JPH10203894A - 熱分解窒化ホウ素容器およびその製造方法 - Google Patents
熱分解窒化ホウ素容器およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH10203894A JPH10203894A JP9017686A JP1768697A JPH10203894A JP H10203894 A JPH10203894 A JP H10203894A JP 9017686 A JP9017686 A JP 9017686A JP 1768697 A JP1768697 A JP 1768697A JP H10203894 A JPH10203894 A JP H10203894A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- boron nitride
- pyrolytic boron
- doping
- raw material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 本発明は、長時間操業をしても原料熔融金属
が容器の内表面に這い上がって漏出したり、液滴が落下
するのを抑制することができ、しかも安定使用が可能な
熱分解窒化ホウ素容器を、簡単かつ低コストで提供し、
分子線エピタキシー操業の安定化とエピタキシャル膜の
品質向上をはかる。また、ボート法による化合物半導体
単結晶製造用容器として用いられるPBN容器の場合に
も、応力の発生を抑制し、双晶や多結晶を発生させない
PBN容器を簡単かつ低コストで提供して操業の安定化
と品質向上をはかる。 【解決手段】 熱分解窒化ホウ素容器において、該容器
の内表面にドープ元素をドープしたドープ層を設け、原
料融液との濡れ性を変化させたことを特徴とする熱分解
窒化ホウ素容器。
が容器の内表面に這い上がって漏出したり、液滴が落下
するのを抑制することができ、しかも安定使用が可能な
熱分解窒化ホウ素容器を、簡単かつ低コストで提供し、
分子線エピタキシー操業の安定化とエピタキシャル膜の
品質向上をはかる。また、ボート法による化合物半導体
単結晶製造用容器として用いられるPBN容器の場合に
も、応力の発生を抑制し、双晶や多結晶を発生させない
PBN容器を簡単かつ低コストで提供して操業の安定化
と品質向上をはかる。 【解決手段】 熱分解窒化ホウ素容器において、該容器
の内表面にドープ元素をドープしたドープ層を設け、原
料融液との濡れ性を変化させたことを特徴とする熱分解
窒化ホウ素容器。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱分解窒化ホウ素
容器、特に分子線エピタキシー(Molecular BeamEpitax
y、以下MBEと略称する) 法において、分子線源を収納
する容器、並びにLEC法、垂直温度傾斜凝固法および
水平ブリッジマン法による化合物半導体単結晶製造用容
器として用いられる熱分解窒化ホウ素容器に関するもの
である。
容器、特に分子線エピタキシー(Molecular BeamEpitax
y、以下MBEと略称する) 法において、分子線源を収納
する容器、並びにLEC法、垂直温度傾斜凝固法および
水平ブリッジマン法による化合物半導体単結晶製造用容
器として用いられる熱分解窒化ホウ素容器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】MBE法は薄膜成長室を10-6〜10-11Tor
r という超高真空とし、 分子線源となる原料を充填した
容器を例えば500 〜1500℃に加熱して熔融原料から発生
する分子線を加熱された基板上に当てることにより、数
原子層レベルの制御が可能な薄膜の製造方法である。特
に、Ga As 等の化合物半導体のエピタキシャル膜の製
造には広く用いられており、 分子線源容器の材質として
は純度、 耐熱性、 強度等の点から化学気相蒸着( 以下、
CVDと略称する) 反応による熱分解窒化ホウ素(以下
PBNと略称する)が広く用いられている。
r という超高真空とし、 分子線源となる原料を充填した
容器を例えば500 〜1500℃に加熱して熔融原料から発生
する分子線を加熱された基板上に当てることにより、数
原子層レベルの制御が可能な薄膜の製造方法である。特
に、Ga As 等の化合物半導体のエピタキシャル膜の製
造には広く用いられており、 分子線源容器の材質として
は純度、 耐熱性、 強度等の点から化学気相蒸着( 以下、
CVDと略称する) 反応による熱分解窒化ホウ素(以下
PBNと略称する)が広く用いられている。
【0003】従来、このようなMBE法においては、長
時間にわたり操業すると、原料熔融金属が容器内表面を
伝わって這い上がってドロップ状に付着したり、容器外
に漏出してヒーターその他の加熱部材、炉内部材に付着
して、これらを腐食、変質させたり、破損やヒーターの
短絡を生じたりすると言うトラブルを起こしていた。特
に、蒸発、飛散した原料金属が、低温の容器開口部内表
面に付着し易く、この付着物が時間の経過と共に内壁を
這い上がり、容器外に漏出したり、あるいは原料融液に
落下して原料の液滴をまき散らすこともある。このよう
なことが起こると、これらの部材の寿命を短縮せしめ、
コストの上昇、操業の不安定化をもたらす他、飛散した
液滴が基板にも付着し、エピタキシャル膜に欠陥が形成
されることにもなる。
時間にわたり操業すると、原料熔融金属が容器内表面を
伝わって這い上がってドロップ状に付着したり、容器外
に漏出してヒーターその他の加熱部材、炉内部材に付着
して、これらを腐食、変質させたり、破損やヒーターの
短絡を生じたりすると言うトラブルを起こしていた。特
に、蒸発、飛散した原料金属が、低温の容器開口部内表
面に付着し易く、この付着物が時間の経過と共に内壁を
這い上がり、容器外に漏出したり、あるいは原料融液に
落下して原料の液滴をまき散らすこともある。このよう
なことが起こると、これらの部材の寿命を短縮せしめ、
コストの上昇、操業の不安定化をもたらす他、飛散した
液滴が基板にも付着し、エピタキシャル膜に欠陥が形成
されることにもなる。
【0004】このような問題は容器材質であるPBNと
熔融物との濡れ性に起因すると考えられており、その解
決策として、容器内に温度分布をつけるために、吸光体
を設け、ヒーター密度を変える(特開平5-44020 号公報
参照)、容器内面を鏡面仕上げする(特開平6-172083号
公報参照) 等の提案がされている。しかし、 このような
方法では、設備が高価になる、 効果が不十分である等の
問題点があった。
熔融物との濡れ性に起因すると考えられており、その解
決策として、容器内に温度分布をつけるために、吸光体
を設け、ヒーター密度を変える(特開平5-44020 号公報
参照)、容器内面を鏡面仕上げする(特開平6-172083号
公報参照) 等の提案がされている。しかし、 このような
方法では、設備が高価になる、 効果が不十分である等の
問題点があった。
【0005】また、垂直温度傾斜凝固法および水平ブリ
ッジマン法による化合物半導体単結晶製造用容器として
用いられるPBN容器の場合には、定形容器内に原料融
液を保持し、 温度勾配をつけて結晶を成長させるボート
法においても、 容器と熔融物との濡れ性が大き過ぎる
と、 応力の発生により双晶や多結晶になってしまうとい
う不具合が発生する。 さらにLEC法では、通常熱対流が激しく、これを抑制
する必要があるが、高温下での温度分布を制御するのは
困難であり、湯面とルツボ内壁との濡れ性の問題から結
晶が乱れ易くなることもある。
ッジマン法による化合物半導体単結晶製造用容器として
用いられるPBN容器の場合には、定形容器内に原料融
液を保持し、 温度勾配をつけて結晶を成長させるボート
法においても、 容器と熔融物との濡れ性が大き過ぎる
と、 応力の発生により双晶や多結晶になってしまうとい
う不具合が発生する。 さらにLEC法では、通常熱対流が激しく、これを抑制
する必要があるが、高温下での温度分布を制御するのは
困難であり、湯面とルツボ内壁との濡れ性の問題から結
晶が乱れ易くなることもある。
【0006】この解決策として、PBN容器の表面を凹
凸形状にして濡れ性を改善し、単結晶の成長を可能にす
るという提案(特開平4-228500号公報参照)がなされて
いる。しかしながら、実際には凹凸面のため、応力集中
が発生し、ルツボが破壊し易く、寿命が短いものとなっ
ている。
凸形状にして濡れ性を改善し、単結晶の成長を可能にす
るという提案(特開平4-228500号公報参照)がなされて
いる。しかしながら、実際には凹凸面のため、応力集中
が発生し、ルツボが破壊し易く、寿命が短いものとなっ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決するためになされたもので、長時間操業し
ても原料熔融金属が容器の内表面にドロップ状に付着し
たり、這い上がって漏出したりするのを抑制することが
でき、しかも安定使用が可能なPBN容器を、簡単かつ
低コストで提供することで、分子線エピタキシー操業の
安定化とエピタキシャル膜の品質向上を図ることを主目
的とする。また、垂直温度傾斜凝固法および水平ブリッ
ジマン法による化合物半導体単結晶製造用容器として用
いられるPBN容器の場合には、定形容器内に原料融液
を保持し、 温度勾配をつけて結晶を成長させるボート法
においても、 容器と熔融物との濡れ性を改善して応力の
発生を抑制し、双晶や多結晶を発生させないようにし、
しかも安定使用が可能なPBN容器を、簡単かつ低コス
トで提供することで、化合物半導体単結晶製造操業の安
定化と品質向上を図るものである。さらにLEC法で
は、温度分布を制御して熱対流を抑え、結晶の乱れを抑
えて操業の安定化と品質向上を目的とする。
問題点を解決するためになされたもので、長時間操業し
ても原料熔融金属が容器の内表面にドロップ状に付着し
たり、這い上がって漏出したりするのを抑制することが
でき、しかも安定使用が可能なPBN容器を、簡単かつ
低コストで提供することで、分子線エピタキシー操業の
安定化とエピタキシャル膜の品質向上を図ることを主目
的とする。また、垂直温度傾斜凝固法および水平ブリッ
ジマン法による化合物半導体単結晶製造用容器として用
いられるPBN容器の場合には、定形容器内に原料融液
を保持し、 温度勾配をつけて結晶を成長させるボート法
においても、 容器と熔融物との濡れ性を改善して応力の
発生を抑制し、双晶や多結晶を発生させないようにし、
しかも安定使用が可能なPBN容器を、簡単かつ低コス
トで提供することで、化合物半導体単結晶製造操業の安
定化と品質向上を図るものである。さらにLEC法で
は、温度分布を制御して熱対流を抑え、結晶の乱れを抑
えて操業の安定化と品質向上を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本発明の請求項1に記載した発明は、熱分解窒
化ホウ素容器において、該容器の内表面にドープ元素を
ドープしたドープ層を設け、原料融液との濡れ性を変化
させたことを特徴とする熱分解窒化ホウ素容器である。
このように、分子線エピタキシー用分子線源用、LEC
法化合物半導体単結晶製造用、ボート法の垂直温度傾斜
凝固法化合物半導体単結晶製造用、または、ボート法の
水平ブリッジマン法化合物半導体単結晶用容器として用
いられる熱分解窒化ホウ素容器の内表面の原料融液に対
する濡れ性を変化させることにより、原料熔融金属の這
い上がり現象やドロップ現象を効果に抑制することがで
きる。
るため、本発明の請求項1に記載した発明は、熱分解窒
化ホウ素容器において、該容器の内表面にドープ元素を
ドープしたドープ層を設け、原料融液との濡れ性を変化
させたことを特徴とする熱分解窒化ホウ素容器である。
このように、分子線エピタキシー用分子線源用、LEC
法化合物半導体単結晶製造用、ボート法の垂直温度傾斜
凝固法化合物半導体単結晶製造用、または、ボート法の
水平ブリッジマン法化合物半導体単結晶用容器として用
いられる熱分解窒化ホウ素容器の内表面の原料融液に対
する濡れ性を変化させることにより、原料熔融金属の這
い上がり現象やドロップ現象を効果に抑制することがで
きる。
【0009】そして、前記ドープ元素を、II、III、IV、V
およびVI族元素から選択される1種又は2種以上とし
(請求項2)、またはB、 C、 N、 O、 Al、Si、P、
S、 Ga、As およびIn から選択される1種または2種
以上とし(請求項3)とし、あるいは容器構成元素、分
子線エピタキシー用分子線源元素或いは化合物半導体単
結晶製造用原料元素と同一とする(請求項4)ことがで
きる。このようにして選んだドープ元素を熱分解窒化ホ
ウ素容器の内表面にドープすれば、容器内表面と原料融
液との濡れ性が確実に変化し、容器上部での原料の這い
上がり現象や原料の付着を防止することができる。
およびVI族元素から選択される1種又は2種以上とし
(請求項2)、またはB、 C、 N、 O、 Al、Si、P、
S、 Ga、As およびIn から選択される1種または2種
以上とし(請求項3)とし、あるいは容器構成元素、分
子線エピタキシー用分子線源元素或いは化合物半導体単
結晶製造用原料元素と同一とする(請求項4)ことがで
きる。このようにして選んだドープ元素を熱分解窒化ホ
ウ素容器の内表面にドープすれば、容器内表面と原料融
液との濡れ性が確実に変化し、容器上部での原料の這い
上がり現象や原料の付着を防止することができる。
【0010】そして、前記ドープ層の厚みを容器の内表
面から少なくとも10nm以上100 μm以下とし(請求項
5)、前記ドープ層のドープ面積を容器開口部口縁から
底部にかけて全内表面積の10〜100 %の面積とし(請求
項6)、前記ドープ層のドープ元素濃度を1〜1000ppm
とし(請求項7)、前記ドープ層のドープ元素濃度が、
容器の内表面から熱分解窒化ホウ素バルク内にかけて段
階的にまたは漸次に小さくなる分布であるようにドープ
すれば(請求項8)、濡れ性が改善され、ドロップ現象
や這い上がり現象が抑制される。
面から少なくとも10nm以上100 μm以下とし(請求項
5)、前記ドープ層のドープ面積を容器開口部口縁から
底部にかけて全内表面積の10〜100 %の面積とし(請求
項6)、前記ドープ層のドープ元素濃度を1〜1000ppm
とし(請求項7)、前記ドープ層のドープ元素濃度が、
容器の内表面から熱分解窒化ホウ素バルク内にかけて段
階的にまたは漸次に小さくなる分布であるようにドープ
すれば(請求項8)、濡れ性が改善され、ドロップ現象
や這い上がり現象が抑制される。
【0011】このように、容器材質であるPBNと原料
融液との濡れ性を改善したドープ層を有する熱分解窒化
ホウ素容器の用途は、分子線エピタキシー用分子線源
用、LEC法の化合物半導体単結晶製造用、ボート法の
垂直温度傾斜凝固法化合物半導体単結晶製造用またはボ
ート法の水平ブリッジマン法化合物半導体単結晶製造用
として有効に利用される(請求項9)。
融液との濡れ性を改善したドープ層を有する熱分解窒化
ホウ素容器の用途は、分子線エピタキシー用分子線源
用、LEC法の化合物半導体単結晶製造用、ボート法の
垂直温度傾斜凝固法化合物半導体単結晶製造用またはボ
ート法の水平ブリッジマン法化合物半導体単結晶製造用
として有効に利用される(請求項9)。
【0012】次に、請求項10に記載した発明は、前記
ドープ元素のドープ方法として、グラファイト製の芯金
上に熱分解窒化ホウ素をCVD反応により成長させるに
際し、ドープ元素を原料ガスに混入してCVD反応させ
てドープ層を形成させ、次いで原料ガスのみで所望の容
器厚みまでCVD反応を続けることを特徴とする熱分解
窒化ホウ素容器の製造方法である。また、請求項11に
記載した発明は、前記ドープ元素のドープ方法として、
既製の熱分解窒化ホウ素容器の内表面にCVD法、スパ
ッタまたは蒸着によるPVD法および塗布法の内から選
択した方法でドープ元素の薄膜を形成した後、該薄膜を
熱拡散させてドープ層を形成することを特徴とする熱分
解窒化ホウ素容器の製造方法であり、これらの製造方法
により作られたドープ層を有するPBN容器はその内表
面の濡れ性が容器の使用目的に応じて改善されているの
で安定操業が可能となり、品質が格段と向上したものと
なる。
ドープ元素のドープ方法として、グラファイト製の芯金
上に熱分解窒化ホウ素をCVD反応により成長させるに
際し、ドープ元素を原料ガスに混入してCVD反応させ
てドープ層を形成させ、次いで原料ガスのみで所望の容
器厚みまでCVD反応を続けることを特徴とする熱分解
窒化ホウ素容器の製造方法である。また、請求項11に
記載した発明は、前記ドープ元素のドープ方法として、
既製の熱分解窒化ホウ素容器の内表面にCVD法、スパ
ッタまたは蒸着によるPVD法および塗布法の内から選
択した方法でドープ元素の薄膜を形成した後、該薄膜を
熱拡散させてドープ層を形成することを特徴とする熱分
解窒化ホウ素容器の製造方法であり、これらの製造方法
により作られたドープ層を有するPBN容器はその内表
面の濡れ性が容器の使用目的に応じて改善されているの
で安定操業が可能となり、品質が格段と向上したものと
なる。
【0013】以下、本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。本発明者等
は、MBE法における原料融液の這い上がり現象、ドロ
ップ現象を抑制するために種々検討した結果、これには
PBN容器内表面と原料融液との濡れ性を改善すれば有
効であることに着目し、本発明を完成させたものであ
る。即ち、本発明は、PBN容器内表面と原料融液との
接触界面および接触全面における濡れ性を小さく(また
は濡れ難く)することによって原料熔融金属による基板
の汚染を防止し、欠陥のないエピタキシャル膜の成長を
可能とするものである。また、ボート法の垂直温度傾斜
凝固法、水平ブリッジマン法では、化合物半導体融液と
PBN容器との濡れ性を改善して、濡れ難くすれば、単
結晶製造時に応力がかからず双晶化や多結晶化を防ぎ、
歩留まりを向上させるものである。さらに、容器の強度
的にも強く、長寿命で、設備コストが安くなる。さら
に、LEC法でも、濡れ性を改善して濡れ難くすれば、
接触面に応力がかからず結晶の乱れを抑えることができ
る。
本発明はこれらに限定されるものではない。本発明者等
は、MBE法における原料融液の這い上がり現象、ドロ
ップ現象を抑制するために種々検討した結果、これには
PBN容器内表面と原料融液との濡れ性を改善すれば有
効であることに着目し、本発明を完成させたものであ
る。即ち、本発明は、PBN容器内表面と原料融液との
接触界面および接触全面における濡れ性を小さく(また
は濡れ難く)することによって原料熔融金属による基板
の汚染を防止し、欠陥のないエピタキシャル膜の成長を
可能とするものである。また、ボート法の垂直温度傾斜
凝固法、水平ブリッジマン法では、化合物半導体融液と
PBN容器との濡れ性を改善して、濡れ難くすれば、単
結晶製造時に応力がかからず双晶化や多結晶化を防ぎ、
歩留まりを向上させるものである。さらに、容器の強度
的にも強く、長寿命で、設備コストが安くなる。さら
に、LEC法でも、濡れ性を改善して濡れ難くすれば、
接触面に応力がかからず結晶の乱れを抑えることができ
る。
【0014】本発明者等は先ず、濡れ性の改善方法につ
いて検討した。濡れ性とは、 本来界面現象で、 本発明で
は、固体であるPBN容器内表面と液体である原料金属
或いは化合物半導体の熔融物との接触境界面における接
触角または接触全面における分子間付着力で表されるか
ら、 濡れ性を変えるには容器の材質を変えることにな
る。 しかしPBNは、 その化学的安定性、 純度、 耐熱
性、強度等の点から本発明の目的としている用途では変
更することはできず、 従って接触面である容器内表面の
みの材質をドープ元素をドープして改質することを試み
た。
いて検討した。濡れ性とは、 本来界面現象で、 本発明で
は、固体であるPBN容器内表面と液体である原料金属
或いは化合物半導体の熔融物との接触境界面における接
触角または接触全面における分子間付着力で表されるか
ら、 濡れ性を変えるには容器の材質を変えることにな
る。 しかしPBNは、 その化学的安定性、 純度、 耐熱
性、強度等の点から本発明の目的としている用途では変
更することはできず、 従って接触面である容器内表面の
みの材質をドープ元素をドープして改質することを試み
た。
【0015】その結果、ドープ元素としては、PBNと
原料融液との濡れ性を変更することができるものであれ
ば、原則として何を用いてもよいが、ドープガスにより
簡単にドープすることが可能である等の点から、II、II
I、IV、VおよびVI族元素から選択される1種又は2種以
上、具体的には、B、 C、 N、 O、 Al、Si、P、 S、 G
a、As およびIn から選択される1種または2種以上で
あり、さらに詳しくは、容器構成元素、分子線エピタキ
シー用分子線源元素或いは化合物半導体単結晶製造用原
料元素と同一である元素とすればよく、原料融液を、ひ
いては製造するエピタキシー膜、化合物半導体単結晶に
不純物として悪影響を与えない。
原料融液との濡れ性を変更することができるものであれ
ば、原則として何を用いてもよいが、ドープガスにより
簡単にドープすることが可能である等の点から、II、II
I、IV、VおよびVI族元素から選択される1種又は2種以
上、具体的には、B、 C、 N、 O、 Al、Si、P、 S、 G
a、As およびIn から選択される1種または2種以上で
あり、さらに詳しくは、容器構成元素、分子線エピタキ
シー用分子線源元素或いは化合物半導体単結晶製造用原
料元素と同一である元素とすればよく、原料融液を、ひ
いては製造するエピタキシー膜、化合物半導体単結晶に
不純物として悪影響を与えない。
【0016】このドープ層の厚みは、容器の内表面から
少なくとも10nm以上100 μm 以下であるのがよく、100n
m 未満ではドープ層が容易に剥離してしまい、10 μm を
超えると容器全体としての強度が弱くなってしまう。 ドープ層のドープ面積は、容器開口部口縁から底部にか
けて全内表面積の10〜100 %の面積がよく、10%未満で
は原料液面をカバーすることができず、効果がない。ド
ープ層のドープ元素濃度は、1〜1000ppm がよく、好ま
しくは5〜100ppmがよい。1ppm 未満では濡れ性を変え
る効果が無く、1000ppmを超えると膨張率が変化して強度
が低下してしまう。 また、ドープ元素濃度が、容器の内
表面から熱分解窒化ホウ素バルク内にかけて段階的にま
たは漸次に小さくなる分布を持たせてもよい。
少なくとも10nm以上100 μm 以下であるのがよく、100n
m 未満ではドープ層が容易に剥離してしまい、10 μm を
超えると容器全体としての強度が弱くなってしまう。 ドープ層のドープ面積は、容器開口部口縁から底部にか
けて全内表面積の10〜100 %の面積がよく、10%未満で
は原料液面をカバーすることができず、効果がない。ド
ープ層のドープ元素濃度は、1〜1000ppm がよく、好ま
しくは5〜100ppmがよい。1ppm 未満では濡れ性を変え
る効果が無く、1000ppmを超えると膨張率が変化して強度
が低下してしまう。 また、ドープ元素濃度が、容器の内
表面から熱分解窒化ホウ素バルク内にかけて段階的にま
たは漸次に小さくなる分布を持たせてもよい。
【0017】そして、本発明者等は、このPBN容器の
内表面に濡れ性が変化する層を形成させる方法として、
次の二つの方法を開発した。その(1) はPBN容器を製
造する際に、先ず内表面に相当するドープ層を形成さ
せ、その後PBN層を積層させる方法でありCo CVD
法と呼ぶ、その(2) は既製のPBN容器の内表面からド
ープ元素を熱拡散法によりドープさせる方法である。
内表面に濡れ性が変化する層を形成させる方法として、
次の二つの方法を開発した。その(1) はPBN容器を製
造する際に、先ず内表面に相当するドープ層を形成さ
せ、その後PBN層を積層させる方法でありCo CVD
法と呼ぶ、その(2) は既製のPBN容器の内表面からド
ープ元素を熱拡散法によりドープさせる方法である。
【0018】以下、これらの方法を詳述する。 (1)Co CVD法:PBN容器の製造は、その内型に
相当するグラファイト製の芯金上にPBNをCVD法に
より蒸着させ、 その後芯金と分離して容器の成形体を得
るが、Co CVD法では蒸着初期において原料ガス中に
ドープ元素を含むガスを混合して反応させて芯金にドー
プ層を形成させる。例えば原料ガスとしてBCl3( また
はBF3 またはB2 H4)+NH3(またはN2 +H2)中に
ドープ元素を含むガスとしてGa(CH3)3(b.p.55.8℃)、
As Cl3(b.p.13 ℃)、In(CH3)3(b.p.136 ℃)、Al(C
H3)3(b.p.125.4 ℃) 或いはPCl3(b.p.76 ℃) 等を混
入し、10Torr 以下の圧力下、1600 〜2000℃の高温で所望
する形状のグラファイト製芯金上にCVD反応によって
所望の厚さにドープ層を成長させ、その後PBNの原料
ガスだけに切り替えて前記同様の反応条件下にCVD反
応を継続させ、必要な膜厚までPBNを析出させた後、
常温まで冷却し、芯金を除去して容器内面にドープ層を
有するPBN容器を製造することができる。
相当するグラファイト製の芯金上にPBNをCVD法に
より蒸着させ、 その後芯金と分離して容器の成形体を得
るが、Co CVD法では蒸着初期において原料ガス中に
ドープ元素を含むガスを混合して反応させて芯金にドー
プ層を形成させる。例えば原料ガスとしてBCl3( また
はBF3 またはB2 H4)+NH3(またはN2 +H2)中に
ドープ元素を含むガスとしてGa(CH3)3(b.p.55.8℃)、
As Cl3(b.p.13 ℃)、In(CH3)3(b.p.136 ℃)、Al(C
H3)3(b.p.125.4 ℃) 或いはPCl3(b.p.76 ℃) 等を混
入し、10Torr 以下の圧力下、1600 〜2000℃の高温で所望
する形状のグラファイト製芯金上にCVD反応によって
所望の厚さにドープ層を成長させ、その後PBNの原料
ガスだけに切り替えて前記同様の反応条件下にCVD反
応を継続させ、必要な膜厚までPBNを析出させた後、
常温まで冷却し、芯金を除去して容器内面にドープ層を
有するPBN容器を製造することができる。
【0019】(2) 熱拡散法:成形された既製のPBN容
器内面に、CVD法、スパッタまたは蒸着によるPVD
法、 フィルム貼着法、 ディップ法または塗布法等によ
り、ドープ元素の薄膜を形成させた後、この薄膜を真空
下500 〜1500℃で数時間熱処理してドープ元素をPBN
バルク中に熱拡散させてドープ層を形成させる。 例えば
Al、As またはGa を真空蒸着によりPBN容器内面に
Al (またはAs 、Ga )薄膜を形成させ、真空中500
〜1500℃で数時間加熱し、熱拡散ドープ層を形成させ
る。その後、表面に高濃度に残留するドープ元素を酸洗
浄により除去する。
器内面に、CVD法、スパッタまたは蒸着によるPVD
法、 フィルム貼着法、 ディップ法または塗布法等によ
り、ドープ元素の薄膜を形成させた後、この薄膜を真空
下500 〜1500℃で数時間熱処理してドープ元素をPBN
バルク中に熱拡散させてドープ層を形成させる。 例えば
Al、As またはGa を真空蒸着によりPBN容器内面に
Al (またはAs 、Ga )薄膜を形成させ、真空中500
〜1500℃で数時間加熱し、熱拡散ドープ層を形成させ
る。その後、表面に高濃度に残留するドープ元素を酸洗
浄により除去する。
【0020】このドープ層は、これを形成することによ
ってPBN容器内表面と原料融液との濡れ性を変え、境
界面で起こり易い原料融液の這い上がり現象やドロップ
現象を防止したり、固液接触全面で起こる応力集中を排
除するのが目的であるから、その目的に応じてドープ層
のドープ面積、ドープ濃度およびドープ層厚さを調整す
ることができる。このドープ面積を制御するには、例え
ばCo CVD法の場合は、不要面積を機械的に研磨すれ
ばよいし、熱拡散法の場合はドープ元素による薄膜形成
面積を予め決めておくか、ドープ後不要面積を機械的に
研磨すればよい。また、ドープ層の厚さを制御するに
は、例えばCo CVD反応中にドープガスを導入する時
間を調整すればよいし、ドープ濃度或いはドープ濃度分
布の制御は、導入されるガス中のドープガスの濃度を調
整することによって簡単に行うことができる。
ってPBN容器内表面と原料融液との濡れ性を変え、境
界面で起こり易い原料融液の這い上がり現象やドロップ
現象を防止したり、固液接触全面で起こる応力集中を排
除するのが目的であるから、その目的に応じてドープ層
のドープ面積、ドープ濃度およびドープ層厚さを調整す
ることができる。このドープ面積を制御するには、例え
ばCo CVD法の場合は、不要面積を機械的に研磨すれ
ばよいし、熱拡散法の場合はドープ元素による薄膜形成
面積を予め決めておくか、ドープ後不要面積を機械的に
研磨すればよい。また、ドープ層の厚さを制御するに
は、例えばCo CVD反応中にドープガスを導入する時
間を調整すればよいし、ドープ濃度或いはドープ濃度分
布の制御は、導入されるガス中のドープガスの濃度を調
整することによって簡単に行うことができる。
【0021】本発明のPBN容器内表面と原料融液との
濡れ性の評価は、例えば、MBE法の場合は、ルツボ内
の固液境界面の接触角を覗き窓から観測することによっ
て可能である。また、予めドープ層を持つ平板状PBN
テストピースを作製し、原料金属をのせて真空高温下に
熔融し接触角を測定すればよい。
濡れ性の評価は、例えば、MBE法の場合は、ルツボ内
の固液境界面の接触角を覗き窓から観測することによっ
て可能である。また、予めドープ層を持つ平板状PBN
テストピースを作製し、原料金属をのせて真空高温下に
熔融し接触角を測定すればよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0023】
(実施例1)グラファイト製MBE用ルツボ型芯金φ20
mm×100mmLをCVD炉内にセットし、減圧真空中で1800
℃まで昇温した所で、最初20分間PBN原料ガスとして
BCl3を1SLM 、NH3 を4SLM 、ドープガスとしてA
s Cl3を0.1SLM導入し、厚さ20μmPBN×ドープ濃度
50ppm As のCo CVD膜を得た後、ドープガスAsCl
3の供給のみを停止し、原料ガスで10時間反応を続けて
PBNを析出させた。冷却後、PBN成形体を芯金から
取り外し、 内表面全面にAs ドープ層を有するPBNル
ツボを得た。
mm×100mmLをCVD炉内にセットし、減圧真空中で1800
℃まで昇温した所で、最初20分間PBN原料ガスとして
BCl3を1SLM 、NH3 を4SLM 、ドープガスとしてA
s Cl3を0.1SLM導入し、厚さ20μmPBN×ドープ濃度
50ppm As のCo CVD膜を得た後、ドープガスAsCl
3の供給のみを停止し、原料ガスで10時間反応を続けて
PBNを析出させた。冷却後、PBN成形体を芯金から
取り外し、 内表面全面にAs ドープ層を有するPBNル
ツボを得た。
【0024】[エピタキシャル膜の成長]上記実施例1
で得られたルツボを用いて実際にMBE法でGa-Al-A
s のエピタキシャル膜を育成してみた。エピタキシャル
膜の成長は雰囲気圧力を10-10Torr、加熱温度を1000℃と
し、 PBN容器をGa 充填用容器として用いた。 育成さ
れたエピタキシャル膜の表面を光学顕微鏡で観察し、 そ
の表面欠陥密度を測定した。実施例1のAs ドープ層を
有するPBN容器を用いた場合には、ドロップ現象は少
なく、 育成されるエピタキシャル膜の表面欠陥密度は10
ケ/cm2と小さいものであった。
で得られたルツボを用いて実際にMBE法でGa-Al-A
s のエピタキシャル膜を育成してみた。エピタキシャル
膜の成長は雰囲気圧力を10-10Torr、加熱温度を1000℃と
し、 PBN容器をGa 充填用容器として用いた。 育成さ
れたエピタキシャル膜の表面を光学顕微鏡で観察し、 そ
の表面欠陥密度を測定した。実施例1のAs ドープ層を
有するPBN容器を用いた場合には、ドロップ現象は少
なく、 育成されるエピタキシャル膜の表面欠陥密度は10
ケ/cm2と小さいものであった。
【0025】(実施例2)グラファイト製MBE用ルツ
ボ型芯金φ20mm×100mmLをCVD炉内にセットし、減圧
真空中で1800℃まで昇温した所で、原料ガスとしてBC
l3を1SLM 、NH3 を4SLM 供給し、10時間の反応で厚
さ1mmの成形体とし、 冷却後芯金から取り外してMBE
用PBNルツボを得た。次いで、その内面に真空蒸着に
よりGa 層を1μm蒸着した。その後、ルツボを1200℃
×5hr真空中で熱処理してGa をPBNにドープした。
ルツボ内表面に厚さ2μm×ドープ濃度100ppmのGa 拡
散層を得た。 [エピタキシャル膜の成長]上記実施例2で得られたル
ツボを用いて実施例1と同条件でMBE法でGa-Al-A
s エピタキシャル膜を育成してみた。 実施例2のGa ドープ層を有するPBN容器を用いた場
合には、ドロップ現象は少なく、 育成されるエピタキシ
ャル膜の表面欠陥密度は10ケ/cm2と小さいものであっ
た。
ボ型芯金φ20mm×100mmLをCVD炉内にセットし、減圧
真空中で1800℃まで昇温した所で、原料ガスとしてBC
l3を1SLM 、NH3 を4SLM 供給し、10時間の反応で厚
さ1mmの成形体とし、 冷却後芯金から取り外してMBE
用PBNルツボを得た。次いで、その内面に真空蒸着に
よりGa 層を1μm蒸着した。その後、ルツボを1200℃
×5hr真空中で熱処理してGa をPBNにドープした。
ルツボ内表面に厚さ2μm×ドープ濃度100ppmのGa 拡
散層を得た。 [エピタキシャル膜の成長]上記実施例2で得られたル
ツボを用いて実施例1と同条件でMBE法でGa-Al-A
s エピタキシャル膜を育成してみた。 実施例2のGa ドープ層を有するPBN容器を用いた場
合には、ドロップ現象は少なく、 育成されるエピタキシ
ャル膜の表面欠陥密度は10ケ/cm2と小さいものであっ
た。
【0026】(比較例1)グラファイト製MBE用ルツ
ボ型芯金φ20mm×100mmLをCVD炉内にセットし、減圧
真空中で1800℃まで昇温した所で、原料ガスとしてBC
l3を1SLM 、NH3 を4SLM 供給し、10時間の反応で厚
さ1mmのMBE用PBNルツボを得た。 [エピタキシャル膜の成長]上記比較例1で得られたル
ツボを用いて実施例1と同一条件で実際にMBE法でG
a-Al-As のエピタキシャル膜を育成してみた。比較例
1のドープ層を持たないPBN容器を用いた場合には、
ドロップ現象が激しく発生し、育成されるエピタキシャ
ル膜の表面欠陥密度は500 ケ/cm2と非常に多いものであ
った。 このようにAs やGa のドープ層を有するMBE法用P
BNルツボにより、 PBN内表面と原料融液との濡れ性
が改善されて、 ドロップ現象が少なくなり、 表面欠陥の
少ない良好なエピタキシャル膜を得た。
ボ型芯金φ20mm×100mmLをCVD炉内にセットし、減圧
真空中で1800℃まで昇温した所で、原料ガスとしてBC
l3を1SLM 、NH3 を4SLM 供給し、10時間の反応で厚
さ1mmのMBE用PBNルツボを得た。 [エピタキシャル膜の成長]上記比較例1で得られたル
ツボを用いて実施例1と同一条件で実際にMBE法でG
a-Al-As のエピタキシャル膜を育成してみた。比較例
1のドープ層を持たないPBN容器を用いた場合には、
ドロップ現象が激しく発生し、育成されるエピタキシャ
ル膜の表面欠陥密度は500 ケ/cm2と非常に多いものであ
った。 このようにAs やGa のドープ層を有するMBE法用P
BNルツボにより、 PBN内表面と原料融液との濡れ性
が改善されて、 ドロップ現象が少なくなり、 表面欠陥の
少ない良好なエピタキシャル膜を得た。
【0027】(実施例3)底部にシード挿入部を持った
垂直温度傾斜凝固法用容器のφ50mm×200mmLのグラファ
イト製芯金をCVD炉内にセットし、減圧後1800℃まで
昇温した。最初30分間原料ガスとして、BCl3を1SLM
、NH3 を4SLM 、ドープガスとしてPH3 を0.1SLM
導入し、次の30分間ドープガスであるPH3 のみを0.05
SLMに絞ってさらに30分間反応させた後、 PH3 の供給
を停止し、さらに原料ガスのみで10時間反応を続けて厚
さ1mmt の成形体を得た。冷却後PBN成形体を芯金か
ら取り外し、内表面全面にPドープ層を有するPBNシ
ード挿入部付き容器を得た。 [ 化合物半導体単結晶の育成]この容器にIn Pシード
単結晶を入れ、さらに1kgのIn P多結晶、液体封止剤
としてB2 O3 を300g入れ、炉内を1100℃に昇温し、I
n Pを融解させた後、シード部より徐々に冷却(3℃/
hr、10mm /hr)して、8回の単結晶成長を行ったとこ
ろ、7回が単結晶となり、1回が双晶、多結晶となって
しまった。
垂直温度傾斜凝固法用容器のφ50mm×200mmLのグラファ
イト製芯金をCVD炉内にセットし、減圧後1800℃まで
昇温した。最初30分間原料ガスとして、BCl3を1SLM
、NH3 を4SLM 、ドープガスとしてPH3 を0.1SLM
導入し、次の30分間ドープガスであるPH3 のみを0.05
SLMに絞ってさらに30分間反応させた後、 PH3 の供給
を停止し、さらに原料ガスのみで10時間反応を続けて厚
さ1mmt の成形体を得た。冷却後PBN成形体を芯金か
ら取り外し、内表面全面にPドープ層を有するPBNシ
ード挿入部付き容器を得た。 [ 化合物半導体単結晶の育成]この容器にIn Pシード
単結晶を入れ、さらに1kgのIn P多結晶、液体封止剤
としてB2 O3 を300g入れ、炉内を1100℃に昇温し、I
n Pを融解させた後、シード部より徐々に冷却(3℃/
hr、10mm /hr)して、8回の単結晶成長を行ったとこ
ろ、7回が単結晶となり、1回が双晶、多結晶となって
しまった。
【0028】(比較例2)原料ガスとしてBCl3を1SL
M 、NH3 を4SLM 導入し、11時間反応させた以外は実
施例3と同条件で反応させ、 厚さ1mmt のVGF用容器
を得た。 [ 化合物半導体単結晶の育成]この容器にIn Pシード
単結晶を入れ、さらに1kgのIn P多結晶、液体封止剤
としてB2 O3 を300g入れ、炉内を1100℃に昇温し、I
n Pを融解させた後、シード部より徐々に冷却(3℃/
hr、10mm /hr)して、8回の単結晶成長を行ったとこ
ろ、4回が単結晶化し、4回が双晶、多結晶となってし
まった。実施例3と比較例2に見られるように、ドープ
層を有するシード挿入部付きルツボを使用してLEC法
による化合物半導体単結晶の育成を行ったところ、濡れ
性が濡れにくくなった効果が顕著に発揮され、単結晶化
が7/8という高歩留まりを得た。
M 、NH3 を4SLM 導入し、11時間反応させた以外は実
施例3と同条件で反応させ、 厚さ1mmt のVGF用容器
を得た。 [ 化合物半導体単結晶の育成]この容器にIn Pシード
単結晶を入れ、さらに1kgのIn P多結晶、液体封止剤
としてB2 O3 を300g入れ、炉内を1100℃に昇温し、I
n Pを融解させた後、シード部より徐々に冷却(3℃/
hr、10mm /hr)して、8回の単結晶成長を行ったとこ
ろ、4回が単結晶化し、4回が双晶、多結晶となってし
まった。実施例3と比較例2に見られるように、ドープ
層を有するシード挿入部付きルツボを使用してLEC法
による化合物半導体単結晶の育成を行ったところ、濡れ
性が濡れにくくなった効果が顕著に発揮され、単結晶化
が7/8という高歩留まりを得た。
【0029】
【発明の効果】本発明は、ルツボまたはボート形PBN
容器内表面にドープ層を設けることによって金属熔融物
または化合物半導体熔融物である原料融液との濡れ性を
改善して、濡れ難くし、MBE法ではドロップ現象や這
い上がり現象を抑制してエピタキシャル膜の表面欠陥を
減らし、VGF法、HB法、またはLEC法では、化合
物半導体単結晶製造時に双晶化、多結晶化を防ぎ、歩留
まりを向上させるものである。さらに、これらの容器は
機械的強度も強く、長寿命で、低コストで提供すること
ができる。
容器内表面にドープ層を設けることによって金属熔融物
または化合物半導体熔融物である原料融液との濡れ性を
改善して、濡れ難くし、MBE法ではドロップ現象や這
い上がり現象を抑制してエピタキシャル膜の表面欠陥を
減らし、VGF法、HB法、またはLEC法では、化合
物半導体単結晶製造時に双晶化、多結晶化を防ぎ、歩留
まりを向上させるものである。さらに、これらの容器は
機械的強度も強く、長寿命で、低コストで提供すること
ができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 熱分解窒化ホウ素容器において、該容器
の内表面にドープ元素をドープしたドープ層を設け、原
料融液との濡れ性を変化させたことを特徴とする熱分解
窒化ホウ素容器。 - 【請求項2】 前記ドープ元素が、II、III、IV、Vおよび
VI族元素から選択される1種又は2種以上である請求項
1に記載の熱分解窒化ホウ素容器。 - 【請求項3】 前記ドープ元素が、B、 C、 N、 O、 A
l、Si、P、 S、 Ga、As およびIn から選択される1種
または2種以上である請求項1または2に記載の熱分解
窒化ホウ素容器。 - 【請求項4】 前記ドープ元素が、容器構成元素、分子
線エピタキシー用分子線源元素或いは化合物半導体単結
晶製造用原料元素と同一である請求項1〜3のいずれか
に記載の熱分解窒化ホウ素容器。 - 【請求項5】 前記ドープ層の厚みが容器の内表面から
少なくとも10nm以上100 μm 以下である請求項1〜4の
いずれかに記載の熱分解窒化ホウ素容器。 - 【請求項6】 前記ドープ層のドープ面積が容器開口部
口縁から底部にかけて全内表面積の10〜100 %の面積で
ある請求項1〜5のいずれかに記載の熱分解窒化ホウ素
容器。 - 【請求項7】 前記ドープ層のドープ元素濃度が1〜10
00ppm である請求項1〜6のいずれかに記載の熱分解窒
化ホウ素容器。 - 【請求項8】 前記ドープ層のドープ元素濃度が、容器
の内表面から熱分解窒化ホウ素バルク内にかけて段階的
にまたは漸次に小さくなる分布である請求項1〜5のい
ずれかに記載の熱分解窒化ホウ素容器。 - 【請求項9】 前記ドープ層を有する熱分解窒化ホウ素
容器の用途が、分子線エピタキシー用分子線源用、LE
C法の化合物半導体単結晶製造用、ボート法の垂直温度
傾斜凝固法化合物半導体単結晶製造用またはボート法の
水平ブリッジマン法化合物半導体単結晶製造用である請
求項1〜8のいずれかに記載の熱分解窒化ホウ素容器。 - 【請求項10】 前記ドープ元素のドープ方法として、
グラファイト製の芯金上に熱分解窒化ホウ素をCVD反
応により成長させるに際し、ドープ元素を原料ガスに混
入してCVD反応させてドープ層を形成させ、次いで原
料ガスのみで所望の容器厚みまでCVD反応を続けるこ
とを特徴とする熱分解窒化ホウ素容器の製造方法。 - 【請求項11】 前記ドープ元素のドープ方法として、
既製の熱分解窒化ホウ素容器の内表面にCVD法、スパ
ッタまたは蒸着によるPVD法および塗布法の内から選
択した方法でドープ元素の薄膜を形成した後、該薄膜を
熱拡散させてドープ層を形成することを特徴とする熱分
解窒化ホウ素容器の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9017686A JPH10203894A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 熱分解窒化ホウ素容器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9017686A JPH10203894A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 熱分解窒化ホウ素容器およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10203894A true JPH10203894A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11950714
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9017686A Pending JPH10203894A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 熱分解窒化ホウ素容器およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10203894A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6670025B2 (en) * | 2001-05-24 | 2003-12-30 | General Electric Company | Pyrolytic boron nitride crucible and method |
| CN107268085A (zh) * | 2017-08-01 | 2017-10-20 | 江西德义半导体科技有限公司 | 一种半绝缘砷化镓多晶掺碳的制备方法及装置 |
-
1997
- 1997-01-17 JP JP9017686A patent/JPH10203894A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6670025B2 (en) * | 2001-05-24 | 2003-12-30 | General Electric Company | Pyrolytic boron nitride crucible and method |
| EP1260357A3 (en) * | 2001-05-24 | 2004-03-03 | Advanced Ceramics Corporation | Pyrolytic boron nitride crucible and method |
| US7147910B2 (en) | 2001-05-24 | 2006-12-12 | General Electric Company | Pyrolytic boron nitride crucible and method |
| CN107268085A (zh) * | 2017-08-01 | 2017-10-20 | 江西德义半导体科技有限公司 | 一种半绝缘砷化镓多晶掺碳的制备方法及装置 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6821340B2 (en) | Method of manufacturing silicon carbide, silicon carbide, composite material, and semiconductor element | |
| JP4647525B2 (ja) | Iii族窒化物結晶の製造方法 | |
| US20040255840A1 (en) | Method for forming gallium-containing nitride bulk single crystal on heterogenous substrate | |
| US7520930B2 (en) | Silicon carbide single crystal and a method for its production | |
| CN1954101B (zh) | Ⅲ族氮化物结晶的制造方法以及制造装置 | |
| US5871580A (en) | Method of growing a bulk crystal | |
| JPWO1995022643A1 (ja) | 単結晶の成長方法 | |
| TW200419015A (en) | Process for producing single crystal of compound semiconductor and crystal growing apparatus | |
| JP4120016B2 (ja) | 半絶縁性GaAs単結晶の製造方法 | |
| JP4248276B2 (ja) | Iii族窒化物の結晶製造方法 | |
| JP2002293686A (ja) | 化合物半導体単結晶の成長方法及びそれから切り出した基板 | |
| EP1114884A1 (en) | Process for producing compound semiconductor single crystal | |
| WO1997010372A1 (en) | Method of growing single crystals | |
| TWI287592B (en) | InP single crystal wafer and InP single crystal manufacturing method | |
| JP3717562B2 (ja) | 単結晶の製造方法 | |
| JP2009190914A (ja) | 半導体結晶製造方法 | |
| JPH10152393A (ja) | バルク結晶の成長方法及びバルク結晶成長用種結晶 | |
| JPS5820795A (ja) | 単結晶育成方法 | |
| JPH10212192A (ja) | バルク結晶の成長方法 | |
| WO2010084681A1 (ja) | 3b族窒化物結晶の製法 | |
| JP2922038B2 (ja) | 化合物半導体単結晶の製造方法 | |
| JPH1087306A (ja) | 熱分解窒化ホウ素容器 | |
| JP2000327496A (ja) | InP単結晶の製造方法 | |
| JP2005047797A (ja) | InP単結晶、GaAs単結晶、及びそれらの製造方法 | |
| JPH06263580A (ja) | 半導体結晶の製造方法及び製造装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040203 |