JPH10204345A - インクジェット記録装置用インク組成物 - Google Patents
インクジェット記録装置用インク組成物Info
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- JPH10204345A JPH10204345A JP1239797A JP1239797A JPH10204345A JP H10204345 A JPH10204345 A JP H10204345A JP 1239797 A JP1239797 A JP 1239797A JP 1239797 A JP1239797 A JP 1239797A JP H10204345 A JPH10204345 A JP H10204345A
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- ink composition
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Abstract
(57)【要約】
【課題】安全性、環境負荷性に優れたインクジェット記
録装置用インク組成物を提供する。 【解決手段】インクの配合成分の中で、溶媒成分とし
て、エチルアルコール或いは水或いはエチルアルコール
と水の混合物を用い、かつ一緒に、色剤として、油溶性
非含金染料或いは非含金顔料を配合することにより、安
全性、環境負荷性に優れたインクジェット記録装置用イ
ンク組成物を提供することができる。
録装置用インク組成物を提供する。 【解決手段】インクの配合成分の中で、溶媒成分とし
て、エチルアルコール或いは水或いはエチルアルコール
と水の混合物を用い、かつ一緒に、色剤として、油溶性
非含金染料或いは非含金顔料を配合することにより、安
全性、環境負荷性に優れたインクジェット記録装置用イ
ンク組成物を提供することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に用いるインク組成物に関するものである。被記
録媒体として、紙、金属、ガラス、ゴム、熱加塑性プラ
スチック、熱硬化性プラスチック類の量産品のマーキン
グに適するものであり、中でも特に、生鮮食品や、加工
食品類、あるいは化粧品や薬品類等のように、高い衛生
性、安全性を必要とするために、期日管理が求められる
製品のマーキングに最も適したインクジェット記録用の
インク組成物に関するものである。
録装置に用いるインク組成物に関するものである。被記
録媒体として、紙、金属、ガラス、ゴム、熱加塑性プラ
スチック、熱硬化性プラスチック類の量産品のマーキン
グに適するものであり、中でも特に、生鮮食品や、加工
食品類、あるいは化粧品や薬品類等のように、高い衛生
性、安全性を必要とするために、期日管理が求められる
製品のマーキングに最も適したインクジェット記録用の
インク組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明において対象とするインクジェッ
ト記録装置本体の原理を、図1を用いて説明する。図1
に示すように、インクジェット記録装置の記録動作中は
インク容器9からインク供給ポンプ10により送られた
インクは調圧弁11により所定の液圧に調整される。
ト記録装置本体の原理を、図1を用いて説明する。図1
に示すように、インクジェット記録装置の記録動作中は
インク容器9からインク供給ポンプ10により送られた
インクは調圧弁11により所定の液圧に調整される。
【0003】その後インクはノズル1に供給されるが、
ここで電歪素子2には適切な周波数と電圧が励振電源3
より印加され、インクは粒子化される。インクが粒子化
する位置に設けられた荷電電極4により個々のインク粒
子6には所定の電荷が与えられ、これが次に偏向電極5
によって発生した偏向電界7部を通過する際に個々のイ
ンク粒子の帯電量に応じた偏向力を受ける。
ここで電歪素子2には適切な周波数と電圧が励振電源3
より印加され、インクは粒子化される。インクが粒子化
する位置に設けられた荷電電極4により個々のインク粒
子6には所定の電荷が与えられ、これが次に偏向電極5
によって発生した偏向電界7部を通過する際に個々のイ
ンク粒子の帯電量に応じた偏向力を受ける。
【0004】その後インク粒子6は直線的に飛行し、被
印字物12の上に接触して印字ドット13を形成する。
荷電電極4で電荷を与えられなかったインク粒子はガタ
ー8からインク容器1に回収されている。
印字物12の上に接触して印字ドット13を形成する。
荷電電極4で電荷を与えられなかったインク粒子はガタ
ー8からインク容器1に回収されている。
【0005】このような機構のインクジェット記録装置
を荷電制御型インクジェット記録装置と言い、ドロップ
オンデマンド方式とは区別される。荷電制御型のインク
ジェット記録装置は、ドロップオンデマンド方式と比較
して、記録密度で劣る反面、被印字物体との間の距離が
離れていても記録が可能なために、凹凸のある面に対し
て記録ができるという利点があり、ほとんどの場合、量
産製品のロットナンバーやバーコード等の、個々の製品
の識別を行うための文字やパターン等を記録する目的で
用いられている。
を荷電制御型インクジェット記録装置と言い、ドロップ
オンデマンド方式とは区別される。荷電制御型のインク
ジェット記録装置は、ドロップオンデマンド方式と比較
して、記録密度で劣る反面、被印字物体との間の距離が
離れていても記録が可能なために、凹凸のある面に対し
て記録ができるという利点があり、ほとんどの場合、量
産製品のロットナンバーやバーコード等の、個々の製品
の識別を行うための文字やパターン等を記録する目的で
用いられている。
【0006】このような用途においては、木材や紙類あ
るいはセメント等の一部の特殊用途を除いて、一般に対
象とする製品の素材はアルミニウムや鉄、ステンレスス
チール等の金属類やこれらの表面に各種の塗料を塗装し
た塗装面、あるいはポリエステルや塩化ビニル、ポリオ
レフィン、ポリアミド等のプラスチックフィルムや、各
種熱加塑、熱硬化プラスチック類あるいはゴム類の成形
品、さらにはガラス製品やセラミック類の製品がある。
るいはセメント等の一部の特殊用途を除いて、一般に対
象とする製品の素材はアルミニウムや鉄、ステンレスス
チール等の金属類やこれらの表面に各種の塗料を塗装し
た塗装面、あるいはポリエステルや塩化ビニル、ポリオ
レフィン、ポリアミド等のプラスチックフィルムや、各
種熱加塑、熱硬化プラスチック類あるいはゴム類の成形
品、さらにはガラス製品やセラミック類の製品がある。
【0007】しかし、ほとんどの場合、その表面は紙類
のように多孔質でなく、インクが内部に滲み込むことが
ない。従って、量産の組立や加工ラインの次工程に進む
前に、インクは速やかに乾燥、固着しなければならな
い。
のように多孔質でなく、インクが内部に滲み込むことが
ない。従って、量産の組立や加工ラインの次工程に進む
前に、インクは速やかに乾燥、固着しなければならな
い。
【0008】このために、インクの溶媒成分としては、
乾燥速度が速く、各種の染料やバインダー類に対する溶
解力の大きい、ケトン類、脂肪族アルコール類、グリコ
ール類、グリコールエーテル類、グリコールエステル
類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、
アミノアルコール類の有機溶剤を用いている。
乾燥速度が速く、各種の染料やバインダー類に対する溶
解力の大きい、ケトン類、脂肪族アルコール類、グリコ
ール類、グリコールエーテル類、グリコールエステル
類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、
アミノアルコール類の有機溶剤を用いている。
【0009】特に、メチルエチルケトンやシクロヘキサ
ノン等のケトン類を主溶媒成分とし、メチルアルコー
ル、エチルアルコール等のアルコール類が補助溶媒成分
として用いられることが多い。
ノン等のケトン類を主溶媒成分とし、メチルアルコー
ル、エチルアルコール等のアルコール類が補助溶媒成分
として用いられることが多い。
【0010】ドロップオンデマンド方式用のインクの場
合にも、上記のような有機溶剤を配合することもある
が、対象とする被印字物が通常は紙類であり、印字され
たインクは滲み込むため見掛け上すばやく乾燥してしま
うので、主たる溶媒は水を用いる場合がほとんどで、上
記のような有機溶剤は補助的に添加するに過ぎない。
合にも、上記のような有機溶剤を配合することもある
が、対象とする被印字物が通常は紙類であり、印字され
たインクは滲み込むため見掛け上すばやく乾燥してしま
うので、主たる溶媒は水を用いる場合がほとんどで、上
記のような有機溶剤は補助的に添加するに過ぎない。
【0011】また、滲み込みによって色剤が内部に入り
込むので、付着力の高い、水に難溶性のバインダー類を
多量に配合する必要がないので、主溶媒は水で充分であ
る。
込むので、付着力の高い、水に難溶性のバインダー類を
多量に配合する必要がないので、主溶媒は水で充分であ
る。
【0012】このような速乾性のインクジェット記録用
のインク組成物の従来公知の例としては、特開昭56−
161480号公報、特開昭60−76574号公報、
特開昭55−50073号公報、特開昭62−1098
70号公報、特開昭58−176271号公報、特開昭
56−36559号公報、特開平2−276870号公
報、特開平2−155963号公報、特開平5−707
24号公報、特開平5−163448号公報、特開平2
−276870号公報、特開平5−295310号公報
が提案されている。
のインク組成物の従来公知の例としては、特開昭56−
161480号公報、特開昭60−76574号公報、
特開昭55−50073号公報、特開昭62−1098
70号公報、特開昭58−176271号公報、特開昭
56−36559号公報、特開平2−276870号公
報、特開平2−155963号公報、特開平5−707
24号公報、特開平5−163448号公報、特開平2
−276870号公報、特開平5−295310号公報
が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の様々な従来公知例は、インクの安全性や環境負荷性に
関する言及がなされていない。近年、地球環境問題の認
識の高まりに伴って、製造業における環境破壊の低減や
作業者の暴露環境の改善といった従来から論議されてい
る問題に加えて、製品の再資源化といったような製品の
ライフサイクルにも配慮した構造設計や、素材の選定が
重要視されるようになってきている。
の様々な従来公知例は、インクの安全性や環境負荷性に
関する言及がなされていない。近年、地球環境問題の認
識の高まりに伴って、製造業における環境破壊の低減や
作業者の暴露環境の改善といった従来から論議されてい
る問題に加えて、製品の再資源化といったような製品の
ライフサイクルにも配慮した構造設計や、素材の選定が
重要視されるようになってきている。
【0014】このような考え方を基に、インク組成物の
配合素材の面からみた安全性や環境負荷性については、
二つの見方を重要視しなければならない。一つは、溶媒
等揮発成分の人体への悪影響であり、もう一つは、イン
ク自身やインクの残留したインクボトル等の処分時の環
境への影響度の問題である。
配合素材の面からみた安全性や環境負荷性については、
二つの見方を重要視しなければならない。一つは、溶媒
等揮発成分の人体への悪影響であり、もう一つは、イン
ク自身やインクの残留したインクボトル等の処分時の環
境への影響度の問題である。
【0015】揮発成分の人体への影響については、最も
影響の大きい配合成分は溶媒成分である。この溶媒成分
として、従来、荷電制御型のインクジェット記録用のイ
ンクには、これまで述べたように、バインダー溶解性
や、乾燥速度の点から各種の有機溶剤を用いてきた。
影響の大きい配合成分は溶媒成分である。この溶媒成分
として、従来、荷電制御型のインクジェット記録用のイ
ンクには、これまで述べたように、バインダー溶解性
や、乾燥速度の点から各種の有機溶剤を用いてきた。
【0016】溶媒成分は、印字後、乾燥し固着し終わっ
た被印字物には含まれないので、印字した製品自体の安
全性には関与しないが、印字中の本体周辺やインクボト
ル交換や洗浄時のメンテナンス時の作業者の皮膚に接触
したり、呼吸器系への悪影響が考えられる。従来用いて
きた上記公知例のインク組成物では、これらのような環
境への配慮がなされていなかった。
た被印字物には含まれないので、印字した製品自体の安
全性には関与しないが、印字中の本体周辺やインクボト
ル交換や洗浄時のメンテナンス時の作業者の皮膚に接触
したり、呼吸器系への悪影響が考えられる。従来用いて
きた上記公知例のインク組成物では、これらのような環
境への配慮がなされていなかった。
【0017】二つ目の問題点は、インクボトルの廃棄処
理時の環境への影響の点である。使用期限が過ぎたり、
使いきったインクボトルは産業廃棄物として処理され
る。インク自体が多量に残留している場合には、インク
液を注ぎ出して、ボトルをほぼ空の状態にして処理され
るが、ボトル中にはインクが残留する。インクの残留し
たボトルは、焼却処分されたり埋立て処分されたりする
が、特に焼却された場合には、その際に発生するガス成
分や残渣物の毒性が問題となる。
理時の環境への影響の点である。使用期限が過ぎたり、
使いきったインクボトルは産業廃棄物として処理され
る。インク自体が多量に残留している場合には、インク
液を注ぎ出して、ボトルをほぼ空の状態にして処理され
るが、ボトル中にはインクが残留する。インクの残留し
たボトルは、焼却処分されたり埋立て処分されたりする
が、特に焼却された場合には、その際に発生するガス成
分や残渣物の毒性が問題となる。
【0018】インクの固形成分の中で、その大半を占め
るものは、前述の各種公知例にも触れられているよう
に、バインダー成分としての各種樹脂類および、染料や
顔料等の色剤であり、そのほかには、導電付与剤、界面
活性剤、乾燥遅延剤、可塑剤、安定剤等の各種添加剤が
配合されるが、添加量は少なく、焼却処分時のガス成分
等の毒性を論議する際には重要ではない。
るものは、前述の各種公知例にも触れられているよう
に、バインダー成分としての各種樹脂類および、染料や
顔料等の色剤であり、そのほかには、導電付与剤、界面
活性剤、乾燥遅延剤、可塑剤、安定剤等の各種添加剤が
配合されるが、添加量は少なく、焼却処分時のガス成分
等の毒性を論議する際には重要ではない。
【0019】樹脂成分としては、様々な天然樹脂、合成
樹脂が利用可能である。一例を挙げれば、アクリル樹
脂、セルロース系樹脂、ロジンエステル系樹脂、ロジン
系フマル酸樹脂、ロジン系マレイン酸樹脂、スチレン・
マレイン酸共重合体樹脂、ケトン系樹脂、フェノール系
樹脂、スチレン・アクリル共重合体樹脂、アクリル系樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、酢酸ビニル樹脂、パラ
フィン樹脂、ポリエチレングリコール樹脂、ポリアミド
樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂等が主に利用される。
樹脂が利用可能である。一例を挙げれば、アクリル樹
脂、セルロース系樹脂、ロジンエステル系樹脂、ロジン
系フマル酸樹脂、ロジン系マレイン酸樹脂、スチレン・
マレイン酸共重合体樹脂、ケトン系樹脂、フェノール系
樹脂、スチレン・アクリル共重合体樹脂、アクリル系樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、酢酸ビニル樹脂、パラ
フィン樹脂、ポリエチレングリコール樹脂、ポリアミド
樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂等が主に利用される。
【0020】これらのうち燃焼時の有毒ガスが問題とな
るものは、構成元素に塩素、臭素等のハロゲン元素を含
むものや、窒素を含むポリアミド系樹脂などであり、こ
れらは、塩酸や硝酸、場合によっては青酸系の有害物の
発生源となる可能性がある。しかし、これらの樹脂は成
形品自体にも用いる素材であり、使用量から鑑みて環境
汚染の問題に大きく影響する因子とは言いがたい。
るものは、構成元素に塩素、臭素等のハロゲン元素を含
むものや、窒素を含むポリアミド系樹脂などであり、こ
れらは、塩酸や硝酸、場合によっては青酸系の有害物の
発生源となる可能性がある。しかし、これらの樹脂は成
形品自体にも用いる素材であり、使用量から鑑みて環境
汚染の問題に大きく影響する因子とは言いがたい。
【0021】一方の染料については、含金染料は大きな
問題となり得る。すなわち、一般に本用途に用いられる
染料は含金染料とよばれる、金属錯塩系の染料である。
これは金属原子に染料分子を配位結合させたもので、主
としてアゾ染料にクロムを配位させたものが多い。
問題となり得る。すなわち、一般に本用途に用いられる
染料は含金染料とよばれる、金属錯塩系の染料である。
これは金属原子に染料分子を配位結合させたもので、主
としてアゾ染料にクロムを配位させたものが多い。
【0022】具体的には、黒色の場合、C.I.Solv
entBlackの22、23、27、29などであ
る。これらの含金染料は、通常のアゾ染料より耐光堅牢
度や湿潤堅牢度が高いことが特徴である。
entBlackの22、23、27、29などであ
る。これらの含金染料は、通常のアゾ染料より耐光堅牢
度や湿潤堅牢度が高いことが特徴である。
【0023】荷電制御型インクジェット記録インクの利
用される用途の場合、ドロップオンデマンド式のように
書類等の印刷と比較して湿度が高い環境に曝されたり、
日光や紫外線に長時間曝されるような環境で使われるも
のが多く、このために含金染料を配合することが多い。
用される用途の場合、ドロップオンデマンド式のように
書類等の印刷と比較して湿度が高い環境に曝されたり、
日光や紫外線に長時間曝されるような環境で使われるも
のが多く、このために含金染料を配合することが多い。
【0024】しかしながら、クロムを含む含金染料は、
その染料としては比較的安定しており、毒性も問題とな
るほどのレベル以下のものもあるが、ひとたび焼却処理
されるような高温度にさらされた場合、非常に毒性の高
い六価のクロム化合物に化学変化する場合がある。
その染料としては比較的安定しており、毒性も問題とな
るほどのレベル以下のものもあるが、ひとたび焼却処理
されるような高温度にさらされた場合、非常に毒性の高
い六価のクロム化合物に化学変化する場合がある。
【0025】これは少量でも問題とするべきものであ
り、環境問題の見地からは使うべからざる素材である。
前述の公知例を含みこれまでの公知の事例では、染料の
焼却後の安全性まで考慮したものはなかった。
り、環境問題の見地からは使うべからざる素材である。
前述の公知例を含みこれまでの公知の事例では、染料の
焼却後の安全性まで考慮したものはなかった。
【0026】本発明の目的は、荷電制御型のインクジェ
ット記録装置用のインクとして、求められる基本的な特
性として、紙や木材等の多孔質素材のように滲み込むこ
とのない素材に対する印字を対象被印字体として、速乾
性があり、充分な密着性を有し、耐光退色性や、耐湿性
等の耐久性に優れていることのみならず、揮発成分が及
ぼす記録装置やインクボトル周辺の大気の環境が有毒な
ガスで汚染される心配がなく、また同時に、インク固形
分の焼却時に発生するガス成分あるいは焼却残渣物が人
体に接触したり、吸いこんだりしても安全な物質より構
成される、安全性の高いインク組成物を提供することに
ある。
ット記録装置用のインクとして、求められる基本的な特
性として、紙や木材等の多孔質素材のように滲み込むこ
とのない素材に対する印字を対象被印字体として、速乾
性があり、充分な密着性を有し、耐光退色性や、耐湿性
等の耐久性に優れていることのみならず、揮発成分が及
ぼす記録装置やインクボトル周辺の大気の環境が有毒な
ガスで汚染される心配がなく、また同時に、インク固形
分の焼却時に発生するガス成分あるいは焼却残渣物が人
体に接触したり、吸いこんだりしても安全な物質より構
成される、安全性の高いインク組成物を提供することに
ある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、加圧されたインクを励振ノズルに供給
し、前記励振ノズルから噴出する前記インクを粒子化
し、前記粒子に電荷量を与えて一定の電界中を通過させ
ることにより、前記粒子を偏向し、被印字物上に印字ド
ットを形成する荷電制御型インクジェット記録装置に用
いられるインクジェット記録装置用インク組成物におい
て、配合される揮発性の溶媒成分がエチルアルコール或
いは水或いはエチルアルコールと水の混合物であり、か
つ一緒に配合される色剤は油溶性非含金染料或いは非含
金顔料であることを特徴とする。
に、本発明は、加圧されたインクを励振ノズルに供給
し、前記励振ノズルから噴出する前記インクを粒子化
し、前記粒子に電荷量を与えて一定の電界中を通過させ
ることにより、前記粒子を偏向し、被印字物上に印字ド
ットを形成する荷電制御型インクジェット記録装置に用
いられるインクジェット記録装置用インク組成物におい
て、配合される揮発性の溶媒成分がエチルアルコール或
いは水或いはエチルアルコールと水の混合物であり、か
つ一緒に配合される色剤は油溶性非含金染料或いは非含
金顔料であることを特徴とする。
【0028】また、本発明の他の特徴は、前記インク組
成物全体を100重量部として、75重量部〜95重量
部が前記溶媒成分であることにある。
成物全体を100重量部として、75重量部〜95重量
部が前記溶媒成分であることにある。
【0029】また、本発明の他の特徴は、前記溶媒成分
全体を100重量部として、80重量部以上が前記エチ
ルアルコールであることにある。
全体を100重量部として、80重量部以上が前記エチ
ルアルコールであることにある。
【0030】また、本発明の他の特徴は、前記インク組
成物の色調が黒系であることにある。
成物の色調が黒系であることにある。
【0031】また、本発明の他の特徴は、前記色剤はカ
ーボン粉末顔料であることにある。
ーボン粉末顔料であることにある。
【0032】また、本発明の他の特徴として、前記イン
ク組成物は、平滑なガラス板上に形成した平滑な前記イ
ンク組成物の乾燥塗膜上に均一に薄く塗布した水の液膜
が前記塗布してから0.1〜0.9秒で破れて、前記水が
水滴になり、前記乾燥塗膜上の一部が濡れていない状態
になる性質を有すると共に、前記乾燥塗膜上での前記水
滴の接触角が50度以下になる性質を有することにあ
る。
ク組成物は、平滑なガラス板上に形成した平滑な前記イ
ンク組成物の乾燥塗膜上に均一に薄く塗布した水の液膜
が前記塗布してから0.1〜0.9秒で破れて、前記水が
水滴になり、前記乾燥塗膜上の一部が濡れていない状態
になる性質を有すると共に、前記乾燥塗膜上での前記水
滴の接触角が50度以下になる性質を有することにあ
る。
【0033】また、本発明の他の特徴は、前記インク組
成物に配合する溶媒成分がエチルアルコール或いはエチ
ルアルコールと水の混合物である場合に、前記インク組
成物全体を100重量部として、20重量部の水を添加
しても固形析出物が発生しないことにある。
成物に配合する溶媒成分がエチルアルコール或いはエチ
ルアルコールと水の混合物である場合に、前記インク組
成物全体を100重量部として、20重量部の水を添加
しても固形析出物が発生しないことにある。
【0034】また、本発明の他の特徴は、前記水を20
重量部添加した前記インク組成物を−5℃に冷却した状
態で、約10日間放置した後も前記固形析出物が発生し
ないことにある。
重量部添加した前記インク組成物を−5℃に冷却した状
態で、約10日間放置した後も前記固形析出物が発生し
ないことにある。
【0035】本発明によれば、インク組成物に配合され
る揮発性の溶媒成分としては、エチルアルコール或いは
水或いはエチルアルコールと水の混合物を用いることに
より、インクジェット記録装置の稼働中、インク交換や
内部洗浄等の装置メンテナンスの非定常作業中の装置周
辺の大気の人体に対する危険性を最低限に抑えることが
できる。
る揮発性の溶媒成分としては、エチルアルコール或いは
水或いはエチルアルコールと水の混合物を用いることに
より、インクジェット記録装置の稼働中、インク交換や
内部洗浄等の装置メンテナンスの非定常作業中の装置周
辺の大気の人体に対する危険性を最低限に抑えることが
できる。
【0036】また、一緒に配合される色剤には油溶性非
含金染料或いは非含金顔料を用いるので、インクのみな
らずインクの付着したインクボトルや各種部品類を焼却
処分した際に、毒性の高い物質が発生することはなく、
環境が汚染されるのを未然に防止することができる。
含金染料或いは非含金顔料を用いるので、インクのみな
らずインクの付着したインクボトルや各種部品類を焼却
処分した際に、毒性の高い物質が発生することはなく、
環境が汚染されるのを未然に防止することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】これまで一般的に用いてきた溶媒
としてはケトン類、アルコール類、グリコール類、エー
テル類、エステル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水
素類、アミド類、アミノアルコール類が挙げられる。日
本産業衛生学会・許容濃度等に関する委員会勧告によ
る、これらの有機溶剤の中で従来より良く用いてきた材
料の許容濃度の数値を以下に示す。
としてはケトン類、アルコール類、グリコール類、エー
テル類、エステル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水
素類、アミド類、アミノアルコール類が挙げられる。日
本産業衛生学会・許容濃度等に関する委員会勧告によ
る、これらの有機溶剤の中で従来より良く用いてきた材
料の許容濃度の数値を以下に示す。
【0038】アセトン:200ppm、メチルエチルケ
トン:200ppm、メチルイソブチルケトン:100
ppm、シクロヘキサノン:25ppm、エチレングリ
コールモノメチルエーテル:25ppm、エチレングリ
コールモノエチルエーテル:100ppm、エチレング
リコールモノブチルエーテル:50ppm、酢酸エチ
ル:400ppm、酢酸イソプロピル:250ppm、
酢酸ブチル:150ppm、酢酸ペンチル:100pp
m、メチルアルコール:200ppm、エチルアルコー
ル:1000ppm、イソプロピルアルコール:400
ppm、ノルマルブチルアルコール:50ppm、イソ
ブチルアルコール:50ppm、Sブチルアルコール:
150ppm、tブチルアルコール:100ppm、シ
クロヘキサノール:25ppm、キシレン:100pp
m、トルエン:100ppm、ジメチルホルムアミド:
10ppm、上記に示した、通常用いる有機溶剤の気化
ガスの安全性を比較すると、エチルアルコールの安全性
が他より非常に高い。
トン:200ppm、メチルイソブチルケトン:100
ppm、シクロヘキサノン:25ppm、エチレングリ
コールモノメチルエーテル:25ppm、エチレングリ
コールモノエチルエーテル:100ppm、エチレング
リコールモノブチルエーテル:50ppm、酢酸エチ
ル:400ppm、酢酸イソプロピル:250ppm、
酢酸ブチル:150ppm、酢酸ペンチル:100pp
m、メチルアルコール:200ppm、エチルアルコー
ル:1000ppm、イソプロピルアルコール:400
ppm、ノルマルブチルアルコール:50ppm、イソ
ブチルアルコール:50ppm、Sブチルアルコール:
150ppm、tブチルアルコール:100ppm、シ
クロヘキサノール:25ppm、キシレン:100pp
m、トルエン:100ppm、ジメチルホルムアミド:
10ppm、上記に示した、通常用いる有機溶剤の気化
ガスの安全性を比較すると、エチルアルコールの安全性
が他より非常に高い。
【0039】エチルアルコールは、人間の経口によるL
D50の値が1,400(mg/kg)と上記の有機溶剤の中で
唯一人間での致死量データのある物質でもあり、他と比
較して郡を抜いて安全性の高い溶媒と言える。
D50の値が1,400(mg/kg)と上記の有機溶剤の中で
唯一人間での致死量データのある物質でもあり、他と比
較して郡を抜いて安全性の高い溶媒と言える。
【0040】また、上記の有機溶剤の中で、エチルアル
コール以外はすべて第二種有機溶剤に指定されており、
揮散量の管理が義務付けられているものである。従っ
て、これらの有機則対応の溶剤を用いた印字動作を行う
場合には、1日当たりの溶剤の揮散量が60(g/日)を越
えるようであれば、排気機構が必要となる。
コール以外はすべて第二種有機溶剤に指定されており、
揮散量の管理が義務付けられているものである。従っ
て、これらの有機則対応の溶剤を用いた印字動作を行う
場合には、1日当たりの溶剤の揮散量が60(g/日)を越
えるようであれば、排気機構が必要となる。
【0041】荷電制御型インクジェット記録装置の場
合、ガター部分から吸引された溶剤のガス成分を排出す
る機構の装置上の工夫によって、ある程度揮散量を低減
することはできるが、印字に消費したドットから揮散す
る溶剤の蒸発については、印字装置の工夫では対応でき
ない。
合、ガター部分から吸引された溶剤のガス成分を排出す
る機構の装置上の工夫によって、ある程度揮散量を低減
することはできるが、印字に消費したドットから揮散す
る溶剤の蒸発については、印字装置の工夫では対応でき
ない。
【0042】実際に、メチルエチルケトン60重量部、
メチルアルコール10重量部を含むインクを用いた場合
の、印字物からのメチルエチルケトン蒸発量を算出した
結果を以下に示す。
メチルアルコール10重量部を含むインクを用いた場合
の、印字物からのメチルエチルケトン蒸発量を算出した
結果を以下に示す。
【0043】1ドットの容積を8×10-7(cm3)と
し、標準的な印字量として、1秒当たりの印字頻度を2
900(回/秒)とし、部屋の容積を130(m3)とし
た場合、部屋の換気を行わなかったとすると、5.5時
間後のメチルエチルケトンの濃度は約21(ppm)に
なり、消費量は約8(g)となる。
し、標準的な印字量として、1秒当たりの印字頻度を2
900(回/秒)とし、部屋の容積を130(m3)とし
た場合、部屋の換気を行わなかったとすると、5.5時
間後のメチルエチルケトンの濃度は約21(ppm)に
なり、消費量は約8(g)となる。
【0044】従って、このインクジェット記録装置を1
日12時間稼働したとすると、部屋の中に4台以上設置
すると1日当たりの揮散量が60(g)を越えてしま
い、排気設備が必要になる。また、大気中のガス濃度も
同じ条件で算出すると、5台以上設置すると許容濃度の
200(ppm)を越える。
日12時間稼働したとすると、部屋の中に4台以上設置
すると1日当たりの揮散量が60(g)を越えてしま
い、排気設備が必要になる。また、大気中のガス濃度も
同じ条件で算出すると、5台以上設置すると許容濃度の
200(ppm)を越える。
【0045】実際にはガター部分から回収した溶剤の装
置からの揮散がこれに加わるので、更に総揮散量は大き
くなる。溶媒成分がエチルアルコールのみの場合には、
有機則に該当せず、このような揮散量に伴う排気設備の
据付けは必要なくなる。
置からの揮散がこれに加わるので、更に総揮散量は大き
くなる。溶媒成分がエチルアルコールのみの場合には、
有機則に該当せず、このような揮散量に伴う排気設備の
据付けは必要なくなる。
【0046】これら以外の溶剤として、天然樹脂や樹
皮、果実類を由来とするテルペン系溶剤、例えば、1−
メチル−4−イソプロペニル−1−シクロヘキセン等の
ように安全度が高いと推定されるものもあるが、これら
テルペン類は蒸気圧が高く、乾燥性の点で問題があり、
主溶媒としては成り立たない。
皮、果実類を由来とするテルペン系溶剤、例えば、1−
メチル−4−イソプロペニル−1−シクロヘキセン等の
ように安全度が高いと推定されるものもあるが、これら
テルペン類は蒸気圧が高く、乾燥性の点で問題があり、
主溶媒としては成り立たない。
【0047】一方、水が毒性の点で問題がないことは言
うまでもないが、前述のように乾燥速度の点で主溶媒と
しては用いることができない。従って、溶媒成分として
は、エチルアルコールと水のみであり、そのうち、主溶
媒はエチルアルコールでなければならない。
うまでもないが、前述のように乾燥速度の点で主溶媒と
しては用いることができない。従って、溶媒成分として
は、エチルアルコールと水のみであり、そのうち、主溶
媒はエチルアルコールでなければならない。
【0048】これら二種の溶媒の配合比を検討した結
果、溶媒全体を100重量部としたとき、エチルアルコ
ールが80重量部以下、すなわち、水が20重量部以上
になるとインク皮膜の乾燥速度の点で問題になることが
判った。
果、溶媒全体を100重量部としたとき、エチルアルコ
ールが80重量部以下、すなわち、水が20重量部以上
になるとインク皮膜の乾燥速度の点で問題になることが
判った。
【0049】この結果、本発明のインク組成物のうち、
溶媒成分は、エチルアルコール単独或いはエチルアルコ
ールと水の混合溶液であり、混合する場合には、エチル
アルコールが80重量部以上、すなわち、水が20重量
部未満にすることにより、乾燥性を妨げない範囲で最も
安全なインク組成物が得られるものである。
溶媒成分は、エチルアルコール単独或いはエチルアルコ
ールと水の混合溶液であり、混合する場合には、エチル
アルコールが80重量部以上、すなわち、水が20重量
部未満にすることにより、乾燥性を妨げない範囲で最も
安全なインク組成物が得られるものである。
【0050】荷電制御型のインクジェット記録装置の印
字用途は、量産品のロット管理等の産業用の用途を主と
したものであり、ドロップオンデマンド型のインクと比
較して印字物の高い耐水性が要求される。このエチルア
ルコールや水のような、親水性の溶媒を用いた場合、従
来の溶媒をベースとした場合より、乾燥した塗膜の耐水
性を高めるのが困難である。
字用途は、量産品のロット管理等の産業用の用途を主と
したものであり、ドロップオンデマンド型のインクと比
較して印字物の高い耐水性が要求される。このエチルア
ルコールや水のような、親水性の溶媒を用いた場合、従
来の溶媒をベースとした場合より、乾燥した塗膜の耐水
性を高めるのが困難である。
【0051】親水性の樹脂を配合した場合、液の粘度
は、増加しにくいが、印字物の耐水性が充分でなく、逆
に、耐水性の高い疎水性の樹脂を配合すると、少量の添
加でも液粘度の増加が大きい。液粘度が6(mPa・
s)以上になると、インクの粒子化が困難となり、イン
クとして成立しなくなるために、充分な耐水性の得られ
る樹脂を多量に配合できない制約がある。
は、増加しにくいが、印字物の耐水性が充分でなく、逆
に、耐水性の高い疎水性の樹脂を配合すると、少量の添
加でも液粘度の増加が大きい。液粘度が6(mPa・
s)以上になると、インクの粒子化が困難となり、イン
クとして成立しなくなるために、充分な耐水性の得られ
る樹脂を多量に配合できない制約がある。
【0052】各種の検討を行った結果、溶媒の成分が、
エチルアルコール、或いは水、或いはエチルアルコール
と水の混合物を用いた場合、溶媒の配合量がインク組成
物全体を100重量部として、その75部未満となる
と、6(mPa・s)以上に粘度が上がりすぎるか、或
いは、5(mPa・s)以上にならない成分で構成する
と、印字物の耐水性が得られず、水によるにじみが生じ
ることを見い出した。
エチルアルコール、或いは水、或いはエチルアルコール
と水の混合物を用いた場合、溶媒の配合量がインク組成
物全体を100重量部として、その75部未満となる
と、6(mPa・s)以上に粘度が上がりすぎるか、或
いは、5(mPa・s)以上にならない成分で構成する
と、印字物の耐水性が得られず、水によるにじみが生じ
ることを見い出した。
【0053】また、エチルアルコールを基本溶媒とする
インクを、荷電制御型のインクジェット記録装置で用い
る場合、空気中からの水分混入量が大きい点を充分に考
慮しなけらばならない。ドロップオンデマンド型とは異
なり、荷電制御型では、インクを循環して用いる。オリ
フィスから噴出したインク滴のほとんどは、印字に用い
られずにガターに回収され、インクボトルに回収された
後に、再び加圧されて噴出する。
インクを、荷電制御型のインクジェット記録装置で用い
る場合、空気中からの水分混入量が大きい点を充分に考
慮しなけらばならない。ドロップオンデマンド型とは異
なり、荷電制御型では、インクを循環して用いる。オリ
フィスから噴出したインク滴のほとんどは、印字に用い
られずにガターに回収され、インクボトルに回収された
後に、再び加圧されて噴出する。
【0054】このように、微小な液滴状になった状態
で、何度も空気の中を飛翔するために、循環を繰り返す
間に、徐々に空気との接触面から空気中の水分が液滴中
に吸収される。インクの溶媒と比較して、水の蒸発速度
は非常に遅いので、一度吸収された水分はなかなか揮散
せずに、インク中の水分濃度は徐々に増加する。
で、何度も空気の中を飛翔するために、循環を繰り返す
間に、徐々に空気との接触面から空気中の水分が液滴中
に吸収される。インクの溶媒と比較して、水の蒸発速度
は非常に遅いので、一度吸収された水分はなかなか揮散
せずに、インク中の水分濃度は徐々に増加する。
【0055】一方、印字する際にインク自体も消費され
るので、これと同時にインク中の水分も循環系外に排出
される。この両者のバランスによって、長期間循環した
インク中には、ほぼ一定の水分が蓄積されるようにな
る。
るので、これと同時にインク中の水分も循環系外に排出
される。この両者のバランスによって、長期間循環した
インク中には、ほぼ一定の水分が蓄積されるようにな
る。
【0056】一般に用いるインク溶媒であるケトン系有
機溶剤に比較して、アルコール系、特にエチルアルコー
ルは、親水性が極めて高いために、同条件で循環を行っ
ても、一般の溶媒に比較して水分の吸収が速く、多量の
水分をインク中に持ちこんでしまう。
機溶剤に比較して、アルコール系、特にエチルアルコー
ルは、親水性が極めて高いために、同条件で循環を行っ
ても、一般の溶媒に比較して水分の吸収が速く、多量の
水分をインク中に持ちこんでしまう。
【0057】一例を挙げると、25(℃),95(%R
H)の湿度環境下で、nブタノンをベースとした従来の
インクでは、一般に1〜5(%)の水分が混入するのに
比較して、エチルアルコールベースのインクでは、10
〜20(%)混入する場合があることが、長期間の実用
試験を継続した結果判明した。
H)の湿度環境下で、nブタノンをベースとした従来の
インクでは、一般に1〜5(%)の水分が混入するのに
比較して、エチルアルコールベースのインクでは、10
〜20(%)混入する場合があることが、長期間の実用
試験を継続した結果判明した。
【0058】本発明で対象とするインクの中で、エチル
アルコールを主溶媒とした場合、この20(%)の水分
混入時に、樹脂や色材、添加剤などの溶解成分の溶解度
が飽和に達して、固形状に析出しないようにしておく必
要がある。
アルコールを主溶媒とした場合、この20(%)の水分
混入時に、樹脂や色材、添加剤などの溶解成分の溶解度
が飽和に達して、固形状に析出しないようにしておく必
要がある。
【0059】析出物が発生すると、最悪の場合、ノズル
に詰まり、印字不能となる。特に、本発明の対象とする
荷電制御型のインクジェット記録装置は、家庭やオフィ
スのような、比較的気温の一定した場所で用いられるも
のではなく、工場や倉庫などの寒暖の差の大きな環境下
で用いられる事が多い。
に詰まり、印字不能となる。特に、本発明の対象とする
荷電制御型のインクジェット記録装置は、家庭やオフィ
スのような、比較的気温の一定した場所で用いられるも
のではなく、工場や倉庫などの寒暖の差の大きな環境下
で用いられる事が多い。
【0060】インク成分の溶解安定性は、特に低温時に
飽和しやすく、年末年始の休業時などに−5(℃)で1
0(日)間程度放置される場合もあるので、このような
低温条件でも、析出が生じないことが必須となる。
飽和しやすく、年末年始の休業時などに−5(℃)で1
0(日)間程度放置される場合もあるので、このような
低温条件でも、析出が生じないことが必須となる。
【0061】色剤については、前述のように、クロム系
含金染料は、溶解安定性に優れ、かつ耐光堅牢性や耐湿
性に優れたものなので、最も広範に用いられてきたが、
焼却安全性に問題がある。
含金染料は、溶解安定性に優れ、かつ耐光堅牢性や耐湿
性に優れたものなので、最も広範に用いられてきたが、
焼却安全性に問題がある。
【0062】従って、非含金染料もしくは、非含金顔料
を用いなけばならない。本発明では基本的に黒、あるい
は黒に近い濃暗色、例えば、濃紺、濃紫、濃緑等の色を
対象としている。非含金染料でこの条件に適応するもの
としては、各種の黒色素や、赤、青、黄等の色素を混合
して用いることができる。
を用いなけばならない。本発明では基本的に黒、あるい
は黒に近い濃暗色、例えば、濃紺、濃紫、濃緑等の色を
対象としている。非含金染料でこの条件に適応するもの
としては、各種の黒色素や、赤、青、黄等の色素を混合
して用いることができる。
【0063】具体的には、オキサジン系、アジン系、ビ
スアゾ系、ケトンイミン系、キサンテン系、トリフェニ
ルメタン系、モノアゾ系、等の酸性、塩基性、直接染料
や油溶性染料を用いることができる。例を挙げると以下
のような染料を単独又は併用する。
スアゾ系、ケトンイミン系、キサンテン系、トリフェニ
ルメタン系、モノアゾ系、等の酸性、塩基性、直接染料
や油溶性染料を用いることができる。例を挙げると以下
のような染料を単独又は併用する。
【0064】C.I.SolventBlack3、5、
C.I.SolventYellow19、C.I.Sol
ventRed8、13、43、72、73、C.I.S
olventBlue2、25、C.I.Solvent
Violet3、9、C.I.BasicBlue3、
5、7、9、26、C.I.BasicRed1、14、
C.I.BasicYellow2、11、C.I.Bas
icViolet1、3、7、10、C.I.AcidB
lack2、C.I.AcidYellow23、38、
C.I.AcidRed18、33、87、88、92、
C.I.AcidBlue1、9、C.I.DirectB
lack17。
C.I.SolventYellow19、C.I.Sol
ventRed8、13、43、72、73、C.I.S
olventBlue2、25、C.I.Solvent
Violet3、9、C.I.BasicBlue3、
5、7、9、26、C.I.BasicRed1、14、
C.I.BasicYellow2、11、C.I.Bas
icViolet1、3、7、10、C.I.AcidB
lack2、C.I.AcidYellow23、38、
C.I.AcidRed18、33、87、88、92、
C.I.AcidBlue1、9、C.I.DirectB
lack17。
【0065】これらの非含金染料は、一般に耐光堅牢性
が含金染料に対して非常に弱く、用途が限定されてしま
うのに加えて、エチルアルコールのみならず水への溶解
性の高いものが多い。
が含金染料に対して非常に弱く、用途が限定されてしま
うのに加えて、エチルアルコールのみならず水への溶解
性の高いものが多い。
【0066】水への溶解度が高い場合、被印字物が結露
したり、蒸気や水で洗浄や殺菌された場合に容易に塗膜
自体が緩み、剥がれ落ちてしまう。また、イオン解離し
ているものでは、組み合わせによっては、導電性付与剤
や各種のイオン性の添加剤と反応して析出することもあ
り、選定が難しい。
したり、蒸気や水で洗浄や殺菌された場合に容易に塗膜
自体が緩み、剥がれ落ちてしまう。また、イオン解離し
ているものでは、組み合わせによっては、導電性付与剤
や各種のイオン性の添加剤と反応して析出することもあ
り、選定が難しい。
【0067】これらの点を考慮して、特に高い耐光性、
耐湿性、安定性が求められる用途には、顔料を用いた方
が良い。但し顔料を使う場合、顔料と他の配合成分の間
に大きな比重差があると、顔料が経時的に沈降する。
耐湿性、安定性が求められる用途には、顔料を用いた方
が良い。但し顔料を使う場合、顔料と他の配合成分の間
に大きな比重差があると、顔料が経時的に沈降する。
【0068】インクボトルや配管系に顔料の沈降が発生
すると、印字物の色調が変化したり、フィルターやノズ
ル詰りをまねくので、これを防ぐために、インクを撹拌
して沈降防止する機構を装置本体に別途付設する必要が
ある。
すると、印字物の色調が変化したり、フィルターやノズ
ル詰りをまねくので、これを防ぐために、インクを撹拌
して沈降防止する機構を装置本体に別途付設する必要が
ある。
【0069】従って、染料系のインクとインクジェット
記録装置本体の共用性を確保するためには、通常のイン
クボトルとノズルの間のインクの循環機構だけで沈降が
防止できる程度の分散性の高い顔料を選定する必要があ
る。
記録装置本体の共用性を確保するためには、通常のイン
クボトルとノズルの間のインクの循環機構だけで沈降が
防止できる程度の分散性の高い顔料を選定する必要があ
る。
【0070】この条件を満足する黒顔料はカーボン顔料
のみである。カーボン顔料は密度が約1.8(g/cm3)と比
較的低いのに加えて、粒子径を小さくしても他の色のよ
うに隠蔽性が落ちることがないので微粒子化でき、分散
安定性が充分に確保できる。
のみである。カーボン顔料は密度が約1.8(g/cm3)と比
較的低いのに加えて、粒子径を小さくしても他の色のよ
うに隠蔽性が落ちることがないので微粒子化でき、分散
安定性が充分に確保できる。
【0071】各種検討を行った結果、カーボンの分類と
してチャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプ
ブラック等が好ましく、これらを適当な分散剤を用いて
撹拌混練したミルベースを作成し、溶媒やバインダー、
導電付与剤、その他各種添加剤を加えた後に調整したイ
ンクでのカーボン粒子の平均粒径が0.5(μm)以下
で、最大粒子径が1.0(μm)以下であれば、ノズル
詰り等の問題が発生しないことがわかった。
してチャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプ
ブラック等が好ましく、これらを適当な分散剤を用いて
撹拌混練したミルベースを作成し、溶媒やバインダー、
導電付与剤、その他各種添加剤を加えた後に調整したイ
ンクでのカーボン粒子の平均粒径が0.5(μm)以下
で、最大粒子径が1.0(μm)以下であれば、ノズル
詰り等の問題が発生しないことがわかった。
【0072】ここで、カーボンブラックの実例として
は、東海カーボン社のトーカブラックMCFグレード、
RCFグレードやコロンビヤンカーボン社のRaven
グレード、キャボット社のMonarchグレード等が
好ましい。
は、東海カーボン社のトーカブラックMCFグレード、
RCFグレードやコロンビヤンカーボン社のRaven
グレード、キャボット社のMonarchグレード等が
好ましい。
【0073】また、分散剤としては、サンノプコ社のD
isper6、Texahole3112、ゼネカ社の
Solsperse2000,27000等が好適であ
る。カーボンブラックをベースに分散ミルベースとして
予め混練したマスターバッチや濃厚液として市販してい
るものも利用できる。
isper6、Texahole3112、ゼネカ社の
Solsperse2000,27000等が好適であ
る。カーボンブラックをベースに分散ミルベースとして
予め混練したマスターバッチや濃厚液として市販してい
るものも利用できる。
【0074】これらの具体例としては、富士色素社のA
Sブラック810やオリエント化学工業社のMicro
pigmoAMBK等が好適である。カーボンブラック
は含金染料より更に耐光堅牢性、耐湿性に優れており、
塗膜の特性を低下させることがないというメリットがあ
る。
Sブラック810やオリエント化学工業社のMicro
pigmoAMBK等が好適である。カーボンブラック
は含金染料より更に耐光堅牢性、耐湿性に優れており、
塗膜の特性を低下させることがないというメリットがあ
る。
【0075】以上述べたように、本発明のポイントは、
揮発性の溶媒成分としてエチルアルコール或いは水或い
はエチルアルコールとイオン交換水の混合溶媒のみを配
合し、同時に色剤として油溶性非含金染料、または非含
金顔料、例えばカーボンブラック、あるいはそれらの混
合物のみを用いることである。
揮発性の溶媒成分としてエチルアルコール或いは水或い
はエチルアルコールとイオン交換水の混合溶媒のみを配
合し、同時に色剤として油溶性非含金染料、または非含
金顔料、例えばカーボンブラック、あるいはそれらの混
合物のみを用いることである。
【0076】
【実施例】以下、本発明のインクジェット記録装置用イ
ンク組成物の具体的な実施例を説明する。図1には荷電
制御型インクジェット記録装置の原理図を示す。まず、
従来構成と本発明に共通する荷電制御型インクジェット
記録装置の基本構成を、図1の従来例を使って説明す
る。
ンク組成物の具体的な実施例を説明する。図1には荷電
制御型インクジェット記録装置の原理図を示す。まず、
従来構成と本発明に共通する荷電制御型インクジェット
記録装置の基本構成を、図1の従来例を使って説明す
る。
【0077】図1において、インク容器9、インク供給
ポンプ10、調圧弁11、ノズル1は直列に接続されて
いる。ノズル1において中を流動するインクには電歪素
子2に励振電源3より所定の電圧、周波数が印加される
ことにより、インクは粒子化される。
ポンプ10、調圧弁11、ノズル1は直列に接続されて
いる。ノズル1において中を流動するインクには電歪素
子2に励振電源3より所定の電圧、周波数が印加される
ことにより、インクは粒子化される。
【0078】インクが粒子化される位置に設けられた荷
電電極4により個々のインク粒子6には所定の電荷が与
えられ、これが偏向電極5によって形成された偏向電界
7の中を通過する際に偏向される。電荷を与えられなか
った印字に寄与しないインク粒子6を受け止められる位
置にガター8がある。
電電極4により個々のインク粒子6には所定の電荷が与
えられ、これが偏向電極5によって形成された偏向電界
7の中を通過する際に偏向される。電荷を与えられなか
った印字に寄与しないインク粒子6を受け止められる位
置にガター8がある。
【0079】ガター8とインク容器9も回収ポンプ23
を介して直列に接続されており、回収されたインクはイ
ンク容器9に戻る。同時に、ガター8より吸引された空
気と溶媒分の揮発ガス分を含んだ気体は、排気ガスとし
て排気口24より装置外部へ放出される。
を介して直列に接続されており、回収されたインクはイ
ンク容器9に戻る。同時に、ガター8より吸引された空
気と溶媒分の揮発ガス分を含んだ気体は、排気ガスとし
て排気口24より装置外部へ放出される。
【0080】偏向されたインク粒子6は、被印字物12
表面に印字ドット13として整列し、乾燥、固着する。
従って、装置周辺の大気を汚染する要因としては、この
排気口24より排出される気化溶剤と、印字ドット13
が乾燥する際に発生する気化溶剤が挙げられる。
表面に印字ドット13として整列し、乾燥、固着する。
従って、装置周辺の大気を汚染する要因としては、この
排気口24より排出される気化溶剤と、印字ドット13
が乾燥する際に発生する気化溶剤が挙げられる。
【0081】排気口24より排気されるガスについて
は、装置側の対応で低減させることが可能である。すな
わち、ガター8やその他の配管系の形状や寸法を工夫
し、回収ポンプ23の流量をできるだけ少量に抑えるこ
とができる。あるいは、排気口24の先端に気化溶剤を
吸着するフィルター機構を設けることもできる。
は、装置側の対応で低減させることが可能である。すな
わち、ガター8やその他の配管系の形状や寸法を工夫
し、回収ポンプ23の流量をできるだけ少量に抑えるこ
とができる。あるいは、排気口24の先端に気化溶剤を
吸着するフィルター機構を設けることもできる。
【0082】このような方法で、装置側から発生する気
化溶剤を安全なレベルまで下げることは可能であるが、
被印字物12上の印字ドット13から発生する分を抑え
ることは、インクの組成による対応でしか解決できな
い。
化溶剤を安全なレベルまで下げることは可能であるが、
被印字物12上の印字ドット13から発生する分を抑え
ることは、インクの組成による対応でしか解決できな
い。
【0083】前に述べたように、従来のメチルエチルケ
トンを含む標準的なインクを、標準的な頻度条件で印字
動作を行っても、容積が130(m3)の室内で、1日
12時間稼働した場合、4台以上の装置を設置すると揮
散量が60(g)を越え、5台以上設置すると、大気中
のガス濃度が200(ppm)を越えてしまう。
トンを含む標準的なインクを、標準的な頻度条件で印字
動作を行っても、容積が130(m3)の室内で、1日
12時間稼働した場合、4台以上の装置を設置すると揮
散量が60(g)を越え、5台以上設置すると、大気中
のガス濃度が200(ppm)を越えてしまう。
【0084】この程度の設置台数は実際の量産ラインで
あり得るレベルであり、インクジェット記録装置側で排
気口24からの排出分の対策を完全に行ったとしても、
作業者の安全を確保できない。
あり得るレベルであり、インクジェット記録装置側で排
気口24からの排出分の対策を完全に行ったとしても、
作業者の安全を確保できない。
【0085】しかし、溶媒がエチルアルコールの場合で
は、有機則対象外物質であり揮散重量については問題が
なく、また大気中の許容濃度についても、1000(p
pm)に達するためには、前記と同条件の濃度計算を行
うと130(m3)の室内で22台を稼働した場合に許
容濃度に到達することになる。これは実際にはあり得な
いレベルであり、安全なレベルを充分に確保できると言
える。溶媒分が水の場合は何等の問題もないことは言う
までもない。
は、有機則対象外物質であり揮散重量については問題が
なく、また大気中の許容濃度についても、1000(p
pm)に達するためには、前記と同条件の濃度計算を行
うと130(m3)の室内で22台を稼働した場合に許
容濃度に到達することになる。これは実際にはあり得な
いレベルであり、安全なレベルを充分に確保できると言
える。溶媒分が水の場合は何等の問題もないことは言う
までもない。
【0086】次に、本発明のインク組成物の具体的な配
合例を示す。以下の素材を充分に溶解混合せしめた後
に、グラスファイバーデプスプレフィルターを用いて濾
過し、インク組成物を調整した。
合例を示す。以下の素材を充分に溶解混合せしめた後
に、グラスファイバーデプスプレフィルターを用いて濾
過し、インク組成物を調整した。
【0087】実施例1 ・アクリル樹脂 ダイヤナールPB354(三菱レーヨン(株)製)………4.5重量部 ・ブチラール樹脂 デンカブチラール2000L(電気化学工業(株)製)…2.0重量部 ・トリクレジルホスフェート TCP(大八化学工業(株)製)……………………………1.0重量部 ・SpilonBlackBHSpecial (保土ケ谷化学(株)製)……………………………………6.5重量部 ・硝酸リチウム……………………………………………………0.5重量部 ・シリコーン系界面活性剤 SH3749(東レダウコーニング(株)製)……………0.2重量部 ・エチルアルコール……………………………………………82.8重量部 ・イオン交換水……………………………………………………2.5重量部 実施例2 ・スチレンマレイン酸樹脂 アラスター700(荒川化学工業(株)製)………………3.5重量部 ・フェノール樹脂 ヒタノール1501(日立化成(株)製)…………………3.5重量部 ・ジブチルセバケート DBS(協和発酵(株)製)…………………………………1.0重量部 ・カーボンブラック ASブラック810(富士色素(株)製)…………………7.0重量部 ・硝酸アンモニウム………………………………………………0.7重量部 ・シリコーン系界面活性剤 SH3749(東レダウコーニング(株)製)……………0.2重量部 ・KBM1003(信越化学工業(株)製)…………………0.5重量部 ・エチルアルコール……………………………………………83.6重量部 実施例3 ・ポリアミド樹脂 トレジンF30K(帝国化学産業(株)製)………………1.5重量部 ・ブチラール樹脂 デンカブチラール2000L(電気化学工業(株)製)…2.0重量部 ・Nブチルベンゼンスルホンアミド BM4(大八化学工業(株)製)……………………………1.0重量部 ・カーボンブラック MicropigmoAMBK(オリエント化学工業(株)製)……2.5重量部 ・硝酸リチウム……………………………………………………0.4重量部 ・シリコーン系界面活性剤 KF615A(信越化学工業(株)製)……………………0.2重量部 ・エチルアルコール……………………………………………82.4重量部 ・イオン交換水…………………………………………………10.0重量部 実施例4 ・アクリル樹脂 ダイヤナールPB354(三菱レーヨン(株)製)………2.5重量部 ・フェノール樹脂 ヒタノール1501(日立化成(株)製)…………………4.5重量部 ・カーボンブラック MicropigmoAMBK(オリエント化学工業(株)製)……2.5重量部 ・ジブチルアジペート DBA(大八化学工業(株)製)……………………………1.0重量部 ・硝酸リチウム……………………………………………………1.2重量部 ・シリコーン系界面活性剤 KF615A(信越化学工業(株)製)……………………0.2重量部 ・エチルアルコール……………………………………………87.6重量部 ・イオン交換水……………………………………………………0.5重量部 比較例1 ・スチレンマレイン酸樹脂 アラスター700(荒川化学工業(株)製)………………3.5重量部 ・フェノール樹脂 ヒタノール1501(日立化成(株)製)…………………3.5重量部 ・ジブチルセバケート DBS(協和発酵(株)製)…………………………………1.5重量部 ・PCBlack006M:クロム含金染料 (日本化薬(株)製)…………………………………………7.0重量部 ・硝酸アンモニウム………………………………………………0.7重量部 ・シリコーン系界面活性剤 SH3749(東レダウコーニング(株)製)……………0.2重量部 ・KBM1003(信越化学工業(株)製)…………………0.5重量部 ・エチルアルコール……………………………………………83.1重量部 比較例2 ・アクリル樹脂 ダイヤナールBR79(三菱レーヨン(株)製)…………5.5重量部 ・アクリル樹脂 ダイヤナールBR85(三菱レーヨン(株)製)…………5.5重量部 ・ValifastBlack3810:クロム含金染料 (オリエント化学工業(株)製)……………………………7.5重量部 ・ジブチルアジペート DBA(大八化学工業(株)製)……………………………1.5重量部 ・メチルエチルケトン…………………………………………59.5重量部 ・メチルアルコール……………………………………………15.0重量部 ・エチルアルコール………………………………………………5.0重量部 ・エチレングリコールモノエチルエーテル……………………0.5重量部 上記のインク組成物それぞれを、日立IJプリンターH
X−S型を用いて、アルミニウム板、PETフィルム、
硬質アクリル樹脂板、アクリル粉体塗装板に印字を行っ
た。これらの試料についてセロハンテープによる引き剥
がし試験(JIS−Z−1522)、碁盤目試験(JI
S−K−5400)を行ったところ、いずれも充分な密
着力を示した。
X−S型を用いて、アルミニウム板、PETフィルム、
硬質アクリル樹脂板、アクリル粉体塗装板に印字を行っ
た。これらの試料についてセロハンテープによる引き剥
がし試験(JIS−Z−1522)、碁盤目試験(JI
S−K−5400)を行ったところ、いずれも充分な密
着力を示した。
【0088】次に、同じ試料をフェードメータによる紫
外線暴露を行い、退色性を比較したところ、太陽光換算
で、1年間相当の照射後に文字の判別が充分にできるも
のは実施例の2、3、4および、比較例の1、2であ
り、実施例1は約60日相当で退色が激しく判別できな
くなった。
外線暴露を行い、退色性を比較したところ、太陽光換算
で、1年間相当の照射後に文字の判別が充分にできるも
のは実施例の2、3、4および、比較例の1、2であ
り、実施例1は約60日相当で退色が激しく判別できな
くなった。
【0089】従って、生鮮食品等のパッケージングなど
のような長期にわたる日光暴露のないような用途には実
施例1が適している。
のような長期にわたる日光暴露のないような用途には実
施例1が適している。
【0090】次に、安全性に関する試験を行った結果を
以下に示す。比較例1と比較例2に配合した黒色染料
は、いずれもクロム含金染料である。これらのインク組
成物をアルミナるつぼにて徐々に加熱し、溶剤類を蒸発
させた後に約400℃に昇温して焼却し、残渣物を水に
溶解させてJIS−K−0102−65.2に準拠した
方法で分析をおこなったところ、いずれの試料からも六
価のクロムを検出した。
以下に示す。比較例1と比較例2に配合した黒色染料
は、いずれもクロム含金染料である。これらのインク組
成物をアルミナるつぼにて徐々に加熱し、溶剤類を蒸発
させた後に約400℃に昇温して焼却し、残渣物を水に
溶解させてJIS−K−0102−65.2に準拠した
方法で分析をおこなったところ、いずれの試料からも六
価のクロムを検出した。
【0091】同様の試験を実施例の1から4までの4例
について行ったところ、六価クロムの検出は認められな
かった。この結果から、本発明のインク組成物は、従来
に比較して焼却処理を行った際にも、その残渣物の安全
性が充分に高いことが確認された。
について行ったところ、六価クロムの検出は認められな
かった。この結果から、本発明のインク組成物は、従来
に比較して焼却処理を行った際にも、その残渣物の安全
性が充分に高いことが確認された。
【0092】従来広範に用いてきた含金染料としては以
下のようなものがあるが、これらは比較例に示したよう
な結果になると推定されるので、本発明によれば使用す
べからざる色剤といえる。C.I.SolventBla
ck:22,23,27,29,34,43,47,1
23、C.I.SolventYellow:19,2
1,32,61,79,80,81,82、C.I.So
lventRed:8,35,83,84,100,1
09,118,119,121,122,160、C.
I.SolventBlue25,55,70。
下のようなものがあるが、これらは比較例に示したよう
な結果になると推定されるので、本発明によれば使用す
べからざる色剤といえる。C.I.SolventBla
ck:22,23,27,29,34,43,47,1
23、C.I.SolventYellow:19,2
1,32,61,79,80,81,82、C.I.So
lventRed:8,35,83,84,100,1
09,118,119,121,122,160、C.
I.SolventBlue25,55,70。
【0093】また、本発明の実施例はすべて、揮発性溶
媒はエチルアルコール及びイオン交換水より成り立って
いる。従って、前に述べたように、本インク組成物を使
用するに当たって溶媒成分は有機則対象外物質であり揮
散重量については問題がなく、また大気中の許容濃度に
ついても、吐出したインクドットから発生する揮発ガス
濃度は、130(m3)の室内で22台を稼働した場合
にはじめて、許容濃度の1000(ppm)に達するこ
とになり、これは実際にはあり得ないレベルであり、安
全なレベルを充分に確保できると言える。
媒はエチルアルコール及びイオン交換水より成り立って
いる。従って、前に述べたように、本インク組成物を使
用するに当たって溶媒成分は有機則対象外物質であり揮
散重量については問題がなく、また大気中の許容濃度に
ついても、吐出したインクドットから発生する揮発ガス
濃度は、130(m3)の室内で22台を稼働した場合
にはじめて、許容濃度の1000(ppm)に達するこ
とになり、これは実際にはあり得ないレベルであり、安
全なレベルを充分に確保できると言える。
【0094】なお、本発明では可塑剤を配合している
が、この可塑剤の機能としては、柔らかい素材に対する
印字の場合に素材の変形に対する追従性を向上させた
り、低温時の塗膜の密着性低下を抑える効果が得られる
ものである。
が、この可塑剤の機能としては、柔らかい素材に対する
印字の場合に素材の変形に対する追従性を向上させた
り、低温時の塗膜の密着性低下を抑える効果が得られる
ものである。
【0095】実施例では、リン酸系、アジピン酸系、ア
ミド系、セバシン酸系を配合しているが、これに限定さ
れるものではない。代表的な具体例を以下に示す。フタ
ル酸エステル、セバシン酸エステル、ステアリン酸エス
テル、リン酸エステル、クエン酸エステル、アジピン酸
エステル、マレイン酸エステル、トリメリット酸エステ
ル等が挙げられる。
ミド系、セバシン酸系を配合しているが、これに限定さ
れるものではない。代表的な具体例を以下に示す。フタ
ル酸エステル、セバシン酸エステル、ステアリン酸エス
テル、リン酸エステル、クエン酸エステル、アジピン酸
エステル、マレイン酸エステル、トリメリット酸エステ
ル等が挙げられる。
【0096】また、本発明のインク組成物の添加成分と
して導電性付与剤を用いる。この導電性付与剤の機能と
しては、インクビームをオリフィスより噴出した後に個
々の粒子に切断する直前に、荷電電極によって形成され
た電界中を通過して、インクが誘電分極して表面帯電す
る際の帯電速度を適正にする効果がある。
して導電性付与剤を用いる。この導電性付与剤の機能と
しては、インクビームをオリフィスより噴出した後に個
々の粒子に切断する直前に、荷電電極によって形成され
た電界中を通過して、インクが誘電分極して表面帯電す
る際の帯電速度を適正にする効果がある。
【0097】この導電性付与剤としてはエチルアルコー
ルに可溶性の無機塩類や四級アンモニウム塩類を用いる
ことができる。代表的な具体例としては、硝酸リチウ
ム、硝酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、亜硝酸アン
モニウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリ
ウム、チオシアン酸アンモニウム、酢酸リチウム、酢酸
カリウム、酢酸アンモニウム、各種ベタイン類等が挙げ
られる。
ルに可溶性の無機塩類や四級アンモニウム塩類を用いる
ことができる。代表的な具体例としては、硝酸リチウ
ム、硝酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、亜硝酸アン
モニウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリ
ウム、チオシアン酸アンモニウム、酢酸リチウム、酢酸
カリウム、酢酸アンモニウム、各種ベタイン類等が挙げ
られる。
【0098】本発明のインク組成物の添加成分として、
蒸発遅延剤を微量添加することもできる。この蒸発遅延
剤の機能としては、オリフィス部分でのインクの乾燥に
よるインク詰りを未然に防止する効果が得られるもので
ある。
蒸発遅延剤を微量添加することもできる。この蒸発遅延
剤の機能としては、オリフィス部分でのインクの乾燥に
よるインク詰りを未然に防止する効果が得られるもので
ある。
【0099】代表的な具体例を以下に示す。エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレング
リコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチル
エーテル等が挙げられる。
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレング
リコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチル
エーテル等が挙げられる。
【0100】これらの物質を単独あるいは複数併用する
こともでき、総添加量はインク組成物100重量部に対
して2重量部以下にすることが望ましい。
こともでき、総添加量はインク組成物100重量部に対
して2重量部以下にすることが望ましい。
【0101】本発明のインク組成物の添加成分として、
カップリング剤を用いることもできる。このカップリン
グ剤の機能としては、被塗布材に対するインクの密着性
を向上させる効果が得られるものである。
カップリング剤を用いることもできる。このカップリン
グ剤の機能としては、被塗布材に対するインクの密着性
を向上させる効果が得られるものである。
【0102】代表的な具体例を以下に示す。シランカッ
プリング剤としては、ビニルトリス(βメトキシエトキ
シ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメ
トキシシラン、β(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン等が挙げられる。
プリング剤としては、ビニルトリス(βメトキシエトキ
シ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメ
トキシシラン、β(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0103】本発明のインク組成物の添加成分として界
面活性剤を用いることができる。この界面活性剤の機能
としては、インクの各種被印字物に対する濡れ性を向上
させることによって、密着性を向上させる効果が得られ
るものである。
面活性剤を用いることができる。この界面活性剤の機能
としては、インクの各種被印字物に対する濡れ性を向上
させることによって、密着性を向上させる効果が得られ
るものである。
【0104】一般的なアルキルベンゼンスルホン酸系
や、アルキル硫酸エステル系や、脂肪酸塩系等の陰イオ
ン性界面活性剤、あるいは、アルキルアミン系や、第4
級アンモミウム塩系等の陽イオン系界面活性剤、あるい
はアルキルベタイン、アミンオキサイド等の両性界面活
性剤は密着性向上効果も高いものが多いが、イオン性の
染料を用いる場合は、溶解安定性への悪影響を及ぼす場
合があるので、配合する染料との相性を考慮する必要が
ある。
や、アルキル硫酸エステル系や、脂肪酸塩系等の陰イオ
ン性界面活性剤、あるいは、アルキルアミン系や、第4
級アンモミウム塩系等の陽イオン系界面活性剤、あるい
はアルキルベタイン、アミンオキサイド等の両性界面活
性剤は密着性向上効果も高いものが多いが、イオン性の
染料を用いる場合は、溶解安定性への悪影響を及ぼす場
合があるので、配合する染料との相性を考慮する必要が
ある。
【0105】非イオン性の界面活性剤の具体的な代表例
を以下に示す。ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレ
ンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、
ポリシオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリ
シオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタン
モノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビ
タンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソ
ルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレー
ト、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、テトラ
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、グリセロー
ルモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ポ
リエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレング
リコールモノステアレート、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキル
アルカノールアミド等の炭化水素系のものや、ポリオキ
シエチレン・メチルポリシロキサン共重合体やポリオキ
シプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ
(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロ
キサン共重合体等の有機シリコーン系の非イオン性界面
活性剤や、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パ
ーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物のような
フッ素系の非イオン性界面活性剤も効果がある。特に有
機シリコーン系とフッ素系の非イオン性界面活性剤は、
インク塗膜の撥水性を向上させる効果も併せて得ること
ができる。
を以下に示す。ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレ
ンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、
ポリシオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリ
シオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタン
モノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビ
タンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソ
ルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレー
ト、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、テトラ
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、グリセロー
ルモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ポ
リエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレング
リコールモノステアレート、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキル
アルカノールアミド等の炭化水素系のものや、ポリオキ
シエチレン・メチルポリシロキサン共重合体やポリオキ
シプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ
(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロ
キサン共重合体等の有機シリコーン系の非イオン性界面
活性剤や、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パ
ーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物のような
フッ素系の非イオン性界面活性剤も効果がある。特に有
機シリコーン系とフッ素系の非イオン性界面活性剤は、
インク塗膜の撥水性を向上させる効果も併せて得ること
ができる。
【0106】本発明の対象とする荷電制御型のインクジ
ェットプリンターでエチルアルコールを溶媒として用い
るインク組成物を使用して印字動作を行う場合、そのイ
ンク組成物の乾燥塗膜の撥水性が印字精度に影響を与え
る特異的現象がある。
ェットプリンターでエチルアルコールを溶媒として用い
るインク組成物を使用して印字動作を行う場合、そのイ
ンク組成物の乾燥塗膜の撥水性が印字精度に影響を与え
る特異的現象がある。
【0107】詳しく言うと、JISK6768に記載さ
れたポリオレフィン系材料のフィルムの濡れ性試験法に
準じた方法で、フィルムの代わりに縦30mm、横20
mmの平滑なガラス板を用い、そのガラス板上に平滑に
乾燥塗膜を形成させ、その塗膜上に均一に薄く塗布した
水、例えば蒸留水の液膜が、塗布してから0.1〜0.9
秒で液膜が破れて、水滴になり、乾燥塗膜上の所々が濡
れていない状態になる性質を有すると共に、その乾燥塗
膜上での水滴の接触角が50度以下である場合、オリフ
ィスより吐出するインクビームは充分な直進安定性を有
する。
れたポリオレフィン系材料のフィルムの濡れ性試験法に
準じた方法で、フィルムの代わりに縦30mm、横20
mmの平滑なガラス板を用い、そのガラス板上に平滑に
乾燥塗膜を形成させ、その塗膜上に均一に薄く塗布した
水、例えば蒸留水の液膜が、塗布してから0.1〜0.9
秒で液膜が破れて、水滴になり、乾燥塗膜上の所々が濡
れていない状態になる性質を有すると共に、その乾燥塗
膜上での水滴の接触角が50度以下である場合、オリフ
ィスより吐出するインクビームは充分な直進安定性を有
する。
【0108】この評価法で液膜が破れるのに要する時間
が1.0秒以上の場合、吐出するビームの根本部分に水
滴が形成され、この水滴がビームに接触するたびにイン
クの直進性が妨げられて、印字品質が低下する。
が1.0秒以上の場合、吐出するビームの根本部分に水
滴が形成され、この水滴がビームに接触するたびにイン
クの直進性が妨げられて、印字品質が低下する。
【0109】本発明において、色剤として実施例1のよ
うに非含金染料を用いる場合、その耐光堅牢性が問題と
なる時には、通常の光安定剤や酸化防止剤を配合すると
退色特性を改善できる。
うに非含金染料を用いる場合、その耐光堅牢性が問題と
なる時には、通常の光安定剤や酸化防止剤を配合すると
退色特性を改善できる。
【0110】ここで、光安定剤や酸化防止剤とは、一般
にプラスチック類や塗料類の耐光劣化性や脆化耐久性を
向上させる目的で配合するものを指す。具体的には光安
定剤としては、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン
系、サリシレート系、シアノアクリレート系等の紫外線
吸収剤、あるいは、ヒンダードアミン系等のラジカル補
足型光安定剤などである。酸化防止剤としては、リン酸
系やフェノール系の酸化防止剤が挙げられる。
にプラスチック類や塗料類の耐光劣化性や脆化耐久性を
向上させる目的で配合するものを指す。具体的には光安
定剤としては、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン
系、サリシレート系、シアノアクリレート系等の紫外線
吸収剤、あるいは、ヒンダードアミン系等のラジカル補
足型光安定剤などである。酸化防止剤としては、リン酸
系やフェノール系の酸化防止剤が挙げられる。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、溶媒成分にエチルアル
コール或いは水或いはエチルアルコールと水の混合物を
用いているので、インクジェット記録装置の周辺の大気
の汚染が極めて少ない。これにより、定常の印字作業に
携わる作業者や、非定常のメンテナンス作業に携わる作
業者の安全を確保できる効果がある。
コール或いは水或いはエチルアルコールと水の混合物を
用いているので、インクジェット記録装置の周辺の大気
の汚染が極めて少ない。これにより、定常の印字作業に
携わる作業者や、非定常のメンテナンス作業に携わる作
業者の安全を確保できる効果がある。
【0112】また、食品や薬品類等のような製品自体に
インク溶媒蒸気が混入した場合に毒性問題となったり、
溶媒の臭気が混入した場合に製品の品質上好ましくない
場合にも衛生上の問題を最低限に抑える効果がある。
インク溶媒蒸気が混入した場合に毒性問題となったり、
溶媒の臭気が混入した場合に製品の品質上好ましくない
場合にも衛生上の問題を最低限に抑える効果がある。
【0113】また、同時に、インク自体やインクの付着
したインクボトルや配管系の部品類、或いはインクジェ
ット記録装置のメンテナンス時に使用した布や紙類、或
いはインクジェット記録の被印字物自体を焼却処理した
際に毒物が発生しないので安全であり、環境汚染につな
がらないという効果がある。
したインクボトルや配管系の部品類、或いはインクジェ
ット記録装置のメンテナンス時に使用した布や紙類、或
いはインクジェット記録の被印字物自体を焼却処理した
際に毒物が発生しないので安全であり、環境汚染につな
がらないという効果がある。
【図1】インクジェット記録装置の原理図である。
1…ノズル、2…電歪素子、3…励振電源、4…荷電電
極、5…偏向電極、6…インク粒子、7…偏向電界、8
…ガター、9…インク容器、10…供給ポンプ、11…
調圧弁、12…被印字物、13…印字ドット、22…搬
送コンベア、23…回収ポンプ、24…排気口、25…
本体カバー
極、5…偏向電極、6…インク粒子、7…偏向電界、8
…ガター、9…インク容器、10…供給ポンプ、11…
調圧弁、12…被印字物、13…印字ドット、22…搬
送コンベア、23…回収ポンプ、24…排気口、25…
本体カバー
フロントページの続き (72)発明者 滝沢 芳治 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 (72)発明者 石川 鉄雄 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内
Claims (8)
- 【請求項1】加圧されたインクを励振ノズルに供給し、
前記励振ノズルから噴出する前記インクを粒子化し、前
記粒子に電荷量を与えて一定の電界中を通過させること
により、前記粒子を偏向し、被印字物上に印字ドットを
形成する荷電制御型インクジェット記録装置に用いられ
るインクジェット記録装置用インク組成物において、 配合される揮発性の溶媒成分がエチルアルコール或いは
水或いはエチルアルコールと水の混合物であり、かつ一
緒に配合される色剤は油溶性非含金染料或いは非含金顔
料であることを特徴とするインクジェット記録装置用イ
ンク組成物。 - 【請求項2】請求項1において、前記インク組成物全体
を100重量部として、75重量部〜95重量部が前記
溶媒成分であることを特徴とするインクジェット記録装
置用インク組成物。 - 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記溶
媒成分全体を100重量部として、80重量部以上が前
記エチルアルコールであることを特徴とするインクジェ
ット記録装置用インク組成物。 - 【請求項4】請求項1において、前記インク組成物の色
調が黒系であることを特徴とするインクジェット記録装
置用インク組成物。 - 【請求項5】請求項1または請求項4において、前記色
剤はカーボン粉末顔料であることを特徴とするインクジ
ェット記録装置用インク組成物。 - 【請求項6】請求項1において、前記インク組成物は、
平滑なガラス板上に形成した平滑な前記インク組成物の
乾燥塗膜上に均一に薄く塗布した水の液膜が前記塗布し
てから0.1〜0.9秒で破れて、前記水が水滴になり、
前記乾燥塗膜上の一部が濡れていない状態になる性質を
有すると共に、前記乾燥塗膜上での前記水滴の接触角が
50度以下になる性質を有することを特徴とするインク
ジェット記録装置用インク組成物。 - 【請求項7】請求項1において、前記インク組成物に配
合する溶媒成分がエチルアルコール或いはエチルアルコ
ールと水の混合物である場合に、前記インク組成物全体
を100重量部として、20重量部の水を添加しても固
形析出物が発生しないことを特徴とするインクジェット
記録装置用インク組成物。 - 【請求項8】請求項7において、前記水を20重量部添
加した前記インク組成物を、−5℃に冷却した状態で1
0日間放置した後も、前記固形析出物が発生しないこと
を特徴とするインクジェット記録装置用インク組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1239797A JPH10204345A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | インクジェット記録装置用インク組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1239797A JPH10204345A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | インクジェット記録装置用インク組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10204345A true JPH10204345A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11804139
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1239797A Pending JPH10204345A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | インクジェット記録装置用インク組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10204345A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000007978A (ja) * | 1998-06-22 | 2000-01-11 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | コーティング材及び積層体 |
| JP2010024313A (ja) * | 2008-07-17 | 2010-02-04 | Konica Minolta Ij Technologies Inc | 水性インクジェットインク、インクジェット記録方法 |
| JP2011068730A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Fujifilm Corp | インクジェット記録用インク及び画像形成方法 |
| JP2011208082A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Fujifilm Corp | インクセット及び画像形成方法 |
| WO2016136675A1 (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | ゼネラル株式会社 | インクジェットインク |
-
1997
- 1997-01-27 JP JP1239797A patent/JPH10204345A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000007978A (ja) * | 1998-06-22 | 2000-01-11 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | コーティング材及び積層体 |
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| WO2016136675A1 (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | ゼネラル株式会社 | インクジェットインク |
| JPWO2016136675A1 (ja) * | 2015-02-24 | 2017-12-14 | ゼネラル株式会社 | インクジェットインク |
| US10344173B2 (en) | 2015-02-24 | 2019-07-09 | General Co., Ltd | Inkjet ink |
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