JPH10202537A - 内周刃砥石およびその製造方法 - Google Patents
内周刃砥石およびその製造方法Info
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- JPH10202537A JPH10202537A JP1168497A JP1168497A JPH10202537A JP H10202537 A JPH10202537 A JP H10202537A JP 1168497 A JP1168497 A JP 1168497A JP 1168497 A JP1168497 A JP 1168497A JP H10202537 A JPH10202537 A JP H10202537A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 切断方向を偏向させる効果が安定して長く持
続する内周刃砥石を提供する。 【解決手段】 台金10と、その内周縁に形成された電
着砥粒層12とを有し、電着砥粒層12は金属めっき相
中に超砥粒を分散して形成されている。台金10の第1
面10A側における台金半径方向への電着砥粒層12の
幅をW1、第1面10Aから電着砥粒層12の表面まで
の最大厚さをT1、台金10の第2面10B側における
台金半径方向への電着砥粒層12の幅をW2、第2面1
0Bから電着砥粒層12の表面までの最大厚さをT2、
電着砥粒層12の全体厚さをTとした場合に、以下の関
係を満たす。 0.2mm≦W1≦4mm W1×1.2≦W2≦W1×5 T2≧T×1/5 T1≧1.1×T2
続する内周刃砥石を提供する。 【解決手段】 台金10と、その内周縁に形成された電
着砥粒層12とを有し、電着砥粒層12は金属めっき相
中に超砥粒を分散して形成されている。台金10の第1
面10A側における台金半径方向への電着砥粒層12の
幅をW1、第1面10Aから電着砥粒層12の表面まで
の最大厚さをT1、台金10の第2面10B側における
台金半径方向への電着砥粒層12の幅をW2、第2面1
0Bから電着砥粒層12の表面までの最大厚さをT2、
電着砥粒層12の全体厚さをTとした場合に、以下の関
係を満たす。 0.2mm≦W1≦4mm W1×1.2≦W2≦W1×5 T2≧T×1/5 T1≧1.1×T2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体インゴット
等をスライスしてウェーハを製造する用途に使用される
内周刃砥石、およびその製造方法に関するものである。
等をスライスしてウェーハを製造する用途に使用される
内周刃砥石、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の内周刃砥石1は、図5に示すよ
うに、厚さ0.1〜0.2mm程度の円環板状の台金2の
内周縁に、ダイヤモンド等の超砥粒を金属めっき相によ
って全周に亙って固着することにより、断面涙滴状の電
着砥粒層3を形成したものであり、台金2の外周部には
取付孔4が形成されている。そして使用時には、台金2
の外周部を円環状の治具に固定して張り上げ、この治具
を高速回転させつつ、半導体インゴット等の被削材を内
周刃砥石の中心孔に通して電着砥粒層3を被削材に切り
込ませることにより、被削材を薄く切断してウェーハを
切り出す。
うに、厚さ0.1〜0.2mm程度の円環板状の台金2の
内周縁に、ダイヤモンド等の超砥粒を金属めっき相によ
って全周に亙って固着することにより、断面涙滴状の電
着砥粒層3を形成したものであり、台金2の外周部には
取付孔4が形成されている。そして使用時には、台金2
の外周部を円環状の治具に固定して張り上げ、この治具
を高速回転させつつ、半導体インゴット等の被削材を内
周刃砥石の中心孔に通して電着砥粒層3を被削材に切り
込ませることにより、被削材を薄く切断してウェーハを
切り出す。
【0003】ところで、上記切断を行う際には、内周刃
砥石の砥粒層刃先を予めドレッシング(目立てのために
他の砥石で研磨すること)しておくことにより、切断後
のウェーハに若干の反りが生じるようにすることが通常
行われている。この場合のウェーハの反りは、インゴッ
ト側の切断端面が凹面、ウェーハ側の切断端面が凸面と
なり(このような反りをマイナス反りと称し、逆はプラ
ス反りと称する)、しかもその凹み量が10μm以内と
なることが望ましい。このような反りを生じさせると、
切断時に切断面における冷却水の回りがよくなり、ウェ
ーハが割れたり、台金に傷が生じにくくなることが経験
的に確かめられているためである。
砥石の砥粒層刃先を予めドレッシング(目立てのために
他の砥石で研磨すること)しておくことにより、切断後
のウェーハに若干の反りが生じるようにすることが通常
行われている。この場合のウェーハの反りは、インゴッ
ト側の切断端面が凹面、ウェーハ側の切断端面が凸面と
なり(このような反りをマイナス反りと称し、逆はプラ
ス反りと称する)、しかもその凹み量が10μm以内と
なることが望ましい。このような反りを生じさせると、
切断時に切断面における冷却水の回りがよくなり、ウェ
ーハが割れたり、台金に傷が生じにくくなることが経験
的に確かめられているためである。
【0004】なお、従来は前述のように、作業員が人手
でドレッシング砥石を使って内周刃砥石の電着砥粒層を
研磨し、内周刃砥石の切れ味に微妙なアンバランスを生
じさせることにより、内周刃砥石の刃先の進行方向を調
整し、切断面に適度な反りが生じるようにしていたので
あるが、このドレッシング作業には高度な熟練を要する
うえ、一度で成功することは少ないから、ウェーハの歩
留まりや生産性を高めるうえで問題になっていた。特
に、半導体素子の集積度を高める場合には、ウェーハの
反りに関する許容範囲が狭く、上記問題が一層顕著とな
る。
でドレッシング砥石を使って内周刃砥石の電着砥粒層を
研磨し、内周刃砥石の切れ味に微妙なアンバランスを生
じさせることにより、内周刃砥石の刃先の進行方向を調
整し、切断面に適度な反りが生じるようにしていたので
あるが、このドレッシング作業には高度な熟練を要する
うえ、一度で成功することは少ないから、ウェーハの歩
留まりや生産性を高めるうえで問題になっていた。特
に、半導体素子の集積度を高める場合には、ウェーハの
反りに関する許容範囲が狭く、上記問題が一層顕著とな
る。
【0005】そこで、特公平4−79794号公報にお
いては、台金の内周端面を台金軸線に対して傾斜した形
状とし、その上に形成される電着砥粒層の刃先部分が左
右非対称な形状になるようにし、内周刃砥石による切断
方向を偏向させる提案がなされている。
いては、台金の内周端面を台金軸線に対して傾斜した形
状とし、その上に形成される電着砥粒層の刃先部分が左
右非対称な形状になるようにし、内周刃砥石による切断
方向を偏向させる提案がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
内周刃砥石では、電着砥粒層の刃先部分が若干摩耗した
だけで切断方向を偏向させる効果が減退し、効果が薄れ
た場合には、従来品と同様にドレッシングを行って切断
方向を設定し直す必要が生じるという欠点を有してい
た。また、最近では台金の薄肉化が一層要求されてお
り、極めて薄い台金では、内周端面を傾斜させておいて
も、切断方向の偏向効果が乏しいという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、切断方向を
偏向させる効果が安定して長く持続する内周刃砥石を提
供することを課題としている。
内周刃砥石では、電着砥粒層の刃先部分が若干摩耗した
だけで切断方向を偏向させる効果が減退し、効果が薄れ
た場合には、従来品と同様にドレッシングを行って切断
方向を設定し直す必要が生じるという欠点を有してい
た。また、最近では台金の薄肉化が一層要求されてお
り、極めて薄い台金では、内周端面を傾斜させておいて
も、切断方向の偏向効果が乏しいという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、切断方向を
偏向させる効果が安定して長く持続する内周刃砥石を提
供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る内周刃砥石は、円環板状の台金と、こ
の台金の内周縁部の全周に亙って形成された電着砥粒層
とを有し、前記電着砥粒層は金属めっき相中に超砥粒を
分散したものであり、前記台金の第1面側における台金
半径方向への前記電着砥粒層の幅をW1、前記第1面か
ら前記電着砥粒層の表面までの最大厚さをT1、前記台
金の第2面側における台金半径方向への前記電着砥粒層
の幅をW2、前記第2面から前記電着砥粒層の表面まで
の最大厚さをT2、前記台金の厚さをTとした場合に、 0.2mm≦W1≦4mm W1×1.2≦W2≦W1×5 T2≧T×1/5 T1≧1.1×T2 の関係を満たすことを特徴とする。
め、本発明に係る内周刃砥石は、円環板状の台金と、こ
の台金の内周縁部の全周に亙って形成された電着砥粒層
とを有し、前記電着砥粒層は金属めっき相中に超砥粒を
分散したものであり、前記台金の第1面側における台金
半径方向への前記電着砥粒層の幅をW1、前記第1面か
ら前記電着砥粒層の表面までの最大厚さをT1、前記台
金の第2面側における台金半径方向への前記電着砥粒層
の幅をW2、前記第2面から前記電着砥粒層の表面まで
の最大厚さをT2、前記台金の厚さをTとした場合に、 0.2mm≦W1≦4mm W1×1.2≦W2≦W1×5 T2≧T×1/5 T1≧1.1×T2 の関係を満たすことを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る内周刃砥石の製造方法
は、円環板状の台金の第1面側に、前記台金の側面の外
周縁から台金径方向に第1幅の領域を露出するための第
1段部が形成された第1マスク部材を配置するととも
に、前記台金の第2面側には、前記台金の側面の外周縁
から台金径方向に前記第1幅よりも大きい第2幅の領域
を露出するための第2段部が形成された第2マスク部材
を配置し、前記第1段部の側面と前記台金の第1面との
間の台金厚さ方向の間隙量を、前記第2段部の側面と前
記台金の第2面との間の台金厚さ方向の間隙量よりも大
とした状態で、前記第1および第2マスク部材および前
記台金の内周側に超砥粒を分散させためっき液を配置
し、前記台金の内周縁部に金属めっき相を析出させなが
ら超砥粒を固着することにより、前記第1面側では厚く
て台金径方向の幅が小さく、前記第2面側では薄くて台
金径方向の幅が大きい電着砥粒層を形成することを特徴
としている。
は、円環板状の台金の第1面側に、前記台金の側面の外
周縁から台金径方向に第1幅の領域を露出するための第
1段部が形成された第1マスク部材を配置するととも
に、前記台金の第2面側には、前記台金の側面の外周縁
から台金径方向に前記第1幅よりも大きい第2幅の領域
を露出するための第2段部が形成された第2マスク部材
を配置し、前記第1段部の側面と前記台金の第1面との
間の台金厚さ方向の間隙量を、前記第2段部の側面と前
記台金の第2面との間の台金厚さ方向の間隙量よりも大
とした状態で、前記第1および第2マスク部材および前
記台金の内周側に超砥粒を分散させためっき液を配置
し、前記台金の内周縁部に金属めっき相を析出させなが
ら超砥粒を固着することにより、前記第1面側では厚く
て台金径方向の幅が小さく、前記第2面側では薄くて台
金径方向の幅が大きい電着砥粒層を形成することを特徴
としている。
【0009】本発明に係る内周刃砥石によれば、台金の
第1面側における台金半径方向への電着砥粒層の幅W1
が、台金の第2面側における台金半径方向への電着砥粒
層の幅W2よりも小さく、第1面側において切粉の排出
性が良好である。同時に、第1面から電着砥粒層の表面
までの最大厚さT1が、第2面から電着砥粒層の表面ま
での最大厚さT2よりも大きいため、電着砥粒層の厚さ
方向中心が第1面側に偏っている。したがって、この内
周刃砥石では、特別なドレッシングを行わなくとも、被
削材を切断していくにつれて第1面側に刃先が反れてい
くので、切断面に所望の方向への反りを生じさせること
が容易である。しかも、上記各作用は、電着砥粒層の摩
耗による影響を比較的受けにくいので、反り発生効果が
長期間持続するという利点を有する。
第1面側における台金半径方向への電着砥粒層の幅W1
が、台金の第2面側における台金半径方向への電着砥粒
層の幅W2よりも小さく、第1面側において切粉の排出
性が良好である。同時に、第1面から電着砥粒層の表面
までの最大厚さT1が、第2面から電着砥粒層の表面ま
での最大厚さT2よりも大きいため、電着砥粒層の厚さ
方向中心が第1面側に偏っている。したがって、この内
周刃砥石では、特別なドレッシングを行わなくとも、被
削材を切断していくにつれて第1面側に刃先が反れてい
くので、切断面に所望の方向への反りを生じさせること
が容易である。しかも、上記各作用は、電着砥粒層の摩
耗による影響を比較的受けにくいので、反り発生効果が
長期間持続するという利点を有する。
【0010】また、本発明に係る内周刃砥石の製造方法
によれば、上記のような優れた内周刃砥石を高い生産性
および確実性を以て製造することが可能である。
によれば、上記のような優れた内周刃砥石を高い生産性
および確実性を以て製造することが可能である。
【0011】
[内周刃砥石の第1実施形態]図1は、本発明に係る内
周刃砥石の第1実施形態の電着砥粒層を示す断面拡大図
である。図中符号10は円環板状の台金であり、台金1
0の内周縁部には全周に亙って断面涙滴状をなす電着砥
粒層12が形成されている。なお、この実施形態の台金
10の内周端面は、台金10の両側面10A,10Bに
対して垂直をなしている。
周刃砥石の第1実施形態の電着砥粒層を示す断面拡大図
である。図中符号10は円環板状の台金であり、台金1
0の内周縁部には全周に亙って断面涙滴状をなす電着砥
粒層12が形成されている。なお、この実施形態の台金
10の内周端面は、台金10の両側面10A,10Bに
対して垂直をなしている。
【0012】電着砥粒層12は、金属めっき相により超
砥粒を単層状または多層状に台金10へ固着させたもの
である。金属めっき相としてはNi,Co,Cuまたは
これらの合金などが使用可能で、超砥粒としてはダイヤ
モンドまたはCBN等が使用可能である。ただし、必要
であればその他の材質を使用してもよいし、必要であれ
ば二硫化モリブデン等の潤滑剤、もしくはSiC等の硬
質粒子など各種フィラーを金属めっき相に添加してもよ
い。
砥粒を単層状または多層状に台金10へ固着させたもの
である。金属めっき相としてはNi,Co,Cuまたは
これらの合金などが使用可能で、超砥粒としてはダイヤ
モンドまたはCBN等が使用可能である。ただし、必要
であればその他の材質を使用してもよいし、必要であれ
ば二硫化モリブデン等の潤滑剤、もしくはSiC等の硬
質粒子など各種フィラーを金属めっき相に添加してもよ
い。
【0013】台金10の厚さは限定されないが、一般的
には0.05〜0.5mm、より好ましくは0.1〜
0.2mmとされる。超砥粒の平均粒径も限定されない
が、一般的には30〜80μm、より好ましくは40〜
70mmとされる。
には0.05〜0.5mm、より好ましくは0.1〜
0.2mmとされる。超砥粒の平均粒径も限定されない
が、一般的には30〜80μm、より好ましくは40〜
70mmとされる。
【0014】本発明の主たる特徴は電着砥粒層12の断
面形状にある。すなわち、図1に示すように、台金10
の第1面10A側における台金半径方向への電着砥粒層
12の幅をW1、第1面10Aから電着砥粒層12の表
面までの最大厚さをT1、台金10の第2面10B側に
おける台金半径方向への電着砥粒層12の幅をW2、第
2面10Bから電着砥粒層12の表面までの最大厚さを
T2、電着砥粒層12の全体厚さをTとした場合、以下
の関係を満たすように設定されている。 0.2mm≦W1≦4mm W1×1.2≦W2≦W1×5 T2≧T×1/5 T1≧1.1×T2
面形状にある。すなわち、図1に示すように、台金10
の第1面10A側における台金半径方向への電着砥粒層
12の幅をW1、第1面10Aから電着砥粒層12の表
面までの最大厚さをT1、台金10の第2面10B側に
おける台金半径方向への電着砥粒層12の幅をW2、第
2面10Bから電着砥粒層12の表面までの最大厚さを
T2、電着砥粒層12の全体厚さをTとした場合、以下
の関係を満たすように設定されている。 0.2mm≦W1≦4mm W1×1.2≦W2≦W1×5 T2≧T×1/5 T1≧1.1×T2
【0015】なお、実際の電着砥粒層12の表面は超砥
粒が突出しているために若干の凹凸を有するが、上記各
寸法の基準となる面は、超砥粒を無視した金属めっき相
の表面であると定義する。
粒が突出しているために若干の凹凸を有するが、上記各
寸法の基準となる面は、超砥粒を無視した金属めっき相
の表面であると定義する。
【0016】W1が0.2mm未満であると、電着砥粒
層12による砥石剛性の向上効果が弱く、早送りに耐え
ることができなくなる。また、摩耗可能な砥粒域が小さ
くなるため、十分な砥石寿命が得られない。一方、W1
が4mmより大であると、切粉の排出性が悪化して充分
な切れ味を得ることができない。W2がW1×1.2未
満であると、切断方向を偏向させる効果が不足し、W2
がW1×5より大であると、切断方向の偏向が顕著にな
って使用に耐えない。T2がT×1/5より小である
と、第2面10Bと被削材との間における切粉排出性が
悪化して切断を阻害するおそれが生じる。T1が1.1
×T2よりも小さいと、切断方向を偏向させる効果が不
足する。
層12による砥石剛性の向上効果が弱く、早送りに耐え
ることができなくなる。また、摩耗可能な砥粒域が小さ
くなるため、十分な砥石寿命が得られない。一方、W1
が4mmより大であると、切粉の排出性が悪化して充分
な切れ味を得ることができない。W2がW1×1.2未
満であると、切断方向を偏向させる効果が不足し、W2
がW1×5より大であると、切断方向の偏向が顕著にな
って使用に耐えない。T2がT×1/5より小である
と、第2面10Bと被削材との間における切粉排出性が
悪化して切断を阻害するおそれが生じる。T1が1.1
×T2よりも小さいと、切断方向を偏向させる効果が不
足する。
【0017】より好ましい寸法条件を挙げると、以下の
通りである。 0.3mm≦W1≦2mm W1×1.2≦W2≦W1×3 T×1/3≧T2≧T×1/4 1.5×T2≧T1≧1.1×T2
通りである。 0.3mm≦W1≦2mm W1×1.2≦W2≦W1×3 T×1/3≧T2≧T×1/4 1.5×T2≧T1≧1.1×T2
【0018】本発明では、電着砥粒層12を構成する金
属めっき相の硬さがビッカース硬さ400kg/mm2
以上であることが好ましく、いっそう好ましくは400
〜600kg/mm2 とされる。従来の内周刃砥石で
は、金属めっき相の硬さが200〜350kg/mm2
であるが、本発明では電着砥粒層12の摩耗速度を小さ
くして、電着砥粒層12の初期断面形状を長期に亘って
維持することが好ましいからである。
属めっき相の硬さがビッカース硬さ400kg/mm2
以上であることが好ましく、いっそう好ましくは400
〜600kg/mm2 とされる。従来の内周刃砥石で
は、金属めっき相の硬さが200〜350kg/mm2
であるが、本発明では電着砥粒層12の摩耗速度を小さ
くして、電着砥粒層12の初期断面形状を長期に亘って
維持することが好ましいからである。
【0019】電着砥粒層12の台金内周側の先端部に
は、破砕性に富んで切れ味が良好な天然破砕ダイヤモン
ドが配置される一方、台金側面部には相対的に強靱な合
成ダイヤモンドが配置されていることが好ましい。強靱
な砥粒とは、ある程度の結晶性を有して球形に近い、い
わゆるブロッキーな砥粒をいい、天然破砕ダイヤモンド
よりも耐摩耗性が高い。破砕性とは、強靱さを評価する
尺度であり、90r.p.m.、60秒の条件下でボールミル
により100粒の砥粒を破砕処理した場合に、破砕され
る砥粒数で評価することができる。本明細書では、40
粒以上破砕されるものを破砕性に優れているといい、3
0粒以下しか破砕されないものを強靱な砥粒と定義す
る。
は、破砕性に富んで切れ味が良好な天然破砕ダイヤモン
ドが配置される一方、台金側面部には相対的に強靱な合
成ダイヤモンドが配置されていることが好ましい。強靱
な砥粒とは、ある程度の結晶性を有して球形に近い、い
わゆるブロッキーな砥粒をいい、天然破砕ダイヤモンド
よりも耐摩耗性が高い。破砕性とは、強靱さを評価する
尺度であり、90r.p.m.、60秒の条件下でボールミル
により100粒の砥粒を破砕処理した場合に、破砕され
る砥粒数で評価することができる。本明細書では、40
粒以上破砕されるものを破砕性に優れているといい、3
0粒以下しか破砕されないものを強靱な砥粒と定義す
る。
【0020】上記のように破砕性の異なる超砥粒を使い
分けた場合には、電着砥粒層12の側面部に配置された
強靱な超砥粒によって電着砥粒層12の形状を長期に亘
って維持する一方、電着砥粒層12の先端部に配置され
た破砕性に富む超砥粒によって切れ味を長期に亘って確
保することが可能である。
分けた場合には、電着砥粒層12の側面部に配置された
強靱な超砥粒によって電着砥粒層12の形状を長期に亘
って維持する一方、電着砥粒層12の先端部に配置され
た破砕性に富む超砥粒によって切れ味を長期に亘って確
保することが可能である。
【0021】上記構成からなる内周刃砥石によれば、第
1面10A側における台金半径方向への電着砥粒層12
の幅W1が、第2面側10Bにおける台金半径方向への
幅W2よりも小さく、第1面10A側において相対的に
切粉の排出性が良好である。同時に、第1面10Aの最
大厚さT1が第2面10Bの最大厚さT2よりも大きい
ため、電着砥粒層12の厚さ方向中心が第1面10A側
に偏っている(偏位量D=(T1−T2)/2)。
1面10A側における台金半径方向への電着砥粒層12
の幅W1が、第2面側10Bにおける台金半径方向への
幅W2よりも小さく、第1面10A側において相対的に
切粉の排出性が良好である。同時に、第1面10Aの最
大厚さT1が第2面10Bの最大厚さT2よりも大きい
ため、電着砥粒層12の厚さ方向中心が第1面10A側
に偏っている(偏位量D=(T1−T2)/2)。
【0022】したがって、電着砥粒層12に予め特別な
ドレッシングを行わなくとも、この内周刃砥石を用いて
スライシングを行うと、図2に示すように、切断につれ
て研削抵抗の小さい第1面10A側に刃先が僅かづつ反
れていくので、内周刃砥石の向きを合わせておけば、切
断面に所望の方向への反りを生じさせることが可能であ
る。しかも上記作用は、電着砥粒層12の摩耗による影
響を受けにくいので、反り発生効果が長期間安定して持
続する。したがって、長期に亙って均一な反りを有する
ウェーハを製造することが可能である。
ドレッシングを行わなくとも、この内周刃砥石を用いて
スライシングを行うと、図2に示すように、切断につれ
て研削抵抗の小さい第1面10A側に刃先が僅かづつ反
れていくので、内周刃砥石の向きを合わせておけば、切
断面に所望の方向への反りを生じさせることが可能であ
る。しかも上記作用は、電着砥粒層12の摩耗による影
響を受けにくいので、反り発生効果が長期間安定して持
続する。したがって、長期に亙って均一な反りを有する
ウェーハを製造することが可能である。
【0023】[内周刃砥石の製造方法の第1実施形態]
前記構成からなる内周刃砥石を製造するには、次のよう
な方法が実施可能である。この製造方法ではまず、図4
に示すように、台金10とマスク用フランジ20(第1
マスク部材+第2マスク部材)とを交互かつ同軸に積層
する。マスク用フランジ20は、台金10の内径とほぼ
同様な内径を有する円環状の部材で、その内周面には全
周に亘って突条22が形成され、さらに台金10の第1
面10Aに面して第1段部24、第2面10Bに面して
第2段部26がそれぞれ形成されている。これら段部2
4,26よりも外周側の部分は、台金10の側面に気密
的に密着されている。
前記構成からなる内周刃砥石を製造するには、次のよう
な方法が実施可能である。この製造方法ではまず、図4
に示すように、台金10とマスク用フランジ20(第1
マスク部材+第2マスク部材)とを交互かつ同軸に積層
する。マスク用フランジ20は、台金10の内径とほぼ
同様な内径を有する円環状の部材で、その内周面には全
周に亘って突条22が形成され、さらに台金10の第1
面10Aに面して第1段部24、第2面10Bに面して
第2段部26がそれぞれ形成されている。これら段部2
4,26よりも外周側の部分は、台金10の側面に気密
的に密着されている。
【0024】第1段部24は、台金10の第1面10A
側において、台金10の側面の外周縁から台金径方向に
第1幅W3の領域を露出するためのもので、第1段部2
4の側面は第1面10Aと略平行とされ、両者の間隙量
はT3である。一方、第2段部26は、台金10の第2
面10B側において、台金10の側面の外周縁から台金
径方向に第2幅W4の領域を露出するためのもので、第
2段部26の側面は第2面10Bと略平行とされ、両者
の間隙量はT4である。そして、W3<W4、T3>T
4の関係を満たすように設定されている。
側において、台金10の側面の外周縁から台金径方向に
第1幅W3の領域を露出するためのもので、第1段部2
4の側面は第1面10Aと略平行とされ、両者の間隙量
はT3である。一方、第2段部26は、台金10の第2
面10B側において、台金10の側面の外周縁から台金
径方向に第2幅W4の領域を露出するためのもので、第
2段部26の側面は第2面10Bと略平行とされ、両者
の間隙量はT4である。そして、W3<W4、T3>T
4の関係を満たすように設定されている。
【0025】この関係を満たすことにより、後述する電
着工程において、第1面10A側では厚くて台金径方向
の幅が小さく、第2面10B側では薄くて台金径方向の
幅が大きい電着砥粒層を形成することが可能である。し
たがって、W3、W4、T3およびT4の値を適宜設定
することにより、前述した電着砥粒層12の断面形状を
得ることが可能である。
着工程において、第1面10A側では厚くて台金径方向
の幅が小さく、第2面10B側では薄くて台金径方向の
幅が大きい電着砥粒層を形成することが可能である。し
たがって、W3、W4、T3およびT4の値を適宜設定
することにより、前述した電着砥粒層12の断面形状を
得ることが可能である。
【0026】台金10とマスク用フランジ20を積層し
たら、この積層体の両端に位置するフランジの開口端を
それぞれ塞ぎ、積層体の内部に形成された円柱状の空間
に、超砥粒を分散させた電気めっき液を満たす。次に、
積層体をめっき装置にセットしたうえ、積層体の内部空
間の中央に配置された陽極を電源陽極に接続し、各台金
10を電源陰極に接続する。そして、軸線を水平に配置
した状態で積層体を軸線回りに定速回転させながら、台
金10の内周縁部に金属めっき相を析出させていく。す
ると、析出した金属めっき相により超砥粒が次々に固着
されていき、電着砥粒層12を形成することが可能であ
る。
たら、この積層体の両端に位置するフランジの開口端を
それぞれ塞ぎ、積層体の内部に形成された円柱状の空間
に、超砥粒を分散させた電気めっき液を満たす。次に、
積層体をめっき装置にセットしたうえ、積層体の内部空
間の中央に配置された陽極を電源陽極に接続し、各台金
10を電源陰極に接続する。そして、軸線を水平に配置
した状態で積層体を軸線回りに定速回転させながら、台
金10の内周縁部に金属めっき相を析出させていく。す
ると、析出した金属めっき相により超砥粒が次々に固着
されていき、電着砥粒層12を形成することが可能であ
る。
【0027】この過程において、マスク用フランジ20
の第1段部24の間隙量T3は第2段部26の間隙量T
4よりも大きくされているから、台金10の第1面10
Aでの陰極電流密度は、第2面10Bでの陰極電流密度
よりも大きくなり、したがって、電着砥粒層12の厚さ
は第1面10A側において第2面10B側よりも大きく
なる。よって、第1面10A側では厚くて台金径方向の
幅が小さく、第2面10B側では薄くて台金径方向の幅
が大きい電着砥粒層12を形成することが可能である。
の第1段部24の間隙量T3は第2段部26の間隙量T
4よりも大きくされているから、台金10の第1面10
Aでの陰極電流密度は、第2面10Bでの陰極電流密度
よりも大きくなり、したがって、電着砥粒層12の厚さ
は第1面10A側において第2面10B側よりも大きく
なる。よって、第1面10A側では厚くて台金径方向の
幅が小さく、第2面10B側では薄くて台金径方向の幅
が大きい電着砥粒層12を形成することが可能である。
【0028】以上のような内周刃砥石の製造方法によれ
ば、マスク用フランジ20により台金10の両面におけ
る電流密度を異ならせることができるため、電着後に電
着砥粒層12を整形する手間をかけずに、前述のような
断面形状を有する電着砥粒層12を形成することが可能
である。したがって、高い生産性および安い製造コスト
で、前述のような優れた内周刃砥石を製造することが可
能である。
ば、マスク用フランジ20により台金10の両面におけ
る電流密度を異ならせることができるため、電着後に電
着砥粒層12を整形する手間をかけずに、前述のような
断面形状を有する電着砥粒層12を形成することが可能
である。したがって、高い生産性および安い製造コスト
で、前述のような優れた内周刃砥石を製造することが可
能である。
【0029】なお、上記製造方法では、一度に複数枚の
台金10に対して一度に電着砥粒層12を形成する構成
であったが、1枚の台金10の両側面を、第1段部24
を有する第1マスク治具、および第2段部26を有する
第2マスク治具で挟んで電着を行うことも可能である。
台金10に対して一度に電着砥粒層12を形成する構成
であったが、1枚の台金10の両側面を、第1段部24
を有する第1マスク治具、および第2段部26を有する
第2マスク治具で挟んで電着を行うことも可能である。
【0030】また、本発明に係る内周刃砥石は、上記製
造方法に限定されず、例えば左右対称な断面形状に形成
した電着砥粒層を、エッチングや機械加工により図1に
示すような断面形状に変更することも可能である。
造方法に限定されず、例えば左右対称な断面形状に形成
した電着砥粒層を、エッチングや機械加工により図1に
示すような断面形状に変更することも可能である。
【0031】[第2実施形態]図3は本発明に係る内周
刃砥石の第2実施形態を示す断面拡大図である。この第
2実施形態では、台金10の内周端面の断面形状が断面
V字状に面取りされている。このような面取りを施すこ
とにより、刃先部における切断に寄与できる電着砥粒層
12の厚さを大きく確保することができるから、内周刃
砥石の使用寿命を延長することが可能である。図3では
左右対称な断面V字状に形成されているが、その代わり
に第1面10Aと第2面10Bで傾斜角度やV字の頂点
までの厚さを異ならせてもよい。また断面V字状のみな
らず、断面半円状に面取りしてもよい。他の構成は第1
実施形態と同一でよい。
刃砥石の第2実施形態を示す断面拡大図である。この第
2実施形態では、台金10の内周端面の断面形状が断面
V字状に面取りされている。このような面取りを施すこ
とにより、刃先部における切断に寄与できる電着砥粒層
12の厚さを大きく確保することができるから、内周刃
砥石の使用寿命を延長することが可能である。図3では
左右対称な断面V字状に形成されているが、その代わり
に第1面10Aと第2面10Bで傾斜角度やV字の頂点
までの厚さを異ならせてもよい。また断面V字状のみな
らず、断面半円状に面取りしてもよい。他の構成は第1
実施形態と同一でよい。
【0032】この第2実施形態によれば、台金10の内
周端面を面取りしているので、内周刃砥石の使用寿命を
延長することが可能である。特公平4−79794号公
報に記載された内周刃砥石では、このような台金の面取
りは不可能であるから、台金の内周端面の形状に制約が
ない点は大きな利点である。
周端面を面取りしているので、内周刃砥石の使用寿命を
延長することが可能である。特公平4−79794号公
報に記載された内周刃砥石では、このような台金の面取
りは不可能であるから、台金の内周端面の形状に制約が
ない点は大きな利点である。
【0033】
【実施例】本発明の効果を実証するため、市販の内周刃
砥石(比較例1)、特公平4−79794号公報に記載
された内周刃砥石(比較例2)、本発明に係る内周刃砥
石(実施例1〜5)をそれぞれ各10枚用意し、6イン
チ径のシリコンインゴットの切断試験を各内周刃砥石に
ついて10回づつ行った。各砥石の寸法等は以下の通り
である。
砥石(比較例1)、特公平4−79794号公報に記載
された内周刃砥石(比較例2)、本発明に係る内周刃砥
石(実施例1〜5)をそれぞれ各10枚用意し、6イン
チ径のシリコンインゴットの切断試験を各内周刃砥石に
ついて10回づつ行った。各砥石の寸法等は以下の通り
である。
【0034】 [共通寸法等] 台金外径:690mm 台金内径:240mm 台金厚さ:0.13mm 砥粒:ダイヤモンド(平均粒径:55μm) 砥粒集中度:160 金属めっき相材質:ニッケル 金属めっき相のビッカース硬さ:250kg/mm2 砥粒の破砕性:45
【0035】[比較例1] 砥粒層の両面間の最大厚さ:0.320mm 台金半径方向への砥粒層の幅:3mm 砥粒層の断面形状:左右対称
【0036】[比較例2] 砥粒層の両面間の最大厚さ:0.320mm 台金半径方向への砥粒層の幅:3mm 砥粒層の断面形状:左右対称 台金内周端面の傾斜角度:10゜
【0037】[実施例1] W1=0.3mm W2=1.2mm=W1×4 T2=0.07mm=T×0.22 T1=0.12mm=T2×1.71
【0038】[実施例2] W1=1mm W2=2mm=W1×2 T2=0.08mm=T×0.25 T1=0.11mm=T2×1.375
【0039】[実施例3] W1=2mm W2=3mm=W1×1.5 T2=0.09mm=T×0.28 T1=0.10mm=T2×1.11
【0040】[実施例4]金属めっき相の組成をNi−
15%Coとすることにより、金属めっき相のビッカー
ス硬度を400とした。他の構成は実施例1と全く同じ
である。
15%Coとすることにより、金属めっき相のビッカー
ス硬度を400とした。他の構成は実施例1と全く同じ
である。
【0041】[実施例5]実施例1と全く同じ断面形状
において、電着砥粒層12の台金内周側の先端部には、
破砕性に富んで切れ味が良好な天然破砕ダイヤモンドを
配置する一方、台金側面部には相対的に強靱な合成ダイ
ヤモンドが配置した。いずれも平均粒径は実施例1と同
じである。天然破砕ダイヤモンドの破砕性は45、合成
ダイヤモンドの破砕性は25であった。
において、電着砥粒層12の台金内周側の先端部には、
破砕性に富んで切れ味が良好な天然破砕ダイヤモンドを
配置する一方、台金側面部には相対的に強靱な合成ダイ
ヤモンドが配置した。いずれも平均粒径は実施例1と同
じである。天然破砕ダイヤモンドの破砕性は45、合成
ダイヤモンドの破砕性は25であった。
【0042】上記5種の内周刃砥石を使用して以下の条
件で切断試験を行い、インゴットの軸線方向への電着砥
粒層12の最大変位量(インゴット本体側への変位をマ
イナス、ウェーハ側への変位をプラスの数値で表す)の
経時変化を比較した。結果を表1に示す。なお、電着砥
粒層の最大変位量は、シリコンインゴットの切断開始位
置を基準(変位0)とし、一枚のウェーハを切り出す間
に、基準位置からインゴットの軸線方向へ電着砥粒層が
変位した最大距離をいい、電着砥粒層の最大変位量とウ
ェーハの反り量との間には相関がある。
件で切断試験を行い、インゴットの軸線方向への電着砥
粒層12の最大変位量(インゴット本体側への変位をマ
イナス、ウェーハ側への変位をプラスの数値で表す)の
経時変化を比較した。結果を表1に示す。なお、電着砥
粒層の最大変位量は、シリコンインゴットの切断開始位
置を基準(変位0)とし、一枚のウェーハを切り出す間
に、基準位置からインゴットの軸線方向へ電着砥粒層が
変位した最大距離をいい、電着砥粒層の最大変位量とウ
ェーハの反り量との間には相関がある。
【0043】[切断条件] 砥石周速:1150m/min 切り込み速度:40mm/min 切削液:純水 台金の初期張り上げ量:1200μm 被削材:6インチシリコンインゴット
【0044】
【表1】
【0045】比較例1では、切断初期からそり方向が一
定せず、切断距離が増すとプラスの反りが発生する傾向
が強くなって、好ましくなかった。比較例2の内周刃砥
石では、切断開始直後からマイナス反りが強く、切断距
離の増加、すなわち切断抵抗の増大に従ってマイナス反
りがさらに強くなり、ウェーハを60枚程度切り出した
時点で切断方向をコントロールできなくなり、切断作業
を中止した。
定せず、切断距離が増すとプラスの反りが発生する傾向
が強くなって、好ましくなかった。比較例2の内周刃砥
石では、切断開始直後からマイナス反りが強く、切断距
離の増加、すなわち切断抵抗の増大に従ってマイナス反
りがさらに強くなり、ウェーハを60枚程度切り出した
時点で切断方向をコントロールできなくなり、切断作業
を中止した。
【0046】これに対し、実施例1〜3の内周刃砥石で
は、切断距離や切断抵抗に依らず安定したマイナス反り
を示し、切断により得られたウェーハには、所望方向に
安定した曲がりが生じていた。
は、切断距離や切断抵抗に依らず安定したマイナス反り
を示し、切断により得られたウェーハには、所望方向に
安定した曲がりが生じていた。
【0047】また、500枚切断が完了した時点での各
内周刃砥石の電着砥粒層の全体厚さを測定し、(切断後
の厚さ)/(切断作業前の厚さ)×100を刃痩せ率と
して評価した。その結果は以下の通りだった。 比較例1:11 実施例1:16 実施例2:14 実施例3:12 実施例4:8 実施例5:9
内周刃砥石の電着砥粒層の全体厚さを測定し、(切断後
の厚さ)/(切断作業前の厚さ)×100を刃痩せ率と
して評価した。その結果は以下の通りだった。 比較例1:11 実施例1:16 実施例2:14 実施例3:12 実施例4:8 実施例5:9
【0048】上記結果に示されるとおり、金属めっき相
のビッカース硬度を400とした実施例4、および破砕
性の異なる超砥粒を使い分けた実施例5では、刃痩せ率
を抑制することができた。
のビッカース硬度を400とした実施例4、および破砕
性の異なる超砥粒を使い分けた実施例5では、刃痩せ率
を抑制することができた。
【0049】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る内周
刃砥石においては、台金の第1面側における台金半径方
向への電着砥粒層の幅W1が、台金の第2面側における
台金半径方向への電着砥粒層の幅W2よりも小さく、第
1面側において切粉の排出性が良好である。同時に、第
1面から電着砥粒層の表面までの最大厚さT1が、第2
面から電着砥粒層の表面までの最大厚さT2よりも大き
いため、電着砥粒層の厚さ方向中心が第1面側に偏って
いる。したがって、この内周刃砥石は特別なドレッシン
グを行わなくとも、被削材を切断していくにつれて第1
面側に刃先が反れていくので、切断面に所望の方向への
反りを生じさせることが容易である。しかも、上記各作
用は、電着砥粒層の摩耗による影響を比較的受けにくい
ので、反り発生効果が長期間持続するという利点を有す
る。
刃砥石においては、台金の第1面側における台金半径方
向への電着砥粒層の幅W1が、台金の第2面側における
台金半径方向への電着砥粒層の幅W2よりも小さく、第
1面側において切粉の排出性が良好である。同時に、第
1面から電着砥粒層の表面までの最大厚さT1が、第2
面から電着砥粒層の表面までの最大厚さT2よりも大き
いため、電着砥粒層の厚さ方向中心が第1面側に偏って
いる。したがって、この内周刃砥石は特別なドレッシン
グを行わなくとも、被削材を切断していくにつれて第1
面側に刃先が反れていくので、切断面に所望の方向への
反りを生じさせることが容易である。しかも、上記各作
用は、電着砥粒層の摩耗による影響を比較的受けにくい
ので、反り発生効果が長期間持続するという利点を有す
る。
【図1】 本発明に係る内周刃砥石の第1実施形態にお
ける電着砥粒層の断面拡大図である。
ける電着砥粒層の断面拡大図である。
【図2】 同実施形態の作用効果を説明するための断面
拡大図である。
拡大図である。
【図3】 本発明に係る内周刃砥石の第2実施形態にお
ける電着砥粒層の断面拡大図である。
ける電着砥粒層の断面拡大図である。
【図4】 第1実施形態の内周刃砥石の製造方法を示す
断面拡大図である。
断面拡大図である。
【図5】 一般的な内周刃砥石を示す正面図である。
10 台金 10A 第1面 10B 第2面 12 電着砥粒層 W1 台金の第1面側における台金半径方向への電着砥
粒層の幅 W2 台金の第2面側における台金半径方向への電着砥
粒層の幅 T1 第1面から電着砥粒層の表面までの最大厚さ T2 第2面から電着砥粒層の表面までの最大厚さ T 電着砥粒層全体の厚さ D 電着砥粒層の厚さ中心と、台金の厚さ中心との偏心
量 20 マスク用フランジ(第1マスク治具+第2マスク
治具) 22 突条部 24 第1段部 26 第2段部 W3 第1面の露出幅 W4 第2面の露出幅 T3 第1面側での間隙量 T4 第2面側での間隙量
粒層の幅 W2 台金の第2面側における台金半径方向への電着砥
粒層の幅 T1 第1面から電着砥粒層の表面までの最大厚さ T2 第2面から電着砥粒層の表面までの最大厚さ T 電着砥粒層全体の厚さ D 電着砥粒層の厚さ中心と、台金の厚さ中心との偏心
量 20 マスク用フランジ(第1マスク治具+第2マスク
治具) 22 突条部 24 第1段部 26 第2段部 W3 第1面の露出幅 W4 第2面の露出幅 T3 第1面側での間隙量 T4 第2面側での間隙量
Claims (6)
- 【請求項1】 円環板状の台金と、この台金の内周縁部
の全周に亙って形成された電着砥粒層とを有し、前記電
着砥粒層は金属めっき相中に超砥粒を分散したものであ
り、前記台金の第1面側における台金半径方向への前記
電着砥粒層の幅をW1、前記第1面から前記電着砥粒層
の表面までの最大厚さをT1、前記台金の第2面側にお
ける台金半径方向への前記電着砥粒層の幅をW2、前記
第2面から前記電着砥粒層の表面までの最大厚さをT
2、前記電着砥粒層の全体厚さをTとした場合に、 0.2mm≦W1≦4mm W1×1.2≦W2≦W1×5 T2≧T×1/5 T1≧1.1×T2 の関係を満たすことを特徴とする内周刃砥石。 - 【請求項2】 前記金属めっき相はビッカース硬さが4
00kg/mm2 以上であることを特徴とする請求項1
記載の内周刃砥石。 - 【請求項3】 前記電着砥粒層の台金中心側の先端部に
は、天然破砕ダイヤモンドが配置される一方、側面部に
は相対的に強靱な合成ダイヤモンドが配置されているこ
とを特徴とする請求項1または2記載の内周刃砥石。 - 【請求項4】 前記台金の内周縁の断面形状は、前記台
金の中心側に向けて凸形状をなしていることを特徴とす
る請求項1〜3のいずれかに記載の内周刃砥石。 - 【請求項5】 円環板状の台金の第1面側に、前記台金
の側面の外周縁から台金径方向に第1幅の領域を露出す
るための第1段部が形成された第1マスク部材を配置す
るとともに、前記台金の第2面側には、前記台金の側面
の外周縁から台金径方向に前記第1幅よりも大きい第2
幅の領域を露出するための第2段部が形成された第2マ
スク部材を配置し、前記第1段部の側面と前記台金の第
1面との間の台金厚さ方向の間隙量を、前記第2段部の
側面と前記台金の第2面との間の台金厚さ方向の間隙量
よりも大とした状態で、前記第1および第2マスク部材
および前記台金の内周側に超砥粒を分散させためっき液
を配置し、前記台金の内周縁部に金属めっき相を析出さ
せながら超砥粒を固着することにより、前記第1面側で
は相対的に厚くて台金径方向の幅が小さく、前記第2面
側では相対的に薄くて台金径方向の幅が大きい電着砥粒
層を形成することを特徴とする内周刃砥石の製造方法。 - 【請求項6】 前記第1マスク部材および前記第2マス
ク部材は一体的なスペーサとして構成され、このスペー
サと前記台金とを交互に複数配置した状態で各台金の内
周縁にそれぞれ電着砥粒層を形成することを特徴とする
請求項5記載の内周刃砥石の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1168497A JPH10202537A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 内周刃砥石およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1168497A JPH10202537A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 内周刃砥石およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10202537A true JPH10202537A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11784848
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1168497A Withdrawn JPH10202537A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 内周刃砥石およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10202537A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013111707A (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Allied Material Corp | 電着超砥粒工具およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-01-24 JP JP1168497A patent/JPH10202537A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013111707A (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Allied Material Corp | 電着超砥粒工具およびその製造方法 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040406 |