JPH10208628A - プラズマディスプレイパネル用基板の製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用基板の製造方法

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JPH10208628A
JPH10208628A JP1021497A JP1021497A JPH10208628A JP H10208628 A JPH10208628 A JP H10208628A JP 1021497 A JP1021497 A JP 1021497A JP 1021497 A JP1021497 A JP 1021497A JP H10208628 A JPH10208628 A JP H10208628A
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back plate
partition
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JP1021497A
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English (en)
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Masafumi Kato
雅史 加藤
Kiyohiro Sakasegawa
清浩 逆瀬川
Kenichi Yoneyama
健一 米山
Tetsuya Maeda
哲也 前田
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】欠け等の形状欠陥がなく表面状態が平滑で、放
電表示セルのピッチが0.25mm未満の高精細度化が
実現できる高精度の隔壁が得られ、かつ40インチ以上
の大画面化が容易で、製造工程の短縮及び簡略化と共に
高い製品歩留りを実現でき、生産性に優れたPDP用基
板の製造方法を得る。 【解決手段】有機材料から成る隔壁成形型7を用い、隔
壁成形型7に隔壁材料8を充填して背面板2に加圧等に
より密着又は接着剤9を用いて接着固定するか、背面板
2に密着又は接着固定してから隔壁材料8を充填する
か、あるいは接着固定するに導電材料を混合した接着剤
11を用いて前記同様に接着前後のいずれかに隔壁材料
8を充填した後、隔壁成形型7と共に焼成して該成形型
7を除去して電極5及び隔壁4を背面板2に一体化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度かつ安価な
薄型の大画面用カラー表示装置等に用いられるプラズマ
ディスプレイパネル用基板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】薄型の大画面用のカラー表示装置等に用
いられるプラズマディスプレイパネル(以降、PDPと
略記する)は、背面板の表面に多数の隔壁を形成し、該
隔壁と背面板で囲まれた微小な空間を放電表示セルと
し、該セルの底面に電極を備えたものをPDP用基板と
し、該基板に対して放電表示セルの内壁面となる隔壁の
側面に蛍光体を塗布し、一方、線状の電極を備えた正面
板をPDP用基板の隔壁の頂部に接合して前記空間に対
向する電極を設け、前記放電表示セルに希ガス等の放電
可能なガスを封入した気密構造を成すものであり、前記
対向する電極間に放電によりプラズマを発生させ、該プ
ラズマから放出される紫外光により前記放電表示セル内
に形成された蛍光体を発光させて画面の発光素子として
利用するものである。
【0003】一般に、前記PDP用基板を製造する際に
は、予め背面板の表面上に電極を形成した後、各電極間
に隔壁を形成するが、この隔壁の製造方法としては従来
より印刷積層法や多層積層法、ブラスト法、転写法等が
知られている。
【0004】前記印刷積層法は、隔壁を成す材料を主成
分とするペーストを用いて厚膜印刷法により背面板上に
所定のパターンで放電表示セルを構成する隔壁を印刷形
成するもので、1回の印刷で形成できる厚さが約10〜
15μm程度であることから、印刷・乾燥を繰り返しな
がら、約100〜200μm程度の高さを必要とする隔
壁を形成するものである(特開平2−213020号公
報参照)。
【0005】また、グリーンシート多層積層法は、所定
形状に穿孔した複数枚のグリーンシートを必要な高さと
なるように積層固着して前記隔壁を形成するものである
(特開平1−213936号公報参照)。
【0006】一方、前記ブラスト法は、背面板の全面に
所定厚さのガラス層を形成し、該ガラス層の表面に隔壁
形状のレジストマスクを形成しておき、サンドブラスト
にて隔壁以外の部分のガラス層を除去して隔壁を形成す
るものである(特開平4−259728号公報参照)。
【0007】更に、転写法は、隔壁形状を有する成形型
の凹部に泥漿を充填し、該充填物を背面板となるガラス
又はセラミック基板に接着転写するものである(特開平
5−334956号公報参照)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記印
刷積層法では、所定の高さの隔壁を形成するためには、
何回も印刷・乾燥工程を繰り返して積層しなければなら
ず、極めて工程数が多くなり、その上、積層毎に精度よ
く印刷する必要があるために、非常に歩留りが悪く、更
に、印刷時の位置ズレにより隔壁が変形し易く、かつ印
刷製版の伸び等のために隔壁によって形成される放電表
示セルの寸法精度としては、1000セル分の寸法を1
5セル測定した時の測定値の最大差が0.35mm程度
あり、高精度化の要求を満足するものではないという課
題もあった。
【0009】また、前記グリーンシート多層積層法は、
穿孔した複数枚のグリーンシートを一度に積層固着する
ことにより隔壁を形成することはできるものの、放電表
示セルのピッチを微細化して、画面を高精細度化するた
めに放電表示セルの開口部に対して隔壁の厚さを薄くす
ると、開孔面積は増大するもののグリーンシートの強度
が低下し、そのために積層時に高精度な位置決めが困難
であるという課題があった。
【0010】一方、前記ブラスト法においては、マスク
形成にフォトレジストを用いた後、サンドブラストを行
うために工程が複雑であり、その上、微細な形状の凹部
の樹脂成分を現像する必要から、精密な現像処理を必要
とし、未現像部分から生じる隔壁の欠陥、即ち隔壁の端
部に欠けが発生し易く、歩留り良く高精度に隔壁を形成
することが困難であり、更にブラスト加工に用いる研磨
剤を回収し、繰り返して使用する場合には、研磨剤の摩
耗劣化による研削力の低下や経時変化があり、安定して
量産することが困難であり、一方、研磨剤を回収せずに
使用する場合には、研磨剤によるコスト高となり、大量
生産には不適当である等、種々の課題があった。更に、
前記転写法では、転写した充填物を成形型から脱型する
時に隔壁の破損を招き易く、製造歩留りが極めて悪いと
いう課題があった。
【0011】以上の如く前記隔壁の製造方法に基づくP
DP用基板にはそれぞれ固有の課題を有しているが、い
ずれも、隔壁材料をペースト状またはグリーンシート、
あるいは泥漿状の形態で前記隔壁を成形して背面板と焼
成するため、焼成収縮率を見込んで隔壁成形体の高さを
成形する必要があり、そのために印刷積層回数やグリー
ンシート積層枚数の増加、あるいは成形型の凹部を形成
する壁が薄片化して製造歩留りが著しく低下する他、成
形体の形状が焼成収縮により変形し易く、均一な隔壁形
状、特に隔壁の端部の平坦性と厚さの均一性を得難く、
その上、前記いずれの方法でも、背面板に形成した電極
パターンとの位置合わせ精度が不十分であるという共通
の課題があった。
【0012】
【発明の目的】本発明は前記課題に鑑み成されたもの
で、その目的は、簡単な成形工程で表面状態が平滑で、
放電表示セルのピッチが0.25mm未満の高精細度化
が実現できて高精度の隔壁が得られ、かつ40インチ以
上の大画面化が容易で、製造工程の短縮及び簡略化と共
に高い製品歩留りを実現でき、高精細度化が可能なPD
P用基板の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解消するために、鋭意検討した結果、ガラスやセラミッ
クスから成る背面板と隔壁成形体を焼成一体化する際、
隔壁成形型を前記焼成温度で分解除去可能な有機材料で
作製したものを用い、該隔壁成形型と共に隔壁成形体を
焼成すること、更に、隔壁成形型と背面板との当接部が
隔壁間の電極形成部に該当することを利用し、隔壁成形
型に導電性接着剤を塗布しておくことにより、欠けや変
形等がないより優れた寸法精度の隔壁が得られると共
に、隔壁と電極に位置合わせが不要となることを見いだ
した。
【0014】即ち、本発明のPDP用基板の製造方法
は、予め電極パターンを形成した背面板に焼成により分
解除去できる有機材料から成る隔壁成形型を加圧した
り、緊締したりして密着固定し、背面板上に隔壁成形体
を成形するか、あるいは前記隔壁成形型に予め隔壁成形
材料を充填した後、背面板に前記同様に密着固定して焼
成一体化することを特徴とするものである。
【0015】また、前記隔壁成形型を密着固定する代わ
りに接着剤を用いて該成形型を予め電極パターンを形成
した背面板に接着して前記同様に処理するか、あるいは
電極パターンを形成していない背面板に導電材料を含有
する接着剤を隔壁成形型の背面板との当接面に被着して
前記同様に処理しても良く、前記いずれかの方法が適用
し得ることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】本発明のPDP用基板の製造方法によれば、放
電表示セルを構成する隔壁成形型が有機材料であり、該
隔壁成形型に隔壁成形材料を充填して背面板と同時に焼
成して隔壁成形型を焼成除去することから、隔壁焼結体
が位置ズレを起こしたり、変形を生じたりすることがな
く隔壁の表面状態も良好で、かつ成形型の寸法精度がそ
のまま成形体に反映され、簡単な成形工程で、高精細度
化された大型のPDP用基板を容易に製造できることに
なる。
【0017】また、前記隔壁成形型を背面板に接着剤を
介して、あるいは導電材料を分散させた接着剤を介して
接着固定しても、前記同様に隔壁焼結体が位置ズレを起
こしたり、変形を生じたりすることがなく、しかも隔壁
間に互いに平行な電極パターンを所定位置に正確に形成
できることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のPDP用基板の製
造方法を図面に基づき詳述する。
【0019】図1は本発明のPDP用基板の製造方法の
一例を示す工程図である。
【0020】先ず、ガラス又はセラミックスから成る背
面板2に予め電極パターン6を被着形成し、該電極パタ
ーン6上に有機材料から成る隔壁形状の空間13を有す
る隔壁成形型7の凸部14を位置合わせして密着固定す
る。
【0021】次に、背面板2に密着固定した隔壁成形型
7を、減圧装置(不図示)に収納した泥漿状のガラス又
はセラミックスと有機性添加物から成るバインダーの混
合物中に浸漬し、減圧して隔壁成形型7の隔壁となる空
間13に泥漿状の隔壁材料8を含浸させる。
【0022】その後、前記混合物を反応硬化するか又は
乾燥処理をして固化させてから脱バインダーの熱処理を
施し、引き続き隔壁成形型7ともども同時焼成して一体
化することにより電極5と隔壁4から成る放電表示セル
3を備えたPDP用基板1が得られる。
【0023】前記製造方法では、隔壁成形型7を背面板
2に密着固定してから前記混合物を充填して隔壁成形体
を背面板2に接着させたが、図2に示すように隔壁成形
型7の空間13に前記混合物をドクターブレード法等を
応用して充填した後、前記成形型7に充填した混合物を
反応硬化又は乾燥固化し、次いで予め電極パターン6を
被着形成した背面板2の所定位置に密着固定しても良
い。
【0024】また、図1及び図2に示す背面板2と隔壁
成形型7との密着固定には、治具等で挟持したり、重量
物で押圧したりして加圧密着する手段が採用できる。
【0025】また、他の方法として図3及び図4に示す
ように、隔壁成形型7を背面板2に密着固定するにあた
り、接着剤9を用いたり、予め隔壁成形型7が背面板2
と当接する部分に接着層10を被着形成しておき、電極
パターン6を被着形成した背面板2の所定位置に接着固
定した後、前記同様に処理することにより本発明のPD
P用基板1が得られる。
【0026】あるいは、図5及び図6に示すように、放
電表示セル3の底面に備える電極5については、隔壁成
形型7を密着固定あるいは接着固定する前に予め背面板
2の表面に電極パターンを被着形成せず、前記成形型7
が背面板2と当接する部分に電極材料を形成しておい
て、密着固定あるいは接着固定する際に同時に電極を形
成することもできる。
【0027】即ち、背面板2には予め電極パターンを被
着形成せず、隔壁成形型7と背面板2とを電極材料から
成る接着剤11で接着固定したり、隔壁成形型7が背面
板2と当接する部分に予め電極材料から成る接着層12
を形成しておき、隔壁成形型7を接着固定してから隔壁
材料8を成す前記混合物を隔壁成形型7の空間13に充
填したり、予め前記混合物を隔壁成形型7の空間13に
充填した後、隔壁成形型7と背面板2とを接着固定して
も良い。
【0028】また、隔壁材料を成す前記混合物は、隔壁
成形型中に充填して反応硬化又は乾燥固化してから、脱
バインダー処理した後に背面板の所定位置に密着固定、
あるいは接着固定しても良く、前記接着剤を用いる場合
には、反応固化あるいは熱圧着等、いずれの方法で接着
しても良い。
【0029】また、背面板に前記隔壁成形型中に充填し
た混合物から成る隔壁材料を密着あるいは接着するの
は、背面板あるいは電極パターンは未焼成体、焼結体の
いずれかの段階で、前記隔壁成形型中に充填された隔壁
材料は未焼成体あるいは脱バインダー状態のいずれの段
階であっても良い。
【0030】このように本発明のPDP用基板の製造方
法によれば、簡単に隔壁を形成できるため製造工程を極
めて簡略化でき、成形型に有機材料を用いることにより
容易に焼成と同時に除去できる。
【0031】従って、本発明のPDP用隔壁の製造方法
では、微細形状を高精度に成形できる結果、放電表示セ
ル1000セル分の寸法を45列測定した時の測定値の
最大差が0.05mm以下となるような高精度とするこ
とができる。
【0032】本発明のPDP用基板の製造方法に適用さ
れる隔壁成形型を構成する材料としては、隔壁材料中に
含有される有機性添加物を硬化させる時に何ら支障無き
ものであれば材質は特に限定されないが、大量生産が可
能で隔壁との同時焼成で除去する目的からは熱可塑性の
プラスチック素材が利用可能であり、例えば、PET
(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂が使用でき、
必要ならば離型性向上や磨耗防止のために、表面被覆等
の表面処理を行っても良い。
【0033】特に、前述のように隔壁との同時焼成で除
去する目的からは、250℃程度までの加熱で分解する
樹脂類が最適であり、隔壁成形型の製造には射出成形、
押し出し成形等の手法で大量に低コストに製造できる点
からも、熱可塑性樹脂が適しており、このような成形型
は加熱時に溶融するため、前述の隔壁変形の危険を回避
できるという利点もある。
【0034】次に、前記隔壁成形型と背面板とを固定す
る際に接着剤を用いる場合、該接着剤としては、ラミネ
ートの手法で隔壁成形型と背面板とを接着固定する目的
から、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等が使用できる。
【0035】従って、前記接着剤を隔壁成形型の背面板
との当接面に被着形成する手段としては、スクリーン印
刷法やロール印刷法等、公知の各種印刷手段を使用する
ことができ、正確に背面板の所定位置に隔壁成形型を接
着固定できるため、焼成工程までの一連の作業で、隔壁
成形型中に充填した隔壁材料が位置ズレを起こしたり、
変形を生じたりすることがない。
【0036】更に、放電表示セルの底面に電極が位置す
ることから、隔壁成形型と背面板との当接部が隔壁間の
電極形成部に該当することを利用して隔壁成形型に導電
材料を分散させた導電性接着剤を塗布しておけば、電極
と隔壁を同時に成形することが可能となる。
【0037】前記導電性接着剤を構成する導電材料とし
ては、金属粉末や導電性セラミック粉末が使用でき、そ
の際、接着剤に導電材料のみの添加では、隔壁焼成温度
である550〜600℃では焼結しないため、導電材料
の保形上、低融点ガラスから成る添加物を適宜添加混合
する。
【0038】この結果、前記導電性接着剤は、隔壁材料
と同時焼成することにより接着剤成分が分解除去される
とともに前記低融点ガラスにより保持された電極パター
ンが被着形成されることになり、隔壁間に互いに平行な
電極パターンを位置ずれなく形成できる。
【0039】次に、本発明の隔壁材料としては、従来か
ら使用されているPDP用隔壁組成物と同様、ガラスも
しくはセラミック粉体を主成分とする混合物から成るも
のが適用でき、特に限定する物ではないが、背面板と一
体化するためには前記混合物に含有する有機バインダー
として熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いることが望ま
しく、隔壁成形型への充填性の点からは低粘度のものが
良く、前記隔壁成形型を構成する有機材料の軟化温度以
下で分解し、ガスを発生する成分は隔壁成形型の背面板
からの剥離を生じるため好ましくない。
【0040】また、前記隔壁材料の主成分であるガラス
としては、ケイ酸塩を主成分とし、鉛(Pb)、硫黄
(S)、セレン(Se)、明礬等の一種以上を含有した
各種ガラスを用いることができ、特に放電時のプラズマ
によりガラス質が劣化を防止するために、アルカリ金属
類の含有量が1重量%以下が望ましい。
【0041】一方、前記主成分としてのセラミックス
は、アルミナ(Al2 3 )、ジルコニア(ZrO2
等の酸化物系セラミックスや、窒化珪素(Si
3 4 )、窒化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(S
iC)等の非酸化物系セラミックス等、あるいはアパタ
イト(Ca5 (PO4 3 (F、Cl、OH))等のい
ずれをも用いることができ、これらのセラミック粉体に
は各種焼結助剤を所望量添加することができる。
【0042】更に、前記焼結助剤としては、アルミナ粉
末にはシリカ(SiO2 )、カルシア(CaO)、イッ
トリア(Y2 3 )及びマグネシア(MgO)等を、ジ
ルコニア粉末にはイットリア(Y2 3 )やセリウム
(Ce)、ジスプロシウム(Dy)、イッテルビウム
(Yb)等の希土類元素の酸化物を、また窒化珪素粉末
にはイットリア(Y2 3 )とアルミナ(Al2 3
等を、窒化アルミニウム粉末には周期律表第3a族元素
酸化物(RE2 3 )等を、炭化珪素粉末にはホウ素
(B)とカーボン(C)等を所望量添加することができ
る。
【0043】尚、これらガラス又はセラミック粉体の粒
径は、数十ミクロンからサブミクロンのものが好適に用
いることができ、具体的には0.2〜10μm、好まし
くは0.2〜5μmの範囲のものが良い。
【0044】更に、これらのガラス又はセラミック粉末
に添加する有機性添加物としては、アクリル樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹
脂、エボナイト、ポリシロキ酸シリケート等、及びその
モノマー、オリゴマーが挙げられ、これらの有機性添加
物を反応硬化させる手段としては、加熱硬化、紫外線照
射硬化、X線照射硬化等があるが、作業上や装置上の点
からは加熱硬化が最適であって、とりわけポットライフ
の点からはアクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及
びそのモノマーが好適である。
【0045】また、前記有機性添加物の含有量は、ガラ
ス又はセラミック粉体と焼結助剤等との混合物の流動性
及び成形性を維持するためには、粘性が高くならないよ
うにする必要があり、一方、硬化時には十分な保形性を
有していることが望ましいことから、有機性添加物の含
有量は、ガラス又はセラミック粉体100重量部に対し
て0.5重量部以上で、かつ硬化による成形体の収縮と
いう点からは35重量部以下が望ましく、なかでも焼成
時の収縮を考慮すると、1〜15重量部が最も好適であ
る。
【0046】また、混合物中に加えられる溶媒とは、前
記有機性添加物を相溶するものであれば特に限定するも
のではなく、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、
フタル酸エステル等の芳香族溶剤や、ヘキサノール、オ
クタノール、デカノール、オキシアルコール等の高級ア
ルコール類、あるいは酢酸エステル、グリセライド等の
エステル類を用いることができる。
【0047】とりわけ、前記フタル酸エステル、オキシ
アルコール等は好適に使用でき、更に、溶媒を緩やかに
揮発させるために、前記溶媒を2種類以上併用すること
も可能である。
【0048】また、前記溶媒の含有量は、成形性の点か
らは成形体の保形性を維持するために、ガラス又はセラ
ミック粉体100重量部に対して0.1重量部以上必要
であり、一方、ガラス又はセラミック粉体と有機性添加
物の混合物の粘性を低くすることが望ましいことからは
35重量部以下がより望ましく、乾燥時と焼成時の収縮
を考慮すると1〜15重量部であることが最も望まし
い。
【0049】次に、前記背面板は、各工程での取扱いに
耐える程度の強度を有する未焼成のグリーンシートある
いは焼結体で、材質は特に限定しないが、例えば各種ガ
ラス基板や各種セラミックグリーンシート、磁器基板等
で隔壁の材質と熱膨張率が近似していることが望まし
い。
【0050】尚、ガラス基板としては、例えばソーダラ
イムガラスやその歪み点を向上するために無機フィラー
を分散させた物など比較的安価なガラスを使用できる。
【0051】また、前記混合物と背面板とを圧着する際
の接着性向上のために、シランカップリング剤やチタネ
ートカップリング剤、アルミネートカップリング剤等の
各種カップリング剤を使用することができ、なかでも反
応性が高いことからシランカップリング剤が好適であ
る。
【0052】更に、前記混合物と背面板との圧着は、均
一に圧力を加えるという点からは静水圧の装置を用いる
のが望ましく、加圧条件としては、成形型を変形させな
い圧力範囲となり、該圧力範囲は隔壁成形型の強度に左
右されるが、例えばPET製の隔壁成形型を用いた場
合、約100g/cm2 以下の加圧条件で行うのが望ま
しい。
【0053】また、前記混合物において、ガラス又はセ
ラミック粉体の分散性の向上のために、例えば、ポリエ
チレングリコールエーテル、ナフタレンスルホン酸塩、
ポリカルボン酸塩、アルキルアンモニウム塩等の界面活
性剤を添加しても良く、その含有量としては分散性の向
上及び熱分解性の点から、ガラス又はセラミック粉体1
00重量部に対して0.05〜5重量部が望ましい。
【0054】更に、前記混合物中のバインダーには硬化
反応促進剤又は重合開始剤である硬化触媒を添加するこ
とができ、前記硬化触媒としては、有機過酸化物やアゾ
化合物を使用することができ、例えば、ケトンパーオキ
サイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシケター
ル、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、パ
ーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキ
シル)パーオキシジカーボネート、ジクミルパーオキサ
イド等の有機過酸化物や、アゾビス、イソブチルニトリ
ル等のアゾ化合物が挙げられる。
【0055】
【実施例】本発明のPDP用基板の製造方法の一例を以
下のようにして評価した。
【0056】隔壁成形型として、厚さ50μmのPET
フィルムを幅50μm、高さ150μm、ピッチ220
μmの隔壁形状に合わせて断面が波形となるように成形
し、型自体の厚さが200μmで縦・横それぞれ300
×400mmの矩形状としたものを準備した。
【0057】一方、背面板としては厚さ2mm、縦40
0mm、横500mmのソーダライムガラス基板を用
い、予め電極パターンを被着形成する場合には、洗浄し
て乾燥後、幅90μmの電極パターンを220μmピッ
チで印刷形成した。
【0058】また、密着あるいは接着固定に際しては、
前記ソーダライムガラス基板を十分洗浄し、隔壁成形型
との固定に影響を及ぼす異物や有機系等の付着物を取り
除いた。
【0059】また、前記隔壁成形型と背面板との接着剤
としては、ブチラール樹脂60重量%と熱硬化性エポキ
シ樹脂35重量%、シランカップリング剤5重量%を混
合した物を準備し、導電性を付与した接着剤としては前
記組成の接着剤に平均粒径1μmの銀粉末を燐酸エステ
ル系分散剤及び鉛系低融点ガラス粉末と共に添加したも
のを準備した。
【0060】更に、隔壁材料としては、平均粒径が0.
2〜5μmのアルミナ(Al2 3)に鉛系低融点ガラ
ス粉末を加え、該混合粉末にα−テレピネオールとエチ
ルセルロースおよび燐酸エステル系分散剤と粘度調整剤
を添加し、攪拌混合機で混合して粘度を調整した泥漿状
となしたものを準備した。
【0061】次に、隔壁成形型に接着層を設ける場合に
は、前記接着剤をロール印刷法等により所定位置に塗布
後、80℃の温度で乾燥させて接着層を形成する。
【0062】また、隔壁成形型を背面板に直接固定しな
い場合には、泥漿状の前記隔壁材料の混合物を真空装置
で脱泡した後、隔壁成形型の空間にドクターブレード法
によりシート成形の要領で注入充填する。
【0063】尚、前記脱泡処理は、隔壁成形型に隔壁材
料を充填した後に行っても良い。
【0064】その後、前記隔壁材料を充満させた隔壁成
形型上に前記背面板を載置し、該背面板を成形型と共に
100g/cm2 の圧力で加圧しながら加熱炉等に収容
し、100℃の温度で45分間保持して加熱硬化させ
る。
【0065】一方、隔壁成形型を背面板に加圧したり、
前記接着剤を用いて密着あるいは接着固定した場合に
は、固定したままの隔壁成形型と背面板を、前記泥漿状
の隔壁材料の混合物を収納した容器中に浸漬し、該容器
ごと真空装置で脱泡しながら隔壁成形型の空間に隔壁材
料を含浸させ、以下、前記同様に加熱硬化させる。
【0066】硬化完了後、大気中、580℃の温度で1
0分間保持して隔壁成形型と背面板の固定方法及び隔壁
材料の充填方法の異なる種々の組み合わせの製造方法で
得られた隔壁材料を充填した隔壁成形型と背面板とを密
着または接着固定したものをそれぞれ焼成一体化し、本
発明のPDP用基板を得た。
【0067】一方、前記同様にアルミナ(Al2 3
を主成分とするセラミック原料粉体にα−テルピネオー
ルとメチルセルロースを加えて混練した印刷用ペースト
を用い、厚膜印刷法で印刷を繰り返して背面板上に隔壁
を形成し、550〜600℃で焼成したものを比較例と
した。
【0068】かくして得られた評価用試料について、隔
壁の形状、クラックの有無を双眼顕微鏡で観察した。
【0069】この結果、比較例では隔壁の形状が不明確
であったり、欠けが多発したり、電極と隔壁の位置ずれ
を生じたりしたのに対して、本発明では、隔壁の形状が
良好でありクラックもないことが確認できた。
【0070】また、SEMにより隔壁構造を観察した結
果、本発明の隔壁の形状は、幅45±5μm、高さ14
0±5μmと形状の揃った平滑な表面を有しており、隔
壁と同時成形により得られた電極についても、隔壁と隔
壁の間の全ての面に渡って均一に形成されていることが
確認でき、更に、導通試験では得られた電極パターンは
全て導通があり、隔壁間での断線等の欠陥は見られず、
別途、50Vの電圧を印加して隣接する電極間の短絡を
調べた結果でも、本発明ではいずれも短絡は認められな
かった。
【0071】尚、本発明は前記詳述した実施例に何ら限
定されるものではなく、ガラス(Na2 O・CaO・5
SiO2 )やアパタイト(Ca5 (PO4 3 (F、C
l、OH))等を用いても同様の効果が得られている。
【0072】
【発明の効果】叙上の如く、本発明のPDP用基板の製
造方法によれば、有機材料で構成された隔壁成形型を用
い、隔壁焼成と同時に型を焼成除去して電極と隔壁を一
体化したPDP用基板を得ることから、加熱による隔壁
成形体の変形に起因する隔壁構造の変形等が回避され、
隔壁の高さ、幅、ピッチなどの寸法精度と表面の平滑な
形状の揃った隔壁が短時間で形成でき、更に、隔壁材料
は前記隔壁成形型の空間に充填可能な性状であればいか
なるものでも良く、隔壁材料の組成や粘度に影響され
ず、幅広い材料が使用可能である。
【0073】また、隔壁成形型と背面板とを接着剤を用
いて固定する際、接着剤に導電性を付与させることによ
り隔壁間に形成される電極と隔壁とを同時に形成でき、
隔壁成形型と背面板との位置合わせが不必要となり、電
極の位置精度もより一層向上することができる。
【0074】その結果、製造工程の短縮及び簡略化と高
い製品歩留りを実現でき、高精細度化と大型化が実現で
きるPDP用基板の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPDP用基板の製造方法を示す工程図
である。
【図2】本発明のPDP用基板の他の製造方法を示す工
程図である。
【図3】本発明のPDP用基板の他の製造方法を示す工
程図である。
【図4】本発明のPDP用基板の他の製造方法を示す工
程図である。
【図5】本発明のPDP用基板の他の製造方法を示す工
程図である。
【図6】本発明のPDP用基板の他の製造方法を示す工
程図である。
【符号の説明】
1 PDP用基板 2 背面板 3 放電表示セル 4 隔壁 5 電極 6 電極パターン 7 隔壁成形型 8 隔壁材料 9 接着剤 10 接着層 11 導電材料から成る接着剤 12 導電材料から成る接着層
フロントページの続き (72)発明者 前田 哲也 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の6 京セラ株式会社滋賀工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】背面板の表面に放電表示セルを構成する多
    数の隔壁と電極を有するプラズマディスプレイパネル用
    基板の製造方法であって、予め電極パターンを被着形成
    した背面板上に有機材料から成る隔壁成形型を密着固定
    し、次いで該隔壁成形型中に隔壁材料を充填した後、隔
    壁成形型を背面板と共に焼成して該隔壁成形型を焼却除
    去することにより、隔壁焼結体を電極が形成された背面
    板に一体化することを特徴とするプラズマディスプレイ
    パネル用基板の製造方法。
  2. 【請求項2】背面板の表面に放電表示セルを構成する多
    数の隔壁と電極を有するプラズマディスプレイパネル用
    基板の製造方法であって、有機材料から成る隔壁成形型
    中に隔壁材料を充填し、次いで予め電極パターンを被着
    形成した背面板上に前記隔壁成形型を密着固定し、その
    後、隔壁成形型を背面板と共に焼成して該隔壁成形型を
    焼却除去することにより、隔壁焼結体を電極が形成され
    た背面板に一体化することを特徴とするプラズマディス
    プレイパネル用基板の製造方法。
  3. 【請求項3】背面板の表面に放電表示セルを構成する多
    数の隔壁と電極を有するプラズマディスプレイパネル用
    基板の製造方法であって、予め電極パターンを被着形成
    した背面板上に、接着剤を介して有機材料から成る隔壁
    成形型を接着固定し、次いで該隔壁成形型中に隔壁材料
    を充填した後、隔壁成形型を背面板と共に焼成して該隔
    壁成形型を焼却除去することにより、隔壁焼結体を電極
    が形成された背面板に一体化することを特徴とするプラ
    ズマディスプレイパネル用基板の製造方法。
  4. 【請求項4】背面板の表面に放電表示セルを構成する多
    数の隔壁と電極を有するプラズマディスプレイパネル用
    基板の製造方法であって、有機材料から成る隔壁成形型
    の背面板との当接面に接着剤を予め被着して接着層を形
    成した後、該隔壁成形型中に隔壁材料を充填し、次いで
    電極パターンを被着形成した背面板上に前記接着剤によ
    り隔壁成形型を接着固定し、その後、隔壁成形型を背面
    板と共に焼成して該隔壁成形型を焼却除去することによ
    り、隔壁焼結体を電極が形成された背面板に一体化する
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル用基板の
    製造方法。
  5. 【請求項5】背面板の表面に放電表示セルを構成する多
    数の隔壁と電極を有するプラズマディスプレイパネル用
    基板の製造方法であって、背面板上に導電材料から成る
    接着剤を介して有機材料から成る隔壁成形型を接着固定
    し、次いで該隔壁成形型中に隔壁材料を充填した後、隔
    壁成形型を背面板と共に焼成して該隔壁成形型を焼却除
    去することにより、隔壁焼結体と該隔壁焼結体と同時に
    形成した電極を背面板に一体化することを特徴とするプ
    ラズマディスプレイパネル用基板の製造方法。
  6. 【請求項6】背面板の表面に放電表示セルを構成する多
    数の隔壁と電極を有するプラズマディスプレイパネル用
    基板の製造方法であって、有機材料から成る隔壁成形型
    の背面板との当接面に導電材料から成る接着剤を予め被
    着して接着層を形成した後、該隔壁成形型中に隔壁材料
    を充填し、次いで背面板上に前記接着剤により隔壁成形
    型を接着固定し、その後、隔壁成形型を背面板と共に焼
    成して該隔壁成形型を焼却除去することにより、隔壁焼
    結体と該隔壁焼結体と同時に形成した電極を背面板に一
    体化することを特徴とするプラズマディスプレイパネル
    用基板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100459890B1 (ko) * 1999-05-26 2004-12-03 삼성에스디아이 주식회사 가스방전표시소자의 격벽 제조 방법
KR100556497B1 (ko) * 1999-03-20 2006-03-03 엘지전자 주식회사 플라즈마 표시장치용 격벽 제조방법
US20170211991A1 (en) * 2014-07-30 2017-07-27 Exsense Electronics Technology Co., Ltd High precision high reliability and quick response thermosensitive chip and manufacturing method thereof

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