JPH1021857A - ヒートシュリンクバンド、陰極線管および製造方法 - Google Patents

ヒートシュリンクバンド、陰極線管および製造方法

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JPH1021857A
JPH1021857A JP8169001A JP16900196A JPH1021857A JP H1021857 A JPH1021857 A JP H1021857A JP 8169001 A JP8169001 A JP 8169001A JP 16900196 A JP16900196 A JP 16900196A JP H1021857 A JPH1021857 A JP H1021857A
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JP
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heat shrink
shrink band
ray tube
band
cathode ray
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JP8169001A
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English (en)
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Ichiro Saito
一郎 齋藤
Shirou Kenmotsu
四郎 見物
Tomio Aoki
富雄 青木
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Original Assignee
Sony Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/86Vessels; Containers; Vacuum locks
    • H01J29/87Arrangements for preventing or limiting effects of implosion of vessels or containers

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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量が軽く、かつ陰極線管の管面の空気圧に
よる変形を補正し、陰極線管の内爆を効果的に防止し、
色ズレを抑制することができ、しかも加工性にも優れた
ヒートシュリンクバンド、それを用いた陰極線管および
陰極線管の製造方法を提供すること。 【解決手段】 常温では、降伏点応力がそれほど大きく
なく、ヒートシュリンク時の加熱によって40kg/mm
2 の降伏点応力が得られ、常温時の伸びが20%以上あ
る鉄鋼板材料を用いてヒートシュリンクバンド7を構成
し、ヒートシュリンク時の加熱温度を好ましくは600
°C以下にすることにより、ヒートシュリンクバンド7
をパネル部1外周に取り付ける。ヒートシュリンクバン
ド7は、たとえばフェライト相とマルテンサイト相とか
ら成る二相組織型冷延鋼板で構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートシュリンク
バンド、それを用いる陰極線管および陰極線管の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管では、電子銃から発射さ
れた電子をパネル部内面の蛍光体に当て、所望の光を発
光させるため、パネル部とこれに接合したファンネル部
からなる管体内は、内部の残留ガスによって電子の飛翔
が妨げられないように、およそ1.0×10-7Torr
の高真空状態にさせられる。高真空状態にすると、空気
の圧力によって、パネル面は、管内を真空に引く前に比
べて凹形状に変形する。
【0003】この状態では、パネル部の内側に設けられ
た蛍光体の位置が、管内を真空引きする前に比較してず
れているため、相対的に電子ビームの蛍光面に対する着
弾位置がずれ、色ズレを引き起こす。さらに、パネル面
が凹状に変形していると、内爆の危険性がある。
【0004】これらを防止するために、鉄鋼板をバンド
状に成形したヒートシュリンクバンドがパネル部の周囲
に設けてある。そのバンドの常温時の内周長は、パネル
部周囲の長さよりもやや小さくなっている。このヒート
シュリンクバンドをパネル部周囲に嵌め込むには、バン
ドを始めに約500°Cに加熱して膨張させ、このバン
ドをパネル部の周囲に嵌め込み、嵌め込むと同時に、空
気を吹き付けるなどの手段で急速に冷却させる。この急
速冷却により、ヒートシュリンクバンドは収縮し、その
張力によって、パネル面の空気圧による変形を補正す
る。このヒートシュリンクバンドには、従来、加工性と
張力の兼ね合いから、降伏点応力が約24kg/mm2
鉄鋼板材(伸びは30%)が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ヒートシュ
リンクバンドには、前記のようにパネル面の空気圧によ
る変形を補正するに足る張力が必要で、これまでの材料
では、21インチの陰極線管でも700g以上もあり、
重量が大きいという課題があった。このような課題を解
決するため、降伏点応力が高い高張力鋼板材をヒートシ
ュリンクバンドとして用いようとすると、鉄鋼板では、
一般に、降伏点応力が高くなると、伸びが小さくなる
(たとえば10%程度)という傾向があり、ヒートシュ
リンクバンドをプレス加工などで成形する時の加工性が
著しく悪くなり、曲げ加工部分にひびや割れが生ずると
いう課題があった。
【0006】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、重量が軽く、かつ陰極線管の管面の空気圧による変
形を補正し、陰極線管の内爆を効果的に防止し、色ズレ
を抑制することができ、しかも加工性にも優れたヒート
シュリンクバンド、それを用いた陰極線管および陰極線
管の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るヒートシュリンクバンドは、陰極線管
のパネル部の外周に熱膨張させて嵌め込まれるヒートシ
ュリンクバンドであって、常温時での伸びが20%以上
であり、加熱冷却後の降伏点応力が40kg/mm2 以上
となる材料で構成してある。
【0008】本発明に係る陰極線管は、パネル部と、こ
のパネル部に接合したファンネル部と、ファンネル部の
後端のネック部内に内蔵された電子銃とを有する陰極線
管であって、前記陰極線管のパネル部の外周に熱膨張さ
せて嵌め込まれるヒートシュリンクバンドが、常温時で
の伸びが20%以上であり、加熱冷却後の降伏点応力が
40kg/mm2 以上となる材料で構成してある。
【0009】本発明に係る陰極線管の製造方法は、パネ
ル部とファンネル部とを接合し、ネック部内に電子銃を
内蔵させ、パネル部とファンネル部とから成る管体の内
部を高真空状態にした後、前記パネル部の外周に、ヒー
トシュリンクバンドを熱膨張させて取り付け、その後、
バンドを急速冷却させて嵌合させる陰極線管の製造方法
であって、前記ヒートシュリンクバンドとして、常温時
での伸びが20%以上であり、加熱冷却後の降伏点応力
が40kg/mm2 以上となる材料を用いることを特徴と
する。
【0010】本発明に係るヒートシュリンクバンドを構
成することができる材料としては、フェライト相とマル
テンサイト相とから成る二相組織型冷延鋼板、あるいは
残留オーステナイト含有冷延鋼板などを例示することが
できる。前記ヒートシュリンクバンドを加熱膨張させて
パネル部の外周に取り付ける際の加熱温度の最高温度が
600°C以下であることが好ましい。600°C以下
が好ましいのは、ヒートシュリンクバンドを構成する鉄
材の降伏点応力は、加熱温度が400〜500°C以上
になると下がり始め、加熱温度が600°Cを超えると
急激に下がるからであり、降伏点応力を低下させないた
めである。
【0011】
【作用】本発明者等は、ヒートシュリンクバンドを陰極
線管のパネル部に取り付ける際のヒートシュリンクと言
う熱処理プロセスに着目し、常温時の伸びが20%以上
確保でき、しかもヒートシュリンク時の熱処理によって
降伏点応力が増大する鉄鋼板材料を用いることにより、
高い降伏点応力と加工性との両立を図り、本発明を完成
させるに至った。
【0012】すなわち、本発明に係るヒートシュリンク
バンドは、常温では、降伏点応力がそれほど大きくな
く、ヒートシュリンク時の加熱によって40kg/mm2
以上の降伏点応力が得られ、常温時の伸びが20%以上
ある鉄鋼板材料を用いていることから、加熱前の状態で
は、伸びが大きく加工性に優れている。したがって、ヒ
ートシュリンクバンドとして要求される種々の形状に容
易に加工することができる。そして、ヒートシュリンク
工程により、パネルの外周にヒートシュリンクバンドを
取り付けた後には、ヒートシュリンクバンドには、加熱
処理が加わるため、その降伏点応力が40kg/mm2
上に増大する。その結果、ヒートシュリンクバンドとし
て要求される張力を得るためのヒートシュリンクバンド
の断面積を、従来に比較して小さくすることができ、ヒ
ートシュリンクバンドの軽量化を図ることができる。
【0013】また、本発明では、ヒートシュリンクバン
ドを軽量にしても、ヒートシュリンク工程後の材料の降
伏点応力が十分に高いので、ヒートシュリンクバンドと
して要求される張力を十分に保つことができ、陰極線管
の管面の空気圧による変形を補正し、陰極線管の内爆を
効果的に防止し、色ズレを抑制することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るヒートシュリ
ンクバンド、陰極線管および陰極線管の製造方法を、図
面に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。図1に示
すように、CRT(陰極線管)20は、画像が表示され
るパネル部1と、ファンネル部6とを有し、これらはフ
リットガラス(半田ガラス)で溶着してある。パネル部
1の内面には、蛍光面2が形成してある。蛍光面2の内
側には、アパーチャグリル3が装着してある。アパーチ
ャグリル3は、フレーム4の前面に接合してあり、フレ
ーム4の背面側には、内部磁気シールド5が装着してあ
る。
【0015】ファンネル部6の後端部には、ネック部1
1が形成してあり、その内部に電子銃8が内蔵してあ
る。電子銃8からの電子ビーム9は、アパーチャグリル
3のスリットを通して色選別され、蛍光面2のランディ
ングポイント10で蛍光面を所望の色の光に発光させ
る。
【0016】パネル部1とこれに接合したファンネル部
6からなる管体内は、内部の残留ガスによって電子の飛
翔が妨げられないように、およそ1.0×10-7Tor
rの高真空状態にさせられている。このCRT20の内
部を高真空度にするために、ファンネル部6のネック部
11から真空引きが行われる。この真空引きの際にパネ
ル部1の前面が変形するのを防止すると共にパネル部1
を保護するために、パネル部1の外周には、ヒートシュ
リンクバンド7が嵌合してある。また、ヒートシュリン
クバンド7は、管内の真空圧と空気圧との差の力による
パネル1の変形を補正し、ランディングポイント10の
ズレを補正し、色ズレを防止している。
【0017】ヒートシュリンクバンド7は、図2,3に
示すように、パネル部1の周囲に巻き付けられるバンド
本体7aを有する。このバンド本体7aは、鋼材を矩形
形状に折り曲げ形成して構成されている。バンド本体7
aの両端部は、たとえばプレート板を介して、相互に連
結されている。バンド本体7aには、図2に示すよう
に、その長手方向に沿って、たとえば4箇所でCRTホ
ルダー12がスポット溶接などで接合してある。CRT
ホルダー12は、CRT20をテレビのケーシングやフ
レームなどに固定するためのものである。このCRTホ
ルダー12は、バンド7と一体に成形し、プレス加工な
どにより成形しても良い。
【0018】本実施形態では、ヒートシュリンクバンド
7のバンド本体7aを、常温時での伸びが20%以上で
あり、加熱冷却後の降伏点応力が40kg/mm2 以上と
なる材料で構成してある。このような材料としては、フ
ェライト相とマルテンサイト相とから成る二相組織型冷
延鋼板、あるいは残留オーステナイト含有冷延鋼板など
を例示することができる。
【0019】本実施例に係るヒートシュリンクバンド7
のバンド本体7aは、常温では、降伏点応力がそれほど
大きくなく、ヒートシュリンク時の加熱によって40k
g/mm2 以上の降伏点応力が得られ、常温時の伸びが2
0%以上あることから、加熱前の状態では、伸びが大き
く加工性に優れている。したがって、ヒートシュリンク
バンド7として要求される種々の形状に容易に加工する
ことができる。そして、ヒートシュリンク工程により、
パネル部1の外周にヒートシュリンクバンド7を取り付
けた後には、ヒートシュリンクバンド7には、加熱処理
が加わるため、その降伏点応力が40kg/mm2 以上に
増大する。その結果、ヒートシュリンクバン7ドとして
要求される張力を得るためのヒートシュリンクバンド7
の断面積を、従来に比較して小さくすることができ、ヒ
ートシュリンクバンド7の軽量化を図ることができる。
【0020】また、本実施形態では、ヒートシュリンク
バンド7を軽量にしても、ヒートシュリンク工程後の材
料の降伏点応力が十分に高いので、ヒートシュリンクバ
ンド7として要求される張力を十分に保つことができ、
陰極線管20の管面の空気圧による変形を補正し、CR
T20の内爆を効果的に防止し、色ズレを抑制すること
ができる。
【0021】次に、本実施形態に係るCRT20の製造
方法について説明する。まず、パネル部1の内側に蛍光
面2をスラリー法などで形成する。次に、パネル部1の
内側に、アパーチャグリル3をフレーム4および内部磁
気シールドと共に取り付ける。
【0022】その後、パネル部1とファンネル部6とを
フリットガラスで接合する。次に、ファンネル部6のネ
ック部11内部に、電子銃8を装着し、パネル部1とフ
ァンネル部6とから成る管体の内部を真空引きする。そ
の後、パネル部1の外周にヒートシュリンクバンド7を
嵌合させる。その際に、ヒートシュリンクバンド7を加
熱膨張させてパネル部の外周に取り付ける。その時の加
熱温度の最高温度は、600°C以下であることが好ま
しい。600°C以下が好ましいのは、ヒートシュリン
クバンド7を構成する材料の降伏点応力は、図5に示す
ように、加熱温度が400〜500°C以上になると下
がり始め、加熱温度が600°Cを超えると急激に下が
るからであり、降伏点応力を低下させないためである。
【0023】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。たとえば、常温時の伸びが20%以上確
保でき、しかもヒートシュリンク時の熱処理によって降
伏点応力が増大するヒートシュリンクバンド用鉄鋼板材
料としては、上述した材料に限定されず、常温時での伸
びが20%以上であり、加熱冷却後の降伏点応力が40
kg/mm2 以上となる材料であれば、本発明に係るヒー
トシュリンクバンド用材料として用いることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を、さらに具体的な実施例を、
比較例(従来例)との比較に基づき説明するが、本発明
は、これら実施例に限定されない。実施例および比較例 21インチのCRTのパネル部の周囲の長さ、すなわち
パネル周長は、管内の真空度を1.0×10-7Torr
にした場合、1541.6mmである。降伏点応力が24
kg/mm2 である材料を用いたこれまでのヒートシュリ
ンクバンド(比較例1)は、厚さが1.6mm、幅が35
mmである。このバンドを加熱し、パネル外周に取り付
け、急冷した後のバンドの歪量は、0.4%程度であ
り、応力対歪カーブの塑性域にある。このことから、バ
ンドの張力は、バンドの断面積に降伏点応力を乗算した
値で見積ることができ、約1344kgである。このよ
うな加熱急冷の熱処理過程をヒートシュリンクと言う。
【0025】一方、ヒートシュリンクバンドの性能指数
は、回復量という量で評価される。回復量は、ヒートシ
ュリンクバンドを嵌め込む前のパネル面の位置を基準に
し、バンドを嵌めた後のパネル面の位置として定義され
る。通常のCRTでは、回復量の規格は、120μm ±
30μm である。図4は、回復量とヒートシュリンクバ
ンドとの張力の関係を測定したグラフである。
【0026】図4に示すように、回復量Rとヒートシュ
リンクバンドの張力Tとの関係は、略直線の関係にあ
り、次の関係式が成り立つ。
【0027】
【数1】T(kg)=11×R(μm ) … (1) 比較例に係るヒートシュリンクバンドの張力も、前記回
復量の規格の平均値120μm を前記(1)式に代入す
れば、1320kgとなって、ほぼ上記式(1)を満足
している。
【0028】次に、比較例1に係るヒートシュリンクバ
ンドの材料と同じ密度を持つ材料を用い、バンドの厚さ
を半分(0.8mm)にし、重量を半分にした実施例1に
係るヒートシュリンクバンドについて説明する。鉄鋼板
の熱膨張係数は、成分、圧延、熱処理によらず略一定で
あり、0乃至500°Cの間では、1.33×10-5/
°Cである。鉄材の降伏点応力は、図5に示すように、
加熱温度が400〜500°C以上になると下がり始
め、加熱温度が600°Cを超えると急激に下がる。こ
の傾向は、成分や熱処理、圧延条件などによってやや異
なるものの、鉄鋼板で一般的な特性である。このため、
ヒートシュリンクにおける加熱温度は、600°C以下
が好ましい。
【0029】本実施例では、図5から、安全を見込ん
で、ヒートシュリンクの加熱温度を500°Cとした。
この時、熱膨張係数から、加熱前のヒートシュリンクバ
ンドの内周長、すなわちバンド周長の最小値Lmin (m
m)を計算すると、次のように計算することができる。
【0030】
【数2】 Lmin =1541.6/(1+1.33×10-5×500)=1531.4 … (2) パネル周長の誤差や製作のばらつきを見込み、この値に
余裕を見込んで、バンド周長を1537.9mmとする。
この時、ヒートシュリンクした後の歪量δ(%)は、パ
ネル周長と、バンド周長の前記値から、次のように表わ
すことができる。
【0031】
【数3】δ=(1541.6−1537.9)×100
/1537.9=0.24% この歪量で、比較例1に係る従来のヒートシュリンクバ
ンドの張力1344kgと同等の張力が得られれば、前
記数式(1)から、所望の回復量が得られ、ヒートシュ
リンクバンドの重量を半分にすることができる。
【0032】一方、図2,3に示すヒートシュリンクバ
ンド7は、プレス加工にて製作することが一般的で、図
3に示すような曲げ加工がある板をコーナー部で90度
に曲げる加工するためや、バンド7のコーナー部にCR
Tホルダー12をプレス加工により成形するためには、
ヒートシュリンクバンドの材質としての伸びはかなり必
要である。比較例1に係る降伏点応力が24kg/mm2
の材料では、伸びは40%以上ある。伸びが3〜43%
の間で、伸びと加工性とについて、90度V字状曲げ加
工や、張り出し成形の実験および実際のヒートシュリン
クバンドの製作テストの結果、厚さが0.2〜1.2mm
の間で、加工後に亀裂やひび割れが全くなく、バンド成
形に必要なプレス加工などの加工を可能とするために
は、材料の伸びとしては、20%以上必要であること
を、本発明者等は見い出した。
【0033】ところが、通常の材料では、加熱処理後の
降伏点応力が大きいと、加熱処理前(常温時)の降伏点
応力も大きく、常温時の伸びも小さい。このため、降伏
点応力の大きい鉄鋼板をヒートシュリンクバンドとして
用いたのでは、加工性が著しく悪くなり、通常の鉄鋼板
を用いたのでは、高い降伏点応力と加工性(すなわち、
伸びが20%)とを同時に満足することはできなかっ
た。
【0034】そこで、本発明者等は、ヒートシュリンク
と言う熱処理プロセスに着目し、常温時の伸びが20%
以上確保でき、ヒートシュリンク時の熱処理によって降
伏点応力が増大する鉄鋼板材料を用いることにより、高
い降伏点応力と加工性との両立を図り、本発明を完成さ
せるに至った。
【0035】すなわち、本実施例1では、フェライト相
とマルテンサイト相とを主体とした低温変態相から成る
二相組織型冷延鋼板を、ヒートシュリンクバンドとして
用いた。この鋼板は、たとえば、0.09重量%C−
1.5重量%Si−1.7重量%Mnから成る板厚0.
8mmの冷延鋼板を、800°Cで連続焼鈍後、560°
Cまで空冷し、その後、水焼き入れをすることにより、
製造される。
【0036】この鋼板では、軟質フェライト相と硬質の
低温変態相との間の歪配分の適正化により、高い加工硬
化指数が得られ、伸びを20%以上確保することができ
る。さらに、この鋼板は、低温変態相生成に伴うフェラ
イト相への可動転移の導入により加熱処理前(常温時)
では、降伏点応力がそれほど高くない。この点からも、
常温時の加工性に有利である。この鋼板をヒートシュリ
ンク加熱処理すると、フェライトおよび低温変態中の可
動転移が固着されるため、加熱処理前に比し、著しく降
伏点応力が上昇し、容易に40kg/mm2 以上の降伏点
応力が得られる。
【0037】図5は、本実施例1で用いた鋼板の加熱温
度と降伏点応力との関係を示したグラフである。この図
で、20°C近くの測定値は、加熱冷却プロセスを経な
い常温での測定値である。この図から分かるように、こ
の材料は、バンドの加工を行う常温付近では、伸びが2
0%以上有り、降伏点応力も40kg/mm2 程度であ
る。このため、ヒートシュリンクバンドの加工性の条件
を満足することができる。
【0038】また、図5に示すように、この材料がヒー
トシュリンクプロセスと同等な加熱温度の加熱冷却プロ
セスを経ると、降伏点応力が70kg/mm2 程度に上昇
させることができることが分かる。このように、適切な
材料を選択し、ヒートシュリンク処理と組み合わせるこ
とにより、鋼板の降伏点応力を上昇させることが可能と
なる。しかし、加熱処理温度が高すぎると、降伏点応力
の上昇量が小さくなったり、逆に低下したりする。これ
は、加熱処理温度の上昇と共に、材料の熱的軟化(回
復、再結晶、結晶流および析出物の粗大化)が促進する
ためと考えられる。したがって、鋼板材料の場合には、
図5からも分かるように、融点の1/2、すなわち、6
00°C程度が熱的軟化温度に相当する。したがって、
前述したように、ヒートシュリンクの加熱温度は、60
0°C程度以下が好ましい。
【0039】図5に示す特性の材料を用いて、前記した
周長のヒートシュリンクバンドを作製し、これを、前記
したパネル周長を持つ21インチのCRTに、ヒートシ
ュリンクプロセスによって嵌め込み、その後、このバン
ドを切断し、回復量と応力対歪特性と測定した。応力対
歪特性の結果を図6に示す。
【0040】但し、作製したバンドの厚みは0.8mm、
幅は35mmである。なお、本実施例のバンドの厚みと幅
の配分とはあくまでも一例であり、降伏点応力がさらに
大きい材料を用いることにより、バンドの断面積をさら
に小さくすることができ、断面積を基に、厚みと幅の配
分とは任意に改変することができる。
【0041】図6の結果では、前記数式(3)の歪の
時、バンドの応力が47.3kg/mm 2 であり、バンド
の張力が47.3×0.8×35=1325kgとなる
ことが分かる。前記数式(1)の関係から、この時の回
復量は、120μm と見積ることができる。実際の測定
でも、回復量は、120乃至130μm が得られた。こ
の時、ヒートシュリンクバンドの重量は、バンドの厚み
が0.8mmとなっているので、24kg/mm2 の降伏点
応力をもつこれまでのヒートシュリンクバンドの約半分
となる。
【0042】以上の結果から、常温では、降伏点応力が
それほど大きくなく、ヒートシュリンク時の加熱によっ
て降伏点応力が増大し、40kg/mm2 以上となり、常
温時の伸びが20%以上ある鉄鋼板材料を用い、ヒート
シュリンク時の加熱温度を600°C以下にすることに
よって、高い降伏点応力を持つ材料を用いることがで
き、ヒートシュリンクバンドを軽量にすることができ
る。
【0043】本実施例では、ヒートシュリンク後の降伏
点応力が70kg/mm2 と成る鉄鋼板材料を用いたが、
ヒートシュリンク後の降伏点応力が現行材料の40g/
mm2以上あれば軽量化の効果が得られると考えられ、4
0kg/mm2 以上あれば、目的とする軽量化の度合と、
鉄鋼板材料の材料構成に応じて任意に設定することがで
きる。
【0044】実施例2 本実施例2では、常温では、降伏点応力がそれほど大き
くなく、ヒートシュリンク時の加熱によって40kg/
mm2 の降伏点応力が得られ、常温時の伸びが20%以上
ある鉄鋼板材料として、フェライト相とマルテンサイト
相とから成る二相組織型の代わりに、残留オーステナイ
ト含有冷延鋼板を用いた。
【0045】この鋼板は、フェライト相と残留オーステ
ナイト相と、残部がベイナイト相を主体とした低温変態
相からなり、常温での高伸び特性と、ヒートシュリンク
後の高降伏点応力特性とを両立している。そのメカニズ
ムとしては、常温での高伸び特性は、残留オーステナイ
ト相の加工誘起変態に起因した高い加工硬化指数により
達成され、ヒートシュリンク後の高降伏点応力は、二相
組織型冷延鋼板と同様に、可動転移の固着により達成さ
れるものと考えられる。
【0046】この鋼板は、たとえば、0.2重量%C−
1.5重量%Si−1.7重量%Mnから成る板厚0.
8mmの冷延鋼板を、800°Cで焼鈍後、400°C程
度のベイナイト変態域で等温変態させることにより製造
することができる。このような鋼板も、常温では、降伏
点応力がそれほど大きくなく、ヒートシュリンク時の加
熱によって40kg/mm2 の降伏点応力が得られ、常温
時の伸びが20%以上ある鉄鋼板材料なので、本発明に
係るヒートシュリンクバンドとして好適に用いることが
でき、前記実施例1のヒートシュリンクバンドと同様な
作用効果を有する。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、常温では、降伏点応力がそれほど大きくなく、ヒー
トシュリンク時の加熱によって40kg/mm2 の降伏点
応力が得られ、常温時の伸びが20%以上ある鉄鋼板材
料を用い、ヒートシュリンク時の加熱温度を好ましくは
600°C以下にすることにより、ヒートシュリンクバ
ンドを軽量にすることができる。結果的に、CRTの軽
量化にも寄与する。
【0048】また、軽量化することにより、鉄鋼板材で
は、その価格が重量で決まっているので、製造コストの
低減も図ることができる。さらに、軽量化によって、ヒ
ートシュリンクバンドの断面積が小さくなり、熱容量が
小さくなるので、ヒートシュリンクにおける加熱時間が
短くなり、CRTにバンドをヒートシュリンクして嵌め
込む時間を短縮することができ、CRT製造時のインデ
ックスを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係るCRTの概略
断面図である。
【図2】図2は図1に示すCRTの背面側から見た斜視
図である。
【図3】図3は図1,2に示すヒートシュリンクバンド
の要部斜視図である。
【図4】図4は回復量とバンド張力との関係を示すグラ
フである。
【図5】図5は本発明の実施例に係るヒートシュリンク
バンド用材料の加熱温度と降伏点応力との関係を示すグ
ラフである。
【図6】図6は同実施例に係るヒートシュリンクバンド
用材料の歪と応力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1… パネル部、2… 蛍光面、3… アパーチャグリ
ル、4… フレーム、5… 内部磁気シールド、6…
ファンネル部、7… ヒートシュリンクバンド、7a…
バンド本体、8… 電子銃、9… 電子ビーム、10
… ランディングポイント、11… ネック部、12…
CRTホルダー。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管のパネル部の外周に熱膨張させ
    て嵌め込まれるヒートシュリンクバンドであって、 常温時での伸びが20%以上であり、加熱冷却後の降伏
    点応力が40kg/mm 2 以上となる材料で構成されたヒ
    ートシュリンクバンド。
  2. 【請求項2】 前記ヒートシュリンクバンドが、フェラ
    イト相とマルテンサイト相とから成る二相組織型冷延鋼
    板で構成してある請求項1に記載のヒートシュリンクバ
    ンド。
  3. 【請求項3】 前記ヒートシュリンクバンドが、残留オ
    ーステナイト含有冷延鋼板で構成してある請求項1に記
    載のヒートシュリンクバンド。
  4. 【請求項4】 パネル部と、このパネル部に接合したフ
    ァンネル部と、ファンネル部の後端のネック部内に内蔵
    された電子銃とを有する陰極線管であって、 前記陰極線管のパネル部の外周に熱膨張させて嵌め込ま
    れるヒートシュリンクバンドが、常温時での伸びが20
    %以上であり、加熱冷却後の降伏点応力が40kg/mm
    2 以上となる材料で構成してある陰極線管。
  5. 【請求項5】 前記ヒートシュリンクバンドが、フェラ
    イト相とマルテンサイト相とから成る二相組織型冷延鋼
    板で構成してある請求項4に記載の陰極線管。
  6. 【請求項6】 前記ヒートシュリンクバンドが、残留オ
    ーステナイト含有冷延鋼板で構成してある請求項4に記
    載の陰極線管。
  7. 【請求項7】 パネル部とファンネル部とを接合し、ネ
    ック部内に電子銃を内蔵させ、パネル部とファンネル部
    とから成る管体の内部を高真空状態にした後、 前記パネル部の外周に、ヒートシュリンクバンドを熱膨
    張させて取り付け、その後、バンドを急速冷却させて嵌
    合させる陰極線管の製造方法であって、 前記ヒートシュリンクバンドとして、常温時での伸びが
    20%以上であり、加熱冷却後の降伏点応力が40kg
    /mm2 以上となる材料を用いることを特徴とする陰極線
    管の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ヒートシュリンクバンドとして、フ
    ェライト相とマルテンサイト相とから成る二相組織型冷
    延鋼板を用いることを特徴とする請求項7に記載の陰極
    線管の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ヒートシュリンクバンドとして、残
    留オーステナイト含有冷延鋼板を用いることを特徴とす
    る請求項7に記載の陰極線管の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ヒートシュリンクバンドを加熱膨
    張させてパネル部の外周に取り付ける際の加熱温度の最
    高温度が600°C以下である請求項7に記載の陰極線
    管の製造方法。
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