JPH102242A - エンジンの運転制御装置 - Google Patents

エンジンの運転制御装置

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JPH102242A
JPH102242A JP8155655A JP15565596A JPH102242A JP H102242 A JPH102242 A JP H102242A JP 8155655 A JP8155655 A JP 8155655A JP 15565596 A JP15565596 A JP 15565596A JP H102242 A JPH102242 A JP H102242A
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JP
Japan
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back pressure
engine
amount
correcting
intake air
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JP8155655A
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English (en)
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Masahiko Kato
雅彦 加藤
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Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背圧が変化しても、常にマップセッティング
を実施した状態の空燃比/要求進角に保つことができ
て、エンジンフィーリング/回転数変化/燃費/排ガス
/エンジン信頼性に悪影響を与えることがなく、特に、
4サイクルエンジンにおける低速域での失火の発生を抑
制することができ、エンジンフィーリングを損なうこと
がなくエンジンストールに至ることを防止することがで
きるエンジンの運転制御装置を提供する。 【解決手段】 吸入空気量に応じた量の燃料を供給する
ようにしたエンジン1Aの運転制御装置において、排気
系に作用する背圧を検出する背圧検出センサ36からな
る背圧検出手段と、背圧に応じて燃料状態を補正する燃
料状態補正手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば水中に排気
ガスを排出する小型船舶用マリンエンジンのような背圧
の変動するエンジンにおいて有効な運転制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、小型船舶用マリンエンジンにお
いては、その多くが排気騒音の低減を狙って、燃焼ガス
を水中に排出している。このような水中排気のため、船
体の大きさ、搭載重量、運転状態、エンジンの取付け高
さ、船の姿勢等により、排気系の背圧が変化する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】排気系の背圧が変化す
ると吸入空気量が変動するという問題がある。即ち、4
サイクルのマリンエンジンにおいては、排気行程終了時
即ち吸気行程開始時の付近でバルブのオ−バ−ラップの
期間があるために、背圧の変化が吸入空気量に影響を与
える。例えば、背圧が大きくなると一度排出された燃焼
ガスがオ−バ−ラップ期間に逆流し、吸入空気量が減少
するとともにシリンダ内の残留ガスの占める割合が大き
くなる。
【0004】一方、2サイクルのマリンエンジンにおい
ても、掃気ポ−トと排気ポ−トとが同時に開口している
掃気行程期間があるために、4サイクルエンジンと同様
に、背圧の変化により、吸入空気量が変動する。
【0005】特に、燃料噴射タイプのエンジンでは、吸
入空気量に対して燃料噴射量を決めていることから、背
圧による吸入空気量への影響が問題となる。具体的に
は、4サイクル,2サイクルを問わず通常、マリンエン
ジンでは、自動車用エンジンで使われているエア−フロ
−センサが海水の影響で使えないことから、スロットル
スピ−ド方式即ちスロットル開度とエンジン回転数から
吸入空気量を演算する方式、もしくはスピ−ドデンシテ
ィ方式即ちブ−スト圧とエンジン回転数から吸入空気量
を演算する方式が採用されている。なお、ブ−スト圧が
小さい2サイクルエンジンではスピ−ドデンシティ方式
は採用されない。
【0006】上記何れの方式においても、中速回転以上
の運転域では、背圧変化による吸入空気量の変化を精度
良く捉えることが困難で、吸入空気量の変化に応じた空
燃比,点火進角の補正ができないために、空燃比,点火
進角が目標値からずれ、エンジンフィ−リング,回転数
変動,燃費,排ガス性状,エンジン信頼性等の悪化を招
く。
【0007】また、低速回転運転域においては、4サイ
クルエンジンでは、もともとこの域での吸入空気量が少
なく、特に、背圧が大きくなった場合、シリンダ内へ燃
焼ガスが戻ると、残留ガス(EGR)の占める割合が大
きくなり、燃えにくいガスが増えるため失火が生じやす
く、エンジンスト−ルにもつながる。
【0008】2サイクルエンジンでは、この域では自己
の残留ガス(EGR)の占める割合が大きいために要求
吸入空気量が多く、中速回転以上の運転域と同様に背圧
が変化すると空燃比,点火進角がずれ、エンジンフィ−
リング,回転数変動,燃費,排ガス性状,エンジン信頼
性等の悪化を招く。
【0009】本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされ
たものであって、背圧が変化しても、常に要求空燃比,
要求点火進角に保つことができて、エンジンフィーリン
グ,回転数変動,燃費,排ガス性状,エンジン信頼性に
悪影響を与えることがなく、特に、4サイクルエンジン
における低速域での失火の発生を抑制することができ、
エンジンフィーリングを損なうこともエンジンストール
に至ることもないエンジンの運転制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、排気
系に作用する背圧を検出する背圧検出手段と、背圧に応
じて燃焼状態を補正する燃焼状態補正手段とを備えたこ
とを特徴とするエンジンの運転制御装置である。
【0011】請求項2の発明は、請求項1において、上
記背圧検出手段が、空燃比を検出し該検出された空燃比
から背圧を求めるように構成されており、上記燃焼状態
補正手段が、上記背圧の大きさに応じて燃焼室に導入さ
れる空気量を補正するように構成されていることを特徴
としている。
【0012】請求項3の発明は、請求項1において、上
記燃焼状態補正手段が、背圧の変化に伴って、吸入空気
量を補正する吸入空気量補正手段、燃料供給量を補正す
る燃料供給量補正手段、燃料噴射時期を補正する燃料噴
射時期補正手段、点火時期を補正する点火時期補正手段
の何れか1つ又はこれらの組合せにより構成されている
ことを特徴としている。
【0013】ここで具体的には、背圧が基準値に対し増
大,減少した場合には、吸入空気量は基準値に対して増
大,減少され、燃料供給量は増大,減少され、燃料噴射
時期は進角,遅角され、点火時期は進角,遅角される。
【0014】請求項4の発明は、請求項2又は3におい
て、上記吸入空気量補正手段が、アイドル回転数制御用
ISCバルブと、同一運転状態でみて背圧が大きいとき
のISCバルブ開度を小さいときよりも大きくするIS
Cバルブ制御手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0015】請求項5の発明は、請求項2又は3におい
て、上記吸入空気両補正手段が、スロットルバルブと、
同一運転状態でみて背圧が大きいときのスロットルバル
ブ開度を小さい時よりも大きくするスロットルバルブ制
御手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】請求項6の発明は、請求項4又は5におい
て、上記エンジンが、水中に排気ガスを排出する船舶用
エンジンであり、上記ISCバルブ制御手段又はスロッ
トルバルブ制御手段が、変速装置が前進位置から後進位
置又は中立位置に切り替えられたとき、ISCバルブ又
はスロットルバルブの開度を増大させることを特徴とし
ている。
【0017】請求項7の発明は、請求項4又は5におい
て、上記エンジンが、水中に排気ガスを排出する船舶用
エンジンであり、上記ISCバルブ制御手段又はスロッ
トルバルブ制御手段が、変速位置が中立位置又は後進位
置から前進位置に切り替えられたとき、ISCバルブ又
はスロットルバルブの開度を減少させることを特徴とし
ている。
【0018】請求項8の発明は、請求項1,3ないし7
の何れかにおいて、上記背圧検出手段が、空燃比セン
サ,トリム角センサ,船速センサ,マウント高さ検出セ
ンサ,船体姿勢検出センサの何れか1つ又はこれらの組
合せにより構成されていることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に
よる2サイクルエンジンの運転制御装置の全体構成図、
図2は4サイクルエンジンの運転制御装置の全体構成
図、図3は特定スロットル開度における背圧と空燃比補
正量との関係を示すマップ図、図4は特定スロットル開
度における背圧と点火時期補正量との関係を示すマップ
図、図5は背圧とトリム角との関係を示す特性図、図6
は背圧と船速との関係を示す特性図、図7は背圧とマウ
ント高さとの関係を示す特性図、図8は背圧と船の姿勢
との関係を示す特性図である。
【0020】図1において,1は船外機50用エンジン
であり、水冷式2サイクルV型6気筒クランク軸縦置き
タイプのものである。該エンジン1は、シリンダブロッ
ク2のクランクケ─ス部2aの前側合面にクランクケ─
ス8を接続してクランク室aを形成し、Vバンクをなす
ように形成された左,右のシリンダ部2b,2bの後側
合面にシリンダヘッド6,6を接続し、上記シリンダ部
2bの〜気筒(シリンダボア)内に摺動自在に挿入
された各ピストン3をコンロッド4を介して上記クラン
ク室a内に縦きに配置されたクランク軸5に接続した構
造のものであり、その周囲はカウリングで囲まれるてい
る。なお、上記〜は爆発順序をも示している。
【0021】上記左,右のシリンダ部2bの各排気ポ─
ト2eは上記Vバンク内に設けられた左,右の集合排気
通路2fに合流し、該集合排気通路2fには下方に延び
る排気管23が連通接続されている。該各排気管23を
出た排気ガスは船外機1のアッパ,ロアケ─ス1a,1
bを介して水中に排出される。
【0022】上記クランク室aは各気筒毎に独立してお
り、該各クランク室aに連通するように上記クランクケ
─ス8の前端部に形成された各吸気開口には逆流防止用
リ─ド弁11を介して吸気通路10が接続されている。
該各吸気通路10には、上記リ─ド弁11に向けて燃料
を噴射する燃料噴射弁14及び該吸気通路10を開閉す
るスロットルバルブ9が配設されている。
【0023】そして上記吸気通路10には、上記スロッ
トルバルブ9をバイパスするようにアイドルスピードコ
ントロールバルブ(以下ISCバルブ)42が配設され
ている。このISCバルブ42は、アイドル回転数を目
標回転数に制御するためのものである。
【0024】本実施の形態では、上記気筒にのみ空燃
比センサ16が装着されており、この空燃比センサ16
は、上記気筒の、排気ポート2eよりシリンダヘッド
6側寄りから排気ガスを取り出すことにより、新気の混
入していない略既燃ガスのみの空燃比を検出できるよう
になっている。
【0025】そして本エンジン1の燃焼制御等を行うE
CU21は、上記空燃比センサ16からのO2 濃度信号
(空燃比信号)の他に、回転数センサ26からのエンジ
ン回転数信号、スロットル開度センサ27からのスロッ
トル開度信号、背圧検出センサ36からの背圧信号、エ
ンジン温度検出センサ34からのエンジン温度信号、ト
リム角検出センサ51からのトリム角信号、船速信号、
エンジンマウント高さ信号、船の姿勢を示す信号、前後
進切り替えレバー52からの変速位置信号、その他、図
1に示す各種の信号が入力され、この信号に基づいてエ
ンジン1の運転制御を行うようになっている。
【0026】上記ECU21は、排気系に作用する背圧
を検出する背圧検出センサ36からの背圧に応じて燃焼
状態を補正する燃焼状態補正手段として機能する。この
燃焼状態補正手段は、例えば背圧の変化に伴って、上記
ISCバルブ42の開度、即ち吸入空気量を増減制御す
る吸入空気量補正手段と、燃料噴射量を増減制御する燃
料噴射量補正手段と、燃料噴射時期を進角補正する燃料
噴射時期補正手段と、点火時期を進角補正する点火時期
補正手段とを含む。
【0027】上記ECU21は、上記吸入空気量補正手
段としての機能において、内蔵する背圧−空燃比補正量
マップ(図3参照)に基づいて、そのときの検出された
背圧に応じた空燃比補正量(ISCバルブ開度)を求
め、上記ISCバルブ42の開度を上記マップ値に応じ
た開度に調整する。なお、図3は、スロットル開度が例
えばアイドル位置にある場合の背圧と空燃比補正量との
関係を示している。
【0028】具体的には背圧が基準値(初期点)より小
さくなると排気ガスが多く吸い出され、気筒内に導入さ
れる空気量が増加し、その結果A/F(空燃比)は薄い
側に移行するので、これを補正するために上記ISCバ
ルブ42の開度を基準値より絞る。逆に背圧が大きくな
ると吸入空気量が減少し、A/Fは濃い側に移行するの
で、これを補正するために上記ISCバルブ42の開度
を基準値より開く。図3の一点鎖線に示すA/Fの目標
値からのずれがA/Fの補正量となり、このA/F補正
量が大きいほどISCバルブ42が大きく開かれ、もっ
て背圧による影響が抑制され吸入空気量が目標値に近づ
き、その結果、目標空燃比が実現される。
【0029】なお、ISCバルブ42ではなく、スロッ
トルバルブ9自体の開度を背圧が大きくなると僅かに増
大し、もって目標空燃比を実現することも可能である。
【0030】ここで、背圧センサ36により背圧を直接
検出するのではなく、空燃比センサ16の検出値に基づ
いて背圧を求めるようにしてもよい。この場合には、例
えばエンジンの運転条件及び空燃比と背圧との関係を示
すマップを備えておき、検出された空燃比から背圧を求
め、該背圧に応じて上記ISCバルブ42又はスロット
ルバルブ9の開度を調整することとなる。
【0031】また上記ECU21は、上記ISCバルブ
42の開度を、変速装置が前進位置又は中立位置から後
進位置に切り替えられたときに増大させる。これは変速
位置が前進位置又は中立位置から後進位置に切り替えら
れと、スクリューによる水の流れが排気ガスの排出方向
と逆方向となるために背圧が増加するのに対応するため
である。
【0032】また上記ECU21は、上記ISCバルブ
42の開度を、変速位置が中立位置又は後進位置から前
進位置に切り替えられたとき減少させる。これは変速位
置が中立位置又は後進位置から前進位置に切り替えられ
ると、スクリューによる水の流れが排気ガスの排出方向
と一致し、該水流が排気ガスを吸い出す作用をすること
から、背圧が小さくなったのと同様の状態となるのに対
応するためである。
【0033】また上記ECU21は、内蔵する背圧−点
火時期補正量マップ(図4参照)に基づいて、そのとき
の検出された背圧に応じた点火時期補正量を読み出し、
点火時期をこのマップ値に応じて進角又は遅角させる。
具体的には背圧が大きくなると点火時期を進角側に補正
することにより出力を増大させ、背圧の増大にによるエ
ンジン回転の不安定化を回避するものである。図4の一
点鎖線に示す補正のない状態の値からのずれがS/Aの
補正量となる。
【0034】背圧に基づく燃焼状態の補正方法として
は、上述の空気量補正,及び点火時期補正の他に、燃料
噴射量補正,燃料噴射時期補正が採用できる。具体的に
は、背圧が高い場合には、燃料噴射量を増加し、これと
同時に又は独立して燃料噴射時期を進角させ霧化を促進
する。これによりエンジン出力の増大を図り、背圧変動
によりエンジン回転が不安定となるのを防止する。
【0035】ここで本発明の運転制御装置は4サイクル
エンジンに適用した場合、特にアイドリング運転域での
エンジンストールを回避できるという効果が大きい。図
2は本発明の運転制御装置を4サイクルエンジン1Aに
適用したものを示している。なお、図1と同一符号は同
一又は相当部分を示す。
【0036】この4サイクルエンジン1Aでは、左,右
バンク気筒共通の吸気マニホールド40の左,右分岐部
にスロットルバルブを内蔵するスロットルボディ41を
配設し、該スロットルボディ41をバイパスするように
バイパス路40aを設け、このバイパス路40aにアイ
ドル回転数制御用ISCバルブ42を設けている。
【0037】本実施形態のエンジン1,及び1Aの運転
制御装置によれば、背圧が増大した場合、ISCバルブ
42の開度を増大するようにしたので、背圧の増大によ
り吸入空気量が減少するのを、ISCバルブ42を通る
空気量を増加することによりキャンセルすることがで
き、もって空燃比を目標空燃比に調整できる。
【0038】また背圧が増大した場合には、点火時期進
角量を増大するようにしたので、特に4サイクルエンジ
ンにおいて、残留排気ガスの増大により失火するのを、
点火時期進角補正による出力増大により回避できる。
【0039】さらにまた、背圧の増加に応じて燃料噴射
量を増大し、燃料噴射時期を進角するようにしたので、
背圧変動によるエンジン回転数の不安定化を回避でき
る。
【0040】このように本実施形態では、ISCバルブ
42の開度調整,点火時期進角量の調整あるいはさらに
燃料噴射量,燃料噴射時期の調整により常にマップセッ
ティングを実施した状態での目標空燃比,及び要求進角
に保つことができ、エンジンフィーリング,回転数変
動,燃費,排ガス性状,エンジン信頼性に対する背圧の
悪影響を回避ないし抑制できる。特に、4サイクルエン
ジン1Aでは低速域での失火の発生を抑制することがで
き、エンジンフィーリングを損なうことがなくエンジン
ストールに至ることを防止することができる。
【0041】また上述のようにISCバルブ開度補正に
よる空燃比制御及び点火進角補正による出力制御に、さ
らに燃料噴射量の増大,燃料噴射時期の進角補正を組み
合わせることも可能であり、上記効果をより一層高める
ことができる。
【0042】なお、上記実施形態では、専用の背圧セン
サ36により背圧を直接検出したが、この背圧は、図5
〜図8に示すように、各種の他のセンサの検出値に基づ
いて求めることもできる。
【0043】図5は船外機の船体に対する取付け角であ
るトリム角β(図1参照)に基づいて背圧を求めるため
のトリム角−背圧マップである。同図によりトリム角β
が小さいほど、スクリューの水深が深いこと等により背
圧αが大きくなることが判る。従ってトリム角センサ5
1により検出されたトリム角を利用することにより上記
吸入空気量,点火時期を補正制御することができる。
【0044】図6は船速度に基づいて背圧を求めるため
の船速−背圧マップである。同図により船速がある値よ
り大きくなるほど及び小さくなるほど背圧が大きくなっ
ていることが判る。従って船速センサにより検出された
船速を利用することにより上記吸入空気量,点火時期を
補正することができる。
【0045】図7はエンジンのマウント高さ、即ちスク
リューの水没深さに基づいて背圧を求めるためのマウン
ト高さ−背圧マップである。同図によりマウント高さが
低いほど、即ちスクリューの水深が深いほど背圧が大き
くなっていることが判る。従ってエンジンのマトント高
さを利用することにより上記吸入空気量,点火時期を補
正することができる。
【0046】図8は船の姿勢、即ちスクリューの水没深
さに基づいて背圧を求めるための船の姿勢−背圧マップ
である。同図により船頭上げの状態ほどスクリューの水
深が深くなり背圧が大きくなっていることが判る。従っ
て船体の姿勢を利用することにより上記吸入空気量,点
火時期を補正することができる。
【0047】なお、上記実施形態では、船舶用エンジン
における水中排気による背圧変動の場合を説明したが、
本発明は、陸上車両等におけるエンジンの場合にも適用
可能である。例えば、排気系に排気通路面積を可変制御
する排気通路面積制御弁を備えている4サイクル,及び
2サイクルエンジン、あるいは排気タイミングを可変制
御する排気時期制御弁を備えている2サイクルエンジン
に好適である。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明にかかるエンジンの運転
制御装置によれば、排気系に作用する背圧を、例えば請
求項2の発明のように検出された空燃比から求め、又は
請求項8の発明のようにトリム角,船速,マウント高
さ,船体姿勢の何れか1つ又はこれらの組合せにより求
め、この背圧に応じて燃焼状態を、例えば請求項3の発
明のように、背圧の増加に伴って吸入空気量を増大す
る,燃料噴射量を増大する,燃料噴射時期を進角する,
点火時期を噴射するのいずれか1つ又はこれらを組み合
わせることにより補正するようにしたので、背圧が変化
しても、常に目標値に合致した空燃比,及び要求点火進
角に保つことができ、エンジンフィーリング,回転数変
動,燃費,排ガス性状,エンジン信頼性に悪影響を与え
ることがなく、特に、4サイクルエンジンにおける低速
域での失火の発生を抑制することができ、エンジンフィ
ーリングを損なうことがなくエンジンストールに至るこ
とを防止することができる効果がある。
【0049】請求項4,5の発明によれば、背圧に伴っ
てISCバルブ,又はスロットルバルブの開度を変化さ
せ、もって吸入空気量を可変制御するようにしたので、
既存のISCバルブ,スロットルバルブを利用すること
によりコスト高をまねくことなく背圧変動に対応でき
る。
【0050】請求項6の発明によれば、ISCバルブ又
はスロットルバルブの開度を、変速装置が前進位置又は
中立位置から後進位置に切り替えられたときに増大させ
るようにしたので、背圧が大きくなる船舶用エンジンの
後進時において空燃比を目標値に調整することができ
る。
【0051】請求項7の発明によれば、ISCバルブ又
はスロットルバルブの開度を、変速装置が中立位置又は
後進位置から前進位置に切り替えられたときに減少させ
るようにしたので、背圧が小さくなる船舶用エンジンの
前進時において空燃比を目標値に調整することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による2サイクルエンジン
の運転制御装置の全体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態による4サイクルエンジン
の運転制御装置の全体構成図である。
【図3】上記実施形態における特定スロットル開度での
背圧と空燃比補正量との関係を示すマップ図である。
【図4】上記実施形態における特定スロットル開度での
背圧と点火時期補正量との関係を示すマップ図である。
【図5】背圧とトリム角との関係を示す特性図である。
【図6】背圧と船速との関係を示す特性図である。
【図7】背圧とマウント高さとの関係を示す特性図であ
る。
【図8】背圧と船の姿勢との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 2サイクルエンジン 1A 4サイクルエンジン 9,41 スロットルバルブ 16 空燃比検出センサ 21 ECU(燃焼状態補正手段) 36 背圧検出センサ 42 ISCバルブ 51 トリム角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 5/15 F02P 5/15 B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気系に作用する背圧を検出する背圧検
    出手段と、背圧に応じて燃焼状態を補正する燃焼状態補
    正手段とを備えたことを特徴とするエンジンの運転制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記背圧検出手段
    が、空燃比を検出し該検出された空燃比から背圧を求め
    るように構成されており、上記燃焼状態補正手段が、上
    記背圧の大きさに応じて燃焼室に導入される空気量を補
    正するように構成されていることを特徴とするエンジン
    の運転制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記燃焼状態補正手
    段が、背圧の変化に伴って、吸入空気量を補正する吸入
    空気量補正手段、燃料供給量を補正する燃料供給量補正
    手段、燃料噴射時期を補正する燃料噴射時期補正手段、
    点火時期を補正する点火時期補正手段の何れか1つ又は
    これらの組合せにより構成されていることを特徴とする
    エンジンの運転制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、上記吸入空気
    量補正手段が、アイドル回転数制御用ISCバルブと、
    同一運転状態でみて背圧が大きいときのISCバルブ開
    度を小さいときよりも大きくするISCバルブ制御手段
    とを備えていることを特徴とするエンジンの運転制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3において、上記吸入空気
    両補正手段が、スロットルバルブと、同一運転状態でみ
    て背圧が大きいときのスロットルバルブ開度を小さい時
    よりも大きくするスロットルバルブ制御手段とを備えて
    いることを特徴とするエンジンの運転制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、上記エンジン
    が、水中に排気ガスを排出する船舶用エンジンであり、
    上記ISCバルブ制御手段又はスロットルバルブ制御手
    段が、変速装置が前進位置から後進位置又は中立位置に
    切り替えられたとき、ISCバルブ又はスロットルバル
    ブの開度を増大させることを特徴とするエンジンの燃焼
    制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5において、上記エンジン
    が、水中に排気ガスを排出する船舶用エンジンであり、
    上記ISCバルブ制御手段又はスロットルバルブ制御手
    段が、変速位置が中立位置又は後進位置から前進位置に
    切り替えられたとき、ISCバルブ又はスロットルバル
    ブの開度を減少させることを特徴とするエンジンの燃焼
    制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1,3ないし7の何れかにおい
    て、上記背圧検出手段が、空燃比センサ,トリム角セン
    サ,船速センサ,マウント高さ検出センサ,船体姿勢検
    出センサの何れか1つ又はこれらの組合せにより構成さ
    れていることを特徴とするエンジンの運転制御装置。
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