JPH10223255A - ポリマー電解質二次電池の製造方法 - Google Patents

ポリマー電解質二次電池の製造方法

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JPH10223255A
JPH10223255A JP9021587A JP2158797A JPH10223255A JP H10223255 A JPH10223255 A JP H10223255A JP 9021587 A JP9021587 A JP 9021587A JP 2158797 A JP2158797 A JP 2158797A JP H10223255 A JPH10223255 A JP H10223255A
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JP
Japan
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laminate
plasticizer
electrolyte
aqueous electrolyte
polymer
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Application number
JP9021587A
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English (en)
Inventor
Kenji Shimazu
健児 島津
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抽出溶媒の使用量を削減することができ、か
つ短時間で可塑剤を除去することが可能なポリマー電解
質二次電池の製造方法を提供する。 【解決手段】 電解液未含浸の正極と、電解液未含浸の
負極と、前記正極及び前記負極の間に配置された電解液
未含浸のセパレータシートとを含む積層物21を作製す
る工程と、前記積層物21を支持フィルター13に載置
した後、前記積層物21を抽出溶媒に浸漬した状態で前
記支持フィルター13より上方の圧力を前記フィルター
13より下方の圧力に比べて高くすることによって前記
積層物中の前記可塑剤を除去する工程と、前記積層物中
に非水電解液を含浸させる工程とを具備することを特徴
とするポリマー電解質二次電池の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可塑剤除去工程を
改良したポリマー電解質二次電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達にともない、小型
で軽量、かつエネルギー密度が高く、更に繰り返し充放
電が可能な二次電池の開発が要望されている。このよう
な二次電池としては、リチウムまたはリチウム合金を活
物質とする負極と、モリブデン、バナジウム、チタンあ
るいはニオブなどの酸化物、硫化物もしくはセレン化物
を活物質として含む懸濁液が塗布された集電体からなる
正極と非水電解液を具備した非水電解質二次電池が知ら
れている。
【0003】また、負極に、例えばコークス、黒鉛、炭
素繊維、樹脂焼成体、熱分解気相炭素のようなリチウム
イオンを吸蔵放出する炭素質材料を含む懸濁液が塗布さ
れた集電体を用いた非水電解質二次電池が提案されてい
る。前記二次電池は、デンドライト析出による負極特性
の劣化を改善することができるため、電池寿命と安全性
を向上することができる。
【0004】一方、正極、負極および電解質層にポリマ
ーを添加することにより柔軟性が付与されたハイブリッ
ドポリマー電解質を有する再充電可能なリチウムインタ
ーカレーション電池、つまりポリマー電解質二次電池が
知られている。このような電池は、例えば、以下に説明
する方法で製造される。まず、DBP(フタル酸ジブチ
ル)のような後から除去することができる可塑剤と、ビ
ニリデンフロライド[VdF]とヘキサフルオロプロピ
レン[HFP]の共重合体を溶媒の存在下で混合し、こ
れをシート状に成形して非水電解液未含浸のセパレータ
シートを作製する。一方、活物質と、前記可塑剤と、V
dF−HFP共重合体とを溶媒の存在下で混合し、これ
をシート状に成形し、得られたシートを集電体に積層す
ることにより非水電解液未含浸の正極を作製する。ま
た、前記可塑剤と、前記VdF−HFP共重合体と、リ
チウムイオンを吸蔵放出し得る炭素質材料とを溶媒の存
在下で混合し、これをシート状に成形し、得られたシー
トを集電体に積層することにより非水電解液未含浸の負
極を作製する。得られた正極、セパレータシート、負極
をこの順番に積層した後、これらを例えば熱圧着により
一体化させる。ひきつづき、積層物中の可塑剤を除去し
た後、非水電解液を含浸させることにより前記電池を製
造する。
【0005】前述した方法において、前記可塑剤は、前
記VdF−HFP共重合体間の分子間力を弱め、熱圧着
の際に各シートを溶融させる働きがある。このため、前
記可塑剤が存在することによって、正極、セパレータシ
ート及び負極を熱圧着で一体化させることが可能であ
る。また、前記積層物から前記可塑剤を除去すると、前
記積層物中に可塑剤除去分に相当する空間が形成され
る。従って、可塑剤除去後、前記積層物に非水電解液を
含浸させると、非水電解液が前記VdF−HFP共重合
体及び前記空間によって保持されるため、可塑剤を使用
しない場合に比べて非水電解液含浸量を増加させること
が可能である。
【0006】ところで、可塑剤を除去する方法として、
以下に説明するバッチ式及びフロー式が知られている。 (1)バッチ式 積層物をメタノールのような有機溶媒に浸漬し、静置す
る操作を繰り返すことにより積層物中の可塑剤を除去す
る方法である。
【0007】(2)フロー式 一方側から有機溶媒を注入し、かつ他方側から前記有機
溶媒を排出する構成の洗浄槽内に積層物を浸漬すること
により積層物中の可塑剤を除去する方法である。
【0008】しかしながら、このような方法は、積層物
中の可塑剤を完全に除去するのに長時間を要し、しかも
有機溶媒の使用量が多いため、大量生産に不向きであ
る。また、量産性を考慮して除去工程を短時間で打ち切
ると、前記積層物中に可塑剤が残留し、このような積層
物から作製された二次電池は、初期充電の際に残存可塑
剤の分解反応が生じるため、放電容量が低下するという
問題点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抽出溶媒の
使用量を削減することができ、かつ短時間で可塑剤を除
去することが可能なポリマー電解質二次電池の製造方法
を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るポリマー電
解質二次電池の製造方法は、非水電解液を保持するため
のポリマー、活物質及び可塑剤を含む電解液未含浸の正
極と、非水電解液を保持するためのポリマー、活物質及
び可塑剤を含む電解液未含浸の負極と、前記正極及び前
記負極の間に配置された非水電解液を保持するためのポ
リマー及び可塑剤を含む電解液未含浸のセパレータシー
トとを含む積層物を作製する工程と、前記積層物を支持
フィルターに載置した後、前記積層物を抽出溶媒に浸漬
した状態で前記支持フィルターより上方の圧力を前記フ
ィルターより下方の圧力に比べて高くすることによって
前記積層物中の前記可塑剤を除去する工程と、前記積層
物中に非水電解液を含浸させる工程とを具備することを
特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るポリマー電解
質二次電池の製造方法について説明する。 (1)非水電解液を保持するためのポリマー、活物質及
び可塑剤を含む非水電解液未含浸の正極と、非水電解液
を保持するためのポリマー、活物質及び可塑剤を含む非
水電解液未含浸の負極の間に、非水電解液を保持するた
めのポリマー及び可塑剤を含む非水電解液未含浸のセパ
レータシートを介在し、例えば熱圧着により一体化する
工程。
【0012】前記正極、負極及びセパレータシートにつ
いて説明する。 (非水電解液未含浸の正極)この正極は、非水電解液を
保持するためのポリマー、活物質及び可塑剤を含む非水
電解液未含浸の正極シートが集電体に担持されたものか
ら形成される。
【0013】前記活物質としては、種々の酸化物(例え
ばLiMn24 などのリチウムマンガン複合酸化物、
二酸化マンガン、例えばLiNiO2 などのリチウム含
有ニッケル酸化物、例えばLiCoO2 などのリチウム
含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸
化物、リチウムを含む非晶質五酸化バナジウムなど)
や、カルコゲン化合物(例えば、二硫化チタン、二硫化
モリブテンなど)等を挙げることができる。中でも、リ
チウムマンガン複合酸化物、リチウム含有コバルト酸化
物、リチウム含有ニッケル酸化物を用いるのが好まし
い。
【0014】前記非水電解液を保持するためのポリマー
としては、例えば、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポ
リプロピレンオキサイド誘導体、前記誘導体を含むポリ
マー、ビニリデンフロライド(VdF)とヘキサフルオ
ロプロピレン(HFP)との共重合体等を用いることが
できる。前記HFPの共重合割合は、前記共重合体の合
成方法にも依存するが、通常、最大で20重量%前後で
ある。
【0015】前記正極シートに含まれる可塑剤は、前記
非水電解液を保持するためのポリマーとの相溶性に優
れ、前記正極シートに柔軟性を付与することができ、熱
圧着の際には前記シートを溶融させることができ、かつ
除去が容易に行えるという4つの性質を有しているもの
が良い。前記可塑剤としては、例えばアジピン酸ジオク
チル(DOA)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル
酸ジメチル(DMP)、セバシン酸ジオクチル(DO
S)等を挙げることができる。前記可塑剤には、前記種
類のものから選ばれる1種または2種以上を用いること
ができる。
【0016】前記正極の集電体としては、例えばアルミ
ニウム箔、アルミニウム製メッシュ、アルミニウム製エ
キスパンドメタル、アルミニウム製パンチドメタル等を
用いることができる。
【0017】前記正極シートは、導電性を向上する観点
から導電性材料を含んでいてもよい。前記導電性材料と
しては、例えば、人造黒鉛、カーボンブラック(例えば
アセチレンブラックなど)、ニッケル粉末等を挙げるこ
とができる。
【0018】前記正極は、例えば、以下に説明する方法
により作製することができる。すなわち、前記活物質、
前記非水電解液を保持するためのポリマー及び前記導電
材料をアセトンなどの有機溶媒中で混合し、ペーストを
調製し、成膜することにより正極シート作製する。得ら
れた正極シートを例えば熱圧着により集電体に接着する
ことにより前記正極を作製する。
【0019】(非水電解液未含浸の負極)この負極は、
非水電解液を保持するためのポリマー、活物質及び可塑
剤を含む非水電解液未含浸の負極シートが集電体に担持
されたものから形成される。
【0020】前記活物質としては、リチウムイオンを吸
蔵放出する炭素質材料を挙げることができる。かかる炭
素質材料としては、例えば、有機高分子化合物(例え
ば、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロー
ス等)を焼成することにより得られるもの、コークス
や、ピッチを焼成することにより得られるもの、人造グ
ラファイト、天然グラファイト等に代表される炭素質材
料を挙げることができる。中でも、アルゴンガス、窒素
ガス等の不活性ガス雰囲気中において、500℃〜30
00℃の温度で、常圧または減圧下にて前記有機高分子
化合物を焼成して得られる炭素質材料を用いるのが好ま
しい。
【0021】前記非水電解液を保持するためのポリマー
及び可塑剤としては、前述した正極で説明したものと同
様なものが用いられる。前記負極の集電体としては、例
えば銅箔、銅製メッシュ、銅製エキスパンドメタル、銅
製パンチドメタル等を用いることができる。
【0022】なお、前記負極シートは、人造グラファイ
ト、天然グラファイト、カーボンブラック、アセチレン
ブラック、ケッチェンブラック、ニッケル粉末、ポリフ
ェニレン誘導体等の導電性材料、オレフィン系ポリマー
や炭素繊維等のフィラーを含むことを許容する。
【0023】前記負極は、例えば、以下に説明する方法
により作製することができる。すなわち、前記非水電解
液を保持するためのポリマー、前記可塑剤および前記活
物質をアセトンなどの有機溶媒中で混合し、ペーストを
調製し、成膜することにより負極シート作製する。得ら
れた負極シートを例えば熱圧着により集電体に接着する
ことにより前記負極を作製する。
【0024】(非水電解液未含浸のセパレータシート)
このセパレータシートは、非水電解液を保持するための
ポリマー及び可塑剤を含む。
【0025】前記非水電解液を保持するためのポリマー
及び可塑剤としては、前述した正極で説明したものと同
様なものが用いられる。前記セパレータシートは、強度
を更に向上させる観点から、酸化硅素粉末のような無機
フィラーを添加しても良い。
【0026】前記セパレータシートは、例えば、前記非
水電解液を保持するためのポリマー、前記可塑剤及び前
記無機フィラーをアセトンなどの有機溶媒中で混合し、
ペーストを調製し、成膜することにより作製することが
できる。
【0027】(2)前記積層物を支持フィルターに載置
した後、前記積層物を抽出溶媒に含浸した状態で前記支
持フィルターより上方の圧力を前記フィルターより下方
の圧力に比べて高くすることによって前記積層物中の前
記可塑剤を前記溶媒に抽出し、除去する工程。
【0028】このような工程は、例えば、以下に説明す
る(a)、(b)の方法によって行うことができる。 (a)前記積層物を支持フィルターに載置した後、前記
積層物の一部または全部を抽出溶媒に浸漬する。このよ
うな積層物に上方から加圧された抽出溶媒を注入するこ
とによって前記積層物を抽出溶媒に浸漬した状態で前記
支持フィルターより上方の圧力をこのフィルターの下方
に比べて高くし、前記積層物中の可塑剤を前記抽出溶媒
に抽出させる。
【0029】このような方法によれば、前記積層物に抽
出溶媒を補充しつつ前記積層物を加圧することができる
ため、可塑剤が溶解された廃液を速やかに前記支持フィ
ルターの孔から下方に流出させることができ、積層物に
おける抽出溶媒と廃液との交換を速やかに、かつ確実に
行うことができる。また、加圧によって可塑剤の抽出溶
媒への溶解を促進することができる。従って、積層物中
の可塑剤の抽出速度を高めることができるため、可塑剤
の除去率を高めることができ、抽出時間を短縮すること
ができる。また、前記積層物に新しい抽出溶媒を補充し
ながら抽出が行えるため、抽出操作を連続的に行うこと
ができる。なお、加圧された抽出溶媒を積層物に注入す
る際に、前記支持フィルターより下方を減圧すると、前
記積層物に加わる圧力をより均一に、かつより高くする
ことができるため、可塑剤除去率の更なる向上と抽出時
間のさらなる短縮とを達成するとができる。
【0030】前記支持フィルターとしては、例えば、ガ
ラスフィルターを用いることができる。前記抽出溶媒と
しては、例えば、メタノールのようなアルコール、エー
テル類を挙げることができる。
【0031】前記抽出溶媒は、例えば、気体によって加
圧することができる。前記気体としては、例えば、窒素
ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスのような不活性ガス
を挙げることができる。また、2種類以上の不活性ガス
を混合して用いても良い。
【0032】前記抽出溶媒に加える圧力は、10kPa
〜500kPaの範囲にすると良い。これは次のような
理由によるものである。前記圧力を10kPa未満にす
ると、抽出時間を大量生産を可能にする程に短縮するこ
とが困難になる恐れがある。一方、前記圧力が500k
Paを越えると、前記積層物中のポリマー部が圧密化さ
れ、非水電解液の含浸量を低下させる恐れがある。
【0033】抽出溶媒への可塑剤の溶解速度をより向上
させる観点から、前述した溶媒抽出を行う雰囲気を30
℃〜50℃に加温すると良い。前記雰囲気の温度を30
℃未満にすると、加温による溶解速度向上の効果が得ら
れなくなる恐れがある。一方、前記雰囲気の温度が50
℃を越えると、前記積層物中のポリマー部に熱履歴を与
え、非水電解液を保持する空間を減少させ、含浸量を低
下させる恐れがある。
【0034】(b)前記積層物を支持フィルターに載置
した後、前記積層物を前記積層物の高さ以上の抽出溶媒
中に浸漬する。この抽出溶媒を例えばシリンダ等によっ
て加圧することによって前記積層物を抽出溶媒に浸漬し
た状態で前記支持フィルターより上方の圧力をこのフィ
ルターの下方に比べて高くし、前記積層物中の可塑剤を
前記抽出溶媒に抽出させる。
【0035】このような方法によれば、前記積層物に前
記抽出溶媒を補充しつつ前記積層物を加圧することがで
きるため、可塑剤の抽出速度を向上することができ、抽
出時間を短縮することができる。また、前記抽出溶媒を
加圧する際に前記前記支持フィルターより下方を減圧す
ると、前記積層物に加わる圧力をより均一に、かつより
高くすることができるため、可塑剤除去率の更なる向上
と抽出時間のさらなる短縮とを達成するとができる。
【0036】(3)前記積層物に非水電解液を含浸させ
ることにより高分子電解質電池を製造する。前記非水電
解液は、非水溶媒に電解質を溶解することにより調製さ
れる。
【0037】前記非水溶媒としては、エチレンカーボネ
ート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチ
レンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(D
MC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチ
ルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(γ−
BL)、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメト
キシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテ
トラヒドロフラン等を挙げることができる。前記非水溶
媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用しても
良い。
【0038】前記電解質としては、例えば、過塩素酸リ
チウム(LiClO4 )、六フッ化リン酸リチウム(L
iPF6 )、ホウ四フッ化リチウム(LiBF4 )、六
フッ化砒素リチウム(LiAsF6 )、トリフルオロメ
タンスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )、ビスト
リフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN
(CF3 SO32 ]等のリチウム塩を挙げることがで
きる。
【0039】前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量
は、0.2mol/l〜2mol/lとすることが望ま
しい。以上説明した本発明に係わるポリマー電解質二次
電池の製造方法によれば、非水電解液が未含浸の正極、
負極及び電解質層を備えた積層物から可塑剤を除去する
工程は、前記積層物を支持フィルターに載置した後、前
記積層物を抽出溶媒に浸漬した状態で前記支持フィルタ
ーより上方の圧力を前記フィルターより下方の圧力に比
べて高くすることにより行われるため、前記積層物に新
たな抽出溶媒を補充しつつ、前記積層物を加圧すること
ができる。前記積層物を加圧することによって、可塑剤
の抽出溶媒への溶解速度を高めることができる。また、
可塑剤が溶解された抽出溶媒(廃液)を速やかに前記フ
ィルターの孔から下方に流出させることができるため、
前記積層物における抽出溶媒と廃液との交換を速やか
に、かつ確実に行うことができる。その結果、前記積層
物中の可塑剤の抽出速度を高めることができるため、可
塑剤の除去率を向上することができ、かつ抽出時間の短
縮を図ることができ、短時間の抽出でも高い放電容量を
実現することができる。また、抽出に使用する溶媒量を
低減することができる。従って、本発明の製造方法によ
れば、実用的な放電容量を有する二次電池を低コストで
大量生産することが可能になる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 (実施例1) <正極の作製>活物質として組成式がLiMn24
表されるリチウムマンガン複合酸化物と、カーボンブラ
ックと、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピ
レン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、可塑剤{フ
タル酸ジブチル(DBP)}をアセトン中で混合し、ペ
ーストを調製した。なお、LiMn24 、VdF−H
FPの共重合体、カーボンブラック及び可塑剤の配合比
(LiMn24 :VdF−HFPの共重合体:カーボ
ンブラック:可塑剤)は、56重量%:17重量%:5
重量%:22重量%にした。得られたペーストをポリエ
チレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上
に、厚さが100μm、幅が200mmとなるように塗
布し、シート化し、300mmの長さに切り出し、正極
シートを作製した。得られたシートをアルミニウム製エ
キスパンドメタルからなる集電体の両面にリード部を形
成するための端部を除いて熱ロールで加熱圧着し、シー
ト未接着の集電体端部を打ち抜くことにより帯状リード
を形成し、非水電解液が未含浸の正極を作製した。
【0041】<負極の作製>活物質としてメソフェーズ
ピッチ炭素繊維と、ビニリデンフロライド−ヘキサフル
オロプロピレン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、
可塑剤{フタル酸ジブチル(DBP)}とをアセトン中
で混合し、ペーストを調製した。なお、炭素繊維、Vd
F−HFPの共重合体及び可塑剤の配合比(炭素繊維:
VdF−HFPの共重合体:可塑剤)は、58重量%:
17重量%:25重量%にした。得られたペーストをポ
リエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)
上に、厚さが100μm、幅が200mmとなるように
塗布し、シート化し、300mmの長さに切り出し、負
極シートを作製した。得られた負極シートを銅製エキス
パンドメタルからなる集電体の両面にリード部を形成す
るための端部を除いて熱ロールで加熱圧着し、シート未
接着の集電体端部を打ち抜くことにより帯状リードを形
成し、非水電解液が未含浸の負極を作製した。
【0042】<セパレータシートの作製>酸化硅素粉末
を33.3重量部と、ビニリデンフロライド−ヘキサフ
ルオロプロピレン(VdF−HFP)の共重合体粉末を
22.2重量部と、可塑剤{フタル酸ジブチル(DB
P)}44.5重量部とをアセトン中で混合し、ペース
ト状にした。得られたペーストをポリエチレンテレフタ
レートフィルム(PETフィルム)上に、厚さが100
μm、幅が200mmとなるように塗布し、シート化
し、300mmの長さに切り出し、非水電解液が未含浸
のセパレータシートを作製した。
【0043】<非水電解液の調製>エチレンカーボネー
ト(EC)とジメチルカーボネート(DMC)が体積比
で2:1の割合で混合された非水溶媒に電解質としての
LiPF6 をその濃度が1mol/lになるように溶解
させて非水電解液を調製した。
【0044】<電池の組み立て>前記正極を2枚と前記
負極を1枚と前記セパレータシートを2枚用意し、前記
正極と前記負極をその間に前記セパレータシートを介在
させながら交互に積層し、これらを130℃に加熱した
剛性ロールにて加熱圧着し、図1に示すような積層物を
作製した。
【0045】すなわち、電解液未含浸の負極1の両面に
は、電解液未含浸のセパレータシート2が配置されてい
る。各セパレータシート2の外側の面には、電解液未含
浸の正極3が積層されている。なお、前記負極1は、リ
ード部4を有する(積層物の奥側に位置する)集電体5
の両面に負極シート6が担持された構造を有する。前記
正極3は、リード部7を有する(積層物の手前に位置す
る)集電体8の両面に正極シート9が担持された構造を
有する。
【0046】このような積層物を図2に示すような抽出
装置に収容した。すなわち、前記抽出装置は、不活性ガ
ス供給源としての窒素ガスボンベ11と、抽出溶媒とし
てメタノールが収容されたタンク12と、支持フィルタ
ーとしてのガラスフィルター13(平均孔径5μm、気
孔率60%)と、前記積層物及び前記ガラスフィルター
13を挟持するための挟持手段14が内側面に形成され
た矩形の容器15と、吸引ポンプ16とを備える。窒素
ガス供給管17は、一端がバルブ18を介して前記ガス
ボンベ11に接続され、かつ他端が前記タンク12に取
付けられた蓋体19を貫通し、前記タンク12内の上方
に配置されている(メタノール中に浸漬しない)。メタ
ノール供給管20は、一端が前記タンク12内のメタノ
ール中に浸漬され、かつ他端が前記容器15の上面に接
続されている。前記積層物21は、前記ガラスフィルタ
ー13上に載置されている。前記積層物21及び前記ガ
ラスフィルター13は、周縁が前記容器15の前記挟持
手段14によって挟持されている。抽出液を排出するた
めの排出管22は、前記容器15の下部側面に形成され
ている。前記吸引ポンプ16は、2本の吸引管23、2
4を有する。前記吸引管23は、前記容器15の上部側
面に接続されている。一方、前記吸引管24は、前記タ
ンク12の蓋体19を貫通し、前記タンク12内の上方
に配置されている(メタノール中に浸漬しない)。
【0047】このような装置を用い、以下に説明するよ
うな方法で前記積層物中の可塑剤の除去を行った。前記
装置の前記容器15内の温度は40℃に保持した。前記
吸引ポンプ16によって前記容器15内のフィルター1
3より上部の空間を減圧し、前記タンク12内のメタノ
ールを前記供給管20を通して前記容器15内の積層物
21に注入した。前記容器15内は前記フィルター13
により仕切られているため、メタノールは前記フィルタ
ー13より下部の空間にはほとんど収容されず、大部分
が前記フィルター13より上部の空間に収容された。前
記積層物21の上面にメタノールが被ったら前記吸引ポ
ンプ16を弱めてメタノールの供給を停止した。前記ガ
スボンベ11の前記バルブ18を開放し、前記ガス供給
管17を通して前記タンク12内に窒素ガスを供給し、
前記タンク12内のメタノールに200kPaの圧力を
加えた。この圧力によって前記タンク12内のメタノー
ルは前記供給管20を通して前記容器15内の積層物2
1に注入されるため、前記積層物21をメタノールに浸
漬した状態で前記フィルター13より上方の圧力をこの
フィルターの下方に比べて高くすることができる。その
結果、前記積層物21に新たなメタノールを補充しつつ
前記積層物21を加圧することができるため、前記DB
Pが溶解されたメタノールを速やかに前記フィルター1
3の孔から下方に流出させることができ、積層物21中
のメタノール廃液を新しいメタノールに速やかに、かつ
確実に交換することができる。また、加圧されることに
よって前記積層物21中のDBPのメタノールへの溶解
を促進することができる。その結果、積層物21のDB
Pの抽出速度を向上することができる。なお、前記フィ
ルター13から排出されたメタノール廃液は、前記排出
管22から前記容器15の外部に放出される。前記排出
管22から放出される抽出液中のガスクロマトグラフィ
ー(検出器;FID)によるDBPの濃度が20mg/
l以下になった時点で前記ガスボンベ11のバルブ18
を閉じ、前記吸引ポンプ16を停止し、前記容器15内
から前記積層物21を取り出した。なお、可塑剤の抽出
に要した時間(前記バルブ18を開放してから抽出液中
のガスクロマトグラフィーによるDBPの濃度が20m
g/l以下になるまでに掛った時間)は、20分だっ
た。
【0048】ひきつづき、前記積層物を乾燥させ、前記
組成の非水電解液に浸漬することにより前記積層物への
電解液の含浸を行い、これをラミネートフィルム内に密
封することにより理論容量が110mAhのポリマー電
解質二次電池(素電池)を製造した。
【0049】(実施例2)前述した抽出装置を用いる可
塑剤の除去工程に際し、前記容器15内の温度を25℃
に保持し、可塑剤抽出時間を20分間に設定すること以
外は、実施例1と同様な方法により理論容量が110m
Ahのポリマー電解質二次電池を製造した。
【0050】(比較例)実施例1と同様な正極と実施例
1と同様な負極との間に実施例1と同様なセパレータシ
ートを介在し、これらを実施例1と同様にして加熱圧着
し、積層物を作製した。25℃雰囲気において、このよ
うな積層物を500ccのビーカーに収容し、そこに1
50ccのメタノールを注入し、10分間静置した。そ
の後、前記ビーカー内のメタノールを新しいものに取り
替え、再び10分間静置した。このような操作を合計浸
漬時間が実施例1の抽出時間と同じになるまで行った。
ひきつづき、乾燥し、実施例1と同様な組成の非水電解
液に浸漬することにより前記積層物への電解液の含浸を
行い、これをラミネートフィルム内に密封することによ
り理論容量が110mAhの高分子電解質電池を製造し
た。
【0051】実施例1〜2及び比較例の二次電池につい
て、0.5Cの定電流で4.5Vまで充電した後、0.
5Cの定電流で2.8Vまで放電した際の放電容量を測
定し、その結果を下記表1に示す。また、DBPの抽出
に要した時間を下記表1に示す。
【0052】 表1 抽出時間 放電容量 実施例1 20分 100(mAh) 実施例2 20分 70(mAh) 比較例 20分 60(mAh) 表1から明らかなように、積層物を抽出溶媒に浸漬した
状態で支持フィルターより上方の圧力を前記フィルター
より下方に比べて高くする方法により可塑剤を除去する
実施例1、2の二次電池は、浸漬法により可塑剤を除去
する比較例の二次電池に比べて放電容量が高いことがわ
かる。また、比較例の浸漬法によると、抽出液中のガス
クロマトグラフィーによるDBPの濃度が20mg/l
以下になるまでに1.5時間掛った。従って、実施例
1、2の方法によると、抽出時間を大幅に短縮できるこ
とが明瞭である。
【0053】なお、前述した実施例の抽出装置は、前記
排出管22に吸引ポンプを取り付けても良い。前述した
実施例の抽出工程において、不活性ガスにより加圧され
たメタノールを積層物に注入する際に前記吸引ポンプを
作動させることによって、前記容器内のフィルターより
下部の空間を減圧することができるため、前記積層物に
加わる圧力を増加させることができる。従って、抽出時
間をさらに短縮することができる。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、積
層物中の可塑剤を溶媒を用いて抽出する際の溶媒使用量
と抽出時間を低減することができ、放電容量が高いポリ
マー電解質二次電池を効率良く、かつ低コストで製造す
ることが可能なポリマー電解質二次電池の製造方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の方法で製造された高分子
電解質電池の発電要素を示す断面図。
【図2】本発明に係る実施例で用いられる抽出装置を示
す断面図。
【符号の説明】
11…窒素ガスタンク、12…メタノールタンク、13
…ガラスフィルター、15…容器、16…吸引ポンプ、
21…積層物。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非水電解液を保持するためのポリマー、
    活物質及び可塑剤を含む電解液未含浸の正極と、非水電
    解液を保持するためのポリマー、活物質及び可塑剤を含
    む電解液未含浸の負極と、前記正極及び前記負極の間に
    配置された非水電解液を保持するためのポリマー及び可
    塑剤を含む電解液未含浸のセパレータシートとを含む積
    層物を作製する工程と、 前記積層物を支持フィルターに載置した後、前記積層物
    を抽出溶媒に浸漬した状態で前記支持フィルターより上
    方の圧力を前記フィルターより下方の圧力に比べて高く
    することによって前記積層物中の前記可塑剤を除去する
    工程と、 前記積層物中に非水電解液を含浸させる工程とを具備す
    ることを特徴とするポリマー電解質二次電池の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11307084A (ja) * 1998-02-19 1999-11-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 有機電解質電池
WO2001057942A1 (fr) * 2000-02-04 2001-08-09 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Batterie et procede de fabrication associe
KR100751313B1 (ko) * 2002-01-24 2007-08-22 삼성에스디아이 주식회사 리튬 폴리머 전지 제조에 사용되는 가소제 추출조 및 이를적용한 가소제 추출 방법

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