JPH10223220A - 非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池

Info

Publication number
JPH10223220A
JPH10223220A JP9020877A JP2087797A JPH10223220A JP H10223220 A JPH10223220 A JP H10223220A JP 9020877 A JP9020877 A JP 9020877A JP 2087797 A JP2087797 A JP 2087797A JP H10223220 A JPH10223220 A JP H10223220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
crystal
negative electrode
active material
covalent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9020877A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4624500B2 (ja
JPH10223220A5 (ja
Inventor
Tokuo Inamasu
徳雄 稲益
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yuasa Corp
Original Assignee
Yuasa Corp
Yuasa Battery Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yuasa Corp, Yuasa Battery Corp filed Critical Yuasa Corp
Priority to JP02087797A priority Critical patent/JP4624500B2/ja
Publication of JPH10223220A publication Critical patent/JPH10223220A/ja
Publication of JPH10223220A5 publication Critical patent/JPH10223220A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4624500B2 publication Critical patent/JP4624500B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高電圧、高容量、高エネルギー密度で、優れ
た充放電サイクル特性を示し、安全性の高い非水電解質
電池を提供することを目的とする。 【構成】 負極活物質の主構成物質が、電気伝導度σが
20℃で10-5Scm-1以上の共有結合結晶からなる非水
電解質電池とすることで、上記目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非水電解質電池に関
するもので、さらに詳しくはその負極活物質に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より非水電解質電池用の負極活物質
として、リチウムを用いることが代表的であったが、充
電時に生成するリチウムの樹枝状析出(デンドライト)
のため、サイクル寿命の点で問題があった。また、この
デンドライトはセパレーターを貫通し内部短絡を引き起
こしたり、発火の原因ともなっている。
【0003】また、上記のような充電時に生成するデン
ドライトを防止する目的で金属リチウムとの合金も用い
られたが、充電量が大きくなると負極の微細粉化や、負
極活物質の脱落などの問題があった。
【0004】現在、長寿命化及び安全性のために負極に
炭素材料を用いる電池などが注目を集め一部実用化され
ている。しかしながら、負極に用いられる炭素材料は、
急速充電時に内部短絡や充電効率の低下が生じるという
問題があった。これらの炭素材料は一般的に、炭素材料
へのリチウムのドープ電位が0Vに近いため、急速充電
を行う場合、電位が0V以下になり電極上にリチウムを
析出することがあった。そのため、セルの内部短絡を引
き起こしたり、放電効率が低下する原因となる。また、
このような炭素材料は、サイクル寿命の点でかなりの改
善がなされているが、密度が比較的小さいため、体積当
たりの容量が低くなってしまうことになる。つまり、こ
の炭素材料は高エネルギー密度という点からは未だ不十
分である。その上、炭素上に被膜を形成する必要がある
ものについては初期充放電効率が低下し、この被膜形成
に使われる電気量は不可逆であるため、その電気量分の
容量低下につながる。
【0005】一方、金属リチウムやリチウム合金または
炭素材料以外の負極活物質として、ケイ素とリチウムを
含有する複合酸化物Lix Si1-y y z (特開平7
−230800号)や、非晶質カルコゲン化合物M1
2 p 4 q (特開平7−288123号)を用いること
が提唱されており、高容量、高エネルギー密度の点で改
善されている。
【0006】しかしながら、上記のような複合酸化物
は、活物質自身の電気伝導度が低いため、急速充電及び
負荷特性に問題があった。この問題を解決する目的で導
電剤の添加が試みられているが、満足が得られる充放電
特性を得るためには、密度の低い炭素材料を導電剤とし
て十分な量を用いる必要があり、体積当たりの容量が低
下することになる。
【0007】また、複合酸化物等は材料自身が酸化物で
あるため、酸化物の還元を経てリチウムとの反応が進行
すると考えられるため、特に初期での不可逆的な還元が
起こり、初期充放電効率が低くなることがあった。従っ
て、さらなる高容量、高エネルギー密度で、サイクル寿
命が長く、安全な非水電解質電池用負極材料の開発が望
まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】即ち、負極としてリチ
ウム金属やリチウムと金属の合金を用いる場合は高電圧
や、高容量、高エネルギー密度としての利点はあるもの
の、サイクル性や安全性の上で問題があり、炭素材料を
用いる場合は、高電圧や、安全性の面で有利であるもの
の、高容量、高エネルギー密度の面で不十分である。さ
らに、酸化物負極を用いる場合は、高容量、高エネルギ
ー密度の点は改善されているようであるが、高電圧、充
放電効率特性、サイクル寿命や安全性の点では満足がい
かないものである。
【0009】このため、高電圧、高エネルギー密度で、
優れた充放電サイクル特性を示し、安全性の高い二次電
池を得るには、充放電時のリチウムの吸蔵放出の際に結
晶系の変化や体積変化が少なく、できるだけリチウム電
位に近い作動領域で、かつ可逆的にリチウムを吸蔵放出
可能な導電性のある化合物が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
みてなされたものであって、非水電解質電池に使用され
る理想的な負極活物質として負極活物質の主構成物質
が、電気伝導度σが20℃で10-5Scm-1以上の共有結
合結晶からなることを特徴とする。
【0011】さらに、上記に挙げた負極活物質の主構成
物質は、粉末状のシリコン単結晶からなることが好まし
い。
【0012】先に、リチウムとケイ素の合金としてはB
inary Alloy Phase Diagram
s(p2465)にあるように、Li22Si5 までの組
成で合金化することが知られている。また、特開平5−
74463号では、負極にシリコンの単結晶を用いるこ
とで、サイクル特性が向上することを報告している。し
かしながら、急速充放電用非水電解質電池の負極材とし
てシリコンにリチウムをドープさせようと試みると、ほ
とんどドープが起こらずにリチウムが析出してしまうこ
とが分かった。そこで、本発明者らは、共有結合結晶に
関して電子伝導性向上の検討を行った結果、リチウムの
析出といった現象が起こらずにリチウムの吸蔵、放出が
スムーズに進行することが分かった。さらに、この反応
は約0.1Vという極めてリチウム電位に近い電位で進
行し、理論容量に近い高容量が得られ、可逆性に優れる
ことが分かった。
【0013】つまり、リチウムとシリコンの合金は知ら
れているものの、シリコン自身は元来共有結合結晶の真
性半導体であり、そのままでは電子伝導性が低く、電池
負極材料としての特性が悪かった。そのため、研究の対
象になりにくい素材であったが、電池内部に組み込む材
料としてシリコンにドナー原子、アクセプター原子とな
り得る原子をドープすることにより、電子伝導性が向上
してリチウムの吸蔵放出が容易に起こることを見い出し
た。特に、シリコンを単結晶とすることで結晶の崩壊や
微粉末化や脱落といった現象が見られず、サイクル特性
が向上することが分かった。
【0014】
【発明の実施の形態】ここで言う共有結合結晶として
は、Si,Ge,GaAs,GaP,InSb,Ga
P,SiC,BN等が挙げられ、それらのうちシリコン
については特に優れた充放電特性が得られ、資源的に豊
富であり、毒性が低いため特に好ましいが、これらに限
定されるものではない。また、その結晶系については、
単結晶、多結晶、アモルファス等が挙げられ、それらの
うち単結晶については特に優れた充放電特性が得られる
ので好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0015】さらに、この共有結合結晶は、電子伝導性
を向上させる目的で不純物を含むことができる。ここで
言う不純物とは周期律表のすべての元素のうち、ドナー
原子、アクセプター原子となり得るものであり、好まし
くはP,Al,As,Sb,B,Ga,In等である
が、これらに限定されるものではない。
【0016】シリコンの単結晶を得る方法としては、C
Z法(チョクラルスキ法、または引き上げ法)、FZ
(フローティング・ゾーン)法、煙法等が挙げられるが
これらに限定されるものではない。
【0017】混在する不純物の濃度については、通常シ
リコン原子107 個から106 個にドナー原子あるいは
アクセプター原子1個の割合であるが、好ましくは高濃
度のドーピングが適しており、シリコン原子104 個に
ドナー原子あるいはアクセプター原子1個の割合、また
はそれ以上の高濃度であることが望ましい。この様な不
純物をドープすること等により得られる電気伝導度σは
20℃で、10-5Scm-1以上が好ましく、さらに好まし
くは10-2Scm-1以上であり、最も好ましくは1Scm-1
以上である。
【0018】本発明に用いる共有結合結晶は、平均粒子
サイズ0.1〜500μmである粉体が望ましい。所定
の形状の粉体を得るためには粉砕機や分級機が用いられ
る。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボール
ミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェ
ットミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用いられ
る。粉砕時には水、あるいはヘキサン等の有機溶剤を共
存させた湿式粉砕を用いることもできる。分級方法とし
ては特に限定はなく、篩や風力分級機などが乾式、湿式
ともに必要に応じて用いられる。
【0019】本発明に併せて用いることができる負極材
料としては、リチウム金属、リチウム合金などや、リチ
ウムイオンまたはリチウム金属を吸蔵放出できる焼成炭
素質化合物やカルコゲン化合物、メチルリチウム等のリ
チウムを含有する有機化合物等が挙げられる。また、リ
チウム金属やリチウム合金、リチウムを含有する有機化
合物を併用することによって、本発明に用いる共有結合
結晶とリチウムの合金に、さらにリチウムを電池内部で
挿入することも可能である。
【0020】本発明の共有結合結晶とリチウムの合金を
粉末として用いる場合、電極合剤として導電剤や結着剤
やフィラー等を添加することができる。導電剤として
は、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であ
れば何でも良い。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒
鉛、土状黒鉛など)、人造黒鉛、カーボンブラック、ア
セチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイ
スカー、炭素繊維や金属(銅、ニッケル、アルミニウ
ム、銀、金など)粉、金属繊維、金属の蒸着、導電性セ
ラミックス材料等の導電性材料を1種またはそれらの混
合物として含ませることができる。これらの中で、黒鉛
とアセチレンブラックとケッチェンブラックの併用が望
ましい。その添加量は1〜50重量%が好ましく、特に
2〜30重量%が好ましい。
【0021】結着剤としては、通常、テトラフルオロエ
チレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−プロピレンジエンターポリマー
(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)、フッ素ゴム、カルボメトキシセルロ
ース等といった熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリマ
ー、多糖類等を1種または2種以上の混合物として用い
ることができる。また、多糖類の様にリチウムと反応す
る官能基を有する結着剤は、例えばメチル化するなどし
てその官能基を失活させておくことが望ましい。その添
加量としては、1〜50重量%が好ましく、特に2〜3
0重量%が好ましい。
【0022】フィラーとしては、電池性能に悪影響を及
ぼさない材料であれば何でも良い。通常、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、アエロジ
ル、ゼオライト、ガラス、炭素等が用いられる。フィラ
ーの添加量は0〜30重量%が好ましい。
【0023】電極活物質の集電体としては、構成された
電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何
でもよい。例えば、正極集電体の材料としては、アルミ
ニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、
導電性高分子、導電性ガラス等の他に、接着性、導電
性、耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面
をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを
用いることができる。負極集電体の材料としては、銅、
ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成
炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金等
の他に、接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、銅等
の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した
ものを用いることができる。これらの材料については表
面を酸化処理することも可能である。これらの形状につ
いては、フォイル状の他、フィルム状、シート状、ネッ
ト状、パンチ又はエキスパンドされた形状、ラス体、多
孔質体、発砲体、繊維群の形成体等が用いられる。厚み
は特に限定はないが、1〜500μmのものが用いられ
る。
【0024】この様にして得られる共有結合結晶とリチ
ウムの合金を負極活物質として用いることができる。一
方、正極活物質としては、MnO2 ,MoO3 ,V2
5 ,Lix CoO2 ,Lix NiO2 ,Lix Mn2
4 ,等の金属酸化物や、TiS2 ,MoS2 ,NbSe
3 等の金属カルコゲン化物、ポリアセン、ポリパラフェ
ニレン、ポリピロール、ポリアニリン等のグラファイト
層間化合物及び導電性高分子等のアルカリ金属イオン
や、アニオンを吸放出可能な各種の物質を利用すること
ができる。
【0025】特に本発明の共有結合結晶とリチウムの合
金を負極活物質として用いる場合、高エネルギー密度と
いう観点からV2 5 ,MnO2 ,Lix CoO2 ,L
xNiO2 ,Lix Mn2 4 ,Lix Fe2 (SO
4 3 ,Lix FePO4 ,Li1+x Ti2 (PO4
3 ,Li3+x Fe2 (PO4 3 等の2〜4Vの電極電
位を有するものが望ましい。特にLix CoO2 ,Li
x NiO2 ,Lix Mn2 4 等のリチウム含有遷移金
属酸化物が好ましい。
【0026】また、電解質としては、例えば有機電解
液、高分子固体電解質、無機固体電解質、溶融塩等を用
いることができ、この中でも有機電解液を用いることが
好ましい。この有機電解液の有機溶媒としては、プロピ
レンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネ
ート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン
等のエステル類や、テトラヒドロフラン、2−メチルテ
トラヒドロフラン等の置換テトラヒドロフラン、ジオキ
ソラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエト
キシエタン、メトキシエトキシエタン等のエーテル類、
ジメチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホラ
ン、アセトニトリル、ギ酸メチル、酢酸メチル、N−メ
チルピロリドン、ジメチルフォルムアミド等が挙げら
れ、これらを単独又は混合溶媒として用いることができ
る。また支持電解質塩としては、LiClO4 、LiP
6 、LiBF4 、LiAsF6 、LiCF3 SO3
LiN(CF3 SO2 2 等が挙げられる。一方、高分
子固体電解質としては、上記のような支持電解質塩をポ
リエチレンオキシドやその架橋体、ポリフォスファゼン
やその架橋体等といったポリマーの中に溶かし込んだも
のを用いることができる。さらに、Li3 N,LiI等
の無機固体電解質も使用可能である。つまり、リチウム
イオン導伝性の非水電解質であればよい。
【0027】セパレーターとしては、イオンの透過度が
優れ、機械的強度のある絶縁性薄膜を用いることができ
る。耐有機溶剤性と疎水性からポリプロピレンやポリエ
チレンといったオレフィン系のポリマー、ガラス繊維、
ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等
からつくられたシート、微孔膜、不織布が用いられる。
セパレーターの孔径は、一般に電池に用いられる範囲の
ものであり、例えば0.01〜10μmである。また、
その厚みについても同様で、一般に電池に用いられる範
囲のものであり、例えば5〜300μmである。
【0028】本発明の共有結合結晶を粉体として用いる
場合、その粉体の少なくとも表面層部分を修飾すること
も可能である。例えば、金、銀、カーボン、ニッケル、
銅等の電子伝導性のよい物質や、炭酸リチウム、ホウ素
ガラス、固体電解質等のイオン伝導性の良い物質をメッ
キ、焼結、メカノフュージョン、蒸着等の技術を応用し
てコートすることが挙げられる。
【0029】この様な優れた充放電特性が得られる理由
としては、必ずしも明確ではないが以下のように考察さ
れる。すなわち、共有結合を有する結晶はリチウムとの
合金が可能であり、その合金中のリチウムの存在比は大
きいことが窺える。しかしながら共有結合を有する結晶
は半導体であるものの真性半導体であり、その常温での
電気伝導度は低く充放電時の分極が比較的大きい。これ
に対し、共有結合結晶中にドナー原子、アクセプター原
子となりうる不純物がドープされると電子伝導性が向上
して充放電時の分極が小さくなり、容易にリチウムイオ
ンに電子を与えることにより、リチウム合金として吸蔵
し、また吸蔵されたリチウム合金は容易に電子を放出し
てリチウムイオンとして放出される。つまり、共有結合
結晶が電子を流すメカニズムを得ることによって結晶内
部での電子の流れがスムーズになり、リチウムイオンの
吸蔵放出を容易にすると推定される。また、シリコンや
ガリウムの結晶構造はダイヤモンドと同じ面心立方構造
であるため、結晶の結合が非常に強固であり、リチウム
の吸蔵放出に関わる膨脹収縮に追随し、活物質自身の微
細化や脱落といったことが見られず、充放電の可逆性を
向上させているものと考えられる。さらに、単結晶を用
いると、結晶内部に粒界が存在しないため、リチウムの
吸蔵放出時に結晶の膨脹収縮が生じても粒界にストレス
がたまることが無く、その結果活物質自身の微粉化や脱
落といったことが見られず、充放電の可逆性が向上して
いるものと考えられる。
【0030】本発明の共有結合結晶を主構成物質とする
負極活物質は、非水電解質中において金属リチウムに対
し少なくとも0〜2Vの範囲でリチウムイオンを吸蔵放
出することができる。また、共有結合結晶が強固なこと
から、通常の合金に見られる充放電時の微細粉化や負極
活物質の部分的な電気的孤立化が抑えられる。また、あ
らかじめ共有結合結晶にドナー原子、アクセプター原子
となりうる不純物がドープされると電子伝導性が向上
し、共有結合結晶とリチウムの合金化をスムーズにす
る。また、このような共有結合結晶を粉末状として取り
扱うことにより、集電体上にコーティングすることが可
能となり、円筒、角形、扁平、コイン、フィルム状とい
った種々の電池形状の設計が可能となる。また、導電剤
と併用することも可能となり、充放電のレート特性も向
上する。さらに、負極電位がリチウム電位に近く低いた
め、電池としての電圧が高電圧となり、その上、リチウ
ムを吸蔵できる量が大きいことから、高エネルギー密度
が達成される。特に共有結合結晶として単結晶を用いる
と、結晶内部に粒界が存在しないためにリチウムの吸蔵
放出時に結晶の膨脹収縮が生じても、粒界にストレスが
たまることが無く、その結果活物質自身の微細化や脱落
といったことが見られず充放電の可逆性を向上させてい
るものと考えられる。その上、負極材料としてシリコン
を用いることは、シリコン自身の毒性が低く、資源的に
豊富な材料であるため特に優れている。このような負極
活物質を電極材料として用いることにより、高電圧、高
エネルギー密度で、優れた充放電サイクル特性を示し、
安全性の高い非水電解質電池を得ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。 (実施例1)拡散法により、シリコン原子104 個にP
原子1個の割合でドープしたn型半導体であるシリコン
単結晶を(a)、シリコン原子104 個にP原子1個の
割合でドープしたn型半導体であるシリコン多結晶を
(b)、シリコン原子104 個にB原子1個の割合でド
ープしたp型半導体であるシリコン単結晶を(c)、シ
リコン原子104 個にB原子1個の割合でドープしたp
型半導体であるシリコン多結晶を(d)とする。この固
有抵抗は20℃で、n型半導体は33Scm-1、p型半導
体は20Scm-1であった。それぞれの共有結合性結晶に
ついて乳鉢で粉砕し、これらの負極活物質を用いて次の
ようにしてコイン型リチウム二次電池を試作した。負極
活物質とアセチレンブラック及びポリテトラフルオロエ
チレン粉末とを重量比85:10:5で混合し、トルエ
ンを加えて十分混練した。これをローラープレスにより
厚み0.3mmのシート状に成形した。次にこれを直径
16mmの円形に打ち抜き、減圧下200℃で15時間
熱処理して負極2を得た。負極2は負極集電体7の付い
た負極缶5に圧着して用いた。
【0032】正極1は、正極活物質としてLiCoO2
とアセチレンブラック及びポリテトラフルオロエチレン
粉末とを重量比85:10:5で混合し、トルエンを加
えて十分混練したものを用いた。これをローラープレス
により厚み0.8mmのシート状に成形した。次にこれ
を直径16mmの円形に打ち抜き、減圧下200℃で1
5時間熱処理して正極1を得た。正極1は正極集電体6
の付いた正極缶4に圧着して用いた。 エチレンカーボ
ネートとジエチルカーボネートとの体積比1:1の混合
溶剤にLiPF6 を1mol/リットルの濃度に溶解し
た電解液を用い、セパレータ3にはポリプロピレン製微
多孔膜を用いた。上記正極、負極、電解液及びセパレー
タを用いて直径20mm、厚さ1.6mmのコイン型リ
チウム電池を作製した。これら共有結合性結晶(a)〜
(d)を用いた電池をそれぞれ(A)〜(D)とする。
【0033】(比較例1)不純物を含まない共有結合性
結晶としてガリウム・ヒ素の単結晶(e)を用いた。こ
の固有抵抗は20℃で10-8Scm-1であった。これ以外
は上記実施例1と同様にしてコイン型リチウム電池を作
製した。得られた電池を(E)とする。
【0034】(比較例2)共有結合性結晶の代わりにア
ルミニウム粉末を用い、それ以外は上記実施例1と同様
にしてコイン型リチウム電池を作製した。得られた電池
を(F)とする。この様に作製したコイン型リチウム電
池の容量試験を行った。共有結合性結晶を用いた(A)
〜(E)と、金属結晶を用いた(F)についてはリチウ
ムの吸蔵放出が確認されたが、20℃で10-5Scm-1
り低い共有結合結晶を用いたセル(D)についてはほと
んどリチウムの放出ができなかった。このときの初期の
容量と10サイクル目の容量を表1に示した。20℃で
10-5Scm-1より低い共有結合結晶を用いたセル(E)
については抵抗が大きく、シリコンへのリチウムの吸蔵
放出が起こり難かったことが伺える。また、金属結晶を
用いた(F)については、この結果から明らかなように
充放電の可逆性に乏しいことが伺える。おそらく金属結
晶とリチウムの合金化の際に生じる微粉化により電気的
に孤立化した活物質が増えるためであろうと考えられ
る。本発明である不純物をドープし電子伝導性が向上し
た共有結合性結晶を用いた負極については、充放電サイ
クル性に優れ、高容量であることが分かる。さらに同じ
不純物をドープし電子伝導性が向上した共有結合性結晶
(A)〜(D)において、単結晶を用いた(A),
(C)においては多結晶を用いた(B),(D)よりサ
イクル特性が向上していることが伺える。即ち、単結晶
は結晶内部に粒界が存在しないため、リチウムの吸蔵、
放出時に結晶の膨張、収縮が生じても粒界にストレスが
たまることなく、活物質自身の微粉化や脱落といったこ
とが抑制できたためであり、その結果としてサイクル特
性が向上したと考えられる。
【0035】
【表1】
【0036】実施例においては、電気伝導度σが20℃
で10-5Scm-1以上の共有結合結晶としてシリコンを挙
げたが、同様の効果が他の共有結合結晶についても確認
された。なお、本発明は上記実施例に記載された活物質
の出発原料、製造方法、正極、負極、電解質、セパレー
タ及び電池形状などに限定されるものではない。
【0037】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているの
で、高電圧、高容量、高エネルギー密度で、優れた充放
電サイクル特性を示し、安全性の高い非水電解質電池を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例2に係るコイン型非水電解質電
池の断面図である。
【符号の説明】
1 負極 2 正極 3 セパレータ 4 負極缶 5 正極缶 6 負極集電体 7 正極集電体 8 絶縁パッキング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極活物質の主構成物質が、電気伝導度
    σが20℃で10-5Scm-1以上の共有結合結晶からなる
    ことを特徴とする非水電解質電池。
  2. 【請求項2】 前記負極活物質が、粉末状である請求項
    1記載の非水電解質電池。
  3. 【請求項3】 前記負極活物質の共有結合結晶が、単結
    晶である請求項1記載の非水電解質電池。
  4. 【請求項4】 前記単結晶が、シリコンからなる請求項
    3記載の非水電解質電池。
JP02087797A 1997-02-04 1997-02-04 非水電解質電池 Expired - Lifetime JP4624500B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02087797A JP4624500B2 (ja) 1997-02-04 1997-02-04 非水電解質電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02087797A JP4624500B2 (ja) 1997-02-04 1997-02-04 非水電解質電池

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPH10223220A true JPH10223220A (ja) 1998-08-21
JPH10223220A5 JPH10223220A5 (ja) 2004-09-24
JP4624500B2 JP4624500B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=12039425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02087797A Expired - Lifetime JP4624500B2 (ja) 1997-02-04 1997-02-04 非水電解質電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4624500B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10270088A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 Seiko Instr Inc 非水電解質二次電池
WO2001078820A1 (en) 2000-04-18 2001-10-25 Teijin Limited Oxygen concentrating apparatus
JP2004288525A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Shin Etsu Chem Co Ltd 非水電解質二次電池用負極材
US7252907B2 (en) * 2003-02-27 2007-08-07 Sanyo Electric Co., Ltd. Nonaqueous electrolyte secondary battery

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10270088A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 Seiko Instr Inc 非水電解質二次電池
WO2001078820A1 (en) 2000-04-18 2001-10-25 Teijin Limited Oxygen concentrating apparatus
US7252907B2 (en) * 2003-02-27 2007-08-07 Sanyo Electric Co., Ltd. Nonaqueous electrolyte secondary battery
JP2004288525A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Shin Etsu Chem Co Ltd 非水電解質二次電池用負極材

Also Published As

Publication number Publication date
JP4624500B2 (ja) 2011-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3620559B2 (ja) 非水電解質電池
JP4457429B2 (ja) 非水電解質二次電池とその負極
JP4177529B2 (ja) 非水電解質二次電池用負極、および非水電解質二次電池
CN101165948B (zh) 阳极活性物质及其制备方法以及包含该物质的阳极和锂电池
JP3596578B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2001291512A (ja) 非水電解質二次電池
KR20150061695A (ko) 음극 활물질 및 이를 이용한 리튬 이차전지
US20120264015A1 (en) Anode Active Material For Lithium Secondary Battery And Lithium Secondary Battery Having The Same
JP3906944B2 (ja) 非水固体電解質電池
JP3653717B2 (ja) 非水電解質電池
JP3992529B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2001243946A (ja) 非水電解質二次電池
JP4029224B2 (ja) 非水電解質電池
JP3824111B2 (ja) 非水電解質電池
JP2004146104A (ja) 非水電解質二次電池
JP2000173587A (ja) 非水電解質二次電池
JP2000357517A (ja) 電極とこれを用いた電池及び非水電解質二次電池
JP4193008B2 (ja) リチウム二次電池
JP4355862B2 (ja) 非水電解質電池
JP4624500B2 (ja) 非水電解質電池
JP2000173670A (ja) 非水電解質二次電池の充電方法
JP4161383B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP4110562B2 (ja) 電池
JP2000173616A (ja) 非水電解質二次電池
WO2000033403A1 (en) Non-aqueous electrolyte secondary cell and its charging method

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050628

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20051219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060925

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080627

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080814

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20081010

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20081017

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100507

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100715

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term