JPH10211784A - Icカードおよびその製造方法 - Google Patents

Icカードおよびその製造方法

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JPH10211784A
JPH10211784A JP1907697A JP1907697A JPH10211784A JP H10211784 A JPH10211784 A JP H10211784A JP 1907697 A JP1907697 A JP 1907697A JP 1907697 A JP1907697 A JP 1907697A JP H10211784 A JPH10211784 A JP H10211784A
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JP
Japan
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sheet
circuit
card
adhesive
cover
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JP1907697A
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English (en)
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Atsushi Watanabe
淳 渡辺
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで大量生産でき、しかも耐久性に優
れたICカードを提供する。 【解決手段】 回路シート1に回路パターン4を形成
し、この回路パターン3上にIC5を実装する。この回
路シート1上に熱溶融性ある接着シート2、カバーシー
ト3を重ね、熱プレスする。すると、接着シート2が溶
融して流動性を帯びるので、この接着シート2によりI
C5の周りを隙間なく覆って保護すると共に、この接着
シート2を挟んで両側に回路シート1とカバーシート3
とが接着される。このようにICカードは簡素な3層構
造であるから低コストで生産性に優れ、しかも、IC5
を接着シート2により隙間なく覆うことができるので、
曲げなどに対する強度が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数層のシートを接
着して構成されるICカードにおいて、曲げ強度などの
向上のために電子部品を隙間なく覆うことができるよう
にしたICカードおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ICカードは、通常、回路パターンが形
成された一面に電子部品を実装した第1シートと、電子
部品を保護するために第1シート上に装着した第2シー
トと、この第2シート上に装着された第3シートとから
なる3層構造とされることが多い。このような層構造を
持つICカードの製造法は、成型法と積層法とに大別す
ることができる。
【0003】成形法は、金型内に電子部品を実装した第
1シートを置き、その上で金型内に液体プラスチック材
料を流し込んで電子部品を覆う第2シートを形成し、最
後に第2シート上に第3シートを装着するというもので
ある。このような成形法では、少なくとも1層を金型に
よって成形するので、金型で成形する層を薄く成形する
ことは困難であるから、結局、薄いICカードを製造す
ることが難しく、使用者の携帯に不便となる。また、電
子部品を金型内にセットし、液体プラスチック材料を流
し込むという時間のかかる工程を必要とするので、大量
高速製造には適さない。
【0004】これに対し、積層法は複数枚のシートを重
ねて接着することによりICカードを製造するもので、
ICカードを大量に速く製造するにはこの積層法が適す
る。この積層法を採用した例えば特開平8−23036
7号公報では、以下のようにして3層構造のICカード
を製造している。
【0005】すなわち、シートに回路パターンを印刷手
段により形成し、この回路パターンに電子部品を導電性
接着剤により接続する。この電子部品を実装したシート
上に熱可塑性プラスチックにより形成された中間シート
を置き、それらシートと中間シートとを加熱手段を有す
る圧縮装置によって加圧する。すると、加熱により柔ら
かくなった中間シートは、圧縮装置の加圧力により、内
部に電子部品を埋め込むように塑性変形し、この状態で
所定厚さに成形される。このとき、同時にシートと中間
シートとは圧縮接着される。その後、中間シート上に外
装シートを接着する。以上により3層構造のICカード
が製造される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の積層法を採用し
たICカードの製造方法では、電子部品の保護のため
に、その電子部品を中間シートに埋め込むようにしてい
る。その埋め込みは、電子部品を実装したシートに対
し、中間シートを加熱した状態で押し付けることにより
行われる。すなわち、中間シートは熱可塑性プラスチッ
クにより形成されていて、加熱されると柔らかくなるの
で、これに電子部品を押し付けると、丁度粘度に電子部
品を押し付けたと同様に、電子部品が中間シートの内部
に埋め込まれるようになるのである。
【0007】しかしながら、熱可塑性プラスチックによ
り形成された中間シートは、熱せられると柔らかくなる
とはいっても、流動するものではないので、電子部品を
隙間なく覆うことは困難であり、角部や小さな隙間部分
には空隙が残ったままになり勝ちである。このように電
子部品の周りに空隙が存在すると、実使用時にICカー
ドが何回も曲げられたりした場合に、その空隙部分から
中間シートが剥がれ易くなって耐久性を低下させる要因
となる。
【0008】また、外装シートはシートに中間シートを
装着した後の工程で中間シート上に接着するようにして
おり、これでは、シートへの中間シートの接着と、中間
シートへの外装シートの接着とを別々に行わねばなら
ず、製造性を低下させる。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、電子部品の周りをプラスチック
材料で隙間なく埋めることができ、耐久性を高めること
ができるICカードを提供するにあり、第2の目的はそ
のようなICカードを効率良く製造することができるI
Cカードの製造方法を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、ICカードを、一面に回路パターンを形
成し、この回路パターン上に電子部品を実装した回路シ
ートと、熱せられると流動性を帯びる熱溶融性を持った
プラスチック材料により形成され、前記回路シート上に
前記前記電子部品を覆うように装着された接着シート
と、この接着シート上に装着されたカバーシートとを備
えた構成を採用する。
【0011】本発明で、熱溶融性とは、加熱されると溶
融状態となって流動性を帯びる性質をいい、熱可塑性プ
ラスチックであると熱硬化性プラスチックであるとを問
わない。その溶融状態となる温度は電子部品に悪影響を
与えることがなく、回路シートやカバーシートが溶融す
ることのない温度であることが好ましい。本発明の上記
手段では、接着シートが上記のような熱溶融性プラスチ
ックにより形成されているので、その接着シートは加熱
されることによって流動性を帯びるようになり、その流
動性により電子部品の周りに隙間なく浸入する。このた
め、ICカードの実使用時に何回も曲げられたりして
も、接着シートが回路シートから剥がれ難く、耐久性が
向上する。
【0012】この本発明のICカードにおいて、前記回
路シート、接着シート、カバーシートをポリエステル系
プラスチックにより形成することが好ましい。ポリエス
テル系プラスチックは、塩化ビニル系プラスチックと異
なり、燃やしても塩素ガスなどの有害ガスを発生しな
い。このため、ICカードを廃棄する場合に、焼却処分
したとしても、環境に悪影響をおよぼすおそれがない。
【0013】更に、本発明では、前記回路パターンを、
ポリエステル系銀ペーストからなる導電性ペーストによ
り形成することができる。このように構成しても、IC
カードの焼却処分時に回路パターンが有害ガスを発生せ
ず、また、ペースト中の銀についても燃焼せず、僅かな
滓として残るだけであるから、環境への悪影響のおそれ
がない。
【0014】また、本発明では、前記電子部品を、前記
回路パターンに異方導電性接着剤によりフリップチップ
実装することができる。電子部品のフリップチップ実装
により、ICカードを薄く構成できる。そして、電子部
品は上述のように接着シートによって隙間なく覆われる
から、フリップチップ実装であっても、十分な耐久性を
持つことができる。
【0015】本発明では、前記接着シートに前記電子部
品に対応する部位に繊維状シートを設けることができ
る。繊維状シートは接着シートの抗張力を高めるので、
ICカードの実使用時の曲げなどに対する抵抗力が増
し、電子部品の保護に対する信頼性が高くなる。
【0016】また、本発明は、前記電子部品を前記接着
シートよりも硬質の熱溶融性を有する封止材により覆
い、前記接着シートは前記電子部品を前記封止材の外側
から覆った構成を採用することができる。この構成で
は、熱溶融性と接着性を兼ね備えた接着シートは比較的
軟質であるので、それよりも硬質の封止材で電子部品を
覆うことにより、電子部品の保護をより確実に行うこと
ができる。
【0017】本発明は、ICカードを安価に製造するた
めに、一面に回路パターンを形成し、この回路パターン
上に電子部品を実装した回路シートと、熱せられると溶
融状態になって流動性を帯びる熱溶融性を持ったプラス
チック材料により形成された接着シートと、カバーシー
トとを備えたICカードを構成するものとし、前記回路
シートの前記一面に前記接着シートと前記カバーシート
を順に積層し、前記接着シートを加熱して溶融状態にす
ることにより、前記接着シートを形成するプラスチック
材料により前記電子部品を覆うと共に、前記接着シート
の両面に前記回路シートと前記カバーシートを接着する
方法を採用している。
【0018】この製造方法によれば、回路シートと接着
シートとカバーシートとを積層し、加熱するという簡素
な工程によってそれら3枚のシートを接着でき、また、
接着シートそれ自身の接着性によってそれら3枚のシー
トを接着できるので、別途接着剤を塗布せずとも済み、
ICカードを大量に高速で製造することが可能となるも
のである。
【0019】また、本発明は、ICカードを、一面に回
路パターンを形成し、この回路パターン上に電子部品を
実装した回路シートと、熱せられると溶融状態になって
流動性を帯びる熱溶融性プラスチック材料により形成さ
れ、前記回路シートに前記電子部品を覆うように装着さ
れた封止材と、この封止材よりも硬質の材料により形成
されると共に、前記封止材が充填された封止孔を有し、
前記回路シートの前記一面に装着された保護シートと、
この保護シート上に装着されたカバーシートとを備えた
ものとして構成することもできる。
【0020】この構成のICカードでは、電子部品を直
接的には熱溶融性を有する封止材により覆うので、その
電子部品を隙間なく覆うことができる。しかも、回路シ
ートとカバーシートとの間は封止材を除く部分が硬質の
保護シートにより構成されるので、耐曲げ性などに優
れ、ICカードの耐久性を高めることができる。
【0021】更に、本発明では、ICカードを、一面に
回路パターンを形成し、この回路パターン上に電子部品
を実装した回路シートと、熱せられると溶融状態になっ
て流動性を帯びる非晶質のプラスチック材料により形成
され、前記回路シートに前記電子部品を覆うように装着
された保護シートと、この保護シート上に装着されたカ
バーシートとを備えたものとして構成することができ
る。
【0022】この手段によれば、非晶質のプラスチック
材料は強度的に比較的強い上、溶融状態での流動性に優
れているから、強度的に比較的強い結晶構造の保護シー
トを設ける場合とは異なり、封止材を別途設けなくとも
保護シート自身で電子部品を隙間なく覆うことができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により具体
的に説明する。図1〜図6は本発明の第1実施例を示す
もので、この実施例のICカードは、図1に示すよう
に、一面が露出してICカードの図示下面の外装を構成
する回路シート1と、接着シート2と、ICカードの図
示上面の外装を構成するカバーシート3とからなる。
【0024】回路シート1は、ポリエステル系プラスチ
ック、例えば厚さが188μm程度のPET(ポリエチ
レンテレフタレート)製のシートからなり、その上面に
は図2に示すように、コイル状の回路パターン4が形成
されていると共に、この回路パターン4に接続された電
子部品としてのIC5が実装されている。上記回路パタ
ーン4は導電性ペースト、例えばポリエステル系銀ペー
ストを用いたスクリーン印刷手段によって形成されてお
り、IC5はこの回路パターン4に対して図5に示すエ
ポキシ系異方導電性接着剤6によりフリップチップ実装
されたものである。なお、ICカードにおいて、コイル
状の回路パターン4はIC5と外部装置とを誘導結合す
るためのもので、両者のデータの伝送はこの回路パター
ン4を介して行われる。
【0025】接着シート2は、熱せられると流動性を帯
びる熱溶融性を持った例えばポリエステル系ホットメル
ト接着剤により厚さ400μm程度に形成されたシート
から構成されている。この接着シート2は、IC5や回
路パターン4を保護すると共に、自身と回路シート1お
よびカバーシート3とを接着する機能を有するもので、
IC5や回路パターン4を隙間なく覆っている。
【0026】ここで、熱溶融性とは、加熱されると溶融
状態となって流動性を帯びる性質をいい、その溶融状態
となる温度はIC5に悪影響を与えることがなく、回路
シート1やカバーシート3が溶融することのない温度、
例えば融点が100〜150℃であることが好ましい。
【0027】カバーシート3は、比較的軟質の接着シー
ト2を保護するためのもので、回路シート1と同様に例
えば厚さが188μm程度のPET(ポリエチレンテレ
フタレート)製のシートからなり、接着シート2の上面
に接着されている。
【0028】このような3層構造のICカードの製造方
法について図3により説明する。まず、同図(a)に示
すように、回路シート1に回路パターン4を形成する。
この回路パターン4の形成手順を図4に示す。これは、
主として、コイル状の回路パターン4の始端部4aと終
端部4bの両方を共に回路パターン4の内側に存在させ
るための方法であり、図4(a)に示すように、回路シ
ート1の上面にポリエステル系銀ペーストを用いたスク
リーン印刷手段によってコイルパターン4cを形成す
る。このとき同時に回路パターン4の終端部4bをコイ
ルパターン4cの内側に不連続の形態で形成する。
【0029】そして、図4(b)に示すように、終端部
4bとコイルパターン4cの外側終端との間に存在する
コイルパターン4c上にポリエステル系プラスチックを
主成分にした絶縁膜7をスクリーン印刷手段によって形
成し、その後、図4(c)に示すように絶縁膜7上に終
端部4bとコイルパターン4cの外側終端とを接続する
ジャンパ4eをスクリーン印刷手段によって形成する。
以上により、始端部4aと終端部4bとが共にコイルパ
ターン4cの内側に存在する回路パターン4が形成され
る。
【0030】このようにして回路シート1に回路パター
ン4を形成した後、図3(b)に示すように、回路シー
ト1にIC5をフリップチップ実装する。このIC5の
実装は、図5に示すように、回路シート1に回路パター
ン4の始端部4aと終端部4bとにエポキシ系異方導電
性接着剤6を塗布してその上にIC5のチップを載せ、
そして、熱しながら加圧するという熱圧着によって行
う。すると、IC5のバンプ5aと回路パターン4の両
端部4a,4bが、その間に挟まれた異方導電性接着剤
6中の導電粒子6aによって電気的に接続されると共
に、IC5が異方導電性接着剤6よって回路シート1に
接着される。
【0031】次に、図3(c)に示すように、IC5が
実装された回路シート1上に、接着シート2およびカバ
ーシート3を順に重ね、その後、全体を図示しない熱プ
レス装置により熱圧着する。すると、中間の接着シート
2が溶融して流動性を帯びるようになり、図3(d)に
示すように、溶融状態となったプラスチックがIC5全
体を隙間なく覆うと共に、回路パターン4の線間にも隙
間なく浸入する。同時に、上下両側からの加圧によって
接着シート2は厚さが均一に整形されて回路シート1と
カバーシート3とに粘着する。そして、その後の冷却に
より接着シート2は硬化し、以上により回路シート1、
接着シート2およびカバーシート3の3層が強く接着さ
れたICカードが製造される。
【0032】ここで、以上では、ICカードを一枚ずつ
上述のような手順を経て製造するように説明したが、実
際には、図6に示すように、広い面積を有する回路シー
ト1に多数枚分の回路パターン4を多数形成してそれぞ
れにIC5を実装し、次に、広い面積を有する接着シー
ト2とカバーシート3を重ねて熱プレス装置により熱圧
着した後、それを図6に二点鎖線で示すように多数枚に
切断分離してICカードを得るようにしている。
【0033】このように本実施例によれば、ICカード
は簡素な3層構造であり、しかも、中間層である接着シ
ート2はIC5を保護する機能と共に上下の回路シート
1とカバーシート3とを接着する機能を有することか
ら、接着剤を別に塗布する必要がなく、3枚のシート1
〜3を重ねて熱圧着することによってそれら3枚のシー
ト1〜3を一体化できるから、低コストで大量高速製造
が可能となる。
【0034】しかも、中間の接着シート2は熱溶融性を
有するプラスチックシートで形成されているので、加熱
により流動性を帯びてIC5の周りの微小な隙間にも容
易に浸入して行くようになる。このため、IC5の周り
を接着シート2によって隙間なく覆った状態にすること
ができ、実使用によりICカードに曲げ力が繰り返し加
わるようになっても、接着シート2がIC5や回路シー
ト1から剥がれたりすることを極力防止でき、耐久性に
優れたものとなる。
【0035】更に、ICカードの大部分を構成する回路
シート1、接着シート2、カバーシート3はいずれもポ
リエステル系プラスチックにより形成されており、ま
た、回路パターン4、絶縁膜7も、その主成分はポリエ
ステル系プラスチックであり、異方導電性接着剤6はエ
ポキシ系プラスチックであるため、ICカードを焼却廃
棄する場合、有毒ガスが発生せず、環境保全に役立つ。
【0036】その他、ICカードに含まれる材料は、回
路パターン4を構成するペースト中に含まれるわずかな
銀、IC5のシリコン、異方導電性接着剤6に含まれる
微量の導電粒子6a(例えばニッケル粒子)だけであ
り、これらは燃焼せず、微小な滓となって残るから、適
切な後処理によって環境に悪影響を与えることはない。
【0037】本発明の第2実施例を図7により説明す
る。同図は上記第1実施例に示した構成のICカードを
連続ラミネート製造法によって製造する場合を概略的に
示すもので、以下に説明する。この説明により製造設備
の概要も明らかになるであろう。回路シート1、接着シ
ート2、カバーシート3はそれぞれ長尺な帯状に形成さ
れ、ロール8〜10にされている。回路シート1はロー
ル8から引き出され、まず、スクリーン印刷装置11に
より回路パターン4が形成される。この後、回路シート
1は焼成炉12に送られ、ここで、回路パターン4を構
成するペーストが乾燥される。次に、回路シート1は実
装装置13に送られ、ここでIC5が実装される。
【0038】一方、接着シート2およびカバーシート3
はそれぞれのロール9および10から引き出され、そし
てIC5が実装された後の回路シート1上に重ねられ
る。重ねられた3枚のシート1〜3は熱ロール装置14
に送られ、ここで加熱され且つ加圧される。これによ
り、IC5が接着シート2を構成するプラスチックによ
り隙間なく覆われると共に、接着シート2の接着作用に
より3枚のシート1〜3が相互に接着される。この後、
3層になったシートは打抜プレス15に送られ、ここで
ICカードに一枚ずつ切断される。ICカードを切断し
た後のシートは巻取ローラ16に巻き取られる。このよ
うな製造法を採用することにより、ICカードを連続的
に製造でき、より大量高速製造が可能になる。
【0039】図8〜図11は本発明の第3実施例を示
す。これは、前記第1実施例で説明した手順で製造した
ICカードの下面と上面とに、PETからなる意匠フィ
ルム17および18を例えばポリエステル系ホットメル
ト接着剤により形成された接着フィルム19および20
により接着したものである。
【0040】意匠フィルム17,18のベース素材は透
明で、その一面にはそれぞれデザインが印刷されてお
り、印刷面を回路シート1、カバーシート3に接着され
る側の面にしている。図10において、17a,18a
がそれぞれの意匠フイルム17,18の印刷層を示して
おり、この裏面印刷により意匠フィルム17,18に施
されたデザインが擦れて薄くなったりすることがなく、
いつまでも美麗な感じを与えることができる。なお、意
匠フィルム17,18は印刷層17a,18aを含めて
例えば50μm程度の厚さのものである。
【0041】この両側に意匠フイルム17,18を接着
したICカードは、図11に示す手順で製造される。す
なわち、前述の第1実施例で説明したと同様にして、回
路シート1に回路パターン4を形成してIC5を実装
し、その回路シート1に接着シート2とカバーシート3
を重ねて熱圧着し、これによりカード本体21を製造す
る(以上、図11(a)〜(d))。
【0042】そして、図11(e)に示すように、カー
ド本体21の上下両面に接着フィルム19,20および
意匠フイルム17,18を重ね、熱圧着する。これによ
り、接着フイルム19,20が溶融状態となって図11
(f)に示すように意匠フイルム17,18をカード本
体21に接着する。なお、意匠フイルム17,18には
意匠を印刷せず、カード本体21の下面と上面とにデザ
インを印刷し、その印刷を意匠フイルム17,18によ
って保護するようにしても良い。このようにしても、印
刷されたデザインを意匠フイルム17,18によって保
護できるのである。
【0043】また、意匠フイルム17,18を印刷面が
裏面となるようにカード本体21に貼り合わせるものば
かりでなく、意匠フィルタム17,18のベース素材を
白色のものとし、カード本体21に貼り合わせた後、意
匠フイルム17,18の外表面にデザインを印刷しても
良いし、予め表面にデザイン印刷した意匠フィルム1
7,18をカード本体21に貼り合わせるようにしても
良い。ただし、この場合には、ICカードの寿命と印刷
の耐擦れ性とにも関係するが、ICカードの使用中にデ
ザインが擦れて薄くなったり、汚くなり易い。
【0044】図12〜図14は本発明の第4実施例を示
す。この実施例が前記第1実施例と異なるところは、接
着シート2とカバーシート3との間にIC5の真上に対
応位置して補強用の繊維状シート22を挟み込んだもの
である。この繊維状シート22は例えば厚さ20μmの
ガラス繊維製或いはポリエステル系繊維製のもので、特
に後者のポリエステル系繊維製のものは、有害ガスを発
生することなく焼却できるので廃棄による環境汚損がな
い点で好ましい。
【0045】この補強用繊維状シート22入りのICカ
ードの製造手順は、図14に示す通りであり、IC5を
実装した回路シート1に接着シート2、カバーシート3
を重ねる際、接着シート2とカバーシート3との間に繊
維状シート22を挟み込むこと以外は、第1実施例にお
ける製造手順と同様である。
【0046】このように構成した本実施例のICカード
では、実使用時に、ICカードに曲げ、捻り、押圧力が
加わった場合、繊維状シート22の抗張力により、それ
ら曲げ、ねじり、押圧力に対して大きな抗力を発揮でき
るので、IC5部分の強度を高め、耐久性に優れたもの
とすることができる。
【0047】図15は本発明の第5実施例を示すもの
で、この実施例が前記第1実施例と異なるところは、回
路シート1にIC5を実装した後、熱溶融性を有する例
えばエポキシ系プラスチック製の封止材23を加熱溶融
状態にしてIC5部分に垂らして該IC5の周りを覆
い、その後、接着シート2、カバーシート3を重ねて熱
プレスしたところにある。
【0048】このようにして製造した本実施例のICカ
ードでは、封止材23を構成するエポキシ系プラスチッ
クはポリエステル系ホットメルト接着剤からなる接着シ
ート2よりも硬質である。このため、IC5は直接的に
は接着シート2よりも硬質の封止材23によって覆われ
るため、曲げ、捩り、押圧に対するIC5部分の強度を
高めることができる。
【0049】上記の第4実施例のIC5を封止材23で
封止することは、前述した前記第2実施例のように、カ
ード本体の両面に意匠フイルムを接着する場合にも適用
でき、その適用例は図16の第6実施例に示されてい
る。この第6実施例の製造手順が第2実施例のそれと異
なるところは、回路シート1にIC5を実装する工程
(図16(b))と、回路シート1に接着シート2、カ
バーシート3を重ねる工程(図16(d))との間に、
封止材23によりIC5の周りを覆う工程(図16
(c))を入れたところにある。
【0050】図17〜図19は本発明の第7実施例を示
す。この実施例では、前記第1実施例と同様の回路シー
ト1上に接着フイルム24により保護シート25を接着
し、更に保護シート25の上に接着フイルム26により
前記第1実施例と同様のカバーシート3を接着したもの
である。
【0051】ここで、保護シート25はPET製のシー
トであり、接着フイルム24,26は熱溶融性のある例
えばポリエチレン系ホットメルト接着剤から形成されて
いる。保護シート25は熱溶融性に劣るので、その保護
シート25により直接IC5を覆うことが困難である。
このため、保護シート25にIC5が収納される封止用
の穴27が形成されており、この封止穴27にIC5の
周りを隙間なく覆うためのポリエステル系ホットメルト
接着剤などの熱溶融性を有したプラスチックからなる封
止材28が充填されている。
【0052】この第7実施例のICカードの製造手順は
図19に示されており、まず、前記第1実施例と同様に
回路シート1に回路パターン4を形成し(図19
(a))、この回路パターン4上にIC5を実装する
(図19(b))。この後、回路シート1上に接着フイ
ルム24、封止用穴27が形成された保護シート25を
順に重ねてその封止穴27内に円形に成形された封止材
28を嵌合し(図19(c))、更に、その保護シート
25の上に接着フイルム26、カバーシート3を重ね、
熱圧着する(図19(c))。これにより、封止材28
が溶融して流動性を帯びるので、その封止材28はIC
5の周りを隙間なく覆うと共に、封止穴27内を満た
す。同時に、接着フイルム24,26が熱溶融して同じ
く熱溶融した封止材28と一体化し、且つ保護シート2
5と回路シート1を接着すると共に、保護シート25と
カバーシート3とを接着する。
【0053】このように構成した本実施例では、中間層
が比較的硬質のPET製の保護シート25から構成され
ているので、中間層が比較的軟質の接着シート2で構成
されている前記第1実施例に比べて、ICカードとして
曲げに対する抗力が強く、耐久性に優れる。また、回路
シート1、接着フイルム24,26、保護シート25、
カバーシート3などの主要な構成部分はポリエステル系
プラスチックにより形成されているから、焼却廃棄する
場合、有害ガスの発生のおそれがない。
【0054】この第7実施例に示す構造のICカードを
製造する場合、図20に示す第8実施例のように、回路
シート1の上にIC5を実装する工程(図20(b))
と、回路シート1に保護シート25とカバーシートを重
ねる工程(図20(d))の間に、図15に示す前記第
5実施例と同様に封止材23によってIC5の周りを隙
間なく覆う工程(図20(c))を入れたものである。
このようにすれば、IC5が比較的硬質の封止材23に
覆われるので、より耐久性を高めることができる。
【0055】また、第7実施例に示した構造のICカー
ドを製造する別の方法が図21に第9実施例として示さ
れている。この図21の第9実施例の製法が図19の第
7実施例の製法と異なるところは、回路シート1に回路
パターン4を形成(図21(a))した後、その回路シ
ート1上に接着フイルム24と保護シート25とを重ね
て熱圧着し、保護シート25を回路シート1に接着する
(図21(b))。この後、保護シート25の封止穴2
7内に露出する回路パターン4の始端部4aおよび終端
部4bに前記第1実施例と同様にしてIC5を接続する
(図21(c))。
【0056】次いで、保護シート25の封止穴27内に
封止材28を熱溶融状態で充填してIC5の周りを隙間
なく覆い(図21(d))、その後、保護シート25に
接着フイルム26、カバーシート3を重ねて熱プレス
し、カバーシート3を保護シート26に接着する(図2
1(e))。
【0057】このように構成した場合、回路シート1へ
の保護シート25の熱圧着による接着はIC5の実装前
に行うので、IC5に熱圧着時の加圧力が作用すること
がない。しかも、カバーシート3の保護シート25の熱
圧着による接着はIC5を封止材28により覆った後に
行うので、その熱圧着による加圧力は封止材28に受け
られるようになって直接IC5に作用するおそれがな
い。このため、IC5が熱圧着による加圧力の影響を受
けて破壊するなどのおそれがなく、不良率の軽減化を図
ることができる。
【0058】図22は本発明の第10実施例を示す。こ
の実施例が前記第1実施例と異なるところは、ポリエス
テル系ホットメルト接着剤により形成された接着シート
2に代えて、アモルファスPETにより形成された中間
シート29を使用したものである。アモルファスPET
は非晶質であるから、熱溶融性に優れ、且つ溶融したと
きの流動性により優れているので、回路シート1、保護
シート29、カバーシート3を接着するために熱圧着す
る際、保護シート29が溶融してIC5や回路パターン
4部分に隙間なく浸入するようになる。このため、同じ
くPET製のシートを保護シート25とした図17〜図
19に示す第7実施例とは異なり、保護シート29に封
止穴27を開けて封止材28を充填する等しなくとも済
む。但し、アモルファスPETは接着性が低いので、保
護シート29と回路シート1およびカバーシート3との
間は接着シート30,31を入れて熱プレスする必要が
ある。
【0059】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、次のような変形或いは拡
張が可能である。IC5を覆うための接着シート2、封
止材23,28はポリエステル系ホットメルト接着剤な
どの熱可塑性プラスチックに限られず、熱硬化性プラス
チックであっても、加熱により硬化する前に一度流動性
を帯びた溶融状態となるものであれば良い。
【0060】回路シート1、カバーシート3、保護シー
ト25はPETに代えて同じポリエステル系であるPE
N(ポリエチレンナフタレート)としても良く、PEN
にした場合には、その性質上、ICカードの耐熱性を高
めることができる。封止材23,28はポリエステル系
プラスチックに限られず、エポキシ系プラスチックであ
っても良い。補強用繊維状シート22はポリエステル繊
維により形成するものには限らず、他のプラスチック製
繊維、例えばアセテート繊維で形成しても良く、金属細
線により編んだものであっても良い。但し、金属細線に
より構成する場合には、外部装置との通信性能および環
境への影響を考慮してできるだけ少い使用量に止めるこ
とが好ましい。
【0061】補強用繊維状シート22は接着シート2と
カバーシート3との間に入れる構成ばかりでなく、IC
5に繊維状シート22を被せておくことにより、接着シ
ート2の中に埋め込まれるようにしても良い。更に、接
着シート2内に予め補強用繊維状シート22を埋め込ん
でおくようにしても良く、その繊維状シートは接着シー
ト2の全体に埋め込んでも、或いはIC5に対応する部
分だけに埋め込むようにしても良い。異方導電性接着剤
6はエポキシ系に限られず、ポリエステル系のものであ
っても良く、その方が廃棄の際に環境に与える悪影響が
少い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すICカードの断面図
【図2】分解斜視図
【図3】ICカードの製造法を示す工程図
【図4】回路シートへの回路パターンの形成法を示す工
程図
【図5】ICの実装状態を示す断面図
【図6】多数枚のICカードを製造する斜視図
【図7】本発明の第2実施例を示すICカードの概略的
な製造工程図
【図8】本発明の第3実施例を示すICカードの断面図
【図9】ICカードの分解斜視図
【図10】部分拡大断面図
【図11】ICカードの製造法を示す工程図
【図12】本発明の第4実施例を示すICカードの断面
【図13】分解斜視図
【図14】製造法を示す工程図
【図15】本発明の第5実施例を示す製造法の工程図
【図16】本発明の第6実施例を示す製造法の工程図
【図17】本発明の第7実施例を示す断面図
【図18】分解斜視図
【図19】製造法を示す工程図
【図20】本発明の第8実施例を示す製造法の工程図
【図21】本発明の第9実施例を示す製造法の工程図
【図22】本発明の第10実施例を示す製造法の工程図
【符号の説明】
図中、1は回路シート、2は接着シート、3はカバーシ
ート、4は回路パターン、5はIC(電子部品)、6は
異方導電性接着剤、17,18は意匠フィルム、19,
20は接着フイルム、22は繊維状シート、23は封止
材、27は封止穴、28は封止材である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面に回路パターンを形成し、この回路
    パターン上に電子部品を実装した回路シートと、 熱せられると溶融状態になって流動性を帯びる熱溶融性
    プラスチック材料により形成され、前記回路シート上に
    前記電子部品を覆うように装着された接着シートと、 この接着シート上に装着されたカバーシートとを備えた
    ICカード。
  2. 【請求項2】 前記回路シート、接着シート、カバーシ
    ートはポリエステル系プラスチックにより形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のICカード。
  3. 【請求項3】 前記回路パターンは、ポリエステル系銀
    ペーストからなる導電性ペーストにより形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載のICカード。
  4. 【請求項4】 前記電子部品は、前記回路パターンに異
    方導電性接着剤によりフリップチップ実装されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のI
    Cカード。
  5. 【請求項5】 前記接着シートには前記電子部品に対応
    する部位に繊維状シートが設けられていることを特徴と
    する請求項1記載のICカード。
  6. 【請求項6】 前記電子部品は前記接着シートよりも硬
    質の熱溶融性を有する封止材により覆われ、前記接着シ
    ートは前記電子部品を前記封止材の外側から覆っている
    ことを特徴とする請求項1記載のICカード。
  7. 【請求項7】 一面に回路パターンを形成し、この回路
    パターン上に電子部品を実装した回路シートと、 熱せられると溶融状態になって流動性を帯びる熱溶融性
    プラスチック材料により形成された接着シートと、 カバーシートとを備えたICカードを構成するものと
    し、 前記回路シートの前記一面に前記接着シートと前記カバ
    ーシートを順に積層し、前記接着シートを加熱して溶融
    状態にすることにより、前記接着シートを形成するプラ
    スチック材料により前記電子部品を覆うと共に、前記接
    着シートの両面に前記回路シートと前記カバーシートを
    接着することを特徴とするICカードの製造方法。
  8. 【請求項8】 一面に回路パターンを形成し、この回路
    パターン上に電子部品を実装した回路シートと、 熱せられると溶融状態になって流動性を帯びる熱溶融性
    プラスチック材料により形成され、前記回路シートに前
    記電子部品を覆うように装着された封止材と、 この封止材よりも硬質の材料により形成されると共に、
    前記封止材が充填された封止孔を有し、前記回路シート
    の前記一面に装着された保護シートと、 この保護シート上に装着されたカバーシートとを備えた
    ICカード。
  9. 【請求項9】 一面に回路パターンを形成し、この回路
    パターン上に電子部品を実装した回路シートと、 熱せられると溶融状態になって流動性を帯びる非晶質の
    プラスチック材料により形成され、前記回路シートに前
    記電子部品を覆うように装着された保護シートと、 この保護シート上に装着されたカバーシートとを備えた
    ICカード。
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