JPH1020930A - 予防保全方法 - Google Patents

予防保全方法

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JPH1020930A
JPH1020930A JP17456696A JP17456696A JPH1020930A JP H1020930 A JPH1020930 A JP H1020930A JP 17456696 A JP17456696 A JP 17456696A JP 17456696 A JP17456696 A JP 17456696A JP H1020930 A JPH1020930 A JP H1020930A
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Yoshinari Hori
嘉成 堀
Yoshio Sato
美雄 佐藤
Satoshi Goto
聡 後藤
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】計測データが正常か異常かを判定する予防保全
システムにおいて、高精度に異常を検知し、同時に異常
原因推定のための情報を得る。 【解決手段】機器設備の動作を再現するモデルを含み、
モデルパラメータを同定するパラメータ同定部30と、
パラメータ同定部30で同定したモデルパラメータと、
正常時のモデルパラメータとを比較し、機器設備の異常
を検出する判定部40とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラント,発電設
備,通信設備などの機器設備の状態を測定または観測
し、その結果に基づいて対象機器の異常を検出する予防
保全方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラントあるいは機器をモデル化し、モ
デル出力値と計測値を比較して異常を判定する従来技術
に、「ファジィ理論を応用したごみ焼却プラント異常診
断システム」(日本機械学会論文集(C編)58巻55
0号1992)がある。この従来技術では、予防保全シ
ステムが持つごみ焼却プラントのプロセス定常モデルと
実測データから推定計算された理論値を、兆候検知対象
実測データと常時比較し、偏差が一定値以上になったと
き異常兆候発生と判断している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プラントあるいは機器
のモデル出力と実測値とを比較して異常を判定する場
合、用いるモデルが高精度であり、正常状態のプラント
の状態を完全に再現可能であれば、正常か異常かを高い
精度で判定可能である。しかし、通常、完全なモデルを
作成することは困難であり、モデルパラメータには誤差
を含むことが多い。したがって、モデルパラメータの若
干のずれが、ある時刻における計測値の値を大きく変化
させる場合(例えば、スイッチングにより計測値がステ
ップ状に変化する場合に、スイッチング時間が若干異な
るだけで、スイッチング時の計測値は大きく異なる)、
モデル誤差の範囲に含まれる程度の違いであっても有意
な偏差であると判断し、異常であると誤診する可能性が
ある。
【0004】また、モデル出力値と実測値を比較するこ
とにより、異常を検知することは可能であるが、異常の
原因を特定するための情報を得ることができない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
には、少なくとも、機器設備の動作を再現するモデルと
モデルパラメータを同定するモデルパラメータ同定部と
を持ち、正常状態で同定したパラメータと異常状態で同
定したパラメータを比較する。
【0006】このように、正常時に同定したパラメータ
と異常時に同定したパラメータを比較することにより、
モデル出力値と実測値の偏差が大きくなった原因となる
モデルパラメータを特定することが可能となる。したが
ってその結果から、異常と判定したことの妥当性を評価
することができる。また、特定したモデルパラメータ及
びその値は原因推定のための新たな情報となり、原因の
特定が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施例を示す。
【0008】本実施例は航空機の安全な運行を管理する
ための運行管理システムに本発明を適用したものであ
る。
【0009】運行管理システムは航空機の位置をレーダ
により検出するレーダサイト1a〜1n,レーダサイト
1a〜1nより検出されたデータに基づいて航空機の運
行管理又はレーダサイト1a〜1nのレーダを制御する
中央監視センタ3から構成されている。そして、レーダ
サイト1a〜1nは通常、山頂や離島などの遠隔地に分
散して設置されているため、無人の施設が多い。そのた
め、機器の保守・点検用に使われる機器の運転状態を表
わすデータ、及び気温などの計測条件を表わすデータ
は、電話回線2を介して中央監視センタ3へ転送するよ
うになっている。中央監視センタ3では、分散設置され
た各レーダサイト1a〜1nの運転状態をモニタリング
し、通信装置を制御するとともに、中央監視センタ3の
中に設置された予防保全装置4でサイト内の機器のデー
タを統括管理し、機器の状態を判定する。レーダサイト
1a〜1nは航空機の安全な運行を保障するために必要
不可欠の設備である。よって、設備の異常による機能の
低下及び停止は重大事故を意味する。とりわけ、電力供
給の停止はダメージが大きいため、停電に対する安全対
策は重要である。従って、レーダサイト1a〜1nに
は、電波を発信または受信する通信機器の他に、停電時
の電源確保を目的に非常用発電機や無停電電源が設置さ
れている。本発明は、この非常用発電機の異常を検出す
るためのもので、中央監視センタ3に予防保全装置4を
備えたものである。
【0010】予防保全装置4は、データ前処理部10,
データベース20,パラメータ同定部30,判定部4
0,異常原因推定部50から構成されている。
【0011】データ前処理部10では、オンラインで計
測されたデータに欠損データなど、計測,通信による異
常がないかを確認する。異常がある場合は「データ異
常」であることを知らせる。パラメータ同定部30で
は、データ前処理部10で異常がないことが確認された
オンラインデータを基に発電機モデルのモデルパラメー
タを同定する。データベース20には、予め非常用発電
機が正常な状態を再現するモデルパラメータが格納され
ている。ただし、このパラメータはパラメータ同定部3
0で予め同定した値である。判定部40では、オンライ
ンデータを基に同定したモデルパラメータと、データベ
ース20に格納されているモデルパラメータを比較し、
非常用発電機の異常を検知する。異常原因推定部50で
は、非常用発電機の異常が検知された場合、その原因を
推定する。
【0012】次に、本実施例の詳細を説明する。
【0013】レーダサイト1a〜1nは、停電となり商
用電力の供給が停止した場合、非常用発電機により電源
を確保するが、停電が起こってから非常用発電機が定常
運転に達するまでの間は電力供給ができない。そこで、
通信機器は常時無停電電源に接続されており、停電直後
は無停電電源より電力を得る。本実施例では、これらサ
イト内の機器の中で非常用発電機を対象として異常判定
を行った場合について説明する。
【0014】まず、非常用発電機の概要について図2を
用いて説明する。
【0015】この非常用発電機はディーゼルエンジン駆
動の三相交流発電機であり、ディーゼルエンジン10
0,発電部110,蓄電池120,整流器130からな
る。ディーゼルエンジン100は停電により商用電力が
停止した場合、及び中央監視センタ3からの起動信号を
受信した場合に起動する。
【0016】次に、この非常用発電機の起動時の動作に
ついて説明する。まず、圧縮空気を使用して、ディーゼ
ルエンジン100に他力的に初期回転を与え、燃料に着
火させる。定格回転数の20%に達すると自力回転が可
能となるため、起動装置を切り離す。以降は自力で速度
上昇し、調速機により定格速度に調整される。電機子1
11はディーゼルエンジン100と同じ速度で回転して
おり、界磁巻線112に界磁電流が供給されると発電が
開始される。発電した電力はスイッチ140を介して通
信機器150に送られる系統と、整流器130で直流に
変換されて蓄電池120に送られる系統がある。ただ
し、発電電圧が定格に達するまでの間は、スイッチ14
0はオフであり、通信機器150に電力は供給されな
い。また、整流器130に接続された系統も、整流器か
ら出力される電圧が蓄電池120の電圧に達していない
間は蓄電池120に電力を供給できない。
【0017】レーダサイト1a〜1nに設置されている
非常用発電機には、蓄電池電圧,発電機機関回転数,発
電機電圧,発電機電流,発電機界磁電流,蓄電池総電
圧、及び蓄電池液温及びレーダサイト内の気温,湿度を
計測するためのセンサが設置されている。これらセンサ
は計測レンジを設定することができ、計測値が計測レン
ジに入らない場合には“計測レンジオーバー”の信号を
発生するものである。尚、このように計測レンジが設定
できるセンサでなくとも予め計測値として使用する領域
を設定し、センサからの計測値がこの設定した領域を越
えている場合に“計測レンジオーバー”の信号を発生す
る装置をセンサに備えるようにしてもよい。また、各レ
ーダサイト1a〜1nは、それら各種センサからの計測
データを電話回線を介して中央監視センタ3の予防保全
装置4へ送る。尚、計測データを判定した結果、“計測
レンジオーバー”の信号が発生した場合には、この信号
を計測データに付加して中央監視センタ3の予防保全装
置4へ送る。
【0018】次に、予防保全装置4の各処理部について
説明する。通常、非常用発電機は停止しているため、こ
れらのデータは、中央監視センタ3から起動命令をかけ
て、収集する時間と収集する間隔を指定して計測され
る。従って、例えば非常用発電機の起動時に0.1秒間
隔で60秒とすると600点,停止時に0.5秒間隔で
60秒とすると120点,定常運転時に30秒間隔で3
00秒とすると10点といったように収集する計測デー
タ数が決定される。さらに、レーダサイト1a〜1nか
ら転送されてきた計測データはデータ前処理部10によ
り計測データの異常及び欠損の有無がチェックされる。
計測データの異常の判定は、レーダサイト1a〜1nか
ら送られてくる計測データに“計測レンジオーバー”の
信号が付加されているか否かで判定し、計測データの欠
損については予め収集する時間と間隔を指定しているた
め収集するデータ数が決定されるので実際に転送されて
きた計測データの数と比較することにより判定できる。
このようにして異常か否かを判定し、異常であると判定
された計測データはデータベース20の異常データ格納
ファイルに格納する。一方、異常と判定されない場合に
は計測データはパラメータ同定部30に送られる。
【0019】パラメータ同定部では、正常な運転データ
を用いてモデルのパラメータを同定する。本実施例で
は、非常用ディーゼルエンジン発電機の機関回転数から
発電機電圧,発電機電流,界磁電圧,蓄電池電圧を出力
するモデルを用いた。ただし、簡略化のため、機関回転
数から発電機電圧を出力するモデルで説明する。本実施
例では、発電機モデルに自己回帰モデル(ARMAモデ
ル)を用いた。自己回帰モデルは、「ロバスト適応制御
入門」(寺尾満監修,金井喜美雄著,オーム社,198
9)に記載されているように、数1で示した式で表わさ
れる。
【0020】
【数1】
【0021】本実施例では、入力u(k)は機関回転数及
び目標界磁電圧であり、出力y(k)は発電機電圧であ
る。
【0022】入力u(x)と出力y(x)の時系列データが
与えられると、最小二乗法によりパラメータa1〜a
n,b1〜bnを同定することができる。パラメータ同
定方法については「ロバスト適応制御入門」(寺尾満監
修,金井喜美雄著,オーム社,1989)に記載されて
いるため、ここでは説明を省略する。
【0023】判定部では、このようにして求めたパラメ
ータと正常時のパラメータを比較する。先に述べたよう
にパラメータは複数個存在するため、各パラメータ毎に
比較する。
【0024】判定結果の一例を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表中に示した値は、正常時の同定結果を1
とした場合の相対値である。本実施例では、同定したパ
ラメータと正常時のパラメータの誤差が±10%に入っ
ていれば正常であるとした。すなわち、相対値が0.9
〜1.1の間であれば正常である。この例では、パラメ
ータa1以外のパラメータは正常であるが、a1の値は
正常時のパラメータの約3倍の値となっている。したが
って、発電機になんらかの異常が生じていることがわか
る。
【0027】次に、異常原因診断部50では、判定部4
0の結果を利用し、異常原因を特定する。
【0028】ここでは、異常となったパラメータの種類
と原因との因果関係表を利用して異常原因を特定する。
先に述べた例では、パラメータa1のみが正常時に比べ
て大きな値となっているため、因果関係を示す表2を参
照すると、原因Aである可能性が高いことがわかる。
【0029】
【表2】
【0030】このように、同定したパラメータをそれぞ
れ比較するために、モデル出力と実測値を比較していた
だけではわからなかった原因を特定することが可能とな
る。 (実施例2)以上のように第1の実施例では、異常を判
定する度にモデルパラメータを同定する必要がある。パ
ラメータの同定に要する時間が大きくなる機器設備の場
合、工夫が必要となる。
【0031】次に第2の実施例を示す。
【0032】第2の実施例は、図5に示したように第1
の実施例にシミュレーション部60が加わる。
【0033】以下にその相違点について説明する。
【0034】第2の実施例では、データ前処理部10で
通信に伴う異常が見つけられなかったオンラインデータ
は、シミュレーション部60に送られる。シミュレーシ
ョン部60では送られたデータのうち機関回転数を発電
機モデルに入力し、モデル出力として発電機電圧を出力
する。判定部40では、シミュレーション部60より出
力された値と、データ前処理部10から送られる実測デ
ータとを比較して、両者の偏差が基準値以下であれば正
常,基準値を上回れば異常と判定する。判定部40での
判定結果が異常であった場合、第1の実施例と同様にパ
ラメータ同定部30でモデルパラメータの同定が行わ
れ、その結果は異常原因診断部50に送られる。異常原
因診断部50での診断方法も、実施例1と同様である。
【0035】ただし、前述のように、モデル出力と実測
データの偏差が大きくなり、判定部40で異常と判定し
た場合でも、モデル誤差による偏差の可能性がある。そ
の場合、モデルパラメータ自体は正常時のパラメータと
の偏差が小さい。したがって、本実施例ではパラメータ
同定部30でモデルパラメータを同定し、正常時のパラ
メータと比較するため、モデル誤差によるものであるか
否かを判別することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば同定したモデルパラメー
タと正常時のモデルパラメータを比較し、対象設備の異
常を判定することで、より高精度な異常判定が可能とな
る。また、異常原因推定のための情報も得ることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を表わすブロック図。
【図2】発電機の概略を表わすブロック図。
【図3】本発明の第2の実施例を表わすブロック図。
【符号の説明】
1…レーダサイト、2…商業回線、3…中央監視セン
タ、4…予防保全装置、10…データ前処理部、20…
データベース、30…パラメータ同定部、40…判定
部、50…異常原因推定部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機器設備の計測データから機器の異常を検
    出する予防保全方法において、機器設備の動作を再現す
    るモデルを持ち、前記モデルのモデルパラメータを同定
    するパラメータ同定部と、前記パラメータ同定部で同定
    した前記モデルパラメータと、正常時のモデルパラメー
    タとを比較し、機器設備の異常を検出する判定部とを持
    つことを特徴とする予防保全方法。
  2. 【請求項2】機器設備の計測データから機器の異常を検
    出する予防保全方法において、機器設備をモデル化し、
    機器設備の動作を再現するシミュレーション部と、前記
    シミュレーション部のモデルパラメータを同定するモデ
    ルパラメータ同定部と、前記シミュレーション部で出力
    したモデル出力値と、実測値を比較しその偏差から機器
    設備の異常を検出する判定部とを有し、前記判定部で異
    常と判定された場合に、前記モデルパラメータ同定部に
    より再度パラメータを同定することを特徴とする予防保
    全方法。
  3. 【請求項3】機器設備の計測データから機器の異常を検
    出する予防保全方法において、機器設備をモデル化し、
    機器設備の動作を再現するシミュレーション部と、前記
    シミュレーション部のモデルパラメータを同定するモデ
    ルパラメータ同定部と、前記シミュレーション部で出力
    したモデル出力値と、実測値を比較しその偏差から機器
    設備の異常を判定する判定部とを有し、前記判定部で異
    常と判定された場合に、前記パラメータ同定部により再
    度パラメータを同定し、前記パラメータより再度異常を
    判定する機能を有することを特徴とする予防保全方法。
  4. 【請求項4】機器設備の計測データから機器の異常を検
    出する予防保全方法において、機器設備をモデル化し、
    機器設備の動作を再現するシミュレーション部と、前記
    シミュレーション部のモデルパラメータを同定するモデ
    ルパラメータ同定部と、前記シミュレーション部で出力
    したモデル出力値と、実測値を比較しその偏差から機器
    設備の異常を判定する判定部とを有し、前記判定部で異
    常と判定された場合に、前記モデルパラメータ同定部に
    より再度パラメータを同定し、前記パラメータより異常
    原因を特定する異常原因特定機能を有することを特徴と
    する予防保全方法。
  5. 【請求項5】機器設備の計測データから機器の異常を検
    出する予防保全方法において、機器設備の過渡状態を模
    擬する動特性モデルを持ち、前記動特性モデルのモデル
    パラメータを同定するパラメータ同定部と、前記パラメ
    ータ同定部で同定したモデルパラメータと、正常時のモ
    デルパラメータとを比較し、機器設備の異常を検出する
    判定部とを持つことを特徴とする予防保全方法。
  6. 【請求項6】遠隔地に設置された機器設備の計測データ
    から機器の異常を検出する予防保全装置において、前記
    遠隔地の機器の起動停止を行う遠隔操作手段と、前記遠
    隔地の機器の計測データを通信により転送するデータ転
    送手段と、前記機器設備の動作を模擬するモデルと、前
    記モデルのモデルパラメータを同定するパラメータ同定
    手段と、前記パラメータ同定手段で同定した前記モデル
    パラメータと、正常時のモデルパラメータとを比較し、
    前記機器設備の異常を検出する判定手段とを持つことを
    特徴とする予防保全装置。
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