cと、固定筒2に取り付けられた抜け止めリング8が挿
入する周溝3eが設けられている。回転筒3の内周部に
は、レンズ保持部材4の雄ヘリコイドねじ部4hと噛み
合う雌ヘリコイドねじ部3aが形成されている。回転筒
3は、光軸I回りに回転自在に固定筒2に支持されてい
る。
【0020】レンズ保持部材4は、撮影光学系を構成す
る前群レンズ(メニスカスレンズ)L1と、後群レンズ
(両凸レンズ)L2とを保持し、光軸I方向に移動する
筒状の枠部材である。レンズ保持部材4の内周部には、
被写体側(図中左側)から順に、図示しないフィルタな
どの付属品を取り付けるとともに、後述する押さえ環5
を取り付けるためのフィルタねじ部4cと、このフィル
タねじ部4cと大径部4aとの段部に形成され、光軸I
と垂直な垂直面4pと、大径部4aに形成された突起部
4jと、大径部4aと小径部4bとの段部に形成され、
光軸Iと垂直な垂直面4iと、小径部4bに形成された
突起部4kと、後群レンズL2が光軸I方向に移動する
のを防止する押さえ部4lと、内径部4dに形成された
突起部4mと、後述する押さえ環6を取り付けるための
ねじ部4nとが設けられている。また、レンズ保持部材
4の外周部には、レンズ鏡筒側マウント部材1側におい
て、光軸Iと平行に形成され、直進キー部材9の係合部
分9aが係合する直進溝4gと、雄ヘリコイドねじ部4
hとが設けられている。レンズ保持部材4は、その雄ヘ
リコイドねじ部4hを回転筒3の雌ヘリコイドねじ部3
aにねじ込むことにより、回転筒3の内周部に回転自在
に嵌め込まれている。
【0021】突起部4jは、前群レンズL1のレンズ大
径部L1aと締りばめし、この前群レンズL1をレンズ
保持部材4に保持するための部分である。図2(A)に
示すように、突起部4jは、その先端部と接触する仮想
円の中心が撮影光学系全体の光軸Iと一致するように、
レンズ保持部材4の内周部4aの円周方向に120度間
隔を開けて3ヶ所形成されている。突起部4j及びレン
ズ大径部L1aの嵌め合い程度は、レンズ大径部L1a
が突起部4jに締りばめしたときに、前群レンズL1の
中心(光軸)が撮影光学系全体の光軸Iと一致するよう
に設定されている。
【0022】突起部4kは、前群レンズL1のレンズ大
径部L1aが突起部4jに挿入され締りばめされる前
に、この前群レンズL1のレンズ小径部L1bに嵌まり
込み、レンズ大径部L1aを突起部4jに案内するため
の部分である。図2(B)に示すように、突起部4k
は、その先端部と接触する仮想円の中心が撮影光学系全
体の光軸Iと一致するように、レンズ保持部材4の内周
部4bの円周方向に120度間隔を開けて3ヶ所形成さ
れている。突起部4k及びレンズ小径部L1bの嵌め合
い程度は、レンズ小径部L1bを突起部4kに挿入した
ときに、前群レンズL1の中心と撮影光学系全体の光軸
Iとが一致した状態により、レンズ大径部L1aが突起
部4jと締りばめするように設定されている。図1に示
すように、突起部4kの光軸I方向の長さβは、突起部
4jの光軸I方向の長さαよりも長く形成されている。
レンズ大径部L1a及びレンズ小径部L1bの光軸I方
向の長さは、それぞれ突起部4j及び突起部4kの光軸
I方向の長さα,βに等しく又は略等しく形成されてい
る。
【0023】押さえ環5,6は、それぞれ前群レンズL
1及び後群レンズL2が光軸I方向に移動するのを防止
するための部材である。押さえ環5は、前群レンズL1
のレンズ面R1を押さえており、胴付き面L1cを押さ
える垂直面4iとともに、前群レンズL1を挟み込むよ
うに押さえている。また、押さえ環6は、押さえ部4l
とともに後群レンズL2を挟み込むように押さえてい
る。
【0024】突起部4nは、後群レンズL2の外径部L
2aと締りばめにより嵌合し、この後群レンズL2をレ
ンズ保持部材4に保持するための部分である。突起部4
nは、その先端部と接触する仮想円の中心が撮影光学系
全体の光軸Iと一致するように、レンズ保持部材4の内
径部4dの円周方向に120度間隔を開けて3ヶ所形成
されている。
【0025】つぎに、本発明の第1実施形態に係るレン
ズ鏡筒のレンズ保持部材にレンズを取り付ける方法につ
いて説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係るレ
ンズ鏡筒のレンズ保持部材にレンズを取り付ける方法を
示す断面図である。前群レンズL1のレンズ面R1が吸
盤工具により吸着され、レンズ保持部材4の被写体側か
らこの前群レンズL1が挿入される。前群レンズL1の
レンズ小径部L1bは、レンズ保持部材4の小径部4b
に形成された突起部4kに挿入され嵌め込まれる。この
状態では、前群レンズL1のレンズ小径部L1bのみ
が、レンズ保持部材4の小径部4bに嵌まり込んでい
る。
【0026】突起部4kは、レンズ小径部L1bを案内
しながら、前群レンズL1の中心と撮影光学系全体の光
軸Iとを一致させる。レンズ小径部L1bが小径部4b
にさらに挿入されると、前群レンズL1の胴付け面L1
cとレンズ保持部材4の垂直面4pとが接触する状態と
なる。このとき、前群レンズL1の中心は、撮影光学系
全体の光軸Iと一致しており、突起部4kは、胴付け面
L1cと垂直面4pとの接触面積が極小となるように案
内している。レンズ小径部L1bが小径部4bにさらに
挿入されると、前群レンズL1のレンズ大径部L1a
は、大径部4aの突起部4jに圧入する。胴付け面L1
cと垂直面4pとの接触面積は、極小であるために、突
起部4jの先端部とレンズ大径部L1aとの間には、均
等な力が加わる。このために、レンズ大径部L1aは、
前群レンズL1の中心と撮影光学系全体の光軸Iとが一
致した状態を維持しつつ、突起部4jと締りばめし、前
群レンズL1は、光軸Iに対して傾くことなくレンズ保
持部材4に組み込まれる。前群レンズL1は、その胴付
け面L1cを垂直面4iに当接させ、フィルタねじ部4
cにねじ込まれた押さえ環5により、レンズ保持部材4
に固定される。
【0027】後群レンズL2は、レンズ鏡筒側マウント
部材1側からレンズ保持部材4の内径部4dに挿入され
る。そして、後群レンズL2の外径部L2aは、レンズ
保持部材4の小径部4bに形成された突起部4kに圧入
し、この突起部4kと締りばめする。押さえ部4lに当
接した後群レンズL2は、その中心(光軸)が撮影光学
系全体の光軸Iに一致しており、ねじ部4dにねじ込ま
れた押さえ環6によりレンズ保持部材4に固定される。
【0028】つぎに、本発明の第1実施形態に係るレン
ズ鏡筒の動作について説明する。図示しないカメラボデ
ィ側に内蔵されたAFモータが回転すると、この回転力
は、カメラボディ側AFカプラと係合するカップリング
ギヤ7を介して、ギヤ部7aに伝達される。ギヤ部7a
は、回転筒3のギヤ3cと噛み合っているために、カッ
プリングギヤ7の回転力は、回転筒3に伝達される。回
転筒3は、その周溝3eに固定筒2の抜け止めリング8
が係合しているために、光軸I方向への移動が規制され
光軸I回りに回転する。なお、回転筒3の操作部3bを
撮影者が操作することにより、回転筒3を直接回転する
こともできる。
【0029】回転筒3は、その雌ヘリコイドねじ部3a
がレンズ保持部材4の雄ヘリコイドねじ部4hと噛み合
っているために、回転筒3の回転力は、レンズ保持部材
4に伝達される。レンズ保持部材4の直進溝4gは、光
軸I方向に延伸した直進キー部材9の係合部分9bに係
合しているために、レンズ保持部材4は、光軸I回りの
回転が規制され、直進キー部材9の係合部分9bにより
光軸I方向に案内されながら繰り出される。以上の動作
により、前群レンズL1及び後群レンズL2は、光軸I
方向に移動し、合焦動作をする。
【0030】本発明の第1実施形態では、レンズ保持部
材4の小径部4bに突起部4kを形成し、この突起部4
kの先端部と接する仮想円の中心を撮影光学系全体の光
軸Iと一致させている。そして、レンズ保持部材4の大
径部4aに形成した突起部4jに、前群レンズL1のレ
ンズ大径部L1aが締りばめする前に、前群レンズL1
のレンズ小径部L1bが突起部4kに嵌まり込んでい
る。このために、レンズ小径部L1bを突起部4kに嵌
め込みながら、前群レンズL1の中心を撮影光学系全体
の光軸Iに一致させることができる。特に、本発明の第
1実施形態では、突起部4jの光軸I方向の長さαは、
突起部4kの光軸I方向の長さβよりも短く形成されて
いる。したがって、胴付け面L1cと垂直面4pとが接
触するまで、レンズ小径部L1bを突起部4kに嵌め込
みながら、前群レンズL1の中心を撮影光学系全体の光
軸Iに一致するように調整することができる。その結
果、前群レンズL1とレンズ保持部材4とのがたを小さ
くすることができる。
【0031】本発明の第1実施形態では、突起部4k
は、胴付け面L1cと垂直面4pとの接触面積が極小と
なるように、レンズ大径部L1aを突起部4jに案内し
ている。また、レンズ大径部L1aは、突起部4jの先
端部との間に均等な圧力を受けながら、突起部4jに圧
入する。このために、前群レンズL1の中心と撮影光学
系全体の光軸Iとを一致させて、前群レンズL1をレン
ズ保持部材4に均一な重合量により挿入し締りばめする
ことができる。その結果、光軸Iに対して傾くことな
く、前群レンズL1をレンズ保持部材4に締りばめする
ことができるとともに、前群レンズL1がレンズ保持部
材4に偏心して取り付けられのを防止することができ
る。
【0032】本発明の第1実施形態では、特に、合成樹
脂モールドによりレンズ保持部材4を成形したときに
は、胴付き面L1cの上側端部が大径部4aの光軸I方
向に沿った上側端面を削り取るのを防止することができ
る。したがって、胴付き面L1cと垂直面4iとの間に
削りかすが溜まり、前群レンズL1が傾いた状態で保持
されるのを防止することができる。また、レンズ保持部
材4にレンズを締りばめにより、作業性良く取り付ける
ことができる。
【0033】(第2実施形態)以下、図面を参照して、
本発明の第2実施形態について説明する。図4は、本発
明の第2実施形態に係るレンズ鏡筒のレンズ保持部材に
レンズを取り付ける方法を示す断面図である。なお、以
下の説明において、図3に示す本発明の第1実施形態に
係るレンズ鏡筒と同一の部材は、同一の符号を付して説
明し、その部分の詳細な説明については省略する。
【0034】本発明の第2実施形態における前群レンズ
L3は、本発明の第1実施形態の前群レンズL1とは異
なり両凸レンズである。この前群レンズL3の外径部
は、本発明の第1実施形態における前群レンズL1とは
異なり、レンズ大径部L1a、レンズ小径部L3b及び
胴付き面L3cのような段部が形成されていない。
【0035】レンズ保持部材4の内周部には、被写体側
(図中左側)から順に、フィルタねじ部4cと、このフ
ィルタねじ部4cと内径部40aとの段部に形成され、
光軸Iと垂直な垂直面4pと、内径部40aの光軸I方
向に長さβ’だけ形成された突起部4kと、同じく光軸
I方向に長さα’だけ形成された突起部4jなどが設け
られている。本発明の第2実施形態における突起部4k
は、挿入された前群レンズL3の外径部L3aを嵌め込
みながら突起部4jに案内しており、突起部4jは、前
群レンズL3の外径部L3aと締りばめする。このため
に、突起部4jは、図4に示すように、突起部4kより
も僅かに内径部40aから突出して形成されている。
【0036】つぎに、本発明の第2実施形態に係るレン
ズ鏡筒のレンズ保持部材にレンズを取り付ける方法につ
いて説明する。前群レンズL3のレンズ面R3が吸盤工
具により吸着され、この前群レンズL3の外径部L3a
は、レンズ保持部材4の内径部40aに形成された突起
部4kに嵌まり込み挿入する。突起部4kは、レンズ外
径部L3aを案内しながら、前群レンズL3の中心と撮
影光学系全体の光軸Iとを一致させる。レンズ外径部L
3aが内径部40aにさらに挿入されると、前群レンズ
L3は、突起部4jと接触する。この状態において、前
群レンズL3の中心は、撮影光学系全体の光軸Iと一致
しており、突起部4kは、前群レンズL3と突起部4j
との接触面積が極小となるように案内している。レンズ
外径部L3aが突起部4jにさらに挿入されると、前群
レンズL3のレンズ外径部L3aは、この突起部4jに
圧入する。前群レンズL3と突起部4jとの接触面積
は、極小であるために、突起部4jに圧入するレンズ外
径部L3aとこの突起部4jの先端部との間には、均等
な力が加わる。このために、レンズ外径部L3aは、撮
影光学系全体の光軸Iと前群レンズL3の中心とが一致
した状態を維持しつつ、光軸Iに対して傾くことなく突
起部4jと締りばめする。前群レンズL3は、フィルタ
ねじ部4cにねじ込まれた図示しない押さえ環により、
レンズ保持部材4に固定される。
【0037】本発明の第2実施形態では、前群レンズL
3のレンズ外径部L3a及びレンズ保持部材4の内径部
40aに、本発明の第1実施形態のような段部を形成す
る必要がない。したがって、本発明の第1実施形態より
も簡単な構造により、効率よく前群レンズL3をレンズ
保持部材4に締りばめすることができる。
【0038】(他の実施形態)以上説明した実施形態に
限定されることはなく、種々の変形や変更が可能であっ
て、それらも本発明の均等の範囲内である。例えば、本
発明の第1実施形態では、メニスカスレンズである前群
レンズL1をレンズ保持部材4に取り付ける場合を例に
挙げて説明しているが、両凸レンズである前群レンズL
4をメニスカスレンズに代えて取り付けることもでき
る。図5は、本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の
レンズ保持部材に両凸レンズを取り付ける方法を示す断
面図である。
【0039】本発明の第1実施形態におけるレンズ保持
部材4に前群レンズL4を取り付けるときには、この前
群レンズL4の内周部に、レンズ大径部L4aと、レン
ズ小径部L4bとを形成する。そして、第1実施形態と
同様の方法により、この前群レンズL4をレンズ保持部
材4に取り付ける。
【0040】本発明の第2実施形態では、前群レンズL
3として両凸レンズを取り付ける場合を例に挙げて説明
しているが、メニスカスレンズを取り付ける場合につい
ても同様に適用することもできる。
【0041】本発明の第1実施形態では、レンズ保持部
材4の小径部4bに突起部4kを形成し、本発明の第2
実施形態では、レンズ保持部材4の内径部40aに突起
部4kを形成しているが、この突起部4kを省略するこ
ともできる。この場合には、小径部4b又は内径部40
aの中心が撮影光学系全体の光軸Iと一致するように、
レンズ保持部材4の内周部に小径部4b又は内径部40
aを形成する必要がある。
【0042】本発明の実施形態では、温度などの環境変
化による経時変化又は寸法のばらつきがレンズ保持部材
4及びレンズに生じたときに、レンズ保持部材4及び前
群レンズL1,L3,L4が隙間なく締りばめさせ、こ
れらの中心が常に一致するような力を作用させることが
好ましい。このために、本発明の実施形態では、レンズ
保持部材4の内周部に突起部4jを120度間隔を開け
て3ヶ所形成しているが、突起部4j,4kの設置個数
は、3ヶ所に限定されるものではなく等間隔に4ヶ所以
上設置してもよい。また、レンズ保持部材4が合成樹脂
である場合に限らず、前群レンズL1,L3,L4が合
成樹脂である場合又は両者が合成樹脂である場合につい
ても本発明を適用することができる。この場合には、前
群レンズL1,L3,L4の材質は、レンズ保持部材4
よりも硬度の高いものを使用することが条件となる。
【0043】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1記
載の発明によれば、レンズ保持部材の内周部には、レン
ズ保持部材にレンズを取り付けるときに、このレンズを
締りばめ部に案内する案内部と、この案内部により案内
されたレンズの外周部を、撮影光学系の光軸とレンズの
光軸とが一致するように、締りばめする締りばめ部とが
形成されているので、光軸に対して傾くことなくレンズ
保持部材の内周部にレンズを取り付けることができる。
【0044】請求項2記載の発明によれば、レンズの外
周部には、締りばめ部と嵌め合う第1の外周部と、案内
部により案内される第2の外周部とが形成されているの
で、第2の外周部を案内部により締りばめ部へ確実に案
内するとともに、光軸に対して傾くことなく締りばめ部
により第1の外周部を締りばめすることができる。
【0045】請求項3記載の発明によれば、案内部及び
第2の外周部の光軸方向の長さは、締りばめ部及び第1
の外周部の光軸方向の長さよりも大きいので、第2の外
周部を案内部により案内しながら、撮影光学系の光軸と
レンズの光軸とが一致するように、締りばめ部により第
1の外周部を締りばめすることができる。
【0046】請求項4記載の発明によれば、締りばめ部
は、レンズ保持枠の内周部に少なくとも3ヶ所形成され
た突起部であり、この突起部と接する仮想円の中心が撮
影光学系の光軸であるので、レンズの外周部を突起部に
より隙間なく締りばめすることができるとともに、撮影
光学系の光軸とレンズの光軸とが一致した状態でレンズ
保持部材にレンズを取り付けることができる。
【0047】請求項5記載の発明によれば、レンズ及び
/又はレンズ保持部材は、合成樹脂であるので、撮影光
学系の光軸とレンズの光軸とが一致していない状態でレ
ンズ保持部材にレンズを取り付けようとしたときに、合
成樹脂製のレンズ及び/又はレンズ保持部材の一部を削
り取り、レンズ保持部材にレンズが傾いて取り付けられ
てしまうのを防止することができる。
【0048】請求項6記載の発明によれば、レンズは、
案内部によりを締りばめ部に案内されながら、撮影光学
系の光軸とレンズの光軸とが一致するように、締りばめ
部により締りばめされるので、光軸に対して傾くことな
くレンズ保持部材の内周部にレンズを取り付けることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の断面
図である。
【図2】図1のII−II線で切断した状態を示す部分
断面図であり、(A)は、II−IIA線で切断した状
態を示す部分断面図であり、(B)は、II−IIB線
で切断した状態を示す部分断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒のレン
ズ保持部材にレンズを取り付ける方法を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施形態に係るレンズ鏡筒のレン
ズ保持部材にレンズを取り付ける方法を示す断面図であ
る。
【図5】本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒のレン
ズ保持部材に両凸レンズを取り付ける方法を示す断面図
である。
【図6】レンズ鏡筒のレンズ保持部材にレンズを取り付
けた状態を比較例として示す断面図である。
【図7】図6のレンズ鏡筒のレンズ保持部材にレンズを
取り付ける方法を示す断面図である。
【符号の説明】
2 固定筒 3 回転筒 4 レンズ保持部材 4a 大径部 4b 小径部 4j,4k,4m 突起部 4i,4p 垂直面 5,6 押さえ環 40a 内径部 I 光軸 L1,L3,L4 前群レンズ L1a,L4a レンズ大径部 L1b,L4b レンズ小径部 L3a 外径部 L1c,L4c 胴付き面 L2 後群レンズ α 突起部jの光軸方向の長さ β 突起部kの光軸方向の長さ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系の少なくとも一部を構成する
    レンズと、 前記レンズを保持するレンズ保持部材と、 を備えるレンズ鏡筒において、 前記レンズ保持部材の内周部には、 前記撮影光学系の光軸と前記レンズの光軸とが一致する
    ように、前記レンズの外周部と締りばめする締りばめ部
    と、 前記レンズ保持部材に前記レンズを取り付けるときに、
    このレンズを前記締りばめ部に案内する案内部とが形成
    されていること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレンズ鏡筒において、 前記レンズの外周部には、 前記締りばめ部と嵌め合う第1の外周部と、 前記案内部により案内される第2の外周部とが形成され
    ていること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のレンズ鏡筒において、 前記案内部及び前記第2の外周部の光軸方向の長さは、
    前記締りばめ部及び前記第1の外周部の光軸方向の長さ
    よりも大きいこと、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載のレンズ鏡筒において、 前記締りばめ部は、前記レンズ保持枠の内周部に少なく
    とも3ヶ所形成された突起部であり、 前記突起部と接する仮想円の中心が前記撮影光学系の光
    軸であること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
    項に記載のレンズ鏡筒において、 前記レンズ及び/又はレンズ保持部材は、合成樹脂であ
    ること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
    項に記載のレンズ鏡筒を製造するレンズ鏡筒の製造方法
    において、 前記案内部により前記レンズを前記締りばめ部に案内し
    ながら、前記撮影光学系の光軸と前記レンズの光軸とが
    一致するように、前記締りばめ部によりこのレンズの外
    周部を締りばめすること、 を特徴とするレンズ鏡筒の製造方法
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