JPH10218791A - 慢性関節リウマチ治療薬 - Google Patents

慢性関節リウマチ治療薬

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JPH10218791A
JPH10218791A JP3279997A JP3279997A JPH10218791A JP H10218791 A JPH10218791 A JP H10218791A JP 3279997 A JP3279997 A JP 3279997A JP 3279997 A JP3279997 A JP 3279997A JP H10218791 A JPH10218791 A JP H10218791A
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JP
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vegf
vpf
vascular
therapeutic agent
antibody
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JP3279997A
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Hirohito Sone
博仁 曾根
Yasushi Kawakami
康 川上
Yukichi Okuda
諭吉 奥田
Toshiaki Segawa
俊章 瀬川
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血管新生を抑制することにより、慢性関節リ
ウマチの進行を抑制する作用機序を備えた治療薬を提供
する。 【解決手段】 VEGF/VPFアンタゴニストを有効
成分とする慢性関節リウマチ治療薬。VEGF/VPF
アンタゴニストは、VEGF/VPFの慢性関節リウマ
チにおける血管新生作用を抑制するものであればよく、
好ましくは、VEGF/VPFに対する抗体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管透過性因子(V
PF)[血管内皮細胞増殖因子(VEGF)とも呼称されており、
本明細書では「VEGF/VPF」と総称する] アンタ
ゴニストを有効成分とする慢性関節リウマチ治療薬又は
診断用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】慢性関節リウマチ(以下RAと称する)
は、関節滑膜の病変を主とする原因不明の慢性炎症性疾
患で、病変部位は関節部位のみにとどまらず、全身に及
ぶこともまれではない。関節滑膜で発症した炎症はやが
て軟骨、骨の破壊を起こし、関節組織を破壊する結果、
RA患者は社会的にも家庭的にも著しく制限を受けるの
みならず、経済的負担も無視できないものとなる。RA
の患者は人口の0.1〜0.3%で地域差はなく、RA
周辺の疾患を含めると、その患者数は前記の約10倍に
達しているものと思われる。今後、社会の高年齢化現象
が進むにしたがってこの患者数は更に増加するものと思
われる。
【0003】現在、RAなどの炎症性疾患の治療には、
ステロイド剤および非ステロイド系抗炎症剤を用いるの
が一般的である。ステロイド剤は、各種の炎症性疾患に
おける諸症状を顕著に改善するが、問題点としては、投
与が長期化すると耐性化がおきること、消化器障害、皮
膚障害、腎炎などの、ときには重篤である副作用が存在
することが挙げられる。非ステロイド系抗炎症剤は、炎
症症状を一時的に抑制するとしても、炎症性疾患を根本
的に治療するものではない。
【0004】これに対し、最近の免疫学の進歩に伴い、
RAの関節破壊のメカニズムには、CD4陽性T細胞など
の免疫担当細胞の滑膜への浸潤、細胞接着因子やサイト
カインの異常発現が関係していることが判ってきた。そ
こで、これらの細胞や分子を標的とした抗体を投与する
療法がRAの関節病変を抑制しうる特異的な治療法とし
て期待されており、既に、抗CD4抗体、抗CD52抗体、抗I
CAM-1抗体、抗TNF-α抗体、抗CD5抗体、抗CD7抗体、抗I
L-2レセプター(IL-2R)抗体、抗IL-6抗体、抗IL-6レセ
プター(IL-6R)抗体によるRAの治療が報告されてい
る。(H.Takahashi, et al, Current Therapy, 14(6)10
57-1061(1996)、特開平8−208514号公報参
照)。
【0005】しかし、RAの発症機序は現在のところ不
明であり、RAの治療は経験的な要素が強く、抗リウマ
チ薬の多くは患者に使用してみないと、その効果が分か
らないことが多い。また、リウマチ治療は、当初良くき
いた薬剤でも数年後には効かなくなることが多く、この
ため異なった抗リウマチ薬を用いなければならないこと
になる。このようなことからも、今までのものとは作用
機序が異なったリウマチ薬の出現が望まれている。
【0006】VEGF/VPFは血管内皮細胞増殖を刺
激するだけでなく、血管透過性および脈管形成も誘発す
ると考えられており、血管新生によって特徴付けられる
パンヌス(pannus)形成を伴なう慢性リウマチ患者の関
節滑液中に高レベルで見いだされる(M.Nagashima, et
al,J Rheumatol.,22(9)1624-1630(1995)およびR.A.Fava
et al,J. Exp. Med.,180(1)341-346(1994)参照)。ま
た、同様のパンヌス形成を伴うコラーゲン誘発関節炎モ
デルをAGM-1470とcyclosporinで処置すると、VEGF
濃度が低下することが報告されている(S.J.Oliver et
al,Cell Immunol.,166(2)196-206(1995)参照)。さら
に、リウマチ関節炎滑膜液におけるヒト臍帯血管内皮細
胞(HUVEC)の走化性をボイデンチャンバーで測定
した場合、該滑膜液に抗hVEGF抗体(A4.6.
1)を添加するとHUVECの走化性が抑制されるとい
う現象が報告されている(特表平8−502514号、
実施例6参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者等は、慢性リウマチ関節炎における血管新生を
抑制すれば、新しい作用機序のリウマチ治療薬が出来る
と考え、鋭意研究を行った結果、本発明を完成させたの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、V
EGF/VPFアンタゴニストを有効成分とする慢性関
節リウマチ治療薬に関するものである。また、このVE
GF/VPFアンタゴニストを適当な標識でラベルする
ことにより、慢性関節リウマチの診断用組成物とするこ
ともできる。当該標識としては、放射性同位体標識、蛍
光標識、酵素標識等を用いることができる。
【0009】本発明において、VEGF/VPFアンタ
ゴニストとは、血管内皮細胞に対する特異的細胞増殖促
進活性または血管透過性促進活性を有するVEGF/V
PFの機能を阻害する機能を有するものであり、その機
能を有するものであれば如何なる形態のものでもよく、
最も一般的には、VEGF/VPFに作用する抗体、ま
たはその一部分が挙げられるが、それらに限定されるこ
となく、例えば、VEGF/VPFの作用を阻害する不
活性なVEGF/VPF、またはその一部分、VEGF
/VPFの受容体の機能を損なう、例えば、血管透過性
因子受容体に対する抗体、またはその一部分、さらに
は、VEGF/VPFの産生そのものを抑制する薬剤等
を挙げることができる。前記抗体としては、マウス抗体
等もあげられるが、マウス・ヒトキメラ抗体またはヒト
化抗体等が好ましい。該キメラ抗体またはヒト化抗体と
しては、IgGタイプまたはIgAタイプ等があげら
れ、該IgGのイソタイプとしては、IgG1、IgG
2、IgG3またはIgG4があげられる。
【0010】本発明の慢性関節リウマチ治療薬は、好ま
しくは非経口的に、たとえば、静脈内注射、筋肉内注
射、腹腔内注射、皮下注射等により全身あるいは局部的
に投与することができる。さらに、少なくとも一種の医
薬用担体または希釈剤とともに医薬組成物のキットの形
態をとることができる。本発明の慢性関節リウマチ治療
薬のヒトに対する投与量は患者の病態、年齢あるいは投
与方法により異なるが、適宜適当な量を選択することが
必要である。例えば、およそ100〜5000mg/患者
の範囲で10回以下の分割容量を選択することができ
る。しかしながら、本発明の慢性関節リウマチ治療薬は
これらの投与量に制限されるものではない。
【0011】本発明の慢性関節リウマチ治療薬は常法に
したがって製剤化することができる。たとえば、注射用
製剤は、精製されたVEGF/VPFアンタゴニストを
溶剤、たとえば、生理食塩水、緩衝液などに溶解し、そ
れに、吸着防止剤、たとえば、Tween80、ゼラチ
ン、ヒト血清アルブミン(HSA)などを加えたもので
あり、または、使用前に溶解再構成するために凍結乾燥
したものであってもよい。凍結乾燥のための賦形剤とし
ては例えばマンニトール、ブドウ糖などの糖アルコール
や糖類を使用することができる。
【0012】本発明によれば、VEGF/VPFアンタ
ゴニストの作用により、血管透過性および脈管形成を誘
発するVEGF/VPFの作用を抑え、パンヌス(pann
us)形成を引き起こす血管新生を抑制することにより、
RAの炎症を治療または予防する作用が示されるものと
考えられる。
【0013】
【実施例】以下、参考例および実施例により本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0014】参考例1(GST−VEGF/VPFの作
製および抗VEGF/VPFウサギポリクローナル抗体
の作製) ヒト子宮頸癌細胞HeLa/v5(微生物工業技術研究所に寄
託:寄託番号「微工研菌寄第13185号」)から単離
したVEGF/VPFのcDNAを大腸菌の中でグルタチオンSトラ
ンスフェラーゼ(GST)との融合蛋白として発現さ
せ、得られた蛋白を抗原として常法に従いうさぎを免疫
した。抗体価の上昇した血清からDEAEのクロマトグラフ
ィーでIgGを分画した。
【0015】得られた抗体が活性型VEGF/VPFと反応する
ことを確認するためにHeLa/v5を培養した培地から硫安
塩析により蛋白を取り出し、それを12%SDS-PAGEで展開
し、ゲルからナイロン膜に蛋白を移し、上記の免疫して
得られた抗体を反応させWestern blotを行った。VEGF/V
PFの分子量に相当する位置に特異的な交差反応が認めら
れ、作成した抗体は活性型のVEGF/VPF分子を認識するこ
とが確認された。
【0016】実施例1(コラーゲン誘発関節炎モデルマ
ウスに対する抗VEGF/VPF抗体による発症の抑制
効果) (1)関節炎モデルマウスの作製 8mgのウシII型コラーゲン(Elastin Product)を2
mlの0.05N酢酸水溶液で4℃一晩攪拌して溶解
し、無色透明の粘性のある液体とする。この溶液に同容
量のフロイントの完全アジュバント(Difco)を入
れて完全に乳液化し、9週齢のDBA/1JNCrJマ
ウス(日本チャールズリバー)の尾底部皮内に0.1m
l/匹ずつ投与する。この投与の21日後に同じ処置を
繰り返した。
【0017】(2)抗VEGF/VPF抗体による治療 抗VEGF/VPFウサギポリクローナル抗体を2回目
のコラーゲン感作当日から隔日に12回、200μg/
マウスで皮下投与を行なった(投与液量は0.2m
l)。対照群として生理食塩水を0.2mlまたはウサ
ギ血清から得た免疫グロブリン分画200μg/マウス
(DAKO X903、投与液量は0.2ml)を同様
に皮下に投与した。
【0018】(評価法)コラーゲン処置を行わない未処
置対照群(A群)、コラーゲン誘発関節炎(CIA)処
置/未治療(生理食塩水投与)対照群(B群)、CIA
処置/ウサギ血清免疫グロブリン分画投与群(C群)、
CIA処置/抗VEGF/VPFウサギポリクローナル抗体投与
群(D群)について下記の評価を行い、抗VEGF/V
PF抗体による治療(発症抑制)効果を測定した:
【0019】・関節点数 ブースト当日から隔日に、以下の基準でマウス四肢を測
定して治療効果を評価し、結果を図1に示した。 0:正常 1:わずかな腫脹および/または紅斑 2:著明な水腫腫脹 3:関節硬直
【0020】・手足の厚み ブースト当日から隔日に、定圧ダイアルゲージを用い
て、両後肢の足掌の厚み(Paw thickness)を測定し、結
果を図2に示した。
【0021】図1、2の結果から、抗VEGF/VPF
ウサギポリクローナル抗体投与群は無治療群およびウサ
ギ血清免疫グロブリン投与群との比較から明らかな様に
ヒトのリウマチモデルであるCIAの発症を有意差をも
って抑制していた。
【0022】実施例2(関節炎モデルマウスに対する抗
VEGF/VPF抗体による治療(増悪の抑制)) (1)関節炎モデルマウスの作製 8mgのウシII型コラーゲン(Elastin Product)を2
mlの0.05N酢酸水溶液で4℃一晩攪拌して溶解
し、無色透明の粘性のある液体とする。この溶液に同容
量のフロイントの完全アジュバント(Difco)を入
れて完全に乳液化し、9週齢のDBA/1JNCrJマ
ウス(日本チャールズリバー)の尾底部皮内に0.1m
l/匹ずつ投与する。この投与の21日後に同じ処置を
繰り返した。
【0023】(2)抗VEGF/VPF抗体による治療 実施例1における関節点数1以上の関節炎を四肢のうち
いずれかに発症したマウスに対し200μg/マウスの
抗VEGF/VPFウサギポリクローナル抗体を隔日に
9回、皮下投与を行なった(投与液量は0.2ml)。
対照群として生理食塩水を0.2mlまたはウサギ血清
から得た免疫グロブリン分画200μg(DAKO X
903、投与液量は0.2ml)を同様に皮下に投与し
た。
【0024】(評価法)コラーゲン誘発関節炎(CI
A)処置/未治療(生理食塩水投与)対照群(E群)、
CIA処置/ウサギ血清免疫グロブリン分画投与群(F
群)、CIA処置/抗VEGF/VPFウサギポリクローナル抗
体投与群(G群)について下記の評価を行い、抗VEG
F/VPF抗体による治療効果を測定した。
【0025】・関節点数 発症日から隔日に、以下の基準でマウス四肢を測定し治
療効果を評価し、その結果を図3に示した。 0:正常 1:わずかな腫脹 および/または 紅斑 2:著明な水腫腫脹 3:関節硬直
【0026】・手足の厚み 発症日から隔日に、定圧ダイアルゲージを用いて、両後
肢の足掌の厚み(Paw thickness)を測定し、結果を図4
に示した。
【0027】図3、4の結果から、抗VEGF/VPF
ウサギポリクローナル抗体投与群は無治療群およびウサ
ギ血清免疫グロブリン投与群との比較から明らかな様
に、発症後のヒトリウマチモデルであるコラーゲン誘発
関節炎(CIA)の増悪を有意差を持って抑制してい
た。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、VEGF/VPFによ
る血管新生および脈管形成作用を阻害し、血管新生に伴
うRAの進行を抑制するという新しい作用機序を有する
慢性関節リウマチ治療薬が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】コラーゲン誘発関節炎モデルマウスに対する抗
VEGF/VPF抗体による発症抑制効果を示す図である。
【図2】コラーゲン誘発関節炎モデルマウスに対する抗
VEGF/VPF抗体による発症抑制効果を示す図である。
【図3】コラーゲン誘発関節炎モデルマウスに対する抗
VEGF/VPF抗体による治療効果を示す図である。
【図4】コラーゲン誘発関節炎モデルマウスに対する抗
VEGF/VPF抗体による治療効果を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 VEGF/VPFアンタゴニストを有効
    成分とする慢性関節リウマチ治療薬。
  2. 【請求項2】 前記VEGF/VPFアンタゴニストが
    VEGF/VPFに対する抗体であることを特徴とする
    請求項1の慢性関節リウマチ治療薬。
  3. 【請求項3】標識されたVEGF/VPFアンタゴニス
    トを含有してなる、慢性関節リウマチ診断用組成物。
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Cited By (5)

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