JPH10219661A - 可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布 - Google Patents
可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布Info
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- JPH10219661A JPH10219661A JP9029109A JP2910997A JPH10219661A JP H10219661 A JPH10219661 A JP H10219661A JP 9029109 A JP9029109 A JP 9029109A JP 2910997 A JP2910997 A JP 2910997A JP H10219661 A JPH10219661 A JP H10219661A
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Landscapes
- Woven Fabrics (AREA)
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- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 堰高の高い可撓性膜製起伏堰(ゴム堰)の信
頼性、耐久性、施工性等を高めるために、薄くて軽く、
少ない積層数でゴム堰用膜材に要求される強度を確保で
きる高強度ゴム引布を提供することである。 【解決手段】 強度部材となる織布3をアラミド繊維で
作る。また、その織布3の経糸方向の引張強さを800
kgf/cm以上、緯糸方向の引張強さを経糸方向引張
強さの2/3以上とし、この織布3を被覆ゴム5で覆っ
て目的の高強度ゴム引布1となす。
頼性、耐久性、施工性等を高めるために、薄くて軽く、
少ない積層数でゴム堰用膜材に要求される強度を確保で
きる高強度ゴム引布を提供することである。 【解決手段】 強度部材となる織布3をアラミド繊維で
作る。また、その織布3の経糸方向の引張強さを800
kgf/cm以上、緯糸方向の引張強さを経糸方向引張
強さの2/3以上とし、この織布3を被覆ゴム5で覆っ
て目的の高強度ゴム引布1となす。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可撓性膜製起伏堰の
包被材料として用いられる高強度ゴム引布に関するもの
である。
包被材料として用いられる高強度ゴム引布に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】可撓性膜製起伏堰(以下、ゴム堰と称
す)は、図4に示すように、可撓性膜製の包被9を河川
等の流れを横断する方向に取り付けて堰体を形成し、そ
の堰体の内部に空気または水等の流体を供給排出するこ
とにより、堰体の膨張起立と収縮倒伏を行うようになっ
ている。8は下部工、10はゴム堰である。
す)は、図4に示すように、可撓性膜製の包被9を河川
等の流れを横断する方向に取り付けて堰体を形成し、そ
の堰体の内部に空気または水等の流体を供給排出するこ
とにより、堰体の膨張起立と収縮倒伏を行うようになっ
ている。8は下部工、10はゴム堰である。
【0003】上記包被を形成する可撓性膜(以下、膜材
と称す)には、通常、ナイロンやポリエステル等の有機
繊維の織布にゴムを被覆して成るゴム引布を1層以上積
層したものが用いられており、前記有機繊維の材質とし
て特に一般的なのがナイロンである。
と称す)には、通常、ナイロンやポリエステル等の有機
繊維の織布にゴムを被覆して成るゴム引布を1層以上積
層したものが用いられており、前記有機繊維の材質とし
て特に一般的なのがナイロンである。
【0004】一般に、膜材に必要な引張強さ(以下、単
に強度と称し、特に断らない場合は経糸方向の強度を示
す)はゴム堰の高さによって異なり、堰高が高くなるに
つれて高い強度が必要となる。ゴム堰の一般的な高さは
その必要強度が400kgf/cm程度となる3m以下
であり、通常強度が200kgf/cmの織布を用いた
ゴム引布を2層積層し、接着一体化して用いるが、近年
増加しつつある堰高が3m越えるゴム堰の場合、例えば
堰高6mのゴム堰用膜材には約1600kgf/cmの
強度が必要となる。つまり従来の織布を用いた場合には
そのゴム引布を8層積層しなければならない。このた
め、膜材は剛性が増加して柔軟性が低下し、耐屈曲疲労
性が大幅に低下するうえ、厚く、重くなるため運搬や施
工が困難なものとなる。また積層回数が大幅に増えるこ
とにより接着面積が大幅に増加して信頼性に劣るうえ、
工数の増加により経済性の面でも不利である。
に強度と称し、特に断らない場合は経糸方向の強度を示
す)はゴム堰の高さによって異なり、堰高が高くなるに
つれて高い強度が必要となる。ゴム堰の一般的な高さは
その必要強度が400kgf/cm程度となる3m以下
であり、通常強度が200kgf/cmの織布を用いた
ゴム引布を2層積層し、接着一体化して用いるが、近年
増加しつつある堰高が3m越えるゴム堰の場合、例えば
堰高6mのゴム堰用膜材には約1600kgf/cmの
強度が必要となる。つまり従来の織布を用いた場合には
そのゴム引布を8層積層しなければならない。このた
め、膜材は剛性が増加して柔軟性が低下し、耐屈曲疲労
性が大幅に低下するうえ、厚く、重くなるため運搬や施
工が困難なものとなる。また積層回数が大幅に増えるこ
とにより接着面積が大幅に増加して信頼性に劣るうえ、
工数の増加により経済性の面でも不利である。
【0005】従来、上記の問題点を解消するため、ナイ
ロン繊維からなるより高強度の織布を用いたゴム引布を
膜材に適用し、ゴム引布の積層数を減らす試みがなされ
ている(たとえば特開昭56−64860)。しかし、
これらの改良された織布でも、その強度は高々400k
gf/cmであり、特に堰高が6mを越えるような場合
には上記問題点を大幅に解消するものではない。つまり
前述の堰高6mのゴム堰にこの織布からなるゴム引布を
用いたとしてもその積層数は4層に減るだけであり、接
着面の信頼性や経済性の点で若干の改良が見られるもの
の、例えば接着の信頼性は従来の積層数2の場合と比較
して依然低い。また、強度に応じて織布の厚み、重量が
増すことにより膜材の厚み、重量は従来とほぼ同じとな
るため、運搬性や施工性、耐屈曲疲労性がほとんど改良
されない問題があった。またナイロン織布で実現できる
強度が、織機の能力上600kgf/cm程度と低く、
積層数をある以上は減らせないという問題もあった。
ロン繊維からなるより高強度の織布を用いたゴム引布を
膜材に適用し、ゴム引布の積層数を減らす試みがなされ
ている(たとえば特開昭56−64860)。しかし、
これらの改良された織布でも、その強度は高々400k
gf/cmであり、特に堰高が6mを越えるような場合
には上記問題点を大幅に解消するものではない。つまり
前述の堰高6mのゴム堰にこの織布からなるゴム引布を
用いたとしてもその積層数は4層に減るだけであり、接
着面の信頼性や経済性の点で若干の改良が見られるもの
の、例えば接着の信頼性は従来の積層数2の場合と比較
して依然低い。また、強度に応じて織布の厚み、重量が
増すことにより膜材の厚み、重量は従来とほぼ同じとな
るため、運搬性や施工性、耐屈曲疲労性がほとんど改良
されない問題があった。またナイロン織布で実現できる
強度が、織機の能力上600kgf/cm程度と低く、
積層数をある以上は減らせないという問題もあった。
【0006】そこで、この発明は、堰高の高い起伏堰の
信頼性、耐久性、施工性等を高めるために、薄くて軽
く、少ない積層数で膜材に要求される強度を確保できる
高強度ゴム引布を実現して提供することを課題としてい
る。
信頼性、耐久性、施工性等を高めるために、薄くて軽
く、少ない積層数で膜材に要求される強度を確保できる
高強度ゴム引布を実現して提供することを課題としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明では、ゴム堰用ゴム引布の強度部材である
織布の材質をナイロン繊維やポリエステル繊維に対して
2倍以上の強度を持つアラミド繊維とし、そのアラミド
繊維製織布の経糸方向の引張強さを800kgf/cm
以上、緯糸方向の引張強さを経糸方向引張強さの2/3
以上としたのである。
め、この発明では、ゴム堰用ゴム引布の強度部材である
織布の材質をナイロン繊維やポリエステル繊維に対して
2倍以上の強度を持つアラミド繊維とし、そのアラミド
繊維製織布の経糸方向の引張強さを800kgf/cm
以上、緯糸方向の引張強さを経糸方向引張強さの2/3
以上としたのである。
【0008】この織布にゴムを被覆して構成される本発
明の高強度ゴム引布は、織布の織組織がバスケット織で
あるものが望ましい。
明の高強度ゴム引布は、織布の織組織がバスケット織で
あるものが望ましい。
【0009】また、織布を構成する経糸の打ち込み本数
と緯糸の打ち込み本数との比(緯糸本数/経糸本数)
が、0.5〜0.8の範囲にあるもの、織布を構成する
原糸の繊度が3000デニール以上であるもの、織布を
構成する緯糸の繊度が経糸の繊度よりも小さいものも好
ましい。
と緯糸の打ち込み本数との比(緯糸本数/経糸本数)
が、0.5〜0.8の範囲にあるもの、織布を構成する
原糸の繊度が3000デニール以上であるもの、織布を
構成する緯糸の繊度が経糸の繊度よりも小さいものも好
ましい。
【0010】
【作用】本発明においては、できるだけ薄く、軽い織布
で高強度を確保するために、織布の材質としてアラミド
繊維を用いる。アラミド繊維は強度が20〜24g/d
(d:デニール、糸の繊度(太さ)の単位)であり、ナ
イロン繊維やポリエステル繊維の強度8〜9g/dと比
較して2倍以上である。織布の厚みや重量は織布を構成
する糸の総デニール数(単位面積当たりに存在する糸の
体積を繊度で置き換えたもの)によって決まるため、た
とえば同じ強度の織布をアラミド繊維とナイロン繊維か
らなる糸でそれぞれ製織した場合、アラミド繊維からな
る織布の厚み、重量は、ナイロン繊維からなる織布の厚
み、重量の2分の1以下となる。
で高強度を確保するために、織布の材質としてアラミド
繊維を用いる。アラミド繊維は強度が20〜24g/d
(d:デニール、糸の繊度(太さ)の単位)であり、ナ
イロン繊維やポリエステル繊維の強度8〜9g/dと比
較して2倍以上である。織布の厚みや重量は織布を構成
する糸の総デニール数(単位面積当たりに存在する糸の
体積を繊度で置き換えたもの)によって決まるため、た
とえば同じ強度の織布をアラミド繊維とナイロン繊維か
らなる糸でそれぞれ製織した場合、アラミド繊維からな
る織布の厚み、重量は、ナイロン繊維からなる織布の厚
み、重量の2分の1以下となる。
【0011】よってアラミド繊維を採用した本発明の高
強度ゴム引布を積層した膜材は、従来のナイロン繊維か
らなるゴム引布を積層したものより薄く、軽いため、耐
屈曲疲労性、運搬性、施工性の点で格段の利点がある。
強度ゴム引布を積層した膜材は、従来のナイロン繊維か
らなるゴム引布を積層したものより薄く、軽いため、耐
屈曲疲労性、運搬性、施工性の点で格段の利点がある。
【0012】また耐磨耗性付与のために膜材外面部に存
在するゴム層を厚くしたい場合、膜材の厚みを固定する
場合にはナイロン織布を用いた膜材より十分な厚みが確
保できるし、ゴム層の厚みを固定する必要がある場合に
は、より薄い膜材で必要なゴム厚を確保できる。
在するゴム層を厚くしたい場合、膜材の厚みを固定する
場合にはナイロン織布を用いた膜材より十分な厚みが確
保できるし、ゴム層の厚みを固定する必要がある場合に
は、より薄い膜材で必要なゴム厚を確保できる。
【0013】ここで、本発明において織布の強度を80
0kgf/cm以上としたのは以下の理由による。図3
に従来のゴム引布を用いた膜材と本発明の高強度ゴム引
布を用いた膜材の一例を示すが、例えば堰高が6mの場
合には膜材は1600kgf/cmの強度が必要であ
り、従来のゴム引布(強度は400kgf/cm)を用
いる場合には4層の積層が必要であるのに対し、800
kgf/cmの強度を持つ本発明の高強度ゴム引布を用
いる場合には2層の積層でよい。また、堰高に合わせて
高強度の織布を採用できるので、たとえ3200kgf
/cmの強度が必要となる堰高8mのゴム堰に対して
も、1600kgf/cmの強度を持つ本発明の高強度
ゴム引布を用いれば、2層の積層でよい。これが従来の
ゴム引布であれば、8層の積層が必要である。
0kgf/cm以上としたのは以下の理由による。図3
に従来のゴム引布を用いた膜材と本発明の高強度ゴム引
布を用いた膜材の一例を示すが、例えば堰高が6mの場
合には膜材は1600kgf/cmの強度が必要であ
り、従来のゴム引布(強度は400kgf/cm)を用
いる場合には4層の積層が必要であるのに対し、800
kgf/cmの強度を持つ本発明の高強度ゴム引布を用
いる場合には2層の積層でよい。また、堰高に合わせて
高強度の織布を採用できるので、たとえ3200kgf
/cmの強度が必要となる堰高8mのゴム堰に対して
も、1600kgf/cmの強度を持つ本発明の高強度
ゴム引布を用いれば、2層の積層でよい。これが従来の
ゴム引布であれば、8層の積層が必要である。
【0014】すなわち本発明では織布の強度を800k
gf/cm以上とし、堰高によって強度を自由に選択す
ることにより、堰高が6m以上となる場合でも現状で一
般的な2〜3層の積層膜材と同じ積層数を適用できるの
である。よって、従来の多層積層膜材よりも耐屈曲疲労
性、各層の接着の信頼性の点で格段の利点があり、特に
後者の接着の信頼性は現状と同程度に高い。ただしナイ
ロン織布ほどではないにせよ、製織の問題上、実現可能
な強度は2000kgf/cm程度と制限があり、積層
数を3層以下に抑えるという観点から本発明の高強度織
布が適用できるゴム堰の最大堰高は12m(必要強度約
6000kgf/cm)とするのが適当である。
gf/cm以上とし、堰高によって強度を自由に選択す
ることにより、堰高が6m以上となる場合でも現状で一
般的な2〜3層の積層膜材と同じ積層数を適用できるの
である。よって、従来の多層積層膜材よりも耐屈曲疲労
性、各層の接着の信頼性の点で格段の利点があり、特に
後者の接着の信頼性は現状と同程度に高い。ただしナイ
ロン織布ほどではないにせよ、製織の問題上、実現可能
な強度は2000kgf/cm程度と制限があり、積層
数を3層以下に抑えるという観点から本発明の高強度織
布が適用できるゴム堰の最大堰高は12m(必要強度約
6000kgf/cm)とするのが適当である。
【0015】また、織布の緯糸方向の引張強さを経糸方
向のそれの2/3以上としたのは、一般に図4に示すよ
うな円筒状であるゴム堰には周方向(矢印11の方向)
を1として長手方向(矢印12の方向)に最大でその2
/3の張力がかかるので、ゴム引布を構成する織布の緯
糸方向をこの長手方向に合わせて周方向、長手方向のそ
れぞれの張力に応じた強度をもつようにするためであ
る。
向のそれの2/3以上としたのは、一般に図4に示すよ
うな円筒状であるゴム堰には周方向(矢印11の方向)
を1として長手方向(矢印12の方向)に最大でその2
/3の張力がかかるので、ゴム引布を構成する織布の緯
糸方向をこの長手方向に合わせて周方向、長手方向のそ
れぞれの張力に応じた強度をもつようにするためであ
る。
【0016】なお、本発明の高強度ゴム引布用の織布
は、上述したようにバスケット織したものが望ましい。
これは、本発明のように繊度(太さ)の大きいコードを
利用し、打ち込み本数を多くする場合、綾織、朱子織な
どでは織布表面の凹凸及びうねりが大きくなり、被覆ゴ
ム厚を大きくしないと接着面の信頼性に関わる平滑なゴ
ム引布表面が得られない上、実際の糸の強度が糸曲がり
等の要因により原糸強度から計算されるものより小さく
なる現象、いわゆる強力利用率の低下が大きくなるから
である。
は、上述したようにバスケット織したものが望ましい。
これは、本発明のように繊度(太さ)の大きいコードを
利用し、打ち込み本数を多くする場合、綾織、朱子織な
どでは織布表面の凹凸及びうねりが大きくなり、被覆ゴ
ム厚を大きくしないと接着面の信頼性に関わる平滑なゴ
ム引布表面が得られない上、実際の糸の強度が糸曲がり
等の要因により原糸強度から計算されるものより小さく
なる現象、いわゆる強力利用率の低下が大きくなるから
である。
【0017】通常、バスケット織の強力利用率は90〜
100%であるが、綾織、朱子織の場合にはこの値が7
0〜80%にまで低下する。また、平織は表面の平滑性
や強力利用率の点でバスケット織同様優れるが、バスケ
ット織に比べ打ち込み本数に制限があるため本発明の目
標強度を達成するためにはコードの繊度をバスケット織
の場合に比べ大きくしなければならず、その結果として
表面の平滑性、強力利用率がバスケット織の場合に比べ
劣ることとなる。強力利用率が低くなるとより太い糸を
使用しなければ必要強度を確保できないため、結果的に
厚みや重量が増加する傾向となる。つまりバスケット織
はこれらの点で最もバランスに優れた構造であるといえ
る。
100%であるが、綾織、朱子織の場合にはこの値が7
0〜80%にまで低下する。また、平織は表面の平滑性
や強力利用率の点でバスケット織同様優れるが、バスケ
ット織に比べ打ち込み本数に制限があるため本発明の目
標強度を達成するためにはコードの繊度をバスケット織
の場合に比べ大きくしなければならず、その結果として
表面の平滑性、強力利用率がバスケット織の場合に比べ
劣ることとなる。強力利用率が低くなるとより太い糸を
使用しなければ必要強度を確保できないため、結果的に
厚みや重量が増加する傾向となる。つまりバスケット織
はこれらの点で最もバランスに優れた構造であるといえ
る。
【0018】また、必要強度の条件さえ満たせば織布を
構成する経糸の打ち込み本数と緯糸の打ち込み本数は自
由に選択できるが、その比(緯糸本数/経糸本数)は
0.5〜0.8の範囲にあることが望ましい。例えば経
糸の繊度と緯糸の繊度が大きく異なる場合や緯糸方向の
強度が経糸方向の強度と同じかそれ以上となる場合にこ
の比が範囲外となるが、それぞれ表面の平滑性、重量、
厚み、経済性の面で範囲内のものと比較して不利とな
る。
構成する経糸の打ち込み本数と緯糸の打ち込み本数は自
由に選択できるが、その比(緯糸本数/経糸本数)は
0.5〜0.8の範囲にあることが望ましい。例えば経
糸の繊度と緯糸の繊度が大きく異なる場合や緯糸方向の
強度が経糸方向の強度と同じかそれ以上となる場合にこ
の比が範囲外となるが、それぞれ表面の平滑性、重量、
厚み、経済性の面で範囲内のものと比較して不利とな
る。
【0019】さらに本発明では、原糸の繊度を3000
d以上とすることが望ましい。通常、原糸を撚り合わせ
て1本の糸とする場合、この原糸の繊度(太さ)は大き
い方がよい。つまり一般に高強度の織布を得ようとする
とこれを構成する糸は非常に太くなるが、ある程度以上
太くなると強力利用率の低下が見られ、その程度は原糸
の撚り合わせ数が多いほど大きい。即ち、原糸の繊度が
大きいほど、ある太さのコードを構成する原糸の撚り合
わせ数を少なくでき、効果的に必要強度の織布を得るこ
とができるのである。この点で、本発明では原糸の繊度
を3000d以上とすることが望ましく、強力利用率が
高くより細い糸で高強度を実現できるため、3000d
以下の織布を用いる場合に比べて厚み、重量の点で大き
な利点がある。
d以上とすることが望ましい。通常、原糸を撚り合わせ
て1本の糸とする場合、この原糸の繊度(太さ)は大き
い方がよい。つまり一般に高強度の織布を得ようとする
とこれを構成する糸は非常に太くなるが、ある程度以上
太くなると強力利用率の低下が見られ、その程度は原糸
の撚り合わせ数が多いほど大きい。即ち、原糸の繊度が
大きいほど、ある太さのコードを構成する原糸の撚り合
わせ数を少なくでき、効果的に必要強度の織布を得るこ
とができるのである。この点で、本発明では原糸の繊度
を3000d以上とすることが望ましく、強力利用率が
高くより細い糸で高強度を実現できるため、3000d
以下の織布を用いる場合に比べて厚み、重量の点で大き
な利点がある。
【0020】また本発明のように糸の繊度が大きくなる
場合、その強力利用率の低下をできるだけ抑えるために
は緯糸の繊度を若干経糸より小さくすることも有効な手
法となる。この差があまりに大きいと前述したように平
滑性の点で不利となったり、必要強度が達成できなくな
る問題もあるが、緯糸の繊度を経糸より小さくすること
で経糸の糸曲がりを小さく抑えることができるため、強
力利用率の保持に効果的である。
場合、その強力利用率の低下をできるだけ抑えるために
は緯糸の繊度を若干経糸より小さくすることも有効な手
法となる。この差があまりに大きいと前述したように平
滑性の点で不利となったり、必要強度が達成できなくな
る問題もあるが、緯糸の繊度を経糸より小さくすること
で経糸の糸曲がりを小さく抑えることができるため、強
力利用率の保持に効果的である。
【0021】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の高強度ゴム引布
の実施形態を示す。この高強度ゴム引布1は、アラミド
繊維製の織布3に合成ゴムを被覆して(5が被覆ゴム)
作られている。織布3は、経糸方向、緯糸方向の各引張
強さについて、必要条件(前者が800kgf/cm以
上、後者が前者の2/3以上)を満たしたものが用いら
れている。
の実施形態を示す。この高強度ゴム引布1は、アラミド
繊維製の織布3に合成ゴムを被覆して(5が被覆ゴム)
作られている。織布3は、経糸方向、緯糸方向の各引張
強さについて、必要条件(前者が800kgf/cm以
上、後者が前者の2/3以上)を満たしたものが用いら
れている。
【0022】図2は、図1のものと同一強度の従来のゴ
ム引布であり、ナイロン繊維製織布4に合成ゴムを被覆
して作られている。この図1、図2から分かるように、
本発明のゴム引布は従来品に比べて厚みtがほぼ半減す
るほか、重量も大巾に軽減される。
ム引布であり、ナイロン繊維製織布4に合成ゴムを被覆
して作られている。この図1、図2から分かるように、
本発明のゴム引布は従来品に比べて厚みtがほぼ半減す
るほか、重量も大巾に軽減される。
【0023】図3は、図1、図2のゴム引布を用いて作
られた堰高6mのゴム堰用膜材である。図1の本発明の
ゴム引布1を用いた図3(a)の膜材6は、ゴム引布の
積層数が2であるのに対し、図2のゴム引布2を用いた
図3(b)の膜材7は同一強度得るための積層数が倍の
4層となっており、両者の厚み、剛性、接着面の面積等
に大きな差が出る。
られた堰高6mのゴム堰用膜材である。図1の本発明の
ゴム引布1を用いた図3(a)の膜材6は、ゴム引布の
積層数が2であるのに対し、図2のゴム引布2を用いた
図3(b)の膜材7は同一強度得るための積層数が倍の
4層となっており、両者の厚み、剛性、接着面の面積等
に大きな差が出る。
【0024】
【実施例1】堰高6mのゴム堰に用いる膜材には、16
00kgf/cm(経糸方向)の強度をもたせる必要が
ある。その強度を2層のゴム引布(図3(a)の構造)
で確保するために、経糸方向の引張強さが800kgf
/cm以上となる表1のNo.1〜No.4のアラミド繊維
製織布を設計、製織し、それぞれの構造、性能、その織
布を用いたゴム引布を積層して膜材とした場合の性能を
比較した。比較例としては製品での使用実績があるナイ
ロン繊維を用いた織布を選択した。結果を表1に併せて
示す。
00kgf/cm(経糸方向)の強度をもたせる必要が
ある。その強度を2層のゴム引布(図3(a)の構造)
で確保するために、経糸方向の引張強さが800kgf
/cm以上となる表1のNo.1〜No.4のアラミド繊維
製織布を設計、製織し、それぞれの構造、性能、その織
布を用いたゴム引布を積層して膜材とした場合の性能を
比較した。比較例としては製品での使用実績があるナイ
ロン繊維を用いた織布を選択した。結果を表1に併せて
示す。
【0025】
【表1】
【0026】この表1の積層数、重量、厚みは、膜材と
した場合のものであって、その他は、一層当たりのゴム
引布の構造、特性を表している。
した場合のものであって、その他は、一層当たりのゴム
引布の構造、特性を表している。
【0027】この表1からわかる通り、実施例No.1〜
No.4は、積層数(小さいほど柔軟性、耐屈曲疲労性、
積層面の信頼性に優れる)、重量(小さいほど運搬性、
施工性に優れる)、厚み(薄いほど柔軟性、耐屈曲疲労
性に優れる)のいずれの点においても比較例より優れて
いる。
No.4は、積層数(小さいほど柔軟性、耐屈曲疲労性、
積層面の信頼性に優れる)、重量(小さいほど運搬性、
施工性に優れる)、厚み(薄いほど柔軟性、耐屈曲疲労
性に優れる)のいずれの点においても比較例より優れて
いる。
【0028】また、実施例No.1とNo.2〜No.4との
比較から、織組織が平織の物より2×2バスケット織の
方が効率よく糸を打ち込めるため、軽量化、薄肉化の点
で優れることがわかった。
比較から、織組織が平織の物より2×2バスケット織の
方が効率よく糸を打ち込めるため、軽量化、薄肉化の点
で優れることがわかった。
【0029】さらに、同じ2×2バスケット織でも糸本
数の比(緯糸本数÷経糸本数の式で求まる緯/経密度
比)が0.5〜0.8の範囲にあれば(No.2は範囲
外、No.3、4は範囲内)経糸の強力利用率が向上する
ことによって重量、厚みを低減できることがわかった。
数の比(緯糸本数÷経糸本数の式で求まる緯/経密度
比)が0.5〜0.8の範囲にあれば(No.2は範囲
外、No.3、4は範囲内)経糸の強力利用率が向上する
ことによって重量、厚みを低減できることがわかった。
【0030】また、原糸として3000d以上の繊度を
持つもの(No.4)を選択すれば3000d未満のもの
(No.2、3)より経糸の強力利用率が向上し、さらな
る重量、厚みの低減につながることを確認した。
持つもの(No.4)を選択すれば3000d未満のもの
(No.2、3)より経糸の強力利用率が向上し、さらな
る重量、厚みの低減につながることを確認した。
【0031】
【実施例2】堰高10mのゴム堰に用いる膜材には45
00kgf/cmの引張強さが必要なため、この膜材を
構成するのに適当なアラミド繊維を用いた織布(実施例
No.5、No.6)を製作し、性能を比較した。その結果
を表2に示す。この表2に示す通り、この場合にも本発
明の高強度ゴム引布は従来のものより十分優れた性能を
示すことを確認した。また緯糸あるいは経糸の繊度を他
方より小さくすることにより強力利用率が向上し、更な
る重量、厚みの低減につながることがわかった。
00kgf/cmの引張強さが必要なため、この膜材を
構成するのに適当なアラミド繊維を用いた織布(実施例
No.5、No.6)を製作し、性能を比較した。その結果
を表2に示す。この表2に示す通り、この場合にも本発
明の高強度ゴム引布は従来のものより十分優れた性能を
示すことを確認した。また緯糸あるいは経糸の繊度を他
方より小さくすることにより強力利用率が向上し、更な
る重量、厚みの低減につながることがわかった。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、経糸方向の引張強さ
を800kg/cm以上、緯糸方向の引張強さを経糸方
向のそれの2/3以上となしたアラミド繊維性の高強度
織布を可撓性膜製起伏堰の膜材の強度部材として用いる
ことにより、特に堰高が6m以上の場合の膜材の重量や
厚み、コストを従来よりも大幅に低減することができ、
膜材性能やその信頼性、運搬性、施工性を格段に向上さ
せることができる。
を800kg/cm以上、緯糸方向の引張強さを経糸方
向のそれの2/3以上となしたアラミド繊維性の高強度
織布を可撓性膜製起伏堰の膜材の強度部材として用いる
ことにより、特に堰高が6m以上の場合の膜材の重量や
厚み、コストを従来よりも大幅に低減することができ、
膜材性能やその信頼性、運搬性、施工性を格段に向上さ
せることができる。
【0034】また、アラミド繊維はクリープが非常に小
さいため、本発明によりナイロン繊維から成る膜材に存
在した堰高精度の低下の問題をほぼ完全に解消すること
ができる。
さいため、本発明によりナイロン繊維から成る膜材に存
在した堰高精度の低下の問題をほぼ完全に解消すること
ができる。
【図1】この発明の高強度ゴム引布の実施形態を示す断
面図
面図
【図2】図1のゴム引布と強度を同じにした従来のゴム
引布の断面図
引布の断面図
【図3】図1ゴム引布を積層して成る堰高6mのゴム堰
用膜材(a)と、図2のゴム引布で構成される同一ゴム
堰用膜材(b)を比較して示す図
用膜材(a)と、図2のゴム引布で構成される同一ゴム
堰用膜材(b)を比較して示す図
【図4】可撓性膜製起伏堰(ゴム堰)の正面図
1 本発明の高強度ゴム引布 2 ナイロン織布を用いた従来のゴム引布 3 アラミド繊維の織布 4 ナイロン繊維の織布 5 被覆ゴム 6 この発明のゴム引布で作られた堰高6mのゴム堰用
膜材 7 従来のゴム引布で作られた堰高6mのゴム堰用膜材 8 下部工 9 包被 10 ゴム堰 11 ゴム堰の周方向(織布の経糸方向) 12 ゴム堰の長手方向(織布の緯糸方向)
膜材 7 従来のゴム引布で作られた堰高6mのゴム堰用膜材 8 下部工 9 包被 10 ゴム堰 11 ゴム堰の周方向(織布の経糸方向) 12 ゴム堰の長手方向(織布の緯糸方向)
Claims (5)
- 【請求項1】 経糸方向の引張強さを800kgf/c
m以上、緯糸方向の引張強さを経糸方向の引張強さの2
/3以上としたアラミド繊維製の高強度織布に、ゴムを
被覆して成る可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布。 - 【請求項2】 織布の織組織がバスケット織であること
を特徴とする請求項1に記載の可撓性膜製起伏堰用高強
度ゴム引布。 - 【請求項3】 織布を構成する経糸の打ち込み本数と緯
糸の打ち込み本数との比(緯糸本数/経糸本数)が、
0.5〜0.8の範囲にあることを特徴とする請求項1
又は2に記載の可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布。 - 【請求項4】 織布を構成する原糸の繊度が3000デ
ニール以上であることを特徴とする請求項1、2又は3
に記載の可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布。 - 【請求項5】 織布を構成する緯糸の繊度が経糸の繊度
よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
かに記載の可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9029109A JPH10219661A (ja) | 1997-02-13 | 1997-02-13 | 可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9029109A JPH10219661A (ja) | 1997-02-13 | 1997-02-13 | 可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10219661A true JPH10219661A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12267175
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9029109A Pending JPH10219661A (ja) | 1997-02-13 | 1997-02-13 | 可撓性膜製起伏堰用高強度ゴム引布 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10219661A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102086637A (zh) * | 2010-12-16 | 2011-06-08 | 铁岭尔凡橡塑研发有限公司 | 高压无缝大型橡胶气囊及其生产工艺 |
| KR101083154B1 (ko) * | 2009-04-30 | 2011-11-11 | 이충환 | 일체형 공압식 가동보 |
| JP2022025847A (ja) * | 2020-07-30 | 2022-02-10 | 日本ヒューム株式会社 | コンクリート管の継手構造及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-02-13 JP JP9029109A patent/JPH10219661A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101083154B1 (ko) * | 2009-04-30 | 2011-11-11 | 이충환 | 일체형 공압식 가동보 |
| CN102086637A (zh) * | 2010-12-16 | 2011-06-08 | 铁岭尔凡橡塑研发有限公司 | 高压无缝大型橡胶气囊及其生产工艺 |
| JP2022025847A (ja) * | 2020-07-30 | 2022-02-10 | 日本ヒューム株式会社 | コンクリート管の継手構造及びその製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040518 |